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JP2000253481A - スピーカシステム - Google Patents

スピーカシステム

Info

Publication number
JP2000253481A
JP2000253481A JP11054666A JP5466699A JP2000253481A JP 2000253481 A JP2000253481 A JP 2000253481A JP 11054666 A JP11054666 A JP 11054666A JP 5466699 A JP5466699 A JP 5466699A JP 2000253481 A JP2000253481 A JP 2000253481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speaker
sound
woofer
tweeter
wall surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11054666A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuyoshi Takagi
強志 高木
Yuji Kubota
裕司 久保田
Takeshi Iwayama
健 岩山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toa Corp
Original Assignee
Toa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toa Corp filed Critical Toa Corp
Priority to JP11054666A priority Critical patent/JP2000253481A/ja
Priority to US09/515,949 priority patent/US6580801B1/en
Publication of JP2000253481A publication Critical patent/JP2000253481A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2201/00Details of transducers, loudspeakers or microphones covered by H04R1/00 but not provided for in any of its subgroups
    • H04R2201/02Details casings, cabinets or mounting therein for transducers covered by H04R1/02 but not provided for in any of its subgroups
    • H04R2201/021Transducers or their casings adapted for mounting in or to a wall or ceiling

Landscapes

  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカユニットから直接空間に放射される
音と、壁面による反射音と、により発生するピークディ
ップの影響を軽減する。 【解決手段】 ウーハ1及びツィータ2の各放射音と、
これら各放射音が一旦壁面100に突き当たってから反
射される反射音と、が干渉することにより、ピークディ
ップが発生する。このピークディップは、上記放射音と
反射音との位相差が小さいほど高い周波数において発生
し、聴感上、目立たなくなる。そこで、ウーハ1とツィ
ータ2とを、それぞれ壁面100に近接させることによ
り、上記放射音と反射音との位相差を小さくして、ピー
クディップの影響を軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のスピーカユ
ニットを有するスピーカシステムに関し、特に、壁面や
天井等の平面箇所に取り付けるのに適したスピーカシス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように複数のスピーカユニットを
有するスピーカシステムとして、従来、例えば図3に示
すような2ウェイ方式のものが知られている。同図に示
すように、これは、中低音用のスピーカユニット、即ち
ウーハ101と、中高音用のスピーカユニット、即ちツ
ィータ102と、を有するもので、これらウーハ101
とツィータ102とは、これらを収容する概略直方形の
仕切り箱(即ちエンクロージャ)103の一面(即ちバ
ッフル板)104に、それぞれの音波放射面を外方に露
出させた状態で、平面配置されている。
【0003】この2ウェイ方式のスピーカシステムを、
例えば壁面に取り付けて使用する場合、例えば図4に示
すように、ウーハ101とツィータ102とを縦一列に
並べ、かつ、それぞれの音波放射面を斜め下方に傾けた
状態で、壁面100の上方寄りの位置に取り付ける。こ
のようにすれば、図4(b)に示すように、このスピー
カシステムを正面側から見たときに、ウーハ101の音
波放射領域101aとツィータ102の音波放射領域1
02aとが重なって、これら各領域101a、102a
において、低音域から高音域までバランスの取れた高品
質の音を提供できる。
【0004】勿論、図5に示すように、ウーハ101と
ツィータ102とを横一列に並べてもよい。しかし、こ
の場合、スピーカシステムの左右方向において、ウーハ
101及びツィータ102それぞれからの音路の距離差
による時間遅延が生じる。このため、左右方向における
聴取位置によって音質が異なって聞こえることがある。
また、ウーハ101とツィータ102とのクロスオーバ
周波数付近においては、上記音路差から、左右方向のポ
ーラパターンが異なることがある。特に、スピーカシス
テムを壁面100に取り付けて使用する場合、左右方向
における特性変化は大きな問題となるので、このような
不都合を回避するために、上記図4のように、ウーハ1
01とツィータ102とを縦一列に並べるのが望まし
い。
【0005】ところで、上記のように、ウーハ101と
ツィータ102との各音波放射面を壁面100に対して
斜めに傾けた場合、各音波放射面から直接空間に放射さ
れる音と、一旦壁面100に突き当たってから空間に反
射される所謂反射音とが、互いに干渉して、ピークディ
ップ(位相干渉)が生じる。これについて、図6を参照
して説明する。
【0006】即ち、ウーハ101のみについて考える
と、図6(a)に示すように、空間には、ウーハ101
の音波放射面から直接放射される音101bと、一旦壁
面100に突き当たってから反射される反射音101c
とが、提供される。この場合、ウーハ101の直接放射
音101bと上記反射音101cとの位相差ΔTを半波
長(λ/2)とする周波数において、上記ピークディッ
プが発生する。これは、ウーハ101の音波放射面から
壁面100に向けて水平に引いた直線(一点鎖線)と、
上記反射音101cの軌跡を壁面100側に延長して引
いた直線(二点鎖線)と、が交差する位置に、ウーハ1
01の虚像101dが存在し、この虚像101dから上
記反射音101cが放射されるものと等価的に考えるこ
とができる。そして、実際のウーハ101の音波放射面
とその虚像101dの音波放射面との距離Dが、上記直
接放射音101bと反射音101cとの位相差ΔTに相
当する。従って、上記距離Dが大きいほど、直接放射音
101bと反射音101cとの位相差ΔTが大きくな
り、ピークディップの発生する周波数が低くなる。
【0007】一方、ツィータ102についても、図6
(b)に示すように、その音波放射面から直接放射され
る音102bと、一旦壁面100に突き当たってから反
射される反射音102cとが、空間に提供される。そし
て、この場合も、ツィータ102の音波放射面から壁面
100に向けて水平に引いた直線(一点鎖線)と、上記
反射音102cの軌跡を壁面100側に延長して引いた
直線(二点鎖線)と、が交差する位置に、ツィータ10
2の虚像102dが存在し、この虚像102dから上記
反射音102cが放射されるものと等価的に考えること
ができる。なお、上述したように、ツィータ102とウ
ーハ101とは、それぞれに共通のバッフル板104に
平面配置されているため、同図から明らかなように、ツ
ィータ102の音波放射面と壁面100との距離Lは、
ウーハ101のそれよりも大きくなる。従って、実際の
ツィータ102の音波放射面とその虚像102dの音波
放射面との距離D、即ち直接放射音102bと反射音1
02cとの位相差ΔTも、上記ウーハ101の場合より
も大きくなり、その分、より低い周波数において上記ピ
ークディップが発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、音は、周波数
が低いほど、指向性が鈍く、周囲への回り込みが大きい
という性質を有する。このため、上記のように低い周波
数帯においては、ウーハ101及びツィータ102から
それぞれ放射される音のうち、壁面100側に回り込ん
で反射される反射音101c、102cの音圧が大き
く、よって、この反射音101c、102cと上記直接
放射音101b、102bとで生じるピークディップの
音圧も大きい。従って、上記従来技術によれば、聴感
上、ピークディップが目立ち、聴取者に対して不快感を
与えてしまうという問題がある。これでは、聴取者に高
品質な音を提供するために、2ウェイ方式のスピーカシ
ステムを採用する意味が半減する。
【0009】そこで、本発明は、聴感上、上記ピークデ
ィップの目立たないスピーカシステムを実現することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、複数のス
ピーカユニットを有するスピーカシステムにおいて、上
記各スピーカユニットを、それぞれの後方部側を上記ス
ピーカシステムの或る一面、例えば壁面や天井等との取
付面に近接させた状態で略一列に配置すると共に、これ
ら各スピーカユニットの各中心軸が、これら各スピーカ
ユニットの並び方向に沿いかつ上記取付面に対して略垂
直を成す平面において、上記取付面と鋭角を成しかつ上
記平面に沿って略同じ方向に伸延する状態に設けたもの
である。
【0011】例えば、今、本請求項1に記載の発明のス
ピーカシステムを、壁面に取り付けたとする。この場
合、各スピーカユニットは、壁面に対して鋭角を成す斜
めの方向に向けて、音を放射する。この音の中には、一
旦壁面に突き当たってから空間に反射されるものもあ
る。従って、空間には、各スピーカユニットから直接放
射される音と、上記壁面で反射される反射音とが、互い
に干渉することにより、ピークディップが発生する。
【0012】ただし、本請求項1に記載の発明によれ
ば、各スピーカユニットは、それぞれ壁面に近接して設
けられている。従って、各スピーカユニットから直接空
間に放射される音と上記反射音との位相差は小さく、よ
って、その分、上記ピークディップの発生する周波数も
高くなる。
【0013】なお、本請求項1に記載の発明のスピーカ
システムを、壁面に対して略垂直な方向から見たとき、
各スピーカユニットは、それぞれの並びに沿う方向でか
つ略同じ方向に向けて音を放射する。従って、本請求項
1に記載の発明のスピーカシステムを、壁面に対して略
垂直な方向から見たときに、各スピーカユニットの各音
波放射領域が重なるので、この方向において、各スピー
カユニットの各放射音をバランス良く聴取することがで
きる。以上のことは、スピーカシステムを天井に取り付
けた場合も同様である。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明のスピーカシステムにおいて、上記各スピーカユ
ニットの上記或る一面に対する位置を固定したものであ
る。
【0015】本請求項2に記載の発明によれば、各スピ
ーカユニットと、上記或る一面、例えば壁面等との取付
面と、の相互の位置関係が、固定されている。従って、
本請求項2に記載の発明のスピーカシステムを壁面等に
取り付ける際に、各スピーカユニットの並び方向、即ち
スピーカシステムを壁面等に対して直角な方向から見た
ときの各スピーカユニットの向き、を任意としても、上
記請求項1に記載の発明と同様の作用を奏する。よっ
て、上記方向から見たときの各スピーカユニットの放射
方向を任意に設定できる。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明のスピーカシステムにおいて、それぞれのスピー
カユニットの放射音が、他のスピーカユニットの本体に
干渉しない状態に、上記各スピーカユニットをそれぞれ
間隔を隔てて配置したものである。
【0017】即ち、本請求項3に記載の発明のスピーカ
システムを、壁面に沿う方向でかつ各スピーカユニット
の並び方向に対して垂直な方向から見たとき、各スピー
カユニットは、壁面に対して鋭角を成す方向でかつ略同
じ方向に向けて音を放射する。従って、各スピーカユニ
ットの配置間隔が狭過ぎると、それぞれのスピーカユニ
ットの放射音が、他のスピーカユニットの本体に干渉し
て、その伝搬経路が遮られる。そこで、本請求項3に記
載の発明では、各スピーカユニットをそれぞれ間隔を隔
てて配置することによって、それぞれのスピーカユニッ
トの放射音が他のスピーカユニットの本体に干渉するこ
となく、各放射音の伝搬経路を確保できるようにしてい
る。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明のスピーカシステムにおいて、上記各スピーカユ
ニットが、それぞれ外形寸法の異なるものであって、任
意のスピーカユニットの中心軸が上記或る一面と鋭角を
成すことにより該任意のスピーカユニットの前方部側、
即ち音波放射面側が傾いている側に、該任意のスピーカ
ユニットよりも外形寸法の小さいスピーカユニットを配
置する状態に、上記各スピーカユニットを外形寸法順に
配置したものである。
【0019】なお、ここで言う各スピーカユニットの外
形寸法の差異とは、例えは、各スピーカユニットとし
て、ウーハやツィータ、またはスコーカ(中音用スピー
カユニット)を用いることに起因する例えば音波放射面
等の外形寸法の差異のことを言う。
【0020】例えば、今、任意のスピーカユニットの音
波放射面が傾いている側に、この任意のスピーカユニッ
トよりも外形寸法の大きい他のスピーカユニットを配置
するとする。この場合、任意のスピーカユニットの音波
放射面の前方側に、この任意のスピーカユニットよりも
外形寸法の大きい上記他のスピーカユニットという障害
物が存在することになる。従って、任意のスピーカユニ
ットの放射音が、上記他のスピーカユニットの本体に干
渉しないようにするためには、これら各スピーカユニッ
ト間の間隔を大きく空ける必要があり、その分、スピー
カシステム全体が大型化する。
【0021】これに対して、本請求項4に記載の発明の
ように、任意のスピーカユニットの音波放射面が傾いて
いる側に、この任意のスピーカユニットよりも外観寸法
の小さい他のスピーカユニットを配置すれば、任意のス
ピーカユニットの音波放射面を遮る上記障害物を小さく
することができる。従って、上記に比べて、各スピーカ
ユニット間の間隔を狭くでき、その分、スピーカシステ
ム全体を小型化できる。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明のスピーカシステムにおいて、上記或る一面が、
聴取方向を通る鉛直面と略平行な面と直交すると共に、
この或る一面と直交する面上に上記各スピーカユニット
を配置したものである。
【0023】例えば、今、本請求項5に記載の発明のス
ピーカシステムを、壁面に取り付けるとする。この場
合、スピーカシステムは、上記或る一面、例えば取付面
を壁面に沿わせ、かつ、各スピーカユニットを鉛直方向
に並べた状態で、取り付けられる。これにより、本請求
項5に記載のスピーカシステムを正面側から見たとき
に、各スピーカユニットの各音波放射領域が重なって、
各スピーカユニットの放射音をバランス良く聴取するこ
とができる。
【0024】一方、本請求項5に記載の発明のスピーカ
システムを、例えば天井面に取り付けるとする。この場
合、スピーカシステムは、その取付面を天井面に沿わ
せ、かつ、聴取方向を通る鉛直面と略平行な面上に各ス
ピーカユニットを並べた状態で、取り付けられる。従っ
て、本請求項5に記載のスピーカシステムを正面側(天
井面と対向する側)から見たときに、各スピーカユニッ
トの各音波放射領域が重なって、各スピーカユニットの
放射音をバランス良く聴取することができる。
【0025】また、本請求項5に記載の発明のスピーカ
システムを、例えば床面に取り付けるとする。この場
合、スピーカシステムは、その取付面を床面に沿わせ、
かつ、聴取方向を通る鉛直面と略平行な面上に各スピー
カユニットを並べた状態で、取り付けられる。従って、
本請求項5に記載のスピーカシステムを正面側(床面と
対向する側)から見たときに、各スピーカユニットの各
音波放射領域が重なって、各スピーカユニットの放射音
をバランス良く聴取することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係るスピーカシステムの
一実施の形態について、図1及び図2を参照して説明す
る。
【0027】図1に本実施の形態の概略構成を示す。同
図に示すように、本実施の形態のスピーカシステムは、
例えばコーン形のウーハ1と例えばドーム形のツィータ
2とを有する2ウェイ方式のものである。これらウーハ
1とツィータ2とは、概略円盤状のベース部3と、この
ベース部3の一面側を覆う概略ドーム状のカバー部4
と、から成るエンクロージャ5内に収容されている。
【0028】ベース部3は、その他面側を壁面100に
対向させた状態で、例えば図示しないネジにより概略円
盤状の取付具6を介して壁面100に固定される。この
ベース部3の周縁部には、それぞれ3つのネジ穴31、
31、31が等間隔に設けられている。
【0029】一方、カバー部4の周縁部にも、上記ベー
ス部3の各ネジ穴31、31、31と対向する3つの貫
通孔41、41、41が設けられており、これら各貫通
孔41、41、41を介して、図示しないネジを上記各
ネジ穴31、31、31に螺着することにより、カバー
部4とベース部3とが結合される。そして、このカバー
部4の内側に、上記ウーハ1とツィータ2とが固定され
ており、このカバー部4をベース部3に結合させること
によって、上記ウーハ1とツィータ2とが、それぞれ次
のような位置関係を形成する。
【0030】即ち、ウーハ1とツィータ2とは、それぞ
れの後方部側(音波放射面とは反対の側)をベース部3
に近接させた状態、換言すれば壁面100に近接させた
状態で、例えば縦一列に配置される。これと同時に、ウ
ーハ1とツィータ2とは、それぞれの並び方向(縦方
向)に沿いかつ壁面100に対して略垂直を成す平面に
おいて、それぞれの中心軸11、21が壁面100と鋭
角θを成しかつ上記平面に沿って同じ方向に伸延する状
態に、壁面100に対して斜めに傾けて設けられてい
る。なお、ベース部3の上記壁面100と接触する側の
面(他面)が、特許請求の範囲に記載の或る一面に対応
する。そして、本実施の形態では、上記傾斜角θをθ=
40度としている。
【0031】従って、本実施の形態のスピーカシステム
によれば、これを図1(a)に示すように正面から見た
とき、ウーハ1とツィータ2とは、それぞれ下方向に向
けて音を放射する。よって、この方向においては、ウー
ハ1から放射される中低音域の音と、ツィータ2から放
射される中高音域の音とを、バランス良く聴取すること
ができる。
【0032】一方、本実施の形態のスピーカシステム
を、図1(b)に示すように側面から見たとき、ウーハ
1とツィータ2とは、それぞれ壁面100に対して上記
傾斜角θを成す方向に向けて音を放射する。ここで、ウ
ーハ1とツィータ2との配置間隔Sが狭過ぎると、ウー
ハ1の放射音が、ツィータ2の本体若しくはこれに関連
する筐体等に干渉して、その伝搬経路が遮られる。従っ
て、本実施の形態では、ウーハ1の放射音の伝搬経路が
上記ツィータ2本体等によって遮られない程度に、これ
らウーハ1とツィータ2との間隔Sを十分大きく設けて
いる。
【0033】更に、本実施の形態では、外形寸法の大き
いウーハ1を、このウーハ1よりも外形寸法の小さいツ
ィータ2の後方側に配置している。ここで、もし、ツィ
ータ2をウーハ1の後方側に配置するとすれば、ツィー
タ2の放射音の伝搬経路がウーハ1本体によって大きく
遮られてしまう。これを回避するには、ウーハ1とツィ
ータ2との間隔Sを大きく取る必要があり、この場合、
スピーカシステム全体が大型化してしまう。これに対し
て、本実施の形態のように、ウーハ1をツィータ2の後
方側に配置すれば、ウーハ1にとって、外形寸法の小さ
いツィータ2は余り大きい障害物とはならない。よっ
て、これらウーハ1とツィータ2との間隔Sを小さくで
き、その分、スピーカシステム全体を小型化できる。
【0034】なお、ウーハ1とツィータ2とを前後方向
にずらして配置することにより、それぞれから放射され
る音波の波面がずれることになる。このような場合、ウ
ーハ1とツィータとの間隔Sに応じた時間だけ、ウーハ
1よりも前方にあるツィータ2に供給する電気音響信号
を遅延させれば、各放射音の波面を揃えることができ
る。
【0035】上記のようなウーハ1とツィータ2との位
置関係を実現するために、カバー部4には、その内側に
窪んだ窪み部42が設けられており、この窪み部42の
内側に、上記ウーハ1とツィータ2とがそれぞれ固定さ
れている。そして、これらウーハ1とツィータ2との各
音波放射面を外部に露出させるために、窪み部42に
は、ウーハ1とツィータ2との各音波放射面の寸法、即
ち各口径に応じた寸法の円形の貫通孔43、44が設け
られている。
【0036】なお、図示しないが、ベース部3には、そ
の一面側から他面側に貫通する貫通孔が設けられてい
る。そして、この貫通孔と、上述した取付具6の略中央
に設けられた貫通孔61と、壁面100に設けられた貫
通孔110と、を介して、図示しない増幅器等からウー
ハ1及びツィータ2に電気音響信号を供給するための線
路(図示せず)が配線される。また、図1(b)におい
て、カバー部4全体を覆う状態に設けられている概略半
円状の点線7で示すものは、ウーハ1及びツィータ2を
含むこのスピーカシステムを防禦するためのパンチング
ネットである。
【0037】ところで、本実施の形態のスピーカシステ
ムにおいても、ウーハ1とツィータ2から直接空間に放
射される音と、一旦壁面100に突き当たってから空間
に反射される反射音とが、互いに干渉することにより、
上述したピークディップが発生する。これについて、図
2を参照して説明する。
【0038】例えば、今、ウーハ1のみについて考え
る。この場合、図2(a)に示すように、空間には、ウ
ーハ1から直接放射される音1aと、一旦壁面100に
突き当たってから反射される反射音1bとが、提供され
る。そして、このとき、ウーハ1の直接放射音1aと上
記反射音1bとの位相差ΔTを半波長(λ/2)とする
周波数において、上記ピークディップが発生する。これ
は、上述した図6の場合と同様に、ウーハ1の音波放射
面から壁面100に向けて水平に引いた直線(一点鎖
線)と、上記反射音1bの軌跡を壁面100側に延長し
て引いた直線(二点鎖線)と、が交差する位置に、ウー
ハ1の虚像1cが存在し、この虚像1cから上記反射音
1bが放射されるものと等価的に考えることができる。
そして、実際のウーハ1の音波放射面とその虚像1cの
音波放射面との距離Dが、上記直接放射音1aと反射音
1bとの位相差ΔTに相当する。
【0039】ここで、本実施の形態においては、ウーハ
1を壁面100に近接して設けている(例えば、ウーハ
1の口径が約92mmであるとき、このウーハ1の音波
放射面と壁面100との距離LをL≒65mmと非常に
短く設定している。)ので、同図から明らかなように、
上記距離Dが非常に短くなる。従って、ピークディップ
が発生する周波数は、上述した従来技術の場合よりも高
くなる。このように高い周波数帯においては、ウーハ1
から放射される音のうち、壁面100に回り込んで反射
される反射音1bの音圧が小さいので、この反射音1b
と上記直接放射音aとで生じるピークディップの音圧も
小さい。従って、上記のようにピークディップの発生す
る周波数を高くすることによって、聴感上、ピークディ
ップが目立たないようにすることができ、聴取者に対し
て不快感を与えるのを防止できる。
【0040】一方、ツィータ2についても、図2(b)
に示すように、その音波放射面から直接空間に放射され
る音2aと、一旦壁面100に突き当たってから反射さ
れる反射音2bとが、空間に提供される。そして、上記
と同様に、ツィータ2の音波放射面から壁面100に向
けて水平に引いた直線(一点鎖線)と、上記反射音2b
の軌跡を壁面100側に延長して引いた直線(二点鎖
線)と、が交差する位置に、ツィータ2の虚像102c
が存在し、この虚像2cから上記反射音2bが放射され
るものと等価的に考えることができる。
【0041】勿論、ツィータ2も、壁面100に近接し
て設けている(例えば、ツィータ2のの口径が約23m
mであるとき、このツィータ2の音波放射面と壁面10
0との距離LをL≒34mmと非常に短く設定してい
る。)ので、同図から明らかなように、ツィータ2とそ
の虚像2cとの各音波放射面間の距離Dが非常に短くな
る。従って、ツィータ2の放射音によって発生するピー
クディップの周波数も高くなり、このピークディップが
聴感上目立つのを防止できる。
【0042】そして、ウーハ1とツィータ2とは、それ
ぞれカバー部4を介してベース部3に固定された構造と
なっている。従って、このベース部3を上記取付具6を
介して壁面100に取り付ける際、ウーハ1とツィータ
2との並び方向、即ち本実施の形態のスピーカシステム
を正面から見たときのウーハ1とツィータ2との向きを
任意としても、上記効果が得られる。よって、上記従来
技術における問題点を気にすることなく、正面から見た
ときのウーハ1とツィータ2との音の放射方向を任意に
設定できる。
【0043】なお、本実施の形態では、スピーカシステ
ムを壁面100に取り付ける場合について説明したが、
壁面100以外の例えば天井等に設けてもよい。また、
ウーハ1とツィータ2とを有する2ウェイ方式のスピー
カシステムについて説明したが、これに限らず、スコー
カを有する3ウェイ方式のスピーカシステムにも、本発
明を応用できる。そして、上記ウーハ1及びツィータ2
として、それぞれコーン形及びドーム形のスピーカユニ
ットを用いたが、これ以外のものを用いてもよい。ま
た、これらウーハ1とツィータ2との壁面100に対す
る傾き角θを、θ=40度としたが、鋭角であれば、こ
れ以外の角度でもよい。
【0044】更に、本実施の形態のスピーカシステムを
壁面100に取り付ける際、ベース部3を(取付具6を
介して)壁面100に取り付けるように構成したが、こ
れに限らない。例えば、ベース部3(及び取付具6)を
設けずに、カバー部4を直接壁面100に取り付けるよ
う構成してもよい。この場合、ベース部3に代わって、
壁面100が、エンクロージャ5の一部(背面)を形成
し、この部分が、特許請求の範囲に記載の或る一面に対
応する。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、各スピ
ーカユニットから直接空間に放射される音と、壁面等で
反射される反射音と、が干渉することにより発生するピ
ークディップの周波数を高くすることができる。このよ
うに高い周波数帯においては、各スピーカユニットから
壁面等に回り込んで反射される上記反射音の音圧が小さ
いので、ピークディップの音圧も小さい。よって、聴感
上、ピークディップが目立つのを防止できるという効果
がある。そして、各スピーカユニットとして、例えばウ
ーハとツィータ、若しくはウーハとスコーカとツィータ
とを用いた場合に、これら各スピーカユニットの性能を
十分に発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の概略構成を示す図で、
(a)は、正面図、(b)は、(a)におけるA−A端
面図である。
【図2】同実施の形態における各スピーカユニットの音
の伝搬経路を示す図で、(a)は、ウーハについての
図、(b)は、ツィータについての図である。
【図3】従来の2ウェイ方式のスピーカシステムの概略
構成図で、(a)は、斜視図、(b)は、縦中央端面図
である。
【図4】図3の2ウェイ方式のスピーカシステムを壁面
に取り付けた状態を示す図で、(a)は、側面から見た
図、(b)は、正面から見た図である。
【図5】図4とは別の形態でスピーカシステムを壁面に
取り付けた状態を示す正面図である。
【図6】図5における各スピーカユニットの音の伝搬経
路を示す図で、(a)は、ウーハについての図、(b)
は、ツィータについての図である。
【符号の説明】
1 ウーハ 2 ツィータ 3 ベース部 11、21 中心軸 100 壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩山 健 兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目2番1 号 ティーオーエー株式会社内 Fターム(参考) 5D018 AD14 AD27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスピーカユニットを有するスピー
    カシステムにおいて、上記各スピーカユニットを、それ
    ぞれの後方部側を上記スピーカシステムの或る一面に近
    接させた状態で略一列に配置すると共に、これら各スピ
    ーカユニットの各中心軸が、これら各スピーカユニット
    の並び方向に沿いかつ上記或る一面に対して略垂直を成
    す平面において、上記或る一面と鋭角を成しかつ上記平
    面に沿って略同じ方向に伸延する状態に設けたスピーカ
    システム。
  2. 【請求項2】 上記各スピーカユニットの上記或る一面
    に対する位置を固定した請求項1に記載のスピーカシス
    テム。
  3. 【請求項3】 それぞれのスピーカユニットの放射音
    が、他のスピーカユニットの本体に干渉しない状態に、
    上記各スピーカユニットをそれぞれ間隔を隔てて配置し
    た請求項1に記載のスピーカシステム。
  4. 【請求項4】 上記各スピーカユニットが、それぞれ外
    形寸法の異なるものであって、任意のスピーカユニット
    の中心軸が上記或る一面と鋭角を成すことにより該任意
    のスピーカユニットの前方部側が偏る側に、該任意のス
    ピーカユニットよりも外形寸法の小さいスピーカユニッ
    トを配置する状態に、上記各スピーカユニットを外形寸
    法順に配置した請求項3に記載のスピーカシステム。
  5. 【請求項5】 上記或る一面が、聴取方向を通る鉛直面
    と略平行な面と直交すると共に、この或る一面と直交す
    る面上に上記各スピーカユニットを配置した請求項1に
    記載のスピーカシステム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010178378A (ja) * 2010-04-09 2010-08-12 Onkyo Corp Tvラック
JP2011515058A (ja) * 2008-03-13 2011-05-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ スピーカアレイ及びスピーカアレイに関する駆動装置構成

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JP2011515058A (ja) * 2008-03-13 2011-05-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ スピーカアレイ及びスピーカアレイに関する駆動装置構成
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