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JP2000501571A - メサ部を有するオプトエレクトロニク半導体装置の製造方法 - Google Patents

メサ部を有するオプトエレクトロニク半導体装置の製造方法

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JP2000501571A
JP2000501571A JP10515445A JP51544598A JP2000501571A JP 2000501571 A JP2000501571 A JP 2000501571A JP 10515445 A JP10515445 A JP 10515445A JP 51544598 A JP51544598 A JP 51544598A JP 2000501571 A JP2000501571 A JP 2000501571A
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バケル ベルナルダス アルベルタス ヘンリクス ファン
ヨハンナ マリア ボコースト
レオ マリア ウェーヘルス
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ユニフェイズ オプト ホールディングス インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 リッジ導波路形のレーザのようなオプトエレクトロニク装置には、マスク(20)を用いたウェット又はドライエッチングにより必要とするメサ部(14)を設けることができる。エッチング処理はエッチングストッパ層(5)に達すると停止される。ウェットエッチングにより得られるレーザは実際に廉価となるが、その出力・電流特性が不所望に低い出力値でキンク(屈折点)を有するということを確かめた。本発明によれば、使用するマスク(20)の幅をメサ部(14)の所望の幅よりも(著しく)大きくし、エッチングストッパ層(5)に至るまで或いはその近くまで(ウェットとするのが好ましい)エッチング処理を行なった後、形成されるメサ部(14)が所望の幅となるまで、エッチングストッパ層(5)に対して選択性のウェット等方性エッチング剤によりエッチングを継続することによりレーザを製造する必要がある。これにより極めて幅狭で急峻なメサ部(14)を形成しうる。このようなメサ部(14)を有するレーザは比較的高い出力値まで上述したキンクを呈することがないということを確かめた。本発明をGaAs/AlGaAs材料系に用いると、光記録システムにおける書込みレーザとして、又はグラスファイバー通信システムにおけるポンピングレーザとして用いるのに極めて適したレーザが得られる。上述した2つのエッチング工程は1種類の同じウェットエッチング剤、例えばGaAs/AlGaAs材料系の場合にC687(くえん酸)を基とするエッチング剤を用いて行なうことができる。或いはまた、2種類のエッチング剤、例えば上述したくえん酸を基とするエッチング剤と、Na2Cr27を基とするエッチング剤とを用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 メサ部を有するオプトエレクトロニク半導体装置の製造方法 本発明は、基板上に、少なくとも、第1導電型とするのが好ましい第1クラッ ド層と、活性層と、第1導電型とは反対の第2導電型とするのが好ましい第2ク ラッド層とを、更に好ましくは、第2導電型の接点層をこの順序で設けることに より半導体本体を形成し、この半導体本体の表面に細条状とするのが好ましいマ スクを設け、次に、半導体本体の一部を形成するエッチングストッパ層に至るま で或いはこのエッチングストッパ層の近くまでエッチングを行なって前記マスク の外部に位置する半導体材料を半導体本体から除去することにより、少なくとも 前記第2クラッド層の主部分を有し細条状とするのが好ましいメサ部を半導体本 体の表面に形成する、メサ部を有するオプトエレクトロニク装置、好ましくは、 以後しばしば単にレーザと称する半導体ダイオードレーザの製造方法に関するも のである。 このような方法は特に、(可能ならば埋込まれた)ヘテロ接合又はリッジ導波 路型のレーザを製造するのに適している。LED(発光ダイオード)又は導波路 もこのようにして製造しうる。従って、本明細書で“活性層”とは放射(光)案 内層を含むことに注意すべきである。1μm以下で発光する(埋込まれた)リッ ジ導波路型のレーザは特に、光記録システムのような光ディスクシステムに用い たり、グラスファイバー通信システムにおけるポンピングレーザとして用いたり するのに適している。 このような埋込みリッジ導波路型のレーザを製造する方法は、1992年3月 25日に発行された欧州特許第0477013号明細書から既知である。レーザ (Fig.1参照)の半導体本体は、GaAs基板上に、AlGaInPの第1クラ ッド層と、GaInPの活性層と、AlGaInPの第2クラッド層と、GaA s接点層とをこの順序で設けることにより製造される(Fig.2参照)。第2クラ ッド層は薄肉の部分と厚肉の部分とに分割されており、これら両部分間にエッチ ングストッパ層が設けられている。マスクを設け、次にこのマスクの外部に位置 する半導体材料を、H2SO4を基とするエッチング剤を用いた優先エッチングに よりエッチングストッパ層に至るまで除去して細条状のメサ部を形成している。 この場合のメサ部の断面形状は台形形状となる。 この既知の方法の場合、これにより製造されるレーザは、放出される光の出力 とレーザを流れる電流との関係において比較的低い出力にキンク(特性曲線の屈 折点)を呈するという欠点がある。このキンクの為に、特性は直線的とならず、 これにより例えば光記録システムにおけるレーザの有用性を制限する。 本発明の目的は特に、キンク出力の高い、すなわち出力−電流特性が高出力値 まで直線的に保たれる、メサ部を具えるレーザを形成しうる廉価な方法を提供せ んとするにある。 本発明は頭書に記載した種類の方法において、前記マスクの幅を、形成すべき メサ部の所望の幅よりも大きくし、エッチングストッパ層に至るまで或いはエッ チングストッパ層の近くまでエッチングした後に、形成されるメサ部が所望の幅 となるまで、エッチングストッパ層に対して選択性の等方性ウェット化学エッチ ング剤を用いて半導体本体のエッチングを継続することを特徴とする。前述した キンクは、メサ部が幅狭になるのに比例して且つメサ部の側壁が直立になるのに 比例して高くなる出力値で生じるようになるということを実験により確かめた。 既知の方法で得られるメサ部の台形状断面は、幅狭なメサ部に対するホトリソグ ラフ処理が益々困難になるとともに、メサ部の側壁が斜めになるということを意 味している。この問題に対する解決策はRIE(反応性イオンエッチング)技術 を使用することであり、この技術によれば極めて幅狭で急峻なメサ部を製造しう る。しかし、この技術は(ウェット式)化学技術に比べて比較的高価である。 本発明により、メサ部の所望の幅よりも(著しく)幅広なマスクを用いること により、エッチングストッパ層に至るまで或いはこの層の近くまでウェット化学 エッチング処理を行った後長い時間に亘ってエッチングを継続することができる ようになる。一方ではエッチングストッパ層が存在する為に、他方では第2クラ ッド層を等方性でエッチングするとともにエッチングストッパ層に対して選択性 であるエッチング剤を用いる為に、エッチングストッパ層に達した後からの更な るエッチング中に第2クラッド層の領域でメサ部が一層高くなることなく一層幅 狭になるとともに一層急峻となる。従って、本発明による方法で得られるレーザ では、既知の方法で得られるレーザよりもキンク出力が高くなる。本発明による 方法は、特別なエッチング装置を必要としないウェット化学エッチング剤を使用 する為に簡単で廉価である。このようなエッチング剤は、エッチングストッパ層 に至るまで或いはその近くまでエッチングするのにも用いることができる。双方 のエッチング工程は1種類の同じウェット化学エッチング剤を用いて行なうのが 有利である。 本発明による方法で製造したレーザは、メサ部の幅を1.5μmと2.5μm との間にする場合に特に高いキンク出力を有するようになる。この場合のメサ部 の適切な高さは1〜数μmである。この場合、形成すべきメサ部の所望の幅に対 するマスクの幅の好適な比は1.5以上である。この比を2以上にした場合極め て良好な結果が得られ、5以上の値を選択してもメサ部の側面の急峻度はもはや ほとんど増大しない。この方法はエッチング処理が長くなればなる程高価となる 。実際に見い出した最適な比は約3である。 本発明による方法の好適例では、第2クラッド層内のエッチングストッパ層を 活性層に接近させて設け、接点層を第2クラッド層上に設け、エッチングストッ パ層に対し、接点層に対する材料とは異なる材料を選択し、エッチングストッパ 層に至るまでの或いはこのエッチングストッパ層の近くまでのエッチングと、こ のエッチング処理の継続とを1種類の同じエッチング剤で行なう。本発明による 方法は単一のウェット化学エッチング剤を用いることにより更に簡単になる。G aAs/AlGaAsの材料系でこのようにして製造したリッジ型のレーザは約 0.8μm〜約1.0μmで発光し、光記録システムにおける(読出し及び)書 込みレーザとして或いは光通信システムにおけるポンピングレーザとして極めて 適している。C687とH22とH2Oとの混合体はこのシステムに対する特に 適したエッチング剤となる。このエッチング剤はGaAs接点層を異方性的にエ ッチングし、AlGaAsクラッド層を等方性的にエッチングする。このような 場合、エッチングストッパ層は接点層の材料とは異なる材料を有するようにする 必要がある。このエッチングストッパ層に極めて適した材料はGaInPである ことを確かめた。このエッチングストッパ層の材料は、活性層が例えばAl GaAsを有し、約0.8μmで発光するレーザにとって特に適した材料となる 。その理由は、この場合、GaInPのエッチングストッパ層における放射の吸 収がわずかである為である。本例の場合、接点層の領域と第2クラッド層の領域 とでメサ部がほぼ同じ幅を有するという重要な利点が得られる。これにより、メ サ部上に設ける金属層が割れるおそれが少なくなる。従って、メサ部からある距 離だけ離れて金属層に接続される接続導体が接点層の良好で対称的な電気接点と なる。 本発明方法の他の好適な例では、エッチングストッパ層を第2クラッド層内で 活性層に接近させて設け、第2クラッド層上に接点層を設け、エッチングストッ パ層と接点層とに対し同じ半導体材料を選択し、エッチングストッパ層に至るま で或いはエッチングストッパ層の近くまで半導体本体をエッチングするのに単一 のエッチング剤を用い、このエッチング処理の継続に、エッチングストッパ層と 接点層との双方に対し選択性の他のエッチング剤を用いる。前者のエッチング剤 としては、例えばC678(くえん酸)を基とする前述したエッチング剤を用 いる。エッチング処理の継続にはNa2Cr27と、H3PO4と、H2Oとの混合 体を用いるのが好ましい。これにより、本例では接点層とエッチングストッパ層 との双方を形成したGaAsに対し選択的にAlGaAsのクラッド層をエッチ ングする。この変形例は、1μmで発光しInGaAsの活性層を選択すること により得たポンピングレーザにとって特に適している。その理由は、この場合、 GaAsのエッチングストッパ層が放射を殆ど吸収しない為である。これにより 、第2クラッド層の領域におけるよりも接点層の領域において幅広なメサ部がレ ーザに形成される。これにより、レーザの接触抵抗が特に低くなるという利点が 得られる。 活性層中でメサ部の下方に形成される活性領域には、1.5μm及び2.5μ m間の幅のメサ部を有する前述したレーザの製造中に2・10-3及び7・10-3 間の実効屈折率の横方向ステップ(屈折率差)を与えるのが好ましい。メサ部の 幅と実効屈折率のこのステップとの双方は、レーザの動作中、活性領域における 零次及び一次横モード間の干渉が丁度回避されるように選択する。屈折率の所望 のステップは、活性層及び第2クラッド層(の1部分)の厚さ及び材料、すなわ ち材料組成を当業者にとって既知のように適切に選択することにより実現される 。屈折率のこのようなステップ及びメサのこのような幅によれば一次横モードを 抑圧し、従って出力−電流特性曲線にキンクを導入する零次及び一次横モード間 の干渉が生じなくなる。一次横モードが著しく抑圧されないようにメサ部の幅及 び屈折率のステップを選択すると、このように製造されたレーザは、頂角が活性 層に対し平行に9〜15度の比較的高い値のファーフィールドパターンを有する 放射ビームを生じるようになる。一次横モードが著しく抑圧される(このことは キンク出力が高くなる点で明らかとなる)ようにメサ部の幅及び屈折率のステッ プを選択すると、前記の頂角は6〜7度よりも大きくならないことを確かめた。 このことは、活性層に対し垂直な放射ビームの頂角は実際に約20度であるとい う事実を考慮すれば、本発明により製造したレーザはほぼ最適な対称性のある放 射ビームを生じるということを意味する。このことは前述した分野で重要な利点 となる。 形成されたメサ部の両側には1つ以上の他の半導体層又は絶縁層を設けるのが 好ましい。絶縁層は例えば、形成されたメサ部上の(細条状)マスクの外部の半 導体材料を陽極酸化することにより容易に設けることができる。マスクの除去後 に半導体表面の全体に亘って金属層を堆積し、これにより接点層の領域のみに電 気接点を形成するようにすることができる。半導体本体の下側面も金属化した後 、細条状メサ部の長手方向に対し交差する方向で2度切断処理を行なうと、最終 的な装着に適したレーザが得られる。 本発明を、図面を参照して2つの実施例につきより詳細に説明する。図中、 図1〜9は、本発明によるリッジ導波路レーザの製造方法の一実施例の順次の 製造工程を、このレーザの長手方向に対し垂直の断面図で示す。 図面は線図的なもので、実際のものに正比例して描いておらず、特に厚さ方向 の寸法を明瞭のために誇張して描いてある。 図1〜9は、本発明によるリッジ導波路レーザの製造方法の一実施例の順次の 製造工程を、このレーザの長手方向に対し垂直の断面図で示す。半導体本体10 の形成は、ドーピング濃度を2〜5・108原子/cm3とし、厚さを約350μ mとし、配向を(001)とした単結晶n型GaAsの基板1を以って開始す る。この基板1上にはMOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:金属有 機化合物気相エピタキシ)により、Al含有量が50%でドーピング濃度が1・ 1018原子/cm3で厚さが2μmとしたn型AlGaAsの第1クラッド層2 と、Al含有量が13%で厚さが約0.04μmで意図的にドーピングせず約7 85nmの放出波長に対応させたAlGaAsの活性層3と、前記第1クラッド 層とほぼ同じA1含有量及びほぼ同じドーピング濃度としたp型AlGaAsの 第2クラッド層4,6の0.5μm厚の第1部分4と、前記第2クラッド層4, 6とほぼ同じドーピング濃度とし厚さを0.02μmとしたp型GaAsのエッ チングストッパ層5と、前記第1部分4とほぼ同じA1含有量及びほぼ同じドー ピング濃度としたp型AlGaAsの前記第2クラッド層4,6の1.2μm厚 の第2部分6と、本例では、ドーピング濃度が1・1019原子/cm3で厚さが 0.4μmであるp型GaAsの接点層7とをこの順序で成長させる。 アセンブリを成長装置から取出した後、プラズマ堆積及びホトリソグラフ処理 によりこのアセンブリ上に、この場合細条状とし0.1μmの厚さとした二酸化 シリコンのマスク20を設ける(図2参照)。次に(図3,4及び5参照)、マ スク20の外部に位置する半導体材料6,7をエッチングストッパ層5に至るま で或いはこの層5の近くまで、この場合この層5の近くまで下方にエッチングし て前記半導体材料6,7を半導体本体10から除去することにより、半導体本体 10の表面に、少なくとも第2クラッド層4,6の主部分6、この場合エッチン グストッパ層5上に位置する部分6と、接点層7とを有するこの場合細条状とし たメサ部14を形成する。 本発明によれば、マスク20の幅を、形成すべきメサ部14に対し望ましい幅 よりも(著しく)大きく選択し、エッチングストッパ層5に対し選択性のある等 方性ウェット化学エッチング剤を用いて半導体本体をエッチングストッパ層5に 至るまで或いはこの層5の近くまでエッチングした後もこのエッチングを続けて 、形成されるメサ部14が所望の幅を有するようにする。ウェット化学エッチン グ剤の使用は本発明による方法を廉価にする。エッチングストッパ層5が存在す る為及びほぼ円形のプロファイルでマスク20に対してアンダーエッチングする 等方性エッチング剤を使用する為、得られるメサ部14は特に幅狭になるばかり で なく、特に急峻ともなる。極めて幅狭とし、本例では例えば2μmの幅とし、急 峻としたメサ部14はレーザに特に高い、いわゆるキンク(屈折点)出力を与え る。このことは、このようなレーザにおける光出力と電流との間の関係が前記の キンク出力、本例では80〜100mWに至るまで直線関係となることを意味す る。本例に用いる関連の層3,4の組成及び厚さは、横方向での実効屈折率のス テップ(屈折率差)が約2・10-3であることを意味する。この場合、2μm幅 のメサ部において一次の横モードが丁度抑圧される。その結果、このようにして 製造されたレーザの活性層3に対し平行なファーフィールドは比較的大きな頂角 、本例では10度の頂角を有するようになる。これにより放射パターンを比較的 対称的にするものであり、このことは重要な利点となるものである。 この場合第2クラッド層4,6に対し用いる等方性エッチング剤は、Na2C r27と、H3PO4と、H2Oとの混合体、本例では3.6gのNa2Cr27・ 2H2Oと、100mlのH3PO4と、100mlのH2Oとの混合体を有する。 この混合体はAlGaAsをGaAsに対して選択的にエッチングする。接点層 7はこのエッチングエ程では(更には)腐食されない為、メサ部14は第2クラ ッド層6の領域におけるよりも接点層7の領域において幅広となる。すなわち、 メサ部14は接点層7の領域において4μmの幅となり、第2クラッド層6の領 域において2μmの幅となる。この場合、メサ部14の高さは1.6μm(=1 .2μm+0.4μm)である。細条状マスク20の幅は本例では6μmである 。このことは、マスク20と第2クラッド層4,6の領域におけるメサ部14と の幅の比は約3であることを意味する。この比の値は特に、形成すべきメサ部1 4の所望の幅、高さ及び急峻度(勾配)に依存する。実際にはこの比を1.5に しても好ましい結果が得られた。最良の結果はこの比を2よりも大きく5よりも 小さくすることにより得られた。この比を5よりも大きくすると、メサ部14の 急峻度は殆ど増大せず、エッチング時間が増大することにより製造費を一層高め てしまう。本例では、等方性エッチング剤を用いたエッチング時間は約10分で ある。エッチングは40度で攪拌して行なう。 経済的な理由で、エッチングストッパ層5に至るまで或いはこの層の近くまで エッチング処理するのにもウェット化学エッチング剤を用いるのが好ましい。エ ッチングストッパ層5の近くまでエッチングを行なうエッチング剤は本例ではC687と、H22と、H2Oとの混合体、この場合150gのC687・H2O と、3mlのH22と、150mlのH2Oとの混合体を有する。このエッチン グ剤はAlGaAsを等方的にエッチングするとともにGaAsを優先的にエッ チングする。エッチングストッパ層5はGaAsを有する為、このエッチング剤 を用いたエッチングは、エッチングストッパ層5に近づいたら、この場合エッチ ングストッパ層から0.2μmの距離に達した瞬時に停止させる。 必要とするエッチング時間は、エッチングすべき厚さをエッチング速度で割るこ とにより得られ、本例ではほぼ60分である。精度を高めるためにはエッチング 深さを間隔をあけて何回かで測定する。このエッチング工程後のメサ部14の幅 はほぼ4μmである。次に、上述したエッチング工程をNa2Cr27を基とす るエッチング剤で行ない、これによりメサ部14を第2クラッド層6の領域にお いてのみ一層幅狭で一層急峻とする。このレーザの接点抵抗は、接点層7の領域 における幅が比較的広い為に特に低くなる。 これら2回のエッチング工程後、半導体本体10(図8参照)を、0.02モ ルのNH42PO4と、100mlのC262(エチレングリコール)と、50 mlのH2Oとを含む浴中に入れ、半導体本体10の表面を陽極酸化する。これ によりメサ部14及びその近辺に電気絶縁層12が形成される。マスク20を除 去し、両面上に金属層8,9を設けた後、半導体本体を分割し、最終的に装着す るのに適した個々のレーザを得る(図9参照)。 上述した実施例1の好適な変形例では、2回のエッチング工程を1種類の同じ ウェット化学等方性エッチング剤を用いて行なう。この場合の適切なエッチング 剤はC687(くえん酸)を基とする前述したエッチング剤である。この場合 の必要とするエッチング時間は約110分である。この変形例の重要な利点は、 エッチングをより廉価に行なえるということである。この変形例では、エッチン グストッパ層5と接点層7とに対して互いに異なる材料を選択する、すなわちそ れぞれGaInP及びGaAsを選択する。GaInPのエッチングストッパ層 5はC687(くえん酸)を基とするエッチング剤に対し驚いたほど効果的で あることを確かめた。このようなGaInPのエッチングストッパ層5は前述 した実施例で用いても有利である。図面につき説明した実施例に対するこの変形 例の更なる相違は接点層7の領域におけるメサ部14の幅にある。この変形例で のこの幅は第2クラッド層4,6の部分6の領域におけるメサ部14の幅にほぼ 等しく、すなわち2μmになる。この場合、メサ部14の側面上で金属層9(図 9参照)が分断されるおそれが前述した実施例の場合よりも少なくなるという利 点が得られる。その結果、接続導体(図示せず)と接点層7との間の接続は、こ の接続導体をメサ部14から遠く離して金属層9上に設けた場合でも依然として 満足なものとなり、対称的となる。 本発明は上述した実施例及びその変形例に限定されず、本発明の範囲内で更な る種々の変形が当業者にとって可能である。例えば、上述した以外の半導体材料 又は組成を用いることができる。レーザ、LED又は放射導波路をGaInP/ AlGaInP又はGaInAsP/InP材料系で製造することもできる。こ れらの場合、レーザはスペクトルの赤又は赤外線部分でも発光する。 本発明は埋込式とするのが好ましいリッジ型のレーザやその他のオプトエレク トロニク装置のみに適用されるものではなく、メサ部が単に第2クラッド層(の 一部分)と接点層とを有するのではなく、それよりも大きな層構造部分を有する レーザにも適用しうる。この場合のメサ部は活性層と第1クラッド層(の一部分 )とをも有し、又は更に基板の一部分をも有するようにしうる。このような場合 には、エッチングストッパ層は第1クラッド層上、又は第1クラッド層内、又は 第1クラッド層の下側、又は基板中に存在する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボコースト ヨハンナ マリア オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン 6 (72)発明者 ウェーヘルス レオ マリア オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン 6 【要約の続き】 AlGaAs材料系に用いると、光記録システムにおけ る書込みレーザとして、又はグラスファイバー通信シス テムにおけるポンピングレーザとして用いるのに極めて 適したレーザが得られる。上述した2つのエッチング工 程は1種類の同じウェットエッチング剤、例えばGaA s/AlGaAs材料系の場合にC687(くえん 酸)を基とするエッチング剤を用いて行なうことができ る。或いはまた、2種類のエッチング剤、例えば上述し たくえん酸を基とするエッチング剤と、Na2Cr27 を基とするエッチング剤とを用いることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.基板(1)上に、少なくとも、第1導電型とするのが好ましい第1クラッド 層(2)と、活性層(3)と、第1導電型とは反対の第2導電型とするのが好ま しい第2クラッド層(4,6)とを、更に好ましくは、第2導電型の接点層をこ の順序で設けることにより半導体本体(10)を形成し、この半導体本体(10 )の表面に細条状とするのが好ましいマスク(20)を設け、次に、半導体本体 (10)の一部を形成するエッチングストッパ層(5)に至るまで或いはこのエ ッチングストッパ層の近くまでエッチングを行なって前記マスク(20)の外部 に位置する半導体材料(7,6)を半導体本体(10)から除去することにより 、少なくとも前記第2クラッド層(4,6)の主部分(6)を有し細条状とする のが好ましいメサ部(14)を半導体本体(10)の表面に形成する、メサ部を 有するオプトエレクトロニク装置の製造方法において、 前記マスク(20)の幅を、形成すべきメサ部(14)の所望の幅よりも大 きくし、エッチングストッパ層(5)に至るまで或いはエッチングストッパ層の 近くまでエッチングした後に、形成されるメサ部(14)が所望の幅となるまで 、エッチングストッパ層に対して選択性の等方性ウェット化学エッチング剤を用 いて半導体本体(10)のエッチングを継続することを特徴とする、メサ部を有 するオプトエレクトロニク装置の製造方法。 2.請求の範囲1に記載のメサ部を有するオプトエレクトロニク装置の製造方法 において、メサ部(14)の所望の幅に対するマスク(20)の幅の比を1.5 以上に選択することを特徴とするメサ部を有するオプトエレクトロニク装置の製 造方法。 3.請求の範囲1又は2に記載のメサ部を有するオプトエレクトロニク装置の製 造方法において、メサ部(14)の所望の幅に対するマスク(20)の幅の比を 2.0以上に選択することを特徴とするメサ部を有するオプトエレクトロニク装 置の製造方法。 4.請求の範囲1〜3のいずれか一項に記載のメサ部を有するオプトエレクトロ ニク装置の製造方法において、メサ部(14)の所望の幅に対するマスク(2 0)の幅の比を5以下に選択することを特徴とするメサ部を有するオプトエレク トロニク装置の製造方法。 5.第2クラッド層(4,6)内のエッチングストッパ層(5)を活性層(3) に接近させて設け、接点層(7)を第2クラッド層(4,6)上に設ける請求の 範囲1〜4のいずれか一項に記載のメサ部を有するオプトエレクトロニク装置の 製造方法において、エッチングストッパ層(5)に対し、接点層(7)に対する 材料とは異なる材料を選択し、エッチングストッパ層(5)に至るまでの或いは このエッチングストッパ層の近くまでのエッチングと、このエッチング処理の継 続とを1種類の同じエッチング剤で行なうことを特徴とするメサ部を有するオプ トエレクトロニク装置の製造方法。 6.エッチングストッパ層(5)を第2クラッド層(4,6)内で活性層(3) に接近させて設け、第2クラッド層(4,6)上に接点層(7)を設ける請求の 範囲1〜4のいずれか一項に記載のメサ部を有するオプトエレクトロニク装置の 製造方法において、エッチングストッパ層(5)と接点層(7)とに対し同じ半 導体材料を選択し、エッチングストッパ層に至るまで或いはエッチングストッパ 層の近くまで半導体本体(10)をエッチングするのに単一のエッチング剤を用 い、このエッチング処理の継続に、エッチングストッパ層(5)と接点層(7) との双方に対し選択性の他のエッチング剤を用いることを特徴とするメサ部を有 するオプトエレクトロニク装置の製造方法。 7.請求の範囲1〜6のいずれか一項に記載のメサ部を有するオプトエレクトロ ニク装置の製造方法において、設けることのできる接点層(7)に対し選択する 半導体材料をGaAsとし、第2クラッド層(4,6)に対し選択する半導体材 料をAlGaAsとし、エッチングストッパ層(5)に対し選択する半導体材料 をGaAs又はInGaPとし、エッチングストッパ層(5)に至るまで或いは エッチングストッパ層の近くまで半導体本体をエッチングするエッチング剤をC687(くえん酸)と、H22と、H2Oとの混合体に選択し、このエッチング 処理の継続にC687(くえん酸)と、H22と、H2Oとの同じ混合体又はN a2Cr27と、H3PO4と、H2Oとの混合体を選択することを特徴とするメサ 部を有するオプトエレクトロニク装置の 製造方法。 8.請求の範囲1〜7のいずれか一項に記載のメサ部を有するオプトエレクトロ ニク装置の製造方法において、オプトエレクトロニク半導体装置を好ましくはG aAs/AlGaAs材料系内に半導体ダイオードレーザとして形成し、活性層 (3)に対し選択する材料をAlGaAs又はGaInAsとすることを特徴と するメサ部を有するオプトエレクトロニク装置の製造方法。 9.請求の範囲1〜8のいずれか一項に記載のメサ部を有するオプトエレクトロ ニク装置の製造方法において、メサ部(14)の幅を少なくとも第2クラッド層 (6)の領域において1.5μm及び2.5μmの間とし、メサ部(14)の領 域において活性層中に形成される活性領域(3A)に、2・10-3と7・10-3 との間にある横方向での実効屈折率のステップを与え、メサ部(14)の幅と、 横方向での実効屈折率のステップとを、零次及び一次の横モード間の干渉が動作 中に活性領域(3A)中で丁度回避されるように選択することを特徴とするメサ 部を有するオプトエレクトロニク装置の製造方法。 10.請求の範囲1〜9のいずれか一項に記載のメサ部を有するオプトエレクト ロニク装置の製造方法において、形成されたメサ部(14)の両側に1つ以上の 他の半導体層又は絶縁層(12)を設け、マスク(20)を除去した後に半導体 本体(10)の両面に導電層(8,9)を設け、細条状のメサ部(14)の長手 方向に対し交差する方向で2度切断することにより個々の半導体ダイオードレー ザを得ることを特徴とするメサ部を有するオプトエレクトロニク装置の製造方法 。
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