JP2001345703A - デジタル/アナログ変換装置及びデジタル/アナログ変換方法 - Google Patents
デジタル/アナログ変換装置及びデジタル/アナログ変換方法Info
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- JP2001345703A JP2001345703A JP2000163768A JP2000163768A JP2001345703A JP 2001345703 A JP2001345703 A JP 2001345703A JP 2000163768 A JP2000163768 A JP 2000163768A JP 2000163768 A JP2000163768 A JP 2000163768A JP 2001345703 A JP2001345703 A JP 2001345703A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】複数の1ビットD/A変換器及び前記D/A変
換器のアナログ出力信号の加算器の変換誤差の低減用ノ
イズシェーパの回路規模が小さなデジタル/アナログ変
換装置及び処理時間の短いデジタル/アナログ変換方法
を提供する。 【解決手段】 1個の第2のノイズシェーパの入力信号
と前記第2のノイズシェーパの遅延器の出力信号に基づ
いて、前記遅延器の出力信号の値を異にするn個(nは
2以上の整数)の前記第2ノイズシェーパが生成する量
子化信号と同一のn個又は(n−1)個の量子化信号を
出力する信号生成装置と、前記(n−1)個の量子化信
号及び前記第2のノイズシェーパの量子化信号の少なく
とも一部又は前記n個の量子化信号の少なくとも一部を
加算したm個の加算信号を生成する装置と、を有するこ
とを特徴とするデジタル/アナログ変換装置である。
換器のアナログ出力信号の加算器の変換誤差の低減用ノ
イズシェーパの回路規模が小さなデジタル/アナログ変
換装置及び処理時間の短いデジタル/アナログ変換方法
を提供する。 【解決手段】 1個の第2のノイズシェーパの入力信号
と前記第2のノイズシェーパの遅延器の出力信号に基づ
いて、前記遅延器の出力信号の値を異にするn個(nは
2以上の整数)の前記第2ノイズシェーパが生成する量
子化信号と同一のn個又は(n−1)個の量子化信号を
出力する信号生成装置と、前記(n−1)個の量子化信
号及び前記第2のノイズシェーパの量子化信号の少なく
とも一部又は前記n個の量子化信号の少なくとも一部を
加算したm個の加算信号を生成する装置と、を有するこ
とを特徴とするデジタル/アナログ変換装置である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル信号をア
ナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換装置に関
する。
ナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば、44.1kHz(f
s)サンプリングの16ビットのオーディオ信号帯域
(20kHz帯域)のデジタル/アナログ変換装置をそ
のまま作ることは、極めて困難である。このような第1
のデジタル/アナログ変換装置は、2の16乗個=65
536個の1ビット相当のデジタル/アナログ変換器
(「D/A変換器」と言う。)と、それらの変換器のア
ナログ出力信号の加算器と、を有する。このような第2
のデジタル/アナログ変換装置は、LSBのD/A変換
器のアナログ出力信号のそれぞれ2のk乗倍(0≦k≦
15)のウエイトを持つアナログ出力信号を出力する1
6個のD/A変換器と、それらのアナログ出力信号の加
算器と、を有する。
s)サンプリングの16ビットのオーディオ信号帯域
(20kHz帯域)のデジタル/アナログ変換装置をそ
のまま作ることは、極めて困難である。このような第1
のデジタル/アナログ変換装置は、2の16乗個=65
536個の1ビット相当のデジタル/アナログ変換器
(「D/A変換器」と言う。)と、それらの変換器のア
ナログ出力信号の加算器と、を有する。このような第2
のデジタル/アナログ変換装置は、LSBのD/A変換
器のアナログ出力信号のそれぞれ2のk乗倍(0≦k≦
15)のウエイトを持つアナログ出力信号を出力する1
6個のD/A変換器と、それらのアナログ出力信号の加
算器と、を有する。
【0003】従って、第2のデジタル/アナログ変換装
置のMSBのD/A変換器の出力信号は、LSBのD/
A変換器の出力信号より、2の15乗=32768倍の
ウエイトを持つ。そのため、MSBのD/A変換器の出
力信号の1/32768=0.00304%のばらつき
が、LSBのD/A変換器の出力信号の変化と、同じ結
果を生む。即ち、MSBのD/A変換器の出力信号の出
力レベル及び加算器の加算精度は、0.00304%よ
り小さくなくてはいけない。しかし、65536個のD
/A変換器を作ることも、0.00304%以下の精度
のD/A変換器を作ることも、極めて困難である。
置のMSBのD/A変換器の出力信号は、LSBのD/
A変換器の出力信号より、2の15乗=32768倍の
ウエイトを持つ。そのため、MSBのD/A変換器の出
力信号の1/32768=0.00304%のばらつき
が、LSBのD/A変換器の出力信号の変化と、同じ結
果を生む。即ち、MSBのD/A変換器の出力信号の出
力レベル及び加算器の加算精度は、0.00304%よ
り小さくなくてはいけない。しかし、65536個のD
/A変換器を作ることも、0.00304%以下の精度
のD/A変換器を作ることも、極めて困難である。
【0004】そこで、例えば実用化された44.1kH
z(fs)サンプリングで16ビットのオーディオ信号
用デジタル/アナログ変換装置は、一般にオーバーサン
プリング装置を内蔵する。オーバーサンプリング装置
は、入力信号を、入力信号よりも周波数が高く(時間軸
精度が高い)、各サンプリングデータのビット数が少な
い(振幅分解能が低い)データに変換する。これにより
低い振幅分解能のD/A変換器を使用して高い変換精度
を実現できる。従って、構成が簡単なD/A変換器(例
えばPWM装置)を有する安価で高精度のデジタル/ア
ナログ変換装置を実現できる。
z(fs)サンプリングで16ビットのオーディオ信号
用デジタル/アナログ変換装置は、一般にオーバーサン
プリング装置を内蔵する。オーバーサンプリング装置
は、入力信号を、入力信号よりも周波数が高く(時間軸
精度が高い)、各サンプリングデータのビット数が少な
い(振幅分解能が低い)データに変換する。これにより
低い振幅分解能のD/A変換器を使用して高い変換精度
を実現できる。従って、構成が簡単なD/A変換器(例
えばPWM装置)を有する安価で高精度のデジタル/ア
ナログ変換装置を実現できる。
【0005】例えば、上記の44.1kHz(fs)サ
ンプリングで16ビットのオーディオ信号用デジタル/
アナログ変換装置は、実際には2.8MHz(64f
s)サンプリングのデジタル/アナログ変換装置に置き
換えられる。当該デジタル/アナログ変換装置は、元の
デジタル/アナログ変換装置に較べて、高い周波数(サ
ンプリングレート)と低い振幅分解能を有するが、両方
のデジタル/アナログ変換装置は実質的に等価である
(16ビット精度相当である)。64倍にオーバーサン
プリングされたオーディオ信号(2.8MHz(64f
s)サンプリング)は、ノイズシェ−ピング処理を施さ
れることにより、少ないビット数で(振幅分解能が低く
ても)実質的に44.1kHz(fs)サンプリングで
16ビットのオーディオ信号と同等の精度を有する。ノ
イズシェーパは、オーバーサンプリングされたオーディ
オ信号を量子化器によって量子化し、量子化により生じ
た誤差(量子化誤差又は量子化雑音という。)をフィー
ドバックすることにより、量子化誤差を少なくする。
ンプリングで16ビットのオーディオ信号用デジタル/
アナログ変換装置は、実際には2.8MHz(64f
s)サンプリングのデジタル/アナログ変換装置に置き
換えられる。当該デジタル/アナログ変換装置は、元の
デジタル/アナログ変換装置に較べて、高い周波数(サ
ンプリングレート)と低い振幅分解能を有するが、両方
のデジタル/アナログ変換装置は実質的に等価である
(16ビット精度相当である)。64倍にオーバーサン
プリングされたオーディオ信号(2.8MHz(64f
s)サンプリング)は、ノイズシェ−ピング処理を施さ
れることにより、少ないビット数で(振幅分解能が低く
ても)実質的に44.1kHz(fs)サンプリングで
16ビットのオーディオ信号と同等の精度を有する。ノ
イズシェーパは、オーバーサンプリングされたオーディ
オ信号を量子化器によって量子化し、量子化により生じ
た誤差(量子化誤差又は量子化雑音という。)をフィー
ドバックすることにより、量子化誤差を少なくする。
【0006】例えば、量子化出力ビット数がnでオーバ
ーサンプリング率がMの2次ノイズシェーパのS/N
は、下記の式で表される。 S/N=10・log10[{15/(2・π4)}・(2n−1)2・M5] (単位はdB) ( 1) 例えば、M=64倍(2.8MHz(64fs)サンプ
リング)、n=4ビットとすると、S/N=102.7
dBである(約10ビット相当のS/N)。このよう
に、オーバーサンプリングした信号をノイズシェーパに
よりノイズシェ−ピング処理することにより、高い精度
で安価なデジタル/アナログ変換装置を実現することが
できる。
ーサンプリング率がMの2次ノイズシェーパのS/N
は、下記の式で表される。 S/N=10・log10[{15/(2・π4)}・(2n−1)2・M5] (単位はdB) ( 1) 例えば、M=64倍(2.8MHz(64fs)サンプ
リング)、n=4ビットとすると、S/N=102.7
dBである(約10ビット相当のS/N)。このよう
に、オーバーサンプリングした信号をノイズシェーパに
よりノイズシェ−ピング処理することにより、高い精度
で安価なデジタル/アナログ変換装置を実現することが
できる。
【0007】図10及び図11に、以上の技術を含む、
従来のデジタル/アナログ変換装置を示す。図10及び
図11に示す従来のデジタル/アナログ変換装置は、オ
ーバーサンプリングした信号をノイズシェーピング処理
することによりビット圧縮を行っている。従来のデジタ
ル/アナログ変換装置は、安価で高精度のデジタル/ア
ナログ変換装置を実現している。
従来のデジタル/アナログ変換装置を示す。図10及び
図11に示す従来のデジタル/アナログ変換装置は、オ
ーバーサンプリングした信号をノイズシェーピング処理
することによりビット圧縮を行っている。従来のデジタ
ル/アナログ変換装置は、安価で高精度のデジタル/ア
ナログ変換装置を実現している。
【0008】[従来のデジタル/アナログ変換装置の全
体構成の説明(図10)]図10は、従来のデジタル/
アナログ変換装置のブロック図を示す。図10におい
て、1001は入力端子、1002はデジタルフィル
タ、1003は第1のノイズシェーパ、1004はデコ
ーダ、1005は複数の1ビット・デジタル/アナログ
変換器(「1ビットD/A変換器」と言う。)、100
6は加算器、1007は出力端子である。以下その動作
を説明する。
体構成の説明(図10)]図10は、従来のデジタル/
アナログ変換装置のブロック図を示す。図10におい
て、1001は入力端子、1002はデジタルフィル
タ、1003は第1のノイズシェーパ、1004はデコ
ーダ、1005は複数の1ビット・デジタル/アナログ
変換器(「1ビットD/A変換器」と言う。)、100
6は加算器、1007は出力端子である。以下その動作
を説明する。
【0009】低域濾波フィルタであるデジタルフィルタ
1002は、入力端子1001より入力された映像信号
や音声信号等の入力デジタル信号を、p倍(pは2以上
の整数)のサンプリング周波数に変換し、かつ入力デジ
タル信号のfs/2以上の(fsは入力デジタル信号の
サンプリング周波数)不要帯域を減衰させる。当該不要
帯域の周波数成分は、デジタル/アナログ変換によりエ
イリアシング(折り返しの偽信号)を生じ、信号を劣化
させるからである。
1002は、入力端子1001より入力された映像信号
や音声信号等の入力デジタル信号を、p倍(pは2以上
の整数)のサンプリング周波数に変換し、かつ入力デジ
タル信号のfs/2以上の(fsは入力デジタル信号の
サンプリング周波数)不要帯域を減衰させる。当該不要
帯域の周波数成分は、デジタル/アナログ変換によりエ
イリアシング(折り返しの偽信号)を生じ、信号を劣化
させるからである。
【0010】第1のノイズシェーパ1003は、オーバ
ーサンプリングされたデジタルフィルタ1002の出力
信号のビット数を削減する。第1のノイズシェーパ10
03は、デジタルフィルタ1002の出力信号を量子化
し(語長(サンプリングデータごとのビット数)を制限
し)、量子化時に発生する量子化誤差を第1のノイズシ
ェーパ1003内部でフィードバックする。「量子化す
る(出力信号の語長を制限する)」とは、サンプリング
データごとの、入力されたデジタル信号の振幅成分を表
すビット数を、減らすことを意味する。
ーサンプリングされたデジタルフィルタ1002の出力
信号のビット数を削減する。第1のノイズシェーパ10
03は、デジタルフィルタ1002の出力信号を量子化
し(語長(サンプリングデータごとのビット数)を制限
し)、量子化時に発生する量子化誤差を第1のノイズシ
ェーパ1003内部でフィードバックする。「量子化す
る(出力信号の語長を制限する)」とは、サンプリング
データごとの、入力されたデジタル信号の振幅成分を表
すビット数を、減らすことを意味する。
【0011】具体的には、第1のノイズシェーパ100
3は、少なくとも加算器と量子化器とを有する。加算器
は、量子化誤差(量子化器の出力信号)をシェ−ピング
フィルタに通した信号(第1のノイズシェーパ1003
は、典型的には任意の構成のシェ−ピングフィルタを有
する。)と入力信号とを加算器で加算して、加算結果を
量子化器に送る。量子化器は、加算結果を量子化し(デ
ータの語長を制限する。)、量子化結果を第1のノイズ
シェーパ1003の出力信号として出力するとともに、
加算結果から量子化結果を差し引いた量子化誤差を、前
記の加算器にフィードバックする。
3は、少なくとも加算器と量子化器とを有する。加算器
は、量子化誤差(量子化器の出力信号)をシェ−ピング
フィルタに通した信号(第1のノイズシェーパ1003
は、典型的には任意の構成のシェ−ピングフィルタを有
する。)と入力信号とを加算器で加算して、加算結果を
量子化器に送る。量子化器は、加算結果を量子化し(デ
ータの語長を制限する。)、量子化結果を第1のノイズ
シェーパ1003の出力信号として出力するとともに、
加算結果から量子化結果を差し引いた量子化誤差を、前
記の加算器にフィードバックする。
【0012】例えば、オーバーサンプリング率M=64
倍(2.8MHz(64fs)サンプリング)の第1の
ノイズシェーパ1003は、出力階調数が12個の出力
信号を出力する(「階調」とは、レベルの意味であ
る。)。例えば、第1のノイズシェーパ1003は、−
5,−4,・・・,0,1,2・・・6の12個の階調
の何れかの階調の信号を出力する。出力階調数12個の
出力信号は、(1)式より、約100dBのS/Nを有
する(2のn乗=11)。第1のノイズシェーパ100
3の出力信号はデコーダ1004に入力される。デコー
ダ1004は、m個のPWM信号(オーバーサンプリン
グ周波数(例えば2.8MHz(64fs))の(c+
1)倍のクロックの1ビット分解能のアナログ信号)を
出力する(cはPWM信号の階調数である。)。デコー
ダ1004が出力するm個のPWM信号は、m個のD/
A変換器から構成される1ビットD/A変換器群100
5に入力され、m個のアナログ信号に変換される。加算
器1006は、m個のアナログ信号を加算し、加算信号
を出力する。
倍(2.8MHz(64fs)サンプリング)の第1の
ノイズシェーパ1003は、出力階調数が12個の出力
信号を出力する(「階調」とは、レベルの意味であ
る。)。例えば、第1のノイズシェーパ1003は、−
5,−4,・・・,0,1,2・・・6の12個の階調
の何れかの階調の信号を出力する。出力階調数12個の
出力信号は、(1)式より、約100dBのS/Nを有
する(2のn乗=11)。第1のノイズシェーパ100
3の出力信号はデコーダ1004に入力される。デコー
ダ1004は、m個のPWM信号(オーバーサンプリン
グ周波数(例えば2.8MHz(64fs))の(c+
1)倍のクロックの1ビット分解能のアナログ信号)を
出力する(cはPWM信号の階調数である。)。デコー
ダ1004が出力するm個のPWM信号は、m個のD/
A変換器から構成される1ビットD/A変換器群100
5に入力され、m個のアナログ信号に変換される。加算
器1006は、m個のアナログ信号を加算し、加算信号
を出力する。
【0013】本明細書及び特許請求の範囲の記載におい
ては、例えば、図1(本発明の実施例)又は図10(従
来例)の構成全体を含む装置を「デジタル/アナログ変
換装置」と言い、当該デジタル/アナログ変換装置の中
のデジタル/アナログ変換を行うブロックをデジタル/
アナログ変換器(「D/A変換器」と言う。)と言い、
両者を区別する。
ては、例えば、図1(本発明の実施例)又は図10(従
来例)の構成全体を含む装置を「デジタル/アナログ変
換装置」と言い、当該デジタル/アナログ変換装置の中
のデジタル/アナログ変換を行うブロックをデジタル/
アナログ変換器(「D/A変換器」と言う。)と言い、
両者を区別する。
【0014】[デコーダの構成の説明(図11)]図1
1には図10に示したデジタル/アナログ変換装置のう
ちのデコーダ1004の構成図を示す。図11におい
て、1101は入力端子、1102はレベル変換器、1
103は第2のノイズシェーパ、1107はデータ変換
器である。第2のノイズシェーパ1103は、加算器1
104、量子化器1105、及びシェーピングフィルタ
1106から構成されている。
1には図10に示したデジタル/アナログ変換装置のう
ちのデコーダ1004の構成図を示す。図11におい
て、1101は入力端子、1102はレベル変換器、1
103は第2のノイズシェーパ、1107はデータ変換
器である。第2のノイズシェーパ1103は、加算器1
104、量子化器1105、及びシェーピングフィルタ
1106から構成されている。
【0015】デコーダ1004の入力端子1101は、
階調数k(例えばk=12)の入力信号(第1のノイズ
シェーパ1003の出力信号)を入力する。例えば、−
5,−4,・・・,0,1,2・・・6の12個の階調
の何れかの階調の信号を入力する。レベル変換器110
2は、入力端子1101から入力された階調数kの信号
を0から始まる連続した正の整数値Xに変換する。例え
ば、入力信号が−5〜+6の12値の信号であれば、こ
の信号に5を加算して0〜11の12値の信号(0から
始まる連続した正の整数値)に変換する。
階調数k(例えばk=12)の入力信号(第1のノイズ
シェーパ1003の出力信号)を入力する。例えば、−
5,−4,・・・,0,1,2・・・6の12個の階調
の何れかの階調の信号を入力する。レベル変換器110
2は、入力端子1101から入力された階調数kの信号
を0から始まる連続した正の整数値Xに変換する。例え
ば、入力信号が−5〜+6の12値の信号であれば、こ
の信号に5を加算して0〜11の12値の信号(0から
始まる連続した正の整数値)に変換する。
【0016】次に、第2のノイズシェーパ1103(図
11)の動作を説明する。加算器1104は、0から始
まる連続した正の整数値(例えば0〜11)であるレベ
ル変換器1102の出力信号Xとシェーピングフィルタ
1106の出力信号とを加算する。そして、量子化器1
105は加算器1104の出力信号(加算結果)を量子
化して出力する(量子化信号)とともに、量子化誤差
(加算結果と量子化結果の誤差)をシェーピングフィル
タ1106に帰還する。従来例の場合は、下記の式にな
る。 量子化誤差=加算結果−(量子化信号×k) kは量子化器の閾値であり、入力信号の階調数に等し
い。量子化器1105は、加算器1104の出力信号を
閾値k(例えばk=12)で除算し、商(整数)を出力
する(量子化する)。量子化誤差(除算の余り)がシェ
ーピングフィルタ1106に入力される。典型的には、
上述のように、レベル変換器1102の出力信号Xの階
調数と量子化器の閾値とは等しい。例えば、レベル変換
器1102の出力信号Xの階調数が12(0〜11)で
ある、量子化器の閾値がk=12である。
11)の動作を説明する。加算器1104は、0から始
まる連続した正の整数値(例えば0〜11)であるレベ
ル変換器1102の出力信号Xとシェーピングフィルタ
1106の出力信号とを加算する。そして、量子化器1
105は加算器1104の出力信号(加算結果)を量子
化して出力する(量子化信号)とともに、量子化誤差
(加算結果と量子化結果の誤差)をシェーピングフィル
タ1106に帰還する。従来例の場合は、下記の式にな
る。 量子化誤差=加算結果−(量子化信号×k) kは量子化器の閾値であり、入力信号の階調数に等し
い。量子化器1105は、加算器1104の出力信号を
閾値k(例えばk=12)で除算し、商(整数)を出力
する(量子化する)。量子化誤差(除算の余り)がシェ
ーピングフィルタ1106に入力される。典型的には、
上述のように、レベル変換器1102の出力信号Xの階
調数と量子化器の閾値とは等しい。例えば、レベル変換
器1102の出力信号Xの階調数が12(0〜11)で
ある、量子化器の閾値がk=12である。
【0017】図11のデコーダ1004は、k個の第2
のイズシェーパ1103を有する(kは入力信号Xの階
調数)。図11に示すk個の第2のイズシェーパ110
3のシェーピングフィルタ1106が有する遅延器の出
力信号(遅延信号)の初期値を、上から0,1,2,3
・・・(k−1)に設定する。例えば、シェーピングフ
ィルタ1106の出力信号が上から0,1,2,3・・
・(k−1)であって、レベル変換器1102の最初の
出力信号Xが5であれば、加算器1104の出力信号
は、上から5,6,7・・(k+4)になる。
のイズシェーパ1103を有する(kは入力信号Xの階
調数)。図11に示すk個の第2のイズシェーパ110
3のシェーピングフィルタ1106が有する遅延器の出
力信号(遅延信号)の初期値を、上から0,1,2,3
・・・(k−1)に設定する。例えば、シェーピングフ
ィルタ1106の出力信号が上から0,1,2,3・・
・(k−1)であって、レベル変換器1102の最初の
出力信号Xが5であれば、加算器1104の出力信号
は、上から5,6,7・・(k+4)になる。
【0018】これらの値を入力した量子化器1105は
量子化信号Q(0),Q(1),Q(2),・・・Q
(k−1)を出力する。kから(k+4)を入力した5
個の量子化器1105は量子化信号1を出力し(Q(k
−5)からQ(k−1))、5から(k−1)を入力し
た(k−5)個の量子化器1105は量子化信号0を出
力する(Q(0)からQ(k−6))。又、これらの値
を入力した量子化器1105は量子化誤差を出力する。
図11のk個の量子化器1105の量子化誤差は、上か
ら5,6,7・・・,(k−1),0,1,・・4であ
る。各量子化誤差は、上記のように常に0から(k−
1)までの全ての値を取る。このように、k個ある第2
のノイズシェーパ1103が発生する量子化誤差の総和
は、常に、一定値になる。図11の量子化器1105の
出力信号Qは、例えば、−1、0、1又は2のいずれか
の値を取る(出力信号Qの取り得る値は、シェーピング
フィルタ1106の構成に依存する。)。
量子化信号Q(0),Q(1),Q(2),・・・Q
(k−1)を出力する。kから(k+4)を入力した5
個の量子化器1105は量子化信号1を出力し(Q(k
−5)からQ(k−1))、5から(k−1)を入力し
た(k−5)個の量子化器1105は量子化信号0を出
力する(Q(0)からQ(k−6))。又、これらの値
を入力した量子化器1105は量子化誤差を出力する。
図11のk個の量子化器1105の量子化誤差は、上か
ら5,6,7・・・,(k−1),0,1,・・4であ
る。各量子化誤差は、上記のように常に0から(k−
1)までの全ての値を取る。このように、k個ある第2
のノイズシェーパ1103が発生する量子化誤差の総和
は、常に、一定値になる。図11の量子化器1105の
出力信号Qは、例えば、−1、0、1又は2のいずれか
の値を取る(出力信号Qの取り得る値は、シェーピング
フィルタ1106の構成に依存する。)。
【0019】データ変換器1107は、k個(例えばk
=12)の第2のノイズシェーパ1105の各出力信号
(量子化信号Q)を、下記の手段によりn個の信号に変
換する。変換器1107は、k個の量子化信号を入力
し、n個毎にm個の量子化信号を取り出して加算する
(n≦k、k≦m×n)(加算信号)。具体的には、下
記の加算信号W(j)(0≦j≦n−1)を生成する。 W(0)=Q(0)+Q(n) +Q(2n)+・・・・+Q(m×n) W(1)=Q(1)+Q(n+1)+Q(2n+1)+・・+Q(m×n+1) : : W(n−1)=Q(n−1)+Q(2n−1)+・・・+Q(m×n+n−1) (Q(i)は、iをkで割算した剰余をi’とすると、
図11の上からi’番目の第2のノイズシェーパ110
3の量子化信号Qを意味する。例えば、k=12であれ
ば、Q(15)=Q(3)である。)
=12)の第2のノイズシェーパ1105の各出力信号
(量子化信号Q)を、下記の手段によりn個の信号に変
換する。変換器1107は、k個の量子化信号を入力
し、n個毎にm個の量子化信号を取り出して加算する
(n≦k、k≦m×n)(加算信号)。具体的には、下
記の加算信号W(j)(0≦j≦n−1)を生成する。 W(0)=Q(0)+Q(n) +Q(2n)+・・・・+Q(m×n) W(1)=Q(1)+Q(n+1)+Q(2n+1)+・・+Q(m×n+1) : : W(n−1)=Q(n−1)+Q(2n−1)+・・・+Q(m×n+n−1) (Q(i)は、iをkで割算した剰余をi’とすると、
図11の上からi’番目の第2のノイズシェーパ110
3の量子化信号Qを意味する。例えば、k=12であれ
ば、Q(15)=Q(3)である。)
【0020】上述のようにQ(i)は−1,0,1,又
は2のいずれかの値を取るが、加算信号W(j)は広く
分散したQ(i)の加算値である故に、各加算信号W
(j)は0≦W(j)≦mが成立する。又、全てのW
(j)の合計ΣW(j)の値、即ち全てのQ(i)の合
計値ΣQ(i)はデジタル入力信号の値Xに一致する
が、個々のQ(i)はオーバーサンプリング周期(例え
ば1/2.8MHz(1/64fs))毎に1次ノイズ
シェーパの出力パターンとして出力される。このこと
は、個々の1ビットD/A変換器1005のバラツキ、
又は加算器1006の入力端子間の誤差に1次微分特性
を掛けることでオーディオ帯域内のノイズを低減し、デ
ジタル/アナログ変換装置のリニアリティ(デジタル入
力信号を0から最大値まで漸増した時のアナログ出力信
号の直線性)を改善する。
は2のいずれかの値を取るが、加算信号W(j)は広く
分散したQ(i)の加算値である故に、各加算信号W
(j)は0≦W(j)≦mが成立する。又、全てのW
(j)の合計ΣW(j)の値、即ち全てのQ(i)の合
計値ΣQ(i)はデジタル入力信号の値Xに一致する
が、個々のQ(i)はオーバーサンプリング周期(例え
ば1/2.8MHz(1/64fs))毎に1次ノイズ
シェーパの出力パターンとして出力される。このこと
は、個々の1ビットD/A変換器1005のバラツキ、
又は加算器1006の入力端子間の誤差に1次微分特性
を掛けることでオーディオ帯域内のノイズを低減し、デ
ジタル/アナログ変換装置のリニアリティ(デジタル入
力信号を0から最大値まで漸増した時のアナログ出力信
号の直線性)を改善する。
【0021】次に、得られたn個の加算信号W(j)は
(階調数をcとする。)、それぞれPWM装置により、
オーバーサンプリング周波数(例えば2.8MHz(6
4fs))の(c+1)倍のクロックの1ビット信号に
変換され、出力される(PWM信号)。例えば、W
(j)の階調数がc=7であれば(0〜6)、オーバー
サンプリング周期の(c+1)=8倍のクロックでPW
M信号に変換される。当該PWM信号がデータ変換器1
107の出力信号である、又デコーダ1004の出力信
号である。
(階調数をcとする。)、それぞれPWM装置により、
オーバーサンプリング周波数(例えば2.8MHz(6
4fs))の(c+1)倍のクロックの1ビット信号に
変換され、出力される(PWM信号)。例えば、W
(j)の階調数がc=7であれば(0〜6)、オーバー
サンプリング周期の(c+1)=8倍のクロックでPW
M信号に変換される。当該PWM信号がデータ変換器1
107の出力信号である、又デコーダ1004の出力信
号である。
【0022】W(j)=0〜6の入力信号に応じてPW
M装置は8倍のクロックの中の1個〜7個のクロック周
期に1を出力し、残る7個〜1個のクロック周期に0を
出力する。PWM装置の性能劣化を防ぐ目的で、オーバ
ーサンプリング周期の(c+1)倍のクロックを使用
し、1サンプルデータ期間内の信号のエッジがなくなる
ような全0出力信号及び全1出力信号を用いていない。
W(j)=i(例えばi=2)の場合は(0≦W(j)
≦c−1)、オーバーサンプリング周期(例えば1/
2.8MHz(1/64fs))に含まれる(c+1)
個のクロック周期(例えば8個)の中の(i+1)個
(例えば3個)の期間はハイ出力信号(1)を出力し、
(c−i)個(例えば5個)の期間はロウ出力信号
(0)を出力する。
M装置は8倍のクロックの中の1個〜7個のクロック周
期に1を出力し、残る7個〜1個のクロック周期に0を
出力する。PWM装置の性能劣化を防ぐ目的で、オーバ
ーサンプリング周期の(c+1)倍のクロックを使用
し、1サンプルデータ期間内の信号のエッジがなくなる
ような全0出力信号及び全1出力信号を用いていない。
W(j)=i(例えばi=2)の場合は(0≦W(j)
≦c−1)、オーバーサンプリング周期(例えば1/
2.8MHz(1/64fs))に含まれる(c+1)
個のクロック周期(例えば8個)の中の(i+1)個
(例えば3個)の期間はハイ出力信号(1)を出力し、
(c−i)個(例えば5個)の期間はロウ出力信号
(0)を出力する。
【0023】n個の1ビットD/A変換器1005(図
10)は、デコーダ1004(図10)の出力信号であ
るn個のPWM信号を入力する。n個の1ビットD/A
変換器1005は、n個のPWM信号をn個のアナログ
信号に変換し、出力する。次に、加算器1006(図1
0)は、n個の1ビットD/A変換器1005の各出力
アナログ信号を加算し、出力端子1007より、当該加
算したアナログ信号を出力する。当該加算したアナログ
信号が、出力端子1007から出力される。以上が、従
来のデジタル/アナログ変換装置の構成である。
10)は、デコーダ1004(図10)の出力信号であ
るn個のPWM信号を入力する。n個の1ビットD/A
変換器1005は、n個のPWM信号をn個のアナログ
信号に変換し、出力する。次に、加算器1006(図1
0)は、n個の1ビットD/A変換器1005の各出力
アナログ信号を加算し、出力端子1007より、当該加
算したアナログ信号を出力する。当該加算したアナログ
信号が、出力端子1007から出力される。以上が、従
来のデジタル/アナログ変換装置の構成である。
【0024】他の従来例においては、デコーダは、(k
−1)個の第2のノイズシェーパ1103を有する(図
11の実施例よりも1個少ない。)。又、第2のノイズ
シェーパに含まれる量子化器1105は、閾値がk−1
であって、加算器1104の出力信号を(k−1)(例
えばk−1=12−1=11)で除算し、商(整数)を
出力する(量子化する)。(k−1)個の第2のイズシ
ェーパ1103のシェーピングフィルタ1106に含ま
れる遅延器の初期値を、上から0,1,2,3・・・
(k−2)に設定する。例えば、シェーピングフィルタ
1106の出力信号が上から0,1,2,3・・・(k
−2)であって、レベル変換器1102の最初の出力信
号が5であれば、加算器1104の出力信号は、上から
5,6,7・・(k+3)になる。
−1)個の第2のノイズシェーパ1103を有する(図
11の実施例よりも1個少ない。)。又、第2のノイズ
シェーパに含まれる量子化器1105は、閾値がk−1
であって、加算器1104の出力信号を(k−1)(例
えばk−1=12−1=11)で除算し、商(整数)を
出力する(量子化する)。(k−1)個の第2のイズシ
ェーパ1103のシェーピングフィルタ1106に含ま
れる遅延器の初期値を、上から0,1,2,3・・・
(k−2)に設定する。例えば、シェーピングフィルタ
1106の出力信号が上から0,1,2,3・・・(k
−2)であって、レベル変換器1102の最初の出力信
号が5であれば、加算器1104の出力信号は、上から
5,6,7・・(k+3)になる。
【0025】これらの値を入力した量子化器1105は
量子化信号Q(0),Q(1),・・・Q(k−2)を
出力する。(k−1)から(k+3)を入力した5個の
量子化器1105は量子化信号1を出力し(Q(k−
6)からQ(k−2))、5から(k−2)を入力した
(k−6)個の量子化器1105は量子化信号0を出力
する((Q(0)からQ(k−7)))。又、これらの
値を入力した量子化器1105は量子化誤差を出力す
る。(k−1)個の量子化器1105の量子化誤差は、
上から5,6,7・・・,(k−2),0,1,・・4
である。各量子化誤差は、上記のように常に0から(k
−2)までの全ての値を取る。従って、(k−1)個あ
る第2のノイズシェーパ1103が発生する量子化誤差
の総和は、常に一定値になる。
量子化信号Q(0),Q(1),・・・Q(k−2)を
出力する。(k−1)から(k+3)を入力した5個の
量子化器1105は量子化信号1を出力し(Q(k−
6)からQ(k−2))、5から(k−2)を入力した
(k−6)個の量子化器1105は量子化信号0を出力
する((Q(0)からQ(k−7)))。又、これらの
値を入力した量子化器1105は量子化誤差を出力す
る。(k−1)個の量子化器1105の量子化誤差は、
上から5,6,7・・・,(k−2),0,1,・・4
である。各量子化誤差は、上記のように常に0から(k
−2)までの全ての値を取る。従って、(k−1)個あ
る第2のノイズシェーパ1103が発生する量子化誤差
の総和は、常に一定値になる。
【0026】又、他の従来例においては、得られたn個
の加算信号W(j)は、それぞれダイナミック・エレメ
ント・マッチング装置(DEM装置)により、オーバー
サンプリング周波数(例えば2.8MHz(64f
s))の(c−1)倍のクロックの(c−1)ビット信
号に変換され、出力される(DEM信号)。DEM装置
については、後述する。当該DEM信号がデータ変換器
1107の出力信号である、又デコーダ1004の出力
信号である。
の加算信号W(j)は、それぞれダイナミック・エレメ
ント・マッチング装置(DEM装置)により、オーバー
サンプリング周波数(例えば2.8MHz(64f
s))の(c−1)倍のクロックの(c−1)ビット信
号に変換され、出力される(DEM信号)。DEM装置
については、後述する。当該DEM信号がデータ変換器
1107の出力信号である、又デコーダ1004の出力
信号である。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、デコーダブロックには、少なくとも(k−
1)個の第2のノイズシェーパが必要であり、回路規模
が大きくなってしまうという問題点を有していた。本発
明は上記従来の問題点を解決するもので、小型で安価で
高速処理で高精度のD/A変換装置及びD/A変換方法
を提供することを目的とする。又、本発明は、コンピュ
ータ又はマイクロコンピュータでのソフトウエア処理を
含むデジタル/アナログ変換方法に適した、小規模で高
速処理で高精度のD/A変換方法を提供することを目的
とする。
の構成では、デコーダブロックには、少なくとも(k−
1)個の第2のノイズシェーパが必要であり、回路規模
が大きくなってしまうという問題点を有していた。本発
明は上記従来の問題点を解決するもので、小型で安価で
高速処理で高精度のD/A変換装置及びD/A変換方法
を提供することを目的とする。又、本発明は、コンピュ
ータ又はマイクロコンピュータでのソフトウエア処理を
含むデジタル/アナログ変換方法に適した、小規模で高
速処理で高精度のD/A変換方法を提供することを目的
とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、入力したデジタル信号を低域濾波し、かつ前
記デジタル信号のサンプリング周波数をp倍(pは2以
上の整数)するデジタルフィルタと、前記デジタルフィ
ルタの出力信号を量子化し第1の量子化信号を出力する
とともに、量子化により生じた第1の量子化誤差をフィ
ードバックする第1のフィードバック経路を有する第1
のノイズシェーパと、前記第1の量子化信号を入力し
て、m個の(mは2以上の整数)加算信号を出力するデ
コーダと、前記m個の加算信号に基づいて複数のアナロ
グ信号を生成する複数のデジタル/アナログ変換器と、
前記複数のアナログ信号を加算する加算器とを有する出
力部と、を有するデジタル/アナログ変換装置であっ
て、前記デコーダは、前記第1の量子化信号に第2のフ
ィードバック経路の出力信号を加算し又は減算した信号
を量子化して第2の量子化信号及び第2の量子化誤差を
生成する第2の量子化器を有し、前記第2の量子化誤差
を遅延して遅延信号を生成する少なくとも1個の遅延器
を前記第2のフィードバック経路に有する第2のノイズ
シェーパと、前記第1の量子化信号及び前記遅延信号に
基づいて、前記遅延信号の値を異にするn個(nは2以
上の整数)の前記第2のノイズシェーパが生成する第2
の量子化信号と同一のn個又は(n−1)個の第3の量
子化信号を出力する信号生成装置と、前記(n−1)個
の第3の量子化信号及び前記第2の量子化信号の少なく
とも一部又は前記n個の第3の量子化信号の少なくとも
一部を加算した前記m個の加算信号を生成する装置と、
を有する、ことを特徴とするデジタル/アナログ変換装
置である。
の発明は、入力したデジタル信号を低域濾波し、かつ前
記デジタル信号のサンプリング周波数をp倍(pは2以
上の整数)するデジタルフィルタと、前記デジタルフィ
ルタの出力信号を量子化し第1の量子化信号を出力する
とともに、量子化により生じた第1の量子化誤差をフィ
ードバックする第1のフィードバック経路を有する第1
のノイズシェーパと、前記第1の量子化信号を入力し
て、m個の(mは2以上の整数)加算信号を出力するデ
コーダと、前記m個の加算信号に基づいて複数のアナロ
グ信号を生成する複数のデジタル/アナログ変換器と、
前記複数のアナログ信号を加算する加算器とを有する出
力部と、を有するデジタル/アナログ変換装置であっ
て、前記デコーダは、前記第1の量子化信号に第2のフ
ィードバック経路の出力信号を加算し又は減算した信号
を量子化して第2の量子化信号及び第2の量子化誤差を
生成する第2の量子化器を有し、前記第2の量子化誤差
を遅延して遅延信号を生成する少なくとも1個の遅延器
を前記第2のフィードバック経路に有する第2のノイズ
シェーパと、前記第1の量子化信号及び前記遅延信号に
基づいて、前記遅延信号の値を異にするn個(nは2以
上の整数)の前記第2のノイズシェーパが生成する第2
の量子化信号と同一のn個又は(n−1)個の第3の量
子化信号を出力する信号生成装置と、前記(n−1)個
の第3の量子化信号及び前記第2の量子化信号の少なく
とも一部又は前記n個の第3の量子化信号の少なくとも
一部を加算した前記m個の加算信号を生成する装置と、
を有する、ことを特徴とするデジタル/アナログ変換装
置である。
【0029】本発明のデジタル/アナログ変換装置は、
典型的には1個の第2のノイズシェーパを有し(第2の
ノイズシェーパが2個以上であってもよい。)、前記第
1の量子化信号及び第2のノイズシェーパが有する1個
又は2個以上の遅延器の出力信号に基づいて、典型的に
は1個の信号生成装置によりn個(又は(n−1)個)
の量子化信号を生成するデジタル/アナログ変換装置で
ある(信号生成装置が2個以上であっても良い。)。従
来のデコーダはn個の第2のノイズシェーパを有してい
たが(例えば、第1の量子化信号が12階調(0〜1
1)であれば、従来のデジタル/アナログ変換装置は1
2個(又は11個)の第2のノイズシェーパを有してい
た。)、本発明のデコーダは典型的には1個の第2のノ
イズシェーパと1個の信号生成装置と量子化信号を記憶
する記憶部とを有する。本発明は、従来よりも小型のデ
コーダを用いることにより、従来よりも安価で小型で同
一性能のデジタル/アナログ変換装置を実現することが
出来るという作用を有する。
典型的には1個の第2のノイズシェーパを有し(第2の
ノイズシェーパが2個以上であってもよい。)、前記第
1の量子化信号及び第2のノイズシェーパが有する1個
又は2個以上の遅延器の出力信号に基づいて、典型的に
は1個の信号生成装置によりn個(又は(n−1)個)
の量子化信号を生成するデジタル/アナログ変換装置で
ある(信号生成装置が2個以上であっても良い。)。従
来のデコーダはn個の第2のノイズシェーパを有してい
たが(例えば、第1の量子化信号が12階調(0〜1
1)であれば、従来のデジタル/アナログ変換装置は1
2個(又は11個)の第2のノイズシェーパを有してい
た。)、本発明のデコーダは典型的には1個の第2のノ
イズシェーパと1個の信号生成装置と量子化信号を記憶
する記憶部とを有する。本発明は、従来よりも小型のデ
コーダを用いることにより、従来よりも安価で小型で同
一性能のデジタル/アナログ変換装置を実現することが
出来るという作用を有する。
【0030】加算信号は、信号生成装置が生成したn個
の第3の量子化信号の一部を加算した信号であっても良
く、第2のノイズシェーパが生成した1個の第2の量子
化信号及び信号生成装置が生成した(n−1)個の第3
の量子化信号の一部を加算した信号であっても良い。即
ち、1個ある第2のノイズシェーパが出力する第2の量
子化信号を加算信号を生成する目的で使用しても良く、
使用しなくても良い。第2のノイズシェーパ及び信号生
成器が入力する「第1の量子化信号」は、第1のノイズ
シェーパが出力する第1の量子化信号そのものでもよ
く、又は実施例のように、第1のノイズシェーパが出力
した第1の量子化信号をレベル変換等した信号でもよ
い。第1の量子化信号をレベル変換等した信号も、実質
的に第1の量子化信号だからである。「第2の量子化信
号」と「第3の量子化信号」とは、実質的には同じもの
である。量子化信号の発生源を明確にすることを目的と
して、本明細書及び特許請求の範囲の記載において、第
2のノイズシェーパが生成する量子化信号を第2の量子
化信号と言い、信号生成装置が生成する量子化信号を第
3の量子化信号と言う。
の第3の量子化信号の一部を加算した信号であっても良
く、第2のノイズシェーパが生成した1個の第2の量子
化信号及び信号生成装置が生成した(n−1)個の第3
の量子化信号の一部を加算した信号であっても良い。即
ち、1個ある第2のノイズシェーパが出力する第2の量
子化信号を加算信号を生成する目的で使用しても良く、
使用しなくても良い。第2のノイズシェーパ及び信号生
成器が入力する「第1の量子化信号」は、第1のノイズ
シェーパが出力する第1の量子化信号そのものでもよ
く、又は実施例のように、第1のノイズシェーパが出力
した第1の量子化信号をレベル変換等した信号でもよ
い。第1の量子化信号をレベル変換等した信号も、実質
的に第1の量子化信号だからである。「第2の量子化信
号」と「第3の量子化信号」とは、実質的には同じもの
である。量子化信号の発生源を明確にすることを目的と
して、本明細書及び特許請求の範囲の記載において、第
2のノイズシェーパが生成する量子化信号を第2の量子
化信号と言い、信号生成装置が生成する量子化信号を第
3の量子化信号と言う。
【0031】本発明の請求項2に記載の発明は、前記第
2のノイズシェーパが、k・Q=X+(Z−1−1)2
・ER(Xは前記第1の量子化信号であり、Z−1はZ
変換の1次の遅延を表し、Qは第2の量子化信号であ
り、kは量子化の閾値であり、ERは量子化による誤差
信号である。)で表される2次のノイズシェーピング処
理をすることを特徴とする請求項1に記載のデジタル/
アナログ変換装置である。
2のノイズシェーパが、k・Q=X+(Z−1−1)2
・ER(Xは前記第1の量子化信号であり、Z−1はZ
変換の1次の遅延を表し、Qは第2の量子化信号であ
り、kは量子化の閾値であり、ERは量子化による誤差
信号である。)で表される2次のノイズシェーピング処
理をすることを特徴とする請求項1に記載のデジタル/
アナログ変換装置である。
【0032】本発明は、デジタル/アナログ変換器及び
アナログ信号の加算器のバラツキによる相対変換誤差の
影響がほとんどない高精度のデジタル/アナログ変換装
置を実現することが出来るという作用を有する。
アナログ信号の加算器のバラツキによる相対変換誤差の
影響がほとんどない高精度のデジタル/アナログ変換装
置を実現することが出来るという作用を有する。
【0033】本発明の請求項3に記載の発明は、前記m
個の加算信号のそれぞれが、前記(n−1)個の第3の
量子化信号及び前記第2の量子化信号の中からm個ごと
にn/m個以上の前記量子化信号を加算した加算信号、
又は前記n個の第3の量子化信号の中からm個ごとにn
/m個以上の前記量子化信号を加算した加算信号であっ
て、加算する量子化信号の少なくとも一部を互いに異に
する加算信号であることを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載のデジタル/アナログ変換装置である。
個の加算信号のそれぞれが、前記(n−1)個の第3の
量子化信号及び前記第2の量子化信号の中からm個ごと
にn/m個以上の前記量子化信号を加算した加算信号、
又は前記n個の第3の量子化信号の中からm個ごとにn
/m個以上の前記量子化信号を加算した加算信号であっ
て、加算する量子化信号の少なくとも一部を互いに異に
する加算信号であることを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載のデジタル/アナログ変換装置である。
【0034】前記m個の加算信号のそれぞれは、量子化
信号の中から上記のように均一に分散した量子化信号を
加算した信号である。これにより、加算信号の最大値を
小さくすることが出来る。典型的には、第1のノイズシ
ェーパの量子化信号の階調数をkとすると、{(k/
m)+1}階調になる。例えば、k=11階調及びn=
12で、m=2の場合(奇数番目の量子化信号の加算信
号と、偶数番目の量子化信号の加算信号)は、m個の加
算信号のそれぞれは7階調(0〜6)になる。第2のノ
イズシェーパの量子化信号は例えば−2,−1,0又は
1であるから、もし偏った部分の量子化信号の加算信号
を生成したとすれば、階調数は7よりも大きくなる。
信号の中から上記のように均一に分散した量子化信号を
加算した信号である。これにより、加算信号の最大値を
小さくすることが出来る。典型的には、第1のノイズシ
ェーパの量子化信号の階調数をkとすると、{(k/
m)+1}階調になる。例えば、k=11階調及びn=
12で、m=2の場合(奇数番目の量子化信号の加算信
号と、偶数番目の量子化信号の加算信号)は、m個の加
算信号のそれぞれは7階調(0〜6)になる。第2のノ
イズシェーパの量子化信号は例えば−2,−1,0又は
1であるから、もし偏った部分の量子化信号の加算信号
を生成したとすれば、階調数は7よりも大きくなる。
【0035】加算信号の階調数を小さくすることによ
り、前記m個の加算信号に基づいて複数のアナログ信号
を生成する複数のデジタル/アナログ変換器等の回路規
模が小さくなり、又は、DEM装置を構成するD/A変
換器等のクロックレートも遅くすることが出来る故に、
D/A変換精度の劣化を防止することが出来、かつアナ
ログ回路のバラツキの影響をほとんどなくすことが出来
る。本発明は、安価で小型で高精度のデジタル/アナロ
グ変換装置を実現することが出来るという作用を有す
る。
り、前記m個の加算信号に基づいて複数のアナログ信号
を生成する複数のデジタル/アナログ変換器等の回路規
模が小さくなり、又は、DEM装置を構成するD/A変
換器等のクロックレートも遅くすることが出来る故に、
D/A変換精度の劣化を防止することが出来、かつアナ
ログ回路のバラツキの影響をほとんどなくすことが出来
る。本発明は、安価で小型で高精度のデジタル/アナロ
グ変換装置を実現することが出来るという作用を有す
る。
【0036】本発明の請求項4に記載の発明は、前記m
個の加算信号のそれぞれ(以下「前記加算信号」と言
う。)を、前記加算信号の出力階調数c個(cは2以上
の整数)としたとき(c−1)個の1ビットの出力信号
に変換し、前記1ビットの出力信号を(c−1)個の1
ビットデジタル/アナログ変換器によりアナログ信号に
変換し、かつ、前記加算信号の1サンプリング周期内
に、(c−1)個の前記1ビットの出力信号のそれぞれ
が、(c−1)個の前記1ビットデジタル/アナログ変
換器全てによりアナログ信号に少なくとも1回変換され
ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの
請求項に記載のデジタル/アナログ変換装置である。
個の加算信号のそれぞれ(以下「前記加算信号」と言
う。)を、前記加算信号の出力階調数c個(cは2以上
の整数)としたとき(c−1)個の1ビットの出力信号
に変換し、前記1ビットの出力信号を(c−1)個の1
ビットデジタル/アナログ変換器によりアナログ信号に
変換し、かつ、前記加算信号の1サンプリング周期内
に、(c−1)個の前記1ビットの出力信号のそれぞれ
が、(c−1)個の前記1ビットデジタル/アナログ変
換器全てによりアナログ信号に少なくとも1回変換され
ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの
請求項に記載のデジタル/アナログ変換装置である。
【0037】上記の構成により、出力階調数がc(例え
ばc=7(0〜6))の場合、(c−1)個(例えば6
個)の1ビットデジタル/アナログ変換器等のアナログ
素子のバラツキによる相対変換誤差をなくすることが出
来る。本発明は、高精度のデジタル/アナログ変換装置
を実現することが出来るという作用を有する。
ばc=7(0〜6))の場合、(c−1)個(例えば6
個)の1ビットデジタル/アナログ変換器等のアナログ
素子のバラツキによる相対変換誤差をなくすることが出
来る。本発明は、高精度のデジタル/アナログ変換装置
を実現することが出来るという作用を有する。
【0038】本発明の請求項5に記載の発明は、前記信
号生成装置が、前記第1の量子化信号及び前記遅延信号
に基づいて、繰り返し前記遅延信号に一定数を加算し又
は減算することにより、前記遅延信号の値を異にするn
個(nは2以上の整数)の前記第2のノイズシェーパが
生成する第2の量子化信号と同一のn個又は(n−1)
個の第3の量子化信号を出力する、ことを特徴とする請
求項1から請求項4のいずれかの請求項に記載のデジタ
ル/アナログ変換装置である。
号生成装置が、前記第1の量子化信号及び前記遅延信号
に基づいて、繰り返し前記遅延信号に一定数を加算し又
は減算することにより、前記遅延信号の値を異にするn
個(nは2以上の整数)の前記第2のノイズシェーパが
生成する第2の量子化信号と同一のn個又は(n−1)
個の第3の量子化信号を出力する、ことを特徴とする請
求項1から請求項4のいずれかの請求項に記載のデジタ
ル/アナログ変換装置である。
【0039】本発明のデコーダは典型的には1個の第2
のノイズシェーパと第3の量子化信号を生成することが
出来る簡単な構成で高速処理の1個の信号生成装置と量
子化信号を記憶する記憶部とを有する。本発明は、従来
よりも小型のデコーダを用いることにより、従来よりも
安価で小型で高速動作可能な高精度のデジタル/アナロ
グ変換装置を実現することが出来るという作用を有す
る。
のノイズシェーパと第3の量子化信号を生成することが
出来る簡単な構成で高速処理の1個の信号生成装置と量
子化信号を記憶する記憶部とを有する。本発明は、従来
よりも小型のデコーダを用いることにより、従来よりも
安価で小型で高速動作可能な高精度のデジタル/アナロ
グ変換装置を実現することが出来るという作用を有す
る。
【0040】本発明のデジタル/アナログ変換装置の信
号生成装置は、前記第1の量子化信号及び第2のノイズ
シェーパが有する1個又は2個以上の遅延器の遅延信号
を入力する。当該第1の量子化信号及び1個又は2個以
上の遅延信号に基づいて1番目の第3の量子化信号Q
(0)を演算し、出力する。次に、1個又は2個以上の
遅延信号に一定数である1を加算し又は減算し、その結
果得られた新たな遅延信号と第1の量子化信号とに基づ
いて2番目の第3の量子化信号Q(1)を演算し、出力
する。これを繰り返して、n個又は(n−1)個の第3
の量子化信号を出力する。「これを繰り返して」とは、
2回以上実行することを意味する。「前記遅延信号に一
定数を加算し又は減算する」ことは、遅延信号の値がオ
ーバーフローすることを含む。例えば、一般に最大値の
遅延信号に1を加算するとオーバーフローして0にな
り、又は最小値の遅延信号から1を減算するとオーバー
フローして最大値になる。
号生成装置は、前記第1の量子化信号及び第2のノイズ
シェーパが有する1個又は2個以上の遅延器の遅延信号
を入力する。当該第1の量子化信号及び1個又は2個以
上の遅延信号に基づいて1番目の第3の量子化信号Q
(0)を演算し、出力する。次に、1個又は2個以上の
遅延信号に一定数である1を加算し又は減算し、その結
果得られた新たな遅延信号と第1の量子化信号とに基づ
いて2番目の第3の量子化信号Q(1)を演算し、出力
する。これを繰り返して、n個又は(n−1)個の第3
の量子化信号を出力する。「これを繰り返して」とは、
2回以上実行することを意味する。「前記遅延信号に一
定数を加算し又は減算する」ことは、遅延信号の値がオ
ーバーフローすることを含む。例えば、一般に最大値の
遅延信号に1を加算するとオーバーフローして0にな
り、又は最小値の遅延信号から1を減算するとオーバー
フローして最大値になる。
【0041】本発明の請求項6に記載の発明は、入力し
たデジタル信号を低域濾波し、かつ前記デジタル信号の
サンプリング周波数をp倍(pは2以上の整数)するデ
ジタルフィルタ・ステップと、前記デジタルフィルタ・
ステップで生成された信号を量子化し第1の量子化信号
を生成するとともに、量子化により生じた量子化誤差を
フィードバックする第1のフィードバック・ステップを
有する第1のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の
量子化信号を入力して、m個の(mは2以上の整数)加
算信号を生成するデコーダ・ステップと、前記m個の加
算信号を複数のデジタル/アナログ変換器に入力して複
数のアナログ信号を生成するデジタル/アナログ変換ス
テップと、前記複数のアナログ信号を加算する加算ステ
ップとを有する出力ステップと、を有するデジタル/ア
ナログ変換方法であって、前記デコーダ・ステップは、
前記第1の量子化信号に第2のフィードバックステップ
の生成信号を加算し又は減算した信号を量子化して第2
の量子化信号及び第2の量子化誤差を生成する第2の量
子化ステップと、前記第2の量子化誤差を遅延して遅延
信号を生成する少なくとも1個の遅延ステップを有する
前記第2のフィードバック・ステップと、を有する第2
のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の量子化信号
及び前記遅延信号に基づいて、前記遅延信号の値を異に
するn個(nは2以上の整数)の前記第2のノイズシェ
ーパ・ステップが生成する第2の量子化信号と同一のn
個又は(n−1)個の第3の量子化信号を出力する信号
生成ステップと、前記(n−1)個の第3の量子化信号
及び前記第2の量子化信号の少なくとも一部又は前記n
個の第3の量子化信号の少なくとも一部を加算した前記
m個の加算信号を生成するステップと、を有する、こと
を特徴とするデジタル/アナログ変換方法である。
たデジタル信号を低域濾波し、かつ前記デジタル信号の
サンプリング周波数をp倍(pは2以上の整数)するデ
ジタルフィルタ・ステップと、前記デジタルフィルタ・
ステップで生成された信号を量子化し第1の量子化信号
を生成するとともに、量子化により生じた量子化誤差を
フィードバックする第1のフィードバック・ステップを
有する第1のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の
量子化信号を入力して、m個の(mは2以上の整数)加
算信号を生成するデコーダ・ステップと、前記m個の加
算信号を複数のデジタル/アナログ変換器に入力して複
数のアナログ信号を生成するデジタル/アナログ変換ス
テップと、前記複数のアナログ信号を加算する加算ステ
ップとを有する出力ステップと、を有するデジタル/ア
ナログ変換方法であって、前記デコーダ・ステップは、
前記第1の量子化信号に第2のフィードバックステップ
の生成信号を加算し又は減算した信号を量子化して第2
の量子化信号及び第2の量子化誤差を生成する第2の量
子化ステップと、前記第2の量子化誤差を遅延して遅延
信号を生成する少なくとも1個の遅延ステップを有する
前記第2のフィードバック・ステップと、を有する第2
のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の量子化信号
及び前記遅延信号に基づいて、前記遅延信号の値を異に
するn個(nは2以上の整数)の前記第2のノイズシェ
ーパ・ステップが生成する第2の量子化信号と同一のn
個又は(n−1)個の第3の量子化信号を出力する信号
生成ステップと、前記(n−1)個の第3の量子化信号
及び前記第2の量子化信号の少なくとも一部又は前記n
個の第3の量子化信号の少なくとも一部を加算した前記
m個の加算信号を生成するステップと、を有する、こと
を特徴とするデジタル/アナログ変換方法である。
【0042】本発明のデジタル/アナログ変換方法は、
例えばマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュー
タでのソフトウエアによるデジタルアナログ変換方法に
適用できる。本発明のデジタル/アナログ変換方法は、
1個の第2のノイズシェーパ・ステップを有し(第2の
ノイズシェーパ・ステップを2個以上有していてもよ
い。)、例えば前記第1の量子化信号及び第2のノイズ
シェーパ・ステップが有する1個又は2個以上の遅延ス
テップの遅延信号に基づいて、信号生成ステップにより
n個(又は(n−1)個)の量子化信号を生成する。
例えばマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュー
タでのソフトウエアによるデジタルアナログ変換方法に
適用できる。本発明のデジタル/アナログ変換方法は、
1個の第2のノイズシェーパ・ステップを有し(第2の
ノイズシェーパ・ステップを2個以上有していてもよ
い。)、例えば前記第1の量子化信号及び第2のノイズ
シェーパ・ステップが有する1個又は2個以上の遅延ス
テップの遅延信号に基づいて、信号生成ステップにより
n個(又は(n−1)個)の量子化信号を生成する。
【0043】従来のデコーダ・ステップはn個の第2の
ノイズシェーパ・ステップを有していたが(例えば、第
1のノイズシェーパの出力信号である量子化信号が12
階調(0〜11)であれば、従来のデジタル/アナログ
変換ステップは12個(又は11個)の第2のノイズシ
ェーパ・ステップを有していた。)、本発明のデコーダ
・ステップは典型的には1個の第2のノイズシェーパ・
ステップと12個(又は11個又は10個)の信号生成
ステップとを有する。一般に、信号生成ステップは第2
のノイズシェーパ・ステップよりも処理時間が短い。
ノイズシェーパ・ステップを有していたが(例えば、第
1のノイズシェーパの出力信号である量子化信号が12
階調(0〜11)であれば、従来のデジタル/アナログ
変換ステップは12個(又は11個)の第2のノイズシ
ェーパ・ステップを有していた。)、本発明のデコーダ
・ステップは典型的には1個の第2のノイズシェーパ・
ステップと12個(又は11個又は10個)の信号生成
ステップとを有する。一般に、信号生成ステップは第2
のノイズシェーパ・ステップよりも処理時間が短い。
【0044】そこで、本発明は、ソフトウエアによる処
理時間が短いデジタル/アナログ変換方法を実現すると
いう作用を有する。従って、例えばマイクロコンピュー
タにより、従来の方法では追い付かなかったソフトウエ
アによるデジタル/アナログ変換処理を、実現できる。
又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナログ変
換方法を実施することにより、従来の方法よりもコンピ
ュータの処理能力の余裕を確保することが出来、例え
ば、当該コンピュータは同時に他の処理を平行して実行
することが出来る。
理時間が短いデジタル/アナログ変換方法を実現すると
いう作用を有する。従って、例えばマイクロコンピュー
タにより、従来の方法では追い付かなかったソフトウエ
アによるデジタル/アナログ変換処理を、実現できる。
又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナログ変
換方法を実施することにより、従来の方法よりもコンピ
ュータの処理能力の余裕を確保することが出来、例え
ば、当該コンピュータは同時に他の処理を平行して実行
することが出来る。
【0045】本発明の請求項7に記載の発明は、前記信
号生成ステップは、前記第1の量子化信号及び前記遅延
信号に基づいて、繰り返し前記遅延信号に一定数を加算
し又は減算することにより、前記遅延信号の値を異にす
るn個(nは2以上の整数)の前記第2のノイズシェー
パ・ステップが生成する第2の量子化信号と同一のn個
又は(n−1)個の第3の量子化信号を生成する、こと
を特徴とする請求項6に記載のデジタル/アナログ変換
方法である。
号生成ステップは、前記第1の量子化信号及び前記遅延
信号に基づいて、繰り返し前記遅延信号に一定数を加算
し又は減算することにより、前記遅延信号の値を異にす
るn個(nは2以上の整数)の前記第2のノイズシェー
パ・ステップが生成する第2の量子化信号と同一のn個
又は(n−1)個の第3の量子化信号を生成する、こと
を特徴とする請求項6に記載のデジタル/アナログ変換
方法である。
【0046】従来のデコーダ・ステップはn個の第2の
ノイズシェーパ・ステップを有していたが(例えば、第
1のノイズシェーパの出力信号である量子化信号が12
階調(0〜11)であれば、従来のデジタル/アナログ
変換ステップは12個(又は11個)の第2のノイズシ
ェーパ・ステップを有していた。)、本発明のデコーダ
・ステップは典型的には1個の第2のノイズシェーパ・
ステップと12個(又は11個又は10個)の信号生成
ステップとを有する。
ノイズシェーパ・ステップを有していたが(例えば、第
1のノイズシェーパの出力信号である量子化信号が12
階調(0〜11)であれば、従来のデジタル/アナログ
変換ステップは12個(又は11個)の第2のノイズシ
ェーパ・ステップを有していた。)、本発明のデコーダ
・ステップは典型的には1個の第2のノイズシェーパ・
ステップと12個(又は11個又は10個)の信号生成
ステップとを有する。
【0047】本発明のデジタル/アナログ変換方法の信
号生成ステップは、前記第1の量子化信号及び1個又は
2個以上の遅延信号を入力する。当該第1の量子化信号
及び1個又は2個以上の遅延信号に基づいて1番目の第
3の量子化信号Q(0)を演算し、生成する。次に、1
個又は2個以上の遅延信号に一定数である1をそれぞれ
加算し又は減算し、その結果得られた新たな遅延信号と
第1の量子化信号とに基づいて2番目の第3の量子化信
号Q(1)を演算し、生成する。これを繰り返して、n
個又は(n−1)個の第3の量子化信号を出力する。
号生成ステップは、前記第1の量子化信号及び1個又は
2個以上の遅延信号を入力する。当該第1の量子化信号
及び1個又は2個以上の遅延信号に基づいて1番目の第
3の量子化信号Q(0)を演算し、生成する。次に、1
個又は2個以上の遅延信号に一定数である1をそれぞれ
加算し又は減算し、その結果得られた新たな遅延信号と
第1の量子化信号とに基づいて2番目の第3の量子化信
号Q(1)を演算し、生成する。これを繰り返して、n
個又は(n−1)個の第3の量子化信号を出力する。
【0048】そこで、本発明は、ソフトウエアによる処
理時間が短いデジタル/アナログ変換方法を実現すると
いう作用を有する。従って、例えばマイクロコンピュー
タにより、従来の方法では追い付かなかったソフトウエ
アによるデジタル/アナログ変換処理を実現できる。
又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナログ変
換方法を実施することにより、従来の方法よりもコンピ
ュータの処理能力の余裕を確保することが出来、例えば
当該コンピュータは同時に他の処理を平行して実行する
ことが出来る。
理時間が短いデジタル/アナログ変換方法を実現すると
いう作用を有する。従って、例えばマイクロコンピュー
タにより、従来の方法では追い付かなかったソフトウエ
アによるデジタル/アナログ変換処理を実現できる。
又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナログ変
換方法を実施することにより、従来の方法よりもコンピ
ュータの処理能力の余裕を確保することが出来、例えば
当該コンピュータは同時に他の処理を平行して実行する
ことが出来る。
【0049】信号生成ステップは、最初に例えば第1の
量子化信号及び遅延信号に基づいて(一定数を加算又は
減算することなく)第3の量子化信号を生成し、生成し
た量子化信号を記憶部に記憶してもよい。次に第1の量
子化信号及び遅延信号に一定数を加算し又は減算して第
3の量子化信号を生成し、それを繰り返す。又、信号生
成ステップは、最初に例えば第1の量子化信号及び遅延
信号に一定数を加算又は減算して第3の量子化信号を生
成し、生成した量子化信号を記憶部に記憶してもよい。
次に第1の量子化信号及び遅延信号に一定数を加算し又
は減算して第3の量子化信号を生成し、それを繰り返
す。
量子化信号及び遅延信号に基づいて(一定数を加算又は
減算することなく)第3の量子化信号を生成し、生成し
た量子化信号を記憶部に記憶してもよい。次に第1の量
子化信号及び遅延信号に一定数を加算し又は減算して第
3の量子化信号を生成し、それを繰り返す。又、信号生
成ステップは、最初に例えば第1の量子化信号及び遅延
信号に一定数を加算又は減算して第3の量子化信号を生
成し、生成した量子化信号を記憶部に記憶してもよい。
次に第1の量子化信号及び遅延信号に一定数を加算し又
は減算して第3の量子化信号を生成し、それを繰り返
す。
【0050】本発明の請求項8に記載の発明は、入力し
たデジタル信号を低域濾波し、かつ前記デジタル信号の
サンプリング周波数をp倍(pは2以上の整数)するデ
ジタルフィルタ・ステップと、前記デジタルフィルタ・
ステップで生成された信号を量子化し第1の量子化信号
を生成するとともに、量子化により生じた量子化誤差を
フィードバックする第1のフィードバック・ステップを
有する第1のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の
量子化信号を入力して、m個の(mは2以上の整数)加
算信号を生成するデコーダ・ステップと、前記m個の加
算信号を複数のデジタル/アナログ変換器に入力して複
数のアナログ信号を生成するデジタル/アナログ変換ス
テップと、前記複数のアナログ信号を加算する加算ステ
ップとを有する出力ステップと、を有するデジタル/ア
ナログ変換方法であって、前記デコーダ・ステップは、
前記第1の量子化信号に第2のフィードバック・ステッ
プの生成信号を加算し又は減算した信号を量子化して第
2の量子化信号及び第2の量子化誤差を生成する第2の
量子化ステップと、前記第2の量子化誤差を遅延して遅
延信号を生成する少なくとも1個の遅延ステップを有す
る前記第2のフィードバック・ステップと、を有する第
2のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の量子化信
号及び前記遅延信号に基づいて定められる、変換テーブ
ルの値により前記m個の加算信号を生成する信号生成ス
テップと、を有する、ことを特徴とするデジタル/アナ
ログ変換方法である。
たデジタル信号を低域濾波し、かつ前記デジタル信号の
サンプリング周波数をp倍(pは2以上の整数)するデ
ジタルフィルタ・ステップと、前記デジタルフィルタ・
ステップで生成された信号を量子化し第1の量子化信号
を生成するとともに、量子化により生じた量子化誤差を
フィードバックする第1のフィードバック・ステップを
有する第1のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の
量子化信号を入力して、m個の(mは2以上の整数)加
算信号を生成するデコーダ・ステップと、前記m個の加
算信号を複数のデジタル/アナログ変換器に入力して複
数のアナログ信号を生成するデジタル/アナログ変換ス
テップと、前記複数のアナログ信号を加算する加算ステ
ップとを有する出力ステップと、を有するデジタル/ア
ナログ変換方法であって、前記デコーダ・ステップは、
前記第1の量子化信号に第2のフィードバック・ステッ
プの生成信号を加算し又は減算した信号を量子化して第
2の量子化信号及び第2の量子化誤差を生成する第2の
量子化ステップと、前記第2の量子化誤差を遅延して遅
延信号を生成する少なくとも1個の遅延ステップを有す
る前記第2のフィードバック・ステップと、を有する第
2のノイズシェーパ・ステップと、前記第1の量子化信
号及び前記遅延信号に基づいて定められる、変換テーブ
ルの値により前記m個の加算信号を生成する信号生成ス
テップと、を有する、ことを特徴とするデジタル/アナ
ログ変換方法である。
【0051】本発明は、例えばマイクロコンピュータ又
はパーソナルコンピュータでのソフトウエアによるデジ
タルアナログ変換方法に適用できる。本発明のデジタル
/アナログ変換方法は、第1の量子化信号及び遅延信号
に基づいて加算信号を得る変換テーブルを有する。本発
明のデジタル/アナログ変換方法は、従来のデジタル/
アナログ変換方法に比べて、極めて処理時間が短いデコ
ーダ・ステップを有する。本発明は、ソフトウエアによ
る高速処理が可能なデジタル/アナログ変換方法を実現
するという作用を有する。従って、例えばマイクロコン
ピュータにより、従来の方法では追い付かなかったソフ
トウエアによるデジタル/アナログ変換処理を、実現で
きる。又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナ
ログ変換方法を実施することにより、従来の方法よりも
コンピュータの処理能力の余裕を確保することが出来、
例えば、当該コンピュータは同時に他の処理を平行して
実行することが出来る。
はパーソナルコンピュータでのソフトウエアによるデジ
タルアナログ変換方法に適用できる。本発明のデジタル
/アナログ変換方法は、第1の量子化信号及び遅延信号
に基づいて加算信号を得る変換テーブルを有する。本発
明のデジタル/アナログ変換方法は、従来のデジタル/
アナログ変換方法に比べて、極めて処理時間が短いデコ
ーダ・ステップを有する。本発明は、ソフトウエアによ
る高速処理が可能なデジタル/アナログ変換方法を実現
するという作用を有する。従って、例えばマイクロコン
ピュータにより、従来の方法では追い付かなかったソフ
トウエアによるデジタル/アナログ変換処理を、実現で
きる。又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナ
ログ変換方法を実施することにより、従来の方法よりも
コンピュータの処理能力の余裕を確保することが出来、
例えば、当該コンピュータは同時に他の処理を平行して
実行することが出来る。
【0052】請求項8に記載のデジタル/アナログ変換
方法においては、典型的には加算信号は変換テーブルよ
り直接的に得られる。「加算信号」とは、請求項6に記
載のデジタル/アナログ変換方法における「加算信号」
と同一の値の信号であることを意味し、変換テーブルよ
り得られた信号を加算して得られた信号に限定すること
を意味しない。例えば、前記第1の量子化信号及び前記
遅延信号により定められる記憶部のアドレスから、変換
テーブルの値(好ましくは、変換テーブルの値は前記m
個の加算信号である。)が読み出される。
方法においては、典型的には加算信号は変換テーブルよ
り直接的に得られる。「加算信号」とは、請求項6に記
載のデジタル/アナログ変換方法における「加算信号」
と同一の値の信号であることを意味し、変換テーブルよ
り得られた信号を加算して得られた信号に限定すること
を意味しない。例えば、前記第1の量子化信号及び前記
遅延信号により定められる記憶部のアドレスから、変換
テーブルの値(好ましくは、変換テーブルの値は前記m
個の加算信号である。)が読み出される。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施をするための
最良の形態を具体的に示した実施例について図面ととも
に記載する。 《実施例1》 [デジタル/アナログ変換装置の全体構成の説明(図
1)]図1は、本発明の第1の実施例のデジタル/アナ
ログ変換装置のブロック図を示す。図1において、11
は入力端子、12はデジタルフィルタ、13は第1のノ
イズシェーパ、14はデコーダ、15は第1の出力部、
16は第2の出力部、17は第1の加算器、18は出力
端子である。以下、その動作を説明する。
最良の形態を具体的に示した実施例について図面ととも
に記載する。 《実施例1》 [デジタル/アナログ変換装置の全体構成の説明(図
1)]図1は、本発明の第1の実施例のデジタル/アナ
ログ変換装置のブロック図を示す。図1において、11
は入力端子、12はデジタルフィルタ、13は第1のノ
イズシェーパ、14はデコーダ、15は第1の出力部、
16は第2の出力部、17は第1の加算器、18は出力
端子である。以下、その動作を説明する。
【0054】低域濾波フィルタであるデジタルフィルタ
12は、入力端子11より入力された映像信号又は音声
信号等の入力デジタル信号を、p倍(pは2以上の整
数)のサンプリング周波数に変換し、かつ入力デジタル
信号のfs/2以上の(fsは入力デジタル信号のサン
プリング周波数)不要帯域を減衰させる。
12は、入力端子11より入力された映像信号又は音声
信号等の入力デジタル信号を、p倍(pは2以上の整
数)のサンプリング周波数に変換し、かつ入力デジタル
信号のfs/2以上の(fsは入力デジタル信号のサン
プリング周波数)不要帯域を減衰させる。
【0055】次に、第1のノイズシェーパ13はオーバ
ーサンプリングされたデジタルフィルタ12の出力信号
をビット圧縮する。第1のノイズシェーパ13は、デジ
タルフィルタ12の出力信号を量子化し(語長を制限
し)、量子化時に発生する第1の量子化誤差を第1のノ
イズシェーパ13内部でフィードバックする。具体的に
は、第1のノイズシェーパ13は、少なくとも加算器と
量子化器とを有する。加算器は、第1の量子化誤差(量
子化器の出力信号)をシェーピングフィルタに通した信
号(第1のノイズシェーパ13は、典型的には任意の構
成のシェーピングフィルタを有する。)と入力信号とを
加算器で加算して、加算結果を量子化器に送る。量子化
器は、加算結果を量子化し(データの語長を制限す
る。)、量子化結果(第1の量子化信号)を第1のノイ
ズシェーパ13の出力信号として出力するとともに、加
算結果から前記第1の量子化信号を差し引いた第1の量
子化誤差を、前記の加算器にフィードバックする。加算
結果と第1の量子化信号との誤差(第1の量子化誤差)
は、正の数である場合もあれば、負の数になる場合もあ
る。
ーサンプリングされたデジタルフィルタ12の出力信号
をビット圧縮する。第1のノイズシェーパ13は、デジ
タルフィルタ12の出力信号を量子化し(語長を制限
し)、量子化時に発生する第1の量子化誤差を第1のノ
イズシェーパ13内部でフィードバックする。具体的に
は、第1のノイズシェーパ13は、少なくとも加算器と
量子化器とを有する。加算器は、第1の量子化誤差(量
子化器の出力信号)をシェーピングフィルタに通した信
号(第1のノイズシェーパ13は、典型的には任意の構
成のシェーピングフィルタを有する。)と入力信号とを
加算器で加算して、加算結果を量子化器に送る。量子化
器は、加算結果を量子化し(データの語長を制限す
る。)、量子化結果(第1の量子化信号)を第1のノイ
ズシェーパ13の出力信号として出力するとともに、加
算結果から前記第1の量子化信号を差し引いた第1の量
子化誤差を、前記の加算器にフィードバックする。加算
結果と第1の量子化信号との誤差(第1の量子化誤差)
は、正の数である場合もあれば、負の数になる場合もあ
る。
【0056】例えば、オーバーサンプリング率M=64
倍(2.8MHzサンプリング(64fs))の第1の
ノイズシェーパ13は、出力階調数12個の出力信号
(第1の量子化信号)を出力する。例えば、第1のノイ
ズシェーパ13は、−5,−4,・・・,0,1,2・
・・6の12個の値の何れかの値の信号を出力する。出
力階調数12個の出力信号(第1の量子化信号)は、
(1)式より、約100dBのS/Nを有する(2のn
乗=11)。
倍(2.8MHzサンプリング(64fs))の第1の
ノイズシェーパ13は、出力階調数12個の出力信号
(第1の量子化信号)を出力する。例えば、第1のノイ
ズシェーパ13は、−5,−4,・・・,0,1,2・
・・6の12個の値の何れかの値の信号を出力する。出
力階調数12個の出力信号(第1の量子化信号)は、
(1)式より、約100dBのS/Nを有する(2のn
乗=11)。
【0057】第1のノイズシェーパ13の出力信号(第
1の量子化信号)はデコーダ14に入力される。デコー
ダ14は、2個の出力信号W(0)及びW(1)(オー
バーサンプリング周波数(例えば2.8MHz(64f
s))の6倍のクロックで階調数が7(0、1,2・・
・6)の信号)を出力する。デコーダ14が出力する2
個の出力信号(加算信号)は、第1の出力部15及び第
2の出力部16に入力される。第1の出力部15及び第
2の出力部16は同じ構成である。第1の出力部15及
び第2の出力部16は、それぞれ6個のD/A変換器と
6個のアナログ信号を加算する加算器とを含み,デコー
ダ14の2個の出力信号を、2個のアナログ信号に変換
する。加算器17は、2個のアナログ信号を加算し、加
算信号を出力端子18から出力する。
1の量子化信号)はデコーダ14に入力される。デコー
ダ14は、2個の出力信号W(0)及びW(1)(オー
バーサンプリング周波数(例えば2.8MHz(64f
s))の6倍のクロックで階調数が7(0、1,2・・
・6)の信号)を出力する。デコーダ14が出力する2
個の出力信号(加算信号)は、第1の出力部15及び第
2の出力部16に入力される。第1の出力部15及び第
2の出力部16は同じ構成である。第1の出力部15及
び第2の出力部16は、それぞれ6個のD/A変換器と
6個のアナログ信号を加算する加算器とを含み,デコー
ダ14の2個の出力信号を、2個のアナログ信号に変換
する。加算器17は、2個のアナログ信号を加算し、加
算信号を出力端子18から出力する。
【0058】[デコーダの構成の説明(図2)]図2に
は図1に示したデジタル/アナログ変換装置の中のデコ
ーダ14の構成図を示す。デコーダは、複数のD/A変
換器及び前記D/A変換器のアナログ出力信号の加算器
の変換誤差の影響をなくすこと、複数のD/A変換器に
入力する信号の数を最小にすること、及び複数のD/A
変換器等の動作クロックを出来るだけ低速にすること等
を目的とする。図2において、21はレベル変換器、2
2は第2のノイズシェーパ、23はデータ変換器、20
1は加算器、202は第2の量子化器、203は減算
器、204及び205は遅延器、206は2倍の乗算
器、207は減算器である。
は図1に示したデジタル/アナログ変換装置の中のデコ
ーダ14の構成図を示す。デコーダは、複数のD/A変
換器及び前記D/A変換器のアナログ出力信号の加算器
の変換誤差の影響をなくすこと、複数のD/A変換器に
入力する信号の数を最小にすること、及び複数のD/A
変換器等の動作クロックを出来るだけ低速にすること等
を目的とする。図2において、21はレベル変換器、2
2は第2のノイズシェーパ、23はデータ変換器、20
1は加算器、202は第2の量子化器、203は減算
器、204及び205は遅延器、206は2倍の乗算
器、207は減算器である。
【0059】デコーダ14は、階調数k(例えばk=1
2)の入力信号(第1のノイズシェーパ13の出力信号
(第1の量子化信号))を入力する。例えば、−5,−
4,・・・,0,1,2・・・6の12個の階調の何れ
かの階調の信号を入力する。レベル変換器21は、入力
した階調数kの信号を0から始まる連続した正の整数値
に変換する。例えば、入力信号が−5〜+6の12階調
の信号であれば、この信号に5を加算して0〜11の1
2階調の信号(0から始まる連続した正の整数値)に変
換する。
2)の入力信号(第1のノイズシェーパ13の出力信号
(第1の量子化信号))を入力する。例えば、−5,−
4,・・・,0,1,2・・・6の12個の階調の何れ
かの階調の信号を入力する。レベル変換器21は、入力
した階調数kの信号を0から始まる連続した正の整数値
に変換する。例えば、入力信号が−5〜+6の12階調
の信号であれば、この信号に5を加算して0〜11の1
2階調の信号(0から始まる連続した正の整数値)に変
換する。
【0060】[第2のノイズシェーパ22の説明(図
2)]次に、第2のノイズシェーパ22の動作を説明す
る。第2のノイズシェーパ22は、2次のノイズシェー
パを構成する。加算器201は、0から始まる連続した
正の整数値(例えば0〜11)であるレベル変換器21
の出力信号Xとシェーピングフィルタ(遅延器204及
び205、2倍の乗算器206、並びに減算器203で
構成されている。)の出力信号とを加算する。そして、
第2の量子化器202は加算器201の出力信号S(加
算結果)を閾値kで量子化して出力する(第2の量子化
信号Q)とともに、減算器203は第2の量子化誤差
(加算結果と量子化結果の誤差)ERを上記のシェーピ
ングフィルタに帰還する。第2の量子化器202は、加
算器201の出力信号Sを閾値k(例えばk=12)で
除算し、商(整数)Qを出力する(量子化する)。減算
器203は、第2の量子化誤差を算出し、当該第2の量
子化誤差を上記のシェーピングフィルタに入力する。第
2の量子化誤差は、下記の式で計算する。 第2の量子化誤差ER=(第2の量子化信号Q×k)−加算結果S (2)
2)]次に、第2のノイズシェーパ22の動作を説明す
る。第2のノイズシェーパ22は、2次のノイズシェー
パを構成する。加算器201は、0から始まる連続した
正の整数値(例えば0〜11)であるレベル変換器21
の出力信号Xとシェーピングフィルタ(遅延器204及
び205、2倍の乗算器206、並びに減算器203で
構成されている。)の出力信号とを加算する。そして、
第2の量子化器202は加算器201の出力信号S(加
算結果)を閾値kで量子化して出力する(第2の量子化
信号Q)とともに、減算器203は第2の量子化誤差
(加算結果と量子化結果の誤差)ERを上記のシェーピ
ングフィルタに帰還する。第2の量子化器202は、加
算器201の出力信号Sを閾値k(例えばk=12)で
除算し、商(整数)Qを出力する(量子化する)。減算
器203は、第2の量子化誤差を算出し、当該第2の量
子化誤差を上記のシェーピングフィルタに入力する。第
2の量子化誤差は、下記の式で計算する。 第2の量子化誤差ER=(第2の量子化信号Q×k)−加算結果S (2)
【0061】シェーピングフィルタの構成を説明する。
第2の量子化誤差ERは、遅延器204に入力される。
遅延器204は、第2の量子化誤差ERの1次遅延信号
Z1=Z−1・ERを出力する。1次遅延信号Z1=Z
−1・ERは、遅延器205、2倍の乗算器206、及
びデータ変換器23に送られる。遅延器205は1次遅
延信号Z1=Z−1・ERを入力し、2次遅延信号Z2
=Z−2・ERを出力する。2次遅延信号Z2=Z−2
・ERは、減算器207及びデータ変換器23に送られ
る。2倍の乗算器206は、1次遅延信号Z−1・ER
を入力し、2・Z−1・ERを出力する。減算器207
は、2次遅延信号Z2=Z−2・ERから2倍の乗算器
206の出力信号2・Z−1・ERを減算し、減算結果
(Z−2・ER−2・Z−1・ER)を出力する(シェ
ーピングフィルタの出力信号)。
第2の量子化誤差ERは、遅延器204に入力される。
遅延器204は、第2の量子化誤差ERの1次遅延信号
Z1=Z−1・ERを出力する。1次遅延信号Z1=Z
−1・ERは、遅延器205、2倍の乗算器206、及
びデータ変換器23に送られる。遅延器205は1次遅
延信号Z1=Z−1・ERを入力し、2次遅延信号Z2
=Z−2・ERを出力する。2次遅延信号Z2=Z−2
・ERは、減算器207及びデータ変換器23に送られ
る。2倍の乗算器206は、1次遅延信号Z−1・ER
を入力し、2・Z−1・ERを出力する。減算器207
は、2次遅延信号Z2=Z−2・ERから2倍の乗算器
206の出力信号2・Z−1・ERを減算し、減算結果
(Z−2・ER−2・Z−1・ER)を出力する(シェ
ーピングフィルタの出力信号)。
【0062】加算器201は、入力信号Xとシェーピン
グフィルタの出力信号(Z−2・ER−2・Z−1・E
R)を加算する。 加算信号S=X+(Z−2・ER−2・Z−1・ER) (3 ) (3)式を2式に代入すると、 k・Q=X+(Z−2・ER−2・Z−1・ER)+ER =X+(Z−1−1)2・ER (4)
グフィルタの出力信号(Z−2・ER−2・Z−1・E
R)を加算する。 加算信号S=X+(Z−2・ER−2・Z−1・ER) (3 ) (3)式を2式に代入すると、 k・Q=X+(Z−2・ER−2・Z−1・ER)+ER =X+(Z−1−1)2・ER (4)
【0063】第2の量子化器202は、第1のノイズシ
ェーパ13の出力信号Xの階調数(取り得るレベルの
数)をkとしたとき、第2の量子化器202の入力信号
Sが−k−1(実施例では−13)以下の時には−2
を、入力信号Sが−k〜−1(実施例では−12〜−
1)の時には−1を、入力信号Sが0〜k−1(実施例
では0〜11)の時には0を、入力信号Sがk以上(実
施例では12以上)の時には+1を出力するように構成
される。
ェーパ13の出力信号Xの階調数(取り得るレベルの
数)をkとしたとき、第2の量子化器202の入力信号
Sが−k−1(実施例では−13)以下の時には−2
を、入力信号Sが−k〜−1(実施例では−12〜−
1)の時には−1を、入力信号Sが0〜k−1(実施例
では0〜11)の時には0を、入力信号Sがk以上(実
施例では12以上)の時には+1を出力するように構成
される。
【0064】図11の従来例においては、第2のノイズ
シェーパ群1103(例えば12個)とデータ変換器1
107が存在した。図11のレベル変換器1102の出
力信号が、当該k個(12個)全ての第2のノイズシェ
ーパ1103に入力される。12個の第2のノイズシェ
ーパ1103の遅延器が0〜11の異なる初期値を順番
に持つことにより、各第2のノイズシェーパ1103の
量子化誤差が0〜11の連続した値になる。例えば、最
初の第2のノイズシェーパの量子化誤差が0の場合、他
の第2のノイズシェーパの量子化誤差は順に1〜11と
なり、また最初の第2のノイズシェーパの量子化誤差が
5の場合は6〜11、0〜4の連続した値となる。
シェーパ群1103(例えば12個)とデータ変換器1
107が存在した。図11のレベル変換器1102の出
力信号が、当該k個(12個)全ての第2のノイズシェ
ーパ1103に入力される。12個の第2のノイズシェ
ーパ1103の遅延器が0〜11の異なる初期値を順番
に持つことにより、各第2のノイズシェーパ1103の
量子化誤差が0〜11の連続した値になる。例えば、最
初の第2のノイズシェーパの量子化誤差が0の場合、他
の第2のノイズシェーパの量子化誤差は順に1〜11と
なり、また最初の第2のノイズシェーパの量子化誤差が
5の場合は6〜11、0〜4の連続した値となる。
【0065】本発明者は、k個(12個)の第2のノイ
ズシェーパ1103(図11)の第2の量子化信号Q及
び第2の量子化誤差ERを、1個の第2のノイズシェー
パ22(図2)の信号に基づいて求めることが出来るこ
とを発見した。そこで、本発明のデコーダ14は、1個
の第2のノイズシェーパを具備し、第2のノイズシェー
パの遅延器の遅延信号等に基づいて、k個(又は(k−
1)個又は(k−2)個)の第2のノイズシェーパの出
力信号を、従来より小規模の装置(又は容易な方法)で
求め、出力する。
ズシェーパ1103(図11)の第2の量子化信号Q及
び第2の量子化誤差ERを、1個の第2のノイズシェー
パ22(図2)の信号に基づいて求めることが出来るこ
とを発見した。そこで、本発明のデコーダ14は、1個
の第2のノイズシェーパを具備し、第2のノイズシェー
パの遅延器の遅延信号等に基づいて、k個(又は(k−
1)個又は(k−2)個)の第2のノイズシェーパの出
力信号を、従来より小規模の装置(又は容易な方法)で
求め、出力する。
【0066】[データ変換器23の説明(図5)]デー
タ変換器23の基本的な考え方を説明する。k個の第2
のノイズシェーパを想定する(実施例においては、1個
の第2のノイズシェーパしか実在しない。)。1番目の
第2のノイズシェーパの1次遅延信号Z1(0)及び2
次遅延信号Z2(0)の初期値をZ1(0)=0及びZ
2(0)=0、2番目の第2のノイズシェーパの1次遅
延信号Z1(1)及び2次遅延信号Z2(1)の初期値
をZ1(1)=1及びZ2(1)=1、・・・、k番目
の第2のノイズシェーパの1次遅延信号Z1(k−1)
及び2次遅延信号Z2(k−1)の初期値をZ1(k−
1)=k−1及びZ2(k−1)=k−1に設定する
(順番に1ずつ増加する値に設定する。)。この場合の
それぞれの加算器201の出力信号S(j)=X+Z2
(j)−2・Z1(j)は、下記のようになる((3)
式)。 S(0)=X+Z2(0)−2・Z1(0)=X+0−2×0=X S(1)=X+Z2(1)−2・Z1(1)=X+1−2×1=X−1 S(2)=X+Z2(2)−2・Z1(2)=X+2−2×2=X−2 : : S(k−1)=X+Z2(k−1)−2・Z1(k−1)=X+(k−1)−2 ×(k−1)=X−(k−1) (5)
タ変換器23の基本的な考え方を説明する。k個の第2
のノイズシェーパを想定する(実施例においては、1個
の第2のノイズシェーパしか実在しない。)。1番目の
第2のノイズシェーパの1次遅延信号Z1(0)及び2
次遅延信号Z2(0)の初期値をZ1(0)=0及びZ
2(0)=0、2番目の第2のノイズシェーパの1次遅
延信号Z1(1)及び2次遅延信号Z2(1)の初期値
をZ1(1)=1及びZ2(1)=1、・・・、k番目
の第2のノイズシェーパの1次遅延信号Z1(k−1)
及び2次遅延信号Z2(k−1)の初期値をZ1(k−
1)=k−1及びZ2(k−1)=k−1に設定する
(順番に1ずつ増加する値に設定する。)。この場合の
それぞれの加算器201の出力信号S(j)=X+Z2
(j)−2・Z1(j)は、下記のようになる((3)
式)。 S(0)=X+Z2(0)−2・Z1(0)=X+0−2×0=X S(1)=X+Z2(1)−2・Z1(1)=X+1−2×1=X−1 S(2)=X+Z2(2)−2・Z1(2)=X+2−2×2=X−2 : : S(k−1)=X+Z2(k−1)−2・Z1(k−1)=X+(k−1)−2 ×(k−1)=X−(k−1) (5)
【0067】それぞれの減算器203が出力する第2の
量子化誤差ER(j)=Q×k−S(j)は、下記のよ
うになる((2)式)。 ER(0)=Q×k−X ER(1)=Q×k−X+1 ER(2)=Q×k−X+2 : : ER(k−1)=Q×k−X+(k−1) (6) なお、第2の量子化誤差ER(j)がk以上の場合は、
kを引いた値になる。例えば、(6)式のER(j)が
・・・、k−1、k、k+1、k+2、・・・になる場
合は、ER(j)は、・・・、k−1、0、1、2、・
・・になる。又、他の実施例においては、第2の量子化
誤差ER(j)が(k−1)以上の場合は、(k−1)
を引いた値になる。
量子化誤差ER(j)=Q×k−S(j)は、下記のよ
うになる((2)式)。 ER(0)=Q×k−X ER(1)=Q×k−X+1 ER(2)=Q×k−X+2 : : ER(k−1)=Q×k−X+(k−1) (6) なお、第2の量子化誤差ER(j)がk以上の場合は、
kを引いた値になる。例えば、(6)式のER(j)が
・・・、k−1、k、k+1、k+2、・・・になる場
合は、ER(j)は、・・・、k−1、0、1、2、・
・・になる。又、他の実施例においては、第2の量子化
誤差ER(j)が(k−1)以上の場合は、(k−1)
を引いた値になる。
【0068】上記の1次遅延信号Z1が次のクロックの
2次遅延信号Z2になり、上記の第2の量子化誤差ER
が次のクロックの1次遅延信号になる。従って、次のオ
ーバーサンプリング周期におけるk個の第2のノイズシ
ェーパ22の1次遅延信号Z1及び2次遅延信号Z2
は、下記のようになる。 Z1(0)=ER(0), Z2(0)=0 Z1(1)=ER(0)+1, Z2(1)=1 : : Z1(k−1)=ER(0)+(k−1), Z2(k−1)=k−1 (7)
2次遅延信号Z2になり、上記の第2の量子化誤差ER
が次のクロックの1次遅延信号になる。従って、次のオ
ーバーサンプリング周期におけるk個の第2のノイズシ
ェーパ22の1次遅延信号Z1及び2次遅延信号Z2
は、下記のようになる。 Z1(0)=ER(0), Z2(0)=0 Z1(1)=ER(0)+1, Z2(1)=1 : : Z1(k−1)=ER(0)+(k−1), Z2(k−1)=k−1 (7)
【0069】(4)式で表現されるk個の第2のノイズ
シェーパに、1次遅延信号及び2次遅延信号の初期値
を、順番に1ずつ増加する値に設定することにより(0
〜(k−1))、k個の1次遅延信号及びk個の2次遅
延信号は、常に上から順番に1ずつ増加する値になる
(第2の量子化誤差ER(j)がk以上の場合は、kを
引いた値になる。従って、0≦ER≦k−1が常に成立
する。(4)式で表現される1個の第2のノイズシェー
パ22の1次遅延信号及び2次遅延信号に基づいて、他
の仮想的な(k−1)個の第2のノイズシェーパのそれ
ぞれの1次遅延信号及び2次遅延信号の値を求めること
が出来る。
シェーパに、1次遅延信号及び2次遅延信号の初期値
を、順番に1ずつ増加する値に設定することにより(0
〜(k−1))、k個の1次遅延信号及びk個の2次遅
延信号は、常に上から順番に1ずつ増加する値になる
(第2の量子化誤差ER(j)がk以上の場合は、kを
引いた値になる。従って、0≦ER≦k−1が常に成立
する。(4)式で表現される1個の第2のノイズシェー
パ22の1次遅延信号及び2次遅延信号に基づいて、他
の仮想的な(k−1)個の第2のノイズシェーパのそれ
ぞれの1次遅延信号及び2次遅延信号の値を求めること
が出来る。
【0070】なお、図2の第2のノイズシェーパ22以
外の、適切なシェーピングフィルタを有する第2のノイ
ズシェーパについて、各ノイズシェーパの遅延信号の初
期値を、順番に1ずつ増加する値に設定することにより
(0〜(k−1))、k個の遅延信号は、常に上から順
番に1ずつ増加する値になる。遅延信号=k−1から1
を加算して遅延信号=kになるとオーバーフローして遅
延信号=0に戻る。従って、1個の第2のノイズシェー
パの各遅延信号の値を知ることにより、他の(k−1)
個の第2のノイズシェーパの各遅延信号の値を容易に求
めることが出来る。k個の第2のノイズシェーパの1次
遅延信号及び2次遅延信号の初期値を、順番に1ずつ減
少する値に設定してもよい。その他、任意の適切な一定
値を選択し、当該一定値ずつ増加させ、又は減少させる
ことが出来る。任意の適切な値とは、第2の量子化誤差
ERが0〜(k−1)の全ての値に同一の発生率でなる
値である。
外の、適切なシェーピングフィルタを有する第2のノイ
ズシェーパについて、各ノイズシェーパの遅延信号の初
期値を、順番に1ずつ増加する値に設定することにより
(0〜(k−1))、k個の遅延信号は、常に上から順
番に1ずつ増加する値になる。遅延信号=k−1から1
を加算して遅延信号=kになるとオーバーフローして遅
延信号=0に戻る。従って、1個の第2のノイズシェー
パの各遅延信号の値を知ることにより、他の(k−1)
個の第2のノイズシェーパの各遅延信号の値を容易に求
めることが出来る。k個の第2のノイズシェーパの1次
遅延信号及び2次遅延信号の初期値を、順番に1ずつ減
少する値に設定してもよい。その他、任意の適切な一定
値を選択し、当該一定値ずつ増加させ、又は減少させる
ことが出来る。任意の適切な値とは、第2の量子化誤差
ERが0〜(k−1)の全ての値に同一の発生率でなる
値である。
【0071】図5は、第1の実施例のデータ変換器23
(図2)及びパルス変換器32(図3)の概略構成を示
す。データ変換器23は、第1の量子化信号及び第2ノ
イズシェーパの遅延信号に基づいて、遅延信号に一定数
である1を繰り返し加算しながら、第3の量子化信号を
生成する。第2のノイズシェーパ50、プリセット付き
カウンタ51及び52、12段のシフトレジスタ53、
及び加算器54及び55は、データ変換器23を構成す
る。6ビットパルス変換器56及び57は、パルス変換
器32を構成する。第1の実施例においては、k=12
である。
(図2)及びパルス変換器32(図3)の概略構成を示
す。データ変換器23は、第1の量子化信号及び第2ノ
イズシェーパの遅延信号に基づいて、遅延信号に一定数
である1を繰り返し加算しながら、第3の量子化信号を
生成する。第2のノイズシェーパ50、プリセット付き
カウンタ51及び52、12段のシフトレジスタ53、
及び加算器54及び55は、データ変換器23を構成す
る。6ビットパルス変換器56及び57は、パルス変換
器32を構成する。第1の実施例においては、k=12
である。
【0072】データ変換器23の動作を説明する。最初
に、プリセット付きカウンタ51は1次遅延信号Z1=
Z−1・ER(遅延器204の出力信号)をプリセット
端子から入力し、出力端子からZZ1=Z1を出力する
(プリセットする)。同様に、プリセット付きカウンタ
52は2次遅延信号Z2=Z−2・ER(遅延器205
の出力信号)をプリセット端子から入力し、出力端子か
らZZ2=Z2を出力する(プリセットする)。第2の
ノイズシェーパ50は、入力信号X、プリセット付きカ
ウンタ51及び52の出力信号ZZ1及びZZ2を入力
する。
に、プリセット付きカウンタ51は1次遅延信号Z1=
Z−1・ER(遅延器204の出力信号)をプリセット
端子から入力し、出力端子からZZ1=Z1を出力する
(プリセットする)。同様に、プリセット付きカウンタ
52は2次遅延信号Z2=Z−2・ER(遅延器205
の出力信号)をプリセット端子から入力し、出力端子か
らZZ2=Z2を出力する(プリセットする)。第2の
ノイズシェーパ50は、入力信号X、プリセット付きカ
ウンタ51及び52の出力信号ZZ1及びZZ2を入力
する。
【0073】又、プリセット付きカウンタ51及び52
は、閾値kでオーバーフローし、出力信号が0に戻る。
即ち、プリセット付きカウンタ51(又は52)の出力
信号ZZ1(又はZZ2)がk−1である状態で1個の
クロック信号CLK1を入力すると、出力信号ZZ1
(又はZZ2)は0になる。
は、閾値kでオーバーフローし、出力信号が0に戻る。
即ち、プリセット付きカウンタ51(又は52)の出力
信号ZZ1(又はZZ2)がk−1である状態で1個の
クロック信号CLK1を入力すると、出力信号ZZ1
(又はZZ2)は0になる。
【0074】第2のノイズシェーパ50は、加算器50
1、量子化器502、減算器503、及び2倍の乗算器
504を含む。2倍の乗算器504は、プリセット付き
カウンタ51の出力信号ZZ1を入力し、2×ZZ1を
出力する。減算器503は、プリセット付きカウンタ5
2の出力信号ZZ2から、2倍の乗算器504の出力信
号2×ZZ1を減算し、減算結果(ZZ2−2×ZZ
1)を出力する。加算器501は、入力信号Xと前記減
算結果(ZZ2−2×ZZ1)を入力し、加算結果(X
+ZZ2−2×ZZ1)を出力する。
1、量子化器502、減算器503、及び2倍の乗算器
504を含む。2倍の乗算器504は、プリセット付き
カウンタ51の出力信号ZZ1を入力し、2×ZZ1を
出力する。減算器503は、プリセット付きカウンタ5
2の出力信号ZZ2から、2倍の乗算器504の出力信
号2×ZZ1を減算し、減算結果(ZZ2−2×ZZ
1)を出力する。加算器501は、入力信号Xと前記減
算結果(ZZ2−2×ZZ1)を入力し、加算結果(X
+ZZ2−2×ZZ1)を出力する。
【0075】量子化器502は、前記加算結果(X+Z
Z2−2×ZZ1)を量子化し、量子化信号Q(0)を
出力する。上述のように、量子化信号Q(j)は−2,
−1,0,又は1のいずれかの値を取る。量子化信号Q
(0)は、12段シフトレジスタ53に入力される。1
2段シフトレジスタ53は、各段が例えば2ビットのデ
ータを有する12段のレジスタを有する。各レジスタの
出力端子は加算器54及び55の入力端子に接続される
とともに、次段のレジスタの入力端子に接続されてい
る。各段の2ビットデータ0b10(2)が−2を表
し、0b11(3)が−1を表し、0b00(0)が0
を表し、0b01(1)が1を表す。なお、2ビットデ
ータにおいて2は−2の補数であり、3は−1の補数で
ある。1個のクロックパルスCLK2を入力すると、各
段のデータが、1段ずつシフトされる。量子化信号Q
(0)が1段目のレジスタにロードされる。以上の動作
を、オーバーサンプリング周波数(例えば2.8MHz
(64fs))の12倍のクロックの周期(1/33.
9MHz=約30ns)以内に行う。
Z2−2×ZZ1)を量子化し、量子化信号Q(0)を
出力する。上述のように、量子化信号Q(j)は−2,
−1,0,又は1のいずれかの値を取る。量子化信号Q
(0)は、12段シフトレジスタ53に入力される。1
2段シフトレジスタ53は、各段が例えば2ビットのデ
ータを有する12段のレジスタを有する。各レジスタの
出力端子は加算器54及び55の入力端子に接続される
とともに、次段のレジスタの入力端子に接続されてい
る。各段の2ビットデータ0b10(2)が−2を表
し、0b11(3)が−1を表し、0b00(0)が0
を表し、0b01(1)が1を表す。なお、2ビットデ
ータにおいて2は−2の補数であり、3は−1の補数で
ある。1個のクロックパルスCLK2を入力すると、各
段のデータが、1段ずつシフトされる。量子化信号Q
(0)が1段目のレジスタにロードされる。以上の動作
を、オーバーサンプリング周波数(例えば2.8MHz
(64fs))の12倍のクロックの周期(1/33.
9MHz=約30ns)以内に行う。
【0076】次に、1個のクロックパルスCLK1をプ
リセット付きカウンタ51及び52のクロック入力端子
に入力する。1個のクロックパルスCLK1を入力する
毎に、プリセット付きカウンタ51及び52の出力信号
の値がそれぞれ1ずつ増加する。プリセット付きカウン
タ51の出力信号がZZ1=Z1+1になり、プリセッ
ト付きカウンタ52の出力信号がZZ2=Z2+1にな
る。第2のノイズシェーパ50は、上記と同様にして、
量子化信号Q(1)を出力する。量子化信号Q(1)
は、12段シフトレジスタ53に入力される。1個のク
ロックパルスCLK2を入力して、量子化信号Q(0)
が2段目のレジスタにシフトし、量子化信号Q(1)が
1段目のレジスタにロードされる。
リセット付きカウンタ51及び52のクロック入力端子
に入力する。1個のクロックパルスCLK1を入力する
毎に、プリセット付きカウンタ51及び52の出力信号
の値がそれぞれ1ずつ増加する。プリセット付きカウン
タ51の出力信号がZZ1=Z1+1になり、プリセッ
ト付きカウンタ52の出力信号がZZ2=Z2+1にな
る。第2のノイズシェーパ50は、上記と同様にして、
量子化信号Q(1)を出力する。量子化信号Q(1)
は、12段シフトレジスタ53に入力される。1個のク
ロックパルスCLK2を入力して、量子化信号Q(0)
が2段目のレジスタにシフトし、量子化信号Q(1)が
1段目のレジスタにロードされる。
【0077】次に、1個のクロックパルスCLK1をプ
リセット付きカウンタ51及び52のクロック入力端子
に入力する。1個のクロックパルスCLK1を入力する
毎に、プリセット付きカウンタ51及び52の出力信号
の値がそれぞれ1ずつ増加する。プリセット付きカウン
タ51の出力信号QがZZ1=Z1+2になり、プリセ
ット付きカウンタ52の出力信号QがZZ2=Z2+2
になる。第2のノイズシェーパ50は、上記と同様にし
て、量子化信号Q(2)を出力する。もし、ZZ1=Z
1+j=k又はZZ2=Z2+j=k(kは量子化器の
閾値)になれば、カウンタ51の出力信号ZZ1又は5
2の出力信号ZZ2は0になる。
リセット付きカウンタ51及び52のクロック入力端子
に入力する。1個のクロックパルスCLK1を入力する
毎に、プリセット付きカウンタ51及び52の出力信号
の値がそれぞれ1ずつ増加する。プリセット付きカウン
タ51の出力信号QがZZ1=Z1+2になり、プリセ
ット付きカウンタ52の出力信号QがZZ2=Z2+2
になる。第2のノイズシェーパ50は、上記と同様にし
て、量子化信号Q(2)を出力する。もし、ZZ1=Z
1+j=k又はZZ2=Z2+j=k(kは量子化器の
閾値)になれば、カウンタ51の出力信号ZZ1又は5
2の出力信号ZZ2は0になる。
【0078】以上の動作を、オーバーサンプリング周波
数の12倍のクロックの周期(1/33.9MHz=約
30ns)ごとに繰り返す。最終的に、12段シフトレ
ジスタ53の各段に、Q(0)、Q(1)・・・Q(1
1)がロードされる。 Q(j)=X+ZZ2(j)−2×ZZ1(j) (8) Q(0)、Q(1)・・・Q(11)は、遅延信号の初
期値を異にする12個の第2のノイズシェーパ22の量
子化信号Qに等しい。
数の12倍のクロックの周期(1/33.9MHz=約
30ns)ごとに繰り返す。最終的に、12段シフトレ
ジスタ53の各段に、Q(0)、Q(1)・・・Q(1
1)がロードされる。 Q(j)=X+ZZ2(j)−2×ZZ1(j) (8) Q(0)、Q(1)・・・Q(11)は、遅延信号の初
期値を異にする12個の第2のノイズシェーパ22の量
子化信号Qに等しい。
【0079】加算器54及び55は、それぞれ1個おき
のQ(j)を入力し、それらを加算し、加算信号W
(0)(jが偶数であるQ(j)の加算信号)及びW
(1)(jが奇数であるQ(j)の加算信号)を出力す
る。加算信号W(0)及びW(1)は、下記の式で表さ
れる。
のQ(j)を入力し、それらを加算し、加算信号W
(0)(jが偶数であるQ(j)の加算信号)及びW
(1)(jが奇数であるQ(j)の加算信号)を出力す
る。加算信号W(0)及びW(1)は、下記の式で表さ
れる。
【0080】
【数1】
【0081】
【数2】
【0082】W(0)及びW(1)は、データ変換器2
3の出力信号であり、デコーダ14の出力信号でもあ
る。
3の出力信号であり、デコーダ14の出力信号でもあ
る。
【0083】上述のようにQ(i)は−2,−1,0,
又は1のいずれかの値を取るが、加算信号W(j)は広
く分散したQ(i)の加算値である故に、各加算信号W
(j)は0≦W(j)≦6が成立する。又、W(0)+
W(1)の値はデコーダ14の入力信号Xに一致する
が、個々のW(j)はオーバーサンプリング周期(例え
ば1/2.8MHz(1/64fs))毎に2次ノイズ
シェーパの出力パターンとして出力される。このこと
は、個々の1ビットD/A変換器33のバラツキ、又は
加算器34及び17の入力端子間の誤差に2次微分特性
を掛けることでオーディオ帯域内のノイズを低減し、デ
ジタル/アナログ変換装置のリニアリティ(デジタル入
力信号を0から最大値まで漸増した時のアナログ出力信
号の直線性)を改善する。
又は1のいずれかの値を取るが、加算信号W(j)は広
く分散したQ(i)の加算値である故に、各加算信号W
(j)は0≦W(j)≦6が成立する。又、W(0)+
W(1)の値はデコーダ14の入力信号Xに一致する
が、個々のW(j)はオーバーサンプリング周期(例え
ば1/2.8MHz(1/64fs))毎に2次ノイズ
シェーパの出力パターンとして出力される。このこと
は、個々の1ビットD/A変換器33のバラツキ、又は
加算器34及び17の入力端子間の誤差に2次微分特性
を掛けることでオーディオ帯域内のノイズを低減し、デ
ジタル/アナログ変換装置のリニアリティ(デジタル入
力信号を0から最大値まで漸増した時のアナログ出力信
号の直線性)を改善する。
【0084】又、W(0)及びW(1)の値は0〜6
(階調数7)の範囲を超えない。従って、後述するよう
に、加算信号W(0)及びW(1)をそれぞれアナログ
信号に変換する1ビットD/A変換器の数を出来るだけ
少ない数(6個)にすることが出来る。又、当該1ビッ
トD/A変換器のクロック周波数を出来るだけ低くする
(オーバーサンプリング周波数(64fs)の6倍の周
波数(384fs)にする)ことが出来る。D/A変換
器のクロック周波数を低くすることにより、D/A変換
器の発熱が抑えられ、特に変化する入力信号のD/A変
換精度が向上する。
(階調数7)の範囲を超えない。従って、後述するよう
に、加算信号W(0)及びW(1)をそれぞれアナログ
信号に変換する1ビットD/A変換器の数を出来るだけ
少ない数(6個)にすることが出来る。又、当該1ビッ
トD/A変換器のクロック周波数を出来るだけ低くする
(オーバーサンプリング周波数(64fs)の6倍の周
波数(384fs)にする)ことが出来る。D/A変換
器のクロック周波数を低くすることにより、D/A変換
器の発熱が抑えられ、特に変化する入力信号のD/A変
換精度が向上する。
【0085】[第1の出力部15及び第2の出力部16
の説明(図3、図4及び図5)]図3は、第1の出力部
15(又は第2の出力部16)(図1)の概略構成を示
す。第1の出力部15と第2の出力部16とは、同一の
構成をしている。32はパルス変換器、33は6個の1
ビットのデジタル/アナログ変換器(1ビットのD/A
変換器)、34は加算器である。パルス変換器32は、
デコーダ14の出力信号W(j)を入力し(0≦W
(j)≦6,j=0又は1)、6ビットの出力信号R
(0)〜R(5)を6個の出力端子から出力する。第1
の出力部15及び第2の出力部16は、ダイナミック・
エレメント・マッチング装置(DEM装置)を構成す
る。第1の出力部15及び第2の出力部16の説明をす
ることにより、併せて、素子のバラツキ等に基づくリニ
アリティ歪みがないDEM装置の説明を行う。6個の出
力端子から出力された6ビットの出力信号R(0)〜R
(5)は、同数の1ビットのD/A変換器33のそれぞ
れに入力される。6個の1ビットのD/A変換器33の
出力信号は、アナログ信号の加算器である加算器34に
より加算される。加算されたアナログ信号Y(j)(j
=0又は1)が、出力される。
の説明(図3、図4及び図5)]図3は、第1の出力部
15(又は第2の出力部16)(図1)の概略構成を示
す。第1の出力部15と第2の出力部16とは、同一の
構成をしている。32はパルス変換器、33は6個の1
ビットのデジタル/アナログ変換器(1ビットのD/A
変換器)、34は加算器である。パルス変換器32は、
デコーダ14の出力信号W(j)を入力し(0≦W
(j)≦6,j=0又は1)、6ビットの出力信号R
(0)〜R(5)を6個の出力端子から出力する。第1
の出力部15及び第2の出力部16は、ダイナミック・
エレメント・マッチング装置(DEM装置)を構成す
る。第1の出力部15及び第2の出力部16の説明をす
ることにより、併せて、素子のバラツキ等に基づくリニ
アリティ歪みがないDEM装置の説明を行う。6個の出
力端子から出力された6ビットの出力信号R(0)〜R
(5)は、同数の1ビットのD/A変換器33のそれぞ
れに入力される。6個の1ビットのD/A変換器33の
出力信号は、アナログ信号の加算器である加算器34に
より加算される。加算されたアナログ信号Y(j)(j
=0又は1)が、出力される。
【0086】加算されたアナログ信号Y(0)(第1の
出力部15の出力信号)及びY(1)(第2の出力部1
6の出力信号)は、加算器17(図1)によって加算さ
れ、加算された信号(デジタル/アナログ変換装置の出
力信号)が出力端子18から出力される。
出力部15の出力信号)及びY(1)(第2の出力部1
6の出力信号)は、加算器17(図1)によって加算さ
れ、加算された信号(デジタル/アナログ変換装置の出
力信号)が出力端子18から出力される。
【0087】上述のように、パルス変換器32は、6ビ
ットパルス変換器56及び57を含む。図5において、
6ビットパルス変換器56は加算器54の出力信号W
(0)を入力し、6ビットパルス変換器57は加算器5
5の出力信号W(1)を入力する。入力されたW(0)
がW(0)=iの場合、6ビットデータR(0)〜R
(5)は、R(0)〜R(i−1)が1、R(i)〜R
(5)が0に変換される。具体的には、下記のように変
換する。 W(0)=0の場合、R(0)=0,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=1の場合、R(0)=1,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=2の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=0,・・・R( 5)=0 : : W(0)=6の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=1,・・・R( 5)=1 入力されたW(1)がW(1)=iの場合、同様に、6
ビットデータR(6)〜R(11)は、R(6)〜R
(i+5)が1、R(i+6)〜R(11)が0に変換
される。
ットパルス変換器56及び57を含む。図5において、
6ビットパルス変換器56は加算器54の出力信号W
(0)を入力し、6ビットパルス変換器57は加算器5
5の出力信号W(1)を入力する。入力されたW(0)
がW(0)=iの場合、6ビットデータR(0)〜R
(5)は、R(0)〜R(i−1)が1、R(i)〜R
(5)が0に変換される。具体的には、下記のように変
換する。 W(0)=0の場合、R(0)=0,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=1の場合、R(0)=1,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=2の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=0,・・・R( 5)=0 : : W(0)=6の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=1,・・・R( 5)=1 入力されたW(1)がW(1)=iの場合、同様に、6
ビットデータR(6)〜R(11)は、R(6)〜R
(i+5)が1、R(i+6)〜R(11)が0に変換
される。
【0088】6ビットパルス変換器56の6個の出力端
子は出力信号R(0)〜R(5)をそれぞれ出力し、6
ビットパルス変換器57の6個の出力端子は出力信号R
(6)〜R(11)をそれぞれ出力する。オーバーサン
プリング周波数(64fs)の6倍のクロックパルスC
LK3(384fs=例えば16.9MHz)が6ビッ
トパルス変換器56及び57に入力される。6ビットパ
ルス変換器56及び57の各6個の出力端子は、クロッ
クパルスCLK3を入力すると、それぞれの出力信号を
下記のようにローテーションする。 R(0)→R(5), R(1)→R(0),・・・R(5)→R(4) R(6)→R(11),R(7)→R(6),・・・R(11)→R(10) オーバーサンプリング周期(1/64fs)の中で、6
個のクロックパルスCLK3が入力され、上記のローテ
ーションが6回繰り返される。
子は出力信号R(0)〜R(5)をそれぞれ出力し、6
ビットパルス変換器57の6個の出力端子は出力信号R
(6)〜R(11)をそれぞれ出力する。オーバーサン
プリング周波数(64fs)の6倍のクロックパルスC
LK3(384fs=例えば16.9MHz)が6ビッ
トパルス変換器56及び57に入力される。6ビットパ
ルス変換器56及び57の各6個の出力端子は、クロッ
クパルスCLK3を入力すると、それぞれの出力信号を
下記のようにローテーションする。 R(0)→R(5), R(1)→R(0),・・・R(5)→R(4) R(6)→R(11),R(7)→R(6),・・・R(11)→R(10) オーバーサンプリング周期(1/64fs)の中で、6
個のクロックパルスCLK3が入力され、上記のローテ
ーションが6回繰り返される。
【0089】図4に、W(0)=2及びW(0)=5の
場合の、6個の1ビットD/A変換器(DACn0〜D
ACn5)33の入力信号(6ビットパルス変換器56
の6個の出力端子の出力信号)と、加算器34の出力信
号Y(0)のタイミングチャートを示す。図4に示すよ
うに、6個の信号R(0)〜R(5)を6回ローテーシ
ョンすることにより、オーバーサンプリング周期(1/
64fs)内の6個の出力期間(1/384fs)の全
期間に渡って加算器34の出力信号Y(0)は同一の値
であるとともに、6個の出力端子のどの端子も、オーバ
ーサンプリング周期(1/64fs)内に6個のR
(i)(0≦i≦5)を1回ずつ出力する。従って、6
個の1ビットD/A変換器33のバラツキ及び加算器3
4の各端子間のバラツキはオーバーサンプリング周期
(1/64fs)内で完全にキャンセルされる。
場合の、6個の1ビットD/A変換器(DACn0〜D
ACn5)33の入力信号(6ビットパルス変換器56
の6個の出力端子の出力信号)と、加算器34の出力信
号Y(0)のタイミングチャートを示す。図4に示すよ
うに、6個の信号R(0)〜R(5)を6回ローテーシ
ョンすることにより、オーバーサンプリング周期(1/
64fs)内の6個の出力期間(1/384fs)の全
期間に渡って加算器34の出力信号Y(0)は同一の値
であるとともに、6個の出力端子のどの端子も、オーバ
ーサンプリング周期(1/64fs)内に6個のR
(i)(0≦i≦5)を1回ずつ出力する。従って、6
個の1ビットD/A変換器33のバラツキ及び加算器3
4の各端子間のバラツキはオーバーサンプリング周期
(1/64fs)内で完全にキャンセルされる。
【0090】なお、デコーダ14は、12階調の入力信
号Xを、2個の6階調の出力信号W(0)及びW(1)
に変換している故に、第1の出力部15及び第2の出力
部16(DEM装置)が受け持つデータの階調数は12
階調から6階調に小さくなっている。12階調を1つの
DEM装置で出力する場合は、1/64fsのオーバー
サンプリング周期内に、12ビットの出力信号を1/
(64×12)fs=1/768fsを周期とするクロ
ックでローテーションする必要があり、回路規模も2倍
になる。第1の実施例は、12階調を1つのDEM装置
で出力する場合と比べて、動作速度が半分になり、回路
規模も半分になる。D/A変換器の動作速度が遅くなる
と、動的なD/A変換精度が向上し、発熱量も小さくな
る。
号Xを、2個の6階調の出力信号W(0)及びW(1)
に変換している故に、第1の出力部15及び第2の出力
部16(DEM装置)が受け持つデータの階調数は12
階調から6階調に小さくなっている。12階調を1つの
DEM装置で出力する場合は、1/64fsのオーバー
サンプリング周期内に、12ビットの出力信号を1/
(64×12)fs=1/768fsを周期とするクロ
ックでローテーションする必要があり、回路規模も2倍
になる。第1の実施例は、12階調を1つのDEM装置
で出力する場合と比べて、動作速度が半分になり、回路
規模も半分になる。D/A変換器の動作速度が遅くなる
と、動的なD/A変換精度が向上し、発熱量も小さくな
る。
【0091】本発明の第1の特徴は、典型的には1個の
第2のノイズシェーパを有する装置(本発明)が、n個
(nは2以上の任意の整数)の出力信号(n個の第2の
ノイズシェーパの出力信号に相当する。)を出力するこ
とである。第1の実施例の第2のノイズシェーパ22
は、(4)式で表される2次のノイズシェーパである
が、これに限定されるものではない。適切なシェーピン
グフィルタを有する任意の第2のノイズシェーパ22に
ついて、本発明のデジタル/アナログ装置は、典型的に
は1個の第2のノイズシェーパを具備することにより、
当該第2のノイズシェーパの遅延信号等を用いてn個の
出力信号(n個の第2のノイズシェーパの出力信号に相
当する。)を出力する。「適切なシェーピングフィルタ
を有する第2のノイズシェーパ22」とは、正常なシェ
ーピング機能を有する第2のノイズシェーパ22という
意味である。例えばフィードバックループが発振する等
の正常動作をしない第2のノイズシェーパ22を排除す
る意味である。
第2のノイズシェーパを有する装置(本発明)が、n個
(nは2以上の任意の整数)の出力信号(n個の第2の
ノイズシェーパの出力信号に相当する。)を出力するこ
とである。第1の実施例の第2のノイズシェーパ22
は、(4)式で表される2次のノイズシェーパである
が、これに限定されるものではない。適切なシェーピン
グフィルタを有する任意の第2のノイズシェーパ22に
ついて、本発明のデジタル/アナログ装置は、典型的に
は1個の第2のノイズシェーパを具備することにより、
当該第2のノイズシェーパの遅延信号等を用いてn個の
出力信号(n個の第2のノイズシェーパの出力信号に相
当する。)を出力する。「適切なシェーピングフィルタ
を有する第2のノイズシェーパ22」とは、正常なシェ
ーピング機能を有する第2のノイズシェーパ22という
意味である。例えばフィードバックループが発振する等
の正常動作をしない第2のノイズシェーパ22を排除す
る意味である。
【0092】第1の実施例において、第2のノイズシェ
ーパ22の量子化信号Qは直接的には出力されず、全て
の出力信号は第2のノイズシェーパ50の量子化信号で
ある。しかし、第2のノイズシェーパ22の量子化信号
QもQ(0)として出力し、第2のノイズシェーパ50
が量子化信号Q(1)〜Q(11)を出力することも出
来る。又、第1の実施例においては、階調数k(0〜1
1)の入力信号Xからk個(12個)の出力信号を出力
するが、(k−1)個(11個)の出力信号を出力して
も良い。
ーパ22の量子化信号Qは直接的には出力されず、全て
の出力信号は第2のノイズシェーパ50の量子化信号で
ある。しかし、第2のノイズシェーパ22の量子化信号
QもQ(0)として出力し、第2のノイズシェーパ50
が量子化信号Q(1)〜Q(11)を出力することも出
来る。又、第1の実施例においては、階調数k(0〜1
1)の入力信号Xからk個(12個)の出力信号を出力
するが、(k−1)個(11個)の出力信号を出力して
も良い。
【0093】本発明の第2の特徴は、第2のノイズシェ
ーパ22が(4)式で表される構成を有することであ
る。上述のように、第1の出力部15及び第2の出力部
16は、アナログ素子バラツキにより、それぞれ相対変
換誤差(出力部の平均値からの誤差)ε0及びε1を有
する。 ε0=W(0)−{W(0)+W(1)}/2 ε1=W(1)−{W(0)+W(1)}/2 従って、下記の式が成立する。 ε0+ε1=0 (11)
ーパ22が(4)式で表される構成を有することであ
る。上述のように、第1の出力部15及び第2の出力部
16は、アナログ素子バラツキにより、それぞれ相対変
換誤差(出力部の平均値からの誤差)ε0及びε1を有
する。 ε0=W(0)−{W(0)+W(1)}/2 ε1=W(1)−{W(0)+W(1)}/2 従って、下記の式が成立する。 ε0+ε1=0 (11)
【0094】第1の出力部15のアナログ変換係数を
(A/k)・(1+ε0)、第2の出力部16のアナロ
グ変換係数を(A/k)・(1+ε1)とすると、加算
器17の出力信号(デジタル/アナログ変換装置の出力
信号)YOUT=Y(0)+Y(1)は、下記のように
なる。 YOUT =A・(1+ε0)・W(0)+A・(1+ε1)・W(1) (12) となる。(9)式、(10)式及び(4)式を代入す
る。
(A/k)・(1+ε0)、第2の出力部16のアナロ
グ変換係数を(A/k)・(1+ε1)とすると、加算
器17の出力信号(デジタル/アナログ変換装置の出力
信号)YOUT=Y(0)+Y(1)は、下記のように
なる。 YOUT =A・(1+ε0)・W(0)+A・(1+ε1)・W(1) (12) となる。(9)式、(10)式及び(4)式を代入す
る。
【0095】
【数3】
【0096】(13)式において、第2項は式(11)
よりゼロになる。第3項の、第2の量子化誤差ER
(i)の総和は常に一定である(例えば、0+1+2+
・・・+(k−1)=一定)。従って、第2の量子化誤
差ER(i)の総和の微分(1−Z−1)は常にゼロで
ある。従って2次微分(1−Z−1) 2も常にゼロであ
る。第4項は、変換誤差ε0及びε1と第2の量子化誤
差ERの積の2次微分(1−Z−1)2である。第2の
量子化誤差ERの積の2次微分(1−Z−1)2は、低
周波では値が小さく、高周波で値が大きくなる。つま
り、変換誤差ε0とε1との影響が低域では小さい故
に、必要な帯域における性能劣化(変換誤差ε0とε1
とに起因するノイズ増加)は十分に小さい。以上のよう
に、(4)式で表される特性を有する第2のノイズシェ
ーパ22は、変換誤差の影響が極めて小さいデータ変換
器を実現する。
よりゼロになる。第3項の、第2の量子化誤差ER
(i)の総和は常に一定である(例えば、0+1+2+
・・・+(k−1)=一定)。従って、第2の量子化誤
差ER(i)の総和の微分(1−Z−1)は常にゼロで
ある。従って2次微分(1−Z−1) 2も常にゼロであ
る。第4項は、変換誤差ε0及びε1と第2の量子化誤
差ERの積の2次微分(1−Z−1)2である。第2の
量子化誤差ERの積の2次微分(1−Z−1)2は、低
周波では値が小さく、高周波で値が大きくなる。つま
り、変換誤差ε0とε1との影響が低域では小さい故
に、必要な帯域における性能劣化(変換誤差ε0とε1
とに起因するノイズ増加)は十分に小さい。以上のよう
に、(4)式で表される特性を有する第2のノイズシェ
ーパ22は、変換誤差の影響が極めて小さいデータ変換
器を実現する。
【0097】《実施例2》図6〜図9は、本発明のデジ
タル/アナログ変換装置及びデジタル/アナログ変換方
法の第2の実施例を示す。 [デジタル/アナログ変換装置の全体構成の説明(図
6)]図6は、本発明の第2の実施例のデジタル/アナ
ログ変換装置のブロック図を示す。図6において、11
は入力端子、12はデジタルフィルタ、13は第1のノ
イズシェーパ、61はマイクロコンピュータ、33は1
ビットのD/A変換器(DAC)、34及び17は加算
器(アナログ加算器)、並びに18は出力端子である。
タル/アナログ変換装置及びデジタル/アナログ変換方
法の第2の実施例を示す。 [デジタル/アナログ変換装置の全体構成の説明(図
6)]図6は、本発明の第2の実施例のデジタル/アナ
ログ変換装置のブロック図を示す。図6において、11
は入力端子、12はデジタルフィルタ、13は第1のノ
イズシェーパ、61はマイクロコンピュータ、33は1
ビットのD/A変換器(DAC)、34及び17は加算
器(アナログ加算器)、並びに18は出力端子である。
【0098】第1の実施例と同じ構成を有するブロック
には、同じ符号を付与している。従って、入力端子1
1、デジタルフィルタ12、第1のノイズシェーパ1
3、1ビットのD/A変換器(DAC)33、加算器
(アナログ加算器)34及び17、並びに出力端子18
は、第1の実施例の同一符号のブロックと同じである。
マイクロコンピュータ61は、入力部62、中央処理装
置63、記憶部64、及び出力部65を有する。中央処
理装置は、入力部62から入力した信号、又は記憶部6
4から読み出した信号を処理して、処理結果を出力部6
5から出力し、又は記憶部64に記憶する。
には、同じ符号を付与している。従って、入力端子1
1、デジタルフィルタ12、第1のノイズシェーパ1
3、1ビットのD/A変換器(DAC)33、加算器
(アナログ加算器)34及び17、並びに出力端子18
は、第1の実施例の同一符号のブロックと同じである。
マイクロコンピュータ61は、入力部62、中央処理装
置63、記憶部64、及び出力部65を有する。中央処
理装置は、入力部62から入力した信号、又は記憶部6
4から読み出した信号を処理して、処理結果を出力部6
5から出力し、又は記憶部64に記憶する。
【0099】マイクロコンピュータ61は、ソフトウエ
アにより、第1の実施例におけるデコーダ14及びパル
ス変換器32と同様の機能を実行する。マイクロコンピ
ュータ61は、例えば図9のフローチャートをオーバー
サンプリング周期の1/6倍の周期(1/384fs。
fs=44.1kHzとすると、59μs)内で処理す
る必要がある。従って、出願時においては、極めて高性
能のマイクロコンピュータを採用する必要がある。しか
し、第2の実施例に採用可能なマイクロコンピュータの
コストは、今後、急速に下がると考えられる。又、第3
の実施例において例示するように、マイクロコンピュー
タ61をパーソナルコンピュータに置き換えた他の実施
例は、出願時においても十分実用化が可能である。以
下、マイクロコンピュータ61のソフトウエア動作のフ
ローチャートを示す。
アにより、第1の実施例におけるデコーダ14及びパル
ス変換器32と同様の機能を実行する。マイクロコンピ
ュータ61は、例えば図9のフローチャートをオーバー
サンプリング周期の1/6倍の周期(1/384fs。
fs=44.1kHzとすると、59μs)内で処理す
る必要がある。従って、出願時においては、極めて高性
能のマイクロコンピュータを採用する必要がある。しか
し、第2の実施例に採用可能なマイクロコンピュータの
コストは、今後、急速に下がると考えられる。又、第3
の実施例において例示するように、マイクロコンピュー
タ61をパーソナルコンピュータに置き換えた他の実施
例は、出願時においても十分実用化が可能である。以
下、マイクロコンピュータ61のソフトウエア動作のフ
ローチャートを示す。
【0100】[ノイズシェーパ処理のフローチャートの
説明(図7)]図7は、ノイズシェーパ処理(第2のノ
イズシェーパ22の機能に相当する。)のフローチャー
トを示す。1次遅延信号Z1及び2次遅延信号の初期値
をZ1=0及びZ2=0に設定する(ステップ71)。
ソフトウエア処理においては、記憶部64が遅延器の役
割を果たす。新たな入力信号(第1の量子化信号)Xが
入力されると同時に割り込み信号が入り、ステップ72
以下のステップが実行される。入力信号(第1の量子化
信号)Xを入力部62から入力し、入力信号Xをレベル
変換する。例えば、Xが−5から6の値であれば、X=
X+5の式によりレベル変換を行い、Xを0から11の
値にする。(ステップ72)。次に、1次遅延信号Z1
及び2次遅延信号Z2を記憶部64から読み出して、S
=X+Z2−2×Z1(Sは図2の加算器201の出力
信号に相当する。)、第2の量子化信号Q=S/kの商
(Qは第2の量子化器202の出力信号に相当す
る。)、及び第2の量子化誤差ER=k・Q−S(ER
は減算器203の出力信号に相当する。)を計算する
(ステップ73)。
説明(図7)]図7は、ノイズシェーパ処理(第2のノ
イズシェーパ22の機能に相当する。)のフローチャー
トを示す。1次遅延信号Z1及び2次遅延信号の初期値
をZ1=0及びZ2=0に設定する(ステップ71)。
ソフトウエア処理においては、記憶部64が遅延器の役
割を果たす。新たな入力信号(第1の量子化信号)Xが
入力されると同時に割り込み信号が入り、ステップ72
以下のステップが実行される。入力信号(第1の量子化
信号)Xを入力部62から入力し、入力信号Xをレベル
変換する。例えば、Xが−5から6の値であれば、X=
X+5の式によりレベル変換を行い、Xを0から11の
値にする。(ステップ72)。次に、1次遅延信号Z1
及び2次遅延信号Z2を記憶部64から読み出して、S
=X+Z2−2×Z1(Sは図2の加算器201の出力
信号に相当する。)、第2の量子化信号Q=S/kの商
(Qは第2の量子化器202の出力信号に相当す
る。)、及び第2の量子化誤差ER=k・Q−S(ER
は減算器203の出力信号に相当する。)を計算する
(ステップ73)。
【0101】次に、2次遅延信号Z2及び1次遅延信号
Z1の値を更新する。2次遅延信号Z2をZ2=Z1に
し、1次遅延信号Z1をZ1=ERにする(ステップ7
4)。次に、Q、Z1及びZ2を記憶部64に格納する
(ステップ75)。以上で処理が完了する。新たな入力
信号Xが入力されると同時に割り込み信号が入り、ステ
ップ72以下のステップを再び実行する。上記の処理
が、オーバーサンプリング周期(1/64fs)ごとに
実行される。
Z1の値を更新する。2次遅延信号Z2をZ2=Z1に
し、1次遅延信号Z1をZ1=ERにする(ステップ7
4)。次に、Q、Z1及びZ2を記憶部64に格納する
(ステップ75)。以上で処理が完了する。新たな入力
信号Xが入力されると同時に割り込み信号が入り、ステ
ップ72以下のステップを再び実行する。上記の処理
が、オーバーサンプリング周期(1/64fs)ごとに
実行される。
【0102】[データ変換処理のフローチャートの説明
(図8)]図7の処理が完了すると(ステップ75が完
了した状態)、図8の処理を行う。図8は、データ変換
処理(データ変換器23の機能に相当する。)のフロー
チャートを示す。最初に、入力信号X並びにステップ7
5で記憶した1次遅延信号Z1及び2次遅延信号Z2を
読み出し、図8のフローチャートのための1次遅延信号
ZZ1及び2次遅延信号ZZ2をZZ1=Z1、ZZ2
=Z2とする(ステップ81)。次に、カウンタjをj
=0に初期設定する(ステップ82)。
(図8)]図7の処理が完了すると(ステップ75が完
了した状態)、図8の処理を行う。図8は、データ変換
処理(データ変換器23の機能に相当する。)のフロー
チャートを示す。最初に、入力信号X並びにステップ7
5で記憶した1次遅延信号Z1及び2次遅延信号Z2を
読み出し、図8のフローチャートのための1次遅延信号
ZZ1及び2次遅延信号ZZ2をZZ1=Z1、ZZ2
=Z2とする(ステップ81)。次に、カウンタjをj
=0に初期設定する(ステップ82)。
【0103】次に、j≧12が成立するか否かをチェッ
クする(ステップ83)。j≧12でなければ(j<1
2)ステップ84に進む。ステップ84において、S
(j)=X+ZZ2−2×ZZ1を計算する(最初はj
=0)。さらに、量子化信号Q(j)=S(j)/kの
商を計算する。Q(j)を記憶部64に格納する(以上
がステップ84)。次に、1次遅延信号ZZ1及び2次
遅延信号ZZ2をインクリメントする(ZZ1=ZZ1
+1及びZZ2=ZZ2+1)。1次遅延信号ZZ1及
び2次遅延信号ZZ2は閾値kでオーバーフローし0に
戻る。即ち、1次遅延信号ZZ1(又は2次遅延信号Z
Z2)がk−1である状態で1個インクリメントする
と、1次遅延信号ZZ1(又は2次遅延信号ZZ2)は
0になる(ステップ85)。カウンタjをインクリメン
トする(j=j+1)(ステップ86)。ステップ83
に戻って、ステップ83からステップ86を繰り返す。
クする(ステップ83)。j≧12でなければ(j<1
2)ステップ84に進む。ステップ84において、S
(j)=X+ZZ2−2×ZZ1を計算する(最初はj
=0)。さらに、量子化信号Q(j)=S(j)/kの
商を計算する。Q(j)を記憶部64に格納する(以上
がステップ84)。次に、1次遅延信号ZZ1及び2次
遅延信号ZZ2をインクリメントする(ZZ1=ZZ1
+1及びZZ2=ZZ2+1)。1次遅延信号ZZ1及
び2次遅延信号ZZ2は閾値kでオーバーフローし0に
戻る。即ち、1次遅延信号ZZ1(又は2次遅延信号Z
Z2)がk−1である状態で1個インクリメントする
と、1次遅延信号ZZ1(又は2次遅延信号ZZ2)は
0になる(ステップ85)。カウンタjをインクリメン
トする(j=j+1)(ステップ86)。ステップ83
に戻って、ステップ83からステップ86を繰り返す。
【0104】もし、ZZ1=12になれば、ZZ1=0
にする。同様に、ZZ2=12になれば、ZZ2=0に
する。従って、ZZ1及びZZ2は、0から11までの
異なる値を取る。
にする。同様に、ZZ2=12になれば、ZZ2=0に
する。従って、ZZ1及びZZ2は、0から11までの
異なる値を取る。
【0105】j=12になると(j≧12)、ステップ
83からステップ87にジャンプする。ステップ87に
ジャンプする状態において、Q(0)〜Q(11)が記
憶部に格納されている。jが偶数値のQ(j)の総和W
(0)と、jが奇数値のQ(j)の総和W(1)を求め
る(ステップ87)。(9)式と(10)式と同じであ
る。
83からステップ87にジャンプする。ステップ87に
ジャンプする状態において、Q(0)〜Q(11)が記
憶部に格納されている。jが偶数値のQ(j)の総和W
(0)と、jが奇数値のQ(j)の総和W(1)を求め
る(ステップ87)。(9)式と(10)式と同じであ
る。
【0106】
【数4】
【0107】W(0)及びW(1)を格納する(ステッ
プ88)。W(0)及びW(1)は、データ変換器23
の出力信号及びデコーダ14の出力信号に相当する。以
上で処理が完了する。上記の処理が、オーバーサンプリ
ング周期(1/64fs)ごとに実行される。
プ88)。W(0)及びW(1)は、データ変換器23
の出力信号及びデコーダ14の出力信号に相当する。以
上で処理が完了する。上記の処理が、オーバーサンプリ
ング周期(1/64fs)ごとに実行される。
【0108】[パルス変換処理のフローチャートの説明
(図9)]図9は、パルス変換処理(パルス変換器32
の機能に相当する。)のフローチャートを示す。図9の
フローチャートは、オーバーサンプリング周期の6倍の
周期(1/384fs)ごとに実行される。図9のフロ
ーチャートは、1/384fsの周期で発生するタイマ
ー割り込みによって、起動される。従って、1個のオー
バーサンプリング周期内に、6回のタイマー割り込みが
発生する。ステップ91において、d<6が成立するか
否かをチェックする。dは、1個のオーバーサンプリン
グ周期(1/64fs)内の何回目のタイマー割り込み
かを示すカウンタである(d=0〜5)。d<6が成立
すればステップ93進む。d<6が成立しなければ(d
=6)、d=0に設定する(ステップ92)。
(図9)]図9は、パルス変換処理(パルス変換器32
の機能に相当する。)のフローチャートを示す。図9の
フローチャートは、オーバーサンプリング周期の6倍の
周期(1/384fs)ごとに実行される。図9のフロ
ーチャートは、1/384fsの周期で発生するタイマ
ー割り込みによって、起動される。従って、1個のオー
バーサンプリング周期内に、6回のタイマー割り込みが
発生する。ステップ91において、d<6が成立するか
否かをチェックする。dは、1個のオーバーサンプリン
グ周期(1/64fs)内の何回目のタイマー割り込み
かを示すカウンタである(d=0〜5)。d<6が成立
すればステップ93進む。d<6が成立しなければ(d
=6)、d=0に設定する(ステップ92)。
【0109】ステップ93において、d≠0が成立する
か否かをチェックする。d≠0が不成立であれば(d=
0)、ステップ94に進む。ステップ94において、マ
イクロコンピュータ61の出力部65の出力信号R
(0)〜R(5)を設定する。入力されたW(0)がW
(0)=iの場合、6ビットデータR(0)〜R(5)
のうち、R(0)〜R(i−1)を1、R(i)〜R
(5)を0に設定する。具体的には、下記のように変換
する。 W(0)=0の場合、R(0)=0,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=1の場合、R(0)=1,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=2の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=0,・・・R( 5)=0 : : W(0)=6の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=1,・・・R( 5)=1 以上がステップ94である。
か否かをチェックする。d≠0が不成立であれば(d=
0)、ステップ94に進む。ステップ94において、マ
イクロコンピュータ61の出力部65の出力信号R
(0)〜R(5)を設定する。入力されたW(0)がW
(0)=iの場合、6ビットデータR(0)〜R(5)
のうち、R(0)〜R(i−1)を1、R(i)〜R
(5)を0に設定する。具体的には、下記のように変換
する。 W(0)=0の場合、R(0)=0,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=1の場合、R(0)=1,R(1)=0,R(2)=0,・・・R( 5)=0 W(0)=2の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=0,・・・R( 5)=0 : : W(0)=6の場合、R(0)=1,R(1)=1,R(2)=1,・・・R( 5)=1 以上がステップ94である。
【0110】ステップ95において、マイクロコンピュ
ータ61の出力部65の出力信号R(6)〜R(11)
を設定する。入力されたW(1)がW(1)=iの場
合、6ビットデータR(6)〜R(11)のうち、R
(6)〜R(i+5)を1、R(i+6)〜R(11)
を0に設定する。具体的には、下記のように変換する。 W(1)=0の場合、R(6)=0,R(7)=0,R(8)=0,・・・R( 11)=0 W(1)=1の場合、R(6)=1,R(7)=0,R(8)=0,・・・R( 11)=0 W(1)=2の場合、R(6)=1,R(7)=1,R(8)=0,・・・R( 11)=0 : : W(1)=6の場合、R(6)=1,R(7)=1,R(8)=1,・・・R( 11)=1 以上がステップ95である。
ータ61の出力部65の出力信号R(6)〜R(11)
を設定する。入力されたW(1)がW(1)=iの場
合、6ビットデータR(6)〜R(11)のうち、R
(6)〜R(i+5)を1、R(i+6)〜R(11)
を0に設定する。具体的には、下記のように変換する。 W(1)=0の場合、R(6)=0,R(7)=0,R(8)=0,・・・R( 11)=0 W(1)=1の場合、R(6)=1,R(7)=0,R(8)=0,・・・R( 11)=0 W(1)=2の場合、R(6)=1,R(7)=1,R(8)=0,・・・R( 11)=0 : : W(1)=6の場合、R(6)=1,R(7)=1,R(8)=1,・・・R( 11)=1 以上がステップ95である。
【0111】ステップ95が終わるとステップ97にジ
ャンプする。ステップ97において、マイクロコンピュ
ータ61の出力部65の12個の出力端子から出力信号
R(0)〜R(11)を出力する。又、カウンタdをイ
ンクリメントする(d=d+1)(ステップ97)。以
上でd=0の場合の処理を終了する。
ャンプする。ステップ97において、マイクロコンピュ
ータ61の出力部65の12個の出力端子から出力信号
R(0)〜R(11)を出力する。又、カウンタdをイ
ンクリメントする(d=d+1)(ステップ97)。以
上でd=0の場合の処理を終了する。
【0112】ステップ93において、d≠0が成立すれ
ば(d=1〜5)、ステップ96にジャンプする。ステ
ップ96において、12個の出力端子の出力信号R
(0)〜R(5)及び出力信号R(6)〜R(11)を
下記のようにローテーションする。 R(0)→R(1)→R(2)→R(3)→R(4)→R(5)→R(0) R(6)→R(7)→R(8)→R(9)→R(10)→R(11)→R(1 1) (ステップ96)
ば(d=1〜5)、ステップ96にジャンプする。ステ
ップ96において、12個の出力端子の出力信号R
(0)〜R(5)及び出力信号R(6)〜R(11)を
下記のようにローテーションする。 R(0)→R(1)→R(2)→R(3)→R(4)→R(5)→R(0) R(6)→R(7)→R(8)→R(9)→R(10)→R(11)→R(1 1) (ステップ96)
【0113】次に、マイクロコンピュータ61の出力部
65の12個の出力端子から出力信号R(0)〜R(1
1)を出力する(各端子の出力信号は、ひとつずつロー
テーションしている。)。又、カウンタdをインクリメ
ントする(d=d+1)(ステップ97)。以上でd≠
0(d=1〜5)の場合の処理を終了する。図9のフロ
ーチャートを6回実行することにより(d=0〜5)、
図4に示す1オーバーサンプリング周期(1/64f
s)の出力波形が得られる。上記のように、第2の実施
例は、一部の処理にソフトウエアを用いたデジタル/ア
ナログ変換装置及びデジタル/アナログ変換方法を実現
する。図6のデジタルフィルタ12及び第1のノイズシ
ェーパ13をハードウエアによる処理からマイクロコン
ピュータ61のソフトウエアによる処理に置き換えるこ
とが可能である。
65の12個の出力端子から出力信号R(0)〜R(1
1)を出力する(各端子の出力信号は、ひとつずつロー
テーションしている。)。又、カウンタdをインクリメ
ントする(d=d+1)(ステップ97)。以上でd≠
0(d=1〜5)の場合の処理を終了する。図9のフロ
ーチャートを6回実行することにより(d=0〜5)、
図4に示す1オーバーサンプリング周期(1/64f
s)の出力波形が得られる。上記のように、第2の実施
例は、一部の処理にソフトウエアを用いたデジタル/ア
ナログ変換装置及びデジタル/アナログ変換方法を実現
する。図6のデジタルフィルタ12及び第1のノイズシ
ェーパ13をハードウエアによる処理からマイクロコン
ピュータ61のソフトウエアによる処理に置き換えるこ
とが可能である。
【0114】《実施例3》第3の実施例のデジタル/ア
ナログ変換装置は、基本的には第2の実施例のデジタル
/アナログ変換装置と同じ構成を有するが、図6の全体
構成図において、マイクロコンピュータ61に代えてパ
ーソナルコンピュータを有し、図8のデータ変換処理の
フローチャートに代えて、図12のフローチャートを有
する(マイクロコンピュータ61をそのまま使用しても
良い。)。第3の実施例においては、図6におけるデジ
タルフィルタ12、第1のノイズシェーパ13、1ビッ
トのD/A変換器33、並びに加算器34及び17は、
パーソナルコンピュータのスロットに挿入されたカード
上に配置されている。例えば、第3の実施例のパーソナ
ルコンピュータはDVDを搭載しており、デジタルオー
ディオ信号を記録したDVDディスクを再生した場合、
再生信号の処理の一部であるデジタル/アナログ変換処
理を第3の実施例のデジタル/アナログ変換装置により
実行する。出力端子18から出力されたアナログ音声信
号は、パーソナルコンピュータの内蔵スピーカの駆動装
置に伝送され、当該スピーカを駆動する。
ナログ変換装置は、基本的には第2の実施例のデジタル
/アナログ変換装置と同じ構成を有するが、図6の全体
構成図において、マイクロコンピュータ61に代えてパ
ーソナルコンピュータを有し、図8のデータ変換処理の
フローチャートに代えて、図12のフローチャートを有
する(マイクロコンピュータ61をそのまま使用しても
良い。)。第3の実施例においては、図6におけるデジ
タルフィルタ12、第1のノイズシェーパ13、1ビッ
トのD/A変換器33、並びに加算器34及び17は、
パーソナルコンピュータのスロットに挿入されたカード
上に配置されている。例えば、第3の実施例のパーソナ
ルコンピュータはDVDを搭載しており、デジタルオー
ディオ信号を記録したDVDディスクを再生した場合、
再生信号の処理の一部であるデジタル/アナログ変換処
理を第3の実施例のデジタル/アナログ変換装置により
実行する。出力端子18から出力されたアナログ音声信
号は、パーソナルコンピュータの内蔵スピーカの駆動装
置に伝送され、当該スピーカを駆動する。
【0115】図12のフローチャートは、ステップ82
からステップ87までの処理をデータ変換テーブルを用
いて短時間に実行する。下記に、第3の実施例のデジタ
ル/アナログ変換装置が有するデータ変換テーブルの一
部を掲載する(例示)。データ変換テーブルは、入力信
号X、1次遅延信号Z1、2次遅延信号Z2をアドレス
信号とし、これらのアドレス信号により特定されるメモ
リに、加算信号W(0)及びW(1)が収納されてい
る。(8)式に入力信号X、1次遅延信号Z1、及び2
次遅延信号Z2を代入してQ(j)を求め(Z1及びZ
2をインクリメントして12組のZ1及びZ2を求め、
それぞれのZ1及びZ2と入力信号Xとに基づくQ
(j)を求める。)、(9)式及び(10)式にQ
(j)を代入してW(0)及びW(1)が求められる
(図8のフローチャートのステップ82からステップ8
7までの処理により求めたW(0)及びW(1)と同じ
である。)。このようにして求められた加算信号W
(0)及びW(1)がデータ変換テーブルに格納されて
いる。
からステップ87までの処理をデータ変換テーブルを用
いて短時間に実行する。下記に、第3の実施例のデジタ
ル/アナログ変換装置が有するデータ変換テーブルの一
部を掲載する(例示)。データ変換テーブルは、入力信
号X、1次遅延信号Z1、2次遅延信号Z2をアドレス
信号とし、これらのアドレス信号により特定されるメモ
リに、加算信号W(0)及びW(1)が収納されてい
る。(8)式に入力信号X、1次遅延信号Z1、及び2
次遅延信号Z2を代入してQ(j)を求め(Z1及びZ
2をインクリメントして12組のZ1及びZ2を求め、
それぞれのZ1及びZ2と入力信号Xとに基づくQ
(j)を求める。)、(9)式及び(10)式にQ
(j)を代入してW(0)及びW(1)が求められる
(図8のフローチャートのステップ82からステップ8
7までの処理により求めたW(0)及びW(1)と同じ
である。)。このようにして求められた加算信号W
(0)及びW(1)がデータ変換テーブルに格納されて
いる。
【0116】
【データ変換テーブル(一部)】 アドレス信号 : データ信号 X=3 Z1=10 Z2=0 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=1 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=2 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=3 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=4 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=5 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=6 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=7 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=8 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=9 : W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=10: W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=10 Z2=11: W(0)=1 W(1)=2 X=3 Z1=11 Z2=0 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=1 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=2 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=3 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=4 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=5 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=6 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=7 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=8 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=9 : W(0)=2 W(1)=1 X=3 Z1=11 Z2=11: W(0)=2 W(1)=1 X=4 Z1=0 Z2=0 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=0 Z2=1 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=0 Z2=2 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=0 Z2=3 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=0 Z2=4 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=0 Z2=5 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=0 Z2=6 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=0 Z2=7 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=0 Z2=8 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=0 Z2=9 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=0 Z2=10: W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=0 Z2=11: W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=1 Z2=0 : W(0)=3 W(1)=1 X=4 Z1=1 Z2=1 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=1 Z2=2 : W(0)=3 W(1)=1 X=4 Z1=1 Z2=3 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=1 Z2=4 : W(0)=3 W(1)=1 X=4 Z1=1 Z2=5 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=1 Z2=6 : W(0)=3 W(1)=1 X=4 Z1=1 Z2=7 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=1 Z2=8 : W(0)=3 W(1)=1 X=4 Z1=1 Z2=9 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=1 Z2=10: W(0)=3 W(1)=1 X=4 Z1=1 Z2=11: W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=2 Z2=0 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=2 Z2=1 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=2 Z2=2 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=2 Z2=3 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=2 Z2=4 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=2 Z2=5 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=2 Z2=6 : W(0)=2 W(1)=2 X=4 Z1=2 Z2=7 : W(0)=1 W(1)=3 X=4 Z1=2 Z2=8 : W(0)=2 W(1)=2
【0117】第3の実施例のデジタル/アナログ変換装
置及びデジタル/アナログ変換方法のデータ変換処理の
フローチャートを、図12を用いて説明する。図7及び
図9のフローチャートは、第2の実施例と同じである。
最初に、入力信号X並びにステップ75で記憶した1次
遅延信号Z1及び2次遅延信号Z2を読み出す(ステッ
プ121)。次に、X,Z1及びZ2の値により定めら
れるアドレスに格納されているW(0)及びW(1)の
値を読み出す(ステップ122)。W(0)及びW
(1)の値を記憶部64に格納する(ステップ12
3)。以上で図8と同じ処理を完了する。従って、第2
の実施例(図8)に比べて、第3の実施例は非常に短い
時間で図12の処理を完了出来る。上記のデータ変換テ
ーブルの大きさは、例えばX、Z1及びZ2が各12値
を有する場合は、データ変換テーブルのアドレス空間
は、12×12×12=1.7kのサイズである。この
サイズは、パーソナルコンピュータのRAMの大きさに
比べると非常に小さなサイズである。パーソナルコンピ
ュータの汎用のRAMを利用して(専用の処理装置を用
いることなく)、図12の処理を実行することが出来
る。
置及びデジタル/アナログ変換方法のデータ変換処理の
フローチャートを、図12を用いて説明する。図7及び
図9のフローチャートは、第2の実施例と同じである。
最初に、入力信号X並びにステップ75で記憶した1次
遅延信号Z1及び2次遅延信号Z2を読み出す(ステッ
プ121)。次に、X,Z1及びZ2の値により定めら
れるアドレスに格納されているW(0)及びW(1)の
値を読み出す(ステップ122)。W(0)及びW
(1)の値を記憶部64に格納する(ステップ12
3)。以上で図8と同じ処理を完了する。従って、第2
の実施例(図8)に比べて、第3の実施例は非常に短い
時間で図12の処理を完了出来る。上記のデータ変換テ
ーブルの大きさは、例えばX、Z1及びZ2が各12値
を有する場合は、データ変換テーブルのアドレス空間
は、12×12×12=1.7kのサイズである。この
サイズは、パーソナルコンピュータのRAMの大きさに
比べると非常に小さなサイズである。パーソナルコンピ
ュータの汎用のRAMを利用して(専用の処理装置を用
いることなく)、図12の処理を実行することが出来
る。
【0118】第2の実施例又は第3の実施例のデジタル
/アナログ変換方法のプログラムを記録した記録媒体
を、例えばオーバーサンプリングクロック等のクロック
発生器(コンピュータの内蔵クロックを利用しても良
い。)等とD/A変換器33並びに加算器34及び17
等のアナログ処理回路とを具備するパーソナルコンピュ
ータ(例えばこれらの回路を搭載するカードをスロット
に挿入している。)に入れて、前記プログラムをロード
して実行することにより、第2の実施例又は第3の実施
例のデジタル/アナログ変換方法を実現することが出来
る。コンピュータの処理能力に応じて、アナログ回路等
による処理を除く信号処理が、ハードウエアにより処理
する部分とプログラム(ソフトウエア)により処理する
残りの部分とに分けられる。どのように分けるかは任意
である。アナログ回路等による処理を除く信号処理の全
てを、プログラム(ソフトウエア)により処理すること
も出来る。
/アナログ変換方法のプログラムを記録した記録媒体
を、例えばオーバーサンプリングクロック等のクロック
発生器(コンピュータの内蔵クロックを利用しても良
い。)等とD/A変換器33並びに加算器34及び17
等のアナログ処理回路とを具備するパーソナルコンピュ
ータ(例えばこれらの回路を搭載するカードをスロット
に挿入している。)に入れて、前記プログラムをロード
して実行することにより、第2の実施例又は第3の実施
例のデジタル/アナログ変換方法を実現することが出来
る。コンピュータの処理能力に応じて、アナログ回路等
による処理を除く信号処理が、ハードウエアにより処理
する部分とプログラム(ソフトウエア)により処理する
残りの部分とに分けられる。どのように分けるかは任意
である。アナログ回路等による処理を除く信号処理の全
てを、プログラム(ソフトウエア)により処理すること
も出来る。
【0119】
【発明の効果】本発明によれば、従来よりも小型のデコ
ーダを用いて、従来よりも安価で小型で高精度のデジタ
ル/アナログ変換装置を実現することが出来るという有
利な効果が得られる。
ーダを用いて、従来よりも安価で小型で高精度のデジタ
ル/アナログ変換装置を実現することが出来るという有
利な効果が得られる。
【0120】本発明によれば、アナログ素子のバラツキ
による相対変換誤差の影響がほとんどない高精度のデジ
タル/アナログ変換装置を実現することが出来るという
有利な効果が得られる。
による相対変換誤差の影響がほとんどない高精度のデジ
タル/アナログ変換装置を実現することが出来るという
有利な効果が得られる。
【0121】また、出力部を複数に分割することによ
り、出力部の動作周波数を低減することができるため、
出力部の発熱を削減出来るとともに、D/A変換精度が
向上する。又、アナログ素子のバラツキによる相対変換
誤差がデジタル/アナログ変換精度に与える影響をDE
M装置により低減して変換精度の向上を図ることができ
る。
り、出力部の動作周波数を低減することができるため、
出力部の発熱を削減出来るとともに、D/A変換精度が
向上する。又、アナログ素子のバラツキによる相対変換
誤差がデジタル/アナログ変換精度に与える影響をDE
M装置により低減して変換精度の向上を図ることができ
る。
【0122】本発明のデジタル/アナログ変換方法は、
例えばコンピュータ又はパーソナルコンピュータでのソ
フトウエアによるデジタルアナログ変換方法に適用でき
る。本発明によれば、ソフトウエアによる処理時間が短
いデジタル/アナログ変換方法を実現するという有利な
効果が得られる。従って、例えばマイクロコンピュータ
により、従来の方法では追い付かなかったソフトウエア
によるデジタル/アナログ変換処理を、実現できる。
又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナログ変
換方法を実施することにより、従来の方法よりもコンピ
ュータの処理能力の余裕を確保することが出来、例え
ば、当該コンピュータは同時に他の処理を平行して実行
することが出来る。
例えばコンピュータ又はパーソナルコンピュータでのソ
フトウエアによるデジタルアナログ変換方法に適用でき
る。本発明によれば、ソフトウエアによる処理時間が短
いデジタル/アナログ変換方法を実現するという有利な
効果が得られる。従って、例えばマイクロコンピュータ
により、従来の方法では追い付かなかったソフトウエア
によるデジタル/アナログ変換処理を、実現できる。
又、例えばコンピュータで本発明のデジタルアナログ変
換方法を実施することにより、従来の方法よりもコンピ
ュータの処理能力の余裕を確保することが出来、例え
ば、当該コンピュータは同時に他の処理を平行して実行
することが出来る。
【図1】本発明の第1の実施例のデジタル/アナログ変
換装置の構成を示すブロック図。
換装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施例のデジタル/アナログ変
換装置のデコーダの構成を示すブロック図。
換装置のデコーダの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施例におけるデジタル/アナ
ログ変換装置の出力部構成を示すブロック図。
ログ変換装置の出力部構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第1の実施例におけるデジタル/アナ
ログ変換装置の出力部の各信号のタイミングチャート。
ログ変換装置の出力部の各信号のタイミングチャート。
【図5】本発明の第1の実施例におけるデータ変換器及
びパルス変換器の構成を示すブロック図。
びパルス変換器の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第2の実施例のデジタル/アナログ変
換装置の構成を示すブロック図。
換装置の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第2の実施例におけるノイズシェーパ
処理のフローチャート。
処理のフローチャート。
【図8】本発明の第2の実施例におけるデータ変換処理
のフローチャート。
のフローチャート。
【図9】本発明の第2の実施例におけるパルス変換処理
のフローチャート。
のフローチャート。
【図10】従来のデジタル/アナログ変換装置の構成を
示すブロック図
示すブロック図
【図11】従来のデジタル/アナログ変換装置のデコー
ダの構成を示すブロック図
ダの構成を示すブロック図
【図12】本発明の第3の実施例におけるデータ変換処
理のフローチャート。
理のフローチャート。
11、1001 入力端子 12、1002 デジタルフィルタ 13、1003 第1のノイズシェーパ 14、1004 デコーダ 15 第1の出力部 16 第2の出力部 17 加算器 18 出力端子 21、1102 レベル変換器 22、1103 第2のノイズシェーパ 23、1107 データ変換器 201、51 加算器 202、52 量子化器 203、207、53 減算器 204、205 遅延器 206、54 2倍の乗算器 32 パルス変換器 33、1005 1ビットのデジタル/アナログ変換器
(DAC) 34、1004 加算器 1106 シェーピングフィルタ 50 2次ノイズシェーパ計算器 55、56 データ入力端子付きカウンタ 57 12段シフトレジスタ 58、59 パラレル入力/シリアル入力切換付き6
段シフトレジスタ 61 マイクロコンピュータ 62 入力部 63 中央処理装置 64 記憶部 65 出力部
(DAC) 34、1004 加算器 1106 シェーピングフィルタ 50 2次ノイズシェーパ計算器 55、56 データ入力端子付きカウンタ 57 12段シフトレジスタ 58、59 パラレル入力/シリアル入力切換付き6
段シフトレジスタ 61 マイクロコンピュータ 62 入力部 63 中央処理装置 64 記憶部 65 出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J022 AB08 BA01 BA06 CA07 CA10 CB04 CB06 CC03 CD02 CD03 CE01 CE04 CE07 CG01 5J064 AA04 BA00 BA06 BC07 BC08 BC09 BC12 BC16 BD03
Claims (8)
- 【請求項1】 入力したデジタル信号を低域濾波し、か
つ前記デジタル信号のサンプリング周波数をp倍(pは
2以上の整数)するデジタルフィルタと、 前記デジタルフィルタの出力信号を量子化し第1の量子
化信号を出力するとともに、量子化により生じた第1の
量子化誤差をフィードバックする第1のフィードバック
経路を有する第1のノイズシェーパと、 前記第1の量子化信号を入力して、m個の(mは2以上
の整数)加算信号を出力するデコーダと、 前記m個の加算信号に基づいて複数のアナログ信号を生
成する複数のデジタル/アナログ変換器と、前記複数の
アナログ信号を加算する加算器とを有する出力部と、 を有するデジタル/アナログ変換装置であって、 前記デコーダは、 前記第1の量子化信号に第2のフィードバック経路の出
力信号を加算し又は減算した信号を量子化して第2の量
子化信号及び第2の量子化誤差を生成する第2の量子化
器を有し、前記第2の量子化誤差を遅延して遅延信号を
生成する少なくとも1個の遅延器を前記第2のフィード
バック経路に有する第2のノイズシェーパと、 前記第1の量子化信号及び前記遅延信号に基づいて、前
記遅延信号の値を異にするn個(nは2以上の整数)の
前記第2のノイズシェーパが生成する第2の量子化信号
と同一のn個又は(n−1)個の第3の量子化信号を出
力する信号生成装置と、 前記(n−1)個の第3の量子化信号及び前記第2の量
子化信号の少なくとも一部又は前記n個の第3の量子化
信号の少なくとも一部を加算した前記m個の加算信号を
生成する装置と、を有する、 ことを特徴とするデジタル/アナログ変換装置。 - 【請求項2】 前記第2のノイズシェーパが、k・Q=
X+(Z−1−1) 2・ER(Xは前記第1の量子化信
号であり、Z−1はZ変換の1次の遅延を表し、Qは第
2の量子化信号であり、kは量子化の閾値であり、ER
は量子化による誤差信号である。)で表される2次のノ
イズシェーピング処理をすることを特徴とする請求項1
に記載のデジタル/アナログ変換装置。 - 【請求項3】 前記m個の加算信号のそれぞれが、前記
(n−1)個の第3の量子化信号及び前記第2の量子化
信号の中からm個ごとにn/m個以上の前記量子化信号
を加算した加算信号、又は前記n個の第3の量子化信号
の中からm個ごとにn/m個以上の前記量子化信号を加
算した加算信号であって、加算する量子化信号の少なく
とも一部を互いに異にする加算信号であることを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載のデジタル/アナログ
変換装置。 - 【請求項4】 前記m個の加算信号のそれぞれ(以下
「前記加算信号」と言う。)を、前記加算信号の出力階
調数c個(cは2以上の整数)としたとき(c−1)個
の1ビットの出力信号に変換し、前記1ビットの出力信
号を(c−1)個の1ビットデジタル/アナログ変換器
によりアナログ信号に変換し、かつ、 前記加算信号の1サンプリング周期内に、(c−1)個
の前記1ビットの出力信号のそれぞれが、(c−1)個
の前記1ビットデジタル/アナログ変換器全てによりア
ナログ信号に少なくとも1回変換される、 ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの請
求項に記載のデジタル/アナログ変換装置。 - 【請求項5】 前記信号生成装置が、前記第1の量子化
信号及び前記遅延信号に基づいて、繰り返し前記遅延信
号に一定数を加算し又は減算することにより、前記遅延
信号の値を異にするn個(nは2以上の整数)の前記第
2のノイズシェーパが生成する第2の量子化信号と同一
のn個又は(n−1)個の第3の量子化信号を出力す
る、 ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの請
求項に記載のデジタル/アナログ変換装置。 - 【請求項6】 入力したデジタル信号を低域濾波し、か
つ前記デジタル信号のサンプリング周波数をp倍(pは
2以上の整数)するデジタルフィルタ・ステップと、 前記デジタルフィルタ・ステップで生成された信号を量
子化し第1の量子化信号を生成するとともに、量子化に
より生じた量子化誤差をフィードバックする第1のフィ
ードバック・ステップを有する第1のノイズシェーパ・
ステップと、 前記第1の量子化信号を入力して、m個の(mは2以上
の整数)加算信号を生成するデコーダ・ステップと、 前記m個の加算信号を複数のデジタル/アナログ変換器
に入力して複数のアナログ信号を生成するデジタル/ア
ナログ変換ステップと、前記複数のアナログ信号を加算
する加算ステップとを有する出力ステップと、 を有するデジタル/アナログ変換方法であって、 前記デコーダ・ステップは、 前記第1の量子化信号に第2のフィードバック・ステッ
プの生成信号を加算し又は減算した信号を量子化して第
2の量子化信号及び第2の量子化誤差を生成する第2の
量子化ステップと、前記第2の量子化誤差を遅延して遅
延信号を生成する少なくとも1個の遅延ステップを有す
る前記第2のフィードバック・ステップと、を有する第
2のノイズシェーパ・ステップと、 前記第1の量子化信号及び前記遅延信号に基づいて、前
記遅延信号の値を異にするn個(nは2以上の整数)の
前記第2のノイズシェーパ・ステップが生成する第2の
量子化信号と同一のn個又は(n−1)個の第3の量子
化信号を出力する信号生成ステップと、 前記(n−1)個の第3の量子化信号及び前記第2の量
子化信号の少なくとも一部又は前記n個の第3の量子化
信号の少なくとも一部を加算した前記m個の加算信号を
生成するステップと、を有する、 ことを特徴とするデジタル/アナログ変換方法。 - 【請求項7】 前記信号生成ステップは、前記第1の量
子化信号及び前記遅延信号に基づいて、繰り返し前記遅
延信号に一定数を加算し又は減算することにより、前記
遅延信号の値を異にするn個(nは2以上の整数)の前
記第2のノイズシェーパ・ステップが生成する第2の量
子化信号と同一のn個又は(n−1)個の第3の量子化
信号を生成する、 ことを特徴とする請求項6に記載のデジタル/アナログ
変換方法。 - 【請求項8】 入力したデジタル信号を低域濾波し、か
つ前記デジタル信号のサンプリング周波数をp倍(pは
2以上の整数)するデジタルフィルタ・ステップと、 前記デジタルフィルタ・ステップで生成された信号を量
子化し第1の量子化信号を生成するとともに、量子化に
より生じた量子化誤差をフィードバックする第1のフィ
ードバック・ステップを有する第1のノイズシェーパ・
ステップと、 前記第1の量子化信号を入力して、m個の(mは2以上
の整数)加算信号を生成するデコーダ・ステップと、 前記m個の加算信号を複数のデジタル/アナログ変換器
に入力して複数のアナログ信号を生成するデジタル/ア
ナログ変換ステップと、前記複数のアナログ信号を加算
する加算ステップとを有する出力ステップと、 を有するデジタル/アナログ変換方法であって、 前記デコーダ・ステップは、 前記第1の量子化信号に第2のフィードバック・ステッ
プの生成信号を加算し又は減算した信号を量子化して第
2の量子化信号及び第2の量子化誤差を生成する第2の
量子化ステップと、前記第2の量子化誤差を遅延して遅
延信号を生成する少なくとも1個の遅延ステップを有す
る前記第2のフィードバック・ステップと、を有する第
2のノイズシェーパ・ステップと、 前記第1の量子化信号及び前記遅延信号に基づいて定め
られる、変換テーブルの値により前記m個の加算信号を
生成する信号生成ステップと、を有する、 ことを特徴とするデジタル/アナログ変換方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000163768A JP2001345703A (ja) | 2000-05-31 | 2000-05-31 | デジタル/アナログ変換装置及びデジタル/アナログ変換方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2006304084A (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Sanyo Electric Co Ltd | マルチビットδς変調型daコンバータ |
JP2015119247A (ja) * | 2013-12-17 | 2015-06-25 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | デルタシグマ変調器 |
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-
2000
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CN110535468B (zh) * | 2018-05-23 | 2023-05-12 | 中车株洲电力机车研究所有限公司 | 一种调度管理数据采集方法与数据采集系统 |
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