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JP2001123874A - 電子制御装置のプログラム書換システム及びメモリ書換装置 - Google Patents

電子制御装置のプログラム書換システム及びメモリ書換装置

Info

Publication number
JP2001123874A
JP2001123874A JP30558399A JP30558399A JP2001123874A JP 2001123874 A JP2001123874 A JP 2001123874A JP 30558399 A JP30558399 A JP 30558399A JP 30558399 A JP30558399 A JP 30558399A JP 2001123874 A JP2001123874 A JP 2001123874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
program
electronic control
rewriting
control device
memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30558399A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisuke Watari
大輔 渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP30558399A priority Critical patent/JP2001123874A/ja
Publication of JP2001123874A publication Critical patent/JP2001123874A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信線を介して接続される各電子制御装置
(ECU)に変更を加えることなく、また、ECUに記
憶された異常情報を消去することなく、プログラムの書
き換えを行ったECUに関する異常情報が他のECUに
記憶されたままになってしまうことを防止する。 【解決手段】 通信線4を介して互いにデータ通信を行
いながら制御対象を制御する複数のECU1〜3のうち
の何れかの制御プログラムを変更する際に、通信線4に
接続され、該当するECUへ新たなプログラムを送信し
て、そのECUに、該ECUのメモリに記憶されている
プログラムを当該新たなプログラムへと書き換えさせる
メモリ書換装置7は、書き換え対象のECUにプログラ
ムの書き換えを開始させると、そのECUが通常時に送
信するデータと同じ内容のダミーデータを、該ECUに
代わって通信線4へ送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子制御装置のメ
モリに記憶されたプログラムをオンボードにて書き換え
る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平10−6354
2号公報に開示されているように、自動車のエンジン等
を制御する電子制御装置として、電気的に記憶内容の書
き換え(詳しくは記憶内容の消去及び書き込み)が可能
なフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリ
(書換可能不揮発性メモリ)に制御用のプログラム(詳
しくはプログラムコードや制御データ)を格納してお
き、このようなメモリ内のプログラムを、市場への供給
後でもオンボードにて書き換え可能に構成されたものが
ある。
【0003】即ち、この種のプログラム書換機能を有し
た電子制御装置は、通常時には、書換可能不揮発性メモ
リに記憶されたプログラムに従ってエンジン等の制御対
象を制御するのであるが、上記書換可能不揮発性メモリ
内のプログラムを書き換える際には、外部装置であるメ
モリ書換装置と通信可能に接続される。そして、この種
の電子制御装置は、外部からの書き換え指令(例えば特
定の端子に印加される電圧信号や、上記メモリ書換装置
から送信される所定のコマンド)を受けると、自己の動
作モードをプログラムの書換モードに移行させ、メモリ
書換装置との間で予め決められた手順の通信を行った
後、書換可能不揮発性メモリ内のプログラムを上記メモ
リ書換装置から送信されて来る新たなプログラムに書き
換えるように構成されている。
【0004】一方、近年の車両においては、制御性の向
上や車両内配線の削減を達成するために、通信線を介し
て接続された複数の電子制御装置(以下、ECUともい
う)の各々が、互いにデータ通信を行いながら各自に割
り当てられた制御対象(エンジンやトランスミッション
等)を制御する、といった制御ネットワークシステムが
採用されている。
【0005】そして、このような制御ネットワークシス
テムでは、各ECUが、通信相手である他のECUの通
信状態の良否を監視し、異常判定時にその異常情報を記
憶するようにしている。例えば、各ECUは、通信相手
のECUから所定時間以内にデータが送信されて来なか
ったり、データが送信されて来てもそのデータ値が正常
でなかった場合等には、通信相手のECUが異常である
と判定する。そして、異常と判定すると、その異常を示
す異常情報を、自己に備えられた不揮発性のメモリ(例
えば、バッテリ電圧でバックアップされたバックアップ
RAMや、EEPROM等)に記憶する。
【0006】ここで、上記のような制御ネットワークシ
ステムに、前述のプログラム書換機能を有したECUを
適用した場合、即ち、制御ネットワークシステムを構成
するECUのうちの少なくとも1つがプログラム書換機
能を有したECUである場合、メモリ書換装置は、その
制御ネットワークシステムの通信線に、コネクタ等を介
して着脱自在に接続される。つまり、メモリ書換装置を
制御ネットワークシステムに参加させることにより、特
別な通信線を設けることなく、プログラム書換機能を有
したECUとメモリ書換装置とを通信可能に接続し、こ
れにより、ECUのプログラム書換システムを形成する
ようにしている。
【0007】ところで、このようなプログラム書換シス
テムにおいて、何れかのECUのプログラムを書き換え
る場合、プログラム書き換え対象のECUは、プログラ
ムを書き換えるための書換処理に専念することとなるた
め、他のECUへデータを送信しなくなる。これに対し
て、プログラム書き換え対象以外の他のECUは、通常
動作する。よって、プログラム書き換え対象以外の他の
ECUは、プログラム書き換え対象のECUに関する様
々な異常を検出して、その異常情報を記憶してしまう。
つまり、プログラム書き換え対象以外の他のECUは、
プログラムの書き換えを行ったECUが本当は異常でな
いにも拘わらず、異常であると誤判定してしまう。
【0008】そして、このような誤判定をした他のEC
Uが、プログラムの書き換えを行ったECUに関する異
常情報を記憶したままであると、例えば、車両の整備工
場等で各ECUに記憶されている異常情報を解析した場
合に、異常であると誤判定されたECU(プログラムが
書き換えられたECU)が交換されてしまう可能性が生
じる。また、制御性が低下してしまうこともある。つま
り、一般に、制御ネットワークシステムを構成する各E
CUは、何れかのECUが異常であると判定すると、そ
の異常と判定したECUから取得するはずの制御データ
を、所定のデフォルト値に設定して自己の制御動作を行
うからである。
【0009】そこで、こうした問題の対策としては、下
記の又はの方法が考えられる。尚、下記,の思
想は上記特開平10−63542号公報にも記載されて
いる。 :何れかのECUのプログラムを書き換える場合に
は、メモリ書換装置が、プログラム書き換え対象以外の
ECUへ、プログラム書き換え対象のECUに関する監
視動作を停止させるための監視停止指令を与えて、その
監視動作を一時中止させる。
【0010】:何れかのECUのプログラム書き換え
が終了した後、メモリ書換装置が、プログラム書き換え
対象以外のECUへ、異常情報を消去させるための消去
指令を与えて、そのECUに異常情報を消去させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
及びの方法では、各ECUに、制御対象の制御に関わ
る機能とは別の機能(即ち、上記監視停止指令や消去指
令に対応した機能)を追加しなければならず、ソフトウ
エアの変更や、場合によってはハードウエアの変更も必
要となる。そして、機能を追加する分、各ECU或いは
制御ネットワークシステム全体で発生し得る故障モード
が増えることとなり、その故障モードが発生しないよう
にするための対策を検討する作業が複雑化する。
【0012】また、上記の方法では、プログラムの書
き換えに伴って記憶された異常情報だけではなく、それ
以前に記憶された本当の異常情報までも消去してしまう
こととなり、好ましくない。本発明は、こうした問題に
鑑みなされたものであり、通信線を介して接続される各
電子制御装置に変更を加えることなく、また、電子制御
装置に記憶された異常情報を消去することなく、プログ
ラムの書き換えを行った電子制御装置に関する異常情報
が他の電子制御装置に記憶されたままになってしまうこ
とを防止することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた請求項1に記載の電子制御
装置のプログラム書換システムは、通信線を介して他の
装置と接続される電子制御装置と、メモリ書換装置とを
備えている。
【0014】そして、電子制御装置は、通常時には、記
憶内容の書き換えが可能な不揮発性メモリに記憶された
プログラムに従い動作することにより、前記他の装置と
データ通信を行いながら制御対象を制御するが、外部か
らの書き換え指令を受けた場合には、前記不揮発性メモ
リ内のプログラムを、前記通信線を介して与えられる新
たなプログラムに書き換える。
【0015】また、この電子制御装置は、自己の通信状
態の良否が前記他の装置によって監視される。そして、
前記他の装置により異常と判定されると、その異常を示
す異常情報が前記他の装置に設けられた異常情報格納用
メモリに記憶される。一方、メモリ書換装置は、電子制
御装置の前記不揮発性メモリに記憶されているプログラ
ムを書き換える際に、前記通信線に接続され、その通信
線を介し電子制御装置へ新たなプログラムを送信して、
該電子制御装置に前記不揮発性メモリ内のプログラムを
当該新たなプログラムへと書き換えさせる。
【0016】ここで特に、請求項1に記載のプログラム
書換システムでは、メモリ書換装置が、電子制御装置に
プログラムの書き換えを開始させると、その電子制御装
置が通常時に通信線へ送信するデータと同じ内容のダミ
ーデータを、該電子制御装置に代わって、通信線へ送信
するようにしている。
【0017】このような請求項1のプログラム書換シス
テムによれば、通信線にメモリ書換装置が接続されて、
電子制御装置がプログラムを書き換えている時には、そ
の電子制御装置は他の装置へデータを送信しなくなる
が、その代わりに、メモリ書換装置から通信線へ、プロ
グラム書き換え対象の電子制御装置が通常時に送信する
データと同じ内容のデータが送信されるため、通信線に
接続された他の装置は、プログラム書き換え対象の電子
制御装置が正常に動作していると判定することとなり、
その電子制御装置に関する異常を誤って検出してしまう
ことが無くなる。
【0018】よって、請求項1のプログラム書換システ
ムによれば、通信線を介して接続される各電子制御装置
に変更を加えることなく、また、プログラム書き換え対
象の電子制御装置以外の装置に記憶された異常情報を消
去することなく、プログラムの書き換えを行った電子制
御装置に関する異常情報が他の装置(詳しくは、その装
置の異常情報格納用メモリ)に記憶されたままになって
しまうことを防止することができ、「発明が解決しよう
とする課題」の項で述べた問題を解決することができ
る。
【0019】ところで、通信線を介して互いに接続され
た前記電子制御装置及び前記他の装置が、車両のイグニ
ッションスイッチがオンされることにより電源が供給さ
れて車両内の制御対象を制御するものである場合、電子
制御装置のプログラム書き換えは、一般に、イグニッシ
ョンスイッチがオンされ且つ車両のエンジンが停止して
いる状態で行われる。
【0020】そこで、この場合には、請求項2に記載の
如く、メモリ書換装置は、車両のイグニッションスイッ
チがオンされ且つエンジンが停止している状態の時に前
記電子制御装置(即ちプログラム書き換え対象の電子制
御装置)が送信すると予想されるデータを、前記ダミー
データとして通信線へ送信するように構成すれば良く、
このようにすれば、本発明の目的を確実に達成すること
ができる。
【0021】尚、記憶内容の書き換えが可能な不揮発性
メモリとしては、フラッシュメモリ(フラッシュRO
M)やEEPROMが一般的であるが、電気的に書き換
え可能な他のROMを用いても良い。また、バックアッ
プRAMを用いることも可能である。一方、異常情報格
納用メモリとしては、バックアップRAMやEEPRO
Mが一般的であるが、フラッシュメモリを用いても良
い。
【0022】次に、請求項3に記載の電子制御装置のプ
ログラム書換システムは、通信線を介して互いにデータ
通信を行いながら各自の制御対象を制御すると共に、相
互に通信状態の良否を監視する機能を有したマイコン
(マイクロコンピュータ)利用の複数の電子制御装置
と、これら電子制御装置のうちの何れかのプログラムを
変更する際に、前記通信線に接続され、該当する電子制
御装置へ新たなプログラムを送信して、その電子制御装
置に、該電子制御装置のメモリに記憶されているプログ
ラムを当該新たなプログラムへと書き換えさせるメモリ
書換装置とを備えている。
【0023】そして特に、請求項3のプログラム書換シ
ステムにおいて、メモリ書換装置は、何れかの電子制御
装置にプログラムの書き換えを開始させると、当該プロ
グラム書き換え対象の電子制御装置が通常時に通信線へ
送信するデータと同じ内容のダミーデータを、該電子制
御装置に代わって、通信線へ送信するように構成されて
いる。
【0024】このような請求項3のプログラム書換シス
テムによれば、通信線を介して互いに接続された電子制
御装置のうちの何れかがプログラムを書き換えている時
には、請求項1,2のプログラム書換システムと同様
に、メモリ書換装置から通信線へ、プログラム書き換え
対象の電子制御装置が通常時に送信するデータと同じ内
容のデータが送信されるため、プログラム書き換え対象
以外の他の電子制御装置は、プログラム書き換え対象の
電子制御装置が正常に動作していると判定することとな
り、その電子制御装置に関する異常を誤って検出してし
まうことが無くなる。
【0025】よって、請求項3のプログラム書換システ
ムによっても、通信線を介して接続される各電子制御装
置に変更を加えることなく、また、電子制御装置に記憶
された異常情報を消去することなく、プログラムの書き
換えを行った電子制御装置に関する異常情報が他の電子
制御装置に記憶されたままになってしまうことを防止す
ることができ、「発明が解決しようとする課題」の項で
述べた問題を解決することができる。
【0026】ところで、請求項3のプログラム書換シス
テムにおいて、通信線を介して互いに接続された各電子
制御装置が、車両のイグニッションスイッチがオンされ
ることにより電源が供給されて車両内の制御対象を制御
するものである場合、各電子制御装置のプログラムの書
き換えは、一般に、イグニッションスイッチがオンされ
且つ車両のエンジンが停止している状態で行われる。
【0027】そこで、この場合には、請求項4に記載の
如く、メモリ書換装置は、プログラム書き換え対象の電
子制御装置が、車両のイグニッションスイッチがオンさ
れ且つエンジンが停止している状態の時に送信すると予
想されるデータを、前記ダミーデータとして通信線へ送
信するように構成すれば良く、このようにすれば、本発
明の目的を確実に達成することができる。
【0028】次に、請求項5に記載の発明は、通信線を
介して互いにデータ通信を行いながら各自の制御対象を
制御すると共に、相互に通信状態の良否を監視する機能
を有したマイコン利用の複数の電子制御装置のうち、何
れかの電子制御装置のプログラムを変更する際に、前記
通信線に接続され、該当する電子制御装置へ新たなプロ
グラムを送信して、その電子制御装置に、該電子制御装
置のメモリに記憶されているプログラムを当該新たなプ
ログラムへと書き換えさせるメモリ書換装置であって、
プログラム書き換え対象の電子制御装置にプログラムの
書き換えを開始させると、その電子制御装置が通常時に
通信線へ送信するデータと同じ内容のダミーデータを、
該電子制御装置に代わって、通信線へ送信するように構
成されていることを特徴としている。
【0029】この請求項5に記載のメモリ書換装置によ
れば、プログラム書き換え対象の電子制御装置に代わっ
て、その電子制御装置が送信するはずのデータが通信線
へ送信されるため、プログラム書き換え対象以外の他の
電子制御装置は、プログラム書き換え対象の電子制御装
置が正常に動作していると判定することとなる。よっ
て、通信線を介して接続される各電子制御装置に変更を
加えることなく、また、電子制御装置に記憶された異常
情報を消去することなく、プログラムの書き換えを行っ
た電子制御装置に関する異常情報が他の電子制御装置に
記憶されたままになってしまうことを防止することがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を用いて説明する。まず図1は、本発明が適用
された実施形態の電子制御装置のプログラム書換システ
ムを表す構成図である。
【0031】図1に示すように、本実施形態のプログラ
ム書換システムでは、車両内の各部を制御する3つのE
CU(電子制御装置)1,2,3が、車両内に配設され
た通信線4を介して互いにデータ通信可能に接続されて
いる。尚、本実施形態において、ECU1は、制御対象
としてエンジンを制御するECU(エンジンECU)で
あり、ECU2は、制御対象としてトランスミッション
を制御するECU(トランスミッションECU)であ
り、ECU3は、制御対象としてインスツルメントパネ
ルの計器類や警告灯Lを制御するECU(インパネEC
U)である。
【0032】そして、上記3つのECU1,2,3に
は、車両のイグニッションスイッチ5がオンされること
により、バッテリ6の電圧(バッテリ電圧)が動作電源
として供給される。また、上記各ECU1,2,3は、
内蔵の制御プログラムをオンボードにて書き換え可能に
構成されており、ECU1,2,3のうちの何れかの制
御プログラムを書き換える際には、通信線4にメモリ書
換装置7が接続される。
【0033】尚、メモリ書換装置7は、通信線4側に予
め設けてあるコネクタ4aに当該メモリ書換装置7側の
コネクタ7aを嵌合させることにより、その通信線4に
接続され、これにより、3つのECU1,2,3と通信
線4とからなる車両内の制御ネットワークシステムに参
加する。また、メモリ書換装置7は、ECU1,2,3
の制御プログラムを書き換えるための処理を行うマイコ
ン(マイクロコンピュータ)7bを始め、プログラムの
書き換え作業を行う作業者に対して様々なメッセージを
表示するためのディスプレイ7cや各種操作スイッチ
(図示省略)等を備えている。
【0034】次に、各ECU1,2,3の内部構成につ
いて、ECU1を例に挙げて説明する。図2に示すよう
に、ECU1は、当該ECUの動作を司るマイコン10
と、マイコン10が通信線4を介して他のECU2,3
或いはメモリ書換装置7と通信を行うための送受信回路
からなる通信IC22と、イグニッションスイッチ5の
オン時に供給されるバッテリ電圧を受けて、マイコン1
0や通信IC22を始めとするECU1内の各部に動作
電圧VCC(例えば5V)を供給する電源回路20とを備
えている。
【0035】そして、マイコン10には、プログラムを
実行する中央演算装置としてのCPU12と、CPU1
2が実行するプログラムを格納した不揮発性ROMとし
てのフラッシュメモリ14と、CPU12の演算結果等
を一時記憶するためのRAM16と、後述する異常情報
や学習値等を継続して記憶するための不揮発性のEEP
ROM18とが内蔵されている。
【0036】ここで、フラッシュメモリ14の記憶領域
は、記憶内容の書き換えが可能な不揮発性メモリとして
の書換可能領域14aと、記憶内容の書き換えが不可能
な(或いは、記憶内容の書き換えが禁止されている)書
換不能領域14bとに分けられている。そして、書換可
能領域14aには、通常時に実行される制御プログラム
が格納されており、書換不能領域14bには、リセット
解除直後に実行されるブートプログラムが格納されてい
る。
【0037】尚、フラッシュメモリ14の書換可能領域
14aは、所定の書換電圧VP (例えば12V)が印加
された状態でデータの消去及び書き込みが可能な記憶領
域である。そして、本実施形態では、電源回路20が、
マイコン10からの指令に応じて、上記書換可能領域1
4aへ書換電圧VP を印加するようになっている。ま
た、電源回路20は、イグニッションスイッチ5のオン
に伴い上記動作電圧VCCの供給を開始してから、その動
作電圧VCCが安定すると見なされる所定時間だけマイコ
ン10へリセット信号を出力する、所謂パワーオンリセ
ット機能も備えている。一方、他のECU2,3の構成
も、ECU1の構成と同様である。
【0038】以上のように構成されたECU1,2,3
の各々においては、イグニッションスイッチ5がオンさ
れて、電源回路20からマイコン10へのリセット信号
が解除されると、マイコン10のCPU12が、まず、
フラッシュメモリ14の書換不能領域14bに格納され
ているブートプログラムを実行し、メモリ書換装置7か
ら自己のECUへの書き換え指令としての書換要求コマ
ンドがない通常時には、そのブートプログラムにてフラ
ッシュメモリ14の書換可能領域14aに格納されてい
る制御プログラムをコールする。
【0039】そして、その後は、マイコン10のCPU
12が、上記書換可能領域14a内の制御プログラムを
実行することにより、各ECU1,2,3は、以下のよ
うな通常時の動作を行う。即ち、各ECU1,2,3
は、通信線4を介して互いにデータ通信(データのやり
取り)を行いながら各自に割り当てられた制御対象を制
御すると共に、通信相手である他のECUの通信状態の
良否を監視して、異常と判定すると、その異常の内容を
示す異常情報を、異常情報格納用メモリとしてのEEP
ROM18に記憶する。より具体的に説明すると、各E
CU1,2,3は、各種センサからの信号などに基づき
自己が取得している制御用の情報を、通信線4の使用に
関する所定の調停規則(所謂アービトレーション)に従
って所定時間内毎に通信線4へ送信するようにしてお
り、また、各ECU1,2,3は、通信相手のECUか
ら所定時間以内にデータが送信されて来なかったり、デ
ータが送信されて来てもそのデータ値が正常でなかった
場合には、異常と判定する。
【0040】例えば、エンジンECU1は、図6に示す
フォーマットで、エンジンの冷却水温を示す水温デー
タ,エンジンの回転数を示すエンジン回転数データ,エ
ンジンのスロットル開度を示すスロットル開度データ,
及びアクセルの開度を示すアクセル開度データを、所定
時間以内毎に通信線4へ送信している。尚、図6におい
て、「IDナンバー」は、エンジンECU1に割り当て
られた送信元情報であり、「データ長」は、それに続く
データ部分の総データ長を示す情報である。
【0041】そして、例えばインパネECU3は、図3
に示すエラー検出処理を一定時間毎に行うことにより、
エンジンECU1の通信状態を監視している。尚、図3
は、エンジンECU1が送信するデータのうち、特にエ
ンジン回転数データに関するものである。
【0042】即ち、インパネECU3は、図3のエラー
検出処理を開始すると、まず、最初のステップ(以下、
単に「S」と記す)110にて、前回の処理タイミング
から今回の処理タイミングまでの間にエンジンECU1
からデータが送信されて来たか否かを判定し、データが
送信されて来たと判定した場合には、続くS120に
て、そのデータ中のエンジン回転数データの値が正常値
(例えば10000rpm以下)であるか否かを判定す
る。そして、正常値であると判定した場合には、S13
0に進み、そのエンジン回転数データの値に基づき、タ
コメータ上にエンジン回転数を表示して、当該エラー検
出処理を一旦終了する。
【0043】また、上記S110でエンジンECU1か
らデータが送信されて来ていないと否定判定した場合、
或いは、上記S120でエンジン回転数データの値が正
常値ではないと否定判定した場合には、S140に移行
して、この状態(つまり、S110又はS120で否定
判定し続けている状態であり、以下「異常の可能性があ
る状態」という)が所定時間継続しているか否かを判定
する。そして、所定時間継続していないと判定した場合
には、当該エラー検出処理を一旦終了する。
【0044】これに対し、上記S140にて、異常の可
能性がある状態が所定時間継続していると判定した場合
には、S150に移行して、エンジンECU1或いはエ
ンジン回転数データが異常であることを示す異常情報と
してのエラーコードを、EEPROM18に記憶すると
共に、何れかのECUが異常であることを警告する警告
ランプを点灯させ、更に、他のECU(この場合トラン
スミッションECU2)に対してエンジン回転数データ
が異常であることを通知するためのエラーコードを、通
信線4へ送信する。そして、このような異常検出時処理
を行った後、当該エラー検出処理を終了する。
【0045】一方、各ECU1,2,3に設けられたマ
イコン10のCPU12は、ブートプログラムの実行時
に、メモリ書換装置7から自己のECUへ書換要求コマ
ンドが送信されて来たことを検出すると、動作モードを
プログラムの書換モードに移行させて、フラッシュメモ
リ14の書換可能領域14aに格納されている制御プロ
グラムを、メモリ書換装置7から通信線4を介して送信
されて来る新たな制御プログラムに書き換えるための処
理を行う。
【0046】そこで次に、各ECU1,2,3のマイコ
ン10にてイニシャルスタート時から実行される処理の
内容と、メモリ書換装置7のマイコン7bで実行される
処理の内容とについて、図4及び図5を用いて説明す
る。尚、図4は、各ECU1,2,3のマイコン10で
実行される処理を表すフローチャートであり、そのS2
10,S220,S240〜S260,及びS280の
処理が、フラッシュメモリ14の書換不能領域14bに
格納されているブートプログラムによって実行され、S
230の処理が、フラッシュメモリ14の書換可能領域
14aに格納されている制御プログラムによって実行さ
れる。そして、S290〜S320の処理が、メモリ書
換装置7から送信されてRAM16に転送(ダウンロー
ド)される書換処理プログラムによって実行される。ま
た、図5は、メモリ書換装置7のマイコン7bで実行さ
れる処理を表すフローチャートである。
【0047】まず、各ECU1,2,3では、イグニッ
ションスイッチ5がオンされてマイコン10がリセット
状態から動作を開始すると、最初に、上記書換不能領域
14bに格納されているブートプログラムが起動する。
そして、図4に示すように、まずS210にて、所定時
間以内にメモリ書換装置7から自己のECUに対する書
換要求コマンドが送信されて来たか否かを判定すること
により、書換モードに移行すべきか否かを判断する。
尚、メモリ書換装置7から送信される書換要求コマンド
には、プログラム書き換え対象のECUを示す識別コー
ドが含まれている。そして、このS210では、メモリ
書換装置7からの書換要求コマンドを受信し、且つ、そ
の書換要求コマンドに含まれている識別コードが自己の
ECUを示すコードであれば、自己のECUに対する書
換要求コマンドが送信されて来たと判定して、書換モー
ドに移行すべきと判断する。
【0048】ここで、上記S210にて、書換モードに
移行すべきではないと判断した場合(即ち、所定時間以
内に自己のECUに対する書換要求コマンドが送信され
て来なかった場合)には、S220に進んで、フラッシ
ュメモリ14の書換可能領域14aに格納されている制
御プログラムへジャンプする。すると、その後は、S2
30に示すように、上記書換可能領域14a内の制御プ
ログラムに基づく制御処理が実行されて、前述した通常
時の動作が行われることとなる。
【0049】一方、上記S210にて、書換モードに移
行すべきと判断した場合には、S240に進んで、メモ
リ書換装置7との間で暗唱コード等をやり取りする認証
処理を行う。尚、この認証処理は、ECUのプログラム
を不正に変更することを防止するためのものである。
【0050】そして、続くS250にて、認証処理の結
果がOKであるか否か(即ち、プログラムを書き換える
ための処理に進んで良いという結果が得られたか否か)
を判定し、認証処理の結果がOKでなければ、S260
に進んで、メモリ書換装置7へ、プログラムの書き換え
が出来ないことを示すエラーコードを送信し、その後
は、イグニッションスイッチ5がオフされるまで何も処
理を行わない無処理状態となる(S270)。
【0051】一方、認証処理の結果がOKであったなら
ば(S250:YES)、後述するようにメモリ書換装
置7はプログラム書き換え対象のECUへ書換処理プロ
グラムを送信するため、続くS280にて、そのメモリ
書換装置7からの書換処理プログラムを受信してRAM
16にダウンロードし、その後、RAM16に格納した
書換処理プログラムへジャンプする。
【0052】これにより、メモリ書換装置7から送信さ
れて来た書換処理プログラムがRAM16上で実行され
て、フラッシュメモリ14の書換可能領域14aに格納
されている現在の制御プログラムを、メモリ書換装置7
から送信されて来る新たな制御プログラムに書き換える
ための、S290〜S320の処理が行われる。
【0053】即ち、まずS290にて、メモリ書換装置
7から上記書換処理プログラムの後に送信されて来る新
たな制御プログラム(書換対象プログラム)を受信す
る。そして、その受信した書換対象プログラムをフラッ
シュメモリ14の書換可能領域14aに旧来の制御プロ
グラムに代えて書き込むための書換処理を行う。
【0054】この書換処理は、例えば下記(1)〜
(3)手順で行われる。 (1)まず、電源回路20からフラッシュメモリ14の
書換可能領域14aへ書換電圧VP を印加させる。 (2)そして、書換可能領域14aのうち、メモリ書換
装置7から受信した書換対象プログラムを書き込むべき
領域のデータを消去する。
【0055】(3)次に、データを消去した領域に、メ
モリ書換装置7から受信した書換対象プログラムを書き
込み、その後、電源回路20から書換可能領域14aへ
の書換電圧VP の印加を停止させる。このようにしてプ
ログラムの書き換えを終えると、S300に進んで、プ
ログラムの書き換えが正常に終了したか否かを、周知の
ベリファイチェックやサムチェック等によって判定し、
正常に終了したと判定した場合には、続くS310に
て、メモリ書換装置7へ、プログラムの書き換えが正常
に終了したことを示す正常終了コードを送信し、その
後、イグニッションスイッチ5がオフされるまで何も処
理を行わない無処理状態となる(S270)。よって、
この場合には、イグニッションスイッチ5が一旦オフさ
れて再びオンされることにより、上記S290の書換処
理で書き換えられた新たな内容の制御プログラムが実行
されることになる。
【0056】また、上記S300にて、プログラムの書
き換えが正常に終了しなかったと判定した場合には、S
320に移行して、メモリ書換装置7へ、プログラムの
書き換えが正常に終了しなかったことを示す異常終了コ
ードを送信し、その後、イグニッションスイッチ5がオ
フされるまで何も処理を行わない無処理状態となる(S
270)。尚、この場合には、プログラムを書き換える
ための一連の作業及び処理が再度行われることとなる。
【0057】次に、メモリ書換装置7は、前述したよう
に、ECU1,2,3のうちの何れかのプログラムを書
き換える際に、作業者によりコネクタ4a,7aを介し
て通信線4に接続される。そして、メモリ書換装置7で
は、作業者により操作スイッチのうちの書換開始スイッ
チがオンされると、マイコン7bが、図5(A)に示す
メイン処理を実行する。
【0058】即ち、まずS410にて、作業者が操作ス
イッチを介してプログラム書き換え対象のECUの番号
と、そのECUに送信すべき書換対象プログラムの情報
(ファイル名等)とを入力するのを待ち、それらが入力
されると、その入力情報に従って、プログラム書き換え
対象のECUと、そのECUに送信すべき書換対象プロ
グラムとを選択する。
【0059】次に、S420にて、上記S410で選択
したプログラム書き換え対象のECUの識別コードを含
んだ書換要求コマンドを、通信線4へ送信し、続くS4
30にて、プログラム書き換え対象のECUとの間で前
述した認証処理を行う。そして、続くS440にて、認
証処理の結果がOKであるか否かを判定し、認証処理の
結果がOKでなければ、S450に進んで、プログラム
を書き換えるための処理を中止する。
【0060】一方、認証処理の結果がOKであったなら
ば(S440:YES)、S460に移行して、プログ
ラム書き換え対象のECUへ書換処理プログラムを送信
し、これにより、そのECUにプログラムを書き換える
ための処理(図4のS290〜S320)を開始させ
る。そして、続くS470にて、プログラム書き換え対
象のECUへ、上記S410で選択した書換対象プログ
ラムを送信する。
【0061】次に、S480にて、プログラム書き換え
対象のECUから、前述した正常終了コードと異常終了
コードとの何れかが送信されて来るのを待ち、送信され
て来たコードが異常終了コードであれば、プログラムの
書き換えが正常に終了しなかったと判断して(S48
0:NO)、S490に進む。そして、このS490で
は、プログラムの書き換えが正常に終了しなかったこと
を示す警告メッセージを、ディスプレイ7cに表示する
ことにより、作業者に対して、プログラムの書き換え作
業を初めからやり直すことを促す。
【0062】一方、上記S480にて、プログラム書き
換え対象のECUから送信されて来たコードが正常終了
コードであって、プログラムの書き換えが正常に終了し
たと判断した場合(S480:YES)には、S500
に移行する。そして、このS500にて、作業者にイグ
ニッションスイッチ(IGSW)5をオフさせるための
メッセージを、ディスプレイ7cに表示する。
【0063】すると、作業者は、ディスプレイ7cのメ
ッセージを見て、イグニッションスイッチ5をオフさ
せ、その後、当該メモリ書換装置7の操作スイッチを介
して、イグニッションスイッチ5のオフが済んだことを
示すオフ完了情報を入力するため、メモリ書換装置7の
マイコン7bは、続くS510にて、上記オフ完了情報
が入力されるのを待ち、オフ完了情報が入力されると、
全ての処理を終了する。
【0064】また、メモリ書換装置7のマイコン7b
は、図5(A)のメイン処理と並行して、図5(B)の
割込処理を一定時間毎(本実施形態では10ms毎)に
実行している。そして、この割込処理の実行を開始する
と、まずS550にて、上記S430での認証処理の結
果がOKであったか否か(即ち、プログラム書き換え対
象のECUにプログラムの書き換えを開始させたか否
か)を判定する。そして、認証処理の結果がOKでなけ
れば、そのまま当該割込処理を終了するが、認証処理の
結果がOKであれば、S560に進む。
【0065】S560では、イグニッションスイッチ5
がオフされたか否かを、作業者により上記オフ完了情報
が入力されたか否かに基づき判定する。そして、イグニ
ッションスイッチ5がオフされたと判定した場合には、
そのまま当該割込処理を終了するが、イグニッションス
イッチ5がオフされていない(オンされている)と判定
した場合には、プログラム書き換え対象のECUがプロ
グラムを書き換えている最中であると判断して、S57
0に進む。
【0066】そして、このS570にて、プログラム書
き換え対象のECUが通常時に通信線4へ送信するデー
タと同じ内容のダミーデータを、そのECUに代わって
通信線4へ送信し、その後、当該割込処理を終了する。
例えば、上記S410で選択されたプログラム書き換え
対象のECUがエンジンECU1であった場合、S57
0の処理では、通信線4へ、図6に示したフォーマット
のダミーデータであって、IDナンバーがエンジンEC
U1のIDナンバーであり、水温データが20℃を示す
データであり、エンジン回転数データが0rpmを示す
データであり、スロットル開度データとアクセル開度デ
ータとがアイドリング状態を示すデータである、ダミー
データを送信する。
【0067】つまり、ECUのプログラムの書き換え
は、安全面の配慮から、イグニッションスイッチ5がオ
ンされ且つエンジンが停止している状態で行われるた
め、上記S570の処理では、プログラム書き換え対象
のECUが、イグニッションスイッチ5がオンされ且つ
エンジンが停止している状態の時に送信すると予想され
るデータを、ダミーデータとして通信線4へ送信する。
【0068】以上のように本実施形態のプログラム書換
システムにおいては、メモリ書換装置7が、プログラム
書き換え対象のECUにプログラムの書き換えを開始さ
せると、そのECUが通常時に通信線4へ送信するデー
タと同じ内容のダミーデータを、該ECUに代わって通
信線4へ送信する。
【0069】このため、本実施形態のプログラム書換シ
ステムによれば、ECU1〜3のうちの何れかがプログ
ラムを書き換えている時に、そのプログラム書き換え中
のECUが他のECUへデータを送信しなくなっても、
その代わりに、メモリ書換装置7から通信線4へ、プロ
グラム書き換え対象のECUが通常時に送信するのと同
じ内容のデータが送信されるため、通信線4に接続され
た他のECUは、プログラム書き換え対象のECUが正
常に動作していると判定することとなり、そのプログラ
ム書き換え対象のECUに関する異常を誤って検出して
しまうことが無くなる。
【0070】よって、通信線4を介して接続される各E
CUに変更を加えることなく、また、プログラム書き換
え対象以外のECUのEEPROM18に記憶された異
常情報を消去することなく、プログラムの書き換えを行
ったECUに関する異常情報が他のECUに記憶された
ままになってしまうことを防止することができる。
【0071】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではな
く、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。例え
ば、通信線4に接続されるECUの数は3つに限らず、
2つ或いは4つ以上であっても良い。
【0072】また、上記実施形態では、通信線4に接続
される全てのECU1〜3が、プログラムをオンボード
書き換え可能に構成されていたが、そのうちの少なくと
も1つがオンボード書き換え可能であると共に、他のE
CUによって通信状態の良否が監視されるものであれば
良い。
【0073】一方、上記実施形態では、各ECU1〜3
が、メモリ書換装置7から送信される書換要求コマンド
によって書換モードへ移行するものであったが、例え
ば、各ECU1〜3に動作モード切替用の信号線を夫々
接続しておき、各ECU1〜3は、図4のS210に
て、各自の上記信号線の電圧レベルをチェックし、その
電圧レベルに応じて自己の動作モードを通常のモードと
書換モードとの何れかに移行させるよう構成しても良
い。
【0074】また、上記実施形態のECU1〜3は、異
常情報や学習値をEEPROM18に記憶するように構
成されていたが、バックアップRAMを設けて、異常情
報や学習値をそのバックアップRAMに記憶させるよう
にしても良い。また更に、上記実施形態のECU1〜3
では、記憶内容の書き換えが可能な不揮発性メモリとし
て、フラッシュメモリ14を用いたが、EEPROM
等、電気的に書き換えが可能な他のROMを用いても良
い。
【0075】一方、上記実施形態では、ECUが車両内
の各部を制御するものであったが、本発明は、車両以外
の乗り物や工作機械等、他の対象物を複数のECUによ
って制御する制御ネットワークシステムに対しても、全
く同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の電子制御装置(ECU)のプログ
ラム書換システムを表す構成図である。
【図2】 各ECUの内部構成を表すブロック図であ
る。
【図3】 インパネECUで実行されるエラー検出処理
を表すフローチャートである。
【図4】 各ECUで動作開始直後から実行される処理
を表すフローチャートである。
【図5】 メモリ書換装置で実行される処理を表すフロ
ーチャートである。
【図6】 エンジンECUが送信するデータを説明する
説明図である。
【符号の説明】
1…エンジンECU 2…トランスミッションECU 3…インパネECU 4…通信線 4a,7a…コ
ネクタ 5…イグニッションスイッチ 6…バッテリ 7…
メモリ書換装置 7b,10…マイコン 7c…ディスプレイ 12
…CPU 14…フラッシュメモリ 14a…書換可能領域
14b…書換不能領域 16…RAM 18…EEPROM 20…電源回
路 22…通信IC

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信線を介して他の装置と接続されると
    共に、通常時には、記憶内容の書き換えが可能な不揮発
    性メモリに記憶されたプログラムに従い動作することに
    より、前記他の装置とデータ通信を行いながら制御対象
    を制御し、外部からの書き換え指令を受けた場合には、
    前記不揮発性メモリ内のプログラムを、前記通信線を介
    して与えられる新たなプログラムに書き換えるように構
    成されており、更に、自己の通信状態の良否が前記他の
    装置により監視されて、異常と判定されると、該異常を
    示す異常情報が前記他の装置の異常情報格納用メモリに
    記憶される電子制御装置と、 該電子制御装置の前記不揮発性メモリに記憶されている
    プログラムを書き換える際に、前記通信線に接続され、
    前記電子制御装置へ新たなプログラムを送信して、該電
    子制御装置に前記不揮発性メモリ内のプログラムを当該
    新たなプログラムへと書き換えさせるメモリ書換装置
    と、 を備えた電子制御装置のプログラム書換システムにおい
    て、 前記メモリ書換装置は、前記電子制御装置にプログラム
    の書き換えを開始させると、前記電子制御装置が通常時
    に前記通信線へ送信するデータと同じ内容のダミーデー
    タを、該電子制御装置に代わって、前記通信線へ送信す
    るように構成されていること、 を特徴とする電子制御装置のプログラム書換システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御装置のプログ
    ラム書換システムにおいて、 前記電子制御装置及び前記他の装置は、車両のイグニッ
    ションスイッチがオンされることにより電源が供給され
    て車両内の制御対象を制御するものであると共に、前記
    プログラムの書き換えは、前記イグニッションスイッチ
    がオンされ且つ前記車両のエンジンが停止している状態
    で行われ、 前記メモリ書換装置は、前記イグニッションスイッチが
    オンされ且つ前記エンジンが停止している状態の時に前
    記電子制御装置が送信すると予想されるデータを、前記
    ダミーデータとして前記通信線へ送信するように構成さ
    れていること、を特徴とする電子制御装置のプログラム
    書換システム。
  3. 【請求項3】 通信線を介して互いにデータ通信を行い
    ながら各自の制御対象を制御すると共に、相互に通信状
    態の良否を監視する機能を有したマイコン利用の複数の
    電子制御装置と、 これら電子制御装置のうちの何れかのプログラムを変更
    する際に、前記通信線に接続され、該当する電子制御装
    置へ新たなプログラムを送信して、その電子制御装置
    に、該電子制御装置のメモリに記憶されているプログラ
    ムを当該新たなプログラムへと書き換えさせるメモリ書
    換装置と、 を備えた電子制御装置のプログラム書換システムにおい
    て、 前記メモリ書換装置は、何れかの電子制御装置にプログ
    ラムの書き換えを開始させると、当該プログラム書き換
    え対象の電子制御装置が通常時に前記通信線へ送信する
    データと同じ内容のダミーデータを、該電子制御装置に
    代わって、前記通信線へ送信するように構成されている
    こと、 を特徴とする電子制御装置のプログラム書換システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電子制御装置のプログ
    ラム書換システムにおいて、 前記各電子制御装置は、車両のイグニッションスイッチ
    がオンされることにより電源が供給されて車両内の制御
    対象を制御するものであると共に、前記プログラムの書
    き換えは、前記イグニッションスイッチがオンされ且つ
    前記車両のエンジンが停止している状態で行われ、 前記メモリ書換装置は、プログラム書き換え対象の電子
    制御装置が、前記イグニッションスイッチがオンされ且
    つ前記エンジンが停止している状態の時に送信すると予
    想されるデータを、前記ダミーデータとして前記通信線
    へ送信するように構成されていること、 を特徴とする電子制御装置のメモリ書換システム。
  5. 【請求項5】 通信線を介して互いにデータ通信を行い
    ながら各自の制御対象を制御すると共に、相互に通信状
    態の良否を監視する機能を有したマイコン利用の複数の
    電子制御装置のうち、何れかの電子制御装置のプログラ
    ムを変更する際に、前記通信線に接続され、該当する電
    子制御装置へ新たなプログラムを送信して、その電子制
    御装置に、該電子制御装置のメモリに記憶されているプ
    ログラムを当該新たなプログラムへと書き換えさせるメ
    モリ書換装置であって、 プログラム書き換え対象の電子制御装置にプログラムの
    書き換えを開始させると、その電子制御装置が通常時に
    前記通信線へ送信するデータと同じ内容のダミーデータ
    を、該電子制御装置に代わって、前記通信線へ送信する
    ように構成されていることを特徴とするメモリ書換装
    置。
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