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JP2001278033A - ブレーキシステム - Google Patents

ブレーキシステム

Info

Publication number
JP2001278033A
JP2001278033A JP2000095634A JP2000095634A JP2001278033A JP 2001278033 A JP2001278033 A JP 2001278033A JP 2000095634 A JP2000095634 A JP 2000095634A JP 2000095634 A JP2000095634 A JP 2000095634A JP 2001278033 A JP2001278033 A JP 2001278033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
piston
hydraulic pressure
wheel cylinder
stepped piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000095634A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadaaki Nakamura
忠秋 中村
Junichi Ikeda
純一 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP2000095634A priority Critical patent/JP2001278033A/ja
Publication of JP2001278033A publication Critical patent/JP2001278033A/ja
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  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプで得た液圧をブレーキペダルの入力に
基づいて制御し制動力を得るブレーキシステムにおい
て、シール部材の損傷に起因してホイールシリンダ側の
液圧が低下してしまうことを、大幅なコスト増を伴うこ
となく防止することができるブレーキシステムの提供。 【解決手段】 ピストンシリンダ22と段付きピストン
37と一対のシール部材45,46とで画成された段付
きピストン37の移動許容のための隙間部48に発泡シ
リコンゴム68を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプで得た液圧
をブレーキペダルの入力に基づいて制御し制動力を得る
ブレーキシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関と電気モータとを併用して駆動
力を得るハイブリッドエンジン自動車や、電気モータの
みで駆動力を得る電気自動車等に用いられるブレーキシ
ステムとしては、ポンプで得た液圧をブレーキペダルの
入力に基づいて制御し制動力を得るものを用いるのが好
適であり、このようなブレーキシステムの一つとして、
ブレーキペダルの入力に応じた液圧を発生させるマスタ
シリンダと、導入された液圧で制動力を発生させるホイ
ールシリンダと、該ホイールシリンダへ導入させる液圧
を発生させるポンプと、大径軸部と小径軸部とを有し、
マスタシリンダの液圧およびホイールシリンダの液圧を
それぞれ異なる面積で相反する方向から受けるととも
に、面積比で所定倍とされた前記マスタシリンダの液圧
がホイールシリンダの液圧を越えることにより一側に移
動する一方、面積比で所定倍とされたマスタシリンダの
液圧がホイールシリンダの液圧より低くなると逆側に移
動する段付きピストンと、該段付きピストンを移動可能
に収容するピストンシリンダと、ピストンシリンダと段
付きピストンの小径軸部および大径軸部との隙間をシー
ルする一対のシール部材と、ピストンが前記一側に移動
するとマスタシリンダとホイールシリンダとの連通を遮
断させる一方、ピストンが前記逆側に移動するとマスタ
シリンダとホイールシリンダとを連通させる弁と、段付
きピストンの位置を検出する検出手段と、該検出手段の
検出結果に基づきポンプの駆動を制御する制御手段とを
具備するブレーキシステムを本出願人は開発している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のブレーキシステ
ムにおいて、ピストンシリンダと段付きピストンと一対
のシール部材とで画成された隙間部は、ピストンシリン
ダの移動の容積変化に対応するために大気圧に開放する
ように考えていた。しかしながら、この隙間部を大気圧
に開放すると、何らかの原因でシール部材に損傷が生じ
た場合に、マスタシリンダ側の高い液圧およびホイール
シリンダ側のさらに高い液圧がシール部材を介して漏
れ、結果として、ホイールシリンダ側の液圧が低下して
しまうという状態の発生が考えられた。このため、図4
に示す容積可変の金属ベローズ100や、図5に示す容
積可変のアキュムレータ101を設けてこれらに隙間部
を連通させることを考えたが、これらを設けることは大
幅なコスト増を伴ってしまうという新たな問題の発生が
予想された。
【0004】したがって、本発明は、ポンプで得た液圧
をブレーキペダルの入力に基づいて制御し制動力を得る
ブレーキシステムにおいて、シール部材の損傷に起因し
てホイールシリンダ側の液圧が低下してしまうことを、
大幅なコスト増を伴うことなく防止することができるブ
レーキシステムの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のブレーキシステムは、ブレーキペダルの入
力に応じた液圧を発生させるマスタシリンダと、導入さ
れた液圧で制動力を発生させるホイールシリンダと、該
ホイールシリンダへ導入させる液圧を発生させるポンプ
と、大径軸部と小径軸部とを有し、前記マスタシリンダ
の液圧および前記ホイールシリンダの液圧をそれぞれ異
なる面積で相反する方向から受けるとともに、面積比で
所定倍とされた前記マスタシリンダの液圧が前記ホイー
ルシリンダの液圧を越えることにより一側に移動する一
方、面積比で所定倍とされた前記マスタシリンダの液圧
が前記ホイールシリンダの液圧より低くなると逆側に移
動する段付きピストンと、該段付きピストンを移動可能
に収容するピストンシリンダと、該ピストンシリンダと
前記段付きピストンの前記小径軸部および前記大径軸部
との隙間をシールする一対のシール部材と、前記ピスト
ンが前記一側に移動すると前記マスタシリンダと前記ホ
イールシリンダとの連通を遮断させる一方、前記ピスト
ンが前記逆側に移動すると前記マスタシリンダと前記ホ
イールシリンダとを連通させる弁と、前記段付きピスト
ンの位置を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果
に基づき前記ポンプの駆動を制御する制御手段と、を具
備するものであって、前記段付きピストンの移動許容の
ため前記ピストンシリンダと前記段付きピストンと前記
一対のシール部材とで画成された隙間部に発泡シリコン
ゴムを設けてなることを特徴としている。
【0006】このように、段付きピストンの移動許容の
ためピストンシリンダと段付きピストンと一対のシール
部材とで画成された隙間部に、発泡シリコンゴムを設け
ることで、この隙間部を大気圧に開放させる必要をなく
した上で、段付きピストンの移動を許容することができ
る。しかも、発泡シリコンゴムを設けるのみでよいた
め、コスト増を抑えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の一の実施の形態のブレー
キシステムを図1および図2を参照して以下に説明す
る。
【0008】この実施の形態のブレーキシステム11
は、図1に示すように、運転者により操作量が入力され
るブレーキペダル12と、ブレーキペダル12の入力に
応じた液圧(制御目標液圧)を発生させるマスタシリン
ダ13と、ブレーキ液を貯留させるとともにマスタシリ
ンダ13にブレーキ液を供給するリザーバタンク14
と、導入された液圧で制動力を発生させるブレーキキャ
リパのホイールシリンダ15と、マスタシリンダ13を
介してリザーバタンク14からブレーキ液を吸入しホイ
ールシリンダ15へ導入させる液圧を発生させるポンプ
16とを有している。
【0009】さらに、ブレーキシステム11は、マスタ
シリンダ13の液圧とホイールシリンダ15の液圧とを
比較して信号を出力するとともにマスタシリンダ13と
ホイールシリンダ15との連通および連通遮断を制御す
る圧力検出/減圧機構17と、該圧力検出/減圧機構1
7からの信号によりポンプ16の駆動を制御する制御回
路(制御手段)18と、該制御回路18に電源を供給す
るとともに該制御回路18との間で、制動力のモニタ信
号としてのホイールシリンダ液圧信号等の信号をやりと
りする車体側ECU(車両運動制御装置)19とを有し
ている。
【0010】なお、上記したホイールシリンダ15、ポ
ンプ16、圧力検出/減圧機構17、車輪内リザーバお
よび制御回路18が、車輪に付設される車輪ブレーキ2
0を構成しており、この車輪ブレーキ20が、図示は略
すが、各車輪毎に設けられている。
【0011】圧力検出/減圧機構17について図2を参
照してさらに説明する。圧力検出/減圧機構17はピス
トンシリンダ22を有している。このピストンシリンダ
22には、一端側に形成された小径穴部23と、該小径
穴部23と同軸をなして隣接形成された該小径穴部23
より大径の大径穴部25とを有する段付き形状のシリン
ダ穴26が形成されている。
【0012】ピストンシリンダ22には、大径穴部25
の小径穴部23に対し反対の端部所定位置に一端開口部
が開口しピストンシリンダ22の外部に他端開口部が開
口するように、大径穴部25に直交して、マスタシリン
ダ連通路28が形成されており、該マスタシリンダ連通
路28は、マスタシリンダ13に連通させられている。
【0013】また、ピストンシリンダ22には、大径穴
部25の小径穴部23に対し反対の端部所定位置に一端
開口部が開口しピストンシリンダ22の外部に他端開口
部が開口するように、大径穴部25に直交して、吸入側
連通路29が形成されており、該吸入側連通路29は、
ピストンシリンダ22の外の外部連通路30を介してポ
ンプ16の吸入側に連通させられている。
【0014】加えて、ピストンシリンダ22には、小径
穴部23の中間所定位置に一端開口部が開口しピストン
シリンダ22の外部に他端開口部が開口するように、該
小径穴部23に直交して、吐出側連通路31が形成され
ており、該吐出側連通路31は、ピストンシリンダ22
の外の外部連通路32を介してポンプ16の吐出側に連
通させられている。
【0015】また、ピストンシリンダ22には、小径穴
部23の中間所定位置に一端開口部が開口しピストンシ
リンダ22の外部に他端開口部が開口するように、該小
径穴部23に直交して、ホイールシリンダ連通路33が
形成されており、該ホイールシリンダ連通路33は、ホ
イールシリンダ15に連通させられている。
【0016】そして、シリンダ穴26の大径穴部25と
小径穴部23とには、段付きピストン37が摺動自在に
挿入されている。この段付きピストン37は、大径軸部
38と、該大径軸部38に同軸をなして隣接形成され
た、該大径軸部38より小径の小径軸部39とを有して
おり、大径軸部38が大径穴部25内に位置し小径軸部
39が小径穴部23内にほぼ位置するようにシリンダ穴
26内に配置されている。
【0017】この段付きピストン37は、その外径側主
部を構成する第1部材35と該第1部材35の大径軸部
38側に嵌合固定された第2部材36とを有しており、
この段付きピストン37の中心には、連通穴40が形成
されている。この連通穴40は、大径軸部38側の端面
から第2部材36に穿設された大径連通穴部41と、該
大径連通穴部41と隣り合うように第2部材36に穿設
された、大径連通穴部41より小径の小径連通穴部42
と、小径連通穴部42と隣り合うように小径軸部39側
の端面から第1部材35に穿設された小径連通穴部42
より大径の挿通穴部43とで構成されている。ここで、
小径連通穴部42と挿通穴部43との境界部分には、球
面状に凹む弁座44が形成されている。
【0018】大径軸部38の外周面には、環状の凹部4
5aが形成されており、該凹部45aには、大径穴部2
5に対して摺動自在であって該大径穴部25との隙間を
開閉させる断面コ字状のリング状のカップシール(シー
ル部材)45が嵌合されている。
【0019】小径穴部23のホイールシリンダ連通路3
3および吐出側連通路31よりも大径穴部25側には、
環状の凹部46aが形成されており、該凹部46aに
は、小径軸部39に対して摺動自在であって該小径軸部
39との隙間を開閉させる断面コ字状のリング状のカッ
プシール(シール部材)46が嵌合されている。
【0020】ここで、これら一対のカップシール45,
46とピストンシリンダ22と段付きピストン37と
で、段付きピストン37の移動許容のための隙間部48
が画成されている。
【0021】そして、カップシール45は、段付きピス
トン37の位置にかかわらずマスタシリンダ連通路28
と隙間部48との間に常に存在するようになっており、
カップシール46は、段付きピストン37の位置にかか
わらずホイールシリンダ連通路33と隙間部48との間
に常に存在するようになっている。
【0022】段付きピストン37の大径軸部38と、シ
リンダ穴26の大径穴部25の端面との間には、段付き
ピストン37を小径穴部23側に付勢するピストンスプ
リング47が設けられている。
【0023】ピストンシリンダ22の小径穴部23側に
は、ストロークセンサ(検出手段)49が取り付けられ
ている。このストロークセンサ49は、ピストンシリン
ダ22に取り付けられるセンサ本体部50と、該センサ
本体部50からピストンシリンダ22の挿通穴部43内
に挿入されて弁座44に対向する、挿通穴部43より小
径の弁体51とを有している。この弁体51は、軸線方
向に微少範囲内で移動可能とされ、また、先端側が球面
状をなしており、該先端側が段付きピストン37の弁座
44に対し当接および離間することにより段付きピスト
ン37の連通穴40を閉塞および開放可能となり、これ
により弁座44とともに減圧弁(弁)52を構成してい
る。
【0024】センサ本体部50は、弁体51の位置を検
出するもので、弁体51をセンサ本体部50から突出す
る方向に付勢し弁体51のフランジ部53を小径穴部2
3から突出する前進端ストッパ54に当接させる皿バネ
からなる弁体スプリング55と、弁体51がセンサ本体
部50から前進した状態ではOFFされ、弁体51がセ
ンサ本体部50側の後退端に向け移動するとONされる
スイッチ56とを有している。なお、スイッチ56は、
弁体44に固定されたマグネット58と、ピストンシリ
ンダ22に埋設されたセンサ59とで構成されており、
該センサ59がマグネット58の近接・離間を検出して
ON・OFFする。
【0025】具体的に、スイッチ56は、段付きピスト
ン37と弁体51とが当接し減圧弁52が閉じた状態で
さらに弁体51が所定量だけセンサ本体部50方向に移
動した位置(但し、この方向の移動端よりは手前)が切
り替え位置となり、弁体51がセンサ本体部50の方向
に移動中にこの切り替え位置を通過した時点でOFFか
らONに切り替えられ、逆方向に移動中にこの切り替え
位置を通過した時点でONからOFFに切り替えられ
る。
【0026】以上により、段付きピストン37は、マス
タシリンダ13の液圧およびホイールシリンダ15の液
圧をそれぞれ異なる面積(マスタシリンダ側面積>ホイ
ールシリンダ側面積)で相反する方向から受けるととも
に、これらの面積比で所定倍とされたマスタシリンダ1
3の液圧がホイールシリンダ15の液圧を越えることに
よりストロークセンサ49に近接する一側に向け移動す
る一方、面積比で所定倍とされたマスタシリンダ13の
液圧がホイールシリンダ15の液圧より低くなるとスト
ロークセンサ49から離間する逆側に向け移動する。
【0027】具体的には、マスタシリンダ13の圧力を
Pm、段付きピストン37のマスタシリンダ13側の有
効面積をSa、ホイールシリンダ15の圧力をPw、段
付きピストン37のホイールシリンダ15側の有効面積
をSb、弁体51の有効受圧面積をSz、摺動抵抗およ
びバネ反力をFsとすると、車輪内リザーバからの圧力
がほぼ0であるので、段付きピストン37の力のバラン
スは以下の式で表される。 F=Pm×Sa−Pw×(Sb−Sz)−Fs
【0028】そして、力Fが正の場合、段付きピストン
37はストロークセンサ49の方向となる前記一側に向
け移動する。すると、弁座44をストロークセンサ49
の弁体51に当接させることにより減圧弁52を閉じ
て、マスタシリンダ13とホイールシリンダ14との連
通を遮断させるとともに、弁体51をセンサ本体部50
側に移動させてセンサ本体部50のスイッチにON信号
を出力させる。
【0029】他方、力Fが0より小さい場合、段付きピ
ストン37はストロークセンサ49から離間する方向と
なる前記逆側に向け移動する。すると、該段付きピスト
ン37と当接状態にある弁体51のセンサ本体部50に
対し反対側への移動で、センサ本体部50のスイッチに
OFF信号を出力させるとともに、その後、弁座44を
ストロークセンサ49の弁体51から離間させることに
より減圧弁52を開いて、マスタシリンダ13とホイー
ルシリンダ15とを連通穴40を介して連通させる。
【0030】制御回路18は、センサ本体部50のスイ
ッチ56からON信号が出力された状態、すなわちスト
ロークセンサ49により段付きピストン37が前記一側
に移動したことが検出された状態ではポンプ16を駆動
する一方、センサ本体部50からOFF信号が出力され
た状態、すなわちストロークセンサ49により段付きピ
ストン37が前記逆側に移動したことが検出された状態
ではポンプ16の駆動を停止させるように制御する。
【0031】隙間部48は、段付きピストン37の中間
部の面積×ストローク分のブレーキ液とホイールシリン
ダ圧によるカップシール45,46からの漏れを蓄積
し、マスタシリンダ13の液圧が隙間部48の液圧より
下がった場合にカップシール45,46を介してマスタ
シリンダ13へブレーキ液を戻すもので、大気圧に開放
されておらず、その内部をほぼ満たすように発泡シリコ
ンゴム68が設けられている。
【0032】ホイールシリンダ15の消費液量は1輪に
つき2cc程度であるが、急制動時には10MPA以上
の液圧を可及的に短時間で得なければならないため、ポ
ンプ16は、ギアポンプに比して漏れが少なく体積効率
が高い小吐出量で高圧のプランジャポンプが用いられて
いる。
【0033】すなわち、ポンプ16は、偏心カム61
と、該偏心カム61の回転で往復動するプランジャ62
と、該プランジャ62の往復動により容積が増減する液
室63と、マスタシリンダ連通路28、吸入側連通路2
9および外部連通路30から液室63への液の流れのみ
を許容する吸入側逆止弁64と、液室63から外部連通
路32、吐出側連通路31およびホイールシリンダ連通
路33への液の流れのみを許容する吐出側逆止弁65と
で構成されている。
【0034】制御回路18は、ストロークセンサ49に
より段付きピストン37が前記一側に移動したことが検
出された状態でポンプ16を駆動する。一方、ストロー
クセンサ49により段付きピストン37が前記逆側に移
動したことが検出された状態ではポンプ16の駆動を停
止させる。
【0035】以上の実施の形態のブレーキシステム11
の作動について説明する。ブレーキペダル12が踏み込
まれ、マスタシリンダ13で発生させる液圧が増大し、
段付きピストン37の面積比で所定倍とされた該マスタ
シリンダ13の液圧が、ホイールシリンダ15の液圧よ
り大きくなると(すなわち、必要な制動力を得るための
指令であるブレーキペダル12の入力により生じるマス
タシリンダ圧に相当するホイールシリンダ圧が、その時
点のホイールシリンダ圧よりも高くなると)、段付きピ
ストン37が前記一側に向け移動を開始する。
【0036】そして、段付きピストン37が前記一側に
向け所定量移動すると、段付きピストン37の弁座44
がストロークセンサ49の弁体51に当接してこれらで
構成される減圧弁52で連通穴40を閉じ、マスタシリ
ンダ13とホイールシリンダ15との連通を遮断させ
る。
【0037】さらに、段付きピストン37が弁体51と
ともに前記一側に向け所定量移動すると、センサ本体部
50内のスイッチをONさせる。すると、このON信号
に基づいて制御回路18がポンプ16の駆動を開始させ
る。その結果、ポンプ16で吐出されたブレーキ液が、
マスタシリンダ13側に逃がされることなくホイールシ
リンダ15に導入され、制動力が増加する。その後、段
付きピストン37は弁体51とともに前記一側の移動端
まで移動して停止する。
【0038】他方、この状態から、ブレーキペダル12
が緩められ、マスタシリンダ13で発生させる液圧が減
少し、段付きピストン37の面積比で所定倍とされた該
マスタシリンダ13の液圧が、ホイールシリンダ15の
液圧より小さくなると(必要な制動力を得るための指令
であるブレーキペダル12の入力により生じるマスタシ
リンダ圧に相当するホイールシリンダ圧が、その時点の
ホイールシリンダ圧よりも低くなると)、段付きピスト
ン37が前記逆側に向け移動を開始する。
【0039】すると、段付きピストン37とともに弁体
スプリングで弁体51が前記逆側に向け移動し、センサ
本体部50のスイッチをOFFさせ、このOFF信号に
基づいて制御回路18がポンプ16を停止させる。さら
に、段付きピストン37が前記逆側に向け移動すると、
段付きピストン37が弁体51から離間してこれらで構
成される減圧弁52が連通穴40を開き、ホイールシリ
ンダ15の液圧をマスタシリンダ13側に戻す。その結
果、ブレーキ液が減圧弁52を介してマスタシリンダ1
3側に逃がされ、制動力が減少する。なお、ホイールシ
リンダ15の液圧を減圧させるとき、ホイールシリンダ
15に供給されていたブレーキ液がマスタシリンダ13
に戻されるのでブレーキペダル12はペダル踏力を下げ
ただけ押し戻される。
【0040】以上の実施の形態のブレーキシステム11
によれば、段付きピストン37の移動許容のためピスト
ンシリンダ22と段付きピストン37と一対のカップシ
ール45,46とで画成された隙間部48に、発泡シリ
コンゴム68を設けることで、この隙間部48を大気圧
に開放させる必要をなくした上で、段付きピストン37
の移動を許容することができる。しかも、発泡シリコン
ゴム68を設けるのみでよいため、コスト増を抑えるこ
とができる。
【0041】したがって、隙間部48を大気圧に開放さ
せる必要がなくなるため、カップシール45,46が仮
に損傷してもこれに起因してホイールシリンダ15側の
液圧が低下してしまうことを、大幅なコスト増を伴うこ
となく防止することができる。
【0042】なお、以上の実施の形態のブレーキシステ
ム11を図3に示すように変更することも可能である。
すなわち、カップシール45,46に代えて断面円形状
のピストンシール(シール部材)70,71を設けてフ
リクションの低減を図るとともに、隙間48とマスタシ
リンダ13とを連通させるチェック経路72を設け、該
チェック経路72に隙間部48側からマスタシリンダ1
3側へのブレーキ液の流れのみを許容する閉じ込み防止
用のチェック弁73を設けたり、弁体スプリング55と
してコイルスプリングを用いたり等の変更も可能であ
る。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のブレーキ
システムによれば、段付きピストンの移動許容のためピ
ストンシリンダと段付きピストンと一対のシール部材と
で画成された隙間部に、発泡シリコンゴムを設けること
で、この隙間部を大気圧に開放させる必要をなくした上
で、段付きピストンの移動を許容することができる。し
かも、発泡シリコンゴムを設けるのみでよいため、コス
ト増を抑えることができる。
【0044】したがって、隙間部を大気圧に開放させる
必要がなくなるため、シール部材の損傷に起因してホイ
ールシリンダ側の液圧が低下してしまうことを、大幅な
コスト増を伴うことなく防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一の実施の形態のブレーキシステム
の全体構成を示す図である。
【図2】 本発明の一の実施の形態のブレーキシステム
の圧力検出/減圧機構等を示す側断面図である。
【図3】 本発明の一の実施の形態のブレーキシステム
の圧力検出/減圧機構等の変形例を示す側断面図であ
る。
【図4】 ブレーキシステムに用いられる金属ベローズ
を示す側断面図である。
【図5】 ブレーキシステムに用いられるアキュムレー
タを示す側断面図である。
【符号の説明】
11 ブレーキシステム 12 ブレーキペダル 13 マスタシリンダ 15 ホイールシリンダ 16 ポンプ 18 制御回路(制御手段) 22 ピストンシリンダ 37 段付きピストン 45,46 カップシール(シール部材) 48 隙間部 49 ストロークセンサ(検出手段) 52 減圧弁(弁) 68 発泡シリコンゴム 70,71 ピストンシール(シール部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの入力に応じた液圧を発
    生させるマスタシリンダと、 導入された液圧で制動力を発生させるホイールシリンダ
    と、 該ホイールシリンダへ導入させる液圧を発生させるポン
    プと、 大径軸部と小径軸部とを有し、前記マスタシリンダの液
    圧および前記ホイールシリンダの液圧をそれぞれ異なる
    面積で相反する方向から受けるとともに、面積比で所定
    倍とされた前記マスタシリンダの液圧が前記ホイールシ
    リンダの液圧を越えることにより一側に移動する一方、
    面積比で所定倍とされた前記マスタシリンダの液圧が前
    記ホイールシリンダの液圧より低くなると逆側に移動す
    る段付きピストンと、 該段付きピストンを移動可能に収容するピストンシリン
    ダと、 該ピストンシリンダと前記段付きピストンの前記小径軸
    部および前記大径軸部との隙間をシールする一対のシー
    ル部材と、 前記ピストンが前記一側に移動すると前記マスタシリン
    ダと前記ホイールシリンダとの連通を遮断させる一方、
    前記ピストンが前記逆側に移動すると前記マスタシリン
    ダと前記ホイールシリンダとを連通させる弁と、 前記段付きピストンの位置を検出する検出手段と、 該検出手段の検出結果に基づき前記ポンプの駆動を制御
    する制御手段と、を具備するブレーキシステムにおい
    て、 前記段付きピストンの移動許容のため前記ピストンシリ
    ンダと前記段付きピストンと前記一対のシール部材とで
    画成された隙間部に発泡シリコンゴムを設けてなること
    を特徴とするブレーキシステム。
JP2000095634A 2000-03-30 2000-03-30 ブレーキシステム Withdrawn JP2001278033A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015107750A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 日信工業株式会社 ブレーキシステム用入力装置および車両用ブレーキシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015107750A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 日信工業株式会社 ブレーキシステム用入力装置および車両用ブレーキシステム

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