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JP2000344673A - 脂肪蓄積抑制剤、抗肥満剤、食品添加物、食品及びペットフード - Google Patents

脂肪蓄積抑制剤、抗肥満剤、食品添加物、食品及びペットフード

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Publication number
JP2000344673A
JP2000344673A JP11150953A JP15095399A JP2000344673A JP 2000344673 A JP2000344673 A JP 2000344673A JP 11150953 A JP11150953 A JP 11150953A JP 15095399 A JP15095399 A JP 15095399A JP 2000344673 A JP2000344673 A JP 2000344673A
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food
inhibitor
quercitrin
active ingredient
adiposity
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Kazuhiko Hazama
和彦 間
Tomoko Wada
智子 和田
Keijiro Uchino
敬二郎 内野
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NIPPN Corp
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Nippon Flour Mills Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肥満を予防あるいは治療するのに有用な抑制
脂肪蓄積抑制剤、抗肥満剤、食品添加物を提供する。さ
らに肥満の予防に有用な食品、ペットフードを提供す
る。 【解決手段】 クエルシトリンを有効成分として含有す
る脂肪蓄積抑制剤;クエルシトリンを有効成分として含
有する抗肥満剤;上記の脂肪蓄積抑制剤を含有する食品
添加物;上記の脂肪蓄積抑制剤又は食品添加物を配合し
た食品;上記の脂肪蓄積抑制剤を配合したペットフー
ド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】肥満を予防あるいは治療する
のに有用な抑制脂肪蓄積抑制剤、抗肥満剤、食品添加物
及びそれらを配合した食品、ペットフードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、わが国は食生活の欧米化が進み、
糖質の摂取量が減り、脂肪、タンパク質の摂取量が増え
てきている。それに伴い、肥満という問題が取り上げら
れるようになってきた。肥満は、高血圧、心臓病、糖尿
病などの成人病の原因となるので、健康を維持するため
には努力して防止する必要がある。肥満の成因を考えて
いく上で、脂肪細胞への分化や脱分化のメカニズムが重
要となっていた。1974年GREENらは、マウス胎児由
来3T3線維芽細胞の中から脂肪細胞へと分化するもの
をクローニングし、細胞株を樹立することに成功し、脂
肪前駆細胞から脂肪細胞への分化の課程を生化学的に研
究できるようになった(GREEN, H.等、CELL, VOL.1, 1
13−116頁(1974);CELL, VOL.3,127−1
33頁(1974))。また、Ne'grelらも遺伝性肥満
マウス(C57BL/6J ob/ob)の副睾丸脂肪組織より脂肪細胞
へと分化する細胞(ob 17)をクローン化した(Ne'grel,
R.等、PROC. NATL. ACAD. SCI. USA, VOL.75, 6054-60
58頁(1978))。
【0003】これらの細胞を用いて生化学的研究が行わ
れ、前駆細胞の時にはほとんど活性が検出されず、脂肪
細胞に分化することにより増加する酵素が明らかになっ
てきた。そのような酵素として、例えばグリセロリン酸
脱水素酵素、リポプロテインリパーゼ、ジアシルグリセ
ロールアシルトランスフェラーゼなどが報告されている
が、特にグリセロリン酸脱水素酵素(グリセロール−3
−リン酸脱水素酵素、GPDH)は、1,000倍も酵素
活性が上昇するので、分化のマーカー酵素として利用さ
れている。脂肪細胞は生体にとって重要な役割を果たし
ているが、細胞内の大部分が中性脂肪であるといったそ
の形態的特徴のため、それについての培養技術はなかな
か進歩しなかった。しかしながら、前述の3T3線維芽
細胞を培養することによって脂肪細胞へ変化する過程を
研究することができる(Sekiya,K.,Okuda,H.,Hotta,Y.a
nd Arichi,S.:Phytotherapy Res.,1,58-60(1987);関谷
敬三,奥田拓道:実験医学,4,482-488(1986);関谷敬
三,奥田拓道:代謝,29,83-93(1992))。変化した細胞
には線維芽細胞細胞には存在しない中性脂肪の油滴や脂
肪酸合成・分解酵素の活性が著しく上昇しており、脂肪
細胞となっていることがわかる。この変化の過程にいろ
いろな成分を加えることで肥満に対する影響を検討して
いる。例えば、グリセロリン酸脱水素酵素の活性を阻害
する物質が、脂肪の合成を抑制し脂肪細胞への分化を抑
制することから、ひいては肥満の治療や予防につながる
という点に着目して、種々のグリセロリン酸脱水素酵素
阻害剤が提案されている(特開平10−95732号公
報)。そしてそれらを肥満の治療や予防への利用するの
みならず、食品に予め配合しておくことが提案されてい
る。しかしながら、酵素活性阻害以外の観点からの脂肪
細胞の研究は十分になされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、脂肪蓄積に
対して優れた抑制効果を示し、かつ安全性の高い脂肪蓄
積抑制剤、抗肥満剤を提供することを目的とする。本発
明の目的はまた、優れた脂肪蓄積抑制作用を発揮し且つ
安全な食品添加物を提供し、さらにはそれを配合した食
品及びペットフードを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、脂肪前駆
細胞から脂肪細胞へ分化する過程で、脂肪細胞における
脂肪蓄積に対して抑制を示す物質を探求したところ、ク
エルシトリンが強い脂肪蓄積抑制作用を示すことを見い
だし、本発明を完成するに至った。従って本発明は、ク
エルシトリンを有効成分として含有する脂肪蓄積抑制剤
に関する。本発明はまた、クエルシトリンを有効成分と
して含有する抗肥満剤に関する。本発明はさらに、上記
脂肪蓄積抑制剤を含有する食品添加物に関する。本発明
はまた、上記食品添加物あるいは脂肪蓄積抑制剤を配合
した食品又はペットフードに関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
クエルシトリン(Quercitrin)は正式名クエルセチン−
3−ラムノシド(Quercetin-3-L-rhamnoside)であっ
て、フラボノイドの一つである。自然界に広く分布して
いて、ドクダミ(茎葉)などの植物に含まれている。ク
エルシトリンは極めて毒性の低いものである。クエルシ
トリンには、強心作用、利尿作用、抗菌作用、抗ウイル
ス作用、抗炎症作用が既に知られている(原色牧野和漢
薬草大図鑑、北隆館刊)。クエルシトリンが脂肪細胞の
脂肪蓄積を抑制することは、今まで知られていなかっ
た。
【0007】本発明で使用するクエルシトリンは、主に
植物など天然物より得ることができ、しかも数種の混合
物として抽出・分離精製されることが多い。本発明で
は、天然物の抽出エキスの状態でも、また精製処理を加
えたもの、さらには単一物質まで分離した状態と、どの
段階でも使用することができる。また、クエルシトリン
は精製品として市販されており、本発明ではそのような
市場品を使用することもできる。
【0008】
【試験例1】脂肪細胞における脂肪蓄積抑制作用の試験 被験物質として、クエルシトリン、ヘスペリジン及びル
チンを使用した。細胞株は脂肪前駆細胞株3T3-L1を用い
た。この細胞は、マウス胎仔由来の3T3(Swiss albin
o)線維芽細胞株より分離されたもので、脂肪細胞に分化
する能力を持っている。培地は、10%FCS(牛胎仔血
清)を含む、DMEM(ダルベッコ変法必須最少培地)を用
いる。培養は、培養シャーレ(φ6cm、φ10cm)を用
い、CO2インキュベーター内(5%CO2、95%air)で、37
℃で行う。 [脂肪細胞への分化]3T3-L1細胞を4×103cells/ml 培
地となるようにφ6cmシャーレに播種した(培地量5m
l)。1週間に3回培地交換すると、倍加時間約30時間
で5〜6日目にはコンフレンスに達する。この細胞は休止
期に入ると脂肪細胞へと分化する性質を持っている。細
胞がコンフレンスに達した後(培養開始から5日後)、
0.25μMデキサメタゾン(DEX)、0.5mM3-イソブチル-1-
メチルキサンチン(IBMX)を含む培地を加え、2日間培養
処理した。デキサメタゾンなどを含む培地での2日間の
処理後、細胞質に球形の微細な透明の脂肪滴がみられる
ようになる。一般的に1週間もするとほとんどの細胞に
脂肪滴が認められるようになる。その後、5μg/mlイン
スリンを含む培地を1週間に3回培地交換しながら7日
間培養を続けた。各被験物質は、このインスリンを含む
培地に各100μg/ml加えておいた。また、被験物質
を添加しないものをコントロールとした。一般的には、
分化を促進させるインスリン(5μg/ml)を含む培地で
2〜3週間培養すると脂肪細胞へと分化する。
【0009】[オイル-レッドO染色]上記のように、
インスリンを含む培地で7日間培養後、細胞質に蓄積し
た中性脂肪をオイル-レッドOで染色し、中性脂肪蓄積
量を判定した。0.5gのオイル-レッドOを100mlのイソ
プロパノールに溶解し、保存液とする。使用前にこの保
存溶液6に対して水(SQ)4の割合で希釈する。10分間放
置後、濾紙(No.2)で濾過する。各培養シャーレ(各検体
を培地中に100μg/ml加えて培養したシャーレ及びコン
トロール)をPBS(-)で3回洗浄後、10%ホルマリンを含
むリン酸緩衝生理食塩水を加え、細胞を1時間固定す
る。その後、オイル-レッドOの希釈濾液を加え1時間
染色し、水(SQ)で洗浄して観察した。染色の程度を観察
した結果、コントロール、ヘスペリジン、ルチンでは、
クエルシトリンと比較して赤く染色された程度が明らか
に高く、すなわち、コントロール、ヘスペリジン、ルチ
ンでは中性脂肪蓄積量が多く、一方、クエルシトリンで
は中性脂肪蓄積が強く抑制されていることが判る(図1
参照)。目視にて染色の程度を観察し、コントロールを
10と判定した場合、各検体は以下のとおりである。
【0010】
【試験例2】グリセロール-3-リン酸脱水素酵素(GP
DH)活性の抑制試験 分化した脂肪細胞には、前駆細胞には存在しない中性脂
肪の油滴がみられ、中性脂肪の合成・分解酵素の活性が
著しく上昇している。前駆細胞のときはほとんど活性が
検出されないもので分化とともに活性が上昇する酵素と
して、リポプロテインリパーゼ、ホルモン感性リパー
ゼ、脂肪酸合成酵素、グリセロールリン酸アシルトラン
スフェラーゼ、アセチルCoAカルボキシラーゼ、ATPクエ
ン酸リアーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、グリセロ
ール-3-リン酸脱水素酵素など多く報告されている。こ
の中で、グリセロール-3-リン酸脱水素酵素は分化によ
って活性が1,000倍ほど上昇するので分化の指標として
用いた。ここでは、クエルシトリンを添加して培養した
際の、細胞内のグリセロール-3-リン酸脱水素酵素活性
を測定した。
【0011】測定法を以下に述べる。 細胞抽出液の調製 試験例1と同様に培養し、但し、インスリンを含む培地
においてクエルシトリンを100、200又は300μ
g/ml添加して培養した。培養したシャーレの培地を除去
し、PBS(-)で洗浄後、25mM Tris/HCl(pH7.5)、1mM
EDTA 1mlで細胞を回収した。次に、超音波処理30W,
5秒(Branson model 250 Sonifier)で細胞を破砕した。
これを遠心(8,000g×20min、4℃)し、上清をGPDH
活性測定に用いた。 活性測定 細胞抽出液(1〜100μg タンパク質)に基質溶液を加
え、最終容量が1mlとなるようにして、25℃で反応を
行う。340nmの吸光度変化よりGPDH活性を求め
る。1分間に1nmolのNADHを酸化する酵素量を1Un
itとする。また、粗酵素液のタンパク量をLowry法によ
り測定し、タンパク当たりの活性を求めた。 反応基質溶液の組成: 100mM トリエタノールアミン/HCl(pH7.5) 2.5mM EDTA 0.12mM NADH 0.2mM ジヒドロキシアセトン ホスフェート 0.1mM β-メルカプトエタノール
【0012】培地中にクエルシトリンを100、200、300
μg/ml添加して培養した場合の、細胞内グリセロール-3
-リン酸脱水素酵素活性を以下の表1に示す。クエルシ
トリン無添加の場合の細胞内グリセロール-3-リン酸脱
水素酵素活性を100%として記している。無添加と比
較して、クエルシトリンを添加したものは明らかに抑制
効果を示している。
【0013】
【表1】クエルシトリンの細胞内グリセロール-3-リン
酸脱水素酵素活性抑制効果
【0014】上記試験例1のとおり、クエルシトリン、
ヘスペリジン、ルチンの脂肪蓄積抑制効果を検討したと
ころ、ヘスペリジン、ルチンに関しては脂肪蓄積抑制作
用が弱かった。一方ヘスペリジン、ルチンはグリセロー
ル-3-リン酸脱水素酵素の活性を阻害するフラボノイド
であり(特開平10−95732号参照)、クエルシト
リンもまた、上記試験例2に示すようにグリセロール-3
-リン酸脱水素酵素の活性を阻害する。これらの結果か
ら、グリセロール-3-リン酸脱水素酵素活性抑制効果と
脂肪蓄積抑制効果が比例しないことが判る。この脂肪蓄
積抑制作用は、フラボノイド全般に共通ではなく、クエ
ルシトリンに特異的と考えられる。
【0015】本発明の脂肪蓄積抑制剤又は抗肥満剤は、
その有効成分であるクエルシトリンの他に添加剤を含ん
でもよい。また有効成分であるクエルシトリンは適当な
助剤とともに任意の形態に製剤化して、経口または非経
口投与が可能な脂肪蓄積抑制剤とすることができる。以
下に、本発明の脂肪蓄積抑制剤又は抗肥満剤の投与方
法、投与量及び製剤化の方法を示す。本発明の脂肪蓄積
抑制剤又は抗肥満剤は、経口及び非経口投与のいずれも
使用可能であり、経口投与する場合は、軟・硬カプセル
剤又は錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤として投与される。
非経口投与する場合は、注射剤、点滴剤及び固体状又は
懸濁粘稠液状として持続的な粘膜吸収が維持できるよう
に坐薬のような剤型で投与され得るが、局所組織内投
与、皮内、皮下、筋肉内及び静脈内注射、局所への塗
布、噴霧、坐剤、膀胱内注射等の外用的投与法等も用い
ることができる。
【0016】投与量は、投与方法と、患者の年齢、病状
や一般状態等によって変化し得るが、大人では通常、1
日当たり有効成分として0.5〜5,000mgが適当であ
り、小人では0.5〜3,000mgが適当である。本発明の
脂肪蓄積抑制剤又は抗肥満剤の有効成分の割合は、剤型
によって変更され得るが、通常、経口投与されるとき、
約0.3〜15.0重量%が適当であり、非経口投与される
ときは、ほぼ0.01〜10重量%が適当である。また、
本発明の脂肪蓄積抑制剤又は抗肥満剤の製剤化に当たっ
ては、常法に従い、水溶液、油性製剤などにして、皮下
あるいは静脈注射用製剤とすることができる他、皮膚な
どに局所適用する製剤としたり、またカプセル剤、錠
剤、細粒剤等の剤型に製剤化して経口用に供することが
できる。
【0017】また、有効成分に長時間の保存に耐える安
定性及び耐酸性を付与して薬効を完全に持続させるため
に、更に医薬的に許容し得る皮膜を施して製剤化すれ
ば、すぐれた安定性を有する脂肪蓄積抑制剤又は抗肥満
剤とすることができる。本発明の脂肪蓄積抑制剤又は抗
肥満剤の製剤化に用いられる界面活性剤、賦形剤、滑沢
剤、佐剤及び医薬的に許容し得る被膜形成物質等を挙げ
れば、次の通りである。本発明の脂肪蓄積抑制剤又は抗
肥満剤の崩壊、溶出を良好にするために、界面活性剤、
例えばアルコール、エステル類、ポリエチレングリコー
ル誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル類、硫酸化脂肪
アルコール類等の1種又は2種以上を添加することがで
きる。また、賦形剤として、例えば蔗糖、乳糖、デンプ
ン、結晶セルロース、マンニット、軽質無水珪酸、アル
ミン酸マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウ
ム、合成珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸水素
ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カルボキシメチル
セルロースカルシウム等の1種又は2種以上を組み合わ
せて添加することができる。
【0018】滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、硬化油等を1種又は2種以上を添加
することができ、また矯味剤及び矯臭剤として、食塩、
サッカリン、糖、マンニット、オレンジ油、カンゾウエ
キス、クエン酸、ブドウ糖、メントール、ユーカリ油、
リンゴ酸等の甘味剤、香料、着色剤、保存料等を含有さ
せてもよい。懸濁剤、湿潤剤のような佐剤としては、例
えばココナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、乳
酸カルシウム、ベニバナ油、大豆リン脂質等を含有させ
ることができる。また、被覆形成物質としては、セルロ
ース、糖類等の炭水化物誘導体として酢酸フタル酸セル
ロース(CAP)、またアクリル酸系共重合体、二塩基
酸モノエステル類等のポリビニル誘導体としてアクリル
酸メチル・メタクリル酸共重合体、メタアクリル酸メチ
ル・メタアクリル酸共重合体が挙げられる。また、上記
被膜形成物質をコーティングするに際し、通常使用され
るコーティング剤、例えば可塑剤の他、コーティング操
作時の薬剤相互の付着防止のための各種添加剤を添加す
ることによって被膜形成剤の性質を改良したり、コーテ
ィング操作をより容易にすることができる。
【0019】本発明の脂肪蓄積抑制剤は、食品や健康食
品に配合することができ、また、食品添加物の成分とす
ることもできる。本発明の脂肪蓄積抑制剤あるいは食品
添加物を配合する食品は特に限定されるものではない
が、例えばパン、麺類、ビスケット、ホットケーキ、錠
菓などの穀粉や澱粉を主体とする食品、ドレッシング、
ドリンク等を挙げることができる。本発明の食品は、各
種食品の常法による製造過程で適宜、本発明の脂肪蓄積
抑制剤あるいは食品添加物を配合して製造することがで
きる。食品中に配合する場合、有効成分として食品の全
重量に基づいて0.001〜15重量%が適当であり、特
に0.01〜10重量%配合することが好ましい。
【0020】本発明の脂肪蓄積抑制剤はまた、ペットフ
ードに配合することができる。ペットフードとは、犬、
猫、ハムスター、リス等の哺乳類の愛玩動物用の食餌を
いう。本発明のペットフードの形態は特に限定されるも
のではなく、例えばドライタイプ、ウェットタイプ、セ
ミモイストタイプ、ビスケットタイプ、ソーセージタイ
プ、ジャーキータイプ、粉末、顆粒、カプセルなどが挙
げられる。本発明のペットフードは、各種形態に応じて
常法に従って製造することができ、製造過程で適宜脂肪
蓄積抑制剤を添加すればよい。本発明の脂肪蓄積抑制剤
をペットフードに配合する場合、配合量はその有効成分
として、0.001から15重量%が適当であり、特に
0.01〜10重量%配合することが望ましい。
【0021】
【発明の効果】本発明の脂肪蓄積抑制剤、抗肥満剤は優
れた効果を発揮し且つ安全性が高く、肥満の治療や予防
に有用である。また、その有効成分は食品添加物、食
品、及びペットフードに簡便に配合することができ、安
全性が高く、また、脂肪蓄積抑制効果に優れた食品添加
物、食品、及びペットフードが得られる。クエルシトリ
ンはグリセロール−3−リン酸脱水素酵素の活性を阻害
するのみならず、脂肪細胞における脂肪蓄積を抑制する
効果を発揮し、これは該酵素の生成自体を抑制し、脂肪
合成酵素系の生成を抑えていることに起因すると考えら
れる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【実施例1】(錠菓及び錠剤の製造)卵殻カルシウム10
8g、ピロリン酸第二鉄2g、アスコルビン酸40g、微結晶
セルロース40g、還元麦芽糖285g、クエルシトリン25gを
ミキサーによって常法により混和した後、打錠し、錠菓
及び錠剤を製造した。
【実施例2】(ビスケットの製造)小麦粉120g、クエル
シトリン2.4g、砂糖35g、ショートニング15g、全卵粉1.
5g、食塩1g、炭酸水素ナトリウム0.6g、炭酸アンモニア
0.75g、水20gを用いて、常法によりドウを作成し、成
形、焙焼してビスケットを製造した。
【0023】
【実施例3】(パンの製造)小麦粉3kg、クエルシトリ
ン3g、イースト60g、イーストフード3g、砂糖150
g、食塩60g、ショートニング150g、脱脂粉乳60g、
水2070gを用いて、常法によりドウを作成し、成形、焙
焼してパンを製造した。
【実施例4】(麺の製造)準強力小麦粉に対して、1重
量%のクエルシトリン、34重量%の水、1重量%の食塩
及び1重量%のかん粉を加えたものを、12分間した混
捏した後、麺機にて数回圧延、形成して、中華麺の生麺
帯、生麺線を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1のオイル-レッドO染色後の、各シャ
ーレ上の染色の状態を表す写真である。黒い部分がオイ
ル-レッドOで染色されている部分に相当する。 A:コントロール、B:クエルシトリン、C:ヘスペリ
ジン、D:ルチン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23K 1/16 304 A23K 1/16 304C 4B046 1/18 1/18 A 4C057 A23L 1/16 A23L 1/16 A 4C086 1/30 1/30 B A61P 3/00 A61P 3/00 171 171 3/04 3/04 // C07H 17/07 C07H 17/07 Fターム(参考) 2B005 AA05 AA06 2B150 AA06 AB20 DC13 DD31 4B014 GB08 GK12 GL04 4B018 LB01 LB02 MD08 MD27 MD61 ME01 MF01 4B032 DB01 DB21 DK11 DK29 DL20 4B046 LA05 LC06 LG12 LG25 4C057 BB02 BB05 DD01 KK08 4C086 AA01 AA02 EA11 MA01 MA04 MA52 NA14 ZA70 ZC33 ZC61

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クエルシトリンを有効成分として含有す
    る脂肪蓄積抑制剤。
  2. 【請求項2】 クエルシトリンを有効成分として含有す
    る抗肥満剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の脂肪蓄積抑制剤を含有す
    る食品添加物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の脂肪蓄積抑制剤又は請求
    項3記載の食品添加物を配合した食品。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の脂肪蓄積抑制剤を配合し
    たペットフード。
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Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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