JP2000213389A - アイドル停止車両 - Google Patents
アイドル停止車両Info
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Abstract
にエンジンの空吹きが生じるのを防止する 【解決手段】 アイドル停止車両の油圧制御回路101
は、油圧ポンプ14からの油圧を保持するとともにその
油圧を変速機17に供給することができる変速機油圧保
持供給回路9を備える。そして、アイドル停止中にエン
ジン1を再起動する際には、まず変速機油圧保持供給回
路9から変速機17に油圧が供給され、変速機17への
油圧が供給されから所定時間した後にエンジン1の回転
数が立上げられる。これにより、エンジン1の回転数が
立ち上がる時点には十分な油圧が無段変速機17へ供給
されていることとなり、油圧応答遅れによる動力伝達要
素の係合不良を防止でき、エンジンの空吹きが防止され
る。
Description
動的に停止させるアイドル停止車両に関する。
自動停止、自動再起動を行うことにより、燃料消費の抑
制と排出ガスの低減を図ったアイドル停止車両が知られ
ている。
ンが停止するとエンジンにより駆動されるオイルポンプ
も停止し、変速機に油圧が供給されない状態になるた
め、エンジンを再起動する際にオイルポンプが作動する
ものの変速機の油圧上昇が遅れ、クラッチ係合遅れによ
るエンジンの空吹けが生じる可能性があった。
報には、変速機油圧保持供給手段としてアキュムレータ
あるいは電動油圧ポンプを設け、エンジン停止時も自動
変速機へ油圧を供給し続けることで、クラッチ係合遅れ
によるエンジンの空吹けを防止する技術が開示されてい
る。
この従来技術ではエンジンの空吹きは防止できるもの
の、エンジン停止中も自動変速機の変速クラッチ、バル
ブ群に油圧を供給し続ける構成のため、変速機油圧保持
供給手段としてアキュムレータを用いた場合は変速クラ
ッチ、バルブ群からの漏れによる圧力低下を考慮すると
装置の大型化が避けられなかった。
油圧ポンプを用いた場合はアキュムレータに比べ高価と
なり、さらに電力消費も発生するので燃料消費を抑制す
るという本来の効果が低下する恐れもあった。
されたものであり、アイドル停止車両において、エンジ
ン再起動時の空吹きを防止しつつ装置の車両への搭載性
も向上することを目的とする。
ンにより駆動される油圧源と、油圧源からの油圧を保持
するとともにその油圧を変速機に供給することができる
変速機油圧保持供給手段とを備え、所定の運転条件でエ
ンジンの自動停止、自動再起動を行うアイドル停止車両
において、エンジン再始動時に変速機油圧保持供給手段
に保持した油圧を変速機に供給する手段と、変速機油圧
保持供給手段からの油圧供給が開始されてから所定時間
経過した後にエンジンの回転を立ち上げる手段とを備え
たことを特徴とする。
機油圧保持供給手段の油圧と油温を検出する手段を備
え、上記所定時間を検出された変速機油圧保持供給手段
の油圧と油温に基づき設定するようにしたことを特徴と
する。
油圧源と、油圧源からの油圧を保持するとともにその油
圧を変速機に供給することができる変速機油圧保持供給
手段とを備え、所定の運転条件でエンジンの自動停止、
自動再起動を行うアイドル停止車両において、変速機の
油圧を検出する手段と、エンジン再始動時に変速機油圧
保持供給手段に保持した油圧を変速機に供給する手段
と、検出された変速機の油圧が所定値以上となった後に
エンジンの回転を立ち上げる手段とを備えたことを特徴
とする。
油圧源と、油圧源からの油圧を保持するとともにその油
圧を変速機に供給することができる変速機油圧保持供給
手段とを備え、所定の運転条件でエンジンの自動停止、
自動再起動を行うアイドル停止車両において、変速機油
圧保持供給手段の油圧を検出する手段と、検出された変
速機油圧保持供給手段の油圧が所定圧以下の場合にエン
ジンの自動停止を禁止する手段とを備えたことを特徴と
する。
としてエンジン再起動時に変速機に入力されるトルクを
伝達可能な油圧値に変速機油圧保持供給手段からの漏れ
による圧力低下分を付加した値を設定するようにしたこ
とを特徴とする。
機油圧保持供給手段の油圧と油温を検出する手段を備
え、変速機油圧保持供給手段からの漏れによる圧力低下
分を検出された油圧保持供給手段の油圧と油温に基づき
演算するようにしたことを特徴とする。
油圧源と、油圧源からの油圧を保持するとともにその油
圧を変速機に供給することができる変速機油圧保持供給
手段とを備え、所定の運転条件でエンジンの自動停止、
自動再起動を行うアイドル停止車両において、変速機油
圧保持供給手段の油圧を検出する手段と、エンジン自動
停止中、検出された変速機油圧保持供給手段の油圧が所
定圧以下に低下した場合にエンジンを自動的に再起動す
る手段とを備えたことを特徴とする。
としてエンジン再起動時に変速機に入力されるトルクを
伝達可能な油圧値を設定するようにしたことを特徴とす
る。
て、変速機油圧保持供給手段からの油圧の供給先を変速
機内の車両発進に必要な要素に限るように構成したこと
を特徴とする。
に運転者がブレーキペダルの踏み込みを解除するなどし
てエンジンが自動再始動される際には、まず、変速機油
圧保持供給手段から変速機に油圧供給が開始される。そ
して、変速機への油圧供給が開始されてから所定時間経
過した後にエンジン回転が立ち上げられる。
点には変速機に油圧が既に行き渡っており、油圧上昇遅
れによる動力伝達要素の係合不良が生じることはなく、
エンジンの空吹き等の再発進時の違和感を防止できる。
また、従来技術のようにエンジン停止中も変速機へ油圧
を供給し続ける必要は無いので、装置を小型化でき、車
両への搭載性を損なうこともない。
速機の動力伝達要素に油圧が行き渡るまでの時間は変速
機油圧保持供給手段の油圧や油温によって変化するが、
第2の発明によると、エンジン回転数が立ち上がるまで
の時間が変速機油圧保持供給手段の油圧と油温に基づき
設定されるので、エンジン回転を適切な時期に立ち上げ
ることができる。
状態からエンジンが再始動される時には、まず変速機油
圧保持供給手段から変速機に油圧が供給され、変速機の
油圧が所定値以上となってからエンジン回転が立上げら
れる。これによっても、動力伝達要素の係合不良を確実
に防止できる。
ちなどで停車状態となっても、変速機油圧保持供給手段
の油圧が所定圧以下、例えばエンジン再始動時に変速機
に入力されるトルクを伝達可能な油圧値に変速機油圧保
持供給手段からの漏れによる圧力低下分を付加した値以
下の場合はエンジンの自動停止が禁止される。これによ
り、変速機油圧保持供給手段に十分な油圧が蓄えられて
いない状態でエンジンが自動停止してしまい、エンジン
再起動時に変速機に十分な油圧が供給されないといった
事態を避けることができる。
による圧力低下はその油圧と油温によって変化するが、
第6の発明によると、上記漏れによる圧力低下分が変速
機油圧保持供給手段の油圧と油温に基づき設定されるの
で、再起動時に必要とされる油圧を正確に求めることが
できる。
ル停止中であっても変速機油圧保持供給手段の油圧が所
定圧以下、例えば、起動時の目標エンジン回転数による
変速機への入力トルクを伝達可能な油圧値以下となった
場合はエンジンが自動的に起動される。これにより、変
速機油圧保持供給手段に蓄えられている油圧が再起動時
の動力伝達要素を係合するのに必要な油圧以下まで低下
してしまうのを防止できる。
持供給手段からの油圧の供給先が変速機内のエンジン再
起動及び車両発進時に必要な要素に限られるので、アイ
ドル停止中の漏れ流量を最小限にできる。これにより、
変速機油圧保持供給手段を小さくでき、車両への搭載性
が向上する。
実施の形態について説明する。
が適用されるアイドル停止車両及びその油圧制御回路の
構成について説明し、その後に図5から図12を参照し
ながらそのアイドル停止車両において行われるエンジン
自動停止起動制御の内容について説明する。
両の概略構成を示し、図2、図3はその無段変速機17
の油圧制御回路101の概略構成を示す。
段変速機17を備え、図示しない各種センサからの信号
に基づきコントローラ7がこれらを制御するというもの
である。特に、信号待ち等の停車時に所定の条件が成立
すると、コントローラ7はエンジン1の自動停止、自動
再起動を行う。
ルクコンバータ10及び前後進切替機構11が介装され
ている。トルクコンバータ10の入力軸には油圧源とし
て油圧ポンプ14が連結されており、油圧ポンプ14に
より発生した油圧は油圧制御回路101に供給される。
また、前後進切替機構11は遊星歯車機構19を主体に
構成され、油圧制御回路101に駆動される前進クラッ
チ12と後進クラッチ13を選択的に締結することによ
り入力軸15の回転方向を切り替えることができる。
リ16と、セカンダリプーリ26と、それらに掛け回さ
れるVベルト24とから構成されるいわゆるVベルト式
の無段変速機である。
は、入力軸15と一体となって回転する固定円錐板18
と、これと対向配置されてV字状のプーリ溝を形成する
とともにプライマリプーリシリンダ室20へ作用する油
圧によって入力軸15の軸方向へ変位可能な可動円錐板
22とから構成される。同様に、セカンダリプーリ26
は、従動軸28と一体となって回転する固定円錐板30
と、これと対向配置されてV字状のプーリ溝を形成する
とともにセカンダリプーリシリンダ室32へ作用する油
圧に応じて従動軸28の軸方向へ変位可能な可動円錐板
34とから構成される。
48と噛合う駆動ギヤ46が固定され、アイドラギヤ4
8のアイドラ軸52に設けたピニオンギヤ54がファイ
ナルギヤ55と噛合っている。そして、ファイナルギヤ
55は差動装置56を介してドライブシャフト57を駆
動する。
リプーリシリンダ室20とセカンダリプーリシリンダ室
32の油圧を制御してプライマリプーリ16の可動円錐
板22及びセカンダリプーリ26の可動円錐板34を軸
方向へ変位させ、Vベルト24との接触半径を変更する
と、無段変速機17の変速比を変えることができる。
の幅を拡大すれば、セカンダリプーリ26側のVベルト
24の接触半径は相対的に大きくなり、大きな変速比
(Low側)が得られる。逆に、プライマリプーリ16
のプーリ溝の幅を縮小すれば小さな変速比(Hi側)が
得られる。
ダリプーリ26のプーリ溝幅の制御は、上記プライマリ
プーリシリンダ室20とセカンダリプーリシリンダ室3
2への油圧を制御することで行われる。具体的には、コ
ントローラ7が図2に示す油圧制御回路101のステッ
プモータ64を制御することで行われ、ステップモータ
64はコントローラ7からの指令に応じて変速制御弁6
3を駆動し、プライマリプーリ16のシリンダ室20及
びセカンダリプーリ26のシリンダ室32へ供給される
油圧を調整し、無段変速機17の変速比を制御する。
7によってデューティ比制御され、パイロット弁61、
プレッシャモディファイア弁62を介してライン圧制御
弁60を駆動する。そして、エンジン1に駆動される油
圧ポンプ14からの油圧を所定のライン圧に設定してラ
イン圧回路40に供給するとともに、ライン圧制御弁6
0のクラッチ圧回路41に所定の油圧を供給する。な
お、セカンダリプーリ26のシリンダ室32はライン圧
回路40と連通している。
されたクラッチ圧回路41には、図3に示すように、逆
止弁108を介してシフトレバー81に応動するマニュ
アル弁107のポート107bが接続され、マニュアル
弁107のスプール107sの位置に応じてポート10
7aまたはポート107bを介して前進クラッチ12ま
たは後進クラッチ13へ油圧が供給される。
どの前進位置にあれば、ポート107bと107aが連
通して前進クラッチ12にクラッチ圧回路41の油圧が
供給され締結される一方、ポート107cはドレンポー
ト107dと連通して後進クラッチ13が解放される。
また、シフトレバー81がRレンジの後進位置にあれ
ば、ポート107bとポート107cが連通して後進ク
ラッチ13にクラッチ圧回路41の油圧が供給され締結
される一方、ポート107aはドレン側(図中上方の×
印)と連通して前進クラッチが解放される。
2855号公報に開示された油圧制御回路とほぼ同じである
が、本実施形態では、さらに油圧ポンプ14からの油圧
を保持するとともに、コントローラ7からの油圧供給指
令を受けて保持した油圧を無段変速機17の動力伝達要
素(前進クラッチ12あるいは後進クラッチ13)に供
給することができる変速機油圧保持供給回路9が備えら
れる。そして、上記クラッチ圧回路41の逆止弁108
とマニュアル弁107の間には、この変速機油圧保持供
給回路9からの油圧を導く油圧供給回路42が逆止弁1
09を介して接続される。
油圧がライン圧制御弁60側へ流れるのを規制し、変速
機油圧保持供給回路9からの油圧をマニュアル弁107
のみへ導くためものであり、逆止弁109は、エンジン
1の運転中にライン圧制御弁60からの油圧が変速機油
圧保持供給回路9へ流入するのを規制するためものであ
る。
いて図4を参照しながら詳しく説明する。
ライン圧回路40には、セカンダリプーリシリンダ室3
2と油圧ポンプ14の間に遮断弁120が介装され、こ
の遮断弁120とセカンダリプーリシリンダ室32の間
には逆止弁121を介して油圧供給回路42が配設され
る。
ーリ16、セカンダリプーリ26とVベルト24の接触
摩擦力によって動力の伝達を行うため、エンジン1が停
止してライン圧が発生しない場合にセカンダリプーリシ
リンダ室32の油圧が抜けてしまうと、エンジン再起動
時にはセカンダリプーリシリンダ室32の油圧が上昇す
るまで駆動力の伝達を行うことができなくなってしま
う。
遮断弁120によりセカンダリプーリ油圧室32と油圧
ポンプ14を遮断し、また、セカンダリプーリシリンダ
室32の油圧が減圧弁117の設定圧以下になると逆止
弁121が開弁し、変速機油圧保持供給回路9からセカ
ンダリプーリシリンダ室32へ油圧が供給されるように
構成されている。
112及び逆止弁114を介してアキュムレータ115
が設けられ、それによって保持された油圧ポンプからの
油圧が減圧弁117へ供給されるよう構成されている。
この減圧弁117の下流は油圧供給回路42と連通して
いる。
の油圧(ライン圧)が所定値、例えば、アキュムレータ
最大圧以下で連通し、逆止弁114を介してアキュムレ
ータ115に油圧を供給する一方、ライン圧が所定値を
超えた場合は、油圧ポンプからアキュムレータ115へ
の油圧を遮断し、蓄圧のためのエネルギ損失を最小にす
る。
供給する油圧を前進クラッチ12または後進クラッチ1
3が締結直前となるような所定の油圧(例えば、約0.
2MPa)に減圧する。
にはリリーフ弁113、油圧センサ116及び油温セン
サ111が設けられる。リリーフ弁113は逆止弁11
4と減圧弁117の間の油圧が所定値、例えば、アキュ
ムレータ最大圧以上にならないように作動する。圧力セ
ンサ116、油温センサ111はアキュムレータ115
の油圧と油温を検出し、後述するエンジン自動停止起動
制御に使用される。
に無段変速機17の動力伝達要素の油圧をエンジン回転
の立上げに先行して立上げるべく、逆止弁114と減圧
弁117の間に、減圧弁117のスプリング室側と連通
するパイロット圧回路119を配設し、このパイロット
圧回路119にコントローラ7により制御される三方電
磁弁118を介装する。
からの指令に応じて減圧弁117のスプリング室側に逆
止弁114の下流の油圧を供給するか、ドレーン状態に
するかを切り替えるものであり、逆止弁114の下流の
油圧をスプリング室側に導くと、逆止弁117は単純な
切替弁となってリリーフ弁113の設定圧またはアキュ
ムレータ115の油圧が油圧供給回路42を介して動力
伝達要素(前進クラッチ12等)へ供給される。なお、
スプリング室側をドレーン状態にした場合には、スプリ
ングの設定圧に応じて減圧した油圧が油圧供給回路42
へ供給される。
上記構成のアイドル停止車両において行われるエンジン
自動停止起動制御の内容を、エンジン再起動時の処理、
エンジン停止許可判定の処理、エンジン再起動判定の処
理に分けて説明する。
ル停止状態からエンジンを再起動する際に行われる処理
について説明する。
あり、まずステップS11では、エンジン自動起動指令
が出されているか否かが判断される。ここでエンジン自
動起動指令とは、アイドル停止中に所定の条件(ブレー
キペダルON→OFF等)を満たしたときに出される指
令である。エンジン自動起動指令が出されていると判断
された場合はステップS12へ進み、それ以外はステッ
プS11にとどまる。なお、この時点ではエンジン自動
起動指令が出されているだけで、エンジン1はまだ始動
しない。
油温センサ111からの出力に基づき、供給元である変
速機油圧保持供給回路9の逆止弁114と減圧弁117
の間の油圧回路部の油圧と油温が検出される。
出された供給元の油圧と油温に基づき図6に示すような
マップデータを参照してエンジン1の回転を立ち上げる
までの待機時間が設定される。油圧、油温が高いほど短
時間で供給先に油圧が行き渡ると考えられるので、待機
時間は油圧が高いほど、また、油温が高いほど短く設定
される。
供給回路9に油圧供給指令が出され、自動変速機17の
動力伝達要素(前進クラッチ12等)への油圧の供給が
開始される。具体的には三方向電磁弁118を駆動し、
リリーフ弁113の設定圧またはアキュムレータ115
の油圧が油圧供給回路42へ供給される。
されてからの経過時間tの計測が開始され、ステップS
16では経過時間tがステップS13で設定した待機時
間以上となったか否かが判断される。そして、待機時間
経過した場合はステップS17へ進み、それ以外はステ
ップS16にとどまる。
令が出される。具体的には、エンジン起動用モータ、例
えば、スタータモータに通電が行われ、エンジン1が始
動される。
より、アイドル停止中に運転者がブレーキペダルの踏み
込みを解除するなどしてエンジン自動起動指令が出され
ると、まず、変速機油圧保持供給回路9から無段変速機
17に油圧供給が開始される。そして、油圧供給が開始
されてから所定時間経過した後にエンジン1の回転立上
げ指令が出されることになる。このように無段変速機1
7の油圧が先行して立上げられるので、エンジン1の回
転立上げ指令が出された時点では、発進に必要な動力伝
達要素(前進クラッチ12等)には既に十分な油圧が供
給されており、クラッチ係合不良によるエンジン1の空
吹きが生じることはない。
変速機へ油圧を供給し続けるものではなく、また、油圧
の供給先を車両発進に必要な前進クラッチ12等に限っ
ているので、アイドル停止中の漏れ流量を最小限にでき
る。これにより、アキュムレータ115等の蓄圧要素を
小型化でき、車両への搭載性が向上する。
給の応答時間は変化するが、本実施形態ではこれらをパ
ラメータとして待機時間を設定しているので、エンジン
回転立上げまでの待機時間として最短の時間を設定する
ことができる。これにより、エンジン回転の立上げ遅れ
が必要最小限にとどめられ、発進フィーリングを向上さ
せることができる。
ンジン回転の変化の様子は図7に示すようになる。上述
したように油圧供給が開始されて所定時間経過してから
エンジン回転立上げ指令が出されるので、クラッチの係
合不良によるエンジンの空吹きは確実に防止される。
定時間経過した後にエンジン回転立上げ指令を出してい
るが、図8に示すように供給先の油圧を検出し(ステッ
プS23)、それが所定油圧以上、例えばエンジン再始
動時に自動変速機17に入力されるトルクをクラッチを
滑らせずに伝達できる油圧以上になってからエンジン回
転立上げ指令を出すようにしてもよい(ステップS2
4、S25)。
先油圧、エンジン回転数の変化の様子は図9に示すよう
になる。このように供給先の油圧が実際に所定値まで上
昇してからエンジン回転の立上げ指令を出すことによ
り、クラッチ係合不良の状態でエンジン回転が立ち上が
ってしまうのを確実に防止できる。
わち信号待ちなどで停車した際にアイドルストップを許
可するか否かの判定処理について説明する。
の内容を示し、まずステップS31では、エンジン回転
中(通常運転中)の状態にあるか否かが判断される。エ
ンジン回転中であると判断された場合はステップS32
へ進み、それ以外はステップS31にとどまる。
例えば、車速ゼロかつブレーキペダルON等の条件を満
足しているか否かが判断される。条件を満足している場
合はステップS33へ進み、それ以外はステップS32
にとどまる。
圧保持供給回路9の逆止弁114と減圧弁117の間の
油圧回路部の油圧と油温が検出され、ステップS34で
は、ステップS33で検出された油圧と油温に基づき漏
れによる圧力低下分が演算される。ここで漏れによる圧
力低下分は、図11に示すようなマップデータを参照す
ることで演算され、供給元の圧力が高いほど、また供給
元の油温が高いほど大きな値が演算される。
圧、例えば、エンジン再起動時に無段変速機17に入力
されるトルクを伝達するのに要する油圧に上記漏れによ
る圧力低下分を加えた値を超えているか否かが判断さ
れ、超えていなければステップS36へ進んでエンジン
の自動停止が禁止される。
より、信号待ち等で停車状態になったとしても、再起動
する際に必要な油圧が確保されていない場合はエンジン
の自動停止が禁止されることになる。また、クラッチ係
合不良を生じることなく再起動を行うために、上記必要
油圧は停止期間中に発生する漏れによる油圧低下分を考
慮して設定され、漏れによる圧力低下が大きい場合には
必要油圧として大きな値が設定される。これにより、供
給元である変速機油圧保持供給回路9に十分な油圧が蓄
えられていない状態のままエンジン停止が停止するのを
防止でき、エンジン再起動時の油圧不足による動力伝達
要素の係合不良を防止できる。
圧や油温によって異なるが、漏れによる圧力低下分が供
給元油圧と油温をパラメータとしたマップデータを参照
して演算されるので、油温が変化した場合でも最適な判
断ができる。
エンジン再起動時に無段変速機17に入力されるトルク
を伝達するのに要する油圧に漏れによる圧力低下分を加
えた値を設定しているが、これを簡略化してアキュムレ
ータの最大圧を設定するようにしても同様の効果が得ら
れる。
ちアイドル停止時にエンジンを再起動するか否かの判定
処理について説明する。
を示すフローチャートであり、まずステップS41で
は、エンジン停止中の状態にあるか否かが判断され、エ
ンジン停止中の状態にあるときはステップS42へ進
む。
件、例えば、ブレーキペダルON→OFF等の条件を満
足しているか否かが判断され、条件を満たしている場合
はステップS44へ進んでエンジン自動起動指令が出さ
れ、条件を満たしていない場合にはステップS43へ進
む。
114と減圧弁117の間の油圧回路部の油圧が所定圧
以下、例えば起動時の目標エンジン回転数により変速機
へ入力されるトルクを伝達可能な油圧値以下であるかが
判断され、所定圧以下の場合はステップS44へ進んで
エンジン自動起動指令が出される。なお、所定圧として
アキュムレータの最大圧と最小圧の中央値を設定するよ
うにしてもよい。
より、エンジン停止中に変速機油圧保持供給回路9の油
圧が漏れ等により再起動時に必要な油圧付近まで低下し
た場合には、その他の再起動の条件を満足していなくて
もエンジン自動起動指令が出されることになる。これに
より供給元圧不足によるエンジン再起動時の動力伝達要
素の係合不良を防止でき、アイドル停止車両の信頼性を
向上することができる。
動する場合は、運転者の発進意思とは無関係にエンジン
1が起動するので、エンジン起動前にブザーやランプな
どにより注意を促すような構成としてもよい。
たが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではな
く、変速機油圧保持供給手段を備えたアイドル停止車両
であれば広く適用可能なものである。
成図である。
る。
である。
のフローチャートである。
立ち上げるまでの待機時間を設定するためのマップであ
る。
ン回転数の変化の様子を示したタイミングチャートであ
る。
するためのフローチャートである。
圧、エンジン回転数の変化の様子を示したタイミングチ
ャートである。
のフローチャートである。
力低下分を演算するためのマップである。
フローチャートである。
Claims (9)
- 【請求項1】エンジンにより駆動される油圧源と、油圧
源からの油圧を保持するとともにその油圧を変速機に供
給することができる変速機油圧保持供給手段とを備え、
所定の運転条件でエンジンの自動停止、自動再起動を行
うアイドル停止車両において、 エンジン再始動時に前記変速機油圧保持供給手段に保持
した油圧を変速機に供給する手段と、前記変速機油圧保
持供給手段からの油圧供給が開始されてから所定時間経
過した後に前記エンジンの回転を立ち上げる手段と、を
備えたことを特徴とするアイドル停止車両。 - 【請求項2】前記変速機油圧保持供給手段の油圧と油温
を検出する手段を備え、 前記所定時間を、検出された変速機油圧保持供給手段の
油圧と油温に基づき設定するようにしたことを特徴とす
る請求項1に記載のアイドル停止車両。 - 【請求項3】エンジンにより駆動される油圧源と、油圧
源からの油圧を保持するとともにその油圧を変速機に供
給することができる変速機油圧保持供給手段とを備え、
所定の運転条件でエンジンの自動停止、自動再起動を行
うアイドル停止車両において、 前記変速機の油圧を検出する手段と、 エンジン再始動時に前記変速機油圧保持供給手段に保持
した油圧を変速機に供給する手段と、 検出された変速機の油圧が所定値以上となった後に前記
エンジンの回転を立ち上げる手段と、を備えたことを特
徴とするアイドル停止車両。 - 【請求項4】エンジンにより駆動される油圧源と、油圧
源からの油圧を保持するとともにその油圧を変速機に供
給することができる変速機油圧保持供給手段とを備え、
所定の運転条件でエンジンの自動停止、自動再起動を行
うアイドル停止車両において、 前記変速機油圧保持供給手段の油圧を検出する手段と、 検出された変速機油圧保持供給手段の油圧が所定圧以下
の場合にエンジンの自動停止を禁止する手段と、を備え
たことを特徴とするアイドル停止車両。 - 【請求項5】前記所定圧を、エンジン再起動時に変速機
に入力されるトルクを伝達可能な油圧値に前記変速機油
圧保持供給手段からの漏れによる圧力低下分を付加した
値に設定するようにしたことを特徴とする請求項4に記
載のアイドル停止車両。 - 【請求項6】前記変速機油圧保持供給手段の油圧と油温
を検出する手段を備え、 前記変速機油圧保持供給手段からの漏れによる圧力低下
分を、検出された油圧保持供給手段の油圧と油温に基づ
き演算するようにしたことを特徴とする請求項5に記載
のアイドル停止車両。 - 【請求項7】エンジンにより駆動される油圧源と、油圧
源からの油圧を保持するとともにその油圧を変速機に供
給することができる変速機油圧保持供給手段とを備え、
所定の運転条件でエンジンの自動停止、自動再起動を行
うアイドル停止車両において、 前記変速機油圧保持供給手段の油圧を検出する手段と、 エンジン自動停止中、検出された変速機油圧保持供給手
段の油圧が所定圧以下に低下した場合にエンジンを自動
的に再起動する手段と、を備えたことを特徴とするアイ
ドル停止車両。 - 【請求項8】前記所定圧を、エンジン再起動時に変速機
に入力されるトルクを伝達可能な油圧値に設定するよう
にしたことを特徴とする請求項7に記載のアイドル停止
車両。 - 【請求項9】前記変速機油圧保持供給手段からの油圧の
供給先を、前記変速機内の車両発進に必要な要素に限る
ように構成したことを特徴とする請求項1から8のいず
れか一つに記載のアイドル停止車両。
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