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JP2001200988A - 油供給装置 - Google Patents

油供給装置

Info

Publication number
JP2001200988A
JP2001200988A JP2000007611A JP2000007611A JP2001200988A JP 2001200988 A JP2001200988 A JP 2001200988A JP 2000007611 A JP2000007611 A JP 2000007611A JP 2000007611 A JP2000007611 A JP 2000007611A JP 2001200988 A JP2001200988 A JP 2001200988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
oil supply
permanent magnet
shaft
supply device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000007611A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Hori
剛 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2000007611A priority Critical patent/JP2001200988A/ja
Priority to US09/756,671 priority patent/US6533072B2/en
Publication of JP2001200988A publication Critical patent/JP2001200988A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0402Cleaning of lubricants, e.g. filters or magnets
    • F16H57/0404Lubricant filters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
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    • F16H57/0421Guidance of lubricant on or within the casing, e.g. shields or baffles for collecting lubricant, tubes, pipes, grooves, channels or the like
    • F16H57/0426Means for guiding lubricant into an axial channel of a shaft
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H57/042Guidance of lubricant
    • F16H57/043Guidance of lubricant within rotary parts, e.g. axial channels or radial openings in shafts
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/045Lubricant storage reservoirs, e.g. reservoirs in addition to a gear sump for collecting lubricant in the upper part of a gear case

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡単且つ小型であり、油中の鉄系金属
粉を効率よく除去できる油供給装置を得る。 【解決手段】 オイル容器21と、このオイル容器から
の潤滑油供給を受ける変速装置13と、オイル容器21
から変速装置13に潤滑油を導く潤滑油供給チューブ2
2、第1および第2軸孔16a,16b、潤滑孔17等
とを有して油供給装置が構成される。この油供給装置に
おいては、変速機入力軸15内を軸方向に延びて形成さ
れた第1軸孔16a内に永久磁石を有して円筒状に形成
された濾過部材Fを配設し、変速機入力軸15の第1お
よび第2軸孔16a,16bおよび潤滑孔17と濾過部
材Fの円筒内空間により潤滑油供給油路の少なくとも一
部を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝達装置等の
ような作動装置に作動油や潤滑油を供給するための油供
給装置に関し、さらに詳しくは、この油を供給するため
の油路が回転シャフトを通って形成されるようになった
油供給装置に関する。
【0002】
【従来技術】変速機、ディファレンシャル装置(終減速
装置)と言った動力伝達装置においては、回転駆動力を
伝達する回転シャフト上にギヤ、クラッチ、ベアリング
を配設して構成されており、これらの潤滑を行う潤滑油
供給や、クラッチの作動を行うクラッチ作動油供給が回
転シャフト内を軸方向に延びて形成された軸孔からなる
油路を介して行われている。動力伝達装置においては、
運転中に生じたギヤ、クラッチ、ベアリング、シャフト
等の金属摩耗粉等が油中に混ざり込むことが多く、この
ような金属摩耗粉が混入した油をそのまま作動油、潤滑
油として供給したのでは、混入金属摩耗粉により当接部
もしくは接触部が摩耗するおそれがある。
【0003】このようなことから、油中に混入したゴミ
等を濾紙を有したオイルフィルターや、金網等を有した
ストレーナ等を用いて除去することが知られている(例
えば、特開平6−159484号公報、特開平10−8
5523号公報等)。ここで油中のゴミ等のうち、鉄系
の金属粉が最も悪影響をおよぼすため、これら鉄系の金
属粉除去を目的として変速機ケース、オイルタンク、オ
イルパン等の内部に永久磁石を配設することも良く行わ
れている。例えば、エンジンのオイルパンにおけるドレ
ンプラグに永久磁石を配設することが特開平6−689
6号公報、特開平8−303434号公報、特開平11
−290715号公報等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、オイルフィル
ターやストレーナは濾材を選択して濾過精度を高くする
ことができるが、濾過精度を高くすればするほど流路抵
抗が増加するという問題や、コストアップの問題や、装
置が大型化するという問題がある。一方、変速機ケース
等の内部に永久磁石を配設する方法は構成がシンプルで
低コストであるが、全ての油が磁石の周りを通るとは限
らず金属粉の除去効率が低いという問題がある。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
構成が簡単且つ小型であり、油中の鉄系金属粉を効率よ
く除去してきれいな油の供給を行うことができるような
油供給装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、油供給源(例えば、実施形態に
おけるオイル容器21、油圧ポンプP、潤滑油ポンプ7
7)と、この油供給源からの油供給を受ける作動装置
(例えば、実施形態における変速機10の変速装置1
3、終減速装置FDのベアリング711,71b,78
a,78b、デフクラッチ75a,756b等)と、油
供給源から作動装置に至る供給油路(例えば、実施形態
における潤滑油供給チューブ22,23、第1および第
2軸孔16a,16b、潤滑孔17、第1〜第4潤滑孔
84a〜84d、第5潤滑孔80、潤滑孔部81a,8
1b、第6潤滑孔82a,82b、第7潤滑孔83a,
83b等)とを有して油供給装置が構成される。この油
供給装置は、さらに、回転シャフト(例えば、実施形態
における変速機入力軸15、ピニオンギヤ72、出力軸
74)を有し、この回転シャフト内を軸方向に延びて形
成された軸孔(例えば、実施形態における第1軸孔16
a、第1潤滑孔84a、潤滑孔部81a,81b)内に
永久磁石を有して円筒状に形成された濾過部材(例え
ば、実施形態における濾過部材F,F1,F2)を配設
し、回転シャフトの軸孔および濾過部材の円筒内空間に
より供給油路の少なくとも一部が形成されている。
【0007】このような構成の油供給装置を用いれば、
濾過部材の円筒内空間により供給油路の少なくとも一部
が形成されているので、供給源から供給油路を通って作
動装置に供給される油が全て濾過部材の円筒内空間を通
り、このとき、濾過部材を構成する永久磁石により鉄系
金属粉が効率よく付着除去される。さらに、濾過部材は
回転シャフト内に配設されて回転シャフトと一緒に回転
されるため、濾過部材の円筒内空間を通過する油に回転
シャフトの回転による遠心力が作用し、油に混入した鉄
系金属粉が油より比重が大きいため、遠心力を受けて外
周側に移動されて永久磁石に近づき、より効果的にこれ
らを付着除去することができる。
【0008】なお、この濾過部材における円筒内面に、
中心軸を挟んで対向するとともに軸方向に延びる少なく
とも一対の溝部(例えば、実施形態における溝部33,
34,44a,44b,54,64a,64b)を形成
し、これら一対の溝部に永久磁石の磁束を集めるように
構成するのが好ましい。これにより、鉄系金属粉を溝部
内に効率よく集めて付着除去できる。さらに、これら一
対の溝部における油の流れ方向の下流部をせき止めて
(例えば、実施形態の折り返し部39a,49a)溝部
の下流側に油溜まり(例えば、実施形態の袋状空間33
a,34a)を形成するのが好ましい。このようにする
と、油溜まりとなった溝部内に付着した鉄系金属粉が油
の流れによって剥がれて下流側に流れ出すことが少なく
なり、且つ油溜まり部においては流れが澱む状態となる
ため、鉄系金属粉をより効果的に永久磁石に付着させる
ことができる。
【0009】また、上記回転シャフトの回転速度を調整
可能な回転速度調整手段(例えば、実施形態におけるエ
ンジン)を設け、この回転速度調整手段により油供給源
(例えば、実施形態における油圧ポンプP)からの供給
油量の増加に応じて回転シャフトの回転速度を増大させ
るように回転シャフトの回転速度調整を行うように構成
しても良い。回転シャフトの回転を増大させれば内部を
流れる油に作用する遠心力が大きくなり、油中の鉄系金
属粉をより効果的に外周側に移動させて永久磁石に付着
させることができるのでその除去効率が高くなる。この
ため、油の供給油量が大きいときには回転シャフトの回
転速度を増加させることにより鉄系金属粉の除去効率を
向上させて供給油量の増加分を相殺すれば、供給油量が
増加した場合でも高い鉄系金属粉除去効率を得ることが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して説明する。まず、図1に本発明
に係る油供給装置を用いた変速機構成を示している。こ
の変速機10はクラッチハウジング11内に配設された
クラッチ装置2とミッションハウジング12内に配設さ
れた変速装置13とを備える。クラッチ装置2はエンジ
ン出力軸に結合されたフライホイール1と変速装置13
の変速機入力軸15との間に配設され、クラッチペダル
操作によるクラッチリリースレバー3の揺動によりエン
ジン出力軸と変速機入力軸15との係脱制御を行う。変
速機入力軸15には変速装置13を構成する複数のドラ
イブギヤおよびシンクロクラッチ機構が配設されてお
り、各ドライブギヤは図示しない変速機カウンタ軸上に
配設されたドリブンギヤと噛合している。このため、シ
ンクロクラッチ機構を作動させることによりいずれかの
ドライブおよびドリブンギヤを介して変速機カウンタ軸
にエンジン出力が変速されて伝達される。
【0011】変速機入力軸15には、その軸芯と同軸に
延びて繋がる第1軸孔16aおよび第2軸孔16bが、
図示のように右端面に開口して形成されている。さら
に、これら第1および第2軸孔16a,16bから変速
機入力軸15の外面まで径方向に延びる複数の潤滑孔1
7が形成されている。第1軸孔16a内には中空円筒状
の濾過部材Fが挿入配設されている。一方、ミッション
ハウジング12内にはオイル容器21が配設されてお
り、変速機が駆動されたときに各ドライブおよびドリブ
ンギヤ等によりかき上げられた潤滑油LOがオイル容器
21内に溜められるようになっている。このオイル容器
21からは、濾過部材Fの中空空間内に至る潤滑油供給
チューブ22が配設されている。
【0012】このため、この変速機10においては、駆
動中に各ドライブおよびドリブンギヤ等によりかき上げ
られてオイル容器21内に溜められた潤滑油LOが潤滑
油供給チューブ22を通って濾過部材Fの中空空間内に
送られ、さらに、第1および第2軸孔16a,16bか
ら潤滑孔17を通って変速機入力軸15上の変速装置1
3に供給される。これにより変速装置13を構成するベ
アリング、シンクロメッシュ機構、ドライブギヤ等に効
率よく且つ十分な潤滑油を供給する。
【0013】なお、この例ではミッションハウジング1
2内にオイル容器21を配設しているが、図2に示すよ
うな従来から一般的に知られている構成としても良い。
具体的には、ミッションハウジング12の下部により構
成されるオイルタンク12a内の潤滑油LOを油圧ポン
プPにより潤滑油供給チューブ23を介して濾過部材F
の中空空間内に強制的に供給するように構成しても良
い。
【0014】上記のように構成された変速機10内にお
ける潤滑油供給に際して、潤滑油中にギヤ、ベアリング
部などから発生した摩耗金属粉が混入していると、これ
らが変速装置13内に潤滑油とともに供給されてその内
部のベアリング、シンクロメッシュ機構、ドライブギヤ
等の摩耗を促進させたり、これらに損傷を与えたりする
おそれがある。このため、上記のようにして変速装置1
3内に供給される潤滑油LOが濾過部材Fの中空空間内
を通るときに鉄系の金属粉を濾過部材Fにより除去する
ようになっている。
【0015】この濾過部材Fの構成を図3に詳しく示し
ている。濾過部材Fは、中空円筒状の永久磁石部材30
と、この永久磁石部材30の外周を覆って配設された非
磁性材料製のカバー部材35とから構成される。永久磁
石部材30内には軸方向に貫通して延びる流路空間が形
成されている。また、その内周面32の対角線上に位置
して(中心軸を挟んで180度離れて位置して)軸方向
に延びる一対の溝部33,34が形成されており、これ
ら溝部33,34がそれぞれN極およびS極となるよう
に磁化されている。
【0016】カバー部材35は、永久磁石部材30の円
筒状外周面を覆う円筒部36と、永久磁石部材30の前
側面を覆う前フランジ部37と、前フランジ部37の一
部が切り起こされて前方に突出する係止突起38と、永
久磁石部材30の後側面を覆う後フランジ部39と、後
フランジ部39に繋がって内周面32上に折り返されて
前方に延び少なくとも溝部33,34の後部を覆う折り
返し部39aとを有して形成されている。図4から良く
分かるように、この折り返し部39aにより溝部34の
後部が覆われて袋状空間34aが形成されている。な
お、図示しないが、溝部33の後部についても同様に折
り返し部39aにより覆われて袋状空間33aが形成さ
れる。
【0017】このような構成の濾過部材Fが、後フラン
ジ部39が奥側に位置するようにして第1軸孔16a内
に挿入されて取り付けられる。このとき、第1軸孔16
aの入口部には円周状の係止溝が形成されており、この
係止溝に係止突起38が入り込んで濾過部材Fが第1軸
孔16a内に固定保持される。このため、カバー部材3
5の前フランジ部37が第1軸孔16aの入口側に位置
し、潤滑油供給チューブ22(もしくは23)を介して
送られる潤滑油LOは図において矢印Aで示す方向に流
れる。
【0018】このように潤滑油供給チューブ22を通っ
て送られた潤滑油は永久磁石部材30の内周面32に囲
まれて軸方向に貫通して延びる流路空間を通って流れ、
このとき、潤滑油中に混入した鉄系の金属粉が永久磁石
部材30に吸着されて除去される。このとき、上記のよ
うに濾過部材Fが取り付けられる変速機入力軸15はエ
ンジン駆動力を受けて回転されるため、濾過部材Fも変
速機入力軸15とともに回転され、濾過部材Fの内部の
流路空間を流れる潤滑油OLに遠心力が作用する。ここ
で潤滑油OLに混入した金属粉は油の比重より大きな比
重のものであるため、金属粉が遠心力により油中を外周
側に移動されて永久磁石部材30の内周面32側に移動
して内周面に効率よく吸着される。
【0019】なお、永久磁石部材30の溝部33,34
に磁極が形成されてこの部分に磁束が集中するようにな
っているため、およびその溝底部では回転遠心力が最大
に作用するため、これらの相乗効果により、金属粉は溝
部33,34に主として吸着される。さらに、溝部3
3,34の後部は折り返し部39aにより覆われて袋状
空間33a,34aが形成されているため、溝部33,
34に吸着された金属粉がこの部分に効率よく溜めら
れ、油の流れがあっても下流側に流れ出ることが少な
い。すなわち、一端吸着捕捉した金属粉を袋状空間内に
そのまま保持し続ける。
【0020】なお、濾過部材Fを通る潤滑油OLに作用
する遠心力は、変速機入力軸15の回転、すなわち、濾
過部材Fの回転速度が高いほど大きく、効率の良い金属
粉除去が可能である。このため、濾過部材Fを通る潤滑
油量が増加するのに応じて濾過部材Fの回転速度を増加
するように設定すれば、常に一定の効率で金属粉の吸着
除去を行わせることができる。例えば、図2の例におい
ては油圧ポンプPをエンジンにより駆動しており、これ
により、エンジン回転が増加するときには油圧ポンプP
からの供給油量が増加するが、このとき同時に変速機入
力軸15の回転速度も増加して常に一定の金属粉除去効
率を得ることができる。
【0021】このことに鑑みれば、例えば、変速機入力
軸15とは独立して濾過部材Fを回転駆動させる機構を
設け、濾過部材Fを通って流れる潤滑油量に対応して濾
過部材Fの回転を制御するように構成しても良い。例え
ば、図2の例における油圧ポンプPを駆動するモータを
設けておき、このモータによる油圧ポンプPの回転速度
が増加するのに応じて濾過部材Fの回転速度を高くする
ような制御を行うことが考えられる。
【0022】濾過部材Fは上記の構成に限られず、種々
の構成が可能であり、これらについて以下に説明する。
まず、図5に、濾過部材Fの第2の構成例を示している
が、これは、上記濾過部材Fの変形例であり、基本構造
は上記と同一である。この濾過部材Fは、中空円筒状の
永久磁石部材30′と、この永久磁石部材30′の外周
を覆って配設されたカバー部材35′とから構成され
る。永久磁石部材30′内には軸方向に貫通して延びる
流路空間が形成され、その内周には中心軸を挟んで90
度ずつ離れて位置して)軸方向に延びる二対の溝部33
a,34a,33b,34bが形成されており、これら
溝部の間が図示のようにそれぞれN極およびS極となる
ように磁化されている。なお、カバー部材35′の折り
返し部が図3および図4の例と同様に各溝部の後部を覆
って形成されている。
【0023】以上の例においては、カバー部材を非磁性
材料から作っているが、カバー部材を鉄系材料のような
磁性材料から作ることもできる。但し、この場合にはカ
バー部材も導磁されるため、その形状が上記例と若干こ
となる。例えば、第3の構成例を図6に示しており、こ
の濾過部材Fは、磁性材料製のカバー部材135を有
し、永久磁石130を覆っているが、永久磁石130の
内周面がS極で外周面がN極に導磁されており、カバー
部材135もN極に導磁される。この場合に、カバー部
材135の前後フランジ部137,139を内周面側ま
で延ばすと、N極とS極とが接触して磁束が導通して磁
力が弱くなるため、前後フランジ部137,139は短
く設定されている。なお、永久磁石130の内周面に溝
部134が形成されるが、その後端部が内方に盛り上が
ってせき止められ、油溜まりが形成されている。
【0024】第4の構成例を図7に示しており、この濾
過部材Fも、磁性材料製のカバー部材235を有し、永
久磁石230を覆っている。永久磁石230の内周面が
S極で外周面がN極に導磁されており、カバー部材23
5もN極に導磁される。カバー部材235の前フランジ
部237はN極とS極とが接触するのを避けるため短く
設定されている。一方、後フランジ部239には、永久
磁石230の後端面から離れて内周側に延びて折り返し
部239aが形成されている。永久磁石230の内周面
に溝部234が形成されるが、その後端部が折り返し部
239aによってせき止められ、油溜まり234aが形
成されている。
【0025】次に、濾過部材Fの第5の構成例を図8に
示している。この濾過部材Fは、中空円筒を半割にした
形状の一対の永久磁石部材40a,40bと、磁性材料
製のカバー部材45とから構成される。カバー部材45
は図3に示した上記カバー部材35とほぼ同一形状であ
り、円筒部46内に一対の半割型永久磁石部材40a,
40bが対向して配設されている。このため、両永久磁
石部材40a,40bの内周面42a,42bに囲まれ
て軸方向に貫通して延びる流路空間が形成される。ま
た、両永久磁石部材40a,40bは離間して配設さ
れ、互いに対向する側面43a,43bの間に、対角線
上に位置して(中心軸を挟んで180度離れて位置し
て)軸方向に延びる一対の溝部44a,44bが形成さ
れている。
【0026】なお、カバー部材45は、上述したカバー
部材35と同様に、永久磁石部材40a,40bの円筒
状外周面を覆う円筒部46と、永久磁石部材の前側面を
覆う前フランジ部47と、前フランジ部47の一部が切
り起こされて前方に突出する係止突起48と、永久磁石
部材の後側面を覆う後フランジ部49と、後フランジ部
49に繋がって内周面42上に折り返されて前方に延び
少なくとも溝部44a,44bの後部を覆う折り返し部
49aとを有して形成されている。なお、この濾過部材
Fにおいても、折り返し部49aにより溝部44a,4
4bの後部が覆われて袋状空間が形成されている。
【0027】永久磁石部材40a,40bはそれぞれ、
外周面側がS極になり内周面側がN極となるように磁化
されている。カバー部材45は磁性材料から作られてい
るため、永久磁石部材40a,40bの外周面に接触し
てS極に磁化されている。このような構成の濾過部材F
においては、溝部44a,44b内において磁束が最も
集中し、濾過部材F内の流路空間を通って流れる潤滑油
中に混入した鉄系の金属粉が溝部44a,44bにおい
て最も効率良く吸着除去される。この溝部44a,44
bの後部は折り返し部49aにより覆われて袋状空間が
形成されているため、溝部44a,44bに吸着された
金属粉がこの部分に効率よく溜められる。なお、この折
り返し部49aは、図7の例における折り返し部と同様
に、永久磁石の後端面から離れて形成される。
【0028】以上のように、磁性材料製のカバー部材4
5により二分割された永久磁石部材40a,40bを確
実に固定保持するため、例えば図9に示すように、永久
磁石部材40a,40bの後端面に係止溝140を形成
し、カバー部材45の後フランジ部49の先端を前方に
折り曲げて形成した係止部49aを係止溝140に挿入
係止させるように構成しても良い。なお、カバー部材を
非磁性材料から作る場合には、フランジ部を内周側に延
ばして、永久磁石を覆うようにして固定保持することが
できる。
【0029】次に、図8に示した上記濾過部材Fの変形
例(第6構成例)を図10に示している。この濾過部材
Fにおいては、カバー部材45′の円筒部46′に内周
側に突出する一対の突起46aを設けた点が図8の構成
と異なるだけであり、その他の構成は同一である。この
突起46aは溝部44a,44b内に突出し、カバー部
材45′内に一対の永久磁石部材40a,40bをしっ
かりと固定保持するとともに、磁束の集中に最適な、永
久磁石の極面と外周面とにより逆磁に磁化されたカバー
部材の距離(隙間)を設定する。
【0030】図11には、濾過部材Fの第7構成例を示
している。この濾過部材は、円筒の一部を軸方向に切り
欠いた断面C字状の永久磁石部材50を、上記カバー部
材35,45等とほぼ同一形状のカバー部材55内に配
設して構成される。永久磁石部材50の切り欠き部に軸
方向に延びる溝部54が形成され、この溝部を形成する
永久磁石部材50の一方の端面53aがS極に磁化さ
れ、他方の端面53bがN極に磁化される。このため、
この溝部54に磁束が集中し、溝部54内に潤滑油中の
鉄系金属粉が効率よく吸着される。この場合、永久磁石
を覆うカバー部材は永久磁石の磁束を導通しないように
非磁性材料等の材質を選定するか、又は導通しないよう
に必要な隙間を与える。
【0031】図12には濾過部材Fの第8構成例を示し
ている。この濾過部材は、図6に示した構成と類似し、
カバー部材65内に一対の半割型永久磁石部材60a,
60bを配設して構成される。これら永久磁石部材60
a,60bは離間して配設され、互いに対向する側面6
3a,63bの間に溝部64a,64bが形成されてい
る。なお、この溝部64a,64b内にカバー部材65
の突起部66aが突入して永久磁石部材60a,60b
が固定保持されている。この構成例においては、両永久
部材60a,60bを一端側がS極で他端側がN極とな
るように磁化され、溝部64a,64b内においてS極
とN極とが対向するようになっている。このため、溝部
64a,64bに磁束が集中し、これら溝部内に潤滑油
中の鉄系金属粉が効率よく吸着される。この場合、永久
磁石を覆うカバー部材は永久磁石の磁束を導通しないよ
うに材質を選定するか、又は導通しないように必要な隙
間を与える。
【0032】本発明に係る油供給装置を終減速装置に用
いた例を図9に示している。この終減速装置FDは、デ
フケース70内に、継手71等を介して変速機出力軸に
繋がるピニオンギヤ72と、このピニオンギヤ72に噛
合するリングギヤ73とからなる終減速機構を有して構
成される。ピニオンギヤ72はそのシャフト部がベアリ
ング71a,71bにより回転自在に支持されている。
また、リングギヤ73には出力軸74が一体に結合され
ており、この出力軸74がベアリング79a,79bに
より回転自在に支持されている。
【0033】出力軸74の左右端部74a,74bは左
右デフクラッチ75a,75bを介して左右のアクスル
シャフト76a,76bと連結されており、左右デフク
ラッチ75a,75bの係合制御により、いわゆるディ
ファレンシャル機構としての作動が得られるようになっ
ている。なお、これら左右のアクスルシャフト76a,
76は左右の車輪(図示せず)に繋がる。
【0034】このように構成された終減速装置FD内に
おいて、ベアリング71a,71b、ベアリング78
a,78bおよびデフクラッチ75a,75bに潤滑油
を強制的に供給するために、出力軸74上に出力軸74
の回転により駆動される例えばトロコイド型の潤滑油ポ
ンプ77が配設されている。この潤滑油ポンプ77は、
デフケース70内に開口した吸入口77aと、第1吐出
口77bおよび第2吐出口77cを有し、出力軸74の
回転により駆動されて吸入口77aからデフケース70
内の潤滑油を吸入して、第1および第2吐出口77b,
77cから吐出する。
【0035】ここで、ピニオンギヤ72には、軸方向に
繋がって延びるとともにピニオンギヤ部端面に開口した
第1および第2潤滑孔84a,84bと、これら潤滑孔
84a,84bからギヤ歯面およびベアリング71a,
71b側に連通する第3および第4潤滑孔84c,84
dが形成されている。また、第1潤滑孔84a内には第
1濾過部材F1が配設されている。この第1濾過部材F
1は、図3〜図8に示した上述の濾過部材Fと同一構成
のもので、その内部空間内に潤滑油ポンプ77の第2吐
出口77cが対向している。このため、潤滑油ポンプ7
7により第2吐出口77cから吐出された潤滑油は、第
1濾過部材F1を通って鉄系金属粉が除去された後、第
1〜第4潤滑孔84a〜84dを介して供給され、ギヤ
噛合面の潤滑およびベアリング71a,71bの潤滑が
なされる。
【0036】一方、出力軸74内には軸方向に貫通する
第5潤滑孔80が形成され、第5潤滑孔80は出力軸7
4に形成された潤滑油ポンプ77の第1吐出口77bに
繋がる。この第5潤滑孔80内には、出力軸74の左右
端面側から図示のように左右一対の第2濾過部材F2が
挿入されて配設されている。第5潤滑孔80における第
2濾過部材F2より外側に位置する左右潤滑孔部81
a,81bはそれぞれ左右のアクスルシャフト76a,
76b内に軸方向に延びて形成された第6潤滑孔82
a,82bと連通する。これら第6潤滑孔82a,82
bからはアクスルシャフト76a,76bの外周面に至
る第7潤滑孔83a,83bが形成されている。なお、
左右潤滑孔部81a,81bはデフクラッチ75a,7
5bのクラッチ部にも繋がる。
【0037】このため、潤滑油ポンプ77の第1吐出口
77bから第5潤滑孔80内に吐出された潤滑油は、左
右に分かれて左右の濾過部材F2を通って鉄系金属粉が
除去された後、左右の潤滑孔部81a,81bからデフ
クラッチに一部が供給されてその潤滑が行われ、残りが
第6潤滑孔82a,82bおよび第7潤滑孔83a,8
3bを通ってベアリング78a,78bに供給されてそ
の潤滑が行われる。
【0038】このように、潤滑油ポンプ77の第1およ
び第2吐出口77b,77cから吐出される潤滑油はそ
れぞれ第1および第2濾過部材F1,F2により鉄系金
属粉が吸着除去される。このとき、ピニオンギヤ72と
ともに第1濾過部材F1が回転され、出力軸74ととも
に第2濾過部材F2が回転されるため、両濾過部材F
1,F2内を通過する潤滑油中の金属粉は遠心力により
外周側に移動されて永久磁石部材に効率よく吸着されて
除去される。この構成において、潤滑油ポンプ77の駆
動回転速度は出力軸74の回転速度と同一であり、ピニ
オンギヤ74の回転速度に比例する。このため、濾過部
材F1,F2の回転速度は潤滑油ポンプ77の回転速度
に比例し、潤滑油ポンプ77からの吐出潤滑油量が増加
するときに濾過部材F1,F2の回転速度も増加する。
このため、どのような回転速度の場合でも、濾過部材F
1,F2は常に一定の除去効率を達成することができ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
濾過部材の円筒内空間により供給油路の少なくとも一部
が形成されているので、供給源から供給油路を通って作
動装置に供給される油が全て濾過部材の円筒内空間を通
り、このとき、濾過部材を構成する永久磁石により鉄系
金属粉が効率よく付着除去される。さらに、濾過部材は
回転シャフト内に配設されて回転シャフトと一緒に回転
されるため、濾過部材の円筒内空間を通過する油に回転
シャフトの回転による遠心力が作用し、油中に混入した
鉄系金属粉がこの油より比重が大きいため、遠心力を受
けて外周側に移動されて永久磁石に近づき、より効果的
にこれらを付着除去することができる。
【0040】なお、この濾過部材における円筒内面に、
中心軸を挟んで対向するとともに軸方向に延びる少なく
とも一対の溝部を形成し、これら一対の溝部に永久磁石
の磁束を集めるように構成するのが好ましい。これによ
り、鉄系金属粉を溝部内に効率よく集めて付着除去でき
る。さらに、これら一対の溝部における油の流れ方向の
下流部をせき止めて溝部の下流側に油溜まりを形成する
のが好ましい。このようにすると、油溜まりとなった溝
部内に付着した鉄系金属粉が油の流れによって剥がれて
下流側に流れ出すことが少なくなり、且つ油溜まり部に
おいては流れが澱む状態となるため、鉄系金属粉をより
効果的に永久磁石に付着させることができる。
【0041】また、上記回転シャフトの回転速度を調整
可能な回転速度調整手段を設け、この回転速度調整手段
により油供給源からの供給油量の増加に応じて回転シャ
フトの回転速度を増大させるように回転シャフトの回転
速度調整を行うように構成しても良い。回転シャフトの
回転を増大させれば内部を流れる油に作用する遠心力が
大きくなり、油中の鉄系金属粉をより効果的に外周側に
移動させて永久磁石に付着させることができるのでその
除去効率が高くなる。このため、油の供給油量が大きい
ときには回転シャフトの回転速度を増加させることによ
り鉄系金属粉の除去効率を向上させて供給油量の増加分
を相殺すれば、供給油量が増加した場合でも高い鉄系金
属粉除去効率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油供給装置を用いた変速機の第1
の実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る油供給装置を用いた変速機の第2
の実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材の
第1の構成例を示す断面図である。
【図4】上記第1の構成例に係る濾過部材を図3の矢印
IV-IVに沿って示す断面図である。
【図5】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材の
第2の構成例を示す断面図である。
【図6】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材の
第3の構成例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材の
第4の構成例を示す断面図である。
【図8】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材の
第5の構成例を示す断面図である。
【図9】上記第5の構成例に係る濾過部材の変形例を示
す断面図である。
【図10】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材
の第6の構成例を示す断面図である。
【図11】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材
の第7の構成例を示す断面図である。
【図12】本発明に係る油供給装置を構成する濾過部材
の第8の構成例を示す断面図である。
【図13】本発明に係る油供給装置を用いた終減速機を
示す断面図である。
【符号の説明】
13 変速装置(作動装置) 15 変速機入力軸(回転シャフト) 16a,16b 第1および第2軸孔(供給油路) 17 潤滑孔(供給油路) 21 オイル容器 22,23 潤滑油供給チューブ22,23(供給油
路) 33a,34a 袋状空間(油溜まり) 39a,49a 折り返し部 72 ピニオンギヤ(回転シャフト) 74 出力軸(回転シャフト) 77 潤滑油ポンプ(油供給源) 80,82a,82b,83a,83b 第5〜第7潤
滑孔(供給油路) 84a〜84d 第1〜第4潤滑孔(供給油路) F,F1,F2 濾過部材 FD 終減速装置(作動装置) P 油圧ポンプP(油供給源)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油供給源と、前記油供給源からの油供給
    を受ける作動装置と、前記油供給源から前記作動装置に
    至る供給油路とを有してなる油供給装置において、 回転シャフトを有し、 前記回転シャフト内を軸方向に延びて形成された軸孔内
    に永久磁石を有して円筒状に形成された濾過部材を配設
    し、 前記回転シャフトの軸孔および前記濾過部材の円筒内空
    間により前記供給油路の少なくとも一部が形成されるこ
    とを特徴とする油供給装置。
  2. 【請求項2】 前記濾過部材における円筒内面に、中心
    軸を挟んで対向して位置するとともに軸方向に延びる少
    なくとも一対の溝部を形成し、前記一対の溝部に前記永
    久磁石の磁束を集めるように構成したことを特徴とする
    請求項1に記載の油供給装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の溝部における油の流れ方向の
    下流部をせき止めて前記溝部の下流側に油溜まりを形成
    したことを特徴とする請求項2に記載の油供給装置。
  4. 【請求項4】 前記回転シャフトの回転速度を調整可能
    な回転速度調整手段を備え、前記回転速度調整手段は前
    記油供給源からの供給油量の増加に応じて回転速度を増
    大させるように前記回転シャフトの回転速度調整を行う
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油供
    給装置。
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