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JP2000241629A - 光配線盤 - Google Patents

光配線盤

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Publication number
JP2000241629A
JP2000241629A JP11042384A JP4238499A JP2000241629A JP 2000241629 A JP2000241629 A JP 2000241629A JP 11042384 A JP11042384 A JP 11042384A JP 4238499 A JP4238499 A JP 4238499A JP 2000241629 A JP2000241629 A JP 2000241629A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
optical
side optical
cable
extra length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11042384A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikimasa Shindou
幹正 進藤
Hideo Hirao
秀夫 平尾
Kiyoshi Sato
清 佐藤
Kunihiko Jinbo
邦彦 神保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP11042384A priority Critical patent/JP2000241629A/ja
Publication of JP2000241629A publication Critical patent/JP2000241629A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の光配線盤にあっては、切替接続等の作
業に伴う光ファイバの移動に手間が掛かるため、これを
改善できる技術の開発が求められていた。 【解決手段】 ケーブル側光ファイバ26をコネクタ接
続可能に成端した端部29aが配列される成端部28
と、先端がコネクタ接続可能に成端された装置側光ファ
イバ33が引き込まれる装置側導入部32、62との間
に亘って配線される装置側光ファイバ33の途中が配線
される余長吸収部34を備え、この余長吸収部34内に
て、前記装置側光ファイバ33が、配線ルート可変に配
線されることで、この装置側光ファイバ33の余長が吸
収されるようになっている光配線盤20を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ケーブル側の複
数本のケーブル側光ファイバを、伝送装置側の装置側光
ファイバと切替可能に接続する光配線盤に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来例の光配線盤を示す正面
図である。図10中符号1は函体であり、複数本の光ケ
ーブル2が上部あるいは下部から引き込まれている。こ
れら光ケーブル2としては、伝送装置と接続されたもの
と、外線光ケーブル側のものとがある。これら光ケーブ
ル2は前記函体1の側板10に沿って配設し、函体1下
部の分岐部4aにてケーブルクランプ4bやテンション
メンバクランプ4cによって固定し、口出して光ファイ
バ心線3aを引き出している。これら光ファイバ心線3
aは函体1下部の融着部トレー収納部T1に引き込み、
該融着部トレー収納部T1内に設けられたスライドユニ
ット12内に多段に積層・収納された引き出し式の融着
部トレー6、6…へ振り分けて収納している。各融着部
トレー6、6…では、前記光ファイバ心線3aと分岐接
続用のファンアウトコード3bの分岐されていない一端
とを図示しない融着接続補強部を介して接続している。
【0003】前記ファンアウトコード3bは前記融着部
トレー収納部T1の上側に設置したセンタートレー9を
介して上側に引き出し、さらに該ファンアウトコード3
bの分岐された他端は前記センタートレー9の上側に設
置した分岐接続トレー収納部T2内に多段に積層された
引き出し式の各分岐接続トレー8、8…内に図中左側か
ら導入し、右側から分岐接続トレー8に導入されたジャ
ンパコードj(光コード)と図示しない光コネクタを介
して接続切替可能に接続している。前記分岐接続トレー
8、8…は、函体1の背面板11から突設されたガイド
棒15にガイドされて前後方向(図10紙面奥行き方
向)に引き出し/収納可能になっている。ジャンパコー
ドjは、二つの分岐接続トレー8、8間に配線され、分
岐接続トレー8内にてファンアウトコード3bの分岐さ
れた他端と接続することで、目的の光線路同士を接続す
る。ジャンパコードjの余長は、分岐接続トレー収納部
T2内のトレー8内に収納されるか、あるいは函体1側
面の支持具4(コードクランプ)を利用して、下方へ垂
らした部分を上方へ折り返すようにして湾曲配線して吸
収される。ジャンパコードjの両端を、それぞれ分岐接
続トレー8内にて、ファンアウトコード3bとを接続す
ると、伝送装置側と外線光ケーブル側の光線路とがジャ
ンパコードjを介して接続される。また、分岐接続トレ
ー8内では、函体1の上部および下部に配置された渡配
線収納トレー9a、9bから函体1内に導入された渡配
線3d(光コード)と、ファンアウトコード3bとを接
続する場合もある。
【0004】図11は、対応心数を増大した光配線盤の
一例を示す正面図である。この光配線盤は、線路側の光
ケーブル16から引き出した光ファイバ16aを接続可
能に成端する線路側架体17と、伝送装置側のコネクタ
成端された光ファイバ18を接続可能に成端する装置側
架体19と、前記線路側架体17と装置側架体19との
間に配線されるジャンパコードjを収納する中継架体C
とを備える。線路側架体17は融着部トレー収納部18
aと分岐接続トレー収納部18bとを備え、装置側架体
19は分岐接続トレー収納部19bを備え、ジャンパコ
ードjは両架体17、19の分岐接続トレー収納部18
b、19b間に配線され、線路側の光ファイバ16aと
伝送装置側の光ファイバ18との間を切替可能に接続す
る。図11中、符号19c、19dは、余長収納棚であ
り、いずれも、ジャンパコードjの余長を、小さい湾曲
半径で巻き取るようにして収納する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10およ
び図11の光配線盤では、いずれも、光ケーブル2、1
6側の光ファイバ3a、16aと、伝送装置側の光ファ
イバ3a、18との間の接続に、ジャンパコードjが介
在する。このため、接続点の増加による接続損失の増大
や、部品点数の増大、ジャンパコードjの余長を収納す
るためのスペースの確保による光配線盤の大型化といっ
た不満があった。また、ジャンパコードjが介在されて
いると、接続時の光ファイバの対照が複雑になり、接続
作業に手間がかかるといった問題もある。特に、切替接
続時では、ジャンパコードjの配線ルートの変更を伴う
ことがあるため、ジャンパコードjの余長処理をも含め
て、作業性に問題があった。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、(1)ジャンパコードの使用を省略することがで
き、これにより、接続点の減少や、小型化、高密度化、
低コスト化、接続作業性の向上を実現できる、(2)装
置側光ファイバの余長を、余長吸収部での配線ルートに
より吸収する構造により、この装置側光ファイバの、取
り出し、再収納、移動が容易である光配線盤を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、以下の構成を採用した。すなわち、本発明
では、光ケーブル側の複数本のケーブル側光ファイバ
を、伝送装置側の装置側光ファイバと切替可能に接続す
る光配線盤であって、前記ケーブル側光ファイバをコネ
クタ接続可能に成端した端部が配列される成端部と、先
端がコネクタ接続可能に成端された前記装置側光ファイ
バが引き込まれる装置側導入部と、前記装置側導入部か
ら前記成端部に亘って配線される前記装置側光ファイバ
の途中が、配線ルート可変に配線されることで、この装
置側光ファイバの余長を吸収する余長吸収部とを備える
ことを特徴とする光配線盤を前記課題の解決手段とし
た。請求項2記載の発明は、請求項1記載の光配線盤に
おいて、前記余長吸収部が、装置側光ファイバを取り出
し可能にクランプする一対のクランプ部と、このクラン
プ部間にて上下に多段に配置され、前記装置側光ファイ
バが引っ掛けられるようにして湾曲配線されるRガイド
とを備えてなる余長吸収棚であることを特徴とする。請
求項3記載の発明は、請求項1または2記載の光配線盤
において、前記装置側導入部から導入された装置側光フ
ァイバの内、何処にも接続されていない未接続のもの
が、前記余長吸収部を経由して引き込まれ、そのコネク
タ接続可能に成端された先端を収納する未接続処理ユニ
ットを備えることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、装置側光ファイバを、
装置側導入部から成端部にまで引き込み、ケーブル側光
ファイバに対して直接、切替可能にコネクタ接続する。
装置側光ファイバとケーブル側光ファイバとの間の切替
接続は、ケーブル側光ファイバを成端した端部に対す
る、装置側光ファイバの接続を切り替えることによりな
される。したがって、この光配線盤では、ジャンパコー
ドは不要である。装置側光ファイバは、装置側導入部か
ら成端部までの配線ルートにより、余長が吸収され、さ
らに、余長吸収部内での配線により、残りの余長が吸収
される。余長吸収部は、装置側導入部から成端部までの
装置側光ファイバの配線ルートを遠回りにする位置に設
けても良く、これにより、装置側光ファイバは、余長吸
収部を経由させて配線するだけで、余長を吸収すること
ができる。余長吸収部内では、装置側光ファイバを小さ
い湾曲半径で巻き取るようにして収納するのでは無く、
あくまでも、内部への装置側光ファイバの配線により余
長を吸収する。したがって、余長吸収部内では、装置側
光ファイバは、光信号伝送性能に影響を与えないR30
に近い比較的小さい湾曲半径(但し、R30以上)で連
続的に湾曲されることは無く、局所的にR30に近い湾
曲半径で湾曲される箇所が存在しても、その湾曲半径を
以て連続して湾曲される訳では無く、全体としては緩や
かに配線される。このように、余長吸収部では、装置側
光ファイバの配線によって、その余長を吸収できるの
で、装置側光ファイバを小さい湾曲半径で巻き取るよう
にして収納した場合に比べて、余長処理作業が容易であ
り、目的の装置側光ファイバの取り出しも容易である。
【0009】余長吸収部の具体的構成としては、例えば
請求項2記載の構成が採用される。請求項2記載の発明
では、余長吸収棚の一対のクランプ部間にて装置側光フ
ァイバを湾曲配線することで、余長吸収量を調整でき
る。このとき、上下に多段に配置されたRガイドを選択
使用すると、装置側光ファイバを効率良く湾曲配線する
ことができ、しかも、湾曲状態を安定に維持できる。請
求項3記載の発明では、成端部等に対して未接続の装置
側光ファイバは、未接続処理ユニットまで配線すること
で、その余長の多くが吸収されるため、未接続処理ユニ
ットでは、未接続の装置側光ファイバの先端のみを収納
する。したがって、未接続処理ユニットは、容量確保の
必要が少なく、大型化の必要が無い。また、この未接続
処理ユニットでは、装置側光ファイバを、取り出し容易
なように収納することが、より好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図面を参照して説明する。 (第1実施例)図1(a)、(b)および図2は、本発
明の第1実施例の光配線盤20を示す図であって、図1
(a)は正面図、図1(b)は図1(a)のA−A線断
面矢視図、図2はこの光配線盤20の背面図(但し、図
2は、図1に比べて拡大して表示している)である。こ
れら図において、この光配線盤20は、成端架体21
と、装置側架体22と、これら両架体21、22の中間
に配置された中継架体23とを備えて構成されている。
中継架体23の背面側(図1(a)紙面奥行き側、図2
紙面手前側)に引き込まれた外線側の光ケーブル24
は、中継架体23上部のケーブル導入部25に固定部品
(図示せず)により固定され、この光ケーブル24端末
から引き出されたケーブル側光ファイバ26は、同じく
中継架体23背面側にて前記ケーブル導入部25の下方
に設けられている余長収納部27内に垂らすようにし
て、余長が湾曲収納される。ケーブル側光ファイバ26
先端は、成端架体21背面側から、この成端架体21内
に多段に設けられた成端部28の内の目的のものに引き
込まれ、この成端部28内に複数収納された成端モジュ
ール29に内蔵のモジュール側光ファイバ(図示せず)
と接続される。ケーブル側光ファイバ26の余長は、各
成端部28毎に設けられた余長収納ボックス30内にも
収納され、目的の成端モジュール29までの配線長が調
整される。この余長収納ボックス30は、上方開口され
ているため、余長の収納や、取り出しの作業性に優れて
いる。
【0011】図3は成端モジュール29を示す側面図で
ある。図1(a)、図2、図3に示すように、成端モジ
ュール29は、外観薄板状のケースであり、成端部28
に横並びに多数配列収納されている。各成端部28で
は、成端架体21正面側(図1(a)紙面手前側、図3
中右側)に、各成端モジュール29端部に取り付けられ
た光コネクタアダプタ29aが配列される。光コネクタ
アダプタ29aは、多連であり、それぞれ、モジュール
側光ファイバを介してケーブル側光ファイバ26と接続
されることで、ケーブル側光ファイバ26をコネクタ接
続可能に成端した端部に相当する。
【0012】ケーブル側光ファイバ26としては、主と
して単心あるいは多心の光ファイバ心線が採用され、単
心あるいは多心の光コード等も採用可能である。また、
ケーブル側光ファイバ26は、余長収納ボックス30に
到達するまでは、スパイラルチューブ等により補強した
上、中継架体23内に引き回すことが普通である。予め
コネクタ成端されていないケーブル側光ファイバ26
は、モジュール側光ファイバと融着接続し、予めコネク
タ成端されているケーブル側光ファイバ26は、モジュ
ール側光ファイバの予めコネクタ成端された端部にコネ
クタ接続する。多心のケーブル側光ファイバ26は、分
岐接続用のモジュール側光ファイバの多心端部と接続し
て、このモジュール側光ファイバを介して単心分岐し
て、光コネクタアダプタ29aと接続する。これにより
ケーブル側光ファイバ26先端が、光コネクタアダプタ
29aによってコネクタ接続可能に成端される。ケーブ
ル側光ファイバ26やモジュール側光ファイバに取り付
けられる光コネクタとしては、例えば、単心用では、J
IS C 5973に制定されるSC形光コネクタ(Si
ngle fiber Coupling optical fiber connector)等、
多心用では、JIS C 5981に制定されるMT形
光コネクタ(Mecanically Transferable)等が採用され
る。
【0013】一方、図1に示すように、装置側架体22
では、伝送装置と接続された局内光ケーブルである装置
側光ケーブル31が、当該装置側架体22上部に設けら
れた装置側導入部32に導入され、固定用治具49c
(図1(b)参照)により固定される。この装置側光ケ
ーブル31端末から引き出された装置側光ファイバ33
は、単心光コードであることが一般的であり、装置側導
入部32の受け棚32aから装置側架体22の側壁部2
2a内面側に沿って確保した湾曲収納部22bへ引き落
とされ、そこから、装置側架体22下部にて上下に多段
に設けられた余長吸収棚34を経由して、中継架体23
正面側の配線部23aに引き込まれ、さらに、成端架体
21正面側から目的の成端部28に引き込まれ、図3に
示すように、光コネクタ35によってコネクタ成端され
た先端が、光コネクタアダプタ29aに切替可能に接続
されるようになっている。図1に示すように、中継架体
配線部23a内では、接続先の成端部28と余長吸収棚
34との間にて、装置側光ファイバ33に確保した余長
33aを、下方へ垂らすようにして配線することで湾曲
吸収する。図3中、符号28aは、成端モジュール29
に接続される装置側光ファイバ33を収納する光ファイ
バ収納樋、28bはコードサドルである。
【0014】装置側光ケーブル24および装置側光ファ
イバ33は、いずれも、請求項1記載の装置側光ファイ
バに相当する。装置側光ファイバ33は、光コードであ
るから、装置側導入部32から成端部28に亘って、自
由に湾曲させつつ配線することができ、また、光コネク
タアダプタ29aに対する切替接続を行っても、傷める
心配が無い。装置側光ファイバ33先端の光コネクタ3
5や光コネクタアダプタ29aとしては、SC形光コネ
クタが採用される。なお、これら光コネクタ35、光コ
ネクタアダプタ29aとしては、多心では、着脱の簡便
なプッシュオン形のものを採用することが好ましく、例
えば、JIS C 5982に制定されるMPO形光コ
ネクタ(Multifiber Push On)等が採用される。これに
より、多心の装置側光ファイバ33の採用が可能とな
り、多心化、高密度化に寄与する。
【0015】ところで、装置側光ケーブル31から引き
出された各装置側光ファイバ33の長さは一定であるこ
とが多い。接続先である、成端架体21内の成端部28
の位置の違い(高さ)や、各成端部28における成端モ
ジュール29の収納位置の違い(水平方向の位置。すな
わち中継架体23からの距離)によって、装置側光ファ
イバ33に余長33aの変化が生じる。そこで、この光
配線盤20では、例えば、成端部28毎に、装置側光フ
ァイバ33を経由させる余長吸収棚34を割り振り、さ
らに、前述の中継架体配線部23a内での湾曲配線と、
余長吸収棚34内での配線ルートとによって、装置側光
ファイバ33の余長を吸収している。中継架体配線部2
3a内では、余長33aを中継架体23下端にまで垂ら
して上方へターンさせると、中継架体配線部23a内で
の余長33aの吸収量を増大できるから、より多くの余
長33aが発生する装置側光ファイバ33については、
より上段の余長吸収棚34を選択使用することが好まし
い。
【0016】図4は、余長吸収棚34を示す斜視図であ
る。図4において、この余長吸収棚34は、斜めに傾斜
して設けられた底板34aと、この底板34a上に設け
られ、装置側光ファイバ33を取り出し可能にクランプ
する一対のクランプ部34bと、このクランプ部34b
間にて、前記底板34a上に上下に多段(図4中では、
3段)に配置して取り付けられ、前記装置側光ファイバ
33が上から引っ掛けられるようにして湾曲配線される
Rガイド34cとを備えて構成されている。クランプ部
34bは、ゴムやスポンジ等の弾力性を有する素材から
なり、複数形成されたスリット34dに装置側光ファイ
バ33を取り出し可能に挟み込んでクランプする。この
余長吸収棚34では、装置側光ファイバ33を、一対の
クランプ部34b間に直線状に引き通すようにした場合
に比べて、Rガイド34cを経由させた場合は、湾曲部
33bが形成されるため、装置側光ファイバ33の配線
長が長くなり、これにより、装置側光ファイバ33に生
じる余長を吸収できる。この余長吸収棚34では、より
上段のRガイド34cを選択使用することが、装置側光
ファイバ33に形成する湾曲部33bが大きくなるの
で、余長吸収量を増大できることは、言うまでもない。
さらに、複数のRガイド34cの間を、例えばS字に湾
曲させて配線して、余長吸収量を、一層増大させること
も可能である。各Rガイド34cは、いずれも半割り円
柱状であり、装置側光ファイバ33は、前記Rガイド3
4cの、底板34aの傾斜上側に向けられた湾曲面に引
っ掛けられて規定以上の十分な湾曲半径が確保されるこ
とは言うまでも無い。
【0017】なお、余長吸収棚の構造としては、図4に
示したものに限定されず、このユニット内での装置側光
ファイバ33の配線ルートが変更されるだけで、余長吸
収量を簡単に調整できる構造のものであれば、他の構成
であっても良い。また、図4に示した余長吸収棚34の
ように、上方が開放され、光ファイバ(光コード)の配
線、取り出しが容易な構造であることが好ましい。余長
吸収棚34は、成端部28毎に割り振って使用すること
に限定されず、割り振りに該当しない成端部28に接続
される装置側光ファイバ33を配線することも可能であ
る。成端部28毎の割り振りでは無く、単純に装置側光
ファイバに生じる余長量に対応して、余長吸収棚を選択
使用することも可能である。
【0018】図1に示すように、さらに、この光配線盤
20では、装置側光ファイバ33の余長を、湾曲収納部
22b内に引き落とした装置側光ファイバ33の上方へ
のターン位置によって吸収することもできる。すなわ
ち、装置側導入部32の受け棚32aから装置側架体2
2の側壁部22a内面側に沿って引き落とすようにして
配線された装置側光ファイバ33の上方へのターンによ
って生じる下端湾曲部33cの位置が、当該装置側光フ
ァイバ33を引き込む余長吸収棚34の近傍であれば、
湾曲収納部22bにおける余長吸収量は少なく、目的の
余長吸収棚34よりも下方である程、湾曲収納部22b
における余長吸収量は増大する。装置側光ファイバ33
の吸収すべき余長33a量が特に多い場合には、この湾
曲収納部22bでの吸収をも利用可能である。なお、図
1中、装置側架体側壁部22aから複数突設されたコー
ドガイド22c、22dは、装置側光ファイバ33の無
用な浮動を抑えるとともに、多数の装置側光ファイバ3
3を、余長吸収棚34毎に整理する機能等をも有する。
【0019】成端架体21の下部には、成端部28等、
何処にも接続されていない、未接続の装置側光ファイバ
33先端を収納する未接続処理ユニット36が設けられ
ている。この未接続処理ユニット36は、装置側架体2
2の装置側導入部32から離間して設けられ、未接続の
装置側光ファイバ33は、装置側導入部32から、最下
段の余長吸収棚34を経由し、中継架体23下部を通っ
て、未接続処理ユニット36に到達するので、未接続処
理ユニット36に到達するまでの間に、装置側導入部3
2から成端架体21までの配線長が吸収され、その残り
のみが、未接続処理ユニット36内にて吸収される。し
たがって、未接続処理ユニット36は、装置側光ファイ
バ33の収納容量を大きく確保する必要は無く、小型に
形成することができる。また、未接続処理ユニット36
から引き出した装置側光ファイバ33を、成端部28に
対して接続する場合は、成端架体21までの配線が完了
しているから、目的の成端部28への引き込み等(場合
によっては、経由させる余長吸収棚34の変更を含む)
を行うのみで、簡単に使用することができる。逆に、成
端部28への接続を解除して、新たに使用待機状態とな
った装置側光ファイバ33についても、成端架体21内
にて先端部を移動して未接続処理ユニット36に収納す
るだけで、簡単に処理することができる。未接続の装置
側光ファイバ33の余長が過剰である場合は、余長吸収
棚34内の配線ルートや、より上段の余長吸収棚34を
選択、経由させることで、過剰分を吸収処理できる。未
接続の装置側光ファイバ33の余長が極端に短い場合
は、余長吸収棚34を経由させない処理方法も採用可能
であることは言うまでも無い。
【0020】図5(a)、(b)、(c)は、未接続処
理ユニット36を示す図であり、図5(a)は平面図、
図5(b)は正面図、図5(c)は側面図である。図5
(a)、(b)、(c)に示すように、この未接続処理
ユニット36は、接続待機状態の装置側光ファイバ33
を収納する樋状の光ファイバ収納部36aと、この光フ
ァイバ収納部36aの上方にて、互いに間隔を空けて横
並びに複数連設されたRガイド36bと、これらRガイ
ド36bの上方にて前記光ファイバ収納部36aに沿っ
て延在され、隣り合うRガイド36b間の隙間を通って
引き上げられた装置側光ファイバ33先端に取り付けら
れた光コネクタ35を固定するコネクタ固定部36cと
を備えて構成されている。
【0021】コネクタ固定部36cは、複数のスリット
36sが形成されたプレート状であり、前記光コネクタ
35は、このコネクタ固定部36c側面のスリット36
s開口部からスリット36sに挿入(図6(a)中矢印
B)することで、当該光コネクタ35先端の拡大部35
aがスリット36s内に挟み込まれ、スリット36sか
らの落下が規制される。コネクタ固定部36cへの光コ
ネクタ35の固定後には、コネクタ固定部36cに着脱
自在のカバー36dを取り付けて、コネクタ固定部36
c側面のスリット36s開口部を塞ぎ、スリット36s
からの光コネクタ35の離脱を規制するとともに、上方
に向けられた光コネクタ35先端を覆って、埃の付着等
から保護する。さらに、光コネクタ35先端には、保護
用のキャップ36iが取り付ける。また、この未接続処
理ユニット36に導入された装置側光ファイバ33は、
樋状の光ファイバ収納部36aの入口36e近傍に設け
られたクランプ部36fによって取り出し可能にクラン
プされるため、未接続処理ユニット36外側にて、装置
側光ファイバ33に作用した引張力等の外力や、振動等
が、未接続処理ユニット36内の装置側光ファイバ33
に作用することを防止できる。これにより、未接続処理
ユニット36内の装置側光ファイバ33に、引張力によ
る急激な折れ曲がりを与えて傷めたり、光コネクタ35
を傷める等の不都合を防止できる。なお、Rガイド36
bは、入口36eとは逆側の側面に湾曲面36gを有し
ているため、仮に、装置側光ファイバ33に、入口36
eから引き出す方向の引張力が作用したとしても、装置
側光ファイバ33は、湾曲面36gに沿って湾曲するの
みで、簡単には、折れ曲がりを生じないようになってい
る。カバー36dの着脱は、つまみ36hの操作により
簡便になされる。カバー36を取り外すと、コネクタ固
定部36c側面に開口したスリット36sから光コネク
タ35を取り出すことができる。未接続処理ユニット3
6は、図5(a)、(b)、(c)記載の構成に限定さ
れず、光コネクタ35や光ファイバ33の収納や取り出
しを簡便に行える各種構成が採用可能である。
【0022】図1において、未接続処理ユニット36近
傍に設けられた試験装置37(図1中「FTU」)は、
いわゆるOTDR等の光パルス試験器を内蔵しており、
成端架体21背面側にて近接配置された心線選択装置3
8(図2中、「fs」)によって選択された光線路に入
射した試験光の戻り光を観測することで、断線等の監視
を行う。ケーブル側光ファイバ26に係る目的の光線路
を試験するには、例えば、成端モジュール29内に光カ
プラを内蔵して、この光カプラを介してケーブル側光フ
ァイバ26と心線選択装置38とを接続し、試験装置3
7から出力した試験光を心線選択装置38から前記光カ
プラを介して、目的の光線路に入射する。具体的には、
例えば、図3に示すように、成端モジュール29内にて
光カプラを介してケーブル側光ファイバ26と接続され
た試験用光ファイバ29c(図3中仮想線)の、成端モ
ジュール29外側へ引き出された先端を、各成端部28
上に配置したユニット状の接続部39に、コネクタ接続
する。前記接続部39は、図示しない接続ケーブルを介
して心線選択装置38と接続されている。この接続部3
9には、該当の成端部28内の全ての成端モジュール2
9に係る試験用光ファイバ29cの接続を可能とする対
応心数が確保されることが普通であり、心線選択装置3
8における光ファイバの選択を1心ずつ切り替えつつ、
試験装置37からの試験光を入射することで、多数の光
ケーブル24側の多数の光線路について、断線等を順次
監視できる。光コネクタアダプタ29aに装置側光ファ
イバ33が接続されていれば、装置側の光ファイバ線路
についても、同様に、光カプラを介して断線等を監視で
きる。なお、試験が不要な場合には、成端モジュール2
9に光カプラや試験用光ファイバ29cを設ける必要は
無く、省略することができる。
【0023】図1中、40は、スプリッタモジュール収
納部であり、外観薄板ケース状のスプリッタモジュール
41を横並びに複数枚収納している。図6(a)、
(b)は、スプリッタモジュール41を示す図であり、
図6(a)は側部に取り付けられた光コネクタアダプタ
42を示す正面図、図6(b)は内部を示す側面図であ
る。図6(a)、(b)において、このスプリッタモジ
ュール41は、光コネクタアダプタ42を、光配線盤2
0正面側(図1中紙面手前)に向けてスプリッタモジュ
ール収納部40内に収納される。このスプリッタモジュ
ール41内に収納した、例えば1:8分岐用の光スプリ
ッタ43は、1本の単心光ファイバ44に対して、8本
の単心光ファイバ45(以下、「スプリッタコード」)
を分岐接続する。光スプリッタ44の一端から引き出さ
れた光ファイバ44は、それぞれ、スプリッタモジュー
ル41内側から光コネクタアダプタ42に対して切替可
能にコネクタ接続され、光スプリッタ43の他端から引
き出された光ファイバであるスプリッタコード45は、
光コネクタアダプタ42近傍の開口部46からスプリッ
タモジュール41外側へ導出される。図1に示すよう
に、スプリッタコード45は、中継架体配線部23a内
に上下に多段に設けられたコードダクト23bを利用し
て、成端部28内に引き込まれ、光コネクタ47(図6
(b)参照。例えば、SC形光コネクタ)によってコネ
クタ接続可能に成端された先端が、目的の成端モジュー
ル29の光コネクタアダプタ29aに対して切替可能に
接続される。一方、図6に示すように、4連の光コネク
タアダプタ42には、それぞれ、装置側光ファイバ33
が切替可能にコネクタ接続される。これにより、光コネ
クタアダプタ42に接続された1本の単心の装置側光フ
ァイバ33を、このスプリッタモジュール41の光スプ
リッタ43を介して、それぞれ8心分のケーブル側光フ
ァイバ26と分岐接続することができる。図6において
は、スプリッタモジュール41内に、4個の光スプリッ
タ43を収納しているので、このスプリッタモジュール
41を介して、最大、4本の装置側光ファイバ33を、
32本のスプリッタコード45と分岐接続できる。
【0024】図1に示すように、光コネクタアダプタ4
2に接続される装置側光ファイバ33は、余長吸収棚3
4を経由させて、中継架体配線部23a内に引き込み、
この中継架体配線部23a上部のRガイド23cに上か
ら引っ掛けるようにして配線し、前記Rガイド23cか
ら下方へ垂らした端部を、スプリッタモジュール収納部
40に引き込んで、目的のスプリッタモジュール41の
光コネクタアダプタ42に接続する(この装置側光ファ
イバについては、便宜上、符号33を付す)。スプリッ
タコード45先端の光コネクタ47としては、装置側光
ファイバ33先端の光コネクタ35と同様の構成のもの
が採用される。なお、スプリッタモジュール41内に収
納する光スプリッタの数、光スプリッタによる分岐数等
は、適宜変更可能であることは言うまでも無い。
【0025】図1中、ジャンパコード48は、成端モジ
ュール29間を接続する。これにより、ジャンパコード
48を介して、ケーブル側光ファイバ26同士が接続さ
れる。このジャンパコード48の両端は、それぞれ、装
置側光ファイバ33の光コネクタ35や、スプリッタコ
ード45の光コネクタ47と同様の構成の光コネクタ
(図示せず)によって、各成端モジュール29の光コネ
クタアダプタ29aに対して切替可能に接続される。ジ
ャンパコード48の余長は、中継架体配線部23a上部
のRガイド23cに、上から引っ掛けるようにして湾曲
させ、下方へ垂らすことで、中継架体配線部23a内に
吸収される。
【0026】図1(a)中、符号49a、49bは、架
間ジャンパコード収納棚であり、架間に配線されるジャ
ンパコードは、この架間ジャンパコード収納棚49a、
49bから、光配線盤20内の目的位置まで引き込まれ
る。この架間ジャンパコードのコネクタ接続された先端
は、成端モジュール29の光コネクタアダプタ29a、
スプリッタモジュール41の光コネクタアダプタ42に
切替可能に接続できる。
【0027】この光配線盤20によれば、装置側導入部
32から成端部28に引き込んだ装置側光ファイバ33
先端を、目的の成端モジュール29の光コネクタアダプ
タ29aに対して、直接、切替可能にコネクタ接続する
ので、ジャンパコードが不要である。このため、接続点
が減少し、接続損失を低く抑えることができる。また、
ジャンパコードが介在する接続では、多数本のジャンパ
コードが必要となる上、ジャンパコードとの接続部毎
に、このジャンパコードと接続される光ファイバの成端
部を設ける必要があるから、コストの上昇、大型化が余
儀なくされるが、本発明に係る光配線盤20では、ジャ
ンパコードが不要であるため、低コスト化、小型化が可
能であり、高密度化や対応心数の増大を実現できる。加
えて、ケーブル側光ファイバ26の成端された端部であ
る光コネクタアダプタ29aに対して、装置側光ファイ
バ33を直接接続する構成では、ジャンパコードが介在
する接続に比べて、互いに接続する両光ファイバ26、
33間の対照が簡単であり、切替接続の作業性を向上で
きる。
【0028】ところで、この光配線盤20では、装置側
光ファイバ33の余長を、中継架体配線部23aと、余
長吸収棚34とにおいて、湾曲させて吸収しており、い
わば、装置側光ファイバ33の配線ルートによって余長
を吸収するものであり、余長を小さい半径で巻き取るよ
うにして収納する余長収納ケース等の容器を使用しな
い。切替接続等に伴って、装置側光ファイバ33を移動
する時には、発生する余長に対応して、余長吸収棚34
を選択し、さらに、選択した余長吸収棚34における配
線ルートを選択(図4のクランプ部34b間に引き通す
か、引っ掛けるRガイド34cの選択等)することで、
余長を簡単に吸収できる。この時、各余長吸収棚34
は、光配線盤20正面側への露出面積が増大するように
傾斜されているので、余長吸収棚34から装置側光ファ
イバ33を一旦持ち上げて、目的の余長吸収棚34に収
納、配線し直すだけで、作業を極めて簡単に行うことが
できる。装置側光ファイバ33の移動を伴う作業として
は、成端ユニット29の光コネクタアダプタ29aに対
する切替接続のみならず、未接続処理ユニット36に対
する収納や取り出し、スプリッタモジュール41に対す
る接続や取り外し等も存在する。これら作業において
も、装置側光ファイバ33の余長の処理は、余長吸収棚
34の選択、並びに、選択した余長吸収棚34における
配線ルートの選択によって、簡単に行うことができる。
【0029】図7に示す光配線盤50の装置側架体51
は、装置側導入部32を下部に備え、この装置側導入部
32上側に余長吸収棚34が設けられ、さらに、その上
側に、スプリッタモジュール収納部40が設けられた構
成になっている。この光配線盤50の成端架体21、中
継架体23の内部構成は、図1の光配線盤20とほぼ同
様である(成端架体21については、架間ジャンパコー
ド収納棚49aの位置が変更されている)。この光配線
盤50によれば、図1の光配線盤20に比べて、余長吸
収棚34の位置を高くできるので、中継架体配線部23
a内へ垂らすようにして吸収する余長33aの吸収量を
増大できる。
【0030】(第2実施例)図8に示す光配線盤60
は、架体61内に、下から順に、装置側導入部62、未
接続処理ユニット63、成端部64、スプリッタモジュ
ール収納部65を収納した構成になっている。装置側導
入部62、未接続処理ユニット63、成端部64、スプ
リッタモジュール収納部65は、いずれも、図1記載の
光配線盤20のものと比べてサイズが異なるのみで、基
本的な構造は同じである。
【0031】この光配線盤60では、ケーブル導入側
(図8中裏面側)に設けられた図示しないケーブル導入
部に、外線側の光ケーブル24(図示せず)が導入さ
れ、この光ケーブル24端末から引き出されたケーブル
側ファイバ(多心光ファイバテープ心線等の多心光ファ
イバ)が、上下に多段に配置された成端部64内の目的
の成端モジュール29のモジュール側光ファイバを介し
て、各成端モジュール29の架体61正面側(図8中紙
面手前)に配置された光コネクタアダプタ29aに単心
分岐して接続される。一方、装置側導入部63に導入さ
れ固定された局内光ケーブルである装置側光ケーブル3
1端末から引き出された装置側光ファイバ33は、架体
61の側壁部66内面側に沿って設けられた余長吸収部
67(湾曲領域)を経由して、目的の成端部64に引き
込まれ、成端モジュール29の光コネクタアダプタ29
aに切替可能にコネクタ接続される。これにより、ケー
ブル側、装置側の両光ファイバ26、33が切替可能に
接続される。装置側導入部62からスプリッタモジュー
ル収納部65へ配線される装置側光ファイバ33、装置
側導入部62から未接続処理ユニット63へ配線される
装置側光ファイバ33、スプリッタモジュール収納部6
5内に収納されたスプリッタモジュール41から引き出
されて成端部64へ配線されるスプリッタコード45、
成端部64の成端モジュール29間に配線されるジャン
パコード68も、余長吸収部67を経由して配線され
る。余長吸収部67の下部では、コードガイド70によ
って、光ファイバ33、45、68を側壁部66近傍に
引き留める。図8中、架体61上部に設置された架間ジ
ャンパコード収納棚71から導入される架間ジャンパコ
ードも、余長吸収部67を経由して、目的の成端モジュ
ール29の光コネクタアダプタ29a等に接続される。
【0032】図9(a)は余長吸収部67上部を示す拡
大正面図、図9(b)は架体61内面側から見た余長吸
収部67の側面図である。図9(a)、(b)に示すよ
うに、余長吸収部67は、上下に多段に設けられたRガ
イド69を備えている。この余長吸収部67を経由して
配線される光ファイバ33、45、68(光ファイバ4
5、68は図示略)は、前記Rガイド69に上から引っ
掛けるようにして湾曲させて、この余長吸収部67内を
配線した上で、それぞれ、目的の成端部64や、未接続
処理ユニット63、スプリッタモジュール収納部65に
引き込まれ、これにより余長が吸収されるようになって
いる。より上段のRガイド69を選択使用すると、概
ね、余長吸収部67内での収納長が長くなり、より多く
の余長が吸収される。また、この余長吸収部67内で
は、前記Rガイド69を利用して、例えばS字形等に湾
曲配線すると、余長吸収部67内での余長吸収量を一層
増大できる。
【0033】したがって、この光配線盤60において
も、光ファイバ33、45、68の余長を、小さい湾曲
半径で巻き取るようにして専用のトレー等の容器内に収
納するのでは無く、余長吸収部67内での湾曲配線によ
って吸収するので、光ファイバ33、45、68の切替
接続等に伴う移動、再配線が容易である。また、ケーブ
ル側、装置側の光ファイバ26、33間の接続にジャン
パコードが介在しないことから、接続損失の低下、低コ
スト化、小型化、対応心数の増大等の効果も、光配線盤
20と同様に得られる。
【0034】なお、本発明は、前記した各実施例に限定
されず、各種変更が可能である。例えば、余長吸収部の
構成は、各実施例記載のものに限定されず、光ファイバ
の配線ルートによって、余長吸収量を調整できるもので
あれば良く、様々な構成が採用可能である。装置側導入
される装置側光ファイバとしては、光ケーブル31以
外、装置側光ファイバ33をコード化してなる光コード
や、いわゆるコードケーブル等も採用可能である。場合
によっては、光ファイバ心線等も採用可能である。ま
た、本発明の適用対象の光配線盤は、第1実施例のよう
に、3つの架体からなるもの、第2実施例のように1つ
の架体からなるもの以外、2つの架体からなるもの、4
以上の架体からなるもの等、各種構成が採用可能であ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光配線盤
によれば、装置側光ファイバを、装置側導入部から成端
部にまで引き込み、ケーブル側光ファイバに対して直
接、切替可能にコネクタ接続するため、接続にジャンパ
コードが介在しないことから、接続点の減少による接続
損失の低下、切替接続時の光ファイバ同士の対照の簡略
化による作業性の向上、ジャンパコード等の構成部品の
減少や、ジャンパコードとの接続のための処理部の減少
による低コスト化、小型化、高密度化、対応心数の増大
が可能である。装置側光ファイバは、余長吸収部での配
線ルートの選択によって、余長が吸収されるから、余長
吸収部内での配線ルートを変更するだけで、目的の長さ
の余長を効率良く吸収できる。また、余長吸収部内での
装置側光ファイバの配線ルートを変更することは、巻き
取るようにして専用の容器内に収納する場合に比べて、
作業が簡単であるから、切替接続等に伴う余長の変化
や、配線ルートの変更に伴う取出作業に、柔軟かつ迅速
に対応することができ、余長処理作業性を向上できると
いった優れた効果を奏する。
【0036】請求項2記載の発明では、余長吸収棚の一
対のクランプ部間に装置側光ファイバを直線状に配線し
たり、上下に多段に配置されたRガイドを選択使用し
て、両クランプ部間の装置側光ファイバを引っ掛けるよ
うにして湾曲配線する等、余長吸収棚内に多用な配線ル
ートを自在に構成して、装置側光ファイバの余長を効率
良く吸収できるといった優れた効果を奏する。
【0037】請求項3記載の発明では、装置側導入部か
ら導入した装置側光ファイバを、余長吸収部を経由し
て、未接続処理ユニットまで配線することで、その余長
の多くが吸収され、未接続処理ユニットには、未接続の
装置側光ファイバの先端のみを収納できる容量が確保さ
れていれば良いから、小型化が可能である。また、配線
ルートによって、その長さの多くが吸収されるため、余
長を小さい湾曲半径で巻くようにして収納する場合とは
異なり、この装置側光ファイバを使用するために取り出
す作業が容易であるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の光配線盤を示す図であ
って、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面
矢視図である。
【図2】 図1の光配線盤を示す背面図である。
【図3】 図1の光配線盤に適用される成端モジュール
を示す側面図である。
【図4】 図1の光配線盤に適用される余長吸収棚を示
す斜視図である。
【図5】 図1の光配線盤に適用される未接続処理ユニ
ットを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面
図、(c)は側面図である。
【図6】 図1の光配線盤に適用されるスプリッタモジ
ュールを示す図であって、(a)は正面図、(b)は側
面図である。
【図7】 図1の光配線盤の変形例を示す図であって、
装置側光ケーブルが引き込まれる装置側導入部を下部に
備える装置側架体を適用した光配線盤を示す正面図であ
る。
【図8】 本発明の第2実施例の光配線盤を示す正面図
である。
【図9】 図8の光配線盤に適用される余長吸収部を示
す図であって、(a)は余長吸収部上部を示す正面図、
(b)は余長吸収部を架体内側から見た側面図である。
【図10】 従来例の光配線盤を示す図であって、1つ
の架体からなる光配線盤を示す正面図である。
【図11】 従来例の光配線盤を示す図であって、3つ
の架体からなる光配線盤を示す正面図である。
【符号の説明】
20…光配線盤、24…光ケーブル(外線側光ケーブ
ル)、26…ケーブル側光ファイバ、28…成端部、2
9a…光ファイバをコネクタ接続可能に成端した端部
(光コネクタアダプタ)、31…装置側光ファイバ(装
置側光ケーブル、l局内ケーブル)、32…装置側導入
部、33…装置側光ファイバ(光コード)、34…余長
吸収棚、34b…クランプ部、34c…Rガイド、36
…未接続処理ユニット、50…光配線盤、60…光配線
盤、62…装置側導入部、63…未接続処理ユニット、
64…成端部、67…余長吸収部(湾曲領域)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 清 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 神保 邦彦 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 Fターム(参考) 2H038 CA37 CA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ケーブル(24)側の複数本のケーブ
    ル側光ファイバ(26)を、伝送装置側の装置側光ファ
    イバ(33)と切替可能に接続する光配線盤であって、 前記ケーブル側光ファイバをコネクタ接続可能に成端し
    た端部(29a)が配列される成端部(28、64)
    と、先端がコネクタ接続可能に成端された前記装置側光
    ファイバが引き込まれる装置側導入部(32、62)
    と、前記装置側導入部から前記成端部に亘って配線され
    る前記装置側光ファイバの途中が、配線ルート可変に配
    線されることで、この装置側光ファイバの余長を吸収す
    る余長吸収部(34、67)とを備えることを特徴とす
    る光配線盤(20、50、60)。
  2. 【請求項2】 前記余長吸収部が、装置側光ファイバを
    取り出し可能にクランプする一対のクランプ部(34
    b)と、このクランプ部間にて上下に多段に配置され、
    前記装置側光ファイバが引っ掛けられるようにして湾曲
    配線されるRガイド(34c)とを備えてなる余長吸収
    棚(34)であることを特徴とする請求項1記載の光配
    線盤(20、50)。
  3. 【請求項3】 前記装置側導入部から導入された装置側
    光ファイバの内、何処にも接続されていない未接続のも
    のが、前記余長吸収部を経由して引き込まれ、そのコネ
    クタ接続可能に成端された先端を収納する未接続処理ユ
    ニット(36、63)を備えることを特徴とする請求項
    1または2記載の光配線盤(20、50、60)。
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