JP2000331937A - 半導体基材及びその作製方法 - Google Patents
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Abstract
回避し、かつ製造工程の簡略化を図ること、また従来困
難であったAlGaNの選択成長ができない問題を解決
する事を目的とする。さらにSi基板等を用いた場合の
反りやクラックの発生を押さえることを目的とする。 【解決手段】 1は基板であり、2は該基板1上に気相
成長された半導体結晶をそれぞれ示している。基板1の
結晶成長面には凸部11及び凹部12が形成されてお
り、前記凸部11の上方部から専ら結晶成長が行われる
よう構成されている。前記凸部11は、その幅aが0<a
<1μmの範囲のサブミクロンオーダーとされ、且つ、
上記基板表面に対して該凸部の占有する面積の割合が5
0%以下とされる。
Description
の作製方法に関し、特に転位欠陥が生じ易い半導体材料
を用いる場合に有用な構造及び方法に関するものであ
る。
N系材料は格子整合する基板がないためにサファイア、
SiC、スピネル、最近ではSiなどの格子整合しない
基板を用いている。しかしながら、格子整合しないこと
に起因し作製したGaNの膜中には1010個/cm2も
の転位が存在している。近年高輝度の発光ダイオード、
半導体レーザーなどが実現されているが、特性向上を図
るためには転位密度の低減が望まれている。
る方法としては、例えばGaN系半導体結晶等を、バッ
ファ層及びGaN基板上に気相成長するにあたり、前記
基板上に部分的なマスクを設けて選択成長する事でラテ
ラル方向の結晶成長を行わせ、転位密度を低減した高品
質な結晶を得る方法が提案されている(例えば特開平1
0−312971号公報)。
層上にラテラル方向成長された部分において、ラテラル
成長方向にc軸が微小量ながら傾斜するといった問題が
生じ、これにより結晶品質が低下するという新たな問題
が有ることが判明した(MRS1998 Fall 、Meeting 予稿
集G3・1)。これは、X線ロッキングカーブ測定(XR
C)の入射方位依存性を測定(¢スキャン)することで
も確認できる。即ち、ラテラル成長方向からの入射X線
によるX線ロッキングカーブの半値全幅(FWHM)
は、マスク層のストライプ方向からのX線によるFWH
M値より大きくなっており、C軸の微小傾斜(チルティ
ング)に方位依存性がある事を示している。この事は、
マスク上のラテラル成長の合体部分に新たな欠陥を多数
誘起する可能性を示唆している。
ものはSiO2なのであるが、その上に結晶成長層が積
重されるとSi成分がこの結晶成長層中に移行するとい
う、いわゆるオートドーピング汚染の問題があることも
判明した。さらに、Alを含む半導体材料、例えばAl
GaNをSiO2マスク層付き基板上に成長させた場
合、マスク層上にも結晶成長し、選択成長自体が効果的
に行えないという問題もあった。
iCのベース基板上にバッファ層及びGaN層を設けた
基板に対して、SiC層にまで至るストライプ溝加工を
施して凸部を形成し、この凸部の上方部に位置すること
になるGaN層から結晶成長させる方法が提案されてい
る(MRS 1998 Fall Meeting予稿集G3.38)。この方
法によればSiO2マスク層無しで選択成長させる事も
出来、上述のSiO2マスクを用いることに起因する各
種の問題を解消することが可能となる。
基板を使用する事ができその方法も開示されている(例
えば、特開平11−191659号公報)。しかしなが
ら上記方法では、サファイアベース基板上にバッファ層
材料ならびにGaN系材料を結晶成長させ、一旦成長炉
から取り出し溝加工を施し、その後再び結晶成長を行う
というステップが必要となることから、製造プロセスが
複雑化するという新たな不都合が発生し、作業工程が多
くなりコストがかかるなどの問題を有していた。
する試みもなされているが、GaN系結晶を成長すると
熱膨張係数差に起因した反りやクラックが発生し良質の
結晶成長を行えない問題があった。
用いる場合、基板からの貫通転位を可及的に低減するに
は非マスク部を細く形成することが効果的なのである
が、前記の反りに起因してフォトリソグラフィが正確に
行えない問題があり細いパターンを基板全面に形成する
事が困難であった。
を用いる事に起因する種々の問題を回避し、かつ製造工
程の簡略化を図ることを目的としている。また従来困難
であったAlGaNの選択成長ができない問題を解決す
る事を目的としている。さらにSi基板等を用いた場合
の反りやクラックの発生を押さえることを目的としてい
る。
基板と該基板上に気相成長された半導体結晶とからなる
半導体基材であって、前記基板の結晶成長面が凹凸面と
され、前記半導体結晶は該凹凸面における凸部の上方部
から専ら結晶成長された半導体基材において、前記凸部
は、その幅aが0<a<1μmの範囲とされ、且つ、上記
基板表面に対して該凸部の占有する面積の割合が50%
以下とされていることを特徴とするものである。
面に対して凸部の占有する面積の割合が、2〜30%と
することは、転位欠陥を可及的に少なくする観点からは
好ましいものである。
上に気相成長された半導体結晶とからなる半導体基材で
あって、前記基板の結晶成長面が凹凸面とされ、前記半
導体結晶は該凹凸面における凸部の上方部から専ら結晶
成長された半導体基材において、前記凸部は、その幅a
が0<a<1μmの範囲とされ、且つ、上記基板表面に対
して該凸部の占有する面積の割合が50〜70%とされ
ていることを特徴とするものである。
板と該基板上に気相成長された半導体結晶とからなる半
導体基材であって、前記基板の結晶成長面が凹凸面とさ
れ、前記半導体結晶は該凹凸面における凸部の上方部か
ら専ら結晶成長された半導体基材において、前記凸部の
幅aが0<a<1μmの範囲とされ、且つ、該凸部の幅a
が前記凹部の幅bと同等以下とされている部分を有する
ことを特徴とするものである。
態の基板に対して凹凸面を設けることで、結晶成長当初
から実質的に低転位領域を形成可能なラテラル成長を起
こす素地面を予め提供しておく点に特徴を有する。即
ち、気相成長させた場合、成長初期には基板表面全体で
結晶成長が起こり得るが、やがて凸部の上方部での成長
が優位となり、この結果凹部に原材料が拡散しにくくな
り、ひいては凸部の上方部から専ら成長された層にて上
記の凹凸面が覆われるというものである。この凸部の成
長ではC軸と垂直方向のいわゆるラテラル成長が起き、
実質的に低転位領域の形成がマスク層レス(従来のよう
にマスク層を用いることなしに)で達成されることにな
る。しかもこの成長は、基板直上に位置する層(例えば
バッファ層)の結晶成長から行い得るので、その後の成
長工程を連続して行うことができるというメリットがあ
る。
前記凸部の幅aを0<a<1μmというサブミクロンオー
ダーの範囲とし、且つ、上記基板表面に対して該凸部の
占有する面積を50%以下としたので、凸部の上方部か
ら専ら成長された層にて上記の凹凸面が覆うまでに必要
とする結晶厚みが薄くて済むことになる。その結果、結
晶が保有する熱膨張応力が低減されて反りの発生を抑え
ることができる。
において基板表面に対して凸部の占有する面積の割合
を、特に2〜30%とすることで、上記作用に加えて転
位欠陥の承継も最小限に抑制することができる。つま
り、転位線が延伸する可能性のある凸部面積割合を、ラ
テラル成長が達成し得る必要最小限の程度としたので、
その上に成長される結晶に含まれてしまう転位欠陥を極
小値に近づけることができるのである。
て、結晶厚みを極小にすることを専ら意図して、凸部の
幅aを0<a<1μmの範囲とし、且つ、上記基板表面に
対して該凸部の占有する面積割合を50〜70%とした
ものである。即ち、凸部の占有面積割合を大きくするこ
とは、凸部の密集度を増加させることに帰着し、そのよ
うな凸部が存在する基板に対して上記のラテラル成長を
生起せしめると、成長開始から短時間で凸部の上方部か
ら専ら成長された層にて凹凸面が覆われ、結果としてよ
り薄くて、而してより反り問題が改善された結晶層が得
られるのである。
を目指した具体的アプローチの発明であって、例えば凸
部を平行なストライプ状に設ける場合等において、凸部
の幅aが0<a<1μmの範囲とされ、且つ、該凸部の幅
aが前記凹部の幅bと同等以下とされている部分を有す
るよう凸部を形成するので、転位線の遮断効のある凹部
が支配的なストライプ形状となり、転位欠陥の承継性が
低く抑ええられて結果的に転位欠陥が抑制されることに
なる。
態様につき詳細に説明する。図1(a)乃至(c)は本
発明に係る半導体基材の結晶成長状態を説明するための
断面図である。図において、1は基板であり、2は該基
板1上に気相成長された半導体結晶をそれぞれ示してい
る。基板1の結晶成長面には凸部11及び凹部12が形
成されており、前記凸部11の上方部から専ら結晶成長
が行われるよう構成されている。
層を成長させるためのベースとなる基板であって、格子
整合のためのバッファ層等も未だ形成されていない状態
のものを言う。このような基板としては、サファイア
(C面、A面、R面)、SiC(6H、4H、3C)、
GaN、Si、スピネル、ZnO,GaAs,NGOな
どを用いることができるが、発明の目的に対応するなら
ばこのほかの材料を用いてもよい。またこれら基板から
offしたものを用いてもよい。
種々の半導体材料を用いることができ、AlXGa1-X
-YInYN(0≦x≦1,0≦y≦1)ではx、yの
組成比を変化させたGaN、Al0.5Ga0.05N、In
0.5Ga0.05Nなどが例示できる。
導体材料の場合、従来のマスク方式ではSiO2マスク
層上に成長するという問題があったが、本発明によると
マスクレス化によりかかる問題が解消されるため、従来
できなかったAlGaNのラテラル成長が可能となり低
転位で高品質な膜の成長が基板直上から可能となる。こ
のため紫外線発光素子等で問題となるGaN層による光
吸収がなくなり応用上特に好適である。
は、その上方部から専ら結晶成長が行われるような形状
とすると有効である。「上方部から専ら結晶成長が行わ
れる」とは、凸部11の頂点ないし頂面及びその近傍で
の結晶成長が優勢に行い得る状態をいい、成長初期には
凹部での成長が生じてもよいが最終的には凸部11の結
晶成長が優勢となることを指す。つまり上方部を起点と
したラテラル成長により低転位領域が形成されれば、従
来のマスクを要するELOと同様の効果がある。これが
本発明ではマスクレスで成長可能である事が特徴であ
る。以下、この点についての説明を、図1に基づいて行
う。
ものの横断面図である。本発明にあっては、この凸部1
1の幅aが、0<a<1μmとされる。このように、サ
ブミクロンオーダーに凸部11の幅aを抑制するのは、
前述の通り、基板の凹凸面を覆うに要する結晶の厚さを
薄肉化するため、並びに、凸部の基板表面に占める面積
割合と相俟って、転位欠陥を減少させることにある。こ
の観点より、凸部11の幅aを1μm以上とした場合
は、薄肉化の目的が十分達成できないことから好ましく
ない。従って、幅aは可及的に細い方が望ましいが、凹
凸加工の作業性を考慮すると細すぎる幅は逆に好ましく
なく、0.1<a<0.7μm程度の範囲で選定するこ
とが望ましい。なお、本発明でいう「凸部の幅」とは一
般的には凸部頂面の幅を指すが、凸部の頂面幅と立ち上
がり基底部の幅が相違する場合等においては、基底部の
幅を指す場合も有る。また、溝深さ(凸部高さh)は本
発明の効果が出る範囲内で適宜選べば良い。
は、目的に応じて設定することができる。先ず、半導体
結晶2の厚さを薄くし、しかも低転位化を図るという本
発明の一般的観点からは、凸部が占める面積割合は50
%以下とされる。サファイア基板からの転位がまっすぐ
伸びる成長モードの場合、凸部の占める面積割合が少な
いほど転位の承継数が減るからである。
好ましく、40%以下、更には30%以下とすることが
望ましい。特に30%以下とした場合は、転位の承継を
極小化するという目的を達成し得る。但し、極端に凸部
が占める面積割合を少なくするとラテラル成長自体が発
生し難くなる、乃至は成長に相当の時間を要してしまう
ことから、2%以上は凸部面積を確保しておくことが望
ましい。ゆえに、転位の承継を極小化するという観点か
らは、凸部が占める面積割合は2〜30%、望ましくは
4〜20%とすることが好ましい。
いう観点からは、凸部が占める面積割合は50〜70%
の範囲で選択される。このように凸部の密集度を上げる
ことで、各凸部上方部から始まった結晶成長が互いに合
体する時間を早めることができ、結果として半導体結晶
2の厚さの極小化が目指せるからである。なお、面積割
合が70%を超えるよう設定すると、転位の遮断効が大
きく減少するため望ましくない。
て、ストライプ状の凸部がある。このような凸部の場合
は、凸部11の幅aと、凹部12の幅bとの関係におい
て凸部の態様を定義できる。即ち、凸部11の幅aが、
0<a<1μmであることを前提とした上で、該凸部の
幅aを前記凹部の幅bと同等以下とすることによって
も、転位欠陥の極小化を目指すことができる。この場
合、幅aと幅bとの関係は、基板表面全面において厳格
に満たされていることは必ずしも必要でなく、基板表面
の主要部分が少なくともそのように構成されていれば良
い。
て、実施例を説明する。図1(a)に示したものは、凸部
の幅が0.5μm、基板表面に占める面積割合が50%
程度で、凸部高さhも同程度とした場合を表している。
この場合原料ガスは凹部12及びその近傍にまで到達し
得るため凹部12での成長も生じる。また、凸部11の
上方部からも結晶成長が生じ、図1(b)に示すように、
凸部11の上方部と凹部12表面に、それぞれ結晶単位
20、21が生成される状態となる。このような状況
下、結晶成長が続くと凸部11の上方部を起点とし横方
向に成長した膜がつながって、やがて図1(c)のように
基板1の凹凸面を覆うことになる。この場合、凹部12
上部には低転位領域が形成され、作製した膜の高品質化
が図れている。なおこの時の凹部が覆われ平坦になるま
でに要する厚みは0.5μmであった。
あれば特に制限はなく各種の形状を採用することができ
る。具体的には、上述したような溝幅Bに対し溝深さ
(凸部高さ)hが深い場合、溝幅Bに対し溝深さ(凸部
高さ)hが浅い場合、さらに溝幅Bに対し溝深さ(凸部
高さ)hが非常に浅い場合、もしくは凸部11の幅Aに
対し溝幅Bが非常に広い場合など種々の組み合わせを行
う事ができる。特に溝幅Bに対し溝深さ(凸部高さ)h
が深い場合、気相成長時に原料ガスが実質的に底部まで
拡散できないため原料が効率良く凸部11上部の成長に
寄与する点で好ましい。また凸部11の幅Aに対し溝幅
Bが広い場合、横方向成長の領域が多くなり低転位領域
が広く形成される点で好ましい。
島状の点在型の凸部、ストライプ型の凸条からなる凸
部、格子状の凸部、これらを形成する線が曲線である凸
部などが例示できる。これら凸部の態様の中でも、スト
ライプ型の凸条を設ける態様のものは、その作製工程を
簡略化できると共に、規則的なパターンが作製容易であ
る点で好ましい。ストライプの長手方向は任意であって
よいが、基板上に成長させる材料をGaNとし、GaN
系材料の<1−100>方向にした場合{1−101}
面などの斜めファセットが形成され難いため横方向成長
(ラテラル成長)が早くなる。この結果凹凸面を覆うの
が速くなる点で特に好ましい。
残したまま基板1の凹凸面を埋め込み、続いてその上に
発光部を成長して発光素子を作製した場合、空洞部と半
導体界面の屈折率差が大きく取れる。この結果発光部下
方に向かった光がこの界面で反射される割合が増える。
例えばLEDを、サファイア基板面を下側にしてダイボ
ンドを行った場合は、上方に取り出せる光量が増えるた
め好ましい。
は、基板1とその上に成長する半導体層との接触面積を
小さくできるという事であるため、半導体中に格子定数
差や熱膨張係数差に起因する歪を低減できる面で好まし
い。この歪の低減は、サファイア上にGaN系材料を厚
く成長した時に発生する反りを低減させる効果がある。
特に従来法ではSi基板上にGaN系材料を結晶成長す
る際に熱膨張係数差に起因した反りやクラックが発生し
良質の結晶成長を行えない問題があったが、本発明によ
る歪低減によりこの問題を解消できる。
2との接触面積を小さくできる事を利用すると、半導体
層2を厚く成長していった場合、この小さい接触部に応
力が集中し、この部分から基板1と半導体層2の分離が
可能となる。これを応用する事でGaNなどの基板が作
製可能となる。
成長する場合について説明したが、転位欠陥をより少な
くするために、同様な工程を2回繰り返すようにしても
よい。即ち図2に示すように、上記と同様な手法にて基
板1の凹凸面を覆うように第一の半導体層2aの結晶成
長を行った後に、該第一の半導体層2aの表面を凹凸面
とする加工を施し、その上に気相成長により第一半導体
層2aの凸部の上方部から専ら結晶成長するようにして
第二の半導体結晶2bを形成することもできる。この場
合、特に基板1の凸部11と上記第一の半導体層2aに
形成する凸部11aの位置とを、垂直方向にずらす態様
にすれば、第二の半導体層2bには第一の半導体層2a
の凸部11a上部にある多くの転位が伝播しないことに
なる。つまり、かかる構成とすれば、第二の半導体層2
b全域を低転位領域とすることができ、より高品質の半
導体層が得られるものである。
に凹凸面とし、その上に同様に気相成長法により形成さ
れる第3の半導体層を形成するようにしても良い。或い
は、さらに同様の工程を繰り返して、複数の半導体層を
多重的に形成するようにしても良い。このような構成と
すれば、上述したような上下間の凸部の位置調整を意図
的に行わずとも、層を重ねる毎に伝播する転位を漸減さ
せることができる。
ラフイ技術を使って凸部形状に応じてパターン化し、R
IE技術等を使ってエッチング加工を行うことで作製で
きる。
HVPE、MOCVD、MBE法などがよい。厚膜を作
製する場合はHVPE法が好ましいが、薄膜を形成する
場合はMOCVD法が好ましい。
長条件(ガス種、成長圧力、成長温度、など)は、本発
明の効果が出る範囲内であれば、目的に応じ使い分けれ
ばよい。
レジストのパターニング(幅:0.3μm、周期:4μ
m、ストライプ方位:ストライプ延伸方向がサファイア
基板の<11−20>方向)を行い、RIE(Reactive
Ion Etching)装置で3μmの深さまで断面方形型にエ
ッチングした。フォトレジストを除去後、MOVPE装
置に基板を装着した。その後、水素雰囲気下で1100
℃まで昇温し、サーマルエッチングを行った。その後温
度を500℃まで下げ、3族原料としてトリメチルガリ
ウム(以下TMG)を、N原料としてアンモニアを流
し、GaN低温バッファー層を成長した。つづいて温度
を1000℃に昇温し原料としてTMG・アンモニア
を、ドーパントとしてシランを流しn型GaN層を成長
した。その時の成長時間は、通常の凹凸の施していない
場合のGaN成長における4μmに相当する時間とし
た。
は生じているが、図1(c)に示すように凹部に空洞部1
3を残したまま凹凸部を覆い、平坦になったGaN膜が
得られた。この膜の上にInGaN(InN混晶比=
0.2、100nm厚)を続けて成長して現れるピット
(転位に対応している)をカウントして転位密度の評価
を行ったところ2×106cm-3と転位密度が通常報告例
に比べ低減していた。
上に同じ成長条件でGaN層、更にInGaN層を成膜
し評価を行なった。結果は2×109cm-3と通常報告例
と同程度であり実施例−1に比べ非常に多い数であっ
た。
を行なう事を試みた。まずサファイア基板上にバッファ
ー層を介しGaN層を1.5μm形成した。その後Si
O2膜をリフトオフにより形成するためのレジストを塗
布し、露光を試みた。ところがウエハーの中心部は0.
5μmのストライプが形成されるものの、ウエハー周辺
部ではパターンが形成されなかった。これはウエハーの
反りに起因しマスクとウエハーの距離が面内で変動して
いるためであることがわかった。このため0.3μmの
パターン形成は断念した。
してn型AlGaNクラッド層、InGaN発光層、p
型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層を順
に形成し、発光波長370nmの紫外LEDウエハーを
作製した。その後、電極形成、素子分離を行い、LED
素子とした。ウェハ全体で採取されたLEDチップの出
力の平均値と逆電流特性を評価した。比較対象として
は、通常のサファイア基板を使って上記構造を作製した
紫外LEDチップである。これらの評価結果を表1に示
す。
ンプルでは従来例に比べ出力が高く、リーク電流の少な
い高品質のLEDが作製できる事がわかった。
晶を第一結晶とし、その上に第二結晶を成長させた。ま
ずGaN第一結晶にフォトレジストのパターニング
(幅:2μm、周期:4μm、ストライプ方位:GaN
基板の<1−100>)を行い、RIE装置で2μmの
深さまで断面方形型にエッチングした。この時のパター
ニングは基板凸部の上に第一結晶の凹部がくるような配
置とした。この時のアスペクト比は1であった。フォト
レジストを除去後、MOVPE装置に基板を装着した。その
後、窒素、水素、アンモニア混合雰囲気下で1000℃
まで昇温した。その後、原料としてTMG・アンモニア
を、ドーパントとしてシランを流しn型GaN層を成長
した。その時の成長時間は、通常の凹凸の施していない
場合のGaN成長における4μmに相当する時間とし
た。
長、凸部側面への成長が見られるものの、図2に示すよ
うに空洞部を残したまま凹凸部を覆い、平坦になったG
aN膜が得られた。続いて得られた膜のピットの評価を
行ったところ2×105cm-3にピットが減少している事
がわかった。このように本実施例を繰り返す事により更
なる転位密度低減効果があることが確認できた。
及びその作製方法によれば、基板に対して凸部を設けて
おくことで、マスク層を使用することなく低転位領域を
形成可能なラテラル成長を行わせることができる。従っ
てマスク層を形成することに起因する問題点である軸の
微小チルティングによるラテラル成長部の合体部分の新
たな欠陥の発生の問題やオートドーピングの問題、Al含
有半導体材料が選択成長不可という問題を解消できる。
また、基板に凹凸面を設けた後に、一回の成長でバッ
ファ層成長から発光部等の半導体結晶層の成長を連続し
て行えるので、製造プロセスの簡略化が図れるという利
点がある。また貫通転位のもととなる凸部の幅、面積を
規定することで低転位密度領域を相対的に広くしたり、
凹凸を覆い平坦化するのに用する厚みを薄くできる利点
がある。さらに空洞部の利用による反射率向上や、残留
歪の現象などの効果もあり特性向上、低コスト化の面か
ら非常に価値のある発明である。
明するための断面図である。
明するための断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 基板と該基板上に気相成長された半導体
結晶とからなる半導体基材であって、前記基板の結晶成
長面が凹凸面とされ、前記半導体結晶は該凹凸面におけ
る凸部の上方部から専ら結晶成長された半導体基材にお
いて、前記凸部は、その幅aが0<a<1μmの範囲とさ
れ、且つ、上記基板表面に対して該凸部の占有する面積
の割合が50%以下とされていることを特徴とする半導
体基材。 - 【請求項2】 基板表面に対して凸部の占有する面積の
割合が、2〜30%とされていることを特徴とする請求
項1記載の半導体基材。 - 【請求項3】 基板と該基板上に気相成長された半導体
結晶とからなる半導体基材であって、前記基板の結晶成
長面が凹凸面とされ、前記半導体結晶は該凹凸面におけ
る凸部の上方部から専ら結晶成長された半導体基材にお
いて、前記凸部は、その幅aが0<a<1μmの範囲とさ
れ、且つ、上記基板表面に対して該凸部の占有する面積
の割合が50〜70%とされていることを特徴とする半
導体基材。 - 【請求項4】 基板と該基板上に気相成長された半導体
結晶とからなる半導体基材であって、前記基板の結晶成
長面が凹凸面とされ、前記半導体結晶は該凹凸面におけ
る凸部の上方部から専ら結晶成長された半導体基材にお
いて、前記凸部の幅aが0<a<1μmの範囲とされ、且
つ、該凸部の幅aが前記凹部の幅bと同等以下とされて
いる部分を有することを特徴とする半導体基材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000071467A JP3471700B2 (ja) | 1999-03-17 | 2000-03-15 | 半導体基材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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