JP2000296336A - メタクリル酸製造用触媒およびメタクリル酸の製造方法 - Google Patents
メタクリル酸製造用触媒およびメタクリル酸の製造方法Info
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Abstract
酸化してメタクリル酸を高収率で製造できる触媒および
メタクリル酸の製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくともモリブデン、リンおよびバナ
ジウムを含む溶液またはスラリー(A液)とアンモニア
化合物を含む溶液またはスラリー(B液)を混合し、得
られた混合液または混合スラリー(AB混合液)にZ元
素を含む溶液またはスラリー(C液)を混合する工程を
含む製造方法により製造された特定組成の触媒におい
て、A液中のアンモニウム根の量を、A液中のモリブデ
ン原子12モルに対して1.5モル以下とし、かつ、A
B混合液中のアンモニウム根の量を、AB混合液中のモ
リブデン原子12モルに対して6〜17モルとして製造
されたことを特徴とするメタクリル酸製造用触媒。
Description
分子状酸素により気相接触酸化してメタクリル酸を製造
するための触媒(以下、単にメタクリル酸製造用触媒と
いう。)およびメタクリル酸の製造方法に関する。
媒の製造方法のうち、触媒成分元素を含む2種類以上の
混合溶液を混合する方法としては、例えば特開平4−1
82450号公報、特開平5−31368号公報、特開
平7−185354号公報、特開平8−157414号
公報、特開平8−196908号公報等に記載されてい
る方法が挙げられる。特に、特開平5−31368号公
報には、少なくともモリブデン、リンおよびバナジウム
を含む液とアンモニア化合物を含む液を混合し、得られ
た混合液にセシウム元素を含む液を混合するメタクリル
酸製造用触媒の製造方法が記載されている。
すべての触媒原料を含む原料溶液のpHを硝酸またはア
ンモニア水等を加えて調整する方法が記載されている。
うな従来の触媒原料の混合方法やpH調整方法を用いて
製造された触媒のメタクリル酸収率は、工業用触媒とし
て必ずしも十分でなく、更に改良が望まれているのが現
状である。
酸素により気相接触酸化してメタクリル酸を高収率で製
造できる触媒およびメタクリル酸の製造方法を提供する
ことを目的とする。
ンを分子状酸素により気相接触酸化してメタクリル酸を
製造する際に用いる下記式(1) PaMobVcCudXeYfZgOh (1) (式中、P、Mo、V、CuおよびOは、それぞれリ
ン、モリブデン、バナジウム、銅および酸素を示し、X
はアンチモン、ビスマス、砒素、ゲルマニウム、ジルコ
ニウム、テルル、銀、セレン、ケイ素、タングステンお
よびホウ素からなる群より選ばれた少なくとも1種類の
元素を示し、Yは鉄、亜鉛、クロム、マグネシウム、タ
ンタル、コバルト、マンガン、バリウム、ガリウム、セ
リウムおよびランタンからなる群より選ばれた少なくと
も1種類の元素を示し、Zはカリウム、ルビジウム、セ
シウムおよびタリウムからなる群より選ばれた少なくと
も1種類の元素を示す。a、b、c、d、e、f、gお
よびhは各元素の原子比率を表し、b=12のときa=
0.5〜3、c=0.01〜3、d=0.01〜2、e
=0〜3、f=0〜3,g=0.01〜3であり、hは
前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比
率である。)で表される組成を有する触媒であって、少
なくともモリブデン、リンおよびバナジウムを含む溶液
またはスラリー(A液)とアンモニア化合物を含む溶液
またはスラリー(B液)を混合し、得られた混合液また
は混合スラリー(AB混合液)にZ元素を含む溶液また
はスラリー(C液)を混合する工程を含む製造方法によ
り製造された触媒において、A液中のアンモニウム根の
量を、A液中のモリブデン原子12モルに対して1.5
モル以下とし、かつ、AB混合液中のアンモニウム根の
量を、AB混合液中のモリブデン原子12モルに対して
6〜17モルとして製造されたことを特徴とするメタク
リル酸製造用触媒である。
される組成を有するものである。本発明の触媒の製造に
は次の2つの工程を含むことが必須である。 (I)A液という「少なくともモリブデン、リン、バナ
ジウムを含む溶液またはスラリー」と、B液という「ア
ンモニア化合物を含む溶液またはスラリー」を混合し、
AB混合液というA液とB液の混合溶液またはスラリー
を得る工程。 (II)AB混合液にC液という前記Z元素を含む溶液
またはスラリーを混合することにより触媒前駆体を含む
溶液またはスラリーを製造する工程。
ム根の量は、A液中のモリブデン原子12モルに対して
1.5モル以下とし、好ましくは1モル以下とする。ま
た、AB混合液中のアンモニウム根の量は、AB混合液
中のモリブデン原子12モルに対して6〜17モルと
し、好ましくは7〜15モルとする。
の状態は、触媒原料が液中に含まれていれば特に制限は
なく、触媒原料が完全に溶媒に溶解した溶液でも、一部
または全量が溶媒に懸濁したスラリーでもよい。ここで
溶媒としては水が好ましい。
溶液またはスラリーは、乾燥、ついで焼成することによ
りメタクリル酸製造用触媒とする。
触媒性能が向上するメカニズムについては明らかではな
いが、触媒原料の混合順序と、A液およびAB混合液中
のアンモニウム根を特定量に制御することで、メタクリ
ル酸を高収率で得ることができる結晶構造が形成される
ためと推定している。
らに詳しく説明する。 (A液の調製)A液は、少なくともモリブデン、リンお
よびバナジウムの触媒原料を溶媒に溶解あるいは懸濁さ
せた後、これを80〜150℃、好ましくは90〜13
0℃で、0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間加
熱攪拌して調製する。加熱温度を80〜150℃にする
ことでメタクリル酸製造反応の活性の高い触媒が得られ
る。また加熱時間を0.5時間以上にすることで、触媒
原料同士の反応を十分に進行させることができる。
びバナジウムの触媒原料を含んだ溶液またはスラリーで
あり、モリブデン、リンおよびバナジウムの他にZ元素
を除く元素の触媒原料を含んでいてもよい。
元素の酸化物、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩等を適
宜選択して使用することができる。例えば、モリブデン
の原料としては三酸化モリブデン、モリブデン酸等のア
ンモニウム根を含まない原料が適当であるが、パラモリ
ブデン酸アンモニウム、ジモリブデン酸アンモニウム、
テトラモリブデン酸アンモニウム等の各種モリブデン酸
アンモニウムも少量であれば使用でき、リン原料として
は、正リン酸、五酸化リン、リン酸アンモニウム等が使
用でき、バナジウムの原料としては、五酸化バナジウ
ム、メタバナジン酸アンモニウム等が使用できる。ま
た、モリブデンとリンおよびバナジウムの原料としてリ
ンモリブデン酸、モリブドバナドリン酸、リンモリブデ
ン酸アンモニウム等のヘテロポリ酸を使用することもで
きる。
リブデン原子12モルに対して1.5モル以下とするこ
とが重要であり、さらにメタクリル酸の収率を高めるた
めには1モル以下とすることが好ましい。A液中のアン
モニウム根の量は、アンモニウム根を含む触媒原料の使
用量により調節することができる。
を含む溶液またはスラリーであり、アンモニア化合物を
溶媒に溶解または懸濁して調製する。B液にはアンモニ
ア化合物の他に前記Z元素以外の元素の触媒原料も全量
でなければ含んでいてもよいが、アンモニア化合物以外
の成分は含まないほうが好ましい。ここでアンモニア化
合物とはアンモニウム基を含有する化合物またはアンモ
ニアであり、例えば、アンモニア水、硝酸アンモニウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げ
られる。
B液を混合したAB混合液中のアンモニウム根の量が液
中のモリブデン原子12モルに対して6〜17モルとな
るような量、好ましくは7〜15となるような量であ
る。
溶液またはスラリーであり、少なくともZ元素の触媒原
料を溶媒に溶解または懸濁して調製する。C液にはZ元
素以外の元素の触媒原料を含んでいてもよいが、これら
はできるだけ含まないほうが好ましい。また、C液には
できるだけアンモニア化合物を含まないことが好まし
い。C液の触媒原料としては、各元素の硝酸塩、炭酸
塩、水酸化物等を適宜選択して使用することができる。
例えば、セシウムの原料としては硝酸セシウム、炭酸セ
シウム、水酸化セシウム等を用いることができる。
A液とB液を混合してAB混合液を得る。A液とB液の
混合方法は特に限定されず、例えば、A液の入った容器
にB液を加える方法、B液の入った容器にA液を加える
方法、容器にA液とB液を同時に流し込む方法等の任意
の方法が利用できる。得られたAB混合液に対しては、
適宜加熱熟成等の操作を施してもよい。活性の高い触媒
を得るためには、混合時のA液とB液の温度はそれぞれ
70℃以下であることが好ましく、特に60℃以下が好
ましい。
分を除く触媒原料を追加してもよい。このように追加す
る触媒原料としては、前記式(1)で示される触媒組成
に含まれるZ元素以外の元素の触媒原料であれば何れで
もよく、追加の方法は、触媒原料をそのまま加えてもよ
いし、溶液や懸濁液の状態で加えてもよい。
ては、前記のAB混合液とC液を混合する。AB混合液
とC液を混合する方法は特に限定されないが、例えば、
AB混合液が入った容器にC液を加える方法、C液の入
った容器にAB混合液を加える方法、容器にAB混合液
とC液を同時に流し込む方法等が挙げられる。
する際は、予めAB混合液と銅または前記Y元素を混合
し、得られた混合液とC液を混合することがより好まし
い。ここで、銅または前記Y元素は、これらの触媒原料
を溶媒に溶解または懸濁させて加えることが特に好まし
い。この銅または前記Y元素を加える際には、Z元素以
外の元素の触媒原料も合せて加えてもよいが、これらは
できるだけこの時点で加えない方が好ましい。また、ア
ンモニア化合物もできるだけこの時点で加えないことが
好ましい。銅およびY元素の触媒原料としては、各元素
の硝酸塩、炭酸塩、水酸化物等を適宜選択して使用する
ことができる。例えば、銅の原料としては硝酸銅、酸化
銅等を用いることができる。AB混合液と銅または前記
Y元素を混合して得られた混合液とC液を混合する方法
は特に限定されない。このようにして得られた少なくと
もAB混合液とC液を混合した溶液またはスラリーに対
しては、適宜加熱熟成等の操作を施してもよい。混合時
の両液の温度は特に限定されないが、100℃以下が好
ましい。
触媒原料を含む溶液またはスラリーが得られたら、この
溶液またはスラリーを乾燥して触媒前駆体の乾燥物を得
る。このとき種々の乾燥方法を用いることが可能であ
り、例えば、蒸発乾固法、噴霧乾燥法、ドラム乾燥法、
気流乾燥法等を用いることができる。乾燥に使用する乾
燥機の機種や乾燥時の温度等は特に限定されず、乾燥条
件を適宜変えることによって目的に応じた触媒前駆体の
乾燥物を得ることができる。
を行ってもよいが、通常は成形した成形品を焼成する。
成形方法は特に限定されず、公知の乾式および湿式の種
々の成形法が適用できるが、担体等を含めず成形する方
法が好ましい。具体的な成形方法としては、例えば、打
錠成形、プレス成形、押出成形、造粒成形等が挙げられ
る。成形品の形状についても特に限定されず、例えば、
円柱状、リング状、球状等の所望の形状を選択すること
ができる。なお、成形に際しては、公知の添加剤、例え
ば、グラファイト、タルク等を少量添加してもよい。
物またはその成形品を焼成してメタクリル酸製造用触媒
を得る。焼成する方法や焼成条件は特に限定されず、公
知の処理方法および条件を適用することができる。焼成
の最適条件は、用いる触媒原料、触媒組成、調製法によ
って異なるが、通常の焼成条件は、空気等の酸素含有ガ
ス流通下および/または不活性ガス流通下で200〜5
00℃、好ましくは300〜450℃で、0.5時間以
上、好ましくは1〜40時間である。ここで不活性ガス
とは触媒の反応活性を低下させないような気体を意味す
る。このような気体としては、窒素、炭酸ガス、ヘリウ
ム、アルゴン等が挙げられる。
リル酸を製造する際には、メタクロレインと分子状酸素
を含む原料ガスを触媒と接触させる。原料ガス中のメタ
クロレイン濃度は広い範囲で変えることができるが、1
〜20容量%が適当であり、特に3〜10容量%が好ま
しい。原料ガス中には、水、低級飽和アルデヒド等の不
純物を少量含んでいてもよいが、できるだけ少ないこと
が好ましい。分子状酸素源としては空気を用いるのが経
済的であるが、必要ならば純酸素で富化した空気も用い
ることができる。原料ガス中の分子状酸素濃度はメタク
ロレイン1モルに対して0.4〜4モル、特に0.5〜
3モルが好ましい。原料ガスは窒素、炭酸ガス等の不活
性ガスを加えて希釈してもよく、また原料ガスには水蒸
気を加えてもよい。メタクリル酸製造反応の反応圧力は
常圧から数気圧までがよい。また反応温度は230〜4
50℃の範囲で選ぶことができるが、特に250〜40
0℃が好ましい。
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。実施例および比較例中の「部」は
重量部を意味する。触媒の組成は触媒成分の原料仕込量
から求めた。反応原料および生成物の分析はガスクロマ
トグラフィーを用いて行った。なお、メタクロレインの
反応率、生成したメタクリル酸の選択率、メタクリル酸
の単流収率は以下のように定義される。 メタクロレインの反応率(%)=(B/A)×100 メタクリル酸の選択率(%)=(C/B)×100 メタクリル酸の単流収率(%)=(C/A)×100 ここで、Aは供給したメタクロレインのモル数、Bは反
応したメタクロレインのモル数、Cは生成したメタクリ
ル酸のモル数である。
ン100部、85重量%リン酸7.34部、五酸化バナ
ジウム4.74部、酸化銅0.92部、酸化鉄0.23
部を加え、還流下で5時間攪拌してA液を得た。A液中
のアンモニウム根の量はモリブデン原子12モルに対し
て0モルであった。A液を50℃まで冷却した後、B液
である29重量%アンモニア水37.4部を滴下し15
分間攪拌し、AB混合液を得た。AB混合液中のアンモ
ニウム根の量はモリブデン原子12モルに対して11モ
ルであった。次にAB混合液にC液である硝酸セシウム
9.03部を純水30部に溶解した溶液を滴下し15分
間攪拌してスラリーを得た。このようにして得られたス
ラリーを101℃まで加熱し、攪拌しながら蒸発乾固
し、得られた固形物を130℃で16時間乾燥した。こ
の乾燥物を加圧成形し、空気流通下、375℃にて10
時間焼成して、P1.1Mo12V0.9Cu0.2Fe0 .05Cs
0.8なる組成の触媒を得た。この触媒を反応管に充填
し、メタクロレイン5%、酸素10%、水蒸気30%、
窒素55%(容量%)の混合ガスを反応温度285℃、
接触時間3.6秒で通じた。この結果を表1に示した。
29重量%アンモニア水24部を用いることによりAB
混合液中のアンモニウム根の量をモリブデン原子12モ
ルに対して6モルとなるように変更した点以外は、実施
例1と同様にした結果を表1に示した。
29重量%アンモニア水51部を用いることによりAB
混合液中のアンモニウム根の量をモリブデン原子12モ
ルに対して15モルとなるように変更した点以外は、実
施例1と同様にした結果を表1に示した。
29重量%アンモニア水13.6部用いることによりA
B混合液中のアンモニウム根の量をモリブデン原子12
モルに対して4モルとなるように変更した点以外は、実
施例1と同様にした結果を表1に示した。
29重量%アンモニア水68部用いることによりAB混
合液中のアンモニウム根の量をモリブデン原子12モル
に対して20モルとなるように変更した点以外は、実施
例1と同様にした結果を表1に示した。
温度を80℃に変更した点以外は、実施例1と同様にし
た結果を表1に示した。
重量%アンモニア水13.6部を添加して、A液中のア
ンモニウム根の量はモリブデン原子12モルに対して4
モルとし、B液を29重量%アンモニア水23.8部用
いることによりAB混合液中のアンモニウム根の量をモ
リブデン原子12モルに対して11モルとなるように変
更した点以外は、実施例1と同様にした結果を表1に示
した。
の混合順序を逆にして、A液にC液を滴下し、その混合
液にB液を滴下するように変更した点以外は、実施例1
と同様にした結果を表1に示した。
とC液の混合物を滴下するように変更した点以外は、実
施例1と同様にした結果を表1に示した。
ン100部、85重量%リン酸8.88部、メタバナジ
ン酸アンモニウム4.74部、硝酸第二銅1.40部を
純水10部に溶解したもの、硝酸第二鉄2.34部を純
水10部に溶解したもの、60重量%砒酸水溶液4.1
1部、酸化セリウム1.00部を加え、オートクレーブ
中、飽和水蒸気下120℃で3時間攪拌してA液を得
た。A液中のアンモニウム根の量はモリブデン原子12
モルに対して0.7モルであった。A液を60℃まで冷
却した後、B液である炭酸アンモニウム37.0部を純
水80部に溶解した溶液を滴下し15分間攪拌し、AB
混合液を得た。AB混合液中のアンモニウム根の量はモ
リブデン原子12モルに対して14モルであった。次に
AB混合液にC液である重炭酸セシウム18.0部を純
水30部に溶解した溶液を滴下し15分間攪拌してスラ
リー得た。このようにして得られたスラリーを101℃
まで加熱し、攪拌しながら蒸発乾固し、得られた固形物
を130℃で16時間乾燥した。この乾燥物を加圧成形
し、窒素流通下、400℃にて5時間焼成後、さらに空
気流通下、340℃で10時間焼成して、P1.3Mo12
V0.7Cu0.1Fe0.1As0.3Ce0.1Cs1.6なる組成の
触媒を得た。この触媒を用いて、反応温度を290℃に
変更した点以外は、実施例1と同じ条件で反応を行った
結果を表1に示す。
ン100部、85重量%リン酸8.88部、メタバナジ
ン酸アンモニウム4.74部、60重量%砒酸水溶液
4.11部を加え、オートクレーブ中、飽和水蒸気下1
20℃で3時間攪拌してA液を得た。A液中のアンモニ
ウム根の量はモリブデン原子12モルに対して0.7モ
ルであった。A液を60℃まで冷却した後、B液である
炭酸アンモニウム37.0部を純水80部に溶解した溶
液を滴下し15分間攪拌し、AB混合液を得た。AB混
合液中のアンモニウム根の量はモリブデン原子12モル
に対して14モルであった。次にAB混合液に硝酸第二
銅1.40部を純水10部に溶解したもの、硝酸第二鉄
2.34部を純水10部に溶解したもの、酸化セリウム
1.00部を順次添加した後、C液である重炭酸セシウ
ム18.0部を純水30部に溶解した溶液を滴下し15
分間攪拌してスラリー得た。このようにして得られたス
ラリーを101℃まで加熱し、攪拌しながら蒸発乾固
し、得られた固形物を130℃で16時間乾燥した。こ
の乾燥物を加圧成形し、窒素流通下、400℃にて5時
間焼成後、さらに空気流通下、340℃で10時間焼成
して、P1.3Mo12V0.7Cu0.1Fe0.1As0.3Ce0.1
Cs1.6なる組成の触媒を得た。この触媒を用いて、反
応温度を290℃に変更した点以外は、実施例1と同じ
条件で反応を行った結果を表1に示す。
およびC液の混合を、容器にA液とB液とC液を同時に
流し込んで混合する方法に変更した点以外は、実施例7
と同様にした結果を表1に示した。
リル酸を高収率で製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 メタクロレインを分子状酸素により気相
接触酸化してメタクリル酸を製造する際に用いる下記式
(1) PaMobVcCudXeYfZgOh (1) (式中、P、Mo、V、CuおよびOは、それぞれリ
ン、モリブデン、バナジウム、銅および酸素を示し、X
はアンチモン、ビスマス、砒素、ゲルマニウム、ジルコ
ニウム、テルル、銀、セレン、ケイ素、タングステンお
よびホウ素からなる群より選ばれた少なくとも1種類の
元素を示し、Yは鉄、亜鉛、クロム、マグネシウム、タ
ンタル、コバルト、マンガン、バリウム、ガリウム、セ
リウムおよびランタンからなる群より選ばれた少なくと
も1種類の元素を示し、Zはカリウム、ルビジウム、セ
シウムおよびタリウムからなる群より選ばれた少なくと
も1種類の元素を示す。a、b、c、d、e、f、gお
よびhは各元素の原子比率を表し、b=12のときa=
0.5〜3、c=0.01〜3、d=0.01〜2、e
=0〜3、f=0〜3,g=0.01〜3であり、hは
前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比
率である。)で表される組成を有する触媒であって、少
なくともモリブデン、リンおよびバナジウムを含む溶液
またはスラリー(A液)とアンモニア化合物を含む溶液
またはスラリー(B液)を混合し、得られた混合液また
は混合スラリー(AB混合液)にZ元素を含む溶液また
はスラリー(C液)を混合する工程を含む製造方法によ
り製造された触媒において、A液中のアンモニウム根の
量を、A液中のモリブデン原子12モルに対して1.5
モル以下とし、かつ、AB混合液中のアンモニウム根の
量を、AB混合液中のモリブデン原子12モルに対して
6〜17モルとして製造されたことを特徴とするメタク
リル酸製造用触媒。 - 【請求項2】 AB混合液とC液を混合する前に、予め
AB混合液に銅またはY元素を混合しておくことを特徴
とする請求項1記載のメタクリル酸製造用触媒。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のメタクリル酸製
造用触媒を用いるメタクリル酸の製造方法。
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---|---|---|---|
JP3030799 | 1999-02-08 | ||
JP11-30307 | 1999-02-08 | ||
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