JP2001353172A - 内反尖足の矯正用装具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】内反尖足の矯正用装具は内反尖足の垂下した足
先を持ち上げて、内反尖足により躓く危険を避けて、歩
行機能回復を為し得るものであるが、従来の装具は底屈
を出来なくするもので装着している足首には自由が無
く、自然な歩行の妨げになっている。本発明は、足首の
角度変化に対応してより自然な歩行が出来る装具であっ
て、軽く、かさ張らず、装着と離脱が容易である。 【解決手段】足先を乗せて上方へ持ち上げる底部１と、
底部１の上側に足の甲を押さえる甲バンド７と、底部１
の両側縁部に連結して踵の上方へ湾曲した内湾部２及び
外湾部２’と、踵の上方にて前記内湾部２及び外湾部
２’に連結する湾曲臑当て部４とを設け、脚を後方に逃
がすため湾曲臑当て部４の後方は解放されており、解放
部５に伸縮性ベルト６を脛内側部３と脛外側部３’に設
けて後方へ逃げる脚の脛を受け止める事が出来るように
し、前記湾曲臑当て部４と伸縮性ベルト６で足首の自由
を確保出来る事を特徴とする内反尖足の矯正用装具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明に係る内反尖足の矯正
用装具は、内反尖足の機能障害を有する足に履き易く、
脱がせ易い装具で足を上方へ持ち上げて、足先が垂下し
て躓かないよう上方へ矯正し、内反尖足の機能障害を克
服し、装具を履いた足首の自由な動きを可能にし、歩行
時の脚が装具後方に逃げて自然に近く歩行が出来るよう
にしたものである。

【０００２】

【従来の技術】歩行機能の障害となる内反尖足は、足首
に力が入らず足先が垂下しているため歩行時に躓きやす
い機能的な障害である。内反尖足による機能障害を克服
して歩行時の足首の機能回復を図るには、足首に矯正装
具をはかして垂下した足先を持ち上げてやる必要があ
る。そのための従来の技術は、上り下りのある傾斜面で
歩行する足首の角度は大きく変化するので、装具を履い
た足首では歩き辛くなり足取りがぎごちなく重く、早く
疲れる等の問題があった。装具を履いた場合に、女性
は、スカートをはくため装具が大きいと目立って恥ずか
しいという感情的な問題も生じていた。内反尖足の矯正
用装具は、装具を履いてもおおばしく目立たず恥ずかし
なく、歩行しても疲れる事なく持続的に歩行が出来、装
具を履いたり、又装具を脱いだりの操作が容易であっ
て、躓く危険を避けて、脚の歩行機能回復を容易に早く
する事が出来るようにするものが望ましいと考えられて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、装具を履い
た足首の角度を固定する事なく、歩行時の足首の角度の
変化に対応出来る内反尖足の矯正用装具を提供しようと
するものであり、装具を軽量小型化して、内反尖足の矯
正装具により足首を持ち上げても歩行時の足首の角度の
変化を可能にする構造にすることによって、特に傾斜面
での歩行を容易にし、内反尖足の矯正をしても角度変化
が可能であるから足首の固定した装具による不自然さを
軽減して自然に近く歩行する事が出来るようにしている
ものである。この装具は、重さは軽く、外形がかさ張ら
ず、装具の装着と離脱が容易に出来る内反尖足の矯正用
装具である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明に係る内反尖足の
矯正用装具は、足先を持ち上げる底部と、底部の上側に
足の甲を押さえる甲バンドを設け底部の両側に連結して
踵の上方へ湾曲した内湾部と外湾部と、内湾部と外湾部
の上方に連結する湾曲臑当て部と、湾曲臑当て部の背後
には解放部を設け、そこに設けた伸縮性ベルトにより装
具を脚に装着する構成からなり、脚の脛を後方に逃がす
ため湾曲臑当て部の後方は解放されており、湾曲臑当て
部に連結した脛内側部と脛外側部に伸縮性ベルトを設け
て後方へ逃げる脚を受け止めてベルトの弾力で脚を押し
戻し、歩行時の足首の自由を確保して歩行が自然に近く
出来るようにした事を特徴とする内反尖足の矯正用装具
である。

【０００５】請求項１に記載の発明は、垂下している足
先を乗せて上方へ持ち上げる底部と、底部の上側に足の
甲を押さえる甲バンドを設け、底部の内縁部及び外縁部
に連結して踵の両側に沿って上方へ湾曲した内湾部及び
外湾部と、内湾部及び外湾部の上方の脛両側部に連結さ
れた湾曲臑当て部と脚の後方を受け止めている伸縮性ベ
ルトで脚に装着される構成からなり、脛内側部と脛外側
部に設けた伸縮性ベルトにより後方へ逃げる脚を受け止
めて伸縮性ベルトの弾力で脚を押し戻し、歩行時の足首
の自由を確保出来るようにした事を特徴とする内反尖足
の矯正用装具である。

【０００６】請求項２に記載の発明は、脚の脛を後方に
逃がすため湾曲臑当て部の背面には脛内側部と脛外側部
間が連結される事なく後方へ解放されているようにした
解放部を設けた事を特徴とする請求項１に記載の内反尖
足の矯正用装具である。

【０００７】請求項３に記載の発明は、湾曲臑当て部の
背後にある解放部の後方へ逃げる脚を受け止めるために
脛内側部と脛外側部に設けた伸縮性ベルトは足首の角度
変化に対応して、より自然な動きを可能にする弾力性を
備えた柔軟な伸縮性ベルトである事を特徴とする請求項
１又は請求項２に記載の内反尖足の矯正用装具である。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の技術的思想は、実施例に
おいて次に記載のように具体化されているものである。

【０００９】本発明の実施例は、踝の上方の脛両側部に
連結された湾曲臑当て部と脚の後方を受け止めている伸
縮性ベルトで脚の足首上部に固定して、足首の自由な動
きを可能にするように装着される構成からなり、脛内側
部と脛外側部に設けた伸縮性ベルトにより後方へ逃げる
脚を受け止めて伸縮性ベルトの弾力で脚の脛を押し戻
し、かつ、湾曲臑当て部と伸縮性ベルトの引っ張り力に
より足首の角度変化に対応出来るように装具の上方を足
首に固定するようにしている。このため、躓く来なく歩
行を容易に出来るようにしている。

【００１０】脚の脛を後方に逃がすため湾曲臑当て部の
背面には脛内側部と脛外側部間が連結される事なく後方
へ解放され、解放部には脛内側部と脛外側部間に伸縮性
ベルトを設けたので装具の上に靴を履いても伸縮性ベル
トの弾力性により足首の自由が効くので自然に近い歩行
をすることが出来る。

【００１１】湾曲臑当て部の背後にある解放部の後方へ
逃げる脚を受け止めるために脛内側部と脛外側部に伸縮
性ベルトを設けてあり、この伸縮性ベルトは足首の自由
な動きを可能にする弾力性を備えた柔軟な伸縮性ベルト
である。

【００１２】実施例は合成樹脂製で極力軽くするために
無駄な部分を省き、脚の後部に当たるところは解放して
装具は軽量に作られ、甲バンドと伸縮性ベルトにより装
具を履き易く、履いた装具を脱ぎ易くなっている。

【００１３】

【実施例】添付図面は、本発明に係る内反尖足の矯正用
装具に関する実施例について図示している。図面に基づ
いて実施例について説明する。図１は、内反尖足の矯正
用装具の斜視図、図２は、内反尖足の矯正用装具の背面
図、図３は、同上正面図、図４は、同上側面図、図５
は、同上平面図、図６は、同上底面図をそれぞれ示すも
のである。

【００１４】実施例は、足先を持ち上げる底部１の底面
には滑り止め８を設け、底部１の上側に足の甲を押さえ
る甲バンド７を内縁部９と外縁部１０に設け、底部１の
両側に連結して踵の上方へ湾曲した内湾部２と外湾部
２’とを設け、内湾部２と外湾部２’の踵の上方の脛両
側部に位置して内湾部２と外湾部２’の上方を連結する
湾曲臑当て部４を設け、踝の上方の湾曲臑当て部４と脚
の後方を受け止めている伸縮性ベルト６で脚の足首上部
に足首の角度変化に対応出来る自由を確保出来るよう装
着される構成である。

【００１５】脛内側部３と脛外側部３’に伸縮性ベルト
６を設け、この伸縮性ベルトにより後方へ逃げる脚を受
け止め、伸縮性ベルトの弾力で脚の脛を押し戻し、か
つ、湾曲臑当て部４と伸縮性ベルト６の引っ張り力によ
り装具の上方を足首に柔軟に固定出来るようにしたもの
である。

【００１６】脚の脛を後方に逃がすため湾曲臑当て部４
の背後には脛内側部３と脛外側部３’間が連結される事
なく後方へ解放され、解放部５には前記の脛内側部と脛
外側部間に伸縮性ベルト６を設けたので靴の中に装具を
つけても伸縮性ベルトの弾力性により足首の角度変化に
対応する自由が効くようにしたものである。

【００１７】脛内側部３と脛外側部３’間に設けた伸縮
性ベルト６は、足首の動きを出来るだけ自由にするため
強い弾力性を備えた柔軟な伸縮性ベルトにした。

【００１８】実施例は合成樹脂製で脚の後部に当たると
ころは連結される事なく解放して装具は歩行するのに重
く疲れる無駄な部分を省いて軽量に作られ、甲バンドは
接着と剥離が出来るようにしてあり、装具を履いた足の
甲を前記甲バンドで押さえ、湾曲臑当て部４と、接着と
剥離が出来る伸縮性ベルト６により足首に装着し、履き
易く、履いた装具を脱ぎ易くしたものである。

【００１９】

【発明の効果】本発明の効果は、請求項１乃至請求項３
に記載の構成により、次に記載のように奏せられるもの
である。

【００２０】本発明は、内反尖足の矯正用装具の背面に
解放部を設け、脛内側部と脛外側部間の後方を解放して
そこに弾力性を有する伸縮性ベルトを設けてある構成に
より、靴の中に装具を装着し、内反尖足の足先を持ち上
げて足首の角度の変化に対応して自然に近い歩行をする
ことが出来る。

【００２１】湾曲臑当て部後方の解放部を設け、そこに
伸縮性ベルトを設けたことにより、脚の動きに対応して
脛（脚の背面）が後方に逃げても伸縮性ベルトの弾力性
によって内反尖足を上方へ矯正することが出来る。

【００２２】湾曲臑当て部の背面の解放部と伸縮性ベル
トの弾力性により脚の脛が押し戻されて足首の角度変化
に対応して足首の自由が確保出来るため、自然な歩行に
近い状態で脚の歩行機能回復を早くする事を出来る。

【００２３】本発明の内反尖足の矯正用装具は、軽く、
かさ張らず、装具の装着と離脱が容易である製品を提供
することが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】内反尖足の矯正用装具の斜視図

【図２】内反尖足の矯正用装具の背面図

【図３】同上正面図

【図４】同上側面図

【図５】同上平面図

【図６】同上底面図

【符号の説明】

１．．．底部 ２．．．内湾部 ２’．．．外湾部 ３．．．脛内側部 ３’．．．脛外側部 ４．．．湾曲臑当て部 ５．．．解放部 ６．．．伸縮性ベルト ７．．．甲バンド ８．．．滑り止め ９．．．内縁部 １０．．．外縁部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】垂下している足先を乗せて上方へ持ち上げ
   る底部と、底部の上側に足の甲を押さえる甲バンドを設
   け、底部の内縁部及び外縁部に連結して踵の両側に沿っ
   て上方へ湾曲した内湾部及び外湾部と、内湾部及び外湾
   部の上方に連結された湾曲臑当て部と伸縮性ベルトで脚
   に装着される構成からなり、脛内側部と脛外側部に設け
   た伸縮性ベルトにより後方へ逃げる脚を受け止めて伸縮
   性ベルトの弾力で脚を押し戻し歩行する足首の自由を確
   保して自然に近く歩行出来るようにした事を特徴とする
   内反尖足の矯正用装具。
2. 【請求項２】歩行時に脚の脛を後方に逃がすため湾曲臑
   当て部の背面には脛内側部と脛外側部間が連結される事
   なく後方へ解放されている解放部を設けるようにした事
   を特徴とする請求項１に記載の内反尖足の矯正用装具。
3. 【請求項３】後方へ逃げる脚を受け止めるために脛内側
   部と脛外側部に設けた伸縮性ベルトは足首の自由な動き
   を可能にする弾力性を備えた柔軟な伸縮性ベルトである
   事を特徴とする請求項１又は請求項２に記載の内反尖足
   の矯正用装具。