JP2001247133A - 詰め替え用パウチ - Google Patents
詰め替え用パウチInfo
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Abstract
向の表裏でズレを小さく、さらに耐環境ストレスクラッ
キング性が良好な詰め替え用パウチを提供する。 【解決手段】 a.10重量%以上、90重量%以下の
線状低密度ポリエチレンと、10重量%以上、90重量
%以下の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ア
イオノマー、ポリプロピレン、エチレン−ブテン−1共
重合体から選んだ1または2以上とのブレンド物で形成
したフイルム層とb.分子配向角が0〜22.5度のナ
イロンフイルムもしくはPETフイルム層とをc.内容
物と接する最内層をa.のフイルム層とし、最外層を
b.のフイルム層として積層したラミネートフイルムで
形成した詰め替え用パウチであり、注口部を形成したパ
ウチも包含する。
Description
漂白剤、柔軟剤を内包したパウチに関するものであり、
さらに詳細には手指で引き裂き開封する際、開封が容易
で表裏のズレがなく、耐環境ストレスクラッキングが良
好な詰め替え用パウチに関する。
69号公報、特開昭61−142159号公報等に開示
されているがこれらは三方を熱融着した袋の融着部また
はその外側に複数の疵または孔を設けたものである。こ
れらの袋は引き裂き開封時には小さい開封力で開封のき
っかけを付けることができるが、引き裂き開封が袋の融
着部を越えると、つまり袋の内容物側に引き裂き開封線
が到達すると引き裂き方向が袋の表裏でズレる欠点があ
った。また特開平5−221453号公報には、二軸延
伸フイルム層とシーラント層からなるラミネートフイル
ムで形成した袋のヒートシール部に複数の引き裂き誘導
疵を設け、該引き裂き誘導疵を設けたヒートシール部の
辺縁、もしくはそれと平行な線と二軸延伸フイルムの分
子配向線との交角を15度以下とした袋が記載されてい
る。この袋も開封時に大きい開封力を必要とししかも引
き裂き方向が袋の表裏でズレる欠点があった。
裂き力を低下させ、引き裂き方向の表裏でズレを小さ
く、さらに耐環境ストレスクラッキング性が良好な詰め
替え用パウチを提供する。
密度ポリエチレンと、10重量%以上、90重量%以下
の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノ
マー、ポリプロピレン、エチレン−ブテン−1共重合体
から選んだ1または2以上とのブレンド物で形成したフ
イルム層と b.分子配向角が0〜22.5度のナイロンフイルムも
しくはPETフイルム層とを c.内容物と接する最内層をa.のフイルム層とし、最
外層をb.のフイルム層として積層したラミネートフイ
ルムで形成した詰め替え用パウチ。 2. 詰め替え用パウチの上方肩部に25度〜60度方
向に傾斜して配置された注口部が形成されており、該注
口部には、注口部を横断するように引裂誘導線を配置し
た、1項に記載された詰め替え用パウチ。 3. 引き裂き誘導線がレーザー加工により形成され
た、2項に記載された詰め替え用パウチ。 4. 引き裂き誘導線の深さが最外層の二軸延伸フイル
ム層に施され、内容物と接する最内層には到達しない深
さである、2項または3項に記載された詰め替え用パウ
チ。」に関する。
き裂きに大きな力を必要とし、しかも袋の表裏で引き裂
き方向がズレる問題がある。特に内容物を内包した詰め
替え用パウチは注出を容易にするため注口部が設置され
ているが、詰め替え時に注口部を引き裂いて注口を形成
するのに大きな力を必要とするのでは使い難く、さらに
注口の表裏で引き裂き方向がズレると内容物が予期せぬ
方向へ流出するという問題がある。この様な問題は何故
生じるのかについて本発明者が研究した結果二軸延伸フ
イルムを用いたパウチの分子配向に問題があることがわ
かった。二軸延伸フイルムは長さ方向と巾方向の二軸方
向に延伸配向されるがフイルムの巾方向の中央部近傍は
長さ方向の配向が大きく、巾の両端部に近づくに従い、
長さ方向の軸線に対し端部に向かって45度方向の配向
が大きくなる。通常、この二軸延伸フイルムにヒートシ
ール層を積層したラミネートフイルムを2枚重ね合わ
せ、また折り畳んで、その周辺をヒートシールすること
によりパウチを形成するが、二軸延伸フイルムの巾の両
端部近傍付近のフイルムを使用したラミネートフイルム
を重ね合わせてパウチ形成した場合には、表裏の分子配
向は90度で交差する。このように表裏の分子配向方向
の交差角θが大きくなると、引き裂き開封に際し引き裂
き力の分散が大きくなり引き裂きが困難となる。
基材となる二軸延伸フイルムの長さ方向の分子配向角を
0度〜22.5度、好ましくは0度〜15度の範囲とし
た。この分子配向角のフイルムは二軸延伸フイルムの巾
の中央部近傍のフイルムであって長さ方向の分子配向の
大きい部分であり、重ね合わせても表裏の配向のズレは
非常に小さく、引き裂きの伝播も良好である。なお、こ
の分子配向角の基準は、フイルムの長さ方向の軸線を0
度と規定したものである。最外層の二軸延伸フイルムの
分子配向角を0度とすれば重ねたときの分子配向の交差
角θは0度となり最も好ましい。22.5度とすると配
向の交差角θは45度となる。分子配向の交差角θは4
5度以上となると引き裂き力の分散が大きくなり引き裂
き開封が困難になり、また表裏の引き裂きズレも大きく
なるので実用上問題が生じ好ましくない。本発明に使用
する二軸延伸フイルムは、ナイロン6、ナイロン66、
パラまたはメタキシリレンアジパミドのようなポリアミ
ド類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテ
トラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン類が挙げられる。
めに、最外層の二軸延伸フイルムに最内層として10重
量%以上、90重量%以下の線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)と10重量%以上、90重量%以下の低
密度ポリエチレン(LDPEという)、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体(EVAという)、アイオノマー、ポリプロピレ
ン、エチレン−ブテン−1共重合体から選んだ1または
2以上をブレンドしたフイルムを積属してパウチを形成
するフイルムとした。この様な組成のフイルムとするこ
とにより、さらに引き裂き開封性が向上するとともに、
洗剤、漂白剤、柔軟剤等の内容物に対し、耐環境ストレ
スクラッキング性も向上する。包装体は保存環境により
ストレスクラッキングを発生し、包装は破れ易くなる。
したがって、耐環境ストレスクラッキング性(ESC)
を大きくする必要がある。
ウェットラミネーション法、ドライラミネーション法、
押出しラミネーション法、共押出しラミネーション法等
の通常の方法によって製造することができる。また、必
要に応じてラミネートフイルムを構成する各フイルムを
コロナ処理、オゾン処理等により前処理し、或いはアン
カーコーティング剤や接着剤等を積層してもよい。内容
物の性状に応じて、最外層と最内層の間に、アルミニウ
ム箔、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のガスバ
リア材を設けても何等差し支えない。
保持するためのレーザー加工による引き裂き誘導線を設
けたパウチも包合する。レーザー加工による引き裂き誘
導線は最外層の二軸延伸フイルムに配置すれば良く、引
き裂き誘導線が最内層に達すると、落下衝撃や輸送中の
振動等でレーザー加工部にピンホールが発生し、パウチ
自体の強度が低下するので好ましくない。注口部はパウ
チの上方肩部に設けると詰め替え時に容器に注入し易く
なるので好ましい。ことに45度方向に設置すると容器
の注入が容易となり好ましいが25度〜60度の範囲で
あれば実用上問題はない。
る。 実施例1 図1に示すように、最外層2に厚さ15μmで分子配向
角が5.5度の二軸延伸ナイロンフイルムを用い、最内
層3に厚さ130μmのLLDPE80重量%とLDP
E20重量%のブレンド物のフイルムをドライラミネー
ション法により接着剤層4を介して積層したラミネート
フイルム1を使用して、ナイロンフイルムが最外層とな
るように2枚のラミネートフイルムを重ね合わせ、さら
にパウチの底部に相当する位置に逆V字状に折り曲げた
同じ層構成のフイルムを表裏ラミネートフイルム間に挾
み込み、パウチの上方肩部に30度方向に突出する注口
部8が形成されるよう周辺端部をヒートシールして、図
2に示すような縦260mm、横120mm、底折り込
み巾33mmのスタンディングパウチ5を作成した。ま
た、注口部8には、レーザー加工による引き裂き誘導線
9を形成した。なお、二軸延伸フイルムの流れ方向は、
図1に示すパウチの場合、パウチの短辺と平行の方向で
ある。図2の6は表側フイルムの分子配向方向を示し、
7は裏側フイルムの分子配向方向を示し、θは分子配向
交差角である。二軸延伸ナイロンフイルムの分子配向角
は、偏光顕微鏡による複屈折を測定することにより求め
ることができる。すなわち、偏光顕微鏡によるポラライ
ザーとアナライザーによって得られる偏光の振動方向を
直交させた状態(直交ニコル)で、フイルムの消光位
(真っ黒になる位置)を求める。この角度がフイルムの
分子配向角となる。性能、構成を表1に示す
にパウチとした。性能、構成を表1に示す 比較例1〜7 表1に示すように構成を変た以外は実施例1と同様にし
てパウチをした。性能、構成を表1に示す
本発明の範囲外の例であり、開封性が悪く、表裏のズレ
が大きい。比較例2はレーザー加工による引き裂き線が
最内層まで到達した例であり、開封時最内層が伸び、開
封性が悪い。比較例3はレーザー加工をしない例であ
り、開封性が悪く、表裏のズレが大きい。比較例4と5
は最内層をLLDPEのみで形成した例であり、開封性
が悪い。比較例6と7はLLDPEの量を範囲外とした
例で表裏のズレが大きく、耐環境ストレスクラッキング
(ESC)が悪い。
き開封し、引き裂き開封のし易さと、パウチの表裏のズ
レを調べた。結果を表1に示す。表中、開封性の欄の〇
は引き裂き開封が容易であることを示し、×は引き裂き
開封が困難であり、××は引き裂き開封ができないもの
を示す。また、表中、ズレの欄の○はズレがない、×は
ズレがあることを示す。 試験2 耐環境ストレスクラッキング パウチに台所用洗剤(花王株式会社製 モア)を500
g充填し、50℃−2週間の保存条件にて保存し、内容
物の漏洩の有無について観察する。表1中、ESCの欄
の○は漏洩がなかったもの、×は漏洩が発生したものを
示す。
小さくかつ引き裂き力が小さく安定した易開封性が得ら
れる、さらに良好な耐環境ストレスクラッキング性が得
られる優れた効果を奏する。
トフイルムの層構成の1例を示す模式断面図である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 a.10重量%以上、90重量%以下の
線状低密度ポリエチレンと、10重量%以上、90重量
%以下の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ア
イオノマー、ポリプロピレン、エチレン−ブテン−1共
重合体から選んだ1または2以上とのブレンド物で形成
したフイルム層と b.分子配向角が0〜22.5度のナイロンフイルムも
しくはPETフイルム層とを c.内容物と接する最内層をa.のフイルム層とし、最
外層をb.のフイルム層として積層したラミネートフイ
ルムで形成した詰め替え用パウチ。 - 【請求項2】 詰め替え用パウチの上方肩部に25度〜
60度方向に傾斜して配置された注口部が形成されてお
り、該注口部には、注口部を横断するように引裂誘導線
を配置した、請求項1に記載された詰め替え用パウチ。 - 【請求項3】 引き裂き誘導線がレーザー加工により形
成された、請求項2に記載された詰め替え用パウチ。 - 【請求項4】 引き裂き誘導線の深さが最外層の二軸延
伸フイルム層に施され、内容物と接する最内層には到達
しない深さである、請求項2または3に記載された詰め
替え用パウチ。
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JP2000105570A JP2001247133A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | 詰め替え用パウチ |
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Publication Number | Publication Date |
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