JP2001233662A - 排水性舗装用コンクリート組成物 - Google Patents
排水性舗装用コンクリート組成物Info
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Abstract
度の向上と連続的な空隙の形成を可能とした排水性舗装
用コンクリート組成物を提供すること。 【解決手段】 セメントにII型無水石膏及び/又はベン
トナイトを添加した結合材を配合してなる排水性舗装用
コンクリート組成物であり、水・結合材比が0.27以下で
空隙量が100〜240リットル/m3、及び/又は曲げ強度が4.5N/
mm2以上の該排水性舗装用コンクリート組成物である。
さらに、ポゾラン物質及び/又はポリマーエマルジョン
を配合してなる該排水性舗装用コンクリート組成物であ
り、ポリマーエマルジョンを表面に散布した該排水性舗
装用コンクリート組成物である。
Description
トなどに使用される、降水時の雨水を速やかに排水する
連続した空隙を有するコンクリート組成物に関するもの
である。
面は、材質が緻密で降雨時に雨水が溜まり易く排水がで
きないため、自動車のブレーキの効きを悪くし、ハイド
ロプレーニング現象を生ずるなどスリップ事故が発生し
易いという課題を有する。これを改善するために排水性
の高いポーラスコンクリートが検討されているが、植生
ブロックなどのポーラスコンクリートとは異なり、舗装
用コンクリートの場合は、設計曲げ強度が4.5N/mm2であ
り、実際はそれ以上の高い値が要求される。植生ブロッ
クなどのポーラスコンクリートは、圧縮強度が設計値と
なっており、その値は10N/mm2以上となっているが、コ
ンクリートの空隙量が100〜240リットル/m3の場合、通常の
40リットル/m3のコンクリートと比較するとその圧縮強度は
1/2〜1/6に低下する。
に曲げ強度も低下させるが、排水が可能なほどの多量の
空隙は、著しく曲げ強度を低下させる。従って、セメン
ト系よりは接着力が強く曲げ強度の大きい結合材とし
て、樹脂を使用したレジンコンクリートやセメントにポ
リマーエマルジョンを多量に配合したポリマーセメント
などが検討されている。しかしながら、これらは価格が
高いことや紫外線による劣化、さらにはレジンコンクリ
ートなどでは生コンプラントでは練混ぜが出来なくモー
ビル車などの専用の練混ぜ設備が必要となることなどが
課題となっている。
は、高強度混和材料として、例えば、シリカフュームが
使用されているが、コンクリートの空隙量が多い場合は
強度増進効果を示さず十分なものではない(コンクリー
ト工学、Vol.36,No.3,pp55,図-2.4,1998.3)。
リートに添加した場合に発揮される保水性や不分離性
(ブリーディング防止など)の特性を利用して、地盤注
入やトンネルの裏込め及び水中コンクリート(例えば、
セメント技術年報、39,昭60,pp102〜105)に用いられ
ており、本発明者らもベントナイトを用いて、高性能減
水剤を使用した場合の水飴のような粘性や、硬化前のプ
ラスチックひびわれの防止、及びコテ仕上げ性の改善材
(例えば、特開昭63-225564号公報)や、高性能減水剤
とベントナイトと石膏を組み合わせてコンクリートのハ
ンドリング性(粘性の低減、仕上げ性の改善、ダレ防
止)を改善する(特開昭64-3040号公報)ものとして使
用されている。
セメント系の結合材を使用し、曲げ強度の向上と連続的
な空隙の形成という課題を同時に解決するために鋭意研
究した結果、セメントに特定の石膏及び/又はベントナ
イトを配合し、さらに、ポゾラン物質及び/又はポリマ
ーエマルジョンを配合することにより解決できることを
知見し、本発明を完成するに至った。
II型無水石膏及び/又はベントナイトを添加した結合材
を配合してなる排水性舗装用コンクリート組成物、
(2)の水・結合材比が0.27以下、空隙量が100〜240リッ
トル/m3である(1)の排水性舗装用コンクリート組成
物、(3)曲げ強度が4.5N/mm2以上である(1)又は
(2)の排水性舗装用コンクリート組成物、(4)さら
に、ポゾラン物質及び/又はポリマーエマルジョンを配
合してなる(1)〜(3)の排水性舗装用コンクリート
組成物、(5)ポリマーエマルジョンを表面に散布した
(1)〜(4)の排水性舗装用コンクリート組成物であ
る。
る。
超早強、中庸熱、白色、耐硫酸塩性、低発熱(ビーライ
トセメント)などの各種ポルトランドセメント、及びポ
ルトランドセメントに高炉スラグ粉末やフライアッシュ
などを配合した混合セメントが好ましく、アルミナセメ
ントやエトリンガイトを多量に生成させる急硬性セメン
トは含まれない。
はベントナイトを配合した結合材を用いると、驚くべき
ことに、これまでセメント系結合材ではなし得なかっ
た、コンクリートの空隙量が100〜240リットル/m3と多量の
空隙を有するコンクリートの曲げ強度を増大させる効果
を奏することが知見された。これらの理由は明らかでは
ないが、II型無水石膏を添加すると水和反応で比較的大
きな針状のエトリンガイトが生成してキャピラリー空隙
を充填し、さらに、ポルトランドセメント中のカルシウ
ムシリケート相の水和反応による空隙充填作用を容易に
すると共に、針状のエトリンガイトの結晶がC−S−H
水和物に覆われて一体化し水和物組織が強化される効果
や、ベントナイトを添加すると、その保水性の強さか
ら、振動締め固めによって生ずるモルタルやペースト中
の水の分布に濃淡が生じるのを抑制し、骨材との接着力
を改善する効果などが推察される。
や難溶性の無水石膏と呼称されるのものであり、天然産
のII型無水石膏やフッ酸発生副産石膏のII型無水石膏、
あるいは二水石膏、半水石膏、可溶性無水石膏などの石
膏を350℃以上で熱処理して得られるものが好ましく、I
II型の可溶性無水石膏や半水石膏、二水石膏では、曲げ
強度を増大させる効果は示さない。
て多くても8%(内割り添加)であり、配合量を多くし
て行くと曲げ強度は増大し、最大値を示してから順次低
下する。そして、8%を超えて配合しても曲げ強度を増大
させる効果は示さず、好ましくは2%以上、より好ましく
は4〜6%である。また、本発明のII型無水石膏の粉末度
は、セメントと同等以上のブレーン比表面積2500cm2/g
以上であれば良い。ここで、%は質量百分率を示し、体
積百分率を示す空気量、空隙量を除いて、以下、同様で
ある。
は、セメントに対して多くても3%(内割り添加)であ
り、好ましくは0.2〜2%である。3%を超えて配合して
も一定の保水力が維持されると曲げ強度の増加は停滞す
るので、それ以上の配合量の増加は経済的にも好ましく
ない。また、0.2%未満では曲げ強度の増大効果は小さ
い。また、本発明では、ベントナイトの種類や膨潤度
は、特に制限されない。
るために、II型無水石膏とベントナイトの併用配合する
ことはより好ましく、この場合、各々の配合量は前記し
た通りの範囲でよい。
トナイトを配合したセメントを使用するが、コンクリー
トの水・結合材(II型無水石膏及び/又はベントナイト
を配合したセメント、あるいは、II型無水石膏及び/又
はベントナイトと後述するポゾラン物質を配合したセメ
ント)比が0.27以下、空隙量が100〜240リットル/m3とする
のが好ましい。コンクリートの水・結合材比が0.27を超
えると、空隙量が100リットル/m3未満であっても設計曲げ強
度である4.5N/mm2が得られない場合があり、好ましくは
水・結合材比が0.25以下、より好ましくは0.23以下であ
り、施工が可能で有れば水・結合材比は、より小さい方
が好ましい。
リートの空隙量が100リットル/m3未満では排水性能が劣り、
240リットル/m3を超える空隙量では水・結合材比を0.17と小
さくてしても、設計曲げ強度の4.5N/mm2が得られない場
合があるので好ましくない。コンクリートの強度と透水
係数のバランスからより好ましい空隙量は、120〜220リッ
トル/m3である。
量は、練混ぜによってペーストやモルタル部分に通常含
まれる10〜20リットル/m3の巻き込み空気量やAE剤などを使
用した場合の連行空気量(巻き込み空気量も含み全体で4
0リットル/m3前後)も含むものであり、その他が粗骨材間に
形成される排水可能な連続した空隙量と、一部は骨材の
重なりによって閉塞した閉塞空隙量となる。
用いるのが好ましい。また、粗骨材の最大寸法は、25mm
以下とするのが好ましく、最大寸法が25mmを超えると同
じ空隙量でも曲げ強度が低下する場合があり、最大寸法
は5〜20mmがより好ましい。また、細骨材の最大寸法は5
mm以下であり、粗骨材の最大寸法が小さい場合は、細骨
材の最大寸法も2.5mm以下、1.2mm以下、0.6mm以下など
と小さくするのが好ましく、細骨材の配合量が零になる
場合もある。
はベントナイトを配合することによる、コンクリートの
曲げ強度の向上をさらに助長させるため、ポゾラン物質
及び/又はポリマーエマルジョンを適量配合する。
炉でシリコンアロイを製造するときに発生するダストで
あるシリカフュームや、籾殻、稲藁、葦、竹などのケイ
化木の焼成灰、人工的に合成されたアエロジルなどの非
晶質の超微粉末の活性シリカ、及びアルミノケイ酸塩を
主成分とする粘土鉱物を600℃以上で焼成(メタカオリ
ンという)したものを粉砕し、ブレーン比表面積を6000
cm2/g以上とした微粉末などがあり、これらの中から一
種又は二種以上を用いることができる。
て多くても12%(内割り添加)であり、配合量が多くな
るほど曲げ強度の助長効果も大きくなるが、12%を超え
て配合してもその効果は停滞し、性能的にも経済的にも
好ましくなく、好ましくは3〜10%である。
は、エチレン酢酸ビニル系、スチレンブタジエンゴム
系、ポリアクリル酸エステル系などの水分散系のポリマ
ーである。
は、結合材に対して固形分換算で多くても10%(外割り
添加)であり、10%を超えて添加してもセメントの水和
反応が阻害されるため曲げ強度の増加は緩慢となり不経
済となるので好ましくない。好ましくは2〜8%である。
これらは通常は水に分散した状態で固形分濃度で40〜50
%前後で製造販売されているが、そのまま原液を使用し
ても、適当な濃度に希釈して使用しても良く、粉末化し
たものも使用できる。なお、ポリマーエマルジョンをコ
ンクリートに添加する場合、ポリマーエマルジョン中の
水は練混ぜ水として扱う。
ぜるときに、減水剤を併用することが好ましい。減水剤
の種類は特に限定されないが、一般的なリグニンスルホ
ン酸塩系などの減水剤よりも、高性能減水剤や高性能A
E減水剤は、減水率が大きいのでより好ましい。なお、
減水剤が水溶液の形のものを使用する場合、減水剤中の
水量は練混ぜ水に加算する。
ホン酸塩系とメラミン樹脂スルホン酸塩系に大別される
が、これらは添加量を多くしてゆくと順次減水率が向上
し、かつ、過度の凝結遅延や空気連行性がない。従っ
て、その添加量は特に限定されないが、結合材に対して
固形分で多くても2.5%(外割添加)であり、2.5%を超え
て添加しても減水率は頭打ちとなるものである。好まし
くは0.5〜2.0%である。
の高性能減水剤としては、グレースケミカルズ社の商品
名「FT-500」シリーズ、花王社の商品名「マイティー」
シリーズ、日本製紙社の「サンフローPS」シリーズ、第
一工業製薬社の「セルフロー110P」、エヌエムビー社の
「レオビルド1460」、藤沢薬品社の「パリックK」など
がある。メラミン樹脂スルホン酸塩系の高性能減水剤と
しては、昭和電工社の商品名「モルマスター」、グレー
スケミカルズ社の商品名「FT-3S」、エヌエムビー社の
「レオビルド4000」、藤沢薬品社の「パリックM」など
がある。
ルボン酸系減水剤があり、減水率が高い上に空気連行性
と軟らかさを保持する性質を有するが、添加量を多くす
ると凝結遅延性が大きくなるという性質を持ち、その遅
延性の程度はメーカー毎に異なる。従って、添加量はメ
ーカー毎に指定の範囲があるが、本発明の排水性舗装用
コンクリートは、超硬練りとなることから凝結は促進さ
れる傾向にあるので、結合材に対してメーカー指定量の
2〜3倍量以下(外割添加)が好ましい。
スケミカルズ社の商品名「スーパー200」シリーズ、エ
ヌエムビー社の「レオビルド8000」シリーズ、藤沢薬品
社の「パリック#1」などがある。
スルホン酸塩系などの減水剤を併用する場合は、結合材
に対して固形分で0.1〜0.5%が好ましい。0.1%未満では
減水性は発揮できなく、0.5%を超えて添加してもそれ以
上の減水率の向上は認められない。
常の生コンプラントで常法により練混ぜ、アジテーター
車やダンプトラックにより運搬される。また、施工現場
で通常のミキサで練混ぜてそのまま施工してもよい。施
工は、路盤の上に不透水性のアスファルトやコンクリー
ト層を設けた上に、本発明の排水性舗装用コンクリート
をアスファルトフィニッシャーなどで敷き均した後、ロ
ーラーや振動ローラーで転圧施工し、所定の養生後、3.
5N/mm2以上の強度が出た後に仮解放されるが、材齢28日
では設計強度の4.5N/mm2以上の強度を発現させる。
は、低水セメント比で、かつ、ブリーディングが発生し
ないために、敷きならし後から3時間程度までの間に水
分の蒸発が大きく、強度の発現が阻害されたり、プラス
チックひびわれが入り易い。これを防止するために敷き
ならし後、直ぐに養生マットなどで湿潤養生するが、む
しろポリマーエマルジョンを養生剤の代替として散布す
るのが好ましく、その際、施工厚さによって散布量は変
わるが、施工厚が5〜20cmの範囲ではコンクリート表面1
m2 当たり、固形分換算で150g以上必要であり、好まし
くは200〜500gである。このエマルジョンによる養生皮
膜は強固であり、散布量を多くすると曲げ強度も高くな
るものである。なお、エマルジョンの散布は、農薬の噴
霧器や塗装用のスプレーガン、その他の各種噴霧器が使
用される。
が、これらに限られるものではない。
クリートの基本配合(表1)を以下にまとめて示す。
ーン比表面積4500cm2/g B:ベントナイト:B-1膨潤度25、B-2膨潤度5 C:ポゾラン物質:a.シリカフューム、ブレーン比表
面積23m2/g、b.メタカオリン、ブレーン比表面積8000
cm2/g D:ポリマーエマルジョン:イ.ポリアクリル酸エステ
ル系(固形分30%に希釈したもの)、ロ.スチレンブタ
ジエンゴム系、ハ.エチレン酢酸ビニル系(固形分30%
に希釈したもの) E:高性能減水剤:ポリアルキルアリルスルホン酸塩系
(粉末)
mの型枠を使用して、コンクリートを2層に詰め、各層
をテーブルバイブレーターを用いて6000rpmで30秒間振
動を掛け成形した。翌日脱型後、ノギスを用いて供試体
の外径と長さを測定し供試体の容積V1を測定した。そ
の後、24時間水中で飽和させてから、水中質量W1を測
定する。この際、供試体を水中でよく転がし、空気を充
分抜いた。その後、供試体を24時間気中で放置し、気中
質量W2を測定し、次式で全空隙量を算出する。 全空隙量(%)=(1−(W2−W1)/V1)×10
0 本発明では、全空隙量(%)を空隙量(リットル/m3)とし
て換算する。 (3)供試体の作製方法と曲げ強度の測定方法:10×10×4
0cmの型枠にコンクリートを2層に詰め、各層をテーブ
ルバイブレーターを用いて6000rpmで30秒間振動を掛け
成形した。この際、各層毎に型枠の側面と端面をモルル
タ試験で使用するナイフでスページングした。また、成
形後、直ぐに、打ち込み面のコテ仕上げを行い、乾燥防
止のためにポリエチレンシートを張り付けた。翌日脱型
後、標準養生を行い材齢28日の曲げ強度を測定した。な
お、曲げ強度測定時は、供試体の加圧装置の接触面と供
試体の接触面との間には半水石膏ペーストを挟んで硬化
させて平滑とした。 (4)透水係数の測定方法:供試体の成形は上記(2)と同様
とし、透水係数の測定方法はコンクリート工学協会エコ
コンクリート委員会案(コンクリート工学、Vol.36,No.
3,pp56〜59,1998.3)に準じた。
たコンクリート配合を用い、II型無水石膏とベントナイ
トの種類及び配合量を変えて、空隙量測定用と曲げ強度
測定用及び透水係数測定用の供試体を作製した。それぞ
れの測定方法は前記したコンクリート工学協会エココン
クリート委員会の方法により行い、結果を表2、表3に
示した。なお、曲げ強度の測定材齢は標準養生28日とし
た。なお、コンクリートを練混ぜるに際して、予めII型
無水石膏やベントナイトは粉末減水剤、セメントと軽く
混合しておき、遊星型強制練りミキサに砕石、砂と共に
投入し、20秒間空練りしてから、練混ぜ水を添加して3
分間練混ぜた。
顕著な曲げ強度の増加が認められ4.5N/mm2以上の値が示
され、配合量の増加に伴い曲げ強度も増加するが4〜6%
にピークがあり、それ以上の添加では順次低下し、特に
10%では4.5N/mm2を下回るようになり、II型無水石膏の
量は多くても8%で、好ましくは4〜6%であることが示さ
れる(実験No.1-25〜1-29)。ベントナイトの場合も0.2
%から顕著な曲げ強度の増加が認められ4.5N/mm2以上の
値が示され、配合量の増加に伴い曲げ強度も増加するが
2〜3%では曲げ強度の増加は停滞する。即ち、ベントナ
イトは多くても3%、好ましくは0.2〜2%であることが示
される(実験No.1-30〜1-34、実験No.1-36〜1-41)。
添加されていても、空隙量が240リットル/m3を超えるように
なると4.5N/mm2の曲げ強度は得られなく(実験No.1-9、
No.1-17)、空隙量を少なくして行くと曲げ強度は増加
するが透水係数は順次低下し、空隙量が100リットル/m3未満
では透水係数は0.1cm/secを下回り排水機能は期待でき
なくなる。従って、空隙量は240リットル/m3以下で、曲げ強
度と透水係数のバランスから空隙量は120〜220リットル/m3
がより好ましい(実験No.1-11〜1-14、No.1-19〜1-2
2)。
コンクリートを用いて、ポゾラン物質とポリマーエマル
ジョンの種類と配合量を変えて曲げ強度試験を行った結
果を表4に示す。
配合では曲げ強度の増加は小さく、3%以上から顕著な曲
げ強度の増加が示され、配合量を多くして行くと曲げ強
度も順次高くなるが8%を超えると低下する傾向が示され
る。そして、上限は12%程度であり、より好ましくは3〜
10%であることが示される(実験No.2-3〜2-8、実験No.2
-9〜2-14)。ポリマーエマルジョンは、2%以上で顕著な
曲げ強度の増加が示されるようになり、配合量を多くし
ていくと曲げ強度も順次高くなるが、8%を超えると曲げ
強度は逆に低下する傾向が示され、ポリマーエマルジョ
ンは10%以下で2〜8%がより好ましいことが示される(実
験No.2-22〜2-26)。また、ポゾラン物質とポリマーエ
マルジョンの併用は、より曲げ強度の増加に貢献する
(実験No.2-28、No.2-29)。
後、直ちにその打ち込み面に、エチレン酢酸ビニル(EV
A)系のポリマーエマルジョン(固形分50%の原液をエタ
ノールで固形分40%となるように希釈)を固形分換算で1
00g/m3、150g/m 3、200g/m3、300g/m3、500g/m3となるよ
うに霧吹きで散布し、そのまま20℃、RH60%の室内で48
時間養生して水分の蒸発量を測定(型枠毎質量測定し、
散布後と20℃、RH60%の室内で48時間養生した後の質量
差を測定した)してから脱型し、そのまま気乾養生を28
日間行った場合の曲げ強度の測定結果を表5に示す。な
お、比較の 0g/m3は成形後、そのまま乾燥防止措置を採
らないものと、ポリエチレンシートを張り水分の蒸発を
防止したものを作製し、脱型後、いずれも質量測定後気
乾養生を28日間行って曲げ強度を測定した。
として散布する場合、固形分で150g/m2では水分の蒸発
量が顕著に少なくなり、乾燥による曲げ強度の低下が低
減される。さらに散布量を多くして行くと蒸発水量が少
なくなるだけでなく、曲げ強度も増加するが500g/m2で
頭打ちとなる傾向が示される。
成物を施工することにより、従来検討されているポリマ
ーセメントコンクリートやレジンコンクリートによる排
水性舗装用コンクリートなどと比較して以下の効果が得
られる。 安価に施工できる。 通常の生コンプラントで練混ぜできる。 無機材料が主であるので紫外線に対する劣化がない。
Claims (5)
- 【請求項1】 セメントにII型無水石膏及び/又はベン
トナイトを添加した結合材を配合してなる排水性舗装用
コンクリート組成物。 - 【請求項2】 水・結合材比が0.27以下、空隙量が100
〜240リットル/m3である請求項1の排水性舗装用コンクリー
ト組成物。 - 【請求項3】 曲げ強度が4.5N/mm2以上である請求項1
又は2の排水性舗装用コンクリート組成物。 - 【請求項4】 さらに、ポゾラン物質及び/又はポリマ
ーエマルジョンを配合してなる請求項1〜3の排水性舗
装用コンクリート組成物。 - 【請求項5】 ポリマーエマルジョンを表面に散布した
請求項1〜4の排水性舗装用コンクリート組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000049293A JP4485002B2 (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 排水性舗装用コンクリート |
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---|---|---|---|
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