JP2001175018A - 電子写真画像形成部材及び電子写真画像形成方法 - Google Patents
電子写真画像形成部材及び電子写真画像形成方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鮮明な画像解像度を維持しつつ、優れた耐摩
耗率及び長い寿命を有する保護膜を伴う電子写真画像形
成部材を提供する。 【解決手段】 少なくとも1つの写真画像形成層と、半
導電性の保護膜層と、を含む電子写真画像形成部材であ
って、半導電性の保護膜層は、架橋ポリアミド、電荷移
動分子、及び酸化電荷移動分子を含む電荷移動連続マト
リックス中に分散した電荷注入可能な微粒子を含み、こ
の連続マトリックスは、アミド窒素原子に結合するメト
キシメチル基を含有する架橋可能なアルコール可溶性ポ
リアミドを含む第1の溶液と、アミド窒素原子に結合す
るメトキシメチル基を含有しない架橋可能なアルコール
可溶性ポリアミドを含む第2の溶液と、から選択される
溶液から組成される、電子写真画像形成部材。
耗率及び長い寿命を有する保護膜を伴う電子写真画像形
成部材を提供する。 【解決手段】 少なくとも1つの写真画像形成層と、半
導電性の保護膜層と、を含む電子写真画像形成部材であ
って、半導電性の保護膜層は、架橋ポリアミド、電荷移
動分子、及び酸化電荷移動分子を含む電荷移動連続マト
リックス中に分散した電荷注入可能な微粒子を含み、こ
の連続マトリックスは、アミド窒素原子に結合するメト
キシメチル基を含有する架橋可能なアルコール可溶性ポ
リアミドを含む第1の溶液と、アミド窒素原子に結合す
るメトキシメチル基を含有しない架橋可能なアルコール
可溶性ポリアミドを含む第2の溶液と、から選択される
溶液から組成される、電子写真画像形成部材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術に関
し、より詳細には改良された保護膜を被覆した電子写真
画像形成部材及びこの電子写真画像形成部材の使用方法
に関する。
し、より詳細には改良された保護膜を被覆した電子写真
画像形成部材及びこの電子写真画像形成部材の使用方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】光導電性部材は、均一又は不均一の無機
又は有機組成物等を含む、単層又は多層のデバイスを含
んでいる。不均一の組成物を含有する光導電性部材の例
としては、光導電性無機化合物の微粒子が、電気絶縁性
の有機樹脂バインダ中に分散する光導電性部材が開示さ
れている。商業的に実施化されているものとしては、一
般に、均一に分散した酸化亜鉛の粒子を含むバインダ層
を被覆した用紙支持体が含まれる。既に開示されている
有用なバインダ材料には、光導電性粒子により生成され
た注入電荷キャリアの移動が如何なる有効な距離であっ
ても不可能な材料が含まれる。従って、これらの光導電
性粒子は、繰り返し作業に必要な電荷の放散を可能にす
るために、実質的に層全体にわたって粒子と粒子とが切
れ目ない接触状態になければならない。従って、急速な
放電のために十分な光導電性粒子間の接触を得るために
は、通常、約50体積%の光導電性粒子が必要である。
これらの比較的高い光導電密度は、樹脂バインダの物理
的な連続性に悪影響を及ぼす可能性があり、またバイン
ダ層の機械的強度を著しく低下させ得る。
又は有機組成物等を含む、単層又は多層のデバイスを含
んでいる。不均一の組成物を含有する光導電性部材の例
としては、光導電性無機化合物の微粒子が、電気絶縁性
の有機樹脂バインダ中に分散する光導電性部材が開示さ
れている。商業的に実施化されているものとしては、一
般に、均一に分散した酸化亜鉛の粒子を含むバインダ層
を被覆した用紙支持体が含まれる。既に開示されている
有用なバインダ材料には、光導電性粒子により生成され
た注入電荷キャリアの移動が如何なる有効な距離であっ
ても不可能な材料が含まれる。従って、これらの光導電
性粒子は、繰り返し作業に必要な電荷の放散を可能にす
るために、実質的に層全体にわたって粒子と粒子とが切
れ目ない接触状態になければならない。従って、急速な
放電のために十分な光導電性粒子間の接触を得るために
は、通常、約50体積%の光導電性粒子が必要である。
これらの比較的高い光導電密度は、樹脂バインダの物理
的な連続性に悪影響を及ぼす可能性があり、またバイン
ダ層の機械的強度を著しく低下させ得る。
【0003】他の公知の光導電性組成物には、アモルフ
ァスセレン;ハロゲン添加アモルファスセレン;セレン
ヒ素、セレンテルル、及びセレンヒ素アンチモンを含む
アモルファスセレン合金;ハロゲン添加セレン合金;及
び硫化カドミウム等が含まれる。一般に、これらの無機
光導電性材料は、好適な導電性支持体上に、比較的均一
性の層として付着される。これらの無機層の幾つかは、
雰囲気での発生が時折確認され得る所定の蒸気にさらさ
れると、結晶化し易い。更に、セレンタイプの受光体の
表面は、かき傷を非常に受け易く、この傷は最終的なコ
ピーにプリントされる。
ァスセレン;ハロゲン添加アモルファスセレン;セレン
ヒ素、セレンテルル、及びセレンヒ素アンチモンを含む
アモルファスセレン合金;ハロゲン添加セレン合金;及
び硫化カドミウム等が含まれる。一般に、これらの無機
光導電性材料は、好適な導電性支持体上に、比較的均一
性の層として付着される。これらの無機層の幾つかは、
雰囲気での発生が時折確認され得る所定の蒸気にさらさ
れると、結晶化し易い。更に、セレンタイプの受光体の
表面は、かき傷を非常に受け易く、この傷は最終的なコ
ピーにプリントされる。
【0004】更に別の当該技術で公知の電子写真画像形
成部材としては、ポリビニルカルバゾール−2,4,7
−トリニトロフルオレノン、フタロシアニン、キナクリ
ドン、及びピラゾロン等の有機光導電体が付着した導電
性の支持体が含まれる。例えば、2,4,7−トリニト
ロフルオレノンを含む光導電体等のようなこれら受光体
の幾つかは、健康上又は安全上の問題を呈する。
成部材としては、ポリビニルカルバゾール−2,4,7
−トリニトロフルオレノン、フタロシアニン、キナクリ
ドン、及びピラゾロン等の有機光導電体が付着した導電
性の支持体が含まれる。例えば、2,4,7−トリニト
ロフルオレノンを含む光導電体等のようなこれら受光体
の幾つかは、健康上又は安全上の問題を呈する。
【0005】最近、導電性の支持体上に付着させられた
光生成層及び(電荷)移動層を含む層状の光反応性デバ
イス、及び、正孔注入層、正孔移動層、光生成層、及び
絶縁性有機樹脂から成る保護膜を含有する、保護膜が被
覆された光反応性材料が開示されている。これらの開示
されている光生成層の例には、三方晶系セレン及び様々
なフタロシアニン、並びに不活性ポリカーボネート樹脂
材料中に分散した所定のジアミンを含有する正孔移動層
が含まれる。他の代表的な層状の光反応性デバイスは、
光生成層が移動層の下にある場合に、正孔移動層に対し
て負の電荷を必要とするシステムを有する。正孔移動層
の上に配置される光生成層は、正の電荷を必要とする
が、十分な感度のためには約1乃至2マイクロメータ以
下の層でなければならず、従って、かなり急速に摩耗す
る。
光生成層及び(電荷)移動層を含む層状の光反応性デバ
イス、及び、正孔注入層、正孔移動層、光生成層、及び
絶縁性有機樹脂から成る保護膜を含有する、保護膜が被
覆された光反応性材料が開示されている。これらの開示
されている光生成層の例には、三方晶系セレン及び様々
なフタロシアニン、並びに不活性ポリカーボネート樹脂
材料中に分散した所定のジアミンを含有する正孔移動層
が含まれる。他の代表的な層状の光反応性デバイスは、
光生成層が移動層の下にある場合に、正孔移動層に対し
て負の電荷を必要とするシステムを有する。正孔移動層
の上に配置される光生成層は、正の電荷を必要とする
が、十分な感度のためには約1乃至2マイクロメータ以
下の層でなければならず、従って、かなり急速に摩耗す
る。
【0006】上述の電子写真画像形成部材は、意図され
た目的には適応するかもしれないが、改良されたデバイ
スの必要性は引き続き存在している。例えば、多くの光
導電性部材の画像形成表面は、画像形成部材の電子写真
特性に悪影響を及ぼす摩耗、周囲の蒸気、かき傷、及び
付着物によって影響を受けやすい。
た目的には適応するかもしれないが、改良されたデバイ
スの必要性は引き続き存在している。例えば、多くの光
導電性部材の画像形成表面は、画像形成部材の電子写真
特性に悪影響を及ぼす摩耗、周囲の蒸気、かき傷、及び
付着物によって影響を受けやすい。
【0007】また、電荷生成層及び電荷移動層を含む多
層受光体において、画像形成の繰り返しの際の移動層の
摩耗は、複写機、複製機、プリンタ、及びファクシミリ
装置等で使用される小径の有機受光体ドラムの寿命を制
限する。バイアス帯電ロール(BCR)及びバイアス転
写ロール(BTR)の出現により、ドラムの摩耗は非常
に大きなものとなった。最も動きが穏やかなバイアス帯
電ロールを用いた場合でさえ、その摩耗は100キロサ
イクルの回転当り8乃至10マイクロメータ程度にも及
ぶ。小径ドラムを用いた際の衝撃係数を考慮すると、1
00キロサイクルの回転は、10,000乃至20,000回程度の
少数のプリントに換算される。これらの小径ドラムを用
いた装置は、露光制御を採用していない。摩耗は、デバ
イスの感度の相当な低下をもたらす。50,000回以上のプ
リントが可能なドラム寿命(100万回以上のドラム回
転サイクル)が切実に必要とされている。
層受光体において、画像形成の繰り返しの際の移動層の
摩耗は、複写機、複製機、プリンタ、及びファクシミリ
装置等で使用される小径の有機受光体ドラムの寿命を制
限する。バイアス帯電ロール(BCR)及びバイアス転
写ロール(BTR)の出現により、ドラムの摩耗は非常
に大きなものとなった。最も動きが穏やかなバイアス帯
電ロールを用いた場合でさえ、その摩耗は100キロサ
イクルの回転当り8乃至10マイクロメータ程度にも及
ぶ。小径ドラムを用いた際の衝撃係数を考慮すると、1
00キロサイクルの回転は、10,000乃至20,000回程度の
少数のプリントに換算される。これらの小径ドラムを用
いた装置は、露光制御を採用していない。摩耗は、デバ
イスの感度の相当な低下をもたらす。50,000回以上のプ
リントが可能なドラム寿命(100万回以上のドラム回
転サイクル)が切実に必要とされている。
【0008】コーティングされていない受光体の好まし
くない特性を克服するために、保護膜層が提案されてい
る。しかしながら、保護膜層の多くは、電子写真画像形
成部材の電子写真性能に悪影響を及ぼす。従来技術で説
明されている、あるタイプの保護膜材料は、電気的に絶
縁である。例えば、有機高分子及びルイス酸を含有する
絶縁性保護膜が知られている。また、この保護膜は、顔
料、染料及び硬化剤等の他の添加剤を含んでもよい。樹
脂及び有機アルミニウム化合物が配合された絶縁性の保
護膜が知られている。有機アルミニウム化合物は樹脂と
化学反応し、明らかに、受像部材へのトナー画像の転写
を促進する。樹脂と、電子受容体化合物を伴う又は伴わ
ない所定の電子供与体化合物と、を含有する絶縁性の保
護膜が知られている。電気絶縁性の保護膜層が使用され
る場合、この層の厚さは、活性輻射線による露光処理
中、及び画像形成処理中の受光体の放電を可能にするた
めに、かなり薄くなければならない。更に、露光後に、
残留電荷が絶縁性の保護膜層の表面上に残る傾向があ
る。残留電圧のレベルは、絶縁性コーティングの厚さが
増すにつれて強くなる。これは、最終的なトナー画像
に、好ましくない程多くのトナーの背景部分への付着を
もたらす。更に、画像形成表面上のかき傷は、かき傷領
域と非かき傷領域との間の電位差のために、プリントさ
れ易い。絶縁性のコーティングを可能な限り薄くするこ
とにより、これらの問題を最小限にするための試みが実
施されている。しかしながら、薄いコーティングを均一
に付着させることは難しく、また薄いコーティングは急
速な摩耗を被り易い。電荷密度は厚さに依存するので、
保護膜が摩耗してその厚さが変化すると、受光体の画像
形成特性もまた変化する。
くない特性を克服するために、保護膜層が提案されてい
る。しかしながら、保護膜層の多くは、電子写真画像形
成部材の電子写真性能に悪影響を及ぼす。従来技術で説
明されている、あるタイプの保護膜材料は、電気的に絶
縁である。例えば、有機高分子及びルイス酸を含有する
絶縁性保護膜が知られている。また、この保護膜は、顔
料、染料及び硬化剤等の他の添加剤を含んでもよい。樹
脂及び有機アルミニウム化合物が配合された絶縁性の保
護膜が知られている。有機アルミニウム化合物は樹脂と
化学反応し、明らかに、受像部材へのトナー画像の転写
を促進する。樹脂と、電子受容体化合物を伴う又は伴わ
ない所定の電子供与体化合物と、を含有する絶縁性の保
護膜が知られている。電気絶縁性の保護膜層が使用され
る場合、この層の厚さは、活性輻射線による露光処理
中、及び画像形成処理中の受光体の放電を可能にするた
めに、かなり薄くなければならない。更に、露光後に、
残留電荷が絶縁性の保護膜層の表面上に残る傾向があ
る。残留電圧のレベルは、絶縁性コーティングの厚さが
増すにつれて強くなる。これは、最終的なトナー画像
に、好ましくない程多くのトナーの背景部分への付着を
もたらす。更に、画像形成表面上のかき傷は、かき傷領
域と非かき傷領域との間の電位差のために、プリントさ
れ易い。絶縁性のコーティングを可能な限り薄くするこ
とにより、これらの問題を最小限にするための試みが実
施されている。しかしながら、薄いコーティングを均一
に付着させることは難しく、また薄いコーティングは急
速な摩耗を被り易い。電荷密度は厚さに依存するので、
保護膜が摩耗してその厚さが変化すると、受光体の画像
形成特性もまた変化する。
【0009】電子写真産業界は、強い保護膜を熱心に求
めている。耐久性の優れた保護膜として、ジヒドロキシ
ビフェニルジアミン(DHTBD)及びジヒドロキシト
リフェニルメタン(DHTPM)を含有し、且つ架橋結
合のためにシュウ酸を用いる架橋ポリアミド(例えば、
大日本インキ化学工業(株)から販売されているLuc
kamide)がある。この組成物は優れた電気特性及
び耐摩耗特性を示すが、この保護膜の電荷キャリアの移
動度の低さによって、保護膜の厚さは3マイクロメータ
未満に制限される。この材料から成る保護膜が3マイク
ロメータを超える厚さを有すると、光誘起放電曲線(P
IDC:Photo-Induced Discharge Curve)の「尾部」
における深刻な増加をもたらす。この「尾部」での深刻
な増加は、コントラスト電位の減損に帰結する。コント
ラスト電位は、プリントの暗領域として露光された光導
電体領域の電位と、プリントの白い背景領域として露光
された光導電体領域の電位との差である。コントラスト
電位の減損は、より濃度の薄い画像又はプリントの白い
背景領域のトナー密度の上昇をもたらし得る。更に、よ
り低い摩耗率を示す保護膜組成物の形成は、保護膜では
(トラッピング無しに)正孔を移動しなければならず、
水分に不反応性でなければならず、また、移動層は保護
膜が塗布される際に再溶解されてはならないので、難し
い作業である。
めている。耐久性の優れた保護膜として、ジヒドロキシ
ビフェニルジアミン(DHTBD)及びジヒドロキシト
リフェニルメタン(DHTPM)を含有し、且つ架橋結
合のためにシュウ酸を用いる架橋ポリアミド(例えば、
大日本インキ化学工業(株)から販売されているLuc
kamide)がある。この組成物は優れた電気特性及
び耐摩耗特性を示すが、この保護膜の電荷キャリアの移
動度の低さによって、保護膜の厚さは3マイクロメータ
未満に制限される。この材料から成る保護膜が3マイク
ロメータを超える厚さを有すると、光誘起放電曲線(P
IDC:Photo-Induced Discharge Curve)の「尾部」
における深刻な増加をもたらす。この「尾部」での深刻
な増加は、コントラスト電位の減損に帰結する。コント
ラスト電位は、プリントの暗領域として露光された光導
電体領域の電位と、プリントの白い背景領域として露光
された光導電体領域の電位との差である。コントラスト
電位の減損は、より濃度の薄い画像又はプリントの白い
背景領域のトナー密度の上昇をもたらし得る。更に、よ
り低い摩耗率を示す保護膜組成物の形成は、保護膜では
(トラッピング無しに)正孔を移動しなければならず、
水分に不反応性でなければならず、また、移動層は保護
膜が塗布される際に再溶解されてはならないので、難し
い作業である。
【0010】また、保護膜層の欠陥を克服するため、電
荷が保護膜層上又はこの層内に蓄積されることを防ぐた
めに絶縁性が低い保護膜材料を使用する試みが実施され
ている。芳香族ジアミンを含有する導電性の保護膜が開
示されている。例えば、芳香族ジアミンは、遊離ハロゲ
ンを生成することが可能な有機ハロゲンと併用される。
カーボンブラック、金属粉、及びテトラアンモニウム塩
等を含む保護膜に導電性を与えるために使用される従来
の添加剤の例が知られている。樹脂及び酸化金属粒子を
含有する導電性保護膜が知られている。また保護膜層
は、保護膜層に第四級アンモニウム塩等の適当な材料を
組み入れることにより、絶縁性を低くすることが可能で
ある。しかしながら、このような材料の導電性は、周囲
の湿気(水分)の吸収により大きく変化する。更に、非
常に乾燥した状態では、このタイプの保護膜層の導電性
は、電荷が保護膜層の外側表面上に蓄積されるので絶縁
性の層に関して上述された悪影響を伴う程度まで減少す
る。湿潤な状態では、電荷の移動は横方向に発生し易
く、ぼやけた画像をもたらす。
荷が保護膜層上又はこの層内に蓄積されることを防ぐた
めに絶縁性が低い保護膜材料を使用する試みが実施され
ている。芳香族ジアミンを含有する導電性の保護膜が開
示されている。例えば、芳香族ジアミンは、遊離ハロゲ
ンを生成することが可能な有機ハロゲンと併用される。
カーボンブラック、金属粉、及びテトラアンモニウム塩
等を含む保護膜に導電性を与えるために使用される従来
の添加剤の例が知られている。樹脂及び酸化金属粒子を
含有する導電性保護膜が知られている。また保護膜層
は、保護膜層に第四級アンモニウム塩等の適当な材料を
組み入れることにより、絶縁性を低くすることが可能で
ある。しかしながら、このような材料の導電性は、周囲
の湿気(水分)の吸収により大きく変化する。更に、非
常に乾燥した状態では、このタイプの保護膜層の導電性
は、電荷が保護膜層の外側表面上に蓄積されるので絶縁
性の層に関して上述された悪影響を伴う程度まで減少す
る。湿潤な状態では、電荷の移動は横方向に発生し易
く、ぼやけた画像をもたらす。
【0011】リノレン酸及びエチレンジアミンから形成
される電荷移動層を含む保護膜が知られている。電荷移
動錯体を形成するために電子受容体化合物を添加するこ
とが可能であり、それによりコーティングの導電性が強
化される。樹脂及びメタロセンを含有する保護膜が知ら
れている。樹脂の少なくとも幾つかは、フェロセンと共
に電荷移動錯体を形成するようである。更に、電子受容
体が保護膜層に添加されてもよい。また更に、薄い中間
層が電気特性を向上させるために保護膜層の下に設けら
れてもよい。これらの保護膜は、帯電中に形成される、
コロナにより生成された酸化化合物との反応により、導
電率の変化を示す。
される電荷移動層を含む保護膜が知られている。電荷移
動錯体を形成するために電子受容体化合物を添加するこ
とが可能であり、それによりコーティングの導電性が強
化される。樹脂及びメタロセンを含有する保護膜が知ら
れている。樹脂の少なくとも幾つかは、フェロセンと共
に電荷移動錯体を形成するようである。更に、電子受容
体が保護膜層に添加されてもよい。また更に、薄い中間
層が電気特性を向上させるために保護膜層の下に設けら
れてもよい。これらの保護膜は、帯電中に形成される、
コロナにより生成された酸化化合物との反応により、導
電率の変化を示す。
【0012】更に別の保護膜が被覆された受光体におい
ては、保護膜は絶縁膜を形成する連続相を含み、この連
続相は、電荷移動分子と、連続相中に分散する電荷注入
可能な微粒子と、を含有する。これらの保護膜に導電性
を起こす電荷キャリアは注入粒子からのみ発せられる。
従って、注入粒子の濃度は、粒子を包囲する均一媒体も
また導電性にされる場合よりも高くなければならない。
ては、保護膜は絶縁膜を形成する連続相を含み、この連
続相は、電荷移動分子と、連続相中に分散する電荷注入
可能な微粒子と、を含有する。これらの保護膜に導電性
を起こす電荷キャリアは注入粒子からのみ発せられる。
従って、注入粒子の濃度は、粒子を包囲する均一媒体も
また導電性にされる場合よりも高くなければならない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の画像形成部材の
幾つかは、下に位置する光導電層の表面を保護するとい
った所定の好ましい特性を示すが、電子写真画像形成部
材を保護するために改良された保護膜層の必要性は引き
続き存在するものである。
幾つかは、下に位置する光導電層の表面を保護するとい
った所定の好ましい特性を示すが、電子写真画像形成部
材を保護するために改良された保護膜層の必要性は引き
続き存在するものである。
【0014】従って、上述の欠陥を克服する改良された
電子写真画像形成部材を提供することが本発明の目的で
ある。
電子写真画像形成部材を提供することが本発明の目的で
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的、並びに他の
目的は、本発明に従い、次の電子写真画像形成部材を提
供することにより達成される。本発明の電子写真画像形
成部材は、少なくとも1つの写真画像形成層と、半導電
性(パーシャルな導電性)の保護膜層と、を含み、この
半導電性の保護膜層は、架橋ポリアミド、電荷移動分
子、及び酸化電荷移動分子を含む電荷移動連続マトリッ
クス中に分散する、電荷注入可能な微粒子を含み、この
連続マトリックスは、アミド窒素原子に結合するメトキ
シメチル基を含有する架橋可能なアルコール可溶性ポリ
アミドと、約3未満のpKaを有する酸と、ホルムアル
デヒド発生架橋剤、アルコキシラート架橋剤、メチロー
ルアミン架橋剤、及びこれらの混合物からなる群から選
択される架橋剤と、ジヒドロキシアリールアミンと、ア
ルコール溶媒、希釈剤、及びこれらの混合物から選択さ
れる液体と、を含む第1の溶液と、アミド窒素原子に結
合するメトキシメチル基を含有しない架橋可能なアルコ
ール可溶性ポリアミドと、約3未満のpKaを有する酸
と、アルコキシラート架橋剤、メチロールアミン架橋
剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される架橋
剤と、ジヒドロキシアリールアミンと、アルコール溶
媒、希釈剤、及びこれらの混合物からなる群から選択さ
れる液体と、を含む第2の溶液と、から選択される溶液
から形成される。
目的は、本発明に従い、次の電子写真画像形成部材を提
供することにより達成される。本発明の電子写真画像形
成部材は、少なくとも1つの写真画像形成層と、半導電
性(パーシャルな導電性)の保護膜層と、を含み、この
半導電性の保護膜層は、架橋ポリアミド、電荷移動分
子、及び酸化電荷移動分子を含む電荷移動連続マトリッ
クス中に分散する、電荷注入可能な微粒子を含み、この
連続マトリックスは、アミド窒素原子に結合するメトキ
シメチル基を含有する架橋可能なアルコール可溶性ポリ
アミドと、約3未満のpKaを有する酸と、ホルムアル
デヒド発生架橋剤、アルコキシラート架橋剤、メチロー
ルアミン架橋剤、及びこれらの混合物からなる群から選
択される架橋剤と、ジヒドロキシアリールアミンと、ア
ルコール溶媒、希釈剤、及びこれらの混合物から選択さ
れる液体と、を含む第1の溶液と、アミド窒素原子に結
合するメトキシメチル基を含有しない架橋可能なアルコ
ール可溶性ポリアミドと、約3未満のpKaを有する酸
と、アルコキシラート架橋剤、メチロールアミン架橋
剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される架橋
剤と、ジヒドロキシアリールアミンと、アルコール溶
媒、希釈剤、及びこれらの混合物からなる群から選択さ
れる液体と、を含む第2の溶液と、から選択される溶液
から形成される。
【0016】この電子写真画像形成部材は、電荷生成
層、電荷移動層、及び保護膜層を有する電子写真画像形
成部材を用意する工程と、均一な負の電荷を、保護層の
露出した画像形成表面に印加する工程と、により画像形
成することが可能である。保護膜層は、導電性の電荷移
動マトリックス中に分散する電荷注入粒子を含み、この
マトリックスは、架橋ポリアミド内に分子分散した又は
溶解した、電荷移動分子と、酸化電荷移動分子とを含
む。保護膜層は移動層との境界面を形成する面と、露出
した画像形成面とを有する。電荷の印加では、導電性の
電荷移動マトリックスからの自由電荷の注入を促進、及
び電荷注入粒子から導電性の電荷移動マトリックスへの
自由電荷の注入を促進させ、負の電荷を、保護膜層の画
像形成表面から保護膜層と移動層との間の境界面へ移動
させるために、均一の負の電荷を露出した画像形成表面
に印加する。この画像形成部材は、静電潜像を形成する
ためにこの画像形成部材を画像形状に活性輻射線で露光
する工程と、トナー画像を形成するためにトナー粒子を
用いて潜像を現像する工程と、このトナー画像を受像部
材に転写する工程と、により更に処理されることが可能
である。
層、電荷移動層、及び保護膜層を有する電子写真画像形
成部材を用意する工程と、均一な負の電荷を、保護層の
露出した画像形成表面に印加する工程と、により画像形
成することが可能である。保護膜層は、導電性の電荷移
動マトリックス中に分散する電荷注入粒子を含み、この
マトリックスは、架橋ポリアミド内に分子分散した又は
溶解した、電荷移動分子と、酸化電荷移動分子とを含
む。保護膜層は移動層との境界面を形成する面と、露出
した画像形成面とを有する。電荷の印加では、導電性の
電荷移動マトリックスからの自由電荷の注入を促進、及
び電荷注入粒子から導電性の電荷移動マトリックスへの
自由電荷の注入を促進させ、負の電荷を、保護膜層の画
像形成表面から保護膜層と移動層との間の境界面へ移動
させるために、均一の負の電荷を露出した画像形成表面
に印加する。この画像形成部材は、静電潜像を形成する
ためにこの画像形成部材を画像形状に活性輻射線で露光
する工程と、トナー画像を形成するためにトナー粒子を
用いて潜像を現像する工程と、このトナー画像を受像部
材に転写する工程と、により更に処理されることが可能
である。
【0017】
【発明の実施の形態】受光体の保護膜の概念は、保護膜
の機能の仕方に基づいて、基本的に1)絶縁性電荷移
動、及び2)半導電性の2つに分類される。
の機能の仕方に基づいて、基本的に1)絶縁性電荷移
動、及び2)半導電性の2つに分類される。
【0018】図1において、受光体10は、電荷移動層
14の上に位置する絶縁性の電荷移動保護膜層12と共
に図示される。電荷生成層16は、電荷移動層14と導
電層18との間に挟装される。電荷生成層16は、光導
電性の顔料材料を含む。保護膜層12は、電荷移動層1
4の延長にあり、且つ本質的に電気絶縁性である。保護
膜層12を伴う受光体10が、画像形成サイクル中の暗
所で負にコロナ帯電されると、コロトロンからの陰イオ
ンは、保護膜層12の露出した外側画像形成表面20上
に配置される。付着した均一な負の電荷は、保護膜層1
2の露出した外側画像形成表面20の上部に留まる。画
像の露光ステップの間、像様露光から生じる光子(フォ
トン)は、電荷生成層16内の光導電性の顔料材料に吸
収される。光生成された正孔は、電荷移動層に注入さ
れ、この電荷移動層を横断する。これらの正孔はその
後、保護膜層に注入され、この保護膜層を横断する。電
荷の移動は、保護膜層の全体にわたって画像露光中に発
生する必要がある。保護膜層12の厚さは、保護膜層内
での電荷キャリアの移動度によって制限される。保護膜
層12における低移動度は、電荷キャリアが保護膜層を
横断する道筋の一部のみを横断するという結果をもたら
し、それにより所定の露光に対する放電量を減少させ
る。保護膜層12の厚さは、電荷キャリア移動度が10
-7cm2/Vsec以下である場合に、良質画像を得る
ためには、最大で約3マイクロメータに制限される。絶
縁性の電荷移動タイプの保護膜の一例は、ジヒドロキシ
アリールアミンを含有するLuckamide等の架橋
ポリアミドである。Luckamideは、大日本イン
キ化学工業(株)から販売されており、この保護膜にお
ける電荷キャリア移動度は10-7cm2/Vsec以下
である。
14の上に位置する絶縁性の電荷移動保護膜層12と共
に図示される。電荷生成層16は、電荷移動層14と導
電層18との間に挟装される。電荷生成層16は、光導
電性の顔料材料を含む。保護膜層12は、電荷移動層1
4の延長にあり、且つ本質的に電気絶縁性である。保護
膜層12を伴う受光体10が、画像形成サイクル中の暗
所で負にコロナ帯電されると、コロトロンからの陰イオ
ンは、保護膜層12の露出した外側画像形成表面20上
に配置される。付着した均一な負の電荷は、保護膜層1
2の露出した外側画像形成表面20の上部に留まる。画
像の露光ステップの間、像様露光から生じる光子(フォ
トン)は、電荷生成層16内の光導電性の顔料材料に吸
収される。光生成された正孔は、電荷移動層に注入さ
れ、この電荷移動層を横断する。これらの正孔はその
後、保護膜層に注入され、この保護膜層を横断する。電
荷の移動は、保護膜層の全体にわたって画像露光中に発
生する必要がある。保護膜層12の厚さは、保護膜層内
での電荷キャリアの移動度によって制限される。保護膜
層12における低移動度は、電荷キャリアが保護膜層を
横断する道筋の一部のみを横断するという結果をもたら
し、それにより所定の露光に対する放電量を減少させ
る。保護膜層12の厚さは、電荷キャリア移動度が10
-7cm2/Vsec以下である場合に、良質画像を得る
ためには、最大で約3マイクロメータに制限される。絶
縁性の電荷移動タイプの保護膜の一例は、ジヒドロキシ
アリールアミンを含有するLuckamide等の架橋
ポリアミドである。Luckamideは、大日本イン
キ化学工業(株)から販売されており、この保護膜にお
ける電荷キャリア移動度は10-7cm2/Vsec以下
である。
【0019】保護膜が半導電性である場合、電気絶縁性
の電荷移動保護膜層に関して例示された結果とは異なる
結果が生じる。半導電性の保護膜を伴う保護膜が被覆さ
れた受光体が暗所で負に帯電されると、画像状の露光の
前に、保護膜表面に配置された負の電荷は、(保護膜層
の導電性により)保護膜層と移動層との間の境界面に進
む。像様の露光ステップの間、光子は電荷生成層内の光
導電性の顔料材料に吸収される。結果として得られる光
生成された正孔は、電荷移動層に注入され、この電荷移
動層を横断し、そして受光体の放電を完了する。
の電荷移動保護膜層に関して例示された結果とは異なる
結果が生じる。半導電性の保護膜を伴う保護膜が被覆さ
れた受光体が暗所で負に帯電されると、画像状の露光の
前に、保護膜表面に配置された負の電荷は、(保護膜層
の導電性により)保護膜層と移動層との間の境界面に進
む。像様の露光ステップの間、光子は電荷生成層内の光
導電性の顔料材料に吸収される。結果として得られる光
生成された正孔は、電荷移動層に注入され、この電荷移
動層を横断し、そして受光体の放電を完了する。
【0020】保護膜層の半導電性は、別の方法でも達成
されることが可能である。例えば、実施の一形態におい
て、受光体の保護膜層は、導電性粒子(SnO2等)を
粒子の濃度が導電性粒子間の粒子の接触を確実にする程
度まで十分高くして、電気絶縁性のポリマーマトリック
ス内に含有することが可能である。この実施の形態にお
いて、接触する導電性粒子は鎖状を形成し、導電性は、
この鎖を介して移動する導電性粒子内の自由キャリアか
ら生じる。
されることが可能である。例えば、実施の一形態におい
て、受光体の保護膜層は、導電性粒子(SnO2等)を
粒子の濃度が導電性粒子間の粒子の接触を確実にする程
度まで十分高くして、電気絶縁性のポリマーマトリック
ス内に含有することが可能である。この実施の形態にお
いて、接触する導電性粒子は鎖状を形成し、導電性は、
この鎖を介して移動する導電性粒子内の自由キャリアか
ら生じる。
【0021】図2に示される別の実施の形態において、
受光体24の保護膜層22は、電荷移動マトリックス2
7中に分散する低濃度の電荷注入粒子26を含有し、こ
の電荷移動マトリックス27は、高分子バインダ中に分
散する電荷移動分子を含有している。この実施の形態に
おいて、自由電荷は、電荷注入粒子26から電荷移動マ
トリックスへと注入され、それによってコロナによって
付着させられた負の電荷は、保護膜層22の露出した外
側画像形成表面28から保護膜層22と電荷移動層14
との間の境界面30へと移動する。
受光体24の保護膜層22は、電荷移動マトリックス2
7中に分散する低濃度の電荷注入粒子26を含有し、こ
の電荷移動マトリックス27は、高分子バインダ中に分
散する電荷移動分子を含有している。この実施の形態に
おいて、自由電荷は、電荷注入粒子26から電荷移動マ
トリックスへと注入され、それによってコロナによって
付着させられた負の電荷は、保護膜層22の露出した外
側画像形成表面28から保護膜層22と電荷移動層14
との間の境界面30へと移動する。
【0022】図3に示されている本発明を構成している
実施の形態において、受光体34の保護膜層32は、導
電性の電荷移動マトリックス38中に分散する低濃度の
電荷注入粒子36を含有し、この導電性の電荷移動マト
リックス38は、高分子バインダ中に分散する電荷移動
分子及び酸化電荷移動分子を含有している。均一な負の
電荷が形成された後、導電性の電荷移動マトリックス3
8からの自由電荷、並びに電荷注入粒子36からの自由
電荷は、導電性の電荷移動マトリックス38へ注入さ
れ、それによってコロナによって付着させられた負の電
荷は、保護膜層32の露出した外側画像形成表面40か
ら保護膜層32と電荷移動層14との間の境界面へと移
動する。
実施の形態において、受光体34の保護膜層32は、導
電性の電荷移動マトリックス38中に分散する低濃度の
電荷注入粒子36を含有し、この導電性の電荷移動マト
リックス38は、高分子バインダ中に分散する電荷移動
分子及び酸化電荷移動分子を含有している。均一な負の
電荷が形成された後、導電性の電荷移動マトリックス3
8からの自由電荷、並びに電荷注入粒子36からの自由
電荷は、導電性の電荷移動マトリックス38へ注入さ
れ、それによってコロナによって付着させられた負の電
荷は、保護膜層32の露出した外側画像形成表面40か
ら保護膜層32と電荷移動層14との間の境界面へと移
動する。
【0023】半導電性の保護膜層の実施の形態において
は、コロナによって付着させられた負の電荷は、保護膜
層と電荷移動層との間の境界面に効果的に到達でき、光
誘起放電曲線(PIDC)は保護膜層の存在により影響
を及ぼされることがない。PIDCの考察においては、
保護膜層の厚さには如何なる制限も与えられない。保護
膜層の厚さの制限は、変調伝達関数(MTF)の考察に
より定められる。電荷移動層上の電荷パターン(電荷
像)は、露出した外側画像形成表面上に電界パターンを
もたらす。この電界は、電荷パターンの周波数の関数で
あり、且つ保護膜層と電荷移動層との間の境界面からの
垂直距離の関数である。現像ステップの間、帯電された
トナー粒子は、電界によって受光体の表面へと動かされ
る。電荷パターン上に保護膜層を有することにより、保
護膜層の露出した外側画像形成表面での電界は減少す
る。この減少は、高周波数の画像パターンでは、より大
きい。画像周波数の関数としてトナー粒子が感じる電界
強度が、変調伝達関数(MTF)と呼ばれる。
は、コロナによって付着させられた負の電荷は、保護膜
層と電荷移動層との間の境界面に効果的に到達でき、光
誘起放電曲線(PIDC)は保護膜層の存在により影響
を及ぼされることがない。PIDCの考察においては、
保護膜層の厚さには如何なる制限も与えられない。保護
膜層の厚さの制限は、変調伝達関数(MTF)の考察に
より定められる。電荷移動層上の電荷パターン(電荷
像)は、露出した外側画像形成表面上に電界パターンを
もたらす。この電界は、電荷パターンの周波数の関数で
あり、且つ保護膜層と電荷移動層との間の境界面からの
垂直距離の関数である。現像ステップの間、帯電された
トナー粒子は、電界によって受光体の表面へと動かされ
る。電荷パターン上に保護膜層を有することにより、保
護膜層の露出した外側画像形成表面での電界は減少す
る。この減少は、高周波数の画像パターンでは、より大
きい。画像周波数の関数としてトナー粒子が感じる電界
強度が、変調伝達関数(MTF)と呼ばれる。
【0024】当該技術において電子写真画像形成部材は
公知である。電子写真画像形成部材は、如何なる好適な
技術で製造されることも可能である。一般に、可撓性の
又は剛性の支持体が導電性表面と共に与えられる。その
後、電荷生成層が導電性表面に塗布される。電荷生成層
が塗布される前に、電荷ブロッキング層が選択的に、導
電性表面に塗布されてもよい。希望に応じて、接着層が
電荷ブロッキング層と電荷生成層との間で用いられても
よい。通常、電荷生成層は、電荷ブロッキング層上に塗
布され、電荷移動層は電荷生成層上に形成される。この
構造においては、電荷生成層は電荷移動層の上又は下に
位置し得る。
公知である。電子写真画像形成部材は、如何なる好適な
技術で製造されることも可能である。一般に、可撓性の
又は剛性の支持体が導電性表面と共に与えられる。その
後、電荷生成層が導電性表面に塗布される。電荷生成層
が塗布される前に、電荷ブロッキング層が選択的に、導
電性表面に塗布されてもよい。希望に応じて、接着層が
電荷ブロッキング層と電荷生成層との間で用いられても
よい。通常、電荷生成層は、電荷ブロッキング層上に塗
布され、電荷移動層は電荷生成層上に形成される。この
構造においては、電荷生成層は電荷移動層の上又は下に
位置し得る。
【0025】支持体は、不透明であるか又は実質的に透
明であってよく、所望の機械特性を有する如何なる適当
な材料をも含み得る。従って、支持体は、無機又は有機
組成物等の非導電性又は導電性材料から成る層を含み得
る。非導電性材料としては、薄いウェブと同程度の可撓
性があるポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、及びポリウレタン等を含む、非導電性で知られる様
々な樹脂が使用され得る。導電性支持体は、例えば、ア
ルミニウム、ニッケル、鋼、及び銅等の任意の金属、又
は炭素及び金属粉等の導電性物質が入れられた上述のよ
うな高分子材料、又は有機導電性材料であってよい。電
気絶縁性又は導電性の支持体は、可撓性のエンドレスベ
ルト、ウェブ、剛性の円筒、及びシート(薄板)等の形
状であってよい。
明であってよく、所望の機械特性を有する如何なる適当
な材料をも含み得る。従って、支持体は、無機又は有機
組成物等の非導電性又は導電性材料から成る層を含み得
る。非導電性材料としては、薄いウェブと同程度の可撓
性があるポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、及びポリウレタン等を含む、非導電性で知られる様
々な樹脂が使用され得る。導電性支持体は、例えば、ア
ルミニウム、ニッケル、鋼、及び銅等の任意の金属、又
は炭素及び金属粉等の導電性物質が入れられた上述のよ
うな高分子材料、又は有機導電性材料であってよい。電
気絶縁性又は導電性の支持体は、可撓性のエンドレスベ
ルト、ウェブ、剛性の円筒、及びシート(薄板)等の形
状であってよい。
【0026】支持体層の厚さは、所望の強度及び経済的
要件を含む、多数の要素に依存する。従って、ドラムの
場合、支持体層は、例えば、数センチに及ぶ厚さ、又は
1ミリメータ未満の最小厚さでもあり得る。
要件を含む、多数の要素に依存する。従って、ドラムの
場合、支持体層は、例えば、数センチに及ぶ厚さ、又は
1ミリメータ未満の最小厚さでもあり得る。
【0027】支持体層が導電性でない場合の実施の形態
においては、支持体層の表面は、導電性のコーティング
により導電性を与えられ得る。導電性のコーティングの
厚さは、光透過性、所望される可撓性の程度、及び経済
的な要因に応じて、実質的に広い範囲にわたって変わり
得る。従って、可撓性の光反応性の画像形成装置では、
導電性のコーティングの厚さは、約20オングストロー
ム乃至約750オングストロームであってよい。可撓性
の導電性のコーティングとして導電性の金属層が形成さ
れてもよく、例えば支持体上に真空蒸着技法又は電着塗
装等の任意の好適な被覆技法によって形成されてもよ
い。代表的な金属には、アルミニウム、ジルコニウム、
ニオブ、タンタル、バナジウム並びにハフニウム、チタ
ン、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、タングステン、
及びモリブデン等が含まれる。
においては、支持体層の表面は、導電性のコーティング
により導電性を与えられ得る。導電性のコーティングの
厚さは、光透過性、所望される可撓性の程度、及び経済
的な要因に応じて、実質的に広い範囲にわたって変わり
得る。従って、可撓性の光反応性の画像形成装置では、
導電性のコーティングの厚さは、約20オングストロー
ム乃至約750オングストロームであってよい。可撓性
の導電性のコーティングとして導電性の金属層が形成さ
れてもよく、例えば支持体上に真空蒸着技法又は電着塗
装等の任意の好適な被覆技法によって形成されてもよ
い。代表的な金属には、アルミニウム、ジルコニウム、
ニオブ、タンタル、バナジウム並びにハフニウム、チタ
ン、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、タングステン、
及びモリブデン等が含まれる。
【0028】正孔ブロッキング層が任意で支持体に塗布
され得る。隣接する光導電層とその下に位置する支持体
の導電性表面との間の正孔に対し、電子障壁を形成する
ことが可能である如何なる好適で一般的なブロッキング
層も利用され得る。
され得る。隣接する光導電層とその下に位置する支持体
の導電性表面との間の正孔に対し、電子障壁を形成する
ことが可能である如何なる好適で一般的なブロッキング
層も利用され得る。
【0029】接着層が選択的に正孔ブロッキング層に塗
布され得る。当該技術で公知である任意の好適な接着層
が利用され得る。代表的な接着層材料には、例えば、ポ
リエステル、及びポリウレタン等が含まれる。約0.0
5マイクロメータ乃至約0.3マイクロメータの厚さの
接着層で良好な結果を得ることができる。接着層コーテ
ィング混合物を電荷ブロッキング層に塗布するための従
来の技術には、スプレー(噴霧)、ディップコーティン
グ(浸漬塗布)、ロールコーティング、線巻ロッドコー
ティング、グラビアコーティング、及びバード塗布器コ
ーティング等が含まれる。塗布されたコーティングの乾
燥は、オーブン乾燥、赤外輻射乾燥、及び自然乾燥等の
任意の好適な従来技術により行われ得る。
布され得る。当該技術で公知である任意の好適な接着層
が利用され得る。代表的な接着層材料には、例えば、ポ
リエステル、及びポリウレタン等が含まれる。約0.0
5マイクロメータ乃至約0.3マイクロメータの厚さの
接着層で良好な結果を得ることができる。接着層コーテ
ィング混合物を電荷ブロッキング層に塗布するための従
来の技術には、スプレー(噴霧)、ディップコーティン
グ(浸漬塗布)、ロールコーティング、線巻ロッドコー
ティング、グラビアコーティング、及びバード塗布器コ
ーティング等が含まれる。塗布されたコーティングの乾
燥は、オーブン乾燥、赤外輻射乾燥、及び自然乾燥等の
任意の好適な従来技術により行われ得る。
【0030】電荷生成(光生成)バインダ層におけるマ
トリックスとして、高分子膜を形成する如何なる好適な
バインダ材料も使用することが可能である。代表的な有
機高分子膜を形成するバインダには、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリス
チレン、ポリアリールエーテル、ポリアリールスルホ
ン、ポリブタジエン、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポ
リメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ酢
酸ビニル、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリビ
ニルアセタール、アミノ樹脂、フェニレンオキシド樹
脂、テレフタル酸樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、及びフェノール樹脂等の熱可塑性及び熱硬化性樹脂
が含まれる。光生成組成物又は顔料は、樹脂状バインダ
組成物中に様々な量で存在する。しかしながら、一般に
は、約5体積%乃至約90体積%の光生成顔料が、約1
0体積%乃至約95体積%の樹脂状バインダに分散され
ており、好ましくは約20体積%乃至約30体積%の光
生成顔料が、約70体積%乃至約80体積%の樹脂状バ
インダ組成物に分散されている。また、光生成層は、真
空昇華により形成されることが可能であり、その場合に
はバインダは用いられない。
トリックスとして、高分子膜を形成する如何なる好適な
バインダ材料も使用することが可能である。代表的な有
機高分子膜を形成するバインダには、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリス
チレン、ポリアリールエーテル、ポリアリールスルホ
ン、ポリブタジエン、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポ
リメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ酢
酸ビニル、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリビ
ニルアセタール、アミノ樹脂、フェニレンオキシド樹
脂、テレフタル酸樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、及びフェノール樹脂等の熱可塑性及び熱硬化性樹脂
が含まれる。光生成組成物又は顔料は、樹脂状バインダ
組成物中に様々な量で存在する。しかしながら、一般に
は、約5体積%乃至約90体積%の光生成顔料が、約1
0体積%乃至約95体積%の樹脂状バインダに分散され
ており、好ましくは約20体積%乃至約30体積%の光
生成顔料が、約70体積%乃至約80体積%の樹脂状バ
インダ組成物に分散されている。また、光生成層は、真
空昇華により形成されることが可能であり、その場合に
はバインダは用いられない。
【0031】光生成層コーティング混合物を混合するた
め、またその後この混合物を塗布するためには、任意の
好適な従来技術を利用することが可能である。代表的な
塗布技術には、スプレー、ディップコーティング、ロー
ルコーティング、線巻ロッドコーティング、及び真空昇
華等が含まれる。幾つかの適用例では、生成層はドット
パターン又はラインパターン(線状斑)で形成され得
る。塗布された層からの溶媒の除去は、オーブン乾燥、
赤外輻射乾燥、及び自然乾燥等の任意の好適な従来技術
で達成されることが可能である。
め、またその後この混合物を塗布するためには、任意の
好適な従来技術を利用することが可能である。代表的な
塗布技術には、スプレー、ディップコーティング、ロー
ルコーティング、線巻ロッドコーティング、及び真空昇
華等が含まれる。幾つかの適用例では、生成層はドット
パターン又はラインパターン(線状斑)で形成され得
る。塗布された層からの溶媒の除去は、オーブン乾燥、
赤外輻射乾燥、及び自然乾燥等の任意の好適な従来技術
で達成されることが可能である。
【0032】電荷移動層は、ポリカーボネート等の膜を
形成する電気に不活性なポリマー中に溶解又は分子分散
した、電荷移動小分子を含み得る。ここで用いられた用
語「溶解」とは、小分子がポリマーに溶解される溶液
を、均一相を形成するように形成すること、と本明細書
では定義される。ここで用いられた「分子分散」という
表現は、電荷移動小分子がポリマー中に分散し、この小
分子が分子規模でポリマー中に分散していること、と本
明細書では定義される。任意の好適な電荷移動又は電気
活性な小分子が、本発明の電荷移動層において使用され
得る。電荷を移動する「小分子」という表現は、移動層
内で光生成される自由電荷が電荷移動層全体にわたって
移動することを可能にするモノマーとして、本明細書で
は定義される。代表的な電荷移動小分子には、例えば、
1−フェニル−3−(4’−ジエチルアミノスチリル)
−S−(4”ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン等の
ピラゾリン類、N,N’ジフェニル−N,N’−ビス
(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−
4,4’−ジアミン等のジアミン類、N−フェニル−N
−メチル−3−(9−エチル)カルバジルヒドラゾン及
び4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,2−ジフ
ェニルヒドラゾン等のヒドラゾン類、2,5−ビス(4
−N,N’ジエチルアミノフェニル)−1,2,4−オ
クサジアゾール等のオクサジアゾール類、及びスチルベ
ン類等が含まれる。しかしながら、サイクルアップ(cy
cle-up)を回避するために、電荷移動層は、トリフェニ
ルメタンを実質上含むべきではない。上述のように、好
適な電気活性な小分子電荷移動化合物は、電気不活性な
高分子膜形成材料に溶解又は分子分散される。顔料から
電荷生成層への高効率での正孔の注入を可能にし、電荷
移動層全体にわたって非常に短い走行時間で正孔を移動
させる小分子電荷移動化合物は、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’
−ビフェニル)−4,4’−ジアミンである。
形成する電気に不活性なポリマー中に溶解又は分子分散
した、電荷移動小分子を含み得る。ここで用いられた用
語「溶解」とは、小分子がポリマーに溶解される溶液
を、均一相を形成するように形成すること、と本明細書
では定義される。ここで用いられた「分子分散」という
表現は、電荷移動小分子がポリマー中に分散し、この小
分子が分子規模でポリマー中に分散していること、と本
明細書では定義される。任意の好適な電荷移動又は電気
活性な小分子が、本発明の電荷移動層において使用され
得る。電荷を移動する「小分子」という表現は、移動層
内で光生成される自由電荷が電荷移動層全体にわたって
移動することを可能にするモノマーとして、本明細書で
は定義される。代表的な電荷移動小分子には、例えば、
1−フェニル−3−(4’−ジエチルアミノスチリル)
−S−(4”ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン等の
ピラゾリン類、N,N’ジフェニル−N,N’−ビス
(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−
4,4’−ジアミン等のジアミン類、N−フェニル−N
−メチル−3−(9−エチル)カルバジルヒドラゾン及
び4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,2−ジフ
ェニルヒドラゾン等のヒドラゾン類、2,5−ビス(4
−N,N’ジエチルアミノフェニル)−1,2,4−オ
クサジアゾール等のオクサジアゾール類、及びスチルベ
ン類等が含まれる。しかしながら、サイクルアップ(cy
cle-up)を回避するために、電荷移動層は、トリフェニ
ルメタンを実質上含むべきではない。上述のように、好
適な電気活性な小分子電荷移動化合物は、電気不活性な
高分子膜形成材料に溶解又は分子分散される。顔料から
電荷生成層への高効率での正孔の注入を可能にし、電荷
移動層全体にわたって非常に短い走行時間で正孔を移動
させる小分子電荷移動化合物は、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’
−ビフェニル)−4,4’−ジアミンである。
【0033】電荷移動層内で電気活性分子を分散させる
ために使用され得る好適な電気不活性な高分子バインダ
は、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニレ
ン)カーボネート(ビスフェノール−A−ポリカーボネ
ートとも呼ばれる)、及びポリ(4,4’−ジフェニル
−1,1’−シクロヘキサンカーボネート)等である。
他の代表的な不活性樹脂バインダには、ポリエステル、
ポリアリーレート、ポリアクリレート、ポリエーテル、
及びポリスルホン等が含まれる。重量平均分子量は、例
えば約20,000乃至約150,000の範囲で、変化し得る。
ために使用され得る好適な電気不活性な高分子バインダ
は、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニレ
ン)カーボネート(ビスフェノール−A−ポリカーボネ
ートとも呼ばれる)、及びポリ(4,4’−ジフェニル
−1,1’−シクロヘキサンカーボネート)等である。
他の代表的な不活性樹脂バインダには、ポリエステル、
ポリアリーレート、ポリアクリレート、ポリエーテル、
及びポリスルホン等が含まれる。重量平均分子量は、例
えば約20,000乃至約150,000の範囲で、変化し得る。
【0034】電気不活性な高分子バインダ内で溶解又は
分子分散される小分子電荷移動化合物に代わって、電荷
移動層は、任意の好適な電荷移動ポリマーを含むことが
できる。代表的な電荷移動ポリマーは、N,N’−ジフ
ェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−
(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン及びジ
エチレングリコールビスクロロホルメートの縮合から得
られるポリマーである。別の代表的な電荷移動ポリマー
は、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒド
ロキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−
ジアミン及びセバコイル塩化物の縮合から得られるポリ
[(N,N’−ビス−3−オキシフィニル)−N,N’
−ジフェニル−(1,1’−ビフェニル)−(4,4’
−ジアミン)−コ−セバコイル]ポリエステルである。
分子分散される小分子電荷移動化合物に代わって、電荷
移動層は、任意の好適な電荷移動ポリマーを含むことが
できる。代表的な電荷移動ポリマーは、N,N’−ジフ
ェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−
(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン及びジ
エチレングリコールビスクロロホルメートの縮合から得
られるポリマーである。別の代表的な電荷移動ポリマー
は、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒド
ロキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−
ジアミン及びセバコイル塩化物の縮合から得られるポリ
[(N,N’−ビス−3−オキシフィニル)−N,N’
−ジフェニル−(1,1’−ビフェニル)−(4,4’
−ジアミン)−コ−セバコイル]ポリエステルである。
【0035】電荷移動層コーティング混合物を混合する
ために、またその後この混合物を電荷生成層に塗布する
ために、任意の好適な従来技術を利用することが可能で
ある。代表的な塗布技術には、スプレー、ディップコー
ティング、ロールコーティング、及び線巻ロッドコーテ
ィング等が含まれる。塗布されたコーティングの乾燥
は、オーブン乾燥、赤外輻射乾燥、及び自然乾燥等の任
意の好適な従来技術で達成することが可能である。
ために、またその後この混合物を電荷生成層に塗布する
ために、任意の好適な従来技術を利用することが可能で
ある。代表的な塗布技術には、スプレー、ディップコー
ティング、ロールコーティング、及び線巻ロッドコーテ
ィング等が含まれる。塗布されたコーティングの乾燥
は、オーブン乾燥、赤外輻射乾燥、及び自然乾燥等の任
意の好適な従来技術で達成することが可能である。
【0036】一般に、電荷移動層の厚さは、約10乃至
約50マイクロメータであるが、この範囲外の厚さも使
用可能である。正孔移動層は、正孔移動層上の静電潜像
の形成及び保持を妨げるに十分な量の照度が存在しない
状態では、正孔移動層上に配置された静電荷が伝導され
ない程度までには絶縁体である必要がある。一般に、正
孔移動層と電荷生成層の厚さの比率は、約2:1乃至2
00:1の範囲で維持されることが好ましく、幾つかの
例では400:1程度まで可能である。言い換えると、
電荷移動層は、使用目的の範囲内の可視光又は輻射線に
対しては実質的に非吸収性であるが、光導電層(即ち、
電荷生成層)からの光生成された正孔の注入が可能であ
り、また活性層の表面上の表面電荷を選択的に放電する
ためにこれらの正孔がこの電荷移動層を介して移動する
ことが可能である点で、電気的に「活性」である。
約50マイクロメータであるが、この範囲外の厚さも使
用可能である。正孔移動層は、正孔移動層上の静電潜像
の形成及び保持を妨げるに十分な量の照度が存在しない
状態では、正孔移動層上に配置された静電荷が伝導され
ない程度までには絶縁体である必要がある。一般に、正
孔移動層と電荷生成層の厚さの比率は、約2:1乃至2
00:1の範囲で維持されることが好ましく、幾つかの
例では400:1程度まで可能である。言い換えると、
電荷移動層は、使用目的の範囲内の可視光又は輻射線に
対しては実質的に非吸収性であるが、光導電層(即ち、
電荷生成層)からの光生成された正孔の注入が可能であ
り、また活性層の表面上の表面電荷を選択的に放電する
ためにこれらの正孔がこの電荷移動層を介して移動する
ことが可能である点で、電気的に「活性」である。
【0037】本発明の電子写真画像形成部材は、少なく
とも1つの写真画像形成層と、半導電性の保護膜層と、
を含み、この半導電性の保護膜層は、架橋ポリアミド、
電荷移動分子、及び酸化電荷移動分子を含む電荷移動連
続マトリックス中に分散した、電荷注入可能な微粒子を
含み、この連続マトリックスは、アミド窒素原子に結合
するメトキシメチル基を含有する架橋可能なアルコール
可溶性ポリアミドと、約3未満のpKaを有する酸と、
ホルムアルデヒド発生架橋剤、アルコキシラート架橋
剤、メチロールアミン架橋剤、及びこれらの混合物から
なる群から選択される架橋剤と、ジヒドロキシアリール
アミンと、アルコール溶媒、希釈剤、及びこれらの混合
物からなる群から選択される液体と、を含む第1の溶液
と、アミド窒素原子に結合するメトキシメチル基を含有
しない架橋可能なアルコール可溶性ポリアミドと、約3
未満のpKaを有する酸と、ホルムアルデヒド発生架橋
剤、アルコキシラート架橋剤、メチロールアミン架橋
剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される架橋
剤と、ジヒドロキシアリールアミンと、アルコール溶
媒、希釈剤、及びこれらの混合物からなる群から選択さ
れる液体と、を含む第2の溶液と、から選択される溶液
から形成される。
とも1つの写真画像形成層と、半導電性の保護膜層と、
を含み、この半導電性の保護膜層は、架橋ポリアミド、
電荷移動分子、及び酸化電荷移動分子を含む電荷移動連
続マトリックス中に分散した、電荷注入可能な微粒子を
含み、この連続マトリックスは、アミド窒素原子に結合
するメトキシメチル基を含有する架橋可能なアルコール
可溶性ポリアミドと、約3未満のpKaを有する酸と、
ホルムアルデヒド発生架橋剤、アルコキシラート架橋
剤、メチロールアミン架橋剤、及びこれらの混合物から
なる群から選択される架橋剤と、ジヒドロキシアリール
アミンと、アルコール溶媒、希釈剤、及びこれらの混合
物からなる群から選択される液体と、を含む第1の溶液
と、アミド窒素原子に結合するメトキシメチル基を含有
しない架橋可能なアルコール可溶性ポリアミドと、約3
未満のpKaを有する酸と、ホルムアルデヒド発生架橋
剤、アルコキシラート架橋剤、メチロールアミン架橋
剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される架橋
剤と、ジヒドロキシアリールアミンと、アルコール溶
媒、希釈剤、及びこれらの混合物からなる群から選択さ
れる液体と、を含む第2の溶液と、から選択される溶液
から形成される。
【0038】正孔絶縁膜を形成する任意の好適な架橋可
能なアルコール可溶性ポリアミドポリマーが、本発明の
保護膜において使用されることが可能である。全てのポ
リアミドの中には2つのクラスが存在する。即ち、メト
キシメチル基を含有するアルコールポリアミドから成る
第1のクラスと、メトキシメチル基を含まない他のアル
コール可溶性ポリアミドから成る第2のクラスである。
任意の好適なホルムアルデヒド発生架橋剤、アルコキシ
ラート架橋剤、メチロールアミン架橋剤、又はこれらの
混合物が、メトキシメチル基を含有する第1のクラスの
アルコール可溶性ポリアミドの架橋を促進するために使
用されることができる。代表的なホルムアルデヒド発生
物質には、例えば、トリオキサン、1,3−ジオキソラ
ン、ジメトキシメタン、ヒドロキシメチル置換メラミン
類、及びホルマリン等が含まれる。ここで使用される
「ホルムアルデヒド発生物質」という表現は、潜在的な
ホルムアルデヒド又はメチレンジオキシ又はヒドロキシ
メチルエーテル基の供給源として定義される。
能なアルコール可溶性ポリアミドポリマーが、本発明の
保護膜において使用されることが可能である。全てのポ
リアミドの中には2つのクラスが存在する。即ち、メト
キシメチル基を含有するアルコールポリアミドから成る
第1のクラスと、メトキシメチル基を含まない他のアル
コール可溶性ポリアミドから成る第2のクラスである。
任意の好適なホルムアルデヒド発生架橋剤、アルコキシ
ラート架橋剤、メチロールアミン架橋剤、又はこれらの
混合物が、メトキシメチル基を含有する第1のクラスの
アルコール可溶性ポリアミドの架橋を促進するために使
用されることができる。代表的なホルムアルデヒド発生
物質には、例えば、トリオキサン、1,3−ジオキソラ
ン、ジメトキシメタン、ヒドロキシメチル置換メラミン
類、及びホルマリン等が含まれる。ここで使用される
「ホルムアルデヒド発生物質」という表現は、潜在的な
ホルムアルデヒド又はメチレンジオキシ又はヒドロキシ
メチルエーテル基の供給源として定義される。
【0039】代表的なアルコキシラート架橋剤は、例え
ば、ヘキサメトキシメチルメラミン(例えば、Cyme
l303)、ジメトキシメタン(メチラール)、メトキ
シメチルメラミン、ブチルエーテル化メラミン樹脂、メ
チルエーテル化メラミン樹脂、メチルブチルエーテル化
メラミン樹脂、及びメチルイソブチルエーテル化メラミ
ン樹脂等を含むアルコキシラート(アルコキシル化され
た化合物)である。ここで用いられる「アルコキシラー
ト架橋剤」という表現は、アルコキシアルキル官能基を
有する架橋剤として定義される。アルコキシアルキル基
はROR’−で表現することができ、Rは1乃至4個の
炭素原子を含有するアルキル基であり、R’は1乃至4
個の炭素原子を含有するアルキレン又はイソアルキレン
基である。好ましいアルコキシラート架橋剤は、次の式
により表わされるヘキサメトキシメチルメラミンであ
る。
ば、ヘキサメトキシメチルメラミン(例えば、Cyme
l303)、ジメトキシメタン(メチラール)、メトキ
シメチルメラミン、ブチルエーテル化メラミン樹脂、メ
チルエーテル化メラミン樹脂、メチルブチルエーテル化
メラミン樹脂、及びメチルイソブチルエーテル化メラミ
ン樹脂等を含むアルコキシラート(アルコキシル化され
た化合物)である。ここで用いられる「アルコキシラー
ト架橋剤」という表現は、アルコキシアルキル官能基を
有する架橋剤として定義される。アルコキシアルキル基
はROR’−で表現することができ、Rは1乃至4個の
炭素原子を含有するアルキル基であり、R’は1乃至4
個の炭素原子を含有するアルキレン又はイソアルキレン
基である。好ましいアルコキシラート架橋剤は、次の式
により表わされるヘキサメトキシメチルメラミンであ
る。
【0040】
【化5】
【0041】ここで用いられる「メチロールアミン架橋
剤」という表現は、>N−CH2OH官能基を有する架
橋剤として定義される。代表的なメチロールアミン架橋
剤の例には、トリメチロールメラミン、及びヘキサメチ
ロールメラミン等が挙げられる。メチロールアミン架橋
剤は、例えば、>N−CH2OH基を含有するメチロー
ルメラミンを形成するための好適な条件下において、メ
ラミン及びホルムアルデヒドを適切な比率で反応槽内で
混合することにより調製することが可能である。代表的
なメチロールアミンは、次の構造式により表わされるヘ
キサメチロールメラミンである。
剤」という表現は、>N−CH2OH官能基を有する架
橋剤として定義される。代表的なメチロールアミン架橋
剤の例には、トリメチロールメラミン、及びヘキサメチ
ロールメラミン等が挙げられる。メチロールアミン架橋
剤は、例えば、>N−CH2OH基を含有するメチロー
ルメラミンを形成するための好適な条件下において、メ
ラミン及びホルムアルデヒドを適切な比率で反応槽内で
混合することにより調製することが可能である。代表的
なメチロールアミンは、次の構造式により表わされるヘ
キサメチロールメラミンである。
【0042】
【化6】
【0043】これらのメチロール生成物は、アルコキシ
ラートメラミン(例えば、メトキシルメチルメラミン)
を形成するためにアルコキシル化されることが可能であ
る。従って、メラミン及びホルムアルデヒドの縮合物
は、メトキシメチル化された物質のための前駆物質であ
る。ヘキサメチロールメラミンは、ヘキサメトキシメチ
ルメラミンと同様の架橋の方法で作用する。
ラートメラミン(例えば、メトキシルメチルメラミン)
を形成するためにアルコキシル化されることが可能であ
る。従って、メラミン及びホルムアルデヒドの縮合物
は、メトキシメチル化された物質のための前駆物質であ
る。ヘキサメチロールメラミンは、ヘキサメトキシメチ
ルメラミンと同様の架橋の方法で作用する。
【0044】アルコキシラート架橋剤及びメチロールア
ミン架橋剤は市販されている。代表的な市販の架橋剤の
例には、ヘキサメトキシメチルメラミン等のアミン誘導
体、及び/又はアミン(例えば、メラミン、ジアジン、
尿素、環状エチレン尿素、環状プロピレン尿素、チオ尿
素、環状エチレンチオ尿素、アジリジン、アルキルメラ
ミン、アリールメラミン、ベンゾグアナミン、グアナミ
ン、アルキルグアナミン及びアリールグアナミン)とア
ルデヒドとの縮合物(例えば、ホルムアルデヒド)が挙
げられる。好ましい架橋剤は、メラミンとホルムアルデ
ヒドとの縮合物である。縮合物は、任意でアルコキシル
化されることが可能である。架橋剤の重量平均分子量
は、好ましくは2000未満であり、より好ましくは1
500未満であり、特に250乃至500の範囲である
ことが特に好ましい。市販の架橋剤の例には、CYME
L1168、CYMEL1161、及びCYMEL11
58(米国ニュージャージー州07424、ウェストぺ
イターソン、ファイブギャレットマウンテンプラザのCY
TEC Industries, Inc.から販売されている);RESI
MENE755及びRESIMENE4514(Monsan
to Chemical Co.から販売されている);U−VAN2
0SE−60及びU−VAN225(三井東圧化学
(株)から販売されている)、並びにSUPERBEC
KAMINE G840及びSUPERBECKAMI
NE G821(大日本インキ化学工業(株)から販売
されている)等のブチルエーテル化メラミン樹脂(ブト
キシメチルメラミン樹脂);CYMEL303、CYM
EL325、CYMEL327、CYMEL350及び
CYMEL370(三井サイアナミッド(株)から販売
されている)、NIKARAK MS17及びNIKA
RAK MS15(三和化学(株)から販売されてい
る)、Resimene741(Monsanto Chemical C
o.,Ltd.から販売されている)、SUMIMAL M−
100、SUMIMALM−40S及びSUMIMAL
M55(住友化学(株)から販売されている)等のメ
チルエーテル化メラミン樹脂(メトキシメチルメラミン
樹脂);CYMEL235、CYMEL202、CYM
EL238、CYMEL254、CYMEL272及び
CYMEL1130(三井サイアナミッド(株)から販
売されている)、及びSUMIMAL M66B(住友
化学(株)から販売されている)等のメチルブチルエー
テル化メラミン樹脂(メトキシ/ブトキシメチルメラミ
ン);及びCYMEL XV805(三井サイアナミッ
ド(株)から販売されている)及びNIKARAK M
S95(三和化学(株)から販売されている)等のメチ
ルイソブチルエーテル化メラミン樹脂(メトキシ/イソ
ブトキシメラミン樹脂)が挙げられる。メチル化メラミ
ン樹脂等の更に他のアルコキシラートメラミン樹脂に
は、CYMEL300、CYMEL301及びCYME
L350(American Cyanamid Companyから販売されて
いる)が含まれる。
ミン架橋剤は市販されている。代表的な市販の架橋剤の
例には、ヘキサメトキシメチルメラミン等のアミン誘導
体、及び/又はアミン(例えば、メラミン、ジアジン、
尿素、環状エチレン尿素、環状プロピレン尿素、チオ尿
素、環状エチレンチオ尿素、アジリジン、アルキルメラ
ミン、アリールメラミン、ベンゾグアナミン、グアナミ
ン、アルキルグアナミン及びアリールグアナミン)とア
ルデヒドとの縮合物(例えば、ホルムアルデヒド)が挙
げられる。好ましい架橋剤は、メラミンとホルムアルデ
ヒドとの縮合物である。縮合物は、任意でアルコキシル
化されることが可能である。架橋剤の重量平均分子量
は、好ましくは2000未満であり、より好ましくは1
500未満であり、特に250乃至500の範囲である
ことが特に好ましい。市販の架橋剤の例には、CYME
L1168、CYMEL1161、及びCYMEL11
58(米国ニュージャージー州07424、ウェストぺ
イターソン、ファイブギャレットマウンテンプラザのCY
TEC Industries, Inc.から販売されている);RESI
MENE755及びRESIMENE4514(Monsan
to Chemical Co.から販売されている);U−VAN2
0SE−60及びU−VAN225(三井東圧化学
(株)から販売されている)、並びにSUPERBEC
KAMINE G840及びSUPERBECKAMI
NE G821(大日本インキ化学工業(株)から販売
されている)等のブチルエーテル化メラミン樹脂(ブト
キシメチルメラミン樹脂);CYMEL303、CYM
EL325、CYMEL327、CYMEL350及び
CYMEL370(三井サイアナミッド(株)から販売
されている)、NIKARAK MS17及びNIKA
RAK MS15(三和化学(株)から販売されてい
る)、Resimene741(Monsanto Chemical C
o.,Ltd.から販売されている)、SUMIMAL M−
100、SUMIMALM−40S及びSUMIMAL
M55(住友化学(株)から販売されている)等のメ
チルエーテル化メラミン樹脂(メトキシメチルメラミン
樹脂);CYMEL235、CYMEL202、CYM
EL238、CYMEL254、CYMEL272及び
CYMEL1130(三井サイアナミッド(株)から販
売されている)、及びSUMIMAL M66B(住友
化学(株)から販売されている)等のメチルブチルエー
テル化メラミン樹脂(メトキシ/ブトキシメチルメラミ
ン);及びCYMEL XV805(三井サイアナミッ
ド(株)から販売されている)及びNIKARAK M
S95(三和化学(株)から販売されている)等のメチ
ルイソブチルエーテル化メラミン樹脂(メトキシ/イソ
ブトキシメラミン樹脂)が挙げられる。メチル化メラミ
ン樹脂等の更に他のアルコキシラートメラミン樹脂に
は、CYMEL300、CYMEL301及びCYME
L350(American Cyanamid Companyから販売されて
いる)が含まれる。
【0045】コーティング組成物中のトリオキサン等の
ホルムアルデヒド発生物質は、アミド窒素原子に結合す
るメトキシメチル基を含有する架橋可能なアルコール可
溶性ポリアミドを、架橋させるために供される。コーテ
ィング組成物は、アミド窒素原子に結合するメトキシメ
チル基を含有する架橋可能なアルコール可溶性ポリアミ
ドの全重量に対して、約5重量%乃至約10重量%のト
リオキサンを含むことが好ましい。シュウ酸及びトリオ
キサンの組合せは、低温でのポリアミドの架橋を促進す
る。全てのポリアミドはアルコール可溶性であるが、一
般に全てのポリアミドが架橋可能ではない。しかしなが
ら、アルコキシラート架橋剤(例えば、Cymel30
3)又はメチロールアミン架橋剤等の特定の材料を用い
ることにより、全てのポリアミドは架橋可能となる。
ホルムアルデヒド発生物質は、アミド窒素原子に結合す
るメトキシメチル基を含有する架橋可能なアルコール可
溶性ポリアミドを、架橋させるために供される。コーテ
ィング組成物は、アミド窒素原子に結合するメトキシメ
チル基を含有する架橋可能なアルコール可溶性ポリアミ
ドの全重量に対して、約5重量%乃至約10重量%のト
リオキサンを含むことが好ましい。シュウ酸及びトリオ
キサンの組合せは、低温でのポリアミドの架橋を促進す
る。全てのポリアミドはアルコール可溶性であるが、一
般に全てのポリアミドが架橋可能ではない。しかしなが
ら、アルコキシラート架橋剤(例えば、Cymel30
3)又はメチロールアミン架橋剤等の特定の材料を用い
ることにより、全てのポリアミドは架橋可能となる。
【0046】好ましいメトキシメチル発生物質は、ポリ
アミドの架橋剤として供されるヘキサメトキシメチルメ
ラミンである。ヘキサメトキシメチルメラミンは、次の
構造式により表わすことが可能である。
アミドの架橋剤として供されるヘキサメトキシメチルメ
ラミンである。ヘキサメトキシメチルメラミンは、次の
構造式により表わすことが可能である。
【0047】
【化7】
【0048】ヘキサメトキシメチルメラミンは市販され
ており、例えば、ニュージャージー州ウェストペイター
ソンのCYTEC Industries Inc.から販売されているCy
mel303が挙げられる。コーティング組成物は、ポ
リアミドの全重量に対して約1重量%乃至約50重量%
のヘキサメトキシメチルメラミンを含むことが好まし
い。約1重量%未満のヘキサメトキシメチルメラミンが
使用される場合、架橋性能が低すぎる。約50重量%を
超えるヘキサメトキシメチルメラミンが使用される場合
には、結果として得られる膜は高度に可塑化されてしま
う。
ており、例えば、ニュージャージー州ウェストペイター
ソンのCYTEC Industries Inc.から販売されているCy
mel303が挙げられる。コーティング組成物は、ポ
リアミドの全重量に対して約1重量%乃至約50重量%
のヘキサメトキシメチルメラミンを含むことが好まし
い。約1重量%未満のヘキサメトキシメチルメラミンが
使用される場合、架橋性能が低すぎる。約50重量%を
超えるヘキサメトキシメチルメラミンが使用される場合
には、結果として得られる膜は高度に可塑化されてしま
う。
【0049】メトキシメチル基を含まない第2のクラス
のアルコール可溶性ポリアミドのでは、架橋を促進する
ために、メトキシメチル発生物質を使用することが可能
である。任意の好適なメトキシメチル発生物質が、メト
キシメチル基を含まない第2のクラスのアルコール可溶
性ポリアミドの架橋を促進するために利用され得る。代
表的なメトキシメチル発生物質には、メトキシメチル基
を含有する第1のクラスのアルコール可溶性ポリアミド
の架橋を促進するための、上述のメトキシメチル発生物
質と同じものが含まれる。
のアルコール可溶性ポリアミドのでは、架橋を促進する
ために、メトキシメチル発生物質を使用することが可能
である。任意の好適なメトキシメチル発生物質が、メト
キシメチル基を含まない第2のクラスのアルコール可溶
性ポリアミドの架橋を促進するために利用され得る。代
表的なメトキシメチル発生物質には、メトキシメチル基
を含有する第1のクラスのアルコール可溶性ポリアミド
の架橋を促進するための、上述のメトキシメチル発生物
質と同じものが含まれる。
【0050】第1の溶液にとって好ましいポリアミド
は、架橋前においては、ポリマーの背骨部分内のアミド
基の窒素原子に結合するメトキシメチル基を有する架橋
可能なアルコール可溶性ポリアミドポリマーを含む。こ
のポリマーは、次の式I及びIIにより表わされる材料か
ら選択される。
は、架橋前においては、ポリマーの背骨部分内のアミド
基の窒素原子に結合するメトキシメチル基を有する架橋
可能なアルコール可溶性ポリアミドポリマーを含む。こ
のポリマーは、次の式I及びIIにより表わされる材料か
ら選択される。
【0051】
【化8】
【0052】この式Iにおいて、nは正の整数であり、
Rはアルキレン、アリーレン、又はアルカリーレンユニ
ットの中から単独で選択され、R2部位の1乃至99%
は−Hであり、残りのR2部位は−CH2−O−CH3で
ある。
Rはアルキレン、アリーレン、又はアルカリーレンユニ
ットの中から単独で選択され、R2部位の1乃至99%
は−Hであり、残りのR2部位は−CH2−O−CH3で
ある。
【0053】
【化9】
【0054】この式IIにおいて、mは正の整数であり、
R1及びRは、アルキレン、アリーレン、又はアルカリ
ーレンユニットの中から単独で選択され、R3及びR4部
位の1乃至99%は−Hであり、残りのR3及びR4部位
は−CH2−O−CH3である。
R1及びRは、アルキレン、アリーレン、又はアルカリ
ーレンユニットの中から単独で選択され、R3及びR4部
位の1乃至99%は−Hであり、残りのR3及びR4部位
は−CH2−O−CH3である。
【0055】上記の式においては、添加されたホルムア
ルデヒド供給源が架橋を促進させ、メトキシメチル基供
給源(例えば、Cymels)が、更に未置換の>N−
H基との反応によりポリアミド鎖を架橋させることで、
メトキシ基は架橋に携わる。酸が存在する高温下で、ア
ミド窒素原子に結合するメトキシメチル基を含有する第
1のクラスのポリアミド中のメトキシメチル基は、(メ
チロール基に)加水分解され、(メチロール基は)分解
し、架橋ポリマー鎖及びメタノール副産物を形成する。
ホルムアルデヒド発生架橋剤、アルコキシラート架橋
剤、メチロールアミン架橋剤、及びこれらの混合物から
なる群の中から選択される架橋剤の添加は、架橋を促進
させる。これらのポリアミドは、架橋前に乾燥される
と、固形の膜を形成する。また、このポリアミドは、架
橋前は、使用されるアルコール溶媒に可溶性であるべき
である。ポリアミドを溶解する代表的なアルコールの例
には、ブタノール、エタノール、及びメタノール等が挙
げられる。架橋前にポリマーの背骨部分内のアミド基の
窒素原子に結合するメトキシメチル基を有する代表的な
アルコール可溶性ポリアミドポリマーの例には、例え
ば、大日本インキ化学工業(株)のLuckamide
5003、メチルメトキシペンダント基を有するNyl
on8、東レ(株)のCM4000、及び東レ(株)の
CM8000を含む正孔絶縁性のアルコール可溶性ポリ
アミド膜形成ポリマーや、Sorenson及びCampbellによる
『高分子化学の調製方法(Preparative Methods of Pol
ymer Chemistry)』第2版(John Wiley & Sons Inc.、
1968年)の76頁に説明されている方法に従って調製さ
れるような他のN−メトキシメチル化ポリアミド等、及
びこれらの混合物が挙げられる。これらのポリアミド
は、例えば、ポリマーの背骨部分にぶら下がったメトキ
シ、エトキシ及びヒドロキシ基等の極性官能基を有する
アルコール可溶性のものであり得る。
ルデヒド供給源が架橋を促進させ、メトキシメチル基供
給源(例えば、Cymels)が、更に未置換の>N−
H基との反応によりポリアミド鎖を架橋させることで、
メトキシ基は架橋に携わる。酸が存在する高温下で、ア
ミド窒素原子に結合するメトキシメチル基を含有する第
1のクラスのポリアミド中のメトキシメチル基は、(メ
チロール基に)加水分解され、(メチロール基は)分解
し、架橋ポリマー鎖及びメタノール副産物を形成する。
ホルムアルデヒド発生架橋剤、アルコキシラート架橋
剤、メチロールアミン架橋剤、及びこれらの混合物から
なる群の中から選択される架橋剤の添加は、架橋を促進
させる。これらのポリアミドは、架橋前に乾燥される
と、固形の膜を形成する。また、このポリアミドは、架
橋前は、使用されるアルコール溶媒に可溶性であるべき
である。ポリアミドを溶解する代表的なアルコールの例
には、ブタノール、エタノール、及びメタノール等が挙
げられる。架橋前にポリマーの背骨部分内のアミド基の
窒素原子に結合するメトキシメチル基を有する代表的な
アルコール可溶性ポリアミドポリマーの例には、例え
ば、大日本インキ化学工業(株)のLuckamide
5003、メチルメトキシペンダント基を有するNyl
on8、東レ(株)のCM4000、及び東レ(株)の
CM8000を含む正孔絶縁性のアルコール可溶性ポリ
アミド膜形成ポリマーや、Sorenson及びCampbellによる
『高分子化学の調製方法(Preparative Methods of Pol
ymer Chemistry)』第2版(John Wiley & Sons Inc.、
1968年)の76頁に説明されている方法に従って調製さ
れるような他のN−メトキシメチル化ポリアミド等、及
びこれらの混合物が挙げられる。これらのポリアミド
は、例えば、ポリマーの背骨部分にぶら下がったメトキ
シ、エトキシ及びヒドロキシ基等の極性官能基を有する
アルコール可溶性のものであり得る。
【0056】第2の溶液にとって好ましいポリアミド
は、架橋の前においてアミド窒素原子に結合されるメト
キシメチル基を含まない架橋可能なアルコール可溶性ポ
リアミドを含み、次の式III及びIVにより表わされ
る。
は、架橋の前においてアミド窒素原子に結合されるメト
キシメチル基を含まない架橋可能なアルコール可溶性ポ
リアミドを含み、次の式III及びIVにより表わされ
る。
【0057】
【化10】
【0058】この式IIIにおいて、xは正の整数であ
り、R5はアルキレン、アリーレン、又はアルカリーレ
ンユニットの中から単独で選択される。
り、R5はアルキレン、アリーレン、又はアルカリーレ
ンユニットの中から単独で選択される。
【0059】
【化11】
【0060】この式IVにおいて、yは正の整数であ
り、R6及びR7は、アルキレン、アリーレン、又はアル
カリーレンユニットの中から単独で選択される。
り、R6及びR7は、アルキレン、アリーレン、又はアル
カリーレンユニットの中から単独で選択される。
【0061】架橋前にポリマーの背骨部分内のアミド基
の窒素原子に結合されるメトキシメチル基を含まない代
表的なアルコール可溶性ポリアミドポリマーの例には、
DuPont de Nemours & Co.のElvamides等が挙
げられる。これらのポリアミドは、架橋前に乾燥される
と、固体の膜を形成する。これらのポリアミドは、例え
ば、ポリマーの背骨部分にぶら下がったメトキシ、エト
キシ及びヒドロキシ基等の極性官能基を有するアルコー
ル可溶性のものであり得る。アルコキシラート架橋剤、
メチロールアミン架橋剤、及びこれらの混合物(例え
ば、Cymels)の添加により、好適な酸性状態及び
熱硬化条件下で、架橋ポリアミドを得ることができる。
一般に、乾燥され硬化した保護膜は、乾燥及び硬化後の
保護膜層の全重量に対し、約30重量%乃至約70重量
%のポリアミドを含む。
の窒素原子に結合されるメトキシメチル基を含まない代
表的なアルコール可溶性ポリアミドポリマーの例には、
DuPont de Nemours & Co.のElvamides等が挙
げられる。これらのポリアミドは、架橋前に乾燥される
と、固体の膜を形成する。これらのポリアミドは、例え
ば、ポリマーの背骨部分にぶら下がったメトキシ、エト
キシ及びヒドロキシ基等の極性官能基を有するアルコー
ル可溶性のものであり得る。アルコキシラート架橋剤、
メチロールアミン架橋剤、及びこれらの混合物(例え
ば、Cymels)の添加により、好適な酸性状態及び
熱硬化条件下で、架橋ポリアミドを得ることができる。
一般に、乾燥され硬化した保護膜は、乾燥及び硬化後の
保護膜層の全重量に対し、約30重量%乃至約70重量
%のポリアミドを含む。
【0062】また、膜形成ポリアミドは溶媒に可溶性で
あるので、これらのポリアミドは従来のコーティング技
術により容易に被覆され得る。代表的な溶媒の例には、
ブタノール、メタノール、酢酸ブチル、エタノール、シ
クロヘキサノン、テトラヒドロフラン、及びメチルエチ
ルケトン等、並びにこれらの混合物が含まれる。代表的
な希釈剤の例には、1,3−ジオキソラン、テトラヒド
ロフラン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、及び塩
化メチレン等、並びにこれらの混合物が含まれる。
あるので、これらのポリアミドは従来のコーティング技
術により容易に被覆され得る。代表的な溶媒の例には、
ブタノール、メタノール、酢酸ブチル、エタノール、シ
クロヘキサノン、テトラヒドロフラン、及びメチルエチ
ルケトン等、並びにこれらの混合物が含まれる。代表的
な希釈剤の例には、1,3−ジオキソラン、テトラヒド
ロフラン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、及び塩
化メチレン等、並びにこれらの混合物が含まれる。
【0063】一般に、少なくともコーティングの乾燥が
完了するまでには、架橋を達成するために、十分な架橋
剤がコーティング組成物に添加されなければならない。
架橋剤の一般的な量は、ポリアミドの重量に対し、約1
重量%乃至30重量%の範囲である。
完了するまでには、架橋を達成するために、十分な架橋
剤がコーティング組成物に添加されなければならない。
架橋剤の一般的な量は、ポリアミドの重量に対し、約1
重量%乃至30重量%の範囲である。
【0064】架橋は、触媒が存在する状態での加熱によ
り達成される。任意の好適な触媒を使用することが可能
である。代表的な触媒の例には、シュウ酸、p−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、リン
酸、及びヘキサミン酸等、並びにこれらの混合物が挙げ
られる。これらの酸は、約3未満のpKa、より好まし
くは約0乃至約3のpKaを有する。架橋反応中にガス
状の生成物に変態する触媒は、コーティング混合物から
のがれ、最終的な保護膜の電気特性に悪影響を及ぼし得
る残留物を残さないので、このような触媒が好ましい。
代表的なガス発生触媒の例には、シュウ酸が挙げられ
る。架橋のために用いられる温度は、特定の触媒、用い
られる加熱時間、及び望まれる架橋の程度に応じて異な
る。一般に、選択される架橋の程度は、最終的な受光体
の所望される可撓性に依存する。例えば、剛性のドラム
又は板状の受光体のためには、完全な架橋が用いられ得
る。しかしながら、可撓性の受光体には部分架橋が好ま
しく、架橋の好ましい程度は、例えば、ウェブ又はベル
トの形状に応じて異なる。架橋の程度は、用いられる触
媒の相対量、及び特定のポリアミド、架橋剤、及び触媒
の量、並びに反応に用いられる温度及び時間により制御
することが可能である。触媒としてシュウ酸を用いる際
にLuckamideに対して用いられる一般的な架橋
温度は、30分間にわたる約125℃である。架橋後の
保護膜は、架橋前には可溶性であった溶媒に対して本質
的に不溶解性でなければならない。従って、この溶媒に
浸された布で擦られても、保護膜材料は除去されない。
架橋は、三次元の網目構造の展開をもたらし、この網目
構造は、魚を刺し網にかけるように、ジヒドロキシアリ
ールアミン分子を固定する。分岐炭化水素溶媒に長時間
さらすことによって、架橋した保護膜から、高度に蛍光
性であるジヒドロキシアリールアミン正孔移動分子を抽
出させる持続性の試みによって、移動分子は完全に固定
化されていることを明らかにした。つまり、抽出溶媒又
はアプリケータ(塗布)パッドを検査するために紫外線
が使用されても、蛍光性は観察されない。また、この分
子は、ポリアミドのアミド部位への水素結合により保護
膜に固定される。
り達成される。任意の好適な触媒を使用することが可能
である。代表的な触媒の例には、シュウ酸、p−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、リン
酸、及びヘキサミン酸等、並びにこれらの混合物が挙げ
られる。これらの酸は、約3未満のpKa、より好まし
くは約0乃至約3のpKaを有する。架橋反応中にガス
状の生成物に変態する触媒は、コーティング混合物から
のがれ、最終的な保護膜の電気特性に悪影響を及ぼし得
る残留物を残さないので、このような触媒が好ましい。
代表的なガス発生触媒の例には、シュウ酸が挙げられ
る。架橋のために用いられる温度は、特定の触媒、用い
られる加熱時間、及び望まれる架橋の程度に応じて異な
る。一般に、選択される架橋の程度は、最終的な受光体
の所望される可撓性に依存する。例えば、剛性のドラム
又は板状の受光体のためには、完全な架橋が用いられ得
る。しかしながら、可撓性の受光体には部分架橋が好ま
しく、架橋の好ましい程度は、例えば、ウェブ又はベル
トの形状に応じて異なる。架橋の程度は、用いられる触
媒の相対量、及び特定のポリアミド、架橋剤、及び触媒
の量、並びに反応に用いられる温度及び時間により制御
することが可能である。触媒としてシュウ酸を用いる際
にLuckamideに対して用いられる一般的な架橋
温度は、30分間にわたる約125℃である。架橋後の
保護膜は、架橋前には可溶性であった溶媒に対して本質
的に不溶解性でなければならない。従って、この溶媒に
浸された布で擦られても、保護膜材料は除去されない。
架橋は、三次元の網目構造の展開をもたらし、この網目
構造は、魚を刺し網にかけるように、ジヒドロキシアリ
ールアミン分子を固定する。分岐炭化水素溶媒に長時間
さらすことによって、架橋した保護膜から、高度に蛍光
性であるジヒドロキシアリールアミン正孔移動分子を抽
出させる持続性の試みによって、移動分子は完全に固定
化されていることを明らかにした。つまり、抽出溶媒又
はアプリケータ(塗布)パッドを検査するために紫外線
が使用されても、蛍光性は観察されない。また、この分
子は、ポリアミドのアミド部位への水素結合により保護
膜に固定される。
【0065】本発明の保護膜は、また、ジヒドロキシア
リールアミン電荷移動分子を含む。ジヒドロキシアリー
ルアミンは、次の式により表わされることが好ましい。
リールアミン電荷移動分子を含む。ジヒドロキシアリー
ルアミンは、次の式により表わされることが好ましい。
【0066】
【化12】
【0067】この式において、mは0又は1であり、Z
は次の5つの構造式の中から選択される。
は次の5つの構造式の中から選択される。
【0068】
【化13】
【0069】これらにおいて、nは0又は1であり、A
rは次の3つの構造式の中から選択される。
rは次の3つの構造式の中から選択される。
【0070】
【化14】
【0071】Rは−CH3、−C2H5、−C3H7、及び
−C4H9の中から選択され、Ar’は次の4つの構造式
の中から選択される。
−C4H9の中から選択され、Ar’は次の4つの構造式
の中から選択される。
【0072】
【化15】
【0073】Tは次の9個の構造式の中から選択され、
これらにおいてsは0、1又は2である。
これらにおいてsは0、1又は2である。
【0074】
【化16】
【0075】このヒドロキシアリールアミン化合物は、
参考文献として本明細書にその開示の全体が組み入れら
れる米国特許第4,871,634号で詳細に説明されている。
多くの従来の電荷移動材料は全てのポリアミドに溶けな
い。しかしながら、本発明の保護膜組成物で用いられる
架橋可能なポリアミドはヒドロキシ基を含有するので、
ジヒドロキシアリールアミン電荷移動材料と共にアルコ
ール可溶性である。
参考文献として本明細書にその開示の全体が組み入れら
れる米国特許第4,871,634号で詳細に説明されている。
多くの従来の電荷移動材料は全てのポリアミドに溶けな
い。しかしながら、本発明の保護膜組成物で用いられる
架橋可能なポリアミドはヒドロキシ基を含有するので、
ジヒドロキシアリールアミン電荷移動材料と共にアルコ
ール可溶性である。
【0076】一般に、ヒドロキシアリールアミン化合物
は、例えばジアルコキシアリールアミンを加水分解する
ことにより調製される。アルコキシアリールアミンを調
製するための代表的なプロセスは、参考文献として本明
細書にその開示の全体が組み入れられるStolka他の米国
特許第4,588,666号の実施例1に記載されている。
は、例えばジアルコキシアリールアミンを加水分解する
ことにより調製される。アルコキシアリールアミンを調
製するための代表的なプロセスは、参考文献として本明
細書にその開示の全体が組み入れられるStolka他の米国
特許第4,588,666号の実施例1に記載されている。
【0077】本発明の保護膜組成物として有用な代表的
なヒドロキシアリールアミン化合物の例には、N,N’
−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニ
ル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミ
ン、N,N,N',N'−テトラ(3−ヒドロキシフェニ
ル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミ
ン、N,N−ジ(3−ヒドロキシフェニル)−m−トル
イジン、1,1−ビス−[4−(ジ−N,N−m−ヒド
ロキシフェニル)−アミノフェニル]−シクロヘキサ
ン、1,1−ビス−[4−(N−m−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(N−フェニル)−アミノフェニル]−シク
ロヘキサン、ビス−(N−(3−ヒドロキシフェニル)
−N−フェニル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス
[(N−(3−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル)
−4−アミノフェニル]−イソプロピリデン、N,N’
−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニ
ル)−[1,1':4',1”−テルフェニル]−4,
4”−ジアミン、9−エチル−3,6−ビス[N−フェ
ニル−N−3(3−ヒドロキシフェニル)−アミノ]−
カルバゾール、2,7−ビス[N,N−ジ(3−ヒドロ
キシフェニル)−アミノ]−フルオレン、1,6−ビス
[N,N−ジ(3−ヒドロキシフェニル)−アミノ]−
ピレン、1,4−ビス[N−フェニル−N−(3−ヒド
ロキシフェニル)]−フェニレンジアミンが挙げられ
る。
なヒドロキシアリールアミン化合物の例には、N,N’
−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニ
ル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミ
ン、N,N,N',N'−テトラ(3−ヒドロキシフェニ
ル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミ
ン、N,N−ジ(3−ヒドロキシフェニル)−m−トル
イジン、1,1−ビス−[4−(ジ−N,N−m−ヒド
ロキシフェニル)−アミノフェニル]−シクロヘキサ
ン、1,1−ビス−[4−(N−m−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(N−フェニル)−アミノフェニル]−シク
ロヘキサン、ビス−(N−(3−ヒドロキシフェニル)
−N−フェニル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス
[(N−(3−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル)
−4−アミノフェニル]−イソプロピリデン、N,N’
−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニ
ル)−[1,1':4',1”−テルフェニル]−4,
4”−ジアミン、9−エチル−3,6−ビス[N−フェ
ニル−N−3(3−ヒドロキシフェニル)−アミノ]−
カルバゾール、2,7−ビス[N,N−ジ(3−ヒドロ
キシフェニル)−アミノ]−フルオレン、1,6−ビス
[N,N−ジ(3−ヒドロキシフェニル)−アミノ]−
ピレン、1,4−ビス[N−フェニル−N−(3−ヒド
ロキシフェニル)]−フェニレンジアミンが挙げられ
る。
【0078】保護膜におけるヒドロキシアリールアミン
の濃度は、乾燥及び硬化した保護膜の全重量に対して約
2重量%乃至約50重量%であり得る。保護膜層におけ
るヒドロキシアリールアミンの濃度は、乾燥及び硬化し
た保護膜層の全重量に対して約10重量%乃至約50重
量%であることが好ましい。これらの濃度は、乾燥及び
硬化した保護膜層内の電荷移動分子と酸化電荷移動分子
の両方の組み合わせに対する数値である。保護膜に存在
するヒドロキシアリールアミンが約10重量%未満の場
合は、残留電圧がサイクリング/循環により発達し、背
景部分における問題をもたらし得る。また、導電率の湿
度依存が生じ得る。保護膜中のヒドロキシアリールアミ
ンの量が保護膜層の全重量に対して約50重量%を超え
ると、結晶化が生じることがあり、残留によるサイクル
アップ(cycle-up)をもたらす。更に、機械特性及び研
摩摩耗特性は悪影響を及ぼされる。
の濃度は、乾燥及び硬化した保護膜の全重量に対して約
2重量%乃至約50重量%であり得る。保護膜層におけ
るヒドロキシアリールアミンの濃度は、乾燥及び硬化し
た保護膜層の全重量に対して約10重量%乃至約50重
量%であることが好ましい。これらの濃度は、乾燥及び
硬化した保護膜層内の電荷移動分子と酸化電荷移動分子
の両方の組み合わせに対する数値である。保護膜に存在
するヒドロキシアリールアミンが約10重量%未満の場
合は、残留電圧がサイクリング/循環により発達し、背
景部分における問題をもたらし得る。また、導電率の湿
度依存が生じ得る。保護膜中のヒドロキシアリールアミ
ンの量が保護膜層の全重量に対して約50重量%を超え
ると、結晶化が生じることがあり、残留によるサイクル
アップ(cycle-up)をもたらす。更に、機械特性及び研
摩摩耗特性は悪影響を及ぼされる。
【0079】コーティング組成物中のシュウ酸は、ポリ
アミドを架橋し、ジヒドロキシアミンを酸化するために
供される。分子の酸化は、電荷注入粒子が存在しない場
合においても、保護膜を半導電性にする。酸化した種類
の電荷移動分子が存在する場合には、コロナによって付
着させられた負の電荷を、保護膜の自由表面(露出した
外側表面)から保護膜と電荷移動層との間の境界面へ移
動するために必要とされる注入粒子の必要濃度は、より
低くてよい。これは、炭素等の電荷注入粒子が存在する
場合に、保護膜をさらされる光(画像状の活性輻射線)
に対し、透明にするのを助ける。
アミドを架橋し、ジヒドロキシアミンを酸化するために
供される。分子の酸化は、電荷注入粒子が存在しない場
合においても、保護膜を半導電性にする。酸化した種類
の電荷移動分子が存在する場合には、コロナによって付
着させられた負の電荷を、保護膜の自由表面(露出した
外側表面)から保護膜と電荷移動層との間の境界面へ移
動するために必要とされる注入粒子の必要濃度は、より
低くてよい。これは、炭素等の電荷注入粒子が存在する
場合に、保護膜をさらされる光(画像状の活性輻射線)
に対し、透明にするのを助ける。
【0080】コーティング組成物は、約3未満のp
Ka、より好ましくは約0乃至約3のpKaを有する酸
を、ポリアミドの全重量に対し約6重量%乃至約15重
量%含むことが好ましい。約6重量%未満の酸が使用さ
れる場合、ポリアミドを完全に架橋することができな
い。約15重量%を超える酸が使用されると、保護膜
は、露光/消去(活性輻射)源から好ましくない量の光
の吸収を開始する。
Ka、より好ましくは約0乃至約3のpKaを有する酸
を、ポリアミドの全重量に対し約6重量%乃至約15重
量%含むことが好ましい。約6重量%未満の酸が使用さ
れる場合、ポリアミドを完全に架橋することができな
い。約15重量%を超える酸が使用されると、保護膜
は、露光/消去(活性輻射)源から好ましくない量の光
の吸収を開始する。
【0081】一般に、保護膜コーティング混合物の可溶
性の組成物は、電荷注入粒子の添加の前に、好適な溶媒
又は溶媒の混合物に混ぜ合わされる。任意の好適な溶媒
を利用することが可能である。溶媒は、メタノール、エ
タノール、及びプロパノール等、並びにこれらの混合物
であることが好ましい。選択される溶媒は、下に位置す
る受光体に悪影響を及ぼしてはならない。例えば、選択
される溶媒は、下に位置する受光体を溶解又は結晶化し
てはならない。使用される溶媒の相対量は、保護膜を形
成するために用いられる特定の材料及びコーティング技
法に依存する。一般的な固体の(含有)範囲には、例え
ば、約5重量%乃至約40重量%の溶性固形物が含まれ
る。電荷注入粒子は、架橋可能なポリアミド及び電荷移
動材料の溶液に分散しているのが好ましい。水素結合
は、乾燥された膜で起こると考えられる。
性の組成物は、電荷注入粒子の添加の前に、好適な溶媒
又は溶媒の混合物に混ぜ合わされる。任意の好適な溶媒
を利用することが可能である。溶媒は、メタノール、エ
タノール、及びプロパノール等、並びにこれらの混合物
であることが好ましい。選択される溶媒は、下に位置す
る受光体に悪影響を及ぼしてはならない。例えば、選択
される溶媒は、下に位置する受光体を溶解又は結晶化し
てはならない。使用される溶媒の相対量は、保護膜を形
成するために用いられる特定の材料及びコーティング技
法に依存する。一般的な固体の(含有)範囲には、例え
ば、約5重量%乃至約40重量%の溶性固形物が含まれ
る。電荷注入粒子は、架橋可能なポリアミド及び電荷移
動材料の溶液に分散しているのが好ましい。水素結合
は、乾燥された膜で起こると考えられる。
【0082】任意の好適な電荷注入粒子を利用すること
が可能である。これらの粒子は、注入型であり、正孔
(キャリア)の供給源である。代表的な電荷注入粒子の
例には、炭素、酸化スズ、及び鉄等が挙げられる。
が可能である。これらの粒子は、注入型であり、正孔
(キャリア)の供給源である。代表的な電荷注入粒子の
例には、炭素、酸化スズ、及び鉄等が挙げられる。
【0083】電荷注入を可能にする粒子は、保護膜内に
おいて、正孔移動材料を用いる材料組成物での正孔の注
入を可能にする粒子か、又は電子移動材料を用いる材料
組成物での電子の注入を可能にする粒子であり得る。粒
子の濃度及び全体電界が十分であり、粒子が急速に分極
化でき、電荷キャリアを保護膜層の連続相に注入するこ
とができれば、如何なる粒子も電荷注入を可能にする粒
子として機能することが可能である。代表的な電荷注入
を可能にする無機粒子には、炭素(例えば、カーボンブ
ラック)、弗素含有カーボンブラック活性炭、酸化ス
ズ、酸化鉄、二硫化モリブデン、ケイ素、酸化アンチモ
ン、二酸化クロム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネ
シウム、二酸化マンガン、酸化アルミニウム、他の酸化
金属、コロイドシリカ、シラン処理されたコロイドシリ
カ、黒鉛、弗素含有黒鉛スズ、アルミニウム、ニッケ
ル、鋼、銀、金、他の金属、これらの酸化物、硫化物、
ハロゲン化物、及び他の形の塩、並びにフラーレン等が
含まれる。炭素微粒子及び酸化スズ微粒子はどちらも、
保護膜で使用されるジヒドロキシアリールアミン全体に
非常に効果的に電荷注入するので、電荷注入を可能にす
る微粒子は、炭素微粒子又は酸化スズ微粒子であること
が好ましい。
おいて、正孔移動材料を用いる材料組成物での正孔の注
入を可能にする粒子か、又は電子移動材料を用いる材料
組成物での電子の注入を可能にする粒子であり得る。粒
子の濃度及び全体電界が十分であり、粒子が急速に分極
化でき、電荷キャリアを保護膜層の連続相に注入するこ
とができれば、如何なる粒子も電荷注入を可能にする粒
子として機能することが可能である。代表的な電荷注入
を可能にする無機粒子には、炭素(例えば、カーボンブ
ラック)、弗素含有カーボンブラック活性炭、酸化ス
ズ、酸化鉄、二硫化モリブデン、ケイ素、酸化アンチモ
ン、二酸化クロム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネ
シウム、二酸化マンガン、酸化アルミニウム、他の酸化
金属、コロイドシリカ、シラン処理されたコロイドシリ
カ、黒鉛、弗素含有黒鉛スズ、アルミニウム、ニッケ
ル、鋼、銀、金、他の金属、これらの酸化物、硫化物、
ハロゲン化物、及び他の形の塩、並びにフラーレン等が
含まれる。炭素微粒子及び酸化スズ微粒子はどちらも、
保護膜で使用されるジヒドロキシアリールアミン全体に
非常に効果的に電荷注入するので、電荷注入を可能にす
る微粒子は、炭素微粒子又は酸化スズ微粒子であること
が好ましい。
【0084】電荷注入を可能にする粒子の粒径は、約4
5マイクロメータ未満であるべきであるが、好ましくは
約10マイクロメータ未満であり、また下に位置する光
導電層を急速に露光するために利用される光の波長より
も小さくなければならない。換言すると、粒径は、下に
位置する光導電層(単数又は複数)が感度を有する光の
波長に対して、保護膜層を実質的に透明に保つのに十分
なサイズであるべきである。約100オングストローム
乃至約500オングストロームの粒径が、約4000オ
ングストロームを超える波長を有する光源には適してい
ることが確認されている。従って、透明な保護膜層は、
下に位置する光導電層が感度を有する活性輻射線に対し
実質的に透明でなければならない。より詳細には、透過
する活性輻射線が、電荷キャリア、即ち下に位置する光
導電層(単数又は複数)内の電子正孔の対を生成できな
ければならない。約10%乃至約100%の透明度の範
囲は、利用される特定の受光体に応じて満足な結果をも
たらすことができる。少なくとも約50%の透明度が、
より高速では好ましく、最適な速度は、少なくとも80
%の透明度で達成される。
5マイクロメータ未満であるべきであるが、好ましくは
約10マイクロメータ未満であり、また下に位置する光
導電層を急速に露光するために利用される光の波長より
も小さくなければならない。換言すると、粒径は、下に
位置する光導電層(単数又は複数)が感度を有する光の
波長に対して、保護膜層を実質的に透明に保つのに十分
なサイズであるべきである。約100オングストローム
乃至約500オングストロームの粒径が、約4000オ
ングストロームを超える波長を有する光源には適してい
ることが確認されている。従って、透明な保護膜層は、
下に位置する光導電層が感度を有する活性輻射線に対し
実質的に透明でなければならない。より詳細には、透過
する活性輻射線が、電荷キャリア、即ち下に位置する光
導電層(単数又は複数)内の電子正孔の対を生成できな
ければならない。約10%乃至約100%の透明度の範
囲は、利用される特定の受光体に応じて満足な結果をも
たらすことができる。少なくとも約50%の透明度が、
より高速では好ましく、最適な速度は、少なくとも80
%の透明度で達成される。
【0085】一般に、保護膜層は、乾燥及び硬化後の保
護膜層の全重量に対し、少なくとも約0.025重量%
の電荷注入可能な粒子を含有すべきである。より低い濃
度では、顕著な電荷の残留が形成され易く、この残留電
荷がより低いレベルでは、当該技術では公知であるよう
に電気バイアスを印加することにより現像中に補正する
ことが可能である。使用される電荷注入可能な粒子の量
の上限は、保護膜層全体にわたる所望の電荷の相対流量
に依存する。しかしながら、保護膜の透明度を約10%
未満の値まで低下させる量、且つ保護膜の導電性を強く
しすぎる量よりも小さくなければならない。従って、例
えば、カーボンブラック粒子が利用される場合、透明な
保護膜層は、乾燥及び硬化後の保護膜層の全重量に対し
約1重量%未満のカーボンブラックを含有すべきであ
る。カーボンブラック粒子が利用される透明な保護膜層
の重量に基づくと、カーボンブラックは、乾燥及び硬化
後のポリアミドの重量に対して約0.03乃至約0.1
5重量%存在することが好ましい。酸化スズ電荷注入粒
子にとっては、透明な保護膜のための重量%は、ポリア
ミドの重量に対し、約8重量%乃至約10重量%であ
る。
護膜層の全重量に対し、少なくとも約0.025重量%
の電荷注入可能な粒子を含有すべきである。より低い濃
度では、顕著な電荷の残留が形成され易く、この残留電
荷がより低いレベルでは、当該技術では公知であるよう
に電気バイアスを印加することにより現像中に補正する
ことが可能である。使用される電荷注入可能な粒子の量
の上限は、保護膜層全体にわたる所望の電荷の相対流量
に依存する。しかしながら、保護膜の透明度を約10%
未満の値まで低下させる量、且つ保護膜の導電性を強く
しすぎる量よりも小さくなければならない。従って、例
えば、カーボンブラック粒子が利用される場合、透明な
保護膜層は、乾燥及び硬化後の保護膜層の全重量に対し
約1重量%未満のカーボンブラックを含有すべきであ
る。カーボンブラック粒子が利用される透明な保護膜層
の重量に基づくと、カーボンブラックは、乾燥及び硬化
後のポリアミドの重量に対して約0.03乃至約0.1
5重量%存在することが好ましい。酸化スズ電荷注入粒
子にとっては、透明な保護膜のための重量%は、ポリア
ミドの重量に対し、約8重量%乃至約10重量%であ
る。
【0086】保護膜層の成分は、任意の好適な従来の手
段により混合されてよい。代表的な混合手段には、撹拌
ロッド、超音波振動機、マグネティックスターラー、ペ
イントシェーカー、サンドミル、ロールペブルミル、音
波ミキサー、及び溶融混合装置等が含まれる。電荷注入
粒子を架橋可能なポリアミド及びジヒドロキシアリール
アミン等の溶媒可溶性の組成物から成る溶液に混合し
て、分散粒子を含有するコーティング混合物を形成した
後に、このコーティング混合物は任意の好適なコーティ
ング処理により受光体に塗布される。上述されたよう
に、本発明の保護膜層の電荷注入粒子以外の全ての成分
は、溶媒に可溶性である。代表的なコーティング技法に
は、スプレー、ドローバーコーティング、ディップコー
ティング、グラビアコーティング、シルクスクリーニン
グ、エアナイフコーティング、リバースロールコーティ
ング、押出し技法、及び線巻ロッドコーティング等が含
まれる。
段により混合されてよい。代表的な混合手段には、撹拌
ロッド、超音波振動機、マグネティックスターラー、ペ
イントシェーカー、サンドミル、ロールペブルミル、音
波ミキサー、及び溶融混合装置等が含まれる。電荷注入
粒子を架橋可能なポリアミド及びジヒドロキシアリール
アミン等の溶媒可溶性の組成物から成る溶液に混合し
て、分散粒子を含有するコーティング混合物を形成した
後に、このコーティング混合物は任意の好適なコーティ
ング処理により受光体に塗布される。上述されたよう
に、本発明の保護膜層の電荷注入粒子以外の全ての成分
は、溶媒に可溶性である。代表的なコーティング技法に
は、スプレー、ドローバーコーティング、ディップコー
ティング、グラビアコーティング、シルクスクリーニン
グ、エアナイフコーティング、リバースロールコーティ
ング、押出し技法、及び線巻ロッドコーティング等が含
まれる。
【0087】塗布された保護膜層の乾燥及び硬化は、任
意の好適な技法により達成することができる。代表的な
乾燥技法の例には、オーブン乾燥、赤外輻射乾燥、及び
自然乾燥等が挙げられる。乾燥及び硬化が完了すると、
保護膜層中のポリアミドは架橋され、アルコールに不溶
性となる。本発明の乾燥された保護膜は、画像形成中に
は正孔を移動するべきであり、また高すぎる自由キャリ
アの密度を有してはならない。コロナによって保護膜層
の自由表面上に付着させられた電荷を、保護膜層及び電
荷移動層の間の境界面に移動するために必要とされる数
値を超える自由キャリアの密度は、画像の帯電パターン
をぼやけさせ得る。
意の好適な技法により達成することができる。代表的な
乾燥技法の例には、オーブン乾燥、赤外輻射乾燥、及び
自然乾燥等が挙げられる。乾燥及び硬化が完了すると、
保護膜層中のポリアミドは架橋され、アルコールに不溶
性となる。本発明の乾燥された保護膜は、画像形成中に
は正孔を移動するべきであり、また高すぎる自由キャリ
アの密度を有してはならない。コロナによって保護膜層
の自由表面上に付着させられた電荷を、保護膜層及び電
荷移動層の間の境界面に移動するために必要とされる数
値を超える自由キャリアの密度は、画像の帯電パターン
をぼやけさせ得る。
【0088】乾燥及び硬化が完了すると、架橋されたポ
リアミドは、移動分子及び酸化移動分子を固溶体状で又
は分子分散として、保持する。固溶体は、少なくとも1
つの成分が別の成分に溶融し、均質固相として存在する
組成物として定義される。分子分散は、少なくとも1つ
の成分の粒子が別の成分に分散し、この粒子の分散が分
子規模で行われている組成物として定義される。
リアミドは、移動分子及び酸化移動分子を固溶体状で又
は分子分散として、保持する。固溶体は、少なくとも1
つの成分が別の成分に溶融し、均質固相として存在する
組成物として定義される。分子分散は、少なくとも1つ
の成分の粒子が別の成分に分散し、この粒子の分散が分
子規模で行われている組成物として定義される。
【0089】像様露光ステップ後、光生成された正孔
は、電荷移動層のみを横切らなければならない。従っ
て、保護膜層の厚さは、PIDC計算のファクターでは
ない。ここで用いられる頭字語「PIDC」は、光誘起
放電特性(Photo Induced Discharge Characteristic
s)と定義され、露光量の関数としての、受光体の放電
電位の曲線である。保護膜の厚さは、PIDCにより制
限されない(理論上、PIDCの観点から、保護膜層
は、数十マイクロメータの厚さであり得る)。保護膜層
の厚さは変調伝達関数(MTF)により制限される。M
TFは、現像ステップ中に光導電体の上部表面のすぐ上
で、トナーに働く電界(周波数の関数(dpi)として
表わされる)である。この保護膜層の厚さの制限は、装
置の解像度の要件に依存し、約1マイクロメータ乃至約
15マイクロメータであり得る。一般に、約1マイクロ
メータ未満の保護膜厚さでは、下に位置する受光体への
十分な保護を提供できない。少なくとも約3マイクロメ
ータの保護膜厚さにより、より優れた保護がもたらされ
る。保護膜厚さが約15マイクロメータを超えると、最
終的なトナー画像の解像度は低下し始める。約8マイク
ロメータ未満の保護膜厚さを用いることにより、より鮮
明な画像解像度が得られる。従って、最適な保護及び画
像の解像度としては、約3マイクロメータ乃至約8マイ
クロメータの保護膜厚さが好ましい。多くの適用におい
て、保護膜の厚さは、約5乃至約6マイクロメータであ
ることが好ましい。この好ましい厚さは、通常の絶縁性
保護膜の約2倍の厚さである。保護膜厚さを2倍にする
ことは、保護膜の寿命を倍にする。本発明の厚みのある
保護膜は、優れた耐摩耗率を示し、実質的にPIDCの
尾部における増加が見られない。
は、電荷移動層のみを横切らなければならない。従っ
て、保護膜層の厚さは、PIDC計算のファクターでは
ない。ここで用いられる頭字語「PIDC」は、光誘起
放電特性(Photo Induced Discharge Characteristic
s)と定義され、露光量の関数としての、受光体の放電
電位の曲線である。保護膜の厚さは、PIDCにより制
限されない(理論上、PIDCの観点から、保護膜層
は、数十マイクロメータの厚さであり得る)。保護膜層
の厚さは変調伝達関数(MTF)により制限される。M
TFは、現像ステップ中に光導電体の上部表面のすぐ上
で、トナーに働く電界(周波数の関数(dpi)として
表わされる)である。この保護膜層の厚さの制限は、装
置の解像度の要件に依存し、約1マイクロメータ乃至約
15マイクロメータであり得る。一般に、約1マイクロ
メータ未満の保護膜厚さでは、下に位置する受光体への
十分な保護を提供できない。少なくとも約3マイクロメ
ータの保護膜厚さにより、より優れた保護がもたらされ
る。保護膜厚さが約15マイクロメータを超えると、最
終的なトナー画像の解像度は低下し始める。約8マイク
ロメータ未満の保護膜厚さを用いることにより、より鮮
明な画像解像度が得られる。従って、最適な保護及び画
像の解像度としては、約3マイクロメータ乃至約8マイ
クロメータの保護膜厚さが好ましい。多くの適用におい
て、保護膜の厚さは、約5乃至約6マイクロメータであ
ることが好ましい。この好ましい厚さは、通常の絶縁性
保護膜の約2倍の厚さである。保護膜厚さを2倍にする
ことは、保護膜の寿命を倍にする。本発明の厚みのある
保護膜は、優れた耐摩耗率を示し、実質的にPIDCの
尾部における増加が見られない。
【0090】一般に、保護膜層及び光導電層の全体にわ
たって印加されるマイクロメータ当り約5ボルトを超え
る電界において、電荷注入可能な粒子が暗所で約10
-12秒未満で直ちに分極化し、電荷キャリアを連続相に
約10マイクロ秒未満で注入する場合には、又は保護膜
層及び光導電層の全体にわたって印加されるマイクロメ
ータ当り約5ボルト未満の電界において、電荷注入可能
な粒子が暗所で約10- 2秒を超える時間で分極化し、電
荷キャリアを連続相に約10マイクロ秒を超える時間で
注入する場合には、十分な濃度の電荷注入可能な粒子が
存在する。従って、マイクロメータ当り約5ボルト乃至
マイクロメータ当り約80ボルトの電界が画像形成部材
全体にわたって暗所で導電性の支持体から保護膜の外側
表面に印加され、マイクロメータ当り約10ボルト未満
乃至約250ボルトの残留電圧を保護膜上に形成する
と、電荷注入可能な粒子は、約10-12秒未満で分極化
し、電荷キャリアを連続電荷移動相に約10マイクロ秒
未満で注入する。電界は、任意の好適な帯電技法により
印加されることが可能である。代表的な帯電技法には、
コロナ帯電、ブラシ帯電、スタイラス帯電、及び接触帯
電等が含まれる。
たって印加されるマイクロメータ当り約5ボルトを超え
る電界において、電荷注入可能な粒子が暗所で約10
-12秒未満で直ちに分極化し、電荷キャリアを連続相に
約10マイクロ秒未満で注入する場合には、又は保護膜
層及び光導電層の全体にわたって印加されるマイクロメ
ータ当り約5ボルト未満の電界において、電荷注入可能
な粒子が暗所で約10- 2秒を超える時間で分極化し、電
荷キャリアを連続相に約10マイクロ秒を超える時間で
注入する場合には、十分な濃度の電荷注入可能な粒子が
存在する。従って、マイクロメータ当り約5ボルト乃至
マイクロメータ当り約80ボルトの電界が画像形成部材
全体にわたって暗所で導電性の支持体から保護膜の外側
表面に印加され、マイクロメータ当り約10ボルト未満
乃至約250ボルトの残留電圧を保護膜上に形成する
と、電荷注入可能な粒子は、約10-12秒未満で分極化
し、電荷キャリアを連続電荷移動相に約10マイクロ秒
未満で注入する。電界は、任意の好適な帯電技法により
印加されることが可能である。代表的な帯電技法には、
コロナ帯電、ブラシ帯電、スタイラス帯電、及び接触帯
電等が含まれる。
【0091】従来の保護膜層が、絶縁性膜形成バイン
ダ、及び固溶体の又は膜形成バインダ中に分子分散した
電荷移動分子のみから作製される場合、保護膜層は帯電
後、少なくとも画像の露光ステップまでは絶縁性であり
続ける。しかしながら、従来の電気絶縁性の保護膜とは
異なり、本発明の保護膜は、半導電性である。従って、
図3に示されるように、保護膜層32の半導電性に起因
して、コロナによって付着させられた負の電荷は、帯電
ステップの最中及び直後に、保護膜層32と電荷移動層
14との間の境界面に移動する。ここで用いられる「半
導電性」という表現は、保護膜層の自由表面から電荷移
動層と保護膜層との間の境界面へコロナによって付着さ
せられた電荷を移動するだけの電荷キャリアを有する導
電性と定義される。好ましくは、自由キャリアは、印加
された電界により生成されるべきである(電界依存の導
電性)。このようにして、自由キャリアは、コロナによ
り付着させられた電荷を、光導電体の自由表面から保護
膜層と電荷移動層との間の境界面領域に効果的に移動す
ることができる。自由キャリアの密度は、保護膜層を貫
く低画像電界において、かなり低い。帯電/露光ステッ
プ後におけるキャリアの低密度は、画像パターンが自由
キャリアにより放散(解像度の低下)しないことを保証
する。保護膜層が半導電性であり、1平方センチメータ
当り約2CV乃至約10CVのキャリアを有する場合に
は、これらのキャリアは、コロナによって付着させられ
た電荷を保護膜層の自由表面から電荷移動層と保護膜層
との間の境界面へ移動する処理で使い果たされ、保護膜
層は一時的に絶縁性になる。保護膜は、デバイスの単位
面積当り約3CV乃至約5CV電荷キャリアを有するこ
とが好ましい。CVは、デバイスの表面上の単位面積当
りの電荷の数を表わす。Cはファラドで表わされる単位
面積当りのデバイスのキャパシタンス(静電容量)であ
り、Vはボルトで表わされるそのデバイスが帯電される
電位である。またCVは、デバイス全体に加えられる電
圧と印加される電荷密度との関係である帯電特性により
決定されることが可能である。米国特許第4,515,882号
の保護膜では、コロナによって付着させられた電荷を保
護膜層の自由表面から電荷移動層と保護膜層との間の境
界面へ移動するために必要とされる、保護膜内の全ての
キャリアは、本発明の保護膜材料組成とは異なり、注入
粒子で生じる。本発明では、コロナによって付着させら
れた電荷を保護膜層の自由表面から電荷移動層と保護膜
層との間の境界面へ移動するために必要とされる電荷キ
ャリアは、保護膜材料(酸化移動分子)及び注入粒子で
生じる。これは、注入粒子の必要濃度を引き下げること
ができ、保護膜の透明性を高める。
ダ、及び固溶体の又は膜形成バインダ中に分子分散した
電荷移動分子のみから作製される場合、保護膜層は帯電
後、少なくとも画像の露光ステップまでは絶縁性であり
続ける。しかしながら、従来の電気絶縁性の保護膜とは
異なり、本発明の保護膜は、半導電性である。従って、
図3に示されるように、保護膜層32の半導電性に起因
して、コロナによって付着させられた負の電荷は、帯電
ステップの最中及び直後に、保護膜層32と電荷移動層
14との間の境界面に移動する。ここで用いられる「半
導電性」という表現は、保護膜層の自由表面から電荷移
動層と保護膜層との間の境界面へコロナによって付着さ
せられた電荷を移動するだけの電荷キャリアを有する導
電性と定義される。好ましくは、自由キャリアは、印加
された電界により生成されるべきである(電界依存の導
電性)。このようにして、自由キャリアは、コロナによ
り付着させられた電荷を、光導電体の自由表面から保護
膜層と電荷移動層との間の境界面領域に効果的に移動す
ることができる。自由キャリアの密度は、保護膜層を貫
く低画像電界において、かなり低い。帯電/露光ステッ
プ後におけるキャリアの低密度は、画像パターンが自由
キャリアにより放散(解像度の低下)しないことを保証
する。保護膜層が半導電性であり、1平方センチメータ
当り約2CV乃至約10CVのキャリアを有する場合に
は、これらのキャリアは、コロナによって付着させられ
た電荷を保護膜層の自由表面から電荷移動層と保護膜層
との間の境界面へ移動する処理で使い果たされ、保護膜
層は一時的に絶縁性になる。保護膜は、デバイスの単位
面積当り約3CV乃至約5CV電荷キャリアを有するこ
とが好ましい。CVは、デバイスの表面上の単位面積当
りの電荷の数を表わす。Cはファラドで表わされる単位
面積当りのデバイスのキャパシタンス(静電容量)であ
り、Vはボルトで表わされるそのデバイスが帯電される
電位である。またCVは、デバイス全体に加えられる電
圧と印加される電荷密度との関係である帯電特性により
決定されることが可能である。米国特許第4,515,882号
の保護膜では、コロナによって付着させられた電荷を保
護膜層の自由表面から電荷移動層と保護膜層との間の境
界面へ移動するために必要とされる、保護膜内の全ての
キャリアは、本発明の保護膜材料組成とは異なり、注入
粒子で生じる。本発明では、コロナによって付着させら
れた電荷を保護膜層の自由表面から電荷移動層と保護膜
層との間の境界面へ移動するために必要とされる電荷キ
ャリアは、保護膜材料(酸化移動分子)及び注入粒子で
生じる。これは、注入粒子の必要濃度を引き下げること
ができ、保護膜の透明性を高める。
【0092】従って、本発明の保護膜層は、十分な電界
が印加されるまで、絶縁体であり続ける能力を取得して
いる。電界の印加は、1)電荷注入可能な粒子を分極化
し、それにより電荷注入可能粒子は、電荷キャリアを保
護膜層の連続相に注入し、2)(a)自由キャリア、並
びに(b)保護膜層の連続相内の電界により生成された
キャリア、として作用する電荷移動分子の酸化部分と結
合し、i)電荷キャリアは、下に位置する光導電層と保
護膜層との間の境界面へ移動し、そこでトラップされる
こと、及びii)保護膜層における反対部分の電荷が、電
荷注入可能な粒子から保護膜の外側画像形成表面への電
荷放出されることにより緩和されること、を可能にす
る。
が印加されるまで、絶縁体であり続ける能力を取得して
いる。電界の印加は、1)電荷注入可能な粒子を分極化
し、それにより電荷注入可能粒子は、電荷キャリアを保
護膜層の連続相に注入し、2)(a)自由キャリア、並
びに(b)保護膜層の連続相内の電界により生成された
キャリア、として作用する電荷移動分子の酸化部分と結
合し、i)電荷キャリアは、下に位置する光導電層と保
護膜層との間の境界面へ移動し、そこでトラップされる
こと、及びii)保護膜層における反対部分の電荷が、電
荷注入可能な粒子から保護膜の外側画像形成表面への電
荷放出されることにより緩和されること、を可能にす
る。
【0093】従って、本発明の新しい画像形成構造は、
光導電性の画像形成部材に優れた保護をもたらすと同時
に、繰り返し摩耗耐久寿命を著しく長くする。更に、電
荷注入可能粒子の比較的低い濃度は、保護膜層の完全性
を高め、保護膜の透明度にほとんど影響を及ぼさずに、
保護膜層の厚さに関しより広い許容値をもたらす。ま
た、本発明の保護膜層は、電荷移動層によく接着する。
光導電性の画像形成部材に優れた保護をもたらすと同時
に、繰り返し摩耗耐久寿命を著しく長くする。更に、電
荷注入可能粒子の比較的低い濃度は、保護膜層の完全性
を高め、保護膜の透明度にほとんど影響を及ぼさずに、
保護膜層の厚さに関しより広い許容値をもたらす。ま
た、本発明の保護膜層は、電荷移動層によく接着する。
【0094】また、ベルト又はドラムの一端に沿って配
置され、支持体の導電性表面に接触して、受光体の導電
層からのアース又は電気バイアスへの接続を容易にす
る、一般の導電性のアースストリップ等の、他の好適な
層を用いることが可能である。アースストリップは公知
であり、通常、膜形成バインダ中に分散する導電性の粒
子を含む。
置され、支持体の導電性表面に接触して、受光体の導電
層からのアース又は電気バイアスへの接続を容易にす
る、一般の導電性のアースストリップ等の、他の好適な
層を用いることが可能である。アースストリップは公知
であり、通常、膜形成バインダ中に分散する導電性の粒
子を含む。
【0095】ある例では、ベルト又はウェブタイプの受
光体に対して平面度及び/又は耐摩耗性を提供するため
に、反り止めバックコーティングが受光体の反対側に塗
布され得る。これらの反り止めバックコーティング層
は、当該技術では公知であり、電気絶縁性又はわずかに
半導性である熱可塑性の有機ポリマー又は無機ポリマー
を含み得る。
光体に対して平面度及び/又は耐摩耗性を提供するため
に、反り止めバックコーティングが受光体の反対側に塗
布され得る。これらの反り止めバックコーティング層
は、当該技術では公知であり、電気絶縁性又はわずかに
半導性である熱可塑性の有機ポリマー又は無機ポリマー
を含み得る。
【0096】本発明の「半導電性」の保護膜は、コロナ
によって付着させられた電荷を保護膜層の自由表面から
電荷移動層と保護膜層との間の境界面へ効果的に移動
し、水分に反応せず、帯電用のコロトロン/スクロトロ
ンを用いる装置では現在市販されている電荷移動層より
も10乃至20倍低い摩耗率を示し、バイアス帯電ロー
ル/バイアス転写ロールを用いる装置では現在市販され
ている電荷移動層よりも3乃至5倍低い摩耗率を示し、
電荷移動層を再溶解することなしに保護膜層のコーティ
ングとして形成されることが可能であり、更に、光誘起
放電特性に影響を及ぼさずに4乃至6ミクロンの厚さで
被覆されることが可能である。
によって付着させられた電荷を保護膜層の自由表面から
電荷移動層と保護膜層との間の境界面へ効果的に移動
し、水分に反応せず、帯電用のコロトロン/スクロトロ
ンを用いる装置では現在市販されている電荷移動層より
も10乃至20倍低い摩耗率を示し、バイアス帯電ロー
ル/バイアス転写ロールを用いる装置では現在市販され
ている電荷移動層よりも3乃至5倍低い摩耗率を示し、
電荷移動層を再溶解することなしに保護膜層のコーティ
ングとして形成されることが可能であり、更に、光誘起
放電特性に影響を及ぼさずに4乃至6ミクロンの厚さで
被覆されることが可能である。
【0097】
【実施例】(実施例1)複数の電子写真画像形成部材
を、直径が4cm、長さが31cmである8個のアルミ
ニウムのドラムの粗面に電荷ブロッキング層をディップ
コーティングで塗布することによって準備した。ブロッ
キング層コーティング混合物は、92重量%のブタノー
ル、メタノール及び水の溶媒混合物に溶解された8重量
%のポリアミド(ナイロン6)の水溶液であった。ブタ
ノール、メタノール、及び水の混合比率はそれぞれ、5
5、36、及び9重量%であった。このコーティング
は、300ミリメータ/分のコーティングバス引き上げ
速度で塗布された。強制空気加熱で乾燥した後、ブロッ
キング層は1.5マイクロメータの厚さを有した。54
重量%のクロロガリウムフタロシアニン顔料粒子と、4
6重量%のVMCH膜形成ポリマーとを含有し、且つキ
シレン及びn−ブチルアセテートの溶媒を用いる電荷生
成層によって乾燥したブロッキング層を被覆した。先ず
1.67グラムのVMCHを、8.8グラムのn−ブチ
ルアセテート及び17.6グラムのキシレンに溶解し、
完全に溶解した後に、2グラムのクロロガリウムフタロ
シアニン顔料粒子を添加し、ボールミルした。次に、6
グラムのキシレン/n−ブチルアセテートの2:1の混
合物で希釈した。このコーティングは、300ミリメー
タ/分のコーティングバス引き上げ速度で塗布された。
強制空気加熱で乾燥された後、電荷生成層は0.2マイ
クロメータの厚さを有した。ドラムをその後、ポリカー
ボネート(PCZ200、三菱化学(株)から販売され
ている)中に分散するN,N’−ジフェニル−N,N’
−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル
−4,4’−ジアミンを含有する電荷移動層により被覆
した。このコーティング混合物は、8重量%のN,N’
−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)
−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンと、12
重量%のバインダと、80重量%のモノクロロベンゼン
溶媒とから構成された。このコーティングは、Tsukiage
ディップコーティング装置で塗布された。118℃での
強制空気加熱で45分間乾燥した後、電荷移動層は20
マイクロメータの厚さを有した。
を、直径が4cm、長さが31cmである8個のアルミ
ニウムのドラムの粗面に電荷ブロッキング層をディップ
コーティングで塗布することによって準備した。ブロッ
キング層コーティング混合物は、92重量%のブタノー
ル、メタノール及び水の溶媒混合物に溶解された8重量
%のポリアミド(ナイロン6)の水溶液であった。ブタ
ノール、メタノール、及び水の混合比率はそれぞれ、5
5、36、及び9重量%であった。このコーティング
は、300ミリメータ/分のコーティングバス引き上げ
速度で塗布された。強制空気加熱で乾燥した後、ブロッ
キング層は1.5マイクロメータの厚さを有した。54
重量%のクロロガリウムフタロシアニン顔料粒子と、4
6重量%のVMCH膜形成ポリマーとを含有し、且つキ
シレン及びn−ブチルアセテートの溶媒を用いる電荷生
成層によって乾燥したブロッキング層を被覆した。先ず
1.67グラムのVMCHを、8.8グラムのn−ブチ
ルアセテート及び17.6グラムのキシレンに溶解し、
完全に溶解した後に、2グラムのクロロガリウムフタロ
シアニン顔料粒子を添加し、ボールミルした。次に、6
グラムのキシレン/n−ブチルアセテートの2:1の混
合物で希釈した。このコーティングは、300ミリメー
タ/分のコーティングバス引き上げ速度で塗布された。
強制空気加熱で乾燥された後、電荷生成層は0.2マイ
クロメータの厚さを有した。ドラムをその後、ポリカー
ボネート(PCZ200、三菱化学(株)から販売され
ている)中に分散するN,N’−ジフェニル−N,N’
−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル
−4,4’−ジアミンを含有する電荷移動層により被覆
した。このコーティング混合物は、8重量%のN,N’
−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)
−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンと、12
重量%のバインダと、80重量%のモノクロロベンゼン
溶媒とから構成された。このコーティングは、Tsukiage
ディップコーティング装置で塗布された。118℃での
強制空気加熱で45分間乾燥した後、電荷移動層は20
マイクロメータの厚さを有した。
【0098】(実施例2)メトキシメチル基を含有する
ポリアミド(大日本インキ化学工業(株)から販売され
ているLuckamide5003)[4グラム]と、
メタノール[20グラム]と、1−プロパノール[20
グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内で混ぜ、約60
℃の水浴で温め磁力撹拌した。30分以内に形成された
溶液を、次に25℃に冷却し、N,N’−ジフェニル−
N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1’
−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DHTBD)
[3.6グラム]を添加し、完全な溶液が得られるまで
撹拌した。破砕鋼(スチールショット)[500グラ
ム]及びブラックパールカーボン[0.25グラム]を
ポリマー溶液に添加し、48時間にわたってミルにかけ
た。ミルにかけられた溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒
子を取り除くために、Nitexフィルター[24マイ
クロメータ]に通した。シュウ酸[0.4グラム]を添
加し、この混合物を溶液が形成されるまで40℃乃至5
0℃まで温めた。この溶液を、熟成した粘性を確保する
ために一晩置いた。保護膜層[4マイクロメータ厚さ]
を、Tsugiageリングコーターを用いて実施例1の光導電
体ドラム型受光体のうちの3個に被覆し、118℃で3
0分間乾燥した。
ポリアミド(大日本インキ化学工業(株)から販売され
ているLuckamide5003)[4グラム]と、
メタノール[20グラム]と、1−プロパノール[20
グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内で混ぜ、約60
℃の水浴で温め磁力撹拌した。30分以内に形成された
溶液を、次に25℃に冷却し、N,N’−ジフェニル−
N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1’
−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DHTBD)
[3.6グラム]を添加し、完全な溶液が得られるまで
撹拌した。破砕鋼(スチールショット)[500グラ
ム]及びブラックパールカーボン[0.25グラム]を
ポリマー溶液に添加し、48時間にわたってミルにかけ
た。ミルにかけられた溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒
子を取り除くために、Nitexフィルター[24マイ
クロメータ]に通した。シュウ酸[0.4グラム]を添
加し、この混合物を溶液が形成されるまで40℃乃至5
0℃まで温めた。この溶液を、熟成した粘性を確保する
ために一晩置いた。保護膜層[4マイクロメータ厚さ]
を、Tsugiageリングコーターを用いて実施例1の光導電
体ドラム型受光体のうちの3個に被覆し、118℃で3
0分間乾燥した。
【0099】(実施例3)Luckamide[4グラ
ム]、メタノール[20グラム]及び1−プロパノール
[20グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内で混ぜ、
約60℃の水浴で温め磁力撹拌した。30分以内に形成
された溶液を、次に25℃で冷却し、N,N’−ジフェ
ニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DHTB
D)[3.6グラム]を添加し、完全な溶液が得られる
まで撹拌した。破砕鋼[500グラム]及びブラックパ
ールカーボン[0.25グラム]をポリマー溶液に添加
し、48時間にわたってミルにかけた。ミルにかけられ
た溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒子を取り除くため
に、Nitexフィルター[24マイクロメータ]に通
した。シュウ酸[0.4グラム]及びトリオキサン
[0.3グラム]を添加し、この混合物を溶液が形成さ
れるまで40℃乃至50℃まで温めた。この溶液を、熟
成した粘性を確保するために一晩置いた。保護膜層[4
マイクロメータ厚さ]を、Tsugiageリングコーターを用
いて実施例1の光導電体ドラム型受光体のうちの3個に
被覆し、118℃で30分間乾燥した。
ム]、メタノール[20グラム]及び1−プロパノール
[20グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内で混ぜ、
約60℃の水浴で温め磁力撹拌した。30分以内に形成
された溶液を、次に25℃で冷却し、N,N’−ジフェ
ニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DHTB
D)[3.6グラム]を添加し、完全な溶液が得られる
まで撹拌した。破砕鋼[500グラム]及びブラックパ
ールカーボン[0.25グラム]をポリマー溶液に添加
し、48時間にわたってミルにかけた。ミルにかけられ
た溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒子を取り除くため
に、Nitexフィルター[24マイクロメータ]に通
した。シュウ酸[0.4グラム]及びトリオキサン
[0.3グラム]を添加し、この混合物を溶液が形成さ
れるまで40℃乃至50℃まで温めた。この溶液を、熟
成した粘性を確保するために一晩置いた。保護膜層[4
マイクロメータ厚さ]を、Tsugiageリングコーターを用
いて実施例1の光導電体ドラム型受光体のうちの3個に
被覆し、118℃で30分間乾燥した。
【0100】(実施例4)Luckamide[4グラ
ム]、メタノール[20グラム]及び1−プロパノール
[20グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内で混ぜ、
約60℃の水浴で温め磁力撹拌した。30分以内に形成
された溶液を、次に25℃に冷却し、N,N’−ジフェ
ニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DHTB
D)[3.6グラム]を添加し、完全な溶液が得られる
まで撹拌した。破砕鋼[500グラム]及びブラックパ
ールカーボン[0.25グラム]をポリマー溶液に添加
し、48時間にわたってミルにかけた。ミルにかけられ
た溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒子を取り除くため
に、Nitexフィルター[24マイクロメータ]に通
した。シュウ酸[0.4グラム]及びCymel303
(登録商標)[0.3グラム]を添加し、この混合物を
溶液が形成されるまで40℃乃至50℃まで温めた。こ
の溶液を、熟成した粘性を確保するために一晩置いた。
保護膜層[4マイクロメータ厚さ]を、Tsugiageリング
コーターを用いて実施例1の光導電体ドラム型受光体の
うちの3個に被覆し、118℃で30分間乾燥した。
ム]、メタノール[20グラム]及び1−プロパノール
[20グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内で混ぜ、
約60℃の水浴で温め磁力撹拌した。30分以内に形成
された溶液を、次に25℃に冷却し、N,N’−ジフェ
ニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DHTB
D)[3.6グラム]を添加し、完全な溶液が得られる
まで撹拌した。破砕鋼[500グラム]及びブラックパ
ールカーボン[0.25グラム]をポリマー溶液に添加
し、48時間にわたってミルにかけた。ミルにかけられ
た溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒子を取り除くため
に、Nitexフィルター[24マイクロメータ]に通
した。シュウ酸[0.4グラム]及びCymel303
(登録商標)[0.3グラム]を添加し、この混合物を
溶液が形成されるまで40℃乃至50℃まで温めた。こ
の溶液を、熟成した粘性を確保するために一晩置いた。
保護膜層[4マイクロメータ厚さ]を、Tsugiageリング
コーターを用いて実施例1の光導電体ドラム型受光体の
うちの3個に被覆し、118℃で30分間乾燥した。
【0101】(実施例5)Elvamide8063
(E.I. Du Pont de Nemours Co.から販売されている)
[4グラム]、メタノール[20グラム]及び1−プロ
パノール[20グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内
で混ぜ、約60℃の水浴で温め磁力撹拌した。溶液を形
成した後、この透明な混合物を25℃に冷却し、N,
N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン
(DHTBD)[3.6グラム]を添加し、完全な溶液
が得られるまで撹拌した。破砕鋼[500グラム]及び
ブラックパールカーボン[0.25グラム]をポリマー
溶液に添加し、48時間にわたってミルにかけた。ミル
にかけられた溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒子を取り
除くために、Nitexフィルター[24マイクロメー
タ]に通した。シュウ酸[0.4グラム]及びヘキサメ
トキシメチルメラミン[0.3グラム]を添加し、この
混合物を溶液が形成されるまで40℃乃至50℃まで温
めた。この溶液を、熟成した粘性を確保するために一晩
置いた。保護膜層[4マイクロメータ厚さ]を、Tsugia
geリングコーターを用いて実施例1の光導電体ドラム型
受光体のうちの3個に被覆し、118℃で30分間乾燥
した。
(E.I. Du Pont de Nemours Co.から販売されている)
[4グラム]、メタノール[20グラム]及び1−プロ
パノール[20グラム]を8オンスの琥珀色のボトル内
で混ぜ、約60℃の水浴で温め磁力撹拌した。溶液を形
成した後、この透明な混合物を25℃に冷却し、N,
N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン
(DHTBD)[3.6グラム]を添加し、完全な溶液
が得られるまで撹拌した。破砕鋼[500グラム]及び
ブラックパールカーボン[0.25グラム]をポリマー
溶液に添加し、48時間にわたってミルにかけた。ミル
にかけられた溶液を、破砕鋼及びあらゆる粗粒子を取り
除くために、Nitexフィルター[24マイクロメー
タ]に通した。シュウ酸[0.4グラム]及びヘキサメ
トキシメチルメラミン[0.3グラム]を添加し、この
混合物を溶液が形成されるまで40℃乃至50℃まで温
めた。この溶液を、熟成した粘性を確保するために一晩
置いた。保護膜層[4マイクロメータ厚さ]を、Tsugia
geリングコーターを用いて実施例1の光導電体ドラム型
受光体のうちの3個に被覆し、118℃で30分間乾燥
した。
【0102】(実施例6)実施例1の(保護膜無しの)
ドラム型受光体、及び実施例2、3及び4のドラム型受
光体について、先ず、静電写真感度及び繰り返し安定性
をテストした。各受光体デバイスを、スキャナのシャフ
トに取り付けた。各受光体を、ドラムの周囲に沿って取
り付けられたコロトロンにより帯電した。表面電位は、
シャフトの周りの異なる位置に配置された、容量結合さ
れた電圧プローブにより、時間の関数として測定され
た。プローブは、ドラムの支持体へ公知の電位を印加す
ることにより較正した。ドラム上の受光体は、ドラムの
近い位置にありコロトロンより下流に位置する光源によ
り露光された。ドラムを回転させ、初期(露光前)の帯
電電位を電圧プローブ1により測定した。更なる回転に
より、受光体は公知の強度の単色輻射にさらされる露光
ステーションに導かれた。受光体は、帯電の上流位置に
配置された光源により除電(イレーズ)された。行われ
た測定には、定電流又は定電圧モードでの受光体の帯電
が含まれた。受光体は、負の極性までコロナ帯電され
た。ドラムが回転すると、初期の帯電電位が電圧プロー
ブ1により測定された。更なる回転により、受光体は公
知の強度の単色輻射にさらされる露光ステーションに導
かれた。露光後の表面電位が、電圧プローブ2及び3に
より測定された。受光体は最後に、適当な強度の消去ラ
ンプにさらされ、残留電位の全てが電圧プローブ4によ
り測定された。この処理は、次のサイクルの間、自動的
に変更された露光量で繰り返された。光誘起放電特性
(PIDC)は、露光量の関数として電圧プローブ2及
び3での電位をプロットすることにより得られた。電荷
受容及び暗減衰もまた、スキャナで測定された。4つの
デバイスにおいて、PIDC形状又は感度に著しい差は
見られなかった。これは、コロナが保護膜の自由表面に
配置した電荷が、露光ステップの前に、電荷移動層と保
護膜層との間の境界面に効果的に移動されたことを示
す。1万サイクルの繰り返しにより、これらのデバイス
は安定していることが確認された。
ドラム型受光体、及び実施例2、3及び4のドラム型受
光体について、先ず、静電写真感度及び繰り返し安定性
をテストした。各受光体デバイスを、スキャナのシャフ
トに取り付けた。各受光体を、ドラムの周囲に沿って取
り付けられたコロトロンにより帯電した。表面電位は、
シャフトの周りの異なる位置に配置された、容量結合さ
れた電圧プローブにより、時間の関数として測定され
た。プローブは、ドラムの支持体へ公知の電位を印加す
ることにより較正した。ドラム上の受光体は、ドラムの
近い位置にありコロトロンより下流に位置する光源によ
り露光された。ドラムを回転させ、初期(露光前)の帯
電電位を電圧プローブ1により測定した。更なる回転に
より、受光体は公知の強度の単色輻射にさらされる露光
ステーションに導かれた。受光体は、帯電の上流位置に
配置された光源により除電(イレーズ)された。行われ
た測定には、定電流又は定電圧モードでの受光体の帯電
が含まれた。受光体は、負の極性までコロナ帯電され
た。ドラムが回転すると、初期の帯電電位が電圧プロー
ブ1により測定された。更なる回転により、受光体は公
知の強度の単色輻射にさらされる露光ステーションに導
かれた。露光後の表面電位が、電圧プローブ2及び3に
より測定された。受光体は最後に、適当な強度の消去ラ
ンプにさらされ、残留電位の全てが電圧プローブ4によ
り測定された。この処理は、次のサイクルの間、自動的
に変更された露光量で繰り返された。光誘起放電特性
(PIDC)は、露光量の関数として電圧プローブ2及
び3での電位をプロットすることにより得られた。電荷
受容及び暗減衰もまた、スキャナで測定された。4つの
デバイスにおいて、PIDC形状又は感度に著しい差は
見られなかった。これは、コロナが保護膜の自由表面に
配置した電荷が、露光ステップの前に、電荷移動層と保
護膜層との間の境界面に効果的に移動されたことを示
す。1万サイクルの繰り返しにより、これらのデバイス
は安定していることが確認された。
【0103】(実施例7)実施例2、3及び4の受光体
ドラムの保護膜層を、メタノールに浸漬されたQチップ
により保護膜層を擦ることにより、架橋性をテストし
た。層の完全性は、幾度か強く擦った後でも保持されて
おり、これは保護膜が架橋したことを示す。
ドラムの保護膜層を、メタノールに浸漬されたQチップ
により保護膜層を擦ることにより、架橋性をテストし
た。層の完全性は、幾度か強く擦った後でも保持されて
おり、これは保護膜が架橋したことを示す。
【0104】(実施例8)実施例1の保護膜を被覆され
ていないドラムと、実施例2、3及び4の保護膜を被覆
されたドラムを、帯電用のバイアス帯電ロールを含む摩
耗定着機でテストした。摩耗は、ナノメータ/回転のキ
ロサイクル(nm/Kc)を用いて算出した。較正標準
の再現性は、約±2nm/Kcであった。実施例1の保
護膜を持たないドラムの摩耗は、80nm/Kcを超え
た。実施例2、3及び4の本発明の保護膜を被覆したド
ラムの摩耗は、20nm/Kc以下であった。従って、
本発明の受光体の耐摩耗性における改善は、バイアス帯
電ロール繰り返し条件におかれた場合に、非常に顕著で
あった。
ていないドラムと、実施例2、3及び4の保護膜を被覆
されたドラムを、帯電用のバイアス帯電ロールを含む摩
耗定着機でテストした。摩耗は、ナノメータ/回転のキ
ロサイクル(nm/Kc)を用いて算出した。較正標準
の再現性は、約±2nm/Kcであった。実施例1の保
護膜を持たないドラムの摩耗は、80nm/Kcを超え
た。実施例2、3及び4の本発明の保護膜を被覆したド
ラムの摩耗は、20nm/Kc以下であった。従って、
本発明の受光体の耐摩耗性における改善は、バイアス帯
電ロール繰り返し条件におかれた場合に、非常に顕著で
あった。
【図1】絶縁性の電荷移動層により保護膜被覆されてい
る従来技術の受光体を用いて画像形成を行う際の、電荷
の位置を概略的に示す図である。
る従来技術の受光体を用いて画像形成を行う際の、電荷
の位置を概略的に示す図である。
【図2】バインダに粒子を含有する半導電性である層に
より保護膜被覆されている従来技術の受光体を用いて画
像形成を行う際の、電荷の位置を概略的に示す図であ
る。
より保護膜被覆されている従来技術の受光体を用いて画
像形成を行う際の、電荷の位置を概略的に示す図であ
る。
【図3】本発明の半導電性である保護膜の実施の形態に
より保護膜被覆されている受光体を用いて画像形成を行
う際の、電荷の位置を概略的に示す図である。
より保護膜被覆されている受光体を用いて画像形成を行
う際の、電荷の位置を概略的に示す図である。
14 電荷移動層 16 電荷生成層 18 導電層 32 保護膜層 34 受光体 36 電荷注入粒子 38 電荷移動マトリックス 40 画像形成表面 42 境界面
フロントページの続き (72)発明者 ダモダー エム.パイ アメリカ合衆国 14450 ニューヨーク州 フェアポート シャグバーク ウェイ 72 (72)発明者 ジョン エフ.ヤヌス アメリカ合衆国 14580 ニューヨーク州 ウェブスター リトル バードフィール ド ロード 924 (72)発明者 ポール ジェイ.デフェオ アメリカ合衆国 14555 ニューヨーク州 ソダス ポイント ノース フィツヒュ ー ストリート 7538 (72)発明者 アンソニー ティー.ウォード アメリカ合衆国 14580 ニューヨーク州 ウェブスター リトル ポンド ウェイ 934 (72)発明者 デイル エス.レンファー アメリカ合衆国 14580 ニューヨーク州 ウェブスター アダムズ ロード 498 (72)発明者 ハロルド エフ.ハモンド アメリカ合衆国 14580 ニューヨーク州 ウェブスター アッピアン ドライブ 1143 (72)発明者 マーリン イー.シャーフ アメリカ合衆国 14526 ニューヨーク州 ペンフィールド ヴァレイ グリーン ドライブ 273 (72)発明者 マーカス アール.シルベストリ アメリカ合衆国 14450 ニューヨーク州 フェアポート クラークス クロッシン グ 29 (72)発明者 ウィリアム ダブリュー.リンバーグ アメリカ合衆国 14526 ニューヨーク州 ペンフィールド クリアビュー ドライ ブ 66
Claims (5)
- 【請求項1】 電子写真画像形成部材であって、 少なくとも1つの写真画像形成層と、 半導電性の保護膜層と、 を含み、該半導電性の保護膜層は、 架橋ポリアミド、電荷移動分子、及び酸化電荷移動分子
を含む電荷移動連続マトリックス中に分散した電荷注入
可能な微粒子を含み、前記連続マトリックスは、 a)アミド窒素原子に結合するメトキシメチル基を含有
する架橋可能なアルコール可溶性ポリアミドと、 約3未満のpKaを有する酸と、 ホルムアルデヒド発生架橋剤、アルコキシラート架橋
剤、メチロールアミン架橋剤、及びこれらの混合物から
なる群から選択される架橋剤と、 ジヒドロキシアリールアミンと、 アルコール溶媒、希釈剤、及びこれらの混合物からなる
群から選択される液体と、 を含む第1の溶液と、 b)アミド窒素原子に結合するメトキシメチル基を含有
しない架橋可能なアルコール可溶性ポリアミドと、 約3未満のpKaを有する酸と、 アルコキシラート架橋剤、メチロールアミン架橋剤、及
びこれらの混合物からなる群から選択される架橋剤と、 ジヒドロキシアリールアミンと、 アルコール溶媒、希釈剤、及びこれらの混合物からなる
群から選択される液体と、 を含む第2の溶液と、 から選択される溶液から形成されることを特徴とする、 電子写真画像形成部材。 - 【請求項2】 前記アミド窒素原子に結合するメトキシ
メチル基を含有する架橋可能なアルコール可溶性ポリア
ミドが、下記の式1及び2で示される材料から選択され
ることを特徴とする、請求項1に記載の電子写真画像形
成部材。 式1 【化1】 上記式中、nは正の整数であり、Rはアルキレン、アリ
ーレン、又はアルカリーレンユニットの中から単独で選
択され、R2部位の1乃至99%は−Hであり、残りの
R2部位は−CH2−O−CH3である。 式2 【化2】 上記式中、mは正の整数であり、R1及びRは、アルキ
レン、アリーレン、又はアルカリーレンユニットの中か
ら単独で選択され、R3及びR4部位の1乃至99%は−
Hであり、残りのR3及びR4部位は−CH2−O−CH3
である。 - 【請求項3】 前記アミド窒素原子に結合するメトキシ
メチル基を含有しない架橋可能なアルコール可溶性ポリ
アミドが、下記の式3及び4で示されることを特徴とす
る、請求項1に記載の電子写真画像形成部材。 式3 【化3】 上記式中、xは正の整数であり、R5はアルキレン、ア
リーレン、又はアルカリーレンユニットの中から単独で
選択される。 式4 【化4】 上記式中、yは正の整数であり、R6及びR7は、アルキ
レン、アリーレン、又はアルカリーレンユニットの中か
ら単独で選択される。 - 【請求項4】 電子写真画像形成方法であって、 電荷移動層及び保護膜層を有する電子写真画像形成部材
を提供する工程であって、前記保護膜層は、導電性の電
荷移動マトリックス中に分散する電荷注入粒子を含み、
前記マトリックスは、架橋ポリアミド内で分子分散され
た又は溶解された電荷移動分子と酸化電荷移動分子とを
含み、前記保護膜層は前記移動層との境界面を形成する
表面と、露出した画像形成表面とを有することを特徴と
する、電子写真画像形成部材を提供する工程と、 負の電荷を前記保護膜層の画像形成表面から前記保護膜
層と前記移動層との間の境界面へ移動するために、前記
導電性の電荷移動マトリックスからの自由電荷の注入、
及び前記電荷注入粒子から前記導電性の電荷移動マトリ
ックスへの自由電荷の注入を促進するように、均一な負
の電荷を前記露出した画像形成表面に印加する工程と、 を含む、電子写真画像形成方法。 - 【請求項5】 前記保護膜層が、電子写真画像形成部材
が帯電される際に、約2CV乃至約10CVのキャリア
を有することを特徴とする、請求項4に記載の電子写真
画像形成方法。
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