JP2001151576A - 摺動部材 - Google Patents
摺動部材Info
- Publication number
- JP2001151576A JP2001151576A JP33009299A JP33009299A JP2001151576A JP 2001151576 A JP2001151576 A JP 2001151576A JP 33009299 A JP33009299 A JP 33009299A JP 33009299 A JP33009299 A JP 33009299A JP 2001151576 A JP2001151576 A JP 2001151576A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon nitride
- sintered body
- sliding member
- grain boundary
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
製の摺動部品は、高負荷、高速回転する部分では、摩擦
による発熱により軸受が焼き付いてしまい使用できなく
なるという課題があった。 【解決手段】窒化珪素を主成分とし、酸化物換算で1〜
30重量%の希土類元素化合物とアスペクト比が3以内
で長径の平均が6μm以下のSiCを2〜20wt%含
有し、嵩密度が理論密度の98%以上である窒化珪素質
焼結体からなる摺動部材とする。
Description
軸受(ベアリング)等に使用される耐焼き付き性に優れ
た窒化珪素質焼結体からなる摺動部材に関するものであ
る。
や剛性に優れているため構造用機械部品材料として期待
されており、近年ではこれらの特性を利用して軸受の転
動体であるボールやローラー、高圧ポンプ用ローラーピ
ン等に使用されている。
上記窒化珪素質焼結体の原材料である窒化珪素に自己焼
結性がないため焼結助剤を添加して焼成している。上記
焼結助剤としては、一般にY2O3などの希土類元素酸化
物や、Al2O3、MgO、CaOなどの酸化物が組み合
わされて用いられている。そして、窒化珪素粉末にこれ
らの焼結助剤を混合して成形した後、焼成することによ
り窒化珪素質焼結体を得ている。上記焼成方法として
は、常圧下で行う常圧焼成や窒素やアルゴンガスを用い
た雰囲気加圧焼成などがあり、さらに、上記常圧焼成に
より得られる焼結体においては、焼結体内部の残留気孔
を排除し機械的強度を向上させるために、HIP(熱間
静水圧加圧)処理を行っている。
内在する欠陥(気孔、介在物、組織の異常など)が摺動
面での疲労によって表面で剥離を起こす原因となるた
め、このような欠陥が少なくなるように、結晶の粒成長
を抑制するため比較的低めの温度で焼成したのちHIP
処理を施したり、雰囲気加圧焼成する等の手法が用いら
れている。このようにして得られた焼結体は、製品とし
て精密加工された後、摺動部品として使用される。
速回転すると摩擦により高温になりやすく、局部的には
摺動部分のオイルやグリースが炭化してしまう程の温度
まで達する場合があり、この摺動部から発生した熱を効
率よく分散させる事も重要である。このため、軽量で摩
耗や熱に強いセラミック製の摺動部品が注目されてい
る。
作機械の高速化、及び航空機、宇宙産業への市場展開に
より、さらに高温環境下の高負荷セラミック軸受のニー
ズや、雑音を嫌う高速回転のHDD用軸受としてもセラ
ミック軸受のニーズが高まっている。また、自動車の燃
料噴射用の高圧小型ポンプに使用されるローラーピンな
ども高温・高負荷の環境で使用されるため、セラミック
ス製ローラーピンのニーズが高まっている。
環境は摩擦熱等により高温になりやすい部分でありなが
ら、近年の傾向では、職場の作業環境の改善目的で軸受
を冷却・潤滑するために使用されるオイルが廃止された
り、HDD用軸受や宇宙産業のように潤滑や冷却が困難
な用途が増えており、無潤滑かつ無冷却と、より過酷な
使用環境になりつつある。そこで問題となるのが、セラ
ミック軸受の焼き付きによる摺動部の破損やグリースの
炭化によるダストの発生等である。これは、セラミック
軸受だけでなく高圧ポンプ用ローラーピン等の摺動部品
全般においても同様である。
が十分な信頼性、良好な摺動特性を長期間維持するため
には、セラミック軸受の転動体のような摺動部材の熱伝
導率を高くし、局部的に高温にならないように摺動部分
の温度を分散させて、摺動部の焼き付きや潤滑オイルま
たはグリースの炭化を防ぐ必要がある。
セラミック軸受に代表されるセラミック製の摺動部品
は、高負荷、高速回転する部分では、摩擦による発熱に
より軸受が焼き付いてしまい使用できなくなるという課
題があった。
高くする手法としては、窒化珪素より熱伝導率の高い物
質を混合して焼結させる方法や、窒化珪素質焼結体の組
成を調整したり窒化珪素質焼結体をさらに熱処理するな
どして、結晶粒界の非晶質相を結晶化させる方法があ
る。
物質を添加する方法や、結晶粒界の非晶質相を結晶化さ
せる方法では多くの場合、添加物が焼結に悪影響を与え
たり、破壊源となったり、また、窒化珪素の粒成長によ
る強度の低下や結晶粒界の脆化などが生じやすく、セラ
ミック軸受の転動体や摺動部品に求められる特性を十分
に満足できないという課題があった。
た結果、窒化珪素を主成分とし、酸化物換算で1〜30
重量%の希土類元素化合物とアスペクト比が3以下で長
径の平均が6μm以下のSiCを2〜20wt%含有
し、嵩密度が理論密度の98%以上である窒化珪素質焼
結体からなることを特徴とする摺動部材とすることによ
り、上記課題を解決できることを見出した。
で1〜30重量%の希土類元素化合物と平均粒径が5μ
m以下のHfO2、TiN等を1〜30重量%含んだ窒
化珪素質焼結体においても、同様な結果が得られること
を見出した。
て説明する。
し、酸化物換算で1〜30重量%の希土類元素化合物と
アスペクト比が3以下で長径の平均が6μm以下のSi
Cを2〜20wt%含有し、嵩比重が理論密度の98%
以上である窒化珪素質焼結体からなることを特徴とす
る。
物を用いる理由は、焼結助剤に酸化マグネシウムや酸化
カルシウムなどを用いる場合より破壊靭性値が高く耐摩
耗部品として好ましいからである。この理由は明確でな
いが、粒界相の性質が異なるものと思われ、その量は酸
化物換算で1〜30重量%が望ましい。この範囲を選ん
だ理由は、1重量%未満では緻密化させるために焼成温
度を高温にする必要があるため、得られた窒化質焼結体
の機械的特性が低下する傾向にあるからであり、また、
30重量%を越えると窒化珪素の機械的特性が低下する
傾向にあるからである。すなわち、窒化珪素の特性を損
なわない焼成温度を得るためには、希土類元素化合物の
含有量が酸化物換算で1〜30重量%であることが望ま
しい。
類としては、Y、Er、Yb、Luを使用できる。
と、その量は2〜20重量%であることが望ましい。S
iCが2重量%未満の場合は、粒界相の結晶化が不十分
で、結晶相全体に対する粒界結晶相の割合が50%以上
にならないため、熱伝導率が低くなり良好な耐焼き付き
性が得られない。また20重量%を越えると、難焼結性
のSiCが焼結助剤中に多く含まれることになり、焼成
中の焼結が進まず十分に緻密化されないため、得られた
焼結体の嵩密度も理論密度の98%以下となりやすく、
機械的特性の劣化が見られる。また、SiCのアスペク
ト比が3以上(たとえばウィスカーのような針状粒子)
やその長径が6μm以上の場合、細かく3次元的に複雑
な形状をしている結晶粒界組織に対してSiC粒子が大
きくなるために、結晶粒界における分散が不均一とな
り、難焼結性のSiC粒子の凝集が見られ焼結体の機械
的特性が低下する傾向があるからである。
は、結晶相全体に対する粒界結晶相の割合が50%以
上、熱伝導率が22W/m・K以上であることが重要で
ある。セラミックスが用いられる摺動部分は、高荷重を
受けながら高速で摺動する部分や、あるいは冷却および
潤滑が行えない部分であり、摺動部分が高温になりやす
い。すなわち、このような環境で優れた耐焼き付き性を
維持するには、摺動部分の摩擦による発熱を周囲の部材
に効率よく伝達して熱を逃がすことが重要である。その
ためには、高速で運動する摺動部材の熱伝導率が22W
/m・K以上であることが望ましい。一般的に、窒化珪
素質焼結体の熱伝導率を改善する場合、例えば結晶化を
抑制する働きのある酸化アルミニウムの添加量を減らし
て、粒界相の組成を結晶化しやすい組成に調整する。し
かし、このような組成は焼結体本来の機械的特性を大き
く劣化させてしまうので、高荷重を受けながらの高速運
動中や高速回転中に焼結体の破損やカケ、焼結体表面の
剥離や偏摩耗が発生して、騒音の原因となったり、信頼
性を低下させる原因となる。
は粒界相中にSiCが結晶として分散し、さらに、本来
は非晶質であることが安定な組成の粒界相に、例えばY
10Al2Si3O18N4のような結晶相の析出を助長する
ことが分かった。このような結晶相の析出を助長する理
由は明確でないが、この効果によりSiCの含有量が2
〜4重量%と少ない場合であっても、窒化珪素質焼結体
の本来の特性を損なうことなく粒界相全体に対する粒界
結晶相の割合が50%以上になり、22W/m・K以上
の熱伝導率が得られる。
は下記のようにして算出した。
チングし、粒界相と窒化珪素粒子が識別できるように処
理を行った後、電子顕微鏡で得られた写真より粒界相の
面積割合(%)を求めてその値を粒界相全体の体積割合
とした。
めるには、まず得られた焼結体を粉砕して、X線回折に
より窒化珪素結晶相のピーク強度と粒界結晶相のピーク
強度を求め、下記の式より算出した。
クと重なり判別できない時は、Ix/I0=K(Ix:
調査ピーク高さ、I0:主ピーク高さ)とした場合にK
がなるべく100に近いもののピークを用い、そのピー
ク強度に100/Kを乗じた値を用いる。
分とし、酸化物換算で1〜30重量%の希土類元素酸化
物と平均粒径が5μm以下のHfO2 、TiNを0.5〜
30重量%含んだ場合にも確認された。これは高融点物
質のHfO2、ZrB2、TiN粒子が粒界相に固溶せず
に粒界相に残留しているか、焼結過程で一度は粒界相に
固溶したものの冷却過程で粒界相中に初期の状態で再析
出していると考えられるが、明確ではない。この焼結体
を粉砕し蛍光X線で分析を行ったところ、HfO2、T
iNそれぞれ固有のX線ピークが得られた。含有量につ
いては、0.5重量%以下の場合は、粒界結晶相の割合
が少なく22W/m・K以上の熱伝導率が得られない。
また30重量%以上になると、HfO2、TiNが高融
点である弊害として窒化珪素質焼結体の焼結を阻害する
傾向があり、焼結体の機械的特性の劣化が見られた。
焼結体の本来の特性を損なうことなく、4点曲げ強度
(JIS R1601)が700MPa以上、破壊靭性
(JIS R1607)が4.0MPam1/2以上の高
強度、高靭性の機械的特性を有している。
めの製造方法を説明する。
法、例えば回転ミルや振動ミル、バレルミルを用いてI
PAやメタノール、水等を溶媒として混合する。場合に
よっては、溶媒を使わない乾式混合でも構わない。
例えば、金型プレス、冷間静水圧プレス、押し出し成
形、射出成形、鋳込み成形等により任意の形状にする。
成型手段によっては、スプレードライ等による造粒や、
水、有機バインダーと共にある一定粘度の杯土を作製す
るなどの準備も必要であるが、通常のセラッミクスの成
形手順に従えばよい。
や真空中、大気中で、50℃〜1400℃の温度で加熱
処理する。
1600℃〜2000℃で行うが、焼成温度が高すぎる
と主相である窒化珪素結晶が粒成長し強度が低下するた
め、1600〜1900℃で行うことが望ましい。ま
た、1800℃以上で焼成を行う場合は、窒化珪素の分
解が生じるので平衡圧力以上の窒素分圧下で焼成する必
要がある。さらに、これらの焼成後、HIP(熱間静水
圧加圧)処理を施すことによりさらに緻密な焼結体を得
ることができる。HIP温度としては、1500〜17
50℃が好ましい。
βのいずれの場合においても最終的にはβ−窒化珪素主
結晶相と粒界相を含む焼結体が得られる。この粒界相は
希土類元素酸化物、酸化アルミニウムを焼結助剤として
用いた場合は、希土類元素、アルミニウム、酸素および
窒素を含む粒界相からなり、この粒界相中にSiCまた
はHfO2、TiNが結晶として分布し、さらにはY10
Al2Si3O18N4等の結晶化も助長され、結晶相全体
に対する粒界結晶相の割合が50%以上になり、22W
/m・K以上の熱伝導率を有する窒化珪素質焼結体を得
ることができる。
セラミックス部品、特に、軸受の転動体であるボール
や、ピストンピン、ローラーピン、ロッカーアームチッ
プ、ローラーブッシュ、カムローラー、バルブ等の摺動
部品、切削工具等の高温度にさらされる部品に広く使用
する事が可能である。
/g)粉末に、焼結助剤としてYb2O3粉末、Er2O3
粉末、Y2O3粉末のうち1種を0.5〜35重量%、A
l2O 3粉末を3重量%、およびSiC粉末を1〜22重
量%またはHfO2粉末、TiN粉末の内1種を0.5
〜40重量%の範囲でそれぞれの割合で添加し、水を使
い十分に混合して原料スラリーを調整した。ついで上記
スラリーに有機バインダーを加え、スプレードライによ
り原料顆粒を得た。次に、上記原料顆粒を用いて、プレ
ス成形により円柱状成形体を作製し、この成形体を1.
33kPa以下の減圧下800℃〜1400℃の温度域
で加熱して脱バインダー処理した。
気加圧焼成した。雰囲気加圧を窒化珪素の焼結が始まる
前に行い、加圧下で各々1600〜200℃まで昇温し
て焼成した。その後さらに、1000〜2000気圧の
窒素加圧下にてHIP処理を施し、円柱状ローラーピン
の焼結体を得た。得られた円柱状ローラーピンの焼結体
をセンタレス研磨機にて所定の外径寸法まで加工し、さ
らに摺動面となる表面は鏡面研磨加工を行った。
し、その断面を鏡面加工してエッチングを行い電子顕微
鏡を用いて撮影した3000倍の反射電子像の写真から
粒界相の面積割合、すなわち粒界相全体の体積割合を求
めた。
珪素結晶相のピーク高さと粒界結晶相のピーク高さを測
定した。これにより、含有させたSiC結晶ピーク、お
よびこのSiC結晶ピークより大きなY10Al2Si3O
18N4の結晶相が観察された。また、このY10Al2Si
3O18N4結晶相のピーク強度は添加するSiCの量に比
例することが判った。このそれぞれのピーク高さを前述
の式に代入して粒界中の結晶相の割合を求めた。
上記顆粒を用いてプレス成形によりテストピースを作製
し、同様の焼成条件で焼成後、平面研削盤にて研磨を行
い、JIS R1601に基づき抗折強度を、JIS
R1607に基づき破壊靭性をインストロン万能試験機
によりクロスヘッドスピード5mm/分で測定した。
加工したローラーピンを8ピンタイプの軸受(グリー
ス:潤滑油5W−30ベースオイル)にセットし、軸受
に対する荷重1000Nで2100rpmの負荷条件で
耐久評価試験を行い、耐焼き付き性を評価した。軸受の
内輪および外輪の材質は、SUK−2とした。
め方について説明する。理論密度(T)はX線回折によ
る構造解析と組成分析値に従い、窒化珪素およびそれぞ
れの成分の構造と成分比を決定し、それぞれの成分が各
々の理論密度、成分比で配合されているとして算出し
た。また、嵩密度(B)はJIS R−2205に従っ
て測定した。そして、嵩密度の理論密度に対する比率
は、B/Tを計算することにより求めた。
の希土類元素化合物が酸化物換算で1重量%未満である
No.1の場合、焼結が不十分で嵩密度が理論密度の7
9%以下となり、このため焼結体の表面および内部に多
くのボイドが存在するので摺動部品として使用できな
い。また、希土類元素酸化物が30重量%を越えるN
o.8は脆弱な粒界相の体積割合が増えるために、焼結
体の強度が劣化することが判る。これに対し、本発明の
請求範囲内であるNO.2〜7および希土類元素として
Er、Yb、Yを用いたNo.9〜12は、嵩密度が理
論密度の98%以上で強度も700MPa以上であり摺
動部品として使用可能である。
o.14〜19の結果より、SiCが2重量%未満であ
るNo.14は、粒界相の結晶化が不十分で、結晶相全
体に対する粒界結晶相の割合が50%以上にならないた
め、熱伝導率が低く良好な耐焼き付き性が得られない。
耐久評価においても、熱伝導率が22W/m・K以上の
組成では400時間以上焼き付くことはなかったが、熱
伝導率が低いNo.14は120時間で焼き付きが生じ
た。またSiCが20重量%を越えるNo.19は、難
焼結性のSiCが焼結助剤中に多く含まれることにな
り、得られた焼結体の密度が低く強度劣化も大きいとい
う結果が得られた。これに対して本発明の範囲内である
No.15〜18は粒界中の粒界結晶相の割合は計算上
52〜112%の範囲となり大きな強度劣化も見られな
い。また、熱伝導率はSiC量が2重量%の時22W/
m・K、10重量%の時30W/m・Kとなり、SiC
添加量と粒界結晶相の割合、SiC添加量と熱伝導率と
の間に良い相関が見られた。
は、No.4およびNo.20〜24より、SiCのア
スペクト比が3を越える(たとえばウィスカーのような
針状粒子)であるNo.24やその長径が6μm以上で
あるNo.22は、細かく3次元的に複雑な形状をして
いる窒化珪素結晶粒に対して大きなSiC粒子が焼結を
阻害し、また、SiC粒子が結晶粒界に均一に分散でき
ず分散が不均一となり難焼結性のSiC粒子の凝集が見
られ、焼結体の機械的特性が低下する傾向が見られた。
これに対して、本発明の請求範囲である、SiCのアス
ペクト比が3以下でその長径が6μm以下であるNo.
4、20、21、23は、焼結体の嵩密度が理論密度の
98%以上となるので強度劣化がない。
O2、TiNを0.5〜30重量%含んだものについて
の評価をNo.25〜34に示した。HfO2、TiN
の添加量を1重量%未満としたNo.25とNo.30
は、粒界結晶相の割合が少ないため22W/m・K以上
の熱伝導率が得られなかった。また前記含有量が30重
量%を越えるNo.29とNo.34は、HfO2、T
iNが高融点であるため窒化珪素質焼結体の焼結を阻害
する傾向があり、焼結体の機械的特性の劣化が見られ
た。
本発明の範囲内であるNo.26〜28およびNo.3
1〜33は、熱伝導率が22W/m・K以上となり、良
好な耐焼き付き性を示すことが判った。
粒界中の結晶相割合を50%以上、熱伝導率を22W/
m・K以上とすることにより、耐焼き付き性を改善した
窒化珪素質焼結体からなる摺動部材を提供することが可
能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】窒化珪素を主成分とし、酸化物換算で1〜
30重量%の希土類元素化合物と、アスペクト比が3以
下で長径の平均が6μm以下のSiCを2〜20重量%
含有し、嵩密度が理論密度の98%以上である窒化珪素
質焼結体からなることを特徴とする摺動部材。 - 【請求項2】窒化珪素を主成分とし、酸化物換算で1〜
30重量%の希土類元素化合物と平均粒径が5μm以下
のHfO2、TiNを1〜30重量%含有することを特
徴とする摺動部材。 - 【請求項3】結晶相全体に対する粒界結晶相の割合が5
0%以上で、熱伝導率が22W/m・K以上であること
を特徴とする請求項1または2に記載の摺動部材。 - 【請求項4】4点曲げ強度が700MPa以上、破壊靭
性が4.0MPam 1/2以上であることを特徴とする請
求項1または2に記載の摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33009299A JP2001151576A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33009299A JP2001151576A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 摺動部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001151576A true JP2001151576A (ja) | 2001-06-05 |
Family
ID=18228709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33009299A Withdrawn JP2001151576A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001151576A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009008231A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Ntn Corp | 摺動装置、摺動部材およびその製造方法 |
JP2014129223A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-07-10 | Kyocera Corp | セラミック焼結体およびこれを備える耐磨耗性部材 |
EP2760807A4 (en) * | 2011-09-30 | 2015-06-03 | Saint Gobain Ceramics | COMPOSITE BODY AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
US9097280B2 (en) | 2007-06-27 | 2015-08-04 | Ntn Corporation | Rolling contact member, rolling bearing, and method of producing rolling contact member |
US9103382B2 (en) | 2006-12-20 | 2015-08-11 | Ntn Corporation | Rolling bearing, hub unit, rolling contact member, universal joint, torque transmission member for universal joint, and method of producing the same |
JP2015209352A (ja) * | 2014-04-25 | 2015-11-24 | 京セラ株式会社 | 窒化珪素質焼結体およびこれからなる耐衝撃磨耗性部材 |
JP2016008167A (ja) * | 2014-06-26 | 2016-01-18 | 京セラ株式会社 | 窒化珪素質焼結体およびこれを備える耐衝撃磨耗性部材 |
-
1999
- 1999-11-19 JP JP33009299A patent/JP2001151576A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9103382B2 (en) | 2006-12-20 | 2015-08-11 | Ntn Corporation | Rolling bearing, hub unit, rolling contact member, universal joint, torque transmission member for universal joint, and method of producing the same |
US9097280B2 (en) | 2007-06-27 | 2015-08-04 | Ntn Corporation | Rolling contact member, rolling bearing, and method of producing rolling contact member |
JP2009008231A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Ntn Corp | 摺動装置、摺動部材およびその製造方法 |
EP2760807A4 (en) * | 2011-09-30 | 2015-06-03 | Saint Gobain Ceramics | COMPOSITE BODY AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
JP2014129223A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-07-10 | Kyocera Corp | セラミック焼結体およびこれを備える耐磨耗性部材 |
JP2015209352A (ja) * | 2014-04-25 | 2015-11-24 | 京セラ株式会社 | 窒化珪素質焼結体およびこれからなる耐衝撃磨耗性部材 |
JP2016008167A (ja) * | 2014-06-26 | 2016-01-18 | 京セラ株式会社 | 窒化珪素質焼結体およびこれを備える耐衝撃磨耗性部材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100417967B1 (ko) | 내마모성 부재와 그 제조방법 | |
JP5487099B2 (ja) | 耐摩耗性部材、耐摩耗性機器および耐摩耗性部材の製造方法 | |
JP2003034581A (ja) | 窒化けい素製耐摩耗性部材およびその製造方法 | |
JP2719941B2 (ja) | 窒化珪素焼結体 | |
JP5486044B2 (ja) | 窒化ケイ素体及びその製造方法 | |
JP2001151576A (ja) | 摺動部材 | |
JP5031602B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体および切削工具ならびに切削加工装置、切削方法 | |
JP4850007B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体 | |
JP5362758B2 (ja) | 耐摩耗性部材 | |
JP2855243B2 (ja) | 耐摩耗性の優れた窒化珪素質焼結体 | |
KR100613956B1 (ko) | 질화규소제 내마모성 부재와 그 제조 방법 | |
JP2004002067A (ja) | 耐摩耗性部材およびその製造方法 | |
JP2000256066A (ja) | 窒化珪素質焼結体とその製造方法およびこれを用いた耐摩耗性部材 | |
JP5989602B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体及びその製造方法、並びにベアリング用転動体 | |
JP2001114565A (ja) | 窒化珪素質焼結体とこれを用いた耐摩耗性部材 | |
JPH08323509A (ja) | 窒化珪素質切削工具およびその製造方法 | |
JP2000072553A (ja) | 窒化珪素質耐摩耗性部材及びその製造方法 | |
JP4822573B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体の製造方法 | |
JP4642971B2 (ja) | 窒化ケイ素セラミックス焼結体およびそれを用いた耐摩耗性部材 | |
JP3426823B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 | |
EP0705805A2 (en) | Sintered body of silicon nitride for use as sliding member | |
JP2000335976A (ja) | 窒化珪素質焼結体とその製造方法およびこれを用いた耐摩耗性部材 | |
JP2756653B2 (ja) | 摺動部材用窒化珪素系焼結体及びその製造方法 | |
JP4565954B2 (ja) | 導電性窒化ケイ素材料とその製造方法 | |
JP2009173508A (ja) | 窒化珪素質焼結体および切削工具ならびに切削加工装置、切削方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040706 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070710 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070907 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071218 |