JP2001218402A - 回転電機 - Google Patents
回転電機Info
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Landscapes
- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気エアーギャップを小さくすることができ
るとともに、永久磁石間の磁気漏れを少なくすることが
できるロータを備えた回転電機を提供する。 【解決手段】 円筒状のステータと、該ステータ内に配
設されロータとからなり、該ロータがロータ鉄心と該ロ
ータ鉄心の外周面に装着された複数個の永久磁石および
該永久磁石の外周に嵌合した保護リングとを具備する回
転電機であって、保護リングは、径方向に強い磁気異方
性を有する一軸磁気異方性の軟磁性材によって構成され
ている。
るとともに、永久磁石間の磁気漏れを少なくすることが
できるロータを備えた回転電機を提供する。 【解決手段】 円筒状のステータと、該ステータ内に配
設されロータとからなり、該ロータがロータ鉄心と該ロ
ータ鉄心の外周面に装着された複数個の永久磁石および
該永久磁石の外周に嵌合した保護リングとを具備する回
転電機であって、保護リングは、径方向に強い磁気異方
性を有する一軸磁気異方性の軟磁性材によって構成され
ている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石界磁方式
の回転電機の改良に関する。
の回転電機の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】永久磁石界磁方式の発電機や電動機（以
下、回転電機という）は、円筒状のステータと、該ステ
ータ内に配設されロータ鉄心と該ロータ鉄心の外周面に
装着された複数個の永久磁石とからなるロータとによっ
て構成されている。そして、高速回転仕様の回転電機に
おいては、上記ロータ鉄心の外周面に装着された複数個
の永久磁石が遠心力によって飛散するのを防止するため
に、永久磁石の外周に保護リングが嵌合されている。こ
の保護リングは、一般にステンレス鋼板等の非磁性材に
よって構成されている。また、電動機の場合には、リラ
クタンストルクを利用するため、上記保護リングを電磁
鋼板によって構成したものもある。
下、回転電機という）は、円筒状のステータと、該ステ
ータ内に配設されロータ鉄心と該ロータ鉄心の外周面に
装着された複数個の永久磁石とからなるロータとによっ
て構成されている。そして、高速回転仕様の回転電機に
おいては、上記ロータ鉄心の外周面に装着された複数個
の永久磁石が遠心力によって飛散するのを防止するため
に、永久磁石の外周に保護リングが嵌合されている。こ
の保護リングは、一般にステンレス鋼板等の非磁性材に
よって構成されている。また、電動機の場合には、リラ
クタンストルクを利用するため、上記保護リングを電磁
鋼板によって構成したものもある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】而して、上記保護リン
グを非磁性材によって構成したものにおいては、ロータ
の永久磁石とステータとの間隔（エアーギャップ）が増
大し、発電機の場合には発電量の低下を招き、電動機の
場合には発生トルクが低下する原因となる。また、上記
保護リングを電磁鋼板によって構成した電動機において
は、保護リングを介して隣接する永久磁石間で磁気漏れ
が増加するので、この磁気漏れを補償するために多くの
磁石が必要となる等の問題がある。
グを非磁性材によって構成したものにおいては、ロータ
の永久磁石とステータとの間隔（エアーギャップ）が増
大し、発電機の場合には発電量の低下を招き、電動機の
場合には発生トルクが低下する原因となる。また、上記
保護リングを電磁鋼板によって構成した電動機において
は、保護リングを介して隣接する永久磁石間で磁気漏れ
が増加するので、この磁気漏れを補償するために多くの
磁石が必要となる等の問題がある。
【０００４】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その主たる技術的課題は、磁気エアーギャップを小
さくすることができるとともに、永久磁石間の磁気漏れ
を少なくすることができるロータを備えた回転電機を提
供することにある。
で、その主たる技術的課題は、磁気エアーギャップを小
さくすることができるとともに、永久磁石間の磁気漏れ
を少なくすることができるロータを備えた回転電機を提
供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記主
たる技術的課題を解決するために、円筒状のステータ
と、該ステータ内に配設されロータとからなり、該ロー
タがロータ鉄心と該ロータ鉄心の外周面に装着された複
数個の永久磁石および該永久磁石の外周に嵌合した保護
リングとを具備する回転電機において、該保護リング
は、径方向に強い磁気異方性を有する一軸磁気異方性の
軟磁性材によって構成されている、ことを特徴とする回
転電機が提供される。
たる技術的課題を解決するために、円筒状のステータ
と、該ステータ内に配設されロータとからなり、該ロー
タがロータ鉄心と該ロータ鉄心の外周面に装着された複
数個の永久磁石および該永久磁石の外周に嵌合した保護
リングとを具備する回転電機において、該保護リング
は、径方向に強い磁気異方性を有する一軸磁気異方性の
軟磁性材によって構成されている、ことを特徴とする回
転電機が提供される。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
回転電機の好適実施形態を図示している添付図面を参照
して、更に詳細に説明する。
回転電機の好適実施形態を図示している添付図面を参照
して、更に詳細に説明する。
【０００７】図１には、本発明に従って構成された永久
磁石界磁方式の回転電機の断面図が示されている。図示
の実施形態における回転電機は、円筒状のステータ２
と、該ステータ２内に配設されたロータ４とを具備して
いる。ステータ２は、ステータ鉄心２１と該ステータ鉄
心２１の内周部に配設されたコイル２２とからなってい
る。ステータ鉄心２１は、例えば環状の珪素鋼板を積層
して構成されており、内周部に周方向に交互に形成され
た複数個のスロット２１ａと複数個の歯２１ｂを備えて
いる。コイル２２は、上記歯２１ｂに巻き付けられスロ
ット２１ａに収容されている。
磁石界磁方式の回転電機の断面図が示されている。図示
の実施形態における回転電機は、円筒状のステータ２
と、該ステータ２内に配設されたロータ４とを具備して
いる。ステータ２は、ステータ鉄心２１と該ステータ鉄
心２１の内周部に配設されたコイル２２とからなってい
る。ステータ鉄心２１は、例えば環状の珪素鋼板を積層
して構成されており、内周部に周方向に交互に形成され
た複数個のスロット２１ａと複数個の歯２１ｂを備えて
いる。コイル２２は、上記歯２１ｂに巻き付けられスロ
ット２１ａに収容されている。
【０００８】ロータ４は、ロータ軸４１と、該ロータ軸
４１に装着されたロータ鉄心４２と、該ロータ鉄心４２
の外周面に装着された複数個の永久磁石４３と、該複数
個の永久磁石４３の外周に嵌合した保護リング４４とか
らなっている。ロータ軸４１に装着されたロータ鉄心４
２は、例えばＳ４５Ｃ等の磁性材によって構成されてい
る。永久磁石４３は、例えばＮｄ２ Ｆｅ１４Ｂ等の希
土類化合物からなっており、図示の実施形態においては
ロータ鉄心４２の外周面に８個配設され、接着剤によっ
て取り付けられている。この永久磁石４３は、外周側と
内周側に磁極が形成されており、隣同士が互いに逆相に
なるように配置されている。上記保護リング４４は、径
方向に強い磁気異方性を有する一軸磁気異方性の軟磁性
材によって構成されている。保護リング４４は、周方向
への磁気漏れが少なく永久磁石４３からステータ２の方
向、即ち径方向に強い磁気異方性を有する磁性材で構成
されていることが重要である。また、保護リング４４の
磁性材としては、保磁力が小さい軟磁性材であることが
望ましい。即ち、保磁力が大きいと（２ｋ０ｅを越える
と）、一旦減磁されたり、正常方向と異なる方向に磁化
されてしまったとき、磁化の可逆性が失われ、保磁力が
小さいと（２ｋ０ｅ以下、好ましくは１ｋ０ｅ以下）、
磁化の可逆性が良好となるからである。従って、保護リ
ング４４の磁性材としては、保磁力が２ｋ０ｅ以下、好
ましくは１ｋ０ｅ以下の軟磁性材であることが望まし
い。
４１に装着されたロータ鉄心４２と、該ロータ鉄心４２
の外周面に装着された複数個の永久磁石４３と、該複数
個の永久磁石４３の外周に嵌合した保護リング４４とか
らなっている。ロータ軸４１に装着されたロータ鉄心４
２は、例えばＳ４５Ｃ等の磁性材によって構成されてい
る。永久磁石４３は、例えばＮｄ２ Ｆｅ１４Ｂ等の希
土類化合物からなっており、図示の実施形態においては
ロータ鉄心４２の外周面に８個配設され、接着剤によっ
て取り付けられている。この永久磁石４３は、外周側と
内周側に磁極が形成されており、隣同士が互いに逆相に
なるように配置されている。上記保護リング４４は、径
方向に強い磁気異方性を有する一軸磁気異方性の軟磁性
材によって構成されている。保護リング４４は、周方向
への磁気漏れが少なく永久磁石４３からステータ２の方
向、即ち径方向に強い磁気異方性を有する磁性材で構成
されていることが重要である。また、保護リング４４の
磁性材としては、保磁力が小さい軟磁性材であることが
望ましい。即ち、保磁力が大きいと（２ｋ０ｅを越える
と）、一旦減磁されたり、正常方向と異なる方向に磁化
されてしまったとき、磁化の可逆性が失われ、保磁力が
小さいと（２ｋ０ｅ以下、好ましくは１ｋ０ｅ以下）、
磁化の可逆性が良好となるからである。従って、保護リ
ング４４の磁性材としては、保磁力が２ｋ０ｅ以下、好
ましくは１ｋ０ｅ以下の軟磁性材であることが望まし
い。
【０００９】以下、一軸磁気異方性の軟磁性材および一
軸磁気異方性の軟磁性材によって保護リング４４を製作
する製造方法の一例について説明する。一軸磁気異方性
の軟磁性材は、特開平１０ー２８４３１４号公報に記載
された材料を用いることが望ましい。即ち、一軸磁気異
方性の磁性材は、結晶粒のｃ軸方向に磁界を印可した場
合に磁化され易く、結晶粒のｃ軸と垂直な面内の方向に
磁界を印可した場合に磁化され難い磁性材料である。一
軸磁気異方性を示す化合物としては、Ｐｒ２Ｆｅ１４
Ｂ，Ｎｄ１ Ｆｅ１４Ｂ，Ｔｂ１ Ｆｅ１４Ｂ，Ｄｙ２
Ｆｅ１４Ｂ，Ｓｍ２ Ｆｅ１７Ｎ３，Ｓｍ２ （Ｆｅ
１−２ Ｃｏ２ ）１７等がある。このような一軸磁気
異方性を示す化合物の結晶粒を含む粉末に、希望する方
向に制御された磁界を印可して、その磁界の方向にｃ軸
を配向することによって一軸磁気異方性の磁性材が得ら
れる。このようにして、ｃ軸方向が所望の方向に配向さ
れた粉末を、径方向にｃ軸方向が向くようにしてリング
状に圧縮成形し、この成形体を焼結することによって径
方向に強い磁気異方性を有する保護リング４４を製造す
ることができる。
軸磁気異方性の軟磁性材によって保護リング４４を製作
する製造方法の一例について説明する。一軸磁気異方性
の軟磁性材は、特開平１０ー２８４３１４号公報に記載
された材料を用いることが望ましい。即ち、一軸磁気異
方性の磁性材は、結晶粒のｃ軸方向に磁界を印可した場
合に磁化され易く、結晶粒のｃ軸と垂直な面内の方向に
磁界を印可した場合に磁化され難い磁性材料である。一
軸磁気異方性を示す化合物としては、Ｐｒ２Ｆｅ１４
Ｂ，Ｎｄ１ Ｆｅ１４Ｂ，Ｔｂ１ Ｆｅ１４Ｂ，Ｄｙ２
Ｆｅ１４Ｂ，Ｓｍ２ Ｆｅ１７Ｎ３，Ｓｍ２ （Ｆｅ
１−２ Ｃｏ２ ）１７等がある。このような一軸磁気
異方性を示す化合物の結晶粒を含む粉末に、希望する方
向に制御された磁界を印可して、その磁界の方向にｃ軸
を配向することによって一軸磁気異方性の磁性材が得ら
れる。このようにして、ｃ軸方向が所望の方向に配向さ
れた粉末を、径方向にｃ軸方向が向くようにしてリング
状に圧縮成形し、この成形体を焼結することによって径
方向に強い磁気異方性を有する保護リング４４を製造す
ることができる。
【００１０】次に、保護リング４４の他の製造方法につ
いて説明する。例えば、Ｒ２ Ｆｅ１４Ｂを含む合金の
板状の圧延材を、７００°Ｃ以上の温度に加熱した状態
で一対のローラ間で熱間圧延加工すると、圧延方向即ち
寸法が縮小した方向と平行にＲ２Ｆｅ１４Ｂの結晶粒の
ｃ軸が配向した一軸磁気異方性を有する磁性材料が得ら
れる。このようにして圧延加工された板材をリング状に
形成することにより、径方向に強い磁気異方性を有する
保護リング４４を製造することができる。
いて説明する。例えば、Ｒ２ Ｆｅ１４Ｂを含む合金の
板状の圧延材を、７００°Ｃ以上の温度に加熱した状態
で一対のローラ間で熱間圧延加工すると、圧延方向即ち
寸法が縮小した方向と平行にＲ２Ｆｅ１４Ｂの結晶粒の
ｃ軸が配向した一軸磁気異方性を有する磁性材料が得ら
れる。このようにして圧延加工された板材をリング状に
形成することにより、径方向に強い磁気異方性を有する
保護リング４４を製造することができる。
【００１１】以上のように、図示の実施形態における保
護リング４４は径方向に強い磁気異方性を有する一軸磁
気異方性の磁性材で構成されているので、保護リング４
４を介する永久磁石４３間の磁気漏れが少なく、永久磁
石４３とステータ２間における磁束密度が増大する。従
って、永久磁石の量が少なくても回転電機としての性能
を確保することができる。また、保護リング４４は磁性
材で構成されているので、ステータ２との間の磁気エア
ーギャップを小さくすることができ、保護リング４４を
非磁性材によって構成した従来の回転電機と比べ、同一
の永久磁石を用いても発電機の場合には発電量を増大す
ることができ、電動機の場合には発生トルクを増大する
ことができる。
護リング４４は径方向に強い磁気異方性を有する一軸磁
気異方性の磁性材で構成されているので、保護リング４
４を介する永久磁石４３間の磁気漏れが少なく、永久磁
石４３とステータ２間における磁束密度が増大する。従
って、永久磁石の量が少なくても回転電機としての性能
を確保することができる。また、保護リング４４は磁性
材で構成されているので、ステータ２との間の磁気エア
ーギャップを小さくすることができ、保護リング４４を
非磁性材によって構成した従来の回転電機と比べ、同一
の永久磁石を用いても発電機の場合には発電量を増大す
ることができ、電動機の場合には発生トルクを増大する
ことができる。
【００１２】
【発明の効果】本発明による回転電機は以上のように構
成されているので、以下に述べる作用効果を奏する。
成されているので、以下に述べる作用効果を奏する。
【００１３】即ち、本発明によれば、ロータを構成する
ロータ鉄心の外周面に装着された複数個の永久磁石の外
周に嵌合した保護リングが、径方向に強い磁気異方性を
有する一軸磁気異方性の軟磁性材によって構成されてい
るので、保護リングを介する永久磁石間の磁気漏れが少
なく、永久磁石とステータ間における磁束密度が増大す
る。従って、永久磁石の量が少なくても回転電機として
の性能を確保することができる。また、保護リングは磁
性材で構成されているので、ステータとの間の磁気エア
ーギャップを小さくすることができ、保護リングを非磁
性材によって構成した従来の回転電機と比べ、同一の永
久磁石を用いても発電機の場合には発電量を増大するこ
とができ、電動機の場合には発生トルクを増大すること
ができる。
ロータ鉄心の外周面に装着された複数個の永久磁石の外
周に嵌合した保護リングが、径方向に強い磁気異方性を
有する一軸磁気異方性の軟磁性材によって構成されてい
るので、保護リングを介する永久磁石間の磁気漏れが少
なく、永久磁石とステータ間における磁束密度が増大す
る。従って、永久磁石の量が少なくても回転電機として
の性能を確保することができる。また、保護リングは磁
性材で構成されているので、ステータとの間の磁気エア
ーギャップを小さくすることができ、保護リングを非磁
性材によって構成した従来の回転電機と比べ、同一の永
久磁石を用いても発電機の場合には発電量を増大するこ
とができ、電動機の場合には発生トルクを増大すること
ができる。
【図１】本発明に従って構成された回転電機の一実施形
態を示す断面図。
態を示す断面図。
２：ステータ ２１：ステータ鉄心 ２１ａ：スロット ２１ｂ：歯 ２２：コイル ４：ロータ ４１：ロータ軸 ４２：ロータ鉄心 ４３：永久磁石 ４４：保護リング
【手続補正書】
【提出日】平成１２年６月１６日（２０００．６．１
６）
６）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００７
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００７】図１には、本発明に従って構成された永久
磁石界磁方式の回転電機の断面図が示されている。図示
の実施形態における回転電機は、円筒状のステータ２
と、該ステータ２内に配設されたロータ４とを具備して
いる。ステータ２は、ステータ鉄心２１と該ステータ鉄
心２１の内周部に配設されたコイル２２とからなってい
る。ステータ鉄心２１は、例えば環状の珪素鋼板を積層
して構成されており、内周部に周方向に交互に形成され
た複数個のスロット２１ａと複数個の歯２１ｂを備えて
いる。コイル２２は、上記歯２１ｂに巻き付けられスロ
ット２１ａに収容されている。
磁石界磁方式の回転電機の断面図が示されている。図示
の実施形態における回転電機は、円筒状のステータ２
と、該ステータ２内に配設されたロータ４とを具備して
いる。ステータ２は、ステータ鉄心２１と該ステータ鉄
心２１の内周部に配設されたコイル２２とからなってい
る。ステータ鉄心２１は、例えば環状の珪素鋼板を積層
して構成されており、内周部に周方向に交互に形成され
た複数個のスロット２１ａと複数個の歯２１ｂを備えて
いる。コイル２２は、上記歯２１ｂに巻き付けられスロ
ット２１ａに収容されている。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００８
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００８】ロータ４は、ロータ軸４１と、該ロータ軸
４１に装着されたロータ鉄心４２と、該ロータ鉄心４２
の外周面に装着された複数個の永久磁石４３と、該複数
個の永久磁石４３の外周に嵌合した保護リング４４とか
らなっている。ロータ軸４１に装着されたロータ鉄心４
２は、例えばＳ４５Ｃ等の磁性材によって構成されてい
る。永久磁石４３は、例えばＮｄ２Ｆｅ１４Ｂ等の希土
類化合物からなっており、図示の実施形態においてはロ
ータ鉄心４２の外周面に８個配設され、接着剤によって
取り付けられている。この永久磁石４３は、外周側と内
周側に磁極が形成されており、隣同士が互いに逆相にな
るように配置されている。上記保護リング４４は、径方
向に強い磁気異方性を有する一軸磁気異方性の軟磁性材
によって構成されている。保護リング４４は、周方向へ
の磁気漏れが少なく永久磁石４３からステータ２の方
向、即ち径方向に強い磁気異方性を有する磁性材で構成
されていることが重要である。また、保護リング４４の
磁性材としては、保磁力が小さい軟磁性材であることが
望ましい。即ち、保磁力が大きいと（２ｋ０ｅを越える
と）、一旦減磁されたり、正常方向と異なる方向に磁化
されてしまったとき、磁化の可逆性が失われ、保磁力が
小さいと（２ｋ０ｅ以下、好ましくは１ｋ０ｅ以下）、
磁化の可逆性が良好となるからである。従って、保護リ
ング４４の磁性材としては、保磁力が２ｋ０ｅ以下、好
ましくは１ｋ０ｅ以下の軟磁性材であることが望まし
い。
４１に装着されたロータ鉄心４２と、該ロータ鉄心４２
の外周面に装着された複数個の永久磁石４３と、該複数
個の永久磁石４３の外周に嵌合した保護リング４４とか
らなっている。ロータ軸４１に装着されたロータ鉄心４
２は、例えばＳ４５Ｃ等の磁性材によって構成されてい
る。永久磁石４３は、例えばＮｄ２Ｆｅ１４Ｂ等の希土
類化合物からなっており、図示の実施形態においてはロ
ータ鉄心４２の外周面に８個配設され、接着剤によって
取り付けられている。この永久磁石４３は、外周側と内
周側に磁極が形成されており、隣同士が互いに逆相にな
るように配置されている。上記保護リング４４は、径方
向に強い磁気異方性を有する一軸磁気異方性の軟磁性材
によって構成されている。保護リング４４は、周方向へ
の磁気漏れが少なく永久磁石４３からステータ２の方
向、即ち径方向に強い磁気異方性を有する磁性材で構成
されていることが重要である。また、保護リング４４の
磁性材としては、保磁力が小さい軟磁性材であることが
望ましい。即ち、保磁力が大きいと（２ｋ０ｅを越える
と）、一旦減磁されたり、正常方向と異なる方向に磁化
されてしまったとき、磁化の可逆性が失われ、保磁力が
小さいと（２ｋ０ｅ以下、好ましくは１ｋ０ｅ以下）、
磁化の可逆性が良好となるからである。従って、保護リ
ング４４の磁性材としては、保磁力が２ｋ０ｅ以下、好
ましくは１ｋ０ｅ以下の軟磁性材であることが望まし
い。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００９
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００９】以下、一軸磁気異方性の軟磁性材および一
軸磁気異方性の軟磁性材によって保護リング４４を製作
する製造方法の一例について説明する。一軸磁気異方性
の軟磁性材は、特開平１０ー２８４３１４号公報に記載
された材料を用いることが望ましい。即ち、一軸磁気異
方性の磁性材は、結晶粒のｃ軸方向に磁界を印可した場
合に磁化され易く、結晶粒のｃ軸と垂直な面内の方向に
磁界を印可した場合に磁化され難い磁性材料である。一
軸磁気異方性を示す化合物としては、Ｐｒ２Ｆｅ
１４Ｂ，Ｎｄ１Ｆｅ１４Ｂ，Ｔｂ１Ｆｅ１４Ｂ，Ｄｙ２
Ｆｅ１４Ｂ，Ｓｍ２ Ｆｅ１７Ｎ３，Ｓｍ２（Ｆｅ１−２
Ｃｏ２）１７等がある。このような一軸磁気異方性を示
す化合物の結晶粒を含む粉末に、希望する方向に制御さ
れた磁界を印可して、その磁界の方向にｃ軸を配向する
ことによって一軸磁気異方性の磁性材が得られる。この
ようにして、ｃ軸方向が所望の方向に配向された粉末
を、径方向にｃ軸方向が向くようにしてリング状に圧縮
成形し、この成形体を焼結することによって径方向に強
い磁気異方性を有する保護リング４４を製造することが
できる。
軸磁気異方性の軟磁性材によって保護リング４４を製作
する製造方法の一例について説明する。一軸磁気異方性
の軟磁性材は、特開平１０ー２８４３１４号公報に記載
された材料を用いることが望ましい。即ち、一軸磁気異
方性の磁性材は、結晶粒のｃ軸方向に磁界を印可した場
合に磁化され易く、結晶粒のｃ軸と垂直な面内の方向に
磁界を印可した場合に磁化され難い磁性材料である。一
軸磁気異方性を示す化合物としては、Ｐｒ２Ｆｅ
１４Ｂ，Ｎｄ１Ｆｅ１４Ｂ，Ｔｂ１Ｆｅ１４Ｂ，Ｄｙ２
Ｆｅ１４Ｂ，Ｓｍ２ Ｆｅ１７Ｎ３，Ｓｍ２（Ｆｅ１−２
Ｃｏ２）１７等がある。このような一軸磁気異方性を示
す化合物の結晶粒を含む粉末に、希望する方向に制御さ
れた磁界を印可して、その磁界の方向にｃ軸を配向する
ことによって一軸磁気異方性の磁性材が得られる。この
ようにして、ｃ軸方向が所望の方向に配向された粉末
を、径方向にｃ軸方向が向くようにしてリング状に圧縮
成形し、この成形体を焼結することによって径方向に強
い磁気異方性を有する保護リング４４を製造することが
できる。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１０
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１０】次に、保護リング４４の他の製造方法につ
いて説明する。例えば、Ｒ２Ｆｅ１４Ｂを含む合金の板
状の圧延材を、７００°Ｃ以上の温度に加熱した状態で
一対のローラ間で熱間圧延加工すると、圧延方向即ち寸
法が縮小した方向と平行にＲ２Ｆｅ１４Ｂの結晶粒のｃ
軸が配向した一軸磁気異方性を有する磁性材料が得られ
る。このようにして圧延加工された板材をリング状に形
成することにより、径方向に強い磁気異方性を有する保
護リング４４を製造することができる。
いて説明する。例えば、Ｒ２Ｆｅ１４Ｂを含む合金の板
状の圧延材を、７００°Ｃ以上の温度に加熱した状態で
一対のローラ間で熱間圧延加工すると、圧延方向即ち寸
法が縮小した方向と平行にＲ２Ｆｅ１４Ｂの結晶粒のｃ
軸が配向した一軸磁気異方性を有する磁性材料が得られ
る。このようにして圧延加工された板材をリング状に形
成することにより、径方向に強い磁気異方性を有する保
護リング４４を製造することができる。
フロントページの続き Ｆターム(参考） 5H622 CA02 CA05 DD02 PP03 PP16 PP18 PP19 QB05
Claims (1)
- 【請求項１】 円筒状のステータと、該ステータ内に配
設されロータとからなり、該ロータがロータ鉄心と該ロ
ータ鉄心の外周面に装着された複数個の永久磁石および
該永久磁石の外周に嵌合した保護リングとを具備する回
転電機において、 該保護リングは、径方向に強い磁気異方性を有する一軸
磁気異方性の軟磁性材によって構成されている、 ことを特徴とする回転電機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000028295A JP2001218402A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000028295A JP2001218402A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 回転電機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001218402A true JP2001218402A (ja) | 2001-08-10 |
Family
ID=18553726
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000028295A Pending JP2001218402A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 回転電機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001218402A (ja) |
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2000
- 2000-02-04 JP JP2000028295A patent/JP2001218402A/ja active Pending
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