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JP2001354163A - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

自動車の前部車体構造

Info

Publication number
JP2001354163A
JP2001354163A JP2000173303A JP2000173303A JP2001354163A JP 2001354163 A JP2001354163 A JP 2001354163A JP 2000173303 A JP2000173303 A JP 2000173303A JP 2000173303 A JP2000173303 A JP 2000173303A JP 2001354163 A JP2001354163 A JP 2001354163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bulk
front panel
panel
width direction
bulkhead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000173303A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Takahashi
泰 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000173303A priority Critical patent/JP2001354163A/ja
Publication of JP2001354163A publication Critical patent/JP2001354163A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造の簡素化が得られ製造コストの削減及び
重量削減が得られると共に、ブロアユニットへの水滴進
入が防止できる車体前部構造を提供する。 【解決手段】 傾斜する前面部22にフロントガラス固
着部22aが形成されたフロントパネル21と、フロン
トパネル21とフロントバルクヘッド11に接合されて
フロントバルク10内を区画するバルクリンホース31
とを備え、フロントパネル21の前端に沿ってドリップ
部24を折曲形成する。フロントガラス50からフロン
トパネル21上を流下した水滴がドリップ部24によっ
て受け止められ、水滴が外気流入口33からブロアユニ
ットに進入することが防止される。また、ドリップ部2
4によってがフロントパネル21の剛性が向上し、フロ
ントガラス50の支持剛性及び、フロントバルク10の
剛性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体前部
構造に関し、特にフロントガラスの下方に車幅方向に沿
って延設されたフロントバルクを備えた前部車体構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車室前部に配設される左右のフ
ロントピラー間には、車体の捩り剛性を確保すると共
に、車室内への外気取り入れ、ワイパユニットの収容及
びフロントガラスを支持するためのフロントバルクが配
設されている。この従来の車体前部構造について、図8
に示す車体前部の要部平面図、図8のD−D、E−E、
F−F線断面図を各々示す図9(a)、(b)、(c)
によって説明する。なお、矢印Ftは車体前方方向を示
している。
【0003】車体前部に配設されるフロントバルク10
0は、エンジンルームAと車室Bとを区画するトーボー
ド101の上端に接合されて車幅方向の延在する上方が
開放されたフロントバルクヘッド102と、フロントバ
ルクヘッド102の後端に接合されてフロントバルク1
02の後端に沿って円弧状に連続して隆起する断面略逆
V字状のフロントパネル103と備えている。フロント
バルクヘッド102の前端102aとフロントパネル1
03の前端103aとの間が離間して開放されると共
に、両側端が左右のフロントピラー120に設けられた
カウルサイドパネル104によって閉じられたボックス
状に形成されている。フロントバルク100内はフロン
トバルクヘッド102とフロントパネル103に下端及
び上端が結合されて車幅方向に延在するバルクリンホー
ス105によって前部と後部に区画されている。
【0004】更に、フロントバルクヘッド102の前端
102aとフロントパネル103の前端103aの間に
形成される外気取入口108を覆うカウルネット109
が取り付けられ、フロントパネル103の傾斜した前面
部103Aにフロントガラス125の下端が接着によっ
て固定される。かつ、図9(c)に示すようにバルクリ
ンホース105の一側端部近傍に外気流入口105cが
開口する一方、フロントバルクヘッド102の底部に外
気導入口102cが開口し、かつ水切り用隔壁107が
外気導入口102cの外周を囲むように立設されてい
る。
【0005】フロントバルク100内にはワイパユニッ
トが配設されている。しかし、特にモータやリンク部分
等が予めユニット化されたモジュール式ワイパシステム
を配設する場合には、フロントバルク100内に予めモ
ータやリンク等がユニット化されて比較的大きなワイパ
ユニットを挿入して装着するためにフロントバルクヘッ
ド102の前端102aとフロントパネル103の前端
103aとの間に形成される外気取入口108を大きく
開口する必要があり、フロントバルク100の剛性強度
の低下を招くおそれがある。このため、図9(a)に示
すようにフロントバルク100の車幅方向略中央部には
フロントパネル103の下面に沿って前後方向に延在す
るブラケット106によって、フロントパネル103と
バルクリンホース105の上端とフロントバルクヘッド
102の前端102aとを連結して剛性の向上を図って
いる。
【0006】しかし、特にワイパシステムが配設される
運転席側におけるフロントガラス125を接着固定する
フロントパネル103の前面部103Aが片持ち状で大
きくオーバハングすることことから、フロントガラス1
25の支持剛性の低下が生じてフロントガラス125の
振動による騒音の発生が懸念される。また、カウルネッ
ト109の取付は、フロントパネル103の前端103
aの近傍に穿設されたカウル取付穴にカウルネット10
9に突設された係止部109aを押し込むことによって
なされるが、フロントパネル103の剛性が低く、フロ
ントパネル103が撓み、その取付作業性に劣ることが
懸念されることから図9(b)に示すようにフロントパ
ネル103の下面にカウルネット取付部用リンホース1
10が配設されている。
【0007】また、実開平6−74570号公報には、
車幅方向に延在するフロントパネルの下面にリンホース
を設けて車幅方向に延在する閉断面を形成してフロント
ガラスの支持剛性を向上させると共に、リンホースとフ
ロントバルクヘッドとの間にステーを配設してフロント
バルクの断面剛性の向上を図る車体前部構造が提案され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記車体前部構造によ
ると、フロントガラス125の十分な支持剛性が要求さ
れると共に、カウルネット109の取付作業性の向上を
確保するためのカウルネット取付部用リンホース110
を配設することから構造が複雑になり製造コストの増大
及び重量の増大を招いている。
【0009】また、ブロアにより大量の外気を車室内に
導入する際に、フロントガラス125上を流下してフロ
ントガラス125とカウルネット109との間から進入
した雨水等の水滴がフロントパネル103の前端103
aからバルクヘッド100内に落下し、バルクリンホー
ス105に開口する外気流入口105c及びフロントバ
ルクヘッド102に開口する外気導入口102cを介し
て外気と共に水滴がブロアユニットに進入することが懸
念される。
【0010】また、上記実開平6−74570号公報の
車体前部構造においても、同様に、ブロアによる大量の
外気導入時に、フロントパネルの前端からバルクヘッド
内へ落下する水滴が、ブロアユニット内に進入すること
が懸念される。
【0011】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の
目的は、構造の簡素化が得られ製造コストの削減及び重
量削減がもたらされると共に、ブロアユニットへの水滴
進入が防止される車体前部構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1に記載の車体前部構造の発明は、車幅方向に延在す
るフロントバルクヘッドと、前下がり状に傾斜する前面
部にフロントガラスの下端を支持するフロントガラス固
着部が設けられると共に前端が上記フロントバルクヘッ
ドの前端から離間して車幅方向に延在するフロントパネ
ルと、外気流入口が開口すると共に上記フロントバルク
ヘッドとフロントパネルとに掛け渡されてフロントバル
ク内を車幅方向に延在して区画するバルクリンホースと
を備えた自動車の前部車体構造において、上記フロント
パネルは、該フロントパネルの前端に沿って車幅方向に
延在するドリップ部が溝状に折曲形成されたことを特徴
とする。
【0013】請求項1に記載の発明によると、フロント
ガラスからフロントパネルの前面部上を流下した雨水等
の水滴は、ドリップ部によって受け止められて誘導排水
される。その結果、フロントパネル上を流下した水滴が
バルクリンホースに開口する外気流入口近傍に落下する
こと回避され、或いは落下する水滴が大幅に減少してブ
ロアにより外気を導入する際、水滴が外気流入口等を介
してブロアユニットに進入することが防止される。
【0014】また、フロントパネルの前端に車幅方向に
延在するドリップ部が溝状に折曲形成されてフロントパ
ネルの剛性が向上し、フロントガラス固着部によるフロ
ントガラスの支持剛性が確保されてフロントガラスの振
動及び騒音の発生が防止されると共に、フロントガラス
の接着保持性能が高められる。また、フロントパネルの
剛性向上によるフロントバルクの剛性向上及び形状保持
が確保されて、車体全体の剛性及び車体精度の向上が得
られ、種々のリンホースの削減及び廃止が可能になり構
造の簡素化、製造コストの削減及び重量削減がもたらさ
れる。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1の自動
車の前部車体構造において、上記ドリップ部は、車幅方
向中央部から車体側方に移行するに従って下降するよう
に傾斜したことを特徴とする。
【0016】請求項2の発明によると、ドリップ部が車
体外方に移行するに従って下降するように傾斜すること
から、ドリップ部による雨水等の水滴を効率的に誘導排
水することができ、ドリップ部からの溢れを有効的に抑
制できる。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2の自動車の前部車体構造において、上記ドリップ部
は、該ドリップ部の前端に沿って車体前方に折曲形成さ
れた前部フランジを有することを特徴とする。
【0018】請求項3の発明によると、ドリップ部の前
端に沿って前部フランジを折曲形成することのよってド
リップ部によるフロントパネルの剛性がより向上し、フ
ロントガラスの支持剛性及びフロントガラスの接着保持
性能が更に高められると共に、フロントバルクの剛性向
上により車体の剛性及び車体精度の向上が得られる。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項3の自動
車の前部車体構造において、上記前部フランジは、該前
部フランジの先端が車幅方向に連続して下方または前下
がり状に傾斜するように折曲形成されたことを特徴とす
る。
【0020】請求項4の発明によると、前部フランジの
先端を下方或いは前下がり状に傾斜するように折曲形成
することによってフロントパネルの前端の剛性が更に向
上すると共に、前部フランジの先端における水切り機能
の向上が得られ、フロントパネル上を流下してドリップ
部を乗り越え、或いはドリップ部から溢れた水滴が前部
フランジの下面を回り込むことが防止でき、バルクリン
ホースに開口する外気流入口からブロアユニットに水滴
が吸引誘導されるのをより有効的に防止することができ
る。
【0021】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の自動車の前部車体構造において、上記
ドリップ部の底面とバルクリンホースの上端とが接合さ
れたことを特徴とする。
【0022】請求項5の発明によると、フロントパネル
の前端に折曲形成されて剛性が確保されたドリップ部と
バルクリンホースの上端を結合することによって、フロ
ントパネルとバルクリンホースの結合強度がより向上し
てフロントガラスの支持剛性が確保され、かつフロント
バルクの剛性向上及び形状保持がもたらされる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明による自動車の前部
構造の実施の形態を図によって説明する。
【0024】(第1実施の形態)図1乃至図6によって
第1実施の形態を説明する。図1は本実施の形態の要部
斜視図を示し、図2は図1の分解斜視図、図3は概要を
示す平面図であり、図4の(a)、(b)、(c)は各
々図3のA−A線断面図、B−B線断面図、C−C線断
面図である。なお図中矢印Ftは車体前方を示し、×印
がスポット溶接による接合部を示している。
【0025】符号1は、車室Rの前部左右に配設されて
略上下方向に延在するフロントピラー(一方のみ図示)
であり、左右のフロントピラー1間には車室Rとエンジ
ンルームEとを区画するトーボード2が配置されると共
に、トーボード2の上端に両側端が左右のフロントピラ
ー1に接合されるフロントバルク10が配設される。フ
ロントバルク10は、フロントバルクヘッド11、フロ
ントパネル21、バルクリンホース31、カウルサイド
パネル35及びブラケット40を備えている。
【0026】フロントバルクヘッド11は、トーボード
2の上端に沿って接合されて前側が下方となる前下がり
状に傾斜する底面部12及び、この底面部12の前縁及
び後縁に沿って各々上方に折曲形成された前面部13と
後面部14によって上方が開放された断面略コ字状で車
体幅方向に延在している。底面部12の側縁に側部フラ
ンジ12aが折曲形成され、前面部13及び後面部14
の上縁に沿って各々前部フランジ13a、後部フランジ
14aが折曲形成されている。更に、ブロアユニット
(図示せず)が配設される底面部14の助手席側には外
気導入口15が開口し、外気導入口15を囲むように水
切り用隔壁16が立設されている。
【0027】フロントパネル21は、平面視フロントガ
ラス50の下端縁に沿って円弧状に湾曲して延在する前
下がり状に傾斜する前面部22及び前面部22の上縁に
連続して後下がり状に傾斜する後面部23によって形成
される断面略逆V字状で車幅方向に延在する板状であっ
て、前下がり状に傾斜する前面部22の上縁に沿ってフ
ロントガラス50を接着固定するフロントガラス固着部
22aが連続形成されている。フロントパネル21の後
縁に沿ってフロントバルクヘッド11の後面部14の上
端に形成された後部フランジ14aに接合する後部フラ
ンジ21aが折曲形成され両側縁に側部フランジ21b
が形成されている。
【0028】更に、フロントパネル21の前面部22の
前縁、即ち下端部に沿って図5に断面形を示すように車
幅方向の略中央から車幅外方に移行するに従って次第に
緩やかに湾曲して下降する底面24a、前面24b、後
面24cを有する断面略コ字状の溝状でかつ前面24b
の上端から前方に延在する庇状の前部フランジ24dを
有するドリップ部24が折曲形成されてフロントパネル
21の剛性を確保している。また、図4(b)に示すよ
うに前面部22のフロントガラス固着部22aの下方に
網状或いはスリット状の外気取入部を有するカウルネッ
ト55を取付係止するカウルネット取付孔25が穿設さ
れている。
【0029】バルクリンホース31は、フロントバルク
ヘッド11に形成される外気導入口15に略対応する助
手席側に外気流入口33が開口して車幅方向に延在する
縦壁状の隔壁部32を有し、隔壁部32のの下端及び上
端に各々フロントバルクヘッド11の底面部12の前後
方向の略中央部に接合する下部フランジ32a及びフロ
ントパネル21の下面に接合する上部フランジ32bが
折曲形成されている。隔壁部32の側端に後述するカウ
ルサイドパネル35の側部36に接合する側部フランジ
32cが折曲形成されている。上部フランジ32aとフ
ロントパネル21の接合部は、上部フランジ32aの両
側範囲がドリップ部24の底面24aに接合され、中央
部が緩やかに後方に湾曲して前面部22と後面部23の
連続部に接合されるように設定されている。
【0030】カウルサイドパネル35は、フロントバル
クヘッド11の側部を覆い底面部12及び後面部14の
側端に接合される側部フランジ36aが形成された略矩
形の側部36と、この側部36の上縁に折曲形成されて
フロントパネル21の側部フランジ21bに接合される
フロントパネル接合部37とを有する断面略L字状であ
る。フロントパネル接合部37の側縁にはフロントピラ
ー1に接合されたアッパサイドフレーム(図示せず)等
に接合される上部フランジ37aが折曲形成されてい
る。
【0031】ブラケット40は、車体幅方向中央部にお
いて後端がバルクリンホース31とフロントパネル21
との間に挟持されて結合されてフロントパネル21の下
面に沿って延在し、前端がフロントバルクヘッド11の
前面部13に形成された前部フランジ13aに接合する
ように形成されている。
【0032】そして、フロントバルクヘッド11の底面
部12にバルクリンホース31の隔壁部32に形成され
た下部フランジ32aを接合してフロントバルクヘッド
11内を前後に区画する。更に、フロントバルクヘッド
11の底面部12及び後面部14の側端にカウルサイド
パネル35の側部36に形成された側部フランジ36a
を接合すると共に、バルクリンホース31の側部フラン
ジ32aをカウルサイドパネル35の側部36に接合し
てフロントバルクヘッド11とバルクリンホース31と
両カウルサイドパネル35の一体化を図る。更に、フロ
ントバルクヘッド11の前面部13の前部フランジ13
aの中央部にブラケット40の前端を接合する。
【0033】続いて、フロントバルクヘッド11の後部
フランジ14a、カウルサイドパネル35のフロントパ
ネル接合部37、バルクリンホース31の上部フランジ
32b上に各々上方からフロントパネル21の後部フラ
ンジ21a、側部フランジ21b、ドリップ部24の底
面24aを重ねる。次に、互いに重なり合うフロントバ
ルクヘッド11とフロントパネル21の各後部フランジ
14aと21a、カウルサイドパネル35のフロントパ
ネル接合部37、バルクリンホース31の上部フランジ
32bとドリップ部24の底面24aを接合すると共
に、リンホース31の上部フランジ32bとブラケット
40の後端とフロントパネル21の重合部を共に接合す
る。
【0034】このようにして、フロントバルクヘッド1
1の左右両側がカウルサイドパネル35によって閉じら
れ、内部がフロントバルクヘッド11とフロントパネル
21との掛け渡されたバルクリンホース31の隔壁部3
2で前後に区画され、フロントバルクヘッド11の後部
フランジ14aとバルクリンホース31の上端間がフロ
ントパネル21で覆われると共に、フロントバルクヘッ
ド11の前面部13の上端、即ちフロントバルクヘッド
11の前端とフロントパネル21の前端間が離間して車
幅方向に沿って空気取入口45が開放されたボックス状
のフロントバルク10が形成される。
【0035】フロントバルク10は、左右のフロントピ
ラー1に各々後端が接合されて前後方向に延在する左右
のアッパサイドフレーム間に上方から挿入されてフロン
トバルクヘッド11の側部フランジ12a及びカウルサ
イドパネル35の上部フランジ37aをアッパサイドフ
レーム等に接合させる。しかる後、フロントパネル21
の前面部22に形成されたフロントガラス固着部22a
にフロントガラス50の下端が接着固定され、かつ図4
(c)に示すようにカウルネット取付孔25にカウルネ
ット55の取付部、例えばクリップ部55aを差し込む
ことによってカウルネット55が取り付けられる。
【0036】このように構成された車体前部構造による
と、フロントガラス50上を流下して、フロントガラス
50とカウルネット55との間から進入した雨水等の水
滴は、傾斜するフロントパネル21の前面部22上を流
下してドリップ部24内に落下する。ドリップ部24に
落下した水滴はドリップ部24内を流動して側方に誘導
され、ドリップ部24の側端からフロントバルクヘッド
11の前面部13とバルクリンホース31との間に誘導
され、カウルネット55から進入した水滴と共に底面部
12を伝わってフロントバルクヘッド11の側方から車
体下方に排水される。
【0037】従って、フロントパネル21上を流下した
水滴がフロントパネル21の前端からバルクリンホース
31の隔壁部32に開口する外気流入口33近傍に落下
すること回避され、或いは落下する水滴が大幅に減少
し、ブロアにより外気を大量に導入する、いわゆるブロ
ア強の際、水滴が外気流入口33及びフロントバルクヘ
ッド11に開口する外気導入口15を介して導入される
外気と共にブロアユニットに進入することが防止され
る。
【0038】また、フロントパネル21の前端に車幅方
向に断面コ字状で更に、前部フランジ24dが形成され
た溝状のドリップ部24によってフロントパネル21の
剛性が確保される。更に、この剛性が確保されたドリッ
プ部24の左右両側の広範囲及びフロントパネル21の
フロントガラス固着部22aの車幅方向中央部付近がバ
ルクリンホース31に結合され、かつフロントパネル2
1の中央部下面に沿ってバルクリンホース31とフロン
トバルクヘッド11の前面部13の上端がブラケット4
0によって結合されてフロントガラス50の下端の支持
剛性が確保され、かつフロントバルク10の剛性向上及
び形状保持がもたらされる。
【0039】従って、フロントガラス50の振動及び振
動による騒音の発生が防止されると共に、フロントガラ
ス50の接着保持性能が高められ衝撃に対するフロント
ガラス50の破損が回避される。一方、フロントバルク
10の剛性向上及び形状保持に伴って車体全体の剛性が
確保されると共に、車体精度の向上が得られる。
【0040】更に、フロントパネル21の剛性向上によ
って、カウルネット55のクリップ部55aをカウルネ
ット取付孔25に差し込む際、フロントパネル21の撓
み等の変形がなくカウルネット55の取付作業性が向上
すると共に、従来のカウルネット取付孔近傍を補強する
ために設けられていたカウルネット取付部用のリンホー
スの廃止が可能になり構成の簡素化、製造コストの削減
及び重量の簡素化がもたらされる。なお、カウルネット
取付孔25は、特に剛性が確保されるバルクリンホース
31及びブラケット40に近接したフロントパネル21
の部位に穿設することが好ましい。
【0041】また、フロントパネル21の前端に沿って
形成されるドリップ部24の形状を、図6(a)にその
断面形状を示すようにドリップ部40の前面24bの上
端に形成される前部フランジ24dの先端24eを下方
に折曲形成することによって、或いは、図6(b)に示
すように前部フランジ24dの先端24bを前下がり状
に傾斜するように折曲形成することによってフロントパ
ネル21の前端の剛性が更に向上すると共に、前端フラ
ンジ24bの先端における水切り機能の向上が得られ、
フロントパネル21上を流下してドリップ部40を乗り
越え、或いはドリップ部40から溢れた水滴が前部フラ
ンジ24aの下面に回り込んでドリップ部24の底面2
4aの下面を伝わってバルクリンホース31の隔壁部3
2に開口する外気流入口33からブロアユニットに吸引
誘導されるのを防止することも可能である。
【0042】(第2実施の形態)図7によって第2実施
の形態を説明する。図7は上記第1実施の形態における
図4(a)に対応する車幅方向の中央部における断面図
であり、図4(a)と対応する部分に同一符号を付する
ことで該部の詳細な説明を省略し、異なる部分を主に説
明する。
【0043】本実施の形態におけるフロントバルクヘッ
ド11の底面部12とフロントパネル21との間に架設
されて車幅方向に延在するバルクリンホース31の隔壁
部32に形成される上部フランジ32bを、フロントパ
ネル21の前端に車幅方向に連続形成されるドリップ部
24の底面24の全範囲に亘って接合したことを特徴と
する。
【0044】バルクリンホース31の上部フランジ32
bが車幅方向の中央部においても、フロントパネル21
のドリップ部24に接合され、バルクリンホース31に
よってフロントパネル21の前部中央部の剛性が確保さ
れ、第1実施の形態に加えブラケット40の廃止が可能
になり構造の簡素化が得られる。
【0045】なお、本実施の形態においてもドリップ部
40の形状を図6(a)及び(b)に示すように、ドリ
ップ部40の前面24の上端に形成される前部フランジ
24dの先端24eを下方に折曲形成、或いは前部フラ
ンジ24aの先端24bを前下がり状に傾斜するように
折曲形成することによって、フロントパネル21の向上
が得られると共に、前端フランジ24aの先端における
水切り機能の向上を図ることができる。
【0046】本発明は、上記第1及び第2実施の形態に
限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能である。例えば、上記第1及び第2実施の
形態においてフロントパネル21の前端に沿って断面略
コ字状のドリップ部40を折曲形成したが、フロントパ
ネル21の前端を上方に略L字状に折曲して溝状のドリ
ップ部40を形成することによって形状及び製造の簡素
化を図ることも可能である。また、上記実施の形態では
フロントバルクヘッド11の底面部12、前面部13、
後面部14を一体成形したが、形状等に基づく要求に応
じて接合可能な複数の部材によって形成することも可能
である。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明による自動車の車体
前部構造によると、前下がり状に傾斜する前面部にフロ
ントガラスの下端を支持するフロントガラス固着部が設
けられた車幅方向に延在するフロントパネルの前端に沿
って車幅方向に延在するドリップ部が折曲形成すること
から、フロントガラスからフロントパネルの前面部を流
下した雨水等の水滴は、ドリップ部によって受け止めら
れて排水され、フロントパネル上を流下した水滴がバル
クリンホースに開口する外気流入口近傍に落下すること
抑制されて、水滴が外気と共にブロアユニットに進入す
ることが防止される。
【0048】また、フロントパネルの前端に沿って折曲
形成されたドリップ部によってフロントパネルの剛性が
向上し、フロントガラスの支持剛性が確保されてフロン
トガラスの振動及び騒音の発生が防止され、かつフロン
トガラスの接着保持性能が高められる。更にフロントパ
ネルの剛性向上によるフロントバルクの剛性向上及び形
状保持に伴って車体全体の剛性及び車体精度の向上が得
ら、各種のリンホース等を省略することが可能になり構
造の簡素化が得られ製造コストの削減及び重量削減がも
たらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車の車体前部構造の第1実施
の形態の概要を示す要部斜視図である。
【図2】同じく、図1の分解斜視図である。
【図3】同じく、車体前部の概要を示す平面図である。
【図4】同じく、(a)、(b)、(c)は各々図3の
A−A線断面図、B−B線断面図、C−C線断面図であ
る。
【図5】同じく、ドリップ部の拡大断面図である。
【図6】同じく(a)及び(b)は各々ドリップ部の変
形例を示す要部断面説明図である。
【図7】本発明による自動車の車体前部構造の第2実施
の形態の概要を示す要部断面図である。
【図8】従来の車体前部構造の要部平面図である。
【図9】同じく、(a)、(b)、(c)は各々図8の
D−D線断面図、E−E線断面図、F−F線断面図であ
る。
【符号の説明】
1 フロントピラー 10 フロントバルク 11 フロントバルクヘッド 12 底面部 13 前面部 14 後面部 15 外気導入口 21 フロントパネル 22 前面部 22a フロントガラス固着部 23 後面部 24 ドリップ部 24a 底面 24b 前面 24c 後面 24d 前部フランジ 24e 先端 25 カウルネット取付孔 31 バルクリンホース 32 隔壁部 33 外気流入口 40 ブラケット 50 フロントガラス 55 カウルネット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向に延在するフロントバルクヘッ
    ドと、前下がり状に傾斜する前面部にフロントガラスの
    下端を支持するフロントガラス固着部が設けられると共
    に前端が上記フロントバルクヘッドの前端から離間して
    車幅方向に延在するフロントパネルと、外気流入口が開
    口すると共に上記フロントバルクヘッドとフロントパネ
    ルとに掛け渡されてフロントバルク内を車幅方向に延在
    して区画するバルクリンホースとを備えた自動車の前部
    車体構造において、 上記フロントパネルは、 該フロントパネルの前端に沿って車幅方向に延在するド
    リップ部が溝状に折曲形成されたことを特徴とする自動
    車の前部車体構造。
  2. 【請求項2】 上記ドリップ部は、 車幅方向中央部から車体側方に移行するに従って下降す
    るように傾斜したことを特徴とする請求項1に記載の自
    動車の前部車体構造。
  3. 【請求項3】 上記ドリップ部は、 該ドリップ部の前端に沿って車体前方に折曲形成された
    前部フランジを有することを特徴とする請求項1または
    2に記載の自動車の前部車体構造。
  4. 【請求項4】 上記前部フランジは、該前部フランジの
    先端が車幅方向に連続して下方または前下がり状に傾斜
    する ように折曲形成されたことを特徴とする請求項3に記載
    の自動車の前部車体構造。
  5. 【請求項5】 上記ドリップ部の底面とバルクリンホー
    スの上端とが接合されたことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の自動車の前部車体構造。
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