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JP2001081398A - 回収・再利用が可能な防錆塗料組成物およびその回収方法 - Google Patents

回収・再利用が可能な防錆塗料組成物およびその回収方法

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Publication number
JP2001081398A
JP2001081398A JP25729699A JP25729699A JP2001081398A JP 2001081398 A JP2001081398 A JP 2001081398A JP 25729699 A JP25729699 A JP 25729699A JP 25729699 A JP25729699 A JP 25729699A JP 2001081398 A JP2001081398 A JP 2001081398A
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JP
Japan
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paint
rust
preventive
epoxy resin
iron oxide
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Application number
JP25729699A
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Hirokichi Omi
海 博 吉 大
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TOKYO PAINT KK
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TOKYO PAINT KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の回収・再利用が可能な防錆塗料組
成物は、有機溶剤に可溶で、かつ有機溶剤の揮発により塗
膜を形成する高分子量エホ゜キシ樹脂、酸化鉄(γ-Fe23
Fe34)、有機溶剤および任意に着色顔料、体質顔料、防
錆顔料等を含有し、酸化鉄/高分子量エホ゜キシ樹脂の固形分
の重量比が1/100〜100/100であることを特徴としてい
る。本発明の上記組成物の回収方法は、オーハ゛ースフ゜レーされ
た塗料ミストをウォーターカーテン式塗料ミスト捕集装置により水で捕
集し、該水に含まれる塗料固形分中の酸化鉄を塗料分離
機のマク゛ネットロール表面に吸着させ、該ロール表面に吸着した酸
化鉄を、該ロール表面に接するように設けた掻き取り板で掻
き取ることにより、酸化鉄を含む塗料固形分を自動的か
つ連続的に回収するようにしたことを特徴としている。 【効果】上記防錆塗料組成物は、上記回収方法により、オー
ハ゛ースフ゜レーされた塗料ミストの塗料固形分を自動的かつ連続
的に回収することができる。回収した塗料固形分は、上
記防錆塗料組成物に再利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、回収・再利用が可能な、
エポキシ系樹脂をベースとする防錆塗料組成物およびそ
の回収方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】溶剤型塗料の塗装には、エアスプ
レー、エアレススプレー、エア静電塗装機、エアレス静
電塗装機などが使用されている。使用する塗装機の種類
によって被塗装物に塗着する塗料の割合は異なるが、一
般には、水洗式の湿式塗装ブースにおいて、30〜70
%の塗料がオーバースプレーされた塗料ミストとして被
塗装物に塗着せず、有機溶剤の大半が蒸発して被塗装物
の背後に配置されている塗料ミスト捕集装置により形成
されるウォーターカーテンで捕集される。
【0003】このウォーターカーテンで捕集された塗料
ミストの固形分は、従来、定期的に産業廃棄物処理業者
等が人的に回収し、廃棄を繰り返し、湿式塗装ブースの
清掃を行なっており、有効な回収方法がないため、塗料
として再利用することが困難である。塗料ミストの固形
分は、一般にウォーターカーテンの水に加えられる凝集
剤等により塊状化され、人的に網等で定期的にすくい取
って、廃棄されている。このため、労働力のロス、作業
環境の悪化が問題になっている。また、塗装に使用され
た塗料の30〜70%が廃棄されるため、資源のロスお
よび廃棄にかかる費用の無駄が多く発生し、問題となっ
ている。
【0004】したがって、このウォーターカーテンの水
で捕集された塗料ミストの固形分を自動的かつ連続的に
回収する方法が望まれているが、特殊な装置の開発が必
要で、コスト的な問題もあり、実現されていない。とこ
ろで、防錆塗料特に自動車部品用防錆塗料は、アクス
ル、プロペラシャフト等熱容量の大きな部品が多いため
常温乾燥型の防錆塗料が使用されている。従来使用され
ている常温乾燥型の防錆塗料は、使い勝手や塗膜品質面
から主として酸化重合型樹脂たとえばアルキッド樹脂
(フェノール変性等の各種変性アルキッド樹脂も含む)
を主成分とする防錆塗料が大半である。
【0005】これら防錆塗料のオーバースプレーされた
塗料ミストは、水洗式の湿式塗装ブースに設けられてい
る塗料ミスト捕集装置により形成されるウォーターカー
テンの水で捕集された後、徐々に酸化重合反応が進行す
るため、再利用する手法があっても、防錆塗料としての
品質面で使用することは困難である。そこで、本願発明
者らは、オーバースプレーされた塗料ミストの固形分を
自動的かつ連続的に回収することが可能で、しかも、そ
の回収された塗料ミスト固形分を防錆塗料として再利用
が可能な溶剤型の防錆塗料組成物およびその回収方法を
開発すべく鋭意研究し、水洗式の湿式塗装ブース内に吊
り下げられた被塗装物に、有機溶剤に可溶で有機溶剤の
揮発により塗膜を形成する高分子量エポキシ樹脂に四三
酸化鉄等の酸化鉄を配合した防錆塗料組成物をスプレー
塗装機で吹き付け、オーバースプレーした塗料ミスト
を、被塗装物の背後に配置されている塗料ミスト捕捉装
置により形成されているウォーターカーテンの水で捕集
し、次いで、水で捕集された塗料ミストの塗料固形分を
マグネットを利用すれば、磁性を有する酸化鉄を含む塗
料ミスト固形分を自動的かつ連続的に回収できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、オーバースプレ
ーされた塗料ミストの固形分を自動的かつ連続的に回収
することが可能で、しかも、その回収された塗料ミスト
固形分を防錆塗料として再利用が可能な溶剤型の防錆塗
料組成物およびその回収方法を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る回収・再利用が可能な防錆
塗料組成物は、有機溶剤に可溶で、かつ、有機溶剤の揮
発により塗膜を形成する高分子量エポキシ樹脂(A)
と、酸化鉄(B)と、有機溶剤(C)とを含有してな
り、かつ、酸化鉄(B)/高分子量エポキシ樹脂(A)
の固形分の重量比が1/100〜100/100である
ことを特徴としている。
【0008】前記防錆塗料組成物は、さらに着色顔料、
体質顔料、防錆顔料などの添加剤を含有していてもよ
い。前記高分子量エポキシ樹脂(A)としては、ビスフ
ェノールAとエピクロルヒドリンとから合成されるビス
フェノールA型エポキシ樹脂を、窒素化合物と反応させ
て得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられ
る。このエポキシ樹脂は、数平均分子量(Mn)が3,
000〜9,000であり、重量平均分子量(Mw)が
10,000〜30,000である。
【0009】本発明で用いられる酸化鉄(B)は、磁性
を有するとともに防錆力を有している。また、本発明に
係る回収・再利用が可能な防錆塗料組成物の回収方法
は、吊り下げられた被塗装物の前方に配置されたスプレ
ー塗装機、該被塗装物の後方に配置されたウォーターカ
ーテン式塗料ミスト捕集装置、および該塗料ミスト捕集
装置の上方から落下してくる水を下方で収容する受容器
を具備した水洗式の湿式塗装ブースと、受容器に収容し
た水に含まれている塗料ミストの塗料固形分を分離する
ためのマグネットロールを備え、かつ、該マグネットロ
ール表面に接するように掻き取り板が取り付けられてい
る塗料分離機と、該塗料分離機で分離した塗料固形分を
収容する回収塗料容器とを具備した塗料回収装置を用い
る防錆塗料組成物の回収方法であり、下記の酸化鉄
(B)を含有する防錆塗料組成物を、前記吊り下げられ
た被塗装物に前記スプレー塗装機で吹き付けた際に、オ
ーバースプレーされた塗料ミストを、前記ウォーターカ
ーテン式塗料ミスト捕集装置で捕集し、捕集した水を前
記受容器に収容し、次いで、前記受容器に収容された塗
料ミストを含む水から前記塗料固形分中の酸化鉄(B)
を前記塗料分離機のマグネットロールのマグネットで吸
着し、さらに前記掻き取り板で前記マグネットロールの
表面から酸化鉄(B)を掻き取ることにより、前記酸化
鉄(B)を含む塗料固形分を自動的かつ連続的に前記回
収塗料容器内に回収するようにしたことを特徴としてい
る。
【0010】防錆塗料組成物:有機溶剤に可溶で、か
つ、有機溶剤の揮発により塗膜を形成する高分子量エポ
キシ樹脂(A)と、酸化鉄(B)と、有機溶剤(C)と
を含有してなり、かつ、酸化鉄(B)/高分子量エポキ
シ樹脂(A)の固形分の重量比が1/100〜100/
100である、回収・再利用が可能な防錆塗料組成物。
【0011】前記防錆塗料組成物は、さらに着色顔料、
体質顔料、防錆顔料などの添加剤を含有していてもよ
い。前記高分子量エポキシ樹脂(A)としては、たとえ
ばビスフェノールAとエピクロルヒドリンとから合成さ
れるビスフェノールA型エポキシ樹脂を、窒素化合物と
反応させて得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂が
挙げられる。このエポキシ樹脂は、数平均分子量(M
n)が3,000〜9,000であり、重量平均分子量
(Mw)が10,000〜30,000である。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る回収・再利用
が可能な防錆塗料組成物およびその回収方法について具
体的に説明する。防錆塗料組成物 まず、本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗料組成
物について説明する。
【0013】本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗
料組成物は、高分子量エポキシ樹脂(A)、酸化鉄
(B)および有機溶剤(C)を含有している。[高分子量エポキシ樹脂(A)] 本発明で用いられる高
分子量エポキシ樹脂(A)は、有機溶剤に可溶で、か
つ、有機溶剤の揮発により塗膜を形成するエポキシ樹脂
である。この高分子量エポキシ樹脂(A)は、非酸化重
合型の樹脂であり、室温硬化型の樹脂ではない。
【0014】このような高分子量エポキシ樹脂(A)と
しては、具体的には、ビスフェノールAとエピクロルヒ
ドリンとから合成されるビスフェノールA型エポキシ樹
脂を、窒素化合物たとえば1級アミンと反応させて得ら
れるビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量
(Mn)=3,000〜9,000、重量平均分子量
(Mw)=10,000〜30,000)、ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリンとから合成されるビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂を、窒素化合物たとえばアルコ
ールアミンと反応させて得られるビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(数平均分子量(Mn)=3,000〜9,
000、重量平均分子量(Mw)=10,000〜3
0,000)などが挙げられる。
【0015】上記1級アミンとしては、たとえばメチル
アミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピル
アミン等の脂肪族1級アミン、ベンジルアミン等の芳香
族1級アミンが挙げられる。また、上記アルコールアミ
ンとしては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、N-メチル- モノエタノールアミン、ジイソ
プロパノールアミンなどが挙げられる。
【0016】上記以外の高分子量エポキシ樹脂(A)と
して、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの縮合
反応により合成される高分子量ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂を、1級アミン等の窒素化合物と反応させて得
られるビスフェノールF型エポキシ樹脂(数平均分子量
(Mn)=3,000〜9,000、重量平均分子量
(Mw)=10,000〜30,000)などが挙げら
れる。
【0017】[酸化鉄(B)]本発明で用いられる酸化
鉄(B)は、磁性および防錆力を有する酸化鉄であり、
具体的には、γ型の酸化第二鉄(γ- Fe23)、四三
酸化鉄(Fe34)などが挙げられる。これらの酸化物
は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0018】本発明に係る防錆塗料組成物においては、
酸化鉄(B)/高分子量エポキシ樹脂(A)の固形分の
重量比が1/100〜100/100、好ましくは10
/100〜100/100、さらに好ましくは30/1
00〜100/100である。防錆塗料組成物中に、酸
化鉄(B)がこの重量比で含まれていると、水で捕集し
た塗料ミスト固形分と水とをマグネットロールで効率よ
く分離することができる。
【0019】[有機溶剤(C)]本発明で用いられる有
機溶剤(C)は、高分子量エポキシ樹脂(A)を溶解す
ることができる限り、従来公知の有機溶剤を広く用いる
ことができ、単独で強い溶解力を有する有機溶剤であっ
てもよいし、また、有機溶剤単独で溶解力が弱くても、
他の有機溶剤と組み合わせることにより、強い溶解力を
発揮する混合溶剤でもよい。
【0020】本発明で用いられる有機溶剤(C)として
は、具体的には、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン等の炭化水素系溶剤;アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステ
ル系溶剤;ジオキサン、エタノール、ブタノール、イソ
プロピルアルコール等のアルコール系溶剤;エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート等のエーテル系溶剤などが挙げられる。こ
れらの溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。
【0021】有機溶剤(C)は、使用する高分子量エポ
キシ樹脂(A)の種類に応じて、適宜決定され、その使
用量は、防錆塗料組成物の粘度がスプレー塗装に適した
粘度になるように、適宜決定される。[その他の成分] 本発明に係る回収再利用が可能な防錆
塗料組成物は、上述した高分子量エポキシ樹脂(A)、
酸化鉄(B)および有機溶剤(C)の他に、任意に着色
顔料、体質顔料、防錆顔料、沈降防止剤、タレ防止剤、
顔料分散剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない
範囲で配合することができる。
【0022】本発明で任意に用いられる着色顔料は、特
に制限はなく、従来公知の着色顔料を用いることがで
き、具体的には、酸化チタン等の白色顔料、カーボンブ
ラック等の黒色顔料、弁柄、パーマネントレッド4R等
の赤色顔料、黄鉛、黄色弁柄、ベンジジンエロー等の黄
色顔料、群青、シアニンブルー、コバルトブルー等の青
色顔料、シアニングリーン、コバルトグリーン、クロム
グリーン等の緑色顔料などが挙げられる。
【0023】これらの着色顔料は、1種単独で、あるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明で
任意に用いられる体質顔料は、特に制限はなく、従来公
知の体質顔料を用いることができ、具体的には、炭酸カ
ルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、
カオリン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなどが挙
げられる。
【0024】これらの体質顔料は、1種単独で、あるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明で
任意に用いられる防錆顔料は、特に制限はなく、従来公
知の防錆顔料を用いることができ、具体的には、リン酸
アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸
チタン、亜リン酸塩、次亜リン酸塩等のリン酸塩系顔
料;鉛丹、亜酸化鉛、シアナミド鉛、鉛酸カルシウム、
塩基性硫酸塩、塩基性クロム酸塩等の鉛系顔料;ジンク
クロメート、ストロンチウムクロメート、バリウムクロ
メート、カルシウムクロメート等のクロム系顔料;モリ
ブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、リンモリブデ
ン酸亜鉛等のモリブデン系顔料;亜鉛末などが挙げられ
る。
【0025】これらの防錆顔料は、1種単独で、あるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。[防錆塗料組成物] 本発明に係る回収・再利用可能な防
錆塗料組成物は、上記の高分子量エポキシ樹脂(A)、
酸化鉄(B)、有機溶剤(C)および任意に着色顔料、
体質顔料、防錆顔料、沈降防止剤、タレ防止剤、顔料分
散剤、消泡剤などの添加剤を含有している。
【0026】本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗
料組成物は、回収・再利用の観点から、それ自体十分な
特性を有する防錆塗膜を形成することができるようにす
るために、硬化剤を用いずに塗料とする。したがって、
本発明に係る回収・再利用可能な防錆塗料組成物は、塗
装により形成された塗膜は硬化せず、有機溶剤の蒸発だ
けで塗膜を形成するラッカー型の乾燥機構を有してい
る。本発明に係る防錆塗料組成物は硬化しないので、回
収した塗料ミスト固形分も硬化していない。その結果、
回収した塗料ミスト固形分は、溶解力の強い有機溶剤で
溶解することができる。
【0027】本発明に係る防錆塗料組成物は、上記各成
分を従来公知の混合機、分散機、撹拌機を用いて調製す
ることができる。このような装置としては、たとえば混
合・分散ミル、ペイントシェーカー、ホモジナイザーな
どが挙げられる。防錆塗料組成物の回収方法 次に、本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗料組成
物の回収方法を図1を用いて説明する。
【0028】図1は、本発明に係る回収・再利用が可能
な防錆塗料組成物を自動的かつ連続的に回収するのに用
いられる塗料回収装置の1例を示す模式図である。図1
に示す塗料回収装置1は、水洗式の湿式塗装ブース2
と、塗料分離機3と、回収塗料容器4とからなる。この
水洗式の湿式塗装ブース2は、吊り下げられた被塗装物
5の前方に配置されたスプレー塗装機6、被塗装物5の
後方に配置されたウォーターカーテン式塗料ミスト捕集
装置7、および塗料ミスト捕集装置7の上方から落下し
てくる水8を下方で収容する受容器9を具備している。
【0029】上記塗料分離機3は、受容器9に収容した
水8に含まれている塗料ミスト10の塗料固形分を分離
するためのマグネットロール11を備え、かつ、マグネ
ットロール11表面に接するように掻き取り板12が取
り付けられている。上記回収塗料容器4は、塗料分離機
3で分離した塗料固形分13を収容するようになってい
る。
【0030】本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗
料組成物の回収方法では、上記のような塗料回収装置に
おいて、まず、上述した本発明に係る回収・利用が可能
な、酸化鉄(B)を含む防錆塗料組成物を、吊り下げら
れた被塗装物5にスプレー塗装機6で吹き付けた際に、
オーバースプレーされた塗料ミスト10を、ウォーター
カーテン式塗料ミスト捕集装置7で捕集し、捕集した水
8を受容器9に収容する。
【0031】次いで、受容器9に収容された塗料ミスト
10を含む水8を、吸込み用ポンプ21により吸込みパ
イプ22を介して、塗料分離機3に送る。塗料分離機3
に送られてきた塗料ミスト10を含む水8から塗料固形
分中の酸化鉄(B)を塗料分離機3のマグネットロール
11のマグネットで吸着し、さらに掻き取り板12でマ
グネットロール11の表面から酸化鉄(B)を掻き取る
ことにより、酸化鉄(B)を含む塗料固形分13を自動
的かつ連続的に回収塗料容器4内に回収する。この回収
した塗料固形分13は水分を含んでいるので、水分を除
去してから再利用する。
【0032】また、塗料分離機3の中に備えられたマグ
ネットロール11により塗料固形分13と分離された水
は、吐出し用ポンプ23により吐出しパイプ24を介し
て受容器9に再び戻され、ポンプ25によりウォーター
カーテンを形成する。このように、塗料ミスト10を捕
集する水8は、塗料ミスト捕集装置7、受容器9、塗料
分離機3、受容器9、塗料ミスト捕集装置7の順に循環
する。このように循環する水8を循環水と称する。
【0033】上記のような、本発明に係る回収・再利用
が可能な防錆塗料組成物の回収方法によれば、塗料ミス
ト固形分を自動的かつ連続的に回収することができる。回収した塗料固形分の再利用 上記のようにして回収した塗料固形分は、塗料固形分に
含まれている水分を除去した後、有機溶剤たとえばメチ
ルエチルケトン、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート等を主成分と
した可溶性シンナーを用い、撹拌装置で常温にて溶解さ
せる。
【0034】その際の回収した塗料固形分と可溶性シン
ナーの割合は、回収した塗料固形分100重量部に対し
て、可溶性シンナー50〜200重量部とする。次い
で、可溶性シンナーに溶解させた塗料をボールミル、サ
ンドミル等の塗料製造装置にて分散させた後、ろ過を行
なうことにより再利用可能な塗料が得られる。
【0035】このようにして得られた塗料をそのまま使
用することも可能であるが、そのまま使用すると、湿式
ブース内の循環水に含まれる不純物等も、この再利用可
能な塗料に含まれているため、得られる塗膜は品質が低
下する。したがって、塗膜の品質を維持するために、再
利用可能な塗料をそのまま単独で用いずに、新しい防錆
塗料組成物に加えて使用することが好ましい。
【0036】新しい防錆塗料組成物に加える再利用可能
な塗料の割合は、用途別に選定できるが、新しい防錆塗
料組成物と同等の品質を有する塗膜を得るためには、た
とえば上記の回収した塗料固形分をその塗料固形分と同
重量の可溶性シンナーに溶解させた場合、新しい防錆塗
料組成物100重量部に対して約20重量部である。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る回収・再利用が可能な防錆
塗料組成物は、有機溶剤に可溶で、かつ、有機溶剤の揮
発により塗膜を形成する高分子量エポキシ樹脂(A)と
磁性を有する酸化鉄(B)とを特定の割合で含有してい
るので、マグネットを利用してオーバースプレーされた
塗料ミストの塗料固形分を自動的かつ連続的に回収する
ことが可能である。しかも、その回収された塗料固形分
は、本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗料組成物
に再利用することできる。
【0038】本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗
料組成物の回収方法によれば、オーバースプレーされた
塗料ミストの塗料固形分を自動的かつ連続的に回収する
ことができる。しかも、循環水に捕集された塗料ミスト
の塗料固形分が塗料分離機により分離されるので、循環
水の交換する回数を減らすことができ、廃水処理費用を
節約できる。また、湿式塗装ブース内の清掃回数を減ら
すことができる。たとえば従来、湿式塗装ブース内の清
掃を週1回行なっていたのが、月1回の清掃で済むの
で、清掃費を大幅に節約することができる。
【0039】本発明に係る回収・再利用が可能な防錆塗
料組成物の回収方法を採用して得られた塗料ミストの塗
料固形分を再利用すれば、オーバースプレーした塗料ミ
ストの廃棄物が出ないため、その処理費用が不要とな
る。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではな
い。
【0041】
【実施例1】高分子量エポキシ樹脂(固形分)100重
量部、四三酸化鉄1重量部、着色顔料としてカーボンブ
ラック5重量部、体質顔料としてケイ酸マグネシウム3
0重量部、防錆顔料としてリン酸亜鉛20重量部、顔料
分散剤ないし表面調整剤としてディスパロンKS-86
0(商品名;楠本化成(株)製)2重量部、および有機
溶剤(キシレンとメチルエチルケトンとブチルセロソル
ブとの混合溶剤;キシレン/メチルエチルケトン/ブチ
ルセロソルブ(重量比)=60/20/20)100重
量部をペイントシェーカーを用いて混合し、防錆塗料組
成物を得た。
【0042】この防錆塗料組成物を上記有機溶剤で20
秒/20℃#4フォードカップに粘度調整した後、SP
CC−SD鋼板に、乾燥膜厚が20±3μmになるよう
にエアースプレーし、60℃で20分強制乾燥し、さら
に室温で7日放置後、この塗装鋼板について耐塩水噴霧
性試験および耐水性試験を下記の方法に従って行ない、
塗膜の品質を評価した。その結果を第1表に示す。 (1)耐塩水噴霧性試験 カッターナイフの刃先で、上記塗装鋼板の塗膜の上から
鋼板の素地に達するように交差する2本の対角線を引い
た試験片を用い、JIS K 5400(塗料一般試験
方法)に従って連続480時間耐塩水噴霧性試験を行な
い、塗膜上の錆、膨れおよび剥がれの有無を対角線の片
側よりの腐食生成物が3mm以内のものを合格と評価し
た。 (2)耐水性試験 JIS K 5400(塗料一般試験方法)に従って、
水温40℃の条件で連続240時間耐水性試験を行な
い、試験時間終了後、この試験方法に定められている塗
膜の付着性試験の方法に従って塗膜の付着性試験を行な
い、8点以上を合格とした。
【0043】また、上記のようにして得られた防錆塗料
組成物について、上述した図1に示すような装置を用い
て、オーバースプレーされた塗料ミストの塗料固形分の
マグネット付着性の評価を下記の方法に従って行なっ
た。その結果を第1表に示す。 <マグネット付着性の評価方法>1リットル容量のガラ
ス製ビーカーに水道水900ml入れ、凝集剤(商品名
マグナス WTW607/101=10/1、パーカー
コーポレーション製)を5.4g加え、マグネットスタ
ーラーを用いて水道水を撹拌し続けた。このビーカー内
の凝集剤を含む水道水に、1時間毎に実施例1の上記防
錆塗料組成物で用いられている有機溶剤と同じ有機溶剤
で20秒/20℃#4フォードカップに希釈し、撹拌し
ながら防錆塗料組成物を1時間毎に10mlづつ滴下
し、10時間で100ml滴下した。
【0044】さらに、この溶液の撹拌を24時間続けた
後、静止させ、1リットル容量のガラスビーカー表面に
浮遊した塗料の固まりにマグネットを近づけて付着状況
を観察し、マグネット付着性を評価した。また、回収し
た塗料の再利用性の評価を下記の方法に従って行なっ
た。その結果を第1表に示す。 <再利用性の評価方法>マグネット付着性の評価方法の
場合と同様にして得られた1リットル容量のガラスビー
カー表面に浮遊した塗料の固まりをマグネットで吸着
し、さらに防錆塗料組成物における有機溶剤と同じ有機
溶剤を同重量比で混合し、実験用塗料試作機ペイントシ
ェーカーで分散させた。
【0045】次いで、この分散させた溶液を、上記有機
溶剤と同じ有機溶剤で20秒/20℃#4フォードカッ
プに希釈した後、テスト板にエアースプレーし、得られ
た塗膜の外観を観察し、回収した塗料の再利用性の評価
を行なった。
【0046】
【実施例2】実施例1の防錆塗料組成物の調製におい
て、四三酸化鉄の配合量を50重量部とした以外は、実
施例1と同様にして、防錆塗料組成物を調製した。以
下、この防錆塗料組成物を用い、実施例1と同様に、塗
膜の品質の評価、オーバースプレーされた塗料ミストの
塗料固形分のマグネット付着性の評価、および回収した
塗料の再利用性の評価を上記方法に準じて行なった。そ
の結果を第1表に示す。
【0047】
【実施例3】実施例1の防錆塗料組成物の調製におい
て、四三酸化鉄の配合量を100重量部とした以外は、
実施例1と同様にして、防錆塗料組成物を調製した。以
下、この防錆塗料組成物を用い、実施例1と同様に、塗
膜の品質の評価、オーバースプレーされた塗料ミストの
塗料固形分のマグネット付着性の評価、および回収した
塗料の再利用性の評価を上記方法に準じて行なった。そ
の結果を第1表に示す。
【0048】
【比較例1】実施例1の防錆塗料組成物の調製におい
て、四三酸化鉄を用いなかった以外は、実施例1と同様
にして、塗料組成物を調製した。以下、この塗料組成物
を用い、実施例1と同様に、塗膜の品質の評価、オーバ
ースプレーされた塗料ミストの塗料固形分のマグネット
付着性の評価、および回収した塗料の再利用性の評価を
上記方法に準じて行なった。その結果を第1表に示す。
【0049】
【比較例2】実施例1の防錆塗料組成物の調製におい
て、四三酸化鉄の配合量を150重量部とした以外は、
実施例1と同様にして、防錆塗料組成物を調製した。以
下、この防錆塗料組成物を用い、実施例1と同様に、塗
膜の品質の評価、オーバースプレーされた塗料ミストの
塗料固形分のマグネット付着性の評価、および回収した
塗料の再利用性の評価を上記方法に準じて行なった。そ
の結果を第1表に示す。
【0050】
【比較例3】実施例1の防錆塗料組成物の調製におい
て、四三酸化鉄の配合量を50重量部とし、高分子量エ
ポキシ樹脂(固形分)100重量部の代わりにフェノー
ル変性アルキド樹脂(固形分)100重量部を用い、か
つ、実施例1の有機溶剤100重量部の代わりに、キシ
レンとn−ブタノールとからなる混合溶剤(キシレン/
n−ブタノール(重量比)=90/10)50重量部を
用いた以外は、実施例1と同様にして、防錆塗料組成物
を調製した。
【0051】以下、この防錆塗料組成物を用い、実施例
1と同様に、塗膜の品質の評価、オーバースプレーされ
た塗料ミストの塗料固形分のマグネット付着性の評価、
および回収した塗料の再利用性の評価を上記方法に準じ
て行なった。その結果を第1表に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【実施例4】高分子量エポキシ樹脂(固形分)100重
量部、四三酸化鉄40重量部、着色顔料としてカーボン
ブラック5重量部、体質顔料としてケイ酸マグネシウム
40重量部、防錆顔料としてリン酸亜鉛30重量部、顔
料分散剤ないし表面調整剤としてアンチテーラーU(商
品名;BYK−ケミー(株)製)2重量部、および有機
溶剤(キシレンとメチルエチルケトンとブチルセロソル
ブとの混合溶剤;キシレン/メチルエチルケトン/ブチ
ルセロソルブ(重量比)=60/20/20)100重
量部をガラスビーズミルを用いて混合し、防錆塗料組成
物(1)を得た。
【0054】この防錆塗料組成物(1)を上記有機溶剤
で20秒/20℃#4フォードカップに希釈し、前記の
マグネット付着性の評価方法および再利用性の評価方法
により浮遊した塗料の固まりを得た後、実験用塗料試作
機ペイントシェーカーにより分散させ、濾過し、有機溶
剤類で20秒/20℃#4フォードカップに希釈し、再
使用可能な塗料(2)とした。
【0055】上記の新しい防錆塗料組成物(1)100
重量部に対して、再使用可能な塗料(2)を20重量部
を配合した防錆塗料組成物について、実施例1と同様に
して、塗膜の品質(耐塩水噴霧性、耐水性(水温40
℃))の評価を行なった。その結果を第2表に示す。
【0056】
【比較例4】実施例4において、新しい防錆塗料組成物
(1)100重量部に対して、再使用可能な塗料(2)
を40重量部を配合した防錆塗料組成物を用いた以外
は、実施例4と同様に行なった。結果を第2表に示す。
【0057】
【比較例5】実施例4において、新しい防錆塗料組成物
(1)100重量部に対して、再使用可能な塗料(2)
を60重量部を配合した防錆塗料組成物を用いた以外
は、実施例4と同様に行なった。結果を第2表に示す。
【0058】
【比較例6】実施例4において、新しい防錆塗料組成物
(1)100重量部に対して、再使用可能な塗料(2)
を100重量部を配合した防錆塗料組成物を用いた以外
は、実施例4と同様に行なった。結果を第2表に示す。
【0059】
【実施例5】実施例4において、新しい防錆塗料組成物
(1)のみを用い、再使用可能な塗料(2)を用いなか
った以外は、実施例4と同様に行なった。結果を第2表
に示す。なお、第2表中、耐塩水噴霧性の数値は、実施
例1に記載した(1)耐塩水噴霧性試験で、腐食生成物
が3mmになるまでの時間とした。
【0060】また、第2表中の耐水性(40℃)の数値
は、実施例1に記載した(2)耐水性試験で120時間
毎に調べ、塗膜の付着性試験を行ない、8点以上になる
までの試験時間とした。
【0061】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る回収・再利用が可能な防
錆塗料組成物を自動的かつ連続的に回収するのに用いら
れる塗料回収装置の1例を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・ 塗料回収装置 2・・・ 水洗式の湿式塗装ブース 3・・・ 塗料分離機 4・・・ 回収塗料容器 5・・・ 被塗装物 6・・・ スプレー塗装機 7・・・ ウォーターカーテン式塗料ミスト捕集装置 8・・・ 水 9・・・ 受容器 10・・・ 塗料ミスト 11・・・ マグネットロール 12・・・ 掻き取り板 13・・・ 塗料固形分 21・・・ 吸込み用ポンプ 22・・・ 吸込みパイプ 23・・・ 吐出し用ポンプ 24・・・ 吐出し用パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 303 B05D 7/24 303B C09D 5/08 C09D 5/08 163/02 163/02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶剤に可溶で、かつ、有機溶剤の揮発
    により塗膜を形成する高分子量エポキシ樹脂(A)と、
    酸化鉄(B)と、有機溶剤(C)とを含有してなり、か
    つ、酸化鉄(B)/高分子量エポキシ樹脂(A)の固形
    分の重量比が1/100〜100/100であることを
    特徴とする回収・再利用が可能な防錆塗料組成物。
  2. 【請求項2】さらに、着色顔料を含有していることを特
    徴とする請求項1に記載の防錆塗料組成物。
  3. 【請求項3】さらに、体質顔料を含有していることを特
    徴とする請求項1または2に記載の防錆塗料組成物。
  4. 【請求項4】さらに、防錆顔料を含有していることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防錆塗料組成
    物。
  5. 【請求項5】前記高分子量エポキシ樹脂(A)が、ビス
    フェノールAとエピクロルヒドリンとから合成されるビ
    スフェノールA型エポキシ樹脂を、窒素化合物と反応さ
    せて得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、
    該エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)が3,000〜
    9,000であり、重量平均分子量(Mw)が10,0
    00〜30,000であることを特徴とする請求項1に
    記載の防錆塗料組成物。
  6. 【請求項6】吊り下げられた被塗装物の前方に配置され
    たスプレー塗装機、該被塗装物の後方に配置されたウォ
    ーターカーテン式塗料ミスト捕集装置、および該塗料ミ
    スト捕集装置の上方から落下してくる水を下方で収容す
    る受容器を具備した水洗式の湿式塗装ブースと、 受容器に収容した水に含まれている塗料ミストの塗料固
    形分を分離するためのマグネットロールを備え、かつ、
    該マグネットロール表面に接するように掻き取り板が取
    り付けられている塗料分離機と、 該塗料分離機で分離した塗料固形分を収容する回収塗料
    容器とを具備した塗料回収装置を用いる防錆塗料組成物
    の回収方法であり、 下記の酸化鉄(B)を含有する防錆塗料組成物を、前記
    吊り下げられた被塗装物に前記スプレー塗装機で吹き付
    けた際に、オーバースプレーされた塗料ミストを、前記
    ウォーターカーテン式塗料ミスト捕集装置で捕集し、捕
    集した水を前記受容器に収容し、 次いで、前記受容器に収容された塗料ミストを含む水か
    ら前記塗料固形分中の酸化鉄(B)を前記塗料分離機の
    マグネットロールのマグネットで吸着し、さらに前記掻
    き取り板で前記マグネットロールの表面から酸化鉄
    (B)を掻き取ることにより、前記酸化鉄(B)を含む
    塗料固形分を自動的かつ連続的に前記回収塗料容器内に
    回収するようにしたことを特徴とする防錆塗料組成物の
    回収方法; 防錆塗料組成物:有機溶剤に可溶で、かつ、有機溶剤の
    揮発により塗膜を形成する高分子量エポキシ樹脂(A)
    と、酸化鉄(B)と、有機溶剤(C)とを含有してな
    り、かつ、酸化鉄(B)/高分子量エポキシ樹脂(A)
    の固形分の重量比が1/100〜100/100であ
    る、回収・再利用が可能な防錆塗料組成物。
  7. 【請求項7】前記防錆塗料組成物が、さらに、着色顔料
    を含有していることを特徴とする請求項6に記載の防錆
    塗料組成物の回収方法。
  8. 【請求項8】前記防錆塗料組成物が、さらに、体質顔料
    を含有していることを特徴とする請求項6または7に記
    載の防錆塗料組成物の回収方法。
  9. 【請求項9】前記防錆塗料組成物が、さらに、防錆顔料
    を含有していることを特徴とする請求項6〜8のいずれ
    かに記載の防錆塗料組成物の回収方法。
  10. 【請求項10】前記高分子量エポキシ樹脂(A)が、ビ
    スフェノールAとエピクロルヒドリンとから合成される
    ビスフェノールA型エポキシ樹脂を、窒素化合物と反応
    させて得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂であ
    り、該エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)が3,00
    0〜9,000であり、重量平均分子量(Mw)が1
    0,000〜30,000であることを特徴とする請求
    項6に記載の防錆塗料組成物の回収方法。
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