JP2001178388A - カスタード風味クリームとその製造法 - Google Patents
カスタード風味クリームとその製造法Info
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Abstract
を有し、卵黄の風味が良く、常温流通のパン菓子類に使
えるような良好な保存性を有し、味付けのバリエーショ
ンが豊かな、カスタード風味クリームを提供すること。 【解決手段】 低脂肪ファットスプレッド(A)と加糖
澱粉ペースト(B)と卵黄を含有する水性液(C)を、
それぞれ別々に調製した後に、これら主成分として、混
合して得られるカスタード風味クリーム。
Description
流通に適し、しかも風味良好な、製菓、製パン用のフィ
リング、トッピング材として広く用いることのできるカ
スタード風味クリーム及びその製造方法に関する。
的なものに、カスタードクリーム、ホイップクリーム、
バタークリーム等がある。また、洋菓子の業界では、カ
スタードクリームとホイップクリームをブレンドした、
いわゆるシャルロットクリーム(ディプロクリーム)と
よばれるものもある。このシャルロットクリームは、ホ
イップクリームの口溶けの良さと、カスタードクリーム
の卵黄風味を合わせ持ったものとして、最近、シューク
リームなどのサンドクリームとして良く利用されてい
る。
ら日持ちが悪く、用途が限定されるほか、製造に手間が
かかり、ブレンドに習熟が必要であるという問題があっ
た。衛生上の点からは、保存料などの使用もなされてい
るが、風味を損なうという欠点がある。
のとして、卵黄と特定量の油脂、乳化剤、澱粉を使用
し、高圧均質化処理して得られるカスタード風味起泡性
乳化物が提案されているが(特公平6−97965)、
常温での品質安定性を目指したものではない。また、こ
の方法では、高圧による乳化が必要なため、粒の残る風
味素材(例えばリンゴ果肉のプレザーブ、ダイスカット
マロンの糖漬け、粒ナッツ等)が入れられず、風味のバ
リエーションが付けにくいという問題がある。
トなどの強力な乳化力を持つ乳化剤を使用した低脂肪の
スプレッド類(特開昭61−85141など)もある
が、このような乳化剤は風味が悪く、また乳化力が強い
ため、組成物の風味や食感などを悪くするという欠点が
ある。
様な従来のクリーム、特にシャルロットクリームの問題
点を解決し、シャルロットクリーム風の滑らかで軽い食
感を有し、卵黄の風味が良く、常温流通のパン菓子類に
使えるような良好な保存性を有し、味付けのバリエーシ
ョンが豊かな、カスタード風味クリームを提供すること
にある。
脂肪で口溶けが良く適切な糖濃度で保存性の高いファッ
トスプレッドと、糖濃度の高い、特定の増粘多糖類を組
み合わせた加糖澱粉ペーストと、卵黄を豊富に含み糖濃
度を適切に調整した水性液とを、別々に調整した後混合
することで、上述したようなカスタード風味クリームが
得られることを見出し、本発明を完成させた。
プレッド(A)と加糖澱粉ペースト(B)と卵黄を含有
する水性液(C)を主成分として、混合して得られるカ
スタード風味クリームに関する。
トスプレッド(A)の油脂含有量が35〜60重量%で
あり、かつ、その水相中の糖濃度が60〜75%であ
り、更に好ましくは、その乳化剤として、0.1〜0.
5重量%のレシチンと0.3〜1.0重量%のソルビタ
ン脂肪酸エステルのいずれかあるいは両方を含有する上
記カスタード風味クリームに関する。
ペースト(B)中の糖濃度が60〜70%であり、更に
好ましくは、増粘剤として、0.1〜0.8重量%のカ
ラギーナンと0.01〜0.2重量%のキサンタンガム
を含有する上記カスタード風味クリームに関する。
液(C)で使用される卵黄が、酵素未処理卵黄である上
記カスタード風味クリームに関する。
油分含有率が20〜40重量%、卵黄含有率が1.5〜
7重量%、澱粉含有率が0.2〜3%の範囲である上記
カスタード風味クリームに関する。
ド(A)と加糖澱粉ペースト(B)と卵黄を含有する水
性液(C)とを、それぞれ別々に調整した後で混合する
ことを特徴とするカスタード風味クリームの製造方法に
関する。
リームを含有してなるパン、菓子類に関する。
リーム及びその製造法について説明する。
明する。
と水相と乳化剤からなる油中水型乳化組成物である。
に限定はなく、コーン油、菜種油、大豆油、ヤシ油、パ
ーム油等の植物油、ラード、牛脂、魚油、乳脂等動物
油、及びそれらの硬化油・エステル交換油を、単独また
もしくは2種以上を組み合わせて任意に用いることが出
来る。これら油脂または油脂混合物の上昇融点は25〜
40℃の範囲であるのが、低脂肪スプレッドに可塑性を
付与できるため、好ましい。またこれら油脂は、低脂肪
スプレッド(A)中に、35〜60重量%の範囲で含有
されているのが好ましい。油脂の含有量が35%未満で
あると、最終のクリームの安定性が低下し、含有量が6
0%を超えると、油感が生じ、食感を損なう傾向があ
る。
れる乳化剤としては、レシチン、ソルビタン脂肪酸エス
テル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、これ
らを1種または2種以上併用して使用する。特に、レシ
チンとソルビタン脂肪酸エステルのいずれかあるいはそ
の両方を、それぞれ、低脂肪スプレッド(A)中、0.
1〜0.5重量%、0.3〜1.0重量%の範囲で使用
するのが好ましい。ポリグリセリン縮合リシノレートな
どの強力な乳化力を持つ乳化剤は、風味や食感を悪化さ
せるため使用しないのが良い。
に応じて、β―カロチン、アナトー色素などの油溶性の
着色料をさらに添加し、加温融解して油相とする。さら
に必要に応じて、カカオマス、ココアパウダー、ピーナ
ッツバターなどの油性の味付け素材を油相に加えても良
い。
は糖濃度を60〜75重量%に調整して加熱殺菌したも
のを、水相とする。
で表されるものである。
水相中の水分)水相の糖濃度が上記範囲より低いと、保
存性が損なわれ、高すぎると、他の原料の溶解性を妨げ
ることがあり、好ましくない。
に制限はなく、単糖類、2糖類のほか、異性化糖、水
飴、還元水飴、糖アルコールなどの粉体、液体の様々な
糖類を用いることができる。
の水性の味付け素材や香料を加えても良い。また、必要
に応じて、各種増粘剤、澱粉等を加えても良いが、水相
の粘度が高すぎると乳化破壊したり、口どけを損なうた
め、その添加量は多すぎない方が好ましい。
冷ねつ和機にて、可塑性の油中水型乳化油脂組成物と
し、本発明の低脂肪ファットスプレッド(A)を得る。
ここで、急冷ねつ和機としては、例えば、ボテーターや
コンビネーターが用いられる。こうして得られた低脂肪
スプレッド(A)を、望ましくは一旦2〜10℃に冷却
し、十分に油脂の結晶を析出させたのち常温に温調して
使用する。
明する。
は、糖類と澱粉類を加熱殺菌機などで糊化した、フラワ
ーペースト状の澱粉加工品である。
70%の範囲が好ましい。糖濃度が60%未満では保存
性が低下し、糖濃度が70%を超えると澱粉の膨潤不足
となり、粘度が不足したり、ざらつきを生じることがあ
り、食感を損なうので、好ましくない。ここでいう糖濃
度は上述の低脂肪ファットスプレッドの定義と同じく、
糖分と水分のみの割合を指し、澱粉や後述する増粘剤な
どは考慮しない。
コーン、タピオカ等の澱粉や、それらに化学的な修飾を
施した加工澱粉等が挙げられる。特に、本発明のように
糖濃度が高い場合は、α化澱粉を用いると粘度が出やす
いため、好適である。但し、α化澱粉は、低温時でも粘
度が上昇し攪拌しにくいという欠点もあるため、その他
の加工澱粉類と併用するのが望ましい。加糖澱粉ペース
ト(B)中の澱粉類の含有率は特に制限されないが、最
終のカスタード風味クリームに所定量含有されるように
調整するのが好ましい。また、用いる装置によっては、
澱粉類の添加率が多いと、粘度が高くなりすぎ、送液等
のハンドリングが困難になるため、加糖澱粉ペースト
(B)中、概ね15%以下に抑えるのが好ましい。
定の増粘剤、カラギーナン及びキサンタンガムを、それ
ぞれ、0.1〜0.8重量%、0.01〜0.2重量%
の割合で含有させるのが好ましい。また、上記増粘剤以
外に、グァーガム、ジェランガム、タマリンドシードガ
ム、ペクチン、ローカストビーンガムなどの増粘剤と併
用しても良い。本発明のような加糖澱粉ペーストでは、
糖濃度が比較的高い状態で澱粉を膨潤させるために、保
存中にシロップ分が分離することがある。本発明では、
カラギーナンとキサンタンガムを併用することで、シロ
ップ分の分離を抑制し、加糖澱粉ペーストや最終のクリ
ームの保存性を高めることに効果がある。これら増粘剤
の含有量が少ないと効果が低く、多すぎると、粘度が増
し、混合しにくくなるだけでなく、口溶けなどの食感を
損なう可能性がある。
50〜55℃程度に適当な時間加温して増粘剤を溶解さ
せた後、加熱殺菌装置にて澱粉類を糊化させて、本発明
の加糖澱粉ペースト(B)を得る。但し、溶解する温度
が澱粉の糊化する温度より高い増粘剤を使用する場合
は、加温中に澱粉が糊化して粘度が上がり、攪拌効率が
悪化することを避けるため、別に増粘剤を溶かして添加
するなどの措置が必要である。
500ポイズの範囲に調整するのが望ましい。得られた
澱粉ペーストは、室温〜5℃まで冷却したあとで、混合
に供される。
いて説明する。
風味素材を含み、糖濃度が適度に調整された、呈味水性
液である。卵黄などの風味成分を上記の加糖澱粉ペース
トに添加することも考えられるが、加熱殺菌時に風味が
損なわれやすいため、本発明では、水性液として別途混
合する。この方が、卵黄の風味が効果的に発現するだけ
ではなく、加糖澱粉ペーストの糖濃度を調整しやすいと
いう利点も有する。
たは加糖卵黄であり、好ましくは酵素処理をしていない
ものを使用する。卵黄の含有率は、特に限定されない
が、5〜25重量%、水性液の糖濃度は特に限定されな
いが、60〜75%の範囲が好ましい。水性液(C)に
は、必要に応じて、乳製品や、果実加工品、コーヒー、
バニラ、各種香料、酸味料などの風味原料、各種着色料
を加えることができる。これら成分を良く混合し、加熱
殺菌して、本発明の卵黄を含有する水性液(C)とす
る。得られた水性液は室温に冷却して混合に供する。こ
の水性液は、クリームの混合の直前に調整するのが望ま
しいが、衛生的に保管した後利用することも可能であ
る。
の調製について説明する。
混合に適した硬さにする。ここでいう混合に適した硬さ
とは、ペネ値で大体150〜280の範囲である。これ
より硬ければ、混合しにくく、これ以上軟らかいと分離
をまねき、起泡し難い。
粉ペースト(B)と卵黄を含有する水性液(C)を、縦
型のミキサーなどで混合し、含気させて、本発明のカス
タード風味クリームとする。ここで、得られたカスター
ド風味クリームの、油分含有率が20〜40重量%、卵
黄含有率が1.5〜7重量%、澱粉含有率が0.2〜3
重量%の範囲となるように、配合するのが好ましい。油
分が20重量%未満では保存安定性が悪く、40重量%
を超えると食感が悪い傾向がある。また、卵黄含有率が
1.5重量%未満では、風味、食感が悪く、7重量%を
超えると、保存安定性が悪く、常温でオイルオフを起し
やすい。澱粉含有率が0.2重量%未満だと澱粉特有の
食感がでにくく、3重量%を超えるともちのような食感
が生じ、食感が悪くなる傾向がある。
の他の成分を更に添加することもできる。例えば、香
料、洋酒、果実、ナッツ、カカオ、野菜等の加工品、
餡、ゼリー等の食品などである。特に、ダイスカットさ
れた果実のプレザーブなど、水性液とともに加熱殺菌す
ることで果肉の粒が無くなってしまう呈味素材や、チョ
コレートソースのように油性のものは、水性液中には添
加せず、別途、添加混合するのが望ましい。香料、洋酒
以外の成分は、予め加熱殺菌、糖漬け、pH調整などを
行い、それ自体の保存性を十分に高めた上で添加するの
が良い。
風味クリームは、シャルロットクリーム風の滑らかで軽
い食感を有し、卵黄の風味が良く、良好な保存性を有す
るだけでなく、製造も容易で、上述したように果実やナ
ッツ、ゼリー、ジャムなどの固形分の風味素材も使用で
きるため、味付けのバリエーションが豊かなクリームで
ある。
に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもの
ではない。
(融点30℃)55部、魚油硬化油(融点40℃)10
重量部、菜種油20部からなる油脂(融点30℃)に、
表1(a−1)に示した配合で、レシチン、ソルビタン
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルを加え65
℃に加温融解して油相とした。また、同じく表1(a−
1)に示した配合で、水飴(糖濃度75%)、加糖練
乳、水を混合し、糖濃度60%としたものを70℃で2
0分間加熱殺菌して水相とした。上記油相に水相を加え
てボテーターを用いて、常法によりスプレッドを得、こ
れを、1日間5℃で冷蔵したあと、20℃に温調した。
飴(糖濃度75%)と水を糖濃度65%に調整し、加工
澱粉、カラギーナン、キサンタンガムを添加、攪拌し十
分に分散させたものを50℃に昇温し、増粘剤を溶かし
たのち、さらに加熱し澱粉を糊化させ、加糖澱粉ペース
ト(b−1)を得て、5℃に冷却保管した。
加糖卵黄(酵素未処理、糖濃度20%)、水飴、生乳、
上白糖を混合し糖濃度60%としたものを70℃で20
分間加熱殺菌して水性液(c−1)を得、20℃まで冷
却した。
糖澱粉ペースト(b−1)、水性液(c−1)、及び香
料を、表4の割合で、縦型ミキサー(関東ミキサー株式
会社製)を用いて混合し、比重0.7まで起泡させ、カ
スタード風味クリームを得た。
6部、魚油硬化油(融点30℃)54部、パーム油15
部、大豆油25部からなる油脂(融点28℃)に、表1
(a−2)に示した配合で、レシチン、ソルビタン脂肪
酸エステルを加え、65℃に加温融解して油相とした。
また、水飴(糖濃度75%)を70℃で20分間加熱殺
菌して水相とした。上記油相に水相を加えてボテーター
を用いて、常法によりスプレッド(a−2)を得、これ
を実施例1と同様に、冷却後温調した。
ルビット(糖濃度70%)と水を混合し糖濃度60%と
したものに、加工澱粉、α化澱粉、カラギーナン、キサ
ンタンガムを添加し、実施例1と同様の方法で加糖澱粉
ペースト(b−2)を得た。
加糖卵黄、水飴、麦芽糖、水、加糖練乳を混合し、実施
例1と同様の方法で殺菌して、水性液(c−2)を得、
25℃まで冷却した。
糖澱粉ペースト(b−2)、水性液(c−2)、香料
を、表4の割合で、縦型ミキサー(関東ミキサー株式会
社製)を用いて混合し、比重0.85まで起泡させ、カ
スタード風味クリームを得た。
0部、魚油硬化油(融点30℃)30部、コーン油15
部からなる油脂(融点32℃)に、表1(a−3)に示
した配合で、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステルを加
え、65℃に加温融解して油相とした。また、同じく表
1(a−3)に示した配合で、水飴(糖濃度75%)、
水、加糖練乳を混合し糖濃度65%としたものに、α化
澱粉を加え、70℃で20分間加熱殺菌して水相とし
た。上記油相に水相を加えて、実施例1と同じく、スプ
レッド(a−3)を得た。
飴、上白糖、麦芽糖、水を混合し糖濃度70%としたも
のに、加工澱粉、カラギーナン、キサンタンガムを添加
し、実施例1と同様の方法で加糖澱粉ペースト(b−
3)を得た。
加糖卵黄、水飴、水、加糖練乳、インスタントコーヒ
ー、カラメル色素を混合し、実施例1と同様の方法で殺
菌し、水性液(c−3)を得、これを20℃まで冷却し
た。
糖澱粉ペースト(b−3)、水性液(c−3)、及び香
料を、表4の割合で、縦型ミキサー(関東ミキサー株式
会社製)を用いて混合し、比重0.75まで起泡させ、
コーヒー入りのカスタード風味クリームを得た。
ドで使用する乳化剤のうち、ソルビタン脂肪酸エステル
を同量のグリセリン脂肪酸エステルに置き換えた以外は
同条件で、ファットスプレッド(a−4)を作製し、冷
却後温調した。
黄、水飴、水、リンゴ酸を混合し、実施例1と同様の方
法で殺菌し、水性液(c−4)を得、20℃まで冷却し
た。また、ダイスカットしたリンゴに、糖、酸味料を加
え加熱殺菌し、糖濃度70%としたリンゴ加工品を作製
した。
例3と同じ加糖澱粉ペースト(b−3)、水性液(c−
4)、リンゴ加工品、及び香料を、表4の割合で縦型ミ
キサーで混合し、比重0.75まで起泡させ、リンゴの
果肉入りのカスタード風味クリームを得た。
で使用する加糖卵黄を、酵素処理した卵黄に代えた水性
液(c−5)を用いた以外は、実施例2と同配合・同条
件でカスタード風味クリームを作成した。
5℃に1ヶ月間保管したのち、20℃に温調したもの
の、風味、食感、水性液の分離を調べた。風味、食感は
数名のパネラーによる官能試験で調べた。水性液の分離
は、油中水組成物をろ紙上に薄く延ばして、分離の有無
を調べた。その結果、実施例1〜5のカスタード風味ク
リームは、いずれも風味、食感が良好で、水分の分離も
なかった。但し実施例5のクリームは、卵黄の風味はあ
るが、実施例2のクリームと比較すると油感が若干強い
傾向があった。
クリームを2〜8℃に90日保管したものは、状態の変
化がなく、十分に使用できるものであった。さらにこれ
らのカスタード風味クリームを20℃に5日保管したも
のも、油水の分離、腐敗等のない十分に使用できるもの
であった。
ド(a−1)、水性液(c−1)及び香料と、加糖澱粉
ペーストの代わりに液糖(糖濃度75%)を使用し、表
4に示す割合で、縦型ミキサー(関東ミキサー株式会社
製)を用いて混合し、比重0.7まで起泡させ、カスタ
ード風味クリームを得た。
油感のある口当たりの悪いものであった。
2)の乳化剤を、表1(a−5)に示すように、ポリグ
リセリン縮合リシノレートに置き換えた以外は、実施例
2と同配合・同条件でカスタード風味クリームを作成し
た。
較すると油感が強く、乳化剤の影響で風味が良くないも
のであった。
タード風味クリームは、風味食感が良好で、かつ、良好
な保存性を有する、製菓、製パン用のフィリング、トッ
ピング材として好適なものである。
Claims (9)
- 【請求項1】 低脂肪ファットスプレッド(A)と加糖
澱粉ペースト(B)と卵黄を含有する水性液(C)を主
成分として、混合して得られるカスタード風味クリーム - 【請求項2】 低脂肪ファットスプレッド(A)の油脂
含有量が35〜60重量%であり、かつ、その水相中の
糖濃度が60〜75%である、請求項1記載のカスター
ド風味クリーム - 【請求項3】 低脂肪ファットスプレッド(A)の乳化
剤として、0.1〜0.5重量%のレシチンと0.3〜
1.0重量%のソルビタン脂肪酸エステルのいずれかあ
るいは両方を含有する、請求項12記載のカスタード風
味クリーム - 【請求項4】 加糖澱粉ペースト(B)中の糖濃度が6
0〜70%である、請求項1〜3記載のカスタード風味
クリーム - 【請求項5】 加糖澱粉ペースト(B)中に、増粘剤と
して、0.1〜0.8重量%のカラギーナンと0.01
〜0.2重量%のキサンタンガムを含有する、請求項1
〜4記載のカスタード風味クリーム - 【請求項6】 水性液(C)で使用される卵黄が、酵素
未処理卵黄である請求項1〜5記載のカスタード風味ク
リーム - 【請求項7】 油分含有率が20〜40重量%、卵黄含
有率が1.5〜7重量%、澱粉含有率が0.2〜3%の
範囲である請求項1〜6記載のカスタード風味クリーム - 【請求項8】 低脂肪ファットスプレッド(A)と加糖
澱粉ペースト(B)と卵黄を含有する水性液(C)と
を、それぞれ別々に調整した後で混合することを特徴と
する請求項1〜7記載のカスタード風味クリームの製造
方法 - 【請求項9】 請求項1〜7記載のカスタード風味クリ
ームを含有してなるパン、菓子類
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JP37394299A JP4253978B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | カスタード風味クリームとその製造法 |
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