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JP2001232806A - インクジェット式記録装置および同装置に用いられるインクカートリッジのインクエンド判定方法 - Google Patents

インクジェット式記録装置および同装置に用いられるインクカートリッジのインクエンド判定方法

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Publication number
JP2001232806A
JP2001232806A JP2000041722A JP2000041722A JP2001232806A JP 2001232806 A JP2001232806 A JP 2001232806A JP 2000041722 A JP2000041722 A JP 2000041722A JP 2000041722 A JP2000041722 A JP 2000041722A JP 2001232806 A JP2001232806 A JP 2001232806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
tank
sub
cartridge
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Application number
JP2000041722A
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English (en)
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JP3575376B2 (ja
Inventor
Atsushi Kobayashi
淳 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000041722A priority Critical patent/JP3575376B2/ja
Priority to EP00971797A priority patent/EP1142713B9/en
Priority to AT00971797T priority patent/ATE461043T1/de
Priority to DE60044020T priority patent/DE60044020D1/de
Priority to PCT/JP2000/007783 priority patent/WO2001032424A2/ja
Priority to US09/898,080 priority patent/US6796627B2/en
Publication of JP2001232806A publication Critical patent/JP2001232806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3575376B2 publication Critical patent/JP3575376B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクカートリッジのインクエンド状態を正
確に検出できるように構成したインクジェット式記録装
置を提供すること。 【解決手段】 インクカートリッジ9より、キャリッジ
上に搭載されたサブタンク7に対してインク補給チュー
ブ10を介してインクが補給される。サブタンク7には
永久磁石32が装着されたフロート部材31が配置され
ており、インクがほぼ満タン状態となった場合にホール
素子33a,33bの出力によりインク補給バルブ26
を閉弁制御する。そして、サブタンク7へのインクの補
給の開始から所定の時間が経過したにもかかわらず、前
記ホール素子33a,33bからのインク満タン状態を
示す出力が得られない場合には、インクカートリッジ9
がインクエンド状態であると判定されるように構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドが搭載
されたキャリッジ上に、記録ヘッドにインクを供給する
ためのサブタンクが搭載されたインクジェット式記録装
置に関し、特に前記サブタンクにインクを補給するイン
クカートリッジのインクエンド状態を正確に把握するこ
とができるインクジェット式記録装置および同装置に用
いられるインクカートリッジのインクエンド判定方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えばオフィス向けまたは業務用に提供
されるインクジェット式記録装置においては、比較的大
量の印刷に対応させるために、大容量のインクカートリ
ッジを配備する必要が生じ、このために各色のインクカ
ートリッジを例えば装置本体側に配置された装着装置
(カートリッジホルダ)に装填させる形式の記録装置が
提供されている。
【0003】そして、記録ヘッドが搭載されたキャリッ
ジ上にはサブタンクが配置され、前記各インクカートリ
ッジから各サブタンクに対してインク補給チューブを介
してそれぞれインクを補給し、さらに各サブタンクから
それぞれ記録ヘッドに対してインクを供給するように構
成されている。
【0004】このような構成の記録装置に用いられるイ
ンクカートリッジにおいては、カートリッジホルダに装
填された状態で、各インクカートリッジがインクエンド
の状態であるか否かを検証するインクエンド検出手段が
具備されている。
【0005】このインクエンド検出手段は、例えば特開
平3−7530号公報に開示されたように、インクが封
入された可撓性のインクパックがインクカートリッジの
ケース内に収納され、インクの消費に基づくインクパッ
クの収縮状態をインクエンド検出レバーが検出するよう
に構成されている。そして、このレバーの動きによりオ
ンまたはオフされるスイッチの動作によりインクエンド
状態を電気的に検出できるように構成されている。ま
た、インク滴の吐出を計数することで使用量を算出し、
インクエンド判定を行なう方法も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者のよう
な構成のインクエンド検出手段においては、可撓性のイ
ンクパックの収縮状態をインクエンド検出レバーとスイ
ッチとの組み合わせにより検出するものであるため、例
えば検出レバーの形態やスイッチの接点構成上において
個々にばらつきが発生し、したがってインクエンド検出
ポイントが大きく変動するという技術的な課題を有して
いる。
【0007】また、後者のようなインク滴の計数による
方法でも、インク滴の重量ばらつきや、インクカートリ
ッジ内の容量ばらつき等により、インクエンド時のイン
ク残量がばらつくという課題を有している。
【0008】そのために、前記したばらつきに配慮して
インクカートリッジのインクの残量が多少残されている
状態において、あえてインクエンドのサインを出すよう
に構成されている。したがって、インクパック内には相
当のインクが残された状態でカートリッジ交換がなされ
る場合が多く、このためにランニングコストや、廃棄さ
れるインクカートリッジ内の残留インクの処理等の負担
が発生するという問題を抱えている。
【0009】本発明は、前記したような問題点に着目し
てなされたものであり、インクカートリッジのインクエ
ンド状態をより正確に把握することができるインクジェ
ット式記録装置および同装置に用いられるインクカート
リッジのインクエンド判定方法を提供することを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復
移動される記録ヘッドと、前記記録ヘッドと共にキャリ
ッジに搭載され、インクカートリッジからインク補給路
を介してインクの補給を受けると共に、前記記録ヘッド
にインクを供給するサブタンクを備えたインクジェット
式記録装置であって、前記インクカートリッジからサブ
タンクに対するインクの補給時間が所定の時間を経過し
てもサブタンクに対するインクの補給量が不十分な場合
において、インクカートリッジがインクエンド状態であ
ると判定するインクエンド判定手段が具備される。
【0011】この場合、好ましい実施の形態においては
前記サブタンク内に貯留されたインク消費量を演算する
インク消費量演算手段と、前記インク消費量演算手段に
より演算されたインクの消費量が所定の値に達した場合
に、インクカートリッジからサブタンクに対してインク
を補給すべく開弁制御されるインク補給バルブと、前記
インク補給バルブの開弁によりサブタンク内に所定の量
までインクが補給されたことを検出した場合に検出出力
に基づいて前記インク補給バルブを閉弁制御するインク
量検出手段と、前記インク補給バルブの開弁時から計時
を開始する計時手段と、前記計時手段が予め定められた
時間を計時したにもかかわらず前記インク量検出手段に
よる検出出力が得られない場合に、インクカートリッジ
がインクエンド状態であると判定するインクエンド判定
手段が具備される。
【0012】また、本発明にかかるインクジェット式記
録装置においては、前記インクカートリッジに貯留され
たインク量が所定の値以下となったことを検出するイン
ク残量検出手段がさらに具備され、前記インク残量検出
手段による検出値が所定の値以下となったことを検出し
た場合において、前記インクエンド判定手段による判定
結果が採用されるように構成される。
【0013】この場合、サブタンク内に貯留されたイン
ク消費量を演算するインク消費量演算手段もしくはイン
クカートリッジのインク残量検出手段は、好ましくは印
字データに基づく記録ヘッドからのインク滴の吐出数、
フラッシング動作による記録ヘッドからのインク滴の吐
出数、および記録ヘッドからインクを吸引排出させるク
リーニング操作の動作毎に、それぞれ係数を乗じてイン
ク消費量もしくはインク残量を演算するようになされ
る。また、前記インクカートリッジのインク残量検出手
段は、インク量の減少を物理的に検出する検出手段を利
用するように構成される場合もある。
【0014】また、前記サブタンク内に所定の量までイ
ンクが補給されたことを検出するインク量検出手段は、
好ましくはサブタンク内に収容されサブタンクに補給さ
れたインクによって浮上するフロート部材と、フロート
部材の浮上位置にしたがって電気的な出力を発生する出
力発生手段により構成される。
【0015】そして、本発明にかかるインクジェット式
記録装置の好ましい実施の形態においては、前記インク
カートリッジからサブタンクに至るインク補給路が、可
撓性のインク補給チューブにより構成される。そして、
前記インクカートリッジは、その外郭が気密状態に形成
され、内部にインクを封入した可撓性素材により形成さ
れたインクパックが収納されると共に、インクカートリ
ッジの外郭構成部材とインクパックとで形成される空間
内に、空気加圧ポンプにより生成される空気圧が印加さ
れ、空気圧の作用によりインクカートリッジからサブタ
ンクに対してインクを補給するように構成される。
【0016】さらに、好ましくは前記記録ヘッドより吐
出される各インクをそれぞれ封入する複数のインクカー
トリッジが記録装置に着脱可能に装填され、1つの空気
加圧ポンプにより生成される空気圧が、各インクカート
リッジに対してそれぞれ印加されるように構成される。
【0017】また、本発明にかかるインクジェット式記
録装置に用いられるインクカートリッジのインクエンド
判定方法は、キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向
に往復移動される記録ヘッドと、前記記録ヘッドと共に
キャリッジに搭載され、インクカートリッジからインク
補給路を介してインクの補給を受けると共に、前記記録
ヘッドにインクを供給するサブタンクを備えたインクジ
ェット式記録装置に用いられるインクカートリッジのイ
ンクエンド判定方法であって、前記サブタンク内に貯留
されたインク消費量を演算し、その演算結果に基づいて
インクカートリッジからサブタンクに対してインクを補
給するインク補給ステップと、前記インク補給ステップ
の実行によりサブタンク内に所定の量までインクが補給
された場合にインクカートリッジからサブタンクに対す
るインクの補給を停止させる補給停止ステップとが巡回
して実行され、前記インク補給ステップと補給停止ステ
ップとが巡回して実行されている間に、前記インク補給
ステップの開始から所定時間の間に補給停止ステップに
至るか否かを検証する計時ステップが実行され、前記計
時ステップにおいて所定の時間経過後においても前記補
給停止ステップに至らない場合にインクカートリッジが
インクエンド状態であると判定するようになされる。
【0018】この場合、好ましくは前記した計時ステッ
プにおいて所定の時間経過後においても前記補給停止ス
テップに至らない場合であって、さらに前記インクカー
トリッジに貯留されたインク量が所定の値以下であるこ
とが確認された場合において、インクカートリッジがイ
ンクエンド状態であると判定するようになされる。
【0019】以上のようなインクカートリッジのインク
エンド判定方法を採用したインクジェット式記録装置に
よると、例えば印刷の実行によりサブタンク内のインク
貯留量が減少すると、インク補給バルブが開弁制御され
てインクカートリッジよりインク補給路を介してキャリ
ッジに搭載されたサブタンクに対してインクが補給され
る。そして、サブタンク内のインク量検出手段が、所定
の量までインクが補給されたことを検出した場合には、
前記インク補給バルブが閉弁制御され、これにより記録
装置は継続して印刷を実行することができる。
【0020】そして、前記したインク補給バルブの開弁
時から計時を開始し、所定の時間経過後においてもサブ
タンク内のインク量検出手段が所定の量までインクが補
給されたことを検出し得ない場合には、インクカートリ
ッジがインクエンド状態であると判定するようになされ
る。
【0021】すなわち、このようにインク補給バルブの
開弁時から計時して、サブタンクが当然満タンになるべ
き所定の時間を経過しても、サブタンク内のインク量検
出手段が当該状態を検出し得ない場合には、インクカー
トリッジがインクエンド状態であると推定するようにな
される。したがって、前記したようなインクエンド検出
手段を採用することにより、インクカートリッジ内のイ
ンクがほぼ皆無となる状態まで使いきることができる。
【0022】加えて、前記したようにインクカートリッ
ジに貯留されたインク量が所定の値以下となったことを
検出するインク残量検出手段を配置される。そして、こ
のインク残量検出手段がインクエンドに近いことを検出
した場合であって、さらに前記したように所定の時間経
過後においても、サブタンク内のインク量検出手段が所
定の量までインクが補給されたことを検出し得ない場合
に、インクカートリッジがインクエンド状態であると判
定するようになされる。このように構成することで、例
えばインク補給系の障害等により誤ってカートリッジの
インクエンド状態を検出することを避けることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクカー
トリッジのインクエンド判定方法を採用したインクジェ
ット式記録装置について、図に示す好ましい実施の形態
に基づいて説明する。図1は、インクジェット式記録装
置の全体構成を上面図によって示したものである。図1
において符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1
はキャリッジモータ2によって駆動されるタイミングベ
ルト3を介し、走査ガイド部材4に案内されて紙送り部
材5の長手方向、すなわち記録用紙の幅方向である主走
査方向に往復移動されるように構成されている。そし
て、図1には示されていないが、キャリッジ1の紙送り
部材5に対向する面には、後述するインクジェット式記
録ヘッド6が搭載されている。
【0024】また、キャリッジ1には前記記録ヘッドに
インクを供給するためのサブタンク7a〜7dが搭載さ
れている。このサブタンク7a〜7dは、この実施の形
態においては、その内部において各インクを一時的に貯
留するために、それぞれのインク(例えばブラックイン
ク、イエロー、シアン、マゼンタの各カラーインク)に
対応して4個具備されている。
【0025】そして、このサブタンク7a〜7dに対し
て、装置の端部に配置されたカートリッジホルダ8に装
填されたインクカートリッジ(以下、これをメインタン
クとも言う)9a〜9dから、インク補給路を構成する
可撓性のインク補給チューブ10,10,……をそれぞ
れ介して、ブラックインクおよび各カラーインクが補給
されるように構成されている。
【0026】一方、前記キャリッジ1の移動経路上にお
ける非印字領域(ホームポジョン)には、記録ヘッドの
ノズル形成面を封止することができるキャッピング手段
11が配置されており、さらにこのキャッピング手段1
1の上面には、前記記録ヘッドのノズル形成面に密着し
て封止し得るゴム等の弾性素材により形成されたキャッ
プ部材11aが配置されている。そして、キャリッジ1
がホームポジョンに移動したときに、前記キャップ部材
11aによって、記録ヘッドのノズル形成面が封止する
ことができるように構成されている。
【0027】このキャップ部材11aは、記録装置の休
止期間中において記録ヘッドのノズル形成面を封止し、
ノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する。ま
た、このキャップ部材11aには、後述する吸引ポンプ
(チューブポンプ)におけるチューブの一端が接続さ
れ、吸引ポンプによる負圧を記録ヘッドに作用させて、
記録ヘッドからインクを吸引排出させるクリーニング動
作が実行されるように構成されている。
【0028】そして、キャッピング手段11に隣接した
印字領域側には、ゴム等の弾性素材を短冊状に形成した
ワイピング部材12が配置されていて、必要に応じて記
録ヘッドのノズル形成面を払拭して清掃することができ
るようにも構成されている。
【0029】次に図2は、図1に示した記録装置に搭載
されたインク補給システムの構成を模式的に示したもの
であり、このインク補給システムについて、同一符号で
示した図1と共に説明する。図1および図2において、
符号21は空気加圧ポンプを示しており、この空気加圧
ポンプ21により加圧された空気は、圧力調整弁22に
供給され、さらに圧力検出器23を介して前記した各メ
インタンク9a〜9d(図2においては代表して符号9
として示しており、以下において代表して単に符号9と
して説明する場合もある。)にそれぞれ供給されるよう
に構成されている。
【0030】この場合、前記圧力検出器23から各メイ
ンタンク9に対して空気流路が分岐され、カートリッジ
ホルダ8に装填された状態の各メインタンクに対して、
それぞれ加圧空気が印加されるように構成されている。
【0031】前記圧力調整弁22は、空気加圧ポンプ2
1によって加圧された空気圧が、何らかの障害により過
度の状態に達した時に、圧力を開放して各メインタンク
9a〜9dに加わる空気圧が所定の範囲に維持できる機
能を有している。
【0032】さらに、前記圧力検出器23は、空気加圧
ポンプ21によって加圧された空気圧を検知し、空気加
圧ポンプ21の駆動を制御するように機能する。すなわ
ち、空気加圧ポンプ21によって加圧された空気圧が所
定の圧力に達したことを検出した場合には、空気加圧ポ
ンプ21の駆動を停止させると共に、圧力検出器23に
よって空気圧が定められた圧力以下となったことを検出
した場合には、空気加圧ポンプ21を駆動させるように
制御し、この繰り返しによって前記した各メインタンク
9a〜9dに加わる空気圧が所定の範囲に維持されるよ
うに機能する。
【0033】前記メインタンク9は、その概略構成が図
2に示されたように、その外郭を構成するケースが気密
状態に形成されており、その内部にはインクを封入した
可撓性素材により形成されたインクパック24が収納さ
れている。そして、メインタンク9とインクパック24
とで形成される空間が圧力室25を構成しており、この
圧力室25内に、圧力検出器23を介した加圧空気が供
給されるように構成されている。
【0034】この構成により、各メインタンク9a〜9
dに収納された各インクパック24は、それぞれ加圧空
気による加圧を受け、各メインタンク9a〜9dから各
サブタンク7a〜7dに対して所定の圧力によるインク
流が発生されるようになされる。
【0035】なお、インクカートリッジとしての前記メ
インタンク9には、図3にも示されたようにそのケース
の一部にメインタンク9に関する情報を記録できる記録
素子27が配置されており、この記録素子27には後述
するように当該メインタンクにおけるインク残量に関す
るデータが書き込まれている。そして図2に示されたよ
うに、この記録素子27に対して情報を書き込みまたは
読み出しするための端子28がメインタンク9の一部に
配置されており、メインタンク9を記録装置に装填した
場合において、記録装置側と電気的に接続されてメイン
タンクのインク残量に関する情報の授受がなされるよう
に構成されている。
【0036】また、前記メインタンク9内には、図3に
も示されたようにメインタンク9に貯留されたインク量
が所定の値以下となったことを検出するインク残量検出
手段を構成する検出スイッチ29を具備させる場合もあ
る。そして、前記したインクパック24の一面は、例え
ば両面接着シート24aによって、メインタンク9を構
成するケースの内面に貼り付けられており、またインク
パック24の他面には作動板24bが同様に貼り付けら
れている。この構成により、インクパック24に封入さ
れたインクの量が少なくなった場合において、インクパ
ック24の収縮に伴い、前記作動板24bの一部が前記
検出スイッチ29を例えばオン状態とするように作用す
る。
【0037】図2に示されたように前記スイッチ29の
オン・オフ情報が導出される端子30がメインタンク9
の一部に配置されており、メインタンク9を記録装置に
装填した場合において、記録装置側と電気的に接続でき
るように構成される。
【0038】一方、前記各メインタンク9a〜9dにお
いて加圧されたインクは、それぞれ各インク補給バルブ
26,26……および各インク補給チューブ10,1
0,……をそれぞれ介して、キャリッジ1に搭載された
各サブタンク7a〜7d(図2においては代表して符号
7として示しており、以下において代表して単に符号7
として説明する場合もある。)に供給されるように構成
されている。
【0039】図2に示すサブタンク7の構成についての
詳細な説明は後述するが、その基本構成は、内部にフロ
ート部材31が配置されており、そのフロート部材31
の一部には永久磁石32が取り付けられている。そし
て、ホール素子に代表される磁電変換素子33a,33
bが基板34に装着されて、サブタンク7の側壁に添接
されている。
【0040】この構成により、フロート部材31に配置
された永久磁石32と、フロート部材の浮上位置にした
がった前記永久磁石32による磁力線量に応じて、前記
ホール素子33a,33bにより電気的出力が発生され
る出力発生手段が構成されており、前記フロート部材3
1を含めてサブタンク内のインク量検出手段を構成して
いる。
【0041】この実施の形態においては、前記したイン
ク量検出手段は各メインタンク9から各サブタンク7に
対してインクが補給されて、サブタンク内のインク量が
所定の容量(ほぼ満タン状態)に達した状態を検知する
ように利用されており、この場合において前記したホー
ル素子33a,33bの電気的出力に基づいて前記イン
ク補給バルブ26が閉弁されるように構成されている。
【0042】一方、この実施の形態においては、後述す
るようにサブタンク内のインク消費量を演算するインク
消費量演算手段が備えられており、この演算手段により
サブタンク内のインク消費が進んだと判定された場合に
は、前記インク補給バルブ26を開弁制御するように構
成されている。これにより、メインタンク9内で加圧さ
れているインクは、インクの消費が進んだそれぞれのサ
ブタンク7内に個別に送出される。
【0043】そして、当該サブタンク7内におけるイン
ク量が所定の容量に達した場合には、前記したとおりフ
ロート部材を含むインク量検出手段からの出力に基づい
て、前記インク補給バルブ26が閉弁される。このよう
な繰り返しにより、メインタンクからサブタンクに対し
て断続的にインクが補給されるように作用し、各サブタ
ンクには常に一定の範囲のインクが貯留されるようにな
される。
【0044】また、図2に示されたように各サブタンク
7からは、バルブ35およびこれに接続されたチューブ
36を介して記録ヘッド6に対してインクが供給される
ように構成されており、記録ヘッド6の図示せぬアクチ
ェータに供給される印刷データに基づいて、記録ヘッド
6のノズル形成面に形成されたノズル開口6aより、イ
ンク滴が吐出されるように作用する。なお、図2におい
て符号11は、前記したキャッピング手段を示してお
り、このキャッピング手段11に接続されたチューブは
後述する吸引ポンプ(チューブポンプ)に接続されてい
る。
【0045】次に図4および図5は、前記したサブタン
クの実施の形態を示したものであり、図4はサブタンク
の一部の構成を割愛し、これを一面方向から視た斜視図
で示しており、また図5は同方向から視た透視図で示し
ている。なお、図4および図5において、既に説明した
各部に相当する部分は、同一符号で示されている。
【0046】サブタンク7は、ほぼ直方体状に形成さ
れ、且つ全体が偏平状になされている。このサブタンク
7の外郭は、一側壁41aとこれに連なる周側壁41b
とが一体に形成された箱状部材41により構成されてお
り、この箱状部材41の開口周縁には、例えば透明な樹
脂素材によるフィルム状部材42(図5参照)が熱溶着
手段により密着状態に取り付けられ、箱状部材41とフ
ィルム状部材42とにより囲まれた内部に、インク貯留
空間43が形成されている。
【0047】そして、箱状部材41を構成する前記一側
壁41aからインク貯留空間43に向かって突出する支
持軸44が箱状部材41と一体に形成されており、フロ
ート部材31は、この支持軸44を回動中心として、イ
ンク貯留空間43内において重力方向に可動できるよう
に配置されている。
【0048】なお、この実施の形態においては、前記支
持軸44はインク貯留空間43における水平方向の端部
近傍に配置されており、前記フロート部材31は、前記
支持軸44を回動中心として可動される支持腕部材45
の可動自由端側に一体に形成されている。
【0049】そして、図5に示されたように前記支持腕
部材45の自由端側に、前記した永久磁石32が取り付
けられており、この永久磁石32は、支持腕部材45が
ほぼ水平状態となされた時に、インク貯留空間43にお
ける水平方向の他端部近傍に位置するよう、すなわちサ
ブタンク7の側壁に添接された基板34に装着されたホ
ール素子33a,33bに最も接近されるように構成さ
れている。
【0050】一方、前記サブタンク7には、その重力方
向の低部、すなわちこの実施の形態においては周側壁4
1bの底部にインク補給口46が形成されており、この
インク補給口46に接続された前記チューブ10を介し
てメインタンク9よりインク貯留空間43内に、インク
が補給されるように構成されている。
【0051】サブタンク7におけるインク補給口46
が、前記したとおり重力方向の低部に形成されることに
より、メインタンクからのインクは、インク貯留空間4
3の底部から補給され、したがって、インクの補給に際
してインク貯留空間43内においてインクの泡立ちが発
生しないように配慮されている。
【0052】さらに、前記サブタンク7内には、フロー
ト部材31および支持腕部材45の移動領域を避けた部
分にキャリッジの移動に伴いサブタンク内のインクの波
打ちの発生程度を低減させる複数条のリブ部材47が配
置されている。なお、この実施の形態においては、各リ
ブ部材47はサブタンク7を構成する箱状部材41の一
側壁41aからインク貯留空間43に向かってそれぞれ
突出するように、一側壁41aをベースとして一体に成
形されている。
【0053】このリブ部材47の存在により、前記した
とおりサブタンク内のインクの波打ちの発生程度を低減
させることができ、これにより、ホール素子によるサブ
タンク7内のインクの貯留量の検出精度を向上させるこ
とができる。
【0054】また、サブタンク7内には、図5に示され
たようにインク補給口46に近接してインク導出口48
が形成されている。そして、このインク導出口48を覆
うように、五角形(ホームベース状)を形成する異物ト
ラップ用のフィルタ部材49が配置されており、したが
って、サブタンク7内に貯留されたインクは、このフィ
ルタ部材49を介してインク導出口48に導かれるよう
になされる。
【0055】前記インク導出口48より導出されるイン
クは、側壁41aの裏面側を経由してサブタンク7の下
底部に配置された前記バルブ35に至るように構成され
ている。そして、バルブ35を介したインクは同様に側
壁41aの裏面側を経由して記録ヘッド6に接続される
チューブ36の接続口53に導かれるように構成されて
いる。
【0056】一方、サブタンク7の上半部には、図4お
よび図5に示されたようにインク貯留空間43に導通す
る導通溝61が傾斜状態に形成されており、この導通溝
61の上端部、すなわちサブタンク7の重力方向の高部
には、サブタンク7の側壁41aの裏面に貫通する大気
連通口62が形成されている。なお、この大気連通口6
2はその裏面において、大気を通過させると共にインク
の通過を阻止する撥水膜によって閉塞されている。
【0057】なお、図5に示されたように前記サブタン
ク7の側壁にはホール素子33a,33bの位置決めを
行う凹部41cが形成され、この位置決めのための凹部
41cを形成することによって、サブタンク7の側壁部
はより薄肉状態とされ、前記フロート部材31に取り付
けられた永久磁石32の移動軌跡とホール素子33a,
33bとの距離が、より接近できるように構成されてい
る。
【0058】これにより、ホール素子33a,33bに
よる永久磁石32の磁力線の検出感度を向上させると共
に、サブタンク7内のインク量に応じたフロート部材3
1の重力方向への移動によるインク量検出精度も向上さ
せることができる。
【0059】また、サブタンク7の一部には貫通穴67
が形成されている。したがって、各サブタンク7の貫通
穴67を貫通する1本の支持軸(図示せず)を利用する
ことによって、各サブタンクを並列状態に配列すること
ができ、これによりサブタンクユニットが構成できるよ
うになされている。
【0060】図6は、前記した構成の記録装置に搭載さ
れ、カートリッジのインクエンド判定手段を構成する制
御回路の一例を示している。なお図6においては、すで
に説明した各部に相当する部分を同一符号で示してお
り、したがって重複する説明は省略する。また、図6に
示されたようにキャッピング手段6には前記した吸引ポ
ンプ15が接続されており、この吸引ポンプ15の排出
側は廃液タンク16に接続されている。
【0061】図6において、符号70は印刷制御手段で
あり、この印刷制御手段70はホストコンピュータから
の印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、
このデータに基づいてヘッド駆動手段71により駆動信
号を発生させて、キャリッジ1に搭載された記録ヘッド
6からインクを吐出させる機能を備えている。ヘッド駆
動手段71は、印刷データに基づく駆動信号の他に、フ
ラッシング制御手段72からのフラッシング指令信号を
受けてフラッシング操作のための駆動信号を記録ヘッド
6に出力するようにも構成されている。
【0062】符号73はクリーニング制御手段であり、
このクリーニング制御手段73はクリーニング指令検知
手段74からの制御信号を受けて、ポンプ駆動手段75
を制御し、吸引ポンプ15を駆動させる機能を備えてい
る。そして、記録装置の操作パネル等に配置されたクリ
ーニング指令スイッチ76を操作することにより、前記
クリーニング指令検知手段74が動作し、マニュアルに
よるクリーニング操作が実行されるように構成されてい
る。
【0063】また、クリーニング制御手段73は印刷制
御手段70より制御信号を受けるようにも構成されてお
り、これにより同様にポンプ駆動手段75を制御して、
吸引ポンプ15を駆動させるクリーニング操作機能を備
えている。
【0064】一方、前記印刷制御手段70、フラッシン
グ制御手段72、およびクリーニング制御手段73より
それぞれインク消費量演算手段77に対して制御信号が
供給されるように構成されている。このインク消費量演
算手段77はサブタンク7内に貯留されたインク消費量
を演算する機能を有しており、印刷データに基づく印刷
制御手段70によりなされる記録ヘッドからのインク滴
の吐出数、フラッシング制御手段72よりなされるフラ
ッシング動作による記録ヘッドからのインク滴の吐出
数、またクリーニング制御手段73によりなされる記録
ヘッドからインクを吸引排出させるクリーニング操作が
実行される毎に、それぞれのデータがインク消費量演算
手段77に供給されるようになされる。
【0065】そして、これらのデータを受けたインク消
費量演算手段77は、印刷の実行による記録ヘッドから
のインク滴の吐出数、フラッシング動作による記録ヘッ
ドからのインク滴の吐出数、またクリーニング操作の実
行毎のインクの排出処理に基づいて、それぞれ係数設定
手段78にアクセスして、それぞれに対応する係数を乗
算させることによりサブタンク7におけるインクの消費
量を演算する。
【0066】このようにして演算されたサブタンク7に
おけるインクの消費量は、サブタンクのインク消費カウ
ンタ79に送られて、カウントアップ(加算)するよう
に作用する。そして、当該カウントアップ値が所定の数
値に達した場合には、サブタンク7内のインク量が低減
した状態であり、したがって、インク補給バルブ26が
開弁制御されてメインタンクからサブタンクに対してイ
ンクを補給するように作用する。
【0067】このインクの補給によって、サブタンク7
内のインク容量が所定の値(ほぼ満タン状態)になった
ことが、前記ホール素子33a,33bによる電気的出
力によって検出されると、前記したとおりインク補給バ
ルブ26が閉弁制御され、これと同時にサブタンクのイ
ンク消費カウンタ79は、その計数値がリセットされる
ようになされる。
【0068】一方、前記サブタンクのインク消費カウン
タ79よりメインタンクの残量カウンタ80に対してサ
ブタンクにおけるインク消費量の情報が転送されるよう
に構成されている。また、メインタンクの残量カウンタ
80には、装填されたメインタンクに搭載された前記記
録素子27に格納されたメインタンクのインク残量に関
するデータが、書き込み読み出し手段81を介して予め
セットされている。
【0069】そして、リセットされる直前におけるサブ
タンクのインク消費カウンタ79による計数値が、前記
メインタンクの残量カウンタ80に送られて、メインタ
ンクのインク残量を示す計数値から、サブタンクのイン
ク消費カウンタ79による計数値が減算されるように構
成されている。これにより、メインタンクの残量カウン
タ80はインクの消費に応じて減算され、その数値デー
タは書き込み読み出し手段81を介してメインタンクに
搭載された前記記録素子27に書き込まれる。
【0070】前記サブタンクのインク消費カウンタ79
より、インク補給バルブ26を開弁制御させるために送
出される制御信号は、計時手段82に供給されるように
構成されている。計時手段82はインク補給バルブ26
の開弁動作と同時に計時を開始する。そして、サブタン
ク7がほぼ満タン状態になされた時に発生する前記ホー
ル素子33a,33bによる出力を受けるように構成さ
れている。
【0071】ここで、前記計時手段82はインク補給バ
ルブ26を開弁制御させるために送出される制御信号を
受けて計時を開始し、所定時間が経過したにもかかわら
ず、サブタンク7がほぼ満タン状態になされた時に発生
する前記ホール素子33a,33bによる出力が到来し
ない場合において、メインタンクがインクエンド状態で
あることを示すメッセイジ等を表示手段83に表示させ
るように構成されている。
【0072】すなわち、前記した記録装置においては、
メインタンクの圧力室内に加圧空気が供給され、この加
圧空気によって各メインタンクから各サブタンクに対し
てインクを補給するように構成されており、したがっ
て、サブタンクに対するインクの補給開始からほぼ満タ
ン状態になされる時間は、設計上において判明してお
り、この時間を大きく超えた状態においても、サブタン
クに対するインクの補給が不十分な場合においては、メ
インタンクがインクエンド状態であると推定することが
できる。
【0073】このようにしてメインタンクがインクエン
ド状態であることが検出された場合には、前記したよう
にメインタンクがインクエンド状態であることを示すメ
ッセイジ等を表示手段83に表示させると共に、記録装
置の印刷動作を停止させるように制御される。これによ
り、サブタンク内のインクまで空状態にする問題を回避
することができ、記録ヘッドのインク供給路に気泡が入
り込むのを効果的に阻止させることができる。
【0074】またこの時、メインタンクにおけるインク
は、ほぼ空状態となるまで使いきることができ、ランニ
ングコストや廃棄されるインクカートリッジ内の残留イ
ンクの処理等の負担を軽減することができる。
【0075】ところで、前記した構成によるメインタン
クのインクエンド検出手段によると、例えばメインタン
クからサブタンクに至るインクの補給経路や、加圧空気
の供給経路に何らかの障害が発生した場合には、誤って
メインタンクがインクエンド状態であると認識する可能
性がある。図7に示した制御ルーチンは、このような問
題を回避できるように構成されている。以下この制御ル
ーチンを示すフローチャートに基づいて、図6に示す制
御回路と共にその作用を説明する。
【0076】メインタンクのインクエンド状態を検出す
るには、まずステップS11に示されたように、印刷等
に使用したインク量をサブタンク内インク消費カウンタ
に加算する操作が実行される。これは、図6に示された
インク消費量演算手段によって演算されたサブタンク内
のインクの消費量を、サブタンクのインク消費カウンタ
79に送り、そのインク消費量を加算させるようになさ
れる。そして、ステップS12においてサブタンク内イ
ンク消費カウンタが所定値(A)以上であるか否かが検
証される。
【0077】これは、図6に示されたサブタンクのイン
ク消費カウンタ79の計数値が、所定の値(A)を超え
ているか否かを検証するものであり、所定の値(A)を
超えていない(No)と判定された場合には、サブタン
ク内のインク容量に余裕があるということになる。した
がって、前記所定の値(A)を超えるまで、リターンさ
れて前記ステップS11とステップS12のルーチンが
繰り返される。
【0078】そして、前記ステップS12において、サ
ブタンクのインク消費カウンタ79の数値が、所定の値
(A)を超えたと判定された場合には、ステップS13
に移り、サブタンクへのインク補給動作が開始される。
これは、前記インク補給バルブ26が開弁制御されるこ
とによってなされる。続いてステップS14においてサ
ブタンクへのインク補給が完了したか否かの検証がなさ
れる。これは、前記したとおり、ホール素子22a,3
3bによる出力が利用される。
【0079】このステップS14による検証と並行し
て、ステップS18においてサブタンクへのインク補給
動作が開始された時より所定時間が経過したか否かの検
証も開始される。これは図6に示された計時手段82に
よってなされる。そして、所定時間の経過以前にサブタ
ンクへのインク補給が完了した(Yes)と判定される
と、ステップS15においてインク補給動作を停止する
制御がなされる。これは前記したとおり、インク補給バ
ルブ26を閉弁制御することによりなされる。
【0080】そして、ステップS16においてサブタン
ク内インク消費カウンタ79をリセットさせる操作が実
行され、これに続くステップS17において、インクカ
ートリッジのインク残量カウンタ80から前記(A)を
減算する操作がなされる。
【0081】これにより、サブタンクに対してインクを
補給した1回分のインク量が減算され、その減算結果
(換言すればインクカートリッジのインク残量)がイン
クカートリッジのインク残量カウンタ80にセットされ
る。
【0082】一方、前記ステップS14において、サブ
タンクへのインク補給が完了せず(No)に、しかもス
テップS18において所定時間が経過したと判定された
場合には、インクカートリッジが空状態となったことが
推定される。そこで、ステップS19においてサブタン
クへのインクの補給動作を停止させる操作が実行され
る。
【0083】続いて、ステップS20においてカートリ
ッジのインク残量カウンタ80は所定値以下であるか否
かを判定する操作がなされる。ここで、インクカートリ
ッジのインク残量カウンタ80が所定値以下に達してい
ない状態(Noの状態)、換言すれば、カートリッジ内
にインクが相当に残されている状態にもかかわらず、前
記したようにサブタンクへのインクの補給が所定時間内
に完了しない場合は、例えばインクの補給経路または加
圧空気の供給経路等に何らかのトラブルが発生している
と見なすことができ、この場合には表示手段83にエラ
ー表示を行なうようになされる。
【0084】また、前記ステップS20においてカート
リッジのインク残量カウンタ80が所定値以下に達した
(Yes)と判定された場合には、インクカートリッジ
が間違いなくエンド状態になったと判定するようになさ
れ、この場合には表示手段83にインクエンドを示す表
示を行なうようになされる。すなわち、前記したステッ
プS20による判定手段を備えることにより、メインタ
ンクのインクエンド状態を正しく認識することができ
る。
【0085】以上説明した実施の形態においては、イン
クカートリッジにおけるインク残量の情報をインクカー
トリッジとしてのメインタンクを構成するケースの一部
に配置した記録素子27から読み出し、この情報からサ
ブタンクのインク消費量を減算させて、当該インクカー
トリッジのインク残量情報として利用するようにしてい
る。しかしながら、インクカートリッジにおけるインク
残量情報を把握する手段としては、例えば図2および図
3に示したようにインクカートリッジ内に配置された検
出スイッチ29を利用することができる。
【0086】この場合、図7に示すステップS20にお
いて、前記検出スイッチ29によるカートリッジのイン
ク残量の情報が利用され、エラー状態かインクエンド状
態かを判定する情報として利用される。
【0087】また、以上説明した実施の形態においては
インクカートリッジの圧力室に加圧空気を導入してサブ
タンクにインクを補給するように構成されているが、本
発明はこのような形態の記録装置以外にも利用すること
ができる。例えばサブタンク内が負圧となるように吸引
してインクを補給するような記録装置、あるいはインク
カートリッジとサブタンクとの間に水頭差を持たせてイ
ンクカートリッジ側からサブタンクに対してインク流を
発生させる記録装置においては、カートリッジのインク
残量検出手段として、図8乃至図10に示すような物理
的な検出手段を利用することができる。
【0088】まず、図8はインクカートリッジ9のケー
スを透明樹脂で成形し、このケースの下側部付近を挟む
ようにして光源86および光感知センサ87を配置した
構成を示している。図8(a)に示すようにカートリッ
ジ9内にインクが多量に収容されている場合には、前記
光源86からの投射光が遮断されるため、センサ87は
投射光を感知することができない。また、図8(b)に
示すようにカートリッジ9内のインクが所定値よりも減
少した場合には、透明樹脂で成形されたケースを介して
光源86からの投射光をセンサ87が感知することがで
き、インク残量が所定値よりも少ないことが判定され
る。
【0089】また、図9は同じくインクカートリッジ9
のケースを透明樹脂で成形し、その下底部と側壁部との
間の隅角部にプリズム部85を形成した構成とされてい
る。すなわち、光源86からプリズム部85への入射角
と、プリズム部85からセンサ87に至る出射角は、そ
れぞれθ(=45度)の角度となるように構成されてい
る。そして、カートリッジ9内のインクと、ケースを構
成する樹脂との屈曲率により決定される全反射の臨界角
と、空気とケースを構成する樹脂との屈曲率により決定
される全反射の臨界角の相違によりインクカートリッジ
内のインク残量を検出するようになされる。
【0090】さらに、図10はインクカートリッジ9の
ケースの下底面の近傍にインクの貯留空間に向かって一
対の電極端子90a,90bが埋設した構成とされてお
り、一方の電極端子90aに対して定電圧源91から所
定の電圧が印加されるように構成されている。また、他
方の電極端子90bには基準電位(アース)との間に抵
抗素子92が接続されており、この抵抗素子92に生ず
る電位を検出する電圧検出器93が前記他方の電極端子
90bに接続されている。
【0091】この構成により、インクカートリッジ内に
おけるインクが、前記一対の電極端子90a,90bを
導通させる程度以上の容量のインクがインクカートリッ
ジ内に残されている場合においては、電圧検出器93に
おいて所定以上の電圧値が検出される。また、インクカ
ートリッジ内におけるインク残量がエンド状態に近い場
合においては、前記電圧検出器93における電圧値は遥
かに低下する。したがってこの構成を利用することによ
って、インクカートリッジ内のインク残量を検出するこ
とが可能となる。
【0092】以上説明した図8乃至図10に示されたイ
ンクカートリッジのインク残量検出手段を、前記した図
7におけるステップS20におけるカートリッジの残量
カウンタの数値に置き換えて利用することもできる。
【0093】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかるカートリッジのインクエンド判定方法を採用した
インクジェット式記録装置によると、インクカートリッ
ジからサブタンクに対するインクの補給時間が所定の時
間を経過しても、サブタンクに対するインクの補給量が
不十分な場合において、インクカートリッジがインクエ
ンド状態であると判定するように構成したので、インク
カートリッジのインクエンド状態を正確に把握すること
ができる。そして、このような検出方法によりインクカ
ートリッジのインクエンド状態を検出することにより、
多量のインクを残した状態でインクカートリッジを交換
するなどの不経済な運用を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット式記録装置の
全体構成を示した平面図である。
【図2】メインタンクから記録ヘッドに至るインク供給
システムを示した模式図である。
【図3】図2に示されたインクカートリッジの構成を示
した断面図である。
【図4】サブタンクの一部の構成を割愛し、これを一面
方向から視た状態の斜視図である。
【図5】同じくサブタンクを一面方向から視た状態の透
視図である。
【図6】図1に示されたインクジェット式記録装置に搭
載された制御回路の構成を示したブロック図である。
【図7】図6に示す制御回路によってなされるカートリ
ッジのインクエンド状態を検出する動作ルーチンを示し
たフローチャートである。
【図8】図7に示すインクエンド状態を検出する動作ル
ーチンにおいて利用し得る物理的なインク残量検出手段
の第1の例を示した模式図である。
【図9】同じくインク残量検出手段の第2の例を示した
模式図である。
【図10】同じくインク残量検出手段の第3の例を示し
た模式図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 6 記録ヘッド 7(7a,7b,7c,7d) サブタンク 8 カートリッジホルダ 9(9a,9b,9c,9d) メインタンク(インク
カートリッジ) 10 可撓性チューブ(イン
ク補給路) 11 キャッピング手段 12 ワイピング手段 15 吸引ポンプ 21 空気加圧ポンプ 22 圧力調整弁 23 圧力検出器 24 インクパック 24b 作動板 25 圧力室 26 インク補給バルブ 27 記録素子 29 検出スイッチ 31 フロート部材 32 永久磁石 33(33a,33b) ホール素子 70 印刷制御手段 71 ヘッド駆動手段 72 フラッシング制御手段 73 クリーニング制御手段 74 クリーニング指令検知
手段 75 ポンプ駆動手段 77 インク消費量演算手段 78 係数設定手段 79 サブタンクのインク消
費カウンタ 80 メインタンクの残量カ
ウンタ 81 書き込み読み出し手段 82 計時手段 83 表示手段 85 プリズム部 86 光源 87 光感知センサ 90a,90b 電極端子 91 定電圧源 93 電圧検出器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方
    向に往復移動される記録ヘッドと、前記記録ヘッドと共
    にキャリッジに搭載され、インクカートリッジからイン
    ク補給路を介してインクの補給を受けると共に、前記記
    録ヘッドにインクを供給するサブタンクを備えたインク
    ジェット式記録装置であって、 前記インクカートリッジからサブタンクに対するインク
    の補給時間が所定の時間を経過しても、サブタンクに対
    するインクの補給量が不十分な場合において、インクカ
    ートリッジがインクエンド状態であると判定するインク
    エンド判定手段を具備したことを特徴とするインクジェ
    ット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記サブタンク内に貯留されたインク消
    費量を演算するインク消費量演算手段と、前記インク消
    費量演算手段により演算されたインクの消費量が所定の
    値に達した場合に、インクカートリッジからサブタンク
    に対してインクを補給すべく開弁制御されるインク補給
    バルブと、前記インク補給バルブの開弁によりサブタン
    ク内に所定の量までインクが補給されたことを検出した
    場合に検出出力に基づいて前記インク補給バルブを閉弁
    制御するインク量検出手段と、前記インク補給バルブの
    開弁時から計時を開始する計時手段と、前記計時手段が
    予め定められた時間を計時したにもかかわらず前記イン
    ク量検出手段による検出出力が得られない場合に、イン
    クカートリッジがインクエンド状態であると判定するイ
    ンクエンド判定手段とを具備した請求項1に記載のイン
    クジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インクカートリッジに貯留されたイ
    ンク量が所定の値以下となったことを検出するインク残
    量検出手段がさらに具備され、前記インク残量検出手段
    による検出値が所定の値以下となったことを検出した場
    合において、前記インクエンド判定手段による判定結果
    が採用されるように構成した請求項1または請求項2に
    記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記サブタンク内に貯留されたインク消
    費量を演算するインク消費量演算手段もしくはインクカ
    ートリッジのインク残量検出手段は、少なくとも印字デ
    ータに基づく記録ヘッドからのインク滴の吐出数、フラ
    ッシング動作による記録ヘッドからのインク滴の吐出
    数、および記録ヘッドからインクを吸引排出させるクリ
    ーニング操作の動作毎に、それぞれ係数を乗じてインク
    消費量もしくはインク残量を演算するようになされた請
    求項2または請求項3に記載のインクジェット式記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記インクカートリッジのインク残量検
    出手段は、インク量の減少を物理的に検出する検出手段
    を利用するように構成した請求項3に記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記サブタンク内に所定の量までインク
    が補給されたことを検出するインク量検出手段が、サブ
    タンク内に収容されサブタンクに補給されたインクによ
    って浮上するフロート部材と、フロート部材の浮上位置
    にしたがって電気的な出力を発生する出力発生手段によ
    り構成されてなる請求項2乃至請求項5のいずれかに記
    載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記インクカートリッジからサブタンク
    に至るインク補給路が、可撓性のインク補給チューブに
    より構成されている請求項1乃至請求項7のいずれかに
    記載のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 前記インクカートリッジは、その外郭が
    気密状態に形成され、内部にインクを封入した可撓性素
    材により形成されたインクパックが収納されると共に、
    インクカートリッジの外郭構成部材とインクパックとで
    形成される空間内に、空気加圧ポンプにより生成される
    空気圧が印加され、空気圧の作用によりインクカートリ
    ッジからサブタンクに対してインクを補給するように構
    成された請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のイン
    クジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドより吐出される各インク
    をそれぞれ封入する複数のインクカートリッジが記録装
    置に着脱可能に装填され、1つの空気加圧ポンプにより
    生成される空気圧が、各インクカートリッジに対してそ
    れぞれ印加されるように構成した請求項8に記載のイン
    クジェット式記録装置。
  10. 【請求項10】 キャリッジに搭載されて記録用紙の幅
    方向に往復移動される記録ヘッドと、前記記録ヘッドと
    共にキャリッジに搭載され、インクカートリッジからイ
    ンク補給路を介してインクの補給を受けると共に、前記
    記録ヘッドにインクを供給するサブタンクを備えたイン
    クジェット式記録装置に用いられるインクカートリッジ
    のインクエンド判定方法であって、 前記サブタンク内に貯留されたインク消費量を演算し、
    その演算結果に基づいてインクカートリッジからサブタ
    ンクに対してインクを補給するインク補給ステップと、
    前記インク補給ステップの実行によりサブタンク内に所
    定の量までインクが補給された場合にインクカートリッ
    ジからサブタンクに対するインクの補給を停止させる補
    給停止ステップとが巡回して実行され、前記インク補給
    ステップと補給停止ステップとが巡回して実行されてい
    る間に、前記インク補給ステップの開始から所定時間の
    間に補給停止ステップに至るか否かを検証する計時ステ
    ップが実行され、前記計時ステップにおいて所定の時間
    経過後においても前記補給停止ステップに至らない場合
    に、インクカートリッジがインクエンド状態であると判
    定するようになされたインクジェット式記録装置に用い
    られるインクカートリッジのインクエンド判定方法。
  11. 【請求項11】 前記計時ステップにおいて、所定の時
    間経過後においても前記補給停止ステップに至らない場
    合であって、さらに前記インクカートリッジに貯留され
    たインク量が所定の値以下であることが確認された場合
    において、前記インクカートリッジがインクエンド状態
    であると判定するようになされた請求項10に記載のイ
    ンクジェット式記録装置に用いられるインクカートリッ
    ジのインクエンド判定方法。
JP2000041722A 1999-11-05 2000-02-18 インクジェット式記録装置および同装置に用いられるインクカートリッジのインクエンド判定方法 Expired - Lifetime JP3575376B2 (ja)

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