JP2000256274A - テレフタル酸ジエステルの製造法およびその組成物 - Google Patents
テレフタル酸ジエステルの製造法およびその組成物Info
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- JP2000256274A JP2000256274A JP6463099A JP6463099A JP2000256274A JP 2000256274 A JP2000256274 A JP 2000256274A JP 6463099 A JP6463099 A JP 6463099A JP 6463099 A JP6463099 A JP 6463099A JP 2000256274 A JP2000256274 A JP 2000256274A
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- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
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- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、廃PETの再資源化を計ると共
に、低温粘度が低く、粘度指数が高く潤滑性の優れる潤
滑剤組成物と可塑剤組成物に有用なエステルを提供する
ことを目的とする。 【構成】ポリエチレンテレフタレートと常圧下沸点17
0゜C以上の一価アルコールをトランスエステル化させる
ことを特徴とする、テレフタル酸ジエステルを主成分と
するエステル油の製造法、およびこれを含有することを
特徴とする潤滑油組成物、ならびに可塑剤組成物。
に、低温粘度が低く、粘度指数が高く潤滑性の優れる潤
滑剤組成物と可塑剤組成物に有用なエステルを提供する
ことを目的とする。 【構成】ポリエチレンテレフタレートと常圧下沸点17
0゜C以上の一価アルコールをトランスエステル化させる
ことを特徴とする、テレフタル酸ジエステルを主成分と
するエステル油の製造法、およびこれを含有することを
特徴とする潤滑油組成物、ならびに可塑剤組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、廃PETを原料の一
成分としてリサイクル使用し、粘度指数が高く、耐熱性
と低温流動性を兼ね備えると共に基油や極圧剤などとの
相溶性や潤滑性に優れる潤滑油用および可塑剤に有用な
カルボン酸エステルの製造方法とその組成物に関する。
本組成物は自動車、船舶、航空機などのエンジンおよび
駆動装置用潤滑油、減速ギヤボックス装置・コンプレッ
サー・真空ポンプ用潤滑油、冷凍機油、金属加工油,繊
維加工油等の工業用潤滑油、グリースなどに使用できる
ほか、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン・αオ
レフィン系ゴム、ポリカーボネート、ポリスチレンなど
高分子の可塑剤に使用できる。
成分としてリサイクル使用し、粘度指数が高く、耐熱性
と低温流動性を兼ね備えると共に基油や極圧剤などとの
相溶性や潤滑性に優れる潤滑油用および可塑剤に有用な
カルボン酸エステルの製造方法とその組成物に関する。
本組成物は自動車、船舶、航空機などのエンジンおよび
駆動装置用潤滑油、減速ギヤボックス装置・コンプレッ
サー・真空ポンプ用潤滑油、冷凍機油、金属加工油,繊
維加工油等の工業用潤滑油、グリースなどに使用できる
ほか、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン・αオ
レフィン系ゴム、ポリカーボネート、ポリスチレンなど
高分子の可塑剤に使用できる。
【0002】
【従来の技術】特開平8−176573によれば、フタ
ル酸ジオクチル、フタル酸ジトリデシルは、鉱油などに
添加すると酸化安定性を向上でき、その効果はアルキル
基の炭素数が増すほど効果が大であると述べられてい
る。この特許では、データはないがメタ−、またはパラ
−異性体のフタル酸の炭素数1〜20のジアルキルエス
テルも同様な効果があると述べられている。 また、日
本油化学協会編油脂化学便覧改訂二版537頁(丸善、
1971)によれば、フタル酸ジエステルは、主として
無水フタル酸とアルコールの反応で合成されている。
ル酸ジオクチル、フタル酸ジトリデシルは、鉱油などに
添加すると酸化安定性を向上でき、その効果はアルキル
基の炭素数が増すほど効果が大であると述べられてい
る。この特許では、データはないがメタ−、またはパラ
−異性体のフタル酸の炭素数1〜20のジアルキルエス
テルも同様な効果があると述べられている。 また、日
本油化学協会編油脂化学便覧改訂二版537頁(丸善、
1971)によれば、フタル酸ジエステルは、主として
無水フタル酸とアルコールの反応で合成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、廃PETのリサイクル資源化を計ると共に
実用性に優れた潤滑油、可塑剤となる素材を提供するこ
とにある。
する課題は、廃PETのリサイクル資源化を計ると共に
実用性に優れた潤滑油、可塑剤となる素材を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、廃PETの
有効利用を計りながら優れた性能の潤滑油と可塑剤を開
発するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。即
ち、本発明は、ポリエチレンテレフタレートと常圧下沸
点170゜C以上の一価アルコールをトランスエステル化
させることを特徴とする、テレフタル酸ジエステルを主
成分とするエステル油の製造法、およびこれを含有する
ことを特徴とする潤滑剤組成物および可塑剤組成物に係
わる。
有効利用を計りながら優れた性能の潤滑油と可塑剤を開
発するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。即
ち、本発明は、ポリエチレンテレフタレートと常圧下沸
点170゜C以上の一価アルコールをトランスエステル化
させることを特徴とする、テレフタル酸ジエステルを主
成分とするエステル油の製造法、およびこれを含有する
ことを特徴とする潤滑剤組成物および可塑剤組成物に係
わる。
【0005】ポリエチレンテレフタレート(以下PET
と略す)としては、廃PETボトルやその他のPET製
品のリサイクル品やPET製造工程での格外品などが使
用できる。
と略す)としては、廃PETボトルやその他のPET製
品のリサイクル品やPET製造工程での格外品などが使
用できる。
【0006】常圧下沸点が170゜C以上の一価アルコー
ルは、置換基が炭化水素のみでもよいし、エーテル結合
含有炭化水素のものでもよい。前者の例は、オクタノー
ル、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカ
ノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサ
デカノールなどの直鎖型および分岐型の純脂肪族のもの
およびベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコ
ールなどの芳香核をもつもの、シクロヘキシルメタノー
ル、シクロヘキシルエタノールなどの脂環基をもつもの
も含まれる。後者の例は、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジブチレングリ
コールモノメチルエーテルなどのアルコキシアルキレン
グリコール類である。低温流動性を重視する用途では、
分岐型がよく、潤滑性を重視する用途には、直鎖型がよ
い。これらの一価アルコールは公知の方法で製造され、
工業的に利用されている。
ルは、置換基が炭化水素のみでもよいし、エーテル結合
含有炭化水素のものでもよい。前者の例は、オクタノー
ル、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカ
ノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサ
デカノールなどの直鎖型および分岐型の純脂肪族のもの
およびベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコ
ールなどの芳香核をもつもの、シクロヘキシルメタノー
ル、シクロヘキシルエタノールなどの脂環基をもつもの
も含まれる。後者の例は、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジブチレングリ
コールモノメチルエーテルなどのアルコキシアルキレン
グリコール類である。低温流動性を重視する用途では、
分岐型がよく、潤滑性を重視する用途には、直鎖型がよ
い。これらの一価アルコールは公知の方法で製造され、
工業的に利用されている。
【0007】PETと一価アルコールの反応は、過剰の
一価アルコールの存在下で、トランスエステル化させる
ことよりなり、エチレングリコールが副生する。PET
中のテレフタル酸単位に対し、一価アルコールを2倍モ
ル以上、通常2.5〜8倍モル程度加える。反応は、一
価アルコールの使用量が多いほど早く進む。また、触媒
は新たに使用しなくてもよいが、三酸化アンチモン、酢
酸カルシウム、チタン酸エステル、錫化合物などを使用
すると反応が早く進む。窒素などの不活性ガスを吹き込
むと着色防止と共に、エチレングリコールの追い出し効
果があるので、反応も促進できる。反応は通常、還流温
度で行われる。この場合、圧力は通常常圧で行うが、必
要なら加圧下でも実施できる。生成するエチレングリコ
ールは、反応釜より留出させ取り除く。一価アルコール
も留出しエチレングリコールと分離する場合には、一価
アルコールのみ反応釜に戻す方法が特に好ましい。反応
の進行はGPCなどで追跡することができる。ポリエス
テルオリゴマー含量が少なくなり、目標に入れば、真空
度を上げ、過剰の一価アルコールおよび生成エチレング
リコールを除く。ポリエステルオリゴマー含量は目的に
応じて決めればよく、潤滑油や可塑剤では約35%以
下、好ましくは約20%以下、更に好ましくは約10%
以下である。 また、必要に応じて、公知の方法で触媒
を除去したり、真空蒸留や分子蒸留などにより精製して
もよい。
一価アルコールの存在下で、トランスエステル化させる
ことよりなり、エチレングリコールが副生する。PET
中のテレフタル酸単位に対し、一価アルコールを2倍モ
ル以上、通常2.5〜8倍モル程度加える。反応は、一
価アルコールの使用量が多いほど早く進む。また、触媒
は新たに使用しなくてもよいが、三酸化アンチモン、酢
酸カルシウム、チタン酸エステル、錫化合物などを使用
すると反応が早く進む。窒素などの不活性ガスを吹き込
むと着色防止と共に、エチレングリコールの追い出し効
果があるので、反応も促進できる。反応は通常、還流温
度で行われる。この場合、圧力は通常常圧で行うが、必
要なら加圧下でも実施できる。生成するエチレングリコ
ールは、反応釜より留出させ取り除く。一価アルコール
も留出しエチレングリコールと分離する場合には、一価
アルコールのみ反応釜に戻す方法が特に好ましい。反応
の進行はGPCなどで追跡することができる。ポリエス
テルオリゴマー含量が少なくなり、目標に入れば、真空
度を上げ、過剰の一価アルコールおよび生成エチレング
リコールを除く。ポリエステルオリゴマー含量は目的に
応じて決めればよく、潤滑油や可塑剤では約35%以
下、好ましくは約20%以下、更に好ましくは約10%
以下である。 また、必要に応じて、公知の方法で触媒
を除去したり、真空蒸留や分子蒸留などにより精製して
もよい。
【0008】本発明の上記エステル油を含有する潤滑剤
組成物は、鉱油やその他のエステルなどの基油、公知の
潤滑油添加剤を含有してもよく、エンジン油、駆動系
油、加工油、冷凍機油、グリースなどに使用される。
また乳化剤などと併用して水分散し、水系切削剤や作動
媒体などにも使用できる。
組成物は、鉱油やその他のエステルなどの基油、公知の
潤滑油添加剤を含有してもよく、エンジン油、駆動系
油、加工油、冷凍機油、グリースなどに使用される。
また乳化剤などと併用して水分散し、水系切削剤や作動
媒体などにも使用できる。
【0009】また、本発明品の上記エステルを含有する
可塑剤組成物は、他の公知の可塑剤や添加剤を含有して
もよく、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマー、ポリウレタン、エチレン・αオレフィン系ゴ
ム、ポリカーボネート、ポリスチレンなど、さらに道路
標示塗料のバインダー樹脂や接着・充填用のホットメル
ト樹脂用の可塑剤として使用される。
可塑剤組成物は、他の公知の可塑剤や添加剤を含有して
もよく、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマー、ポリウレタン、エチレン・αオレフィン系ゴ
ム、ポリカーボネート、ポリスチレンなど、さらに道路
標示塗料のバインダー樹脂や接着・充填用のホットメル
ト樹脂用の可塑剤として使用される。
【0010】
【実施例】発明の様態を以下の実施例で説明するが、こ
れらに限定されるものではない。実施例のなかで、色相
は、APHAまたはガードナー単位で測定し、潤滑油性
能と可塑剤性能は次のように評価した。
れらに限定されるものではない。実施例のなかで、色相
は、APHAまたはガードナー単位で測定し、潤滑油性
能と可塑剤性能は次のように評価した。
【0011】<評価方法> (a)動粘度と粘度指数:JIS K−2283 (b)−20゜C粘度:JISK−2215 (c)蒸発減量:NOACK法(DIN51581) (d)摩擦試験:FALEX型摩擦試験機にて下記条件で
測定した。 テストピース: ASTM標準試験片 回転数 290rpm 荷重(kg)/時間(min):11/5+23/5+34/5+45/5+57/5+
68/5+79/5+91/5+102/5+113/5+125/5+136/5. 摩擦係数は、荷重91kgの時のトルク/補正荷重比か
ら求めた。 また、焼き付け荷重は、トルクオーバー停
止となった荷重で示した。 摩耗量は一組のテストピー
スの試験前後の重量変化で示した。 (e)相溶性試験:200゜Cに加熱したホットプレートで
塩ビ酢ビコポリマーと等重量の試料油を混練して調べ
る。分散状態を観察し、次のように判定する: 均一透明:○ 、 不均一分散: ×
測定した。 テストピース: ASTM標準試験片 回転数 290rpm 荷重(kg)/時間(min):11/5+23/5+34/5+45/5+57/5+
68/5+79/5+91/5+102/5+113/5+125/5+136/5. 摩擦係数は、荷重91kgの時のトルク/補正荷重比か
ら求めた。 また、焼き付け荷重は、トルクオーバー停
止となった荷重で示した。 摩耗量は一組のテストピー
スの試験前後の重量変化で示した。 (e)相溶性試験:200゜Cに加熱したホットプレートで
塩ビ酢ビコポリマーと等重量の試料油を混練して調べ
る。分散状態を観察し、次のように判定する: 均一透明:○ 、 不均一分散: ×
【0012】実施例1 攪拌機、温度計、留出分離管と冷却器付きの3Lの4口
フラスコにPETボトルフレーク576gと2−エチル
ヘキサノール1367gを採り、テトラブチルチタネー
ト触媒0.69g添加し、窒素を吹き込みながら16時
間加熱攪拌した。この間、エチレングリコールが主成分
の留出分離管の下層液を抜き出し、2−エチルヘキサノ
ールが主成分である上層液はフラスコに戻しておく。次
に蒸留で過剰の2−エチルヘキサノールを追い出した
後、減圧単蒸留により、室温で僅かに濁りのある黄色油
1065gを得た。色相(カ゛ート゛ナー)は2であった。こ
のものは、GPC分析より、テレフタル酸ジ2−エチル
ヘキシルエステル67.2%、オリゴマー31.4%、
2−エチルヘキサノール1.0%であることが分かっ
た。 評価結果を表1に示す。
フラスコにPETボトルフレーク576gと2−エチル
ヘキサノール1367gを採り、テトラブチルチタネー
ト触媒0.69g添加し、窒素を吹き込みながら16時
間加熱攪拌した。この間、エチレングリコールが主成分
の留出分離管の下層液を抜き出し、2−エチルヘキサノ
ールが主成分である上層液はフラスコに戻しておく。次
に蒸留で過剰の2−エチルヘキサノールを追い出した
後、減圧単蒸留により、室温で僅かに濁りのある黄色油
1065gを得た。色相(カ゛ート゛ナー)は2であった。こ
のものは、GPC分析より、テレフタル酸ジ2−エチル
ヘキシルエステル67.2%、オリゴマー31.4%、
2−エチルヘキサノール1.0%であることが分かっ
た。 評価結果を表1に示す。
【0013】実施例2 実施例1の生成物を減圧単蒸留(B.P.235゜C/2
mmHg)して、無色透明の留出液を得た。 色相(APHA)
は10であった。このものは、GPC分析より、テレフ
タル酸ジ2−エチルヘキシルエステル99.5%、オリ
ゴマー0.0%、2−エチルヘキサノール0.4%であ
ることが分かった。 評価結果を表1に示す。また釜残
として、黄橙色液が得られた。このGPC分析の結果、
主成分はオリゴマー(トランスエステル化の中間物)で
あり、さらに2−エチルヘキシルアルコールと反応させ
ることにより、テレフタル酸ジ2−エチルヘキシルエス
テルに変換できることが分かった。
mmHg)して、無色透明の留出液を得た。 色相(APHA)
は10であった。このものは、GPC分析より、テレフ
タル酸ジ2−エチルヘキシルエステル99.5%、オリ
ゴマー0.0%、2−エチルヘキサノール0.4%であ
ることが分かった。 評価結果を表1に示す。また釜残
として、黄橙色液が得られた。このGPC分析の結果、
主成分はオリゴマー(トランスエステル化の中間物)で
あり、さらに2−エチルヘキシルアルコールと反応させ
ることにより、テレフタル酸ジ2−エチルヘキシルエス
テルに変換できることが分かった。
【0014】実施例3 実施例1と同じ装置でPETボトルフレーク134gと
イソデカノール388gを採り、テトラブチルチタネー
ト触媒0.55g添加し、窒素を吹き込みながら16時
間加熱攪拌した。この間、エチレングリコールが主成分
の留出分離管の下層液を抜き出し、イソデカノールが主
成分である上層液はフラスコに戻しておく。次に蒸留で
過剰のイソデカノールを追い出し、淡黄色透明油310
gを得た。色相(ガードナー)は5であった。このもの
は、GPC分析より、テレフタル酸ジイソデシルエステ
ル98.5%、オリゴマー0.9%であることが分かっ
た。 評価結果を表1に示す。
イソデカノール388gを採り、テトラブチルチタネー
ト触媒0.55g添加し、窒素を吹き込みながら16時
間加熱攪拌した。この間、エチレングリコールが主成分
の留出分離管の下層液を抜き出し、イソデカノールが主
成分である上層液はフラスコに戻しておく。次に蒸留で
過剰のイソデカノールを追い出し、淡黄色透明油310
gを得た。色相(ガードナー)は5であった。このもの
は、GPC分析より、テレフタル酸ジイソデシルエステ
ル98.5%、オリゴマー0.9%であることが分かっ
た。 評価結果を表1に示す。
【0015】比較例1 テレフタル酸と2−エチルヘキシルアルコールから常法
に従い、テレフタル酸ジ2−ジエチルヘキシルエステル
を合成した(蒸留精製なし、純度 98.5%)。色相
(APHA)は275であった。評価結果を表1に示す。
に従い、テレフタル酸ジ2−ジエチルヘキシルエステル
を合成した(蒸留精製なし、純度 98.5%)。色相
(APHA)は275であった。評価結果を表1に示す。
【0016】比較例2 市販のDOP(主成分:フタル酸ジ2−エチルヘキシル
エステル)について同じように評価した。その結果を表
1に示す。
エステル)について同じように評価した。その結果を表
1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明のテレフタル酸ジエステルは、P
ETの再資源化を計ると共に実用性の高い潤滑剤および
可塑剤を提供する。
ETの再資源化を計ると共に実用性の高い潤滑剤および
可塑剤を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08K 5/12 C08K 5/12 4J029 C08L 101/16 C10G 1/10 C10G 1/10 C08L 101/00 Fターム(参考) 4F301 AA13 CA09 CA23 4H006 AA02 AA03 AB60 AC13 AC91 AD11 BA10 BA44 BB61 BC31 BT32 4H029 CA09 CA14 4H104 BB33A CB13A FA01 4J002 BB051 BB151 BC031 BD041 CF06 CG001 CK021 CM00 GM02 GN00 4J029 AA03 AB04 AB07 AC01 AE15 AE18 BA03 CB06A CB07A HA01 HB01 KH01
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートと常圧下沸
点170゜C以上の一価アルコールをトランスエステル化
させることを特徴とする、テレフタル酸ジエステルを主
成分とするエステル油の製造法。 - 【請求項2】 請求項1によるテレフタル酸ジエステル
を主成分とするエステル油を含有することを特徴とする
潤滑油組成物。 - 【請求項3】 請求項1によるテレフタル酸ジエステル
を主成分とするエステル油を含有することを特徴とする
可塑剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6463099A JP2000256274A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | テレフタル酸ジエステルの製造法およびその組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6463099A JP2000256274A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | テレフタル酸ジエステルの製造法およびその組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000256274A true JP2000256274A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13263790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6463099A Pending JP2000256274A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | テレフタル酸ジエステルの製造法およびその組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000256274A (ja) |
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2014182083A1 (ko) * | 2013-05-08 | 2014-11-13 | 주식회사 엘지화학 | 에스테르계 가소제의 제조방법 및 이로부터 제조된 에스테르계 가소제 |
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