[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2001294643A - 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料 - Google Patents

自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料

Info

Publication number
JP2001294643A
JP2001294643A JP2000115455A JP2000115455A JP2001294643A JP 2001294643 A JP2001294643 A JP 2001294643A JP 2000115455 A JP2000115455 A JP 2000115455A JP 2000115455 A JP2000115455 A JP 2000115455A JP 2001294643 A JP2001294643 A JP 2001294643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyisocyanate
self
water
emulsifying
emulsifiable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000115455A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunji Minazu
俊二 水津
Takeshi Morishima
剛 森島
Toshiaki Sasahara
俊昭 笹原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Polyurethane Industry Co Ltd filed Critical Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority to JP2000115455A priority Critical patent/JP2001294643A/ja
Publication of JP2001294643A publication Critical patent/JP2001294643A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水に分散させたとき、十分なポットライフを
有し、かつ、塗料用硬化剤として用いた場合に十分な架
橋密度を有する塗膜が得られる、自己乳化型ポリイソシ
アネート及びこれを用いた水性塗料を提供する。 【解決手段】 式(1)で示されるブロック共重合体で
あって、オキシエチレン基含有量よりオキシプロピレン
基含有量が多いポリエーテルモノオール(A)、及び必
要に応じて(A)以外の脂肪族系活性水素基含有化合物
(B)と、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネート
(C)とを反応させて得られる自己乳化性ポリイソシア
ネート、並びにこれを用いた水性塗料により解決する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己乳化性ポリイ
ソシアネートに関する。更に詳細には、水分散させた
後、長時間イソシアネート基が存在することのできる自
己乳化性ポリイソシアネートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機溶剤を多く含有する塗料、接着剤及
びコーティング剤等は、人体への悪影響、爆発火災等の
安全衛生上の問題、また、大気汚染等の公害問題を有す
る。そこで、これらの問題点を改善するため、近年水性
システム開発が活発に行われている。従来から、水溶性
高分子溶液や水性エマルジョンが使用されているが、水
性一液システムでは、要求物性を発現できないことが多
いため、一般に耐候性及び接着性等向上のため架橋剤が
使用される。架橋システムには種々の方法があり、自己
乳化型ポリイソシアネートは架橋剤として広く用いられ
ている。従来の自己乳化型ポリイソシアネートの例とし
て、特開昭61−291613号公報、特開平5−22
2150号公報等に記載されているものがあり、これら
は、親水性界面活性剤をポリイソシアネートに導入した
ものである。また、特開平10−195172号公報に
は、親水性界面活性剤と疎水鎖を導入した自己乳化型ポ
リイソシアネートが記載されている。また、特開昭57
−183753号公報には、有機ポリイソシアネートに
ポリオキシエチレン基とポリオキシプロピレン基を有す
る化合物と反応させて得られるイソシアネート組成物が
開示されている。
【0003】しかしながら、特開昭61−291613
号公報、特開平5−222150号公報等では、具体的
に記載されている親水性界面活性剤は、アルコキシポリ
エチレングリコールである。このような自己乳化性ポリ
イソシアネートを水に分散させると、イソシアネート基
と水との反応によるイソシアネート基の減少が起こり、
十分なポットライフ(可使時間)が確保できないという
問題がある。また、特開平10−195172号公報で
は、親水性界面活性剤以外に疎水鎖を導入しているた
め、自己乳化性ポリイソシアネートのイソシアネート含
量が小さくなり、例えば塗料用硬化剤として使用した場
合、十分な架橋密度を有する塗膜が得られにくい。ま
た、特開昭57−183753号公報では、ポリイソシ
アネート水分散液の可使時間はまだ不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水に
分散させときに、十分なポットライフがあり、かつ、塗
料用硬化剤として用いた場合に十分な架橋密度を有する
塗膜が得られる、自己乳化型ポリイソシアネート及びこ
れを用いた水性塗料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、特定の変性剤を用いて得られた自己乳化型ポ
リイソシアネートが上記課題を解決することを見いだ
し、本発明を完成させるに至った。
【0006】すなわち、本発明は以下の(1)〜(4)
に示されるものである。 (1) 式(1)で示されるブロック共重合体であっ
て、オキシエチレン基含有量よりオキシプロピレン基含
有量が多いポリエーテルモノオール(A)と、脂肪族及
び/又は脂環族ポリイソシアネート(C)とを反応させ
て得られることを特徴とする、自己乳化性ポリイソシア
ネート。
【化3】
【0007】(2) 式(1)で示されるブロック共重
合体であって、オキシエチレン基含有量よりオキシプロ
ピレン基含有量が多いポリエーテルモノオール(A)、
及び(A)以外の脂肪族系活性水素基含有化合物(B)
と、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネート(C)
とを反応させて得られることを特徴とする、自己乳化性
ポリイソシアネート。
【化4】
【0008】(3)(C)がヘキサメチレンジイソシア
ネートを用いたイソシアヌレート変性ポリイソシアネー
トであることを特徴とする、前記(1)又は(2)の自
己乳化性ポリイソシアネート。
【0009】(4)前記(1)〜(3)のいずれかの自
己乳化性ポリイソシアネートと、水性樹脂からなる水性
塗料。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、以下の式(1)で示さ
れるブロック共重合体であって、質量においてオキシエ
チレン基含有量よりオキシプロピレン基含有量が多いポ
リエーテルモノオール(A)、及び必要に応じて用いら
れる(A)以外の脂肪族系活性水素基含有化合物(B)
と、有機ポリイソシアネート(C)を反応させて得られ
る自己乳化性ポリイソシアネートである。
【0011】
【化5】
【0012】(A)において、Rの炭素数が6以上の基
である場合は、得られるポリイソシアネートの水への分
散性が低下しやすい。また、オキシエチレン基がオキシ
プロピレン基より多い場合は、得られるポリイソシアネ
ートを水に分散した場合のポットライフが短くなりやす
い。
【0013】(A)の好ましい数平均分子量は800〜
5,000以上、好ましくは1,000〜3,000で
ある。数平均分子量が下限未満の場合は、得られるポリ
イソシアネートが水に分散しにくい。また、上限を越え
る場合は、得られるポリイソシアネートの粘度が高くな
り、水への分散工程における作業性が低下しやすい。
【0014】(A)は、公知の方法で得られるものであ
り、まず、モノオール化合物を開始剤として、エチレン
オキサイドを開環付加反応させて、ポリ(オキシエチレ
ン)モノオールを製造する。次いで、プロピレンオキサ
イドを開環付加反応させて得られる。
【0015】開始剤に用いられるモノオールとしては、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロ
パノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタ
ノール等の脂肪族モノアルコール類が挙げられる。本発
明で好ましいものは、メタノール、エタノールである。
【0016】なお、本発明においては、必要に応じて
(A)以外の脂肪族系活性水素基含有化合物(B)を用
いることができる。(B)としては、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブ
タノール、i−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノ
ール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2
−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、シクロヘ
キサノール、アルキレングリコールモノアルキルエーテ
ル等の低分子モノオール類、エチルアミン、ブチルアミ
ン、アニリン等の低分子第1モノアミン類、ジエチルア
ミン、ジブチルアミン、メチルアニリン等の低分子第2
モノアミン類、活性水素基含有ポリエステル、繰り返し
単位が炭素数3以上のオキシアルキレン基である活性水
素基含有ポリエーテル、活性水素基含有ポリカーボネー
ト、活性水素基含有ポリオレフィン、炭素数6以上のヒ
ドロキシ高級脂肪酸やそのエステル等が挙げられる。本
発明で好ましいものは、モノオール類である。
【0017】本発明に用いられる脂肪族及び/又は脂環
族ポリイソシアネート(C)は、脂肪族ジイソシアネー
ト及び/又は脂環族ジイソシアネートの変性体であっ
て、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ビウレット
基、アロファネート基のいずれかを有するものである。
脂肪族ジイソシアネートとしては、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタ
ンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられ
る。脂環族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイ
ソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キ
シリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネ
ート等が挙げられる。これらのジイソシアネートは2種
類以上混合して用いてもよい。また、前記ジイソシアネ
ートのウレタン変性体、ウレア変性体、カルボジイミド
変性体、ウレトンイミン変性体も好適に用いることがで
きる。本発明で好ましい(C)は、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート又はヘキサメチレンジイソシアネートを用
いたイソシアヌレート変性ポリイソシアネートである。
【0018】(C)が芳香族ポリイソシアネートの場合
は、得られたポリイソシアネートを水に分散させたと
き、ポットライフが短くなりやすい。また、例えば本発
明の自己乳化性ポリイソシアネートを塗料用硬化剤に用
いた場合、芳香族系ポリイソシアネートを用いると塗膜
が黄変するため、塗膜の美観が損なわれやすい。
【0019】(A)と、(C)との反応における反応温
度は、30〜120℃、好ましくは40〜100℃であ
る。なお、必要に応じて用いられる(A)以外の脂肪族
系活性水素基含有化合物(B)は、(A)と同時に反応
させてもよいし、異なる時期に反応させてもよい。反応
時には必要に応じて、ジブチルチンジラウレート、トリ
エチレンジアミンのようなウレタン化触媒を添加しても
よい。
【0020】反応終了後、必要に応じて、顔料、染料、
分散安定剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止
剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱性向上
剤、無機及び有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、
補強材、触媒、揺変剤等を添加することができる。
【0021】本発明の自己乳化性ポリイソシアネートに
おいて、(A)の導入量は、(A)と(C)の質量比に
おいて、(A):(C)=1:100〜80:100、
好ましくは(A):(C)=1.5:100〜70:1
00である。また、(B)を用いる場合、(B)の好ま
しい導入量は、(B)と(C)の質量比において、
(B):(C)=1:100〜80:100、好ましく
は(B):(C)=1:100〜70:100である。
【0022】(A)の導入量が下限未満の場合は、これ
により変性されたポリイソシアネートの水分散性が悪く
なりやすい。逆に上限を越える場合は、結果としてイソ
シアネート含量が低下するので、硬化剤として用いた場
合、硬化物の物性が低下しやすい。
【0023】本発明の自己乳化性ポリイソシアネートの
平均官能基数は2〜5、好ましくは2.1〜4.9であ
る。平均官能基数が低すぎる場合は、硬化物の強度や耐
久性が低下しやすい。平均官能基数が高すぎる場合は、
(数平均)分子量が大きくなりすぎるため、粘度が大き
くなって作業性(水への分散)が低下しやすい。
【0024】本発明の自己乳化性ポリイソシアネートの
イソシアネート含量は、10〜20質量%、好ましくは
10.5〜19.5質量%である。イソシアネート含量
が小さすぎる場合は、架橋密度が低いために硬化物の強
度や耐久性が低下しやすい。イソシアネート含量が大き
すぎる場合は、ポリイソシアネート中のイソシアヌレー
ト基や(A)の導入量が少ないため、硬化物の耐久性が
低下したり、ポリイソシアネートの水への分散性が低下
しやすくなる。
【0025】本発明の自己乳化性ポリイソシアネートの
遊離のジイソシアネート含有量は、1%以下、好ましく
は0.9%以下である。遊離のジイソシアネート含有量
が高すぎる場合は、水分散後のポットライフが短くなっ
たり、臭気の問題が起こりやすい。
【0026】本発明の水性塗料は、前述の自己乳化性ポ
リイソシアネートと、水性樹脂からなるものである。
【0027】活性水素基を有する水性樹脂としては、ポ
リビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、水溶性
エチレン−酢酸ビニル共重合体、水溶性アクリル樹脂、
水溶性エポキシ樹脂、水溶性セルロース誘導体、水溶性
ポリエステル、水溶性リグニン誘導体、水溶性フッ素樹
脂、水溶性シリコン樹脂等の水溶性樹脂、ラテックス、
エマルジョンと表現されるもの、例えば、スチレンブタ
ジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリルブタジエ
ン共重合体ラテックス、メチルメタアクリレ−トブタジ
エン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポ
リブタジエンラテックス等のゴム系ラテックス、ポリア
クリル酸エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテ
ックス、ポリブタジエンラテックス、あるいはこれらの
ラテックスをカルボキシル変性したもの等が挙げられ、
またポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタンアクリルエ
マルジョン、シリコンアクリルエマルジョン、酢酸ビニ
ルアクリルエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、
アクリルエマルジョン等が挙げられる。また、優れた耐
候性、耐汚染性を有するフッ素エマルジョンは非架橋の
ため耐溶剤性は乏しいが、本発明の自己乳化性ポリイソ
シアネートを使用することにより、耐候性、耐汚染性及
び耐溶剤性等を更に向上できる。
【0028】水性樹脂は、イソシアネート基と反応しう
る活性水素基を含有していない場合又は少ししか含有し
ていない場合でも、最終的には自己乳化性ポリイソシア
ネートは、水性樹脂中の水と反応してポリウレア化合物
となり、硬くて強靭な塗膜となるため耐候性が向上す
る。また、イソシアネ−ト基が被着剤表面に存在する活
性水素基と反応するため、密着性も向上する。しかし、
常温においてイソシアネート基と反応しうる活性水素基
を多く含有する水性樹脂を使用した場合は、高分子中の
活性水素基と自己乳化性ポリイソシアネートのイソシア
ネート基が反応し、架橋構造を形成するため、耐候性、
耐溶剤性等が更に向上することになる。また、高温にて
焼き付けを行う場合、ウレトジオン基を含有させた自己
乳化型ポリイソシアネートでは、ウレトジオン基が解離
し、イソシアネート基が発生するため、常温で使用する
場合と比較して、添加効果が顕著に現れる。ゆえに、水
性樹脂はイソシアネート基と反応しうる活性水素基を含
有するほうがより好ましい。
【0029】本発明の自己乳化型ポリイソシアネートを
水性塗料として使用する方法としては、水性樹脂にその
まま添加する、いったん自己乳化型ポリイソシアネート
を水分散させる、又はウレタン工業で常用の溶剤に溶解
させる等の方法が挙げられる。好ましい方法は、自己乳
化型ポリイソシアネートを水に分散させてから、この分
散液を水性樹脂に配合する、又は分散液に水性樹脂を配
合するという方法である。
【0030】本発明の水性塗料において、水性樹脂と自
己乳化型ポリイソシアネートの配合比は質量比で、水性
樹脂(固形分)/自己乳化型ポリイソシアネート=10
0/0.5〜100/100、好ましくは100/1〜
100/80である。
【0031】また、本発明の自己乳化型ポリイソシアネ
ートを水分散させたものをそのまま水性塗料に用いるこ
とが可能である。
【0032】この場合、水と自己乳化型ポリイソシアネ
ートの配合比は質量比で、水/自己乳化型ポリイソシア
ネート=100/1〜100/100、好ましくは10
0/10〜100/100である。この分散液は、水分
散後も比較的安定に存在しているイソシアネート基がこ
れら基材表面に存在する活性水素と反応するため、非常
に密着性の良い塗料(コーティング剤)あるいは接着剤
となる。また、水分散後かなりの時間が経過し、イソシ
アネート基が消滅した後の水分散液も、粒径が0.1〜
0.3μm程度のエマルジョン状態として安定に存在
し、それを常温乾燥あるいは加熱乾燥して得られるウレ
ア化合物を主体とした被膜は、硬くて強靭なものとなる
ため、フィルム又はシートの形態あるいは各種基材のコ
ーティング剤等として使用することが可能である。な
お、基材との密着性が重視される場合は、イソシアネー
ト基が存在している状態で使用するのが望ましい。
【0033】また、本発明の自己乳化型ポリイソシアネ
ートは、水性塗料の他に、水性接着剤、有機溶剤型の塗
料や接着剤、シール材、インキ、繊維・ガラスファイバ
ー処理剤、サイジング剤として使用することができる。
添加効果としては、従来のものと比べて優れた密着性、
耐久性を有する硬化物や処理物が得られる。
【0034】
【実施例】本発明について、実施例、比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。なお、実施例、比較例において、
「%」は全て「質量%」を意味する。
【0035】合成例 〔イソシアヌレート変性ポリイソシアネートの製造〕攪
拌機、温度計、窒素シール管、及び冷却器を装着した容
量:500mlの反応器に、HDI(ヘキサメチレンジ
イソシアネート)300gと、1,3−ブタンジオール
2.8gとを入れた後、該反応器内を窒素置換して、攪
拌しながら反応温度80℃に加温し、同温度で2時間反
応させた。この反応液のイソシアネート含量を測定した
ところ、48.6%であった。次に触媒としてカプリン
酸カリウム0.06g、助触媒としてフェノ−ル0.3
gを加え、60℃で6時間イソシアヌレート化反応を行
った。この反応液に停止剤としてリン酸を0.042g
加え、反応温度で1時間攪拌後、遊離HDIを120
℃、1.3kPaの条件下で薄膜蒸留により除去して、
イソシアヌレート変性ポリイソシアネートNCO−1を
得た。NCO−1は、淡黄色透明液体、イソシアネート
含量21.3%、25℃の粘度1,500mPa・s、
遊離HDI含有量0.3%、平均官能基数3.8であっ
た。
【0036】〔自己乳化型ポリイソシアネートの製造〕 実施例1 合成例と同様な装置を組み込んだ容量:1,000ml
Lの反応装置に、NCO−1を601g、モノオール
(1)を399g仕込んで、70℃にて3時間反応させ
て、自己乳化型ポリイソシアネートAを得た。ポリイソ
シアネートAの25℃における粘度は2,720mPa
・s、イソシアネート基含量は11.1%であった。
【0037】実施例2〜4、比較例1、2 表1に示す原料を用いて、実施例1と同様にして自己乳
化型ポリイソシアネートB〜Fを得た。結果を表1に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1〜4、比較例1、2、表1におい
て モノオール(1):数平均分子量=400のメトキシポ
リエチレングリコールにプロピレンオキサイドを付加さ
せたもの 全体の数平均分子量=1,100 モノオール(2):数平均分子量=400のメトキシポ
リエチレングリコールにプロピレンオキサイドを付加さ
せたもの 全体の数平均分子量=1,400 モノオール(3):数平均分子量=700のメトキシポ
リエチレングリコールにプロピレンオキサイドを付加さ
せたもの 全体の数平均分子量=1,700 モノオール(4):メトキシポリエチレングリコール 全体の数平均分子量=400 モノオール(5):リシノレイン酸メチルエステル
【0040】実施例7〜12、比較例3、4 得られた自己乳化性ポリイソシアネートA〜Hについ
て、以下の試験にて評価した。結果を表2に示す。 〔水分散性試験方法〕容量:2,000mlの容器に、
水900g、自己乳化性ポリイソシアネート100gを
配合し、ホモミキサーにて30秒間高速(毎分2,00
0回)攪拌して、水分散液の状態を目視にて評価した。 〔ポットライフ測定〕水分散性試験で調製したサンプル
をそのまま25℃にて保管し、分散してから1時間毎に
イソシアネート含量を測定した。イソシアネート含量が
0となった時間をポットライフ時間とした。 〔塗膜物性〕 容量:300mlの容器に、以下に示すアクリルエマル
ジョン100g、自己乳化型ポリイソシアネートを10
g仕込み、ホモミキサーで30秒間高速(毎分2,00
0回)攪拌して、クリヤー塗料を調整した。このクリヤ
ー塗料をアルミ板にアプリケーターにて、乾燥膜厚20
μmになるように塗布した後、50℃にて20時間硬化
させて塗装サンプルを得た。この塗装サンプルの耐溶剤
性を評価した。 耐溶剤性:脱脂綿にキシレンをしみ込ませ、塗膜にこれ
を擦り付けた。 ○:200回で外観の変化なし。 △:100回で塗膜表面が曇りを生ずる。 ×:50回以下で塗膜が破れる。
【0041】[水性アクリルエマルジョンの合成]攪拌
機、温度計、窒素シール管、冷却器のついた容量:2,
000mlの反応器に、イオン交換水を170g、レベ
ノールWZ(アニオン性乳化剤、花王製)を4g、ノイ
ゲンEA−170(ノニオン性乳化剤、第一工業製薬
製)を1g仕込み、80℃まで加熱した。次いでメタク
リル酸メチルが300g、アクリル酸ブチルが180
g、アクリル酸が4g、ダイアセトンアクリルアミドが
5g、イオン交換水が330g、ノイゲンEA−170
が5g、過酸化カリウム(開始剤)が1gからなる混合
液を、反応液中の温度を80℃に保ちながら3時間かけ
て滴下し、その後、80℃で3時間反応させた。反応終
了後室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液にてpH
8に調製し、固形分49.5%の水性アクリルエマルジ
ョンを得た。
【0042】
【表2】
【0043】表2より、本発明の自己乳化型ポリイソシ
アネートは、水分散後のポットライフが改善され、ま
た、水性塗料の硬化剤として使用した場合は、塗膜の物
性は良好であった。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の自己乳化性
ポリイソシアネートは、同一分子中に親水性セグメント
と疎水性セグメントを有している化合物で変性している
ため、水分散後のポットライフが長い。また、十分なイ
ソシアネート含量を確保できるので、水性塗料の硬化剤
として使用した場合、塗膜は良好な物性を示した。な
お、本発明の自己乳化型ポリイソシアネートは水性塗料
の他、水性接着剤、水性コーティング剤、シール材、イ
ンキ、繊維・ガラスファイバー処理剤、サイジング剤等
に適用できる。また、従来の有機溶剤系のシステムにも
適用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/02 C09D 5/02 175/08 175/08 201/00 201/00 Fターム(参考) 4J034 BA02 BA03 BA06 BA08 CA02 CA13 CA17 CA22 CB01 CC02 CD04 CD05 DA01 DB01 DE02 DF02 DG03 DG04 DG09 HA07 HA08 HA14 HB05 HB06 HB08 HB09 HC03 HC06 HC12 HC22 HC35 HC46 HC52 HC54 HC61 HC64 HC71 HC73 JA01 RA07 RA17 4J038 BA021 BA022 BA251 BA252 CA021 CA022 CA041 CA042 CA061 CA062 CA071 CA072 CB051 CB052 CC041 CC042 CD021 CD022 CD081 CD082 CD091 CD092 CE021 CE022 CF031 CF032 CF071 CF072 CG001 CG002 CG161 CG162 CJ031 CJ032 CJ181 CJ182 DB001 DB002 DD001 DD002 DF021 DF022 DG031 DG032 DG271 DG272 DL031 DL032 GA03 GA07 GA11 MA08 MA10 MA14 NA03 NA11 NA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示されるブロック共重合体で
    あって、オキシエチレン基含有量よりオキシプロピレン
    基含有量が多いポリエーテルモノオール(A)と、脂肪
    族及び/又は脂環族ポリイソシアネート(C)とを反応
    させて得られることを特徴とする、自己乳化性ポリイソ
    シアネート。 【化1】
  2. 【請求項2】 式(1)で示されるブロック共重合体で
    あって、オキシエチレン基含有量よりオキシプロピレン
    基含有量が多いポリエーテルモノオール(A)、及び
    (A)以外の脂肪族系活性水素基含有化合物(B)と、
    脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネート(C)とを
    反応させて得られることを特徴とする、自己乳化性ポリ
    イソシアネート。 【化2】
  3. 【請求項3】 (C)がヘキサメチレンジイソシアネー
    トを用いたイソシアヌレート変性ポリイソシアネートで
    あることを特徴とする、請求項1又は2記載の自己乳化
    性ポリイソシアネート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の自己乳
    化性ポリイソシアネートと、水性樹脂からなる水性塗
    料。
JP2000115455A 2000-04-17 2000-04-17 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料 Pending JP2001294643A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115455A JP2001294643A (ja) 2000-04-17 2000-04-17 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115455A JP2001294643A (ja) 2000-04-17 2000-04-17 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001294643A true JP2001294643A (ja) 2001-10-23

Family

ID=18627092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000115455A Pending JP2001294643A (ja) 2000-04-17 2000-04-17 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001294643A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011524431A (ja) * 2008-05-28 2011-09-01 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 親水性ポリウレタン被膜
US20230192937A1 (en) * 2020-06-29 2023-06-22 Covestro Deutschland Ag Polyether-modified polyisocyanate composition

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011524431A (ja) * 2008-05-28 2011-09-01 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 親水性ポリウレタン被膜
US20230192937A1 (en) * 2020-06-29 2023-06-22 Covestro Deutschland Ag Polyether-modified polyisocyanate composition
US11795262B2 (en) * 2020-06-29 2023-10-24 Covestro Deutschland Ag Polyether-modified polyisocyanate composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3089623B2 (ja) 自己乳化型ポリイソシアネート組成物ならびに水性コーティング組成物および水性接着剤組成物
CA1179097A (en) Urethane rheology modifiers and compositions containing same
CN103204983B (zh) 脂族聚异氰酸酯预聚物和使用其的聚氨基甲酸酯树脂涂料组合物
JP2959399B2 (ja) 自己乳化型ポリイソシアネート混合物、並びにこれを用いた水性塗料組成物および水性接着剤組成物
JP5117394B2 (ja) ブロックトイソシアネート基含有架橋剤分散体の製造方法
EP0769492A1 (en) Semicarbazide derivative and coating composition containing the derivative
US6221995B1 (en) Modified polyisocyanate and production process thereof
EP0963388B1 (en) Low voc, isocyanate based aqueous curable compositions
CA2169873C (en) Water dispersible polyisocyanate mixtures
JP3899509B2 (ja) 自己乳化型ポリイソシアネート組成物及びそれを用いた水性塗料
JPH10273517A (ja) 水系樹脂用ポリイソシアネート硬化剤並びにこれを用いた水系塗料及び水系接着剤
WO1998038230A9 (en) Low voc, isocyanate based aqueous curable compositions
US6313218B1 (en) Low VOC, isocyanate based aqueous curable compositions
JP7287795B2 (ja) ブロックポリイソシアネート組成物、水系塗料組成物及び塗膜
JP2001294643A (ja) 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料
JP4123509B2 (ja) 自己乳化型ブロックポリイソシアネート組成物及びそれを用いた水性塗料
JPH11228653A (ja) 水系ポリイソシアネート組成物並びにこれを用いた水系塗料及び接着剤
JP3089625B2 (ja) 自己乳化型ポリイソシアネ−トの製造方法
JPWO2004078819A1 (ja) ポリイソシアネート組成物、およびそれを用いた水性硬化性組成物
JP2001213935A (ja) 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料
JP2000191743A (ja) 自己乳化性ポリイソシアネ―ト、並びにこれを用いた水系塗料及び水系接着剤
JP2003160630A (ja) 高官能性自己乳化型ポリイソシアネート及びその製造方法
JP3886568B2 (ja) 水性ポリイソシアネート及び水性塗料組成物
JP2001213937A (ja) 自己乳化性ポリイソシアネート及びこれを用いた水性塗料
KR0136650B1 (ko) 활성 아미노기를 함유하는 폴리우레탄 에멀젼 조성물