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JP2001148491A - 光電変換素子 - Google Patents

光電変換素子

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Publication number
JP2001148491A
JP2001148491A JP33007999A JP33007999A JP2001148491A JP 2001148491 A JP2001148491 A JP 2001148491A JP 33007999 A JP33007999 A JP 33007999A JP 33007999 A JP33007999 A JP 33007999A JP 2001148491 A JP2001148491 A JP 2001148491A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
light
transparent electrode
conversion element
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33007999A
Other languages
English (en)
Inventor
Hokuto Takada
北斗 高田
Yoshiyuki Ono
好之 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP33007999A priority Critical patent/JP2001148491A/ja
Priority to US09/625,279 priority patent/US6281429B1/en
Publication of JP2001148491A publication Critical patent/JP2001148491A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望とする変換効率に応じた、安価な光電変
換素子を提供すること。 【解決手段】 少なくとも受光面側透明電極、光電変換
層、及び対向電極を具備する光電変換素子であって、該
受光面側透明電極の厚さL(m)が、下記式(1)を満
たすことを特徴とする光電変換素子である。なお、式
(1)中、ρは抵抗率(Ωm)を示す。fは実効フォト
ン束密度損失係数(1/m)を示す。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子(以
下、単に「素子」ということがある。)に関し、詳しく
は、安価な光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】化石燃料の燃焼による地球温暖化や、人
口の増加に伴うエネルギー需要の増大は、人類の存亡に
関わる大きな課題となっている。太陽光は言うまでもな
く、太古以来現在まで、地球の環境を育み、人類を含む
全ての生物のエネルギー源となってきた。最近、無限で
かつ有害物質を発生しないクリーンなエネルギー源とし
て太陽光を利用することが検討されている。
【0003】なかでも、光エネルギーを電気エネルギー
に変換するいわゆる太陽電池が有力な技術手段として注
目されている。太陽電池用の光起電力材料としては、単
結晶、多結晶、アモルファスのシリコンやCuInS
e、GaAs、CdSなどの化合物半導体が使用されて
いる。これらの無機半導体を用いた太陽電池は10%か
ら20%と比較的高いエネルギー変換効率を示すため、
遠隔地用の電源や携帯用小型電子機器の補助的な電源と
して広く用いられている。
【0004】しかしながら、冒頭に述べたように化石燃
料の消費を抑えて地球環境の悪化を防止するという目的
に照らすと、現時点では無機半導体を用いた太陽電池は
十分な効果を上げているとは言い難い。というのも、こ
れらの無機半導体を用いた太陽電池は、プラズマCVD
法や高温結晶成長プロセスにより製造されており、素子
の作製に多くのエネルギーを必要とするためである。ま
た、Cd、As、Seなどの環境に有害な影響を及ぼし
かねない成分を含んでおり、光電変換素子の廃棄による
環境破壊の可能性も懸念される。
【0005】また、大面積化や低価格化を指向した有機
材料を用いた太陽電池もこれまでにも多く提案(例え
ば、特開昭53−131782号、特開昭54−273
87号、特開昭56−35477号、特開平1−215
070号、特開平4−10576号、特開平6−852
94号)されているが、変換効率が低く、耐久性も悪い
という問題のため実用化に至っていない。
【0006】こうした状況の中で、Nature(第3
53巻、第737〜740頁、1991年)、米国特許
4927721号、同4684537号、同50843
65号、同5350644号、同5463057号、同
5525440号、特開平1−220380号、特公平
8−15097号に、色素によって増感された半導体微
粒子を用いた光電変換素子(以下、色素増感光電変換素
子という。)、これを作成するための材料、及び製造技
術が開示された。この色素増感光型電変換素子は、ルテ
ニウム錯体によって分光増感された二酸化チタン多孔質
薄膜を作用電極に用いることを特徴としている。また、
この色素増感光電変換素子は、安価な酸化物半導体を高
純度に精製せずに使用できるため、比較的安価な光電変
換素子を提供できることが期待されている。さらに、こ
の色素増感光電変換素子は、用いられる色素の吸収波長
領域が広く、約10%(AM1.5)という高いエネル
ギー変換効率が得られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、一般的な光電変
換素子の構造上必要とされる受光面側の透明電極層は、
低抵抗であり、かつ高い可視光透過率を持つことが求め
られ、現在のところガラスやプラスチックフィルム等の
透明絶縁基体上に透明導電性酸化物膜を形成したものが
用いられている。しかしながら、このような特性を持つ
透明導電酸化物膜は、スパッタ法や真空蒸着法などによ
り製造されており、その作製には大規模な設備と多くの
エネルギーを必要とする。このため、比較的安価な色素
増感光電変換素子といえども、光電変換素子における透
明電極層は、製造コストの大部分を占めているのが現状
である。
【0008】また、光電変換素子に要求される変換効率
は、素子の使用条件、すなわち負荷、照射光のパワー、
波長分布、素子のサイズといった条件によって異なる。
例えば、火力や原子力発電による電気エネルギーの代替
のために屋外に設置して太陽光を電力に変換する場合
と、携帯機器用の電源として室内光を電力に変換する場
合とでは必要な変換効率が異なる。
【0009】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、以下の目的を達成することを目的とする。即ち、本
発明は、所望とする変換効率に応じた、安価な光電変換
素子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、受光面側
の透明電極が、光電変換素子の変換効率及び製造コスト
に影響を及ぼすことに着目し、受光面側の透明電極の厚
さを、その抵抗率と透過性との関係で与えられた特定の
範囲にしたところ、所望とするエネルギー変換効率に応
じた、安価な光電変換素子が得られることを見出し、本
発明に至った。即ち、本発明は、
【0011】<1>少なくとも受光面側透明電極、光電
変換層、及び対向電極を具備する光電変換素子であっ
て、該受光面側透明電極の厚さL(m)が、下記式
(1)を満たすことを特徴とする光電変換素子である。
【0012】
【数2】
【0013】式(1)中、ρは抵抗率(Ωm)を示す。
fは実効フォトン束密度損失係数(1/m)を示す。
【0014】<2>光電変換層が、表面に色材を担持す
る多孔質半導体層を有することを特徴とする前記<1>
に記載の光電変換素子である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の光電変換素子は、少なく
とも受光面側透明電極、光電変換層、及び対向電極を具
備してなる。なお、必要に応じてその他の層を有しても
よい。また、本発明の光電変換素子は、受光面側透明電
極側から、光を受光するタイプのものである。
【0016】(受光面側透明電極)受光面側透明電極
は、その厚さL(m)が、下記式(1)、好ましくは下
記式(2)、より好ましくは下記式(3)を満たす。受
光面側透明電極としては、透明導電性支持体、表面上に
透明導電膜が形成された透明絶縁性支持体が挙げられる
が、厚さL(m)とは、電極が透明導電性支持体の場
合、透明導電性支持体の厚さを示し、表面に透明導電膜
が形成された透明絶縁性支持体の場合、透明導電膜の厚
さを示す。また、透明導電性支持体、或いは透明導電膜
が複数層からなる場合、厚さL(m)とは、その全体の
厚さを示す。
【0017】
【数3】
【0018】(式(1)〜(3)中、ρは抵抗率(Ω
m)を示す。fは実効フォトン束密度損失係数(1/
m)を示す。)
【0019】受光面側透明電極において、抵抗率ρ(Ω
m)は、用いる材料とその作製条件(結晶状態(例え
ば、結晶性、非結晶性等))によって決定されるが、具
体的には、4端子法による抵抗率測定装置を用いて測定
することができる。なお、抵抗率ρ(Ωm)は、電極が
透明導電性支持体の場合、透明導電性支持体の抵抗率を
示し、表面に透明導電膜が形成された透明絶縁性支持体
の場合、透明導電膜の抵抗率を示す。また、透明導電性
支持体、或いは透明導電膜が複数層からなる場合、抵抗
率ρ(Ωm)とは、その全体の抵抗率を実測した値とす
る。
【0020】受光面側透明電極において、実効フォトン
束密度損失係数f(1/m)とは、光電変換素子に対す
る入射光の波長分散と光電変換層の分光感度特性を考慮
した実効的な入射フォトン束密度が、受光面側透明電極
において単位厚さ当たりに損失する割合を示す係数であ
り、下記式(4)で定義される。
【0021】
【数4】
【0022】(式(4)中、λは光の波長を示す。
λ1、λ2は被積分関数が有意な値を持つ波長範囲の下限
および上限を示す。Φ0(λ)は入射光のフォトン束密
度を示す。t(λ、L)は受光面側透明電極の透過率を
示す。T(λ)は光電変換層の透過率を示す。Lは受光
面側透明電極の厚さを示す。)
【0023】受光面側透明電極おいて、実効フォトン束
密度損失係数f(1/m)は、入射光の分光分布と、光
電変換層及び受光面側透明電極の分光特性とから決定さ
れる。入射光の分光分布は、入射光の光源と分光分布と
がわかっている標準光源の放射を波長ごとに比較するこ
とによって求められる。また、光電変換層及び受光面側
透明電極の分光特性は、例えば紫外・可視光吸収スペク
トル測定装置を用いて測定することができる。なお、実
効フォトン束密度損失係数f(1/m)は、電極が透明
導電性支持体の場合、透明導電性支持体の実効フォトン
束密度損失係数を示し、表面に透明導電膜が形成された
透明絶縁性支持体の場合、透明導電膜の実効フォトン束
密度損失係数を示す。また、透明導電性支持体、或いは
透明導電膜が複数層からなる場合、実効フォトン束密度
損失係数f(1/m)は、その全体の実効フォトン束密
度損失係数を実測した値とする。
【0024】受光面側透明電極の厚さL(m)が、前記
式(1)を満たすことにより、所望とする変換効率に応
じた、安価な光電変換素子となるが、その理由は、以下
に説明するように推測される。
【0025】まず、光電変換素子に対して、光を照射し
た場合を考えると、光電変換素子の内部での光電流密度
inは下記式(5)で示される。
【0026】
【数5】
【0027】(式(5)中、Φ0(λ)は入射光のフォ
トン束密度を示す。γは内部量子効率を示す。T(λ)
は光電変換層の透過率を示す。t(λ、L、f)は照射
光が光電変換層に到達する割合を示し、実効フォトン束
密度損失係数fに依存する。eは電子の電荷量を示す。
λは光の波長を示す。Lは受光面側透明電極の厚さを示
す。fは実効フォトン束密度損失係数を示す。)
【0028】入射光のスペクトル形状が、一定(例えば
AM1.5)の場合、内部の光電流密度Jin(A)は、
照射光のパワーP0(J)に比例するため、下記式
(6)で示される。(式(6)中、但し、Aは光電変換
素子に依存する定数(A/W)を示す。)
【0029】
【数6】
【0030】また、光電変換素子の電流密度(J)と電
圧(V)の関係は、下記式(7)で示される。
【0031】
【数7】
【0032】(式(7)中、Jinは光電流密度(A)を
示す。J0は逆飽和電流密度(A)を示す。Rsは素子の
直列抵抗値(Ω)を示す。kはボルツマン定数を示す。
Tは絶対温度(K)を示す。V。は閾値電圧(V)を示
す。)
【0033】これらことから、光電変換素子に照射光パ
ワーP0(J)の光を、照射した場合の短絡電流密度J
sc(A)、開放電圧Voc(V)、曲線因子FFが求めら
れる。これらの値から光電変換素子のエネルギー変換効
率ηは下記式(8)で示される。
【0034】
【数8】
【0035】ここで、図1〜3に、AM1.5、100
mW/cm2の光を照射した光電変換素子の変換効率η
が、受光面側透明電極の抵抗率ρ、層厚L、実効フォト
ン束密度損失係数fによってどのように変化するかを表
す典型的な1例を示す(ここで、典型的な光電変換素子
における、AM1.5の光に対しての各値としては、A
=0.24(A/W)、e-fL=0.85、J0=1×1
-9(A)、V0=0.5(V)、Rs=5(Ω)、T
=300(K)とした。)。なお、図1は、抵抗率ρが
3×10-6(Ωm)が一定で、実効フォトン束密度損失
係数fが1×104〜1×106(1/m)で異なるとき
の変換効率ηと層厚Lとの関係を示す図である。図2
は、実効フォトン束密度損失係数fが1×105(1/
m)で一定で、抵抗率ρが3×10-5〜3×10-7(Ω
m)で異なるときの変換効率ηと層厚Lとの関係を示す
図である。図3は、実効フォトン束密度損失係数fと抵
抗率ρとが一定のとき(ρが1×10-6(Ωm)で、f
が3×105(1/m)の場合、及びρが3×10
-5(Ωm)で、fが1×104(1/m)の場合)の変
換効率ηと層厚Lとの関係を示す図である。
【0036】図1、図2に示すように、受光面側透明電
極の層厚Lには、変換効率ηの最大値を与える層厚Lp
が存在する。そして、L<Lpの領域では変換効率ηは
主に抵抗率ρによって支配され、L>Lpの領域では変
換効率ηは主に実効フォトン束密度損失係数fに支配さ
れる。また、図3に示すように変換効率ηの最大値を与
える層厚Lpは抵抗率ρ、実効フォトン束密度損失係数
fによって異なる。
【0037】このように受光面側透明電極は、用いる材
料と作製条件とによって決まる抵抗率ρ、実効フォトン
束密度損失係数fに対して、必要とする変換効率を持つ
光電変換素子を実現するためには、光電変換素子の受光
面側透明電極の厚さLが、主にρによって決まる最小厚
さ以上であり、かつ主にfによって決まる最大厚さ以下
でなければならない。
【0038】このことは、受光面側透明電極が、低いシ
ート抵抗値と高い可視光透過率を求められ、抵抗値と透
過率とは共に層厚に依存し、両者はトレードオフの関係
にあることを示す。即ち、シート抵抗値は層厚の逆数と
体積抵抗率との積であり、体積抵抗率は材料自体と作製
条件によって決まる値である。シート抵抗値は小さいほ
ど、すなわち層厚は大きいほど好ましい。一方、主に膜
中の欠陥等によって生じる屈折率の局所的な変化による
散乱のため、層厚が大きくなるほど透過率は低下する。
つまり、透過率の点では層厚は小さいほうが好ましい。
【0039】以上により、受光面側透明電極の厚さL
が、前記最小厚以上かつ前記最大厚以下の範囲内、即
ち、上記式(1)を満たすことにより、所望とする変換
効率に応じた、安価な光電変換素子となる。受光面側透
明電極の厚さLが、上記式(1)から外れた場合、即
ち、厚さLが1.2×10-2×ρ未満であるときは、所
望とする変換効率が得られなくなり、一方、4.6/f
を超えると、コストアップになると共に、所望の変換効
率が得られなくなる。
【0040】受光面側透明電極としては、前記式(1)
を満たすものあればいかなるものででも用いることがで
き、具体的には透明導電性支持体、或いは表面上(光電
変換層側)に透明導電膜が形成された透明絶縁性支持体
が挙げられ、好ましくは、表面に透明導電膜が形成され
た透明絶縁性支持体である。また、透明導電性支持体、
或いは透明導電膜は、単層でもよいし、複数層からなっ
ていてもよい。
【0041】透明導電性支持体としては、従来公知のも
のが用いられ、具体的には、導電性粒子を含有させた有
機高分子フィルムなどが挙げられる。
【0042】透明導電膜としては、従来公知のものが用
いられ、具体的には、金属(例えば白金、金、銀、銅、
アルミニウム、ロジウム、インジウム等)、炭素、導電
性の透明金属酸化物、等が挙げられる。これらの中で
も、導電性の透明金属酸化物が特に好ましい。導電性の
透明金属酸化物としては、酸化スズ、酸化インジウム、
酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種を含有したもの
(例えば、フッ素ドープ型酸化スズ、アンチモンドープ
型酸化スズ、スズドープ型酸化インジウム、アルミニウ
ムドープ型酸化亜鉛、ガリウムドープ型酸化亜鉛、イン
ジウムドープ型酸化亜鉛等)が高い透過率と高い電気導
電性とを併せ持つ観点から特に好ましい。
【0043】透明絶縁性支持体としては、従来公知のも
のが用いられ、具体的には、並ガラス(例えば石英ガラ
ス、カリ石灰ガラス等)、透明ガラス(例えばBK7、
鉛ガラス等)、透明高分子フィルム(例えばポリイミド
フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等)が
挙げられる。
【0044】(光電変換層)光電変換層としては、従来
公知のものが用いられ、具体的には、単結晶、多結晶、
アモルファスのシリコン層、無機或いは有機型半導体層
からなる光電変換層等が挙げられる。
【0045】光電変換層としては、光電変換素子におけ
る受光面側透明電極の製造コストに占める割合が比較的
大きい観点から、表面に色材を担持する多孔質半導体層
を有することが好ましい。。
【0046】表面に色材を担持した多孔質半導体層(以
下、単に「多孔質半導体層」ということがある。)につ
いて詳しく説明する。色材としては、太陽光を効率よく
吸収すると共に半導体との間で電荷移動が速やかに行わ
れるような色材であることが好ましい。このような色材
として、増感作用をもたらすものであれば如何なるもの
でも用いることができるが、具体的には、ローダミン
B、ローズベンガル、エオシン、エリスロシン等のキサ
ンテン系色素、キノシアニン、クリプトシアニン等のシ
アニン系色素、フェノサフラニン、チオシン、メチレン
ブルー等の塩基性染料、クロロフィル、亜鉛ポルフィリ
ン、マグネシウムポルフィリン等のポルフィリン系化合
物、アゾ染料、フタロシアニン化合物、Ruトリスビピ
リジル等の錯化合物、アントラキノン系色素、多環キノ
ン系色素等が挙げられる。色材は1種類でもよいし、数
種類を同時に用いてもよい。
【0047】多孔質半導体層としては、表面に有する色
材との間の電荷移動が速やかに行われるとともに、色材
が吸収する波長の光を吸収しない材料が好ましい。ま
た、半導体中の荷電粒子の移動度が高いことがより好ま
しい。このような多孔質半導体層として、金属のカルコ
ゲニド(例えば酸化物、硫化物、セレン化物等)、ペロ
ブスカイトが挙げられる。金属のカルコゲニドとして
は、チタン、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニウ
ム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウ
ム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、タ
ンタルの酸化物、硫化カドミウム、セレン化カドミウム
等が好適に挙げられる。ペロブスカイトとしてはチタン
酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム等が好適に挙げ
られる。これら中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ス
ズ、酸化タングステンが特に好ましい。
【0048】多孔質半導体層の構造としては、大きな比
表面積をもち十分な量の色材を多孔質半導体層中に保持
できると共に、生成した荷電粒子の輸送が容易に行われ
ることが好ましい。このような構造として、微粒子の凝
集体からなる構造や樹状構造あるいは血管状構造やフラ
クタル構造を持つものが挙げられる。微粒子の凝集体か
らなる構造の場合、微粒子の粒径は、投影面積を円に換
算したときの直径を用いた平均粒径における1次粒子と
して5〜200nmであることが好ましく、8〜100
nmであることが特に好ましい。
【0049】多孔質半導体層の層厚は、一般的に層厚が
大きいほど単位投影面積当たりの担持色材量が増えるた
め光子の捕獲率が高くなるが、同時に生成された荷電粒
子の拡散距離が増すために電荷再結合の確率も大きくな
る。従って、多孔質半導体層には好適な層厚が存在し、
層厚は0.1〜100μmであることが好ましく、0.
1〜20μmであることがより好ましい。
【0050】光電変換層としては、表面に色材を担持す
る多孔質半導体層と共に、電化輸送層を有することが好
ましい。
【0051】電荷輸送層としては、光増感した色材との
間で電荷をやり取りすることにより色材を基底状態に戻
す過程が速やかに行われると共に、電荷輸送層中を電荷
が速やかに輸送される液体、ゲル、固体の材料系である
ことが好ましい。このような材料としては、例えば、少
なくとも可逆的に酸化還元する物質系を含む電解質溶
液、高分子ゲル電解質、あるいは固体電解質や半導体が
挙げれる。電解質溶液に用いられる酸化還元系として
は、ヨウ化物イオン/ヨウ素、臭化物イオン/臭素、キ
ノン/ハイドロキノン、鉄(II)イオン/鉄(II
I)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン等が挙
げられる。電解質溶液に用いられる溶媒としては、水、
極性溶媒(例えばアセトニトリル、ピリジン、ジメチル
アセトアミド、プロピレンカーボネート、エチレンカー
ボネート等)、或いはこれらの混合物が挙げられる。ま
た、電解質溶液の電気伝導度を上げる目的で、電解質用
液中に支持電解質を加えてもよい。支持電解質として
は、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウ
ム等が挙げられる。
【0052】(対向電極)対向電極は、良電体であれば
如何なるものであっても用いることができるが、酸化還
元反応に対する過電圧の小さい観点から、白金、パラジ
ウム、ロジウム、ルテニウム等を用いることが好まし
い。これらの材料は、単体で対向電極としてもよいし、
導電性或いは絶縁性支持体上に形成して対向電極として
もよい。
【0053】対向電極は、十分低い抵抗値であることが
好適であり、例えば、対向電極が板状の場合、表面抵抗
値は100Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/
□以下であることがより好ましく、1Ω/□以下である
ことがさらに好ましい。
【0054】対向電極は、受光面側透明電極側から入射
した光を反射する性質を有することが好ましい。
【0055】本発明の光電変換素子において、上記各
層、及び電極に用いられる材料は、比較的容易に得られ
ること、劇、毒性が低いこと、堅牢であることが好まし
い。
【0056】
【実施例】以下、実施例において本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、作製した光電変換素子は、いずれもその電極面積
が1.0×1.0cmであり、光電変換素子を動作させ
る光源として、ソーラシミュレータ(JIS C891
2 Bランク)により100mW/cm2(AM1.
5)の光を用いた。また、実施例における各値は、以下
に示すようにして求めた。
【0057】−透明導電膜の層厚− 透明導電膜の層厚は干渉層厚測定装置を用いて求めた。 −透明導電膜の抵抗値− 透明導電膜の抵抗値は4端子法による抵抗率測定装置を
用いて求めた。 −透明導電膜の実効フォトン束密度損失係数− 透明導電膜の実効フォトン束密度損失係数は、AM1.
5の基準太陽光の分光放射照度分布(JIS C891
1)と、紫外・可視光吸収スペクトル測定装置を用いて
得られた光電変換層及び透明導電膜の分光特性とから求
めた。
【0058】(参考例)チタニウムテトライソプロポキ
シド6.41gをエタノール20mlで希釈し、攪拌し
ながら比重1.38の硝酸0.514g、水0.2ml
を加えた。以上の混合操作は乾燥窒素気中で行った。こ
の混合液を80℃に昇温し、乾燥窒素気流下で2時間還
元して、無色透明のゾル液を得た。このゾル液を室温ま
で冷却した後、攪拌しながらゾル液2gに対してポリア
クリル酸0.1gを溶解させた。得られたゾル液に更に
水2mlを加えて無色透明で均一なゾル液を得た。この
ゾル液をガラス容器に密閉して80℃に昇温した。ゾル
液は5分ほどでゲル化し、ほぼ透明な均一なゲルが得ら
れる。80℃でさらに15時間保持するとゲルは再び溶
解して白っぽい半透明のゾル液が得られた。
【0059】次に、得られたゾル液をスピンコート法に
よりガラス板上に塗布し、450℃に昇温し20分保持
して焼成した。この塗布および焼成の工程を20回繰り
返し、層厚3.5μmの多孔質半導体層を得た。その
後、多孔質半導体層が形成されたガラス板を、下記構造
式(1)のRu錯体のエタノール溶液(濃度10-3mo
l/l)に浸漬して、Ru錯体の吸着処理を行った。図
4にガラス基板上に多孔質半導体層が形成されたサンプ
ルの吸収率を示す。
【0060】
【化1】
【0061】(実施例1)上記参考例におけるガラス板
に代えて、ガラス板上に透明導電膜としてフッ素がドー
プされた酸化スズ膜(FTO膜、層厚1.1×10
-6m)が形成された受光面側透明電極を用いた以外は、
参考例と同様にして多孔質半導体層を形成し、Ru錯体
の吸着処理を行った。図5にガラス板上にFTO膜(層
厚1.1×10 -6m)が形成された受光面側透明電極と
多孔質半導体層とで構成されたサンプルの吸収率を示
す。また、透明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束
密度損失係数を表1に示す。
【0062】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用い、前記多孔質半導体層と、ガラス基板上にPt
膜を形成した対向電極とを貼り合わせたのち、一部の開
口部を残して端面を封止し、両電極間に毛細管現象を利
用して電解液を滲み込ませて光電変換素子を作製した。
電解液にはテトラプロピルアンモニウムアイオダイド
(0.46M)とヨウ素(0.06M)を含むエチレン
カーボネートとアセトニトリルとの混合液(体積混合比
=4/1)を用いた。
【0063】作製した光電変換素子の受光面側透明電極
側に、AM1.5、100mW/cm2の光を照射し、
素子の電流電圧特性を測定した。これにより得られた光
電変換素子の短絡電流密度、開放電圧、形状因子にから
光電変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0064】(実施例2)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にフッ素がドープされた酸化スズ膜(FTO
膜、層厚6.2×10-7m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図6にガラス板上にFTO膜(層厚6.2×
10-7m)が形成された受光面側透明電極と多孔質半導
体層とで構成されたサンプルの吸収率を示す。また、透
明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束密度損失係数
を表1に示す。
【0065】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0066】(実施例3)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にフッ素がドープされた酸化スズ膜(FTO
膜、層厚2.9×10-7m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図7にガラス板上にFTO膜(層厚2.9×
10-7m)が形成された受光面側透明電極と多孔質半導
体層とで構成されたサンプルの吸収率を示す。また、透
明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束密度損失係数
を表1に示す。
【0067】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0068】(比較例1)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にフッ素がドープされた酸化スズ膜(FTO
膜、層厚3.0×10-8m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図8にガラス板上にFTO膜(層厚3.0×
10-8m)が形成された受光面側透明電極と多孔質半導
体層とで構成されたサンプルの吸収率を示す。また、透
明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束密度損失係数
を表1に示す。
【0069】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0070】(比較例2)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にフッ素がドープされた酸化スズ膜(FTO
膜、層厚2.3×10-5m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。また、透明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォ
トン束密度損失係数を表1に示す。
【0071】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0072】(実施例4)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にSnがドープされたIn23膜(ITO
膜、層厚2.3×10-7m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図9にガラス板上にITO膜(層厚2.3×
10-7m)が形成された受光面側透明電極と多孔質半導
体層とで構成されたサンプルの吸収率を示す。また、透
明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束密度損失係数
を表1に示す。
【0073】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0074】(実施例5)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にSnがドープされたIn23膜(ITO
膜、層厚8.8×10-8m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図10にガラス板上にITO膜(層厚8.8
×10-8m)が形成された受光面側透明電極と多孔質半
導体層とで構成されたサンプルの吸収率を示す。また、
透明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束密度損失係
数を表1に示す。
【0075】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0076】(実施例6)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にSnがドープされたIn23膜(ITO
膜、層厚4.5×10-8m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図11にガラス板上にITO膜(層厚8.層
厚4.5×10-8m)が形成された受光面側透明電極と
多孔質半導体層とで構成されたサンプルの吸収率を示
す。また、透明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束
密度損失係数を表1に示す。
【0077】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0078】(比較例3)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にSnがドープされたIn23膜(ITO
膜、層厚2.5×10-8m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図12にガラス板上にITO膜(層厚2.5
×10-8m)が形成された受光面側透明電極と多孔質半
導体層とで構成されたサンプルの吸収率を示す。また、
透明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束密度損失係
数を表1に示す。
【0079】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0080】(比較例4)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にSnがドープされたIn23膜(ITO
膜、層厚1.9×10-5m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。また、透明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォ
トン束密度損失係数を表1に示す。
【0081】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0082】(実施例7)受光面側透明電極として、ガ
ラス基板上にAlがドープされた酸化亜鉛膜(AZO
膜、層厚1.2×10-6m)を用いた以外は、実施例1
と同様に多孔質半導体層を形成し、Ru錯体の吸着処理
を行った。図13にガラス板上にAZO膜(層厚1.2
×10-6m)が形成された受光面側透明電極と多孔質半
導体層とで構成されたサンプルの吸収率を示す。また、
透明導電膜の抵抗率、層厚、実効フォトン束密度損失係
数を表1に示す。
【0083】多孔質半導体層を形成した受光面側透明電
極を用いて、実施例1と同様にして、光電変換素子を作
製し、変換効率を求めた。結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】表1から、本発明の光電変換素子における
受光面側透明電極は、必要とされる変換効率に対して、
最小の層厚であり、必要最低限のコストで作製された光
電変換素子であることがわかる。
【0086】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、所望とす
る変換効率に応じた、安価な光電変換素子を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 抵抗率ρが3×10-6(Ωm)が一定で、実
効フォトン束密度損失係数fが1×104〜1×10
6(1/m)で異なるときの変換効率ηと層厚Lとの関
係を示す図である。
【図2】 実効フォトン束密度損失係数fが1×105
(1/m)で一定で、抵抗率ρが3×10-5〜3×10
-7(Ωm)で異なるときの変換効率ηと層厚Lとの関係
を示す図である。
【図3】 実効フォトン束密度損失係数fと抵抗率ρと
が一定のとき(ρが1×10-6(Ωm)で、fが3×1
5(1/m)の場合、及びρが3×10-5(Ωm)
で、fが1×104(1/m)の場合)の変換効率ηと
層厚Lとの関係を示す図である。
【図4】 参考例における多孔質半導体層を形成したガ
ラス基板(多孔質TiO2膜+Ru錯体)の吸収率を示
す図である。
【図5】 実施例1における多孔質半導体層を形成した
受光面側透明電極(FTO膜/多孔質TiO2膜+Ru
錯体)の吸収率を示す図である。
【図6】 実施例2における多孔質半導体層を形成した
受光面側透明電極(FTO膜/多孔質TiO2膜+Ru
錯体)の吸収率を示す図である。
【図7】 実施例3における多孔質半導体層を形成した
受光面側透明電極(FTO膜/多孔質TiO2膜+Ru
錯体)の吸収率を示す図である。
【図8】 比較例1における多孔質半導体層を形成した
受光面側透明電極(FTO膜/多孔質TiO2膜+Ru
錯体)の吸収率を示す図である。
【図9】 実施例4における多孔質半導体層を形成した
受光面側透明電極(ITO膜/多孔質TiO2膜+Ru
錯体)の吸収率を示す図である。
【図10】 実施例5における多孔質半導体層を形成し
た受光面側透明電極(ITO膜/多孔質TiO2膜+R
u錯体)の吸収率を示す図である。
【図11】 実施例6における多孔質半導体層を形成し
た受光面側透明電極(ITO膜/多孔質TiO2膜+R
u錯体)の吸収率を示す図である。
【図12】 比較例2における多孔質半導体層を形成し
た受光面側透明電極(ITO膜/多孔質TiO2膜+R
u錯体)の吸収率を示す図である。
【図13】 実施例7における多孔質半導体層を形成し
た受光面側透明電極(AZO膜/多孔質TiO2膜+R
u錯体)の吸収率を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも受光面側透明電極、光電変
    換層、及び対向電極を具備する光電変換素子であって、
    該受光面側透明電極の厚さL(m)が、下記式(1)を
    満たすことを特徴とする光電変換素子。 【数1】 式(1)中、ρは抵抗率(Ωm)を示す。fは実効フォ
    トン束密度損失係数(1/m)を示す。
  2. 【請求項2】 光電変換層が、表面に色材を担持する多
    孔質半導体層を有することを特徴とする請求項1に記載
    の光電変換素子。
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