JP2001208544A - ジャイロスコープおよびこれを用いた入力装置 - Google Patents
ジャイロスコープおよびこれを用いた入力装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 デバイスの小型化、検出感度の向上、駆動電
圧の低減等が図れるジャイロスコープを提供する。 【解決手段】 本発明のジャイロスコープ1は、振動片
7と、振動片7の基端側を連結する支持部8を有する音
叉2と、振動片7をy方向に振動させるための駆動用電
極3a、3bと、振動片7の先端部7aのx方向に平行
な面との間に容量を形成しその容量の変化を検出する検
出用電極4a、4bとを有しており、振動片17の中間
部17bは先端部17aよりも細く、かつ振動片17の
x方向における共振周波数とy方向における共振周波数
とがほぼ等しくなるように構成されている。
圧の低減等が図れるジャイロスコープを提供する。 【解決手段】 本発明のジャイロスコープ1は、振動片
7と、振動片7の基端側を連結する支持部8を有する音
叉2と、振動片7をy方向に振動させるための駆動用電
極3a、3bと、振動片7の先端部7aのx方向に平行
な面との間に容量を形成しその容量の変化を検出する検
出用電極4a、4bとを有しており、振動片17の中間
部17bは先端部17aよりも細く、かつ振動片17の
x方向における共振周波数とy方向における共振周波数
とがほぼ等しくなるように構成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャイロスコープ
とこれを用いた入力装置に関し、特に角速度入力時の音
叉の脚の変位を容量の変化で検出するタイプのジャイロ
スコープとこれを用いた入力装置に関するものである。
とこれを用いた入力装置に関し、特に角速度入力時の音
叉の脚の変位を容量の変化で検出するタイプのジャイロ
スコープとこれを用いた入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、導電性を有するシリコン等の
材料で形成された音叉を用いたジャイロスコープが知ら
れている。この種のジャイロスコープは、音叉の脚を一
方向に振動させ、振動中に脚の長手方向を中心軸とする
角速度が入力された際にコリオリ力によって生じる前記
振動方向と垂直な方向の振動を検出するものである。コ
リオリ力により生じる振動の大きさは角速度の大きさに
対応するので、このジャイロセンサを角速度センサとし
て用いることができ、例えばパソコンの座標入力装置等
に適用することができる。
材料で形成された音叉を用いたジャイロスコープが知ら
れている。この種のジャイロスコープは、音叉の脚を一
方向に振動させ、振動中に脚の長手方向を中心軸とする
角速度が入力された際にコリオリ力によって生じる前記
振動方向と垂直な方向の振動を検出するものである。コ
リオリ力により生じる振動の大きさは角速度の大きさに
対応するので、このジャイロセンサを角速度センサとし
て用いることができ、例えばパソコンの座標入力装置等
に適用することができる。
【0003】図18は、従来のジャイロスコープの主要
部である音叉の構成を示す図である。この図に示す通
り、この例の音叉100は、3本の脚101と各脚10
1の基端側を連結する支持部102とを有しており、導
電性を付与したシリコンで形成されている。音叉100
は、基板103上に支持部102で固定されており、基
板103上の各脚101の下方にあたる箇所には駆動用
電極(図示略)がそれぞれ設けられている。したがっ
て、駆動用電極に電圧を印加した際に生じる静電引力に
よって各脚101が鉛直方向に振動する構成となってい
る。
部である音叉の構成を示す図である。この図に示す通
り、この例の音叉100は、3本の脚101と各脚10
1の基端側を連結する支持部102とを有しており、導
電性を付与したシリコンで形成されている。音叉100
は、基板103上に支持部102で固定されており、基
板103上の各脚101の下方にあたる箇所には駆動用
電極(図示略)がそれぞれ設けられている。したがっ
て、駆動用電極に電圧を印加した際に生じる静電引力に
よって各脚101が鉛直方向に振動する構成となってい
る。
【0004】このジャイロスコープにおいて、鉛直方向
振動中に脚101の長手方向を回転軸とする角速度が入
力されると水平方向の振動が生じるが、この水平方向の
振動は各脚101の両側方に配置された一対の検出用電
極104で検出している。すなわち、脚101が水平方
向に変位した際、脚101の一方側に配置された検出用
電極104と脚101との間隔が狭まると、他方側に配
置された検出用電極104と脚101との間隔が広が
り、各検出用電極104と脚101とで構成される2組
の静電容量が変化する。この静電容量の変化から、入力
された角速度の大きさを検出することができる。
振動中に脚101の長手方向を回転軸とする角速度が入
力されると水平方向の振動が生じるが、この水平方向の
振動は各脚101の両側方に配置された一対の検出用電
極104で検出している。すなわち、脚101が水平方
向に変位した際、脚101の一方側に配置された検出用
電極104と脚101との間隔が狭まると、他方側に配
置された検出用電極104と脚101との間隔が広が
り、各検出用電極104と脚101とで構成される2組
の静電容量が変化する。この静電容量の変化から、入力
された角速度の大きさを検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
ジャイロスコープは、各脚101の水平方向両側に検出
用電極104が配置されており、隣り合う脚101の間
には2個の検出用電極104が配されるので、脚101
と脚101との間隔(以下、脚間ギャップという)をあ
まり狭くすることができなかった。すなわち、検出用電
極104の幅をx 1、検出用電極104と脚101との
間隔および検出用電極104同士の間隔をx2とする
と、脚間ギャップGはG=2x1+3x2となり、一般的
な半導体デバイス製造技術を利用したシリコン加工にお
けるx1、x2の加工限界から、脚間ギャップGの縮小化
にも限界があった。
ジャイロスコープは、各脚101の水平方向両側に検出
用電極104が配置されており、隣り合う脚101の間
には2個の検出用電極104が配されるので、脚101
と脚101との間隔(以下、脚間ギャップという)をあ
まり狭くすることができなかった。すなわち、検出用電
極104の幅をx 1、検出用電極104と脚101との
間隔および検出用電極104同士の間隔をx2とする
と、脚間ギャップGはG=2x1+3x2となり、一般的
な半導体デバイス製造技術を利用したシリコン加工にお
けるx1、x2の加工限界から、脚間ギャップGの縮小化
にも限界があった。
【0006】その一方、3脚型の音叉において脚間ギャ
ップGを小さくすると、この種のデバイスの共振の大き
さを表す性能指標である「Q値」が大きくなることがわ
かった。Q値を大きくすることができれば、角速度の検
出感度が向上することに加えて、デバイスに入力する電
気エネルギーから振動エネルギーへの変換効率が向上す
るため、駆動電圧の低減を図ることができる。このよう
に、脚間ギャップが縮小化できれば、デバイスの小型
化、検出感度の向上、駆動電圧の低減等、種々の利点が
得られることが予想されながらも、従来のジャイロスコ
ープは脚間ギャップの縮小化に限界があったため、その
実現が不可能であった。
ップGを小さくすると、この種のデバイスの共振の大き
さを表す性能指標である「Q値」が大きくなることがわ
かった。Q値を大きくすることができれば、角速度の検
出感度が向上することに加えて、デバイスに入力する電
気エネルギーから振動エネルギーへの変換効率が向上す
るため、駆動電圧の低減を図ることができる。このよう
に、脚間ギャップが縮小化できれば、デバイスの小型
化、検出感度の向上、駆動電圧の低減等、種々の利点が
得られることが予想されながらも、従来のジャイロスコ
ープは脚間ギャップの縮小化に限界があったため、その
実現が不可能であった。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、上記種々の利点が得られ、高品
質、低コストのジャイロスコープ、およびこのジャイロ
スコープを利用した入力装置の提供を目的とする。
されたものであって、上記種々の利点が得られ、高品
質、低コストのジャイロスコープ、およびこのジャイロ
スコープを利用した入力装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のジャイロスコープは、振動片および該振
動片の基端側を連結する支持部を有してなる音叉と、前
記振動片の長手方向をz方向とするとき前記振動片を該
z方向に垂直なy方向に振動させる駆動手段と、前記振
動片の先端部の前記y方向およびz方向の両方に垂直な
x方向の振動に伴う容量の変化を検出する検出用電極と
を有してなり、前記振動片の先端部の前記z方向に垂直
な断面の面積が、前記振動片の先端部と前記支持部との
間の中間部の前記z方向に垂直な断面の面積よりも大き
く、かつ前記振動片の前記x方向における共振周波数と
前記y方向における共振周波数とがほぼ等しいことを特
徴とするものである。
めに、本発明のジャイロスコープは、振動片および該振
動片の基端側を連結する支持部を有してなる音叉と、前
記振動片の長手方向をz方向とするとき前記振動片を該
z方向に垂直なy方向に振動させる駆動手段と、前記振
動片の先端部の前記y方向およびz方向の両方に垂直な
x方向の振動に伴う容量の変化を検出する検出用電極と
を有してなり、前記振動片の先端部の前記z方向に垂直
な断面の面積が、前記振動片の先端部と前記支持部との
間の中間部の前記z方向に垂直な断面の面積よりも大き
く、かつ前記振動片の前記x方向における共振周波数と
前記y方向における共振周波数とがほぼ等しいことを特
徴とするものである。
【0009】本発明のジャイロスコープの検出原理も従
来と同様、音叉の振動片(先に述べた「脚」に相当)の
振動を容量変化で検出するものである。通常、容量C
は、 C=ε・(S/d) ……(1) (ε:誘電体の誘電率、S:電極の面積、d:電極間の
ギャップ)で表される。従来のジャイロスコープが、振
動時における脚と検出用電極との間隔の変化、すなわち
上記(1)式で言えば、電極間ギャップdの変化による
容量変化を検出するのに対し、本発明のジャイロスコー
プは、振動時における振動片(脚)と検出用電極との対
向面積の変化、すなわち上記(1)式で言えば、電極面
積Sの変化による容量変化を検出する点で相違してい
る。
来と同様、音叉の振動片(先に述べた「脚」に相当)の
振動を容量変化で検出するものである。通常、容量C
は、 C=ε・(S/d) ……(1) (ε:誘電体の誘電率、S:電極の面積、d:電極間の
ギャップ)で表される。従来のジャイロスコープが、振
動時における脚と検出用電極との間隔の変化、すなわち
上記(1)式で言えば、電極間ギャップdの変化による
容量変化を検出するのに対し、本発明のジャイロスコー
プは、振動時における振動片(脚)と検出用電極との対
向面積の変化、すなわち上記(1)式で言えば、電極面
積Sの変化による容量変化を検出する点で相違してい
る。
【0010】すなわち、本発明のジャイロスコープは、
音叉の振動片をその長手方向(z方向)と垂直な方向
(y方向に)振動させるように駆動手段を設け、かつ振
動片がx方向に変位すると容量が変化するように検出用
電極を設けるとともに、振動片の先端部の断面積を、振
動片の先端部と支持部との間の中間部の断面積よりも大
きくし、かつ振動片の振動方向(y方向)における共振
周波数と変位検出方向(x方向)における共振周波数と
がほぼ等しくなるようにした点を構成上の特徴点として
いる。具体的には、検出用電極は、振動片の先端部のx
方向に平行な面と対向して設けられる。
音叉の振動片をその長手方向(z方向)と垂直な方向
(y方向に)振動させるように駆動手段を設け、かつ振
動片がx方向に変位すると容量が変化するように検出用
電極を設けるとともに、振動片の先端部の断面積を、振
動片の先端部と支持部との間の中間部の断面積よりも大
きくし、かつ振動片の振動方向(y方向)における共振
周波数と変位検出方向(x方向)における共振周波数と
がほぼ等しくなるようにした点を構成上の特徴点として
いる。具体的には、検出用電極は、振動片の先端部のx
方向に平行な面と対向して設けられる。
【0011】このような構成によれば、駆動手段によっ
て音叉の振動片をy方向に振動させた状態で振動片の長
手方向(z方向)を回転軸とする角速度が入力される
と、振動片にはコリオリ力によってx方向の振動が生じ
る。この時、振動片の先端部のx方向への振動に伴って
振動片先端部の外面と検出用電極との対向面積が変化し
て、容量変化が生じる。この容量変化を検出することで
角速度を検出することができる。
て音叉の振動片をy方向に振動させた状態で振動片の長
手方向(z方向)を回転軸とする角速度が入力される
と、振動片にはコリオリ力によってx方向の振動が生じ
る。この時、振動片の先端部のx方向への振動に伴って
振動片先端部の外面と検出用電極との対向面積が変化し
て、容量変化が生じる。この容量変化を検出することで
角速度を検出することができる。
【0012】本発明のジャイロスコープは、振動片の先
端部と支持部との間の中間部を、振動片の先端部よりも
細くすることにより、先端部と中間部が同じ太さである
場合に比べて、振動片に加えられた力が同じでも振動片
の振幅を大きくすることができる。また、振動片の中間
部を細くすると同時に、振動片の振動方向(y方向)に
おける共振周波数と変位検出方向(x方向)における共
振周波数とがほぼ等しくなるように振動片を設計するこ
とによってQ値を大きくすることができ、検出感度を向
上、駆動電圧の低減を図ることができる。具体的に、振
動片の駆動方向(y方向)における共振周波数をωy、
変位検出方向(x方向)における共振周波数をωxとす
るとき、Q値の増倍効果を得るためには0.618<ω
x/ωy<1.618であればよく、より好ましい範囲は
0.95<ωx/ωy<1.05である。
端部と支持部との間の中間部を、振動片の先端部よりも
細くすることにより、先端部と中間部が同じ太さである
場合に比べて、振動片に加えられた力が同じでも振動片
の振幅を大きくすることができる。また、振動片の中間
部を細くすると同時に、振動片の振動方向(y方向)に
おける共振周波数と変位検出方向(x方向)における共
振周波数とがほぼ等しくなるように振動片を設計するこ
とによってQ値を大きくすることができ、検出感度を向
上、駆動電圧の低減を図ることができる。具体的に、振
動片の駆動方向(y方向)における共振周波数をωy、
変位検出方向(x方向)における共振周波数をωxとす
るとき、Q値の増倍効果を得るためには0.618<ω
x/ωy<1.618であればよく、より好ましい範囲は
0.95<ωx/ωy<1.05である。
【0013】ここで、運動物体(振動片)にはたらくコ
リオリ力Fは、振動片の質量M、回転座標軸からみた振
動片の速度V、角速度ベクトルΩに比例し、F=2MV
×Ωで表される。したがって、質量Mを大きくすれば角
速度の変化によるコリオリ力Fの変位が大きくなるの
で、角速度の検出感度を向上させることができるが、振
動片を大きくすることは、小型のジャイロスコープを考
える場合には限界がある。一方、振動片のばね定数を
k、振動片に作用する外力をf、この外力により生じる
振動片の変位(振幅)をxとすると、フックの法則より
f=kxと表されるので、ばね定数kを小さくすれば、
振動片の質量を大きくしなくても、一定の外力によって
振動する振幅を大きくすることができる。ばね定数は、
振動片の太さと長さによって制御することができ、振動
片のz方向に垂直な断面におけるx方向の幅をWx、y
方向の幅をWy、振動片の長さをLとすると、振動片が
y方向に振動するときのばね定数kyは、Wy3とWx
に比例してL3に反比例し、振動片がx方向に振動する
ときのばね定数kxは、Wx3とWyに比例してL3に反
比例する。したがって本発明では、少なくとも振動片が
変位検出方向(x方向)に振動するときのばね定数kx
が小さくなるように振動片の太さおよび長さを設計すれ
ば、振動片の振幅を増大させることが可能である。
リオリ力Fは、振動片の質量M、回転座標軸からみた振
動片の速度V、角速度ベクトルΩに比例し、F=2MV
×Ωで表される。したがって、質量Mを大きくすれば角
速度の変化によるコリオリ力Fの変位が大きくなるの
で、角速度の検出感度を向上させることができるが、振
動片を大きくすることは、小型のジャイロスコープを考
える場合には限界がある。一方、振動片のばね定数を
k、振動片に作用する外力をf、この外力により生じる
振動片の変位(振幅)をxとすると、フックの法則より
f=kxと表されるので、ばね定数kを小さくすれば、
振動片の質量を大きくしなくても、一定の外力によって
振動する振幅を大きくすることができる。ばね定数は、
振動片の太さと長さによって制御することができ、振動
片のz方向に垂直な断面におけるx方向の幅をWx、y
方向の幅をWy、振動片の長さをLとすると、振動片が
y方向に振動するときのばね定数kyは、Wy3とWx
に比例してL3に反比例し、振動片がx方向に振動する
ときのばね定数kxは、Wx3とWyに比例してL3に反
比例する。したがって本発明では、少なくとも振動片が
変位検出方向(x方向)に振動するときのばね定数kx
が小さくなるように振動片の太さおよび長さを設計すれ
ば、振動片の振幅を増大させることが可能である。
【0014】ところで、振動片のばね定数(kx、k
y)を変化させると振動片の共振周波数が変化する。す
なわち、y方向における共振周波数はωy=√(ky/
M)で表され、x方向における共振周波数はωx=√
(kx/M)で表される。そして、振動片をy方向に振
動させながらコリオリ力によって生じるx方向の振動を
検出しようとするときに、ωxとωyとがほぼ等しけれ
ば、振動片の駆動方向(y方向)における振動、および
検出方向(x方向)における振動ともに共振周波数近傍
で設定することが可能である。これにより、振動片の駆
動方向(y方向)における振動の振幅については、駆動
電圧を大きくしなくても、x方向に対するQ値(Qx)
に応じた大きな振幅(すなわち大きな速度V)が得ら
れ、かつこれにコリオリ力が作用したときの検出方向
(x方向)における振幅も、y方向に対するQ値(Q
y)に応じた大きな振幅が得られる。
y)を変化させると振動片の共振周波数が変化する。す
なわち、y方向における共振周波数はωy=√(ky/
M)で表され、x方向における共振周波数はωx=√
(kx/M)で表される。そして、振動片をy方向に振
動させながらコリオリ力によって生じるx方向の振動を
検出しようとするときに、ωxとωyとがほぼ等しけれ
ば、振動片の駆動方向(y方向)における振動、および
検出方向(x方向)における振動ともに共振周波数近傍
で設定することが可能である。これにより、振動片の駆
動方向(y方向)における振動の振幅については、駆動
電圧を大きくしなくても、x方向に対するQ値(Qx)
に応じた大きな振幅(すなわち大きな速度V)が得ら
れ、かつこれにコリオリ力が作用したときの検出方向
(x方向)における振幅も、y方向に対するQ値(Q
y)に応じた大きな振幅が得られる。
【0015】これに対して、ωxとωyとの差が大きくな
ると、上述のようにy方向における振動とx方向におけ
る振動の両方でQ値の倍増効果を得ることはできなくな
るため、検出感度は著しく低下する。具体的には、y方
向における振動の振幅がDで、振動片の機械的Q値がQ
Fであるとき、検出感度は下記(I)式で表される。
ると、上述のようにy方向における振動とx方向におけ
る振動の両方でQ値の倍増効果を得ることはできなくな
るため、検出感度は著しく低下する。具体的には、y方
向における振動の振幅がDで、振動片の機械的Q値がQ
Fであるとき、検出感度は下記(I)式で表される。
【数1】 この式において、ωx=ωyであれば検出感度はQFに比
例するので、振動片のQ値が大きくなれば検出感度は向
上する。しかしながらQF=1である場合の感度と同じ
感度を有するωxとωyの関係は、上記(I)式を変形す
ることによりωx/ωy=0.618,1.618とな
る。このことから、0.618>ωx/ωy、およびωx
/ωy>1.618の範囲では、Q値の改善による感度
の増大効果が理論的に得られなくなることが知られてい
る。よって、検出感度を向上させるためには、少なくと
もx方向におけるばね定数kxを小さくすると同時に、
ωxとωyの値がほぼ等しくなるように振動片を設計する
ことが必要である。
例するので、振動片のQ値が大きくなれば検出感度は向
上する。しかしながらQF=1である場合の感度と同じ
感度を有するωxとωyの関係は、上記(I)式を変形す
ることによりωx/ωy=0.618,1.618とな
る。このことから、0.618>ωx/ωy、およびωx
/ωy>1.618の範囲では、Q値の改善による感度
の増大効果が理論的に得られなくなることが知られてい
る。よって、検出感度を向上させるためには、少なくと
もx方向におけるばね定数kxを小さくすると同時に、
ωxとωyの値がほぼ等しくなるように振動片を設計する
ことが必要である。
【0016】また本発明のジャイロスコープにおいて、
振動片の振動方向(y方向)を上下方向とすると、検出
用電極は、振動片の先端部の上面、下面、または先端面
と対向するように設ければよく、従来のように脚と脚の
間に検出用電極を設ける必要がなくなる。その結果、脚
間ギャップを音叉を構成する材料、例えばシリコンの加
工限界程度にまで小さくすることができるため、Q値を
大きくすることができ、検出感度の向上、駆動電圧の低
減を図ることができる。勿論、デバイスの小型化を図る
ことも可能である。
振動片の振動方向(y方向)を上下方向とすると、検出
用電極は、振動片の先端部の上面、下面、または先端面
と対向するように設ければよく、従来のように脚と脚の
間に検出用電極を設ける必要がなくなる。その結果、脚
間ギャップを音叉を構成する材料、例えばシリコンの加
工限界程度にまで小さくすることができるため、Q値を
大きくすることができ、検出感度の向上、駆動電圧の低
減を図ることができる。勿論、デバイスの小型化を図る
ことも可能である。
【0017】本発明において、駆動手段としては、振動
片との間に容量を形成する駆動用電極を設けばよい。例
えば、振動片のy方向に垂直な面に対向するように基材
を設け、この基材上に駆動用電極を設けることができ
る。駆動用電極の形成位置に関しては、、振動片の先端
部に対向する位置に設けてもよく、あるいは振動片の中
間部に対向する位置に設けてもよい。したがって、振動
片の振動方向(y方向)を上下方向とすると、振動片の
先端部の上面または下面に対向するように、あるいは振
動片の中間部の上面または下面に対向するように駆動用
電極を設ける。本発明における振動片の中間部は先端部
よりも細いので、駆動用電極を振動片の中間部と対向す
る位置に設ける場合には、この振動片と対向して配置さ
れる基材の表面に、振動片の外面形状に沿うように段差
を設けることが好ましい。このような段差を基材に設け
れば、振動片の中間部と基材側に設けられる駆動用電極
との距離を小さくして、駆動電圧を低減させることがで
きる。また基材上の同一面上に駆動用電極と検出用電極
とを設ける場合には、これら両電極間の寄生容量の発生
を防ぐために、駆動用電極と検出用電極とを離間させて
設けることが望ましい。仮に駆動用電極と検出用電極と
の間で寄生容量が発生すると、角速度を検知し、検出用
電極との間に生じた容量変化を検出する際、この寄生容
量をも検知してしまい、これがノイズ成分となり、SN
比が低下するという不具合が生じる。駆動用電極と検出
用電極とを離間させて配置すれば、このような不具合の
発生が防止される。
片との間に容量を形成する駆動用電極を設けばよい。例
えば、振動片のy方向に垂直な面に対向するように基材
を設け、この基材上に駆動用電極を設けることができ
る。駆動用電極の形成位置に関しては、、振動片の先端
部に対向する位置に設けてもよく、あるいは振動片の中
間部に対向する位置に設けてもよい。したがって、振動
片の振動方向(y方向)を上下方向とすると、振動片の
先端部の上面または下面に対向するように、あるいは振
動片の中間部の上面または下面に対向するように駆動用
電極を設ける。本発明における振動片の中間部は先端部
よりも細いので、駆動用電極を振動片の中間部と対向す
る位置に設ける場合には、この振動片と対向して配置さ
れる基材の表面に、振動片の外面形状に沿うように段差
を設けることが好ましい。このような段差を基材に設け
れば、振動片の中間部と基材側に設けられる駆動用電極
との距離を小さくして、駆動電圧を低減させることがで
きる。また基材上の同一面上に駆動用電極と検出用電極
とを設ける場合には、これら両電極間の寄生容量の発生
を防ぐために、駆動用電極と検出用電極とを離間させて
設けることが望ましい。仮に駆動用電極と検出用電極と
の間で寄生容量が発生すると、角速度を検知し、検出用
電極との間に生じた容量変化を検出する際、この寄生容
量をも検知してしまい、これがノイズ成分となり、SN
比が低下するという不具合が生じる。駆動用電極と検出
用電極とを離間させて配置すれば、このような不具合の
発生が防止される。
【0018】また本発明の入力装置は、上記本発明のジ
ャイロスコープを用いたことを特徴とするものである。
本発明のジャイロスコープの使用により、例えばパソコ
ンの座標入力装置等の小型の機器を実現することができ
る。
ャイロスコープを用いたことを特徴とするものである。
本発明のジャイロスコープの使用により、例えばパソコ
ンの座標入力装置等の小型の機器を実現することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の第1の実施の形態を図1および図4を参照して説明
する。図1は本実施の形態のジャイロスコープの全体構
成を示す分解斜視図、図2はその平面図(ただし、電極
構成は上側ガラス基板の下面を示している)、図3は図
2のIII−III線に沿う断面図、図4は図2のIV−IV線
に沿う断面図である。図中符号2は音叉、3a、3bは
駆動用電極、4a、4bは検出用電極、5は上側ガラス
基板(基材)、6は下側ガラス基板(基材)である。
明の第1の実施の形態を図1および図4を参照して説明
する。図1は本実施の形態のジャイロスコープの全体構
成を示す分解斜視図、図2はその平面図(ただし、電極
構成は上側ガラス基板の下面を示している)、図3は図
2のIII−III線に沿う断面図、図4は図2のIV−IV線
に沿う断面図である。図中符号2は音叉、3a、3bは
駆動用電極、4a、4bは検出用電極、5は上側ガラス
基板(基材)、6は下側ガラス基板(基材)である。
【0020】本実施の形態のジャイロスコープ1は、図
1および図2に示すように、3本の脚7(振動片)とこ
れらの基端側を連結する支持部8とを有する音叉2が用
いられている。また、音叉2の周囲には枠部9が設けら
れており、これら音叉2と枠部9とは、元々は厚さ20
0μm程度の導電性を有する1枚のシリコン基板から形
成されている。図3および図4に示すように、枠部9は
上側ガラス基板5と下側ガラス基板6との間に挟持され
て固定されている。本実施の形態において、支持部8は
枠部9の一部を成しており両ガラス基板5,6間に固定
されている。そして、2枚のガラス基板5、6の内面の
うち、音叉2の上方および下方に位置する領域は10μ
m程度の深さの凹部5a、6aとなっており、各ガラス
基板5、6と音叉2との間に10μm程度の間隙が形成
されることで音叉2の各脚7が振動可能となっている。
脚7の長手方向をz方向、z方向に垂直な音叉2の厚さ
方向をy方向、z方向およびy方向に垂直な方向をx方
向とする。各脚7(振動片)は、先端部7aと、この先
端部7aと支持部8との間の中間部7bとからなり、中
間部7bは先端部7aより細く形成されている。すなわ
ち先端部7aのz方向に垂直な断面の面積は、中間部7
bのz方向に垂直な断面の面積よりも大きい。また先端
部7aのz方向に垂直な断面と中間部7bのz方向に垂
直な断面とは形状が相似形であり、かつ中心軸が一致し
ている。
1および図2に示すように、3本の脚7(振動片)とこ
れらの基端側を連結する支持部8とを有する音叉2が用
いられている。また、音叉2の周囲には枠部9が設けら
れており、これら音叉2と枠部9とは、元々は厚さ20
0μm程度の導電性を有する1枚のシリコン基板から形
成されている。図3および図4に示すように、枠部9は
上側ガラス基板5と下側ガラス基板6との間に挟持され
て固定されている。本実施の形態において、支持部8は
枠部9の一部を成しており両ガラス基板5,6間に固定
されている。そして、2枚のガラス基板5、6の内面の
うち、音叉2の上方および下方に位置する領域は10μ
m程度の深さの凹部5a、6aとなっており、各ガラス
基板5、6と音叉2との間に10μm程度の間隙が形成
されることで音叉2の各脚7が振動可能となっている。
脚7の長手方向をz方向、z方向に垂直な音叉2の厚さ
方向をy方向、z方向およびy方向に垂直な方向をx方
向とする。各脚7(振動片)は、先端部7aと、この先
端部7aと支持部8との間の中間部7bとからなり、中
間部7bは先端部7aより細く形成されている。すなわ
ち先端部7aのz方向に垂直な断面の面積は、中間部7
bのz方向に垂直な断面の面積よりも大きい。また先端
部7aのz方向に垂直な断面と中間部7bのz方向に垂
直な断面とは形状が相似形であり、かつ中心軸が一致し
ている。
【0021】上側ガラス基板5の下面および下側ガラス
基板6の上面の各脚7の先端部7aに対応する位置に
は、各脚7について2個ずつの駆動用電極3a、3bが
それぞれ脚7の長手方向に延在するように設けられてい
る。さらに、上側ガラス基板5の下面および下側ガラス
基板6の上面の駆動用電極3a、3bの形成位置よりも
脚7の先端寄りの位置には、各脚7に対して一対(2
個)の検出用電極4a、4bがそれぞれ設けられてい
る。これら駆動用電極3a、3bおよび検出用電極4
a、4bは、上側ガラス基板5の下面および下側ガラス
基板6の上面上に形成された膜厚300nm程度のアル
ミニウム膜またはクロミウム膜で構成されている。そし
て、駆動用電極3a、3b、検出用電極4a、4bには
電圧印加用または取り出し用の端子(図示略)がそれぞ
れ設けられている。
基板6の上面の各脚7の先端部7aに対応する位置に
は、各脚7について2個ずつの駆動用電極3a、3bが
それぞれ脚7の長手方向に延在するように設けられてい
る。さらに、上側ガラス基板5の下面および下側ガラス
基板6の上面の駆動用電極3a、3bの形成位置よりも
脚7の先端寄りの位置には、各脚7に対して一対(2
個)の検出用電極4a、4bがそれぞれ設けられてい
る。これら駆動用電極3a、3bおよび検出用電極4
a、4bは、上側ガラス基板5の下面および下側ガラス
基板6の上面上に形成された膜厚300nm程度のアル
ミニウム膜またはクロミウム膜で構成されている。そし
て、駆動用電極3a、3b、検出用電極4a、4bには
電圧印加用または取り出し用の端子(図示略)がそれぞ
れ設けられている。
【0022】図4に示すように、各脚7の先端部7aに
対向配置されている検出用電極4a、4bは、脚7の変
位検出方向、すなわちx方向における振動片7の先端部
7aの両外端(図4では左端と右端)よりも、1対の検
出用電極4a(または4b)の外端の方が外側にはみ出
すように配置されている。この検出用電極4a(または
4b)のはみ出し幅は、脚7の最大振幅以上とされる。
また、各検出用電極4a、4bのx方向における幅は、
脚7が大きな角速度を受けて振動片が変位検出方向(x
方向)に最大に振動した状態でも、各検出用電極4a、
4bの少なくとも一部が脚7と対向するように設定する
必要がある。ここで言う「振幅」とは、「変位検出方向
(x方向)の振幅」であり、あくまでも角速度入力時の
コリオリ力によって生じる振動の振幅のことであって駆
動手段による振動の振幅のことではない。
対向配置されている検出用電極4a、4bは、脚7の変
位検出方向、すなわちx方向における振動片7の先端部
7aの両外端(図4では左端と右端)よりも、1対の検
出用電極4a(または4b)の外端の方が外側にはみ出
すように配置されている。この検出用電極4a(または
4b)のはみ出し幅は、脚7の最大振幅以上とされる。
また、各検出用電極4a、4bのx方向における幅は、
脚7が大きな角速度を受けて振動片が変位検出方向(x
方向)に最大に振動した状態でも、各検出用電極4a、
4bの少なくとも一部が脚7と対向するように設定する
必要がある。ここで言う「振幅」とは、「変位検出方向
(x方向)の振幅」であり、あくまでも角速度入力時の
コリオリ力によって生じる振動の振幅のことであって駆
動手段による振動の振幅のことではない。
【0023】ここで、各部の寸法の一例を示すと、1つ
の脚7の先端部7aの大きさは、x方向における幅Wx
aが200μm、z方向における長さLaが5800μ
m、y方向における幅Wyaが200μmである。この
先端部7aに対向して設けられている検出用電極4a
(または4b)の大きさは、x方向における幅A1が1
05μm、z方向における長さA2が1000μm、一
対の検出用電極4a間の間隔A3が20μmであり、一
対の検出用電極4a(または4b)各々の外端の脚7外
端からのはみ出し量A4が15μmである。なお、この
脚7の変位検出方向の最大振幅は1〜5μmに設定して
いる。また、駆動用電極3a(または3b)の大きさ
は、x方向における幅B1が80μm、z方向における
長さB2が4000μm、一対の駆動用電極3a(また
は3b)間の間隔B3が20μmである。また検出用電
極4aと駆動用電極3aとのギャップGは500μmに
設定されている。一方、1つの脚7の中間部7bの大き
さは、x方向における幅WxbがWxaの1/2である
100μm、y方向における幅WybがWyaの1/2
である100μmに設定されている。
の脚7の先端部7aの大きさは、x方向における幅Wx
aが200μm、z方向における長さLaが5800μ
m、y方向における幅Wyaが200μmである。この
先端部7aに対向して設けられている検出用電極4a
(または4b)の大きさは、x方向における幅A1が1
05μm、z方向における長さA2が1000μm、一
対の検出用電極4a間の間隔A3が20μmであり、一
対の検出用電極4a(または4b)各々の外端の脚7外
端からのはみ出し量A4が15μmである。なお、この
脚7の変位検出方向の最大振幅は1〜5μmに設定して
いる。また、駆動用電極3a(または3b)の大きさ
は、x方向における幅B1が80μm、z方向における
長さB2が4000μm、一対の駆動用電極3a(また
は3b)間の間隔B3が20μmである。また検出用電
極4aと駆動用電極3aとのギャップGは500μmに
設定されている。一方、1つの脚7の中間部7bの大き
さは、x方向における幅WxbがWxaの1/2である
100μm、y方向における幅WybがWyaの1/2
である100μmに設定されている。
【0024】前述したように、脚7がx方向に振動する
ときのばね定数kxは、振動片のx方向における幅の3
乗(Wx3)とy方向における幅(Wy)に比例する。
したがって、本実施の形態のように中間部7bの断面を
縦、横ともに先端部7aの1/2とした場合には、中間
部7bの太さが先端部7aの太さと同じである場合に比
べて、中間部7bのバネ定数は(1/2)4=1/16
となる。一方、前述したように脚7のy方向における共
振周波数はωy=√(ky/M)で表され、x方向にお
ける共振周波数はωx=√(kx/M)で表される。本
実施の形態では、脚7の中間部7bを細くするに当た
り、先端部7aの断面と中間部7bの断面とを正方形の
相似形としかつ中心軸を一致させたので、x方向の共振
周波数ωxとy方向の共振周波数ωyとはほぼ等しく、す
なわちωx/ωy≒1に保たれている。したがって、本実
施の形態では、脚7のx方向の共振周波数ωxとy方向
の共振周波数ωyとをほぼ等しく保ちつつ、中間部7b
を細くすることにより中間部7bのばね定数を1/16
に低減したので、脚7の振動は16倍に増倍され、した
がって角速度の検出感度が16倍に向上する。また中間
部7bの長さLbは、共振周波数に応じて決められる。
尚、本実施の形態では、一対の検出用電極4aのうち、
一方の検出用電極4aの外端の脚7外端からのはみ出し
量と、他方の検出用電極4aの外端の脚7外端からのは
み出し量とを同じにしているが、これらのはみ出し量は
ともに脚7の最大振幅以上の寸法にすればよく、必ずし
も同じでなくても良い。また、本実施の形態では、脚7
の先端部7aの太さに対する中間部7bの太さの比をx
方向、y方向ともに1/2としたが、この太さの比の値
は適宜変更可能であり、また共振周波数ωxとωyの比が
0.618<ωx/ωy<1.618の範囲内であれば、
x方向とy方向とで太さの比が異なっていてもよい。
ときのばね定数kxは、振動片のx方向における幅の3
乗(Wx3)とy方向における幅(Wy)に比例する。
したがって、本実施の形態のように中間部7bの断面を
縦、横ともに先端部7aの1/2とした場合には、中間
部7bの太さが先端部7aの太さと同じである場合に比
べて、中間部7bのバネ定数は(1/2)4=1/16
となる。一方、前述したように脚7のy方向における共
振周波数はωy=√(ky/M)で表され、x方向にお
ける共振周波数はωx=√(kx/M)で表される。本
実施の形態では、脚7の中間部7bを細くするに当た
り、先端部7aの断面と中間部7bの断面とを正方形の
相似形としかつ中心軸を一致させたので、x方向の共振
周波数ωxとy方向の共振周波数ωyとはほぼ等しく、す
なわちωx/ωy≒1に保たれている。したがって、本実
施の形態では、脚7のx方向の共振周波数ωxとy方向
の共振周波数ωyとをほぼ等しく保ちつつ、中間部7b
を細くすることにより中間部7bのばね定数を1/16
に低減したので、脚7の振動は16倍に増倍され、した
がって角速度の検出感度が16倍に向上する。また中間
部7bの長さLbは、共振周波数に応じて決められる。
尚、本実施の形態では、一対の検出用電極4aのうち、
一方の検出用電極4aの外端の脚7外端からのはみ出し
量と、他方の検出用電極4aの外端の脚7外端からのは
み出し量とを同じにしているが、これらのはみ出し量は
ともに脚7の最大振幅以上の寸法にすればよく、必ずし
も同じでなくても良い。また、本実施の形態では、脚7
の先端部7aの太さに対する中間部7bの太さの比をx
方向、y方向ともに1/2としたが、この太さの比の値
は適宜変更可能であり、また共振周波数ωxとωyの比が
0.618<ωx/ωy<1.618の範囲内であれば、
x方向とy方向とで太さの比が異なっていてもよい。
【0025】次に、上記構成のジャイロスコープ1を製
造する方法の一例を説明する。図5は本実施の形態のジ
ャイロスコープの製造方法を工程順に示した断面図であ
る。まず、図5(a)に示すように、下基板6となるガ
ラス基板を用意し、その上面にクロミウム膜をスパッタ
した後、レジストパターンを形成し、このレジストパタ
ーンをマスクとしてクロミウム膜をエッチングする。次
に、このレジストパターンおよびクロミウム膜をマスク
としてガラス基板6表面のフッ酸エッチングを行い、ガ
ラス基板6上の音叉2の位置に対応する領域に深さ10
μm程度の凹部6aを形成する。その後、レジストパタ
ーンおよびクロムパターンを除去する。次に、膜厚30
0nm程度のアルミニウム膜またはクロミウム膜を上面
全面にスパッタした後、周知のフォトリソグラフィー技
術を用いてこれをパターニングして駆動用電極3bと検
出用電極4bを形成し、下側ガラス基板6とする。同様
の方法により、膜厚300nm程度のアルミニウム膜ま
たはクロミウム膜からなる駆動用電極3aおよび検出用
電極4aを備えた上側ガラス基板5も作製しておく。
造する方法の一例を説明する。図5は本実施の形態のジ
ャイロスコープの製造方法を工程順に示した断面図であ
る。まず、図5(a)に示すように、下基板6となるガ
ラス基板を用意し、その上面にクロミウム膜をスパッタ
した後、レジストパターンを形成し、このレジストパタ
ーンをマスクとしてクロミウム膜をエッチングする。次
に、このレジストパターンおよびクロミウム膜をマスク
としてガラス基板6表面のフッ酸エッチングを行い、ガ
ラス基板6上の音叉2の位置に対応する領域に深さ10
μm程度の凹部6aを形成する。その後、レジストパタ
ーンおよびクロムパターンを除去する。次に、膜厚30
0nm程度のアルミニウム膜またはクロミウム膜を上面
全面にスパッタした後、周知のフォトリソグラフィー技
術を用いてこれをパターニングして駆動用電極3bと検
出用電極4bを形成し、下側ガラス基板6とする。同様
の方法により、膜厚300nm程度のアルミニウム膜ま
たはクロミウム膜からなる駆動用電極3aおよび検出用
電極4aを備えた上側ガラス基板5も作製しておく。
【0026】一方、図5(b)に示すように、振動片7
等となるシリコン基板90を用意し、その下面の、脚7
の中間部7bとなる部位以外にレジストパターン91を
形成し、このレジストパターンをマスクとして、反応性
イオンエッチングを行い、中間部7bとなる部位に深さ
約50μmの凹部92を形成する。そしてレジストパタ
ーン91を除去した後、図5(b)に示すように、シリ
コン基板90の上面に湿式酸化を施してSiO2からな
るマスクパターン93を形成する。このマスクパターン
93は、音叉2の先端部7aとなる部位、および枠部9
となる部位に形成する。さらに、図5(c)に示すよう
に、凹部92が形成された面を下側基板6と対向させ
て、シリコン基板90の下面と下側ガラス基板6とを陽
極接合法を用いて接合する。このとき、音叉2の枠部9
となる部分を下側ガラス基板6に接合することにより、
音叉2の部分が下側ガラス基板6の上方で中に浮いた状
態で接合される。この接合の際、陽極接合法ではシリコ
ンからなる音叉2に正、ガラス基板6に負の電位を印加
してシリコンとガラスを接合することができる。音叉2
の振動片7の先端部7aとガラス基板6表面との間隙は
10μm程度しかないが、この振動片7の先端部7aと
対向するガラス基板6上には駆動用電極3bおよび検出
用電極4bが形成されており、また振動片7の中間部7
bとガラス基板6表面とは60μm程度離間しているの
で、陽極接合時の静電引力により音叉2(シリコン基
板)が撓んでも、枠部9以外の部分が接合されてしまう
心配はない。
等となるシリコン基板90を用意し、その下面の、脚7
の中間部7bとなる部位以外にレジストパターン91を
形成し、このレジストパターンをマスクとして、反応性
イオンエッチングを行い、中間部7bとなる部位に深さ
約50μmの凹部92を形成する。そしてレジストパタ
ーン91を除去した後、図5(b)に示すように、シリ
コン基板90の上面に湿式酸化を施してSiO2からな
るマスクパターン93を形成する。このマスクパターン
93は、音叉2の先端部7aとなる部位、および枠部9
となる部位に形成する。さらに、図5(c)に示すよう
に、凹部92が形成された面を下側基板6と対向させ
て、シリコン基板90の下面と下側ガラス基板6とを陽
極接合法を用いて接合する。このとき、音叉2の枠部9
となる部分を下側ガラス基板6に接合することにより、
音叉2の部分が下側ガラス基板6の上方で中に浮いた状
態で接合される。この接合の際、陽極接合法ではシリコ
ンからなる音叉2に正、ガラス基板6に負の電位を印加
してシリコンとガラスを接合することができる。音叉2
の振動片7の先端部7aとガラス基板6表面との間隙は
10μm程度しかないが、この振動片7の先端部7aと
対向するガラス基板6上には駆動用電極3bおよび検出
用電極4bが形成されており、また振動片7の中間部7
bとガラス基板6表面とは60μm程度離間しているの
で、陽極接合時の静電引力により音叉2(シリコン基
板)が撓んでも、枠部9以外の部分が接合されてしまう
心配はない。
【0027】次に、図5(d)に示すように、マスク9
3上にレジストパターン94を形成する。このレジスト
パターン94は、音叉2の先端部7a、中間部7b、支
持部8、および枠部9となる部位に形成する。そして、
このレジストパターン94をマスクとして反応性イオン
エッチングを行い、シリコン基板90を貫通させて枠部
9を形成する。続いて、図5(e)に示すように、レジ
ストパターン94を除去した後に、マスクパターン93
をマスクとして反応性イオンエッチングを行い、シリコ
ン基板90の上面の中間部7bとなる部位に深さ約50
μmの凹部95を形成する。これにより音叉2が形成さ
れる。この後、マスクパターン93を除去し、音叉2の
枠部9の上面と上側ガラス基板5とを陽極接合法を用い
て接合することにより、図3に示すような本実施の形態
のジャイロスコープ1が完成する。
3上にレジストパターン94を形成する。このレジスト
パターン94は、音叉2の先端部7a、中間部7b、支
持部8、および枠部9となる部位に形成する。そして、
このレジストパターン94をマスクとして反応性イオン
エッチングを行い、シリコン基板90を貫通させて枠部
9を形成する。続いて、図5(e)に示すように、レジ
ストパターン94を除去した後に、マスクパターン93
をマスクとして反応性イオンエッチングを行い、シリコ
ン基板90の上面の中間部7bとなる部位に深さ約50
μmの凹部95を形成する。これにより音叉2が形成さ
れる。この後、マスクパターン93を除去し、音叉2の
枠部9の上面と上側ガラス基板5とを陽極接合法を用い
て接合することにより、図3に示すような本実施の形態
のジャイロスコープ1が完成する。
【0028】本実施の形態のジャイロスコープ1を使用
する際には、駆動用電極3a、3bにオシレータを接続
するとともに、検出用電極4a、4bに容量検出器を接
続し、音叉2は接地しておく。オシレータを駆動して駆
動用電極3a、3bに数kHz程度の周波数の電圧を印
加すると、音叉2の各脚7がy方向に振動する。その状
態で、z方向を回転軸とする角速度が入力されると、入
力された角速度の大きさに応じてx方向の振動が生じ
る。この時、音叉2の各脚7の上面および下面と各検出
用電極4a、4bが対向した状態にあり、脚7がx方向
に振動すると脚7の上面および下面と各検出用電極4
a、4bとの対向面積が変化するため、容量変化が生じ
る。この容量変化を容量検出器で検出することにより角
速度を検出することができる。
する際には、駆動用電極3a、3bにオシレータを接続
するとともに、検出用電極4a、4bに容量検出器を接
続し、音叉2は接地しておく。オシレータを駆動して駆
動用電極3a、3bに数kHz程度の周波数の電圧を印
加すると、音叉2の各脚7がy方向に振動する。その状
態で、z方向を回転軸とする角速度が入力されると、入
力された角速度の大きさに応じてx方向の振動が生じ
る。この時、音叉2の各脚7の上面および下面と各検出
用電極4a、4bが対向した状態にあり、脚7がx方向
に振動すると脚7の上面および下面と各検出用電極4
a、4bとの対向面積が変化するため、容量変化が生じ
る。この容量変化を容量検出器で検出することにより角
速度を検出することができる。
【0029】本実施の形態のジャイロスコープ1にあっ
ては、従来のジャイロスコープのように脚と脚の間に検
出用電極を設ける必要がない。したがって、脚間ギャッ
プをシリコン基板の加工限界近く、例えば10μm程度
にまで小さくすることができ、Q値を大きくすることが
できる。例えば脚7のx方向における幅が200μmの
ジャイロスコープにおいて、脚間ギャップが300μm
〜400μm程度であるとQ値は1000前後である
が、脚間ギャップを数十μm程度にまで狭めるとQ値は
2000以上と、2倍以上に増大することができる。こ
のQ値の増大により、角速度センサとしての検出感度の
向上、駆動電圧の低減を図ることができる。さらに、デ
バイスの小型化を図ることもできる。また本実施の形態
では脚7のx方向の共振周波数ωxとy方向の共振周波
数ωyとをほぼ等しく保ちつつ、脚7の中間部7bを先
端部7aよりも細くして中間部7bのばね定数を低減し
たことにより、脚7の振動を増幅させて、角速度の検出
感度を向上させることができる。しかも、ジャイロスコ
ープ1全体の大きさを変更せずに検出感度を向上させる
ことができ。
ては、従来のジャイロスコープのように脚と脚の間に検
出用電極を設ける必要がない。したがって、脚間ギャッ
プをシリコン基板の加工限界近く、例えば10μm程度
にまで小さくすることができ、Q値を大きくすることが
できる。例えば脚7のx方向における幅が200μmの
ジャイロスコープにおいて、脚間ギャップが300μm
〜400μm程度であるとQ値は1000前後である
が、脚間ギャップを数十μm程度にまで狭めるとQ値は
2000以上と、2倍以上に増大することができる。こ
のQ値の増大により、角速度センサとしての検出感度の
向上、駆動電圧の低減を図ることができる。さらに、デ
バイスの小型化を図ることもできる。また本実施の形態
では脚7のx方向の共振周波数ωxとy方向の共振周波
数ωyとをほぼ等しく保ちつつ、脚7の中間部7bを先
端部7aよりも細くして中間部7bのばね定数を低減し
たことにより、脚7の振動を増幅させて、角速度の検出
感度を向上させることができる。しかも、ジャイロスコ
ープ1全体の大きさを変更せずに検出感度を向上させる
ことができ。
【0030】特に本実施の形態では、音叉2の各脚7に
対応して一対(2個)の検出用電極4a、4bが設けら
れ、各脚7毎に2個のキャパシタが構成されている。こ
れにより、各脚7がx方向に振動した際に2個のキャパ
シタのうちの一方のキャパシタの容量が増加すると、そ
の容量増加分だけ他方のキャパシタの容量が減少するこ
とになる。したがって、2つの容量変化の差分を検出す
れば、同じ振動であっても2倍の容量変化が得られ、検
出感度をより向上することができる。さらに、検出用電
極4a、4bが脚7の先端側に設けられているので、振
動時の変位が最大の最も感度が高い状態で容量変化を検
出することができる。
対応して一対(2個)の検出用電極4a、4bが設けら
れ、各脚7毎に2個のキャパシタが構成されている。こ
れにより、各脚7がx方向に振動した際に2個のキャパ
シタのうちの一方のキャパシタの容量が増加すると、そ
の容量増加分だけ他方のキャパシタの容量が減少するこ
とになる。したがって、2つの容量変化の差分を検出す
れば、同じ振動であっても2倍の容量変化が得られ、検
出感度をより向上することができる。さらに、検出用電
極4a、4bが脚7の先端側に設けられているので、振
動時の変位が最大の最も感度が高い状態で容量変化を検
出することができる。
【0031】また本実施の形態のジャイロスコープ1
は、音叉2が2枚のガラス基板5、6の間に挟持されて
いるため、ガラス基板5、6によって音叉2の部分が保
護され、取り扱いやすいものとなっている。さらに、音
叉2の部分に塵埃が入りにくい構造であるから、外乱を
抑制してセンサ精度を向上することができる。また、真
空封止も行える構造であるから、これにより更にQ値を
向上させることもできる。また、上基板5および下基板
6の両方にそれぞれ検出用電極4a、4bと駆動用電極
3a、3bが設けられているので、これらが一方の基板
にしか設けられていない場合に比べて、検出信号値が大
きい、駆動電圧が小さくて済むなどの利点が得られる。
尚、本実施の形態において、上基板5および下基板6の
いずれか一方を設けない構成とすることも可能である。
は、音叉2が2枚のガラス基板5、6の間に挟持されて
いるため、ガラス基板5、6によって音叉2の部分が保
護され、取り扱いやすいものとなっている。さらに、音
叉2の部分に塵埃が入りにくい構造であるから、外乱を
抑制してセンサ精度を向上することができる。また、真
空封止も行える構造であるから、これにより更にQ値を
向上させることもできる。また、上基板5および下基板
6の両方にそれぞれ検出用電極4a、4bと駆動用電極
3a、3bが設けられているので、これらが一方の基板
にしか設けられていない場合に比べて、検出信号値が大
きい、駆動電圧が小さくて済むなどの利点が得られる。
尚、本実施の形態において、上基板5および下基板6の
いずれか一方を設けない構成とすることも可能である。
【0032】[第2の実施の形態]図6は本発明の第2
の実施の形態を示した断面図である。本実施の形態が前
記第1の実施の形態と大きく異なる点は、図6に示すよ
うに、下基板6の、脚7の中間部7bと対向する位置に
駆動用電極3bを設けた点である。本実施の形態によれ
ば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる
他、脚7の先端部7aに対向して設ける検出用電極4b
の面積を、前記第1の実施の形態の構成よりも大きくし
て、検出信号値を大きくすることができる。また本実施
の形態では、下基板6に検出用電極4bおよび駆動用電
極3bの両方が設けられているので、上基板を設けた場
合に比べて構造が簡単であり、より小型であり軽量であ
り低コストである。尚、本実施の形態において上基板を
設けてもよく、上基板を設けると音叉2の部分が保護さ
れ、取り扱い性が良くなる他、塵埃の侵入を防止して外
乱を抑制し、センサ精度を向上することができる。ま
た、真空封止して更にQ値を向上させることもできる。
さらに上基板を設けるとともに、上基板にも本実施の形
態の下基板6と同様に検出用電極4bおよび駆動用電極
3bを設けると、検出信号値をさらに大きくでき、また
駆動電圧が小さくて済むなどの利点が得られる。
の実施の形態を示した断面図である。本実施の形態が前
記第1の実施の形態と大きく異なる点は、図6に示すよ
うに、下基板6の、脚7の中間部7bと対向する位置に
駆動用電極3bを設けた点である。本実施の形態によれ
ば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる
他、脚7の先端部7aに対向して設ける検出用電極4b
の面積を、前記第1の実施の形態の構成よりも大きくし
て、検出信号値を大きくすることができる。また本実施
の形態では、下基板6に検出用電極4bおよび駆動用電
極3bの両方が設けられているので、上基板を設けた場
合に比べて構造が簡単であり、より小型であり軽量であ
り低コストである。尚、本実施の形態において上基板を
設けてもよく、上基板を設けると音叉2の部分が保護さ
れ、取り扱い性が良くなる他、塵埃の侵入を防止して外
乱を抑制し、センサ精度を向上することができる。ま
た、真空封止して更にQ値を向上させることもできる。
さらに上基板を設けるとともに、上基板にも本実施の形
態の下基板6と同様に検出用電極4bおよび駆動用電極
3bを設けると、検出信号値をさらに大きくでき、また
駆動電圧が小さくて済むなどの利点が得られる。
【0033】[第3の実施の形態]図7は本発明の第3
の実施の形態を示した断面図である。本実施の形態が前
記第1の実施の形態と大きく異なる点は、図7に示すよ
うに、下基板6の、脚7の中間部7bと対向する位置に
駆動用電極3bを設けるとともに、下基板6の厚さを、
脚7の先端部7aに対向する部位よりも中間部7bに対
向する部位を厚くして、駆動用電極3bと脚7の中間部
7bとを接近させた点である。本実施の形態によれば、
前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる他、
脚7の先端部7aに対向して設ける検出用電極4bの面
積を、前記第1の実施の形態の構成よりも大きくして、
検出信号値を増大することができる。また駆動用電極3
bと脚7の中間部7bとの距離を小さくすることによ
り、駆動電圧の低減化が可能となる。さらに本実施の形
態では、下基板6に検出用電極4bおよび駆動用電極3
bの両方が設けられているので、上基板を設けた場合に
比べて構造が簡単であり、より小型であり軽量であり低
コストである。尚、本実施の形態において上基板を設け
てもよく、上基板を設けると音叉2の部分が保護され、
取り扱い性が良くなる他、塵埃の侵入を防止して外乱を
抑制し、センサ精度を向上することができる。また、真
空封止して更にQ値を向上させることもできる。さらに
上基板を設けるとともに、上基板にも本実施の形態の下
基板6と同様に検出用電極4bおよび駆動用電極3bを
設けると、検出信号値をさらに大きくでき、また駆動電
圧が小さくて済むなどの利点が得られる。
の実施の形態を示した断面図である。本実施の形態が前
記第1の実施の形態と大きく異なる点は、図7に示すよ
うに、下基板6の、脚7の中間部7bと対向する位置に
駆動用電極3bを設けるとともに、下基板6の厚さを、
脚7の先端部7aに対向する部位よりも中間部7bに対
向する部位を厚くして、駆動用電極3bと脚7の中間部
7bとを接近させた点である。本実施の形態によれば、
前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる他、
脚7の先端部7aに対向して設ける検出用電極4bの面
積を、前記第1の実施の形態の構成よりも大きくして、
検出信号値を増大することができる。また駆動用電極3
bと脚7の中間部7bとの距離を小さくすることによ
り、駆動電圧の低減化が可能となる。さらに本実施の形
態では、下基板6に検出用電極4bおよび駆動用電極3
bの両方が設けられているので、上基板を設けた場合に
比べて構造が簡単であり、より小型であり軽量であり低
コストである。尚、本実施の形態において上基板を設け
てもよく、上基板を設けると音叉2の部分が保護され、
取り扱い性が良くなる他、塵埃の侵入を防止して外乱を
抑制し、センサ精度を向上することができる。また、真
空封止して更にQ値を向上させることもできる。さらに
上基板を設けるとともに、上基板にも本実施の形態の下
基板6と同様に検出用電極4bおよび駆動用電極3bを
設けると、検出信号値をさらに大きくでき、また駆動電
圧が小さくて済むなどの利点が得られる。
【0034】[第4の実施の形態]図8は本発明の第4
の実施の形態を示した断面図である。本実施の形態が前
記第1の実施の形態と異なる点は、図8に示すように、
上基板5の、脚7の先端部7aと対向する位置に駆動用
電極3を設け、下基板6の、脚7の先端部7aと対向す
る位置に検出用電極4を設けた点である。本実施の形態
によれば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得
られる他、駆動用電極3および検出用電極4の面積を大
きくできるとともに、駆動用電極3と検出用電極4とを
十分に離間させて、両電極間に寄生容量が生じるのを確
実に防止できる。
の実施の形態を示した断面図である。本実施の形態が前
記第1の実施の形態と異なる点は、図8に示すように、
上基板5の、脚7の先端部7aと対向する位置に駆動用
電極3を設け、下基板6の、脚7の先端部7aと対向す
る位置に検出用電極4を設けた点である。本実施の形態
によれば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得
られる他、駆動用電極3および検出用電極4の面積を大
きくできるとともに、駆動用電極3と検出用電極4とを
十分に離間させて、両電極間に寄生容量が生じるのを確
実に防止できる。
【0035】[第5の実施の形態]次に、本発明の第5
の実施の形態を図9ないし図11を参照して説明する。
図9は本実施の形態のジャイロスコープ11を分解した
状態を示す斜視図、図10は平面図、図11は図10中
X−X線に沿う側断面図、図中符号12は音叉、13は
駆動用電極、14は検出用電極、15は上側ガラス基
板、16は下側ガラス基板である。
の実施の形態を図9ないし図11を参照して説明する。
図9は本実施の形態のジャイロスコープ11を分解した
状態を示す斜視図、図10は平面図、図11は図10中
X−X線に沿う側断面図、図中符号12は音叉、13は
駆動用電極、14は検出用電極、15は上側ガラス基
板、16は下側ガラス基板である。
【0036】本実施の形態のジャイロスコープ11は、
図9および図10に示すように、3本の脚17(振動
片)とこれらの基端側を連結する支持部18とを有する
音叉12が用いられている。そして、各脚17が延在す
る方向の先端面17cと対向するように1個の脚17に
ついてそれぞれ一対(2個)の検出用電極14が設けら
れている。また図10に示すように、各脚17に対する
2個の検出用電極14は、各脚17の側面の延長線から
外側にはみ出すように配置されている。また、音叉12
の周囲には枠部19が設けられており、これら音叉1
2、検出用電極14、枠部19は、元々は厚さ200μ
m程度の導電性を有する1枚のシリコン基板から形成さ
れている。図9および図11に示すように、枠部19は
上側ガラス基板15と下側ガラス基板16との間に挟持
されて固定されている。本実施の形態において支持部1
8は枠部19の一部を成しており両基板15,16間に
固定されている。そして2枚のガラス基板15、16の
内面のうち、音叉12の上方および下方に位置する領域
は10μm程度の深さの凹部15a、16aとなってお
り、各ガラス基板15、16と音叉12との間に10μ
m程度の間隙が形成されることで音叉12の各脚17が
振動可能となっている。また、検出用電極14は下側ガ
ラス基板16上に固定されている。脚17の長手方向を
z方向、z方向に垂直な音叉12の厚さ方向をy方向、
z方向およびy方向に垂直な方向をx方向とする。本実
施の形態においても、各脚17(振動片)は、先端部1
7aと、この先端部17aと支持部18との間の中間部
17bとからなり、中間部17bは先端部17aより細
く形成されている。また先端部17aのz方向に垂直な
断面と中間部17bのz方向に垂直な断面とは形状が相
似形であり、かつ中心軸が一致している。脚17の先端
部17aおよび中間部17bの各寸法は前記第1の実施
の形態と同様に設計されている。
図9および図10に示すように、3本の脚17(振動
片)とこれらの基端側を連結する支持部18とを有する
音叉12が用いられている。そして、各脚17が延在す
る方向の先端面17cと対向するように1個の脚17に
ついてそれぞれ一対(2個)の検出用電極14が設けら
れている。また図10に示すように、各脚17に対する
2個の検出用電極14は、各脚17の側面の延長線から
外側にはみ出すように配置されている。また、音叉12
の周囲には枠部19が設けられており、これら音叉1
2、検出用電極14、枠部19は、元々は厚さ200μ
m程度の導電性を有する1枚のシリコン基板から形成さ
れている。図9および図11に示すように、枠部19は
上側ガラス基板15と下側ガラス基板16との間に挟持
されて固定されている。本実施の形態において支持部1
8は枠部19の一部を成しており両基板15,16間に
固定されている。そして2枚のガラス基板15、16の
内面のうち、音叉12の上方および下方に位置する領域
は10μm程度の深さの凹部15a、16aとなってお
り、各ガラス基板15、16と音叉12との間に10μ
m程度の間隙が形成されることで音叉12の各脚17が
振動可能となっている。また、検出用電極14は下側ガ
ラス基板16上に固定されている。脚17の長手方向を
z方向、z方向に垂直な音叉12の厚さ方向をy方向、
z方向およびy方向に垂直な方向をx方向とする。本実
施の形態においても、各脚17(振動片)は、先端部1
7aと、この先端部17aと支持部18との間の中間部
17bとからなり、中間部17bは先端部17aより細
く形成されている。また先端部17aのz方向に垂直な
断面と中間部17bのz方向に垂直な断面とは形状が相
似形であり、かつ中心軸が一致している。脚17の先端
部17aおよび中間部17bの各寸法は前記第1の実施
の形態と同様に設計されている。
【0037】図9および図10に示すように、駆動用電
極13は音叉12の各脚17の先端部17aに対応して
1個ずつ設けられており、図11に示すように、上側ガ
ラス基板15の下面に形成された膜厚300nm程度の
アルミニウム膜またはクロミウム膜などで形成されてい
る。また図示していないが、駆動用電極13、検出用電
極14には電圧印加用または取り出し用の端子がそれぞ
れ設けられている。
極13は音叉12の各脚17の先端部17aに対応して
1個ずつ設けられており、図11に示すように、上側ガ
ラス基板15の下面に形成された膜厚300nm程度の
アルミニウム膜またはクロミウム膜などで形成されてい
る。また図示していないが、駆動用電極13、検出用電
極14には電圧印加用または取り出し用の端子がそれぞ
れ設けられている。
【0038】さらに、ジャイロスコープ11の機能上は
特に必要ではなく、後述する製造上の都合により必要な
ものであるため、図9,10では図示を省略するが、実
際には、図11に示すように、駆動用電極13が設けら
れた領域以外の両ガラス基板15、16の内面側の、少
なくとも脚17の先端部17aと対向する部位には、駆
動用電極13と同一のアルミニウム膜またはクロミウム
膜などからなる同電位パターン10が設けられている。
特に必要ではなく、後述する製造上の都合により必要な
ものであるため、図9,10では図示を省略するが、実
際には、図11に示すように、駆動用電極13が設けら
れた領域以外の両ガラス基板15、16の内面側の、少
なくとも脚17の先端部17aと対向する部位には、駆
動用電極13と同一のアルミニウム膜またはクロミウム
膜などからなる同電位パターン10が設けられている。
【0039】次に、上記構成のジャイロスコープ11を
製造する方法の一例を説明する。まず図12に示すよう
に、ガラス基板16を用意し、表面にクロミウム膜をス
パッタした後、レジストパターンを形成し、このレジス
トパターンをマスクとしてクロミウム膜をエッチングす
る。次に、このレジストパターンおよびクロミウム膜を
マスクとしてガラス基板16表面のフッ酸エッチングを
行い、ガラス基板16上の音叉12の位置に対応する領
域に深さ10μm程度の凹部16aを形成する。その
後、レジストパターンおよびクロムパターンを除去す
る。次に、膜厚300nm程度のアルミニウム膜または
クロミウム膜などを全面にスパッタした後、周知のフォ
トリソグラフィー技術を用いてこれをパターニングして
同電位パターン10を形成し、下側ガラス基板16とす
る。同様の方法により、上側ガラス基板15も作製す
る。上側ガラス基板15の場合には、膜厚300nm程
度のアルミニウム膜またはクロミウム膜により駆動用電
極13を形成する。
製造する方法の一例を説明する。まず図12に示すよう
に、ガラス基板16を用意し、表面にクロミウム膜をス
パッタした後、レジストパターンを形成し、このレジス
トパターンをマスクとしてクロミウム膜をエッチングす
る。次に、このレジストパターンおよびクロミウム膜を
マスクとしてガラス基板16表面のフッ酸エッチングを
行い、ガラス基板16上の音叉12の位置に対応する領
域に深さ10μm程度の凹部16aを形成する。その
後、レジストパターンおよびクロムパターンを除去す
る。次に、膜厚300nm程度のアルミニウム膜または
クロミウム膜などを全面にスパッタした後、周知のフォ
トリソグラフィー技術を用いてこれをパターニングして
同電位パターン10を形成し、下側ガラス基板16とす
る。同様の方法により、上側ガラス基板15も作製す
る。上側ガラス基板15の場合には、膜厚300nm程
度のアルミニウム膜またはクロミウム膜により駆動用電
極13を形成する。
【0040】一方、図12(b)に示すように、前記第
1の実施の形態の製造方法と同様にして、振動片17等
となるシリコン基板80を用意し、その下面の中間部1
7bとなる部位に凹部82を形成した後、シリコン基板
80に湿式酸化を施してSiO2からなるマスクパター
ン83を形成する。このマスクパターン83は、音叉1
2の先端部17aとなる部位、検出用電極14となる部
位、および枠部19となる部位に形成する。さらに、凹
部82が形成された面を下側基板16と対向させて、シ
リコン基板80の下面と下側ガラス基板16とを陽極接
合法を用いて接合する。この際、シリコン基板80のう
ち、後で枠部19となる部分と検出用電極14となる部
分が接合されることになる。陽極接合法ではシリコン基
板80に正、下側ガラス基板16に負の電位を印加して
シリコンとガラスを接合することができるが、シリコン
基板80が脚17の先端部17aとなる部分ではガラス
基板16表面との間隙が10μm程度しかないため、陽
極接合時の静電引力によりシリコン基板80が撓んでガ
ラス基板16と接触すると、この部分も接合されてしま
い、音叉12を形成できなくなる。したがって、ガラス
基板16に接合すべきでない部分がガラス基板16に接
合されてしまうのを防止する目的でガラス基板16表面
をシリコン基板と同電位とするために、ガラス基板16
表面の同電位パターン10を用いるのである。
1の実施の形態の製造方法と同様にして、振動片17等
となるシリコン基板80を用意し、その下面の中間部1
7bとなる部位に凹部82を形成した後、シリコン基板
80に湿式酸化を施してSiO2からなるマスクパター
ン83を形成する。このマスクパターン83は、音叉1
2の先端部17aとなる部位、検出用電極14となる部
位、および枠部19となる部位に形成する。さらに、凹
部82が形成された面を下側基板16と対向させて、シ
リコン基板80の下面と下側ガラス基板16とを陽極接
合法を用いて接合する。この際、シリコン基板80のう
ち、後で枠部19となる部分と検出用電極14となる部
分が接合されることになる。陽極接合法ではシリコン基
板80に正、下側ガラス基板16に負の電位を印加して
シリコンとガラスを接合することができるが、シリコン
基板80が脚17の先端部17aとなる部分ではガラス
基板16表面との間隙が10μm程度しかないため、陽
極接合時の静電引力によりシリコン基板80が撓んでガ
ラス基板16と接触すると、この部分も接合されてしま
い、音叉12を形成できなくなる。したがって、ガラス
基板16に接合すべきでない部分がガラス基板16に接
合されてしまうのを防止する目的でガラス基板16表面
をシリコン基板と同電位とするために、ガラス基板16
表面の同電位パターン10を用いるのである。
【0041】次に、図12(c)に示すように、マスク
83上にレジストパターン84を形成する。このレジス
トパターン84は、音叉2の先端部7a、中間部7b、
検出用電極14、および枠部19となる部位に形成す
る。そして、このレジストパターン84をマスクとして
反応性イオンエッチングを行い、シリコン基板80を貫
通させて検出用電極14および枠部19を形成する。続
いて、図12(d)に示すように、レジストパターン8
4を除去した後に、前記第1の実施の形態の製造方法と
同様にして、シリコン基板80の上面の中間部17bと
なる部位に凹部85を形成する。これにより音叉12が
形成される。この後、マスクパターン83を除去し、音
叉12の枠部19の上面と上側ガラス基板15とを陽極
接合法を用いて接合することにより、図11に示すよう
な本実施の形態のジャイロスコープ11が完成する。
83上にレジストパターン84を形成する。このレジス
トパターン84は、音叉2の先端部7a、中間部7b、
検出用電極14、および枠部19となる部位に形成す
る。そして、このレジストパターン84をマスクとして
反応性イオンエッチングを行い、シリコン基板80を貫
通させて検出用電極14および枠部19を形成する。続
いて、図12(d)に示すように、レジストパターン8
4を除去した後に、前記第1の実施の形態の製造方法と
同様にして、シリコン基板80の上面の中間部17bと
なる部位に凹部85を形成する。これにより音叉12が
形成される。この後、マスクパターン83を除去し、音
叉12の枠部19の上面と上側ガラス基板15とを陽極
接合法を用いて接合することにより、図11に示すよう
な本実施の形態のジャイロスコープ11が完成する。
【0042】本実施の形態のジャイロスコープ11を使
用する際には、前記第1の実施の形態と同様に、音叉1
2の各脚17をy方向に振動させた状態で、z方向を回
転軸とする角速度が入力されると、入力された角速度の
大きさに応じたx方向の振動が生じる。この時、音叉1
2の各脚17の先端面17cと検出用電極14が対向し
た状態にあり、脚17の振動に伴って脚17の先端面1
7cと検出用電極14との対向面積が変化するため、容
量変化が生じる。この容量変化を容量検出器で検出する
ことにより角速度を検出することができる。特に本実施
の形態では、2個の検出用電極14と1個の脚17から
2つのキャパシタが構成されているので、脚17がx方
向に振動した際に一方のキャパシタの容量が増加する
と、その容量増加分だけ他方のキャパシタの容量が減少
することになる。したがって、2つの容量変化の差分を
検出すれば、1つの容量変化を検出するよりも2倍の容
量変化が得られ、優れた検出感度が得られる。
用する際には、前記第1の実施の形態と同様に、音叉1
2の各脚17をy方向に振動させた状態で、z方向を回
転軸とする角速度が入力されると、入力された角速度の
大きさに応じたx方向の振動が生じる。この時、音叉1
2の各脚17の先端面17cと検出用電極14が対向し
た状態にあり、脚17の振動に伴って脚17の先端面1
7cと検出用電極14との対向面積が変化するため、容
量変化が生じる。この容量変化を容量検出器で検出する
ことにより角速度を検出することができる。特に本実施
の形態では、2個の検出用電極14と1個の脚17から
2つのキャパシタが構成されているので、脚17がx方
向に振動した際に一方のキャパシタの容量が増加する
と、その容量増加分だけ他方のキャパシタの容量が減少
することになる。したがって、2つの容量変化の差分を
検出すれば、1つの容量変化を検出するよりも2倍の容
量変化が得られ、優れた検出感度が得られる。
【0043】本実施の形態のジャイロスコープ11にお
いても、前記第1の実施の形態と同様に、脚間ギャップ
を小さくできるので、Q値を増大させることができ、し
たがって検出感度の向上、駆動電圧の低減、デバイスの
小型化を図ることができる。また音叉12が上基板15
と下基板16とに挟持されているので、音叉12が保護
され、取り扱い性が良くなる他、塵埃の侵入を防止して
外乱を抑制し、センサ精度を向上することができる。ま
た、真空封止して更にQ値を向上させることもできる。
また本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と
同様に、脚17のx方向における共振周波数ωxとy方
向における共振周波数ωyとをほぼ等しく保ちつつ、脚
17の中間部17bを先端部17aよりも細くして中間
部17bのばね定数が低減されているので、脚17の振
動が増幅され、角速度の検出感度が向上する。
いても、前記第1の実施の形態と同様に、脚間ギャップ
を小さくできるので、Q値を増大させることができ、し
たがって検出感度の向上、駆動電圧の低減、デバイスの
小型化を図ることができる。また音叉12が上基板15
と下基板16とに挟持されているので、音叉12が保護
され、取り扱い性が良くなる他、塵埃の侵入を防止して
外乱を抑制し、センサ精度を向上することができる。ま
た、真空封止して更にQ値を向上させることもできる。
また本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と
同様に、脚17のx方向における共振周波数ωxとy方
向における共振周波数ωyとをほぼ等しく保ちつつ、脚
17の中間部17bを先端部17aよりも細くして中間
部17bのばね定数が低減されているので、脚17の振
動が増幅され、角速度の検出感度が向上する。
【0044】さらに、検出用電極14を脚17の先端面
17cと対向させて設けたので、検出用電極14を脚1
7の形成と同じプロセスで形成できるとともに、検出用
電極14と駆動用電極13との干渉を少なくすることが
できる。仮に音叉12の部分と検出用電極14とを全く
別個に作成して、それぞれを下基板13上に固定すると
なると、製造工程中でこれらの位置合わせに多くの手間
や時間が掛かることが予想される。ところが、本実施の
形態のジャイロスコープ11の製造方法においては、元
々1枚のシリコン基板11をエッチングにより分離して
音叉12の部分と検出用電極14の部分を作成している
ので、位置合わせの必要もなく、加工精度の高いジャイ
ロスコープを作製することができる。
17cと対向させて設けたので、検出用電極14を脚1
7の形成と同じプロセスで形成できるとともに、検出用
電極14と駆動用電極13との干渉を少なくすることが
できる。仮に音叉12の部分と検出用電極14とを全く
別個に作成して、それぞれを下基板13上に固定すると
なると、製造工程中でこれらの位置合わせに多くの手間
や時間が掛かることが予想される。ところが、本実施の
形態のジャイロスコープ11の製造方法においては、元
々1枚のシリコン基板11をエッチングにより分離して
音叉12の部分と検出用電極14の部分を作成している
ので、位置合わせの必要もなく、加工精度の高いジャイ
ロスコープを作製することができる。
【0045】尚、本実施の形態においては、駆動用電極
13を上基板15の、脚17の先端部17aと対向する
位置に設けたが、下基板16の、脚17の先端部17a
に対向する位置に設けてもよい。あるいは駆動用電極1
3を上基板15または下基板16の、脚17の中間部1
7bに対向する位置に設けてもよく、この場合は、下基
板16の厚さを、脚17の先端部17aに対向する部位
よりも中間部17bに対向する部位を厚くして、駆動用
電極13と脚17の中間部17bとを接近させてもよ
い。そして駆動電極13を下基板16上に設けた場合に
は上基板15を設けない構成とすることもできる。
13を上基板15の、脚17の先端部17aと対向する
位置に設けたが、下基板16の、脚17の先端部17a
に対向する位置に設けてもよい。あるいは駆動用電極1
3を上基板15または下基板16の、脚17の中間部1
7bに対向する位置に設けてもよく、この場合は、下基
板16の厚さを、脚17の先端部17aに対向する部位
よりも中間部17bに対向する部位を厚くして、駆動用
電極13と脚17の中間部17bとを接近させてもよ
い。そして駆動電極13を下基板16上に設けた場合に
は上基板15を設けない構成とすることもできる。
【0046】[第6の実施の形態]以下、本発明の第6
の実施の形態を図13および図14を参照して説明す
る。図13は本実施の形態のジャイロスコープ21の斜
視図であるが、便宜上、上基板の図示を省略している。
図14は図13中XII−XII線に沿う側断面図である。
図中符号22は音叉、23a、23bは駆動用電極、2
4a、24bは検出用電極、25は上側ガラス基板、2
6は下側ガラス基板である。
の実施の形態を図13および図14を参照して説明す
る。図13は本実施の形態のジャイロスコープ21の斜
視図であるが、便宜上、上基板の図示を省略している。
図14は図13中XII−XII線に沿う側断面図である。
図中符号22は音叉、23a、23bは駆動用電極、2
4a、24bは検出用電極、25は上側ガラス基板、2
6は下側ガラス基板である。
【0047】本実施の形態のジャイロスコープ21が、
前記第1の実施の形態と大きく異なる点は、音叉22の
枠部29及び支持部28が、脚27の中間部27bと同
じ厚さに形成されている点である。これらは、元々は厚
さ200μm程度の導電性を有する1枚のシリコン基板
から形成されており、脚27の中間部27b、支持部2
8、および枠部29の厚さが100μmとなるように加
工されている。図14に示すように、枠部29は上側ガ
ラス基板25と下側ガラス基板26との間に挟持されて
固定されている。本実施の形態において支持部28は枠
部29の一部を成しており両基板25,26間に固定さ
れている。そして、2枚のガラス基板25、26の内面
のうち、音叉22の上方および下方に位置する領域は6
0μm程度の深さの凹部25a、26aとなっており、
各ガラス基板25,26と音叉22との間に10μm程
度の間隙が形成されることで音叉22の各脚27が宙に
浮いた状態となり、振動可能となっている。駆動用電極
23a、23bおよび検出用電極24a、24bは前記
第1の実施の形態と同様に構成されている。
前記第1の実施の形態と大きく異なる点は、音叉22の
枠部29及び支持部28が、脚27の中間部27bと同
じ厚さに形成されている点である。これらは、元々は厚
さ200μm程度の導電性を有する1枚のシリコン基板
から形成されており、脚27の中間部27b、支持部2
8、および枠部29の厚さが100μmとなるように加
工されている。図14に示すように、枠部29は上側ガ
ラス基板25と下側ガラス基板26との間に挟持されて
固定されている。本実施の形態において支持部28は枠
部29の一部を成しており両基板25,26間に固定さ
れている。そして、2枚のガラス基板25、26の内面
のうち、音叉22の上方および下方に位置する領域は6
0μm程度の深さの凹部25a、26aとなっており、
各ガラス基板25,26と音叉22との間に10μm程
度の間隙が形成されることで音叉22の各脚27が宙に
浮いた状態となり、振動可能となっている。駆動用電極
23a、23bおよび検出用電極24a、24bは前記
第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0048】本実施の形態のジャイロスコープ21は、
前記第1の実施の形態の製造方法と同様の手順で、シリ
コン基板の下面および上面に音叉22の中間部27bと
なる凹部を形成する際に、枠部29の部分にもエッチン
グを施して枠部29の厚みが中間部27bと同じとなる
ように加工することによって製造することができる。
前記第1の実施の形態の製造方法と同様の手順で、シリ
コン基板の下面および上面に音叉22の中間部27bと
なる凹部を形成する際に、枠部29の部分にもエッチン
グを施して枠部29の厚みが中間部27bと同じとなる
ように加工することによって製造することができる。
【0049】本実施の形態によれば、前記第1の実施の
形態と同様に、脚間ギャップを小さくできるので、Q値
を増大させることができ、したがって検出感度の向上、
駆動電圧の低減、デバイスの小型化を図ることができ
る。また音叉22が上基板25と下基板16とに挟持さ
れているので、音叉22が保護され、取り扱い性が良く
なる他、塵埃の侵入を防止して外乱を抑制し、センサ精
度を向上することができる。また、真空封止して更にQ
値を向上させることもできる。また本実施の形態におい
ても、前記第1の実施の形態と同様に、脚27のx方向
における共振周波数ωxとy方向における共振周波数ωy
とをほぼ等しく保ちつつ、脚27の中間部27bを先端
部27aよりも細くして中間部27bのばね定数を低減
したので、脚27の振動を増幅させ、したがって角速度
の検出感度を向上させることができる。
形態と同様に、脚間ギャップを小さくできるので、Q値
を増大させることができ、したがって検出感度の向上、
駆動電圧の低減、デバイスの小型化を図ることができ
る。また音叉22が上基板25と下基板16とに挟持さ
れているので、音叉22が保護され、取り扱い性が良く
なる他、塵埃の侵入を防止して外乱を抑制し、センサ精
度を向上することができる。また、真空封止して更にQ
値を向上させることもできる。また本実施の形態におい
ても、前記第1の実施の形態と同様に、脚27のx方向
における共振周波数ωxとy方向における共振周波数ωy
とをほぼ等しく保ちつつ、脚27の中間部27bを先端
部27aよりも細くして中間部27bのばね定数を低減
したので、脚27の振動を増幅させ、したがって角速度
の検出感度を向上させることができる。
【0050】尚、本実施の形態における駆動用電極23
a、23bおよび検出用電極24a、24bの形成位置
については、前記第2〜第4の実施の形態と同様に変更
することができる。
a、23bおよび検出用電極24a、24bの形成位置
については、前記第2〜第4の実施の形態と同様に変更
することができる。
【0051】以下、本発明の第7の実施の形態を図15
ないし図17を参照して説明する。本実施の形態は第1
ないし第6の実施の形態のジャイロスコープを用いた入
力装置の例であり、具体的にはパソコンの座標入力装置
であるペン型マウスに適用した例である。
ないし図17を参照して説明する。本実施の形態は第1
ないし第6の実施の形態のジャイロスコープを用いた入
力装置の例であり、具体的にはパソコンの座標入力装置
であるペン型マウスに適用した例である。
【0052】本実施の形態のペン型マウス30は、図1
5に示すように、ペン型のケース31の内部に第1ない
し第6の実施の形態で示したようなジャイロスコープ3
2a、32bが2個収容されている。2個のジャイロス
コープ32a、32bは、図16に示すように、ペン型
マウス30を上から見たとき(図15の矢印A方向)に
各ジャイロスコープ32a、32bの音叉の脚の延在方
向が直交するように配置されている。また、各ジャイロ
スコープ32a、32bを駆動し、回転角を検出するた
めの駆動検出回路33が設けられている。その他、ケー
ス31内に電池34が収容されるとともに、一般のマウ
スのスイッチに相当する2つのスイッチ35a、35
b、マウス本体のスイッチ36等が備えられている。
5に示すように、ペン型のケース31の内部に第1ない
し第6の実施の形態で示したようなジャイロスコープ3
2a、32bが2個収容されている。2個のジャイロス
コープ32a、32bは、図16に示すように、ペン型
マウス30を上から見たとき(図15の矢印A方向)に
各ジャイロスコープ32a、32bの音叉の脚の延在方
向が直交するように配置されている。また、各ジャイロ
スコープ32a、32bを駆動し、回転角を検出するた
めの駆動検出回路33が設けられている。その他、ケー
ス31内に電池34が収容されるとともに、一般のマウ
スのスイッチに相当する2つのスイッチ35a、35
b、マウス本体のスイッチ36等が備えられている。
【0053】使用者は、このペン型マウス30を持ち、
所望の方向にペン先を移動させることによって、パソコ
ン画面上のカーソル等をペン先の移動方向に応じて動か
すことができる。すなわち、ペン先を図15中の紙面3
7のX軸方向に沿って移動させると、ジャイロスコープ
32bが回転角θ1を検出し、紙面37のY軸方向に沿
って移動させると、ジャイロスコープ32aが回転角θ
2を検出する。それ以外の方向に移動させた場合には回
転角θ1と回転角θ2の組み合わせとなる。したがっ
て、パソコン側では回転角θ1および回転角θ2に対応
した信号をペン型マウス30から受け取って、図17に
示すように、画面38上のカーソル39等の移動前の点
から画面38上でのX’軸、Y’軸に対応させて回転角
θ1、θ2の大きさに対応する距離だけカーソル39を
移動させる。このようにして、このペン型マウス30
は、光学式エンコーダ等を用いた一般のマウスと同様の
動作を実現することができる。
所望の方向にペン先を移動させることによって、パソコ
ン画面上のカーソル等をペン先の移動方向に応じて動か
すことができる。すなわち、ペン先を図15中の紙面3
7のX軸方向に沿って移動させると、ジャイロスコープ
32bが回転角θ1を検出し、紙面37のY軸方向に沿
って移動させると、ジャイロスコープ32aが回転角θ
2を検出する。それ以外の方向に移動させた場合には回
転角θ1と回転角θ2の組み合わせとなる。したがっ
て、パソコン側では回転角θ1および回転角θ2に対応
した信号をペン型マウス30から受け取って、図17に
示すように、画面38上のカーソル39等の移動前の点
から画面38上でのX’軸、Y’軸に対応させて回転角
θ1、θ2の大きさに対応する距離だけカーソル39を
移動させる。このようにして、このペン型マウス30
は、光学式エンコーダ等を用いた一般のマウスと同様の
動作を実現することができる。
【0054】ここで用いた本発明のジャイロスコープ3
2a、32bは、小型、低駆動電圧、高感度という特徴
を持っているため、本実施の形態のペン型マウス30の
ような小型の座標入力機器に好適に使用することができ
る。また、ナビゲーションやヘッドマウントディスプレ
イなど、角速度を検知する一般の入力装置に応用が可能
である。
2a、32bは、小型、低駆動電圧、高感度という特徴
を持っているため、本実施の形態のペン型マウス30の
ような小型の座標入力機器に好適に使用することができ
る。また、ナビゲーションやヘッドマウントディスプレ
イなど、角速度を検知する一般の入力装置に応用が可能
である。
【0055】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば、上記の各実施の形態では、検出用電極を脚1個に
ついてそれぞれ2個ずつ設けたが、x方向における振動
の振幅を検出できる構成であればよく、少なくとも1個
設ければよい。感度向上の面からは、加工が可能である
限り、各脚について形成される検出用電極の数は多くす
ることが望ましい。また3本の脚で例えば上面側、下面
側、上面側というようにそれぞれ異なる面側に検出用電
極を設けてもよい。また駆動用電極については、脚を振
動でき、かつ検出用電極との間に寄生容量を発生しない
構成であれば、その形状、形成位置は適宜変更可能であ
る。また、上記各実施の形態では3脚型の音叉を用いた
例を示したが、脚の数も変更が可能であり、1本でも良
い。
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば、上記の各実施の形態では、検出用電極を脚1個に
ついてそれぞれ2個ずつ設けたが、x方向における振動
の振幅を検出できる構成であればよく、少なくとも1個
設ければよい。感度向上の面からは、加工が可能である
限り、各脚について形成される検出用電極の数は多くす
ることが望ましい。また3本の脚で例えば上面側、下面
側、上面側というようにそれぞれ異なる面側に検出用電
極を設けてもよい。また駆動用電極については、脚を振
動でき、かつ検出用電極との間に寄生容量を発生しない
構成であれば、その形状、形成位置は適宜変更可能であ
る。また、上記各実施の形態では3脚型の音叉を用いた
例を示したが、脚の数も変更が可能であり、1本でも良
い。
【0056】また上記各実施の形態では、脚(振動片)
を導電性を有するシリコンで形成し、これと対向して容
量を形成する駆動用電極および検出用電極を基板側に設
け、脚側には電極を設けない構成としたが、駆動用電極
または検出用電極として一対の電極を、脚側と基板側に
対向配置させて設けてもよい。具体的には、脚の表面上
にシリコン酸化膜などの絶縁膜を形成し、その上に導電
性材料で、一対の駆動用電極または検出用電極の一方を
なす電極を形成するとともに、これら脚上に設けられた
電極と対向して容量を形成する他方の電極を基板上に設
ける構成としてもよい。このような構成とすれば、脚上
に形成する電極の形状や個数を自由に設計できるので、
さらに検出感度を向上させる構成とすることが可能であ
る。
を導電性を有するシリコンで形成し、これと対向して容
量を形成する駆動用電極および検出用電極を基板側に設
け、脚側には電極を設けない構成としたが、駆動用電極
または検出用電極として一対の電極を、脚側と基板側に
対向配置させて設けてもよい。具体的には、脚の表面上
にシリコン酸化膜などの絶縁膜を形成し、その上に導電
性材料で、一対の駆動用電極または検出用電極の一方を
なす電極を形成するとともに、これら脚上に設けられた
電極と対向して容量を形成する他方の電極を基板上に設
ける構成としてもよい。このような構成とすれば、脚上
に形成する電極の形状や個数を自由に設計できるので、
さらに検出感度を向上させる構成とすることが可能であ
る。
【0057】また、ガラス基板については、陽極接合法
による張り合わせを考慮すると、シリコンとガラスの相
性がよいが、任意の基材の表面にガラスを融着したもの
でも代用できる。また、音叉の材料としてシリコンに代
えて、カーボンを用いることも可能である。その他、各
種構成部材の材料、寸法等の具体的な記載は上記実施の
形態に限ることなく、適宜変更が可能である。
による張り合わせを考慮すると、シリコンとガラスの相
性がよいが、任意の基材の表面にガラスを融着したもの
でも代用できる。また、音叉の材料としてシリコンに代
えて、カーボンを用いることも可能である。その他、各
種構成部材の材料、寸法等の具体的な記載は上記実施の
形態に限ることなく、適宜変更が可能である。
【0058】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ジャイロスコープにおいては、従来のように音叉の脚と
脚との間に検出用電極を設ける必要がなくなるため、Q
値を大きくすることができ、検出感度の向上、駆動電圧
の低減、デバイスの小型化を図ることができる。また、
振動片の中間部を先端部よりも細くして中間部のばね定
数を低減するとともに、振動片のx方向における共振周
波数とy方向における共振周波数とをほぼ等しくするこ
とによって、振動片の振動を増幅させて角速度の検出感
度を向上させることができる。このジャイロスコープの
使用により、例えばパソコンの座標入力装置等の小型の
機器を実現することができる。
ジャイロスコープにおいては、従来のように音叉の脚と
脚との間に検出用電極を設ける必要がなくなるため、Q
値を大きくすることができ、検出感度の向上、駆動電圧
の低減、デバイスの小型化を図ることができる。また、
振動片の中間部を先端部よりも細くして中間部のばね定
数を低減するとともに、振動片のx方向における共振周
波数とy方向における共振周波数とをほぼ等しくするこ
とによって、振動片の振動を増幅させて角速度の検出感
度を向上させることができる。このジャイロスコープの
使用により、例えばパソコンの座標入力装置等の小型の
機器を実現することができる。
【図1】 本発明の第1の実施の形態のジャイロスコー
プを示す分解斜視図である。
プを示す分解斜視図である。
【図2】 同、平面図である。
【図3】 図2のIII−III線に沿う側断面図である。
【図4】 図2のIV−IV線に沿う側断面図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態のジャイロスコー
プの製造方法を示す工程図である。
プの製造方法を示す工程図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態のジャイロスコー
プを示す側断面図である。
プを示す側断面図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態のジャイロスコー
プを示す側断面図である。
プを示す側断面図である。
【図8】 本発明の第4の実施の形態のジャイロスコー
プを示す側断面図である。
プを示す側断面図である。
【図9】 本発明の第5の実施の形態のジャイロスコー
プを示す分解斜視図である。
プを示す分解斜視図である。
【図10】 同、平面図である。
【図11】 図10のX−X線に沿う側断面図である。
【図12】 本発明の第5の実施の形態のジャイロスコ
ープの製造方法を示す工程図である。
ープの製造方法を示す工程図である。
【図13】 本発明の第6の実施の形態のジャイロスコ
ープを示す斜視図である。
ープを示す斜視図である。
【図14】 図13のXII−XII線に沿う側断面図であ
る。
る。
【図15】 本発明の第7の実施の形態であるペン型マ
ウスを示す斜視図である。
ウスを示す斜視図である。
【図16】 同、ペン型マウスに用いた2個のジャイロ
スコープの配置を示す平面図である。
スコープの配置を示す平面図である。
【図17】 同、ペン型マウスを用いて操作を行うパソ
コン画面を示す正面図である。
コン画面を示す正面図である。
【図18】 従来のジャイロスコープの一例を示す斜視
図である。
図である。
【符号の説明】 1,11,21,32a,32b ジャイロスコープ 2,12,22 音叉 3,3a,3b,13,23a,23b 駆動用電極 4,4a,4b,14,24a,24b 検出用電極 5,15,25 上側ガラス基板 6,16,26 下側ガラス基板 7,17,27 脚(振動片) 8,18,28 支持部 9,19,29 枠部 30 ペン型マウス(入力装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 英司 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 江刺 正喜 宮城県仙台市太白区八木山南一丁目11−9 Fターム(参考) 2F105 AA10 BB02 BB13 CC01 CC06 CD03 CD05 CD13 5B087 AA06 BC12 BC13 BC19 BC34 DD03
Claims (5)
- 【請求項1】 振動片および該振動片の基端側を連結す
る支持部を有してなる音叉と、前記振動片の長手方向を
z方向とするとき前記振動片を該z方向に垂直なy方向
に振動させる駆動手段と、前記振動片の先端部の前記y
方向およびz方向の両方に垂直なx方向の振動に伴う容
量の変化を検出する検出用電極とを有してなり、 前記振動片の先端部の前記z方向に垂直な断面の面積
が、前記振動片の先端部と前記支持部との間の中間部の
前記z方向に垂直な断面の面積よりも大きく、かつ前記
振動片の前記x方向における共振周波数と前記y方向に
おける共振周波数とがほぼ等しいことを特徴とするジャ
イロスコープ。 - 【請求項2】 前記駆動手段として、前記振動片の先端
部の前記y方向に垂直な面との間に容量を形成する駆動
用電極が設けられていることを特徴とする請求項1記載
のジャイロスコープ。 - 【請求項3】 前記駆動手段として、前記振動片の中間
部の前記y方向に垂直な面との間に容量を形成する駆動
用電極が設けられていることを特徴とする請求項1記載
のジャイロスコープ。 - 【請求項4】 前記振動片の前記y方向に垂直な面に対
向する基材を備え、該基材上の前記振動片と対向する面
に前記振動片の外面形状に沿う段差が形成されており、
前記基材の前記振動片の中間部と対向する位置に前記駆
動用電極が設けられていることを特徴とする請求項3記
載のジャイロスコープ。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
のジャイロスコープを用いたことを特徴とする入力装
置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000015052A JP2001208544A (ja) | 2000-01-24 | 2000-01-24 | ジャイロスコープおよびこれを用いた入力装置 |
EP00309009A EP1099930B1 (en) | 1999-11-09 | 2000-10-13 | Gyroscope and input device |
DE60028696T DE60028696T2 (de) | 1999-11-09 | 2000-10-13 | Kreisel und Eingabevorrichtung |
KR10-2000-0066245A KR100413876B1 (ko) | 1999-11-09 | 2000-11-08 | 각속도 입력시의 음차의 다리의 변위를 용량의 변화로검출하는 자이로스코프 및 이것을 사용한 입력장치 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000015052A JP2001208544A (ja) | 2000-01-24 | 2000-01-24 | ジャイロスコープおよびこれを用いた入力装置 |
Publications (1)
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---|---|
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ID=18542408
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001208544A (ja) |
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-
2000
- 2000-01-24 JP JP2000015052A patent/JP2001208544A/ja not_active Withdrawn
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