JP2000314259A - 自動車用のハンドフリーアクセス装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明によるハンドフリーアクセス装置
は、自動車（Ｖ）に取り付けられ、自動車（Ｖ）の開閉
部（６）（７）（８）を施錠する施錠手段を制御でき
る、識別手段を備える中央管理ユニット（１）と、ユー
ザに保持され、施錠手段を制御するように、識別手段と
データの遠隔送受信を行うことができる少なくとも１つ
の識別部（９）（１０）とを備えている。識別手段が識
別部（９）を識別すると、前記識別手段は、施錠信号を
送信した後に、自動車（Ｖ）の客室（Ｈ）内に質問信号
を送信し、客室（Ｈ）内に存在する識別部（１０）から
の「存在信号」を受信するようになっている。「存在」
信号が識別手段により受信されると、識別手段は、客室
（Ｈ）に存在する識別部（１０）に受信され、そのメモ
リに記憶される無効信号を、客室（Ｈ）に送信するよう
になっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に取り付け
られた識別手段と、ユーザが身につけるか、あるいは持
ち歩くことができる少なくとも１つの識別部とを備え、
安全性を高めるように改良した「ハンドフリー」アクセ
ス装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上述したハンドフリーアクセス装置で
は、識別手段が識別部を識別すると、識別手段及び識別
部の間で、データが遠隔送受信され、自動車の開閉部を
ロックする手段が制御されるようになっている。

【０００３】上述したハンドフリーアクセス装置では、
ユーザは、まず、識別動作のステップに基づいて、自動
車にアクセスできる。その最初のステップは、例えば、
開閉部に設けられた制御ボタンを作動させたり、遠隔操
作したり、または、自動車の客室に取り付けられた存在
検出器で検出したりすることである。

【０００４】１つの識別手段には、複数の識別部が用意
されており、複数のユーザが使用できるようになってい
る。そのため、ユーザが１つの識別部を持って、その他
の識別部を車内に残したまま、自動車を施錠して離れた
場合、泥棒が自動車内に侵入し、残されている識別部を
用いて、自動車を始動させることができる。

【０００５】ドイツ国特許第197 35658号には、施錠信
号を受信した後に、自動車に取り付けられた制御装置
が、自動車内にトランスポンダがあるか否かを検出する
検出信号を発生することが記載されている。自動車内に
残されたトランスポンダが、前記制御装置のメモリに記
憶され、自動車監視装置が自動車に対する不正なアクセ
スを認識すると、前記制御装置は、記憶した全てのトラ
ンスポンダを使用不可とする。

【０００６】図１は、識別手段と協働し、内部アンテナ
（２）及び外部アンテナ（３）（４）（５）と接続され
た中央管理ユニット（１）を備える自動車（Ｖ）の平面
図である。

【０００７】内部アンテナ（２）は、自動車（Ｖ）の客
室（Ｈ）内に設けられ、概ね、客室（Ｈ）全体に広がる
カバーエリア（１１）を有効範囲としている。外部アン
テナ（３）（４）は、自動車（Ｖ）の客室（Ｈ）の外、
例えば、側部ドア（６）（７）の取っ手に設けられてい
る。また、外部アンテナ（５）は、自動車（Ｖ）の客室
（Ｈ）外、例えばトランクリッド（８）の部分に設けら
れている。識別手段は、低周波送信部及び高周波受信部
を備えており、例えば、複数の識別部（９）（１０）と
データの送受信を行えるようになっている。

【０００８】識別部（１０）を自動車（Ｖ）の客室
（Ｈ）内に残したまま、識別部（９）を持っているユー
ザが、自動車（Ｖ）から離れると、自動車（Ｖ）は、識
別部（９）及び中央管理ユニット（１）間のデータの送
受信（矢印Ｆ１で示す）によって、中央管理ユニット
（１）の制御により施錠される。

【０００９】識別部（９）及び中央管理ユニット（１）
間のデータの送受信は、ドアを閉じたり、識別部（９）
の遠隔制御ボタンを用いることにより開始される。上述
したドイツ国特許第197 35658号の原理に基づいて、中
央管理ユニット（１）は、制御信号を客室（Ｈ）に送出
し（矢印Ｆ２で示す）、識別部（１０）の有無を検出
し、存在している場合には、その検出結果をメモリに記
憶させる。

【００１０】識別部を持っていない人物が、間違えて、
または悪意をもって、自動車のドア取っ手をつかむと、
中央管理ユニット（１）は、外部アンテナ（３）を介し
て、質問信号を発生する。しかしその人物は、識別部を
有していないので、自動車は解錠されない。

【００１１】しかし、外部アンテナ（３）のカバーエリ
ア（１１）の有効範囲は、客室（Ｈ）内にやや広がって
おり、ドアは窓を有しているので、識別部（１０）は、
外部アンテナ（３）のカバーエリア（１１）内にあり、
識別部を持たない人物が、自動車（Ｖ）に接近しただけ
でも、自動車（Ｖ）を解錠するように、中央管理ユニッ
ト（１）に反応してしまう。これは、例えば、識別部
（１０）が客室内に残された時に生じる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した欠点を解消し、安全性を高め、簡単な構造で効果的
な、自動車用の「ハンドフリー」アクセス装置を提供す
ることにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明による、安全性を
高めた「ハンドフリー」アクセス装置は、自動車に取り
付けられ、自動車の開閉部を施錠する施錠手段を制御で
きる識別手段を備える中央管理ユニットと、ユーザに保
持され、施錠手段を制御するように、識別手段とデータ
の遠隔送受信を行うことができる少なくとも１つの識別
部とを備え、識別手段が識別部を識別すると、この識別
手段は、施錠信号を送信した後に、自動車の客室内に質
問信号を送信し、かつ客室内に存在する識別部からの
「存在信号」を受信するようになっており、「存在」信
号が識別手段により受信されると、識別手段は、客室に
存在する識別部に受信され、そのメモリに記憶される無
効信号を、客室に送信するようになっている。

【００１４】また、識別部を有し、自動車内のユーザ
が、内側からドアをロックし、例えば、治安の悪いエリ
アを走行する時には、外部ドア取っ手を用いて、容易に
解錠できないようにすることが必要である。これは、ユ
ーザが持ち歩く識別部が、外部アンテナのカバーエリア
内にある時に発生する。

【００１５】施錠信号が自動車の客室から送信されてく
ると、識別手段は、解錠を可能とするデータの送受信に
関してのみ、客室内に存在する識別部を無効とする無効
信号を送信するようになっている。つまり、識別部は、
識別手段とデータを送受信することができ、自動車を始
動させることができるが、自動的に解錠することができ
なくなる。例えば、客室内部で操作できる集中ドアロッ
ク用の内部ボタンが提供される。

【００１６】本発明の他の特徴によれば、識別手段は、
自動車を始動させないようにする始動防止手段を制御で
き、識別部が識別されると、少なくとも１つの識別部
は、前記始動防止手段を制御する識別手段とデータを送
受信できるようになっており、施錠信号が自動車の外部
から送られてくると、識別手段は、自動車の解錠または
始動に関して、自動車の客室内に存在する識別部を無効
とする無効信号を送出できるようになっている。

【００１７】本発明の実施例においては、質問信号及び
無効信号は、低周波数で発生される。

【００１８】本発明の他の特徴によれば、識別部からの
「存在」信号は、高周波数または無線周波数で発生され
る。

【００１９】質問信号は、自動車の中央管理ユニット
が、開閉部の「施錠」状態を示す信号を受信した後に、
識別手段により発生されるのが好ましい。

【００２０】本発明の他の特徴によれば、解錠信号の後
に、識別手段は、客室に、さらに質問信号を送り、予め
無効とされた、客室内に存在する識別部からの「存在」
信号を受信し、前記識別手段は、「存在」信号を受信す
ると、有効信号を送信し、客室内に存在する識別部のメ
モリに記憶された無効信号を消去するようになってい
る。

【００２１】本発明の理解のために、説明的であり、か
つ非限定的な実施例を、図面を用いて以下に説明する。
図１は、本発明によるハンドフリーアクセス装置が取り
付けられた自動車の平面図である。

【実施態様】識別部（９）を有するユーザが、客室
（Ｈ）内に識別部（１０）を残して、側部ドア（６）
（７）を閉めると、識別手段を備える中央管理ユニット
（１）は、ドアが閉められたことを検出する。次に、中
央管理ユニット（１）は、外部アンテナ（３）（４）
（５）を介して、識別部（９）に向かって質問信号を送
出する。識別部（９）が、外部アンテナ（３）（４）
（５）のカバーエリア外に移動されると、自動車（Ｖ）
の中央管理ユニット（１）は、識別部（９）からの信号
を受信しなくなり、これにより、自動車（Ｖ）は施錠さ
れる。

【００２２】中央管理ユニット（１）は、自動車（Ｖ）
の客室（Ｈ）内に、例えば内部アンテナ（２）を介して
質問信号を送信する。客室（Ｈ）内の識別部（１０）
は、内部アンテナ（２）からの質問信号により「起動」
され、矢印Ｆ２で示すように、「存在」信号を送信す
る。中央管理ユニット（１）は、識別部（１０）が客室
（Ｈ）内に存在することを示す存在信号を受信すると、
識別部（１０）に受信される無効信号を、例えば内部ア
ンテナ（２）から送信する。識別部（１０）は、中央管
理ユニット（１）からの無効信号をメモリに記憶させ
る。

【００２３】識別部（１０）が外部アンテナ（３）のカ
バーエリア（１１）内にあり、識別部を持たない人物
が、外部のドア取っ手を作動させて、自動車にアクセス
しようとしても、識別部（１０）は予め利用不能とされ
ているので、外部アンテナ（３）から送信された質問信
号に反応できない。

【００２４】識別部（９）を持ち歩くユーザが自動車
（Ｖ）に接近すると、矢印Ｆ１で示すように、識別部
（９）と中央管理ユニット（１）内の識別手段との間
で、信号が送受信され、自動車は解錠される。

【００２５】また、解錠した後に、中央管理ユニット
（１）は、質問信号、及び自動車の内部にある識別部
（１０）を有効とする有効信号を送信する。それによ
り、識別部（１０）のメモリに記憶された無効信号が消
去される。

【００２６】以上、特定の実施例に則して本発明を説明
したが、もちろん、本発明は、上述した形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内におけるあらゆる変
更、同等及び代替的構成を含むものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】識別手段と協働し、内部アンテナ及び外部アン
テナと接続された中央管理ユニットを備える自動車の平
面図である。

【符号の説明】

１ 中央管理ユニット（識別手段） ２ 内部アンテナ ３、４、５ 外部アンテナ ６、７ 側部ドア ８ トランクリッド ９、１０ 識別部 １１ カバーエリア

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アアム ヘイダール フランス国 93230 ロメーンヴィル ル ート ドゥ モントルール 82

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車（Ｖ）に取り付けられ、自動車
   （Ｖ）の開閉部（６）（７）（８）を施錠する手段を制
   御できる識別手段（１）を備える中央管理ユニットと、
   ユーザに保持され、施錠手段を制御するように、識別手
   段（１）とデータの遠隔送受信を行うことができる少な
   くとも１つの識別部（９）（１０）とを備え、識別手段
   （１）が識別部（９）を識別すると、この識別手段
   （１）は、施錠信号を送信した後に、自動車の客室
   （Ｈ）内に質問信号を送信し、かつ客室（Ｈ）内に存在
   する識別部（１０）からの「存在信号」を受信するよう
   になっている、安全性を高めた「ハンドフリー」アクセ
   ス装置であって、「存在」信号が識別手段（１）により
   受信されると、識別手段（１）は、客室（Ｈ）内に設け
   た識別部（１０）に受信されて、そのメモリに記憶され
   る無効信号を、客室（Ｈ）に送信するようになってい
   る、ハンドフリーアクセス装置。
2. 【請求項２】 施錠信号が自動車（Ｖ）の客室（Ｈ）か
   ら送信されると、識別手段（１）は、客室（Ｈ）内に存
   在する識別部（１０）を無効とする無効信号を送信する
   ようになっている、請求項１記載のハンドフリーアクセ
   ス装置。
3. 【請求項３】 識別手段（１）は、自動車（Ｖ）を始動
   させないようにする始動防止手段を制御でき、少なくと
   も１つの識別部（９）が識別されると、識別部（１０）
   は、前記始動防止手段を制御する識別手段（１）とデー
   タを送受信できるようになっているハンドフリーアクセ
   ス装置であって、施錠信号が自動車の外部から送信され
   ると、識別手段（１）は、自動車（Ｖ）の解錠または始
   動に関して、自動車（Ｖ）の客室（Ｈ）内に存在する識
   別部（１０）を無効とする無効信号を送信できるように
   なっている、請求項１または２記載のハンドフリーアク
   セス装置。
4. 【請求項４】 質問信号及び無効信号は、低周波数で発
   生されるようになっている、請求項１〜３のいずれかに
   記載のハンドフリーアクセス装置。
5. 【請求項５】 識別部からの「存在」信号は、高周波数
   または無線周波数で発生されるようになっている、請求
   項１〜４のいずれかに記載のハンドフリーアクセス装
   置。
6. 【請求項６】 自動車（Ｖ）の中央管理ユニットが、開
   閉部（６）（７）（８）の「施錠」状態を示す信号を受
   信した後に、質問信号が、識別手段（１）により発生さ
   れるようになっている、請求項１〜５のいずれかに記載
   のハンドフリーアクセス装置。
7. 【請求項７】 解錠信号の後に、識別手段（１）は、客
   室（Ｈ）に、さらに質問信号を送信し、予め無効とされ
   た、客室（Ｈ）内に存在する識別部（１０）からの「存
   在」信号を受信し、この識別手段（１）は、「存在」信
   号を受信すると、有効信号を送信し、客室（Ｈ）内に存
   在する識別部（１０）のメモリに記憶された無効信号を
   消去するようになっている、請求項１〜５のいずれかに
   記載のハンドフリーアクセス装置。