JP2000356267A - 低荷重シール - Google Patents
低荷重シールInfo
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Abstract
命を延ばすことができる低荷重シールを提供する点にあ
る。 【解決手段】 開口部4と、第1側壁面5・第2側壁面
6と、底壁面7とを、有する環状の蟻溝3内に装着され
る環状の低荷重シールであって、このシール1は、第1
弧状部8と第2弧状部9と突出部12を有すると共に、底
壁面7に対応すると共に第1弧状部8と第2弧状部9と
の間に設けられた凹窪部10とから成る横断面三叉形状で
ある。
Description
られる低荷重シールに関する。
装着されるシールとしては、図9に示すようなOリング
30が一般的であった。また、図10に示すような(実開平
3−127866号公報に記載の)シール35が公知であった。
32に設けられた(横断面変形長円形状又は変形楕円形状
の)蟻溝31の深さよりもOリング30の径が大きく設定さ
れており、蟻溝31の開口部からOリング30の一部が外部
突出状とされている。また、蟻溝31の開口部の幅よりも
Oリング30の径が大きいことにより、同図(イ)に示す
如く、Oリング30が蟻溝31から脱落しないようになって
いる。なお、30aはOリング30の成形時に長手方向に形
成されたパーティングライン(バリ部)である。しかし
て、同図(ロ)に示すように、一方の部材32と他方の部
材33が相対的に接近し、同図(ハ)に示す如く、Oリン
グ30が他方の部材33の対向面34に押圧されてつぶされ、
所定のつぶし量(率)が与えられると共に、Oリング30
を境界にその内と外で流体が密封される。
ール35は、図10(イ)に示すように、横断面台形蟻溝31
内に装着される大径弧状部36と、大径弧状部36から蟻溝
31の開口部側へ二股状に膨出形成した一対の膨出部37,
37と、一対の膨出部37,37の間に設けられた凹窪部38
と、から成る横断面形状に形成されており、一対の膨出
部37,37及び凹窪部38とによって吸盤部39を形成してい
る。そして、同図(ロ)に示すように、一方と他方の部
材32,33が相互に接近することにより吸盤部39が対向面
34に圧接され、吸着作用により吸盤部39が対向面34に吸
着して流体を密封するようにしている。
説明したOリング30では、所定のつぶし量(率)を与え
るのに大きな圧縮荷重を要し、各部品(一方及び他方の
部材32,33及びOリング30)に負荷がかかり、機器(例
えば半導体装置等)の寿命が短くなるという問題があっ
た。また、Oリング30の径は蟻溝31の開口部の幅よりも
大きいため装着が難しく、さらに装着時にOリング30が
捩じれる可能性があり、Oリング30のパーティングライ
ン30aがシール面となる───パーティングライン30a
が他方の部材33の対向面34と当接する───虞れがあ
り、密封性を損なう虞れがあった。
あり、他方の部材33がバルブシートであるゲートバルブ
の場合、多数の部品点数で構成されるため個々の寸法公
差により、Oリング30の圧縮量に大きな差が生じ、荷重
が過大に変化し、その荷重に耐えるために機構部が過大
設計となってしまう。または、組みあがり状態で圧縮量
不足になりリークの原因となったり、Oリング30に過大
な荷重が作用し圧縮永久歪みの増加、発塵の増加、亀裂
発生等の問題が発生する。また、ゲートバルブの両面
が、大気対真空あるいは真空対真空の場合には、その圧
力差でゲートが機構の撓みで位置が変化し、Oリング30
の圧縮量が変化して適切な密封状態を得るのが困難であ
った。
(ロ)のように、大径弧状部36の弾性によって吸盤部39
を対向面34に強く押し付けるようにしているため、大径
弧状部36を大きく弾性変形させる───大きいつぶし量
を与える───必要があり、従ってその際の大きな圧縮
荷重によって機器の寿命が短くなるという問題があっ
た。また、一対の膨出部37,37が一方と他方の部材32,
33にて強い力で挟み込まれるため損傷を受け易かった。
号公報に記載の)シール40は、横断面コの字状の溝41に
嵌着されたものであって、溝41の底壁面側に浅い凹部42
を有すると共に、溝41の開口部側に半円弧状突部43を有
し、また、シール40の開口部側の幅は溝41の幅よりも大
きく設定され、溝41内に圧縮状として押し込まれて脱落
が免れている。このシール40の場合、半円弧状突部43が
他方の部材33の対向面34にて押圧されると、半円弧状突
部43の押し込み変形を凹部42で逃がすようにしている
が、溝41の幅寸法wに対する半円弧状突部43の幅寸法w
1 の比率が大きく、かつ、溝41の深さ寸法hに対する半
円弧状突部43の開口部からの突出寸法h1の比率が小さ
いため、所定のつぶし量(率)を与えるのに比較的大き
な圧縮荷重を要していた。
して、蟻溝への装着性に優れ、蟻溝内へ捩じれて装着さ
れることを防止すると共に、低荷重で良好な密封性能を
発揮して機器の寿命を延ばす低荷重シールを提供する点
にある。
めに、本発明に係る低荷重シールは、開口部と、相互に
該開口部側に近づくにつれて接近する第1側壁面・第2
側壁面と、底壁面とを、有する環状の蟻溝内に装着され
る環状の低荷重シールであって、上記第1側壁面側に膨
出し底壁面に接触する外周側の第1弧状部と、上記第2
側壁面側に膨出し底壁面に接触する内周側の第2弧状部
と、上記底壁面に対応すると共に上記第1弧状部と第2
弧状部との間に設けられた凹窪部と、上記第1弧状部と
第2弧状部との間から上記開口部を通って外部へ突出す
ると共に先端弧状部を有する突出部と、から成る横断面
三叉形状を備えている。
側に対応する側に於て、切欠溝を1個以上設け、第1弧
状部と凹窪部と第2弧状部及び蟻溝の底壁面とで形成さ
れた隙間部の流体を上記切欠溝から低圧側に逃がすよう
にしている。
側に対応する側に於て、切欠溝を1個以上設け、第1弧
状部と蟻溝の第1側壁面とで形成された隙間部又は第2
弧状部と蟻溝の第2側壁面とで形成された隙間部の流体
を上記切欠溝から低圧側に逃がすようにしている。
部位、及び、第2弧状部が第2側壁面に対応する部位
に、パーティングラインが形成されている。また、突出
部の肉厚寸法に対する凹窪部の幅寸法が60%〜 190%で
ある。
の幅寸法に対して30%〜60%に設定され、かつ、蟻溝の
開口部からの突出部の突出寸法が、蟻溝の深さ寸法に対
して40%〜90%に設定されている。
づき、本発明を詳説する。
形態を示す。このシール1はゴム等の弾性体にて環状に
形成されており、開閉及び固定フランジ用───例え
ば、半導体製造装置のゲートバルブ用───のシールと
して使用され、図1に示す如く、シール取付部材2に設
けられた環状の横断面台形蟻溝3内に装着される。
2の蟻溝3は、開口部4と、相互に開口部4に近づくに
つれて接近する第1側壁面5・第2側壁面6と、底壁面
7とを有する横断面台形状である。
断面形状を具体的に説明すると、このシール1は、蟻溝
3の装着状態に於て、第1側壁面5側に(接近又は接触
するように)膨出し底壁面7に接触する外周側の第1弧
状部8と、第2側壁面6側に(接近又は接触するよう
に)膨出し底壁面7に接触する内周側の第2弧状部9
と、底壁面7に対応すると共に第1弧状部8と第2弧状
部9との間に設けられた凹窪部10と、第1弧状部8と第
2弧状部9との間から開口部4を通って外部へ突出する
と共に先端弧状部11を有する突出部12と、から成る横断
面三叉形状(丸味のある略Yの字型横断面形状)であ
る。
状部9は、半径R1 の大径部13と半径R2 の小径部14か
ら成る。また、凹窪部10は半径R3 の凹曲面に形成さ
れ、第1・第2弧状部8,9の各小径部14,14と連続状
とされる。また、突出部12は、半径R5 の凹曲面に形成
されると共に第1・第2弧状部8,9の各大径部13,13
と連続状とされる隅部15,15と、半径R4 の上記先端弧
状部11と、先端弧状部11と各隅部15,15とを連結する直
線状の連結部16,16とから成る。
低圧側Lに対応する側に於て、切欠溝17を1個以上設
け、第1弧状部8と凹窪部10と第2弧状部9及び蟻溝3
の底壁面7とで形成された隙間部18の流体を切欠溝17か
ら低圧側Lに逃がすようにしている。本実施の形態で
は、第1弧状部8に切欠溝17を設けた場合を例示してい
る。これによって、図4に示す如く、シール1が圧縮さ
れる際、隙間部18内の流体が切欠溝17を通って低圧側L
に抜ける。また、図例では、切欠溝17の底部は、横断面
に於て、底壁面7と平行な直線を呈する。
5に対応する部位、及び、第2弧状部9が蟻溝3の第2
側壁面6に対応する部位に、シール長手方向のパーティ
ングライン19,19が形成されている。即ち、シール1を
蟻溝3に装着することによって、第1・第2弧状部8,
9の外側面に形成されたパーティングライン19,19(バ
リ部)を蟻溝3内に収めるようにしている(図3、図4
参照)。なお、第1弧状部8は装着状態又は密封状態の
どちらに於ても、第1側壁面5に接触しても良く、又
は、非接触でも良い。また、第2弧状部9は装着状態又
は密封状態のどちらに於ても、第2側壁面6に接触して
も良く、又は、非接触でも良い。
幅寸法W0 は、蟻溝3の開口部4の幅寸法Wよりも大き
く設定され、シール1が蟻溝3から脱落しないようにさ
れている。なお、シール1を蟻溝3に装着する際は、凹
窪部10が設けられることによってシール1の幅方向の弾
性変形が容易となり、第1・第2弧状部8,9を相互に
接近させて幅を小さくでき、スムースな装着が行い得
る。
部10の幅寸法W1 は、 100%〜 190%(好ましくは 100
%〜 150%)に設定されると共に、突出部12の肉厚寸法
Tは、蟻溝3の開口部4の幅寸法Wに対して30%〜60%
(好ましくは30%〜50%)に設定されている。また、シ
ール1の高さ寸法H0 は蟻溝3の深さ寸法Hよりも大き
く、このとき、蟻溝3の開口部4からの突出部12の突出
寸法H1 は、蟻溝3の深さ寸法Hに対して40%〜90%
(好ましくは40%〜70%)に設定されている。なお、上
記切欠溝17は、第1弧状部8の底壁面接触部位(小径部
14)から図3で説明したパーティングライン19までの切
欠深さ寸法H2 とされている。
ール取付部材2と相手部材21とが、相対的に接近して、
突出部12の先端弧状部11が相手部材21の相手面20に接触
した状態を示している。この場合、ゲートバルブとして
説明するために、シール取付部材2をゲート2′とし、
相手部材21をバルブシート21′とする。
バルブシート21′とがさらに接近すると、シール1の突
出部12に圧縮荷重(圧縮方向の荷重+曲げ方向の荷重)
が加わって先端弧状部11が蟻溝3の底壁面7側(矢印P
方向)に押しつぶされ、隙間部18が減少するように変形
し、かつ第1・第2弧状部8,9が変形して所定のつぶ
し量(率)が与えられる。
ラフ線Aに示すように、点aから点bの間のなだらかな
(直線的な)変位荷重特性として示される。なお、シー
ル1が図4の状態からさらに圧縮される場合は、グラフ
線Aの点bから点cの間の急勾配の変位荷重特性を示
し、この特性はOリング(図6参照)と類似したものと
なる。即ち、大きな圧縮荷重を必要とする。これは、ゲ
ート2′とバルブシート21′が接触しないよう規制され
ている場合であっても、さらに両者の接触を防止し、接
触による異物発生を防止するためである。
明の低荷重シールの変位荷重特性と、グラフ線Bで示す
Oリングの変位荷重特性とを比較するグラフ図である。
Fを許容荷重(又は設計荷重)とした場合、Oリングの
許容変位はδBとなり、本発明の許容変位はδAとな
る。このとき、グラフ線BからOリングの変位荷重特性
は、変位に対して荷重が急激に増大する2次曲線的であ
るのに対し、グラフ線Aから本発明の変位荷重特性は、
変位に対して荷重が比例的に増大する直線的であるた
め、δAはδBよりも大幅に大きくなっていることが分
かる。即ち、所定のつぶし量を与えるのに、本発明はO
リングよりも小さな力(低荷重)で済むことを意味して
いる。
先端弧状部11とバルブシート21′の相手面20とを境界
に、かつ、シール1の第2弧状部9とゲート2′の蟻溝
3とを境界に───具体的には、第2弧状部9の大径部
13と小径部14が、蟻溝3の第2側壁面6と底壁面7に夫
々密着して───、流体が密封される。このとき、シー
ル1は蟻溝3に装着されれば捩じれることがないので、
パーティングライン19が相手面20に接触することはな
い。また、突出部12が相手面20に接触して先端弧状部11
がつぶされる際、凹窪部10が変形(収縮)して応力を緩
和することにより(上述した如く)小さな圧縮荷重で所
定のつぶし量が得られる。また、第1・第2弧状部8,
9及び突出部12の先端弧状部11はR形状に形成されてい
るので、シール1がつぶされた状態で応力が集中し、密
封性が良好となる。
に対する凹窪部10の幅寸法W1 は、100%〜 190%に設
定されると説明したが、 100%未満であると突出部12が
蟻溝3の底壁面7側につぶれ難くなり、突出部12の圧縮
方向の荷重が大きくなってしまい、また 190%を越える
と第1・第2弧状部8,9の肉厚が薄くなって密封性が
損なわれるという問題を生ずる。また、突出部12の肉厚
寸法Tは、蟻溝3の開口部4の幅寸法Wに対して30%〜
60%に設定されると説明したが、30%未満であると突出
部12の肉厚が薄くなって折れ曲がり易くなるため密封性
に問題を生じ、また60%を越えると突出部12に対する圧
縮荷重が過大となる。
の突出部12の突出寸法H1 は、蟻溝3の深さ寸法Hに対
して40%〜90%に設定されると説明したが、40%未満で
あるとつぶし量が少なすぎて密封性能が低下し、また90
%を越えると突出部12が折れ曲がり易くなるため圧縮方
向の荷重がかかり難くなり、密封性能が低下するという
問題を生ずる。
の実施の形態を示す。このシール1もゴム等の弾性体に
て環状に形成されており、開閉及び固定フランジ用──
─例えば、半導体製造装置のゲートバルブ用───のシ
ールとして使用され、シール取付部材2に設けられた環
状の横断面台形蟻溝3内に装着される。
の蟻溝3は、開口部4と、相互に開口部4に近づくにつ
れて接近する第1側壁面5・第2側壁面6と、底壁面7
とを有する横断面変形長円形状又は変形楕円形状───
長円形又は楕円形の一長辺を開口部4に切欠いた形状─
──であって、第1側壁面5と第2側壁面6には、底壁
面7から開口部4の近傍まで曲面部が形成されている。
即ち、この蟻溝3はOリングに適用されているものであ
る。このシール1は、Oリングに適用されている蟻溝3
に対応するものである。
断面形状を具体的に説明すると、このシール1は(図1
で説明したものと同様に)、蟻溝3の装着状態に於て、
第1側壁面5側に(接近又は接触するように)膨出し底
壁面7に接触する外周側の第1弧状部8と、第2側壁面
6側に(接近又は接触するように)膨出し底壁面7に接
触する内周側の第2弧状部9と、底壁面7に対応すると
共に第1弧状部8と第2弧状部9との間に設けられた凹
窪部10と、第1弧状部8と第2弧状部9との間から開口
部4を通って外部へ突出すると共に先端弧状部11を有す
る突出部12と、から成る横断面三叉形状(丸味のある略
Yの字型横断面形状)である。
状部9は、半径R1 の大径部13と、半径R2 の小径部14
と、大径部13と小径部14とを連結する直線状の連結部22
とから成る。また、凹窪部10は半径R3 の凹曲面部24
と、第1・第2弧状部8,9の各小径部14,14と凹曲面
部24とを連結する直線状の連結部25,25とから成る。ま
た、突出部12は、半径R5 の凹曲面に形成されると共に
第1・第2弧状部8,9の各大径部13,13と連続状とさ
れる隅部15,15と、半径R4 の上記先端弧状部11と、先
端弧状部11と各隅部15,15とを連結する直線状の連結部
16,16とから成る。
低圧側Lに対応する側に於て、切欠溝17を1個以上設
け、第1弧状部8と蟻溝3の第1側壁面5とで形成され
た隙間部26又は第2弧状部8と蟻溝3の第2側壁面6と
で形成された隙間部26の流体を、切欠溝27から低圧側L
に逃がすようにしている。図例では、この切欠溝27の底
部は、横断面に於て、底壁面7と直交方向の直線を呈す
る。また、本実施の形態では、第1弧状部8に切欠溝17
を設けた場合を例示している。これによって、シール1
が圧縮される際、隙間部26内の流体が切欠溝27を通って
低圧側Lに抜ける。なお、この場合、シール取付部材2
の蟻溝3の底壁面7に少なくとも1個以上の(図示省略
の)貫孔が設けられており、シール1と蟻溝3との間の
隙間部18の空気を貫孔を通して外部に逃がすようにして
いる。
5に対応する部位、及び、第2弧状部9が蟻溝3の第2
側壁面6に対応する部位に、シール長手方向のパーティ
ングライン19,19が形成されており、シール1を蟻溝3
に装着することによって、第1・第2弧状部8,9の外
側面に形成されたパーティングライン19,19(バリ部)
を蟻溝3内に収めるようにしている。なお、第1弧状部
8は装着状態又は密封状態のどちらに於ても、第1側壁
面5に接触しても良く、又は、非接触でも良い。また、
第2弧状部9は装着状態又は密封状態のどちらに於て
も、第2側壁面6に接触しても良く、又は、非接触でも
良い。
1の場合も、シール1の幅寸法W0は、蟻溝3の開口部
4の幅寸法Wよりも大きく設定され、シール1が蟻溝3
から脱落しないようにされている。なお、シール1を蟻
溝3に装着する際は、凹窪部10が設けられることによっ
てシール1の幅方向の弾性変形が容易となり、第1・第
2弧状部8,9を相互に接近させて幅を小さくでき、ス
ムースな装着が行い得る。
部10の幅寸法W1 は、60%〜 100%(好ましくは80%〜
100%)に設定されると共に、突出部12の肉厚寸法T
は、蟻溝3の開口部4の幅寸法Wに対して30%〜60%
(好ましくは30%〜50%)に設定されている。また、シ
ール1の高さ寸法H0 は蟻溝3の深さ寸法Hよりも大き
く、このとき、蟻溝3の開口部4からの突出部12の突出
寸法H1 は、蟻溝3の深さ寸法Hに対して40%〜90%
(好ましくは40%〜70%)に設定されている。
付部材2と相手部材21とが、相対的に接近し、シール1
の突出部12に圧縮荷重(圧縮方向の荷重+曲げ方向の荷
重)が加わると、先端弧状部11が蟻溝3の底壁面7側に
押しつぶされ、第1・第2弧状部8,9と凹窪部10と蟻
溝3の底壁面7とで形成された隙間部18が減少するよう
に変形し、かつ第1・第2弧状部8,9が変形して所定
のつぶし量(率)が与えられる(図4参照)。このと
き、第1弧状部8と第2弧状部9の各小径部14,14が蟻
溝3の底壁面7に夫々密着して流体を密封する。
に対する凹窪部10の幅寸法W1 は、60%〜 100%に設定
されると説明したが、60%未満であると突出部12が蟻溝
3の底壁面7側につぶれ難くなり、突出部12の圧縮方向
の荷重が大きくなってしまい、また 100%を越えると第
1・第2弧状部8,9の各小径部14,14が蟻溝3───
Oリングに適用されている蟻溝───の第1・第2側壁
面5,6の曲面部に当接する形状となり、シール1の蟻
溝3への装着状態によって高さ(突出部12の突出寸法H
1 )にバラツキが生じてしまう。また、突出部12の肉厚
寸法Tは、蟻溝3の開口部4の幅寸法Wに対して30%〜
60%に設定されていると説明したが、30%未満であると
突出部12の肉厚が薄くなって折れ曲がり易くなるため密
封性に問題を生じ、また50%を越えると突出部12に対す
る圧縮荷重が過大となる。
の突出部12の突出寸法H1 は、蟻溝3の深さ寸法Hに対
して40%〜90%に設定されていると説明したが、40%未
満であるとつぶし量が少なすぎて密封性能が低下し、ま
た90%を越えると突出部12が折れ曲がり易くなるため圧
縮方向の荷重がかかり難くなり、密封性能が低下すると
いう問題を生ずる。
れず、例えば、シール1の第1・第2弧状部8,9の横
断面形状は、大径部13のみから成る円弧形状でも良く、
あるいは、半径R1 を僅かに増減しつつ描いた3個以上
の円の組み合わせの形状とするなど自由である。また、
図1及び図7で説明したシール1では、外周側の第1弧
状部8に切欠溝17,27を設けた場合を説明したが、内周
側の第2弧状部9に切欠溝17,27を設ける場合もある。
明したシール1に適用したり、その反対に図7で説明し
た切欠溝27を図1で説明したシール1に適用するも良
い。さらに、蟻溝3の底壁面7に平行な切欠溝17と底壁
面7に直交方向の切欠溝27とを連設したL字型の切欠溝
を設けるも良い。
に記載する効果を奏する。
圧縮量の変動でもシール特性への影響が少なく、密封性
に優れる。 適正荷重値が得られるので低荷重化が実現でき、バ
ルブなどの機構の寿命が延び、かつ、軽量化を行うこと
ができ、またそれによって全体を安価に製作することが
できる。 対向する被密封面相互間の平行度に、正確性が過度
に要求されず、製作が容易となる。 圧縮荷重が大となるとOリング的な変位荷重特性を
示すので、シール取付部材2と相手部材21(例えばゲー
ト2′とバルブシート21′)の双方の部材間接触を従来
のOリング同様に防止できる。 荷重変化が少ないため過大応力の発生が無く、シー
ル1自体の劣化を抑制することができる。 蟻溝3への装着性が良いと共に、捩じれずに装着で
きる。 従来のOリングに比べて弾性圧縮率が小さいので、
永久圧縮歪みが減少する。
部18内の流体が低圧側Lにスムースに抜けることができ
る。従って、隙間部18に部分的な流体溜まりが形成され
るようなことがなく均一に圧縮され、圧縮量不足による
リークが生じない。
て、第1弧状部8と蟻溝3の第1側壁面5とで形成され
た隙間部26又は第2弧状部9と蟻溝3の第2側壁面6と
で形成された隙間部26の流体を、切欠溝27から低圧側L
にスムースに逃がすことができる。
捩じれずに装着されるため、パーティングライン19がシ
ール面(相手面20)にくることが無く、密封性能が損な
われない。
低荷重にて最適な圧縮量(つぶし量)を得ることができ
る。また、Oリング用の(図7に示す)横断面変形長円
形状又は変形楕円形状の蟻溝3に対応する低荷重シール
を得ることができ、既存の装置に設けられているOリン
グ用の蟻溝3を作りかえなくとも本発明のシール1を使
用することができる。
げに耐えられるので、Oリングのように擦れが生じずダ
スト発生を抑制することができ、かつ、シール1の密封
開始から終了までの距離が長く、荷重変化に直線性があ
るため密封時の衝撃が小さくなる。従って、ウエハー搬
送用のゲートバルブへの使用に好適である。
する構成図である。
ある。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 開口部と、相互に該開口部側に近づくに
つれて接近する第1側壁面・第2側壁面と、底壁面と
を、有する環状の蟻溝内に装着される環状の低荷重シー
ルであって、上記第1側壁面側に膨出し底壁面に接触す
る外周側の第1弧状部と、上記第2側壁面側に膨出し底
壁面に接触する内周側の第2弧状部と、上記底壁面に対
応すると共に上記第1弧状部と第2弧状部との間に設け
られた凹窪部と、上記第1弧状部と第2弧状部との間か
ら上記開口部を通って外部へ突出すると共に先端弧状部
を有する突出部と、から成る横断面三叉形状を備えたこ
とを特徴とする低荷重シール。 - 【請求項2】 第1弧状部・第2弧状部の内で低圧側に
対応する側に於て、切欠溝を1個以上設け、第1弧状部
と凹窪部と第2弧状部及び蟻溝の底壁面とで形成された
隙間部の流体を上記切欠溝から低圧側に逃がすようにし
た請求項1記載の低荷重シール。 - 【請求項3】 第1弧状部・第2弧状部の内で低圧側に
対応する側に於て、切欠溝を1個以上設け、第1弧状部
と蟻溝の第1側壁面とで形成された隙間部又は第2弧状
部と蟻溝の第2側壁面とで形成された隙間部の流体を上
記切欠溝から低圧側に逃がすようにした請求項1又は2
記載の低荷重シール。 - 【請求項4】 第1弧状部が第1側壁面に対応する部
位、及び、第2弧状部が第2側壁面に対応する部位に、
パーティングラインが形成された請求項1、2又は3記
載の低荷重シール。 - 【請求項5】 突出部の肉厚寸法に対する凹窪部の幅寸
法が60%〜 190%である請求項1、2、3又は4記載の
低荷重シール。 - 【請求項6】 突出部の肉厚寸法が、蟻溝の開口部の幅
寸法に対して30%〜60%に設定され、かつ、蟻溝の開口
部からの突出部の突出寸法が、蟻溝の深さ寸法に対して
40%〜90%に設定された請求項1、2、3、4又は5記
載の低荷重シール。
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