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JP2001038721A - 切断治具 - Google Patents

切断治具

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Publication number
JP2001038721A
JP2001038721A JP2000051677A JP2000051677A JP2001038721A JP 2001038721 A JP2001038721 A JP 2001038721A JP 2000051677 A JP2000051677 A JP 2000051677A JP 2000051677 A JP2000051677 A JP 2000051677A JP 2001038721 A JP2001038721 A JP 2001038721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
filler
jig
cutting jig
wafer
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000051677A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Fujioka
洋一 藤岡
Takayuki Iwamoto
隆幸 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000051677A priority Critical patent/JP2001038721A/ja
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  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子部品等を構成する基板を切断する際に、切
断砥石の目詰まりの発生を有効に防止できる、ドレッシ
ング効果を有する切断治具を提供する。 【解決手段】30〜60体積%の熱硬化性樹脂と、残部
が平均粒径40μm以下のフィラーを顆粒状に造粒し常
温粉末成形後、加熱硬化することにより切断治具を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等に用い
られる基板材料を切断加工する際に保持するための切断
治具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子部品等を構成する基板は、
大量同時生産を行うために、その回路基板の所定の単位
体よりも広い面積を有するウェハを用い、このウェハの
主面上に各単位体毎に回路を薄膜技術で複数並べて作成
した後、ウェハを切断治具の平面上に接着固定させて砥
石等で各回路毎に切断することが行われている。
【0003】特に薄膜磁気ヘッドを例示すると、薄膜積
層技術を利用してAl2O3-TiC 系焼結体の基板からなるウ
ェハ上に多数の薄膜磁気ヘッドを作り込んだ後、最終段
階で回転ダイヤモンド砥石等の切断具で個々の磁気ヘッ
ドに切断される。具体的には図4に示すように切断装置
の可動テーブル1に平板状の切断治具2を固定し、その
上にウェハ3を接着し、回転する切断砥石4に対してテ
ーブル1を移動させ、ウェハ3を貫通して切断治具2の
表面層まで切断砥石4を切り込ませることにより、ウェ
ハ3を個々のヘッドに切り離すことが行われている。そ
の際、切断治具2の横に載置した、ドレス用砥石5で切
断砥石4の目立てを行う必要があった。
【0004】切断治具2に使用する材質としては、フェ
ライトやアルミナ添加フェライト(特開平6−2780
08号参照)、カーボンやベークライトなどの切削しや
すい特性を有した材料が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
にフェライト系材料の切断治具2は脆く、切断砥石4か
らの機械的な衝撃により欠け落ちたり割れたりするだけ
ではなく、比重が高いため重く取り扱いにくいなど、切
断治具として十分な役割を果たすことができなかった。
【0006】またフェライト材はビッカース硬度が70
00〜7500MPa と高い材料であるため、切断砥
石4を摩耗させたり、切断粉で目づまりさせたりし、そ
れにより切断砥石4の直進性を阻害する等の問題があ
り、切断砥石4の直進性が阻害されると、切断片の切断
面にチッピング(欠け)が生じるという不都合があっ
た。そのために一列の切断が終わる度にドレス用砥石5
で目立てを行う必要があった。
【0007】さらに、フェライト系材料の製造方法は一
般的に原料粉末を所定の組成が得られるように混合し、
焼成し、粉砕し得たフェライトの粉末をさらに成形、焼
結という工程をたどるため高価であった。
【0008】また、カーボン系材料からなる切断治具2
も同様に強度が脆いため取扱い時に割れや欠けが発生す
る等の問題がある上に、加工時の取扱いにおいてカーボ
ンの切断くずによって切断後のウェハや機械設備が汚れ
るため、洗浄の手間が必要となり作業環境上好ましくな
いなどの問題があった。
【0009】さらにベークライトからなる切断治具2の
場合、ワックスを使用してウェハを固定する際に、ワッ
クスを溶かす熱によってソリなどの変形が生じると、切
断時の砥石の直進性を悪化させたり、切断されたウェハ
のチッピングの発生原因となっていた。
【0010】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、ウェハ等の基体から目的物を切り出す際に、
切削砥石の目詰まりを起こさせず、さらに切断砥石の直
進性を高めチッピングも生じない優れた切断治具を提供
することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、上記
の目的を達成するために種々検討を重ねた結果、薄膜磁
気ヘッド、圧電体及び水晶用などのウェハを切断加工す
る際、セラミック粉末等のフィラーを分散させた熱硬化
性樹脂からなる切断治具を用いることで上記課題を解決
する。
【0012】即ち、本発明の切断治具は、30〜60体
積%の熱硬化性樹脂と残部が平均粒径40μm 以下のフ
ィラーからなる樹脂複合体で構成したことを特徴とす
る。
【0013】また、本発明の切断治具は、上記フィラー
のアスペクト比が80以下であることを特徴とするもの
である。
【0014】また、本発明の切断治具は、上記樹脂複合
体のビッカース硬度が500MPa以下であることを特
徴とする。
【0015】また、本発明の切断治具は、上記樹脂複合
体の荷重たわみ温度が200℃以上であることを特徴と
する。
【0016】また、本発明は、上記切断治具が気孔を有
するとともに、その気孔占有率が3〜30%の範囲にあ
ることを特徴とする。
【0017】本発明の切断治具は、熱硬化性樹脂とフィ
ラーの混合原料を常温にて加圧成形した後、金型から離
型して加熱硬化する工程により製造することができ、こ
のような本発明の製造方法によれば、フィラーの含有量
を70〜40体積%と多くしても成形性を良好にするこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を添付図面
に基づいて説明する。
【0019】図1のように切断装置の可動テーブル1に
本発明の切断治具2を固定し、その上にウェハ3をワッ
クス等により接着し、回転する切断砥石4に対してテー
ブル1を移動させ、ウェハ3を貫通して切断治具2の表
面層まで切断砥石4を切り込ませることにより、ウェハ
3を個々のヘッドに切り離す。
【0020】本発明の切断治具2は、図2に示すように
予め造粒された熱硬化性樹脂16とフィラー18の混合
原料を粉末加圧成形機によりウス12に充填し、上パン
チ11及び下パンチ13によって常温にて加圧した後、
離型してできた成形体14をオーブン15によって加熱
硬化する工程にて作製する。
【0021】このようにして得られた切断治具2の概略
断面図は図3に示すように、熱硬化性樹脂16のマトリ
ックス中にフィラー18が分散し、かつ気孔17も分散
して存在している。
【0022】本発明の切断治具2は、30〜60体積%
の熱硬化性樹脂16と残部が平均粒径40μm以下のフ
ィラー18からなる樹脂複合体で構成されている。
【0023】上記熱硬化性樹脂16の比率が30体積%
未満となると、フィラー18量が増加し砥石の摩耗を増
大させるために切断抵抗が大きくなり砥石の直進性を阻
害したり、ウェハにチッピングが発生しやすくなると同
時に、粉末加圧成形が困難になってしまい、また、60
体積%以上では加熱硬化時の変形のために寸法精度を高
くできず、砥石のドレッシング効果が低下してしまうた
め、熱硬化性樹脂の比率は30〜60体積%の範囲に特
定される。上記熱硬化性樹脂16としては、エポキシ
系、フェノール系、メラミン系、ポリエステル系等様々
なものを用いることができる。
【0024】なお、本発明の熱硬化性樹脂16とフィラ
ー18の複合体において、フィラー18の含有量を多く
することによって、冷熱サイクル付加後の平坦度安定性
を良好にすることができる。
【0025】また、上記フィラー18としては、アルミ
ナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)、ステアタイト(MgO・Si
O2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、ムライト(3A
l2O 3・2SiO2)、コージライト(3MgO・2Al2O3・5SiO
2 )等の一種以上のセラミックを用い、その平均粒径を
40μm以下とする。これは平均粒径が40μm を越え
ると、加熱硬化体の表面が粗くなり外観又は表面特性が
悪くなるため実用上使用できないことによるものであ
る。
【0026】上記のようにフィラー18の粒径を小さく
した場合、熱硬化性樹脂16との混合時に分散性が悪く
なる恐れがあるが、この場合はフィラー18を成す粉末
の表面にカップリング剤をコートしていけば良い。
【0027】なお、フィラー18の平均粒径は熱硬化性
樹脂16とフィラー18から成る樹脂複合体の任意表面
または断面を画像解析装置で分析し、この面に存在する
フィラー18粒子の円相当径の平均値を算出することに
よって測定する。
【0028】また、上記フィラーのアスペクト比を80
以下としておくことが好ましい。該アスペクト比が80
より大きくなると、熱硬化性樹脂16との混合時におけ
る分散性が悪いために、樹脂複合体の内部及び表層部に
おいてフィラー18が均一に存在せず疎な部分と密な部
分ができてしまい、砥石や切断加工性が低下する危険性
がある。
【0029】本発明の樹脂複合体は、またフィラー18
がランダムな方向に存在しているため、アスペクト比の
算出は、切断治具2から測定する場合、便宜的に切断治
具2の任意表面又は断面の5ヶ所を、金属顕微鏡又は電
子顕微鏡(SEM)で拡大して画像解析装置により分析
したフィラー18の長さを既知のフィラー18の平均粒
径(繊維径)で除した値をアスペクト比とする。
【0030】さらに、上記熱硬化性樹脂16とフィラー
18の樹脂複合体中には、熱硬化性樹脂16とフィラー
18以外に、公知の充填材、例えばクレー、タルク、マ
イカ、カオリン、珪砂、炭酸カルシウム等を増量剤とし
て適宜配合してもなんら差し支えなく、必要に応じて、
公知の硬化剤、硬化助剤、滑剤、可塑剤、分散剤、着色
剤、離形剤等その他公知の添加剤を実用上問題ない程度
に少量添加してもよい。ただし、着色剤として一般的に
使用されるカーボン(C)の含有量は0.5重量%以下、さ
らには0.2重量%以下としておくことが好ましい。また
さらに、本発明の樹脂複合体には、不可避不純物として
Cl、P、Na、Al、Si、Sr、Mg、Zr、Fe、Co、Cu、Ta等が
含まれることもあり、これらが全量中0.1重量%程度混
入しても特性上問題ない。また、製造工程上の都合で他
の金属元素等が極微量混入する場合もある。さらに、本
発明において、各種原料を配合する方法は特に制限はな
く、公知の方法を採用することができる。例えば、熱硬
化性樹脂16にフィラー18等の配合物をミキサーで混
合し、ブラベンダーで混練した後、粉砕する方法。ある
いは、配合物を加熱ロールで溶融混練後、粉砕する方法
等が上げられる。また、必要に応じて所定の粒度になる
ように造粒し、成形に用いてもよい。
【0031】上記加熱硬化の工程は、金型から離型し熱
処理は80〜250 ℃の範囲の温度で、熱硬化性樹脂
16の性状とフィラー18の配合量等に合わせて行う。
また、熱処理の際には場合によって、型治具を使用して
もよい。
【0032】上記熱硬化性樹脂16およびフィラー18
から構成される切断治具2は、そのビッカース硬度を5
00MPa以下とすることが好ましい。
【0033】このビッカース硬度が500MPaを超え
ると、切断砥石4を摩耗させたり、目づまりさせたり
し、それにより切断砥石4の直進性を阻害する恐れがあ
るからである。ここで、ビッカース硬度を500MPa
以下とするには、上記フィラー18の平均粒径を小さく
することによって調整することができる。
【0034】また、本発明の切断治具2は荷重たわみ温
度を200℃以上とすることが好ましい。これはウェハ
3の貼り付け、取り外し時にワックスを溶かすために、
150℃〜170℃の範囲で加熱されることが多く、切
断治具2の荷重たわみ温度が200℃未満では、切断治
具2に容易にソリ変形が発生し、切断加工時の直進性の
悪化や砥石への負荷などの影響が発生する危険性がある
ためである。この荷重たわみ温度を200℃以上とする
には、上記フィラー18の配合比率を多くすることによ
って調整することができる。
【0035】また、本発明の切断治具2は表面部及び内
部に3〜30%の気孔17を有することが好ましい。表
面部の気孔17により、接着面積が増え接着強度が向
上、またワックス厚みが極めて薄いためワックスの巻き
込みもほとんどなくなり、加工性が向上する。また内部
の気孔17により、切削水のまわりが良くなり切削屑の
除去が向上し、切断抵抗が低減される。
【0036】ここで気孔の占有率測定方法について説明
する。熱硬化性樹脂16とフィラー18の樹脂複合体の
任意表面または断面を画像解析装置で分析し、この面に
存在する気孔部分の面積を画像撮影の総面積で除した値
を気孔占有率とした。
【0037】また、本発明の切断治具2はそれ自体でド
レッシング効果を有するので切断砥石4の目づまりを生
じさせることがない。これは、セラミック粉末等から成
るフィラー18を熱硬化性樹脂16に分散させて切断治
具2を形成しているため、切断治具2自体がドレッシン
グ効果を有するからである。目づまりの防止は切断砥石
4の直進性をも向上させ、図4のようなドレス用砥石5
を設ける必要がなく、図1のようにテーブル1の上に本
発明の切断治具2を結合し、さらにその上にウエハ3等
の基板材料を接着するだけでよい。また熱硬化性樹脂1
6を使用しているため、切削抵抗が少なく直進性が向上
する。
【0038】前述したように荷重たわみ温度や冷熱サイ
クル付加後の平坦度安定性が高く、砥石のドレッシング
効果を有する熱硬化性樹脂16とフィラー18の複合体
を用いて切断治具2を構成することで、高温でも変形す
ることなく、砥石の目づまりも防止できる。そのため本
発明の切断治具2は磁気ヘッド用基板、水晶振動子、水
晶発振子、単結晶基板、ガラス基板等の電子部品基板の
切断治具2として好適に使用できるある。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0040】熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂を用
い、フィラーとしてアルミナ(Al2O3)セラミックスを
用いた。フェノール樹脂、アルミナの配合比とアルミナ
の平均粒径、アスペクト比を表1に示すように種々変化
させた原料を調合した。各原料を用いて、常温で加圧成
形した後、80〜250℃で加熱硬化し、試験片を作製
し評価を行った。
【0041】また、アルミナの平均粒径についても、フ
ェノール樹脂、アルミナの配合比を一定にし、同様の製
法を用いて試験片を作製し、表2に示す条件にて評価を
行った。
【0042】また気孔の占有率については、フェノール
樹脂、アルミナの配合比を一定にし、常温で加圧成形し
た後、加熱硬化条件を変化させ試験片を作製し表3に示
す条件にて評価を行った。
【0043】表4はフィラーをアルミナからシリカに変
えて試験片を作製し評価を行った。
【0044】表1〜4に示す評価は、成形性については
生強度を中心に評価し、十分強度を有するものを○、若
干強度の劣るもののハンドリング可能なものを△、強度
の低くハンドリング不可のものを×で表す。
【0045】加熱硬化後の保形性については、金型形状
通りできるものを○、端部に若干のダレがみられるもの
を△、金型形状がほとんどでていないものを×で表す。
【0046】加工性、チッピング発生率及びドレッシン
グ性の測定は次のようにした。フェノール樹脂とアルミ
ナの複合材からなる切断治具に、磁気ヘッド基板である
Al2O 3-TiC系焼結体を接着剤で張り付け、切断砥石で切
断した。該切断砥石の直径は100mm で、厚さ0.1
5mmであった。切断条件は回転数を10000rp
m、送り速度を80mm/min、1ラインの加工長さ
を68mmとして20ライン加工した。
【0047】加工性については、切断砥石の摩耗量で比
較し、摩耗のないものを○、0.5%以内の摩耗のみられ
るものを△、0.5%以上の摩耗のみられるものを×で表
す。
【0048】チッピング発生率については、全チッピン
グに対して20μm以上のチッピングが何個あるかで発
生率を算出した。ドレッシング性については、砥石をS
EM写真で確認し目づまりのほとんどないものを○、わ
ずかに認められるものを△、たくさん認められるものを
×で表す。
【0049】直進性については、切断後のウェハ切断面
のうねりを表面粗さ計で測定した。測定長さを60mmの
時に、うねりが5μm以下のものを○、6〜10μmを
△、11μm以上を×とした。
【0050】ソリ変形については、加工前後のうねりを
表面粗さ計で測定し、加工前,加工後のうねりの差をソ
リ変形として評価を行った。ここでソリ変形量が50μ
m以内であれば○、51〜100μmであれば△、101
μm以上であれば×とした。
【0051】結果を表1〜4に示す。
【0052】表1から、フェノール樹脂の含有量が20
体積%以下(No.1)では、常温で加圧成形後の加熱硬化体
の形状保持ができなかった。また、フェノール樹脂の含
有量が70体積%以上(No.6、7)では加熱硬化時の形状
保持ができないため実用的ではなかった。
【0053】さらに熱硬化性樹脂として、アルミナの比
較例であるフェライト材、カーボン材、ベークライト材
を用いた場合、フェライト材では硬度が高く加工性、チ
ッピング発生率及びドレッシング性いずれもよい結果が
得られなった。カーボン材では切断砥石のドレッシング
性及びカーボンの汚れにおいて良い結果が得られなかっ
た。ベークライト材においてはソリ変形性が大きいた
め、良い結果が得られなかった。
【0054】これらに対し、フェノール樹脂の含有量を
30〜60体積%の範囲内とした(No.2〜5)場合
では、全ての評価において良い結果を得た。
【0055】次に、これらの荷重たわみ温度についてみ
ると、フェノール樹脂の含有量を30〜60体積%の範
囲内としたものは、全て200℃以上の高い値となっ
た。
【0056】表2によれば、フェノール樹脂およびアル
ミナの含有量の比率を一定にした場合、アルミナの平均
粒径が40μmを越える (No.12、16、17) と、加
工性、直進性が低下し、加熱硬化体の表面が粗くなり、
外観または表面特性が悪くなることがわかった。
【0057】また、アスペクト比が80よりも高くなる
と(No.13〜15)、フィラーであるアルミナの均一分散
性が悪くなり、成形性、熱処理後の保形性、切断加工性
等ほとんど全ての評価が低下した。
【0058】さらに、平均粒径が大きくなるとともにビ
ッカース硬度も大きくなり、平均粒径が40μmを越え
ると、その値が610MPa以上と大きくなり、チッピ
ング発生率も大きくなった。一方、ビッカース硬度が5
00MPa以下である(No.8〜11,13〜15)
と、加工性が優れたものとなる。
【0059】表3によれば、気孔の占有率が0%(No.1
5)であると加工性が低下した。これは切削水のまわり
が悪くなり切削屑の除去が不十分であったことによるも
のである。また気孔の占有率が30%を超える(No.19)
と、加工性が低下し、チッピング発生率が高くなった。
これは切断治具の強度が低下したためである。従って、
気孔占有率が3〜30%であると好ましい。表4によれ
ば、フィラーをアルミナからシリカにした場合でもアル
ミナの場合と同様の結果が得られた。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【発明の効果】このように、本発明によれば、30〜6
0体積%の熱硬化性樹脂と残部が平均粒径40μm以下
のフィラーとからなる樹脂複合体で切断治具を構成した
ことによって、切断砥石へのドレッシング効果を有し、
切断砥石の目づまりを生じない、安定な切断加工できる
切断治具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切断治具を使用した切断方法を示す概
略図である。
【図2】本発明の切断治具の製造方法を示す概略図であ
る。
【図3】本発明の切断治具を成す樹脂複合体の概略断面
図である。
【図4】従来のウェハ基板の切断方法を示す概略図。
【符号の説明】
1:テーブル 2:切断治具 3:ウェハ基板 4:切断砥石 5:ドレス用砥石 11:上パンチ 12:ウス 13:下パンチ 14:成形体 15:オーブン 16:熱硬化性樹脂 17:気孔 18:フィラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】30〜60体積%の熱硬化性樹脂と、残部
    が平均粒径40μm 以下のフィラーとからなる樹脂複合
    体から構成されたことを特徴とする切断治具。
  2. 【請求項2】上記フィラーのアスペクト比が80以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の切断治具。
  3. 【請求項3】上記樹脂複合体のビッカース硬度が500
    MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の切
    断治具。
  4. 【請求項4】上記樹脂複合体の荷重たわみ温度が200
    ℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の切断治
    具。
  5. 【請求項5】上記樹脂複合体が気孔を有するとともに、
    その気孔占有率が3〜30%の範囲にあることを特徴と
    する請求項1に記載の切断治具。
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