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JP2001189135A - Ac型プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

Ac型プラズマディスプレイ装置

Info

Publication number
JP2001189135A
JP2001189135A JP2000292067A JP2000292067A JP2001189135A JP 2001189135 A JP2001189135 A JP 2001189135A JP 2000292067 A JP2000292067 A JP 2000292067A JP 2000292067 A JP2000292067 A JP 2000292067A JP 2001189135 A JP2001189135 A JP 2001189135A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
electrodes
electrode
barrier
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000292067A
Other languages
English (en)
Inventor
Taichi Shino
太一 志野
Takio Okamoto
太喜男 岡本
Kazunori Hirao
和則 平尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000292067A priority Critical patent/JP2001189135A/ja
Publication of JP2001189135A publication Critical patent/JP2001189135A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 AC型プラズマディスプレイ装置において、
高精細度化された表示電極対の構造であっても、誤放電
がなくかつ輝度の低下が改善される表示品質の高い高精
細度パネルを提供することを目的とする。 【解決手段】 背面側の基板29上の隔壁32間で前面
側基板21の非表示部27に対向する位置に、前記非表
示部27に対応する幅を有するとともに前記前面側基板
21との間に隙間を形成しかつ前記表示電極26間の誤
放電が防止可能な障壁35を設けた。この構成により、
高精細度化された表示電極対の構造にした場合でも、従
来技術と比べ、非表示行を介して隣り合う表示電極対間
の距離を誤放電がない状態で短縮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビ受像機および
広告表示盤等の画像表示に用いるAC型プラズマディス
プレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のAC型プラズマディスプレイ装置
のパネルの要部構造を図9に示す。図において、前面側
の基板1上には、誘電体層2および保護膜層3で覆われ
かつ走査電極4と維持電極5とで対をなすストライプ状
の表示電極が複数列平行に配列されて設けられ、また隣
り合う表示電極間には遮光層6が設けられている。ま
た、走査電極4および維持電極5は、それぞれ透明電極
4a、5aとこれに重なるように設けられかつ電気的に
接続された銀等の母線4b、5bとから構成されてい
る。
【0003】背面側の基板7上には、絶縁体層8で覆わ
れた複数のデータ電極9が設けられ、そのデータ電極9
間の絶縁体層8上には、データ電極9と平行に複数の隔
壁10が設けられ、そしてこの隔壁10間の側面10a
および絶縁体層8の表面には蛍光体11を付着させるこ
とにより配置されている。
【0004】この背面側基板7と前記前面側基板1と
は、走査電極4および維持電極5からなる表示電極とデ
ータ電極9とが直交し、かつ間に放電空間12が形成さ
れるように対向して配置されている。そして、その放電
空間12には、放電ガスとしてヘリウム、ネオン、アル
ゴン、キセノンの内の一種または混合ガスが封入されて
いる。
【0005】すなわち、このような構造のパネルにおい
ては、一対の走査電極4と維持電極5からなる表示電極
とデータ電極9との一つの交点に対応する領域に、一つ
の放電セルが構成されている。
【0006】次に、上記パネルの動作について説明す
る。まず、このパネルの電極配列は、図10に示すよう
に、M行×N列の放電セルからなるマトリックス構成で
あり、行方向にはM行の走査電極SCN1〜SCNMおよ
び維持電極SUS1〜SUSMが配列されており、列方向
にはN列のデータ電極D1〜DNが配列されている。ま
た、このパネルに用いたAC型プラズマディスプレイ装
置の駆動方法のタイミングチャートを、図11に示す。
【0007】図10および図11に示すように、書き込
み期間では、全ての維持電極SUS1〜SUSMを0
(V)に保持した後に、第1行目の表示する放電セルに
対応する所定のデータ電極D1〜DNに正の書き込みパル
ス電圧+Vw(V)を、第1行目の走査電極SCN1に
負の走査パルス電圧−Vs(V)をそれぞれに印加する
と、所定のデータ電極D1〜DNと第1行目の走査電極S
CN1との交点部において書き込み放電が起こる。
【0008】次に、第2行目の表示する放電セルに対応
する所定のデータ電極D1〜DNに正の書き込みパルス電
圧+Vw(V)を、第2行目の走査電極SCN2に負の
走査パルス電圧−Vs(V)をそれぞれに印加すると、
所定のデータ電極D1〜DNと第2行目の走査電極SCN
2との交点部において書き込み放電が起こる。上記同様
の動作が順次に行われて、最後に第M行目の表示する放
電セルに対応する所定のデータ電極D1〜DNに正の書き
込みパルス電圧+Vw(V)を、第M行目の走査電極S
CNMに負の走査パルス電圧−Vs(V)をそれぞれに
印加すると、所定のデータ電極D1〜DNと第M行目の走
査電極SCNMとの交点部において書き込み放電が起こ
る。
【0009】次の維持期間では、全ての走査電極SCN
1〜SCNMを一旦0(V)に保持すると共に、全ての維
持電極SUS1〜SUSMに負の維持パルス電圧−Vm
(V)を印加すると、書き込み放電を起こした前記交点
部における走査電極SCN1〜SCNMと維持電極SUS
1〜SUSMとの間に維持放電が起こる。
【0010】次に全ての走査電極SCN1〜SCNMと全
ての維持電極SUS1〜SUSMとに負の維持パルス電圧
−Vm(V)を交互に印加することにより、表示する放
電セルにおいて維持放電が継続して起こる。この維持放
電の発光によりパネル表示が行われる。
【0011】次の消去期間において、全ての走査電極S
CN1〜SCNMを一旦0(V)に保持すると共に、全て
の維持電極SUS1〜SUSMに消去パルス電圧−Ve
(V)を印加すると、消去放電を起こして放電が停止す
る。以上の動作によりAC型プラズマディスプレイ装置
の一画面が表示される。
【0012】ここで、以上の説明における維持放電の安
定性と輝度について説明する。
【0013】図12に図9のA−A’線で切断した断面
図を示し、図13に図9のB−B’線で切断した断面図
を示す。この図は、i行目の走査電極SCNiおよび維
持電極SUSiとi+1行目の走査電極SCNi+1およ
び維持電極SUSi+1とで代表する、走査電極4と維持
電極5との寸法関係と維持放電の様子を示している。図
12中に実線矢印で示すように、維持放電はi行目の走
査電極SCNiと維持電極SUSiとの間、あるいはi
+1行目の走査電極SCNi+1と維持電極SUSi+1と
の間、すなわち同じ行の走査電極4と維持電極5との放
電であるので、これらの電極ギャップGは狭くしてい
る。また、図12中に点線矢印で示す維持電極SUSi
+1と走査電極SCNiとの間の放電は、本来の維持放電
ではない誤放電Yであるので、誤放電Yが起こらないよ
うに、維持電極SUSi+1と走査電極SCNiとの間の
電極間距離Dは十分に広くしている。
【0014】また、走査電極4および維持電極5は透明
電極4a、5aと銀等の母線4b、5bとから成り、そ
の母線4b、5bが不透明である。そのため、図14の
輝度分布特性に示すように、母線4b、5bの位置で輝
度が低下する。この対策として、母線4b、5bの電気
抵抗を出来るだけ低くし、その線幅を狭くして、母線4
b、5bの線幅による輝度の低下を抑制している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明した従来のパネルの構造では、同じサイズのパネルに
おいて、高精細度化を実現するためにパネルの行数Mを
増加した場合、図15に示すように、維持電極SUSi
と走査電極SCNi+1との間の電極間距離Dが必然的に
狭くなり、前記行数Mが増加して、ある値以上になる
と、維持電極SUSiと走査電極SCNi+1との間の電
極間に点線矢印で示す誤放電Yが生じ、パネルの表示が
正常に行われないという問題があった。
【0016】また、同じく高精細度化を実現する場合、
透明電極4a、5aに対する母線4b、5bの接着強度
の観点から、透明電極4a、5aの面積に対する母線4
b、5bの面積の割合が大きくなり、輝度分布特性が母
線4b、5bの位置で低下するという問題があった。
【0017】本発明は、高精細度化された表示電極対の
構造であっても、誤放電がなくかつ輝度の低下が改善さ
れる表示品質の高い高精細度パネルを提供するものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明のAC型プラズマディスプレイ装置は、複数
列の表示電極を間に非表示部が形成されるように配列し
て設けた透明な前面側の基板と、この前面側の基板との
間に放電空間を形成するように対向配置しかつ前記表示
電極と直交する方向に複数列のデータ電極を配列して設
けた背面側の基板と、この背面側の基板上の前記データ
電極間に前記放電空間を区画するとともに放電空間の間
隙寸法を規定するように配置した帯状の隔壁とを備え、
前記背面側の基板上の隔壁間で前面側基板の非表示部に
対向する位置に、前記非表示部に対応する幅を有すると
ともに前記前面側基板との間に隙間を形成しかつ前記表
示電極間の誤放電が防止可能な障壁を設けたものであ
る。
【0019】かかる構成により、高精細度化された表示
電極対の構造にした場合でも、従来技術と比べ、非表示
行を介して隣り合う表示電極対間の距離を誤放電がない
状態で短縮できる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、複数列の表示電極を間に非表示部が形成されるよう
に配列して設けた透明な前面側の基板と、この前面側の
基板との間に放電空間を形成するように対向配置しかつ
前記表示電極と直交する方向に複数列のデータ電極を配
列して設けた背面側の基板と、この背面側の基板上の前
記データ電極間に前記放電空間を区画するとともに放電
空間の間隙寸法を規定するように配置した帯状の隔壁と
を備え、前記背面側の基板上の隔壁間で前面側基板の非
表示部に対向する位置に、前記非表示部に対応する幅を
有するとともに前記前面側基板との間に隙間を形成しか
つ前記表示電極間の誤放電が防止可能な障壁を設けたも
のである。
【0021】また、本発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1記載のAC型プラズマディスプレイ装置におい
て、前面側基板と障壁との間に形成される隙間の大きさ
を規定することにより、表示電極間での誤放電を防止す
るように構成したものであり、本発明の請求項3に記載
の発明は、請求項1記載のAC型プラズマディスプレイ
装置において、障壁の上面が前面側基板の面に対して平
行に設けられていることを特徴とするものである。
【0022】さらに、本発明の請求項4に記載の発明
は、請求項1記載のAC型プラズマディスプレイ装置に
おいて、背面側の基板上における隔壁の高さと障壁の高
さとの差が、非表示部を介して隣接する表示電極間の距
離の1/3以下であることを特徴とするものである。
【0023】また、本発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1記載のAC型プラズマディスプレイ装置におい
て、表示電極を透明電極とこの透明電極上の非表示部側
の端部に設けた母線とから構成し、前記非表示部を介し
て隣接する表示電極の母線をまたぐ母線間の距離を、障
壁の幅より狭くしたことを特徴とするものであり、本発
明の請求項6に記載の発明は、請求項1記載のAC型プ
ラズマディスプレイ装置において、障壁の側面に蛍光体
を配置したものである。
【0024】以下、本発明の一実施の形態によるAC型
プラズマディスプレイ装置について、図1〜図8を用い
て説明する。
【0025】図1は本発明の一実施の形態によるAC型
プラズマディスプレイ装置のパネルの要部斜視図であ
り、図1のA−A’線で切断した断面図を図2に、図1
のB−B’線で切断した断面図を図3にそれぞれ示して
いる。
【0026】図1〜図3に示すように、透明なガラス基
板等からなる前面側の基板21上には、誘電体層22お
よび保護膜層23で覆われかつ走査電極24と維持電極
25とで対をなすストライプ状の複数列の表示電極26
が間に非表示部27が形成されるように複数列平行に配
列されて設けられ、また隣り合う表示電極26間の非表
示部27には遮光層28が設けられている。また、走査
電極24および維持電極25は、それぞれ透明電極24
a、25aとこの透明電極24a、25a上の非表示部
側の端部にこれに重なるように設けられかつ電気的に接
続された銀等の母線24b、25bとから構成されてい
る。一般に、透明電極24a、25aは電気抵抗が大き
いので、母線24b、25bを銀等の低抵抗材料で形成
することにより、走査電極24および維持電極25の電
極としての抵抗値を小さくしている。
【0027】同じく透明なガラス基板等からなる背面側
の基板29上には、絶縁体層30で覆われかつ前記表示
電極26と直交する方向に複数列配列されたデータ電極
31が設けられ、そのデータ電極31間の絶縁体層30
上には、データ電極31と平行にガラス等からなる複数
の隔壁32が設けられている。
【0028】この背面側基板29と前記前面側基板21
とは、走査電極24および維持電極25からなる表示電
極26とデータ電極31とが直交し、かつ間に放電空間
33が形成されるように対向して配置されている。そし
て、その放電空間33には、放電ガスとしてヘリウム、
ネオン、アルゴン、キセノンの内の一種または混合ガス
が封入されている。
【0029】すなわち、このような構造のパネルにおい
ては、一対の走査電極24と維持電極25からなる表示
電極26とデータ電極31との一つの交点に対応する領
域に、一つの放電セルが構成されている。また、この背
面側の基板29上の前記データ電極31間に配置した帯
状の隔壁32は、前記放電空間33を区画するととも
に、パネルの厚み方向における放電空間33の間隙寸法
Hを規定している。
【0030】そして、本発明においては、前記背面側の
基板29上の隔壁32間で前面側基板21の非表示部2
7に対向する位置に、前記非表示部27に対応する幅を
有するとともに前記前面側基板21との間に隙間34を
形成し、かつ前記表示電極26間の誤放電が防止可能な
障壁35を設けている。
【0031】また、隔壁32間において、隔壁32の側
面と障壁35の側面および絶縁層28の表面に、赤、
青、緑を発光する蛍光体36それぞれが隔壁32を介し
て順にストライプ状に配列され、そして一組のR、G、
Bの蛍光体36に対応する三つの放電セルにより一つの
画素が構成されている。
【0032】ここで、障壁35により前面側基板21と
の間に形成された隙間34は、隣り合う一対の表示電極
26間の放電空間33を連通させて放電ガスを流通させ
る機能と、隙間34の大きさを設定して隣り合う一対の
表示電極26間での誤放電Yを防止する機能とを有して
いる。すなわち、前面側の基板21と、前面側の基板2
1と対向する障壁面32aとで隙間34が形成されてお
り、かつ障壁面35aが前面側の基板面21aに対して
平行に設けられている。そして、背面側の基板29上に
おける隔壁32の高さH、障壁35の高さT、隔壁32
の高さHと障壁35の高さTとの差をδとし、非表示部
27を介して隣接する一対の走査電極24と維持電極2
5との距離をDとしたとき、δ≦D/3の関係にしてい
る。また、非表示部27を介して隣接する一対の走査電
極24と維持電極25との間の母線24bおよび母線2
5bをまたぐ母線間の距離Xを、隔壁32の長手方向の
障壁35の幅Bより狭くなるように構成している。
【0033】なお、このパネルの電極配列およびタイミ
ングチャートは図10および図11に示す従来例で説明
したものと同じである。
【0034】このように本発明の実施の形態によるパネ
ルは、前面側の基板21の非表示部27と対向する部位
の背面側の基板29上に、隣り合う表示電極26間での
誤放電を防止する障壁35を設けているので、高精細度
化された表示電極26の構造(放電セルのサイズを小さ
くした構造)にした場合でも、従来技術と比べ、非表示
部27を介して隣り合う表示電極26間の距離Dを誤放
電Yがない状態で短縮できる。その結果、表示電極26
の幅Wおよび各放電セルの発光領域が広くなり、輝度を
向上させることができる。また、非表示部27を介して
隣り合う表示電極26間の誤放電Yが防止されるので、
コントラストの高い画像を表示することができる。さら
に上述のように表示電極26の幅Wを広くできるので、
表示電極26が透明電極24a、25aと母線24b、
25bとで構成される場合、従来技術に比べ透明電極2
4a、25aの面積に対する母線24b、25bの面積
の割合が小さくなり、輝度を向上させることができる。
【0035】また、隣り合う表示電極26間の放電空間
33は隙間34によって連通されており、その隙間34
の開口の大きさを規定するだけで、非表示部27を介し
て隣り合う表示電極26間での誤放電を防止することが
できる。さらに、前面側の基板21と、前面側の基板2
1と対向する障壁面35aとの間に隙間34が形成され
ている、すなわち背面側の基板29に隔壁32および障
壁35を設けることができるので、例えばサンドブラス
ト法により一方向から隔壁32および障壁35を同時に
形成でき、製造がしやすい。特に、前面側の基板21と
対向する障壁面35aが前面側の基板面21aと平行に
形成されているので、上記と同様に製造がしやすい。
【0036】また、非表示部27を介して隣接する表示
電極26間の母線24b、25bをまたぐ母線24b、
25b間の距離Xを、隔壁32の長手方向の障壁35の
幅Bより狭くしているので、表示電極26の放電により
発生する発光が不透明な母線24b、25bにより遮蔽
されなく、その結果放電セルからの表示輝度を従来のパ
ネルに比べ向上させることができる。
【0037】また、障壁35の側面に蛍光体36が配さ
れているので、表示電極26の放電の近傍で蛍光体36
が発光し、その結果放電セルからの表示輝度をさらに向
上させることができる。
【0038】次に、本発明の効果を確認した実施例につ
いて説明する。
【0039】(実施例1)図1、図3および図4に示す
本発明の実施例1によるパネルとして、480行×85
2列の42インチ用パネルを用い、電極ギャップG=8
0(μm)、走査電極24および維持電極25の電極幅
W=370(μm)、電極間距離D=260(μm)、
障壁35の幅B=260(μm)、隔壁35の高さH=
120(μm)とし、障壁の高さT(μm)を変化さ
せ、すなわち電極間距離Dと隙間δとの比に対する誤放
電Yの起こる確立Pとの関係を調べた。この結果を図5
に示す。
【0040】この図から本発明品のパネルで誤放電Yが
起こる確立Pは、隙間δが小さい程、すなわちD/δが
大きい程少なく、またD/δ≧3の関係のときゼロであ
ることが分かる。この関係を言い換えれば、隙間δを電
極間距離Dの1/3以下になるように設定することによ
り誤放電Yが生じないようにできる。
【0041】したがって、障壁35を設けることで、誤
放電Yを低減することができる。
【0042】(実施例2)次に、本発明の実施例2によ
るパネルとして、所定行×852列の42インチ用パネ
ルを用い、障壁の高さH=80(μm)、言い換えれば
D/δ=3とし、行数Mに対する誤放電Yが生じる電極
間距離Dの範囲を調べた。この結果を図6に示す。な
お、他の仕様は上記実施例1と同様とした。
【0043】これと比較するために、上記実施例2のパ
ネルの障壁35のみを取り除いた従来の構造のパネル
で、行数Mに対する誤放電Yが生じる電極間距離Dの範
囲を調べた。この結果を図15に示している。
【0044】図6および図15に示すように、パネルの
行数Mが増加すると、電極間距離Dが行数Mに反比例
(D=480×260/M=124800/M)する。
図から電極間距離Dにおける誤放電Yは、従来のパネル
では行数Mが約600行を越えると生じるが、本発明の
実施例2のパネルでは、電極間距離Dに十分余裕があ
り、行数Mが800行を越えても生じないことが分か
る。
【0045】したがって、障壁35を設けることで、高
精細度化された表示電極対の構造であっても、誤放電Y
を低減することができる。
【0046】(実施例3)次に、図2に示す本発明の実
施例3によるパネルとして、電極間距離D=90(μ
m)、走査電極24および維持電極25の電極幅W=4
55(μm)、障壁の高さH=80(μm)、言い換え
ればD/δ=3とし、走査電極24と維持電極25との
間における、放電強度の分布および輝度分布をそれぞれ
調べた。この結果を図7の(b)および(c)に示す。
なお、他の仕様は上記実施例1と同様とした。
【0047】これと比較するために、上記従来のパネル
の仕様で、放電強度の分布および輝度分布をそれぞれ調
べた。この結果を図14の(b)および(c)に示す。
【0048】図7の(b)および図14の(b)に示す
ように、放電強度の分布は従来のパネルと本発明のパネ
ルとはほぼ同程度であった。しかし、これらの図から走
査電極24および維持電極25の母線24b、25bの
近傍部での輝度は、従来のパネルではゼロまで低下して
いるが、本発明のパネルでは放電セルの中央輝度より高
くなっていることが分かる。また、本発明のパネル輝度
の実測は、従来のパネル輝度の約1.3倍であった。こ
こで、従来のパネルで上記輝度がゼロになっている理由
は、母線24b、25bにより遮蔽されるためであり、
また本発明のパネルで上記輝度が高くなっている理由
は、母線24b、25bにより遮蔽されることがなく、
かつ障壁35の側面に蛍光体36が配置されているため
である。
【0049】なお、本発明の上記第1の実施形態では、
赤、青、緑の蛍光体を用いたカラー化のパネル構造であ
るが、これに限らず、単色のみ蛍光体を用いたパネル構
造、蛍光体のないガス色により表示するパネル構造等で
もよい。また、このパネルの駆動方法についても上記駆
動に制限されるものではない。
【0050】また、第1の実施の形態に係る隙間34
は、前面側の基板21と、前面側の基板面21aと対向
する障壁面35aとで形成されているが、これに限ら
ず、障壁35の側面に丸孔、長孔、角穴等を設けたもの
でもよい。障壁35の形成方法についても、サンドブラ
スト法に限らず、印刷法でもよい。
【0051】また、第1の実施の形態に係る隔壁32
は、高さHの隔壁32を前面側の基板1側にのみ設けて
いるが、これに限らず、例えば図8に示すように、背面
側の基板29側に障壁35の高さTと同じ高さの隔壁3
2aを設け、前面側の基板1側に高さH−Tの隔壁32
bを設けてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明のAC型プラ
ズマディスプレイ装置においては、高精細度化された表
示電極対の構造であっても、誤放電がなくかつ輝度の低
下が改善される表示品質の高い高精細度パネルを提供で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるAC型プラズマデ
ィスプレイ装置のパネル構造を一部を断面で示す要部斜
視図
【図2】図1のA−A’線で切断した断面図
【図3】図1のB−B’線で切断した断面図
【図4】本発明の別の実施例によるAC型プラズマディ
スプレイ装置のパネルの要部構造を示す断面図
【図5】本発明によるAC型プラズマディスプレイ装置
のパネルの障壁の高さに対する誤放電の確率を示す特性
【図6】同パネルの電極間距離に対する誤放電が起こる
領域を示す特性図
【図7】同パネルの放電セル内の放電強度分布と輝度分
布を示す説明図
【図8】本発明の別の実施例によるAC型プラズマディ
スプレイ装置のパネルの要部構造を示す断面図
【図9】従来のAC型プラズマディスプレイ装置のパネ
ル構造を一部を断面で示す要部斜視図
【図10】同パネルの電極配列図
【図11】同パネルの動作を説明するためのタイミング
チャート
【図12】図9のA−A’線で切断した断面図
【図13】図9のB−B’線で切断した断面図
【図14】同パネルの放電セル内の放電強度分布と輝度
分布を示す説明図
【図15】同パネルの電極間距離に対する誤放電が起こ
る領域を示す特性図
【符号の説明】
21 前面側の基板 22 誘電体層 23 保護膜 24 走査電極 25 維持電極 26 表示電極 27 非表示部 28 遮光層 29 背面側の基板 31 データ電極 32 隔壁 33 放電空間 34 隙間 35 障壁 36 蛍光体
フロントページの続き (72)発明者 平尾 和則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC02 GF03 GF12 LA10 MA17 MA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数列の表示電極を間に非表示部が形成
    されるように配列して設けた透明な前面側の基板と、こ
    の前面側の基板との間に放電空間を形成するように対向
    配置しかつ前記表示電極と直交する方向に複数列のデー
    タ電極を配列して設けた背面側の基板と、この背面側の
    基板上の前記データ電極間に前記放電空間を区画すると
    ともに放電空間の間隙寸法を規定するように配置した帯
    状の隔壁とを備え、前記背面側の基板上の隔壁間で前面
    側基板の非表示部に対向する位置に、前記非表示部に対
    応する幅を有するとともに前記前面側基板との間に隙間
    を形成しかつ前記表示電極間の誤放電が防止可能な障壁
    を設けたことを特徴とするAC型プラズマディスプレイ
    装置。
  2. 【請求項2】 前面側基板と障壁との間に形成される隙
    間の大きさを規定することにより、表示電極間での誤放
    電を防止するように構成したことを特徴とする請求項1
    記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 障壁の上面が前面側基板の面に対して平
    行に設けられていることを特徴とする請求項1記載のA
    C型プラズマディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 背面側の基板上における隔壁の高さと障
    壁の高さとの差が、非表示部を介して隣接する表示電極
    間の距離の1/3以下であることを特徴とする請求項2
    記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 表示電極を透明電極とこの透明電極上の
    非表示部側の端部に設けた母線とから構成し、前記非表
    示部を介して隣接する表示電極の母線をまたぐ母線間の
    距離を、障壁の幅より狭くしたことを特徴とする請求項
    1記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  6. 【請求項6】 障壁の側面に蛍光体を配置したことを特
    徴とする請求項1記載のAC型プラズマディスプレイ装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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