JP2000228536A - 発光ダイオード - Google Patents
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Abstract
頼性のLEDを提供すること。 【解決手段】 発光層を、該発光層よりエネルギーギャ
ップの広い第1導電型の第1クラッド層及び第2導電型
の第2クラッド層とで挟持してなるダブルヘテロ構造の
発光ダイオードにおいて、前記発光層と前記第1または
第2クラッド層の間に、前記発光層と同導電型で、隣接
する第1または第2クラッド層と異なる導電型からな
り、前記発光層のエネルギーギャップより広く、前記第
1または第2クラッド層のエネルギーギャップより狭い
エネルギーギャップを有する中間障壁層を設けたことを
特徴とする発光ダイオードにより上記課題が達成され
る。
Description
造の発光ダイオード(以下「LED」という)の構造に
関する。より詳しくは、LEDに通電して発光させたと
き、光出力が低下するのを防止する技術に関する。
光効率が高く、大きな光出力が得られるので表示用や光
通信用光源等に広く用いられている。
800の横断面図を示したものが図12である。本従来
例は赤色から緑色の発光が得られるGaAs基板に格子
整合するInGaAlP系LEDの層構成を示したもの
で、 基板1:n型GaAs、 第1バッファー層2:n型GaAs、 光反射(DBR)層3:n型(Al0.4Ga0.6)0.5I
n0.5P層とn型Al0.5In0.5P層とを交互に積層し
た層、 第1クラッド層4:n型Al0.5In0.5P、不純物はS
i、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、 発光層6:p型(Ga0.7Al0.3)0.5In0.5P、厚さ
0.5μm、 第2クラッド層7:p型Al0.5In0.5P、不純物はZ
n、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、 第1電流拡散層91:p型Al0.7Ga0.3As、不純物
はZn、 不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ1μm、 電流拡散層92:p型Al0.7Ga0.3As、不純物はZ
n、 不純物濃度:3×1018cm-3、厚さ6μm、 をこの順序で積層したものである。
り作製してn側電極11とし、p型電流拡散層9にはA
uZn膜を同じく蒸着法により作製してp側電極10と
している。該p側電極10は外部導体と接続するための
金属ワイヤをボンディングする部分を通常のホトリソグ
ラフィー法により円形にパターンニングして残し、電極
を除去した部分から発光層6で発生した光が外部へ放射
される。
物の影響を取り除くためのもので基板の表面処理が良好
な場合には不要である。DBR層3は発光層6で発生し
た光のうち基板側に放射される光が基板1で吸収されな
いように上部へ反射してLED800の輝度を向上させ
るためのものである。
10とのオーミックコンタクトを取り易くするとともに
p側電極10から注入された電流が発光層6全体に広が
るように拡散させるために設けてあり、不純物濃度を十
分高くしてある。この時、不純物であるZnが発光層6
へ拡散することを防止するために発光層6側に低濃度の
第1電流拡散層91を設けてある。
5に示すようなダブルヘテロ構造を取っている。図15
は、GaAs基板1に格子整合したAlGaInP系L
EDによる例である。図15は層構造を示すための横断
面図を示し、各層の構造は以下のようである。
0.5In0.5P、不純物はSi、 不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ1μm、 発光層104:p型(Ga0.7Al0.3)0.5In0.5P、
厚さ0.5μm、 p型第2クラッド層105:p型Al0.5In0.5P、不
純物はZn、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、 第1電流拡散層61:p型Ga0.3Al0.7As、 不純物はZn、不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ1
μm、 第2電流拡散層62:p型Ga0.3Al0.7As、 不純物はZn、不純物濃度:3×1018cm-3、厚さ6
μm、 コンタクト層108:p型GaAs。
ンタクト層108にはp側電極107が形成されてい
る。
P系LED800の作成後、電流を注入することによっ
て発光される。発光開始初期の光出力と発光層6の不純
物濃度との関係を示したものが図13の破線Aである。
発光開始初期は発光層6の不純物濃度が1×10 17cm
-3のとき、最も光出力が大きくなる。しかし、長時間発
光させると光出力は徐々に低下してくる。例えば、室温
で50mAの電流を流して1000時間発光させた後の
光出力と発光層6の不純物濃度との関係を示したものが
図13の破線Bである。1000時間発光後では発光開
始初期と異なり、発光層6の不純物濃度が1×1017c
m-3のときは発光開始初期より光出力が減少しているの
に対し、発光層6の不純物濃度が5×1017cm-3のと
きは発光開始初期より光出力は増加し、光出力が最大と
なっている。
な長時間の発光による光出力の変化は、n型第1クラッ
ド層4とp型発光層6とのpn接合界面で発生した非発
光再結合中心と発光層6への不純物拡散の影響であるこ
とが分かった。
状態を示す。図14(a)は発光開始初期の状態を示
し、図14(b)は長時間発光後の状熊を示したもので
ある。
すようなエネルギーギャップの値が大きく異なる層が接
するヘテロ界面であり、大きな内部応力が存在してい
る。発光させるためp側電極10とn側電極11の間に
電圧を印加するとヘテロ界面40に高い電界が印加され
る。
力、発光層6で発生した光のエネルギーと相俟って該ヘ
テロ界面40で、結晶欠陥が発生し、電界に沿って発光
層6内にも成長していく。該結晶欠陥により図14
(b)に示すような深い準位である非発光準位20が該
ヘテロ界面40近傍に形成される。該深い準位を通して
キャリアであるホールと電子は発光せずに結合するの
で、このような深い準位のことを非発光準位と呼ぶ。L
EDの発光再結合30は自然放出過程であるため、該非
発光準位20を通した非発光再結合31の方が早く生じ
てしまう。このため該非発光準位20が増加すると、L
ED800の発光効率が低下する。
に成長し、発光層6内に広がっていく。即ち、上記非発
光準位20が発光層6内に多数発生する。このため、L
ED800の発光効率が益々低下し、一定の電流値で発
光させるとLED800の光出力が減少する。
51085号公報に、厚さが約10Aよりも厚く約20
0Aよりも薄い、エネルギーギャップの値が発光層6と
クラッド層4、7との間の中間クラッド層を、該発光層
6とクラッド層4、7との間に挟む半導体発光素子構造
が開示されている(以下「従来例2」という)。該従来
例2をLEDに適用した場合、ヘテロ界面はクラッド層
4、7と前記中間クラッド層、または前記中間クラッド
層と発光層6との間に形成されるが、該ヘテロ界面にお
けるエネルギーギャップの値の差を小さくできるので内
部応力が小さくなり、結晶欠陥が発生しにくくなるため
非発光再結合中心の発生が少なくなる。
前記中間層と発光層6との界面に形成されているため、
発光させた時の結晶欠陥は従来例のLEDと同様、電界
がかかる発光層6の界面に生成される。このため、従来
例2のLEDでは光出力の劣化を遅らせる効果はあるも
のの、長時間発光させると該中間クラッド層とクラッド
層4、6の界面で発生した結晶欠陥が成長して発光層6
に影響を与え、光出力を劣化させる。
濃度が高い方が光出力が大きくなるという現象は以下の
ように説明される。発光層6の不純物濃度が最適濃度よ
り高いと発光層6の抵抗が低くなり、クラッド層4との
pn接合界面にかかる電界が低くなるため発光開始初期
は光出力が小さい。長時間発光させると該電界や発光層
6近傍で発生した熱の影響で発光層6内の過剰な不純物
が拡散して該電界が増加し光出力も増加する。しかし、
pn接合界面で欠陥が発生することには変わりがないた
め、長時間発光させると発光効率は低下していく。
ー層102は基板101の欠陥や汚染物の影響を取り除
くためのもので基板101の表面処理が良好な場合には
不要である。コンタクト層108はp側電極107との
オーミックコンタクトを取り易くするため、Alを含ま
ないGaAsとしている。該コンタクト層108のGa
Asは発光層104で発生する光に対し不透明である
が、電極107直下のみに設けられているので支障は無
い。
層104とクラッド層103、105のエネルギーギャ
ップはAl混晶比で制御されている。III−V族化合
物半導体ではAlとGaを置換しても格子定数は殆ど変
わらず、Alの割合が大きいほどエネルギーギャップが
大きくなる。このため、AlとGaの総量に対するAl
の割合をAlの混晶比として以下の説明を行う。
とクラッド層103,105のエネルギーギャップ差を
充分大きくしてキャリアの発光層104への閉じ込めを
良くすることが必要である。本従来例のLEDでは(G
a0.7Al0.3)0.5In0.5P発光層104がエネルギー
ギャップの大きなn型(Ga0.3Al0.7)0.5In0 .5P
第1クラッド層103、p型(Ga0.3Al0.7)0.5I
n0.5P第2クラッド層105で挟まれたダブルヘテロ
構造となっている。発光層104のAl混晶比は0.3
であり、クラッド層103および105のAl混晶比は
0.7である。
07から注入されたキャリアを発光層104全体に拡散
させることが必要である。このためには電流拡散層10
6の不純物濃度を十分高くして電流拡散層106の抵抗
率を下げる必要がある。一般に、基板101にはn型半
導体を用いるので、電流拡散層106はp型半導体とな
る。しかし、p型半導体の不純物であるZnやMg等は
拡散を生じやすく、特に、不純物濃度の大きく異なる層
が接している部分は不純物濃度勾配が大きくなるので、
電気エネルギーと発光層104から生じた光エネルギー
との相互作用により不純物が拡散しやすくなる。
ラッド層105、p型第2クラッド層105と発光層1
04の間では上記のような関係が成立しているので不純
物拡散が生じ易い。
られている場合でも濃度は最適な値になっており、該濃
度が変わるとやはり発光層104の発光効率は低下す
る。また、拡散により入ってきたp型不純物は正規の格
子位置に入らず、非発光再結合中心となる深い準位を作
る場合が多い。
度勾配を小さくしてZnの拡散を防止するため、電流拡
散層106を2分して発光層104側に不純物濃度の低
い第1電流拡散層61を設けている(従って、第1電流
拡散層61、第2電流拡散層62は同じAl混晶比であ
る)。
晶比は0.7程度であったが、キャリアの閉じ込めを良
くし、LEDの一層の高出力化を図るためにクラッド層
のAl混晶比を1まで高くした場合、上記従来の方法で
は不純物の拡散を防止するには不十分であることが分か
った。即ち、上記p型不純物の拡散はAlの混晶比が大
きい場合に顕著である。
ても光出力が低下しない高信頼性のLEDを提供するこ
とである。そのために、発光層内への不純物の拡散を防
止する。このことは、(1)pn接合界面で発生する欠
陥が発光層内に拡散しないように中間障壁層を設けるこ
と、(2)p型クラッド層のAl混晶比を高くしてキャ
リアの閉じ込めを良くすることで可能になる。
に、請求項1記載の発明にかかるLEDは、発光層を、
該発光層よりエネルギーギャップの広い第1導電型の第
1クラッド層及び第2導電型の第2クラッド層とで挟持
してなるダブルヘテロ構造の発光ダイオードにおいて、
前記発光層と前記第1または第2クラッド層の間に、前
記発光層と同導電型で、隣接する第1または第2クラッ
ド層と異なる導電型からなり、前記発光層のエネルギー
ギャップより広く、前記第1または第2クラッド層のエ
ネルギーギャップより狭いエネルギーギャップを有する
中間障壁層を設けたことを特徴とする。
欠陥が発光層に影響を与えるのを防止することができ、
長時間発光させても光出力が低下しないLEDを実現す
ることができる。
項1記載のLEDにおいて、上記中間障壁層の厚さを該
中間障壁層内の少数キャリアの拡散長よりも薄く、該中
間障壁層と隣接するクラッド層との界面で発生した非発
光再結合センターの影響が上記発光層に及ばない値より
も厚くする。特に請求項3にかかるLEDは、該中間障
壁層の厚さを0.1μm以上、0.5μm以下とする。
せることなく、pn接合で発生した結晶欠陥が発光層に
影響を与えるのを防止することができ、長時間発光させ
ても光出力が低下しないLEDを実現することができ
る。
求項1記載のLEDにおいて、前記中間障壁層のエネル
ギーギャップは前記発光層のエネルギーギャップより
0.2eV以上広くする。
光再結合を一層少なくすることができ、前記発光層の発
光効率の一層高いLEDが実現できる。
求項1記載のLEDにおいて、前記中間障壁層を非発光
再結合時間の長い間接遷移型半導体層とする。
光再結合を殆どなくすることが可能となり、前記発光層
の発光効率を最も高くすることができる。
求項1ないし5のいずれかに記載のLEDにおいて、前
記発光層と前記第1及び第2クラッド層の間のそれぞれ
に第1中間障壁層及び第2中間障壁層を設け、前記第1
中間障壁層は、前記発光層と同導電型で、隣接する第1
または第2クラッド層と異なる導電型からなり、前記発
光層のエネルギーギャップより広く、前記第1または第
2クラッド層のエネルギーギャップより狭いエネルギー
ギャップを有し、第2中間障壁層は、前記発光層及び隣
接する他方の第1または第2クラッド層と同導電型から
なり、前記発光層のエネルギーギャップより広く、前記
第1または第2クラッド層のエネルギーギャップより狭
いエネルギーギャップを有することを特徴とする。
欠陥が発光層に影響を与えるのを防止することができ、
長時間発光させても光出力が低下しないLEDを実現す
ることが可能となるだけでなく、拡散の容易なp型不純
物が前記発光層に拡散して発光効率を低下させることを
防止することができる。
求項1ないし6のいずれかに記載のLEDにおいて、 基板:GaAs、 第1クラッド層:(Ga1-x2Alx2)0.5In0.5P、 (但し、x1<x2≦1)、 発光層:(Ga1-x1Alx1)0.5In0.5P、(但し、0
≦x1<1)、 中間障壁層:(Ga1-x4Alx4)0.5In0.5P、 (但し、x1<x4<x2、x3)、 第2クラッド層:(Ga1-x3Alx3)0.5In0.5P、 (但し、x1<x3≦1)、 なる構成を有することを特徴とする。
おいて長時間発光させても光出力の低下の小さいLED
を実現することができる。
II−V族化合物半導体材料からなり、エネルギーギャ
ップの大きいクラッド層でエネルギーギャップの狭い発
光層を挟持してなるダブルヘテロ接合型発光ダイオード
において、該クラッド層のうちp型クラッド層は、該発
光層に近い側にあるAl混晶比が小さく不純物濃度の低
いp型第2中間障壁層とAl混晶比が大きく不純物濃度
の高いp型第2クラッド層とする。
が高い高輝度のLEDを長時間発光させても電流拡散層
やp型第2クラッド層からの拡散しやすいp型不純物が
発光層にまで広がることを防止することができ、光出力
の低下を防止することが可能である。
間障壁層のAl比は0.5以下、該p型第2クラッド層
のAl比は0.7以上とする。そのことにより、p型第
2中間障壁層の結晶性が良好に維持され、不純物の拡散
防止が可能である。
中間障壁層の不純物濃度は3×10 17cm-3以下であ
り、該p型第2中間障壁層の厚さは0.1μm以上、
0.5μm以下とする。
あっても該p型第2クラッド層によるキャリアの閉込め
効果が維持されるので高出力化が可能であるとともに、
高温でも特性を維持することが可能である。また、不純
物濃度が低いので拡散してきた不純物を吸収し、発光層
にまで拡散させない。
からなるエネルギーギャップの大きいクラッド層でエネ
ルギーギャップの狭い発光層を挟持してなる、いわゆる
ダブルヘテロ接合型発光ダイオードにおいて、該クラッ
ド層のうちp型クラッド層は、該発光層に近い側にある
Al混晶比が小さく不純物濃度の低いp型第2中間障壁
層とAl混晶比が大きく不純物濃度の大きいp型第2ク
ラッド層とからなり、該p型第2中間障壁層の不純物濃
度は3×1017cm-3未満であり、該p型第2中間障壁
層の厚さは0.1μm以上、0.5μm以下とする。
LEDにおいて、 基板:GaAs、 n型第1クラッド層:(Ga1-x2Alx2)0.5In0.5P (但し、x1<x2≦1)、 発光層:(Ga1-x1Alx1)0.5In0.5P(但し、0≦
x1<x2、x3) p型第2中間障壁層:(Ga1-x4Alx4)0.5In0.5P (但し、x1<x4<x3、不純物濃度は5×1017c
m-3未満)、 p型第2クラッド層:(Ga1-x3Alx3)0.5In0.5P (但し、x1<x3≦1、不純物濃度は5×1017cm
-3以上)、 なる層とする。
いて高輝度で長時間発光させても電流拡散層やp型第2
クラッド層からの拡散しやすいp型不純物が発光層にま
で広がることを防止することができ、光出力の低下を防
止することが可能である。
面に基づき詳細に説明する。
形態1のLED100の横断面構造を示す図である。簡
単のため、従来のLED800と同じ機能を有する部分
には同じ番号を付した。即ち、以下のような構成を有す
る。
0≦x1<1)、 中間障壁層5:(Ga1-x4Alx4)0.5In0.5P、 (但し、x1<x4<x2、x3)、 第2クラッド層7:(Ga1-X3AlX3)0.5In0.5P、 (但し、x1<x3≦1)、 なる構成を有する。
て長時間発光させても光出力の低下の小さいLEDを実
現することができる。
n0.5P層とn型Al0.5In0.5P層とを交互に積層し
た層、 第1クラッド層4:n型Al0.5In0.5P、不純物はS
i、 不純物濃度5×1017cm-3、厚さ1μm、 中間障壁層5:p型(Ga0.5Al0.5)0.5In0.5P、
不純物Zn、 不純物濃度:1×1017cm-3、厚さ0.2μm、 発光層6:p型(Ga0.7Al0.3)0.5In0.5P、不純
物Zn、 不純物濃度:1×1017cm-3、厚さ0.5μm、 第2クラッド層7:p型Al0.5In0.5P、不純物はZ
n、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、 第2バッファー層8:p型(Al0.05Ga0.95)0.95I
n0.05P、 不純物はZn、不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ
0.15μm、 電流拡散層9:p型(Al0.01Ga0.99)0.99In0.01
P、不純物はZn、 不純物濃度:5×1018cm-3、厚さ7μm。
異なる点は、発光層6とクラッド層4の間に、発光層6
と同導電型で、隣接するクラッド層4と異なる導電型か
らなり、発光層6のエネルギーギャップより広く、クラ
ッド層4のエネルギーギャップより狭いエネルギーギャ
ップを有する中間障壁層5を設けたことである。なお、
p型発光層6の不純物であるZnの不純物濃度は発光効
率が発光初期に最適となる1×1017cm-3としてい
る。
のLED800と異なりInGaAlPを用い、光吸収
をできるだけ小さくし、光出力が大きくなるように配慮
した。
ない。抵抗率を低くするためにAl混晶比を0.01と
低くする必要があるので、Inの混晶比も0.01と低
くして、Al混晶比を低くすることによるエネルギーギ
ャップの減少を防止している。Inを0.01入れるこ
とによりGaPより電極形成面が平滑となり、電極の剥
がれ等が生じにくい。一方、Inの混晶比を0.01と
小さくしているため電流拡散層9は基板1から第2クラ
ッド層7までの層との格子整合が取れない。そこで、第
2クラッド層7との間に基板1等の格子定数と電流拡散
層9の格子定数との中間の格子定数を有するAl混晶
比、In混晶比がともに0.05の第2バッファー層8
を設けて格子定数が合わないことによる結晶欠陥の発生
を防止している。
る。
させた後のバンド状態をあらわしている。
リアを注入した状態を図2(a)に示す。中間障壁層5
はn型第1クラッド層4とp型発光層6のエネルギーギ
ャップの中間の値になるようにAl混晶比が設定されて
いる。中間障壁層5はp型であるのでpn接合はn型第
1クラッド層4−p型中間障壁層5間で形成されてい
る。
合しようとするが、ホール、電子とも存在するのは該p
n接合近傍のエネルギーギャップが小さい側、即ち、中
間障壁層5側である。中間障壁層5が注入された少数キ
ャリアの拡散長より十分薄い場合は発光層6にも十分な
数の少数キャリアが注入される。中間障壁層5より発光
層6の方が発光再結合時間が短いため、注入されたキャ
リアは発光層6で消費される割合の方が多く、常に発光
層6におけるキャリアの数が不足となるので中間障壁層
5に入った少数キャリアは速やかに発光層6に移動す
る。中間障壁層5にも多数のホールと電子が存在してい
るが、発光再結合時間はエネルギーギャップが狭い方が
短いため、発光層6で発光再結合が効率よく生じる。
って発光動作、発光効率にほとんど影響の無いようにで
きる。
D100を長期に発光させた後のバンド状態を示してい
る。中間障壁層5を入れた場合も長期に発光させること
によりpn接合近傍に非発光再結合準位20が形成され
る。しかし、中間障壁層5内のキャリアは上記説明の如
く速やかに発光層6に拡散するため、該pn接合近傍に
発生した非発光再結合準位20を通して再結合するキャ
リアは少なく、発光効率を低下することがないようにで
きる。
るn型第1クラッド層4と異なる導電型からなり、発光
層6とn型第1クラッド層4の間に該発光層6のエネル
ギーギャップより広く、n型第1クラッド層4のエネル
ギーギャップより狭いエネルギーギャップを有する中間
障壁層5を設けることにより、発光初期にも発光効率を
低下させること無く、長期に発光させても発光層6の発
光効率が低下しないLED100を実現することができ
る。
μmである。実施形態1のLED100の如きGaAs
基板1に格子整合したInの組成比が0.5付近のIn
GaAlP系の半導体層では拡散長は略0.5μmであ
る。このため、本実施形態1のLED100では中間障
壁層5の厚さを0.2μmとしている。また、長時間発
光を続けると、従来例のLEDと同様pn接合のあるp
型中間障壁層5とn型第1クラッド層4の界面付近で結
晶欠陥が発生する。該結晶欠陥が成長して実用的な発光
時間の間に発光層6に影響を及ぼさないようにするため
に、p型中間障壁層5の厚さは0.1μm以上と厚くす
ることが望ましい。
層5のエネルギーギャップを発光層6のエネルギーギャ
ップより0.2eV以上、本実施形態1のLED100
に用いるGaAsに格子整合したInGaAlP系の半
導体ではAlの混晶比差x4−x1で0.15以上とす
れば、大半のホールと電子が発光層6で発光再結合し
て、さらに効果的である。
以上にする。InGaAlP系半導体は間接遷移型半導
体となるので、中間障壁層5では発光再結合30は殆ど
生じなくなり発光層6での発光再結合の効率を更に高く
することができ有用である。本実施形態1のLEDで
は、中間障壁層5のAl混晶比x4を0.5とし、間接
遷移型半導体層として中間障壁層5での発光を生じにく
くしているので、注入されたホールと電子はほぼ全てが
発光層6で発光再結合する。
図13と同様の条件である室温で駆動電流50mA、1
000時間通電後の光出力を測定した結果、平均650
μWであり、発光初期の駆動電流20mAでの光出力の
±2%以内と実用上充分小さい変化率のLEDが得られ
た。
形態2のLED200の横断面を示す。簡単のため、実
施形態1のLED100と同じ機能を有する部分には同
じ番号を付した。
発光層6を不純物を入れていないアンドープ層としたこ
とと、このアンドープとしたためn型となる発光層6と
p型クラッド層7の間にエネルギーギャップが発光層6
より大きくp型クラッド層7より小さいn型中間障壁層
50: n型(Ga0.5Al0.5)0.5In0.5P、不純物Si、 不純物濃度:1×1016cm-3、厚さ0.2μm、 を設けたことである。
ド状態を図4に示す。
lP系の材料では、発光層6に不純物を入れない場合n
型の導電型になる。本実施例は発光層6がn型の場合を
説明する。
n型としてこの中間障壁層50をn型発光層6とp型第
2クラッド層7の間に挿入する構成となる。中間障壁層
50には不純物としてSiをドープしている。不純物濃
度は1×1017cm-3以下とすることが望ましい。中間
障壁層50の厚さはやはり少数キャリアであるホールの
拡散長より薄くする。ホールの拡散長は電子の拡散長に
比べて短く、0.3μm程度であるので、本実施形態2
のLEDでは中間障壁層50の厚さは0.2μmとし
た。この値は、中間障壁層50とp型第2クラッド層7
とで形成されるpn接合で発生した結晶欠陥の影響が発
光層6に及ばない厚さである0.1μmより大きいの
で、第1実施形態のLEDと同様、長時間発光させても
光出力の低下は実用上十分小さかった。
Znは拡散することが良く知られている。Znが発光層
6に拡散していくと発光層6の発光効率が低下する。特
に高出力LEDでは電流拡散層9やp型第2クラッド層
7には抵抗率を下げるために、Znを大量に入れるので
発光層6へZn拡散が顕著となり、発光効率が低下す
る。
うに低不純物濃度の中間障壁層50をpクラッド層7と
発光層6との間に挟むと上記のようなZnの発光層6へ
の拡散が防止され、発光効率の低下を防ぐことができ
る。特に、中間障壁層50はAlの混晶比が小さいため
Znの拡散も小さく、Zn拡散防止に効果的である。そ
の結果、動作電圧を低くするために電流拡散層9の不純
物濃度を高くしても発光効率が長時間低下しないLED
を実現することができた。
拡散層9やp型クラッド層7からのZnの拡散も無いた
め光出力は殆ど低下しなかった。例えば、図2と同様の
条件である室温で駆動電流50mA、1000時間通電
後の光出力は、発光初期の駆動電流20mAでの光出力
450μWの±2%以内であった。但し、駆動電圧は第
1の実施形態に比較して10%程度低くすることができ
た。
形態3のLED300の横断面を示す。簡単のため、実
施形態1のLED100と同じ機能を有する部分には同
じ番号を付した。
n型第1クラッド層4とp型発光層6の間に設けたp型
第1中間障壁層51(実施形態1では符号5)に加え
て、発光層6とp型第2クラッド層7の間にp型第2中
間障壁層52: p型(Ga0.5Al0.5)0.51In0.49P、不純物Zn、 不純物濃度:1×1017cm-3、厚さ0.2μm、 を設けたことである。
後のバンド状態図を図6に示す。
て、pn接合界面でない発光層6とp型第2クラッド層
7の間にp型第2中間障壁層52を設けている。該第2
中間障壁層52は従来例2で説明したような発光層6と
第2クラッド層7との界面でのエネルギーギャップ差に
よる結晶欠陥の発生を防止する効果があり、実施の形態
1のLED100より光出力の低下を防止する効果が大
きい。
いp型第2中間障壁層52をp型クラッド層7と発光層
6との間に挟んでいるので、上記実施形態2のLEDに
おいて説明したのと同様、p型電流拡散層9やp型クラ
ッド層7からのZnの発光層6への拡散が防止され発光
効率の低下を防ぐことができる。
施形態のLED100より長期に亘って発光させても発
光層6の発光効率が低下しない。
が実施形態1の場合よりも小さいため光出力も若干高く
なった。具体的には図13と同様の条件である室温で駆
動電流50mA、1000時間通電後の光出力を測定し
た結果、平均720μWであり、発光初期の駆動電流2
0mAでの光出力は±2%以内であった。
のLED400の横断面構造を図7に示す。簡単のた
め、実施形態1のLED100と同じ機能を有する部分
には同じ番号を付した。
発光層60をドブロイ波長より薄いGa0.51In0.49P
層と(Ga0.5Al0.5)0.5In0.5P層とを交互に積層
した多重量子井戸(いわゆるMQW)構造としたこと
と、p型MQW発光層60とn型第1クラッド層4の間
に、実施形態1と同様、それらの中間のエネルギーギャ
ップを有する中間障壁層5を設けたことである。なお、
中間障壁層5の厚さを0.05μmと薄くしている。
光層6の結晶に欠陥が発生しにくくなる。そのためpn
接合で結晶欠陥が発生しても発光層60まで結晶欠陥が
なかなか成長していくことができない。このため、中間
障壁層5を0.02μm程度まで薄くしても光出力の低
下を防止することが可能であった。
のLED500の横断面構造を図8に示す。簡単のた
め、実施形態1のLEDと同じ機能を有する部分には同
じ番号を付した。
てきたが、本実施形態5は、p型基板においても同様な
効果が得られることを示すものである。
LED100との違いは基板1をp型GaAsとしたこ
と、以下、具体例を示す。
n0.5P層とp型Al0.5In0.5P層とを交互に積層し
た層、 第1クラッド層4:p型Al0.5In0.5P、不純物Z
n、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、 中間障壁層5:n型(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5P
層、不純物はSi、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ0.1μm、 発光層6:n型(Ga0.7Al0.3)0.5In0.5P、 厚さ0.5μm、 第2クラッド層7:n型Al0.5In0.5P、不純物はS
i、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、 第2バッファー層8:n型(Al0.05Ga0.95)0.95I
n0.05P、 不純物はSi、不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ
0.15μm、 電流拡散層9:n型(Al0.01Ga0.99)0.99In0.01
P、不純物はSi、 不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ7μm。
ため大抵の用途にはn型基板のLEDが用いられる。し
かし、p型基板のLEDの場合、電流拡散層9がn型と
なるので不純物濃慶をp型の場合より低くしても同程度
の電流拡散効果が得られ、n側電極とのコンタクト抵抗
も低くできる。その結果不純物の拡散による発光効率の
低下が殆ど生じないという利点がある。
整合したInGaAlP系半導体の場合について説明し
てきたが、以上の説明より明らかな如く、他の材料、A
lGaAs、AlGaInSb、InGaAsP、Al
GaInN、GaInNSb等のIII−V族化合物半
導体、或いはII−VI族化合物半導体にも本発明の趣
旨にしたがって具体的な層厚、キャリア濃度は変えて適
用できることは明らかである。
形態のLED600の略横断面構造を示す図である。簡
単のため、従来のLED900と同じ機能を有する部分
には同じ番号を付した。
ッド層105を、Al混晶比が発光層104より大きく
p型クラッド層105より小さい、発光層104に近い
側のp型第2中間障壁層53と、Al混晶比がキャリア
を閉じ込めるのに十分大きい、発光層104より遠い側
のp型第2クラッド層54とに分けたことである。本実
施例において、p型第2中間障壁層53は、Al混晶比
x=0.5に設定され、 p型(Ga0.5Al0.5)0.5In0.5P、不純物Zn、 不純物濃度:2×1017cm-3、厚さ0.3μm、 また、p型第2クラッド層54は、Al混晶比1.0の
もので、 p型Al0.5In0.5P、不純物Zn、 不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1.0μm、 としている。なお、電流拡散層106は単一の層とし
た。
の一方、すなわちp型第2クラッド層54はAl混晶比
が充分に高く、キャリアの閉じ込めを良くしLEDの高
出力化を可能にする。p型第2クラッド層54のAl混
晶比xは上記の高出力化のため0.7以上1までが好ま
しい。また、p型クラッド層105を発光層104に近
い側にあるAl混晶比が小さく不純物濃度の低いp型第
2中間障壁層53とAl混晶比が大きく不純物濃度の大
きいp型第2クラッド層54の2層とすることにより、
発光による不純物の拡散を防止し、長時間発光させても
光出力が低下しないようしている。
クラッド層54において、不純物のみならず、Al混晶
比を小さくすることによりp型第2中間障壁層の結晶性
を改善して不純物の拡散を生じにくくする点が重要であ
る。Alは酸化性が強いため、材料中に含まれる酸素を
結晶内に持ち込むのでAl結晶比を高くすると理想的な
結晶構造に比ベて不完全なものとなる。そのような結晶
内には理想的な結晶における原子の位置に原子が無い空
格子点や、理想的な結晶で期待されるより大きな空隙等
が発生しやすい。そのため不純物の拡散が理想的な結晶
に比べて容易となる。
キャリアの閉じ込めを良好にするためできるだけ高い方
が良い。一般にx=1が用いられる。また、キャリアを
発光層全体に拡散させるためp型第2クラッド層54の
抵抗率もできるだけ低い方が望ましいので不純物濃度は
できるだけ高い方が望ましい。
を0.5と低くすることが重要である。そのことにより
結晶性が改善され、層厚が薄くても不純物の拡散を防止
することが可能となる。
と発光層から溢れたキャリアがp型第2中間障壁層53
で発光、または非発光再結合により失われ、発光層10
4での発光効率を低下させてしまう。このような現象を
防止するためにはp型第2中間障壁層53の厚さを少数
キャリアである電子の拡散長の1/2とすれば良い。通
常、Al混晶比が0.5のInGaAlP結晶での電子
の拡散長は略0.5μmであるからp型第2中間障壁層
の厚さは0.3μm以下が望ましい。
することがより望ましい。
る、室温で50mAの電流を流して1000時間発光後
の光出力を、p型第2中間障壁層53の不純物濃度に対
してプロットしたものであり、図10(b)は発光初期
の光出力に対する室温で50mAの電流を流して100
0時間発光後の光出力を、p型第2中間障壁層53の厚
さに対してプロットしたものである。
くした場合、電流拡散層106、p型第2クラッド層5
4等から拡散してきた不純物によりp型第2中間障壁層
53の不純物が発光層に押し出されて発光効率が低下し
たものと考えられる。
すぎると不純物の一部は発光層104まで拡散してしま
うので光出力に低下が見られる。
の不純物濃度を3.0×1017cm -3以下と十分低くす
ることにより、電流拡散層106やp型第2クラッド層
54から拡散してきたp型不純物を発光層104まで拡
散することを防止し、発光時間1000時間後の光出力
は発光初期の光出力の80%以内と実用上充分な光強度
を得た。
物濃度を1×1017cm-3としてp型第2中間障壁層5
3の厚さを変えたときの発光初期の光出力に対する室温
で50mAの電流を流して1000時間発光後の光出力
を測定した結果である。図10(b)からp型第2中間
障壁層53の厚さは0.1μm以上とすることがより発
光時間1000時間後の光出力は発光初期の光出力の9
0%以内と実用上充分なLEDが実現できることが分か
る。
くするとp型第2クラッド層54でのキャリアの閉込め
効果が失われてしまう。即ち、p型第2中間障壁層53
が本来のp型クラッド層として振る舞い、p型第2中間
障壁層でキャリアは発光再結合等により消費されてしま
う。そのため、p型第2中間障壁層の厚さはp型層の少
数キャリアである電子の拡散長以下とする必要がある。
GaAsに格子整合したAlGaInPの場合、電子の
拡散長は0.5〜1.5μmであるが、Al混晶比が
0.5の場合は電子の拡散長は略0.5μmであるの
で、p型第2中間障壁層53の厚さは0.5μm以下と
する必要があり、0.3μm以下がより好ましい。
図を示す。まず、n型GaAs基板201上に、n型
(AlxGa1-x)yIn1-yP第1クラッド層21(x=
1.0、y=0.5、Siキャリア濃度5×1017cm
-3)を1μm、n型(AlxGa1-x)yIn1-yP第1中
間障壁層22(x=0.5、y=0.5、Siキャリア
濃度2×1017cm-3)を0.5μm、(AlxG
a1-x)yIn1-yP発光層203(x=0.3、y=
0.5)を0.5μm、p型(AlxGa1-x)yIn1-y
P第2中間障壁層41(x=0.5、y=0.5、Zn
キャリア濃度2×1017cm-3)を0.5μm、p型
(AlxGa1-x)yIn1-yP第2クラッド層42(x=
1.0、y=0.5,Znキャリア濃度5×1017cm
-3)を1μm、(AlxGa1-x)yIn1-yP電流拡散層
205(x=0.05、y=0.90,Znキャリア濃
度1×1018cm-3)を7μm順次積層し、さらにn側
電極209、p側電極207を形成し発光ダイオードが
完成する。
型第2中間障壁層41を0.5μmと厚くすることによ
って電流拡散層205やp型第2クラッド層42から発
光層への不純物の拡散を防止し、発光効率の低下を防止
する。また、n型第1中間障壁層を設けることによりA
l混晶比が小さく結晶性のよい層でpn接合を形成でき
発光効率を向上させることができる。
合したInGaAlP系半導体の場合について説明して
きたが、上記説明より明らかな如く、他の材料、AlG
aAs、AlGaInSb、InGaAsP、AlGa
InN等のAl混晶比によりエネルギーギャップを制御
するIII−V族化合物半導体にも本発明の趣旨にした
がって具体的な層厚、キャリア濃度を変えて適用できる
ことは明らかである。
によれば長時間発光させても光出力の低下が小さいLE
Dを実現できる。
Dによればpn接合で発生した結晶欠陥が発光層に影響
を与えるのを防止することができ、長時間発光させても
光出力が低下しないLEDを実現することができる。
1記載のLEDによれば、発光層の発光効率を低下させ
ることなく、pn接合で発生した結晶欠陥が発光層に影
響を与えるのを防止することができ、長時間発光させて
も光出力が低下しないLEDを実現することができる。
求項1記載のLEDによれば、前記中間障壁層での非発
光再結合を一層少なくすることができ、前記発光層の発
光効率の一層高いLEDが実現できる。
求項1記載のLEDによれば、前記中間障壁層での非発
光再結合を殆どなくすることが可能となり、前記発光層
の発光効率最も高くすることが可能となる。
は、請求項1記載のLEDによれば、pn接合で発生し
た結晶欠陥が発光層に影響を与えるのを防止することが
でき、長時間発光させても光出力が低下しないLEDを
実現することが可能となるだけでなく、拡散の容易なp
型不純物が前記発光層に拡散して発光効率を低下させる
ことを防止することが可能となる。
れば、赤色から緑色の波長域において長時間発光させて
も光出力の低下の小さいLEDを実現することができ
る。
れば、クラッド層のAl混晶比が高い高輝度のLEDを
長時間発光させても電流拡散層やp型第2クラッド層か
らの拡散しやすいp型不純物が発光層にまで広がること
を防止することができ、光出力の低下を防止することが
可能である。
れば、該p型第2中間障壁層のAl比は0.5以下、該
p型第2クラッド層のAl比は0.7以上とする。その
ことにより、p型第2中間障壁層の結晶性が良好に維持
され、不純物の拡散防止が可能である。
よれば、該p型第2中間障壁層があっても該p型第2ク
ラッド層によるキャリアの閉込め効果が維持されるので
高出力化が可能であるとともに、高温でも特性を維持す
ることが可能である。また、不純物濃度が低いので拡散
してきた不純物を吸収し、発光層にまで拡散させない。
よれば、赤色から緑色の波長域において高輝度で長時間
発光させても電流拡散層やp型第2クラッド層からの拡
散しやすいp型不純物が発光層にまで広がることを防止
することができ、光出力の低下を防止することが可能で
ある。
表す図である。
継続後の発光層近傍のエネルギーバンド状態を表す図で
ある。
表す図である。
継続後の発光層近傍のエネルギーバンド状態を表す図で
ある。
表す図である。
継続後の発光層近傍のエネルギーバンド状態を表す図で
ある。
断面構造を表す図である。
断面構造を表す図である。
表す図である。
第2中間障壁層の不純物濃度、厚さと長時間発光させた
時の光出力の低下率との関係を表す図である。
を表す図である。
長時間発光継続後の光出力と発光層の不純物濃度との関
係を表す図である。
ド状態を表す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 発光層を、該発光層よりエネルギーギャ
ップの広い第1導電型の第1クラッド層及び第2導電型
の第2クラッド層とで挟持してなるダブルヘテロ構造の
発光ダイオードにおいて、 前記発光層と前記第1または第2クラッド層の間に、前
記発光層と同導電型で、隣接する第1または第2クラッ
ド層と異なる導電型からなり、前記発光層のエネルギー
ギャップより広く、前記第1または第2クラッド層のエ
ネルギーギャップより狭いエネルギーギャップを有する
中間障壁層を設けたことを特徴とする発光ダイオード。 - 【請求項2】 前記中間障壁層の厚さを前記中間障壁層
内の少数キャリアの拡散長よりも薄く、前記中間障壁層
と前記クラッド層との界面で発生した非発光再結合セン
ターの影響が前記発光層に及ばない値よりも厚くするこ
とを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。 - 【請求項3】 前記中間障壁層の厚さは0.1μm以
上、0.5μm以下であることを特徴とする請求項1記
載の発光ダイオード。 - 【請求項4】 前記中間障壁層のエネルギーギャップは
前記発光層のエネルギーギャップより0.2eV以上広
いことを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。 - 【請求項5】 前記中間障壁層は非発光再結合時間の長
い間接遷移型半導体層であることを特徴とする請求項1
に記載の発光ダイオード。 - 【請求項6】 前記発光層と前記第1及び第2クラッド
層の間のそれぞれに第1中間障壁層及び第2中間障壁層
を設け、前記第1中間障壁層は、前記発光層と同導電型
で、隣接する第1または第2クラッド層と異なる導電型
からなり、前記発光層のエネルギーギャップより広く、
前記第1または第2クラッド層のエネルギーギャップよ
り狭いエネルキーギャップを有し、第2中間障壁層は、
前記発光層及び隣接する他方の第1または第2クラッド
層と同導電型からなり、前記発光層のエネルギーギャッ
プより広く、前記第1または第2クラッド層のエネルギ
ーギャップより狭いエネルギーギャップを有することを
特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載の発光ダイ
オード。 - 【請求項7】 基板:GaAs、 第1クラッド層:(Ga1-x2Alx2)0.5In0.5P (但し、x1<x2≦1)、 発光層:(Ga1-x1Alx1)0.5In0.5P(但し、0≦
x1<1) 中間障壁層:(Ga1-x4Alx4)0.5In0.5P (但し、x1<x4<x2、x3)、 第2クラッド層:(Ga1-x3Alx3)0.5In0.5P (但し、x1<x3≦1)、 なる構成を有することを特徴とする請求項1ないし6い
ずれかに記載の発光ダイオード。 - 【請求項8】 少なくともIII−V族化合物半導体材
料からなり、エネルギーギャップの大きいクラッド層で
エネルギーギャップの狭い発光層を挟持してなるダブル
ヘテロ接合型発光ダイオードにおいて、 該クラッド層のうちp型クラッド層は、該発光層に近い
側にあるAl混晶比が小さく不純物濃度の低いp型第2
中間障壁層とAl混晶比が大きく不純物濃度の高いp型
第2クラッド層とからなることを特徴とする発光ダイオ
ード。 - 【請求項9】 該p型第2中間障壁層のAl比は0.5
以下、該p型第2クラッド層のAl比は0.7以上であ
ることを特徴とする請求項8に記載の発光ダイオード。 - 【請求項10】 該p型第2中間障壁層の不純物濃度は
3×1017cm-3以下であり、 該p型第2中間障壁層の厚さは0.1μm以上、0.5
μm以下であることを特徴とする請求項8に記載の発光
ダイオード。 - 【請求項11】 基板:GaAs、 n型第1クラッド層:(Ga1-x2Alx2)0.5In0.5P (但し、x1<x2≦1)、 発光層:(Ga1-x1Alx1)0.5In0.5P(但し、0≦
x1<x2,x3) p型第2中間障壁層:(Ga1-x4Alx4)0.5In0.5P (但し、x1<x4<x3、不純物濃度は5×1017c
m-3未満)、 p型第2クラッド層:(Ga1-x3Alx3〕0.5In0.5P (但し、x1<x3≦1、不純物濃度は5×1017cm
-3以上)、なる層からなることを特徴とする請求項8に
記載の発光ダイオード。
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