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JP2001041895A5 - - Google Patents

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JP2001041895A5
JP2001041895A5 JP1999218091A JP21809199A JP2001041895A5 JP 2001041895 A5 JP2001041895 A5 JP 2001041895A5 JP 1999218091 A JP1999218091 A JP 1999218091A JP 21809199 A JP21809199 A JP 21809199A JP 2001041895 A5 JP2001041895 A5 JP 2001041895A5
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Description

【書類名】 明細書
【発明の名称】 米粒品位判別装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源からの光線を透過する材料で形成される粒状物保持手段と、該粒状物保持手段に供給した米粒に少なくとも4方向から斜光光線を照射するように複数に区分した第1の光源と、該光源から前記米粒に照射して得られた斜光透過画像を取得する第1の撮影手段と、前記光源のそれぞれを独立した電源系統に形成してオン・オフ制御を行う光源駆動手段と、該光源駆動手段により前記光源を順次米粒に照射して得られた複数の斜光透過画像信号を1つに合成し、米粒の胴割に関連する光学情報に変換する画像処理部と、該画像処理部により得られた光学情報に基づいて胴割を判別する演算制御手段と、該演算制御手段から得られた米粒の胴割判別結果及び前記画像処理部から得られた光学情報を同時に表示又は印字する表示手段とを備えたことを特徴とする米粒品位判別装置。
【請求項2】
前記第1の光源の対向位置に設けて米粒に光線を照射する第2の光源と、少なくとも米粒の透過光の基準となる背景板と、前記第1の撮影手段の対向位置に設けて米粒の反射画像及び透過画像を取得する第2の撮影手段とを備え、前記第1及び第2の撮影手段により得られた複数の画像信号を、前記画像処理部により米粒の品位に関連する光学情報に変換し、この光学情報に基づき前記演算制御手段により米粒の品位を判別し、当該品位判別結果及び光学情報を前記表示手段により同時に表示又は印字してなる請求項1記載の米粒品位判別装置。
【請求項3】 前記第1の撮影手段は、前記粒状物保持手段の上方に設けられ、米粒表面の反射画像、米粒表面の透過画像又は複数の斜光透過画像を撮像するとともに、前記第2の撮影手段は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ、米粒裏面の反射画像及び米粒裏面の透過画像を撮像してなる請求項2記載の米粒品位判別装置。
【請求項4】 前記第1の光源は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ、米粒の裏面を照射するとともに、前記第2の光源は、前記粒状物保持手段の上方に設けられ、米粒の表面を照射してなる請求項2記載の米粒品位判別装置。
【請求項5】 前記背景板は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ下部反射光用背景板、下部透過光用背景板及び斜光透過光用背景板と、前記粒状物保持手段の上方に設けられ上部反射光用背景板及び上部透過光用背景板とから構成される請求項2記載の米粒品位判別装置。
【請求項6】 前記第1及び/又は第2の光源を円環型の光源に形成してなる請求項1又は請求項2に記載の米粒品位判別装置。
【請求項7】 前記粒状物保持手段は、試料採取孔のない回転円盤に形成してなる請求項1又は請求項2に記載の粒状物品位判別装置。
【請求項8】 前記粒状物保持手段は、米粒を単層状態で複数列に並ばせるスライド板に形成てなる請求項1又は請求項2に記載の粒状物品位判別装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、米粒の品位(品質)を分析する米粒品位判別装置に関する。
【0002】
【従来技術】
【0003】
従来の米粒品位判別装置の一例として、特開平9-292344号公報に開示されたものがある。これは米粒サンプル中に含まれる整粒、未熟粒、被害粒及び着色粒などの品位に基づいて、その粒数を演算するものであり、外周縁に複数個の試料採取孔を設けた円盤を回転させて、試料採取孔の試料米粒一粒ごとに光を照射し、米粒の反射光量や透過光量を受光するようにしている。そして、米粒の検知部は、円盤の上方に設けられ、米粒の垂直反射光量を長波長成分と短波長成分に分光して、それぞれの波長の光量を受光する2つの受光素子と、円盤の下方に設けられ、垂直透過光量を受光する垂直透過光受光素子と、米粒の斜方透過光量を受光する胴割れ検出用受光素子とから構成されている。そして、これら4つの受光素子により受光した光量から判別データを演算し、この判別データとあらかじめ定めた判別アルゴリズムによって、米粒一粒毎の品位を決定するものである。
【0004】
また、複数のサンプル米粒の画像を撮影して画像データを得ることにより、画像データから米粒の輪郭を判別し、この輪郭と輪郭で決定された米粒画像の色彩と、さらに、あらかじめ決定された判別アルゴリズムとによって米粒の品位を決定す品位判別装置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平9-292344号公報におけ品位判別装置においては、米粒の検出部、特に米粒の胴割れを検出する受光素子が、米粒の斜め方向から照射した斜方透過光量を受光する1つの胴割れ検出用受光素子を備えているが、胴割れ検出時に十分な光学情報を得ているとは言えなかった。つまり、胴割粒とは胚乳部に亀裂を生じている粒をいうのであって、その程度は、(1)横一条の亀裂がすっきりとおっている粒、(2)完全にとおっていない亀裂が片面横に2条、他面からみて横2条の粒で発生部位の異なる粒、(3)完全にとおっていない亀裂が片面横に3条以上生じている粒、(4)亀裂のいかんに問わず、縦に亀裂が生じている粒、(5)亀甲型の亀裂の生じている粒などの5段階に分けられ、上記従来技術では、1つの胴割れ検出用受光素子のみで光学情報を取り込むから、片面の亀裂を見落としていたり、縦の亀裂を見落とす虞(おそれ)があった。
【0006】
また、後者のサンプル米粒の画像を撮影して画像データを得る構成の品位判別装置であっても、米粒の片面だけから光学情報を得る方法は、高精度の胴割れ判別を維持することができなかった。
【0007】
本発明は上記問題点にかんがみ、穀粒の表裏両面の分析を行なって、特に胴割れ検出の精度を向上させることのできる穀粒品位判別装置を提供することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明は、光源からの光線を透過する材料で形成される粒状物保持手段と、該粒状物保持手段に供給した米粒に少なくとも4方向から斜光光線を照射するように複数に区分した第1の光源と、該光源から前記米粒に照射して得られた斜光透過画像を取得する第1の撮影手段と、前記光源のそれぞれを独立した電源系統に形成してオン・オフ制御を行う光源駆動手段と、該光源駆動手段により前記光源を順次米粒に照射して得られた複数の斜光透過画像信号を1つに合成し、米粒の胴割に関連する光学情報に変換する画像処理部と、該画像処理部により得られた光学情報に基づいて胴割を判別する演算制御手段と、該演算制御手段から得られた米粒の胴割判別結果及び前記画像処理部から得られた光学情報を同時に表示又は印字する表示手段とを備える、という技術的手段を講じた。
【0009】
これにより、粒状物保持手段に供給された米粒は、光源により斜光光線が照射されるが、光源駆動手段により、複数に区分した光源を順次点灯させて多方向から斜光光線が照射される。例えば、米粒の長さ方向両端及び幅方向両端の4方向のそれぞれ光を照射することができ、光源から遠い場合の光量不足による影や、米粒どうしの重なりによる影や、粒状物保持手段の影を防止することができ、片面の亀裂を見落としたり、縦の亀裂を見落とすことがなく、多方向から斜光画像が取得され、胴割れ粒の特徴項目を抽出して高精度の胴割れ判別をすることができる。
【0010】
そして、前記第1の光源の対向位置に設けて米粒に光線を照射する第2の光源と、少なくとも米粒の透過光の基準となる背景板と、前記第1の撮影手段の対向位置に設けて米粒の反射画像及び透過画像を取得する第2の撮影手段とを備え、前記第1及び第2の撮影手段により得られた複数の画像信号を、前記画像処理部により米粒の品位に関連する光学情報に変換し、この光学情報に基づき前記演算制御手段により米粒の品位を判別し、当該品位判別結果及び光学情報を前記表示手段により同時に表示又は印字するので、粒状物保持手段に供給された米粒は、第1及び第2の光源からの光線が米粒の表裏両面に照射され、第1及び第2の撮影手段により表裏両面の反射画像信号及び表裏両面の透過画像信号を取得することができて、撮影手段の視点を異にして米粒の画像信号を得ることができる。そして、これら複数の画像から胴割粒以外の米粒の特徴項目を抽出することができる。例えば、米粒の片面だけにわずかに黒点があれば被害粒と判別し、米粒の品位判別を正確に行い、分析結果の精度を向上させることができる。また、米粒から得られる画像信号によって品位判別し、この画像信号からサンプル画像を作成し、これらを同時に印刷・表示するようにしたので、品位判別結果としての信頼性が向上する。
【0011】
前記第1の撮影手段は、前記粒状物保持手段の上方に設けられ、米粒表面の反射画像、米粒表面の透過画像又は複数の斜光透過画像を撮像するとともに、前記第2の撮影手段は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ、米粒裏面の反射画像及び米粒裏面の透過画像を撮像するので、少なくとも2台のカメラにより米粒の表面反射画像、表面透過画像、裏面反射画像、裏面透過画像及び複数の斜光透過画像を得ることができるので、簡単な構成で米粒の品位判別が正確に行えるようになる。
【0012】
前記第1の光源は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ、米粒の裏面を照射するとともに、前記第2の光源は、前記粒状物保持手段の上方に設けられ、米粒の表面を照射するので、米粒の表面反射光、表面透過光、裏面反射光、裏面透過光を得ることができる。そして、これらをカメラにより画像信号として取得することができる。
【0013】
前記背景板は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ下部反射光用背景板、下部透過光用背景板及び斜光透過光用背景板と、前記粒状物保持手段の上方に設けられ上部反射光用背景板及び上部透過光用背景板とから構成されるので、下部反射画像、下部透過画像、多方向からの斜光透過画像、上部反射画像及び上部透過画像を逐次取得する際に、各画像に最適な背景板を選択することができる。
【0014】
【0015】
さらに、前記第1及び/又は第2の光源を円環型の光源に形成すると、円環型の光源中央に測定点を位置させると、測定点に対し全方向(360°)から光が照射されることになり、米粒どうしの重なりや、粒状物保持手段の影を防止することができ、鮮明な画像信号を取得することができる。
【0016】
前記粒状物保持手段は、試料採取孔のない回転円盤に形成すると、該回転円盤上の一端から供給した米粒を測定点に連続して移送し、該測定点上の米粒を前記撮影手段により複数の画像信号を取得し、その後、前記回転円盤上の米粒を他端から連続して排出されるので、米粒の品位測定回数が多数あるときは、回転円盤を回転させるだけで新たな米粒を測定点に連続して移送し、測定済みの米粒を連続して排出することができ、測定時の操作が簡単になる。
【0017】
一方、前記粒状物保持手段を、米粒を単層状態で複数列に並ばせるスライド板に形成すると、撮影手段により複数の画像信号を取得する際に、スライド板に整然と並べられた状態の米粒の画像信号が得られるので、米粒が不揃(そろ)いの画像信号に比べて見苦しくなく、見た目がきれいな画像信号が得られる。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0022】
図1は米粒品位判別装置の制御ブロック図を示すものである。図1において、米粒品位判別装置1は、米粒の透過光による画像及び米粒からの反射光による画像取得し、複数個のサンプル米粒を撮像するカメラからなる撮影手段2と、該撮影手段2のカメラと接続され、該カメラによって撮影して得られた米粒の信号を、米粒の品位に関連する光学情報に変換するなどの画像処理を行う画像処理手段3(例えば「PCIバスボード」)と、該画像処理手段3により得られた光学情報に基づいて米粒品位を判別し、サンプル米粒の画像と品位に基づく粒数と粒数比とを同時に出力する演算制御手段4(例えば「パーソナルコンピュータなど」)と、該演算制御手段4から出力され画像と粒数及び粒数比とを印刷するプリンタ5と、これらを表示するカラーディスプレイ6とからなっている。画像処理手段3は市販の画像処理ボードであればよく、このボードを使用して画像処理を進めるための画像処理アプリケーションソフトウエアが演算制御手段4に備えられる。
【0023】
さらに詳述すると、撮影手段2となるカメラ内には、受光素子(例えば、512×440画素のエリアセンサー)を備え、このカメラによって撮影された信号が画像処理手段3に入力される。画像処理手段3は、入力された信号(NTSC信号)をアナログ・デジタル変換するA/D変換器3aと、変換されたデジタル信号を米粒の品位に関連する光学情報(例えば、YUV(明るさ、色差)信号やこのYUV信号を更に変換したHSI(色相、色彩、輝度)信号に変換する処理部3bと、所定の記憶容量(例えば、512×512画素のデータを40枚程度記憶できる容量)を備えた記憶部3cと、処理部3bの光学情報を画像で出力する出力ポート3dとを備えている。出力ポート3dにはカラーモニタ7が接続され、入力画像や画像処理手段3によって処理された画像を可視表示する。前記処理部3bの信号処理動作は、後述する演算制御手段4に記憶した画像処理アプリケーションによって作動される。
【0024】
演算制御手段4は、CPU(中央演算処理素子)4aを中心として、画像処理手段3の入出力ポートであるPCIバス4bと、プリンタ5に印刷データを出力する出力ポート4cと、品位判別の関係式やプログラム等を記憶させた読み出し専用記憶素子(以下「ROM」という)4dと、画像処理アプリケーションや画像データ等を記憶する読み出し書き込み記憶素子(以下「RAM」という)4eと、外部からデータを入力するための入力ポート4fとがそれぞれ接続してある。入力ポート4fにはキーボードやタッチパネルなどの入力部8が接続される。ところで、RAM4eに記憶される画像処理アプリケーションとしては、「VisualC++」(Microsoft社登録商標)などが利用される。したがって、撮影手段2のカメラによって撮影されたデータが信号処理手段3に入力されると、画像処理アプリケーションによって画像処理手段3の処理部3bが作動して、信号形態をNTSC信号からYUV信号に変換したり、更にYUV信号をHSI信号に変換する。また、このように変換された信号のどの部分を利用して品位判別のデータ処理をするかといった手順については、画像処理アプリケーションとは別にROM4dに記憶したプログラムによってその処理は制御される。
【0025】
次に、図2乃至図5を参照して撮影手段2を設置した測定部について説明する。図2は撮影手段を設置した測定部の内部構造を示す概略縦断面図であり、図3は測定部のフィーダと粒状物保持手段を示す平面図であり、特に、粒状物保持手段がガラス状円盤としたものである。図2及び図3で示すように、測定部
は主として、ステッピングモータ20の回転軸21に軸支されて回転する回転円盤22と、回転円盤22外周縁の一方側23に設置したフィーダ装置24(以下「フィーダ」という)と、回転円盤22外周縁の他方側に設置した撮影手段2の撮影ポイント26とから構成される。フィーダ24には、トラフ28の上方にサンプル米粒を貯留するホッパー29を備え、該ホッパー29からフィーダ24を介して回転円盤22の一方側に供給された米粒25は、モータ20の回転により他方側の撮影ポイント26に移動される。
【0026】
図4は粒状物保持手段の別実施形態を示す概略斜視図であり、粒状物保持手段をスライド板に形成したものである。スライド板7は、光源からの光線を透過する材料、例えば、アクリル樹脂製で形成し、米粒を単層状態で複数列に並ばせるように、溝部8を複数列設けている。そして、スライド板7への米粒の供給は、前記フィーダ装置24により行われ、底面にスライド板7と同様な溝部を形成するのが好ましい。測定開始時には、スライド板7が矢印A方向に移動して米粒が撮影ポイント26に移動され、測定終了時には、スライド板7が更に矢印A方向に移動して米粒を排出し、空になったスライド板7が矢印B方向に移動して新たな米粒が供給されることになる。
【0027】
このようなスライド板7上の米粒を、前記撮影手段により複数の画像信号を取得する構成にすると、スライド板7上に整然と並べられた状態の米粒の画像信号が得られ、米粒が不揃(そろ)いの画像信号に比べて見苦しくなく、見た目がきれいな画像信号が得られる。
【0028】
図2及び図4において、撮影ポイント26には、回転円盤22又はスライド板7に垂直な撮影視線27が設けられ、該撮影視線27の上方側に円環型の光源30と、カメラ31と、該カメラ31と光源30との間に設けたスリット32(図4では図示せず)とが設けられる。一方、撮影視線27の下方側には、同様の光源34と、カメラ35と、スリット36(図4では図示せず)とが配設されている。そして、カメラ31及びカメラ35は、それぞれスリット31,36を介して撮影ポイント26上に供給され、光源30,34により照明された米粒を撮影する。上記光源30,34はLEDを用い、その波長域を420nm〜700nmの可視光域とするのが好ましい。
【0029】
図5は、前記円環型の光源、特に、下部光源34の点灯の様子を示す概略図である。図5に示す円環型の下部光源34は、円環の中心角がほぼ90°になるように複数に区分し、1つの円環型光源34内に4つの独立した電源系統の光源34A,34B,34C,34Dを形成する。これにより、光源34A,34B,34C,34Dを順次点灯していけば、米粒へ照射する光線は円環型光源34の平面視で上下左右4方向から照射されることになる。
【0030】
次に、図2及び図6を参照して背景板について説明する。図6は測定部に設けた背景板の構成を示す平面図である。測定部の撮影ポイント26と光源30との間には、視線27を遮(さえぎ)るように背景板42が挿入され、撮影ポイント26と光源34との間には、視線27を遮るように背景板45が挿入される。背景板42は乳白色板40と黒色板41の2種類を一体に形成してあり、背景板45も同様に乳白色板43と黒色板44の2種類を一体に形成し、背景板42と背景板45とを入れ替え自在に形成してある。つまり、背景板42,45はステッピングモータ46の回転軸47によって軸支され、モータ46の回転によって背景板42(乳白色板40、黒色板41)、背景板45(乳白色板43、黒色板44)、背景板なし48とを回転自在に切り換えることができるように配設している。さらに、図7は光源34に設けた背景板の構成を示す平面図であり、光源34とスリット36との間には、視線27を遮るように黒色板からなる背景板49が入れ替え自在となるよう挿入され、ステッピングモータ50の回転軸51に軸支されて回転自在に形成してある。
【0031】
次に、上記構成の撮影手段2の制御手段について説明する。図8は、撮影手段2の制御装置を示すブロック図である。図8に示す制御60は、中央演算処理素子(CPU)61を中心にして、入出力ポート62と読み出し記憶素子(ROM)63と、読み出し書き込み記憶素子64(RAM)が接続されている。前記入出力ポート62には、モータ駆動部64と、フィーダ駆動部24と、光源駆動部65とがそれぞれ接続され、さらに、前記入出力ポート62に、上部カメラ31と、下部カメラ35とが接続されている。そして、モータ駆動部64には、回転円盤用モータ20と、背景板用モータ46と、背景板用モータ50が接続される。これら各モータ20,46,50は、あらかじめROM63に記憶されたプログラムによってCPU61から指令が送られ、各モータ20,46,50の回転が制御される。また、光源駆動部65には、上部光源30と、下部光源34のそれぞれが独立した光源34A,34B,34C,34Dとが接続されている。そして、あらかじめROM63に記憶されたプログラムによってCPU61から指令が送られ、光源30及び光源34A,34B,34C,34Dの点灯、消灯が制御される。上部カメラ31と下部カメラ35は、制御装置60からの指令によって撮影が行われ、撮影によって得られた画像データは、制御装置60の指令によって画像処理手段3に送出される。
【0032】
そして、図8に示されるROM63には、図9のフローチャートのようなプログラムが記憶されている。まず、図2に示すホッパー29からサンプル米粒を投入して測定を開始すると、フィーダ24が駆動するとともに(ステップ7−1)、モータ20が回転駆動して(ステップ7−2)、米粒はフィーダ24から回転円盤22に層状態で供給される。米粒が回転円盤22に円弧状で一定量供給されると、フィーダ24が停止されるとともに(ステップ7−3)、米粒が撮影ポイント26に到達すると回転円盤も停止する(ステップ7−4)(図3参照)。
【0033】
上部透過光の測定は、背景板用モータ46を所定量回転させて乳白色板43を視点27の位置に移動させ、下部側の光源34A,B,C,Dをすべて点灯するとともに、上部カメラ31により上方から米粒の透過光を撮影することで行われる(ステップ7−5)。そして、この画像データを画像処理手段3に送出する(このとき得られる画像データは、例えば450粒程度の粒状物の画像が存在する。)。
【0034】
上部反射光の測定は、背景板用モータ46を所定量回転させて黒色板44を視点27位置に移動させ、光源34A,B,C,Dをすべて消灯して上側の光源30を点灯するとともに、上部カメラ31により上方から米粒の反射光を撮影することで行われる(ステップ7−6)。そして、この画像データを画像処理手段3に送出する。
【0035】
同様に下部透過光の測定は、背景用モータ46を所定量回転させて乳白色板40を視点27位置に移動させ、上部側の光源30を点灯するとともに、下部カメラ35により下方から米粒の透過光を撮影することで行われる(ステップ7−7)。そして、この画像データを画像処理手段3に送出する。
【0036】
下部反射光の測定も同様に、背景用モータ46を所定量回転させて黒色板41を視点27位置に移動させ、光源30を消灯して下側の光源34A,B,C,Dをすべて点灯するとともに、下部カメラ35により下方から米粒の反射光を撮影することで行われる(ステップ7−8)。そして、画像データを画像処理手段3に送出する。
【0037】
最後に斜光透過光の測定は、背景用モータ46を所定量回転させて背景板なし48を視点27位置に移動し、背景板用モータ50を所定量回転させて黒色板49を視点位置に移動し、マルチプレクサなどにより光源34A,34B,34C,34Dを順次切り換えて点灯させて、上部カメラ31により米粒の斜光による透過光を撮影することで行われる(ステップ7−9)。
【0038】
この斜光透過光の測定を図5及び図10を用いて詳細に説明する。図10は胴割れ検出時のフローチャートを示したものである。図5を参照すると、光源34Aを点灯させたときの傾斜透過光は、光源に近い米粒について、横一条の亀裂面に光線が垂直に当たっていないので亀裂がうっすらと分かる。また、光源に遠い米粒について、光量が足りないため片側が影になってはっきり分からない。さらに、縦割れ粒については亀裂面に光線が垂直に当たっているので亀裂がはっきり分かる。光源34Bを点灯させたときの傾斜透過光は、光源に近い米粒について、横一条の亀裂面に光線が垂直に当たり亀裂がはっきり分かる。光源に遠い米粒について、光量が足りないため片側が影になってはっきり分からない。また、縦割れ粒について、亀裂面に光線が垂直に当たっていないので亀裂がうっすらと分かる。光源34Cを点灯させたときの傾斜透過光は、光源34Aとは反対側が影となり、縦割れ粒について亀裂がはっきり分かる。光源34Dを点灯させたときの傾斜透過光は、光源34Bとは反対側が影となり光源に近い米粒について亀裂がはっきり分かる。以上のように光源34Aから34Dの画像を合成すれば、精度良く胴割れを検出することができる。図10のフローチャートによれば、斜光透過光の測定を開始すると(7−9)、光源34Aを点灯させたときの取得画像として画像データを保存する(ステップ7−9−A)。次に、光源34Aを消灯し、光源34Bを点灯させたときの取得画像を画像データとして保存する(ステップ7−9−B)。同様に光源34Bを消灯し、光源34Cを点灯させたときの取得画像及び光源34Cを消灯し、光源34Dを点灯させたときの取得画像をそれぞれ画像データとして保存しておく(ステップ7−9−C、ステップ7−9−D)。そして、ステップ7−9−Aからステップ7−9−Dにより取得した4種類の画像を画面上で合成することにより(ステップ7−11)、米粒1粒について4方向からの光源により照射された画像が得られ、一方向光源による欠点であった光源からの距離による影や光量不足の影響を受けず、また、縦割の胴割れ粒であっても照射方向が4方向となるので、胴割れ検出の精度が向上する。そして、画像データを画像処理手段3に送出する。
【0039】
図9に示すステップ7−5からステップ7−9までの5画面の撮影が終了すると、回転円盤用モータ20を所定量回転させ、撮影済み米粒を排出手段(図示せず)に排出して測定を終了する(ステップ7−10)。なお、画像処理を行う演算制御手段4と、カメラの撮影タイミングを行う制御60とは電気的に連絡しておくことが好ましく、演算制御手段4の画像データ要求信号に応じてステップ7−5からステップ7−9までの動作を繰り返し実行するようにプログラムを記憶しておくと、自動化することができる。
【0040】
ステップ7−5からステップ7−9までの画像データは、画像処理手段3に送出され、演算制御手段4のROM4dに記憶されたプログラムに沿って画像処理される。
【0041】
まず、ステップ7−5及びステップ7−7に示した透過光による画像データの画像処理について図11により説明する。図11は画像処理のフローチャートを示したもので、演算制御手段4は、撮影されたサンプル米粒の透過画像データ(NTSC信号)を取り込み(ステップ8−1)、この透過画像データ(NTSC信号)をYUV(明るさ、色差)信号に変換して記憶部3cに記憶するよう指令する(ステップ8−2)。次に、演算制御手段4は、記憶部3cのYUV(明るさ、色差)信号のうち輝度信号を用いて、画素ごとに所定のしきい値を基準として2値化処理を指令する(ステップ8−3)。2値化処理すれば米粒の輪郭を図12のように把握することができるので、米粒の輪郭を抽出する処理を指令する(ステップ8−4)。これら画像データは複数個の米粒のデータを取り込んでいるので、米粒ごとに識別するため記号を付してラベリングを行う(ステップ8−5)。
【0042】
米粒の輪郭が得られると、輪郭内側の画素数から米粒の面積が得られ、画像処理にて図形の長軸と短軸とを決定して幅と長さを特定することができる(ステップ8−7)。さらに、YUV(明るさ、色差)信号のうち輝度信号を用いて、輝度信号からエッジ画像を抽出するよう指令する(ステップ8−6)。エッジ画像とは、輝度(明るさ)信号を微分処理して得られる画像であり、輝度(明るさ)の勾配があるところを信号として取り出すように処理されたものである。例えば、図13のように米粒の一部に着色がある場合又は内質に不透明な部分がある場合のように、米粒の輪郭部分や、他と色彩の異なる境界部分などは輝度(明るさ)の勾配が存在するので、これらをエッジ画像処理すると、図14のような画像に加工して取り出すことができる。次に、米粒の特徴を抽出するために、エッジ画像から、画素ごとの輝度(明るさ)について、米粒1粒ごとにエッジ画像信号のヒストグラムを作成する(ステップ8−8)。
【0043】
そして、輝度(明るさ)信号そのものからは、米粒1粒ごとに輝度(明るさ)信号のヒストグラムを作成するよう指令する(ステップ8−9)。
【0044】
上記ステップ8−7から得られた米粒の輪郭は形状情報とされ、YUV(明るさ、色差)信号、輝度(明るさ)信号、ステップ8−8で得られたエッジ画像のヒストグラム、ステップ8−9で得られた輝度信号のヒストグラムは光学情報とされる。以上5つの特徴項目は演算制御手段4のRAM4eに米粒1粒ごとに対応してラベル内に記憶する(ステップ8−10)。上記透過光による画像データからは、乳白色の背景板を透過した拡散光が、米粒の形状と米粒内質に関係する光として検出され、サンプル米粒の個々の形状と透過光量を検出することによって、米粒の形状に関係する特徴と透過光量の特徴を取得することができる。なお、ここで処理する輝度信号はモノクロ信号で可能である。
【0045】
次に、ステップ7−6及びステップ7−8に示した反射光による画像データの画像処理について図15により説明する。図15は画像処理のフローチャートを示したもので、演算制御手段4は、撮影されたサンプル米粒の反射画像データ(NTSC信号)を取り込み(ステップ12−1)、この反射画像データ(NTSC信号)をYUV(明るさ、色差)信号に変換して記憶部3cに記憶するよう指令する(ステップ12−2)。そして、演算制御手段4は、記憶部3cのYUV(明るさ、色差)信号をHSI(色相、色彩、輝度)信号に変換して記憶するように指令する(ステップ12−3)。次に、SI(色彩、輝度)信号を取り出してエッジ画像を抽出するよう指令する(ステップ12−4)。エッジ画像の内容については前述のとおりである。また、米粒の特徴を抽出するために、HSI(色相、色彩、輝度)信号からは米粒1粒ごとにHSI(色相、色彩、輝度)信号のヒストグラムを作成するよう指令する(ステップ12−5)。SI(色彩、輝度)信号のエッジ画像からは米粒1粒ごとにエッジ画像のヒストグラムを作成するよう指令する(ステップ12−6)。ここで、YUV(明るさ、色差)信号、HSI(色相、色彩、輝度)信号、ステップ12−5で得られたHSI信号のヒストグラム、ステップ12−6で得られたSI(色彩、輝度)信号のエッジ画像のヒストグラムが光学情報とされる。以上4つの特徴項目は演算制御手段4のRAM4eに記憶される。このとき、透過画像処理のとき付したラベルを流用して米粒1粒ごとにラベル内に記憶させてもよい。また、透過画像処理とは別に反射画像処理のラベルを付して、同じ米粒のデータとなるように対応させて記憶させてもよい。以上、反射光による画像データ、つまり黒色板を背景として米粒から得られる反射光からは、米粒の色彩に関係する光として検出され、サンプル米粒個々の反射光を検出することによって、米粒の色彩に関する特徴を取得することができる。なお、ここでの信号はカラー信号である。
【0046】
また、斜光透過画像データの画像処理について、図14乃至図16により説明する。図16は画像処理のフローチャートを示したもので、演算制御手段4は、4方向から撮影されるとともに、合成された斜光画像データ(NTSC信号)を取り込み(ステップ13−1)、この斜光画像データ(NTSC信号)をYUV(明るさ、色差)信号に変換して記憶部3cに記憶するよう指令する(ステップ13−2)。次に、演算制御手段4は、記憶部3cのYUV(明るさ、色差)信号のうち輝度信号を用いてエッジ画像を抽出する(ステップ13−3)。これを図17で説明すると、合成された斜光画像に明暗がくっきり現われたものは胴割粒であり、米粒内に亀裂が入っている。このとき、輝度(明るさ)に関する微分処理であるエッジ画像を抽出すると、図18に示すように、亀裂部分が粒状物を横断(あるいは縦断)する線として抽出できる。次に、粒状物の特徴を抽出するために、演算制御手段4は、エッジ画像をハフ変換して亀裂に伴う線を特定するよう指令する(ステップ13−4)。ここで、米粒のYUV(明るさ、色差)信号、ステップ13−3で得られたエッジ画像、ステップ13−4で得られたバフ変換した値が光学情報とされる。以上3つの特徴項目は演算制御手段4のRAM4eに記憶される。このとき、米粒1粒ごとのラベルは透過画像処理のときに付したラベルと対応させて流用するとよい。
【0047】
以上の透過光、反射光及び斜光による画像データにおいては、リファレンスとする基準板による基準光データの取得を省いたが、基準板の明るさや画像を基準データとして先に取り込んでおくことにより、各画像データを補正すること、より詳しくは、背景となる背景板の輝度や色彩を平均化することもできる。
【0048】
さて、米粒の品位判定であるが、図1のROM4d内にはあらかじ米粒品位関係式が記憶してある。この米粒品位関係式は、例えば、次のようにして求めてある。あらかじめ品位が既知の米粒から、前述した透過画像による米粒の面積(X
a)、円形度(Xa)、長さ(Xa)、幅(Xa)、米粒のエッジ画像の信号のヒストグラム(Xa)、米粒の輝度信号のヒストグラム(Xa)、反射画像による米粒のHSI信号のヒストグラム(Xa)、米粒のエッジ画像のヒストグラム(Xa)、斜光画像による米粒のエッジ画像をハフ変換した信号(Xa)得て、これらの情報を説明変数(Xa)とし、米粒の品位である完全粒(T)、未完粒(T)、整粒(T)、未熟粒(T)、死米(T)などを目的変数(Ta)として重回帰分析などの線形解析が行われる。上記以外にニューラルネットワークなどの非線形解析によって、品位が未知の米粒品位を求めるための米粒品位関係式を作ってもよい。つまり、品位が未知の米粒について、前記透過光画像や反射光画像あるいは斜光画像によって与えられた情報と、前記米粒品位関係式とにより、品位を特定することができるのである。なお、前記した各情報は一例であり、全ての情報を利用することが必要条件ではない。また線形解析や非線形解析については、公知の解析法が利用できる。
【0049】
さらに、画像処理後の演算制御手段4の制御プログラム全体について図19により説明する。図19は演算制御手段4の制御フローチャートである。まず、カメラ2からサンプル米粒の画像データを得て(ステップ16−1)、処理可能な画像データに変換して記憶部3cに記憶する(ステップ16−2)。ここで得た画像データは演算制御手段4と画像処理手段3とによって前述のとおり米粒ごとに画像処理され(ステップ16−3)、例えば450粒分の、画像処理された形状情報と光学情報が得られる。形状情報及び光学情報と、米粒品位関係式とによって、米粒のラベルごとに品位を演算特定し(ステップ16−4)、品位ごとの粒数を演算する(ステップ16−5)。さらに、品位ごとに粒数比を演算する(ステップ16−5)。反射画像データの処理で得た、例えば、YUV(明るさ、色差)信号による画像を区切って一粒ごとの画像データを得て、記憶部3cに記憶するよう画像処理手段に指令する(ステップ16−7)。ここでの画像処理は、まず透過光画像データによって前述のように米粒1粒ごとの外形状を判別し、この外形状に基づいて同じラベルの反射光画像データを一粒ごとに分割し、最終的に並べ替えるとよい。サンプル画像は、反射光画像データを利用して作成すると、色彩が明確であり視覚的によい。演算制御手段4では、求めた品位ごとの粒数と粒数比、及び一粒ごとの画像データ(例えば450粒分)を同時に、所定のフォーマットにして出力ポート4cからカラープリンター5あるいはカラーディスプレイ6に出力する(ステップ16−8)。このとき、印刷の一例として、図20に示すような穀粒の品位判別データが仕上がる。以上のように、本発明の実施の形態では、品位と品位ごとの粒数及び粒数比に加えて、画像として取得したサンプル粒状物のサンプル画像を付加して提供することができる。これにより、サンプル粒状物の撮影データによって品位判別が可能で、加えてサンプル画像も作成することができる。
【0050】
米粒として450粒全粒を画像として出力する場合は、前述のとおりでよいが、カラープリンター5による印刷紙面の大きさ又はディスプレイ6による解像度の関係から、米粒として100粒程度しか印刷、表示できない場合には、図21で示すように出力処理される。つまり、図19の(ステップ16−7)に代えて、図21に示す品位ごとの粒数比と印字・表示可能な粒数100粒とから品位ごとの粒数を算出する(ステップ18−7)。品位ごとの粒数に応じて、記憶部3cから該当の画像データを任意に選択する(ステップ18−8)。求めた品位ごとの粒数と粒数比、及び選択した画像データ100粒分を同時に、所定のフォーマットに設定するとともに、出力ポート4cからカラープリンター5又はカラーディスプレイ6に出力する(ステップ18−9)。このとき、印刷の一例として、図22に示すような穀粒の品位判別データが仕上がる。
【0051】
図21の別実施例として図23に示すものは、図19のステップ16−7に代えて、品位ごとの粒数比と印字・表示可能な粒数100粒とから品位ごとの粒数を算出するものである(ステップ20−7)。そして、記憶部3cの画像データから品位を代表する画像データを品位ごとに1個ずつ選択する(ステップ20−8)。次に、品位ごとの粒数と粒数比、及び品位を代表する画像データを粒数分複写して加工した画像データを、所定のフォーマットに設定するとともに、出力ポート4cからカラープリンター5又はカラーディスプレイ6に出力するのである(ステップ20−9)。
【0052】
なお、上記の米粒品位判別装置は胴割及び品位を判別できるものであるが、胴割検出の際に測定部に最低限必要な部品は、粒状物保持手段、多方向から照射できる光源及び撮影手段の3要素であり、品位検出の際に測定部に最低限必要な部品は、粒状物保持手段、多方向から照射できる光源、少なくとも米粒の透過光の基準となる背景板、及び撮影手段の4要素である。上述のように背景板として、反射光用背景板及び透過光用背景板など複数用いたが、透過光用背景板以外は、特に必須要素とするものではなく、あってもなくてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、粒状物保持手段に供給された米粒は、光源により斜光光線が照射されるが、光源駆動手段により、複数に区分した光源を順次点灯させて多方向から斜光光線が照射される。例えば、米粒の長さ方向両端側及び幅方向両端側の4方向のそれぞれ光を照射することができ、光源から遠い場合の光量不足による影や、米粒どうしの重なりによる影や、粒状物保持手段の影を防止することができ、片面の亀裂を見落としたり、縦の亀裂を見落とすことがなく、多方向から斜光画像が取得され、胴割れ粒の特徴項目を抽出して高精度の胴割れ判別をすることができる。
【0054】
そして、前記第1の光源の対向位置に設けて米粒に光線を照射する第2の光源と、少なくとも米粒の透過光の基準となる背景板と、前記第1の撮影手段の対向位置に設けて米粒の反射画像及び透過画像を取得する第2の撮影手段とを備え、前記第1及び第2の撮影手段により得られた複数の画像信号を、前記画像処理部により米粒の品位に関連する光学情報に変換し、この光学情報に基づき前記演算制御手段により米粒の品位を判別し、この米粒の品位判別結果及び光学情報を前記表示手段により同時に表示又は印字するので、粒状物保持手段に供給された米粒は、光源からの光線が米粒の表裏両面に照射され、撮影手段により表裏両面の反射画像信号及び表裏両面の透過画像信号を取得することができて、撮影手段の視点を異にして米粒の画像信号を得ることができる。そして、これら複数の画像から胴割粒以外の米粒の特徴項目を抽出することができる。例えば、米粒の片面だけにわずかに黒点があれば被害粒と判別し、米粒の品位判別を正確に行い、分析結果の精度を向上させることができる。また、米粒から得られる画像信号によって品位判別し、この画像信号からサンプル画像を作成し、これらを同時に印刷・表示するようにしたので、品位判別結果としての信頼性が向上する。
【0055】
前記第1の撮影手段は、前記粒状物保持手段の上方に設けられ、米粒表面の反射画像、米粒表面の透過画像又は複数の斜光透過画像を撮像するとともに、前記第2の撮影手段は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ、米粒裏面の反射画像及び米粒裏面の透過画像を撮像するので、少なくとも2台のカメラにより米粒の表面反射画像、表面透過画像、裏面反射画像、裏面透過画像及び複数の斜光透過画像を得ることができるので、簡単な構成で米粒の品位判別が正確に行えるようになる。
【0056】
前記第1の光源は、前記粒状物保持手段の下方に設けられ、米粒の裏面を照射するとともに、前記第2の光源は、前記粒状物保持手段の上方に設けられ、米粒の表面を照射するので、粒状物の表面反射光、表面透過光、裏面反射光、裏面透過光を得ることができる。そして、これらをカメラにより画像信号として取得することができる。米粒の品位判別の際は、そして、これらをカメラにより画像信号として取得することができる。
【0057】
前記背景板は、前記粒状物保持手段の下方に設けられた下部反射光用背景板、下部透過光用背景板及び斜光透過光用背景板と、前記粒状物保持手段の上方に設けられた上部反射光用背景板及び上部透過光用背景板とを備えたので、下部反射画像、下部透過画像、多方向からの斜光透過画像、上部反射画像及び上部透過画像を逐次取得する際に、各画像に最適な背景板を選択することができる。
【0058】
【0059】
さらに、前記光源を円環型の光源に形成すると、円環型の光源中央に測定点を位置させると、測定点に対し全方向(360°)から光が照射されることになり、米粒どうしの重なりや、粒状物保持手段の影を防止することができ、鮮明な画像信号を取得することができる。
【0060】
前記粒状物保持手段は、試料採取孔のない回転円盤に形成すると、該回転円盤上の一端から供給した米粒を測定点に連続して移送し、該測定点上の米粒を前記撮影手段により複数の画像信号を取得し、その後、前記回転円盤上の粒状物を他端から連続して排出され、米粒の品位測定回数が多数あるときは、回転円盤を回転させるだけで新たな米粒を測定点に連続して移送し、測定済みの米粒を連続して排出することができ、測定時の操作が簡単になる。
【0061】
一方、前記粒状物保持手段を、米粒を単層状態で複数列に並ばせるスライド板に形成すると、撮影手段により複数の画像信号を取得する際に、スライド板に整然と並べられた状態の米粒の画像信号が得られるので、米粒が不揃(そろ)いの画像信号に比べて見苦しくなく、見た目がきれいな画像信号が得られる。
【0062】
【0063】
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】
米粒品位判別装置の制御ブロック図である。
【図2】
撮影手段を設置した測定部の内部構造を示す概略縦断面図である。
【図3】
測定部のフィーダと粒状物保持手段を示す平面図である。
【図4】
粒状保持手段の別実施形態を示す概略斜視図である。
【図5】
円環型下部光源の点灯の様子を示す概略図である。
【図6】
背景板の構成を示す平面図である。
【図7】
背景板の配置と回転を示した平面図である。
【図8】
撮影手段の制御ブロック図である。
【図9】
撮影手段のフローチャートである。
【図10】
胴割れ検出時のフローチャートである。
【図11】
透過光の画像データの処理フローチャートである。
【図12】
透過光画像データを2値化処理して得られる画像の一例を示す図である。
【図13】
画像処理する前の透過光画像データの一例を示す図である。
【図14】
図11の画像をエッジ処理して得られる画像の一例を示す図である。
【図15】
反射光の画像データの処理フローチャートである。
【図16】
斜光画像データの処理フローチャートである。
【図17】
画像処理する前の斜光画像データの一例を示す図である。
【図18】
斜光画像データを画像処理して得られる画像の一例を示す図である。
【図19】
米粒品位判別装置のフローチャートである。
【図20】
印刷された品位判別の測定結果の一例である。
【図21】
サンプル画像の別の作成手順を示すフローチャートである。
【図22】
別のフローチャートで作成して印刷した品位判別の測定結果の一例である。
【図23】
サンプル画像の別の作成手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
米粒品位判別装置
2 カメラ
3 画像処理手段
4 演算制御手段
5 プリンタ
6 カラーディスプレイ
7 スライド板
8 溝部
20 ステッピングモータ
21 回転軸
22 回転円盤
23 一方側
24 フィーダ装置
25 米粒
26 撮影ポイント
27 撮影視線
28 トラフ
29 ホッパー
30 光源
31 カメラ
32 スリット
34 光源
35 カメラ
36 スリット
40 乳白色板
41 黒色板
42 背景板
43 乳白色板
44 黒色板
45 背景板
46 ステッピングモータ
47 回転軸
48 背景板なし
49 背景板
50 ステッピングモータ
51 回転軸
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