JP2001195791A - 光ディスク原盤の製造方法及び光ディスク原盤の現像装置 - Google Patents
光ディスク原盤の製造方法及び光ディスク原盤の現像装置Info
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- JP2001195791A JP2001195791A JP2000006187A JP2000006187A JP2001195791A JP 2001195791 A JP2001195791 A JP 2001195791A JP 2000006187 A JP2000006187 A JP 2000006187A JP 2000006187 A JP2000006187 A JP 2000006187A JP 2001195791 A JP2001195791 A JP 2001195791A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光ディスク原盤のピット及び/又はグルーブ
の現像を高精度に制御することにより、高品質の光ディ
スク原盤を提供する。 【解決手段】 露光されたフォトレジスト層を現像し凹
凸パターンを形成する光ディスク原盤の製造方法におい
て、上記現像の際にフォトレジスト層に対して固体レー
ザの第2高調波を参照光として照射し、上記凹凸パター
ンにおける回折光のレベルに基づいて現像工程を終了さ
せる。
の現像を高精度に制御することにより、高品質の光ディ
スク原盤を提供する。 【解決手段】 露光されたフォトレジスト層を現像し凹
凸パターンを形成する光ディスク原盤の製造方法におい
て、上記現像の際にフォトレジスト層に対して固体レー
ザの第2高調波を参照光として照射し、上記凹凸パター
ンにおける回折光のレベルに基づいて現像工程を終了さ
せる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトレジストを
塗布、露光された光ディスク原盤を現像する光ディスク
原盤の製造方法に関する。また、本発明は、フォトレジ
ストを塗布、露光された光ディスク原盤を現像する光デ
ィスク原盤の現像装置に関する。
塗布、露光された光ディスク原盤を現像する光ディスク
原盤の製造方法に関する。また、本発明は、フォトレジ
ストを塗布、露光された光ディスク原盤を現像する光デ
ィスク原盤の現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、情報信号を示すピットや
グルーブ等の微細な凹凸パターンが形成された透明基板
である光ディスク基板上にアルミウニウム膜等の金属薄
膜よりなる反射膜が形成され、さらに、この反射膜を空
気中の水分や酸素から保護するための保護膜が上記反射
膜上に形成された構成とされる。
グルーブ等の微細な凹凸パターンが形成された透明基板
である光ディスク基板上にアルミウニウム膜等の金属薄
膜よりなる反射膜が形成され、さらに、この反射膜を空
気中の水分や酸素から保護するための保護膜が上記反射
膜上に形成された構成とされる。
【0003】このような光ディスクにおいては、精度の
高いスタンパーを用いて、忠実にしかも即座に複製が可
能な製造プロセスを必要とされている。
高いスタンパーを用いて、忠実にしかも即座に複製が可
能な製造プロセスを必要とされている。
【0004】そこで、例えば、ガラス基板に感光性樹脂
であるフォトレジストを塗布し、このフォトレジストに
レーザ光による露光を行って情報信号に対応した潜像を
形成し、これを現像しフォトレジストに凹凸パターンを
形成してレジスト原盤を作製している。そして、このレ
ジスト原盤から電鋳等の手法によって金属表面上に上記
凹凸パターンの転写を行い、これをスタンパーとしてし
ている。
であるフォトレジストを塗布し、このフォトレジストに
レーザ光による露光を行って情報信号に対応した潜像を
形成し、これを現像しフォトレジストに凹凸パターンを
形成してレジスト原盤を作製している。そして、このレ
ジスト原盤から電鋳等の手法によって金属表面上に上記
凹凸パターンの転写を行い、これをスタンパーとしてし
ている。
【0005】具体的には、先ず、例えば厚さ数mm程度
のガラス基板面上に紫外線感光性フォトレジストをスピ
ンコートにより均一に塗布し、膜厚0.1〜0.2μm
のレジスト膜を形成する。次に、このガラス円盤を回転
させながら、上記レジスト膜に対し、青色又は近紫外域
で発振する波長が350〜460nm程度のAr(イオ
ン)レーザやKr(イオン)レーザ等のレーザ光を情報
信号に応じてオン・オフさせてスポット的に露光を行っ
て潜像を形成し、これを現像することにより、フォトレ
ジスト上に凹凸パターンを完成し、レジスト原盤を作製
する。そして、このレジスト原盤からNiメッキにより
金属表面に上記凹凸パターンの転写を行って、これをス
タンパーとしている。
のガラス基板面上に紫外線感光性フォトレジストをスピ
ンコートにより均一に塗布し、膜厚0.1〜0.2μm
のレジスト膜を形成する。次に、このガラス円盤を回転
させながら、上記レジスト膜に対し、青色又は近紫外域
で発振する波長が350〜460nm程度のAr(イオ
ン)レーザやKr(イオン)レーザ等のレーザ光を情報
信号に応じてオン・オフさせてスポット的に露光を行っ
て潜像を形成し、これを現像することにより、フォトレ
ジスト上に凹凸パターンを完成し、レジスト原盤を作製
する。そして、このレジスト原盤からNiメッキにより
金属表面に上記凹凸パターンの転写を行って、これをス
タンパーとしている。
【0006】光ディスク基板は、上記スタンパーのレプ
リカとして、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を用い
た射出成形法により大量に複製される。
リカとして、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を用い
た射出成形法により大量に複製される。
【0007】この光ディスクに記録される情報容量は、
如何に高い密度でピット或いはグルーブを記録できるか
によって決定される。すなわち、光ディスクに記録され
る情報容量は、フォトレジスト膜にレーザ光による露光
を行って潜像を形成する、いわゆる露光により如何に微
細な凹凸パターンを形成できるかによって決定される。
如何に高い密度でピット或いはグルーブを記録できるか
によって決定される。すなわち、光ディスクに記録され
る情報容量は、フォトレジスト膜にレーザ光による露光
を行って潜像を形成する、いわゆる露光により如何に微
細な凹凸パターンを形成できるかによって決定される。
【0008】例えば、読み取り専用デジタルビデオディ
スク(DVD−ROM)においては、スタンパー上に最
短ピット長0.4μm、トラックピッチ0.74μmの
ピット列がスパイラル状に形成されており、このスタン
パーを金型として作製された直径12cmの光ディスク
の片面に4.7GBの情報容量を持たせている。
スク(DVD−ROM)においては、スタンパー上に最
短ピット長0.4μm、トラックピッチ0.74μmの
ピット列がスパイラル状に形成されており、このスタン
パーを金型として作製された直径12cmの光ディスク
の片面に4.7GBの情報容量を持たせている。
【0009】このデジタルビデオディスクの露光には、
例えば波長413nmのKr(イオン)レーザが用いら
れる。この場合の形成可能な最短ピット長Pは、一般に
以下に示す式(1)より求められる。
例えば波長413nmのKr(イオン)レーザが用いら
れる。この場合の形成可能な最短ピット長Pは、一般に
以下に示す式(1)より求められる。
【0010】P=K(NA/λ) ・・・(1) なお、式中、λはレーザ光の波長を、NAは対物レンズ
の開口数を、Kはプロセスファクター値(フォトレジス
トの特性に依存し、通常0.8〜0.9の値をとる。)
を示す。
の開口数を、Kはプロセスファクター値(フォトレジス
トの特性に依存し、通常0.8〜0.9の値をとる。)
を示す。
【0011】したがって、デジタルビデオディスクの場
合には、式(1)中に、λ=413nm、NA=0.
9、K=0.9を代入すると、最短ピット長Pが0.3
7μmとなり、デジタルビデオディスクの最短ピット長
0.4μmが解像されることとなる。
合には、式(1)中に、λ=413nm、NA=0.
9、K=0.9を代入すると、最短ピット長Pが0.3
7μmとなり、デジタルビデオディスクの最短ピット長
0.4μmが解像されることとなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の情報
通信及び画像処理技術の急速な発展に伴い、上述したよ
うな光ディスクにおいても、さらに現在の数倍の容量を
有するものが要求されている。例えば、デジタルビデオ
ディスクの延長線上において、これまでと同じ信号処理
方式により、直径12cmの光ディスクの片面に15G
Bの情報容量を持たせることが要求されている。この要
求に応えるためには、最短ピット長を0.22μm、ト
ラックピッチを0.41μmまで微細化する必要があ
る。
通信及び画像処理技術の急速な発展に伴い、上述したよ
うな光ディスクにおいても、さらに現在の数倍の容量を
有するものが要求されている。例えば、デジタルビデオ
ディスクの延長線上において、これまでと同じ信号処理
方式により、直径12cmの光ディスクの片面に15G
Bの情報容量を持たせることが要求されている。この要
求に応えるためには、最短ピット長を0.22μm、ト
ラックピッチを0.41μmまで微細化する必要があ
る。
【0013】このような高い密度でピットを形成するた
めには、式(1)からわかるように、レーザ波長の短波
長化と対物レンズの開口数NAの増大化が求められる。
しかしながら、対物レンズの開口数NAは、レンズの設
計製作精度の面から現状の0.9がほぼ限界である。そ
のため、今後は、レーザの短波長化が必要不可欠とな
る。例えば、波長250nmの遠紫外線レーザを用いた
場合には、式(1)によりK=0.8を代入すると、最
短ピット長Pは0.23μmとなる。
めには、式(1)からわかるように、レーザ波長の短波
長化と対物レンズの開口数NAの増大化が求められる。
しかしながら、対物レンズの開口数NAは、レンズの設
計製作精度の面から現状の0.9がほぼ限界である。そ
のため、今後は、レーザの短波長化が必要不可欠とな
る。例えば、波長250nmの遠紫外線レーザを用いた
場合には、式(1)によりK=0.8を代入すると、最
短ピット長Pは0.23μmとなる。
【0014】また、このような高密度のピット、若しく
はグルーブを形成するには、現像プロセスの制御が重要
となる。現像プロセスにおいて重要な制御ファクターと
しては、現像液の濃度、温度を一定に保持する他に、現
像時間の精密な制御がある。現像時間が適正値より短す
ぎる場合には、現像が不十分でレジストの露光部分がガ
ラス基板が露出する深さまで除去されなかったり、信号
再生したときにRF波形のアシンメトリが小さくなり、
信号ジッターが増大する。また、現像時間が長すぎる場
合には、ピットの幅が広がりすぎて隣接トラックからの
クロストークが増大することにより信号ジッターも増大
する。したがって、現像の進行具合をモニタして、常に
適正な現像時間でレジストの現像を止める必要がある。
はグルーブを形成するには、現像プロセスの制御が重要
となる。現像プロセスにおいて重要な制御ファクターと
しては、現像液の濃度、温度を一定に保持する他に、現
像時間の精密な制御がある。現像時間が適正値より短す
ぎる場合には、現像が不十分でレジストの露光部分がガ
ラス基板が露出する深さまで除去されなかったり、信号
再生したときにRF波形のアシンメトリが小さくなり、
信号ジッターが増大する。また、現像時間が長すぎる場
合には、ピットの幅が広がりすぎて隣接トラックからの
クロストークが増大することにより信号ジッターも増大
する。したがって、現像の進行具合をモニタして、常に
適正な現像時間でレジストの現像を止める必要がある。
【0015】そこで、従来は、現像時間を制御する方法
として、例えばトラックピッチ1.6μmのパターンを
露光し、当該パターンに参照光として波長633nmの
He−Neを照射して、その参照光がそのまま透過され
た第0次回折光及び第1次回折光の光量をディテクタに
より受光し、第0次回折光及び第1次回折光の光量比率
が一定値となった時点で現像を止めるという方法を採用
していた。
として、例えばトラックピッチ1.6μmのパターンを
露光し、当該パターンに参照光として波長633nmの
He−Neを照射して、その参照光がそのまま透過され
た第0次回折光及び第1次回折光の光量をディテクタに
より受光し、第0次回折光及び第1次回折光の光量比率
が一定値となった時点で現像を止めるという方法を採用
していた。
【0016】しかしながら、今後のさらなる高密度化に
対応するには、従来の方法では不十分であり、さらなる
高精度の現像制御方法の確立が急務となっている。
対応するには、従来の方法では不十分であり、さらなる
高精度の現像制御方法の確立が急務となっている。
【0017】したがって、本発明は、上述した従来の実
情に鑑みて創案されたものであり、光ディスク原盤のピ
ット及び/又はグルーブの現像を高精度に制御すること
により、高品質の光ディスク原盤を提供することを目的
とする。
情に鑑みて創案されたものであり、光ディスク原盤のピ
ット及び/又はグルーブの現像を高精度に制御すること
により、高品質の光ディスク原盤を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ディスク
原盤の製造方法は、露光されたフォトレジスト層を現像
し凹凸パターンを形成する光ディスク原盤の製造方法に
おいて、現像の際にフォトレジスト層に対して固体レー
ザの第2高調波を参照光として照射し、凹凸パターンに
おける回折光のレベルに基づいて現像工程を終了させる
ことを特徴とするものである。
原盤の製造方法は、露光されたフォトレジスト層を現像
し凹凸パターンを形成する光ディスク原盤の製造方法に
おいて、現像の際にフォトレジスト層に対して固体レー
ザの第2高調波を参照光として照射し、凹凸パターンに
おける回折光のレベルに基づいて現像工程を終了させる
ことを特徴とするものである。
【0019】本発明に係る光ディスク原盤の製造方法
は、現像の際にフォトレジスト層に対して固体レーザの
第2高調波を参照光として照射し、凹凸パターンにおけ
る回折光のレベルに基づいて現像工程を終了させる。本
発明では、参照光として固体レーザの第2高調波を用い
るため、回折光の出力が大きくなるため回折光の検出精
度が高精度化され、その結果、現像停止制御の精度が高
精度化される。
は、現像の際にフォトレジスト層に対して固体レーザの
第2高調波を参照光として照射し、凹凸パターンにおけ
る回折光のレベルに基づいて現像工程を終了させる。本
発明では、参照光として固体レーザの第2高調波を用い
るため、回折光の出力が大きくなるため回折光の検出精
度が高精度化され、その結果、現像停止制御の精度が高
精度化される。
【0020】本発明に係る光ディスク原盤の現像装置
は、フォトレジストを塗布、露光された光ディスク原盤
を現像する光ディスク原盤の現像装置であって、現像制
御用参照光を出射する参照光出射部と光ディスク原盤の
フォトレジスト膜形成面での上記参照光の回折光を検出
するフォトディテクタ部と上記フォトディテクタ部で検
出した回折光の検出信号を元に検出信号のレベル比を算
出するレベル比算出部と、上記レベル比算出部からの出
力信号に応じて現像処理を終了させる現像停止制御部と
を備え、上記参照光は、固体レーザの第2高調波である
ことを特徴とするものである。
は、フォトレジストを塗布、露光された光ディスク原盤
を現像する光ディスク原盤の現像装置であって、現像制
御用参照光を出射する参照光出射部と光ディスク原盤の
フォトレジスト膜形成面での上記参照光の回折光を検出
するフォトディテクタ部と上記フォトディテクタ部で検
出した回折光の検出信号を元に検出信号のレベル比を算
出するレベル比算出部と、上記レベル比算出部からの出
力信号に応じて現像処理を終了させる現像停止制御部と
を備え、上記参照光は、固体レーザの第2高調波である
ことを特徴とするものである。
【0021】本発明に係る光ディスク原盤の現像装置
は、現像制御用参照光を出射する参照光出射部と光ディ
スク原盤のフォトレジスト膜形成面での上記参照光の回
折光を検出するフォトディテクタ部と上記フォトディテ
クタ部で検出した回折光の検出信号を元に検出信号のレ
ベル比を算出するレベル比算出部と、上記レベル比算出
部からの出力信号に応じて現像処理を終了させる現像停
止制御部とを備え、参照光として固体レーザの第2高調
波を用いる。したがって、回折光の出力が大きくなるた
め回折光の検出精度が高精度化され、その結果、現像停
止制御の精度が高精度化される。
は、現像制御用参照光を出射する参照光出射部と光ディ
スク原盤のフォトレジスト膜形成面での上記参照光の回
折光を検出するフォトディテクタ部と上記フォトディテ
クタ部で検出した回折光の検出信号を元に検出信号のレ
ベル比を算出するレベル比算出部と、上記レベル比算出
部からの出力信号に応じて現像処理を終了させる現像停
止制御部とを備え、参照光として固体レーザの第2高調
波を用いる。したがって、回折光の出力が大きくなるた
め回折光の検出精度が高精度化され、その結果、現像停
止制御の精度が高精度化される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した光ディス
ク原盤の製造方法の実施例について、図面を参照して詳
説する。
ク原盤の製造方法の実施例について、図面を参照して詳
説する。
【0023】まず、光ディスク原盤の製造工程を説明す
る。
る。
【0024】光ディスクのもととなる光ディスク原盤を
作製するには、まず、両主面が精密研磨された所定の大
きさ、厚みを有するガラス円盤を準備する。そして、こ
のガラス円盤の一方の主面に、紫外線に感光する感光性
ポジ型フォトレジストをスピンコート法により膜厚10
0mm程度に均一に塗布する。そして、レジスト中に残
存する溶剤を数十℃の温度においてベーキングを施すこ
とにより除去する。この状態のガラス円盤を光ディスク
用のガラス原盤と呼ぶ。
作製するには、まず、両主面が精密研磨された所定の大
きさ、厚みを有するガラス円盤を準備する。そして、こ
のガラス円盤の一方の主面に、紫外線に感光する感光性
ポジ型フォトレジストをスピンコート法により膜厚10
0mm程度に均一に塗布する。そして、レジスト中に残
存する溶剤を数十℃の温度においてベーキングを施すこ
とにより除去する。この状態のガラス円盤を光ディスク
用のガラス原盤と呼ぶ。
【0025】次に、ガラス原盤の上記フォトレジストを
塗布した側の主面に、図1に示すような露光装置により
記録用レーザを例えば0.5μmのスポットサイズに集
光して照射する。そして、レーザの照射を制御すること
によりスパイラル状に走査させて露光を行い、ピット及
びグルーブパターンの潜像を形成する。この状態のガラ
ス円盤をレジスト原盤1呼ぶ。
塗布した側の主面に、図1に示すような露光装置により
記録用レーザを例えば0.5μmのスポットサイズに集
光して照射する。そして、レーザの照射を制御すること
によりスパイラル状に走査させて露光を行い、ピット及
びグルーブパターンの潜像を形成する。この状態のガラ
ス円盤をレジスト原盤1呼ぶ。
【0026】次に、ガラス原盤の潜像を形成した側の主
面に専用のアルカリ現像液を均一に散布し、レジストの
露光された部分を除去する、すなわち現像することによ
りスパイラル状の凹凸のピット及びグルーブパターンが
レジスト原盤主面上に形成される。
面に専用のアルカリ現像液を均一に散布し、レジストの
露光された部分を除去する、すなわち現像することによ
りスパイラル状の凹凸のピット及びグルーブパターンが
レジスト原盤主面上に形成される。
【0027】図1にガスレーザをピット及びグルーブパ
ターンを形成するための記録光源とする露光装置の光学
系の概略構成例を示す。この露光装置の記録レーザとし
ては、レーザ発信器2から発振される波長351nmの
krレーザ3の発振線を用いる。また、記録レーザとし
ては、Krレーザの発振線の他に、Arレーザの発振
線、或いはさらに短波長の266nmのもの、例えば、
YAGレーザ第4高調波を好適に用いることができる。
そして、集光レンズ4として開口数0.9のレンズを用
いる。これらのレーザとレンズを組み合わせることによ
り、トラックピッチ0.4μm程度、最短ピット長0.
2μm程度のピットパターンが解像可能となる。
ターンを形成するための記録光源とする露光装置の光学
系の概略構成例を示す。この露光装置の記録レーザとし
ては、レーザ発信器2から発振される波長351nmの
krレーザ3の発振線を用いる。また、記録レーザとし
ては、Krレーザの発振線の他に、Arレーザの発振
線、或いはさらに短波長の266nmのもの、例えば、
YAGレーザ第4高調波を好適に用いることができる。
そして、集光レンズ4として開口数0.9のレンズを用
いる。これらのレーザとレンズを組み合わせることによ
り、トラックピッチ0.4μm程度、最短ピット長0.
2μm程度のピットパターンが解像可能となる。
【0028】その主要な光学系としては、レーザパワー
制御用システム(APC)5に電気光学素子(EOM)
6、偏光ビームスプリッタ(PBS)7、レーザの変調
に音響光学素子(AOM)8、ガラス原盤上へのレーザ
集光用に顕微鏡用の対物レンズに類似した高開口数の集
光レンズ4、及びこのレンズへの入射ビーム形を拡大す
るビームエキスパンダ9を用いている。また、レーザの
折り返しには、レーザ折り返し用ミラー10及び11を
用い、AOM8にレーザを集光するために集光レンズ1
2を用い、AOM8からの出射光をコリメートするため
に、コリメート用レンズ13を用いる。また、ビームエ
キスパンドには、ビームエキスパンド用凹凸レンズ14
及び15を用いる。また、レーザ出力モニタ用のディテ
クタとして、ディテクタ16及び17を用いる。
制御用システム(APC)5に電気光学素子(EOM)
6、偏光ビームスプリッタ(PBS)7、レーザの変調
に音響光学素子(AOM)8、ガラス原盤上へのレーザ
集光用に顕微鏡用の対物レンズに類似した高開口数の集
光レンズ4、及びこのレンズへの入射ビーム形を拡大す
るビームエキスパンダ9を用いている。また、レーザの
折り返しには、レーザ折り返し用ミラー10及び11を
用い、AOM8にレーザを集光するために集光レンズ1
2を用い、AOM8からの出射光をコリメートするため
に、コリメート用レンズ13を用いる。また、ビームエ
キスパンドには、ビームエキスパンド用凹凸レンズ14
及び15を用いる。また、レーザ出力モニタ用のディテ
クタとして、ディテクタ16及び17を用いる。
【0029】図1において、記録レーザから折り返しミ
ラー11までは固定された光学定盤上に載置されてお
り、そこから先の集光レンズ4、ビームエキスパンダ9
等の光学系は、レジスト原盤の半径方向に可動とされた
移動光学テーブル18上に載置されている。また。レジ
スト原盤1は、高回転精度で回転する図示しないエアー
スピンドル上にチャッキングされている。
ラー11までは固定された光学定盤上に載置されてお
り、そこから先の集光レンズ4、ビームエキスパンダ9
等の光学系は、レジスト原盤の半径方向に可動とされた
移動光学テーブル18上に載置されている。また。レジ
スト原盤1は、高回転精度で回転する図示しないエアー
スピンドル上にチャッキングされている。
【0030】また、集光レンズの焦点を常時ガラス原盤
上に一致させるために、オートフォーカス(以下、AF
と呼ぶ)機構が移動光学テーブル18上に配置されてい
る。AF光学系としては、例えば、波長680nmの半
導体レーザ(LD)22を用いた離軸方式を用いてお
り、波長680nmのレーザの対物レンズによる焦点を
波長351nmのレーザの焦点面に一致させ、レジスト
原盤表面で反射され集光レンズを通して戻ってきたスポ
ットをスポット位置検出素子(PSD)19上に投影す
る。この際、波長680nmのレーザは集光レンズの光
軸とやや離れた位置から光軸にほぼ平行に入射させ、レ
ジスト原盤表面上において波長351nmのレーザの焦
点からやや離れた位置に焦点を結ばせることにより、レ
ジスト原盤表面の光軸上での焦点面からの変位を波長6
80nmのレーザのガラス原盤表面上での変位として検
出する。そして、それを光てこの原理によりPSD19
上で100倍程度に拡大して検出する。このようにして
PSD19上でのスポットの位置を検出し、レジスト原
盤表面が焦点位置に一致したときの波長680nmのレ
ーザの戻り光スポット位置からの変位をフォーカス誤差
量として、集光レンズを上下に移動させるアクチュエー
タにフィードバックして駆動させてAFサーボ動作を行
うことにより、波長351nmのレーザを常にレジスト
原盤表面上に合焦させる。また、AF光学系において、
PBS20及びλ/4波長板(QWP)21は、波長6
80nmのレーザの往路と復路とを効率的に分離するた
めの偏光素子として用いている。また、これらの主要な
光学系、機構系は、全て外部振動の影響を受けないよう
にエアー定盤上に配置されている。
上に一致させるために、オートフォーカス(以下、AF
と呼ぶ)機構が移動光学テーブル18上に配置されてい
る。AF光学系としては、例えば、波長680nmの半
導体レーザ(LD)22を用いた離軸方式を用いてお
り、波長680nmのレーザの対物レンズによる焦点を
波長351nmのレーザの焦点面に一致させ、レジスト
原盤表面で反射され集光レンズを通して戻ってきたスポ
ットをスポット位置検出素子(PSD)19上に投影す
る。この際、波長680nmのレーザは集光レンズの光
軸とやや離れた位置から光軸にほぼ平行に入射させ、レ
ジスト原盤表面上において波長351nmのレーザの焦
点からやや離れた位置に焦点を結ばせることにより、レ
ジスト原盤表面の光軸上での焦点面からの変位を波長6
80nmのレーザのガラス原盤表面上での変位として検
出する。そして、それを光てこの原理によりPSD19
上で100倍程度に拡大して検出する。このようにして
PSD19上でのスポットの位置を検出し、レジスト原
盤表面が焦点位置に一致したときの波長680nmのレ
ーザの戻り光スポット位置からの変位をフォーカス誤差
量として、集光レンズを上下に移動させるアクチュエー
タにフィードバックして駆動させてAFサーボ動作を行
うことにより、波長351nmのレーザを常にレジスト
原盤表面上に合焦させる。また、AF光学系において、
PBS20及びλ/4波長板(QWP)21は、波長6
80nmのレーザの往路と復路とを効率的に分離するた
めの偏光素子として用いている。また、これらの主要な
光学系、機構系は、全て外部振動の影響を受けないよう
にエアー定盤上に配置されている。
【0031】以上のような構成の露光装置により微細な
ピット及びグルーブパターンが描画されたレジスト原盤
のピット及びグルーブパターンが描画された側の主面を
アルカリ現像液で被覆すると、レジストにおいてレーザ
が照射された部分がアルカリ現像液に溶解し、ピット、
或いはグルーブの凹凸形状がレジスト原盤上に形成され
る。
ピット及びグルーブパターンが描画されたレジスト原盤
のピット及びグルーブパターンが描画された側の主面を
アルカリ現像液で被覆すると、レジストにおいてレーザ
が照射された部分がアルカリ現像液に溶解し、ピット、
或いはグルーブの凹凸形状がレジスト原盤上に形成され
る。
【0032】ところで、フォトレジストは、本来アルカ
リ現像液に溶解する性質を有するため、所定のタイミン
グで現像を停止させないと、露光した部分以外の部分も
溶解してしまい、所望の形状が得られなくなってしま
う。
リ現像液に溶解する性質を有するため、所定のタイミン
グで現像を停止させないと、露光した部分以外の部分も
溶解してしまい、所望の形状が得られなくなってしま
う。
【0033】従来は、現像停止の制御方法として、例え
ば1.6μmのトラックピッチのピット、若しくはグル
ーブパターンに波長633nmのHe−Neレーザをガ
ラス原盤のフォトレジスト膜が形成されていない側の面
側から照射していた。こうすることにより、この参照光
のピット、若しくはグルーブによる回折光が形成され
る。そして、参照光の第0次回折光及び第1次回折光と
の光量をフォトディテクタで検出し、そのレベル比があ
る一定の値なったときに現像を停止させていた。この0
次回折光強度をI0、第1次回折光強度をI1とすると、
これらの値は、下記の(1)式及び(2)式で表され
る。ここで、Pは、グルーブのトラックピッチを、W
は、現像により形成されるグルーブ幅を、dは、グルー
ブ深さを、kは、He−Neレーザの波長λ(633n
m)と2πとの比、すなわち2π/dを表す。また、第
0次回折光と第1次回折光とのなす角度θは、下記の
(3)式で表される。
ば1.6μmのトラックピッチのピット、若しくはグル
ーブパターンに波長633nmのHe−Neレーザをガ
ラス原盤のフォトレジスト膜が形成されていない側の面
側から照射していた。こうすることにより、この参照光
のピット、若しくはグルーブによる回折光が形成され
る。そして、参照光の第0次回折光及び第1次回折光と
の光量をフォトディテクタで検出し、そのレベル比があ
る一定の値なったときに現像を停止させていた。この0
次回折光強度をI0、第1次回折光強度をI1とすると、
これらの値は、下記の(1)式及び(2)式で表され
る。ここで、Pは、グルーブのトラックピッチを、W
は、現像により形成されるグルーブ幅を、dは、グルー
ブ深さを、kは、He−Neレーザの波長λ(633n
m)と2πとの比、すなわち2π/dを表す。また、第
0次回折光と第1次回折光とのなす角度θは、下記の
(3)式で表される。
【0034】
【数1】
【0035】
【数2】
【0036】
【数3】
【0037】フォトレジストの現像深さdは、現像開始
後かなり短時間でフォトレジストの元の膜厚tに達す
る。そのため、現像を開始して一定時間経過後では、回
折光量比I1/I0は、グルーブ幅Wのみに依存すること
となり、現像時間の増加に従い、W及びI1/I0の値は
増大する。このグルーブ幅Wと、露光記録されるピッ
ト、或いはグルーブパターンのサイズは強い相関性を有
するので、回折光量比I1/I0をモニタし、回折光量比
I1/I0の値が一定のレベルに達した時点で現像液の供
給を停止、或いは希釈洗浄用の流水を供給することによ
り現像プロセスの高精度な制御が可能となる。
後かなり短時間でフォトレジストの元の膜厚tに達す
る。そのため、現像を開始して一定時間経過後では、回
折光量比I1/I0は、グルーブ幅Wのみに依存すること
となり、現像時間の増加に従い、W及びI1/I0の値は
増大する。このグルーブ幅Wと、露光記録されるピッ
ト、或いはグルーブパターンのサイズは強い相関性を有
するので、回折光量比I1/I0をモニタし、回折光量比
I1/I0の値が一定のレベルに達した時点で現像液の供
給を停止、或いは希釈洗浄用の流水を供給することによ
り現像プロセスの高精度な制御が可能となる。
【0038】しかしながら、今後のピット、若しくはグ
ルーブのトラックピッチの微細化に対応し、かつフォト
レジストの現像精度をより高精度化し高品質の光ディス
ク原盤を作製するには、従来の方式では対応が困難とな
る。
ルーブのトラックピッチの微細化に対応し、かつフォト
レジストの現像精度をより高精度化し高品質の光ディス
ク原盤を作製するには、従来の方式では対応が困難とな
る。
【0039】そこで、本発明においては、参照光として
固体レーザの第2高調波を用いる。従来使用していた参
照光の出力は、1〜2mW程度であるのに対して、固体
レーザの第2高調波の場合には、1W程度の出力を出射
することが可能である。そのため、参照光として固体レ
ーザの第2高調波を用いることにより、参照光の出力を
大幅に向上させることができ、すなわち回折光の出力を
向上させることができる。これにより、回折光の検出信
号を大きくすることができるため、回折光の測定精度を
高精度化することが可能となり、その結果としてフォト
レジストの現像停止の制御精度をより高精度化すること
が可能となる。このような固体レーザの第2高調波とし
ては、YAGレーザの第2高調波(波長532nm)
や、YVO4レーザの第2高調波(波長532nm)等
を好適に用いることができる。
固体レーザの第2高調波を用いる。従来使用していた参
照光の出力は、1〜2mW程度であるのに対して、固体
レーザの第2高調波の場合には、1W程度の出力を出射
することが可能である。そのため、参照光として固体レ
ーザの第2高調波を用いることにより、参照光の出力を
大幅に向上させることができ、すなわち回折光の出力を
向上させることができる。これにより、回折光の検出信
号を大きくすることができるため、回折光の測定精度を
高精度化することが可能となり、その結果としてフォト
レジストの現像停止の制御精度をより高精度化すること
が可能となる。このような固体レーザの第2高調波とし
ては、YAGレーザの第2高調波(波長532nm)
や、YVO4レーザの第2高調波(波長532nm)等
を好適に用いることができる。
【0040】次に、この光ディスク原盤の現像方法の一
具体例を例えば図2のフローチャートで表す手順で行
い、各工程を説明するため図3及び図4を参照しながら
説明する。図2のフローチャートにおいて、光ディスク
原盤の製造方法は、レジスト原盤の現像を行いながら、
現像で形成されるピット部分を透過して得られる参照光
の回折光レベルを検出するステップS10と、このステ
ップS10で得られた回折光レベルからレベル比を算出
するステップS11と、ステップS11での算出した値
に応じて現像処理を停止させるステップ12で判断し、
この判断に応じて現像処理の停止を制御するステップ1
3を順次行う方法である。
具体例を例えば図2のフローチャートで表す手順で行
い、各工程を説明するため図3及び図4を参照しながら
説明する。図2のフローチャートにおいて、光ディスク
原盤の製造方法は、レジスト原盤の現像を行いながら、
現像で形成されるピット部分を透過して得られる参照光
の回折光レベルを検出するステップS10と、このステ
ップS10で得られた回折光レベルからレベル比を算出
するステップS11と、ステップS11での算出した値
に応じて現像処理を停止させるステップ12で判断し、
この判断に応じて現像処理の停止を制御するステップ1
3を順次行う方法である。
【0041】光ディスク原盤の製造においては、露光後
にレジスト原盤に対して現像を開始する。この現像工程
中に現像状態をモニタするため、まず、ステップS10
で回折光のレベル検出を行う。ここで、レジスト原盤1
は、ガラス基板1a上にフォトレジスト膜1bを形成す
るようにフォトレジストが塗布され、露光が行われたも
のである。
にレジスト原盤に対して現像を開始する。この現像工程
中に現像状態をモニタするため、まず、ステップS10
で回折光のレベル検出を行う。ここで、レジスト原盤1
は、ガラス基板1a上にフォトレジスト膜1bを形成す
るようにフォトレジストが塗布され、露光が行われたも
のである。
【0042】そして形成されつつあるピットパターンに
対して全体的に干渉性を持たせるために、レーザチュー
ブ23から出射される参照光を例えば直径0.5mmに
集光して上記ピットパターン領域PSのフォトレジスト
膜1bの形成されていない面1c側からガラス基板1a
に照射する。
対して全体的に干渉性を持たせるために、レーザチュー
ブ23から出射される参照光を例えば直径0.5mmに
集光して上記ピットパターン領域PSのフォトレジスト
膜1bの形成されていない面1c側からガラス基板1a
に照射する。
【0043】このときのレジスト原盤1に形成されるピ
ットパターンとレーザの照射されるピットパターンとは
共に同時に現像が進行させている。この参照光のピット
による回折光としては、図3に示すように、所定の角度
でそれぞれ第0次の回折光I0、第1次の回折光I1、第
2次の回折光I2、・・・・と高次の回折光が形成され
るピットパターンのピットを介して生じる。
ットパターンとレーザの照射されるピットパターンとは
共に同時に現像が進行させている。この参照光のピット
による回折光としては、図3に示すように、所定の角度
でそれぞれ第0次の回折光I0、第1次の回折光I1、第
2次の回折光I2、・・・・と高次の回折光が形成され
るピットパターンのピットを介して生じる。
【0044】これら回折光は、図4に示すように、第0
次の回折光I0に対してレジスト原盤1の径方向、すな
わちトラック方向Trとトラックに沿った方向、すなわ
ち光ディスクにおけるタンジェンシャル方向Ttanとに
それぞれ出射される。レジスト原盤1の径方向に出射さ
れる回折光Irのレベルは、トラックピッチTPに依存
した角度成分の輝線スペクトル状に出力される。また、
タンジェンシャル方向に出射される回折光Itのレベル
は、レジスト原盤の径方向に出射される回折光Irのレ
ベルに比べて微量なレベルである。
次の回折光I0に対してレジスト原盤1の径方向、すな
わちトラック方向Trとトラックに沿った方向、すなわ
ち光ディスクにおけるタンジェンシャル方向Ttanとに
それぞれ出射される。レジスト原盤1の径方向に出射さ
れる回折光Irのレベルは、トラックピッチTPに依存
した角度成分の輝線スペクトル状に出力される。また、
タンジェンシャル方向に出射される回折光Itのレベル
は、レジスト原盤の径方向に出射される回折光Irのレ
ベルに比べて微量なレベルである。
【0045】ところで、本発明においては、このように
発生する回折光のうち第0次回折光及び第1次回折光の
2種類の回折光I0、I1を用いる。第1次回折光I
1は、その強度がグループ或いはピットの幅や深さに比
例して増加する性質が知られており、この性質は、現像
状態をモニタする上で極めて有効である。各回折方向を
t、rと回折光の次数を数字の添え字でそれぞれ表す
と、各方向の回折光は、I0、It1、Ir1表すことができ
る。ステップS10では、各方向での回折光を例えば図
5に示すフォトディテクタ部26のフォトディテクタ2
6a、26bで検出している。各回折光に対するレベル
は、エッチングの進行に応じた形状の変化に伴って随時
変化する。フォトデイテクタ26a、26bは、それぞ
れにの時間とともに変化する光量を光電変換してレベル
に関する出力信号を出力する。
発生する回折光のうち第0次回折光及び第1次回折光の
2種類の回折光I0、I1を用いる。第1次回折光I
1は、その強度がグループ或いはピットの幅や深さに比
例して増加する性質が知られており、この性質は、現像
状態をモニタする上で極めて有効である。各回折方向を
t、rと回折光の次数を数字の添え字でそれぞれ表す
と、各方向の回折光は、I0、It1、Ir1表すことができ
る。ステップS10では、各方向での回折光を例えば図
5に示すフォトディテクタ部26のフォトディテクタ2
6a、26bで検出している。各回折光に対するレベル
は、エッチングの進行に応じた形状の変化に伴って随時
変化する。フォトデイテクタ26a、26bは、それぞ
れにの時間とともに変化する光量を光電変換してレベル
に関する出力信号を出力する。
【0046】ステップS11では、このレベル変化に基
づきレベル比を算出する。レベル比Ir1/I0、(Ir1
+It1)/I0は、エッチングされている光ディスクの
体積量の関数として表される。レベル比(Ir1+It1)
/I0は、エッチングされている幅に関する情報を提供し
ている。
づきレベル比を算出する。レベル比Ir1/I0、(Ir1
+It1)/I0は、エッチングされている光ディスクの
体積量の関数として表される。レベル比(Ir1+It1)
/I0は、エッチングされている幅に関する情報を提供し
ている。
【0047】次に、ステップS12では、現像処理を停
止するか否かの判断を行う。この判断には、ステップS
11で算出したレベル比と現像停止状態における所定の
レベル比とを比較する。まだ現像が足りないと判断され
た(Noの)とき、ステップS10に戻って現像を継続
し、上述した処理を繰り返す。また、現像停止して構わ
ない(Yesの)とき、ステップS13に進む。
止するか否かの判断を行う。この判断には、ステップS
11で算出したレベル比と現像停止状態における所定の
レベル比とを比較する。まだ現像が足りないと判断され
た(Noの)とき、ステップS10に戻って現像を継続
し、上述した処理を繰り返す。また、現像停止して構わ
ない(Yesの)とき、ステップS13に進む。
【0048】ステップS13では、現像処理の停止が行
われる。現像の停止処理は、例えば現像液の供給を停止
し、リンス液として純水を供給することで現像がこれ以
上進まないようにする。このような処理手順を経た後に
レジスト原盤の現像処理を終了する。
われる。現像の停止処理は、例えば現像液の供給を停止
し、リンス液として純水を供給することで現像がこれ以
上進まないようにする。このような処理手順を経た後に
レジスト原盤の現像処理を終了する。
【0049】また、本発明においては、現像状態をモニ
タするためのダミーパターンを形成したモニタゾーンを
設けても良い。現像状態をモニタするためのダミーパタ
ーンを設けて露光し、これに参照光を照射して、その回
折光により上記のようなレベル比を算出することでエッ
チングの精度をさらに高めることができる。ダミーパタ
ーンを設ける場合には、ダミーパターンのトラックピッ
チは、製品のトラックピッチに合わせる必要がなく、自
在に設定することが可能である。したがって、ダミーパ
ターンのトラックピッチは、モニタに使用する参照光の
波長に合わせて設定することができる。すなわち、ダミ
ーパターンのトラックピッチを、参照光の波長に合わせ
て最も回折光の強度が強くなるトラックピッチに設定す
ることにより回折光の測定精度を向上させることが可能
となり、その結果、現像停止の制御精度を向上させるこ
とができる。モニタゾーンは、例えば、光ディスクの信
号記録領域の外周に、例えば半径66〜69mmの領域
に設けることができる。また、モニタゾーンに設けるダ
ミーパターンのトラックピッチは、参照光の波長に応じ
て0.7〜1.2μmとすることが好ましい。
タするためのダミーパターンを形成したモニタゾーンを
設けても良い。現像状態をモニタするためのダミーパタ
ーンを設けて露光し、これに参照光を照射して、その回
折光により上記のようなレベル比を算出することでエッ
チングの精度をさらに高めることができる。ダミーパタ
ーンを設ける場合には、ダミーパターンのトラックピッ
チは、製品のトラックピッチに合わせる必要がなく、自
在に設定することが可能である。したがって、ダミーパ
ターンのトラックピッチは、モニタに使用する参照光の
波長に合わせて設定することができる。すなわち、ダミ
ーパターンのトラックピッチを、参照光の波長に合わせ
て最も回折光の強度が強くなるトラックピッチに設定す
ることにより回折光の測定精度を向上させることが可能
となり、その結果、現像停止の制御精度を向上させるこ
とができる。モニタゾーンは、例えば、光ディスクの信
号記録領域の外周に、例えば半径66〜69mmの領域
に設けることができる。また、モニタゾーンに設けるダ
ミーパターンのトラックピッチは、参照光の波長に応じ
て0.7〜1.2μmとすることが好ましい。
【0050】また、本発明においては、回折光レベルを
検出し、現像処理を停止するか否かの判断に第2次回折
光を用いても良い。第2次回折光は、参照光を照射する
ピット、若しくはグルーブパターンのトラックピッチ
と、参照光の波長との組み合わせにより得られない場合
もあり得るが、第2次回折光を得られる場合には、上述
した第0次回折光と第1次回折光に加え、第2次回折光
を用いることにより、エッチングの精度をさらに高める
ことができる。
検出し、現像処理を停止するか否かの判断に第2次回折
光を用いても良い。第2次回折光は、参照光を照射する
ピット、若しくはグルーブパターンのトラックピッチ
と、参照光の波長との組み合わせにより得られない場合
もあり得るが、第2次回折光を得られる場合には、上述
した第0次回折光と第1次回折光に加え、第2次回折光
を用いることにより、エッチングの精度をさらに高める
ことができる。
【0051】この場合には、第2次回折光は、上記と同
様に各方向の回折光をIt2及びIr2と表すことができ
る。第2次回折光は、ステップ10において、フォトデ
ィテクタ26cで検出する。フォトディテクタ26c
は、現像時間とともに変化する光量を光電変換してレベ
ルに関する出力信号を出力する。
様に各方向の回折光をIt2及びIr2と表すことができ
る。第2次回折光は、ステップ10において、フォトデ
ィテクタ26cで検出する。フォトディテクタ26c
は、現像時間とともに変化する光量を光電変換してレベ
ルに関する出力信号を出力する。
【0052】そして、ステップ11で、このレベル変化
に基づきレベル比を算出する。レベル比は、Ir2/
Ir1、(Ir2+It2)/(Ir1/It1)は、エッチング
量に関する体積量の関数として算出する。(Ir2+
It2)/(Ir1+It1)は、エッチングされている幅に
関する情報を提供している。したがって、上述した第0
次回折光と第1次回折光とのレベル比と、第1次回折光
と第2次回折光とのレベル比とを同時に算出することに
よってエッチングの精度をさらに高めることができる。
に基づきレベル比を算出する。レベル比は、Ir2/
Ir1、(Ir2+It2)/(Ir1/It1)は、エッチング
量に関する体積量の関数として算出する。(Ir2+
It2)/(Ir1+It1)は、エッチングされている幅に
関する情報を提供している。したがって、上述した第0
次回折光と第1次回折光とのレベル比と、第1次回折光
と第2次回折光とのレベル比とを同時に算出することに
よってエッチングの精度をさらに高めることができる。
【0053】この光ディスク原盤の現像装置の一構成例
を図5に示す。
を図5に示す。
【0054】光ディスク原盤の現像装置は、露光済みの
レジスト原盤1に参照光源として例えばYAGレーザの
第2高調波を出射するYAGレーザ第2高調波チューブ
23と、レジスト原盤1のフォトレジスト膜1b形成面
上での回折光を検出するフォトディテクタ部26と、こ
のフォトディテクタ部26での検出信号から検出信号の
レベル比を算出するレベル比算出部27と、このレベル
比算出部27からの出力信号に応じて現像処理を終了さ
せる現像停止制御する現像停止制御部28とを備える。
レジスト原盤1に参照光源として例えばYAGレーザの
第2高調波を出射するYAGレーザ第2高調波チューブ
23と、レジスト原盤1のフォトレジスト膜1b形成面
上での回折光を検出するフォトディテクタ部26と、こ
のフォトディテクタ部26での検出信号から検出信号の
レベル比を算出するレベル比算出部27と、このレベル
比算出部27からの出力信号に応じて現像処理を終了さ
せる現像停止制御する現像停止制御部28とを備える。
【0055】光ディスク原盤の現像装置に使用する参照
光は、照射された光が現像処理によって形成されつつあ
るピット、若しくはグルーブにより回折を起こさせるた
めに出射するものであり、本発明においては、固体レー
ザの第2高調波を使用し、例えば、YAGレーザ第2高
調波を用いる。
光は、照射された光が現像処理によって形成されつつあ
るピット、若しくはグルーブにより回折を起こさせるた
めに出射するものであり、本発明においては、固体レー
ザの第2高調波を使用し、例えば、YAGレーザ第2高
調波を用いる。
【0056】参照光により回折された回折光が、それぞ
れフォトディテクタ部26に供給される。回折光は第0
次から第2次の回折光までを検出する。このフォトデイ
テクタ部26は、第0次回折光I0、第1次回折光I1及
び第2次回折光I2を検出するため、各回折光用にそれ
ぞれフォトディテクタ26a、26b、26cで構成さ
れる。フォトディテクタ部26では入射する回折光を光
電変換して検出した信号を例えば電圧値にして出力す
る。
れフォトディテクタ部26に供給される。回折光は第0
次から第2次の回折光までを検出する。このフォトデイ
テクタ部26は、第0次回折光I0、第1次回折光I1及
び第2次回折光I2を検出するため、各回折光用にそれ
ぞれフォトディテクタ26a、26b、26cで構成さ
れる。フォトディテクタ部26では入射する回折光を光
電変換して検出した信号を例えば電圧値にして出力す
る。
【0057】レベル比算出部27は、フォトディテクタ
部26で検出した光量に基づく電圧値から予め設定した
計算式でレベル比を算出する。このレベル比は、エッチ
ングされているレジストの体積量の情報である。レベル
比算出部27では、2つのレベル比を算出しても良い。
これは、算出したレベル比に応じて後段に配設されてい
る現像停止制御部28へのピット形状の変化に関する情
報を提供するためである。図4に示す回折光から、これ
ら2つのレベル比Ir1/I0とIr2/Ir1とをそれぞれ
レベル比算出回路27aとレベル比算出回路27bとで
同時に算出することによってエッチングの精度を高める
ことかできる。
部26で検出した光量に基づく電圧値から予め設定した
計算式でレベル比を算出する。このレベル比は、エッチ
ングされているレジストの体積量の情報である。レベル
比算出部27では、2つのレベル比を算出しても良い。
これは、算出したレベル比に応じて後段に配設されてい
る現像停止制御部28へのピット形状の変化に関する情
報を提供するためである。図4に示す回折光から、これ
ら2つのレベル比Ir1/I0とIr2/Ir1とをそれぞれ
レベル比算出回路27aとレベル比算出回路27bとで
同時に算出することによってエッチングの精度を高める
ことかできる。
【0058】なお、トラック方向とタンジェンシャル方
向の現像に関する情報を求めるため、フォトディテクタ
をタンジェンシャル方向にも設ける。ここから得られる
電圧値を用いグルーブ形成の幅の情報を提供する計算式
を用いたレベル比を同時に求めて制御の精度を向上させ
ることができる。
向の現像に関する情報を求めるため、フォトディテクタ
をタンジェンシャル方向にも設ける。ここから得られる
電圧値を用いグルーブ形成の幅の情報を提供する計算式
を用いたレベル比を同時に求めて制御の精度を向上させ
ることができる。
【0059】例えば、図6に示すような、製品対応部2
9の外周に現像状態をモニタするためのダミーパターン
としてトラックピッチ0.8μmのグルーブパターンを
露光したモニタゾーン30を設けたガラス円盤に膜厚8
0nmにフォトレジストを均一に塗布したレジスト原盤
1を用い、ダミーパターンに、レジスト原盤1のレジス
トが塗布された側と反対側からガラス円盤に垂直に参照
光として波長532nmのYAGレーザの第2高調波を
用いたYAG2倍波レーザを入射する。この場合には、
上述した(3)式で与えられるように第0次回折光から
約73度の角度だけ外周方向に傾斜した第1次回折光が
得られる。そして、上述した(1)、(2)式からわか
るように、W/P、すなわちグルーブのDuty比が従
来の1.6μmのトラックピッチの場合と比べて0.8
μmの場合には、2倍近くに増大するため、回折光量I
1も増大し、検出信号のS/N比が向上することにより
測定精度を向上させることができる。
9の外周に現像状態をモニタするためのダミーパターン
としてトラックピッチ0.8μmのグルーブパターンを
露光したモニタゾーン30を設けたガラス円盤に膜厚8
0nmにフォトレジストを均一に塗布したレジスト原盤
1を用い、ダミーパターンに、レジスト原盤1のレジス
トが塗布された側と反対側からガラス円盤に垂直に参照
光として波長532nmのYAGレーザの第2高調波を
用いたYAG2倍波レーザを入射する。この場合には、
上述した(3)式で与えられるように第0次回折光から
約73度の角度だけ外周方向に傾斜した第1次回折光が
得られる。そして、上述した(1)、(2)式からわか
るように、W/P、すなわちグルーブのDuty比が従
来の1.6μmのトラックピッチの場合と比べて0.8
μmの場合には、2倍近くに増大するため、回折光量I
1も増大し、検出信号のS/N比が向上することにより
測定精度を向上させることができる。
【0060】現像停止制御部28は、レベル比を比較す
るための比較回路28a、28bと、比較回路28a、
28bからの出力信号によって総合的に現像停止か否か
の制御信号を出力するANDゲート28cとで構成され
る。上記比較回路28a、28bには、予め現像停止状
態に達したときの現像停止レベル比が記憶されている。
比較回路28a、28bでは、各レベル比算出回路27
a、27bから出力されるレベル比とこの現像停止レベ
ル比とを比較し、現像停止状態を越えた比較評価をす
る。現像停止状態を越えたレベル比が供給されたとき、
比較回路28a、28bは、それぞれ例えばレベル
“H”を出力する。ANDゲート7cは、このとき例え
ばアルカリ性の現像液を供給するポンプ31に対して現
像停止する制御信号をレベル“H”で出力する。ポンプ
31は、アルカリ性の現像液の供給を停止する。
るための比較回路28a、28bと、比較回路28a、
28bからの出力信号によって総合的に現像停止か否か
の制御信号を出力するANDゲート28cとで構成され
る。上記比較回路28a、28bには、予め現像停止状
態に達したときの現像停止レベル比が記憶されている。
比較回路28a、28bでは、各レベル比算出回路27
a、27bから出力されるレベル比とこの現像停止レベ
ル比とを比較し、現像停止状態を越えた比較評価をす
る。現像停止状態を越えたレベル比が供給されたとき、
比較回路28a、28bは、それぞれ例えばレベル
“H”を出力する。ANDゲート7cは、このとき例え
ばアルカリ性の現像液を供給するポンプ31に対して現
像停止する制御信号をレベル“H”で出力する。ポンプ
31は、アルカリ性の現像液の供給を停止する。
【0061】この光ディスク原盤の現像装置の動作につ
いて説明する。光ディスク原盤の現像装置には、露光済
みのレジスト原盤1が載置台24上に載置されている。
上記載置台24は、図示しないスピンドルモータにスピ
ンドル軸25を介して接続している。このスピンドルモ
ータの回転に応じてスピンドル軸25は、矢印R方向に
例えば現像の開始と同時に回転をさせられる。
いて説明する。光ディスク原盤の現像装置には、露光済
みのレジスト原盤1が載置台24上に載置されている。
上記載置台24は、図示しないスピンドルモータにスピ
ンドル軸25を介して接続している。このスピンドルモ
ータの回転に応じてスピンドル軸25は、矢印R方向に
例えば現像の開始と同時に回転をさせられる。
【0062】また、この現像の開始に応じて現像液タン
ク32に貯蔵されている例えばアルカリ性の現像液がポ
ンプ31の駆動でレジスト原盤1のフォトレジスト膜1
b上に噴霧供給される。この現像開始に伴って参照光と
しての例えばYAGレーザ第2高調波が参照光光源のY
AGレーザ第2高調波チューブ2からレジスト原盤1に
出射される。レジスト原盤1に照射されたYAGレーザ
第2高調波が形成されつつあるピットパターンで回折を
起こす。このようにフォトレジストの塗布されていない
側がら略々垂直に照射させたYAGレーザ第2高調波
が、ガラス基板1a上のフォトレジスト膜1bを現像す
ることによって形成されるグルーブ或いはピットの幅や
深さに応じて回折する。
ク32に貯蔵されている例えばアルカリ性の現像液がポ
ンプ31の駆動でレジスト原盤1のフォトレジスト膜1
b上に噴霧供給される。この現像開始に伴って参照光と
しての例えばYAGレーザ第2高調波が参照光光源のY
AGレーザ第2高調波チューブ2からレジスト原盤1に
出射される。レジスト原盤1に照射されたYAGレーザ
第2高調波が形成されつつあるピットパターンで回折を
起こす。このようにフォトレジストの塗布されていない
側がら略々垂直に照射させたYAGレーザ第2高調波
が、ガラス基板1a上のフォトレジスト膜1bを現像す
ることによって形成されるグルーブ或いはピットの幅や
深さに応じて回折する。
【0063】このとき、第0次の回折光I0は、直進し
てフォトディテクタ5aで光量検出される。第1次の回
折光I1は、第0次の回折光I0に対して角度θ1だけ傾
斜した方向に出射される。また、第2次の回折光I
2は、第0次の回折光I0に対して角度θ2だけ傾斜した
方向に出射される。
てフォトディテクタ5aで光量検出される。第1次の回
折光I1は、第0次の回折光I0に対して角度θ1だけ傾
斜した方向に出射される。また、第2次の回折光I
2は、第0次の回折光I0に対して角度θ2だけ傾斜した
方向に出射される。
【0064】上述した回折光の角度θ1θ2の位置にそ
れぞれフォトディテクタ26b、26cが配設されてい
る。フォトディテクタ部26は、このように配設した3
つのフォトディテクタ26a、26b、26cで時間と
ともに変化する光量を検出する。特に、1次の回折光の
強度がグルーブ或いはピットの幅や深さに比例して増加
する性質が知られており、この性質は、現像状態をモニ
タする上で極めて有効である。
れぞれフォトディテクタ26b、26cが配設されてい
る。フォトディテクタ部26は、このように配設した3
つのフォトディテクタ26a、26b、26cで時間と
ともに変化する光量を検出する。特に、1次の回折光の
強度がグルーブ或いはピットの幅や深さに比例して増加
する性質が知られており、この性質は、現像状態をモニ
タする上で極めて有効である。
【0065】そして、フォトディテクタ26b、26c
は、レジスト原盤のレジストが塗布された側の主面に対
して任意の角度において傾斜可能に配設されている。回
折光の角度は、参照光を照射するピットのトラックピッ
チに大きさにより変化する。したがって、フォトディテ
クタ26b、26cをレジスト原盤のレジストが塗布さ
れた側の主面に対して任意の角度において傾斜可能とす
ることにより、参照光を照射するトラックピッチを変更
し、回折光の角度が変わった場合においても種々の角度
の回折光に対応することが可能となり、光ディスク原盤
製造上におけるトラックピッチの大きさの選択の自由度
を大きくすることができる。
は、レジスト原盤のレジストが塗布された側の主面に対
して任意の角度において傾斜可能に配設されている。回
折光の角度は、参照光を照射するピットのトラックピッ
チに大きさにより変化する。したがって、フォトディテ
クタ26b、26cをレジスト原盤のレジストが塗布さ
れた側の主面に対して任意の角度において傾斜可能とす
ることにより、参照光を照射するトラックピッチを変更
し、回折光の角度が変わった場合においても種々の角度
の回折光に対応することが可能となり、光ディスク原盤
製造上におけるトラックピッチの大きさの選択の自由度
を大きくすることができる。
【0066】各フォトディテクタ26a、26b、26
cで検出された信号がレベル比算出部6に送られる。レ
ベル比算出回路27aは、フォトディテクタ26a、2
6bからの信号に基づいてレベル比I1/I0を算出す
る。また、レベル比算出回路27bは、フォトディテク
タ26b、26cからの信号に基づいてレベル比I2/
I1を算出する。このレベル比算出回路27a、27b
は、算出したレベル比を現像停止制御部7の比較回路2
8a、28bにそれぞれ供給する。
cで検出された信号がレベル比算出部6に送られる。レ
ベル比算出回路27aは、フォトディテクタ26a、2
6bからの信号に基づいてレベル比I1/I0を算出す
る。また、レベル比算出回路27bは、フォトディテク
タ26b、26cからの信号に基づいてレベル比I2/
I1を算出する。このレベル比算出回路27a、27b
は、算出したレベル比を現像停止制御部7の比較回路2
8a、28bにそれぞれ供給する。
【0067】比較回路28a、28bには、予め現像停
止時のレベル比が記憶されている。比較回路28a、2
8bは、それぞれこの現像停止時のレベル比と現像中に
おける検出したレベル比とを比較する。
止時のレベル比が記憶されている。比較回路28a、2
8bは、それぞれこの現像停止時のレベル比と現像中に
おける検出したレベル比とを比較する。
【0068】ここで、レベル比I2/I1、若しくは他方
のレベル比であるレベル比I1/I0が、予め記憶されて
いる現像停止時の所定のレベル比に達したときを現像停
止時としている。
のレベル比であるレベル比I1/I0が、予め記憶されて
いる現像停止時の所定のレベル比に達したときを現像停
止時としている。
【0069】比較回路28a、28bでは、比較結果が
予め設定している現像停止時のレベル比を越えたとき、
それぞれレベル“H”を2入力のANDゲート28cに
出力する。このANDゲート28cは、両入力端にレベ
ル“H”が入力されたときだけ、現像処理が所定の深さ
や幅等に達したとして現像処理を終了させるべくレベル
“H”の制御信号をポンプ31に送る。
予め設定している現像停止時のレベル比を越えたとき、
それぞれレベル“H”を2入力のANDゲート28cに
出力する。このANDゲート28cは、両入力端にレベ
ル“H”が入力されたときだけ、現像処理が所定の深さ
や幅等に達したとして現像処理を終了させるべくレベル
“H”の制御信号をポンプ31に送る。
【0070】ポンプ31は、このとき、現像液貯蔵タン
ク32からの例えばアルカリ性の現像液の光ディスク原
盤1上への供給を停止する。また、この光ディスク原盤
製造装置は、この現像停止処理と同時に光ディスク原盤
1上の現像液を除去するため、リンス液として例えば純
水を供給しても良い。
ク32からの例えばアルカリ性の現像液の光ディスク原
盤1上への供給を停止する。また、この光ディスク原盤
製造装置は、この現像停止処理と同時に光ディスク原盤
1上の現像液を除去するため、リンス液として例えば純
水を供給しても良い。
【0071】このようにして光ディスク原盤の現像装置
では、所定の深さ及び幅の光ディスク原盤を高精度で製
造することができる。
では、所定の深さ及び幅の光ディスク原盤を高精度で製
造することができる。
【0072】以上のような手順に従って製造することに
より、光ディスク原盤の製造工程を高精度で制御するこ
とができ、さらなる高密度化に対応した高品質の光ディ
スク原盤を製造することができる。
より、光ディスク原盤の製造工程を高精度で制御するこ
とができ、さらなる高密度化に対応した高品質の光ディ
スク原盤を製造することができる。
【0073】
【発明の効果】本発明に係る光ディスク原盤の製造方法
では、現像時に例えばランダムなピットパターンを透過
した参照光の回折光量を回折光レベルとして検出してこ
の回折光からレベル比を算出し、算出したレベル比に応
じて現像処理の停止を行うことによりピット、若しくは
グルーブパターン形成を制御することが可能となる。そ
して、本発明においては、参照光として固体レーザの第
2高調波を用いているため、回折光の検出信号を大きく
することができ、回折光の測定精度を高精度化すること
ができるため、現像処理をより高精度に制御することが
可能となる。
では、現像時に例えばランダムなピットパターンを透過
した参照光の回折光量を回折光レベルとして検出してこ
の回折光からレベル比を算出し、算出したレベル比に応
じて現像処理の停止を行うことによりピット、若しくは
グルーブパターン形成を制御することが可能となる。そ
して、本発明においては、参照光として固体レーザの第
2高調波を用いているため、回折光の検出信号を大きく
することができ、回折光の測定精度を高精度化すること
ができるため、現像処理をより高精度に制御することが
可能となる。
【0074】したがって、本発明に係る光ディスク原盤
の製造方法によれば、さらなる高密度に対応し得る高品
質の光ディスク原盤の製造が可能となる。そして、本発
明に係る方法で製造した光ディスク原盤を元に製造した
光ディスクは、高密度で、かつ品質の高い優れた光ディ
スクとなる。
の製造方法によれば、さらなる高密度に対応し得る高品
質の光ディスク原盤の製造が可能となる。そして、本発
明に係る方法で製造した光ディスク原盤を元に製造した
光ディスクは、高密度で、かつ品質の高い優れた光ディ
スクとなる。
【0075】本発明に係る光ディスク原盤の現像装置で
は、現像時に例えばランダムなピットパターンを透過し
た参照光の回折光量を回折光レベルとして検出してこの
回折光からレベル比を算出し、算出したレベル比に応じ
て現像処理の停止を行うことによりピット、若しくはグ
ルーブパターン形成を制御することが可能となる。そし
て、本発明の光ディスク原盤の現像装置においては、参
照光として固体レーザの第2高調波を用いているため、
回折光の検出信号を大きくすることができ、回折光の測
定精度を高精度化することができるため、現像処理をよ
り高精度に制御することが可能となる。
は、現像時に例えばランダムなピットパターンを透過し
た参照光の回折光量を回折光レベルとして検出してこの
回折光からレベル比を算出し、算出したレベル比に応じ
て現像処理の停止を行うことによりピット、若しくはグ
ルーブパターン形成を制御することが可能となる。そし
て、本発明の光ディスク原盤の現像装置においては、参
照光として固体レーザの第2高調波を用いているため、
回折光の検出信号を大きくすることができ、回折光の測
定精度を高精度化することができるため、現像処理をよ
り高精度に制御することが可能となる。
【0076】したがって、本発明に係る光ディスク原盤
の現像装置によれば、さらなる高密度に対応し得る高品
質の光ディスク原盤の製造が可能となる。そして、本発
明に係る方法で製造した光ディスク原盤を元に製造した
光ディスクは、高密度で、かつ品質の高い優れた光ディ
スクとなる。
の現像装置によれば、さらなる高密度に対応し得る高品
質の光ディスク原盤の製造が可能となる。そして、本発
明に係る方法で製造した光ディスク原盤を元に製造した
光ディスクは、高密度で、かつ品質の高い優れた光ディ
スクとなる。
【図1】露光装置の光学系の概略構成例を示す概略構成
図である。
図である。
【図2】本発明に係る光ディスク原盤の製造方法各工程
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図3】レジスト原盤に照射される参照光による各回折
光の各回折光の方向を説明する図である。
光の各回折光の方向を説明する図である。
【図4】レジスト原盤から出射される回折光の第0次回
折光に対する高次の回折光の方向を説明する図である。
折光に対する高次の回折光の方向を説明する図である。
【図5】本発明を適用した光ディスク原盤の現像装置の
一構成例を示した概略構成図である。
一構成例を示した概略構成図である。
【図6】レジスト原盤においてモニタゾーンを形成した
状態を示す図である。
状態を示す図である。
1 レジスト原盤、1a ガラス基板、1b フォトレ
ジスト膜、26 フォトディテクタ部、27 レベル比
算出部、28 現像停止制御部、31 ポンプ、32
現像液タンク
ジスト膜、26 フォトディテクタ部、27 レベル比
算出部、28 現像停止制御部、31 ポンプ、32
現像液タンク
Claims (9)
- 【請求項1】 露光されたフォトレジスト層を現像し凹
凸パターンを形成する光ディスク原盤の製造方法におい
て、 上記現像の際にフォトレジスト層に対して固体レーザの
第2高調波を参照光として照射し、上記凹凸パターンに
おける回折光のレベルに基づいて現像工程を終了させる
ことを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。 - 【請求項2】 上記回折光として、照射された参照光が
そのまま透過された第0次回折光及び上記参照光の第1
次回折光を用いることを特徴とする請求項1記載の光デ
ィスク原盤の製造方法。 - 【請求項3】 上記固体レーザは、YAGレーザの第2
高調波であることを特徴とする請求項1記載の光ディス
ク原盤の製造方法。 - 【請求項4】 上記固体レーザは、YVO4レーザの第
2高調波であることを特徴とする請求項1記載の光ディ
スク原盤の製造方法。 - 【請求項5】 上記固体レーザの第2高調波は、波長が
532nmであることを特徴とする請求項1記載の光デ
ィスク原盤の製造方法。 - 【請求項6】 光ディスクの信号記録領域から外れた位
置の上記フォトレジスト層にダミーパターンを形成し、
このダミーパターン形成位置に上記参照光を照射し、ダ
ミーパターンにおける回折光のレベルに基づいて現像工
程を制御することを特徴とする請求項1記載の光ディス
ク原盤の製造方法。 - 【請求項7】 上記ダミーパターンは、トラックピッチ
が0.7〜1.2μmであることを特徴とする請求項6
記載の光ディスク原盤の製造方法。 - 【請求項8】 フォトレジストを塗布、露光された光デ
ィスク原盤を現像する光ディスク原盤の現像装置であっ
て、 現像制御用参照光を出射する参照光出射部と、 光ディスク原盤のフォトレジスト膜形成面での上記参照
光の回折光を検出するフォトディテクタ部と、 上記フォトディテクタ部で検出した回折光の検出信号を
元に検出信号のレベル比を算出するレベル比算出部と、 上記レベル比算出部からの出力信号に応じて現像処理を
終了させる現像停止制御部とを備え、 上記参照光は、固体レーザの第2高調波であることを特
徴とする光ディスク原盤の現像装置。 - 【請求項9】 上記フォトディテクタ部は、上記光ディ
スク原盤のフォトレジスト膜形成面に対して傾斜可能で
あることを特徴とする請求項8記載の光ディスク原盤の
現像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000006187A JP2001195791A (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 光ディスク原盤の製造方法及び光ディスク原盤の現像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000006187A JP2001195791A (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 光ディスク原盤の製造方法及び光ディスク原盤の現像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001195791A true JP2001195791A (ja) | 2001-07-19 |
Family
ID=18534759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000006187A Withdrawn JP2001195791A (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 光ディスク原盤の製造方法及び光ディスク原盤の現像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001195791A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1583091A1 (en) * | 2003-01-09 | 2005-10-05 | Sony Corporation | Manufacturing process of original disc for producing optical disc and production process of optical disc |
CN100440349C (zh) * | 2002-11-20 | 2008-12-03 | 索尼株式会社 | 制作用于制造光盘的母盘的方法和制造光盘的方法 |
-
2000
- 2000-01-11 JP JP2000006187A patent/JP2001195791A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100440349C (zh) * | 2002-11-20 | 2008-12-03 | 索尼株式会社 | 制作用于制造光盘的母盘的方法和制造光盘的方法 |
EP1583091A1 (en) * | 2003-01-09 | 2005-10-05 | Sony Corporation | Manufacturing process of original disc for producing optical disc and production process of optical disc |
EP1583091A4 (en) * | 2003-01-09 | 2008-11-12 | Sony Corp | PREPARATION PROCESS FOR AN ORIGINAL DATA CARRIER FOR THE MANUFACTURE OF OPTICAL DATA CARRIER AND MANUFACTURE PROCESS FOR OPTICAL DATA CARRIER |
US8119043B2 (en) | 2003-01-09 | 2012-02-21 | Sony Corporation | Method of making master for manufacturing optical disc and method of manufacturing optical disc |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070403 |