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JP2001026672A - タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

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Publication number
JP2001026672A
JP2001026672A JP11198818A JP19881899A JP2001026672A JP 2001026672 A JP2001026672 A JP 2001026672A JP 11198818 A JP11198818 A JP 11198818A JP 19881899 A JP19881899 A JP 19881899A JP 2001026672 A JP2001026672 A JP 2001026672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
silica
tire
parts
vulcanization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11198818A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Matsuo
俊朗 松尾
Keiichi Nakadera
恵一 中寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP11198818A priority Critical patent/JP2001026672A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム物性を大きく変化させることなしに、ま
た、工程上の問題をおこすことなく、シリカを配合した
ゴム組成物の加硫時間を短縮する。 【解決手段】 ジエン系ゴム、ブチルゴムおよびハロゲ
ン化ブチルゴムの1種以上100重量部、シリカ20〜
100重量部、カーボンブラック3〜80重量部、分子
内にイオウ原子を含むシランカップリング剤0.5〜1
2重量部ならびにステアリン酸亜鉛0.5〜5重量部を
含有するタイヤトレッド用ゴム組成物を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤトレッド用
ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】二酸
化炭素の排出を抑え、地球環境保全の目的で、近年、自
動車の低燃費化が強く要求されてきている。
【0003】前記目的を達成するために、従来用いられ
ていたカーボンブラックのかわりにカーボンブラックの
一部あるいは大部分をシリカに置き換えたゴム組成物が
用いられるようになってきている。シリカをカーボンブ
ラックのかわりに用いると、ゴム中のヒステリシスロス
を低減することが可能となり、タイヤの低燃費化が図ら
れることはよく知られている。
【0004】しかしながら、シリカを単独でゴムに配合
すると、練りゴムの粘度があがる、押し出し生地がわる
くなるなどの工程上の問題が出てくる。
【0005】この問題を解消するために、ポリエチレン
グリコールなどを添加することにより、工程上の問題を
解消することが可能となるが、できあがったゴム組成物
の補強性が大きく劣ることが知られている。
【0006】前記補強性の問題に対応するために、シリ
カをゴムに配合する際に、シリカとゴムとを結合させる
シランカップリング剤としてSi−69(デグッサ社
製)のようなシランカップリング剤を併用することが提
唱されている。これらのカップリング剤を用いると、練
りゴムの粘度を低減させることが可能となり、押し出さ
れたゴム生地がよくなり、トレッドに用いた場合にでき
あがったタイヤの耐摩耗性が向上することも知られてい
る。
【0007】しかしながら、前記シランカップリング剤
を配合することで、一般にゴムの加硫速度が遅くなり、
加硫時間を延長しなければならず、生産性が低下する。
【0008】本発明者らは前記問題を解決するために、
シリカを配合したゴム組成物の加硫速度を速くすること
を目的として、加硫促進剤にスルフェンアミド系のCB
S(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド)やTBBS(N−tert−ブチル−2−
ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)だけでなく、グア
ニジン系のDPG(ジフェニルグアニジン)などを配合
することで、加硫速度の向上を図ってきている。
【0009】しかしながら、これらの加硫促進剤の変更
や増量による加硫速度の向上には限界があり、加硫後の
タイヤのゴム物性が変化するなど、種々の問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】一般にシリカを配合した
ゴム組成物は、加硫速度が遅いことが知られているが、
本発明者らの検討の結果、前記加硫速度が遅い原因が、
分子内にイオウ原子をもつシランカップリング剤にある
ことが判明した。また、本発明者らは、種々研究を重ね
た結果、前記シランカップリング剤を添加したのち、ス
テアリン酸や亜鉛華という加硫助剤のかわりに、ステア
リン酸亜鉛を添加することで、前記シランカップリング
剤による加硫速度が遅くなる欠点が改善され、加硫時間
の短縮がはかれることを見出した。
【0011】本発明は、前記知見に基づいてなされたも
のであり、ゴム物性を大きく変化させることなしに、ま
た、工程上の問題をおこすことなく、シリカを配合した
ゴム組成物の加硫時間を短縮することを目的とするもの
であり、ジエン系ゴム、ブチルゴムおよびハロゲン化ブ
チルゴムの1種以上100重量部(以下、部という)、
シリカ20〜100部、カーボンブラック3〜80部、
分子内にイオウ原子を含むシランカップリング剤0.5
〜12部ならびにステアリン酸亜鉛0.5〜5部を含有
するタイヤトレッド用ゴム組成物(請求項1)、ステア
リン酸および亜鉛華を配合しない請求項1記載のゴム組
成物(請求項2)および請求項1または2記載のゴム組
成物を使用したタイヤ(請求項3)に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるタイヤトレッ
ド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム、ブチルゴムおよびハ
ロゲン化ブチルゴムの1種以上をゴム成分とする組成物
である。ゴム成分としてジエン系ゴム、ブチルゴムおよ
びハロゲン化ブチルゴムの1種以上を使用するため、加
工性、低温特性、耐摩耗性が良好で、グリップ性能に優
れたタイヤを製造することができるトレッド用ゴム組成
物を得ることができる。
【0013】前記ジエン系ゴムは、天然ゴムや、ブタジ
エン、イソプレンなどのジエン系モノマー、好ましくは
ブタジエンを20〜100重量%(以下、%という)
と、これらと共重合性を有するモノマー、たとえばスチ
レンなどの芳香族ビニル化合物、イソブチレン、アクリ
ロニトリルなど0〜80%とを(共)重合させて得られ
るブタジエン系ゴムがあげられ、一般にタイヤ用に用い
られるものである限り特別な限定はないが、重量平均分
子量が1万〜500万、分子量分布(重量平均分子量/
数平均分子量)が1.1〜5、Tgが−50〜0℃程度
のものが、加工性がよく性能のバランスがよい点から好
ましい。
【0014】前記ジエン系ゴムのうちの合成ゴムの具体
例としては、たとえばブタジエンゴム(BR)(好まし
くは溶液重合BR(S−BR))、SBR(好ましくは
溶液重合SBR(S−SBR))、イソプレンゴム、ク
ロロプレンゴム、ニトリルゴムなどがあげられる。
【0015】前記ブチルゴムは、イソブチレンと少量の
イソプレンとの共重合体であり、ブチルゴム全体に対す
るイソプレン量は一般に1〜3%である。ブチルゴムを
使用することで、耐老化性、耐候性、ウエット性能など
の向上をはかることができる。
【0016】前記ブチルゴムには特別な限定はないが、
たとえばムーニー粘度が40〜60のものが加工性の点
から好ましい。
【0017】前記ハロゲン化ブチルゴムは、前記ブチル
ゴムを塩素や臭素などでハロゲン化したゴムである。ハ
ロゲン化ブチルゴムは、ブチルゴムに比べて加硫性、耐
熱性に優れ、天然ゴム、SBRなど他の不飽和ゴムとの
ブレンドが容易にできるなどの特徴を有する。
【0018】前記ハロゲン化ブチルゴムとしては、塩素
化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムなどがあげられ、ハロ
ゲンの含有率は一般に塩素化ブチルゴムで1.1〜1.
3%、臭素化ブチルゴムで1.8〜2.4%である。
【0019】前記ハロゲン化ブチルゴムにはとくに限定
はないが、たとえばムーニー粘度が50〜60のものが
加工性の点から好ましい。
【0020】前記ジエン系ゴム、ブチルゴムおよびハロ
ゲン化ブチルゴムは、単独で用いてもよく、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用
いる場合の組み合わせ方にもとくに限定はないが、たと
えばSBR(とくにS−SBR)、BR(とくにS−B
R)などのブタジエン系ゴム(とくに溶液重合ブタジエ
ン系ゴム)の1種以上と、その他のジエン系ゴム、ブチ
ルゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどの1種以上とのブレ
ンド物またはブタジエンゴムが性能上のバランスがよく
なる点から好ましい。その場合、ブレンド比としては、
前者が40%以上100%未満、後者が0%をこえ60
%以下のブレンド物であるのが好ましい。
【0021】本発明に使用されるシリカは、補強剤とし
て使用される成分である。数ある補強剤のうちでもとく
にシリカを使用するのは、タイヤにした場合の転がり抵
抗を低くすることができるなどのためである。
【0022】前記シリカとしては、汎用ゴムの配合用に
一般に用いられるものが使用される。具体的には、乾式
法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイ
ダルシリカ、および特開昭62−62838号公報に開
示されている沈降シリカなどが例示される。これらのシ
リカは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0023】前記シリカとしては、たとえばCTAB吸
着比表面積(以下、CTABという)が100〜200
2/g、BETチッ素吸着比表面積(以下、BETと
いう)が100〜250m2/gのものが使用される。
【0024】前記シリカの具体例としては、たとえばニ
プシルVN3(日本シリカ(株)製、CTAB 144
2/g、BET 210m2/g)、ニプシルAQ(日
本シリカ(株)製、CTAB 150m2/g、BET
227m2/g)などがあげられる。
【0025】前記シリカの使用量は、前記ゴム成分の合
計量100部に対して20〜100部、好ましくは30
〜90部である。該使用量が少なすぎる場合には、補強
性が不足し、耐摩耗性、強度が低下する。逆に多すぎる
場合には、組成物の粘度が高くなりすぎて加工性が低下
する。
【0026】本発明に使用されるカーボンブラックは、
補強剤として使用される成分である。カーボンブラック
を補強剤として用いることにより、組成物の加工性、タ
イヤの耐摩耗性を向上させることができる。
【0027】前記カーボンブラックの使用量は、前記ゴ
ム成分100部に対して3〜80部、好ましくは20〜
70部である。該使用量が少なすぎる場合には、補強性
が不足し、耐摩耗性、強度が低下する。逆に多すぎる場
合には、発熱性が高くなって低燃費化に不利となる。
【0028】前記カーボンブラックには特別な限定はな
く、汎用ゴムの配合用に一般に用いられるものであれば
使用することができる。具体的には、ファーネスブラッ
ク、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネ
ルブラック、グラファイトなどがあげられる。
【0029】本発明に使用される分子内にイオウ原子を
含むシランカップリング剤は、ゴムに対するシリカの分
散性を高めることにより、シリカを配合した練りゴムの
粘度が上昇し、押し出し生地がわるくなるなどの工程上
の問題を低減するとともに、ゴム分子とシリカ粒子とを
直接または加硫剤を介して化学的に結合させることによ
り、得られるタイヤの耐摩耗性、補強性をよくするなど
のために使用される成分である。
【0030】前記シランカップリング剤がイオウ原子を
含有するため、ポリマー分子中の2重結合と架橋するな
どし、カップリング効果を奏するが、その反面、該シラ
ンカップリング剤を使用すると加硫速度が遅延する。
【0031】前記シランカップリング剤の具体例として
は、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テ
トラスルフィド(たとえばデグッサ社製のSi−6
9)、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカ
ルバミルテトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプ
ロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどがあげられ
る。
【0032】前記シランカップリング剤の使用量は、前
記ゴム成分100部に対して0.5〜12部、好ましく
は3〜10部である。該使用量が少なすぎる場合には、
耐摩耗性が低下したり、充分なウエット性能が得られな
くなり、多すぎる場合には、コストが高くなる。
【0033】本発明に使用されるステアリン酸亜鉛は、
前記分子内にイオウ原子を含むシランカップリング剤を
用いた場合に生じる加硫速度の遅延を防止するために使
用される成分である。シランカップリング剤を添加した
のち、ステアリン酸や亜鉛華などの加硫助剤のかわりに
ステアリン酸亜鉛を添加するだけで、加硫速度の遅延を
防止することができる。しかも加硫後のゴム物性を大き
く変化させる加硫促進剤を増量することなしに前記効果
を得ることができる。このような加硫速度の遅延防止効
果は、本発明者らによってはじめて見出されたものであ
る。
【0034】前記ステアリン酸亜鉛は、ステアリン酸や
亜鉛華などの加硫助剤を用いる場合には得ることができ
ない加硫遅延防止効果を得るために使用される成分であ
るから、本発明のゴム組成物中にはステアリン酸や亜鉛
華は含まれない方が好ましい。ステアリン酸亜鉛ととも
にステアリン酸や亜鉛華が含まれる場合には、加硫時間
が長くなる傾向が生じる。
【0035】前記ステアリン酸亜鉛としては、一般に滑
剤として市販されているものであればとくに限定なく使
用し得る。
【0036】前記ステアリン酸亜鉛の使用量は、前記ゴ
ム成分100部に対して0.5〜5部、好ましくは2〜
4部である。該使用量が少なすぎる場合には、ステアリ
ン酸亜鉛を用いることによる前記効果が充分に得られ
ず、加硫時間が短くならず、多すぎる場合には、コスト
が高くなる。
【0037】本発明の組成物は、前記ゴム成分、シリ
カ、カーボンブラック、分子内にイオウ原子を含むシラ
ンカップリング剤およびステアリン酸亜鉛からなり、必
要により、一般にタイヤトレッド用ゴム組成物の添加剤
として使用される添加物(ただし、ステアリン酸および
亜鉛華は用いない方がよい)を一般に使用される範囲で
添加してもよい。
【0038】前記添加剤の具体例としては、たとえばプ
ロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、ナフテン
系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル)、加硫剤
(イオウ、塩化イオウ化合物、有機イオウ化合物な
ど)、加硫促進剤(グアジニン系、アルデヒド−アミン
系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフ
ェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバ
メート系、ザンテート系の化合物など)、補強剤(ハイ
スチレン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂な
ど)、酸化防止剤ないし老化防止剤(ジフェニルアミン
系、p−フェニレンジアミン系などのアミン誘導体、キ
ノリン誘導体、ハイドロキノン誘導体、モノフェノール
類、ジフェノール類、チオビスフェノール類、ヒンダー
ドフェノール類、亜リン酸エステル類など)、ワック
ス、加硫助剤などがあげられる。
【0039】本発明の組成物の製造方法にはとくに限定
はなく、所定の特性を有するゴム成分を用い、常法にし
たがって製造すればよい。
【0040】製造されたゴム組成物は、タイヤのトレッ
ド部分の形成に使用される。この際、組成物の成分とし
て分子内にイオウ原子を含むシランカップリング剤を使
用して工程上の問題を低減するとともにゴム組成物の補
強性をよくしており、また、ステアリン酸亜鉛の使用に
よって加硫速度の低下を防止しているため、加硫後のゴ
ム物性を変化させずに速い加硫速度で加硫することがで
きる。
【0041】
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づいてさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0042】なお、実施例および比較例で使用する原料
および評価方法を以下にまとめて示す。
【0043】ゴム成分 S−SBR(1):スチレン単位量30%、ビニル単位
量(1,2−ブタジエン単位量)30%のS−SBR、
オイル含有率37.5%、旭化成工業(株)製のTuf
den3330 S−SBR(2):スチレン単位量40%、ビニル単位
量50%のS−SBR、オイル含有率37.5%、住友
化学工業(株)製のSE8529 カーボンブラック:ヨウ素吸着量180m2/g、24
M4DBPが100ml/100gのカーボン、三菱化
学(株)製のHS−SAF シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3 イオウ原子含有シランカップリング剤:デグッサ社製の
Si−69 プロセスオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセス ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN 老化防止剤:住友化学工業(株)製のアンチゲン6c 亜鉛華:東邦亜鉛(株)製の酸化亜鉛 ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸 ステアリン酸亜鉛:米山薬品工業(株)製のステアリン
酸亜鉛 イオウ:軽井沢硫黄(株)製の硫黄
【0044】加硫促進剤 加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製 加硫促進剤DPG:住友化学工業(株)製
【0045】(スコーチタイム)(株)島津製作所製の
ムーニーメーターにより測定。
【0046】(加硫時間)JSR(株)製のキュラスト
メーターにより測定。
【0047】(スプリング硬さ(Hs))JIS K
6253に準拠して測定。
【0048】(粘弾性(E*))(株)岩本製作所製の
粘弾性測定機を用いて70℃、±1.0%歪み、10H
zで測定。
【0049】(tanδ)(株)岩本製作所製の粘弾性
測定機を用いて70℃、±1.0%歪み、10Hzで測
定。
【0050】(ランボーン摩耗)(株)岩本製作所製の
ランボーン摩耗試験器を用いて荷重2.0kg、スリッ
プ率40%で測定。なお、評価は、比較例1が100と
なるように指数で表示した。数値が大きいほど結果は良
好である。
【0051】実施例1〜3および比較例1〜3 表1記載の成分を表1記載の割合で配合したベースIお
よびベースIIをそれぞれ(株)神戸製鋼所製1.7Lバ
ンバリーで4分間混練した。得られたベースI、ベース
IIおよび表1記載ののこりの成分が表1記載の割合にな
るように配合してオープンロールで約2分間練りこんで
製造したタイヤトレッド用ゴム組成物を用いて評価し
た。結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】実施例1、2および比較例1、2の結果よ
り、各組成に物性差があまりないことがわかる。すなわ
ちステアリン酸亜鉛を使用すると物性差があまりなく、
加硫時間を短くできることを示している。また、実施例
3および比較例3を比較すると、比較例3は、イオウ原
子含有シランカップリング剤(Si−69)がはいって
いないこともあり、ランボーン摩耗と加硫時間が大きく
劣っている。
【0054】実施例3および比較例3を比較することに
より、実施例3は比較例3に比べてスコーチタイムが長
いのに加硫時間が短かいことがわかる。
【0055】
【発明の効果】分子内にイオウ原子をもつシランカップ
リング剤を使用したシリカ配合において、ステアリン酸
および亜鉛華のかわりに、ステアリン酸亜鉛を使用する
ことにより加硫遅延を防止することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジエン系ゴム、ブチルゴムおよびハロゲ
    ン化ブチルゴムの1種以上100重量部、シリカ20〜
    100重量部、カーボンブラック3〜80重量部、分子
    内にイオウ原子を含むシランカップリング剤0.5〜1
    2重量部ならびにステアリン酸亜鉛0.5〜5重量部を
    含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 ステアリン酸および亜鉛華を配合しない
    請求項1記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のゴム組成物を使
    用したタイヤ。
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