JP2000170923A - 密封装置 - Google Patents
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Landscapes
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面処理を施したシールリップを有し、密封
性及び摺動性をバランス良く維持可能とする密封装置を
提供する。 【解決手段】 ゴム状弾性体によるメインリップ6のリ
ップ部8aに、放射線の照射による表面硬度の高められ
た処理領域11と未処理領域12とを交互に配置する。
性及び摺動性をバランス良く維持可能とする密封装置を
提供する。 【解決手段】 ゴム状弾性体によるメインリップ6のリ
ップ部8aに、放射線の照射による表面硬度の高められ
た処理領域11と未処理領域12とを交互に配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線の照射が行
われたシールリップを有する密封装置に関するものであ
る。
われたシールリップを有する密封装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、密封装置のゴム状弾性体によ
り構成されているシールリップに表面処理を施し、ゴム
状弾性体の物性を変化させることにより、シールリップ
の表面の状態(硬さ、弾性、面粗さ、摺動性、耐摩耗性
等)を変化させて目的とする仕様に応じた性能を発揮さ
せることが行われている。
り構成されているシールリップに表面処理を施し、ゴム
状弾性体の物性を変化させることにより、シールリップ
の表面の状態(硬さ、弾性、面粗さ、摺動性、耐摩耗性
等)を変化させて目的とする仕様に応じた性能を発揮さ
せることが行われている。
【0003】表面処理としては様々なものが適用可能で
あるが、その中で電子放射線を利用してシールリップの
表面に電子線処理を行うことにより、ゴム硬度が高まり
密封性の向上に寄与することが往復動用密封装置で確認
されている。
あるが、その中で電子放射線を利用してシールリップの
表面に電子線処理を行うことにより、ゴム硬度が高まり
密封性の向上に寄与することが往復動用密封装置で確認
されている。
【0004】図6は、電子線処理を行わないリップ部1
01Aの断面状態を示す図(図6(a))と、電子線処
理を行ったリップ部101Bの断面状態を示す図(図6
(b))である。
01Aの断面状態を示す図(図6(a))と、電子線処
理を行ったリップ部101Bの断面状態を示す図(図6
(b))である。
【0005】102はリップ部101A,101Bの背
面に設けられた環状溝に嵌合し、摺動面103に対する
各リップ部の緊迫力を与えるバネである。
面に設けられた環状溝に嵌合し、摺動面103に対する
各リップ部の緊迫力を与えるバネである。
【0006】リップ部101Bに対しては、摺動面10
3に対向する側の表面全域にわたり、電子線処理が行わ
れている(図において、xの部分)。
3に対向する側の表面全域にわたり、電子線処理が行わ
れている(図において、xの部分)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、摺動面
103に対向する側の表面全域にわたり、電子線処理が
行われているリップ部101Bは、リップ部101B全
体のゴム硬度が高くなったものと同様の挙動を示すよう
になる。
103に対向する側の表面全域にわたり、電子線処理が
行われているリップ部101Bは、リップ部101B全
体のゴム硬度が高くなったものと同様の挙動を示すよう
になる。
【0008】すなわち、摺動面103に対する緊迫力が
極端に高くなり、密封装置の静止時における密封性は向
上させることが可能であるが、密封装置と摺動面が相対
移動(回転動や往復動等の摺動時)した状態における摺
動抵抗の増加や、摺動時の油膜不足を発生させ、摺動時
における作動安定性を低下させる虞があった。
極端に高くなり、密封装置の静止時における密封性は向
上させることが可能であるが、密封装置と摺動面が相対
移動(回転動や往復動等の摺動時)した状態における摺
動抵抗の増加や、摺動時の油膜不足を発生させ、摺動時
における作動安定性を低下させる虞があった。
【0009】本発明は、上記した従来技術の問題を解決
するものであり、その目的とするところは、表面処理を
施したシールリップを有し、密封性及び摺動性をバラン
ス良く維持可能とする密封装置を提供することにある。
するものであり、その目的とするところは、表面処理を
施したシールリップを有し、密封性及び摺動性をバラン
ス良く維持可能とする密封装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、相手側部材の摺動面に当接するゴ
ム状弾性体によるシールリップのリップ部に、放射線の
照射による表面硬度の高められた処理領域と未処理領域
とを交互に配置したことを特徴とする。
に本発明にあっては、相手側部材の摺動面に当接するゴ
ム状弾性体によるシールリップのリップ部に、放射線の
照射による表面硬度の高められた処理領域と未処理領域
とを交互に配置したことを特徴とする。
【0011】これにより、シールリップのリップ部の放
射線の照射による表面硬度の高められた処理領域により
シールリップの変形が抑えられ、また、未処理領域によ
り緊迫力の過大な上昇が抑えられる。
射線の照射による表面硬度の高められた処理領域により
シールリップの変形が抑えられ、また、未処理領域によ
り緊迫力の過大な上昇が抑えられる。
【0012】従って、全体が処理領域とされたものと比
較してリップ変形はほぼ同等に抑えることが可能であ
り、かつ未処理領域の緊迫力の維持及び油膜維持性によ
り、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低減を
図ることが可能となる。
較してリップ変形はほぼ同等に抑えることが可能であ
り、かつ未処理領域の緊迫力の維持及び油膜維持性によ
り、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低減を
図ることが可能となる。
【0013】また、前記シールリップは環状であり、前
記処理領域は、該シールリップの軸方向に対して傾斜し
ていることも好適である。
記処理領域は、該シールリップの軸方向に対して傾斜し
ていることも好適である。
【0014】この構成によると、未処理領域の油膜を油
膜の薄い処理領域に対応する摺動面上に送りやすくし、
摺動面全体の潤滑性を確保して摩耗防止と摺動抵抗の低
減を図ることが可能となる。
膜の薄い処理領域に対応する摺動面上に送りやすくし、
摺動面全体の潤滑性を確保して摩耗防止と摺動抵抗の低
減を図ることが可能となる。
【0015】また、前記シールリップのリップ部は、相
手側部材の摺動面に当接する稜線から離れるに従い前記
処理領域の比率が大きくなることも好適である。
手側部材の摺動面に当接する稜線から離れるに従い前記
処理領域の比率が大きくなることも好適である。
【0016】この構成によると、長期にわたる作動によ
る摩耗によりリップ部の摺動面との接触する稜線の面積
が変化しても、処理領域と未処理領域の割合の変化を抑
え、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低減を
安定して維持することが可能となる。
る摩耗によりリップ部の摺動面との接触する稜線の面積
が変化しても、処理領域と未処理領域の割合の変化を抑
え、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低減を
安定して維持することが可能となる。
【0017】前記放射線は、電離放射線であることも好
適である。
適である。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下に図面を参
照して、第1の実施の形態の密封装置1を説明する。密
封装置1は、円筒状のハウジング2とハウジング2の内
周に配置され、往復動する軸3の間の環状隙間を密封す
るものである。
照して、第1の実施の形態の密封装置1を説明する。密
封装置1は、円筒状のハウジング2とハウジング2の内
周に配置され、往復動する軸3の間の環状隙間を密封す
るものである。
【0019】密封装置1の概略構成としては、ハウジン
グ2の内周に嵌合固定される嵌め合い部4と、嵌め合い
部4の一端側から径方向内側に延出する径方向部5と、
径方向部5から軸方向に延出する環状のシールリップ6
から構成されている。
グ2の内周に嵌合固定される嵌め合い部4と、嵌め合い
部4の一端側から径方向内側に延出する径方向部5と、
径方向部5から軸方向に延出する環状のシールリップ6
から構成されている。
【0020】嵌め合い部4及び径方向部5は、外筒部7
aとフランジ部7bを有する補強環7の周囲にゴム状弾
性体が一体的に形成されている。
aとフランジ部7bを有する補強環7の周囲にゴム状弾
性体が一体的に形成されている。
【0021】シールリップ6は、嵌め合い部4及び径方
向部5と同じゴム状弾性体により形成されたもので、オ
イル等の密封流体が密封されている密封側Mのメインリ
ップ8と、大気側Oのスクレーパ状のダストリップ9に
より構成されている。メインリップ8の背面側には環状
溝が設けられ、メインリップ8に緊迫力を与えるバネ1
0が嵌合している。
向部5と同じゴム状弾性体により形成されたもので、オ
イル等の密封流体が密封されている密封側Mのメインリ
ップ8と、大気側Oのスクレーパ状のダストリップ9に
より構成されている。メインリップ8の背面側には環状
溝が設けられ、メインリップ8に緊迫力を与えるバネ1
0が嵌合している。
【0022】メインリップ8は、断面略三角形状で、軸
3の外周の摺動面3aに対して当接するリップ部8a
(リップ部8aのうち、最も摺動面3aに対し接近して
いる部位を稜線8bとする)。
3の外周の摺動面3aに対して当接するリップ部8a
(リップ部8aのうち、最も摺動面3aに対し接近して
いる部位を稜線8bとする)。
【0023】そして、本実施の形態におけるリップ部8
aには、図で示されるように、放射線の照射による表面
硬度の高められた処理領域11と、未処理領域12が交
互に配置されている(この実施の形態では、処理領域1
1は軸方向に沿って形成されている)。
aには、図で示されるように、放射線の照射による表面
硬度の高められた処理領域11と、未処理領域12が交
互に配置されている(この実施の形態では、処理領域1
1は軸方向に沿って形成されている)。
【0024】このような構成により、リップ部8aの放
射線の照射による表面硬度の高められた処理領域11に
よりメインリップ8の変形が抑えられ、また、未処理領
域12により緊迫力の過大な上昇が抑えられる。
射線の照射による表面硬度の高められた処理領域11に
よりメインリップ8の変形が抑えられ、また、未処理領
域12により緊迫力の過大な上昇が抑えられる。
【0025】従って、全体が処理領域とされたものと比
較してリップ変形はほぼ同等に抑えることが可能であ
り、かつ未処理領域12の緊迫力を維持し、及び未処理
領域12の油膜維持性により、摺動時における密封性の
向上及び摺動抵抗の低減を図ることが可能となる。
較してリップ変形はほぼ同等に抑えることが可能であ
り、かつ未処理領域12の緊迫力を維持し、及び未処理
領域12の油膜維持性により、摺動時における密封性の
向上及び摺動抵抗の低減を図ることが可能となる。
【0026】次に、図2を参照して密封装置1の製造方
法を説明する。放射線の照射以外の製造プロセスは、従
来と同じ技術を適用することが可能であり、ここでの説
明は省略する。
法を説明する。放射線の照射以外の製造プロセスは、従
来と同じ技術を適用することが可能であり、ここでの説
明は省略する。
【0027】金型成形の後バリ仕上げされた状態の密封
装置1に所定のパターン形状の開口部21a,21a
‘を有するマスキング治具21を被せ、放射線照射器2
3により放射線R1を照射することにより、放射線R1
を照射された処理領域11とそれ以外の未処理領域12
とを形成する。
装置1に所定のパターン形状の開口部21a,21a
‘を有するマスキング治具21を被せ、放射線照射器2
3により放射線R1を照射することにより、放射線R1
を照射された処理領域11とそれ以外の未処理領域12
とを形成する。
【0028】放射線R1の照射により、ゴム状弾性体の
処理領域11は、未処理領域12よりも高い架橋構造
(架橋密度)が形成され、表面硬度が高められる(ゴム
硬度が高まる)。
処理領域11は、未処理領域12よりも高い架橋構造
(架橋密度)が形成され、表面硬度が高められる(ゴム
硬度が高まる)。
【0029】ゴム状弾性体としては、例えば、NBR、
フッ素系ゴム材などを用いることが可能である。
フッ素系ゴム材などを用いることが可能である。
【0030】また、照射する放射線R1は種々の材料に
対して効率的に物性変化を発生し得る帯域の電離放射線
を採用することが好ましく、例えば150eV〜数Me
V程度のエネルギーを持つ電子線が用いられる。電子線
をゴム材料表面から内部へ深く透過させるためには、エ
ネルギーの高い電子線が必要であるが、厚さの薄いシー
ルリップに用いる場合には300KeV以下の低エネル
ギーの電子線を利用することができる。
対して効率的に物性変化を発生し得る帯域の電離放射線
を採用することが好ましく、例えば150eV〜数Me
V程度のエネルギーを持つ電子線が用いられる。電子線
をゴム材料表面から内部へ深く透過させるためには、エ
ネルギーの高い電子線が必要であるが、厚さの薄いシー
ルリップに用いる場合には300KeV以下の低エネル
ギーの電子線を利用することができる。
【0031】放射時間としては、例えば電子線を使用す
ることにより1秒以下の所要時間で架橋構造を変化させ
ることも可能である。
ることにより1秒以下の所要時間で架橋構造を変化させ
ることも可能である。
【0032】また、放射線9を照射する際の雰囲気は、
真空状態、窒素ガス雰囲気等とすることが好ましい。
真空状態、窒素ガス雰囲気等とすることが好ましい。
【0033】(実施の形態2)図3には、第2の実施の
形態が示されている。上記第1の実施の形態とは、放射
線の照射パターン形状のみが異なり、その他の構成つい
ては第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分に
ついては同一の符号を付して、その説明は省略する。
形態が示されている。上記第1の実施の形態とは、放射
線の照射パターン形状のみが異なり、その他の構成つい
ては第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分に
ついては同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0034】第2の実施の形態の照射パターンは、照射
領域31がシールリップ6の軸方向(軸3の軸方向と同
じ)に対して傾斜していることを特徴としている。
領域31がシールリップ6の軸方向(軸3の軸方向と同
じ)に対して傾斜していることを特徴としている。
【0035】この構成によると、未処理領域32の油膜
を油膜の薄い処理領域31に対応する摺動面上に送りや
すくし、摺動面全体の潤滑性を確保して摩耗防止と摺動
抵抗の低減を図ることが可能となる。
を油膜の薄い処理領域31に対応する摺動面上に送りや
すくし、摺動面全体の潤滑性を確保して摩耗防止と摺動
抵抗の低減を図ることが可能となる。
【0036】(実施の形態3)図4には、第3の実施の
形態が示されている。上記第1の実施の形態とは、放射
線の照射パターン形状のみが異なり、その他の構成つい
ては第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分に
ついては同一の符号を付して、その説明は省略する。
形態が示されている。上記第1の実施の形態とは、放射
線の照射パターン形状のみが異なり、その他の構成つい
ては第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分に
ついては同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0037】第3の実施の形態の照射パターンは、照射
領域41がメインリップ8の稜線8bから離れるに従
い、未照射領域42に対する比率を大きくしていること
を特徴としている。
領域41がメインリップ8の稜線8bから離れるに従
い、未照射領域42に対する比率を大きくしていること
を特徴としている。
【0038】この構成によると、長期にわたる作動によ
る摩耗によりリップ部8aの摺動面との接触する稜線8
bの面積が変化しても、処理領域41と未処理領域42
の割合の変化を抑え、摺動時における密封性の向上及び
摺動抵抗の低減を安定して維持することが可能となる。
る摩耗によりリップ部8aの摺動面との接触する稜線8
bの面積が変化しても、処理領域41と未処理領域42
の割合の変化を抑え、摺動時における密封性の向上及び
摺動抵抗の低減を安定して維持することが可能となる。
【0039】これは、図4のD1部を拡大した図5
(a)に基づいて説明すると、放射線照射によるゴム硬
度の高められた照射領域41がリップ部8aの表面側に
のみ存在(奥まで放射線照射の効果が及ばない場合)す
る場合に、使用開始からあまり時間の経過していない状
態では、稜線8bの摺動面との当接面の状態は、図5
(b)(図5(b)は図5(a)のS1−S1断面図)
となり、使用に伴い稜線8bが摩耗した当接面の状態
は、図5(c)(図5(c)は図5(a)のS2−S2
断面図)となる。
(a)に基づいて説明すると、放射線照射によるゴム硬
度の高められた照射領域41がリップ部8aの表面側に
のみ存在(奥まで放射線照射の効果が及ばない場合)す
る場合に、使用開始からあまり時間の経過していない状
態では、稜線8bの摺動面との当接面の状態は、図5
(b)(図5(b)は図5(a)のS1−S1断面図)
となり、使用に伴い稜線8bが摩耗した当接面の状態
は、図5(c)(図5(c)は図5(a)のS2−S2
断面図)となる。
【0040】照射領域41は、メインリップ8の稜線8
bから離れるに従い、未照射領域42に対する比率が大
きくなっているので、照射領域41の幅もW1>W2と
なり、摺動面との接触する稜線8bの面積が摩耗により
変化しても、処理領域41と未処理領域42の割合の変
化を抑えるように作用するからである。
bから離れるに従い、未照射領域42に対する比率が大
きくなっているので、照射領域41の幅もW1>W2と
なり、摺動面との接触する稜線8bの面積が摩耗により
変化しても、処理領域41と未処理領域42の割合の変
化を抑えるように作用するからである。
【0041】
【発明の効果】以上のように説明された本発明による
と、リップ変形を抑えることが可能であり、かつ未処理
領域の緊迫力を維持し、及び未処理領域の油膜維持性に
より、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低減
を図ることが可能となる。
と、リップ変形を抑えることが可能であり、かつ未処理
領域の緊迫力を維持し、及び未処理領域の油膜維持性に
より、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低減
を図ることが可能となる。
【0042】処理領域が、シールリップの軸方向に対し
て傾斜していることで、未処理領域の油膜を油膜の薄い
処理領域に対応する摺動面上に送りやすくし、摺動面全
体の潤滑性を確保して摩耗防止と摺動抵抗の低減を図る
ことが可能となる。
て傾斜していることで、未処理領域の油膜を油膜の薄い
処理領域に対応する摺動面上に送りやすくし、摺動面全
体の潤滑性を確保して摩耗防止と摺動抵抗の低減を図る
ことが可能となる。
【0043】また、リップ部の稜線から離れるに従い処
理領域の比率を大きくすることにより、接触する稜線の
面積が変化しても、処理領域と未処理領域の割合の変化
を抑え、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低
減を安定して維持することが可能となる。
理領域の比率を大きくすることにより、接触する稜線の
面積が変化しても、処理領域と未処理領域の割合の変化
を抑え、摺動時における密封性の向上及び摺動抵抗の低
減を安定して維持することが可能となる。
【図1】第1の実施の形態の密封装置の説明図である。
【図2】第1の実施の形態の密封装置の製造工程を説明
する図である。
する図である。
【図3】第2の実施の形態の密封装置の説明図である。
【図4】第3の実施の形態の密封装置の説明図である。
【図5】第3の実施の形態の密封装置の拡大説明図であ
る。
る。
【図6】従来技術による密封装置のリップ部の説明図。
1 密封装置 2ハウジング 3 軸 3a 摺動面 4 嵌め合い部 5 径方向部 6 シールリップ 7 補強環 7a 外筒部 7b フランジ部 8 メインリップ 8a リップ部 8b 稜線 9 ダストリップ 10 バネ 11 処理領域 12 未処理領域 21 マスキング治具 21a,21a’ 開口部 R1 放射線
Claims (4)
- 【請求項1】 相手側部材の摺動面に当接するゴム状弾
性体によるシールリップのリップ部に、放射線の照射に
よる表面硬度の高められた処理領域と未処理領域とを交
互に配置したことを特徴とする密封装置。 - 【請求項2】 前記シールリップは環状であり、前記処
理領域は、該シールリップの軸方向に対して傾斜してい
ることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。 - 【請求項3】 前記シールリップのリップ部は、相手側
部材の摺動面に当接する稜線から離れるに従い前記処理
領域の比率が大きくなることを特徴とする請求項1また
は2に記載の密封装置。 - 【請求項4】 前記放射線は、電離放射線であることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の密封
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10363809A JP2000170923A (ja) | 1998-12-07 | 1998-12-07 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10363809A JP2000170923A (ja) | 1998-12-07 | 1998-12-07 | 密封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000170923A true JP2000170923A (ja) | 2000-06-23 |
Family
ID=18480248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10363809A Withdrawn JP2000170923A (ja) | 1998-12-07 | 1998-12-07 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000170923A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014149039A (ja) * | 2013-02-01 | 2014-08-21 | Jtekt Corp | オイルシールとその製造方法 |
JP2015102239A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | 株式会社ジェイテクト | オイルシールおよびその製造方法 |
KR20190126615A (ko) * | 2018-05-02 | 2019-11-12 | 조순식 | 오일 씰 |
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1998
- 1998-12-07 JP JP10363809A patent/JP2000170923A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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