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JP2001095437A - 魚釣用両軸受型リール - Google Patents

魚釣用両軸受型リール

Info

Publication number
JP2001095437A
JP2001095437A JP27440899A JP27440899A JP2001095437A JP 2001095437 A JP2001095437 A JP 2001095437A JP 27440899 A JP27440899 A JP 27440899A JP 27440899 A JP27440899 A JP 27440899A JP 2001095437 A JP2001095437 A JP 2001095437A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spool
shaft
gear
reel
pinion gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27440899A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Miyazaki
健夫 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Seiko Co Ltd filed Critical Daiwa Seiko Co Ltd
Priority to JP27440899A priority Critical patent/JP2001095437A/ja
Publication of JP2001095437A publication Critical patent/JP2001095437A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】スプールの溝を浅くしつつスプールに十分な糸
巻容量を確保しても、ギア比を高く維持して、リール本
体をコンパクトにできる魚釣用両軸受型リールの提供を
目的としている。 【解決手段】リール本体の外径寸法Aが35mm〜70
mmの範囲に設定され、スプール3の外径寸法Bが30
mm〜50mmの範囲に設定されるとともに、ピニオン
ギア6の歯数をS1、ピニオンギア6と噛み合うドライ
ブギア7の歯数をS2とすると、そのギア比S2/S1
が3.5〜7.5の範囲に設定され、両ギア6,7のモ
ジュールが0.3〜0.4の範囲に設定されていること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚釣用両軸受型リー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、魚釣用両軸受型リールは、釣糸
が巻回されるスプールと、スプールを回転自在に支持す
るリール本体とからなる。リール本体は、スプールを支
持する左右のフレームと、各フレームの側部に取り付け
られる側板とによって構成されている。
【0003】また、両軸受型リールは、通常、リール本
体の外側の側板が円形に形成されている、いわゆる丸型
のものと、円形とは異なる異形状のものとに大別され
る。例えば、実用新案登録第2552677号には、丸
型のベイトキャスティングリールが開示されている。
【0004】ところで、前記ベイトキャスティングリー
ルにあっては、近年、スプールの溝を浅く形成してスプ
ールの慣性重量を減らすことにより、釣糸放出抵抗を軽
減して、仕掛けの飛距離を伸ばす試みがなされている。
また、手返しを良好なものとするために、ギア比を高く
設定しているものが多い。また、良好な操作性や軽量化
等を目的としてリールボディのコンパクト化が図られて
いる。さらに、スプールは十分な糸巻容量を有している
ことが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、スプ
ールの溝が浅く、ギア比が高く、リールボディがコンパ
クトであり、スプールに十分な糸巻容量が確保されてい
ることは、特にベイトキャスティングリールにおいては
重要なことである。つまり、ベイトキャスティングリー
ルにあっては、これらの条件を全て兼ね備えていること
が最も望ましい形態であると言える。しかし、実際に
は、これらの条件を全て満足させることは難しく、一般
に、1つの条件を優先させると、他の条件が損なわれて
しまう結果となる。
【0006】すなわち、リールの外径寸法を小さく設定
してコンパクト化を図ろうとすると、スプールの最大外
径を小さくせざるを得なくなる場合がある。この場合、
特にスプールの溝が浅い場合には、十分な糸巻容量を確
保することが難しくなる。一方、糸巻容量を大きくしよ
うとすると、特に溝の浅いスプールではその外径が大き
くなってしまい、リール本体の外径を大きくせざるを得
なくなる場合がある。すなわち、リールボディのコンパ
クト化を図ることが難しくなる。リールボディが大きい
と、リールを把持した際の感触が悪化する上に、重量の
増加を免れることができなくなるため、1日中投擲を繰
り返すと、非常に疲れてしまう。
【0007】リールのコンパクト化の問題は、無論、ス
プールの大きさだけに起因するものではない。例えば、
丸型のベイトキャスティング用リールにあっては、その
外径寸法が、スプールとハンドルとの間に設けられる巻
取り駆動機構のギアの大きさと、スプールの最大外径と
によって決定される。そのため、ギアの外径寸法を小さ
くすれば、スプールの大きさを小さくすることなく、リ
ールのコンパクト化を図ることも可能になる。
【0008】しかし、巻取り駆動機構は、ハンドル軸に
取り付けられたドライブギアと、スプール軸に取り付け
られたピニオンギアとが噛み合うことによって構成され
ているため、単にギアを小さくするだけでは、ドライブ
ギアとピニオンギアとの間で高いギア比を得られない場
合もある。また、特にピニオンギアの場合、スプール軸
に軽い支持力で支持されているため、ピニオンギアを小
さくすると、ピニオンギアの支持が不十分になり、スプ
ール軸の歪みによって、ピニオンギアがドライブギアか
ら離れたり、滑ったり、あるいは、傾いたりする虞があ
る。
【0009】本発明は前記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、スプールの溝を浅く
しつつスプールに十分な糸巻容量を確保しても、ギア比
を高く維持して、リール本体をコンパクトにできる魚釣
用両軸受型リールを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、釣糸が巻回されるスプールと、スプール
と一体に回転するスプール軸と、スプール軸を回転自在
に支持するリール本体と、スプール軸に取り付けられス
プール軸と一体で回転可能なピニオンギアと、リール本
体に回転自在に取り付けられたハンドル軸と、ハンドル
軸に取り付けられハンドル軸と一体で回転するとともに
前記ピニオンギアと噛み合うドライブギアとを備え、ハ
ンドル軸に設けられたハンドルを操作することによりハ
ンドル軸を回転させて、ドライブギアと噛み合うピニオ
ンギアを介してスプールを回転させるべく構成された魚
釣用両軸受型リールにおいて、リール本体の外径寸法が
35mm〜70mmの範囲に設定され、スプールの外径
寸法が30mm〜50mmの範囲に設定されるととも
に、ピニオンギアの歯数をS1、ピニオンギアと噛み合
うドライブギアの歯数をS2とすると、そのギア比S2
/S1が3.5〜7.5の範囲に設定され、両ギアのモ
ジュールが0.3〜0.4の範囲に設定されていること
を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施形態について説明する。
【0012】図1〜図5は本発明の第1の実施形態を示
している。図1および図2に示すように、本実施形態に
係る魚釣用両軸受型リール1は、いわゆる丸型リールで
あり、釣糸が巻回されるスプール3と、スプール3を回
転自在に支持するリール本体とからなる。リール本体
は、スプール3を支持する左右の円形フレーム2a,2
bと、各フレーム2a,2bの側部に取り付けられる円
形の側板1a,1bとによって構成される。また、図中
右側に位置する側板(以下、支持側板という。)1b
は、スプール3を回転駆動させる巻取り駆動部(後述す
る)30を支持している。
【0013】支持側板1bは、その周縁部に捩じ込まれ
る複数のネジ40によって、右フレーム2bに締め付け
固定されている。また、支持側板1bの外面に露出する
ネジ40をカバーして、外観上、ネジ40を外部に露出
させないように、ネジ40が位置する支持側板1bの周
縁を覆うようにリング状のカバー部材32bが支持側板
1bに取り付け固定されている。また、表面の凹凸をな
くしてリールを違和感なく把持できるように、左側に位
置する側板1aの周縁部にも、化粧板としてのカバー部
材32aが取り付けられている。
【0014】右フレーム2bと支持側板1bとの間に
は、一定の空間が形成され、この空間内に後述する駆動
力伝達系やドラグ系等の各種機構が収容されている。
【0015】左右のフレーム2a,2b間にはスプール
軸5が軸受10,10を介して回転可能に支持されてお
り、また、スプール軸5には釣糸が巻回されるスプール
3が一体で固定されている。
【0016】スプール3が取り付け固定されるスプール
軸5の部位の外周面には、例えば環状の溝55が形成さ
れている。このように、スプール軸5を溝状に切り欠い
てスプール軸5に肉抜き部を設けると、スプール軸5
(スプール軸5とスプール3とからなるアッセンブリ)
の軽量化を図ることができるため、キャスティング性能
が向上し、1日中投擲を繰り返しても疲れ難くなる。ま
た、スプール軸5にスプール3を接着固定する場合に
は、凹状の溝55が接着剤溜りとして機能するため、ス
プール3とスプール軸5との固定強度がアップする。な
お、溝55は、スプール3が取り付け固定されるスプー
ル軸5の部位を跨ぐように広い範囲にわたって形成され
ていても良い。すなわち、スプール3を受けるスプール
軸5の受け部と非受け部とに跨って溝55が形成されて
いても良い。このように溝55を広い範囲にわたって形
成すれば、スプール3をスプール軸5に対して位置決め
した後に、溝55を通じて接着剤を付けることができ
る。したがって、瞬間接着剤の使用が可能となる。ま
た、スプール3にスプール軸5をインサート成形する場
合には、溝55によって回り止め強度がアップするとと
もに糸巻き操作による軸方向の変形に対して強くなるた
め、さらなる肉薄化および軽量化が可能になる。
【0017】右フレーム2bから突出するスプール軸5
の端部には、スプール軸5の軸方向に沿って移動可能な
ピニオンギア6が取り付けられている。具体的には、ピ
ニオンギア6は、その両端部が軸受39,39によって
回転可能に支持された状態で、スプール軸5と一体のピ
ニオン軸5aに移動可能に取り付けられている。また、
ピニオンギア6は、後述するクラッチ機構をON/OF
F操作することによって、スプール軸5に係合してスプ
ール軸5と一体的に回転する係合位置と、スプール軸5
との係合状態が解除された非係合位置との間を移動する
ことができるようになっている。具体的には、ピニオン
ギア6に形成された円周溝6aに係合しているヨーク8
7が、クラッチ機構のON/OFF操作に連動して、ピ
ニオン軸5aに沿って移動することによって、ピニオン
ギア6を係合位置(釣糸巻取可能状態;クラッチON)
と非係合位置(スプールフリー回転状態;クラッチOF
F)とに移動させることができる。
【0018】なお、ピニオンギア6は、ピニオン軸5a
と一体に形成されていても良い。その場合には、ピニオ
ンギア6を支持しているピニオン軸5aの両端部(一端
部でも良い)またはその近傍が軸受90,90によって
回転可能に支持される。また、本実施形態では、ピニオ
ンギア6の両端部が軸受39,39によって軸支されて
いるが、例えばピニオンギア6のいずれか一方の端部を
支持幅が広い軸受で支持する構成としても、同様の効果
を奏することができる。無論、本実施形態のように、ピ
ニオンギア6の両端部を支持する形態がより好ましいこ
とは言うまでもない。
【0019】また、ピニオンギア6にはドライブギア7
が噛合している。これらのドライブギア7は、巻取り駆
動部30を構成するハンドル軸8に軸支されている。こ
の場合、ハンドル軸8の両端部は、右フレーム2bおよ
び支持側板1bに設けられた軸受38,38によって回
転可能に支持されている。
【0020】また、ハンドル軸8の外端部には、ハンド
ル軸8とともに巻き取り駆動部30を構成するハンドル
12が取り付けられている。したがって、ハンドル12
を回転操作すると、ドライブギア7とピニオンギア6と
を介して、スプール軸5が回転駆動され、それに伴って
スプール3が回転される。なお、ハンドル12の両端部
にはノブ12aが設けられている。
【0021】また、ハンドル軸8の途中にはハンドル軸
8の一方向のみの回転を許容する一方向クラッチ23が
設けられ、ハンドル軸8の内端部にはドライブギア7と
係合する摩擦板25(ドラグ機構)が軸支されている。
摩擦板25は、ハンドル12に併設されたドラグ操作部
材27が回転されることによって軸方向に押圧されてド
ライブギア7と摩擦係合し、ドラグ作用を与える。
【0022】また、ハンドル軸8の内端には、クラッチ
復帰用ギア82とギア28とが回り止め支持されてい
る。ギア28は、ドライブギア7に連結されてこれと一
体に回転するとともに、スプール3の前方側に配された
レベルワインド機構15のウォームシャフト33を駆動
するギア11と噛合している。レベルワインド機構15
は、外周面にトラバース溝が形成され且つ端部にギア1
1が取り付けられたウォームシャフト33と、このウォ
ームシャフト33を収容する筒体17と、前記トラバー
ス溝と係合してウォームシャフト33の回転により筒体
17に沿って左右に摺動する係合子18とを有してお
り、係合子18に形成された孔を介してスプール3に巻
回された釣糸を案内する。したがって、ハンドル12を
回転操作すれば、スプール3の回転および係合子18の
左右の摺動により、スプール3には釣糸が均等に巻回さ
れる。
【0023】なお、左フレーム2aから突出するスプー
ル軸5の端部には、スプール軸5の過回転を防止して、
釣糸放出時のバックラッシュを防止するバックラッシュ
防止機構73が設けられている。
【0024】図3は、ハンドル12および右側板1bを
取り外した状態において、ハンドル12側から見たクラ
ッチ機構の構成を示している。図示のように、クラッチ
機構は、手動でクラッチON/OFF操作することが可
能なクラッチレバー88と、このクラッチレバー88の
ON/OFF操作に連動して回動するクラッチプレート
85と、このクラッチプレート85の回動に連動して移
動するヨーク87と、クラッチONからクラッチOFF
に切り換えられた時に、クラッチ復帰用ギア82に係合
する復帰用作動片81とを備えている。
【0025】また、復帰用作動片81は、ガイド軸95
Aを中心に揺動可能に配置されている。また、復帰用作
動片81には、クラッチ復帰用ギア82に係合可能な係
合部96が設けられており、ガイド軸95Aを中心に復
帰用作動片81を揺動させることによって、この係合部
96をクラッチ復帰用ギア82に係合させることができ
るようになっている。
【0026】なお、クラッチON/OFF操作に際し
て、クラッチプレート85をクラッチON位置およびク
ラッチOFF位置にホールドさせるために、クラッチ機
構にはホールドバネ93が設けられている。このホール
ドバネ93は、その一端がクラッチプレート85の支持
片85aに支持されており、その他端が右フレーム2b
のフランジ90に取り付けられた支持ピン92に支持さ
れている。
【0027】また、クラッチ機構には、復帰用作動片8
1の係合部96をクラッチ復帰用ギア82に係合させる
際に、所望の係合力を復帰用作動片81の係合部96に
与えるための付勢バネ97が設けられている。この付勢
バネ97は、その一端が復帰用作動片81に係止され、
その他端が右フレーム2bのフランジ90に取り付けら
れた係止ピン98に係止されている。そして、この付勢
バネ97によって、復帰用作動片81は、常時、その係
合部96がクラッチ復帰用ギア82に係合する方向に付
勢されている。
【0028】このような回転式クラッチ機構において、
クラッチレバー88を図中実線で示されるON位置に切
換操作すると、クラッチプレート85がピニオン軸5a
を中心に回動する。この時、ヨーク87は図示しない付
勢バネの付勢力によりガイド軸95A,95Bに沿って
クラッチプレート85方向に移動する。これにより、ヨ
ーク87と円周溝6aを介して連結するピニオンギア6
がスプール軸5と係合する。
【0029】また、このクラッチON状態からクラッチ
OFF状態に切り換えると、クラッチプレート85が回
動して、ヨーク87がクラッチプレート85から離間す
る方向に押圧移動される。この結果、ピニオンギア6と
スプール軸5との係合状態が解除され、復帰用作動片8
1がクラッチ復帰用ギア82に係合する。そして、この
状態から、ハンドル12を糸巻取り方向に回転させる
と、復帰用作動片81およびクラッチ復帰用ギア82の
作用によって、再び、クラッチON状態に自動的に復帰
される。
【0030】ところで、本実施形態では、ピニオンギア
6の歯数をS1、ピニオンギア6と噛み合うドライブギ
ア7の歯数をS2とすると、そのギア比S2/S1が
3.5〜7.5の範囲に設定されるとともに、両ギア
6,7のモジュールが0.4以下、好ましくは、0.3
〜0.4の範囲に設定されている。このように、ギア比
S2/S1を3.5〜7.5の高い値に設定しても(あ
るいは、両ギア6,7の歯数を従来と同一にしても)、
モジュールを0.4以下に設定してギア6,7の外径寸
法を小さくすれば、リール本体のコンパクト化を図るこ
とが可能になる。
【0031】すなわち、モジュールを0.4以下に設定
してピニオンギア6の外径寸法を小さくすれば、ハンド
ル軸8をピニオンギア6側に寄せることができるため、
スプール3の外径寸法を大きく設定して十分な糸巻容量
を確保しても(スプール3の溝を浅くしつつ糸巻容量を
確保するためにスプール3の外径寸法を大きく設定した
場合であっても)、ギア比を十分高く維持しつつ、リー
ル本体のコンパクト化を図ることができる。したがっ
て、リール1を把持し易くなり、リール1の操作性が向
上するとともに、リール1の軽量化を図ることができ
る。そのため、一日中投擲を繰り返しても疲れ難くな
る。
【0032】また、ピニオンギア6の外径が小さくなれ
ば、リール本体の外径寸法を大きくすることなく、ドラ
イブギア7の外径寸法を大きくできるため、ギア比を大
きくすることも可能となる。すなわち、ギア比の選択の
幅が従来に比して大きくなる。
【0033】因みに、スプール3の外径寸法Bが30m
m〜50mmの範囲であっても、ギア6,7のモジュー
ルを0.3〜0.4の範囲に設定すれば、ギア比S2/
S1を3.5〜7.5の高い値に設定しつつ、円形状に
形成された側板の外径寸法(リール本体の外径寸法)A
を35mm〜70mmの範囲内に収めてリール1をコン
パクトにすることが可能になる。
【0034】また、このようにギア6,7のモジュール
を小さくしてギア6,7の外径寸法を小さくするために
は、ギア6,7の支持精度を従来よりも向上させる(ギ
ア6,7を強固に支持する)必要がある。そのため、本
実施形態では、ピニオンギア6の両端部が軸受39,3
9によって回転可能に支持されるとともに、ドライブギ
ア7を軸支するハンドル軸8の両端部が軸受38,38
によって回転可能に支持されている。このように、ギア
6,7がしっかりと支持されていれば、ギア6,7が小
さくても、何らかの外力によってギア6,7同士が離れ
たり、ギア6,7が滑ったり傾いたりすることがなくな
る。すなわち、不具合を伴うことなく、ギア6,7のモ
ジュールを低く設定でき、ギア6,7の外径寸法を十分
に小さくすることができる。
【0035】なお、ギア6,7のモジュールが本実施形
態よりも大きく設定されている(ギアの支持精度が本実
施形態よりも低いため、モジュールを本実施形態の程度
まで小さく設定することができない)従来の形態が図4
に示されている。また、本実施形態と図4に示される従
来の形態とを比較するため、図3および図5には従来の
ギア6,7およびリール本体が二点鎖線で示されてい
る。これらの図から分かるように、従来のギア6,7
は、モジュールを0.4以下まで小さくすることができ
なかったため、同一歯数で比較した場合、本実施形態に
比べて外径が大きくなっている。したがって、本実施形
態の程度までリール1を小型化することはできない。
【0036】図6〜図8は本発明の第2の実施形態を示
している。前述した第1の実施形態では本発明が丸型の
両軸受型リールに適用されているが、この第2の実施形
態では、異形状の両軸受型リールに適用されている。
【0037】図6に示されるように、本実施形態の両軸
受型リール1Aは、左右フレーム102a,102b
と、これら左右フレーム102a,102bの中央部に
一体形成された竿取り付け部(図示しない)を具備した
フレーム102と、左右フレーム102a,102bに
それぞれ装着された左右側板103a,103bとを備
えたリール本体104を有している。
【0038】左右フレーム102a,102b(左右側
板103a,103b)間には、スプール軸106が軸
受107a,107bを介して回転可能に支持されてお
り、スプール軸106には、釣糸が巻回されるスプール
106aが取り付けられている。
【0039】スプール106aが取り付け固定されるス
プール軸106の部位の外周面には、第1の実施形態に
おける溝55と同様の目的で、貫通孔195が形成され
ている。
【0040】スプール106aは、ハンドル110を回
転操作することによって回転させることができるように
構成されており、ハンドル110は、左側板103aか
ら突出したハンドル軸110aの端部に取り付けられて
いる。なお、ハンドル110の両端部にはノブ192が
設けられている。
【0041】ハンドル軸110aは、スプール軸106
よりも後方側(釣糸繰出方向とは反対側)に配置されて
おり、左フレーム102aと左側板103aとの間に軸
受190を介して回転自在に支持されているとともに、
一方向クラッチ112によって釣糸巻取方向にのみ回転
可能に構成されている。
【0042】左フレーム102aと左側板103aとの
間には、ハンドル110の回転運動をスプール軸106
に伝達するための駆動機構114と、魚釣時にスプール
106aから釣糸が繰り出された際、スプール106a
に所定のドラグ力を付与するためのドラグ機構116と
が収容されている。
【0043】駆動機構114は、ハンドル軸110aに
回転可能に支持されたドライブギア118と、このドラ
イブギア118に噛合するピニオンギア120とを備え
ており、ピニオンギア20は、軸受191,191を介
して左フレーム102aと左側板103aとに回転自在
に支持されている。
【0044】なお、本発明の魚釣用リールにおいて、ド
ライブギア118およびピニオンギア120は、ハンド
ル110の回転運動をスプール軸106に伝達して、ス
プール軸106と共にスプール106aを回転駆動させ
る駆動系(以下、スプール駆動系という)を構成してお
り、このスプール駆動系は、左フレーム102aと左側
板103aとの間に収容されている。
【0045】ピニオンギア120の外周には、円周溝1
20aが形成されており、この円周溝120aには、ク
ラッチ操作部材122(図7および図8参照)によって
軸方向にスライド可能なクラッチプレート124が係合
している。この場合、クラッチ操作部材122によって
クラッチプレート124をスライドさせてピニオンギア
120を軸方向に移動させれば、図6に示すような駆動
力伝達状態(クラッチON状態)、あるいは、スプール
軸106からピニオンギア120が外れたスプールフリ
ー回転状態(クラッチOFF状態)に切り換えることが
できる。
【0046】なお、クラッチOFF状態からクラッチO
N状態への復帰操作方法は、クラッチ操作部材122を
復帰操作させる方法以外に、ハンドル110の巻取操作
によって自動的に復帰させる方法がある。
【0047】ドラグ機構116は、制動板126やライ
ニング材128等から構成されており、これら制動板1
26やライニング材128等は、ハンドル軸110aに
取り付けられたドラグ操作部材130を回転操作するこ
とによって、ドライブギア118に所定の押圧力で押さ
え付けられるようになっている。そして、この時の押圧
力がハンドル軸110aと一体回転するラチェット板1
32に作用することによって、ハンドル軸110aとド
ライブギア118との間に所定のドラグ力を発生させる
ことができるように構成されている。
【0048】また、スプール軸106には、このスプー
ル軸106のスラスト方向のガタを吸収するとともに、
スプール軸106の回転に制動力を付与する押圧機構が
係合しており、この押圧機構は、ピニオンギア120内
に挿通され且つスプール軸106の端面に当接したスラ
スト軸134と、このスラスト軸134をスラスト方向
に押圧するキャップ136とを備えている。この構成に
おいて、キャップ136を締め付けると、この締付量に
応じてスラスト軸134がスプール軸106の端面に押
し付けられ、その結果、スプール軸106のスラスト方
向のガタが無くなるとともに、所望の摩擦力がスプール
軸106に付与される。
【0049】また、左右フレーム102a,102bの
間には、レベルワインド装置138が設けられており、
このレベルワインド装置138は、左右方向に沿って長
孔140aが形成された案内筒140と、この案内筒1
40内に回転可能に支持されたウォームシャフト142
と、案内筒140を囲繞して取り付けられ且つ長孔14
0aを介してウォームシャフト142に係合した釣糸案
内部材144とを備えており、この釣糸案内部材144
には、釣糸が挿通される釣糸案内孔(図示しない)が形
成されている。
【0050】ウォームシャフト142は、スプール軸1
06よりも前方側(釣糸繰出方向側)に配置されてい
る。また、ウォームシャフト142には、ウォームシャ
フト駆動用ギヤ146が取り付けられており、このウォ
ームシャフト駆動用ギヤ146は、複数(本実施形態で
は、2つ)の中間歯車148,150を介してドライブ
ギア118に連結されている(図7参照)。
【0051】なお、ウォームシャフト駆動用ギヤ14
6、中間歯車148,150、ドライブギア118は、
ハンドル110の回転運動をウォームシャフト142に
伝達して、ウォームシャフト142を回転駆動させると
ともに釣糸案内部材144を往復動させる駆動系(以
下、レベルワインド駆動系という)を構成している。そ
して、このレベルワインド駆動系は、前述したスプール
駆動系とともに、左フレーム102aと左側板103a
との間に収容されている。
【0052】前述したような構成において、ハンドル1
10の回転操作によってドライブギア118を回転させ
ると、この回転運動は、ピニオンギア120に伝達され
るとともに、中間歯車148,150を介してウォーム
シャフト駆動用ギヤ146に伝達される。この時、ピニ
オンギア120が回転することによってスプール軸10
6が回転し、スプール106aを釣糸巻取方向に回転さ
せる。同時に、ウォームシャフト駆動用ギヤ146が回
転することによってウォームシャフト142が回転し、
釣糸案内部材144を左右方向に往復動させる。この結
果、釣糸は、釣糸案内部材144の釣糸案内孔を介して
所定の巻回角度でスプール106aに巻き取られ、この
スプール106a上に片寄ること無く所定の密度で均一
に巻回される。
【0053】右フレーム102bと右側板103bとの
間には、釣糸繰出時にスプール106aの過回転を防止
することが可能なバックラッシュ防止機構が設けられて
いる。本実施の形態において、バックラッシュ防止機構
は、磁気方式のブレーキ装置152を適用している。
【0054】図6に示されるように、ブレーキ装置15
2は、スプール軸106に固定され且つスプール軸10
6に対して同心円状に形成された環状導電性部材154
と、この環状導電性部材154の内側に対向して同心円
状に形成され且つ環状導電性部材154から所定の隙間
を空けて配置された第1の環状マグネット156と、環
状導電性部材154の外側に対向して同心円状に形成さ
れ且つ環状導電性部材154から所定の隙間を空けて配
置された第2の環状マグネット158と、これら第1お
よび第2の環状マグネット156,158を相対的に移
動させる操作ツマミユニット160とを備えている。
【0055】このようなブレーキ装置152によれば、
操作ツマミユニット160を操作して、第1および第2
の環状マグネット156,158の対向する磁極を変化
させることによって、スプール106aに付与するブレ
ーキ力を調節することができる。
【0056】ところで、本実施形態においても、ピニオ
ンギア120の歯数をS1、ピニオンギア120と噛み
合うドライブギア118の歯数をS2とすると、そのギ
ア比S2/S1が3.5〜7.5の範囲に設定されると
ともに、両ギア118,120のモジュールが0.4以
下、好ましくは、0.3〜0.4の範囲に設定されてい
る。したがって、第1の実施形態と同様の作用効果を得
ることができる。また、本実施形態においては、ドライ
ブギア118と噛み合うギア146,148,150も
そのモジュールが0.4以下、好ましくは、0.3〜
0.4の範囲に設定されている。ギア118,120,
146,148,150のモジュールが本実施形態より
も大きく設定されている(ギアの支持精度が本実施形態
よりも低いため、モジュールを本実施形態の程度まで小
さく設定することができない)従来の形態と本実施形態
とを比較するため、図7および図8には従来のギア11
8,120,146,148,150およびリール本体
が二点鎖線で示されている。これらの図から分かるよう
に、従来のギア118,120,146,148,15
0は、モジュールを0.4以下まで小さくすることがで
きなかったため、同一歯数で比較した場合、本実施形態
に比べて外径が大きくなっている。したがって、本実施
形態の程度までリール1Aを小型化することはできな
い。
【0057】図9には、第1および第2の実施形態のハ
ンドル12(110)に設けられたノブ12a(19
2)が拡大して示されている。ノブ12a(192)
は、アルミ合金や銅合金等の金属材料によって形成され
ており、良好な握り心地を得るために凹部200を有し
ている。凹部200の表面には、滑り止めのためのレー
ザ彫刻202が施されている。なお、レーザ彫刻202
の変形例が図10および図11に示されている。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚釣用両
軸受型リールによれば、スプールの溝を浅くしつつスプ
ールに十分な糸巻容量を確保しても、ギア比を高く維持
して、リール本体をコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る魚釣用両軸受型
リールの断面図である。
【図2】図1の魚釣用両軸受型リールの要部の拡大断面
図である。
【図3】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図4】従来の魚釣用両軸受型リールの図3に対応する
断面図である。
【図5】図1の魚釣用両軸受型リールのピニオンギアと
ドライブギアとの噛合状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る魚釣用両軸受型
リールの断面図である。
【図7】図6の魚釣用両軸受型リールの本体内に設けら
れたスプール駆動系およびレベルワインド駆動系の構成
を示す側面図である。
【図8】スプール駆動系およびレベルワインド駆動系を
構成するギア同士の噛み合い状態を示す断面図である。
【図9】ハンドルノブの第1の例を示す側面図である。
【図10】ハンドルノブの第2の例を示す側面図であ
る。
【図11】ハンドルノブの第3の例を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1,1A…魚釣用両軸受型リール 3…スプール 5…スプール軸 6…ピニオンギア 7…ドライブギア 8…ハンドル軸 12…ハンドル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣糸が巻回されるスプールと、スプール
    と一体に回転するスプール軸と、スプール軸を回転自在
    に支持するリール本体と、スプール軸に取り付けられス
    プール軸と一体で回転可能なピニオンギアと、リール本
    体に回転自在に取り付けられたハンドル軸と、ハンドル
    軸に取り付けられハンドル軸と一体で回転するとともに
    前記ピニオンギアと噛み合うドライブギアとを備え、ハ
    ンドル軸に設けられたハンドルを操作することによりハ
    ンドル軸を回転させて、ドライブギアと噛み合うピニオ
    ンギアを介してスプールを回転させるべく構成された魚
    釣用両軸受型リールにおいて、リール本体の外径寸法が
    35mm〜70mmの範囲に設定され、スプールの外径
    寸法が30mm〜50mmの範囲に設定されるととも
    に、ピニオンギアの歯数をS1、ピニオンギアと噛み合
    うドライブギアの歯数をS2とすると、そのギア比S2
    /S1が3.5〜7.5の範囲に設定され、両ギアのモ
    ジュールが0.3〜0.4の範囲に設定されていること
    を特徴とする魚釣用両軸受型リール。
  2. 【請求項2】 ハンドル軸の両端部が軸受にて回転可能
    に支持されるとともに、ピニオンギアの端部もしくはピ
    ニオンギアを軸支する軸部の端部近傍が軸受にて回転可
    能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の
    魚釣用両軸受型リール。
JP27440899A 1999-09-28 1999-09-28 魚釣用両軸受型リール Pending JP2001095437A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012125156A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Shimano Inc 両軸受リール及びその設計方法
CN109221043A (zh) * 2018-09-21 2019-01-18 曾小明 一种无泄力渔线轮
JP2021052676A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 グローブライド株式会社 魚釣用リール、及びその駆動ギア

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