JP2001324888A - 定着用加圧ローラー - Google Patents
定着用加圧ローラーInfo
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- JP2001324888A JP2001324888A JP2000142919A JP2000142919A JP2001324888A JP 2001324888 A JP2001324888 A JP 2001324888A JP 2000142919 A JP2000142919 A JP 2000142919A JP 2000142919 A JP2000142919 A JP 2000142919A JP 2001324888 A JP2001324888 A JP 2001324888A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シリコーンゴムの上に、コーティングにより
フッ素樹脂層を薄く形成しても焼成後に表層割れの発生
もなく、フッ素樹脂表層の表面粗さも小さく、かつフッ
素樹脂層焼成時やローラー使用時に低分子量シロキサ
ン、シリコーンオイル等の揮発・滲み出しを防ぐことの
できる、表面改質された加圧ローラーを提供することを
目的とする。 【解決手段】 芯金の外周にシリコーンゴム層を形成
し、その後表面処理を行い、該ゴム層の表面に、フッ素
樹脂を含有したコーティング層を形成した定着用加圧ロ
ーラーで構成される。
フッ素樹脂層を薄く形成しても焼成後に表層割れの発生
もなく、フッ素樹脂表層の表面粗さも小さく、かつフッ
素樹脂層焼成時やローラー使用時に低分子量シロキサ
ン、シリコーンオイル等の揮発・滲み出しを防ぐことの
できる、表面改質された加圧ローラーを提供することを
目的とする。 【解決手段】 芯金の外周にシリコーンゴム層を形成
し、その後表面処理を行い、該ゴム層の表面に、フッ素
樹脂を含有したコーティング層を形成した定着用加圧ロ
ーラーで構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置の如
きトナーを用いて画像を形成する画像形成装置の定着機
に使用される加圧ローラーに関する。
きトナーを用いて画像を形成する画像形成装置の定着機
に使用される加圧ローラーに関する。
【0002】
【従来の技術】これまで複写機、レーザービームプリン
ター、ファクシミリ等の定着機に使用される加圧ローラ
ーは、トナーを溶融し定着させる際に約200℃前後の
高温となるため耐熱性と離型性が要求され、そのため基
層にシリコーンゴム、表層にフッ素樹脂をコーティング
あるいは、チューブ被覆したローラーが使用されてき
た。
ター、ファクシミリ等の定着機に使用される加圧ローラ
ーは、トナーを溶融し定着させる際に約200℃前後の
高温となるため耐熱性と離型性が要求され、そのため基
層にシリコーンゴム、表層にフッ素樹脂をコーティング
あるいは、チューブ被覆したローラーが使用されてき
た。
【0003】しかしながら、シリコーンゴムとフッ素樹
脂はそれぞれ離型性に優れているため、両者を接着させ
ることは困難である。そのため、予めシリコーンゴムの
表面にエポキシ樹脂系または、シランカップリング剤系
のプライマーを塗布・乾燥させ、その後フッ素樹脂ディ
スパージョン等をコーティングしフッ素樹脂層を形成さ
せる方法や、フッ素樹脂のチューブ内面を金属ナトリウ
ムのナフタリン錯化合物溶液やアンモニア溶液などで内
面を表面処理しておき、この処理面にプライマー等を塗
布、その後シリコーンゴムを注入し硬化接着させるとい
う方法がとられてきた。
脂はそれぞれ離型性に優れているため、両者を接着させ
ることは困難である。そのため、予めシリコーンゴムの
表面にエポキシ樹脂系または、シランカップリング剤系
のプライマーを塗布・乾燥させ、その後フッ素樹脂ディ
スパージョン等をコーティングしフッ素樹脂層を形成さ
せる方法や、フッ素樹脂のチューブ内面を金属ナトリウ
ムのナフタリン錯化合物溶液やアンモニア溶液などで内
面を表面処理しておき、この処理面にプライマー等を塗
布、その後シリコーンゴムを注入し硬化接着させるとい
う方法がとられてきた。
【0004】その一方で近年、複写機,レーザービーム
プリンター等の高速化、使用される紙の種類の多様化に
ともない、使用中の加圧ローラー汚れが問題になってき
ている。この問題を解決するためのひとつの方法とし
て、フッ素樹脂層の薄膜化とローラー表面の平滑化がこ
の問題に効果があり、この要求をかなえた加圧ローラー
としてフッ素樹脂チューブを使用せず、シリコーンゴム
にプライマーを使用しコーティングによってフッ素樹脂
層を形成、平滑化処理したローラーが開発され使用され
てきている。しかしこの方法でフッ素樹脂層を薄肉化し
ていくと、プライマー層とシリコーンゴム、フッ素樹脂
それぞれの熱膨張率等の違いによりフッ素樹脂層がコー
ティング後の焼成によって割れが生じてしまうという問
題や、プライマー層の表面粗さを、次に塗布するフッ素
樹脂層が影響を受けてしまい、表面粗さの大きいローラ
ーができてしまうという問題も生じていた。さらにフッ
素樹脂の高温焼成時やローラー使用時に、基層シリコー
ンゴム層から低分子量シロキサンやシリコーンオイル等
が揮発し表層の離型性を低下させたり、フッ素樹脂層に
小さなボイドを発生させてしまう等の問題も生じてい
た。
プリンター等の高速化、使用される紙の種類の多様化に
ともない、使用中の加圧ローラー汚れが問題になってき
ている。この問題を解決するためのひとつの方法とし
て、フッ素樹脂層の薄膜化とローラー表面の平滑化がこ
の問題に効果があり、この要求をかなえた加圧ローラー
としてフッ素樹脂チューブを使用せず、シリコーンゴム
にプライマーを使用しコーティングによってフッ素樹脂
層を形成、平滑化処理したローラーが開発され使用され
てきている。しかしこの方法でフッ素樹脂層を薄肉化し
ていくと、プライマー層とシリコーンゴム、フッ素樹脂
それぞれの熱膨張率等の違いによりフッ素樹脂層がコー
ティング後の焼成によって割れが生じてしまうという問
題や、プライマー層の表面粗さを、次に塗布するフッ素
樹脂層が影響を受けてしまい、表面粗さの大きいローラ
ーができてしまうという問題も生じていた。さらにフッ
素樹脂の高温焼成時やローラー使用時に、基層シリコー
ンゴム層から低分子量シロキサンやシリコーンオイル等
が揮発し表層の離型性を低下させたり、フッ素樹脂層に
小さなボイドを発生させてしまう等の問題も生じてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
コーンゴムにフッ素樹脂をコーティングにより積層した
加圧ローラーを作製する場合において、プライマーを使
用せずシリコーンゴムとフッ素樹脂を直接接着させ、フ
ッ素樹脂層を薄く形成しても焼成後に表層割れの発生が
なく、フッ素樹脂表層の表面粗さも小さくかつ、フッ素
樹脂層焼成時やローラー使用時に低分子量シロキサン、
シリコーンオイル等の揮発・滲み出しを防ぐことのでき
る、表面改質された加圧ローラーを提供することにあ
る。
コーンゴムにフッ素樹脂をコーティングにより積層した
加圧ローラーを作製する場合において、プライマーを使
用せずシリコーンゴムとフッ素樹脂を直接接着させ、フ
ッ素樹脂層を薄く形成しても焼成後に表層割れの発生が
なく、フッ素樹脂表層の表面粗さも小さくかつ、フッ素
樹脂層焼成時やローラー使用時に低分子量シロキサン、
シリコーンオイル等の揮発・滲み出しを防ぐことのでき
る、表面改質された加圧ローラーを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、芯金の外周に
シリコーンゴム層を形成し、その後該シリコーンゴム層
の表面処理を行い、表面処理された該シリコーンゴム層
の表面に、フッ素樹脂を含有したコーティング層が形成
されている定着用加圧ローラーを提供する。また、該シ
リコーンゴムの表面が積算光量1,000〜30,00
0mJ/cm2の紫外線照射によって形成されたもので
あることを特徴とする定着用加圧ローラーが提供され
る。さらに、該コーティング層が、FKMラテックスに
FEP樹脂微粒子を分散した水性塗料を塗布焼成して形
成されたことを特徴とする定着用加圧ローラーが提供さ
れる。
シリコーンゴム層を形成し、その後該シリコーンゴム層
の表面処理を行い、表面処理された該シリコーンゴム層
の表面に、フッ素樹脂を含有したコーティング層が形成
されている定着用加圧ローラーを提供する。また、該シ
リコーンゴムの表面が積算光量1,000〜30,00
0mJ/cm2の紫外線照射によって形成されたもので
あることを特徴とする定着用加圧ローラーが提供され
る。さらに、該コーティング層が、FKMラテックスに
FEP樹脂微粒子を分散した水性塗料を塗布焼成して形
成されたことを特徴とする定着用加圧ローラーが提供さ
れる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用する表面改質法とし
ては、紫外線照射法、プラズマ処理法、コロナ放電処理
法等があげられる。このなかでも好ましくは紫外線照射
法が、照射後の効果維持時間などの点から他の方法より
も優れる。紫外線照射は、ローラーを回転させながら表
面に均一照射するなどして行えば良い。紫外線は低圧水
銀、メタルハライド、キセノンランプ等が使用可能であ
るが、波長としては100〜450nm、中でもUV−
C(100〜280nm)の紫外線が好適に使用され
る。
ては、紫外線照射法、プラズマ処理法、コロナ放電処理
法等があげられる。このなかでも好ましくは紫外線照射
法が、照射後の効果維持時間などの点から他の方法より
も優れる。紫外線照射は、ローラーを回転させながら表
面に均一照射するなどして行えば良い。紫外線は低圧水
銀、メタルハライド、キセノンランプ等が使用可能であ
るが、波長としては100〜450nm、中でもUV−
C(100〜280nm)の紫外線が好適に使用され
る。
【0008】積算光量は1,000〜30,000mJ
/cm2、好ましくは1500〜10,000mJ/c
m2の範囲が好ましい。紫外線積算光量がこの範囲未満
では活性効果が十分に発現せず、逆にこの範囲を超える
場合はシリコーンゴム表面の酸化及び架橋が進行し硬度
が高くなったり、表面粗さが粗くなってしまうなどの本
発明の目的とは逆の効果が現れてしまう。
/cm2、好ましくは1500〜10,000mJ/c
m2の範囲が好ましい。紫外線積算光量がこの範囲未満
では活性効果が十分に発現せず、逆にこの範囲を超える
場合はシリコーンゴム表面の酸化及び架橋が進行し硬度
が高くなったり、表面粗さが粗くなってしまうなどの本
発明の目的とは逆の効果が現れてしまう。
【0009】本発明で使用するシリコーンゴムは、室温
または熱を加えることで硬化しゴム状弾性を有するシリ
コーンゴムであればその種類は特に限定されるものでは
ない。しかしこの中でも硬化時の分解ガスの発生がな
い、硬化後の材料物性が安定している等の理由から、付
加反応硬化型の液状シリコーンゴムが好適に使用され
る。またシリコーンゴムには機械的強度、熱伝導性、導
電性等の特性を付与するために適宜無機質充填材を混合
することも可能である。このような成分としては、焼成
シリカ、ヒュームドシリカ、粉砕石英、珪藻土粉末、酸
化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、銀、ニッケル等の各種微粉末をそのままあ
るいは、予め有機ケイ素化合物で表面処理してから混合
し使用してもさしつかない。
または熱を加えることで硬化しゴム状弾性を有するシリ
コーンゴムであればその種類は特に限定されるものでは
ない。しかしこの中でも硬化時の分解ガスの発生がな
い、硬化後の材料物性が安定している等の理由から、付
加反応硬化型の液状シリコーンゴムが好適に使用され
る。またシリコーンゴムには機械的強度、熱伝導性、導
電性等の特性を付与するために適宜無機質充填材を混合
することも可能である。このような成分としては、焼成
シリカ、ヒュームドシリカ、粉砕石英、珪藻土粉末、酸
化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、銀、ニッケル等の各種微粉末をそのままあ
るいは、予め有機ケイ素化合物で表面処理してから混合
し使用してもさしつかない。
【0010】また本発明におけるフッ素樹脂を含有した
コーティング層とは、フッ素樹脂を各種分散媒に分散し
た溶液を、表面処理したシリコーンゴムロールに塗布、
300℃で焼成し形成させたもので、フッ素樹脂及び分
散媒等を特に限定するものではないが、200℃での接
着性やフッ素樹脂コーティング層表面の均一性などか
ら、FKM(ASTM−D−1418で規定されたビニ
リデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレ
ン/テトラフルオロエチレン共重合体の如きビニリデン
フルオライド/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体)
のラテックスに、FEP(テトラフルオロエチレン/ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体)樹脂微粒子を分散し
た水性塗料が好適に使用される。またこのフッ素樹脂層
の耐久性(耐摩耗性)を向上させるためにFEP,PF
A(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂をさらにオーバ
ーコートして使用してもさしつかえない。
コーティング層とは、フッ素樹脂を各種分散媒に分散し
た溶液を、表面処理したシリコーンゴムロールに塗布、
300℃で焼成し形成させたもので、フッ素樹脂及び分
散媒等を特に限定するものではないが、200℃での接
着性やフッ素樹脂コーティング層表面の均一性などか
ら、FKM(ASTM−D−1418で規定されたビニ
リデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレ
ン/テトラフルオロエチレン共重合体の如きビニリデン
フルオライド/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体)
のラテックスに、FEP(テトラフルオロエチレン/ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体)樹脂微粒子を分散し
た水性塗料が好適に使用される。またこのフッ素樹脂層
の耐久性(耐摩耗性)を向上させるためにFEP,PF
A(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂をさらにオーバ
ーコートして使用してもさしつかえない。
【0011】以上のような材料構成をとることで、プラ
イマーを使用せずにシリコーンゴムとフッ素樹脂を直接
接着させ、かつシリコーンゴムからの低分子量シロキサ
ンやシリコーンオイルの滲み出しを防止し、表層のフッ
素樹脂層を薄肉化(30μm以下)しても割れやボイド
の発生がなく、表面粗さの小さい(具体的には十点平均
粗さ(Rz)JIS B 0601規定で3μm以下)
加圧ローラーを提供することができる。
イマーを使用せずにシリコーンゴムとフッ素樹脂を直接
接着させ、かつシリコーンゴムからの低分子量シロキサ
ンやシリコーンオイルの滲み出しを防止し、表層のフッ
素樹脂層を薄肉化(30μm以下)しても割れやボイド
の発生がなく、表面粗さの小さい(具体的には十点平均
粗さ(Rz)JIS B 0601規定で3μm以下)
加圧ローラーを提供することができる。
【0012】次に、より具体的な実施例にもとづいて説
明するが、これらに限定されるものではない。
明するが、これらに限定されるものではない。
【0013】
【実施例】先ず、直径φ13mmのアルミ芯金上に、付
加反応型の液状シリコーンゴムDY35−1115(東
レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)を、円筒型
キャビティーを有する成型金型にて140℃で8分加熱
硬化させる。その後脱型しギアオーブン中で200℃×
4時間二次加硫を行い、外径約20mm,長さ25cm
のシリコーン系ゴムロールとした。
加反応型の液状シリコーンゴムDY35−1115(東
レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)を、円筒型
キャビティーを有する成型金型にて140℃で8分加熱
硬化させる。その後脱型しギアオーブン中で200℃×
4時間二次加硫を行い、外径約20mm,長さ25cm
のシリコーン系ゴムロールとした。
【0014】次いで、低圧水銀ランプ型紫外線照射装置
を用いて積算光量4500mJ/cm2の紫外線を照射
してシリコーンゴム表面の改質層を形成させた後、フッ
素樹脂を含有した塗料GLS213(ダイキン工業
(株)製)をスプレー塗布により塗工し、ギアオーブン
で300℃×40分の加熱処理を行い本発明で使用する
加圧ローラーを得た。
を用いて積算光量4500mJ/cm2の紫外線を照射
してシリコーンゴム表面の改質層を形成させた後、フッ
素樹脂を含有した塗料GLS213(ダイキン工業
(株)製)をスプレー塗布により塗工し、ギアオーブン
で300℃×40分の加熱処理を行い本発明で使用する
加圧ローラーを得た。
【0015】ここで、このフッ素樹脂塗工の際、膜厚を
変えたものを実施例1〜4とした。また、紫外線照射量
を変えた以外はフッ素樹脂層膜厚を10μmに統一した
ものを実施例5〜7、比較例1及び2とした。また、紫
外線照射を行わず上記シリコーンゴムの表層にプライマ
ーGLP103SR(ダイキン工業(株)製)を約4μ
mと8μmの2種類塗布し、かつ、それぞれフッ素樹脂
の膜厚を変えたものを比較例3〜7とした。
変えたものを実施例1〜4とした。また、紫外線照射量
を変えた以外はフッ素樹脂層膜厚を10μmに統一した
ものを実施例5〜7、比較例1及び2とした。また、紫
外線照射を行わず上記シリコーンゴムの表層にプライマ
ーGLP103SR(ダイキン工業(株)製)を約4μ
mと8μmの2種類塗布し、かつ、それぞれフッ素樹脂
の膜厚を変えたものを比較例3〜7とした。
【0016】次に、上記加圧ローラーの表面粗さRz
(十点平均粗さ)を測定した。その後、このローラーを
電子写真プリンターに装着し、温度15℃,相対湿度1
0%の環境にて通紙試験を行い加圧ローラー表面の汚れ
の有無を確認した。さらに室温で30,000枚連続印
字試験を行いローラー表層の皮膜破損の有無を確認し、
その結果をまとめて表1に示す。
(十点平均粗さ)を測定した。その後、このローラーを
電子写真プリンターに装着し、温度15℃,相対湿度1
0%の環境にて通紙試験を行い加圧ローラー表面の汚れ
の有無を確認した。さらに室温で30,000枚連続印
字試験を行いローラー表層の皮膜破損の有無を確認し、
その結果をまとめて表1に示す。
【0017】この表1の結果から、本発明の有用性が判
る。なお、比較例2と7を除いた比較例で「加圧ローラ
ー汚れ」の有無を記載していないのは、この評価以前に
「表層割れ」や「接着性」の点で問題が大きく、印字試
験に供するものとは認められなかったためである。ま
た、比較例5で加圧ローラー汚れが生じたのは、プライ
マー層由来の物質の揮発・滲み出しが生じたため及びロ
ーラー表面粗さが大きくなったためと認められる。
る。なお、比較例2と7を除いた比較例で「加圧ローラ
ー汚れ」の有無を記載していないのは、この評価以前に
「表層割れ」や「接着性」の点で問題が大きく、印字試
験に供するものとは認められなかったためである。ま
た、比較例5で加圧ローラー汚れが生じたのは、プライ
マー層由来の物質の揮発・滲み出しが生じたため及びロ
ーラー表面粗さが大きくなったためと認められる。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明に示すように紫外線照射を行い、
シリコーンゴムの表層を改質することによって、フッ素
樹脂層を薄く形成しても焼成後に表層割れの発生がな
く、フッ素樹脂表層の表面粗さも小さくでき、フッ素樹
脂層焼成時や、ローラー使用時に低分子量シロキサン、
シリコーンオイルなどの揮発・滲み出しもなく、したが
って長期にわたり離型性を保持した加圧ローラーを提供
することができる。
シリコーンゴムの表層を改質することによって、フッ素
樹脂層を薄く形成しても焼成後に表層割れの発生がな
く、フッ素樹脂表層の表面粗さも小さくでき、フッ素樹
脂層焼成時や、ローラー使用時に低分子量シロキサン、
シリコーンオイルなどの揮発・滲み出しもなく、したが
って長期にわたり離型性を保持した加圧ローラーを提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 信田 政之 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 (72)発明者 岡本 岳彦 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA25 BB05 BB06 BB14 BB15 BB29 BB30 BB31 3J103 AA02 AA14 AA33 AA51 BA41 FA07 FA09 FA12 FA14 FA18 GA02 GA57 GA58 GA60 GA66 GA68 HA03 HA04 HA05 HA12 HA20 HA22 HA37 HA41 HA43 HA53 HA54
Claims (5)
- 【請求項1】 芯金の外周にシリコーンゴム層を形成
し、その後該シリコーンゴム層の表面処理を行い、表面
処理された該シリコーンゴム層の表面に、フッ素樹脂を
含有したコーティング層が形成されている定着用加圧ロ
ーラー。 - 【請求項2】 該表面処理を、積算光量1,000〜3
0,000mJ/cm2の紫外線照射によりおこなった
請求項1に記載の定着用加圧ローラー。 - 【請求項3】 該コーティング層が、ビニリデンフルオ
ライド/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体ラテック
スにFEP樹脂微粒子を分散した水性塗料を塗布し、焼
成して形成された請求項1又は2に記載の定着用加圧ロ
ーラー。 - 【請求項4】 該コーティング層の膜厚が2〜30μm
の範囲である請求項1乃至3のいずれかに記載の定着用
加圧ローラー。 - 【請求項5】 該ローラー表面粗さが3μm以下である
請求項1乃至3のいずれかに記載の定着用加圧ローラ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000142919A JP2001324888A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 定着用加圧ローラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000142919A JP2001324888A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 定着用加圧ローラー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001324888A true JP2001324888A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18649809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000142919A Withdrawn JP2001324888A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 定着用加圧ローラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001324888A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004086202A (ja) * | 2002-08-06 | 2004-03-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用定着部品、電子写真用定着エンドレスベルト、及び加熱ロール・ベルト型定着装置 |
JP2004151312A (ja) * | 2002-10-30 | 2004-05-27 | Toppan Forms Co Ltd | 放射線硬化方式の定着装置 |
WO2008075753A1 (ja) | 2006-12-21 | 2008-06-26 | Canon Kabushiki Kaisha | 電子写真用定着部材及びその製造方法、定着装置、電子写真画像形成装置 |
JP2009244887A (ja) * | 2006-12-21 | 2009-10-22 | Canon Inc | 電子写真用定着部材及びその製造方法、定着装置、電子写真画像形成装置 |
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US9588471B2 (en) | 2014-09-30 | 2017-03-07 | Canon Kabushiki Kaisha | Member for electrophotography, image heating apparatus, image forming apparatus, and method for manufacturing member for electrophotography |
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-
2000
- 2000-05-16 JP JP2000142919A patent/JP2001324888A/ja not_active Withdrawn
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