JP2000269647A - 片面回路基板、多層プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents
片面回路基板、多層プリント配線板およびその製造方法Info
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- JP2000269647A JP2000269647A JP11074432A JP7443299A JP2000269647A JP 2000269647 A JP2000269647 A JP 2000269647A JP 11074432 A JP11074432 A JP 11074432A JP 7443299 A JP7443299 A JP 7443299A JP 2000269647 A JP2000269647 A JP 2000269647A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 レーザ加工によるビアホール形成のIVH構造
の高密度多層プリント配線板を高い歩留りで効率よく製
造するのに好適な層間接続信頼性に優れた片面プリント
配線板、多層プリント配線板およびそれを製造する方法
を提供する。 【解決手段】 コア用片面回路基板60は、絶縁性基材40
と、導体回路54と、ビアホールと、パッド56とから形成
される。積層用片面回路基板70〜74は、絶縁性基材と、
導体回路と、ビアホールと、突起状導体とから形成され
る。多層プリント配線板は、コア用片面回路基板に対し
て複数の積層用片面回路基板を順次、接着剤層を介して
積層した後、一度の加圧加熱プレスによって形成され
る。その際、積層用片面回路基板の突起状導体が接着剤
層58を押しのけてコア用片面回路基板のパッドに接続さ
れ、積層用片面回路基板どうしの積層は、積層用片面回
路基板の突起状導体が、接着剤層を貫通して隣接積層用
片面回路基板の導体回路に接続される。
の高密度多層プリント配線板を高い歩留りで効率よく製
造するのに好適な層間接続信頼性に優れた片面プリント
配線板、多層プリント配線板およびそれを製造する方法
を提供する。 【解決手段】 コア用片面回路基板60は、絶縁性基材40
と、導体回路54と、ビアホールと、パッド56とから形成
される。積層用片面回路基板70〜74は、絶縁性基材と、
導体回路と、ビアホールと、突起状導体とから形成され
る。多層プリント配線板は、コア用片面回路基板に対し
て複数の積層用片面回路基板を順次、接着剤層を介して
積層した後、一度の加圧加熱プレスによって形成され
る。その際、積層用片面回路基板の突起状導体が接着剤
層58を押しのけてコア用片面回路基板のパッドに接続さ
れ、積層用片面回路基板どうしの積層は、積層用片面回
路基板の突起状導体が、接着剤層を貫通して隣接積層用
片面回路基板の導体回路に接続される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、片面回路基板、こ
の基板を用いた多層プリント配線板およびその製造方法
に関し、特に、インターステシャルビアホール(IVH)
構造を有する多層プリント配線板の製造に供される片面
回路基板と、この基板を用いた多層プリント配線板およ
びその製造方法についての提案である。
の基板を用いた多層プリント配線板およびその製造方法
に関し、特に、インターステシャルビアホール(IVH)
構造を有する多層プリント配線板の製造に供される片面
回路基板と、この基板を用いた多層プリント配線板およ
びその製造方法についての提案である。
【0002】
【従来の技術】従来の多層プリント配線板は、銅張積層
板とプリプレグを交互に積み重ねて一体化してなる積層
体にて構成されたものが一般的である。このような多層
プリント配線板は、その表面に外層導体回路パターンを
有し、層間絶縁層間には内層導体回路パターンが形成さ
れている。そして、これらの導体回路パターンは、積層
体の厚さ方向に穿孔形成したスルーホールを介して、内
層導体回路パターン相互間あるいは内層導体回路パター
ンと外層導体回路パターンとの間で電気的に接続されて
いる。
板とプリプレグを交互に積み重ねて一体化してなる積層
体にて構成されたものが一般的である。このような多層
プリント配線板は、その表面に外層導体回路パターンを
有し、層間絶縁層間には内層導体回路パターンが形成さ
れている。そして、これらの導体回路パターンは、積層
体の厚さ方向に穿孔形成したスルーホールを介して、内
層導体回路パターン相互間あるいは内層導体回路パター
ンと外層導体回路パターンとの間で電気的に接続されて
いる。
【0003】ところが、上述したようなスルーホール構
造を有する多層プリント配線板は、スルーホールを形成
するための領域を予め確保する必要があるために、部品
実装の高密度化に限界があり、たとえば、携帯用電子機
器の超小型化や狭ピッチパッケージおよびMCMの実用化
の要請に十分に対処できないという欠点があった。
造を有する多層プリント配線板は、スルーホールを形成
するための領域を予め確保する必要があるために、部品
実装の高密度化に限界があり、たとえば、携帯用電子機
器の超小型化や狭ピッチパッケージおよびMCMの実用化
の要請に十分に対処できないという欠点があった。
【0004】そのため、最近では、このようなスルーホ
ール構造の多層プリント配線板に代えて、高密度化に対
応し易い全層インターステシャルビアホール構造(以
下、単に「IVH構造」と略記する)を有する多層プリント
配線板が注目されている。
ール構造の多層プリント配線板に代えて、高密度化に対
応し易い全層インターステシャルビアホール構造(以
下、単に「IVH構造」と略記する)を有する多層プリント
配線板が注目されている。
【0005】この全層がIVH構造を有する多層プリン
ト配線板というのは、積層体を構成する各層間絶縁層
に、導体回路間を電気的に接続するビアホールが設けら
れている構造のプリント配線板である。このようなプリ
ント配線板は、内層導体回路パターン相互間あるいは内
層導体回路パターンと外層導体回路パターン間が、配線
基板を貫通しないビアホール(べリードビアホールある
いはブラインドビアホール)によって電気的に接続され
ていることが特徴である。それ故に、かかるIVH構造の
多層プリント配線板は、スルーホールを形成するための
領域を特別に設ける必要がなく、各層の層間接続を微細
なビアホールだけで行うことができるため、電子機器の
小型化、高密度化、信号の高速伝搬を容易に実現するこ
とができる。
ト配線板というのは、積層体を構成する各層間絶縁層
に、導体回路間を電気的に接続するビアホールが設けら
れている構造のプリント配線板である。このようなプリ
ント配線板は、内層導体回路パターン相互間あるいは内
層導体回路パターンと外層導体回路パターン間が、配線
基板を貫通しないビアホール(べリードビアホールある
いはブラインドビアホール)によって電気的に接続され
ていることが特徴である。それ故に、かかるIVH構造の
多層プリント配線板は、スルーホールを形成するための
領域を特別に設ける必要がなく、各層の層間接続を微細
なビアホールだけで行うことができるため、電子機器の
小型化、高密度化、信号の高速伝搬を容易に実現するこ
とができる。
【0006】このようなIVH構造の多層プリント配線板
は、例えば、図1に示すような工程によって製造されて
いる。まず、プリプレグ12としてアラミド不織布にエポ
キシ樹脂を含浸した材料を用い、このプリプレグ12に炭
酸ガスレーザによる穴開け加工を施し、次いで、このよ
うにして得られた開口12aに導電性ペースト14を充填す
る(図1(A)参照)。
は、例えば、図1に示すような工程によって製造されて
いる。まず、プリプレグ12としてアラミド不織布にエポ
キシ樹脂を含浸した材料を用い、このプリプレグ12に炭
酸ガスレーザによる穴開け加工を施し、次いで、このよ
うにして得られた開口12aに導電性ペースト14を充填す
る(図1(A)参照)。
【0007】次に、上記プリプレグ12の両面に銅箔16を
重ね、加熱プレスにより加熱、加圧する。これにより、
プリプレグ12のエポキシ樹脂および導電性ペーストが硬
化され両面の銅箔16、16'相互の電気的接続が行われる
(図1(B)参照)。
重ね、加熱プレスにより加熱、加圧する。これにより、
プリプレグ12のエポキシ樹脂および導電性ペーストが硬
化され両面の銅箔16、16'相互の電気的接続が行われる
(図1(B)参照)。
【0008】そして、上記銅箔16をエッチング法により
パターニングすることで、ビアホールを有する硬質の両
面基板が得られる(図1(C)参照)。このようにして得
られた両面基板をコア層として多層化する。具体的に
は、上記コア層の両面に、導電性ペーストを充填したプ
リプレグと銅箔とを位置合わせしながら順次に積層し、
再度加熱プレスしたのち、最上層の銅箔16をエッチング
することで4層基板を得る(図1(D)、(E)参照)。さらに
多層化する場合は、上記の工程を繰り返し行い、6層ま
たは8層の多層プリント配線板を製造することができ
る。
パターニングすることで、ビアホールを有する硬質の両
面基板が得られる(図1(C)参照)。このようにして得
られた両面基板をコア層として多層化する。具体的に
は、上記コア層の両面に、導電性ペーストを充填したプ
リプレグと銅箔とを位置合わせしながら順次に積層し、
再度加熱プレスしたのち、最上層の銅箔16をエッチング
することで4層基板を得る(図1(D)、(E)参照)。さらに
多層化する場合は、上記の工程を繰り返し行い、6層ま
たは8層の多層プリント配線板を製造することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術には、以下のような問題点があった。 多層化のためには、加熱プレスによる積層工程とエッ
チングによる銅箔のパターンニング工程とを何度も繰り
返さなければならず、製造工程が複雑になり、製造に長
時間を要すること。 このような製造方法によって得られるIVH構造の多層
プリント配線板は、製造過程で1個所でも(一工程で
も)パターンニング不良が発生すると、最終製品である
プリント配線板全体が不良品となるために、歩留りが大
幅に低下すること。 なお、このような問題点については、本発明者らは先
に、特願平第10-172191号としてその改善方法を提案し
た。
た従来技術には、以下のような問題点があった。 多層化のためには、加熱プレスによる積層工程とエッ
チングによる銅箔のパターンニング工程とを何度も繰り
返さなければならず、製造工程が複雑になり、製造に長
時間を要すること。 このような製造方法によって得られるIVH構造の多層
プリント配線板は、製造過程で1個所でも(一工程で
も)パターンニング不良が発生すると、最終製品である
プリント配線板全体が不良品となるために、歩留りが大
幅に低下すること。 なお、このような問題点については、本発明者らは先
に、特願平第10-172191号としてその改善方法を提案し
た。
【0010】このような改善提案による片面回路基板を
積層して製造される多層プリント配線板は、絶縁性基材
の一方の面に導体回路を形成し、絶縁性基材の他方の面
からその導体回路に達するビアホールを形成し、絶縁性
基材の導体回路を形成した面と反対側のビアホール表面
に突起状導体が形成された積層用片面回路基板と、突起
状導体が形成されていないことを除いてほぼ同じ構造を
有するコア用片面回路基板とが、有機系接着剤層を介し
て相互のビアホールが対向するように積層され、加熱加
圧プレスすることで、突起状導体を有機系接着剤層に貫
通せしめて、それぞれのビアホールを相互に接続するよ
うに構成されている。
積層して製造される多層プリント配線板は、絶縁性基材
の一方の面に導体回路を形成し、絶縁性基材の他方の面
からその導体回路に達するビアホールを形成し、絶縁性
基材の導体回路を形成した面と反対側のビアホール表面
に突起状導体が形成された積層用片面回路基板と、突起
状導体が形成されていないことを除いてほぼ同じ構造を
有するコア用片面回路基板とが、有機系接着剤層を介し
て相互のビアホールが対向するように積層され、加熱加
圧プレスすることで、突起状導体を有機系接着剤層に貫
通せしめて、それぞれのビアホールを相互に接続するよ
うに構成されている。
【0011】しかしながら、かかる構成の片面回路基板
は、特に、高密度化が要求される場合には、それぞれの
ビアホール径が極めて小さく、相互の基板の位置合わせ
を厳密に行わないと、相互の基板のずれにより、ビアホ
ールを相互に当接させることが困難になり、電気的接続
が適正に行われないという問題がある。
は、特に、高密度化が要求される場合には、それぞれの
ビアホール径が極めて小さく、相互の基板の位置合わせ
を厳密に行わないと、相互の基板のずれにより、ビアホ
ールを相互に当接させることが困難になり、電気的接続
が適正に行われないという問題がある。
【0012】本発明の目的は、上述したような問題点を
解消し、IVH構造の高密度多層プリント配線板の製造に
好適で、上下に隣接するビアホール間の電気的接続を確
実に行うことができる優れた層間接続信頼性を有する片
面プリント配線板、とくにコアとして用いられることが
最適な片面回路基板、その片面回路基板を用いた多層プ
リント配線板およびその製造方法を提案することにあ
る。
解消し、IVH構造の高密度多層プリント配線板の製造に
好適で、上下に隣接するビアホール間の電気的接続を確
実に行うことができる優れた層間接続信頼性を有する片
面プリント配線板、とくにコアとして用いられることが
最適な片面回路基板、その片面回路基板を用いた多層プ
リント配線板およびその製造方法を提案することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上掲の目的
を実現するために鋭意研究した結果、以下の内容を要旨
構成とする本発明を開発した。 (1)すなわち、本発明の片面回路基板は、絶縁性基材
の一方の面に導体回路を有し、この絶縁性基材の他方の
面には、前記導体回路に達するビアホールが設けられた
コア用片面回路基板において、上記ビアホールの前記導
体回路側と反対側の表面に、パッドを形成したことを特
徴としている。
を実現するために鋭意研究した結果、以下の内容を要旨
構成とする本発明を開発した。 (1)すなわち、本発明の片面回路基板は、絶縁性基材
の一方の面に導体回路を有し、この絶縁性基材の他方の
面には、前記導体回路に達するビアホールが設けられた
コア用片面回路基板において、上記ビアホールの前記導
体回路側と反対側の表面に、パッドを形成したことを特
徴としている。
【0014】このような片面回路基板におけるビアホー
ルは、本発明者らが見出した微細ビアホールの最適なレ
ーザ加工条件に基づいて形成されるのが望ましく、その
ような微細なビアホールは、ビーム径が50〜250μm、
パルスエネルギーが0.5〜5.0mJ、パルスオン時間が1
〜20μs、ショット数が3〜10、パルス間隔が2ms以
上、の条件で照射される炭酸ガスレーザによって形成さ
れる開口に対して形成されることが好ましい。また、こ
のようなビアホール形成用開口の開口径は50〜250μm
であることが望ましく、またビアホール形成用開口内に
は、めっき導体が充填されていることが望ましい。さら
に、ビアホール上に形成されるパッドは、めっき導体か
ら形成されるのが望ましく、その直径は、70〜500μm
であることが望ましい。
ルは、本発明者らが見出した微細ビアホールの最適なレ
ーザ加工条件に基づいて形成されるのが望ましく、その
ような微細なビアホールは、ビーム径が50〜250μm、
パルスエネルギーが0.5〜5.0mJ、パルスオン時間が1
〜20μs、ショット数が3〜10、パルス間隔が2ms以
上、の条件で照射される炭酸ガスレーザによって形成さ
れる開口に対して形成されることが好ましい。また、こ
のようなビアホール形成用開口の開口径は50〜250μm
であることが望ましく、またビアホール形成用開口内に
は、めっき導体が充填されていることが望ましい。さら
に、ビアホール上に形成されるパッドは、めっき導体か
ら形成されるのが望ましく、その直径は、70〜500μm
であることが望ましい。
【0015】(2)次に、本発明の多層プリント配線板
は、コア用片面回路基板と複数の積層用片面回路基板と
が、接着剤層を介して一体的に積層されてなることを基
本的な構成とし、上記コア用片面回路基板は、絶縁性基
材に対して、その一方の面に形成した導体回路と、その
他方の面から前記導体回路に達するように形成したビア
ホールと、そのビアホールの前記導体回路側と反対側の
表面に形成されたパッドとを有してなり、上記積層用片
面回路基板は、絶縁性基材に対して、その一方の面に形
成した導体回路と、その他方の面から前記導体回路に達
するように形成したビアホールと、そのビアホールの前
記導体回路側と反対側の表面に形成した突起状導体とを
有してなり、上記コア用片面回路基板とコア用片面回路
基板のパッド側に積層される積層用片面回路基板とは、
コア用片面回路基板のパッドと積層用片面回路基板に設
けた突起状導体とが対向するように重ね合わされ、前記
突起状導体が接着剤層に嵌入貫通して、導体回路に電気
的に接続されてなり、他の積層用片面回路基板は、コア
用片面回路基板、上記コア用片面回路基板のパッド側に
積層される積層用片面回路基板あるいは他の積層用片面
回路基板のいずれかの導体回路に突起状導体が対向する
ように重ね合わされ、前記突起状導体が接着剤層に嵌入
貫通して、導体回路に電気的に接続されていることを特
徴とする。
は、コア用片面回路基板と複数の積層用片面回路基板と
が、接着剤層を介して一体的に積層されてなることを基
本的な構成とし、上記コア用片面回路基板は、絶縁性基
材に対して、その一方の面に形成した導体回路と、その
他方の面から前記導体回路に達するように形成したビア
ホールと、そのビアホールの前記導体回路側と反対側の
表面に形成されたパッドとを有してなり、上記積層用片
面回路基板は、絶縁性基材に対して、その一方の面に形
成した導体回路と、その他方の面から前記導体回路に達
するように形成したビアホールと、そのビアホールの前
記導体回路側と反対側の表面に形成した突起状導体とを
有してなり、上記コア用片面回路基板とコア用片面回路
基板のパッド側に積層される積層用片面回路基板とは、
コア用片面回路基板のパッドと積層用片面回路基板に設
けた突起状導体とが対向するように重ね合わされ、前記
突起状導体が接着剤層に嵌入貫通して、導体回路に電気
的に接続されてなり、他の積層用片面回路基板は、コア
用片面回路基板、上記コア用片面回路基板のパッド側に
積層される積層用片面回路基板あるいは他の積層用片面
回路基板のいずれかの導体回路に突起状導体が対向する
ように重ね合わされ、前記突起状導体が接着剤層に嵌入
貫通して、導体回路に電気的に接続されていることを特
徴とする。
【0016】このような多層プリント配線板において、
コア用片面回路基板および積層用片面回路基板に形成さ
れるビアホールは、ビアホール形成用開口内にめっき導
体が充填された構成が望ましい。また、積層用片面回路
基板のビアホール上に形成される突起状導体は、導電性
ペーストあるいは低融点金属から形成されることが望ま
しい。
コア用片面回路基板および積層用片面回路基板に形成さ
れるビアホールは、ビアホール形成用開口内にめっき導
体が充填された構成が望ましい。また、積層用片面回路
基板のビアホール上に形成される突起状導体は、導電性
ペーストあるいは低融点金属から形成されることが望ま
しい。
【0017】(3)さらに、本発明の多層プリント配線
板の製造方法は、絶縁性基材の一方の面に導体回路を有
し、かつこの絶縁性基材の他方の面には導体回路に達す
るビアホールが設けられてなる片面回路基板の複数枚を
接着剤層を介して積層して多層プリント配線板を製造す
るに際して、その製造工程中に、少なくとも以下の〜
の工程、 絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、その他方の
面には前記導体回路に達するビアホールが設けられ、か
つこのビアホールの表面にパッドが形成されてなるコア
用片面回路基板を製造する工程、 絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、その他方の
面から前記導体回路に達するようにビアホールが設けら
れ、かつこのビアホールの表面に突起状導体が形成され
てなる積層用片面回路基板を複数枚製造する工程、 上記コア用片面回路基板と上記積層用片面回路基板の
うちの一枚を、コア用片面回路基板のパッドとその積層
用片面回路基板に設けられた突起状導体とが対向するよ
うに位置合わせして積層し、他の積層用片面回路基板
を、コア用片面回路基板、上記コア用片面回路基板のパ
ッド側に積層される積層用片面回路基板およびその他の
積層用片面回路基板のいずれかの導体回路に突起状導体
が対向するように位置合わせして積層する工程、 上述のようにして得られたコア用片面回路基板と積層
用片面回路基板の積層板を、一括して加熱加圧しなが
ら、前記突起状導体を接着剤層に嵌入貫通せしめて、パ
ッドあるいは導体回路に電気的に接続させて一体化する
工程、とを含むことを特徴とする。
板の製造方法は、絶縁性基材の一方の面に導体回路を有
し、かつこの絶縁性基材の他方の面には導体回路に達す
るビアホールが設けられてなる片面回路基板の複数枚を
接着剤層を介して積層して多層プリント配線板を製造す
るに際して、その製造工程中に、少なくとも以下の〜
の工程、 絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、その他方の
面には前記導体回路に達するビアホールが設けられ、か
つこのビアホールの表面にパッドが形成されてなるコア
用片面回路基板を製造する工程、 絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、その他方の
面から前記導体回路に達するようにビアホールが設けら
れ、かつこのビアホールの表面に突起状導体が形成され
てなる積層用片面回路基板を複数枚製造する工程、 上記コア用片面回路基板と上記積層用片面回路基板の
うちの一枚を、コア用片面回路基板のパッドとその積層
用片面回路基板に設けられた突起状導体とが対向するよ
うに位置合わせして積層し、他の積層用片面回路基板
を、コア用片面回路基板、上記コア用片面回路基板のパ
ッド側に積層される積層用片面回路基板およびその他の
積層用片面回路基板のいずれかの導体回路に突起状導体
が対向するように位置合わせして積層する工程、 上述のようにして得られたコア用片面回路基板と積層
用片面回路基板の積層板を、一括して加熱加圧しなが
ら、前記突起状導体を接着剤層に嵌入貫通せしめて、パ
ッドあるいは導体回路に電気的に接続させて一体化する
工程、とを含むことを特徴とする。
【0018】このような多層プリント配線板の製造方法
において、前記コア用片面基板上のパッドは、絶縁性基
材の他方の面に、ビーム径が70〜500μm、パルスエネ
ルギーが5〜15mJ、パルスオン時間が1〜50μs、シ
ョット数が1〜2、ショット数が2の場合にはパルス間
隔が2ms以上の条件での炭酸ガスレーザ照射によって
形成される開口に対して形成されることが望ましい。
において、前記コア用片面基板上のパッドは、絶縁性基
材の他方の面に、ビーム径が70〜500μm、パルスエネ
ルギーが5〜15mJ、パルスオン時間が1〜50μs、シ
ョット数が1〜2、ショット数が2の場合にはパルス間
隔が2ms以上の条件での炭酸ガスレーザ照射によって
形成される開口に対して形成されることが望ましい。
【0019】また、上記コア用片面回路基板上のビアホ
ールは、ビーム径が50〜250μm、パルスエネルギーが
0.5〜5.0mJ、パルスオン時間が1〜20μs、ショット
数が3〜10、パルス間隔が2ms以上の条件での炭酸ガ
スレーザ照射によって形成される開口に対して形成され
ることが望ましい。
ールは、ビーム径が50〜250μm、パルスエネルギーが
0.5〜5.0mJ、パルスオン時間が1〜20μs、ショット
数が3〜10、パルス間隔が2ms以上の条件での炭酸ガ
スレーザ照射によって形成される開口に対して形成され
ることが望ましい。
【0020】また、コア用片面基板および積層用片面基
板のビアホールの形成は、開口内にめっき導体を充填す
る工程を含んでいることが望ましい。さらに、上記パッ
ドは、めっき導体から形成されるのが望ましく、また上
記突起状導体は、導電性ペーストあるいは低融点金属か
ら形成されることが望ましい。
板のビアホールの形成は、開口内にめっき導体を充填す
る工程を含んでいることが望ましい。さらに、上記パッ
ドは、めっき導体から形成されるのが望ましく、また上
記突起状導体は、導電性ペーストあるいは低融点金属か
ら形成されることが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明にかかる片面回路基板、と
くにコア材として用いられるコア用片面回路基板は、全
層がIVH構造を有する多層プリント配線板の製造に好適
である。すなわち、絶縁性基材の一方の面に導体回路
が、他方の面にビアホールが形成され、そのビアホール
の前記導体回路側と反対側の表面にパッドが形成されて
なるものである。以下、コア用片面回路基板としての構
成例で説明する。
くにコア材として用いられるコア用片面回路基板は、全
層がIVH構造を有する多層プリント配線板の製造に好適
である。すなわち、絶縁性基材の一方の面に導体回路
が、他方の面にビアホールが形成され、そのビアホール
の前記導体回路側と反対側の表面にパッドが形成されて
なるものである。以下、コア用片面回路基板としての構
成例で説明する。
【0022】なお、このようなコア用片面回路基板の両
面に対して、積層用片面回路基板を接着剤層を介して積
層することにより、所望層数の多層プリント配線板を製
造する。前記積層用片面回路基板として代表的なもの
に、絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、他方の面
には前記導体回路に達するビアホールが形成され、その
ビアホールの導体回路形成面と反対側の表面に突起状導
体が形成されたものがある。
面に対して、積層用片面回路基板を接着剤層を介して積
層することにより、所望層数の多層プリント配線板を製
造する。前記積層用片面回路基板として代表的なもの
に、絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、他方の面
には前記導体回路に達するビアホールが形成され、その
ビアホールの導体回路形成面と反対側の表面に突起状導
体が形成されたものがある。
【0023】さて、上記コア用片面回路基板に対して積
層用片面回路基板を積層するに際しては、まず、所要枚
数の積層用片面回路基板の突起状導体形成面に予め接着
剤を塗布してプレキュアしておく。次に、積層用片面回
路基板のうちの一枚を、そのビアホール表面に形成した
突起状導体をコア用片面回路基板のパッドに対向させた
状態で、コア用片面回路基板に対して積層されると共
に、もう一枚の積層用片面回路基板を、その突起状導体
をコア用片面回路基板の導体回路に対向させた状態で、
コア用片面回路基板に対して積層される。これによっ
て、コア用片面回路基板の両面に積層用片面回路基板が
積層される。
層用片面回路基板を積層するに際しては、まず、所要枚
数の積層用片面回路基板の突起状導体形成面に予め接着
剤を塗布してプレキュアしておく。次に、積層用片面回
路基板のうちの一枚を、そのビアホール表面に形成した
突起状導体をコア用片面回路基板のパッドに対向させた
状態で、コア用片面回路基板に対して積層されると共
に、もう一枚の積層用片面回路基板を、その突起状導体
をコア用片面回路基板の導体回路に対向させた状態で、
コア用片面回路基板に対して積層される。これによっ
て、コア用片面回路基板の両面に積層用片面回路基板が
積層される。
【0024】次に、コア用片面回路基板の両面に積層さ
れたそれぞれの積層用片面回路基板に対して、他の積層
用片面回路基板を積層していく、すなわち、他の積層用
片面回路基板を必要枚数だけ、各ビアホール表面に形成
した突起状導体を隣接する積層用片面回路基板の導体回
路に対向させた状態で、順次に積層する。その後、一度
の加熱加圧(熱プレス)によって、積層用片面回路基板
の突起状導体を接着剤層に嵌入・貫通せしめて、所要層
数の多層プリント配線板として一挙に積層圧着する。
れたそれぞれの積層用片面回路基板に対して、他の積層
用片面回路基板を積層していく、すなわち、他の積層用
片面回路基板を必要枚数だけ、各ビアホール表面に形成
した突起状導体を隣接する積層用片面回路基板の導体回
路に対向させた状態で、順次に積層する。その後、一度
の加熱加圧(熱プレス)によって、積層用片面回路基板
の突起状導体を接着剤層に嵌入・貫通せしめて、所要層
数の多層プリント配線板として一挙に積層圧着する。
【0025】このため、コア用および積層用の各片面回
路基板は、積層工程前に、導体回路等の不良個所の有無
を予め検査することができるので、積層段階では、不良
のない合格した片面回路基板のみを用いて積層処理する
ことができるようになる。また、コア用片面回路基板の
ビアホールに対応した位置にパッドが形成されているの
で、積層用片面回路基板の突起状導体が、接着剤層を突
き抜け(貫通し)てコア用片面回路基板のパッドに突き
当てることにより、層間接続がしっかりと行われると同
時に、積層用片面回路基板の突起状導体が、接着剤層を
貫通して隣接する他の積層用片面回路基板の導体回路の
一部にも確実に接続されるので、層間接続の信頼性が大
幅に向上する。
路基板は、積層工程前に、導体回路等の不良個所の有無
を予め検査することができるので、積層段階では、不良
のない合格した片面回路基板のみを用いて積層処理する
ことができるようになる。また、コア用片面回路基板の
ビアホールに対応した位置にパッドが形成されているの
で、積層用片面回路基板の突起状導体が、接着剤層を突
き抜け(貫通し)てコア用片面回路基板のパッドに突き
当てることにより、層間接続がしっかりと行われると同
時に、積層用片面回路基板の突起状導体が、接着剤層を
貫通して隣接する他の積層用片面回路基板の導体回路の
一部にも確実に接続されるので、層間接続の信頼性が大
幅に向上する。
【0026】従って、このような方法によれば、製造段
階での不良発生を未然に防止することができ、しかも積
層時や加熱加圧時に、コア用片面回路基板と積層用片面
回路基板とが多少ずれたりした場合でも、各ビアホール
対応でパッドが形成されているので、ずれによる層間接
続の信頼性が低下することはない。すなわち、各ビアホ
ール対応で形成されたパッドの存在によって、片面回路
基板同士のある程度のずれは許容されるようになってお
り、層間接続の信頼性に優れたIVH構造を有する多層プ
リント配線板を高い歩留まりで、しかも短時間で効率良
く製造することができる。
階での不良発生を未然に防止することができ、しかも積
層時や加熱加圧時に、コア用片面回路基板と積層用片面
回路基板とが多少ずれたりした場合でも、各ビアホール
対応でパッドが形成されているので、ずれによる層間接
続の信頼性が低下することはない。すなわち、各ビアホ
ール対応で形成されたパッドの存在によって、片面回路
基板同士のある程度のずれは許容されるようになってお
り、層間接続の信頼性に優れたIVH構造を有する多層プ
リント配線板を高い歩留まりで、しかも短時間で効率良
く製造することができる。
【0027】なお、本発明によるコア用片面回路基板お
よび積層用片面回路基板におけるビアホール形成に適合
する炭酸ガスレーザ加工条件は、絶縁性基材および導体
回路が形成されるべき金属層の種類、材質、あるいはそ
の厚みや、形成されるべきビアホールの形状、開口径等
に応じて決定されるものであり、このような加工条件を
採用すると、いかなる環境にあっても、導体回路を形成
する金属層へのダメージを抑えることができると共に、
絶縁性基材を形成する樹脂やガラス繊維への熱的影響を
最小限にして、層間の接続抵抗を小さくことができるの
で、接続信頼性の高いビアホールひいては多層プリント
配線板を製造することができる。
よび積層用片面回路基板におけるビアホール形成に適合
する炭酸ガスレーザ加工条件は、絶縁性基材および導体
回路が形成されるべき金属層の種類、材質、あるいはそ
の厚みや、形成されるべきビアホールの形状、開口径等
に応じて決定されるものであり、このような加工条件を
採用すると、いかなる環境にあっても、導体回路を形成
する金属層へのダメージを抑えることができると共に、
絶縁性基材を形成する樹脂やガラス繊維への熱的影響を
最小限にして、層間の接続抵抗を小さくことができるの
で、接続信頼性の高いビアホールひいては多層プリント
配線板を製造することができる。
【0028】本発明のコア用片面回路基板およびそれに
対して積層されて多層プリント配線板を構成する積層用
片面回路基板において用いられる絶縁性基材としては、
厚さが20〜100μmのガラスエポキシ複合材料、たとえば
ガラス布エポキシ基板が用いられるのが好ましい。その
理由は、20μm未満の厚さでは電気的絶縁性に対する信
頼性が低くなり、100μmを超える厚さではビアホール
形成用開口が形成し難くなると共に、基板そのものが厚
くなるためである。
対して積層されて多層プリント配線板を構成する積層用
片面回路基板において用いられる絶縁性基材としては、
厚さが20〜100μmのガラスエポキシ複合材料、たとえば
ガラス布エポキシ基板が用いられるのが好ましい。その
理由は、20μm未満の厚さでは電気的絶縁性に対する信
頼性が低くなり、100μmを超える厚さではビアホール
形成用開口が形成し難くなると共に、基板そのものが厚
くなるためである。
【0029】このような範囲の厚さを有するガラス布エ
ポキシ基板上に形成されるビアホールの口径は50〜250
μmの範囲であることが望ましい。その理由は、50μm
未満では開口に導電性物質を充填し難くなると共に、接
続信頼性が低くなるからであり、250μmを超えると、
高密度化が困難になるからである。また、本発明のコア
用片面回路基板において、ビアホール上に形成されるパ
ッドの直径は、70〜500μmの範囲が望ましい。その理
由は、70μm未満では接続信頼性の改善効果がそれほど
期待できなく、500μmを超えると高密度化が難しいか
らである。
ポキシ基板上に形成されるビアホールの口径は50〜250
μmの範囲であることが望ましい。その理由は、50μm
未満では開口に導電性物質を充填し難くなると共に、接
続信頼性が低くなるからであり、250μmを超えると、
高密度化が困難になるからである。また、本発明のコア
用片面回路基板において、ビアホール上に形成されるパ
ッドの直径は、70〜500μmの範囲が望ましい。その理
由は、70μm未満では接続信頼性の改善効果がそれほど
期待できなく、500μmを超えると高密度化が難しいか
らである。
【0030】また、本発明におけるコア用片面回路基板
および積層用片面回路基板に形成されるビアホールは、
その開口内部に導電性ペーストや導電性めっき等の導電
性物質が充填されることが望ましく、特に、電解めっき
処理によって形成される導電性金属めっきが望ましい。
確実な接続信頼性を得るためには、電解銅めっきが好適
である。
および積層用片面回路基板に形成されるビアホールは、
その開口内部に導電性ペーストや導電性めっき等の導電
性物質が充填されることが望ましく、特に、電解めっき
処理によって形成される導電性金属めっきが望ましい。
確実な接続信頼性を得るためには、電解銅めっきが好適
である。
【0031】さらに、積層用片面回路基板の導体回路形
成面と反対側の面に形成される突起状導体は、導電性ペ
ーストあるいは低融点金属から形成されるのが望まし
い。これらの突起状導体と対向するコア用片面回路基板
のパッドとの電気的接続および隣接する積層用片面回路
基板の導体回路との電気的接続は、加熱プレス段階にお
いて、予め積層用片面回路基板の突起状導体形成面に比
較的薄く塗布され、プレキュアされた接着剤層を各突起
状導体が押しのけた状態で行うことができる。それゆ
え、突起状導体の高さを低く、またその径を小さくでき
るので、突起状導体のピッチ間隔を小さくでき、ひいて
は、多層プリント配線板に配列されるビアホールのピッ
チ間隔も小さくすることができるので、超高密度化に対
応できる。
成面と反対側の面に形成される突起状導体は、導電性ペ
ーストあるいは低融点金属から形成されるのが望まし
い。これらの突起状導体と対向するコア用片面回路基板
のパッドとの電気的接続および隣接する積層用片面回路
基板の導体回路との電気的接続は、加熱プレス段階にお
いて、予め積層用片面回路基板の突起状導体形成面に比
較的薄く塗布され、プレキュアされた接着剤層を各突起
状導体が押しのけた状態で行うことができる。それゆ
え、突起状導体の高さを低く、またその径を小さくでき
るので、突起状導体のピッチ間隔を小さくでき、ひいて
は、多層プリント配線板に配列されるビアホールのピッ
チ間隔も小さくすることができるので、超高密度化に対
応できる。
【0032】また、加熱加圧工程においては、導電性ペ
ーストあるいは低融点金属が熱変形するので、積層用片
面回路基板のビアホール内に充填される導電性物質の高
さのばらつきを吸収することができ、それ故に、接続不
良を防止して接続信頼性に優れた多層プリント配線板を
得ることができる。
ーストあるいは低融点金属が熱変形するので、積層用片
面回路基板のビアホール内に充填される導電性物質の高
さのばらつきを吸収することができ、それ故に、接続不
良を防止して接続信頼性に優れた多層プリント配線板を
得ることができる。
【0033】次に、本発明のコア用片面回路基板を用い
て多層プリント配線板を製造する方法について、添付図
面を参照にして、具体的に説明する。 まず、本発明のコア用片面回路基板の製造について説
明する。このコア用片面回路基板の製造に当たって、片
面に金属層42の形成された絶縁性基材40を出発材料とし
て用いる(図2(A)参照)。使用する絶縁性基材40とし
ては、樹脂基材が望ましく、たとえば、アラミド不織布
−エポキシ樹脂基材、ガラス布エポキシ樹脂基材、アラ
ミド不織布−ポリイミド基材、ビスマレイミド−トリア
ジン樹脂基材から選ばれるリジッド(硬質)な積層基材
が使用される。
て多層プリント配線板を製造する方法について、添付図
面を参照にして、具体的に説明する。 まず、本発明のコア用片面回路基板の製造について説
明する。このコア用片面回路基板の製造に当たって、片
面に金属層42の形成された絶縁性基材40を出発材料とし
て用いる(図2(A)参照)。使用する絶縁性基材40とし
ては、樹脂基材が望ましく、たとえば、アラミド不織布
−エポキシ樹脂基材、ガラス布エポキシ樹脂基材、アラ
ミド不織布−ポリイミド基材、ビスマレイミド−トリア
ジン樹脂基材から選ばれるリジッド(硬質)な積層基材
が使用される。
【0034】また、絶縁性基材40の一方の表面に形成さ
れた金属層42は、銅箔を使用できる。銅箔は密着性改善
のため、マット処理されていてもよく、また絶縁性基材
40の表面に、金属を蒸着した後、電解めっき処理を施し
て形成した銅めっきを、金属層42とすることもできる。
れた金属層42は、銅箔を使用できる。銅箔は密着性改善
のため、マット処理されていてもよく、また絶縁性基材
40の表面に、金属を蒸着した後、電解めっき処理を施し
て形成した銅めっきを、金属層42とすることもできる。
【0035】上記絶縁性基材40の厚さは、20〜100μm
が望ましい。その理由は、絶縁性を確保するためであ
る。20μm未満の厚さでは強度が低下して取扱が難しく
なり、100μmを超えると微細なビアホールの形成およ
び導電性物質の充填が難しくなるからである。
が望ましい。その理由は、絶縁性を確保するためであ
る。20μm未満の厚さでは強度が低下して取扱が難しく
なり、100μmを超えると微細なビアホールの形成およ
び導電性物質の充填が難しくなるからである。
【0036】一方、金属層42の厚さは、5〜18μmが望
ましい。その理由は、レーザ加工で絶縁性基材にビアホ
ール形成用開口を形成する際に、薄すぎると貫通してし
まうからであり、逆に厚すぎるとエッチングにより、フ
ァインパターンを形成し難いからである。
ましい。その理由は、レーザ加工で絶縁性基材にビアホ
ール形成用開口を形成する際に、薄すぎると貫通してし
まうからであり、逆に厚すぎるとエッチングにより、フ
ァインパターンを形成し難いからである。
【0037】上記絶縁基材40および金属層42としては、
特に、エポキシ樹脂をガラスクロスに含潰させてBステ
ージとしたプリプレグと、銅箔とを積層して加熱プレス
することにより得られる片面銅張積層板を用いることが
好ましい。その理由は、金属層42がエッチングされた後
の取扱中に、配線パターンやビアホールの位置がずれる
ことがなく、位置精度に優れるからである。
特に、エポキシ樹脂をガラスクロスに含潰させてBステ
ージとしたプリプレグと、銅箔とを積層して加熱プレス
することにより得られる片面銅張積層板を用いることが
好ましい。その理由は、金属層42がエッチングされた後
の取扱中に、配線パターンやビアホールの位置がずれる
ことがなく、位置精度に優れるからである。
【0038】次に、絶縁性基材40に積層用ピン穴44
(ガイドホール)をドリル加工によって形成し(図2(B)
参照)、その後、絶縁性基材40の金属層42形成面および
それと反対側の表面に保護フィルム100を貼付する(図
2(C)参照)。この保護フィルム100は、後述する電解
めっき処理において、金属層42へのめっき膜析出を阻止
するため使用され、たとえば、表面に粘着層を設けたポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルムが使用され
得る。
(ガイドホール)をドリル加工によって形成し(図2(B)
参照)、その後、絶縁性基材40の金属層42形成面および
それと反対側の表面に保護フィルム100を貼付する(図
2(C)参照)。この保護フィルム100は、後述する電解
めっき処理において、金属層42へのめっき膜析出を阻止
するため使用され、たとえば、表面に粘着層を設けたポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルムが使用され
得る。
【0039】ついで、絶縁性基材40の保護フィルム10
0上からレーザ照射を行って、保護フィルム100および絶
縁性基材40を貫通して金属層42に至るビアホール形成用
開口40aを形成する(図2(D)参照)と共に、ビアホ
ール形成用開口40aと同じ位置に、それよりも径が大
きなパッド形成用の開口55aを形成する(図2(E)参
照)。この実施形態におけるパッド形成用開口55aは、
保護フィルム100を貫通して絶縁性基材40の表面から僅
かな深さ、例えば、ビアホールの深さの1/10程度の深さ
まで穿設される。これらの開口40aおよび55aの形成
は、パルス発振型炭酸ガスレーザ加工装置によって行わ
れるが、形成する順序は本質的なことではなく、どちら
を先に行ってもよい。
0上からレーザ照射を行って、保護フィルム100および絶
縁性基材40を貫通して金属層42に至るビアホール形成用
開口40aを形成する(図2(D)参照)と共に、ビアホ
ール形成用開口40aと同じ位置に、それよりも径が大
きなパッド形成用の開口55aを形成する(図2(E)参
照)。この実施形態におけるパッド形成用開口55aは、
保護フィルム100を貫通して絶縁性基材40の表面から僅
かな深さ、例えば、ビアホールの深さの1/10程度の深さ
まで穿設される。これらの開口40aおよび55aの形成
は、パルス発振型炭酸ガスレーザ加工装置によって行わ
れるが、形成する順序は本質的なことではなく、どちら
を先に行ってもよい。
【0040】このようなビアホール形成用開口40aの加
工条件は、ビーム径が50〜250μm、パルスエネルギー
が0.5〜5.0mJ、パルスオン時間が1〜20μs、ショッ
ト数が3〜10、パルス間隔が2ms以上の範囲であること
が望ましく、このような加工条件のもとで形成される開
口40aの開口径は、50〜250μmであることが望まし
い。
工条件は、ビーム径が50〜250μm、パルスエネルギー
が0.5〜5.0mJ、パルスオン時間が1〜20μs、ショッ
ト数が3〜10、パルス間隔が2ms以上の範囲であること
が望ましく、このような加工条件のもとで形成される開
口40aの開口径は、50〜250μmであることが望まし
い。
【0041】また、パッド形成用開口55aの加工条件
は、ビーム径が70〜500μm、パルスエネルギーが5.0〜
15.0mJ、パルスオン時間が1〜50μs、ショット数が
1〜2、ショット数が2の場合にはパルス間隔が2ms
以上であることが望ましく、このような加工条件のもと
で形成される開口55aの開口径は、70〜500μmである
ことが望ましい。
は、ビーム径が70〜500μm、パルスエネルギーが5.0〜
15.0mJ、パルスオン時間が1〜50μs、ショット数が
1〜2、ショット数が2の場合にはパルス間隔が2ms
以上であることが望ましく、このような加工条件のもと
で形成される開口55aの開口径は、70〜500μmである
ことが望ましい。
【0042】その後、開口40aの内壁面に残留する樹脂
を取り除くために、酸素プラズマ放電処理、コロナ放電
処理等のデスミア処理を行うことが、接続信頼性確保の
点で望ましい。
を取り除くために、酸素プラズマ放電処理、コロナ放電
処理等のデスミア処理を行うことが、接続信頼性確保の
点で望ましい。
【0043】次に、レーザ加工で形成したビアホール
形成用開口40a内に、金属層42をめっきリードとする電
解めっき処理によって電解めっき46を充填して、ビアホ
ール50を形成すると共に、パッド形成用開口55a内にも
電解めっき46を充填して、パッド56を形成する(図2
(F)参照)。この実施の形態においては、ビアホール50
とパッド56は電解めっき46によって一体的に形成され
る。このパッド56を形成する電解めっきは、絶縁性基材
の表面から僅かに突出した形態になり、その形状は保護
フィルム100に設けた開口55aによって規定されてい
る。
形成用開口40a内に、金属層42をめっきリードとする電
解めっき処理によって電解めっき46を充填して、ビアホ
ール50を形成すると共に、パッド形成用開口55a内にも
電解めっき46を充填して、パッド56を形成する(図2
(F)参照)。この実施の形態においては、ビアホール50
とパッド56は電解めっき46によって一体的に形成され
る。このパッド56を形成する電解めっきは、絶縁性基材
の表面から僅かに突出した形態になり、その形状は保護
フィルム100に設けた開口55aによって規定されてい
る。
【0044】上記電解めっきとしては、例えば、銅、
金、ニッケル、ハンダめっきを使用できるが、特に、電
解銅めっきが最適である。上記電解めっき処理は、絶縁
性基材40に形成された金属層42をめっきリードとして行
う。金属層42は、絶縁性基材40上の一方の表面全体に形
成されているため、電界密度がほぼ均一となり、開口40
aは電解めっき層によってほぼ均一な高さで充填され
る。
金、ニッケル、ハンダめっきを使用できるが、特に、電
解銅めっきが最適である。上記電解めっき処理は、絶縁
性基材40に形成された金属層42をめっきリードとして行
う。金属層42は、絶縁性基材40上の一方の表面全体に形
成されているため、電界密度がほぼ均一となり、開口40
aは電解めっき層によってほぼ均一な高さで充填され
る。
【0045】この実施の形態では、電解めっきにより開
口40aが完全充填されるが、電解めっき処理前に、開口
40a内の金属層42の表面を酸などで活性化処理しておく
ことが望ましい。また、工程において金属層42の表面
全体に貼付された保護フィルム100(PET)は、金属層42
の表面側に電解めっきが析出しないように工夫されたマ
スクとして機能している。
口40aが完全充填されるが、電解めっき処理前に、開口
40a内の金属層42の表面を酸などで活性化処理しておく
ことが望ましい。また、工程において金属層42の表面
全体に貼付された保護フィルム100(PET)は、金属層42
の表面側に電解めっきが析出しないように工夫されたマ
スクとして機能している。
【0046】この実施形態において、上記パッド56は、
めっき導体46から形成されているが、このような方法に
限られるものではなく、ビアホール形成用開口を電解め
っきで完全充填しないで、開口40aの上部に若干の隙間
を残してめっき充填してビアホール50を形成した後、ビ
アホール表面の外側から導電性ペーストをパッド形成用
開口55aおよび前記隙間に充填することによって形成す
ることもできる。
めっき導体46から形成されているが、このような方法に
限られるものではなく、ビアホール形成用開口を電解め
っきで完全充填しないで、開口40aの上部に若干の隙間
を残してめっき充填してビアホール50を形成した後、ビ
アホール表面の外側から導電性ペーストをパッド形成用
開口55aおよび前記隙間に充填することによって形成す
ることもできる。
【0047】上記導電性ペーストは、銀、銅、金、ニッ
ケル、半田から選ばれる少なくとも1種以上の金属粒子
からなる導電性ペーストを使用できる。また、前記金属
粒子としては、金属粒子の表面に異種金属をコーティン
グしたものも使用できる。具体的には鋼粒子の表面に
金、銀から選ばれる貴金属を被覆した金属粒子を使用す
ることができる。このような導電性ペーストとしては、
金属粒子に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬
化性樹脂、ポリフェニレンスルフイド(PPS)などの
熱可塑性樹脂を加えた有機系導電性ペーストが望まし
い。また、低融点金属である半田ペーストを用いて印刷
する方法、半田めっきを行う方法、あるいは半田溶融液
に浸漬する方法により形成することもできる。低融点金
属としては、Pb−Sn系はんだ、Ag−Sn系はん
だ、インジウムはんだ等を使用することができる。
ケル、半田から選ばれる少なくとも1種以上の金属粒子
からなる導電性ペーストを使用できる。また、前記金属
粒子としては、金属粒子の表面に異種金属をコーティン
グしたものも使用できる。具体的には鋼粒子の表面に
金、銀から選ばれる貴金属を被覆した金属粒子を使用す
ることができる。このような導電性ペーストとしては、
金属粒子に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬
化性樹脂、ポリフェニレンスルフイド(PPS)などの
熱可塑性樹脂を加えた有機系導電性ペーストが望まし
い。また、低融点金属である半田ペーストを用いて印刷
する方法、半田めっきを行う方法、あるいは半田溶融液
に浸漬する方法により形成することもできる。低融点金
属としては、Pb−Sn系はんだ、Ag−Sn系はん
だ、インジウムはんだ等を使用することができる。
【0048】その後、金属層42に貼付した保護フィル
ム100を剥離させ(図3(G)参照)、絶縁性基材40に貼付
した保護フィルム100の上には、さらにエッチング保護
フィルム102を貼付して(図3(H)参照)、所定パターン
のマスクを披覆した後、金属層42をエッチングして導体
回路54を形成する(図4(I)参照)。
ム100を剥離させ(図3(G)参照)、絶縁性基材40に貼付
した保護フィルム100の上には、さらにエッチング保護
フィルム102を貼付して(図3(H)参照)、所定パターン
のマスクを披覆した後、金属層42をエッチングして導体
回路54を形成する(図4(I)参照)。
【0049】この処理工程においては、先ず、金属層42
の表面に感光性ドライフィルムレジストを貼付するか、
液状感光性レジストを塗布した後、所定の回路パターン
に沿って露光、現像処理してエッチングレジストを形成
した後、エッチングレジスト非形成部分の金属層42をエ
ッチングして導体パターン54を形成する。エッチング液
としては、硫酸一過酸化水素、過硫酸塩、塩化第二銅、
塩化第二鉄の水溶液から選ばれる少なくとも1種の水溶
液が望ましい。
の表面に感光性ドライフィルムレジストを貼付するか、
液状感光性レジストを塗布した後、所定の回路パターン
に沿って露光、現像処理してエッチングレジストを形成
した後、エッチングレジスト非形成部分の金属層42をエ
ッチングして導体パターン54を形成する。エッチング液
としては、硫酸一過酸化水素、過硫酸塩、塩化第二銅、
塩化第二鉄の水溶液から選ばれる少なくとも1種の水溶
液が望ましい。
【0050】上記金属層42をエッチングして導体回路を
形成する前処理として、ファインパターンを形成しやす
くするため、あらかじめ、金属層42の表面側の全面をエ
ッチングして厚さを1〜10μm、より好ましくは2〜8
μm程度まで薄くすることができる。
形成する前処理として、ファインパターンを形成しやす
くするため、あらかじめ、金属層42の表面側の全面をエ
ッチングして厚さを1〜10μm、より好ましくは2〜8
μm程度まで薄くすることができる。
【0051】エッチング処理の後、エッチング保護フ
ィルム102を剥離し(図3(J)参照)、処理工程にお
いて形成したパッド55の表面、および処理工程におい
て形成した導体回路54の表面を粗化処理して粗化面53と
する(図3(K)参照)。この粗化処理は、多層化する際
に、接着剤層との密着性を改善し、剥離(デラミネーシ
ョン)を防止するためである。
ィルム102を剥離し(図3(J)参照)、処理工程にお
いて形成したパッド55の表面、および処理工程におい
て形成した導体回路54の表面を粗化処理して粗化面53と
する(図3(K)参照)。この粗化処理は、多層化する際
に、接着剤層との密着性を改善し、剥離(デラミネーシ
ョン)を防止するためである。
【0052】粗化処理方法としては、例えば、ソフトエ
ッチング処理や、黒化(酸化)−還元処理、銅−ニッケ
ルーリンからなる針状合金めっき(荏原ユージライト
製:商品名インタープレート)の形成、メック社製の商
品名「メックエッチボンド」なるエッチング液による表
面粗化がある。このような粗化処理を終えた後、酸化防
止のために粗化面上にSn層を形成する。
ッチング処理や、黒化(酸化)−還元処理、銅−ニッケ
ルーリンからなる針状合金めっき(荏原ユージライト
製:商品名インタープレート)の形成、メック社製の商
品名「メックエッチボンド」なるエッチング液による表
面粗化がある。このような粗化処理を終えた後、酸化防
止のために粗化面上にSn層を形成する。
【0053】次に、コア用片面回路基板に対して積層さ
れる積層用片面回路基板を製造する方法について説明す
る。なお、この積層用片面回路基板は、上記コア用片面
回路基板の製造工程、およびの一部(図2(A)〜
図2(D)参照)に従って処理された後、以下のような工
程に従って製造される。
れる積層用片面回路基板を製造する方法について説明す
る。なお、この積層用片面回路基板は、上記コア用片面
回路基板の製造工程、およびの一部(図2(A)〜
図2(D)参照)に従って処理された後、以下のような工
程に従って製造される。
【0054】レーザ加工で形成したビアホール形成用
開口40a内に、電解めっき処理によって電解めっき46を
充填してビアホール50を形成する(図4(A)および図4
(B)参照)。開口40a内のほとんど全ての隙間に電解め
っき46を充填することもできるが、この実施の形態にお
いては、電解めっき46を開口40aの上部に若干の隙間を
残して充填し、その隙間に導電性ペーストを充填して行
う。このような場合には、後述するように、突起状導体
を同時に形成することができるという長所がある。ま
た、このような実施形態では、電解めっき層の高さのば
らつきを導電性ペーストにより是正して突起状導体の高
さをそろえることができる。この場合、導電性ペースト
に代えて低融点金属を充填することもできる。
開口40a内に、電解めっき処理によって電解めっき46を
充填してビアホール50を形成する(図4(A)および図4
(B)参照)。開口40a内のほとんど全ての隙間に電解め
っき46を充填することもできるが、この実施の形態にお
いては、電解めっき46を開口40aの上部に若干の隙間を
残して充填し、その隙間に導電性ペーストを充填して行
う。このような場合には、後述するように、突起状導体
を同時に形成することができるという長所がある。ま
た、このような実施形態では、電解めっき層の高さのば
らつきを導電性ペーストにより是正して突起状導体の高
さをそろえることができる。この場合、導電性ペースト
に代えて低融点金属を充填することもできる。
【0055】前記電解めっきのビアホール形成用開口へ
の充填率(電解めっき層の高さt×100/ビアホール形
成用開口の深さT)は、平均で50%以上、100%未満、
より好ましくは、55%〜95%であり、60%〜90%が最適
である。
の充填率(電解めっき層の高さt×100/ビアホール形
成用開口の深さT)は、平均で50%以上、100%未満、
より好ましくは、55%〜95%であり、60%〜90%が最適
である。
【0056】上記電解めっきとしては、例えば、銅、
金、ニッケル、ハンダめっきを使用できるが、特に、電
解銅めっきが最適である。上記電解めっき処理は、絶縁
性基材40に形成された金属層42をめっきリードとして行
う。金属層42は、絶縁性基材40上の一方の表面全体に形
成されているため、電界密度がほぼ均一となり、開口40
aは電解めっき層によってほぼ均一な高さで充填され
る。
金、ニッケル、ハンダめっきを使用できるが、特に、電
解銅めっきが最適である。上記電解めっき処理は、絶縁
性基材40に形成された金属層42をめっきリードとして行
う。金属層42は、絶縁性基材40上の一方の表面全体に形
成されているため、電界密度がほぼ均一となり、開口40
aは電解めっき層によってほぼ均一な高さで充填され
る。
【0057】この実施形態では、電解めっきにより開口
40aが若干の空間を残して充填されるが、電解めっき処
理前に、開口40a内の金属層42の表面を酸などで活性化
処理しておくことが望ましい。また、工程において金
属層42の表面全体に貼付された保護フィルム100(PET)
は、金属層42の表面側に電解めっきが析出しないように
工夫されたマスクとして機能している。
40aが若干の空間を残して充填されるが、電解めっき処
理前に、開口40a内の金属層42の表面を酸などで活性化
処理しておくことが望ましい。また、工程において金
属層42の表面全体に貼付された保護フィルム100(PET)
は、金属層42の表面側に電解めっきが析出しないように
工夫されたマスクとして機能している。
【0058】その後、金属層42に貼付した保護フィル
ム100を剥離し(図4(B)参照)、絶縁性基材40に貼付
した保護フィルム100の上には、さらにエッチング保護
フィルム102を貼付して(図4(C)参照)、所定パター
ンのマスクを披覆した後、金属層42をエッチングして導
体回路54を形成する(図4(D)参照)。
ム100を剥離し(図4(B)参照)、絶縁性基材40に貼付
した保護フィルム100の上には、さらにエッチング保護
フィルム102を貼付して(図4(C)参照)、所定パター
ンのマスクを披覆した後、金属層42をエッチングして導
体回路54を形成する(図4(D)参照)。
【0059】この処理工程においては、先ず、金属層42
の表面に感光性ドライフィルムレジストを貼付するか、
液状感光性レジストを塗布した後、所定の回路パターン
に沿って露光、現像処理してエッチングレジストを形成
した後、エッチングレジスト非形成部分の金属層42をエ
ッチングして導体パターン54を形成する。エッチング液
としては、硫酸一過酸化水素、過硫酸塩、塩化第二銅、
塩化第二鉄の水溶液から選ばれる少なくとも1種の水溶
液が望ましい。
の表面に感光性ドライフィルムレジストを貼付するか、
液状感光性レジストを塗布した後、所定の回路パターン
に沿って露光、現像処理してエッチングレジストを形成
した後、エッチングレジスト非形成部分の金属層42をエ
ッチングして導体パターン54を形成する。エッチング液
としては、硫酸一過酸化水素、過硫酸塩、塩化第二銅、
塩化第二鉄の水溶液から選ばれる少なくとも1種の水溶
液が望ましい。
【0060】上記金属層42をエッチングして導体回路を
形成する前処理として、ファインパターンを形成しやす
くするため、あらかじめ、金属層42の表面側の全面をエ
ッチングして厚さを1〜10μm、より好ましくは2〜8μ
m程度まで薄くすることができる。
形成する前処理として、ファインパターンを形成しやす
くするため、あらかじめ、金属層42の表面側の全面をエ
ッチングして厚さを1〜10μm、より好ましくは2〜8μ
m程度まで薄くすることができる。
【0061】エッチング処理の後、エッチング保護フ
ィルム102を剥離させ(図5(E)参照)、導電性めっき4
6の表面および導体回路54の表面を粗化処理する(図5
(F)参照)。この粗化処理は、導電性めっき46と後述す
る導電性ペーストとの密着性を改善し、多層化する際
に、接着剤層との密着性を改善し、剥離(デラミネーシ
ョン)を防止するためである。
ィルム102を剥離させ(図5(E)参照)、導電性めっき4
6の表面および導体回路54の表面を粗化処理する(図5
(F)参照)。この粗化処理は、導電性めっき46と後述す
る導電性ペーストとの密着性を改善し、多層化する際
に、接着剤層との密着性を改善し、剥離(デラミネーシ
ョン)を防止するためである。
【0062】粗化処理方法としては、例えば、ソフトエ
ッチング処理や、黒化(酸化)一還元処理、銅−ニッケ
ルーリンからなる針状合金めっき(荏原ユージライト製
商品名インタープレート)の形成、メック社製の商品
名「メックエッチボンド」なるエッチング液による表面
粗化がある。このような粗化処理を終えた後、酸化防止
のために粗化面上にSn層を形成する。
ッチング処理や、黒化(酸化)一還元処理、銅−ニッケ
ルーリンからなる針状合金めっき(荏原ユージライト製
商品名インタープレート)の形成、メック社製の商品
名「メックエッチボンド」なるエッチング液による表面
粗化がある。このような粗化処理を終えた後、酸化防止
のために粗化面上にSn層を形成する。
【0063】次に、ビアホールの電解めっきが充填さ
れた位置に対応して、突起状導体57を形成する(図5
(G)参照)。このような突起状導体57は、レーザ照射
によって開口が形成されたPETフィルム100を印刷マスク
として用いたスクリーン印刷によって形成される。この
際、導電性ペーストはビアホール形成用開口40aの残余
部分に充填されると共に、絶縁性基材40の表面上に所定
の高さに塗布され、その後、プレキュアされることによ
って形成される。プレキュア後、保護フィルム100を剥
離する(図5(H)参照)。
れた位置に対応して、突起状導体57を形成する(図5
(G)参照)。このような突起状導体57は、レーザ照射
によって開口が形成されたPETフィルム100を印刷マスク
として用いたスクリーン印刷によって形成される。この
際、導電性ペーストはビアホール形成用開口40aの残余
部分に充填されると共に、絶縁性基材40の表面上に所定
の高さに塗布され、その後、プレキュアされることによ
って形成される。プレキュア後、保護フィルム100を剥
離する(図5(H)参照)。
【0064】上記導電性ペーストは、銀、銅、金、ニッ
ケル、半田から選ばれる少なくとも1種以上の金属粒子
からなる導電性ペーストを使用できる。また、前記金属
粒子としては、金属粒子の表面に異種金属をコーティン
グしたものも使用できる。具体的には鋼粒子の表面に
金、銀から選ばれる貴金属を被覆した金属粒子を使用す
ることができる。
ケル、半田から選ばれる少なくとも1種以上の金属粒子
からなる導電性ペーストを使用できる。また、前記金属
粒子としては、金属粒子の表面に異種金属をコーティン
グしたものも使用できる。具体的には鋼粒子の表面に
金、銀から選ばれる貴金属を被覆した金属粒子を使用す
ることができる。
【0065】このような導電性ペーストとしては、金属
粒子に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性
樹脂、ポリフェニレンスルフイド(PPS)などの熱可
塑性樹脂を加えた有機系導電性ペーストが望ましい。ま
た、上記突起状導体57は、低融点金属である半田ペース
トを用いて印刷する方法、半田めっきを行う方法、ある
いは半田溶融液に浸漬する方法により形成することもで
きる。低融点金属としては、Pb−Sn系はんだ、Ag
−Sn系はんだ、インジウムはんだ等を使用することが
できる。
粒子に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性
樹脂、ポリフェニレンスルフイド(PPS)などの熱可
塑性樹脂を加えた有機系導電性ペーストが望ましい。ま
た、上記突起状導体57は、低融点金属である半田ペース
トを用いて印刷する方法、半田めっきを行う方法、ある
いは半田溶融液に浸漬する方法により形成することもで
きる。低融点金属としては、Pb−Sn系はんだ、Ag
−Sn系はんだ、インジウムはんだ等を使用することが
できる。
【0066】上記突起状導体の高さ、すなわち絶縁性基
材40表面からの突出量は、10〜40μmの範囲が望まし
い。その理由は、10μm未満では、接続不良を招きやす
く、40μmを越えると抵抗値が高くなると共に、加熱プ
レス工程において突起状導体が熱変形した際に、絶縁性
基板の表面に沿って拡がりすぎるので、ファインパター
ンが形成できなくなるからである。
材40表面からの突出量は、10〜40μmの範囲が望まし
い。その理由は、10μm未満では、接続不良を招きやす
く、40μmを越えると抵抗値が高くなると共に、加熱プ
レス工程において突起状導体が熱変形した際に、絶縁性
基板の表面に沿って拡がりすぎるので、ファインパター
ンが形成できなくなるからである。
【0067】また、上記導電ペーストから形成される突
起状導体は、プレキュアされた状態であることが望まし
い。その理由は、突起状導体は半硬化状態でも硬いの
で、後述するような積層プレスの段階で軟化した有機系
接着剤層を貫通し、積層される他の回路基板のビアホー
ルと電気的接触が可能となるからである。また、加熱プ
レス時に変形して接触面積が増大し、導通抵抗を低くす
ることができるだけでなく、突起状導体の高さのばらつ
きを是正することができる。
起状導体は、プレキュアされた状態であることが望まし
い。その理由は、突起状導体は半硬化状態でも硬いの
で、後述するような積層プレスの段階で軟化した有機系
接着剤層を貫通し、積層される他の回路基板のビアホー
ルと電気的接触が可能となるからである。また、加熱プ
レス時に変形して接触面積が増大し、導通抵抗を低くす
ることができるだけでなく、突起状導体の高さのばらつ
きを是正することができる。
【0068】このような突起状導体形成直後、もしく
は、形成前に、積層用片面回路基板の導体回路やビアホ
ール50の検査が可能であり、積層する前に不良個所の有
無を検査することかできる。上記コア用片面回路基板に
対する積層段階では、不良のない片面回路基板のみを用
いることができるので、多層プリント配線板を高い歩留
まりで製造することができる。
は、形成前に、積層用片面回路基板の導体回路やビアホ
ール50の検査が可能であり、積層する前に不良個所の有
無を検査することかできる。上記コア用片面回路基板に
対する積層段階では、不良のない片面回路基板のみを用
いることができるので、多層プリント配線板を高い歩留
まりで製造することができる。
【0069】次に、上記コア用片面回路基板に対して積
層用片面回路基板を所要枚数だけ順次積層した後、一度
の加熱加圧(熱プレス)によって、所要層数の多層プリ
ント配線板として一挙に製造する。たとえば、1枚のコ
ア用片面回路基板のパッド56形成面に積層用片面回路基
板を3枚、導体回路54形成面に積層用片面回路基板を2
枚、順次積層した多層プリント配線板を製造する場合に
ついて、図6および図7を参照にして説明する。
層用片面回路基板を所要枚数だけ順次積層した後、一度
の加熱加圧(熱プレス)によって、所要層数の多層プリ
ント配線板として一挙に製造する。たとえば、1枚のコ
ア用片面回路基板のパッド56形成面に積層用片面回路基
板を3枚、導体回路54形成面に積層用片面回路基板を2
枚、順次積層した多層プリント配線板を製造する場合に
ついて、図6および図7を参照にして説明する。
【0070】まず、図6に示すように、コア用片面回路
基板60に積層されるべき5枚の積層用片面回路基板7
0,71,72、73および74の突起状導体57形成
面に接着剤層58を設ける。コア用片面回路基板60の
パッド56形成面に対して積層用片面回路基板70を、
その突起状導体57がパッド56に対向するように位置
合わせして積層し、その後、積層用片面回路基板71お
よび72を、それぞれの突起状導体57が隣接する積層
用片面回路基板の導体回路54に対向するように位置合
わせして積層する。さらに、コア用片面回路基板60の
導体回路54形成面に対して、積層用片面回路基板73
を、その突起状導体57がコア用片面回路基板60の導
体回路54に対向するように位置合わせすると共に、積
層用片面回路基板73に対して積層片面回路基板74を
同様にして積層して、順次、重ね合わせる。この重ね合
わせは、各片面回路基板の周囲に設けられたガイドホー
ルにガイドピン(図示せず)を挿通することで位置合わ
せしながら行う。また、位置合わせは、画像処理にて行
ってもよい。
基板60に積層されるべき5枚の積層用片面回路基板7
0,71,72、73および74の突起状導体57形成
面に接着剤層58を設ける。コア用片面回路基板60の
パッド56形成面に対して積層用片面回路基板70を、
その突起状導体57がパッド56に対向するように位置
合わせして積層し、その後、積層用片面回路基板71お
よび72を、それぞれの突起状導体57が隣接する積層
用片面回路基板の導体回路54に対向するように位置合
わせして積層する。さらに、コア用片面回路基板60の
導体回路54形成面に対して、積層用片面回路基板73
を、その突起状導体57がコア用片面回路基板60の導
体回路54に対向するように位置合わせすると共に、積
層用片面回路基板73に対して積層片面回路基板74を
同様にして積層して、順次、重ね合わせる。この重ね合
わせは、各片面回路基板の周囲に設けられたガイドホー
ルにガイドピン(図示せず)を挿通することで位置合わ
せしながら行う。また、位置合わせは、画像処理にて行
ってもよい。
【0071】隣接する各片面回路基板を接続するための
接着剤層58は、耐熱性の有機系接着剤からなることが
望ましく、有機系接着剤としては、エポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、熱硬化型ポリフェノレンエーテル(PP
E)、エポキシ樹脂と熱可塑性樹脂との複合樹脂、エポ
キシ樹脂とシリコーン掛脂との複合樹脂、BTレジンか
ら選ばれる少なくとも1種の樹脂であることが望まし
い。
接着剤層58は、耐熱性の有機系接着剤からなることが
望ましく、有機系接着剤としては、エポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、熱硬化型ポリフェノレンエーテル(PP
E)、エポキシ樹脂と熱可塑性樹脂との複合樹脂、エポ
キシ樹脂とシリコーン掛脂との複合樹脂、BTレジンか
ら選ばれる少なくとも1種の樹脂であることが望まし
い。
【0072】有機系接着剤である未硬化樹脂の塗布方法
は、カーテンコータ、スピンコータ、ロールコータ、ス
プレーコート、スクリーン印刷などを使用できる。ま
た、接着剤層の形成は、接着剤シートをラミネートする
ことによってもできる。
は、カーテンコータ、スピンコータ、ロールコータ、ス
プレーコート、スクリーン印刷などを使用できる。ま
た、接着剤層の形成は、接着剤シートをラミネートする
ことによってもできる。
【0073】上記接着剤層は、この実施の態様において
は、各片面回路基板を積層する前に塗布するが、積層用
片面回路基板の導体回路形成面の表面全体に予め塗布さ
れ、乾燥化された状態の未硬化樹脂からなる接着剤層5
8として形成することもできる。接着剤層は、取扱が容
易になるため、予備硬化(プレキュア)しておくことが
好ましく、その厚さは、5〜50μmの範囲が望ましい。
は、各片面回路基板を積層する前に塗布するが、積層用
片面回路基板の導体回路形成面の表面全体に予め塗布さ
れ、乾燥化された状態の未硬化樹脂からなる接着剤層5
8として形成することもできる。接着剤層は、取扱が容
易になるため、予備硬化(プレキュア)しておくことが
好ましく、その厚さは、5〜50μmの範囲が望ましい。
【0074】上記積層された6層基板を、熱プレスを用
いて150〜200℃で加熱し、5〜100kg・f/cm2 、望まし
くは20〜50kg・f/cm2 で加熱プレスすることにより、1
枚のコア用片面回路基板と5枚の積層用片面回路基板
を、1度のプレス成形により一体化し、多層プリント配
線板を得る。
いて150〜200℃で加熱し、5〜100kg・f/cm2 、望まし
くは20〜50kg・f/cm2 で加熱プレスすることにより、1
枚のコア用片面回路基板と5枚の積層用片面回路基板
を、1度のプレス成形により一体化し、多層プリント配
線板を得る。
【0075】上記6枚の片面回路基板の加熱加圧工程に
おいては、積層用片面回路基板70の突起状導体57
が、その突起状導体57とコア用片面回路基板60のパ
ッド56形成面との間に介在している未硬化の接着剤5
8を周囲に押し出し、突起状導体57がパッド56に当
接して両者の電気的接続がなされる。同様に、他の積層
用片面回路基板73の突起状導体57が、その突起状導
体57とコア用片面回路基板60の導体回路54形成面
との間に介在している未硬化の接着剤58を周囲に押し
出し、突起状導体57が導体回路54に当接して両者の
電気的接続がなされる。また、積層用片面回路基板71
と積層用片面回路基板70との間、積層用片面回路基板
72と積層用片面回路基板71との間、積層用片面回路
基板74と積層用片面回路基板73との間のそれぞれの
接続は、積層用片面回路基板71、72および74の突
起状導体57が、隣接する積層用片面回路基板70、7
1および73の導体回路54にそれぞれ当接して両者の
電気的接続が行われる。
おいては、積層用片面回路基板70の突起状導体57
が、その突起状導体57とコア用片面回路基板60のパ
ッド56形成面との間に介在している未硬化の接着剤5
8を周囲に押し出し、突起状導体57がパッド56に当
接して両者の電気的接続がなされる。同様に、他の積層
用片面回路基板73の突起状導体57が、その突起状導
体57とコア用片面回路基板60の導体回路54形成面
との間に介在している未硬化の接着剤58を周囲に押し
出し、突起状導体57が導体回路54に当接して両者の
電気的接続がなされる。また、積層用片面回路基板71
と積層用片面回路基板70との間、積層用片面回路基板
72と積層用片面回路基板71との間、積層用片面回路
基板74と積層用片面回路基板73との間のそれぞれの
接続は、積層用片面回路基板71、72および74の突
起状導体57が、隣接する積層用片面回路基板70、7
1および73の導体回路54にそれぞれ当接して両者の
電気的接続が行われる。
【0076】さらに、加圧と同時に加熱されることで、
各片面回路基板の接着剤層が硬化し、隣接する片面回路
基板との間で強固な接着が行われる。なお、熱プレスと
しては、真空熱プレスを用いることが好適である。
各片面回路基板の接着剤層が硬化し、隣接する片面回路
基板との間で強固な接着が行われる。なお、熱プレスと
しては、真空熱プレスを用いることが好適である。
【0077】(実施例)以下、全層がIVH構造にかかる本
発明の多層プリント配線板の製造方法について説明す
る。ここでは、全層がIVH構造を有する多層プリント配
線板の基本的な製造プロセスは、先に説明した工程にし
たがっている。
発明の多層プリント配線板の製造方法について説明す
る。ここでは、全層がIVH構造を有する多層プリント配
線板の基本的な製造プロセスは、先に説明した工程にし
たがっている。
【0078】(1) ガラスエポキシ基材からなるリジッド
な片面銅張積層板の樹脂面にPETフィルムをラミネート
し、パルス発振型炭酸ガスレーザを用いてブラインドビ
ア加工してから、銅箔を電極にして電解銅めっきするこ
とによりビアホール内部の大半を銅めっきで充填する。 (2) 次いで、感光性ドライフィルムレジストを用いて銅
箔をエッチングすることによって配線パターンを形成す
る。 (3) PETフィルムを印刷マスクにして導電性ペーストを
充填し、その後、プレキュアすることにより、ビアホー
ルの銅めっき上に導電性パッドを形成して、コア用片面
回路基板とする。
な片面銅張積層板の樹脂面にPETフィルムをラミネート
し、パルス発振型炭酸ガスレーザを用いてブラインドビ
ア加工してから、銅箔を電極にして電解銅めっきするこ
とによりビアホール内部の大半を銅めっきで充填する。 (2) 次いで、感光性ドライフィルムレジストを用いて銅
箔をエッチングすることによって配線パターンを形成す
る。 (3) PETフィルムを印刷マスクにして導電性ペーストを
充填し、その後、プレキュアすることにより、ビアホー
ルの銅めっき上に導電性パッドを形成して、コア用片面
回路基板とする。
【0079】次に、上記(1) および(2) の処理を施した
絶縁性基材のビアホール表面上に突起状導体を形成し
て、積層用片面回路基板とする。その後、エポキシ樹脂
接着剤を積層用片面回路基板の突起状導体側の全面に塗
布してプレキュアして、多層化のための接着剤層を形成
する。このようにして各層ごとに準備された片面回路基
板を、所定の位置にスタックし、真空熱プレスを用いて
180℃の温度で積層プレスして全層IVH構造多層プリント
配線板を作成した。なお、積層用片面回路基板の突起状
導体は、プレキュアされることによってかなり固くなる
ため、積層プレスの際に、溶融したエポキシ接着剤層を
押し退けて、コア用片面回路基板のパッドと接触し、最
終的に熱硬化して電気的ならびに機械的にしっかりと層
間接続される。
絶縁性基材のビアホール表面上に突起状導体を形成し
て、積層用片面回路基板とする。その後、エポキシ樹脂
接着剤を積層用片面回路基板の突起状導体側の全面に塗
布してプレキュアして、多層化のための接着剤層を形成
する。このようにして各層ごとに準備された片面回路基
板を、所定の位置にスタックし、真空熱プレスを用いて
180℃の温度で積層プレスして全層IVH構造多層プリント
配線板を作成した。なお、積層用片面回路基板の突起状
導体は、プレキュアされることによってかなり固くなる
ため、積層プレスの際に、溶融したエポキシ接着剤層を
押し退けて、コア用片面回路基板のパッドと接触し、最
終的に熱硬化して電気的ならびに機械的にしっかりと層
間接続される。
【0080】このようにして製造された6層配線板にお
いては、L/S=75μm/75μm、パッド径が250μm、
ビアホール口径が150μm、導体層の厚みが12μm、そ
して配線板(絶縁層)の厚みが75μmであった。
いては、L/S=75μm/75μm、パッド径が250μm、
ビアホール口径が150μm、導体層の厚みが12μm、そ
して配線板(絶縁層)の厚みが75μmであった。
【0081】この実施例において、絶縁性基材として、
熱分解温度の差が大きいガラスエポキシ複合材料を用
い、この基材にパルス発振型炭酸ガスレーザを用いてマ
イクロビアを形成する。即ち、一方の面に厚さ22μmの
PETフィルムを有し、かつ他方の面に厚さ12μmの銅箔
を有する、厚さ75μmのガラスエポキシ片面銅張積層板
に、三菱電機製の高ピーク短パルス発振型炭酸ガスレー
ザ加工機を使用し、マスクイメージ法でフィルム側から
レーザビーム照射して400穴/秒のスピードで、開口径
が150μmのビアホール(ブラインドビア)を形成し、
得られたビアホールの表面および壁面の状態を調べた。
表1に、レーザ加工条件とその評価結果を示す。
熱分解温度の差が大きいガラスエポキシ複合材料を用
い、この基材にパルス発振型炭酸ガスレーザを用いてマ
イクロビアを形成する。即ち、一方の面に厚さ22μmの
PETフィルムを有し、かつ他方の面に厚さ12μmの銅箔
を有する、厚さ75μmのガラスエポキシ片面銅張積層板
に、三菱電機製の高ピーク短パルス発振型炭酸ガスレー
ザ加工機を使用し、マスクイメージ法でフィルム側から
レーザビーム照射して400穴/秒のスピードで、開口径
が150μmのビアホール(ブラインドビア)を形成し、
得られたビアホールの表面および壁面の状態を調べた。
表1に、レーザ加工条件とその評価結果を示す。
【表1】
【0082】図8は、レーザ加工によって形成されたビ
アホールの形状(表面状態および壁面状態)を走査型電
子顕微鏡(SEM)で観察した写真である(倍率:×40
0)。このSEM像から分かるように、パルス幅が50μ
sと比較的長く、エネルギー密度が比較的低い条件4で
は、ビア壁面がガラス繊維先端の球状溶融物によって非
常に荒れており、またビア内壁面およぴPETフィルム上
に炭化物が多く残っている。さらに、ガラスクロスの疎
密によりビア形状とビア開口径が大きく変化し、ビア周
辺のPETフィルムの盛り上がりも認められる。条件5に
よって形成したビアホールについても同様の結果を得
た。
アホールの形状(表面状態および壁面状態)を走査型電
子顕微鏡(SEM)で観察した写真である(倍率:×40
0)。このSEM像から分かるように、パルス幅が50μ
sと比較的長く、エネルギー密度が比較的低い条件4で
は、ビア壁面がガラス繊維先端の球状溶融物によって非
常に荒れており、またビア内壁面およぴPETフィルム上
に炭化物が多く残っている。さらに、ガラスクロスの疎
密によりビア形状とビア開口径が大きく変化し、ビア周
辺のPETフィルムの盛り上がりも認められる。条件5に
よって形成したビアホールについても同様の結果を得
た。
【0083】これに対してパルスエネルギーをほぼ保持
したまま、パルス幅を12μsと比較的小さくした条件1
では、ガラス繊維先端の球状溶融物、炭化物およびPET
フィルムの盛り上がりが激減し、ビア形状と開口径も均
一化していることがわかった。これはエネルギー密度が
高くなったことにより、樹脂とガラス繊維が瞬時に分解
蒸発し、かつパルス幅が短くなったので樹脂への熱影響
が少なくなったものと推察される。条件2および3につ
いても、条件1と同様の結果を得た。また、ビア底の銅
箔ダメージについては、すべての条件1〜5について、
ほとんど認められなかった。なお、同様のレーザ加工条
件で、50μmのマイクロビアが良好に形成できることが
確認できている。
したまま、パルス幅を12μsと比較的小さくした条件1
では、ガラス繊維先端の球状溶融物、炭化物およびPET
フィルムの盛り上がりが激減し、ビア形状と開口径も均
一化していることがわかった。これはエネルギー密度が
高くなったことにより、樹脂とガラス繊維が瞬時に分解
蒸発し、かつパルス幅が短くなったので樹脂への熱影響
が少なくなったものと推察される。条件2および3につ
いても、条件1と同様の結果を得た。また、ビア底の銅
箔ダメージについては、すべての条件1〜5について、
ほとんど認められなかった。なお、同様のレーザ加工条
件で、50μmのマイクロビアが良好に形成できることが
確認できている。
【0084】本発明において、パルス発振型炭酸ガスレ
ーザによるビアホール形成用の良好な微細開口を設ける
工程に加えて、その開口内を導電性物質で充填する工程
も、ビアホールの接続信頼性向上のためには不可欠であ
る。導電性ペーストだけで層間接続する方法も可能であ
るが、この実施例では、より確実なビア接続信頼性を得
るために、ビアホール内部を電解銅めっき膜にて充填す
る方法を採用した。したがって、レーザ加工したビアホ
ール形成用開口にデスミア処理を施した後に、硫酸銅め
っき液を用いて各種条件にて電解銅めっきを行った。
ーザによるビアホール形成用の良好な微細開口を設ける
工程に加えて、その開口内を導電性物質で充填する工程
も、ビアホールの接続信頼性向上のためには不可欠であ
る。導電性ペーストだけで層間接続する方法も可能であ
るが、この実施例では、より確実なビア接続信頼性を得
るために、ビアホール内部を電解銅めっき膜にて充填す
る方法を採用した。したがって、レーザ加工したビアホ
ール形成用開口にデスミア処理を施した後に、硫酸銅め
っき液を用いて各種条件にて電解銅めっきを行った。
【0085】電流密度が大きすぎる場合やレベリング剤
などの添加剤が不足した場合には、ビア外周に電流が集
中することによって周囲が盛り上がった凹状に銅めっき
が形成されることが分かった。また、前述したレーザ加
工条件で形成したビアホール形成用開口内への銅めっき
の析出状態が大きく異なっていることが観察された。
などの添加剤が不足した場合には、ビア外周に電流が集
中することによって周囲が盛り上がった凹状に銅めっき
が形成されることが分かった。また、前述したレーザ加
工条件で形成したビアホール形成用開口内への銅めっき
の析出状態が大きく異なっていることが観察された。
【0086】図9は、上記条件1および4での、ビアホ
ール開口内のめっき析出状態を示すSEM写真である。
条件1では、ほぼ平坦にめっきが析出しているのに対し
て、条件4においては、壁面に沿ってノジュールが発生
していることがわかった。これはレーザ加工時に発生し
た炭化物が溶融したガラスに取り込まれたことによって
デスミア処理で除去し難くなり、電解めっきの際に、通
電したためと推定される。
ール開口内のめっき析出状態を示すSEM写真である。
条件1では、ほぼ平坦にめっきが析出しているのに対し
て、条件4においては、壁面に沿ってノジュールが発生
していることがわかった。これはレーザ加工時に発生し
た炭化物が溶融したガラスに取り込まれたことによって
デスミア処理で除去し難くなり、電解めっきの際に、通
電したためと推定される。
【0087】さらに、上述したような実施段階において
は、導体回路は銅箔をそのままエッチングして形成する
ため、主として感光性ドライフィルムレジストの解像度
と銅箔の厚さによってファインパターン化の限界が決ま
る。そこでレジスト膜厚15μmで解像度が15μmの感光
性ドライフィルムを用いて、各種厚さの銅箔をエッチン
グした場合に形成できる最小ライン幅/ライン間距離を
調べた。その結果を図10に示す。
は、導体回路は銅箔をそのままエッチングして形成する
ため、主として感光性ドライフィルムレジストの解像度
と銅箔の厚さによってファインパターン化の限界が決ま
る。そこでレジスト膜厚15μmで解像度が15μmの感光
性ドライフィルムを用いて、各種厚さの銅箔をエッチン
グした場合に形成できる最小ライン幅/ライン間距離を
調べた。その結果を図10に示す。
【0088】この図から分かるように、導体回路は、銅
箔が薄くなるほどファイン化し易くなり、最小ライン幅
20μmを得るためには、銅箔厚さが12μm程度必要であ
ることを示している。したがって、厚さ12μmの銅箔を
使用すれば、配線ピッチ50μmのファインパターンの形
成が可能である。
箔が薄くなるほどファイン化し易くなり、最小ライン幅
20μmを得るためには、銅箔厚さが12μm程度必要であ
ることを示している。したがって、厚さ12μmの銅箔を
使用すれば、配線ピッチ50μmのファインパターンの形
成が可能である。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による片面
回路基板は、絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、
この絶縁性基材の他方の面には前記導体回路に達するビ
アホールが設けられ、そのビアホールの表面にパッドが
形成してなり(パッドオンビア構造)であり、他の積層
用片面回路基板との積層によって多層プリント配線板を
製造する際に、この片面回路基板のパッドが積層用片面
回路基板のビアホール表面に圧着されるので、片面回路
基板同士の間に多少のずれが生じても、パッドとビアホ
ールとの機械的および電気的接続が確実に行われる。従
って、層間接続の信頼性を向上させることができ、かつ
ビアホール径を小さくできるので、ファインパターン形
成が容易になるという効果がある。また、本発明による
多層プリント配線板は、上記コア用片面回路基板に対し
てビアホール表面上に突起状導体を有する複数の積層用
片面回路基板を順次積層して一体化した構成であるた
め、コア用片面回路基板のパッドと積層用片面回路基板
の突起状導体との電気的接続および互いに隣接する積層
用片面回路基板の導体回路と突起状導体との電気的接続
は、各突起状導体を比較的薄い接着剤層に貫通させた状
態で行うことができる。それゆえ、突起状導体の高さを
低く、またその径を小さくできるので、突起状導体のピ
ッチ間隔を小さくでき、ひいては、多層プリント配線板
に配列されるビアホールのピッチ間隔も小さくすること
ができるので、超高密度化に対応できる。また、積層用
片面回路基板に突起状導体を設けたことによって、多層
プリント配線板を製造する際の積層工程や加熱加圧工程
において、片面回路基板同士の間で多少のずれが生じて
も、コア用片面回路基板のパッドや隣接する積層用片面
回路基板の導体回路との機械的および電気的接続がしっ
かりと維持される。また、加熱加圧工程においては、導
電性ペーストあるいは低融点金属が熱変形するので、積
層用片面回路基板のビアホール内に充填される導電性物
質の高さのばらつきを吸収することができ、それ故に、
接続不良を防止して接続信頼性に優れた多層プリント配
線板を得ることができる。
回路基板は、絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、
この絶縁性基材の他方の面には前記導体回路に達するビ
アホールが設けられ、そのビアホールの表面にパッドが
形成してなり(パッドオンビア構造)であり、他の積層
用片面回路基板との積層によって多層プリント配線板を
製造する際に、この片面回路基板のパッドが積層用片面
回路基板のビアホール表面に圧着されるので、片面回路
基板同士の間に多少のずれが生じても、パッドとビアホ
ールとの機械的および電気的接続が確実に行われる。従
って、層間接続の信頼性を向上させることができ、かつ
ビアホール径を小さくできるので、ファインパターン形
成が容易になるという効果がある。また、本発明による
多層プリント配線板は、上記コア用片面回路基板に対し
てビアホール表面上に突起状導体を有する複数の積層用
片面回路基板を順次積層して一体化した構成であるた
め、コア用片面回路基板のパッドと積層用片面回路基板
の突起状導体との電気的接続および互いに隣接する積層
用片面回路基板の導体回路と突起状導体との電気的接続
は、各突起状導体を比較的薄い接着剤層に貫通させた状
態で行うことができる。それゆえ、突起状導体の高さを
低く、またその径を小さくできるので、突起状導体のピ
ッチ間隔を小さくでき、ひいては、多層プリント配線板
に配列されるビアホールのピッチ間隔も小さくすること
ができるので、超高密度化に対応できる。また、積層用
片面回路基板に突起状導体を設けたことによって、多層
プリント配線板を製造する際の積層工程や加熱加圧工程
において、片面回路基板同士の間で多少のずれが生じて
も、コア用片面回路基板のパッドや隣接する積層用片面
回路基板の導体回路との機械的および電気的接続がしっ
かりと維持される。また、加熱加圧工程においては、導
電性ペーストあるいは低融点金属が熱変形するので、積
層用片面回路基板のビアホール内に充填される導電性物
質の高さのばらつきを吸収することができ、それ故に、
接続不良を防止して接続信頼性に優れた多層プリント配
線板を得ることができる。
【図1】従来技術に係る多層プリント配線板の製造工程
の一部を示す図である。
の一部を示す図である。
【図2】本発明のコア用片面回路基板の製造工程の一部
を示す図である。
を示す図である。
【図3】本発明のコア用片面回路基板の製造工程の一部
を示す図である。
を示す図である。
【図4】コア用片面回路基板に積層される積層用片面回
路基板の製造工程の一部を示す図である。
路基板の製造工程の一部を示す図である。
【図5】コア用片面回路基板に積層される積層用片面回
路基板の製造工程の一部を示す図である。
路基板の製造工程の一部を示す図である。
【図6】本発明のコア用片面回路基板と積層用片面回路
基板を積層して多層プリント配線板を製造する工程の一
部を示す図である。
基板を積層して多層プリント配線板を製造する工程の一
部を示す図である。
【図7】本発明のコア用片面回路基板と積層用片面回路
基板とが積層された多層プリント配線板を示す図であ
る。
基板とが積層された多層プリント配線板を示す図であ
る。
【図8】本発明による実施品である6層配線板のビアホ
ール形成用開口を示すSEM写真である。
ール形成用開口を示すSEM写真である。
【図9】同じく、ビアホール形成用開口内のめっき析出
状態を示すSEM写真である。
状態を示すSEM写真である。
【図10】同じく、銅箔厚みと最小線間幅の関係を示す
図である。
図である。
40 絶縁性基板 40a ビアホール形成用開口 42 金属層 44 ガイドホール 46 導電性めっき 50 ビアホール 53 粗化面 54 導体回路 55 導電性ペースト 55a 開口 56 パッド 57 突起状導体 58 接着剤 60 コア用片面回路基板 70,71,72,73,74 積層用片面回路基板 100、102 保護フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/11 H05K 1/11 N 3/00 3/00 N 3/36 3/36 A // B23K 101:42 Fターム(参考) 4E068 AF00 CA01 CA03 CA07 DA11 5E317 AA24 BB02 BB12 BB18 CC60 GG14 GG16 5E344 AA01 AA22 BB01 BB04 CC14 CD01 CD12 DD16 EE21 EE23 5E346 AA05 AA12 AA15 AA16 AA22 AA43 BB01 BB16 CC31 DD01 DD11 EE01 EE06 EE07 EE12 FF04 FF18 FF19 FF24 FF35 GG15 GG27 GG28 HH07
Claims (8)
- 【請求項1】 絶縁性基材の一方の面に導体回路を有
し、その他方の面には前記導体回路に達するビアホール
が設けられ、そのビアホールの前記導体回路側と反対側
の表面にはパッドが形成されている片面回路基板。 - 【請求項2】 前記ビアホールの直径は50〜250μmで
あり、前記パッドの直径は70〜500μmであることを特
徴とする請求項1に記載の片面回路基板。 - 【請求項3】 コア用片面回路基板と複数の積層用片面
回路基板とを、接着剤層を介して積層してなる多層プリ
ント配線板において、上記コア用片面回路基板は、絶縁
性基材に対し、その一方の面に形成した導体回路と、そ
の他方の面から前記導体回路に達するように形成したビ
アホールと、そのビアホールの前記導体回路側と反対側
の表面に形成されたパッドとを有してなり、 上記積層用片面回路基板は、絶縁性基材に対して、その
一方の面に形成した導体回路と、その他方の面から前記
導体回路に達するように形成したビアホールと、そのビ
アホールの前記導体回路側と反対側の表面に形成した突
起状導体とを有してなり、 上記コア用片面回路基板とコア用片面回路基板のパッド
側に積層される積層用片面回路基板とは、コア用片面回
路基板のパッドと積層用片面回路基板に設けた突起状導
体とが対向するように重ね合わされ、前記突起状導体が
接着剤層に嵌入貫通し、導体回路に電気的に接続されて
なり、 他の積層用片面回路基板は、コア用片面回路基板、上記
コア用片面回路基板のパッド側に積層される積層用片面
回路基板あるいは他の積層用片面回路基板のいずれかの
導体回路に突起状導体が対向するように重ね合わされ、
前記突起状導体が接着剤層に嵌入貫通し、導体回路に電
気的に接続されていることを特徴とする多層プリント配
線板。 - 【請求項4】 前記ビアホールは、前記絶縁性基材の他
方の面から前記導体回路に達する開口内に充填されため
っき導体を含むことを特徴とする請求項3に記載の多層
プリント配線板。 - 【請求項5】 前記突起状導体は、導電性ペーストある
いは低融点金属から形成されることを特徴とする請求項
3に記載の多層プリント配線板。 - 【請求項6】 絶縁性基材の一方の面に導体回路を有
し、かつこの絶縁性基材の他方の面には導体回路に達す
るビアホールが設けられてなる片面回路基板の複数枚を
接着剤層を介して積層して多層プリント配線板を製造す
るに際して、その製造工程中に、少なくとも以下の(1)
〜(4) の工程、(1)絶縁性基材の一方の面に導体回路
を有し、その他方の面には前記導体回路に達するビアホ
ールが設けられ、かつこのビアホールの表面にパッドが
形成されてなるコア用片面回路基板を製造する工程、
(2)絶縁性基材の一方の面に導体回路を有し、その他
方の面から前記導体回路に達するようにビアホールが設
けられ、かつこのビアホールの表面に突起状導体が形成
されてなる積層用片面回路基板を複数枚製造する工程、
(3)上記コア用片面回路基板と上記積層用片面回路基
板のうちの一枚を、コア用片面回路基板のパッドと積層
用片面回路基板に設けられた突起状導体とが対向するよ
うに位置合わせして積層し、他の積層用片面回路基板
を、コア用片面回路基板、上記コア用片面回路基板のパ
ッド側に積層される積層用片面回路基板およびその他の
積層用片面回路基板のいずれかの導体回路に突起状導体
が対向するように位置合わせして積層する工程、(4)
上述のようにして得られたコア用片面回路基板と積層用
片面回路基板の積層板を、一括して加熱加圧しながら、
前記突起状導体を接着剤層に嵌入貫通せしめて、パッド
あるいは導体回路に電気的に接続させて一体化する工
程、を含むことを特徴とする多層プリント配線板の製造
方法。 - 【請求項7】 前記コア用片面回路基板のビアホールお
よびパッドは、絶縁性基材の他方の面に、ビーム径が70
〜500μm、パルスエネルギーが5〜15mJ、パルス
オン時間が1〜50μs、ショット数が1〜2、ショッ
ト数が2の場合にはパルス間隔が2ms以上、の条件で
炭酸ガスレーザを照射してパッド用の開口を形成し、ビ
ーム径が50〜250μm、パルスエネルギーが0.5〜5.0m
J、パルスオン時間が1〜20μs、ショット数が3〜1
0、パルス間隔が2ms以上、の条件で炭酸ガスレーザ
を照射してビアホール用の開口を形成することを特徴と
する請求項6に記載の多層プリント配線板の製造方法。 - 【請求項8】 前記コア用片面回路基板のビアホールお
よびパッドは、めっき導体を充填することにより形成さ
れることを特徴とする請求項6に記載の多層プリント配
線板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11074432A JP2000269647A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 片面回路基板、多層プリント配線板およびその製造方法 |
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JP11074432A JP2000269647A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 片面回路基板、多層プリント配線板およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000269647A true JP2000269647A (ja) | 2000-09-29 |
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ID=13547065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11074432A Pending JP2000269647A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 片面回路基板、多層プリント配線板およびその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000269647A (ja) |
Cited By (8)
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---|---|---|---|---|
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JP2002141122A (ja) * | 2000-10-31 | 2002-05-17 | Ibiden Co Ltd | 接続部材及びその製造方法 |
WO2002062116A1 (fr) * | 2001-01-30 | 2002-08-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Carte a circuit double face de laminage, procede de production de celle-ci et carte a circuit imprime multicouche utilisant cette carte |
US6812412B2 (en) | 2001-11-29 | 2004-11-02 | Fujitsu Limited | Multi-layer wiring board and method of producing same |
CN1317759C (zh) * | 2002-11-12 | 2007-05-23 | 日本电气株式会社 | 印刷电路板、半导体封装、基底绝缘膜以及互连衬底的制造方法 |
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US7838779B2 (en) | 2005-06-17 | 2010-11-23 | Nec Corporation | Wiring board, method for manufacturing same, and semiconductor package |
CN102573333A (zh) * | 2010-11-25 | 2012-07-11 | 富士通株式会社 | 制造印刷布线板的方法、印刷布线板和电子设备 |
-
1999
- 1999-03-18 JP JP11074432A patent/JP2000269647A/ja active Pending
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