JP2001213717A - 血行促進剤 - Google Patents
血行促進剤Info
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- JP2001213717A JP2001213717A JP2000020590A JP2000020590A JP2001213717A JP 2001213717 A JP2001213717 A JP 2001213717A JP 2000020590 A JP2000020590 A JP 2000020590A JP 2000020590 A JP2000020590 A JP 2000020590A JP 2001213717 A JP2001213717 A JP 2001213717A
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- Japan
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- blood circulation
- skin
- dimethoxyphenoxy
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 次の一般式(1)
【化1】
(式中、R1、R2及びR3のうち少なくとも1つはメト
キシで、残余はH;R4は置換基を有していてもよいC
5〜12のシクロアルキル基。)で表される化合物を有
効成分とする血行促進剤及びこれを含有する皮膚外用
剤。 【効果】 血行促進効果に優れ、皮膚刺激感が少ない。
キシで、残余はH;R4は置換基を有していてもよいC
5〜12のシクロアルキル基。)で表される化合物を有
効成分とする血行促進剤及びこれを含有する皮膚外用
剤。 【効果】 血行促進効果に優れ、皮膚刺激感が少ない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚刺激感が少な
く、皮膚外用剤として有用な血行促進剤に関する。
く、皮膚外用剤として有用な血行促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
血行促進剤としては、末梢血管拡張作用を有するカプサ
イシン及びカプサイシンを有効成分として含む唐辛子
末、唐辛子チンキ、唐辛子エキス、生姜の辛み成分であ
るジンゲロール、ショウガオール、生姜エキス、ビタミ
ンE誘導体などが知られている(特開昭57−9729
号公報)。
血行促進剤としては、末梢血管拡張作用を有するカプサ
イシン及びカプサイシンを有効成分として含む唐辛子
末、唐辛子チンキ、唐辛子エキス、生姜の辛み成分であ
るジンゲロール、ショウガオール、生姜エキス、ビタミ
ンE誘導体などが知られている(特開昭57−9729
号公報)。
【0003】しかしながら、カプサイシン等は、皮膚外
用剤として適用した場合、強い皮膚刺激感を有してお
り、この刺激感を低減するために使用量を減少させる
と、血行促進効果が低下し、持続時間もなくなってしま
うという問題を有していた。また皮膚刺激感のない他の
成分では、十分な血行促進効果と持続時間を発現できな
かった。従って本発明の目的は優れた血行促進効果を有
し、かつ皮膚刺激感が少なく、皮膚外用剤として有用な
血行促進剤を提供することにある。
用剤として適用した場合、強い皮膚刺激感を有してお
り、この刺激感を低減するために使用量を減少させる
と、血行促進効果が低下し、持続時間もなくなってしま
うという問題を有していた。また皮膚刺激感のない他の
成分では、十分な血行促進効果と持続時間を発現できな
かった。従って本発明の目的は優れた血行促進効果を有
し、かつ皮膚刺激感が少なく、皮膚外用剤として有用な
血行促進剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは特定のメト
キシ置換フェニルシクロアルキルエーテル誘導体が優れ
た血行促進に伴う血行改善作用を有し、皮膚刺激感をほ
とんど生じないという特性を有し、これを配合すれば良
好な皮膚外用剤が得られること、さらにこのうち一般式
(1a)で表されるジメトキシフェニルシクロアルキル
エーテル誘導体は新規化合物であることを見出した。
キシ置換フェニルシクロアルキルエーテル誘導体が優れ
た血行促進に伴う血行改善作用を有し、皮膚刺激感をほ
とんど生じないという特性を有し、これを配合すれば良
好な皮膚外用剤が得られること、さらにこのうち一般式
(1a)で表されるジメトキシフェニルシクロアルキル
エーテル誘導体は新規化合物であることを見出した。
【0005】すなわち、本発明は、次の一般式(1)
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R1、R2及びR3のうち少なくと
も1つはメトキシ基を示し、残余は水素原子を示し、R
4は置換基を有していてもよい炭素数5〜12のシクロ
アルキル基を示す。)で表されるフェニルシクロアルキ
ルエーテル誘導体を有効成分とする血行促進剤を提供す
るものである。また、本発明は上記一般式(1)で表さ
れるフェニルシクロアルキルエーテル誘導体を含有する
皮膚外用剤を提供するものである。さらに、本発明は、
次の一般式(1a)
も1つはメトキシ基を示し、残余は水素原子を示し、R
4は置換基を有していてもよい炭素数5〜12のシクロ
アルキル基を示す。)で表されるフェニルシクロアルキ
ルエーテル誘導体を有効成分とする血行促進剤を提供す
るものである。また、本発明は上記一般式(1)で表さ
れるフェニルシクロアルキルエーテル誘導体を含有する
皮膚外用剤を提供するものである。さらに、本発明は、
次の一般式(1a)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1a及びR2aのうち一方はメトキ
シ基を示し、他方はメトキシ基又は水素原子を示し、R
5は水酸基又は水素原子を示し、nは1〜8の整数を示
す)で表されるフェニルシクロアルキルエーテル誘導体
を提供するものである。
シ基を示し、他方はメトキシ基又は水素原子を示し、R
5は水酸基又は水素原子を示し、nは1〜8の整数を示
す)で表されるフェニルシクロアルキルエーテル誘導体
を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】一般式(1)中、R1、R2及びR
3のうち少なくとも1つはメトキシ基であるが、2つが
メトキシ基である場合がより好ましい。また、R1、R2
及びR3で示されるメトキシ基はベンゼン環上の2〜6
位のいずれの位置に置換していてもよいが、3、4及び
/又は5位に置換しているのが好ましく、特に3及び/
又は4位に置換しているのがより好ましい。また、R4
で示される炭素数5〜12のシクロアルキル基のうち、
炭素数5〜8のシクロアルキル基がより好ましく、炭素
数5又は6のシクロアルキル基が特に好ましい。当該シ
クロアルキル基に置換し得る基としては、水酸基が特に
好ましい。また当該置換基はシクロアルキル基の2位に
置換するのがより好ましい。
3のうち少なくとも1つはメトキシ基であるが、2つが
メトキシ基である場合がより好ましい。また、R1、R2
及びR3で示されるメトキシ基はベンゼン環上の2〜6
位のいずれの位置に置換していてもよいが、3、4及び
/又は5位に置換しているのが好ましく、特に3及び/
又は4位に置換しているのがより好ましい。また、R4
で示される炭素数5〜12のシクロアルキル基のうち、
炭素数5〜8のシクロアルキル基がより好ましく、炭素
数5又は6のシクロアルキル基が特に好ましい。当該シ
クロアルキル基に置換し得る基としては、水酸基が特に
好ましい。また当該置換基はシクロアルキル基の2位に
置換するのがより好ましい。
【0011】当該一般式(1)の化合物のうち、上記一
般式(1a)で表される化合物がより好ましく、さらに
一般式(1a)中、R1aが水素原子であり、R2aがメト
キシ基であり、nが1又は2の整数である化合物が特に
好ましい。
般式(1a)で表される化合物がより好ましく、さらに
一般式(1a)中、R1aが水素原子であり、R2aがメト
キシ基であり、nが1又は2の整数である化合物が特に
好ましい。
【0012】一般式(1)の化合物の具体例としては、
2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロペンタン
−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシシクロペ
ンタン、2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロ
ヘキサン−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシ
シクロヘキサン、2−(3,4−ジメトキシフェノキ
シ)シクロヘプタン−1−オール、3,4−ジメトキシ
フェノキシシクロヘプタン、2−(3,4−ジメトキシ
フェノキシ)シクロオクタン−1−オール、3,4−ジ
メトキシフェノキシシクロオクタン、2−(3,4−ジ
メトキシフェノキシ)シクロノナン−1−オール、3,
4−ジメトキシフェノキシシクロノナン、2−(3,4
−ジメトキシフェノキシ)シクロデカン−1−オール、
3,4−ジメトキシフェノキシシクロデカン、2−
(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロウンデカン−
1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシシクロウン
デカン、2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロ
ドデカン−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシ
シクロドデカン、2−(2,6−ジメトキシフェノキ
シ)シクロヘキサン−1−オール、2−(3,4,5−
トリメトキシフェノキシ)シクロヘキサン−1−オー
ル、2−(4−メトキシフェノキシ)シクロヘキサン−
1−オール、2−(3−メトキシフェノキシ)シクロヘ
キサン−1−オール、2−(2−メトキシフェノキシ)
シクロヘキサン−1−オール、2−(3,5−ジメトキ
フェノキシ)シクロヘキサン−1−オール、2−(2,
6−ジメトキシフェノキシ)シクロヘキサン、2−
(3,4,5−トリメトキシフェノキシ)シクロペンタ
ン、4−メトキシフェノキシシクロペンタン、3−メト
キシフェノキシシクロペンタン、2−メトキシフェノキ
シシクロペンタンなどを挙げることができる。このう
ち、2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロペン
タン−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシシク
ロペンタン及び2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)
シクロヘキサン−1−オールが好ましく、2−(3,4
−ジメトキシフェノキシ)シクロヘキサン−1−オール
が特に好ましい。
2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロペンタン
−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシシクロペ
ンタン、2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロ
ヘキサン−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシ
シクロヘキサン、2−(3,4−ジメトキシフェノキ
シ)シクロヘプタン−1−オール、3,4−ジメトキシ
フェノキシシクロヘプタン、2−(3,4−ジメトキシ
フェノキシ)シクロオクタン−1−オール、3,4−ジ
メトキシフェノキシシクロオクタン、2−(3,4−ジ
メトキシフェノキシ)シクロノナン−1−オール、3,
4−ジメトキシフェノキシシクロノナン、2−(3,4
−ジメトキシフェノキシ)シクロデカン−1−オール、
3,4−ジメトキシフェノキシシクロデカン、2−
(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロウンデカン−
1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシシクロウン
デカン、2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロ
ドデカン−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシ
シクロドデカン、2−(2,6−ジメトキシフェノキ
シ)シクロヘキサン−1−オール、2−(3,4,5−
トリメトキシフェノキシ)シクロヘキサン−1−オー
ル、2−(4−メトキシフェノキシ)シクロヘキサン−
1−オール、2−(3−メトキシフェノキシ)シクロヘ
キサン−1−オール、2−(2−メトキシフェノキシ)
シクロヘキサン−1−オール、2−(3,5−ジメトキ
フェノキシ)シクロヘキサン−1−オール、2−(2,
6−ジメトキシフェノキシ)シクロヘキサン、2−
(3,4,5−トリメトキシフェノキシ)シクロペンタ
ン、4−メトキシフェノキシシクロペンタン、3−メト
キシフェノキシシクロペンタン、2−メトキシフェノキ
シシクロペンタンなどを挙げることができる。このう
ち、2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロペン
タン−1−オール、3,4−ジメトキシフェノキシシク
ロペンタン及び2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)
シクロヘキサン−1−オールが好ましく、2−(3,4
−ジメトキシフェノキシ)シクロヘキサン−1−オール
が特に好ましい。
【0013】一般式(1)の化合物には、R4で示され
るシクロアルキル基上の置換基の位置によって立体異性
体が存在するが、本発明においてはこれら異性体及びそ
の混合物のいずれも包含される。また、これらの化合物
は、水和物等の形態で存在することもあり得る。
るシクロアルキル基上の置換基の位置によって立体異性
体が存在するが、本発明においてはこれら異性体及びそ
の混合物のいずれも包含される。また、これらの化合物
は、水和物等の形態で存在することもあり得る。
【0014】一般式(1)中の化合物は、例えば次の反
応式に従って製造することができる。
応式に従って製造することができる。
【0015】
【化6】
【0016】(式中、Mはアルカリ金属原子を示し、X
はハロゲン原子を示し、R1〜R4は前記と同じ)
はハロゲン原子を示し、R1〜R4は前記と同じ)
【0017】すなわち、メトキシ置換フェノラート
(2)とシクロアクキルハライド(3)とを反応させる
ことにより、化合物(1)を製造することができる。
(2)とシクロアクキルハライド(3)とを反応させる
ことにより、化合物(1)を製造することができる。
【0018】この反応は、シクロアルキルハライド
(3)をメトキシ置換フェノラート(2)に対してモル
比で1〜10倍程度用い、無溶媒又はメタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、水などの溶媒中で20〜1
50℃程度の温度で反応させることが好ましい。
(3)をメトキシ置換フェノラート(2)に対してモル
比で1〜10倍程度用い、無溶媒又はメタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、水などの溶媒中で20〜1
50℃程度の温度で反応させることが好ましい。
【0019】また、一般式(1)中のR4が2−ヒドロ
キシシクロアルキル基である場合には次の反応式に従っ
て製造することができる。
キシシクロアルキル基である場合には次の反応式に従っ
て製造することができる。
【0020】
【化7】
【0021】(式中、R1〜R3及びnは前記と同じ)
【0022】すなわち、メトキシ置換フェノール(4)
とエポキシシクロアルカン(5)とをアルカリ触媒又は
酸触媒の存在下に反応させることにより化合物(1b)
を製造することができる。
とエポキシシクロアルカン(5)とをアルカリ触媒又は
酸触媒の存在下に反応させることにより化合物(1b)
を製造することができる。
【0023】この反応においては炭酸カリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリ
ウムメチラートなどのアルカリ触媒、又は硫酸、パラト
ルエンスルホン酸、塩酸等の酸触媒をメトキシ置換フェ
ノール(4)に対して1〜200モル%用い、無溶媒又
はメタノール、エタノール、イソプロパノール、水など
の溶媒中、メトキシ基置換フェノール(4)に対して1
〜10モル倍のエポキシシクロアルカン(5)を20〜
150℃程度の温度で反応させることが好ましい。
カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリ
ウムメチラートなどのアルカリ触媒、又は硫酸、パラト
ルエンスルホン酸、塩酸等の酸触媒をメトキシ置換フェ
ノール(4)に対して1〜200モル%用い、無溶媒又
はメタノール、エタノール、イソプロパノール、水など
の溶媒中、メトキシ基置換フェノール(4)に対して1
〜10モル倍のエポキシシクロアルカン(5)を20〜
150℃程度の温度で反応させることが好ましい。
【0024】かくして得られるメトキシ置換フェニルシ
クロアルキルエーテル誘導体(1)は、外用により優れ
た血行促進作用を有し、人体に対して好ましくない皮膚
刺激感をほとんど生じないという優れた特性を発揮す
る。さらに化学的安定性に優れ、保存による着色等もな
いため、これらの化合物は、末梢血行障害に起因する各
種疾患、例えばしもやけ、冷え性、レイノー症等に対す
る予防及び治療剤や育毛剤、あるいは化粧料等の皮膚外
用剤に配合することができる。
クロアルキルエーテル誘導体(1)は、外用により優れ
た血行促進作用を有し、人体に対して好ましくない皮膚
刺激感をほとんど生じないという優れた特性を発揮す
る。さらに化学的安定性に優れ、保存による着色等もな
いため、これらの化合物は、末梢血行障害に起因する各
種疾患、例えばしもやけ、冷え性、レイノー症等に対す
る予防及び治療剤や育毛剤、あるいは化粧料等の皮膚外
用剤に配合することができる。
【0025】本発明の血行促進剤及び皮膚外用剤は、上
記メトキシ置換フェニルシクロアルキルエーテル誘導体
(1)を1種又は2種以上混合して用いることができ、
血行促進剤及び皮膚外用剤におけるメトキシ置換フェニ
ルシクロアルキルエーテル誘導体(1)の含有量は、
0.001〜10重量%であることが好ましく、0.0
1〜5重量%であることが特に好ましい。
記メトキシ置換フェニルシクロアルキルエーテル誘導体
(1)を1種又は2種以上混合して用いることができ、
血行促進剤及び皮膚外用剤におけるメトキシ置換フェニ
ルシクロアルキルエーテル誘導体(1)の含有量は、
0.001〜10重量%であることが好ましく、0.0
1〜5重量%であることが特に好ましい。
【0026】本発明の血行促進剤及び皮膚外用剤には、
さらに血行促進効果を有する植物エキス(特開平9−2
68118号公報、特開平10−226621号公報記
載)等を併用することもできる。好適な植物エキスとし
ては、ユズ、シナノキ、ボダイジュ、イチョウ、マロニ
エ、ブッチャーブルーム等を挙げることができる。
さらに血行促進効果を有する植物エキス(特開平9−2
68118号公報、特開平10−226621号公報記
載)等を併用することもできる。好適な植物エキスとし
ては、ユズ、シナノキ、ボダイジュ、イチョウ、マロニ
エ、ブッチャーブルーム等を挙げることができる。
【0027】皮膚外用剤としては、軟膏、パップ剤等種
々の剤型が挙げられるが、例えば軟膏剤とする場合に
は、油性基剤をベースとするもの、水中油型又は油中水
型の乳化系基剤をベースとするもののいずれであっても
良く、油性基剤としては、例えば植物油、合成油、脂肪
酸及び天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。ま
た他の薬効成分、例えば鎮痛消炎剤、収斂剤、皮膚軟化
剤、ホルモン剤等を適宜併用することができる。
々の剤型が挙げられるが、例えば軟膏剤とする場合に
は、油性基剤をベースとするもの、水中油型又は油中水
型の乳化系基剤をベースとするもののいずれであっても
良く、油性基剤としては、例えば植物油、合成油、脂肪
酸及び天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。ま
た他の薬効成分、例えば鎮痛消炎剤、収斂剤、皮膚軟化
剤、ホルモン剤等を適宜併用することができる。
【0028】本発明の皮膚外用剤を化粧料として使用す
る場合は、メトキシ置換フェニルシクロアルキルエーテ
ル誘導体(1)の他に、化粧料成分として一般に使用さ
れる油分、界面活性剤、アルコール類、キレート剤、pH
調整剤、防腐剤、増粘剤、色素類、香料等の他、紫外線
吸収剤、美白剤、しわ改善剤、保湿剤、皮脂分泌抑制
剤、柔軟剤、角質保護剤、薬効剤、酸化防止剤、溶剤等
の成分を任意に組み合わせて配合することができる。ま
た化粧料は、種々の形態、例えば乳化型、ペースト状、
ジェル状、固形等の油性又は水性の化粧料とすることが
できる。具体的には、クリーム、乳液、化粧水、美容
液、油性化粧料、ローション、マッサージ剤、育毛剤、
入浴剤、歯磨き剤、液体石鹸、固形石鹸、クリーム状ヘ
アコンディショナー、ボディーシャンプー等に用いるこ
とができる。
る場合は、メトキシ置換フェニルシクロアルキルエーテ
ル誘導体(1)の他に、化粧料成分として一般に使用さ
れる油分、界面活性剤、アルコール類、キレート剤、pH
調整剤、防腐剤、増粘剤、色素類、香料等の他、紫外線
吸収剤、美白剤、しわ改善剤、保湿剤、皮脂分泌抑制
剤、柔軟剤、角質保護剤、薬効剤、酸化防止剤、溶剤等
の成分を任意に組み合わせて配合することができる。ま
た化粧料は、種々の形態、例えば乳化型、ペースト状、
ジェル状、固形等の油性又は水性の化粧料とすることが
できる。具体的には、クリーム、乳液、化粧水、美容
液、油性化粧料、ローション、マッサージ剤、育毛剤、
入浴剤、歯磨き剤、液体石鹸、固形石鹸、クリーム状ヘ
アコンディショナー、ボディーシャンプー等に用いるこ
とができる。
【0029】
【実施例】実施例1 2−(3,4−ジメトキシフェノ
キシ)シクロヘキサン−1−オールの合成 フラスコに95%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル71.0g(0.44mol)、48%NaOH水溶液
42.3g(0.51mol)、イソプロパノール250m
L及びイオン交換水150mLを加え、窒素通気下、攪拌
しながら40℃に加熱し、均一溶液とした。その後、
1,2−エポキシシクロヘキサン54.3g(0.55
mol)を加え60℃で9時間反応させた。反応終了後、
イオン交換水で約1Lに希釈した後、トルエン500mL
で3回抽出した。有機相を5%NaOH水溶液150mL
で2回洗浄、さらに飽和食塩水100mLで2回洗浄し
た。有機相を濃縮し、残った固体をトルエン−ヘキサン
中から再結晶した。さらに得られた結晶をエタノール−
水中から再結晶し、2−(3,4−ジメトキシフェノキ
シ)シクロヘキサン−1−オールを57.9g(3,4
−ジメトキシフェノールからの収率59.2%)の白色
結晶(mp111℃)として得た。生成物の化学構造は核
磁気共鳴吸収スペクトル(1H−NMR)及び赤外吸収
スペクトル(IR)により確認した。
キシ)シクロヘキサン−1−オールの合成 フラスコに95%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル71.0g(0.44mol)、48%NaOH水溶液
42.3g(0.51mol)、イソプロパノール250m
L及びイオン交換水150mLを加え、窒素通気下、攪拌
しながら40℃に加熱し、均一溶液とした。その後、
1,2−エポキシシクロヘキサン54.3g(0.55
mol)を加え60℃で9時間反応させた。反応終了後、
イオン交換水で約1Lに希釈した後、トルエン500mL
で3回抽出した。有機相を5%NaOH水溶液150mL
で2回洗浄、さらに飽和食塩水100mLで2回洗浄し
た。有機相を濃縮し、残った固体をトルエン−ヘキサン
中から再結晶した。さらに得られた結晶をエタノール−
水中から再結晶し、2−(3,4−ジメトキシフェノキ
シ)シクロヘキサン−1−オールを57.9g(3,4
−ジメトキシフェノールからの収率59.2%)の白色
結晶(mp111℃)として得た。生成物の化学構造は核
磁気共鳴吸収スペクトル(1H−NMR)及び赤外吸収
スペクトル(IR)により確認した。
【0030】1H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:1.10-1.50(m,4H),
1.58-1.87(m,2H), 1.95-2.23(m,2H), 2.90(s,1H), 3.6
9(m,1H), 3.81(s,3H), 3.82(s,3H), 3.89(m,1H), 6.47
(dd,J=8.7Hz,2.8Hz,1H), 6.56(d,J=2.8Hz,1H), 6.76(d,
J=8.7Hz,1H). IR(cm-1,KBr):3700-3100, 3003, 2930, 2872, 1602, 1
560, 1455.
1.58-1.87(m,2H), 1.95-2.23(m,2H), 2.90(s,1H), 3.6
9(m,1H), 3.81(s,3H), 3.82(s,3H), 3.89(m,1H), 6.47
(dd,J=8.7Hz,2.8Hz,1H), 6.56(d,J=2.8Hz,1H), 6.76(d,
J=8.7Hz,1H). IR(cm-1,KBr):3700-3100, 3003, 2930, 2872, 1602, 1
560, 1455.
【0031】実施例2 3,4−ジメトキシフェノキシ
シクロペンタンの合成 フラスコに95%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル100.0g(0.62mol)、炭酸カリウム88.
6g(0.64mol)、ブロモシクロペンタン95.5
g(0.64mol)及びメタノール500mLを加え、窒
素通気下、攪拌しながら60℃に加熱し、16時間反応
させた。反応終了後、室温まで冷却し、不溶物を濾過に
より除去した後、濾液を濃縮し、イオン交換水を加えて
約500mLに希釈した後、ヘキサン400mLで3回抽出
した。有機相を5%NaOH水溶液200mLで2回洗
浄、さらに飽和食塩水100mLで2回洗浄した。有機相
を濃縮し、残った黄色液体を減圧蒸留(bp 144〜1
47℃,1100Pa)し、3,4−ジメトキシフェノキ
シシクロヘキサン91.4g(3,4−ジメトキシフェ
ノールからの収率66.8%)を無色透明液体として得
た。生成物の化学構造は核磁気共鳴吸収スペクトル(1
H−NMR)及び赤外吸収スペクトル(IR)により確
認した。
シクロペンタンの合成 フラスコに95%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル100.0g(0.62mol)、炭酸カリウム88.
6g(0.64mol)、ブロモシクロペンタン95.5
g(0.64mol)及びメタノール500mLを加え、窒
素通気下、攪拌しながら60℃に加熱し、16時間反応
させた。反応終了後、室温まで冷却し、不溶物を濾過に
より除去した後、濾液を濃縮し、イオン交換水を加えて
約500mLに希釈した後、ヘキサン400mLで3回抽出
した。有機相を5%NaOH水溶液200mLで2回洗
浄、さらに飽和食塩水100mLで2回洗浄した。有機相
を濃縮し、残った黄色液体を減圧蒸留(bp 144〜1
47℃,1100Pa)し、3,4−ジメトキシフェノキ
シシクロヘキサン91.4g(3,4−ジメトキシフェ
ノールからの収率66.8%)を無色透明液体として得
た。生成物の化学構造は核磁気共鳴吸収スペクトル(1
H−NMR)及び赤外吸収スペクトル(IR)により確
認した。
【0032】1H-NMR[δ(ppm)アセトン−D6]:1.50-2.02
(m,8H),3.72(s,3H), 3.77(s,3H), 4.73(m,1H), 6.37(d
d,J=8.7Hz,2.7Hz,1H), 6.50(d,J=2.7Hz,1H), 6.80(d, J
=8.7Hz,1H). IR(cm-1,NaCl):3002, 2962, 2878, 1617, 1599, 1515.
(m,8H),3.72(s,3H), 3.77(s,3H), 4.73(m,1H), 6.37(d
d,J=8.7Hz,2.7Hz,1H), 6.50(d,J=2.7Hz,1H), 6.80(d, J
=8.7Hz,1H). IR(cm-1,NaCl):3002, 2962, 2878, 1617, 1599, 1515.
【0033】実施例3 2−(3,4−ジメトキシフェ
ノキシ)シクロペンタン−1−オールの合成 フラスコに95%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル5.26g(32.4mmol)、1,2−エポキシシク
ロペンタン4.09g(48.6mmol)、炭酸カリウム
6.72g(48.6mmol)及びメタノール50mLを加
え、窒素通気下、攪拌しながら41時間、加熱還流させ
た。反応終了後、イオン交換水200mLを加えて希釈し
た後、酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機相を5
%NaOH水溶液50mLで2回洗浄、さらに飽和食塩水
100mLで3回洗浄した。有機相を濃縮し、残ったオイ
ル状液状をクーゲル・ロールを用いて減圧蒸留(bp19
0〜200℃,700Pa)し、2−(3,4−ジメトキ
シフェノキシ)シクロペンタン−1−オール3.7g
(3,4−ジメトキシフェノールからの収率47.3
%)の白色結晶として得た。生成物の化学構造は核磁気
共鳴吸収スペクトル(1H−NMR)及び赤外吸収スペ
クトル(IR)により確認した。
ノキシ)シクロペンタン−1−オールの合成 フラスコに95%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル5.26g(32.4mmol)、1,2−エポキシシク
ロペンタン4.09g(48.6mmol)、炭酸カリウム
6.72g(48.6mmol)及びメタノール50mLを加
え、窒素通気下、攪拌しながら41時間、加熱還流させ
た。反応終了後、イオン交換水200mLを加えて希釈し
た後、酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機相を5
%NaOH水溶液50mLで2回洗浄、さらに飽和食塩水
100mLで3回洗浄した。有機相を濃縮し、残ったオイ
ル状液状をクーゲル・ロールを用いて減圧蒸留(bp19
0〜200℃,700Pa)し、2−(3,4−ジメトキ
シフェノキシ)シクロペンタン−1−オール3.7g
(3,4−ジメトキシフェノールからの収率47.3
%)の白色結晶として得た。生成物の化学構造は核磁気
共鳴吸収スペクトル(1H−NMR)及び赤外吸収スペ
クトル(IR)により確認した。
【0034】1H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:1.52-1.93(m,5H),
2.10(m,2H), 3.83(s,3H), 3.85(s,3H), 4.30(m,1H),
4.45(m,1H), 6.44(dd,J=8.7Hz,2.8Hz,1H), 6.52(d,J=2.
8Hz,1H), 6.77(d, J=8.7Hz,1H). IR(cm-1,NaCl):3700-3100, 2950, 2842, 1599, 1515,
1458, 1227, 1161.
2.10(m,2H), 3.83(s,3H), 3.85(s,3H), 4.30(m,1H),
4.45(m,1H), 6.44(dd,J=8.7Hz,2.8Hz,1H), 6.52(d,J=2.
8Hz,1H), 6.77(d, J=8.7Hz,1H). IR(cm-1,NaCl):3700-3100, 2950, 2842, 1599, 1515,
1458, 1227, 1161.
【0035】実施例4 3,4−ジメトキシフェノキシ
シクロヘキサンの合成 フラスコに98%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル2.00g(13.0mmol)、炭酸カリウム2.69
g(19.5mmol)、ブロモシクロヘキサン2.33g
(14.3mmol)及びメタノール30mLを加え、窒素通
気下、攪拌しながら3日間、加熱還流させた。反応終了
後、イオン交換水50mLを加えて希釈した後、ジエチル
エーテル50mLで3回抽出した。有機相を濃縮し、残っ
た黄色液体をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフ
ィー(移動相;ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、
3,4−ジメトキシフェノキシシクロヘキサン0.79
g(3,4−ジメトキシフェノールからの収率25.1
%)を無色透明液体として得た。生成物の化学構造は核
磁気共鳴吸収スペクトル(1H−NMR)及び赤外吸収
スペクトル(IR)により確認した。
シクロヘキサンの合成 フラスコに98%の純度の3,4−ジメトキシフェノー
ル2.00g(13.0mmol)、炭酸カリウム2.69
g(19.5mmol)、ブロモシクロヘキサン2.33g
(14.3mmol)及びメタノール30mLを加え、窒素通
気下、攪拌しながら3日間、加熱還流させた。反応終了
後、イオン交換水50mLを加えて希釈した後、ジエチル
エーテル50mLで3回抽出した。有機相を濃縮し、残っ
た黄色液体をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフ
ィー(移動相;ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、
3,4−ジメトキシフェノキシシクロヘキサン0.79
g(3,4−ジメトキシフェノールからの収率25.1
%)を無色透明液体として得た。生成物の化学構造は核
磁気共鳴吸収スペクトル(1H−NMR)及び赤外吸収
スペクトル(IR)により確認した。
【0036】1H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:1.17-1.75(m,6H),
1.80(m,2H), 1.98(m,2H), 3.84(s,3H), 3.85(s,3H),
4.14(m,1H), 6.37(dd,J=8.7Hz,2.7Hz,1H), 6.50(d,J=2.
7Hz,1H), 6.80(d,J=8.7Hz,1H). IR(cm-1,NaCl):2932, 2860, 1596, 1512, 1449, 1260,
1224, 1194.
1.80(m,2H), 1.98(m,2H), 3.84(s,3H), 3.85(s,3H),
4.14(m,1H), 6.37(dd,J=8.7Hz,2.7Hz,1H), 6.50(d,J=2.
7Hz,1H), 6.80(d,J=8.7Hz,1H). IR(cm-1,NaCl):2932, 2860, 1596, 1512, 1449, 1260,
1224, 1194.
【0037】実施例5 2−(3,5−ジメトキシフェ
ノキシ)シクロペンタン−1−オールの合成 フラスコに3,5−ジメトキシフェノール5.00g
(32.4mmol)、1,2−エポキシシクロヘキサン
4.77g(48.6mmol)、炭酸カリウム6.72g
(48.6mmol)及びメタノール50mLを加え、窒素通
気下、攪拌しながら3日間、加熱還流させた。反応終了
後、イオン交換水300mLを加えて希釈した後、酢酸エ
チル150mLで3回抽出した。有機相を5%NaOH水
溶液50mLで3回洗浄、さらにイオン交換水100mLで
3回洗浄した。有機相を濃縮し、残ったオイル状液体を
クーゲル・ロールを用いて減圧蒸留(bp190〜200
℃,250〜300Pa)し、2−(3,5−ジメトキシ
フェノキシ)シクロペンタン−1−オール3.43g
(3,5−ジメトキシフェノールからの収率41.5
%)を無色透明な粘ちょう液体(室温で徐々に固化)と
して得た。生成物の化学構造は核磁気共鳴吸収スペクト
ル(1H−NMR)及び赤外吸収スペクトル(IR)に
より確認した。
ノキシ)シクロペンタン−1−オールの合成 フラスコに3,5−ジメトキシフェノール5.00g
(32.4mmol)、1,2−エポキシシクロヘキサン
4.77g(48.6mmol)、炭酸カリウム6.72g
(48.6mmol)及びメタノール50mLを加え、窒素通
気下、攪拌しながら3日間、加熱還流させた。反応終了
後、イオン交換水300mLを加えて希釈した後、酢酸エ
チル150mLで3回抽出した。有機相を5%NaOH水
溶液50mLで3回洗浄、さらにイオン交換水100mLで
3回洗浄した。有機相を濃縮し、残ったオイル状液体を
クーゲル・ロールを用いて減圧蒸留(bp190〜200
℃,250〜300Pa)し、2−(3,5−ジメトキシ
フェノキシ)シクロペンタン−1−オール3.43g
(3,5−ジメトキシフェノールからの収率41.5
%)を無色透明な粘ちょう液体(室温で徐々に固化)と
して得た。生成物の化学構造は核磁気共鳴吸収スペクト
ル(1H−NMR)及び赤外吸収スペクトル(IR)に
より確認した。
【0038】1H-NMR[δ(ppm)CDCl3]:1.15-1.50(m,4H),
1.75(m,2H), 2.12(m,2H), 2.50(s,1H), 3.65(m,1H),
3.75(s,6H), 6.09(dd,J=2.1Hz,1.9Hz,1H), 6.12(d,J=2.
1Hz,2H). IR(cm-1,NaCl):3700-3100, 2938, 2866, 1602, 1464,
1197, 1152.
1.75(m,2H), 2.12(m,2H), 2.50(s,1H), 3.65(m,1H),
3.75(s,6H), 6.09(dd,J=2.1Hz,1.9Hz,1H), 6.12(d,J=2.
1Hz,2H). IR(cm-1,NaCl):3700-3100, 2938, 2866, 1602, 1464,
1197, 1152.
【0039】試験例1 モルモットを用いた寒冷負荷後
の皮膚表面温度の回復評価 一般に、手足などの局所に寒冷負荷を与えて皮膚温回復
の程度を測定する方法は、末梢血液循環の動態評価方法
として、冷え性の見極めなどに広く用いられている。小
野らは、末梢血液循環に影響を及ぼす薬用入浴剤の評価
方法として足部の冷水負荷試験を採用している(基礎と
臨床、28(1),213−221(1994))。ま
た特開平10−3105282号公報では、この方法に
準じて血行促進剤の評価を行っている。そこで、以下に
示す動物を用いた寒冷負荷試験を行い、本発明のメトキ
シ置換フェニルシクロアルキルエーテル誘導体(1)の
血行促進効果を評価した。
の皮膚表面温度の回復評価 一般に、手足などの局所に寒冷負荷を与えて皮膚温回復
の程度を測定する方法は、末梢血液循環の動態評価方法
として、冷え性の見極めなどに広く用いられている。小
野らは、末梢血液循環に影響を及ぼす薬用入浴剤の評価
方法として足部の冷水負荷試験を採用している(基礎と
臨床、28(1),213−221(1994))。ま
た特開平10−3105282号公報では、この方法に
準じて血行促進剤の評価を行っている。そこで、以下に
示す動物を用いた寒冷負荷試験を行い、本発明のメトキ
シ置換フェニルシクロアルキルエーテル誘導体(1)の
血行促進効果を評価した。
【0040】モルモット(雄性、9〜14週齢)は、前
日に毛刈り及び電気シェーバーによる剃毛を皮膚に対し
て穏やかに行った。上記モルモット背部を左右に区分
し、一方にサンプル溶液(エタノール/水=1/1(W
/W)の溶媒でサンプルを希釈。サンプル濃度0.5%
(W/V))を、他方に対照液としてサンプル希釈溶媒
をそれぞれ塗布した(10μL/cm2)。塗布してから
サンプル塗布から15分後に、氷水を入れた直径2cmの
円筒容器を(表面温度計の部分を中心にして)軽く押し
当て、1分間の寒冷負荷を行った。表面温度計を付けた
時から寒冷負荷の円筒容器を除去後5分までの皮膚温の
変化を連続的に測定した。
日に毛刈り及び電気シェーバーによる剃毛を皮膚に対し
て穏やかに行った。上記モルモット背部を左右に区分
し、一方にサンプル溶液(エタノール/水=1/1(W
/W)の溶媒でサンプルを希釈。サンプル濃度0.5%
(W/V))を、他方に対照液としてサンプル希釈溶媒
をそれぞれ塗布した(10μL/cm2)。塗布してから
サンプル塗布から15分後に、氷水を入れた直径2cmの
円筒容器を(表面温度計の部分を中心にして)軽く押し
当て、1分間の寒冷負荷を行った。表面温度計を付けた
時から寒冷負荷の円筒容器を除去後5分までの皮膚温の
変化を連続的に測定した。
【0041】サンプル側、コントロール側の両方につい
て、寒冷負荷終了1分後の皮膚温の復温率を求め、両者
の復温率差、すなわち、(サンプル側の復温率)・(コ
ントロール側の復温率)の値を算出した。ここで復温率
とは、寒冷負荷前の温度A℃、寒冷負荷容器除去後の温
度B℃、寒冷負荷容器除去後の各時間における温度を0
℃とした時〔(C−B)/(A−B)〕×100(%)
により求まる値である。一つの被験サンプルについて6
匹のモルモットを用いた評価を行い、復温率差の平均を
求めた。
て、寒冷負荷終了1分後の皮膚温の復温率を求め、両者
の復温率差、すなわち、(サンプル側の復温率)・(コ
ントロール側の復温率)の値を算出した。ここで復温率
とは、寒冷負荷前の温度A℃、寒冷負荷容器除去後の温
度B℃、寒冷負荷容器除去後の各時間における温度を0
℃とした時〔(C−B)/(A−B)〕×100(%)
により求まる値である。一つの被験サンプルについて6
匹のモルモットを用いた評価を行い、復温率差の平均を
求めた。
【0042】結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】評価の結果、本発明のメトキシ置換フェニ
ルシクロアルキルエーテル誘導体(1)は、いずれも血
行促進に伴う血行改善効果を示した。一方、血行促進剤
として広く使用されているニコチン酸−dl−α−トコフ
ェロールには、血行改善効果を示さなかった。以上の試
験結果から、本発明のメトキシ置換フェニルシクロアル
キルエーテル誘導体(1)は、既存の血行促進剤に比べ
ても、充分かつ高い血行促進効果を有することが明らか
となった。
ルシクロアルキルエーテル誘導体(1)は、いずれも血
行促進に伴う血行改善効果を示した。一方、血行促進剤
として広く使用されているニコチン酸−dl−α−トコフ
ェロールには、血行改善効果を示さなかった。以上の試
験結果から、本発明のメトキシ置換フェニルシクロアル
キルエーテル誘導体(1)は、既存の血行促進剤に比べ
ても、充分かつ高い血行促進効果を有することが明らか
となった。
【0045】実施例6 次の処方1〜3に示す組成の乳化化粧料を常法により製
造した。(処方1) (成分) (%) 2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロヘキサン−1−オール 1.0 シナノキエキス 1.0 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.3 L−アルギニン 0.3 スクワラン 10.0 グリセリン 10.0 1,3−ブチレングリコール 3.0 トリメチルグリシン 1.0精製水 バランス
造した。(処方1) (成分) (%) 2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロヘキサン−1−オール 1.0 シナノキエキス 1.0 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.3 L−アルギニン 0.3 スクワラン 10.0 グリセリン 10.0 1,3−ブチレングリコール 3.0 トリメチルグリシン 1.0精製水 バランス
【0046】(処方2) (成分) (%) 3,4−ジメトキシフェノキシシクロペンタン 2.0 ニコチン酸−dl−α−トコフェロール 1.0 ボダイジュエキス 1.0 ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 ポリオキシエチレン(20E.O.)硬化ヒマシ油 1.0 トリメチルグリシン 0.5 グリセリン 20.0 2−ヘキシルデシルラクテート 5.0 カルボキシビニルポリマー 0.2 カルボキシメチルセルロースNa 0.2 トリグルコ多糖 0.2 L−アルギニン 0.2 スクワラン 10.0 メチルポリシロキサン 2.0 セチルアルコール 1.0 パラオキシ安息香酸エステル 0.1精製水 バランス
【0047】(処方3) (成分) (%) 2−(3,4−ジメトキシフェノキシ)シクロヘキサン−1−オール 2.0 ニコチン酸アミド 1.0 ユズエキス 1.0 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 1.0 トリメチルグリシン 0.5 グリセリン 10.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.2 カルボキシメチルセルロースNa 0.2 L−アルギニン 0.2 イソノナン酸イソトリデシル 10.0 メチルポリシロキサン 2.0 ステアリルアルコール 1.0 香料 適量 崩壊性顆粒(特開平226621号記載) 1.0精製水 バランス
【0048】得られた化粧料は、いずれも肌への刺激が
少なく、良好な血行促進効果が認められた。
少なく、良好な血行促進効果が認められた。
【0049】
【発明の効果】本発明のメトキシ置換フェニルシクロア
ルキルエーテル誘導体(1)を有効成分とする血行促進
剤及び皮膚外用剤は、血行促進効果に優れ、さらに人体
に対して好ましくない皮膚刺激感をほとんど生じないと
いう優れた特性を有する。
ルキルエーテル誘導体(1)を有効成分とする血行促進
剤及び皮膚外用剤は、血行促進効果に優れ、さらに人体
に対して好ましくない皮膚刺激感をほとんど生じないと
いう優れた特性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山室 朗 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 曽我 元 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 堀田 光行 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA111 AC022 AC072 AC122 AC171 AC172 AC352 AC432 AC442 AC482 AC582 AC642 AD042 AD092 AD152 AD212 AD272 BB51 CC02 CC05 DD31 EE10 EE12 4C206 AA01 AA02 CA34 MA01 MA83 NA14 ZA89
Claims (4)
- 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2及びR3のうち少なくとも1つはメト
キシ基を示し、残余は水素原子を示し、R4は置換基を
有していてもよい炭素数5〜12のシクロアルキル基を
示す。)で表されるフェニルシクロアルキルエーテル誘
導体を有効成分とする血行促進剤。 - 【請求項2】 次の一般式(1) 【化2】 (式中、R1、R2及びR3のうち少なくとも1つはメト
キシ基を示し、残余は水素原子を示し、R4は置換基を
有していてもよい炭素数5〜12のシクロアルキル基を
示す。)で表されるフェニルシクロアルキルエーテル誘
導体を含有する皮膚外用剤。 - 【請求項3】 次の一般式(1a) 【化3】 (式中、R1a及びR2aのうち一方はメトキシ基を示し、
他方はメトキシ基又は水素原子を示し、R5は水酸基又
は水素原子を示し、nは1〜8の整数を示す)で表され
るフェニルシクロアルキルエーテル誘導体。 - 【請求項4】 一般式(1a)中、R1aが水素原子であ
り、R2aがメトキシ基であり、nが1又は2の整数であ
る請求項3記載のフェニルシクロアルキルエーテル誘導
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000020590A JP2001213717A (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 血行促進剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000020590A JP2001213717A (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 血行促進剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001213717A true JP2001213717A (ja) | 2001-08-07 |
Family
ID=18547127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000020590A Pending JP2001213717A (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 血行促進剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001213717A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009063931A1 (ja) * | 2007-11-15 | 2009-05-22 | Anbas Corporation | 血行促進作用の評価方法、血行促進物質のスクリーニング方法、および血行促進剤 |
-
2000
- 2000-01-28 JP JP2000020590A patent/JP2001213717A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009063931A1 (ja) * | 2007-11-15 | 2009-05-22 | Anbas Corporation | 血行促進作用の評価方法、血行促進物質のスクリーニング方法、および血行促進剤 |
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