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JP2001158768A - スルホコハク酸モノエステルの製造方法 - Google Patents

スルホコハク酸モノエステルの製造方法

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Publication number
JP2001158768A
JP2001158768A JP33973599A JP33973599A JP2001158768A JP 2001158768 A JP2001158768 A JP 2001158768A JP 33973599 A JP33973599 A JP 33973599A JP 33973599 A JP33973599 A JP 33973599A JP 2001158768 A JP2001158768 A JP 2001158768A
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JP
Japan
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monoester
sulfosuccinic acid
oxide adduct
alkali metal
sulfonating agent
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JP33973599A
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Inventor
Hiroyuki Yamada
博之 山田
Shigeyuki Miyamoto
茂之 宮本
Masaaki Iwahashi
政昭 岩橋
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低臭性のスルホコハク酸モノエステルの製造
方法の提供。 【解決手段】 一般式 RO-(AO)n-H (式中、Rは炭素数8〜20のアルキル基及び/又はアルケ
ニル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは平均値が
1〜10の数を表す。)で表されるオキシド付加物と無水
マレイン酸を反応させて得られる、オキシド付加物のモ
ノエステルへの転化率が96%以上のマレイン酸モノエス
テルと、亜硫酸アルカリ金属塩等のスルホン化剤とを、
スルホン化剤/モノエステルのモル比を1.10〜1.30とし
て水の存在下且つ不活性ガス雰囲気下に90℃以下の温度
で反応させ、その後過剰の亜硫酸塩を過酸化水素で処理
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシャンプー用基剤等
に使用される従来よりも臭いの改善されたスルホコハク
酸モノエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】スルホ
コハク酸モノエステルは低刺激性であることから、最近
シャンプー用基剤等として評価されつつあるが、品質
面、特に臭気については必ずしも充分満足できるもので
はないのが現状である。
【0003】一般にスルホコハク酸モノエステルの製造
方法としては、次の反応式で示す如く無水マレイン酸と
エトキシレート等のアルコール類とよりモノエステルを
合成し、これにスルホン化剤当モル量を水の存在下反応
させてスルホコハク酸モノエステルを合成する方法が広
く知られている。
【0004】
【化1】
【0005】低臭性のスルホコハク酸モノエステルを製
造するためには種々の条件が満たされることが必要であ
るが、その中でも重要な点の一つはスルホコハク酸モノ
エステル中に含有されるエトキシレート量を低下させる
こと、すなわち、 エトキシレートのモノエステルへの転化率を上げる
こと スルホン化工程においてマレイン酸モノエステル及
び生成したスルホコハク酸モノエステルを加水分解させ
ないこと である。
【0006】一方、従来エトキシレートを原料としたス
ルホコハク酸モノエステルは同じ陰イオン性界面活性剤
であるアルキルエーテルサルフェート等に比べて通常多
量(10モル%程度)の未反応エトキシレートを含み、臭
気の点では満足されるものではなかった(エトキシレー
トのスルホコハク酸モノエステルへの転化率は88%程度
が限界であった。)。
【0007】シャンプー基剤用には臭気及び刺激性の点
よりスルホコハク酸モノエステルの残存エトキシレート
はできる限り少なくする方が好ましいのは明らかであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは低臭性のス
ルホコハク酸モノエステルの製造方法を確立すべく鋭意
検討した結果、アルコールの炭素数2〜4のアルキレン
オキシド付加物(以下オキシド付加物と記す)のモノエ
ステルへの転化率96%以上のモノエステル化物とスルホ
ン化剤とを特定のスルホン化反応条件にてスルホン化反
応を行い、次いで過剰の亜硫酸塩を過酸化水素で処理す
ることにより低臭性のスルホコハク酸モノエステルが得
られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、一般式 RO-(AO)n-H (式中、Rは炭素数8〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基
及び/又はアルケニル基、Aは炭素数2〜4のアルキレ
ン基、nは平均値が1〜10の数を表す。)で表されるアル
コールのアルキレンオキシド付加物(以下オキシド付加
物と記す)と無水マレイン酸を反応させて得られる、オ
キシド付加物のモノエステルへの転化率が96%以上のマ
レイン酸モノエステルと、亜硫酸アルカリ金属塩及び/
又はアルカリ金属水酸化物を含有する酸性亜硫酸アルカ
リ金属塩(以下スルホン化剤と記す)とを、スルホン化
剤/モノエステルのモル比を1.10〜1.30として水の存在
下且つ不活性ガス雰囲気下に90℃以下の温度で反応さ
せ、その後過剰の亜硫酸塩を過酸化水素で処理すること
を特徴とするスルホコハク酸モノエステルの製造方法を
提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるオキシド付加
物の原料となるアルコールとしては炭素数8〜20を有す
るものが好ましく、例えばオクタノール、デカノール、
ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、
オクタデカノール、オレイルアルコール等が挙げられ、
直鎖又は分岐鎖のいずれのものでもよい。また、アルコ
ールへのアルキレンオキシドの平均付加モル数は1〜10
が好ましく、アルキレンオキシドの付加を行う際に使用
するアルカリ金属水酸化物は低臭もしくは無臭の有機酸
で中和するか又は未中和のままエステル化反応に供する
のが望ましい。
【0011】本発明において無水マレイン酸とオキシド
付加物とのモノエステル化反応はマレイン酸ジエステル
を副生させないためにも85℃以下にて行うことが望まし
い。また、エステル化時の着色と臭い悪化を防ぐために
は不活性ガス雰囲気下で反応を行うことが不可欠であ
る。尚、オキシド付加物に対する無水マレイン酸のモル
比は、(無水マレイン酸)/(オキシド付加物)=1.05
〜1.15が適当である。
【0012】本発明においてオキシド付加物のモノエス
テルへの転化率は96%以上であることが重要であり、こ
れよりも低い場合は低臭のスルホコハク酸モノエステル
は得られない。またスルホン化工程においてモノエステ
ルに対してスルホン化剤の使用量はモル比にて1.10〜1.
30モル倍過剰に用いることが重要である。反応モル比が
1.10より小さい場合にはオキシド付加物のスルホコハク
酸モノエステルへの転化率は90%以下となり、所望の低
臭のスルホコハク酸モノエステルは得られない。また反
応モル比が1.30より大きい場合には残存亜硫酸塩が必要
以上に増加するため好ましくない。
【0013】またスルホン化剤はモノエステルの原料で
ある無水マレイン酸に対して少なくとも等モル以上、特
に1.03〜1.10モル倍過剰に用いるのが適当である。
【0014】スルホン化反応は水の存在下且つ不活性ガ
ス雰囲気下、好ましくは窒素雰囲気下に90℃以下の温度
で行われるが、水の量は仕込み重量中の60〜80重量%が
適当である。
【0015】本発明においてスルホン化反応時の温度が
90℃を越えるとマレイン酸モノエステル及び生成したス
ルホコハク酸モノエステルの加水分解が起こりオキシド
付加物が再生するためオキシド付加物のスルホコハク酸
モノエステルへの転化率が90%以上にならない。この場
合には低臭性のスルホコハク酸モノエステルが得られな
いので90℃以下でスルホン化反応を行うことが必要であ
るが、反応温度は特に60〜80℃が好ましい。
【0016】本発明においてスルホン化工程で用いた過
剰のスルホン化剤は亜硫酸塩として反応物に残存し、保
存中に空気酸化により硫酸塩となり、pH低下の原因とな
るため、スルホン化後過酸化水素処理の工程が必要にな
る。過酸化水素使用量は残存亜硫酸塩に対して0.96〜0.
98当量程度が望ましく、反応物中の残存亜硫酸塩を0.05
重量%以下とすることが重要である。この際、必要に応
じアルカリにより中和してもよい。もし過酸化水素が過
剰となった場合はスルホコハク酸モノエステルの臭いが
明らかに悪くなる。また反応物中の亜硫酸塩残存量が0.
05重量%を越えるとシャンプー中の色素退色の一因とな
る。
【0017】本発明においてエステル化もしくはスルホ
ン化工程でBHT等の酸化防止剤を添加することはスルホ
コハク酸モノエステルのアルデヒド臭の発生の防止に大
きな効果がある。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法によれば極めて低臭性のス
ルホコハク酸モノエステルが製造でき、このようにして
得られるスルホコハク酸モノエステルはシャンプー基剤
として最適である。
【0019】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0020】実施例1 0.01モルのアルカリ金属イオンを含むラウリルアルコー
ルのエチレンオキシド平均3モル付加物を1モルと無水
マレイン酸1.1モルを窒素雰囲気中で80℃で5Hr反応さ
せた。更に別の反応器に亜硫酸ナトリウム1.15モルと水
1100g、BHT 0.16g、クエン酸Na 1.7gを仕込み、約50
℃に昇温後、先のエステル化物を仕込み、70℃で5Hr反
応させた。次に残存する亜硫酸塩(JIS K8061の方法に準
じて測定)に対して0.97当量の過酸化水素で処理を行っ
た。
【0021】エトキシレートのスルホコハク酸モノエス
テルへの転化率、スルホン化条件及び得られたスルホコ
ハク酸モノエステルの臭いの評価を表1に示す。
【0022】実施例2 実施例1においてモノエステル化反応時間を3Hrとした
以外は実施例1と同様に行った。その結果を表1に示
す。
【0023】実施例3 実施例2においてスルホン化剤/モノエステルモル比を
1.10とした以外は実施例2と同様に行った。その結果を
表1に示す。
【0024】実施例4 0.03モルのアルカリ金属イオンを含むC12-13のオキソア
ルコール(MW=194)のプロピレンオキシド平均2モル
付加物を1モルと無水マレイン酸1.1モルを窒素雰囲気
中で80℃で8Hr反応させた。更に別の反応器に亜硫酸ナ
トリウム1.15モルと水1000g、BHT 0.15g、クエン酸Na
1.6gを仕込み、約50℃に昇温後、先のエステル化物を
仕込み、70℃で5Hr反応させた。次に残存する亜硫酸塩
に対して0.97当量の過酸化水素で処理を行った。その結
果を表1に示す。
【0025】実施例5 0.03モルのアルカリ金属イオンを含むラウリルアルコー
ルのエチレンオキシド1モル付加物に、更にプロピレン
オキシドを1モル付加したものを合成し、この付加物1
モルと無水マレイン酸1.1モルを窒素雰囲気中で80℃で
8Hr反応させた。更に別の反応器に亜硫酸ナトリウム1.
15モルと水1000g、BHT 0.15g、クエン酸Na 1.6gを仕
込み、70℃で5Hr反応させた。次に残存する亜硫酸塩に
対して0.97当量の過酸化水素で処理を行った。その結果
を表1に示す。
【0026】比較例1 実施例1においてモノエステル化反応時間を1Hrとした
以外は実施例1と同様に行った。その結果を表1に示
す。
【0027】比較例2 実施例1においてスルホン化剤のモル比を1.05とした以
外は実施例2と同様に行った。その結果を表1に示す。
【0028】比較例3 実施例1においてスルホン化反応温度を100℃とした以
外は実施例1と同様に行った。この場合スルホコハク酸
モノエステルへの転化率が時間と共に低下しているのは
生成したスルホコハク酸モノエステルの加水分解が進行
していることを意味する。その結果を表1に示す。
【0029】比較例4 実施例4においてモノエステル化反応時間を3Hrとした
以外は実施例4と同様に行った。その結果を表1に示
す。
【0030】比較例5 実施例5においてモノエステル化反応時間を4Hrとした
以外は実施例5と同様に行った。その結果を表1に示
す。
【0031】
【表1】
【0032】注) *1:EO…エチレンオキシド、PO…プロピレンオキシド
【0033】
【数1】
【0034】
【数2】
【0035】
【数3】
【0036】*5:臭いの評価 評価基準(10人のパネラーにより判定した) ○…無臭 ×…臭気有り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩橋 政昭 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H003 AB22 DA02 FA02 FA35 4H006 AA02 AC61 BC10 BC31 BE10 BE32 BE60 BE63

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 RO-(AO)n-H (式中、Rは炭素数8〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基
    及び/又はアルケニル基、Aは炭素数2〜4のアルキレ
    ン基、nは平均値が1〜10の数を表す。)で表されるアル
    コールのアルキレンオキシド付加物(以下オキシド付加
    物と記す)と無水マレイン酸を反応させて得られる、オ
    キシド付加物のモノエステルへの転化率が96%以上のマ
    レイン酸モノエステルと、亜硫酸アルカリ金属塩及び/
    又はアルカリ金属水酸化物を含有する酸性亜硫酸アルカ
    リ金属塩(以下スルホン化剤と記す)とを、スルホン化
    剤/モノエステルのモル比を1.10〜1.30として水の存在
    下且つ不活性ガス雰囲気下に90℃以下の温度で反応さ
    せ、その後過剰の亜硫酸塩を過酸化水素で処理すること
    を特徴とするスルホコハク酸モノエステルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018162446A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 三洋化成工業株式会社 界面活性剤組成物の製造方法

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