JP2000505024A - ポンプ式ディスペンサーのロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 容器（１４）から材料を小出しするための、ポンプ式ディスペンサー（１０）で使用するためのロッキング装置が開示されている。この装置は、少なくとも一つの歯（２２）が一体的に設けられたアクチュエーター（１２）と、アクチュエーター（１２）と摺動可能に係合するサポートリング（１８）とを含む。サポートリング（１８）は、少なくとも一つの周縁部スロット（２８，３０）を有した、少なくとも一つの周縁部（２４，２６）を一体的に含む。周縁部は、歯（２２）が周縁部スロット（２８，３０）と適切に配列されてアクチュエーター（１２）が動いて容器（１４）から材料を小出しできるようになるまで、アクチュエーター（１２）の動きを限定するためのものである。周縁部スロット（２８，３０）と歯（２２）との配列は、アクチュエーター（１２）上のアクチュエーター位置マークがサポートリング（１８）上のロック外しマークと一線に並ぶまでアクチュエーター（１２）を回転させることによって、達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 ポンプ式ディスペンサーのロック 発明の背景 １．発明の技術分野 本発明は、容器製品のチャイルドロックに関する。より詳しくは本発明は、ポ ンプ式ディスペンサーで使用するために設計されたチャイルドロックに関する。 ２．背景技術 流動体材料を容器内部から引き出すのに、消費者は、ポンプディスペンサーを 便利に使用する。これらのディスペンサーでは、圧力をかけて容器内部から材料 を引き出し、その材料を出口ノズルから押し出し、消費者が使えるようになって いる。これらのポンプディスペンサーによってポンプ機構が制御され、その結果 、消費者は、流動体や他の材料を制御しながら小出しする便利な方法を得た。 しかし残念なことに、これらのポンプ式ディスペンサーを使って小出ししたも のが、人体、動物、および環境形態に有害な材料である場合も多々ある。したが って、ポンプディスペンサーを不用意にポンピングしないように、特に子供が不 用意にポンピングしないように、これらのディスペンサーには、ロック装置をと りつける必要がある。しかしこれらのポンプ式ディスペンサーの構造によれば、 子供がポンプディスペンサーを作動しないようにして、なおかつ、大人はロック 装置を外せばディスペンサーから材料を容易にポンピングできるようになってい るロック装置を組み込ませることは、困難である。 従来のポンプディスペンサーを振り返ると明らかなとおり、材料がディスペン サーから不用意にポンピングされるのを効果的に防止し、なおかつ、使用者がロ ック装置を簡単に外し、ポンプディスペンサーから材料をポンピングできるよう になっているロック装置をポンプディスペンサーに組み込まなければならない。 本発明は、従来のポンプディスペンサーの限界を克服した、便利で信頼性があり しかも安価なポンプディスペンサー使用のためのチャイルドロック装置を提供す る。さらに、本ロック装置は強制力で開けるというよりむしろ装置機構の協働作 用を利用して開けるので、高齢者や関節炎の人にも理想的である。発明の開示 したがって本発明の目的は、ポンプ式ディスペンサーで用いる、容器から材料 が不用意に小出しされないようにするための、チャイルドロック装置を提供する ことである。この装置は、少なくとも一つの歯が一体的に設けられたアクチュエ ーターと、少なくとも一つのサポートリングと一体的な周縁部を有するロック機 構とを含んでいる。アクチュエーターはサポートリングに摺動可能に係合する。 周縁部は、アクチュエーターがサポートリングと適切に配列されているとき歯が 周縁部を通過できるようにする、周縁部スロットを有する。周縁部は、ロック機 構が外れるまでアクチュエーターの動きを限定するために、歯に対する障害部と して機能する。アクチュエーター上のアクチュエーター位置マークおよびサポー トリングないしは容器上のロック外しマークがあると、係合が外しやすくなる。 これらのマークが一線上に並べられると、歯が周縁部スロットを通り、その結果 、ポンプが作動し製品が小出しできるようになる。 別の態様では、二つの周縁部が含まれ、各周縁部には周縁部スロットが設けら れており、そのスロットはサポートリングに沿った円周上の異なる位置に配され ている。これら二つの周縁部を接続する少なくとも一つのバイパス部材が含まれ ている。ここでこの部材の構造は、歯が下方周縁部と接触したときに、アクチュ エーターが第１の回転方向に回転した場合には歯が下方スロットに向かい、アク チュエーターが下方スロットから遠ざかるように反対の回転方向に動いた場合に は、そのバイパス部材に乗り上げてもう一度上方周縁部と接触するような構造に なっている。さらに、方向制御部材が含まれていてもよい。この制御部材は、ア クチュエーターが第１回転方向に回転することによって歯が上方周縁部スロット を通り、アクチュエーターが反対回転方向に回転した場合には歯が上方周縁部ス ロットを通らないように構成されている。さらにまた、下方周縁部が二つのバイ パス部材間にのみ延びている構造で、下方周縁部の不要部分を最初から除いてお いて、アクチュエーターをより簡単にロック位置に引き上げることができる。本 発明の目的としては、ポンプ式のディスペンサー用のチャイルドロックを提供す ること、製造が容易で安価なロックを提供すること、必要な部品が最少量ですむ ロックを提供すること、そして子供にとっては開けにくいものでありながら成人 や高齢者にとっては開けやすいロックを提供することである。本発明の他の目的 や利点は、添付図面と組み合わせた本発明のいくつかの態様を含んで述べている 以下の詳細な説明から、明らかとなろう。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明のチャイルドロックを含むディスペンシングポンプの斜視図 である。 第２図は、サポートリングから外れたアクチュエーターの斜視図である。 第３図は、ロック位置における、アクチュエーターの歯とサポートリングの周 縁との間の相互作用を示す断面図である。 第４ａ図、第４ｂ図および第４ｃ図は、本発明の周縁部と周縁部スロットの３ 種の異なる態様を表している。 第５図は、本発明の周縁部の変形例を表している。 第６図は、本発明の周縁部の別の変形例を表している。 第７図は、本発明の周縁部のさらに別の変形例を表している。好適な実施形態の説明 ここで本発明の詳細な実施形態を開示する。しかし、開示された詳細な実施形 態は単に本発明を例示しただけであって、実際には種々の形式をとって具体化さ れるものであることを理解しなければならない。したがって、ここに開示された 詳細は、限定するものとしてではなく、請求の範囲のための基礎として、そして 本発明をいかに製作および／または使用するかを当業者に示唆するための基礎と して、解釈されるべきものである。 第１図を参照すると、本発明のロック装置を含んだポンプディスペンサー１０ が開示されている。従来からのポンプディスペンサーと同様、本発明にも、押し 下げられて容器１４から材料を流すアクチュエーター１２が設けられている。押 圧された材料は、外側サポートリング１８に取り付けられた出口小出しノズル１ ６を通って出る。アクチュエーター１２が、容器１４内部から材料を引き出すポ ンプ機構（図示せず）を作動し、材料を出口ノズル１６から流れ出させる。多く の種類のポンプ機構がよく知られており、実用ポンプ機構も多様といえる。とに かく、アクチュエーター１２の上下運動によって圧が働いて、容器の内容物がポ ンプディスペンサー１０を通って流れて外部に出てくるようになっていることを 理解すべきである。ポンプ機構の例が、参考に本願に添付されたワス（Wass）ら による米国特許第４，８６７，３４７号、シュルツ（Schults）による米国特許 第４，９９１，７４６号でみつかる。 このことを考慮に入れて第２図を参照するとわかるように、本発明により、子 供がアクチュエーター１２を上下に動かして（つまりポンピングさせて）容器１ ４の内容物がポンプディスペンサー１０を通って流れてしまう事態を防止する、 ロック装置２０が提供される。第２図および第３図に示されたように、本発明の ロック装置２０は、内容物を容器１４から引き出して、その内容物を容器１４か ら小出しさせるための、アクチュエーター１２を含んでいる。アクチュエーター １２は、少なくとも一つの歯を一体的に含んでいる。本発明の好適な実施形態に よれば、歯２２は、小出ししないときの位置では、上方および下方の周縁部２４ および２６と係合できるように、アクチュエーター12上に配されている。ただし 、歯２２は、本発明の本質から離れることなくさまざまな配置でアクチュエータ ー１２上に配されることができる。また歯２２は、アクチュエーター１２が押し 下げられて、歯２２が上方周縁部２４もしくは下方周縁部２６と接触しても、そ れだけで小出しされてしまうことがない程度に十分低い位置に、配されていなけ ればならない。 周縁部２４および２６は、サポートリング１８に一体的に設けられ、上方およ び下方周縁部スロット２８および３０をそれぞれ含んでいる。アクチュエーター １２は、まず歯２２を上方周縁部スロット28に合わせて配列させ歯２２が上方周 縁部２４を通過できるように、操作されすなわち回転されなければならない。次 いでアクチュエーターは、歯２２を下方周縁部スロット３０に合わせて配列させ 歯２２が下方周縁部２６を通過できるように、操作されすなわち回転されなけれ ばならない。その後、アクチュエーターは、製品を容器から小出しするための圧 が生じるように、完全に押し込まれるだけである。 第３図は、歯２２と周縁部２４および２６の構造を示したものである。アクチ ュエー１２が押し込まれロックされた位置になって作動や小出しが防止された状 態になったときは、歯２２の水平面と周縁部２４および２６の水平面とが相互に 係合している。歯２２が周縁部スロット２８および３０のそれぞれを通ってロッ クが外れる。ただし、この状態をつくるには、通常、子供の技量ではこなせない 協働作用と制御とが必要なようにしてある。小出しできる位置から再びアクチュ エーターをロックするためには、アクチュエーター１２を引っ張りあげて、つま り、歯２２の斜面と周縁部２４および２６の斜面とによって歯２２が周縁部２４ および２６を横切るようにするだけでよい。この際、歯２２をスロット２９ および３０まで戻す必要はない。歯２２と周縁部２４および２６は、使用されて いるプラスチック、その他の材料における柔軟性という長所を活かせるような構 造であり大きさでなければならない、すなわち、ロック装置２０の適切な操作が 行えるような大きさを有していなければならない。歯２２および周縁部２４およ び２６の永久変形をいっさい起こさずに操作が行えるようになっていると好まし い。再び図１を参照すると、ユーザーは、歯２２をスロット２８と３０を介して 操作するのに、アクチュエーター位置マーク３２とロック外しマーク３４および ３６を用いることもできる。マークはまず、マーク３２とマーク３４を一線に並 べることによって歯２２がスロット２８に合わせて配列され、その結果、歯２２ は下向きに降りて周縁部２６と接触できるような配置になる。続いて、マーク３ ２とマーク３６を一線に並べることによって歯２２がスロット３０に合わせて配 列され、その結果、歯２２は周縁部２６を越えて下におりて、そこでアクチュエ ーター１２が完全に押し込まれて製品が小出しされるようになっている。 さて第４ａ図、第４ｂ図および第４ｃ図を参照すると、本発明の種々の態様が 示されている。本発明の最も単純な形は、周縁部スロット１０４が１個設けられ た周縁部１０２を１本使用するものである。１個の歯１０６がアクチュエーター １２と一体的に設けられている。歯１０６と周縁部１０２との相互作用で、歯１ ０６がスロット１０４に合わせて配列され周縁部１０２をバイパスさせるまで、 製品は小出しされない。ユーザーが上述のようにマークを使って、歯１０６をス ロット１０４に合わせて配列してもよい。第４ｂ図は最初に述べた態様で、２本 の周縁部１０８および１１０を用いるものである。歯１１２は、２つの互い違い のスロット１１４および１１６を介して操作されなければならず、子供にとって この態様は第４ａ図の態様のロック装置を開ける場合よりさらに難しい。スロッ ト１１４および１１６は、それぞれの周縁部に沿ったどの位置にも配せる。再度 説明すると、上述のとおり、ユーザーがマークを用いて歯１１２をスロット１１ ４および１１６に合わせて配列し、マークの位置づけが周縁部のスロット１１４ および１１６そして歯１１２の位置に応じて適切に調整されればいつでも、ロッ クを外せる（小出しできる）ようになっている。第４ｃ図は、どちらもアクチュ エーターに一体化して設けられている二つの歯１１８および１２０がある態様を 示している。この態様は第４ａ図と同様に作用するが、二つのスロットがそれぞ れの周縁部に設けられて二つの歯を調整しているところが異なる。 ここで第５図を参照すると、二つの周縁部２４および２６がそれぞれ周縁部ス ロット２８および３０を有している。この態様には、周縁部２４と周縁部２６と を接続し周縁部２６および周縁部スロット３０から外側に傾斜した、バイパス部 材５０および５２が含まれる。第５図からわかるように、バイパス部材５０およ び５２の上方周縁部２４との相互関係は、歯２２が下方周縁部２６と接触してか らスロット３０から遠ざかる方向に回転されると、歯２２がバイパス表面に乗り 上げ上方周縁部の上側を越えて、もう一度、完全に上向きにロックされた位置に 戻ることができるようになっている。 そして第６図を参照すると、方向制御部材５４が含まれており、この部材は、 アクチュエーター１２が一つの方向（第６図においては反時計まわり）に回転し たとき歯２２が上方スロット２８を通り、そしてアクチュエーター１２が反対方 向（第６図においては時計まわり）に回転したとき歯２２が上方スロット２８を 通らないようになっており、さらにこの場合は歯２２がスロット２８を飛び越し ていくような構造になっている。第７図に示されたように、下方周縁部２６の延 びを、バイパス５０および５２の間に限定すると、周縁部２６の不要な部分を最 初から除くことができる。したがってアクチュエーター１２が完全にロックされ た位置まで動こうとするとき、アクチュエーターが引き上げられ、周縁部２４お よび２６をさらに容易に通り過ぎることができる。 本発明の好適な実施形態を示して説明してきたが、このような開示によって本 発明を限定しようとする意図はなく、むしろ、添付の請求の範囲で決められたよ うに、本発明の本質と範囲内の全ての変更や別の構造をカバーしようとするもの であることを理解すべきである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 容器から材料を小出しするためのポンプ式ディスペンサーで用いるロッ キング装置において、 障害部が一体的に設けられたアクチュエーターと、 前記アクチュエーターと摺動可能に係合するサポートリングと、 前記サポートリングに一体的に設けられたロッキング機構であって、前記障害 部が適切にこのロッキング機構に合わせて配列されるまで前記アクチューエータ ーの動きを限定し、この配列はアクチュエーターを第１所定位置まで回転させる ことによって達成されるようになっているロッキング機構と、 を含むことを特徴とするロッキング装置。 ２． ロッキング装置を含むポンプ式ディスペンサーにおいて： 容器から材料を小出しするために材料を容器から引き出す、障害部が一体的に 設けられたアクチュエーターと、 前記アクチュエーターと摺動可能に係合するサポートリングと、 前記サポートリングに一体的に設けられたロッキング機構であって、前記障害 部が適切にこのロッキング機構に合わせて配列されるまで前記アクチューエータ ーの動きを限定し、この配列はアクチュエーターを第１所定位置まで回転させる ことによって達成されるようになっており、この障害部およびロッキング機構は それぞれが、第１回転方向においてはその障害部がロッキング機構をすべって通 過し、第２回転方向においては前記ロッキング機構が障害部の動きを妨害して、 その結果、容器から材料が小出しされないようにアクチュエーターの動きを制御 できるように構成されているロッキング機構と、 を含むことを特徴とするポンプ式ディスペンサー。 ３． 一体的に設けられた障害部が少なくとも一つの歯である前記請求項のい ずれか記載のロッキング装置。 ４． 前記ロッキング機構が、前記サポートリングに少なくとも部分的に沿っ て延びでいる少なくとも一つの周縁部を含む前記請求項のいずれか記載のロッキ ング装置。 ５． 前記少なくとも一つの周縁部が、周縁部に沿った所定位置に一つの周縁 部スロットを含み、前記歯と前記周縁部とが、第１の方向においては歯が周縁部 をすべって通り、第２の方向では周縁部がその歯の動きを妨害するように構成さ れている、前記請求項のいずれか記載のロッキング装置。 ６． 前記アクチュエーターがアクチュエーター位置マークを含み、前記サポ ートリングがロック外しマークを含み、前記アクチュエーター位置マークとロッ ク外しマークとが一線上に並ぶことで、障害部がロッキング装置の係合を外すた めのロッキング機構と適切に配列されたことを示す、前記請求項のいずれか記載 のロッキング装置。 ７． 前記アクチュエーターがアクチュエーター位置マークを含み、サポート リングがロック外しマークを含み、前記アクチュエーター位置マークとロック外 しマークとが一線上に並ぶことで、歯がロッキング装置の係合を外すために周縁 部スロットと適切に配列されたことを示す、前記請求項のいずれか記載のロッキ ング装置。 ８． 上方周縁部と下方周縁部とをさらに含み、それぞれの周縁部が一つずつ 周縁部スロットを有し、そのスロットは、前記サポートリング上の円周上の異な る位置にあってアクチュエーターを第１所定位置に回転すると歯が上方周縁部の スロットを通り下方周縁部と接触し、ひき続き第２所定位置までアクチュエータ ーを回転させると歯が下方周縁部のスロットを通り容器から材料が小出しできる ようになっていて、さらに、上方周縁部と下方周縁部を接続する少なくとも一つ のバイパス部材があって、この部材は、歯が下方周縁部と接触してアクチュエー ターが第２所定位置から遠ざかる方向に回転すると歯がそのバイパス部材に乗り 上げ上方周縁部が歯の動きを妨害する位置まで戻りその結果アクチュエーターが 容器から材料を小出しできないようになっている、前記請求項のいずれか記載の ロッキング装置。 ９． 前記アクチュエーターを第１回転方向において前記第１所定位置まで回 転させるが、反対回転方向においては第１所定位置まで回転させないようになっ ている、方向制御部材をさらに含む、前記請求項のいずれか記載の容器。 １０． 下方周縁部が二つのバイパス部材間に延びて、それぞれのバイパス部 材が下方周縁部スロットから遠ざかる方向に上向きに傾斜している、前記請求項 のいずれか記載の容器。