JP2001007518A - 多層配線基板 - Google Patents
多層配線基板Info
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- JP2001007518A JP2001007518A JP17897699A JP17897699A JP2001007518A JP 2001007518 A JP2001007518 A JP 2001007518A JP 17897699 A JP17897699 A JP 17897699A JP 17897699 A JP17897699 A JP 17897699A JP 2001007518 A JP2001007518 A JP 2001007518A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 平行配線群を有する多層配線基板では、信号
用貫通導体の特性インピーダンスが隣接する電源/接地
用貫通導体の影響で変化することがあった。 【解決手段】 第1の平行配線群L1を有する第1の絶
縁層I1上に、第1の平行配線群L1と直交する第2の
平行配線群L2を有する第2の絶縁層I2を積層し、第
1・第2の平行配線群L1・L2を貫通導体群Tで接続
した積層配線体を具備し、第1・第2の平行配線群L1
・L2はそれぞれ複数の信号配線S1・S2とそれに隣
接する電源配線P1・P2または接地配線G1・G2と
を有するとともに、信号配線S1・S2を接続する信号
用貫通導体T1のインピーダンスを所定のインピーダン
スに設定すべく、信号用貫通導体T1の太さと、信号用
貫通導体T1に隣接し、電源配線P1・P2または接地
配線G1・G2を接続する電源/接地用貫通導体T2の
太さとを異ならせている多層配線基板である。
用貫通導体の特性インピーダンスが隣接する電源/接地
用貫通導体の影響で変化することがあった。 【解決手段】 第1の平行配線群L1を有する第1の絶
縁層I1上に、第1の平行配線群L1と直交する第2の
平行配線群L2を有する第2の絶縁層I2を積層し、第
1・第2の平行配線群L1・L2を貫通導体群Tで接続
した積層配線体を具備し、第1・第2の平行配線群L1
・L2はそれぞれ複数の信号配線S1・S2とそれに隣
接する電源配線P1・P2または接地配線G1・G2と
を有するとともに、信号配線S1・S2を接続する信号
用貫通導体T1のインピーダンスを所定のインピーダン
スに設定すべく、信号用貫通導体T1の太さと、信号用
貫通導体T1に隣接し、電源配線P1・P2または接地
配線G1・G2を接続する電源/接地用貫通導体T2の
太さとを異ならせている多層配線基板である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子回路基板等に使
用される多層配線基板に関し、より詳細には高速で作動
する半導体素子を搭載する多層配線基板における配線構
造に関するものである。
用される多層配線基板に関し、より詳細には高速で作動
する半導体素子を搭載する多層配線基板における配線構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路素子等の半導体素
子が搭載され、電子回路基板等に使用される多層配線基
板においては、内部配線用の配線導体の形成にあたっ
て、アルミナ等のセラミックスから成る絶縁層とタング
ステン(W)等の高融点金属から成る配線導体とを交互
に積層して多層配線基板を形成していた。
子が搭載され、電子回路基板等に使用される多層配線基
板においては、内部配線用の配線導体の形成にあたっ
て、アルミナ等のセラミックスから成る絶縁層とタング
ステン(W)等の高融点金属から成る配線導体とを交互
に積層して多層配線基板を形成していた。
【0003】従来の多層配線基板においては、内部配線
用配線導体のうち信号配線は通常はストリップ線路構造
とされており、信号配線として形成された配線導体の上
下に絶縁層を介していわゆるベタパターン形状の広面積
の接地(グランド)層または電源層が形成されていた。
用配線導体のうち信号配線は通常はストリップ線路構造
とされており、信号配線として形成された配線導体の上
下に絶縁層を介していわゆるベタパターン形状の広面積
の接地(グランド)層または電源層が形成されていた。
【0004】また、多層配線基板が取り扱う電気信号の
高速化に伴い、絶縁層を比誘電率が10程度であるアルミ
ナセラミックスに代えて比誘電率が3.5 〜5と比較的小
さいポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いて形成し、こ
の絶縁層上に蒸着法やスパッタリング法等の気相成長法
による薄膜形成技術を用いて銅(Cu)からなる内部配
線用導体層を形成し、フォトリソグラフィ法により微細
なパターンの配線導体を形成して、この絶縁層と配線導
体とを多層化することにより高密度・高機能でかつ半導
体素子の高速作動が可能となる多層配線基板を得ること
も行なわれていた。
高速化に伴い、絶縁層を比誘電率が10程度であるアルミ
ナセラミックスに代えて比誘電率が3.5 〜5と比較的小
さいポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いて形成し、こ
の絶縁層上に蒸着法やスパッタリング法等の気相成長法
による薄膜形成技術を用いて銅(Cu)からなる内部配
線用導体層を形成し、フォトリソグラフィ法により微細
なパターンの配線導体を形成して、この絶縁層と配線導
体とを多層化することにより高密度・高機能でかつ半導
体素子の高速作動が可能となる多層配線基板を得ること
も行なわれていた。
【0005】一方、多層配線基板の内部配線の配線構造
として、配線のインピーダンスの低減や信号配線間のク
ロストークの低減等を図り、しかも高密度配線を実現す
るために、各絶縁層の上面に平行配線群を形成し、これ
を多層化して各層の配線群のうち所定の配線同士をビア
導体やスルーホール導体等の貫通導体を介して電気的に
接続する構造が提案されている。
として、配線のインピーダンスの低減や信号配線間のク
ロストークの低減等を図り、しかも高密度配線を実現す
るために、各絶縁層の上面に平行配線群を形成し、これ
を多層化して各層の配線群のうち所定の配線同士をビア
導体やスルーホール導体等の貫通導体を介して電気的に
接続する構造が提案されている。
【0006】例えば、特開昭63−129655号公報には、第
1の方向に延びる複数の第1の信号線およびそれと交互
に配置された第1の電力線を含む第1の導電層と、第1
の方向と交差する第2の方向に延びる第2の信号線およ
びそれと交互に配置された第2の電力線とを含む第2の
導体層とが、絶縁層と交互に積層され、対応する電圧を
受け取る第1および第2の電力線が相互接続されている
多層配線構造体が開示されている。これによれば、実装
される半導体チップのチップ面積を有効に利用して集積
密度を高め、消費電力を減らし、動作速度を高めること
が可能になるというものである。
1の方向に延びる複数の第1の信号線およびそれと交互
に配置された第1の電力線を含む第1の導電層と、第1
の方向と交差する第2の方向に延びる第2の信号線およ
びそれと交互に配置された第2の電力線とを含む第2の
導体層とが、絶縁層と交互に積層され、対応する電圧を
受け取る第1および第2の電力線が相互接続されている
多層配線構造体が開示されている。これによれば、実装
される半導体チップのチップ面積を有効に利用して集積
密度を高め、消費電力を減らし、動作速度を高めること
が可能になるというものである。
【0007】また、特開平1−96953 号公報には、各組
が少なくとも第1および第2の配線面を含み、各配線面
が主配線方向に向いた導電性配線および直交線の交点に
配置された複数の接続部位を有し、第1の配線面の主配
線方向が第2の配線面の主配線方向に対して鋭角をなす
複数組の配線面を備えた配線構造体が開示されている。
これによれば、標準化された1組または数組の配線面を
用いて、配線の長さを短縮し、最適化または最小にする
ことができるというものである。
が少なくとも第1および第2の配線面を含み、各配線面
が主配線方向に向いた導電性配線および直交線の交点に
配置された複数の接続部位を有し、第1の配線面の主配
線方向が第2の配線面の主配線方向に対して鋭角をなす
複数組の配線面を備えた配線構造体が開示されている。
これによれば、標準化された1組または数組の配線面を
用いて、配線の長さを短縮し、最適化または最小にする
ことができるというものである。
【0008】また、特開平5−343601号公報には、2層
以下の平行導体パターンからなるコンダクター(配線導
体)層を導体パターン同士を直交させて積層し、コンダ
クター層のうち一部のコンダクターを信号用とし、残り
を電源用として用い、電源用コンダクターにより信号用
コンダクター相互間をシールドするように、コンダクタ
ー層の各コンダクター同士を接続した集積回路の接続シ
ステムが開示されている。これによれば、信号パターン
を一対の電源パターンで挟むように導体コンダクターの
格子を形成したため、信号パターン間の間隔を小さくす
ることができるとともに信号パターンを並列して長く形
成することができ、キャリア表面が有効に利用され、ま
た、クロストークが減少しS/N比が良好になるという
ものである。
以下の平行導体パターンからなるコンダクター(配線導
体)層を導体パターン同士を直交させて積層し、コンダ
クター層のうち一部のコンダクターを信号用とし、残り
を電源用として用い、電源用コンダクターにより信号用
コンダクター相互間をシールドするように、コンダクタ
ー層の各コンダクター同士を接続した集積回路の接続シ
ステムが開示されている。これによれば、信号パターン
を一対の電源パターンで挟むように導体コンダクターの
格子を形成したため、信号パターン間の間隔を小さくす
ることができるとともに信号パターンを並列して長く形
成することができ、キャリア表面が有効に利用され、ま
た、クロストークが減少しS/N比が良好になるという
ものである。
【0009】さらに、特開平7−94666 号公報には、少
なくとも第1および第2の相互接続層から成り、相互接
続層のそれぞれは複数の平行導電性領域から成り、第2
相互接続層の導電性領域は第1相互接続層の導電性領域
に対して直交して配置されており、第1および第2の相
互接続層の導電性領域は、少なくとも2つの導電性平面
が本質的に各相互接続層と相互に組み合わされ、各導電
性平面が両方の相互接続層上に表れるように、またさら
に、選択された導電性領域は少なくとも1つの信号回路
を形成するように2つの導電性平面から電気的に隔離が
可能なように、電気的に相互に接続されている電気的相
互接続媒体が開示されている。これによれば、平行電力
および接地平面の特質である低インダクタンス電力配
分、および光学的リソグラフィ製造技術の特質である信
号相互接続配線の高配線密度の利点を失うことなしに、
相互配線数を低減した相互配線媒体となるというもので
ある。
なくとも第1および第2の相互接続層から成り、相互接
続層のそれぞれは複数の平行導電性領域から成り、第2
相互接続層の導電性領域は第1相互接続層の導電性領域
に対して直交して配置されており、第1および第2の相
互接続層の導電性領域は、少なくとも2つの導電性平面
が本質的に各相互接続層と相互に組み合わされ、各導電
性平面が両方の相互接続層上に表れるように、またさら
に、選択された導電性領域は少なくとも1つの信号回路
を形成するように2つの導電性平面から電気的に隔離が
可能なように、電気的に相互に接続されている電気的相
互接続媒体が開示されている。これによれば、平行電力
および接地平面の特質である低インダクタンス電力配
分、および光学的リソグラフィ製造技術の特質である信
号相互接続配線の高配線密度の利点を失うことなしに、
相互配線数を低減した相互配線媒体となるというもので
ある。
【0010】さらにまた、特開平9−18156 号公報に
は、第1の信号配線部と第1の電源配線部と複数の第1
のグランド配線部とを有する第1層と、第2の信号配線
部と第2の電源配線部と第1層における複数の第1のグ
ランド配線部のそれぞれに接続される複数の第2のグラ
ンド配線部とを有し第1層に積層する第2層とから構成
され、第1層における第1の信号配線部と第2層におけ
る第2の信号配線部とがねじれの位置にある、すなわち
直交する位置にある多層プリント配線板が開示されてい
る。これによれば、配線層総数の削減が可能になり、さ
らに、グランド配線部の配線幅を狭くしても合成コンダ
クタンス値および合成抵抗値を低くコントロールできる
ことからIC等の素子の高密度の配置が可能になり、伝
送信号に対する雑音を低く抑えることができるというも
のである。また、グランド配線部および電源配線部のシ
ールド効果により、信号配線部の特性インピーダンスに
よるノイズを抑えることができ、第1の信号配線部と第
2の信号配線部とがねじれの位置にあることから、2本
の信号配線部間の電磁結合および静電結合によって発生
するクロストークノイズの影響をコントロールすること
が可能となるというものである。
は、第1の信号配線部と第1の電源配線部と複数の第1
のグランド配線部とを有する第1層と、第2の信号配線
部と第2の電源配線部と第1層における複数の第1のグ
ランド配線部のそれぞれに接続される複数の第2のグラ
ンド配線部とを有し第1層に積層する第2層とから構成
され、第1層における第1の信号配線部と第2層におけ
る第2の信号配線部とがねじれの位置にある、すなわち
直交する位置にある多層プリント配線板が開示されてい
る。これによれば、配線層総数の削減が可能になり、さ
らに、グランド配線部の配線幅を狭くしても合成コンダ
クタンス値および合成抵抗値を低くコントロールできる
ことからIC等の素子の高密度の配置が可能になり、伝
送信号に対する雑音を低く抑えることができるというも
のである。また、グランド配線部および電源配線部のシ
ールド効果により、信号配線部の特性インピーダンスに
よるノイズを抑えることができ、第1の信号配線部と第
2の信号配線部とがねじれの位置にあることから、2本
の信号配線部間の電磁結合および静電結合によって発生
するクロストークノイズの影響をコントロールすること
が可能となるというものである。
【0011】以上のような平行配線群を有する多層配線
基板においては、この多層配線基板に搭載される半導体
素子等の電子部品とこの多層配線基板が実装される実装
ボードとを電気的に接続するために、多層配線基板内で
各平行配線群のうちから適当な配線を選択し、異なる配
線層間における配線同士の接続はビア導体等の貫通導体
を介して行なわれる。
基板においては、この多層配線基板に搭載される半導体
素子等の電子部品とこの多層配線基板が実装される実装
ボードとを電気的に接続するために、多層配線基板内で
各平行配線群のうちから適当な配線を選択し、異なる配
線層間における配線同士の接続はビア導体等の貫通導体
を介して行なわれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の多層配線基板に
おいて上下の配線層の信号配線同士を貫通導体を介して
電気的に接続する場合には、信号配線の配線導体と貫通
導体との特性インピーダンスのマッチングをとるため
に、貫通導体の周囲にグランドビア等と呼ばれる接地用
貫通導体を配設させることが行なわれる。この場合、信
号用の貫通導体の特性インピーダンスは、この貫通導体
とその周囲の接地用貫通導体との距離や接地用貫通導体
の位置・本数等によって決まることとなる。
おいて上下の配線層の信号配線同士を貫通導体を介して
電気的に接続する場合には、信号配線の配線導体と貫通
導体との特性インピーダンスのマッチングをとるため
に、貫通導体の周囲にグランドビア等と呼ばれる接地用
貫通導体を配設させることが行なわれる。この場合、信
号用の貫通導体の特性インピーダンスは、この貫通導体
とその周囲の接地用貫通導体との距離や接地用貫通導体
の位置・本数等によって決まることとなる。
【0013】しかしながら、以上のような直交させた平
行配線群を有する多層配線基板においては、上下の平行
配線群間で信号配線同士を貫通導体により電気的に接続
する場合に、同じように信号配線の配線導体と貫通導体
との特性インピーダンスをマッチングさせるために信号
用の貫通導体の周囲に接地用貫通導体を配設しようとす
ると、信号配線に隣接させて接地配線を配設したとして
もその配設の間隔および接地用貫通導体を配設する位置
は予め格子状に定まっていることから、所望の位置に所
望の本数の接地用貫通導体を配設して特性インピーダン
スのマッチングをとることができないという問題点があ
った。そのため、信号用の貫通導体を用いて多層化を図
る場合に、その高周波特性をさらに向上させるために貫
通導体の特性インピーダンスのマッチングをとれるよう
な接続構造が求められていた。
行配線群を有する多層配線基板においては、上下の平行
配線群間で信号配線同士を貫通導体により電気的に接続
する場合に、同じように信号配線の配線導体と貫通導体
との特性インピーダンスをマッチングさせるために信号
用の貫通導体の周囲に接地用貫通導体を配設しようとす
ると、信号配線に隣接させて接地配線を配設したとして
もその配設の間隔および接地用貫通導体を配設する位置
は予め格子状に定まっていることから、所望の位置に所
望の本数の接地用貫通導体を配設して特性インピーダン
スのマッチングをとることができないという問題点があ
った。そのため、信号用の貫通導体を用いて多層化を図
る場合に、その高周波特性をさらに向上させるために貫
通導体の特性インピーダンスのマッチングをとれるよう
な接続構造が求められていた。
【0014】本発明は上記問題点に鑑み案出されたもの
であり、その目的は、交互に積層された平行配線群で上
下の平行配線群間で信号配線同士を貫通導体により電気
的に接続する場合に、その近傍の貫通導体を用いて特性
インピーダンスのマッチングをとることができる、高速
で作動する半導体素子等の電子部品を搭載する電子回路
基板やパッケージ等に好適な多層配線基板を提供するこ
とにある。
であり、その目的は、交互に積層された平行配線群で上
下の平行配線群間で信号配線同士を貫通導体により電気
的に接続する場合に、その近傍の貫通導体を用いて特性
インピーダンスのマッチングをとることができる、高速
で作動する半導体素子等の電子部品を搭載する電子回路
基板やパッケージ等に好適な多層配線基板を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、第1の平行配線群を有する第1の絶縁層上に、前記
第1の平行配線群と直交する第2の平行配線群を有する
第2の絶縁層を積層し、前記第1および第2の平行配線
群を貫通導体群で電気的に接続して成る積層配線体を具
備して成り、前記第1および第2の平行配線群はそれぞ
れ複数の信号配線と、各信号配線に隣接する電源配線ま
たは接地配線とを有するとともに、前記信号配線を接続
する信号用貫通導体のインピーダンスを所定のインピー
ダンスに設定すべく、この信号用貫通導体の太さと、こ
の信号用貫通導体に隣接し、前記電源配線または接地配
線を接続する電源/接地用貫通導体の太さとを異ならせ
ていることを特徴とするものである。
は、第1の平行配線群を有する第1の絶縁層上に、前記
第1の平行配線群と直交する第2の平行配線群を有する
第2の絶縁層を積層し、前記第1および第2の平行配線
群を貫通導体群で電気的に接続して成る積層配線体を具
備して成り、前記第1および第2の平行配線群はそれぞ
れ複数の信号配線と、各信号配線に隣接する電源配線ま
たは接地配線とを有するとともに、前記信号配線を接続
する信号用貫通導体のインピーダンスを所定のインピー
ダンスに設定すべく、この信号用貫通導体の太さと、こ
の信号用貫通導体に隣接し、前記電源配線または接地配
線を接続する電源/接地用貫通導体の太さとを異ならせ
ていることを特徴とするものである。
【0016】また、本発明の多層配線基板は、上記構成
において、前記信号配線と前記電源配線または接地配線
との間隔が、前記信号用貫通導体と前記電源/接地用貫
通導体とが同じ太さのときに前記所定のインピーダンス
となる間隔より狭いときに、前記信号用貫通導体または
前記電源/接地用貫通導体の一方の太さを前記同じ太さ
より小さくし、広いときに大きくしてあることを特徴と
するものである。
において、前記信号配線と前記電源配線または接地配線
との間隔が、前記信号用貫通導体と前記電源/接地用貫
通導体とが同じ太さのときに前記所定のインピーダンス
となる間隔より狭いときに、前記信号用貫通導体または
前記電源/接地用貫通導体の一方の太さを前記同じ太さ
より小さくし、広いときに大きくしてあることを特徴と
するものである。
【0017】本発明の多層回路基板によれば、第1およ
び第2の平行配線群の信号配線同士を電気的に接続する
信号用貫通導体の太さと、それに隣接して配設された電
源配線同士または接地配線同士を電気的に接続する電源
/接地用貫通導体の太さとを異ならせていることから、
これら貫通導体間の距離を変化させてその結合力を調整
することができるため、信号用貫通導体の特性インピー
ダンスを調整することができ、それにより信号配線の特
性インピーダンスに対して信号用貫通導体の特性インピ
ーダンスをマッチングさせることができる。
び第2の平行配線群の信号配線同士を電気的に接続する
信号用貫通導体の太さと、それに隣接して配設された電
源配線同士または接地配線同士を電気的に接続する電源
/接地用貫通導体の太さとを異ならせていることから、
これら貫通導体間の距離を変化させてその結合力を調整
することができるため、信号用貫通導体の特性インピー
ダンスを調整することができ、それにより信号配線の特
性インピーダンスに対して信号用貫通導体の特性インピ
ーダンスをマッチングさせることができる。
【0018】これにより、本発明の多層配線基板によれ
ば、交互に積層された平行配線群で上下の平行配線群間
で信号配線同士を信号用貫通導体により電気的に接続す
る場合に、その近傍に所定間隔で配設された電源/接地
用貫通導体を用いて信号配線に対して信号用貫通導体の
特性インピーダンスのマッチングをとることができる、
高速で作動する半導体素子等の電子部品を搭載する電子
回路基板やパッケージ等に好適な多層配線基板となる。
ば、交互に積層された平行配線群で上下の平行配線群間
で信号配線同士を信号用貫通導体により電気的に接続す
る場合に、その近傍に所定間隔で配設された電源/接地
用貫通導体を用いて信号配線に対して信号用貫通導体の
特性インピーダンスのマッチングをとることができる、
高速で作動する半導体素子等の電子部品を搭載する電子
回路基板やパッケージ等に好適な多層配線基板となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層配線基板につ
いて添付図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
いて添付図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の多層配線基板に係る積層配
線体の実施の形態の一例を示すものであり、同図(a)
は第1の絶縁層の平面図、(b)は第2の絶縁層の平面
図、(c)はこれらを積層して成る積層配線体における
配線の状態を示す要部拡大平面図、(d)はこれらを積
層して成る積層配線体を含む本発明の多層配線基板の例
を示す、(c)のA−A’線断面図に相当する断面図で
ある。
線体の実施の形態の一例を示すものであり、同図(a)
は第1の絶縁層の平面図、(b)は第2の絶縁層の平面
図、(c)はこれらを積層して成る積層配線体における
配線の状態を示す要部拡大平面図、(d)はこれらを積
層して成る積層配線体を含む本発明の多層配線基板の例
を示す、(c)のA−A’線断面図に相当する断面図で
ある。
【0021】これらの図において、I1〜I3はそれぞ
れ第1〜第3の絶縁層であり、L1およびL2はそれぞ
れ第1および第2の絶縁層I1・I2の上面に略平行に
配設された第1および第2の平行配線群であり、第2の
平行配線群L2は第1の平行配線群L1に対して各配線
導体が直交するように配設されている。P1・P2はそ
れぞれ第1および第2の平行配線群L1・L2中の電源
配線、G1・G2はそれぞれ第1および第2の平行配線
群L1・L2中の接地配線、S1・S2はそれぞれ第1
および第2の平行配線群L1・L2中の信号配線を示し
ている。これら第1および第2の平行配線群L1・L2
中の電源配線P1・P2または接地配線G1・G2は、
信号配線S1・S2に隣接するように配設されている。
また、Tは第1の平行配線群L1と第2の平行配線群L
2とを所定の箇所で電気的に接続する貫通導体群であ
り、T1は信号配線S1とS2とを接続する信号用貫通
導体、T2は電源配線P1とP2とを、または接地配線
G1とG2とを接続する電源/接地用貫通導体を示して
いる。
れ第1〜第3の絶縁層であり、L1およびL2はそれぞ
れ第1および第2の絶縁層I1・I2の上面に略平行に
配設された第1および第2の平行配線群であり、第2の
平行配線群L2は第1の平行配線群L1に対して各配線
導体が直交するように配設されている。P1・P2はそ
れぞれ第1および第2の平行配線群L1・L2中の電源
配線、G1・G2はそれぞれ第1および第2の平行配線
群L1・L2中の接地配線、S1・S2はそれぞれ第1
および第2の平行配線群L1・L2中の信号配線を示し
ている。これら第1および第2の平行配線群L1・L2
中の電源配線P1・P2または接地配線G1・G2は、
信号配線S1・S2に隣接するように配設されている。
また、Tは第1の平行配線群L1と第2の平行配線群L
2とを所定の箇所で電気的に接続する貫通導体群であ
り、T1は信号配線S1とS2とを接続する信号用貫通
導体、T2は電源配線P1とP2とを、または接地配線
G1とG2とを接続する電源/接地用貫通導体を示して
いる。
【0022】このように、本発明の多層配線基板の積層
配線体においては、信号配線S1およびそれに隣接した
電源配線P1または接地配線G1を含む第1の平行配線
群L1は第1の方向に略平行に配線され、この上に積層
される同じく信号配線S2およびそれに隣接した電源配
線P2または接地配線G2を含む第2の平行配線群L2
は第1の方向と直交する第2の方向に略平行に配設され
ており、これらの各配線がそれぞれ第2の絶縁層I2を
貫通する信号用貫通導体群T1ならびに電源/接地用貫
通導体T2で電気的に接続されて、積層配線体を構成し
ている。
配線体においては、信号配線S1およびそれに隣接した
電源配線P1または接地配線G1を含む第1の平行配線
群L1は第1の方向に略平行に配線され、この上に積層
される同じく信号配線S2およびそれに隣接した電源配
線P2または接地配線G2を含む第2の平行配線群L2
は第1の方向と直交する第2の方向に略平行に配設され
ており、これらの各配線がそれぞれ第2の絶縁層I2を
貫通する信号用貫通導体群T1ならびに電源/接地用貫
通導体T2で電気的に接続されて、積層配線体を構成し
ている。
【0023】このような積層配線体によれば、第1の平
行配線群L1と第2の平行配線群L2とが直交するよう
に積層されていることから、それら平行配線群L1・L
2の配線間におけるクロストークノイズを減少させて最
小とすることができる。
行配線群L1と第2の平行配線群L2とが直交するよう
に積層されていることから、それら平行配線群L1・L
2の配線間におけるクロストークノイズを減少させて最
小とすることができる。
【0024】なお、同じ平面に配設された複数の信号配
線S1・S2はそれぞれ異なる信号を伝送するものとし
てもよく、同じ平面に配設された複数の電源配線P1・
P2はそれぞれ異なる電源を供給するものとしてもよい
ことは言うまでもない。
線S1・S2はそれぞれ異なる信号を伝送するものとし
てもよく、同じ平面に配設された複数の電源配線P1・
P2はそれぞれ異なる電源を供給するものとしてもよい
ことは言うまでもない。
【0025】I3は第2の絶縁層I2の上に積層され、
多層配線基板の表面層となる第3の絶縁層である。この
第3の絶縁層I3は必要に応じて形成されるものであ
り、例えば第2の平行配線群L2が第2の絶縁層I2中
に配設される場合などには必ずしも形成する必要はな
い。
多層配線基板の表面層となる第3の絶縁層である。この
第3の絶縁層I3は必要に応じて形成されるものであ
り、例えば第2の平行配線群L2が第2の絶縁層I2中
に配設される場合などには必ずしも形成する必要はな
い。
【0026】このような多層配線基板には、例えばその
表面にMPU(Micro Processing Unit )・ASIC
(Application Specific Integrated Circuit )・DS
P(Digital Signal Processor)のような半導体素子が
搭載される。このような半導体素子は、例えばいわゆる
バンプ電極によりこの多層配線基板の表面に実装され
て、あるいは接着剤・ろう材等により搭載部に取着され
るとともにボンディングワイヤ等を介して、第2の平行
配線群L2等と電気的に接続される。
表面にMPU(Micro Processing Unit )・ASIC
(Application Specific Integrated Circuit )・DS
P(Digital Signal Processor)のような半導体素子が
搭載される。このような半導体素子は、例えばいわゆる
バンプ電極によりこの多層配線基板の表面に実装され
て、あるいは接着剤・ろう材等により搭載部に取着され
るとともにボンディングワイヤ等を介して、第2の平行
配線群L2等と電気的に接続される。
【0027】貫通導体群Tは、第2の絶縁層I2を貫通
して上下の配線同士を電気的に接続するものであり、通
常はスルーホール導体やビア導体等が用いられ、接続に
必要な箇所に形成される。同様の貫通導体群は、各平行
配線群の配線と半導体素子または多層配線基板の表面に
取着された外部接続端子等とを電気的に接続する場合に
も用いられる。
して上下の配線同士を電気的に接続するものであり、通
常はスルーホール導体やビア導体等が用いられ、接続に
必要な箇所に形成される。同様の貫通導体群は、各平行
配線群の配線と半導体素子または多層配線基板の表面に
取着された外部接続端子等とを電気的に接続する場合に
も用いられる。
【0028】そして、図1に示した例においては、信号
用貫通導体T1の太さとこの信号用貫通導体T1に隣接
する電源/接地用貫通導体T2の太さとを異ならせてい
る。
用貫通導体T1の太さとこの信号用貫通導体T1に隣接
する電源/接地用貫通導体T2の太さとを異ならせてい
る。
【0029】ここでは、信号配線S1・S2と電源配線
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が、信号
用貫通導体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太
さとが同じときに所定のインピーダンス、例えば50Ωと
なる間隔より狭い場合であるとして、信号用貫通導体T
1の太さを元のままとし、電源/接地用貫通導体T2の
太さを小さくしてある。
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が、信号
用貫通導体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太
さとが同じときに所定のインピーダンス、例えば50Ωと
なる間隔より狭い場合であるとして、信号用貫通導体T
1の太さを元のままとし、電源/接地用貫通導体T2の
太さを小さくしてある。
【0030】このように信号配線S1・S2と電源配線
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が所定の
間隔より狭い場合に、信号用貫通導体T1または電源/
接地用貫通導体T2の一方の太さを元の同じ太さよりも
小さくすることにより、信号用貫通導体T1と電源/接
地用貫通導体T2との間に生じた結合力を弱めるように
制御できることから、信号用貫通導体T1の太さと電源
/接地用貫通導体T2の太さとが同じままであると小さ
くなる信号用貫通導体T1の特性インピーダンスを大き
くする方向で調整することができる。その結果、信号配
線S1とS2との接続部において信号配線S1・S2の
特性インピーダンスに対して信号用貫通導体T1の特性
インピーダンスをマッチングさせることができる。
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が所定の
間隔より狭い場合に、信号用貫通導体T1または電源/
接地用貫通導体T2の一方の太さを元の同じ太さよりも
小さくすることにより、信号用貫通導体T1と電源/接
地用貫通導体T2との間に生じた結合力を弱めるように
制御できることから、信号用貫通導体T1の太さと電源
/接地用貫通導体T2の太さとが同じままであると小さ
くなる信号用貫通導体T1の特性インピーダンスを大き
くする方向で調整することができる。その結果、信号配
線S1とS2との接続部において信号配線S1・S2の
特性インピーダンスに対して信号用貫通導体T1の特性
インピーダンスをマッチングさせることができる。
【0031】次に、図2は本発明の多層配線基板に係る
積層配線体の実施の形態の一例を示すものであり、同図
(a)は第1の絶縁層の平面図、(b)は第2の絶縁層
の平面図、(c)はこれらを積層して成る積層配線体に
おける配線の状態を示す要部拡大平面図、(d)はこれ
らを積層して成る積層配線体を含む本発明の多層配線基
板の例を示す、(c)のB−B’線断面図に相当する断
面図である。
積層配線体の実施の形態の一例を示すものであり、同図
(a)は第1の絶縁層の平面図、(b)は第2の絶縁層
の平面図、(c)はこれらを積層して成る積層配線体に
おける配線の状態を示す要部拡大平面図、(d)はこれ
らを積層して成る積層配線体を含む本発明の多層配線基
板の例を示す、(c)のB−B’線断面図に相当する断
面図である。
【0032】これらの図において、図1と同様の箇所に
は同じ符号を付してあり、I1〜I3はそれぞれ第1〜
第3の絶縁層、L1およびL2はそれぞれ第1および第
2の絶縁層I1・I2の上面に略平行に配設された第1
の平行配線群およびそれに対して各配線導体が直交する
ように配設されている第2の平行配線群、P1・P2は
それぞれ第1および第2の平行配線群L1・L2中の電
源配線、G1・G2はそれぞれ第1および第2の平行配
線群L1・L2中の接地配線、S1・S2はそれぞれ第
1および第2の平行配線群L1・L2中の信号配線を示
している。これら第1および第2の平行配線群L1・L
2中の電源配線P1・P2または接地配線G1・G2
も、信号配線S1・S2に隣接するように配設されてい
る。また、Tは第1の平行配線群L1と第2の平行配線
群L2とを所定の箇所で電気的に接続する貫通導体群で
あり、T1は信号配線S1とS2とを接続する信号用貫
通導体、T2は電源配線P1とP2とを、または接地配
線G1とG2とを接続する電源/接地用貫通導体を示し
ている。
は同じ符号を付してあり、I1〜I3はそれぞれ第1〜
第3の絶縁層、L1およびL2はそれぞれ第1および第
2の絶縁層I1・I2の上面に略平行に配設された第1
の平行配線群およびそれに対して各配線導体が直交する
ように配設されている第2の平行配線群、P1・P2は
それぞれ第1および第2の平行配線群L1・L2中の電
源配線、G1・G2はそれぞれ第1および第2の平行配
線群L1・L2中の接地配線、S1・S2はそれぞれ第
1および第2の平行配線群L1・L2中の信号配線を示
している。これら第1および第2の平行配線群L1・L
2中の電源配線P1・P2または接地配線G1・G2
も、信号配線S1・S2に隣接するように配設されてい
る。また、Tは第1の平行配線群L1と第2の平行配線
群L2とを所定の箇所で電気的に接続する貫通導体群で
あり、T1は信号配線S1とS2とを接続する信号用貫
通導体、T2は電源配線P1とP2とを、または接地配
線G1とG2とを接続する電源/接地用貫通導体を示し
ている。
【0033】そして、図2に示した例においても、信号
用貫通導体T1の太さとこの信号用貫通導体T1に隣接
する電源/接地用貫通導体T2の太さとを異ならせてい
る。
用貫通導体T1の太さとこの信号用貫通導体T1に隣接
する電源/接地用貫通導体T2の太さとを異ならせてい
る。
【0034】ここでは、信号配線S1・S2と電源配線
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が、信号
用貫通導体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太
さとが同じときに所定のインピーダンス、例えば50Ωと
なる間隔より広い場合であるとして、信号用貫通導体T
1の太さを元のままとし、電源/接地用貫通導体T2の
太さを大きくしてある。
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が、信号
用貫通導体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太
さとが同じときに所定のインピーダンス、例えば50Ωと
なる間隔より広い場合であるとして、信号用貫通導体T
1の太さを元のままとし、電源/接地用貫通導体T2の
太さを大きくしてある。
【0035】このように信号配線S1・S2と電源配線
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が所定の
間隔より広い場合に、信号用貫通導体T1または電源/
接地用貫通導体T2の一方の太さを元の同じ太さよりも
大きくすることにより、信号用貫通導体T1と電源/接
地用貫通導体T2との間に特性インピーダンスの調整に
必要な結合力を持つように制御できることから、信号用
貫通導体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太さ
とが同じままであると大きくなる信号用貫通導体T1の
特性インピーダンスを小さくする方向で調整することが
できる。その結果、信号配線S1とS2との接続部にお
いて信号配線S1・S2の特性インピーダンスに対して
信号用貫通導体T1の特性インピーダンスをマッチング
させることができる。
P1・P2または接地配線G1・G2との間隔が所定の
間隔より広い場合に、信号用貫通導体T1または電源/
接地用貫通導体T2の一方の太さを元の同じ太さよりも
大きくすることにより、信号用貫通導体T1と電源/接
地用貫通導体T2との間に特性インピーダンスの調整に
必要な結合力を持つように制御できることから、信号用
貫通導体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太さ
とが同じままであると大きくなる信号用貫通導体T1の
特性インピーダンスを小さくする方向で調整することが
できる。その結果、信号配線S1とS2との接続部にお
いて信号配線S1・S2の特性インピーダンスに対して
信号用貫通導体T1の特性インピーダンスをマッチング
させることができる。
【0036】以上のように本発明の多層配線基板におい
て信号用貫通導体T1の太さ、または電源/接地用貫通
導体T2の太さを変えて信号用貫通導体T1のインピー
ダンスマッチングを行なうには、例えば信号用貫通導体
T1と電源/接地用貫通導体T2とが同じ太さのときに
整合した信号用貫通導体T1のインピーダンスが10%変
化した場合であれば、第2の絶縁層I2を例えばアルミ
ナセラミックス(酸化アルミニウム質焼結体)で形成
し、その比誘電率εr が約10のときには、信号用貫通導
体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太さとを40
〜50%程度異なるものとなるように変化させればよい。
また、第2の絶縁層I2をガラスセラミックスで形成
し、その比誘電率εr が5.4 のときには、信号用貫通導
体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太さとを30
〜40%程度異なるものとなるように変化させればよい。
て信号用貫通導体T1の太さ、または電源/接地用貫通
導体T2の太さを変えて信号用貫通導体T1のインピー
ダンスマッチングを行なうには、例えば信号用貫通導体
T1と電源/接地用貫通導体T2とが同じ太さのときに
整合した信号用貫通導体T1のインピーダンスが10%変
化した場合であれば、第2の絶縁層I2を例えばアルミ
ナセラミックス(酸化アルミニウム質焼結体)で形成
し、その比誘電率εr が約10のときには、信号用貫通導
体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太さとを40
〜50%程度異なるものとなるように変化させればよい。
また、第2の絶縁層I2をガラスセラミックスで形成
し、その比誘電率εr が5.4 のときには、信号用貫通導
体T1の太さと電源/接地用貫通導体T2の太さとを30
〜40%程度異なるものとなるように変化させればよい。
【0037】このように、信号用貫通導体T1の太さと
電源/接地用貫通導体T2の太さとを異ならせる際に
は、それらが形成される第2の絶縁層I2の比誘電率に
応じて、また各配線導体の線幅や間隔に応じて、所望の
インピーダンスとなるように適宜設定すればよい。
電源/接地用貫通導体T2の太さとを異ならせる際に
は、それらが形成される第2の絶縁層I2の比誘電率に
応じて、また各配線導体の線幅や間隔に応じて、所望の
インピーダンスとなるように適宜設定すればよい。
【0038】具体例を示すと、例えば各絶縁層I1・I
2に比誘電率εr が約10のアルミナセラミックスを用
い、各平行配線群L1・L2の配線間隔を254 μm、円
柱状の貫通導体Tの直径が100 μmの場合には信号用貫
通導体T1の特性インピーダンスZ0 は約49Ωとなる
が、これに隣接する円柱状の電源/接地用貫通導体T2
の直径を90μmとして小さくすることで、信号用貫通導
体T1の特性インピーダンスZ0 を50Ωとすることがで
きる。
2に比誘電率εr が約10のアルミナセラミックスを用
い、各平行配線群L1・L2の配線間隔を254 μm、円
柱状の貫通導体Tの直径が100 μmの場合には信号用貫
通導体T1の特性インピーダンスZ0 は約49Ωとなる
が、これに隣接する円柱状の電源/接地用貫通導体T2
の直径を90μmとして小さくすることで、信号用貫通導
体T1の特性インピーダンスZ0 を50Ωとすることがで
きる。
【0039】また、例えば各絶縁層I1・I2に比誘電
率εr が約5.4 のガラスセラミックスを用い、同様の配
線間隔とすると、円柱状の貫通導体Tの直径が100 μm
の場合には信号用貫通導体T1の特性インピーダンスZ
0 は約67Ωとなるが、これに隣接する円柱状の電源/接
地用貫通導体T2の直径を275 μmとして大きくするこ
とで、信号用貫通導体T1の特性インピーダンスZ0 を
50Ωとすることができる。
率εr が約5.4 のガラスセラミックスを用い、同様の配
線間隔とすると、円柱状の貫通導体Tの直径が100 μm
の場合には信号用貫通導体T1の特性インピーダンスZ
0 は約67Ωとなるが、これに隣接する円柱状の電源/接
地用貫通導体T2の直径を275 μmとして大きくするこ
とで、信号用貫通導体T1の特性インピーダンスZ0 を
50Ωとすることができる。
【0040】さらに、例えば各絶縁層I1・I2に比誘
電率εr が約10のアルミナセラミックスを用い、各平行
配線群L1・L2の配線間隔を200 μm、円柱状の貫通
導体Tの直径が90μmの場合には信号用貫通導体T1の
特性インピーダンスZ0 は約45Ωとなるが、これに隣接
する円柱状の電源/接地用貫通導体T2の直径を50μm
として小さくすることで、信号用貫通導体T1の特性イ
ンピーダンスZ0 を50Ωとすることができる。
電率εr が約10のアルミナセラミックスを用い、各平行
配線群L1・L2の配線間隔を200 μm、円柱状の貫通
導体Tの直径が90μmの場合には信号用貫通導体T1の
特性インピーダンスZ0 は約45Ωとなるが、これに隣接
する円柱状の電源/接地用貫通導体T2の直径を50μm
として小さくすることで、信号用貫通導体T1の特性イ
ンピーダンスZ0 を50Ωとすることができる。
【0041】さらにまた、例えば各絶縁層I1・I2に
比誘電率εr が約5.4 のガラスセラミックスを用い、同
様の配線間隔とすると、円柱状の貫通導体Tの直径が90
μmの場合には信号用貫通導体T1の特性インピーダン
スZ0 は約62Ωとなるが、これに隣接する円柱状の電源
/接地用貫通導体T2の直径を180 μmとして大きくす
ることで、信号用貫通導体T1の特性インピーダンスZ
0 を50Ωとすることができる。
比誘電率εr が約5.4 のガラスセラミックスを用い、同
様の配線間隔とすると、円柱状の貫通導体Tの直径が90
μmの場合には信号用貫通導体T1の特性インピーダン
スZ0 は約62Ωとなるが、これに隣接する円柱状の電源
/接地用貫通導体T2の直径を180 μmとして大きくす
ることで、信号用貫通導体T1の特性インピーダンスZ
0 を50Ωとすることができる。
【0042】本発明の多層配線基板において、図1およ
び図2に示した例では、積層配線体を構成する第1およ
び第2の平行配線群L1・L2は、信号配線S1・S2
に電源配線P1・P2または接地配線G1・G2をそれ
ぞれ隣接するように配設している。これにより、同じ絶
縁層I1・I2上の信号配線S1・S2間を電磁的に遮
断して、同じ平面上の左右の信号配線S1・S2間のク
ロストークノイズを良好に低減することができる。
び図2に示した例では、積層配線体を構成する第1およ
び第2の平行配線群L1・L2は、信号配線S1・S2
に電源配線P1・P2または接地配線G1・G2をそれ
ぞれ隣接するように配設している。これにより、同じ絶
縁層I1・I2上の信号配線S1・S2間を電磁的に遮
断して、同じ平面上の左右の信号配線S1・S2間のク
ロストークノイズを良好に低減することができる。
【0043】さらに、信号配線S1・S3に必ず電源配
線P1・P2または接地配線G1・G2を隣接させるこ
とで、同じ平面上の電源配線P1・P2と信号配線S1
・S2および接地配線G1・G2と信号配線S1・S2
との相互作用が最大となり、電源配線P1・P2および
接地配線G1・G2のインダクタンスを減少させること
ができる。このインダクタンスの減少により、電源ノイ
ズおよび接地ノイズを効果的に低減することができる。
線P1・P2または接地配線G1・G2を隣接させるこ
とで、同じ平面上の電源配線P1・P2と信号配線S1
・S2および接地配線G1・G2と信号配線S1・S2
との相互作用が最大となり、電源配線P1・P2および
接地配線G1・G2のインダクタンスを減少させること
ができる。このインダクタンスの減少により、電源ノイ
ズおよび接地ノイズを効果的に低減することができる。
【0044】なお、このことは、第3の絶縁層I3以降
に第3の配線層以降の配線層として同様の平行配線群を
形成してさらに多層の配線基板を構成する場合に、これ
らについても適用することができる。
に第3の配線層以降の配線層として同様の平行配線群を
形成してさらに多層の配線基板を構成する場合に、これ
らについても適用することができる。
【0045】また、本発明の多層配線基板においては、
積層配線体の上下には種々の配線構造の多層配線部を積
層して多層配線基板を構成することができる。例えば、
積層配線体と同様に平行配線群を直交させて積層した構
成の配線構造、あるいはストリップ線路構造の配線構
造、その他、マイクロストリップ線路構造・コプレーナ
線路構造等を多層配線基板に要求される仕様等に応じて
適宜選択して用いることができる。
積層配線体の上下には種々の配線構造の多層配線部を積
層して多層配線基板を構成することができる。例えば、
積層配線体と同様に平行配線群を直交させて積層した構
成の配線構造、あるいはストリップ線路構造の配線構
造、その他、マイクロストリップ線路構造・コプレーナ
線路構造等を多層配線基板に要求される仕様等に応じて
適宜選択して用いることができる。
【0046】また、このような多層配線基板に、例えば
ポリイミド絶縁層と銅蒸着による導体層といったものを
積層して、電子回路を構成してもよい。また、チップ抵
抗・薄膜抵抗・コイルインダクタ・クロスコンデンサ・
チップコンデンサ・電解コンデンサといったものを取着
して、半導体素子収納用パッケージを構成してもよい。
ポリイミド絶縁層と銅蒸着による導体層といったものを
積層して、電子回路を構成してもよい。また、チップ抵
抗・薄膜抵抗・コイルインダクタ・クロスコンデンサ・
チップコンデンサ・電解コンデンサといったものを取着
して、半導体素子収納用パッケージを構成してもよい。
【0047】また、第1および第2の絶縁層I1・I2
を始めとする各絶縁層の形状は、図示したような略正方
形状のものに限られるものではなく、長方形状や菱形状
・多角形状等の形状であってもよい。
を始めとする各絶縁層の形状は、図示したような略正方
形状のものに限られるものではなく、長方形状や菱形状
・多角形状等の形状であってもよい。
【0048】なお、第1および第2の平行配線群L1・
L2は、第1および第2の絶縁層I1・I2の表面に形
成するものに限られず、それぞれの絶縁層I1・I2の
内部に形成したものであってもよい。
L2は、第1および第2の絶縁層I1・I2の表面に形
成するものに限られず、それぞれの絶縁層I1・I2の
内部に形成したものであってもよい。
【0049】また、図1および図2に示した例に対し
て、第2の平行配線群L2を第2の絶縁層I2の内部に
形成した場合には、第3の絶縁層I3は必ずしも必要で
はない。
て、第2の平行配線群L2を第2の絶縁層I2の内部に
形成した場合には、第3の絶縁層I3は必ずしも必要で
はない。
【0050】本発明の多層配線基板において、第1およ
び第2の絶縁層I1・I2を始めとする各絶縁層は、例
えばセラミックグリーンシート積層法によって、酸化ア
ルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・炭化
珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ムライト質焼結体・
ガラスセラミックス等の無機絶縁材料を使用して、ある
いはポリイミド・エポキシ樹脂・フッ素樹脂・ポリノル
ボルネン・ベンゾシクロブテン等の有機絶縁材料を使用
して、あるいはセラミックス粉末等の無機絶縁物粉末を
エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂で結合して成る複合絶
縁材料などの電気絶縁材料を使用して形成される。
び第2の絶縁層I1・I2を始めとする各絶縁層は、例
えばセラミックグリーンシート積層法によって、酸化ア
ルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・炭化
珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ムライト質焼結体・
ガラスセラミックス等の無機絶縁材料を使用して、ある
いはポリイミド・エポキシ樹脂・フッ素樹脂・ポリノル
ボルネン・ベンゾシクロブテン等の有機絶縁材料を使用
して、あるいはセラミックス粉末等の無機絶縁物粉末を
エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂で結合して成る複合絶
縁材料などの電気絶縁材料を使用して形成される。
【0051】これら絶縁層は、例えば酸化アルミニウム
質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸
化珪素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダ・溶剤等を添加混合して泥漿状
となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法
を採用してシート状となすことによってセラミックグリ
ーンシートを得、しかる後、これらのセラミックグリー
ンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに各平行配
線群および各貫通導体群ならびに導体層となる金属ペー
ストを所定のパターンに印刷塗布して上下に積層し、最
後にこの積層体を還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成
することによって製作される。
質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸
化珪素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダ・溶剤等を添加混合して泥漿状
となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法
を採用してシート状となすことによってセラミックグリ
ーンシートを得、しかる後、これらのセラミックグリー
ンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに各平行配
線群および各貫通導体群ならびに導体層となる金属ペー
ストを所定のパターンに印刷塗布して上下に積層し、最
後にこの積層体を還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成
することによって製作される。
【0052】これら絶縁層の厚みとしては、使用する材
料の特性に応じて、要求される仕様に対応する機械的強
度や電気的特性・貫通導体群の形成の容易さ等の条件を
満たすように適宜設定される。
料の特性に応じて、要求される仕様に対応する機械的強
度や電気的特性・貫通導体群の形成の容易さ等の条件を
満たすように適宜設定される。
【0053】また、第1および第2の平行配線群L1・
L2やその他の配線層ならびに貫通導体群T等は、例え
ばタングステンやモリブデン・モリブデン−マンガン・
銅・銀・銀−パラジウム等の金属粉末メタライズ、ある
いは銅・銀・ニッケル・クロム・チタン・金・ニオブや
それらの合金等の金属材料の薄膜などから成る。
L2やその他の配線層ならびに貫通導体群T等は、例え
ばタングステンやモリブデン・モリブデン−マンガン・
銅・銀・銀−パラジウム等の金属粉末メタライズ、ある
いは銅・銀・ニッケル・クロム・チタン・金・ニオブや
それらの合金等の金属材料の薄膜などから成る。
【0054】例えば、タングステンの金属粉末メタライ
ズから成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有
機バインダ・溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを
絶縁層となるセラミックグリーンシートに所定のパター
ンに印刷塗布し、これをセラミックグリーンシートの積
層体とともに焼成することによって、各絶縁層の上面に
配設される。
ズから成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有
機バインダ・溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを
絶縁層となるセラミックグリーンシートに所定のパター
ンに印刷塗布し、これをセラミックグリーンシートの積
層体とともに焼成することによって、各絶縁層の上面に
配設される。
【0055】また,金属材料の薄膜から成る場合であれ
ば、例えばスパッタリング法・真空蒸着法またはメッキ
法により金属層を形成した後、フォトリソグラフィ法に
より所定の配線パターンに形成される。第1および第2
の平行配線群L1・L2の各配線の幅および配線間の間
隔は、使用する材料の特性に応じて、要求される仕様に
対応する電気的特性や絶縁層I1・I2への配設の容易
さ等の条件を満たすように適宜設定される。
ば、例えばスパッタリング法・真空蒸着法またはメッキ
法により金属層を形成した後、フォトリソグラフィ法に
より所定の配線パターンに形成される。第1および第2
の平行配線群L1・L2の各配線の幅および配線間の間
隔は、使用する材料の特性に応じて、要求される仕様に
対応する電気的特性や絶縁層I1・I2への配設の容易
さ等の条件を満たすように適宜設定される。
【0056】なお、各平行配線群L1・L2の厚みは1
〜10μm程度とすることが好ましい。この厚みが1μm
未満となると配線の抵抗が大きくなるため、配線群によ
る半導体素子への良好な電源供給や安定したグランドの
確保・良好な信号の伝搬が困難となる傾向が見られる。
他方、10μmを超えるとその上に積層される絶縁層によ
る被覆が不十分となって絶縁不良となる場合がある。
〜10μm程度とすることが好ましい。この厚みが1μm
未満となると配線の抵抗が大きくなるため、配線群によ
る半導体素子への良好な電源供給や安定したグランドの
確保・良好な信号の伝搬が困難となる傾向が見られる。
他方、10μmを超えるとその上に積層される絶縁層によ
る被覆が不十分となって絶縁不良となる場合がある。
【0057】貫通導体群Tの各貫通導体T1・T2は、
横断面形状が円形のものの他にも楕円形や正方形・長方
形等の矩形、その他の異形状のものを用いてもよい。そ
の位置や大きさは、使用する材料の特性に応じて、要求
される仕様に対応する電気的特性や絶縁層への形成・配
設の容易さ等の条件を満たすように適宜設定される。
横断面形状が円形のものの他にも楕円形や正方形・長方
形等の矩形、その他の異形状のものを用いてもよい。そ
の位置や大きさは、使用する材料の特性に応じて、要求
される仕様に対応する電気的特性や絶縁層への形成・配
設の容易さ等の条件を満たすように適宜設定される。
【0058】例えば、絶縁層に酸化アルミニウム質焼結
体を用い、平行配線群にタングステンの金属メタライズ
を用いた場合であれば、絶縁層の厚みを200 μmとし、
配線の線幅を100 μm、配線間の間隔を150 μm、貫通
導体の大きさを100 μmとすることによって、信号配線
のインピーダンスを50Ωとし、上下の平行配線群間を高
周波信号の反射を抑えつつ電気的に接続することができ
る。そして、前述のように信号用貫通導体T1の太さを
それに隣接する電源/接地用貫通導体T2の太さと異な
らせることにより、信号用貫通導体T1の特性インピー
ダンスを信号配線S1・S2の特性インピーダンスにマ
ッチングさせて良好な特性の信号接続を行なうことがで
きる。
体を用い、平行配線群にタングステンの金属メタライズ
を用いた場合であれば、絶縁層の厚みを200 μmとし、
配線の線幅を100 μm、配線間の間隔を150 μm、貫通
導体の大きさを100 μmとすることによって、信号配線
のインピーダンスを50Ωとし、上下の平行配線群間を高
周波信号の反射を抑えつつ電気的に接続することができ
る。そして、前述のように信号用貫通導体T1の太さを
それに隣接する電源/接地用貫通導体T2の太さと異な
らせることにより、信号用貫通導体T1の特性インピー
ダンスを信号配線S1・S2の特性インピーダンスにマ
ッチングさせて良好な特性の信号接続を行なうことがで
きる。
【0059】なお、本発明は以上の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例え
ば、上述の実施例では本発明を半導体素子を搭載する多
層配線基板として説明したが、これを半導体素子を収容
する半導体素子収納用パッケージに適用するものとして
もよい。あるいは、放熱を考慮した窒化アルミニウム質
焼結体・炭化珪素質焼結体を用いたものとしてもよい。
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例え
ば、上述の実施例では本発明を半導体素子を搭載する多
層配線基板として説明したが、これを半導体素子を収容
する半導体素子収納用パッケージに適用するものとして
もよい。あるいは、放熱を考慮した窒化アルミニウム質
焼結体・炭化珪素質焼結体を用いたものとしてもよい。
【0060】
【発明の効果】本発明の多層回路基板によれば、第1お
よび第2の平行配線群の信号配線同士を電気的に接続す
る信号用貫通導体の太さと、それに隣接して配設された
電源配線同士または接地配線同士を電気的に接続する電
源/接地用貫通導体の太さとを異ならせていることか
ら、これら貫通導体間の距離を変化させてその結合力を
調整することができるため、信号用貫通導体の特性イン
ピーダンスを調整することができ、それにより信号配線
の特性インピーダンスに対して信号用貫通導体の特性イ
ンピーダンスをマッチングさせることができる。
よび第2の平行配線群の信号配線同士を電気的に接続す
る信号用貫通導体の太さと、それに隣接して配設された
電源配線同士または接地配線同士を電気的に接続する電
源/接地用貫通導体の太さとを異ならせていることか
ら、これら貫通導体間の距離を変化させてその結合力を
調整することができるため、信号用貫通導体の特性イン
ピーダンスを調整することができ、それにより信号配線
の特性インピーダンスに対して信号用貫通導体の特性イ
ンピーダンスをマッチングさせることができる。
【0061】これにより、本発明によれば、交互に積層
された平行配線群で上下の平行配線群間で信号配線同士
を信号用貫通導体により電気的に接続する場合に、その
近傍に所定間隔で配設された電源/接地用貫通導体を用
いて信号配線に対して信号用貫通導体の特性インピーダ
ンスのマッチングをとることができる、高速で作動する
半導体素子等の電子部品を搭載する電子回路基板やパッ
ケージ等に好適な多層配線基板を提供することができ
た。
された平行配線群で上下の平行配線群間で信号配線同士
を信号用貫通導体により電気的に接続する場合に、その
近傍に所定間隔で配設された電源/接地用貫通導体を用
いて信号配線に対して信号用貫通導体の特性インピーダ
ンスのマッチングをとることができる、高速で作動する
半導体素子等の電子部品を搭載する電子回路基板やパッ
ケージ等に好適な多層配線基板を提供することができ
た。
【図1】本発明の多層配線基板の実施の形態の一例を示
すものであり、(a)は第1の絶縁層の平面図、(b)
は第2の絶縁層の平面図、(c)はこれらを積層して成
る積層配線体における配線の状態を示す要部拡大平面
図、(d)はこれらを積層して成る積層配線体を含む本
発明の多層配線基板の例を示す、(c)のA−A’線断
面図に相当する断面図である。
すものであり、(a)は第1の絶縁層の平面図、(b)
は第2の絶縁層の平面図、(c)はこれらを積層して成
る積層配線体における配線の状態を示す要部拡大平面
図、(d)はこれらを積層して成る積層配線体を含む本
発明の多層配線基板の例を示す、(c)のA−A’線断
面図に相当する断面図である。
【図2】本発明の多層配線基板の実施の形態の他の例を
示すものであり、(a)は第1の絶縁層の平面図、
(b)は第2の絶縁層の平面図、(c)はこれらを積層
して成る積層配線体における配線の状態を示す要部拡大
平面図、(d)はこれらを積層して成る積層配線体を含
む本発明の多層配線基板の例を示す、(c)のB−B’
線断面図に相当する断面図である。
示すものであり、(a)は第1の絶縁層の平面図、
(b)は第2の絶縁層の平面図、(c)はこれらを積層
して成る積層配線体における配線の状態を示す要部拡大
平面図、(d)はこれらを積層して成る積層配線体を含
む本発明の多層配線基板の例を示す、(c)のB−B’
線断面図に相当する断面図である。
I1、I2・・・・絶縁層 L1、L2・・・・平行配線群 P1、P2・・・・電源配線 G1、G2・・・・接地配線 S1、S2・・・・信号配線 T・・・・・・・・貫通導体群 T1・・・・・・・信号用貫通導体 T2・・・・・・・電源/接地用貫通導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍋 義博 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内 Fターム(参考) 5E346 AA43 BB06 CC31 DD44 EE33 GG08 GG09 GG18 GG28 HH02 HH03 HH31
Claims (2)
- 【請求項1】 第1の平行配線群を有する第1の絶縁層
上に、前記第1の平行配線群と直交する第2の平行配線
群を有する第2の絶縁層を積層し、前記第1および第2
の平行配線群を貫通導体群で電気的に接続して成る積層
配線体を具備して成り、前記第1および第2の平行配線
群はそれぞれ複数の信号配線と、各信号配線に隣接する
電源配線または接地配線とを有するとともに、前記信号
配線を接続する信号用貫通導体のインピーダンスを所定
のインピーダンスに設定すべく、該信号用貫通導体の太
さと、該信号用貫通導体に隣接し、前記電源配線または
接地配線を接続する電源/接地用貫通導体の太さとを異
ならせていることを特徴とする多層配線基板。 - 【請求項2】 前記信号配線と前記電源配線または接地
配線との間隔が、前記信号用貫通導体と前記電源/接地
用貫通導体とが同じ太さのときに前記所定のインピーダ
ンスとなる間隔より狭いときに、前記信号用貫通導体ま
たは前記電源/接地用貫通導体の一方の太さを前記同じ
太さより小さくし、広いときに大きくしてあることを特
徴とする請求項1記載の多層配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17897699A JP2001007518A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 多層配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17897699A JP2001007518A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 多層配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001007518A true JP2001007518A (ja) | 2001-01-12 |
Family
ID=16057953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17897699A Pending JP2001007518A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 多層配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001007518A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005340247A (ja) * | 2004-05-24 | 2005-12-08 | Renesas Technology Corp | 半導体装置 |
JP2011082525A (ja) * | 2009-10-12 | 2011-04-21 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | セラミック・パッケージならびにセラミック・パッケージ内の結合ノイズを低減し、インピーダンス不連続を制御するための方法およびコンピュータ・プログラム(高速セラミック・モジュールにおけるノイズ結合低減およびインピーダンス不連続制御) |
JP2022028804A (ja) * | 2017-12-27 | 2022-02-16 | 株式会社村田製作所 | パッケージ基板 |
-
1999
- 1999-06-24 JP JP17897699A patent/JP2001007518A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005340247A (ja) * | 2004-05-24 | 2005-12-08 | Renesas Technology Corp | 半導体装置 |
JP4647243B2 (ja) * | 2004-05-24 | 2011-03-09 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 半導体装置 |
JP2011082525A (ja) * | 2009-10-12 | 2011-04-21 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | セラミック・パッケージならびにセラミック・パッケージ内の結合ノイズを低減し、インピーダンス不連続を制御するための方法およびコンピュータ・プログラム(高速セラミック・モジュールにおけるノイズ結合低減およびインピーダンス不連続制御) |
JP2022028804A (ja) * | 2017-12-27 | 2022-02-16 | 株式会社村田製作所 | パッケージ基板 |
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051104 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051115 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060307 |