JP2000293959A - 情報記録媒体 - Google Patents
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Abstract
報記録媒体および欠陥管理方法を提供する。 【解決手段】 情報記録媒体1は、ディスク情報領域4
とデータ記録領域5とを含む。データ記録領域5は、ユ
ーザ領域6とスペア領域7とを含む。スペア領域7は、
ユーザ領域6より情報記録媒体1の内周側に配置されて
いる。ユーザ領域6およびスペア領域7に含まれる複数
のセクタのうち、論理セクタ番号”0”(LSN:0)
が割り当てられたセクタの物理セクタ番号がディスク情
報領域4に記録されている。
Description
陥管理方法および欠陥管理装置に関する。
的なものは、光ディスクである。近年、光ディスクの高
密度化、大容量化が進んでおり、光ディスクの信頼性を
確保することが需要な課題となっている。
示す。
領域4とデータ記録領域5とを含む。データ記録領域5
は、ユーザ領域6とスペア領域8とを含む。スペア領域
8は、ユーザ領域6より光ディスクの外周側に配置され
ている。
と、FAT領域12と、ルートディレクトリ領域13
と、ファイルデータ領域14とを含む。システム予約領
域11、FAT領域12およびルートディレクトリ領域
13は、ファイル管理領域10と呼ばれる。ファイル管
理領域10の先頭セクタは、論理セクタ番号”0”(L
SN:0)が割り当てられたセクタとして配置される。
の欠陥管理方法が、90mm光ディスクの国際標準化機
構ISO/IEC10090(以下、ISO規格と略記
する)に記載されている。
欠陥管理方法を説明する。1つ目の欠陥管理方法は、ス
リッピング・リプレースメント・アルゴリズムに基づく
方法である。2つ目の欠陥管理方法は、リニア・リプレ
ースメント・アルゴリズムに基づく方法である。これら
のアルゴリズムは、ISO規格の19章に記載されてい
る。
スメント・アルゴリズムの概念図である。図24におい
て、矩形はセクタを表す。矩形の中の記号は、そのセク
タに割り当てられた論理セクタ番号(Logical
Sector Number;LSN)を示す。記号付
きの矩形は正常セクタを示す。斜線付きの矩形は欠陥セ
クタを示す。
セクタが1つも存在しない場合のセクタ列を示し、参照
番号2402は、ユーザ領域6に1つの欠陥セクタが存
在する場合のセクタ列を示す。
ある場合には、ユーザ領域6の先頭セクタに先頭LS
N:0が割り当てられる。先頭LSN:0が割り当てら
れたセクタから、ユーザ領域6に含まれる複数のセクタ
のそれぞれに昇順にLSNが割り当てられる。
ない場合には、ユーザ領域6の先頭セクタから最終セク
タに、LSN:0〜LSN:mが順番に割り当てられる
(セクタ列2401を参照)。
り当てられているセクタが欠陥セクタである場合には、
LSNの割り当てが変更される。すなわち、欠陥セクタ
にはLSN:iが割り当てられない。その代わりに、そ
の直後のセクタにLSN:iが割り当てられる。これに
より、LSNの割り当ては、ユーザ領域6からスペア領
域8に向かう方向に1セクタ分だけスリップする。その
結果、スペア領域8の先頭セクタに最終LSN:mが割
り当てられる(セクタ列2402を参照)。
ッピング・リプレースメント・アルゴリズムを実行した
後の物理セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。横軸
が物理セクタ番号を示し、縦軸がLSNを示す。図25
において、一点鎖線2501は、欠陥セクタがない場合
における物理セクタ番号とLSNとの対応関係を示し、
実線2502は、4つの欠陥セクタI〜IVがある場合
における物理セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。
LSNが割り当てられない。LSNの割り当ては、光デ
ィスクの内周側から外周側に向かう方向(すなわち、物
理セクタ番号が大きくなる方向)にスリップする。その
結果、ユーザ領域6の直後に配置されたスペア領域8の
一部のセクタにLSNが割り当てられる。
リズムの長所は、欠陥セクタによるアクセスの遅延が小
さいことである。欠陥セクタ1つにつき、アクセスの遅
延は1セクタ分の回転待ちだけで済む。スリッピング・
リプレースメント・アルゴリズムの短所は、欠陥セクタ
以降のすべてのセクタに対するLSNの割り当てがずれ
ることである。ホストPCなどの上位装置は、LSNに
よってセクタを識別するため、セクタに対するLSNの
割り当てがずれてしまうと、光ディスクに記録されてい
るユーザデータを管理することができなくなる。従っ
て、光ディスクにユーザデータが既に記録されている場
合には、スリッピング・リプレースメント・アルゴリズ
ムを使用することができない。
ト・アルゴリズムの概念図である。図26において、矩
形はセクタを表す。矩形の中の記号は、そのセクタに割
り当てられたLSNを示す。記号付きの矩形は正常セク
タを示す。斜線付きの矩形は欠陥セクタを示す。
セクタが1つも存在しない場合のセクタ列を示し、参照
番号2602は、ユーザ領域6に1つの欠陥セクタが存
在する場合のセクタ列を示す。
り当てられているセクタが欠陥セクタである場合には、
LSNの割り当てが変更される。すなわち、欠陥セクタ
にはLSN:iが割り当てられない。その代わりに、ス
ペア領域8に含まれる複数のセクタのうち、未利用かつ
物理セクタ番号が最小のセクタ(例えば、スペア領域8
の先頭セクタ)にLSN:iが割り当てられる(セクタ
列2602を参照)。このように、ユーザ領域6の欠陥
セクタがスペア領域8のセクタに代替される。
ア・リプレースメント・アルゴリズムを実行した後の物
理セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。横軸が物理
セクタ番号を示し、縦軸がLSNを示す。図27におい
て、実線2701は、2つの欠陥セクタがある場合にお
ける物理セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。ユー
ザ領域6における2つの欠陥セクタは、それぞれ、スペ
ア領域8における代替セクタによって代替される。
の長所は、欠陥セクタと代替セクタとが一対一に対応す
るため、欠陥セクタの代替が他のセクタに影響を与えな
いことである。リニア・リプレースメント・アルゴリズ
ムの短所は、欠陥セクタによるアクセスの遅延が大きい
ことである。欠陥セクタの代わりに代替セクタをアクセ
スすることは、かなりの距離のシーク動作を必要とす
る。
アルゴリズムの長所、短所は、スリッピング・リプレー
スメント・アルゴリズムの長所、短所の逆になる。
Nの一例を示す。図28に示される例では、ユーザ領域
6の大きさが100000、スペア領域8の大きさが1
0000、ユーザ領域6に4個の欠陥セクタI〜IVが
存在する場合を仮定している。
・アルゴリズムに従って、LSNが各セクタに割り当て
られる。
物理セクタ番号:0のセクタに割り当てられる。次に、
光ディスクの内周側から外周側に向かう方向(すなわ
ち、ユーザ領域6からスペア領域8に向かう方向)に沿
って、LSNが昇順に各セクタに割り当てられる。ただ
し、欠陥セクタにはLSNは割り当てられず、そのLS
Nは欠陥セクタの直後のセクタに割り当てられる。その
結果、LSNの割り当ては、欠陥セクタの数だけ光ディ
スクの内周側から外周側に向かう方向にスリップする。
4個の欠陥セクタI〜IVが存在する。もし欠陥セクタ
がなかったならユーザ領域6の4個のセクタにそれぞれ
割り当てられていたLSN:99996〜LSN:99
999が、スペア領域8の物理セクタ番号:10000
0〜100003の4個のセクタにそれぞれ割り当てら
れる。LSNの割り当てが、欠陥セクタの数(4個)分
だけスリップするからである。
号:100004〜109999の領域を「LRスペア
領域」と表記している。LRスペア領域は、スペア領域
8のうちLSNが割り当てられなかった領域として定義
される。LRスペア領域は、リニア・リプレースメント
・アルゴリズムのための代替セクタ領域として使用され
る。
ースメント・アルゴリズムによれば、物理セクタ番号が
小さいセクタが欠陥セクタとして検出された場合には、
欠陥セクタと代替セクタとの距離が大きいため、欠陥セ
クタによるアクセスの遅延が大きいという問題点があっ
た(図27参照)。特に、LSN:0の近傍に配置され
るファイル管理領域10はファイルを記録する度に必ず
アクセスされるため、ファイル管理領域10の欠陥セク
タが光ディスクに対するアクセス速度の低下に直結する
おそれがある。ファイル管理領域10は頻繁にアクセス
されるため、ファイル管理領域10において欠陥セクタ
が発生する頻度も高いと予想される。
リズムにおいて使用される代替領域(LRスペア領域)
の先頭アドレスを求めるには、スリッピング・リプレー
スメント・アルゴリズムによるセクタのスリップを計算
する必要がある。この計算量は、ディスク容量が大きく
なるほど増大する。
であり、LSN:0の近傍に配置されるファイル管理領
域において欠陥セクタが検出された場合でも、その欠陥
セクタによるアクセスの遅延が小さい情報記録媒体、欠
陥管理方法および欠陥管理装置を提供することを目的と
する。
ほとんど計算することなく求めることができる情報記録
媒体、欠陥管理方法および欠陥管理装置を提供すること
を他の目的とする。
は、ディスク情報領域と、複数のセクタを含むユーザ領
域と、前記ユーザ領域に含まれる前記複数のセクタのう
ちの少なくとも1つが欠陥セクタである場合に前記少な
くとも1つの欠陥セクタの代わりに使用され得る少なく
とも1つのセクタを含むスペア領域とを備えた情報記録
媒体であって、前記スペア領域は、前記ユーザ領域より
前記情報記録媒体の内周側に配置されており、前記ユー
ザ領域および前記スペア領域に含まれる前記複数のセク
タのうち、論理セクタ番号”0”が割り当てられたセク
タの物理セクタ番号は、前記ディスク情報領域に記録さ
れている。これにより、上記目的が達成される。
のセクタには、前記最終の論理セクタ番号が割り当てら
れたセクタから降順に論理セクタ番号が割り当てられて
いてもよい。
ィスク情報領域に記録されていてもよい。
複数のゾーンに分割されており、前記複数のゾーンのそ
れぞれの先頭セクタに割り当てられた論理セクタ番号が
前記ディスク情報領域に記録されていてもよい。
複数のゾーンに分割されており、前記情報記録媒体に記
録されるデータはECCブロック単位に管理されてお
り、前記複数のゾーンのそれぞれの先頭セクタがECC
ブロックの先頭セクタに一致するように、前記ユーザ領
域に含まれる欠陥セクタ以外のセクタに論理セクタ番号
が割り当てられていてもよい。
域と、複数のセクタを含むユーザ領域と、前記ユーザ領
域に含まれる前記複数のセクタのうちの少なくとも1つ
が欠陥セクタである場合に前記少なくとも1つの欠陥セ
クタの代わりに使用され得る少なくとも1つのセクタを
含むスペア領域とを備え、前記スペア領域は、前記ユー
ザ領域より前記情報記録媒体の内周側に配置されている
情報記録媒体の欠陥管理方法であって、(a)前記ユー
ザ領域に含まれる前記複数のセクタのうちの1つに最終
の論理セクタ番号を割り当てるステップと、(b)前記
最終の論理セクタ番号が割り当てられたセクタの位置を
基準として、所定の容量を満たす位置を計算するステッ
プと、(c)前記計算された位置に配置されているセク
タに論理セクタ番号”0”を割り当てるステップと、
(d)前記論理セクタ番号”0”が割り当てられた前記
セクタの物理セクタ番号を前記ディスク情報領域に記録
するステップとを包含しており、これにより、上記目的
が達成される。
ーザ領域に含まれる欠陥セクタを検出するステップと、
(b−2)前記検出された欠陥セクタの数に基づいて、
前記所定の容量を満たす位置を計算するステップとを包
含していてもよい。
た欠陥セクタを前記情報記録媒体に記録するステップを
さらに包含していてもよい。
複数のゾーンに分割されており、前記欠陥管理方法は、
(f)前記複数のゾーンのそれぞれの先頭セクタに割り
当てられた論理セクタ番号を前記ディスク情報領域に記
録するステップをさらに包含していてもよい。
複数のゾーンに分割されており、前記情報記録媒体に記
録されるデータはECCブロック単位に管理されてお
り、前記欠陥管理方法は、(g)前記複数のゾーンのそ
れぞれの先頭セクタがECCブロックの先頭セクタに一
致するように、前記ユーザ領域に含まれる欠陥セクタ以
外のセクタに論理セクタ番号を割り当てるステップをさ
らに包含していてもよい。
域と、複数のセクタを含むユーザ領域と、前記ユーザ領
域に含まれる前記複数のセクタのうちの少なくとも1つ
が欠陥セクタである場合に前記少なくとも1つの欠陥セ
クタの代わりに使用され得る少なくとも1つのセクタを
含むスペア領域とを備え、前記スペア領域は、前記ユー
ザ領域より前記情報記録媒体の内周側に配置されている
情報記録媒体の欠陥管理装置であって、前記欠陥管理装
置は、欠陥管理処理を実行し、前記欠陥管理処理は、
(a)前記ユーザ領域に含まれる前記複数のセクタのう
ちの1つに最終の論理セクタ番号を割り当てるステップ
と、(b)前記最終の論理セクタ番号が割り当てられた
セクタの位置を基準として、所定の容量を満たす位置を
計算するステップと、(c)前記計算された位置に配置
されているセクタに論理セクタ番号”0”を割り当てる
ステップと、(d)前記論理セクタ番号”0”が割り当
てられた前記セクタの物理セクタ番号を前記ディスク情
報領域に記録するステップとを包含しており、これによ
り、上記目的が達成される。
ーザ領域に含まれる欠陥セクタを検出するステップと、
(b−2)前記検出された欠陥セクタの数に基づいて、
前記所定の容量を満たす位置を計算するステップとを包
含していてもよい。
た欠陥セクタを前記情報記録媒体に記録するステップを
さらに包含していてもよい。
複数のゾーンに分割されており、前記欠陥管理処理は、
(f)前記複数のゾーンのそれぞれの先頭セクタに割り
当てられた論理セクタ番号を前記ディスク情報領域に記
録するステップをさらに包含していてもよい。
複数のゾーンに分割されており、前記情報記録媒体に記
録されるデータはECCブロック単位に管理されてお
り、前記欠陥管理処理は、(g)前記複数のゾーンのそ
れぞれの先頭セクタがECCブロックの先頭セクタに一
致するように、前記ユーザ領域に含まれる欠陥セクタ以
外のセクタに論理セクタ番号を割り当てるステップをさ
らに包含していてもよい。
の実施の形態を説明する。
を示す。情報処理システムは、上位装置200と、ディ
スク記録再生装置100とを含む。ディスク記録再生装
置100は、上位装置200からのコマンドに従って、
書き換え可能な光ディスク1に情報を記録し、または、
光ディスク1に記録された情報を再生する。上位装置2
00は、例えば、パーソナルコンピュータである。
憶204と、バスインタフェース(バスI/F)203
と、プロセッサバス202と、I/Oバス205と、ハ
ードディスク装置(HDD)206と、表示処理部20
7と、入力部208とを含む。上位装置200は、I/
Oバス205を介してディスク記録再生装置100に接
続されている。
主記憶204をアクセスするための高速バスである。プ
ロセッサバス202は、バスI/F203を介してI/
Oバス205に接続されている。
は、PCIバスやISAバスといったパソコン拡張バス
である。I/Oバス205は、SCSI(Small
Computer System Interfac
e)、ATA(AT Attachment)、USB
(Universal Serial Bus)、IE
EE1394などの任意の汎用バスであり得る。
ら送られた表示情報をRGBなどの信号に変換し、その
信号をディスプレイに出力する。
の入力デバイスからの入力をI/Oバス205を介して
CPU201に知らせる。
て主記憶204とのデータの入出力を行う補助記憶装置
である。HDD206には、MS−DOSやWindo
wsといったオペレーティングシステムや、プログラム
ファイルが格納されている。それらは主記憶204にロ
ードされ、ユーザからの指示に従ってCPU201によ
って演算処理される。演算処理結果は、表示処理部20
7によってディスプレイに表示される。
プロセッサ101と、データ記録再生制御部102と、
バス制御回路103と、メモリ104とを含む。
ロセッサ101に内蔵された制御プログラムに従って、
ディスク記録再生装置100の各部を制御することによ
り、様々な処理を実行する。以下に説明する欠陥管理処
理および代替処理もマイクロプロセッサ101によって
実行される。
プロセッサ101からの指示に従って、光ディスク1に
対するデータの記録再生を制御する。データ記録再生制
御部102は、記録時にはデータに誤り訂正符号を追加
し、再生時には誤り検出処理と誤り訂正処理とを実行す
る。一般的には、CRCやECCといった符号化処理に
よって符号化されたデータが光ディスク1に記録されて
いる。
を介して上位装置200からコマンドを受け取り、I/
Oバス205を介して上位装置200とデータを送受信
する。
00において実行される様々な処理においてデータを記
憶しておくために使用される。例えば、メモリ104
は、データ記録再生時に中間バッファとして使用される
領域や、データ記録再生制御部102が誤り訂正処理を
行う際に使用する領域を有している。
な円盤状の情報記録媒体である。光ディスク1として
は、DVD−RAMを含む任意の情報記録媒体が使用さ
れ得る。データの記録再生は、セクタ単位またはブロッ
ク単位に行われる。2.光ディスク1の物理構造 図2は、光ディスク1の物理構造を示す。円盤状の光デ
ィスク1には、同心円状またはスパイラル状に複数のト
ラック2が形成されている。複数のトラック2のそれぞ
れは、複数のセクタ3に分割されている。光ディスク1
の領域は、1以上のディスク情報領域4と、データ記録
領域5とを含む。
アクセスするために必要なパラメータなどが格納されて
いる。図2に示される例では、ディスク情報領域4は、
光ディスク1の最内周側と最外周側とにそれぞれ設けら
れている。最内周側のディスク情報領域4は、リードイ
ン(lead−in)領域とも呼ばれる。最外周側のデ
ィスク情報領域4は、リードアウト(lead−ou
t)領域とも呼ばれる。
ている。データの記録再生は、データ記録領域5に対し
て行われる。データ記録領域5の全セクタには物理セク
タ番号という絶対番地が予め割り当てられている。3.光ディスク1の論理構造 図3は、光ディスク1の論理構造を示す。データ記録領
域5は、ユーザ領域6と、スペア領域7とを含む。
ために用意された領域である。通常は、ユーザ領域6に
ユーザデータが格納される。ユーザ領域6をアクセスす
るために、ユーザ領域6に含まれる各セクタに論理セク
タ番号(Logical Sector Numbe
r;LSN)が割り当てられている。図1に示される上
位装置200は、LSNを用いて光ディスク1のセクタ
にアクセスすることにより、データの記録再生を行う。
タが生じた場合にその欠陥セクタの代わりに使用され得
る少なくとも1つのセクタを含む。ユーザ領域6の欠陥
セクタは、例えば、ユーザ領域6の傷や汚れ、材質劣化
などの原因によって発生する。スペア領域7は、ユーザ
領域6より光ディスク1の内周側に配置されている。好
ましくは、スペア領域7は、ユーザ領域6の直前に配置
されている。
と、FAT領域12と、ルートディレクトリ領域13
と、ファイルデータ領域14とを含む。このような領域
構成は、MS−DOS形式のファイルシステムに沿った
ものである。ただし、図3に示される領域構成は一例に
すぎない。
として、光ディスク1のパラメータ情報やボリューム情
報などが格納されている。これらの情報は、上位装置2
00によって参照され得る。
する場合には、上位装置200は必ずシステム予約領域
11にアクセスしなければならない。システム予約領域
11の先頭セクタには論理セクタ番号”0”(LSN:
0)が割り当てられている。また、システム予約領域1
1の各項目の大きさや配置も予め決められている。
トリがファイルデータ領域14のどこに配置されている
かを示す配置情報や、空き領域の位置を示す情報などを
記録するファイルアロケーションテーブル(File
Allocation Table;FAT)が格納さ
れている。
ルとサブディレクトリに関するエントリ情報が格納され
ている。エントリ情報は、ファイル名・ディレクトリ名
やファイル属性、更新日時情報などを含む。
域12およびルートディレクトリ領域13は、ファイル
管理領域10と呼ばれる。ファイル管理領域10は、光
ディスク1上の固定されたLSNに対応する位置に配置
される。
レクトリから関連付けられたディレクトリを表すデータ
とファイルを表すデータとが格納されている。上述した
ように、上位装置200がファイルデータ領域14に格
納されているデータにアクセスする場合には、ファイル
データ領域14へのアクセスの前に、ファイル管理領域
10にアクセスすることが必要になる。4.光ディスク1の欠陥管理方法 このような光ディスク1の欠陥セクタを管理するため
に、1次欠陥リスト(Primary Defect
List;PDL)と2次欠陥リスト(Seconda
ry Defect List;SDL)とが使用され
る。
ッピング・リプレースメント・アルゴリズムに従って欠
陥セクタが検出される。この場合、検出された欠陥セク
タは、PDLに登録される。光ディスク1にデータを記
録する場合には、リニア・リプレースメント・アルゴリ
ズムに従って欠陥セクタが検出される。この場合、検出
された欠陥セクタは、SDLに登録される。このよう
に、欠陥セクタをPDLまたはSDLに登録することに
より、光ディスク1の信頼性を確保している。
efect ManagementArea;DMA)
に格納されている。また、ディスク構造定義情報(Di
sk Definition Structure;D
DS)もDMAに格納されている。4.1 DMAの構造 図4は、DMAの構造を示す。DMAは、ディスク情報
領域4(図2、図3)の一部である。
レイアウトに関する記述では、DMA1〜DMA4と記
述されている領域である。4個のDMAのうち、2個の
DMA(例えば、DMA1、DMA2)が内周側のディ
スク情報領域4に配置され、2個のDMA(例えば、D
MA3、DMA4)が外周側のディスク情報領域4に配
置される(図3参照)。これらの4個のDMAには、同
一の情報が多重記録される。これは、リプレースメント
処理の対象とならないDMAにおいて欠陥セクタが発生
した場合に備えるためである。
1、DMA2が内周側のディスク情報領域4に配置され
ている例を示している。
が格納されている。DMA2〜DMA4の構造もDMA
1と同一の構造を有している。4.1.1 DDSの構造 図5は、DDSの構造を示す。
DSであることを示す識別子などが格納されている。D
DSは、パーティション情報を格納するためのエントリ
と、PDL位置情報を格納するためのエントリと、SD
L位置情報を格納するためのエントリと、論理セクタ番
号”0”(すなわち、LSN:0)が割り当てられたセ
クタの物理セクタ番号を格納するためのエントリとをさ
らに含む。4.1.2 PDLの構造 図6Aは、PDLの構造を示す。
Aに示される例では、第1エントリ〜第mエントリ)と
を含む。ヘッダには、PDLであることを示す識別子
と、PDLに登録されている欠陥セクタのエントリ数な
どが格納されている。各エントリには、欠陥セクタの物
理セクタ番号が格納されている。4.1.3 SDLの構造 図6Bは、SDLの構造を示す。
Bに示される例では、第1エントリ〜第nエントリ)と
を含む。ヘッダには、SDLであることを示す識別子
と、SDLに登録されている欠陥セクタのエントリ数な
どが格納されている。各エントリには、欠陥セクタの物
理セクタ番号と、欠陥セクタの代わりにデータが記録さ
れる代替セクタの物理セクタ番号とが格納されている。
SDLは、代替セクタの物理セクタ番号を有している点
で、PDLと異なっている。4.2 スリッピング・リプレースメント・アルゴリズ
ム 図7は、本発明の実施の形態1のディスク記録再生装置
100(図1)において実行されるスリッピング・リプ
レースメント・アルゴリズムの概念図である。図7にお
いて、矩形はセクタを表す。矩形の中の記号は、そのセ
クタに割り当てられたLSNを示す。記号付きの矩形は
正常セクタを示す。斜線付きの矩形は欠陥セクタを示
す。
つも登録されていない場合のセクタ列を示し、参照番号
72は、PDLに1つの欠陥セクタが登録されている場
合のセクタ列を示す。
ある場合には、ユーザ領域6の最終セクタに最終LS
N:mが割り当てられる。最終LSN:mが割り当てら
れたセクタから、ユーザ領域6に含まれる複数のセクタ
のそれぞれに降順にLSNが割り当てられる。
ない場合には、ユーザ領域6の最終セクタから先頭セク
タに、LSN:m〜LSN:0が順番に割り当てられる
(セクタ列71を参照)。
てられているセクタが欠陥セクタである場合には、LS
Nの割り当てが変更される。すなわち、欠陥セクタには
LSN:iが割り当てられない。その代わりに、その直
前のセクタにLSN:iが割り当てられる。これによ
り、LSNの割り当ては、ユーザ領域6からスペア領域
7に向かう方向に1セクタ分だけスリップする。その結
果、スペア領域7の最終セクタにLSN:0が割り当て
られる(セクタ列72を参照)。
ング・リプレースメント・アルゴリズムを実行した後の
物理セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。横軸が物
理セクタ番号を示し、縦軸がLSNを示す。図8におい
て、一点鎖線81は、欠陥セクタがない場合における物
理セクタ番号とLSNとの対応関係を示し、実線82
は、4つの欠陥セクタI〜IVがある場合における物理
セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。
SNが割り当てられない。LSNの割り当ては、光ディ
スク1の外周側から内周側に向かう方向(すなわち、物
理セクタ番号が小さくなる方向)にスリップする。その
結果、ユーザ領域6の直前に配置されたスペア領域7の
一部のセクタにLSNが割り当てられる。
れている場合には、LSNの割り当ては、最終LSNが
割り当てられるセクタの位置(固定位置)を基準とし
て、光ディスク1の外周側から内周側に向かう方向にス
リップする。その結果、ユーザ領域6より光ディスク1
の内周側に設けられているスペア領域7の一部のセクタ
にLSNが割り当てられる。スペア領域7においてLS
Nが割り当てられるセクタの数は、ユーザ領域6におけ
る欠陥セクタの数に等しい。
位置は、最終LSNが割り当てられたセクタの位置(固
定位置)を基準として、所定の容量(例えば、4.7G
B)を満たす位置として計算される。その位置は、ユー
ザ領域6において検出された欠陥セクタの数に基づいて
計算される。その計算された位置に配置されているセク
タにLSN:0が割り当てられる。その所定の容量は、
欠陥セクタの有無によらず、ユーザデータを記録可能な
領域として確保することが要求される容量を示す。この
ように、ユーザ領域6に欠陥セクタが存在する場合に
は、スペア領域7の一部をユーザ領域6として使用する
ことにより、常に、所定の容量(例えば、4.7GB)
を確保することが可能になる。
ある場合には、ユーザ領域6の最終セクタに最終LSN
が割り当てられる。ユーザ領域6の最終セクタが欠陥セ
クタである場合には、最終セクタに最も近い正常セクタ
に最終LSNが割り当てられる。
セクタ番号が、DDS(図5)内のエントリに格納され
る。このエントリは、上位装置200が光ディスク1に
データを記録する際に参照される。このエントリを参照
することにより、計算を行うことなくLSN:0に対応
する物理セクタ番号を取得することができる。その結
果、LSN:0が割り当てられたセクタに高速にアクセ
スすることが可能になる。
上位装置200は、必ず、LSN:0が割り当てられた
セクタにアクセスする必要がある。従って、LSN:0
が割り当てられたセクタに高速にアクセス可能であるこ
とは、光ディスク1に対する高速アクセスを実現する上
で非常に効果的である。4.3 リニア・リプレースメント・アルゴリズム 図9は、本発明の実施の形態1のディスク記録再生装置
100(図1)において実行されるリニア・リプレース
メント・アルゴリズムの概念図である。図9において、
矩形はセクタを表す。矩形の中の記号は、そのセクタに
割り当てられたLSNを示す。記号付きの矩形は正常セ
クタを示す。斜線付きの矩形は欠陥セクタを示す。
つも登録されていない場合のセクタ列を示し、参照番号
92は、SDLに1つの欠陥セクタが登録されている場
合のセクタ列を示す。
てられているセクタが欠陥セクタである場合には、LS
Nの割り当てが変更される。すなわち、欠陥セクタには
LSN:iが割り当てられない。その代わりに、LRス
ペア領域に含まれる複数のセクタのうち、未利用かつ物
理セクタ番号が最小のセクタ(例えば、LRスペア領域
の先頭セクタ)にLSN:iが割り当てられる(セクタ
列92を参照)。このように、ユーザ領域6の欠陥セク
タがLRスペア領域のセクタに代替される。
まれる複数のセクタのうち、未利用かつ物理セクタ番号
が最大のセクタ(例えば、LSN:0が割り当てられた
セクタより1だけ小さい物理セクタ番号のセクタ)に割
り当てられてもよい。LRスペア領域に含まれるセクタ
がどのような順番で利用されるかは重要でない。
・リプレースメント・アルゴリズムを実行した後の物理
セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。横軸が物理セ
クタ番号を示し、縦軸がLSNを示す。図10におい
て、実線1001は、2つの欠陥セクタがある場合にお
ける物理セクタ番号とLSNとの対応関係を示す。
距離(物理セクタの数)が、従来技術(図27)に比べ
て大幅に短縮されていることが理解される。5.ディスク記録再生装置100の動作 ディスク記録再生装置100は、光ディスク1の初期化
として、以下の5.1〜5.3に示す動作を行う。5.
1のディスクの検査は、物理フォーマット処理とも呼ば
れ、通常は、1枚の光ディスク1に対して1度だけ行わ
れる処理である。 5.1 ディスクの検査 5.2 LSNの割り当て 5.3 ファイルシステムの初期データの記録 その後、ディスク記録再生装置100は、ファイルの書
き込みや読み出しの度に以下の5.4〜5.5に示す動
作を行う。 5.4 データの記録(ファイルシステムとファイルデ
ータの記録) 5.5 データの再生 以下、これらの動作について詳細に説明する。5.1 ディスクの検査 ディスクの検査は、光ディスク1にデータを記録する前
に、少なくとも1回は実行される。これは、光ディスク
1の品質を保証するためである。ただし、光ディスク1
の製造技術が向上し、光ディスク1あたりの欠陥セクタ
の数が数個レベルまで低減された場合には、出荷される
すべての光ディスク1に対してディスクの検査を行うこ
とは省略され得る。サンプル抽出した光ディスク1に対
してのみディスクの検査を行えば十分であるからであ
る。
て特定のテストパターンのデータを書き込み、その後、
すべてのセクタからデータを読み出すことによって行わ
れる。このようなディスクの検査処理は、サーティファ
イ処理とも呼ばれる。
リプレースメント・アルゴリズムが実行される。その結
果、欠陥セクタがPDLに登録される。
ローチャートである。
6の先頭セクタのアドレスが書き込みアドレスとしてセ
ットされる。ステップ1102では、セクタアドレスが
正常に読み出されたか否かが判定される。これは、デー
タをセクタに書き込むためには、セクタアドレスを読み
出すことが必須であることから、セクタアドレスの読み
出しにおいてエラーが発生した場合には、データをセク
タに書き込むことはできないからである。
の読み出しエラー有りと判定された場合には、欠陥セク
タの物理セクタ番号が第1欠陥リストに格納される(ス
テップ1111)。
の読み出しエラー無しと判定された場合には、所定のテ
ストデータが書き込みアドレスのセクタに書き込まれる
(ステップ1103)。
レスが最終アドレスでないと判定された場合には、書き
込みアドレスに1が加算される(ステップ1105)。
その後、処理はステップ1102に戻る。このような処
理を繰り返すことにより、書き込みアドレスが最終アド
レスに到達すると、処理は、ステップ1106に進む。
頭セクタのアドレスが読み出しアドレスとしてセットさ
れる。ステップ1107では、読み出しアドレスのデー
タが読み出される。ステップ1108では、読み出され
たデータが書き込んだデータと同一であるか否か(すな
わち、データの書き込みが成功していたか否か)が判定
される。
エラー有りと判定された場合には、欠陥セクタの物理セ
クタ番号が第2欠陥リストに格納される(ステップ11
12)。
レスが最終アドレスでないと判定された場合には、読み
出しアドレスに1が加算される(ステップ1110)。
その後、処理はステップ1107に戻り、ステップ11
08においてエラー判定が行われる。このような処理を
繰り返すことにより、読み出しアドレスが最終アドレス
に到達すると、第1欠陥リストと第2欠陥リストとを1
つのリストにまとめる処理が実行され(ステップ111
3)、このリストを物理セクタ番号の順にソートするこ
とによってPDLが作成される(ステップ1114)。
PDLは、DDSとともに、ディスク情報領域4に記録
される(ステップ1115)。5.2 LSNの割り当て LSNの割り当ては、図7および図8を参照して既に説
明したとおりである。すなわち、PDLに欠陥セクタが
登録されている場合には、LSNの割り当ては、最終L
SNが割り当てられるセクタの位置(固定位置)を基準
として、光ディスク1の外周側から内周側に向かう方向
にスリップする。LSN:0が割り当てられるセクタが
決定され、LSN:0が割り当てられたセクタの物理セ
クタ番号がDDSに格納される。
クタの物理セクタ番号を求める処理の手順を示すフロー
チャートである。
タの物理セクタ番号が変数UTSNに代入される(ステ
ップ1201)。この変数UTSNの値が、最終的にD
DSに書き込まれることになる。
入され(ステップ1202)、検索領域の最終セクタの
物理セクタ番号が変数ENDに代入される(ステップ1
203)。ここで、検索領域とは、欠陥セクタ数を求め
る必要がある領域である。1回目のループでは、ユーザ
領域6の先頭セクタの物理セクタ番号が変数TOPに代
入され、ユーザ領域6の最終セクタの物理セクタ番号が
変数ENDに代入される。
索領域に含まれる欠陥セクタの数が計算される(ステッ
プ1204)。例えば、検索領域に含まれる欠陥セクタ
の数は、関数FUNC(TOP,END)の戻り値SK
IPとして与えられる。
減算される。すなわち、UTSN=UTSN−SKIP
が実行される(ステップ1205)。これにより、ユー
ザ領域6の先頭セクタからユーザ領域6に含まれる欠陥
セクタの数だけスキップした位置に配置されているセク
タの物理セクタ番号を求めることができる。
は、戻り値SKIPの値が0に一致するまで繰り返され
る(ステップ1206)。これは、スペア領域7のセク
タが欠陥セクタとしてPDLに登録されている場合に対
処するためである。
は、LSN:0が割り当てられるべきセクタの物理セク
タ番号を示す。従って、変数UTSNの値が、ユーザ領
域の先頭セクタの物理セクタ番号としてDDSに格納さ
れる(ステップ1207)。
04の関数FUNC(TOP,END)を実現する手順
を示すフローチャートである。関数FUNC(TOP,
END)は、検索領域内のPDLエントリ数を求めるこ
とによって実現される。
KIPに0が代入され(ステップ1301)、PDLか
ら読み出された総エントリ数が変数nに代入される(ス
テップ1302)。
等しいか否かが判定される。「はい」であれば、変数S
KIPの値が関数FUNC(TOP,END)の戻り値
として返される(ステップ1308)。PDLの総エン
トリ数が0である場合には、変数SKIPの値として値
0が返され、処理が終了する。「いいえ」であれば、処
理はステップ1304に進む。
(PDE:n)が読み出される(ステップ1304)。
PDE:nが変数TOPの値以上、かつ、変数ENDの
値以下であるか否かが判定される(ステップ130
5)。「はい」であれば、検索領域内にPDLに登録さ
れている欠陥セクタが存在するとして、変数SKIPの
値に1が加算される(ステップ1306)。「いいえ」
であれば、処理はステップ1307に進む。
307)、処理はステップ1303に戻る。このように
して、PDLに含まれるすべてのエントリについて、ス
テップ1303〜ステップ1307が繰り返される。こ
れにより、検索領域内の欠陥セクタの数を変数SKIP
の値として求めることができる。
クタに割り当てられたLSNの一例を示す。図14に示
される例では、ユーザ領域6の大きさが100000、
スペア領域7の大きさが10000、ディスクの検査で
PDLに登録されたエントリの数(すなわち、ディスク
の検査で検出された欠陥セクタの数)が4、4個の欠陥
セクタI〜IVはいずれもユーザ領域6内で発見された
と仮定している。
・アルゴリズムに従って、LSNが各セクタに割り当て
られる。
999が物理セクタ番号:109999のセクタに割り
当てられる。次に、光ディスク1の外周側から内周側に
向かう方向(すなわち、ユーザ領域6からスペア領域7
に向かう方向)に沿って、LSNが降順に各セクタに割
り当てられる。ただし、欠陥セクタにはLSNは割り当
てられず、そのLSNは欠陥セクタの直前のセクタに割
り当てられる。その結果、LSNの割り当ては、欠陥セ
クタの数だけ光ディスク1の外周側から内周側に向かう
方向にスリップする。
4個の欠陥セクタI〜IVが存在する。もし欠陥セクタ
がなかったならユーザ領域6の4個のセクタにそれぞれ
割り当てられていたLSN:0〜LSN:3が、スペア
領域7の物理セクタ番号:9996〜9999の4個の
セクタにそれぞれ割り当てられる。LSNの割り当て
が、欠陥セクタの数(4個)分だけスリップするからで
ある。
セクタ番号:9996は、拡張されたユーザ領域6の先
頭セクタの物理セクタ番号として、DDSに記録され
る。
号:0〜9995の領域を「LRスペア領域」と表記し
ている。LRスペア領域は、スペア領域7のうちLSN
が割り当てられなかった領域として定義される。LRス
ペア領域は、リニア・リプレースメント・アルゴリズム
のための代替セクタ領域として使用される。
番号は0に固定されている。LRスペア領域の最終セク
タの物理セクタ番号は、DDSに記録されている物理セ
クタ番号から1を減算した値である。従って、LRスペ
ア領域にアクセスするために必要とされるアドレスの計
算量はほとんどない。5.3 ファイルシステムの初期データの記録 上位装置200から指示される論理フォーマットに従っ
て、ディスク記録再生装置100は、ファイルシステム
の初期データを光ディスク1に記録する。論理フォーマ
ットはLSNを用いて表現される。初期データとは、例
えば、図3に示されるシステム予約領域11、FAT領
域12およびルートディレクトリ領域13(すなわち、
ファイル管理領域10)に記録されるデータをいう。
200によってLSNを用いて管理される。特に、シス
テム予約領域11の先頭セクタは、LSN:0が割り当
てられたセクタでなければならない。従って、上位装置
200は、LSNが確定した後でなければ初期データの
記録をディスク記録再生装置100に指示することがで
きない。初期データの内容は、上位装置200によって
決定される。
・リプレースメント・アルゴリズムに従って行われる。
初期データの記録時の処理は、後述される「5.4.2
データをファイル管理領域10に記録する処理」と同
様である。従って、ここではその説明を省略する。5.4 データの記録(ファイルシステムとファイルデ
ータの記録) 図15は、データを光ディスク1に記録する処理の手順
を示すフローチャートである。この処理は、データをフ
ァイルデータ領域14に記録する処理(ステップ150
1〜ステップ1509)と、データをファイル管理領域
10に記録する処理(ステップ1510〜ステップ15
17)とを含む。5.4.1 データをファイルデータ領域14に記録す
る処理 まず、ステップ1501では、書き込みアドレスがセッ
トされる。書き込みアドレスは、これからデータを書き
込むべきファイルデータ領域14(記録領域)の先頭セ
クタのLSNである。このLSNは、ファイルの位置や
空き領域を管理するFATを参照して上位装置200に
よって決定され、ディスク記録再生装置100に送られ
る。
ディスク記録再生装置100によって光ディスク1から
読み出され、上位装置200の主記憶204に格納され
る。CPU201は、主記憶204に格納されているF
ATを参照することにより、記録領域の先頭セクタのL
SNを決定する。決定されたLSNは、記録指示コマン
ドとともに、ディスク記録再生装置100内のメモリ1
04に格納される。マイクロプロセッサ101は、メモ
リ104に格納されたLSNに基づいて以下のステップ
を実行する。
正常に読み出されたか否かが判定される。これは、デー
タをセクタに書き込むためには、セクタアドレスを読み
出すことが必須であることから、セクタアドレスの読み
出しにおいてエラーが発生した場合には、データをセク
タに書き込むことはできないからである。
の読み出しエラー有りと判定された場合には、欠陥セク
タをLRスペア領域(図14)の正常セクタに代替する
代替処理が行われる(ステップ1508)。
の読み出しエラー無しと判定された場合には、データが
LSNによって指定されるファイルデータ領域14のセ
クタに書き込まれる(ステップ1503)。データは、
上位装置200のI/Oバス205から送られ、メモリ
104にバッファリングされ、ファイルデータ領域14
に書き込まれる。
実行される。ベリファイ処理は、ステップ1503にお
いてデータが書き込まれたセクタからそのデータを読み
出し、読み出されたデータと書き込まれたデータとを比
較したり、誤り訂正符号による演算などを行うことによ
って、データの書き込みが成功したか否かを確認する処
理である。
エラー有りと判定された場合には、欠陥セクタをLRス
ペア領域(図14)の正常セクタに代替する代替処理が
行われる(ステップ1509)。
きデータが終了していないと判定された場合には、書き
込みアドレスが次のLSNに設定される(ステップ15
07)。その後、処理はステップ1502に戻る。この
ような処理を繰り返すことにより、記録されるべきデー
タが終了したと判定されると、データをファイルデータ
領域14に記録する処理が終了する。
08、1509において実行される代替処理の手順を示
すフローチャートである。
クタのうちLSNが割り当てられていないセクタ(すな
わち、LRスペア領域のセクタ)が代替セクタに割り当
てられる。
されるはずであったデータが代替セクタに記録される。
なお、図16では省略しているが、データを代替セクタ
に書き込む際にも、図15に示されるステップ1502
〜ステップ1509に相当する処理が実行される。デー
タを代替セクタに書き込む際にエラーが検出された場合
には、LRスペア領域の他のセクタが代替セクタに割り
当てられる。
セクタ番号と代替セクタの物理セクタ番号とがSDLに
登録される。これにより、欠陥セクタとその欠陥セクタ
の代わりに使用される代替セクタとが関連づけられる。
れるたびに、SDLを更新するために光ディスク1がア
クセスされるわけではない。ステップ1603では、欠
陥セクタの物理セクタ番号と代替セクタの物理セクタ番
号とはメモリ104に格納されている欠陥リストに登録
される。図15のステップ1506において記録される
べきデータが終了したと判定された後に、SDLが作成
され、ディスク情報領域4に記録される。このようにし
て、光ディスク1に対するアクセスの回数を最小化する
ことにより、処理時間の短縮を図っている。5.4.2 データをファイル管理領域10に記録する
処理 データをファイルデータ領域14に記録する処理が終了
した後に、データをファイル管理領域10に記録する処
理が実行される。これは、データをファイルデータ領域
14に記録する処理によってFATなどの管理データが
更新されるため、更新された管理データをファイル管理
領域10に記録する必要があるからである。
処理(ステップ1510〜1517)は、データの内容
と記録領域とが異なる点を除いて、データをファイルデ
ータ領域14に記録する処理(ステップ1501〜ステ
ップ1509)と同一である。従って、ここでは詳しい
説明を省略する。
ト・アルゴリズムとリニア・リプレースメント・アルゴ
リズムとを実行した後の物理セクタ番号とLSNとの対
応関係を示す。横軸が物理セクタ番号を示し、縦軸がL
SNを示す。図17において、一点鎖線1701は、欠
陥セクタがない場合における物理セクタ番号とLSNと
の対応関係を示し、実線1702は、PDLに登録され
た欠陥セクタが4つあり、SDLに登録された欠陥セク
タが2つある場合における物理セクタ番号とLSNとの
対応関係を示す。
管理領域10に記録する際に2つの欠陥セクタが検出さ
れた場合を示している。この2つの欠陥セクタは、スペ
ア領域7内のLRスペア領域の代替セクタによって代替
される。
始まる領域に配置される。図17から、ファイル管理領
域10の欠陥セクタとスペア領域7の代替セクタとの距
離は、従来技術(図27)に比べて、大幅に短縮されて
いることが分かる。例えば、ファイル管理領域10の欠
陥セクタとスペア領域7の代替セクタとの距離(物理セ
クタ数)は、従来技術(図27)によれば100000
セクタ以上であるのに対し、本実施の形態(図17)に
よれば10000セクタ程度である。このことは、光デ
ィスク1に対するアクセス速度を向上させる。5.5 データの再生 データの再生時には、上位装置200がFATなどの管
理データを参照して、ファイルの位置を検索する。上位
装置200は、管理データを参照するために、ファイル
管理領域10にアクセスするようにディスク記録再生装
置100に指示する。ディスク記録再生装置100は、
LSN:0が割り当てられたセクタに必ずアクセスする
ことになる。そのセクタの物理セクタ番号は、DDSに
記録されている。従って、ディスク記録再生装置100
は、DDSを参照することにより、LSN:0が割り当
てられたセクタに高速にアクセスすることができる。
4における読み出し位置をLSNを用いてディスク記録
再生装置100に指示する。ディスク記録再生装置10
0は、PDLおよびSDLを参照して、上位装置200
によって指定されたLSNを物理セクタ番号に変換し、
その物理セクタ番号のセクタからデータを読み出す。
は、スペア領域7は、ユーザ領域6より光ディスク1の
内周側に配置されている。LSNの割り当ては、最終L
SNが割り当てられたセクタの位置(固定位置)を基準
として、光ディスク1の外周側から内周側に向かう方向
にスリップすることによって達成される。先頭LSN
(LSN:0)が割り当てられたセクタの位置は、DD
Sに記録される。
クタに割り当てられるとは限らない。ユーザ領域6の最
終セクタが欠陥セクタである場合には、ユーザ領域6に
含まれるセクタのうち、最終セクタに最も近い正常セク
タに最終LSNが割り当てられる。
単位で欠陥管理を行っているが、複数のセクタを含むブ
ロック単位で欠陥管理を行うようにしてもよい。この場
合には、PDLおよびSDLに物理セクタ番号を登録す
る代わりに、ブロック番号を登録するようにすればよ
い。欠陥管理を行う単位は任意の単位であり得る。欠陥
管理を行う単位に依存することなく、上述した効果と同
様の効果が得られる。
装置100とは、I/Oバス205を介して接続されて
いるが、上位装置200とディスク記録再生装置100
との接続の態様は問わない。コマンドやデータの送受信
を行うことができる限り、上位装置200とディスク記
録再生装置100とは、任意の接続態様(例えば、有線
または無線)で接続され得る。ディスク記録再生装置1
00内の各構成要素間の接続についても同様である。
されるAVファイル(Audio Visual Da
ta File;時間的に連続した映像や音声のデータ
ファイル)に好適な欠陥管理方法が提案されている。こ
の欠陥管理方法は、AVファイルを光ディスク1に記録
する場合には、リニア・リプレースメント・アルゴリズ
ムに基づく代替処理を行うことなく、上位装置200に
よって管理されるファイルシステムを用いて欠陥管理を
行う方法である。この欠陥管理方法は、例えば、後藤ら
による国際公開公報(WO98/14938)に記載さ
れている。
ルシステムに適用する例を説明する。
おりである。光ディスク1の物理構造は図2に示すとお
りである。光ディスク1の論理構造は、図3に示すとお
りである。ここで、ファイルシステムは、実施の形態1
で説明したMS−DOSファイルシステムとは異なる
が、ファイル管理領域10がユーザ領域6の固定された
LSNに配置される点は共通である。6.ディスク記録再生装置100の動作 ディスク記録再生装置100は、光ディスク1の初期化
として、以下の6.1〜6.3に示す動作を行う。 6.1 ディスクの検査 6.2 LSNの割り当て 6.3 ファイルシステムの初期データの記録 その後、ディスク記録再生装置100は、ファイルの書
き込みや読み出しの度に以下の6.4〜6.5に示す動
作を行う。 6.4 データの記録(ファイルシステムとファイルデ
ータの記録) 6.5 データの再生 6.1、6.2、6.3、6.5の動作は、実施の形態
1で説明した5.1、5.2、5.3、5.5の動作と
同一である。従って、ここではその説明を省略する。6.4 データの記録(ファイルシステムとファイルデ
ータの記録) 図18は、AVファイルを光ディスク1に記録する処理
の手順を示すフローチャートである。この処理は、AV
ファイルをファイルデータ領域14に記録する処理(ス
テップ1801〜ステップ1809)と、AVファイル
をファイル管理領域10に記録する処理(ステップ18
10〜ステップ1817)とを含む。6.4.1 AVファイルをファイルデータ領域14に
記録する処理 上位装置200は、ディスク記録再生装置100にAV
ファイル記録コマンドを発行する。ディスク記録再生装
置100は、AVファイル記録コマンドを受け取り、A
Vファイルをファイルデータ領域14に記録する処理を
実行する。
記録する処理(図18)は、ステップ1808、180
9を除いて、データをファイルデータ領域14に記録す
る処理(図15)と同一である。
領域が欠陥領域としてファイル管理情報に登録される。
き領域が設定される。その後、処理はステップ1802
に戻る。
は、AVファイル記録コマンドを受けた場合には、欠陥
セクタを検出した場合でも代替処理を行わない。
ータ記録領域5を説明するための図である。
下、V1.MPGファイルという)がファイルデータ領
域14に記録され、そのAVファイルの記録中に欠陥セ
クタが検出された場合を想定している。図19では、欠
陥セクタを含む欠陥領域が斜線つきの矩形で示されてい
る。図19において、A1、A2、A3は、それぞれ、
各領域の先頭LSNを示し、L1、L2、L3は、それ
ぞれ、各領域の長さを示す。欠陥領域の先頭LSNはA
2であり、欠陥領域の長さはL2である。
に格納されているファイル管理テーブルによって管理さ
れる。ファイル管理テーブルは、ルートディレクトリ領
域13に格納されているV1.MPGファイルのファイ
ルエントリからリンクされている。
が配置されている領域の先頭LSNと長さとが格納され
ている。ファイル管理テーブルには、その領域がデータ
記録済み領域か未記録欠陥領域かを識別するための属性
データがさらに格納されている。図18に示されるステ
ップ1808では、LSN:A2から始まる長さL2の
領域の属性データが未記録欠陥領域に設定される。これ
により、再生時には、この領域が欠陥領域であることが
判別できる。その結果、欠陥領域の再生がスキップされ
る。
ーブルには、V1.MPGファイルに関連する3つの領
域の情報が格納されている。図19のファイル管理テー
ブルは、LSN:A1から始まる長さL1の領域とLS
N:A3から始まる長さL3の領域とにはデータが記録
されており、LSN:A2から始まる長さL2の領域に
はデータが記録されていないことを示している。
SNに基づいて欠陥領域を識別することを可能にする。
V1.MPGファイルを再生する際には、欠陥領域をス
キップすることにより、AVファイルを連続的に再生す
ることが可能である。
記録は、複数のセクタを1つのブロックとするブロック
単位で行われる。従って、FAT領域12やルートディ
レクトリ領域13に格納される情報もブロックアドレス
となる。これは、AVファイルのサイズが大きいためで
ある。ブロック単位でデータを管理することにより、フ
ァイルシステムの管理情報の小型化を図っている。ブロ
ック単位の記録は、セクタ単位の記録を複数回繰り返す
ことにより実現され得る。従って、ディスク記録再生装
置100の基本的な動作は、上述した動作と同様であ
る。6.4.2 AVファイルをファイル管理領域10に記
録する処理 AVファイルをファイル管理領域10に記録する処理
(図18)は、データをファイル管理領域10に記録す
る処理(図15)と同一である。すなわち、AVファイ
ルをファイル管理領域10を記録する際に欠陥セクタが
検出された場合には、ステップ1816、1817にお
いて代替処理が行われる。これは、ファイル管理テーブ
ルが格納されるファイル管理領域10から検出される欠
陥セクタをファイル管理テーブルによって管理すること
は論理的に不可能だからである。
タイム性が重要視されないデータ(以下、PCファイル
という)を光ディスク1に記録する場合には、上位装置
200は、ディスク記録再生装置100にPCファイル
記録コマンドを発行する。この場合のディスク記録再生
装置100の動作は、上述した5.1〜5.5の動作と
同一である。
れば、AVファイルの記録に適した欠陥管理方法が提供
される。
のように、スペア領域およびユーザ領域が複数のゾーン
に分割され、各ゾーンにおけるディスク回転数が異なる
ZCLV方式の情報記録媒体では、ゾーン境界上にガー
ド領域が設けられている。
ク1aの物理構造を示す。光ディスク1aの内周側にゾ
ーン0が設けられており、光ディスク1aのゾーン境界
から外周側にゾーン1が設けられている。ガード領域2
001は、ゾーン境界2002をはさんでゾーン0とゾ
ーン1の両方にまたがるように設けられている。ゾーン
0側のガード領域2001aおよびゾーン1側のガード
領域2001bは、それぞれ、1以上のトラックを含ん
でいる。
2をはさんでトラック構造が異なるトラックを含んでい
るため、信号品質が悪く、記録に適さない。このため、
ガード領域2001は、データを記録しない領域として
設定されている。これらのゾーンやガード領域の位置、
大きさは、光ディスク1aに依存して一意に決められて
おり、固定されている。
示されるとおりである。光ディスク1aの論理構造は、
図3に示される光ディスク1の論理構造と同一である。
ト・アルゴリズムを実行した後の物理セクタ番号とLS
Nとの対応関係を示す。横軸が物理セクタ番号を示し、
縦軸がLSNを示す。図21において、一点鎖線210
1は、欠陥セクタがない場合における物理セクタ番号と
LSNとの対応関係を示し、実線2102は、4つの欠
陥セクタがある場合における物理セクタ番号とLSNと
の対応関係を示す。
LSNが割り当てられない。LSNの割り当ては、光デ
ィスク1aの外周側から内周側に向かう方向(すなわ
ち、物理セクタ番号が小さくなる方向)にスリップす
る。この点は、実施の形態1および実施の形態2と同様
である。
領域2001にもLSNが割り当てられない。LSNの
割り当ては、ガード領域2001の両端でLSNが連続
するように行われる。これにより、ガード領域2001
にデータが記録されることがない。
てられたセクタを先頭セクタとするファイル管理領域1
0とが同一のゾーンに配置される。これにより、データ
をファイル管理領域10に記録する際に検出された欠陥
セクタの代替処理は、単一ゾーン内のアクセスで足り、
ゾーンをまたがったシーク動作を必要としない。
タに渡ってエラー訂正符号を計算するため、その複数の
セクタが1つのブロックとして定義される。例えば、E
CCブロックが16個のセクタから構成される。このよ
うな場合には、ブロックサイズの倍数と各ゾーンの大き
さとが等しくなるように設計されている。しかし、スリ
ッピング・リプレースメント・アルゴリズムに従ってL
SNの割り当てを行うと、検出された欠陥セクタの数に
よっては、1つのブロックがガード領域2001をまた
いで2つのゾーンに配置されるということが起こり得
る。欠陥セクタの数に依存してゾーンごとに割り当てら
れるLSNの数が変化するからである。
(図1)において実行されるスリッピング・リプレース
メント・アルゴリズムの概念図である。図22Aにおい
て、矩形はセクタを表す。矩形の中の記号は、そのセク
タに割り当てられたLSNを示す。記号付きの矩形は正
常セクタを示す。斜線付きの矩形は欠陥セクタを示す。
なお、図22Aに示される例では、エラー訂正符号を計
算するためのECCブロックが16個の連続するセクタ
から構成されている。しかし、ECCブロックを構成す
るセクタの数は16に限定されない。ECCブロック
は、任意の数のセクタから構成され得る。
ない場合のセクタ列を示し、参照番号2202は、ゾー
ン1に欠陥セクタが1つ存在する場合のセクタ列(ブロ
ック補正なし)を示す。参照番号2203は、ゾーン1
に欠陥セクタが1つ存在する場合のセクタ列(ブロック
補正あり)を示す。
場合には、ゾーン1の最終セクタに最終LSN:mが割
り当てられる。最終LSN:mが割り当てられたセクタ
から、ユーザ領域6に含まれる複数のセクタのそれぞれ
に降順にLSNが割り当てられる。
領域6の最終セクタから先頭セクタに、LSN:m〜L
SN:0が順番に割り当てられる(セクタ列2201を
参照)。
り当てられているセクタが欠陥セクタである場合には、
LSNの割り当てが変更される。すなわち、欠陥セクタ
にはLSN:iが割り当てられない。その代わりに、そ
の直前のセクタにLSN:iが割り当てられる。これに
より、LSNの割り当ては、ユーザ領域6からスペア領
域7に向かう方向に1セクタ分だけスリップする。その
結果、スペア領域7の最終セクタにLSN:0が割り当
てられる(セクタ列2202を参照)。
N:k+15を割り当てられたECCブロックがゾーン
0とゾーン1とをまたがって配置されている。1つのE
CCブロックが2以上のゾーンにまたがって配置される
ことを回避するためにセクタ列に対してブロック補正が
行われる。
対してブロック補正を行った結果を示す。セクタ列22
02はゾーン1に1個の欠陥セクタを有している。この
場合には、ユーザ領域6からスペア領域7に向かう方向
にセクタ列2202を15(=16−1)セクタ分だけ
スリップすることにより、セクタ列2203が得られ
る。
存在する場合には、各ゾーンの先頭セクタがECCブロ
ックの先頭セクタに一致するようにLSNの割り当ての
ブロック補正が行われる。これにより、1つのブロック
が複数のゾーンにまたがって配置されることが回避され
る。その結果、1ブロックの記録再生時に複数のゾーン
をまたがるアクセスは発生しない。このことは、記録再
生処理の時間を短縮することを可能にする。加えて、1
ブロックのデータを連続的に読み出すことができるの
で、エラー訂正処理計算のパイプライン処理を乱すこと
なく、予備パイプライン処理に必要となる計算用メモリ
や演算装置の削減が図れる。
ント・アルゴリズムを実行した後の物理セクタ番号とL
SNとの対応関係を示す。横軸が物理セクタ番号を示
し、縦軸がLSNを示す。図22Bの一点鎖線2211
は、図21の一点鎖線2101と同一である。図22B
の破線2212は、図21の実線2102と同一であ
る。
示されるLSNの割り当てを行った結果、1つのブロッ
クがガード領域2001をまたがって配置されたと仮定
する。すなわち、ブロックの前半部分がゾーン0に配置
され、ブロックの残りの後半部分(ブロックの端数)が
ゾーン1に配置されたと仮定する。
の端数分だけ、LSNが大きくなる方向にLSNの割り
当てが行われる。これにより、ガード領域2001をま
たいでいたブロックはすべてゾーン0に配置され、ゾー
ン1のガード領域2001の直後のセクタには次のブロ
ックの先頭セクタが配置される。各ゾーンにおける記録
可能な先頭セクタに、必ず、ブロックの先頭を配置する
ことが可能になる。
当ての結果を示す。LSNの割り当てによって、ブロッ
クの端数に対応するLSNがゾーン0のセクタに割り当
てられることになる。このように、図22Bの実線22
13に示すようなLSNの割り当てを行うことにより、
ブロックがガード領域2001をまたぐことが解消され
る。
割り当てられるべきセクタの位置は、最終LSNが割り
当てられたセクタの位置(固定位置)を基準として、所
定の容量(例えば、4.7GB)を満たす位置として計
算される。その位置は、複数のゾーンのそれぞれにおい
て検出された欠陥セクタの数に基づいて計算される。そ
の計算された位置に配置されているセクタにLSN:0
が割り当てられる。LSN:0が割り当てられたセクタ
の物理セクタ番号がDDS内のエントリに格納される。
理セクタ番号(LSN)は、DDS内のエントリに格納
される。各ゾーンの先頭セクタに割り当てられた論理セ
クタ番号(LSN)をDDSに格納しておくことによ
り、計算することなく各ゾーンの先頭セクタに高速にア
クセスすることが可能になる。
は、各ゾーンの先頭セクタに割り当てられた論理セクタ
番号(LSN)を格納するためのエントリを有してい
る。そのエントリの数は、ゾーンの数に等しい。例え
ば、光ディスク1aが2つのゾーン(ゾーン0、ゾーン
1)を有している場合には、DDSは、ゾーン0の先頭
セクタに割り当てられたLSNを格納するためのエント
リと、ゾーン1の先頭セクタに割り当てられたLSNを
格納するためのエントリとを有している。
れば、複数のゾーンを有する光ディスクの欠陥管理方法
が提供される。また、ブロック単位に記録する場合にお
いてブロックがガード領域をまたいで配置されることの
ない欠陥管理方法が提供される。
して説明したが、ゾーン数が3以上でもよい。この場合
においても、各ゾーンにおける記録可能な先頭セクタに
ブロックの先頭が配置されるように、LSNの割り当て
を行うことが可能である。
領域は、ユーザ領域より情報記録媒体の内周側に配置さ
れている。論理セクタ番号”0”(LSN:0)の近傍
に配置されるファイル管理領域において欠陥セクタが検
出された場合、その欠陥セクタは、リニア・リプレース
メント・アルゴリズムに従ってスペア領域の代替セクタ
に代替される。欠陥セクタと代替セクタとの距離が小さ
いため、欠陥セクタによるアクセスの遅延が小さい。フ
ァイル管理領域に対するアクセス頻度は高いため、ファ
イル管理領域において欠陥セクタが発生する頻度も高
い。従って、その欠陥セクタによるアクセスの遅延を低
減することは、記録再生処理の時間を短縮することに大
きな効果がある。
0)が割り当てられたセクタの物理セクタ番号は、ディ
スク情報領域に記録されている。リニア・リプレースメ
ント・アルゴリズムにおいて使用される代替領域(LR
スペア領域)の先頭セクタの物理セクタ番号は固定され
ている。LRスペア領域の最終セクタの物理セクタ番号
は、ディスク情報領域に記録されている物理セクタ番号
から1を減算することによって求められる。従って、デ
ィスク情報領域に記録されている物理セクタ番号を参照
することにより、LRスペア領域の位置をほとんど計算
することなく求めることができる。
されている場合において、ファイル管理領域において検
出される欠陥セクタとその欠陥セクタの代替セクタと
は、同一のゾーンに配置される。従って、ファイル管理
領域に対するアクセスにおいて、複数のゾーンをまたが
るアクセスは発生しない。これにより、記録再生処理の
時間を短縮することが可能になる。
る場合において、各ゾーンにおける記録可能な先頭セク
タにはブロックの先頭が配置される。1ブロックの記録
再生時に複数のゾーンをまたがるアクセスは発生しな
い。これにより、記録再生処理の時間を短縮することが
可能になる。加えて、1ブロックのデータを連続的に読
み出すことができるので、エラー訂正処理計算のパイプ
ライン処理を乱すことなく、予備パイプライン処理に必
要となる計算用メモリや演算装置の削減が図れる。
を示す図である。
ルゴリズムの概念図である。
である。
ズムの概念図である。
図である。
である。
クタ番号を求める処理の手順を示すフローチャートであ
る。
ND)を実現する手順を示すフローチャートである。
てられたLSNの一例を示す図である。
を示すフローチャートである。
9において実行される代替処理の手順を示すフローチャ
ートである。
図である。
の手順を示すフローチャートである。
5を説明するための図である。
構造を示す図である。
図である。
・アルゴリズムの概念図である。
す図である。
る。
ルゴリズムの概念図である。
図である。
ズムの概念図である。
図である。
す図である。
2)
は、ディスク情報領域と、物理セクタ番号が割り当てら
れた複数のセクタを含むデータ記録領域とを備えた情報
記録媒体であって、論理セクタ番号”0”は、前記デー
タ記録領域に含まれる前記複数のセクタのうち、前記情
報記録媒体のサーティファイ処理において検出される欠
陥セクタの数に少なくとも基づいて決定される位置に配
置されている1つのセクタに割り当てられ、前記ディス
ク情報領域は、前記論理セクタ番号”0”が割り当てら
れる前記セクタの物理セクタ番号を記録するための領域
を有しており、前記データ記録領域は、複数のゾーンに
分割されており、前記ディスク情報領域は、前記データ
記録領域に含まれる前記複数のセクタのうち、論理セク
タ番号が割り当てられるセクタの中でそれぞれのゾーン
の先頭セクタに割り当てられる論理セクタ番号を記録す
るための領域をさらに有しており、これにより、上記目
的が達成される。本発明の他の情報記録媒体は、ディス
ク情報領域と、物理セクタ番号が割り当てられた複数の
セクタを含むデータ記録領域とを備えた情報記録媒体で
あって、論理セクタ番号”0”は、前記データ記録領域
に含まれる前記複数のセクタのうち、前記情報記録媒体
のサーティファイ処理において検出された欠陥セクタの
数に少なくとも基づいて決定された位置に配置されてい
る1つのセクタに割り当てられ、前記論理セクタ番号”
0”が割り当てられた前記セクタの物理セクタ番号は、
前記ディスク情報領域に記録されており、前記データ記
録領域は、複数のゾーンに分割されており、前記データ
記録領域に含まれる前記複数のセクタのうち、論理セク
タ番号が割り当てられたセクタの中でそれぞれのゾーン
の先頭セクタに割り当てられた論理セクタ番号は、前記
ディスク情報領域に記録されており、これにより、上記
目的が達成される。
Claims (2)
- 【請求項1】 ディスク情報領域と、物理セクタ番号が
割り当てられた複数のセクタを含むデータ記録領域とを
備えた情報記録媒体であって、 前記ディスク情報領域は、前記データ記録領域に含まれ
る前記複数のセクタのうち、論理セクタ番号”0”が割
り当てられるセクタの物理セクタ番号を記録するための
領域を有しており、 前記データ記録領域は、複数のゾーンに分割されてお
り、 前記ディスク情報領域は、前記データ記録領域に含まれ
る前記複数のセクタのうち、論理セクタ番号が割り当て
られるセクタの中でそれぞれのゾーンの先頭セクタに割
り当てられる論理セクタ番号を記録するための領域をさ
らに有している、情報記録媒体。 - 【請求項2】 ディスク情報領域と、物理セクタ番号が
割り当てられた複数のセクタを含むデータ記録領域とを
備えた情報記録媒体であって、 前記データ記録領域に含まれる前記複数のセクタのう
ち、論理セクタ番号”0”が割り当てられたセクタの物
理セクタ番号は、前記ディスク情報領域に記録されてお
り、 前記データ記録領域は、複数のゾーンに分割されてお
り、 前記データ記録領域に含まれる前記複数のセクタのう
ち、論理セクタ番号が割り当てられたセクタの中でそれ
ぞれのゾーンの先頭セクタに割り当てられた論理セクタ
番号は、前記ディスク情報領域に記録されている、情報
記録媒体。
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