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JP2001216655A - 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び記録再生方法 - Google Patents

光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び記録再生方法

Info

Publication number
JP2001216655A
JP2001216655A JP2000030269A JP2000030269A JP2001216655A JP 2001216655 A JP2001216655 A JP 2001216655A JP 2000030269 A JP2000030269 A JP 2000030269A JP 2000030269 A JP2000030269 A JP 2000030269A JP 2001216655 A JP2001216655 A JP 2001216655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
recording
recording medium
optical recording
recorded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000030269A
Other languages
English (en)
Inventor
Somei Endo
惣銘 遠藤
Manabu Sato
学 佐藤
Toshihiro Akimori
敏博 秋森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000030269A priority Critical patent/JP2001216655A/ja
Publication of JP2001216655A publication Critical patent/JP2001216655A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録密度の高密度化を実現しながら、規格化
された従来の光記録媒体との間での互換性を容易にとる
ことを可能にする。 【解決手段】 記録トラックに記録される信号の変復調
方式及びウォブル信号の変復調方式を、規格化された既
存の光記録媒体における変復調方式と同一とし、また、
記録トラックに記録される信号の最短マークの周期長さ
とウォブル信号の1周期の長さとの比が、規格化された
既存の光記録媒体の記録トラックに記録される信号の最
短マークの周期長さとウォブル信号の1周期の長さとの
比と略等しくなるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録トラックに沿
ってウォブリンググルーブが形成され、上記記録トラッ
クに信号が記録される際に上記ウォブリンググルーブか
らのウォブル信号が再生される光記録媒体、そのような
光記録媒体を製造する際に使用される光記録媒体製造用
原盤、並びに、そのような光記録媒体を用いて信号の記
録及び/又は再生を行う記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体として、円盤状に形成されて
なり、光学的に記録及び/又は再生が行われる光ディス
クが実用化されている。このような光ディスクとして
は、例えば、コンパクトディスク(CD)等のように、
記録信号に対応したピット列がディスク基板に予め形成
されてなる再生専用光ディスクがある。ここで、ピット
列を構成する各ピットのマーク長は、記録対象の信号を
所定のビット間隔Tで規格化した長さとされる。すなわ
ち、ピット列を構成する各ピットのマーク長は、ビット
間隔Tの整数倍となり、最短ピットのマーク長は、例え
ばビット間隔Tの3倍(3T)とされている。
【0003】また、光ディスクとしては、例えば、いわ
ゆるコンパクトディスク・レコーダブルシステムに用い
られる光ディスク(以下、CD−Rという。)等のよう
に信号の書き込みが可能な光ディスクが実用化されてい
る。CD−Rは、有機色素系の記録材料を用いて信号の
記録再生が行われる追記型の光ディスクである。
【0004】このCD−Rは、記録トラックに沿って形
成されたウォブリンググルーブを有している。ここで、
ウォブリンググルーブとは、所定の周期で蛇行するよう
に形成された案内溝であり、案内溝を蛇行させることに
よって、案内溝自体に信号成分を持たせるようにしたも
のである。なお、案内溝は、例えばプッシュプル法によ
るトラッキングサーボを容易に行えるようにするため
に、記録トラックに沿って形成される溝である。
【0005】CD−Rでは、FM変調された絶対時間情
報を含むセクタ情報を、このウォブリンググルーブによ
る信号(ウォブル信号)として記録しておくようにして
いる(ATIP:Absolute Time In Pregroove)。すな
わち、CD−Rを記録媒体として用いるコンパクトディ
スク・レコーダブルシステムにおいては、ウォブリング
グルーブ上に集光させた記録再生用光スポットによっ
て、例えば22.05kHzを搬送波とするウォブル信
号を検出し、絶対時間情報を含むデータ列はその信号を
FM復調することによって検出するようにしている。
【0006】このように、絶対時間情報を含むセクタ情
報をウォブル信号として記録する方式では、信号を連続
的に記録することが可能であるので、信号が連続的に記
録されている再生専用光ディスクとの互換性を図る上で
有利である。すなわち、各セクタの先頭にアドレス情報
を配置する方式では、絶対時間情報と記録信号とを時分
割で記録することになり、記録した信号が不連続となっ
てしまうため、信号が連続的に記録されている再生専用
光ディスクとの互換性を図ることが困難であるが、絶対
時間情報を含むセクタ情報をウォブル信号として記録す
る方式では、再生専用光ディスクとの互換性を容易に図
ることができる。
【0007】また、ウォブリンググルーブを有する光デ
ィスクとしては、上述したCD−Rの他に、ミニディス
ク(MD:Mini Disc)等のように磁気光学効果を利用
して信号の記録再生を行う光磁気ディスクや、記録膜の
相変化を利用して信号の記録再生を行う相変化型光ディ
スク等、信号の書き換えが可能な光ディスクが挙げられ
る。但し、ミニディスクの場合は、ウォブル信号として
アドレス情報(ADIP:Address In Pregroove)が記
録されている。
【0008】これらの光ディスクに対して信号の記録再
生を行う際は、ウォーブリンググルーブにトラッキング
を行なって、例えば22.05kHzを搬送波とするウ
ォブル信号を検出し、このウォブル信号をFM(Freque
ncy Modulation)復調することで絶対時間情報を含むセ
クタ情報を検出する。そして、目的の絶対時間のグルー
ブに対応した記録トラックに、EFM変調(8→14変
調)された記録信号(EFM信号)を記録し、また、こ
こに記録された記録信号を再生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな光ディスクにおいては、規格化された既存の光ディ
スクと外径寸法を同じくしながら、より多くの情報を記
録できるように、記録密度の高密度化が盛んに行われて
いる。具体的には、記録密度の高密度化が図られた光デ
ィスクとしては、例えば、DVD−Rや、DVD−R
W、DVD+RW等が提案されている。
【0010】しかしながら、これらの光ディスクでは、
記録信号は、上述した既存の光ディスクにおけるEFM
変調とは異なるEFM+変調(8→16変調)により変
調された信号として記録される。また、ウォブル信号
も、上述した既存の光ディスクにおける周波数22.0
5kHzのFM変調とは異なり、DVD−RやDVD−
RWでは単一周波数のSIN波ウォブル信号として、D
VD+RWではPM(Phase Modulation)変調されたウ
ォブル信号として記録されている。
【0011】このため、これら記録密度の高密度化が図
られた光ディスクを記録媒体として用いる記録再生シス
テムに、これらの光ディスクに対する信号の記録再生を
可能としながら、既存の光ディスクに対する信号の記録
再生も可能とする、いわゆる互換性を持たせることが困
難であった。
【0012】このように、記録信号の変復調方式やウォ
ブル信号の変復調方式が異なる複数の光ディスク間で互
換性をとることを考えた場合、それぞれの光ディスクの
変復調方式に対応して、複数の変復調回路を重複搭載し
て記録再生システムを構成することが考えられるが、こ
のように複数の変復調回路を重複搭載することは、コス
トの面からも望ましくない。
【0013】本発明は、以上のような実情に鑑みて創案
されたものであって、記録密度の高密度化を実現しなが
ら、規格化された従来の光記録媒体との間での互換性を
容易にとることが可能な光記録媒体を提供し、また、そ
のような光記録媒体を製造する際に使用される光記録媒
体製造用原盤、並びに、そのような光記録媒体を用いて
信号の記録及び/又は再生を行う記録再生方法を提供す
ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光記録媒体
は、記録トラックに沿ってウォブリンググルーブが形成
され、上記記録トラックに信号が記録される際に上記ウ
ォブリンググルーブからのウォブル信号が再生される光
記録媒体である。そして、この光記録媒体は、上記記録
トラックに記録される信号の変復調方式及び上記ウォブ
ル信号の変復調方式を、規格化された光記録媒体におけ
る変復調方式と同一としながら、記録密度が既存の光記
録媒体よりも高められており、上記記録トラックに記録
される信号の最短マークの周期長さと上記ウォブル信号
の1周期の長さとの比が、上記規格化された光記録媒体
の記録トラックに記録される信号の最短マークの周期長
さとウォブル信号の1周期の長さとの比と略等しくされ
ている。
【0015】この光記録媒体によれば、記録トラックに
記録される信号の変復調方式及びウォブル信号の変復調
方式が、規格化された既存の光記録媒体における変復調
方式と同一であり、また、記録トラックに記録される信
号の最短マークの周期長さとウォブル信号の1周期の長
さとの比が、規格化された既存の光記録媒体の記録トラ
ックに記録される信号の最短マークの周期長さとウォブ
ル信号の1周期の長さとの比と略等しくされているの
で、記録トラックを走査する際の線速度を、既存の光記
録媒体に対する信号の記録再生を行う場合と異ならせる
だけで、既存の光記録媒体と同様にウォブル信号を再生
し、また、既存の光記録媒体と同様に記録トラック対す
るに信号の記録再生を行うことができる。
【0016】すなわち、この光記録媒体では、規格化さ
れた既存の光記録媒体よりも記録密度を高密度化させな
がら、この既存の光記録媒体との間での互換性を容易に
図ることが可能である。
【0017】また、本発明に係る光記録媒体製造用原盤
は、記録トラックに沿ってウォブリンググルーブが形成
され、上記記録トラックに信号が記録される際に上記ウ
ォブリンググルーブからのウォブル信号が再生される光
記録媒体を製造する際に使用される光記録媒体製造用原
盤であり、上記光記録媒体に形成されるウォブリンググ
ルーブに対応した凹凸パターンが形成されてなるもので
ある。そして、この光記録媒体製造用原盤を使用して製
造される光記録媒体は、上記記録トラックに記録される
信号の変復調方式及び上記ウォブル信号の変復調方式
を、規格化された光記録媒体における変復調方式と同一
としながら、記録密度が上記規格化された光記録媒体よ
りも高められており、上記記録トラックに記録される信
号の最短マークの周期長さと上記ウォブル信号の1周期
の長さとの比が、上記規格化された光記録媒体の記録ト
ラックに記録される信号の最短マークの周期長さとウォ
ブル信号の1周期の長さとの比と略等しくされている光
記録媒体である。
【0018】この光記録媒体製造用原盤を使用して光記
録媒体を製造すれば、規格化された既存の光記録媒体よ
りも記録密度を高密度化させながら、既存の光記録媒体
との間での互換性が図られた光記録媒体を製造すること
ができる。
【0019】また、本発明に係る記録再生方法は、記録
トラックに沿ってウォブリンググルーブが形成され、上
記記録トラックに信号が記録される際に上記ウォブリン
ググルーブからのウォブル信号が再生される光記録媒体
であって、上記記録トラックに記録される信号の変復調
方式及び上記ウォブル信号の変復調方式を同一としなが
ら、記録密度が異なる複数の光記録媒体を用い、これら
複数の光記録媒体の記録トラックに記録される信号の最
短マークの周期長さとウォブル信号の1周期の長さとの
比をそれぞれ略等しくしておき、これら複数の光記録媒
体の記録トラックを走査する際の線速度を各光記録媒体
毎に異ならせて信号の記録及び/又は再生を行うように
している。
【0020】この記録再生方法によれば、記録密度が異
なる複数の光記録媒体間での互換性を保って、これら記
録密度が異なる複数の光記録媒体のそれぞれに対して信
号の記録及び/又は再生を適切に行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、ここでは、有機
色素系の記録材料を用いて信号の記録再生が行われるC
D−Rに本発明を適用した例について説明する。
【0022】CD−Rは、図1に要部断面図で示すよう
に、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカー
ボネート(PC)等がディスク状に成形されてなるディ
スク基板1を備え、このディスク基板1上に、有機色素
系の記録材料がスピンコートされてなる記録層2が形成
されている。この記録層2上には、例えば金(Au)や
銀(Ag)等が成膜されて反射膜3が形成されており、
さらに、反射膜3上には、例えば紫外線硬化樹脂等がス
ピンコートされて保護層4が形成されている。なお、以
上の構成は、本発明を適用した光ディスクの一例を示す
ものであり、本発明が以上の例に限定されるものでない
ことは勿論である。
【0023】このCD−Rでは、図2に要部平面図で示
すように、ディスク基板1に、蛇行した案内溝であるウ
ォブリンググルーブ5が、例えばスパイラル状に形成さ
れている。そして、記録層2のウォブリンググルーブ5
に対応した部分が記録トラックとして設定されており、
この記録トラックに、EFM変調が施された信号(EF
M信号)が記録されるようになされている。
【0024】また、ウォブリンググルーブ5は、所定の
周期で蛇行(ウォブリング)するように形成されてお
り、このウォブリングによって、FM変調された絶対時
間情報を含むセクタ情報が、ATIP(Absolute Time
In Pregroove)ウォブル信号として記録されている。
【0025】ところで、本発明を適用したCD−Rは、
記録トラックに記録されるEFM信号の最短マークの周
期長さとATIPウォブル信号の1周期の長さとの比
が、規格化された既存のCD−Rの記録トラックに記録
されるEFM信号の最短マークの周期長さとATIPウ
ォブル信号の1周期の長さとの比と略等しくされてい
る。そして、本発明を適用したCD−Rは、規格化され
た既存のCD−Rとの互換性を保ちながら、既存のCD
−Rに比べて記録密度の高密度化が図られている。
【0026】以下、このことについて、本発明を適用し
たCD−R(2倍密度CD−R、4倍密度CD−R)を
規格化された既存のCD−R(1倍密度CD−R)と対
比させながら具体的に説明する。
【0027】規格化された既存のCD−Rである1倍密
度CD−Rにおいて、EFM信号のClock周波数は
4.32MHzであり、ATIPウォブル信号周波数は
22.05kHzである。そして、EFM信号のClo
ck周波数/ATIPウォブル信号周波数は195.9
2となる。
【0028】ここで、1倍密度CD−RにおけるEFM
信号の変復調及びATIPウォブル信号の変復調をその
まま適用して、2倍密度CD−R及び4倍密度CD−R
のEFM信号の変復調及びATIPウォブル信号の変復
調を行うことを考えると、2倍密度CD−R及び4倍密
度CD−RのEFM信号の帯域及びATIPウォブル信
号の帯域が、1倍密度CD−RのEFM信号の帯域及び
ATIPウォブル信号の帯域と略同一とされることが望
ましい。
【0029】本発明を適用した2倍密度CD−R及び4
倍密度CD−Rでは、記録密度を高密度化するために、
記録トラック間の間隔であるトラックピッチが狭ピッチ
化されていると共に、線密度が高められている。したが
って、2倍密度CD−R及び4倍密度CD−Rでは、記
録トラックを走査する際の線速度が、規格化された既存
のCD−Rである1倍密度CD−Rの記録トラックを走
査する際の線速度よりも遅く設定されることになる。
【0030】このように、記録トラックを走査する際の
線速度が、1倍密度CD−Rの記録トラックを走査する
際の線速度よりも遅く設定される2倍密度CD−R及び
4倍密度CD−Rにおいて、EFM信号の帯域及びAT
IPウォブル信号の帯域を、1倍密度CD−Rにおける
EFM信号の帯域及びATIPウォブル信号の帯域と一
致させるには、EFM信号の最短マークの周期長さとA
TIPウォブル信号の1周期の長さをそれぞれ同じ割合
で短くする必要がある。
【0031】換言すると、2倍密度CD−R及び4倍密
度CD−Rにおいて、EFM信号の帯域及びATIPウ
ォブル信号の帯域を、1倍密度CD−RにおけるEFM
信号の帯域及びATIPウォブル信号の帯域と一致させ
るには、EFM信号の最短マークの周期長さとATIP
ウォブル信号の1周期の長さとの比を、1倍密度CD−
RのEFM信号の最短マークの周期長さとATIPウォ
ブル信号の1周期の長さとの比と略等しくする必要があ
る。
【0032】具体的な数値を挙げて説明すると、規格化
された既存のCD−Rである1倍密度CD−Rにおける
EFM信号のClock周波数は、上述したように4.
32MHzである。ここで、EFM信号のClock周
波数は、最短マーク(3T)信号周波数の6倍であるの
で、1倍密度CD−RのEFM信号の最短マーク信号周
波数は、720kHzである。また、1倍密度CD−R
におけるATIPウォブル信号周波数は、上述したよう
に22.05kHzである。
【0033】ここで、1倍密度CD−Rにおける線速度
は、1.20m/secに設定されている。このような
線速度において、EFM信号の帯域及びATIPウォブ
ル信号の帯域が上述した値となるように、1倍密度CD
−Rにおいては、最短マーク(3T)の長さ(図2にお
けるML)が約0.83333μm、ウォブル信号1周
期の長さ(図2におけるWL)が約54.422μmに
設定されている。なお、1倍密度CD−Rでは、信号の
記録再生に使用する光の波長λは780nm、対物レン
ズの開口数NAは0.45に設定されており、また、ト
ラックピッチ(図2におけるTP)は1.60μmに設
定されている。
【0034】ここで、最短マークの周期長さ(図2にお
けるMFL)を考えると、最短マークの周期は、最短マ
ーク(3T)と最短ランド(3T)との繰り返しである
ので、最短マーク長さの2倍になる。したがって、1倍
密度CD−Rにおける最短マークの周期長さは、約1.
66666μmである。
【0035】以上のように、規格化された既存のCD−
Rである1倍密度CD−Rにおいて、ウォブル信号1周
期の長さ(図2におけるWL)は約54.422μmで
あり、最短マークの周期長さ(図2におけるMFL)は
約1.66666μmである。したがって、最短マーク
の周期長さとウォブル信号1周期の長さとの比(ウォブ
ル信号1周期長さ/最短マーク周期長さ)は、約32.
653になる。
【0036】このような1倍密度のCD−Rに対して、
記録密度の高密度化を図りながら、1倍密度CD−Rと
同様にEFM信号の変復調及びATIPウォブル信号の
変復調を行うために、本発明を適用した2倍密度CD−
R及び4倍密度CD−Rでは、最短マークの周期長さと
ウォブル信号1周期の長さとの比(ウォブル信号1周期
長さ/最短マーク周期長さ)が、1倍密度のCD−Rと
同じく約32.653となるようにしている。
【0037】具体的には、本発明を適用した2倍密度C
D−Rにおいては、線速度は0.88m/secに設定
され、最短マークの長さが約0.61111μm、ウォ
ブル信号1周期の長さが約39.909μmに設定され
ている。なお、2倍密度CD−Rでは、信号の記録再生
に使用する光の波長λは780nm、対物レンズの開口
数NAは0.55に設定されており、また、トラックピ
ッチは1.10μmに設定されている。
【0038】このような2倍密度CD−Rでは、ウォブ
ル信号1周期の長さは上述したように約39.909μ
mであり、最短マークの周期長さは最短マークの長さの
2倍の約1.22222μmである。したがって、最短
マークの周期長さとウォブル信号1周期の長さとの比
(ウォブル信号1周期長さ/最短マーク周期長さ)は、
規格化された既存のCD−Rである1倍密度CD−Rと
同じ約32.653になる。したがって、この2倍密度
CD−Rでは、記録密度の高密度化を図りながら、1倍
密度CD−Rと同様のEFM信号の変復調及びATIP
ウォブル信号の変復調による信号の記録再生が可能であ
る。
【0039】また、本発明を適用した4倍密度CD−R
においては、線速度は0.60m/secに設定され、
最短マークの長さが約0.41666μm、ウォブル信
号1周期の長さが約27.211μmに設定されてい
る。なお、4倍密度CD−Rでは、信号の記録再生に使
用する光の波長λは780nm、対物レンズの開口数N
Aは0.60に設定されており、また、トラックピッチ
は0.80μmに設定されている。
【0040】このような4倍密度CD−Rでは、ウォブ
ル信号1周期の長さは上述したように約27.211μ
mであり、最短マークの周期長さは最短マークの長さの
2倍の約0.83332μmである。したがって、最短
マークの周期長さとウォブル信号1周期の長さとの比
(ウォブル信号1周期長さ/最短マーク周期長さ)は、
規格化された既存のCD−Rである1倍密度CD−Rと
同じ約32.653になる。したがって、この4倍密度
CD−Rでは、記録密度の高密度化を図りながら、1倍
密度CD−Rと同様のEFM信号の変復調及びATIP
ウォブル信号の変復調による信号の記録再生が可能であ
る。
【0041】なお、以上説明した最短マークの周期長さ
とウォブル信号1周期の長さとの比は、最短マークの空
間周波数とウォブル信号の空間周波数の比、すなわち、
記録トラックの単位長さ当たりに存在するマークの個数
とウォブル周期との比として捉えることもできる。
【0042】規格化された既存のCD−Rである1倍密
度CD−Rにおいて、最短マークの空間周波数とウォブ
ル信号の空間周波数の比(最短マーク信号空間周波数/
ウォブル信号空間周波数)は約32.653であり、本
発明を適用した2倍密度CD−Rにおいても、最短マー
クの空間周波数とウォブル信号の空間周波数の比(最短
マーク信号空間周波数/ウォブル信号空間周波数)が、
1倍密度のCD−Rと同じく約32.653となるよう
にしている。また、本発明を適用した4倍密度CD−R
においても、最短マークの空間周波数とウォブル信号の
空間周波数の比(最短マーク信号空間周波数/ウォブル
信号空間周波数)が、1倍密度のCD−Rと同じく約3
2.653となるようにしている。
【0043】以上のような2倍密度CD−Rでは、0.
88m/secの線速度で記録トラックを走査するよう
にすれば、EFM信号の帯域及びATIPウォブル信号
の帯域を、1倍密度CD−RのEFM信号の帯域(クロ
ック周波数:4.32MHz、最短マーク信号周波数:
720kHz)及びATIPウォブル信号の帯域(2
2.05kHz)に一致させることがとでき、1倍密度
CD−Rと同様のEFM信号の変復調及びATIPウォ
ブル信号の変復調による信号の記録再生が可能となる。
【0044】また、以上のような4倍密度CD−Rで
は、0.60m/secの線速度で記録トラックを走査
するようにすれば、EFM信号の帯域及びATIPウォ
ブル信号の帯域を、1倍密度CD−RのEFM信号の帯
域(クロック周波数:4.32MHz、最短マーク信号
周波数:720kHz)及びATIPウォブル信号の帯
域(22.05kHz)に一致させることがとでき、1
倍密度CD−Rと同様のEFM信号の変復調及びATI
Pウォブル信号の変復調による信号の記録再生が可能と
なる。
【0045】次に、本発明を適用したCD−Rの製造方
法について、具体的な一例を挙げて説明する。
【0046】本発明を適用したCD−Rを製造する際
は、先ず、ウォブリンググルーブ5に対応した凹凸パタ
ーンを有する光記録媒体製造用原盤を作製する。
【0047】ウォブリンググルーブ5に対応した凹凸パ
ターンを有する光記録媒体製造用原盤を作製する際は、
先ず、表面が高精度に研磨された円盤状のガラス基板を
洗浄し、乾燥させる。そして、このガラス基板上に感光
材料であるフォトレジストを塗布する。
【0048】次に、フォトレジストが塗布されたガラス
基板を、図3に示すようなレーザカッティング装置10
に装着し、ガラス基板50上に塗布されたフォトレジス
ト51を露光して、このフォトレジスト51にウォブリ
ンググルーブ5に対応した潜像を形成する。
【0049】図3に示すレーザカッティング装置10
は、光源11として、波長λが442nmのレーザ光を
出射するHe−Cdレーザを備える。そして、この光源
11から出射された光(以下、露光ビームB1とい
う。)を用いてフォトレジスト51を露光し、ウォブリ
ンググルーブ5に対応した潜像を形成する。
【0050】フォトレジスト51が塗布されたガラス基
板50は、回転駆動装置に取り付けられる。そして、フ
ォトレジスト51を露光する際、ガラス基板50は、フ
ォトレジスト51の全面にわたって所望のパターンでの
露光がなされるように、図3中矢印Aに示すように回転
駆動装置によって所定の回転速度にて回転操作されると
ともに、移動光学テーブル52によって、図3中矢印B
で示す方向に所定の移動速度で平行移動される。
【0051】具体的には、2倍密度CD−R用の光記録
媒体製造用原盤を作製する場合には、ガラス基板50
は、露光ビームB1がフォトレジスト51上を移動する
線速度が0.88m/secとなるように回転操作され
る。また、ガラス基板50が1回転する毎に、移動光学
テーブル52が、図3中矢印Bで示す方向に1.10μ
m(トラックピッチ分)だけ移動操作される。
【0052】光源11から出射された露光ビームB1
は、ミラー12,13で反射されて、移動光学テーブル
52上に水平且つ平行に導かれる。そして、移動光学テ
ーブル52上に水平且つ平行に導かれた露光ビームB1
は、偏向光学系14によって光学偏向が施される。
【0053】ここで、偏向光学系14は、第1の露光ビ
ームに対して光学偏向を施すためのものであり、音響光
学偏向器(AOD:Acousto Optical Deflector)15
と、このAOD15の音響光学素子の格子面とブラッグ
条件を満たし、露光ビームの水平高さが変わらないよう
に配置された2つのウェッジプリズム16,17を有し
ている。そして、偏向光学系14に入射した露光ビーム
B1は、ウェッジプリズム16を介してAOD15に入
射し、このAOD15によって、所望する露光パターン
に対応するように光学偏向(ウォブリング)が施され
る。そして、AOD15によって光学偏向が施された露
光ビームB1は、ウエッジプリズム17を介して偏向光
学系14から出射されることになる。
【0054】AOD15の音響光学素子としては、例え
ば酸化テルル(TeO2)が用いられる。また、AOD
15には、このAOD15を駆動するための駆動用ドラ
イバ18が取り付けられている。そして、フォトレジス
ト51の露光時には、駆動用ドライバ18に、電圧周波
数制御器(VCO19)から、制御信号S1(22.0
5kHzの絶対時間情報)によりFM変調された高周波
信号S2(中心周波数244MHz)が供給される。そ
して、この高周波信号S2に応じて駆動用ドライバ18
によりAOM15が駆動される。具体的には、AOD1
5においては、22.05kHzの制御信号S1に応じ
てブラッグ角が変化し、これにより、露光ビームB1に
対して絶対時間情報に応じた光学偏向が施されることに
なる。
【0055】偏光光学系14により所望の露光パターン
に応じて光学偏向が施された露光ビームB1は、拡大レ
ンズ20によって所定のビーム径とされた上でミラー2
1によって反射されて対物レンズ22へと導かれ、当該
対物レンズ22によってフォトレジスト51上に集光さ
れる。このとき、露光ビームB1は、回転駆動装置によ
って回転駆動されるガラス基板50に塗布されたフォト
レジスト51上に集光されることになる。そして、露光
ビームB1がフォトレジスト51上に集光した状態で、
移動光学テーブル52が移動操作される。この結果、露
光ビームB1の照射軌跡に応じた潜像が、ウォブリング
グルーブ5に対応した潜像として、フォトレジスト51
に形成されることとなる。
【0056】なお、露光ビームB1をフォトレジスト5
1上に集光するための対物レンズ22は、より微細なパ
ターンの潜像を形成できるようにするために、開口数N
Aが大きい方が好ましい。具体的には、対物レンズ22
としては、開口数NAが0.9程度のレンズが好適であ
る。
【0057】また、このように露光ビームB1をフォト
レジスト51に照射する際は、必要に応じて、拡大レン
ズ20によって露光ビームB1のビーム径を変化させ、
対物レンズ22に対する有効開口数を調整する。これに
より、フォトレジスト51の表面に集光される露光ビー
ムB1のスポット径を変化させることができる。ここで
は、拡大レンズ20として、焦点距離が80mmのレン
ズを使用した。
【0058】なお、以上は、2倍密度CD−R用の光記
録媒体製造用原盤を作製する場合を例に挙げて説明した
が、4倍密度CD−R用の光記録媒体製造用原盤を作製
する場合も、中心周波数224MHzの高周波信号S2
を、周波数22.05kHzの制御信号S1(ATIP
ウォブル信号)にてFM変調して、VCO19から駆動
用ドライバ18に供給する。そして、この高周波信号S
2に応じて駆動用ドライバ18によりAOM15を駆動
することにより、露光ビームB1を光学偏向させる。そ
して、この光学偏向された露光ビームB1をフォトレジ
スト51に照射させることにより、フォトレジスト51
にウォブリンググルーブ5に対応した潜像を形成する。
【0059】ただし、4倍密度CD−R用の光記録媒体
製造用原盤を作製する場合には、ガラス基板50を、露
光ビームB1がフォトレジスト51上を移動する線速度
が0.60m/secとなるように回転駆動装置によっ
て回転操作する。また、4倍密度CD−R用の光記録媒
体製造用原盤を作製する場合には、ガラス基板50が1
回転する毎に、移動光学テーブル52を、図3中矢印B
で示す方向に0.80μm(トラックピッチ分)だけ移
動操作する。
【0060】以上のようにして、フォトレジスト51に
ウォブリンググルーブ5に対応した潜像を形成したら、
次に、フォトレジスト51が塗布されている面が上面と
なるように、ガラス基板50を現像機の回転駆動装置上
に載置する。そして、当該回転駆動装置を回転させるこ
とによりガラス基板50を回転させながら、フォトレジ
スト51上に現像液を滴下して現像処理を施す。これに
より、ガラス基板50上にウォブリンググルーブ5に対
応した凹凸パターンが形成される。
【0061】次に、上記凹凸パターン上に無電界メッキ
法によりNi等からなる導電化膜を形成し、その後、導
電化膜が形成されたガラス基板を電鋳装置に取り付け、
電気メッキ法により導電化膜上にNi等からなるメッキ
層を、300±5μm程度の厚さとなるように形成す
る。その後、このメッキ層を剥離し、剥離したメッキを
アセトン等を用いて洗浄し、凹凸パターンが転写された
面に残存しているフォトレジストを除去する。
【0062】以上の工程により、ガラス基板50上に形
成されていた凹凸パターンが転写されたメッキからなる
光記録媒体製造用原盤、すなわち、ウォブリンググルー
ブ5に対応した凹凸パターンが形成された光記録媒体製
造用原盤(いわゆるスタンパ)が完成する。
【0063】なお、この光記録媒体製造用原盤は、本発
明が適用されてなる光記録媒体製造用原盤である。すな
わち、この光記録媒体製造用原盤は、記録トラックに沿
ってウォブリンググルーブ5が形成されてなる光ディス
クを製造する際に使用される光記録媒体製造用原盤であ
って、ウォブリンググルーブ5に対応した凹凸パターン
であるグルーブパターンがスパイラル状に形成されてな
るものである。
【0064】次に、以上のように作製された光記録媒体
製造用原盤を用いて、例えばポリカーボネート等の透明
樹脂を射出成形し、光記録媒体製造用原盤の表面形状が
転写され、ウォブリンググルーブ5が形成されたディス
ク基板1を作製する。なお、このディスク基板1は、例
えば、厚みが1.2mm、直径120mmのディスク状
に成形された樹脂成形物であり、その屈折率は例えば
1.58である。
【0065】次に、以上のように作製されたディスク基
板1上に、例えば、シアニン系色素の2重量%のTFP
(テトラフロロプロパノール)溶液を滴下した後、この
ディスク基板1を400rpmの速度で20秒間回転
し、振り切り乾燥する。そして、ディスク基板1上に、
例えば、実質的にシアニン色素のみからなる記録材料を
スピンコート法等により塗布(成膜)し、記録層2を形
成する。
【0066】さらに、この記録層2の上に反射膜3とし
て、例えば、厚さ100nmの銀薄膜をスパッタリング
により成膜した後、例えば、10μmの紫外線硬化樹脂
層をスピンコート法により塗布し、当該紫外線硬化樹脂
に対して紫外線を照射し硬化させることにより保護層4
を形成する。これにより、本発明を適用したCD−Rが
完成する。
【0067】実際に、以上のような製造方法により2倍
密度CD−Rを製造し、その評価を行った。以下、その
評価の結果について説明する。
【0068】評価用の2倍密度CD−Rとして、トラッ
クピッチを1.10μm、ウォブリンググルーブ5の幅
を0.4μm、ウォブリンググルーブ5の深さを180
nmに設定した2倍密度CD−Rを製造した。この評価
用の2倍密度CD−Rでは、上述した製造方法で例示し
たように、ディスク基板1を光記録媒体製造用原盤を用
いた射出成形により作製し、記録層2には有機色素系の
記録材料を用い、反射膜3として厚さ100nmの銀薄
膜を成膜し、紫外線硬化樹脂を硬化させて厚さ10μm
の保護層4とした。
【0069】この評価用の2倍密度CD−Rにおいて
は、ウォブリンググルーブ5のウォブル振幅量を領域毎
に変化させ、±20nm、±24nm、±28nmの3
種類のウォブル振幅量をもたせるようにした。
【0070】以上のように製造された評価用の2倍密度
CD−Rを、図4に示すような記録再生装置30を用い
て、0.88m/secの線速度で回転操作させなが
ら、ウォブリンググルーブ5上にトラッキングして、周
波数22.05kHzのFM変調のウォブル信号を復調
し、絶対時間情報を得ながら、所望の位置のウォブリン
ググルーブ5内の色素記録膜にEFM信号を記録した。
そして、評価用の2倍密度CD−Rに記録されたEFM
信号を、記録再生装置30を用いて再生した。
【0071】図4に示す記録再生装置30は、評価用の
2倍密度CD−Rを0.88m/secの線速度で回転
操作させるスピンドルモータ31を備えている。また、
この記録再生装置30は、波長λが約780nmのレー
ザ光を出射する半導体レーザ32と、開口数NAが0.
55の対物レンズ33と、1/4波長板34と、ビーム
スプリッタ35と、コリメータレンズ36と、2分割光
検出器37とからなる光学系を備えている。
【0072】2分割光検出器37は、スピンドルモータ
31により回転操作される2倍密度CD−Rの径方向に
対応して分割された受光素子37A及び37Bからな
る。そして、受光素子37Aからの出力信号がアンプ3
8Aを介して加算回路39及び減算回路40に供給さ
れ、受光素子37Bからの出力信号がアンプ38Bを介
して加算回路39及び減算回路40に供給されるように
なされている。
【0073】この記録再生装置30においては、アンプ
38Aの出力信号をSaとし、アンプ38Bの出力をS
bとしたときに、加算回路39によって(Sa+Sb)
のHF信号(EFM信号)が生成され、このHF信号
(EFM信号)が出力端子41から取り出されることに
なる。また、減算回路40によって(Sa−Sb)のプ
ッシュプル信号が生成され、このプッシュプル信号が出
力端子42から取り出されることになる。
【0074】この記録再生装置30により、FM変調の
ウォブル信号(周波数22.05kHz)を復調する際
は、出力端子42からプッシュプル信号が取り出され
る。このプッシュプル信号はトラッキングエラーを含ん
でおり、図示しないトラッキングサーボ回路に供給され
る。トラッキングサーボ回路では、プッシュプル信号を
例えば同期検波することによって、トラッキングエラー
信号が生成されることになる。
【0075】また、出力端子42から取り出されたプッ
シュプル信号は、バンドパスフィルタ43に供給され
る。そして、バンドパスフィルタ43の出力信号が、波
形整形回路44に供給される。
【0076】波形整形回路44の出力信号は、FMデコ
ーダ45に供給される。これにより、出力端子46から
は、絶対時間情報が取り出されることになる。
【0077】また、波形整形回路44は、クロック信号
を生成して、スピンドルサーボ回路47に供給する。ス
ピンドルサーボ回路47は、このクロック信号に応じて
スピンドルモータ31を制御し、このスピンドルモータ
31に装着された2倍密度CD−Rを0.88m/se
cの線速度で安定的に回転操作させる。
【0078】以上のような記録再生装置30を用い、評
価用の2倍密度CD−Rに対する記録再生を行なったと
ころ、ウォブリンググルーブ5のウォブル振幅量が±2
0nm、±24nm、±28nmの各領域において、F
M変調のウォブル信号が、規格化された既存のCD−R
である1倍密CD−Rにおける復調方法により安定に復
調され、絶対時間情報が適切に得られた。
【0079】また、出力端子41から取り出されたHF
信号(EFM信号)を、1倍密度CD−RのEFM信号
復調と同様に復調したところ、ウォブル振幅量が±20
nmのウォブリンググルーブ5内に記録された信号のジ
ッターは29.0nsであり、ウォブル振幅量が±24
nmのウォブリンググルーブ5内に記録された信号のジ
ッターは29.8nsであり、ウォブル振幅量が±28
nmのウォブリンググルーブ5内に記録された信号のジ
ッターは29.4nsであった。記録されたEFM信号
の再生は、Orange Bookによりジッターを3
5ns以下とすることが規格とされており、評価用の2
倍密度CD−Rは、この規格を十分に充たしている。
【0080】以上詳細に説明したように、本発明を適用
したCD−Rでは、最短マークの周期長さとウォブル信
号1周期の長さとの比(ウォブル信号1周期長さ/最短
マーク周期長さ)が、規格化された既存のCD−Rと略
等しくされているので、記録トラックを走査する際の線
速度を異ならせるのみで、EFM信号の帯域及びATI
Pウォブル信号の帯域を、規格化された既存のCD−R
のEFM信号の帯域及びATIPウォブル信号の帯域に
一致させることがとできる。したがって、本発明を適用
したCD−Rでは、記録密度の高密度化を図りながら、
規格化された既存のCD−Rと同様のEFM信号の変復
調及びATIPウォブル信号の変復調による信号の記録
再生が可能であり、規格化された既存のCD−Rとの間
での互換性を容易にとることができる。
【0081】換言すれば、本発明を適用したCD−R
と、規格化された既存のCD−Rとは、共に、記録トラ
ックに沿ってウォブリンググルーブが形成され、記録ト
ラックに信号が記録される際にウォブリンググルーブか
らのウォブル信号が再生される光ディスクであり、記録
トラックに記録される信号の変復調方式及びウォブル信
号の変復調方式を同一としながら、記録密度が異なる光
ディスクである。そして、本発明を適用したCD−R
と、規格化された既存のCD−Rとでは、記録トラック
に記録される信号の最短マークの周期長さとウォブル信
号の1周期の長さとの比がそれぞれ略等しくされてい
る。
【0082】したがって、これら本発明を適用したCD
−Rと、規格化された既存のCD−Rとを記録媒体とし
て用いる場合には、これらの記録トラックを走査する際
の線速度を異ならせるて信号の記録再生を行うようにす
れば、複数の変復調回路を記録再生装置に重複搭載する
ことなく、これらの間での互換性を保って、信号の記録
再生を適切に行うことができる。すなわち、本発明を適
用したCD−Rと、規格化された既存のCD−Rとを記
録媒体として用いるようにすれば、装置コストの上昇を
招くことなく、互換性を有する利便性の高い記録再生シ
ステムを構築することが可能である。
【0083】さらに、以上のように構成された本発明を
適用したCD−Rでは、絶対時間情報を含むセクタ情報
がウォブル信号として記録されることになり、信号を連
続的に記録することが可能であるので、信号が連続的に
記録されている再生専用光ディスクとの間でも容易に互
換性をとることができる。
【0084】なお、以上は、本発明を有機色素系の記録
材料を用いて信号の記録再生が行われるCD−Rに適用
した例について説明したが、本発明は以上の例に限定さ
れるものではなく、ミニディスク(MD:Mini Disc)
等のように磁気光学効果を利用して信号の記録再生を行
う光磁気ディスクや、記録膜の相変化を利用して信号の
記録再生を行う相変化型光ディスク等、信号の書き換え
が可能なあらゆるタイプの光ディスクに適用可能であ
る。
【0085】この場合も、記録トラックに記録される信
号の変復調方式及びウォブル信号の変復調方式を、規格
化された既存の光ディスクと同一とし、また、記録トラ
ックに記録される信号の最短マークの周期長さとウォブ
ル信号の1周期の長さとの比を、規格化された既存の光
記録媒体と略等しくすることにより、記録トラックを走
査する際の線速度を、既存の光ディスクに対する信号の
記録再生を行う場合と異ならせるだけで、既存の光ディ
スクと同様にウォブル信号を再生し、また、既存の光デ
ィスクと同様に記録トラック対するに信号の記録再生を
行うことができる。
【0086】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る光記録媒体によれば、記録トラックを走査する際の線
速度を、既存の光記録媒体に対する信号の記録再生を行
う場合と異ならせるだけで、既存の光記録媒体と同様に
ウォブル信号を再生し、また、既存の光記録媒体と同様
に記録トラック対するに信号の記録再生を行うことがで
きる。すなわち、この光記録媒体では、規格化された既
存の光記録媒体よりも記録密度を高密度化させながら、
この既存の光記録媒体との間での互換性を容易に図るこ
とが可能である。
【0087】また、本発明に係る光記録媒体製造用原盤
を使用して光記録媒体を製造すれば、規格化された既存
の光記録媒体よりも記録密度を高密度化させながら、既
存の光記録媒体との間での互換性が図られた光記録媒体
を製造することができる。
【0088】また、本発明に係る記録再生方法によれ
ば、記録密度が異なる複数の光記録媒体間での互換性を
保って、これら記録密度が異なる複数の光記録媒体のそ
れぞれに対して信号の記録及び/又は再生を適切に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したCD−Rの要部断面図であ
る。
【図2】上記CD−Rの記録トラックの様子を模式的に
示す平面図である。
【図3】上記CD−Rを製造する際に用いられる光記録
媒体製造用原盤を作製する工程において、上記CD−R
のウォブリンググルーブに対応した凹凸パターンを露光
形成するために用いられるレーザカッティング装置を示
す模式図である。
【図4】上記CD−Rに対して信号の記録再生を行う記
録再生装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ディスク基板、 2 記録層、 3 反射膜、 4
保護層、 5 ウォブリンググルーブ、 10 レー
ザカッティング装置、 11 光源、 14偏向光学
系、 18 駆動ドライバ、 19 電圧周波数制御
器、 22 対物レンズ、 30 記録再生装置、 3
1 スピンドルモータ、 32 半導体レーザ、 37
2分割光検出器、 45 FMデコーダ、 50 ガ
ラス基板、 51 フォトレジスト、 52 移動光学
テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋森 敏博 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D090 BB01 BB04 CC01 CC04 CC11 CC14 DD02 EE02 FF08 FF11 GG03 GG32 HH01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録トラックに沿ってウォブリンググル
    ーブが形成され、上記記録トラックに信号が記録される
    際に上記ウォブリンググルーブからのウォブル信号が再
    生される光記録媒体であって、 上記記録トラックに記録される信号の変復調方式及び上
    記ウォブル信号の変復調方式を、規格化された光記録媒
    体における変復調方式と同一としながら、記録密度が上
    記規格化された光記録媒体よりも高められており、 上記記録トラックに記録される信号の最短マークの周期
    長さと上記ウォブル信号の1周期の長さとの比が、上記
    規格化された光記録媒体の記録トラックに記録される信
    号の最短マークの周期長さとウォブル信号の1周期の長
    さとの比と略等しくされていることを特徴とする光記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 上記記録トラックに記録される信号はE
    FM変調が施された信号であり、上記ウォブル信号はF
    M変調が施された絶対時間情報を含む信号又はアドレス
    情報を含む信号であり、 上記ウォブル信号の1周期の長さを上記記録トラックに
    記録される信号の最短マークの周期長さで割った値が約
    32.653とされていることを特徴とする請求項1記
    載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 有機色素系の記録材料を用いて記録層が
    形成され、上記記録トラックに記録される信号が上記記
    録材料の反射率変化として記録されることを特徴とする
    請求項1記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 記録トラックに沿ってウォブリンググル
    ーブが形成され、上記記録トラックに信号が記録される
    際に上記ウォブリンググルーブからのウォブル信号が再
    生される光記録媒体を製造する際に使用される光記録媒
    体製造用原盤であって、 上記光記録媒体に形成されるウォブリンググルーブに対
    応した凹凸パターンが形成されてなり、 上記光記録媒体は、上記記録トラックに記録される信号
    の変復調方式及び上記ウォブル信号の変復調方式を、規
    格化された光記録媒体における変復調方式と同一としな
    がら、記録密度が上記規格化された光記録媒体よりも高
    められており、 上記記録トラックに記録される信号の最短マークの周期
    長さと上記ウォブル信号の1周期の長さとの比が、上記
    規格化された光記録媒体の記録トラックに記録される信
    号の最短マークの周期長さとウォブル信号の1周期の長
    さとの比と略等しくされていることを特徴とする光記録
    媒体製造用原盤。
  5. 【請求項5】 記録トラックに沿ってウォブリンググル
    ーブが形成され、上記記録トラックに信号が記録される
    際に上記ウォブリンググルーブからのウォブル信号が再
    生される光記録媒体であって、上記記録トラックに記録
    される信号の変復調方式及び上記ウォブル信号の変復調
    方式を同一としながら、記録密度が異なる複数の光記録
    媒体を用い、 これら複数の光記録媒体の記録トラックに記録される信
    号の最短マークの周期長さとウォブル信号の1周期の長
    さとの比をそれぞれ略等しくしておき、 これら複数の光記録媒体の記録トラックを走査する際の
    線速度を各光記録媒体毎に異ならせて信号の記録及び/
    又は再生を行うことを特徴とする記録再生方法。
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