JP2000157205A - シイタケ菌糸体抽出物の分画物及びその用途 - Google Patents
シイタケ菌糸体抽出物の分画物及びその用途Info
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- JP2000157205A JP2000157205A JP10353920A JP35392098A JP2000157205A JP 2000157205 A JP2000157205 A JP 2000157205A JP 10353920 A JP10353920 A JP 10353920A JP 35392098 A JP35392098 A JP 35392098A JP 2000157205 A JP2000157205 A JP 2000157205A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】シイタケ菌糸体抽出物をさらに分離して新しい
医薬用途および/又は保健用途をもつ画分を提供する。 【解決手段】シイタケ菌糸体抽出物をエタノール含有溶
液で処理して得られるエタノール不溶性画分をイオン交
換体で処理し水で溶出したときに吸着されずに流出す
る、シイタケ菌糸体抽出物の分画物、並びに該分画物を
含む肝障害防御剤。
医薬用途および/又は保健用途をもつ画分を提供する。 【解決手段】シイタケ菌糸体抽出物をエタノール含有溶
液で処理して得られるエタノール不溶性画分をイオン交
換体で処理し水で溶出したときに吸着されずに流出す
る、シイタケ菌糸体抽出物の分画物、並びに該分画物を
含む肝障害防御剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシイタケ菌糸体抽出
物から得られる新規画分及びこれを含む肝障害防御剤に
関する。
物から得られる新規画分及びこれを含む肝障害防御剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】シイタケ(Lentinus edodes)は日本、
中国の代表的な食用キノコであり、日本では約300年
前から人工栽培が行われてきた。日常食用にしているキ
ノコは子実体と呼ばれ、菌類が子孫を残すために胞子を
生じる生殖体であり、栄養体である菌糸細胞は地中や原
木中で長い時間をかけて菌糸体を形成する。
中国の代表的な食用キノコであり、日本では約300年
前から人工栽培が行われてきた。日常食用にしているキ
ノコは子実体と呼ばれ、菌類が子孫を残すために胞子を
生じる生殖体であり、栄養体である菌糸細胞は地中や原
木中で長い時間をかけて菌糸体を形成する。
【0003】シイタケは古くからさまざまな病気や症状
に効果があると言われてきたが、その薬理作用が解明さ
れてきたのは比較的最近である。シイタケ菌糸体抽出物
については、ラット、マウスでの発癌実験において、動
物の大腸、肝臓などの腫瘍形成及び移植腫瘍細胞の増殖
を抑制し、動物の生存率を上昇させた(N. Sugano eta
l., Cancer Letter, 17:109, 1982;鈴木康将ら、日本大
腸肛門病会誌、43:178, 1990など)、マイトジェン活性
を示した(T. Tabata et al., Immunopharmacology, 2
4:57, 1992; Y. Hibino et al., Immunopharmacology,
28:77, 1994など)、抗体産生を増強し、抗体を介する
ADCC(antibody-dependent cell-mediated cytotox
icity)による免疫学的肝細胞障害に抑制効果を示した
(溝口靖紘ら、肝胆膵、15:127, 1987)などの種々な報
告がなされている。この他にもシイタケ菌糸体抽出物に
は発根促進、農作物の成長促進などの植物ホルモン作用
(M.Mitsuhashi-Kato et al., Plant Cell Physiol. 2
6:221, 1985)や抗植物ウイルス作用(小室康雄:農林
水産省植物ウイルス研報告, 1977)のあることが報告さ
れている。
に効果があると言われてきたが、その薬理作用が解明さ
れてきたのは比較的最近である。シイタケ菌糸体抽出物
については、ラット、マウスでの発癌実験において、動
物の大腸、肝臓などの腫瘍形成及び移植腫瘍細胞の増殖
を抑制し、動物の生存率を上昇させた(N. Sugano eta
l., Cancer Letter, 17:109, 1982;鈴木康将ら、日本大
腸肛門病会誌、43:178, 1990など)、マイトジェン活性
を示した(T. Tabata et al., Immunopharmacology, 2
4:57, 1992; Y. Hibino et al., Immunopharmacology,
28:77, 1994など)、抗体産生を増強し、抗体を介する
ADCC(antibody-dependent cell-mediated cytotox
icity)による免疫学的肝細胞障害に抑制効果を示した
(溝口靖紘ら、肝胆膵、15:127, 1987)などの種々な報
告がなされている。この他にもシイタケ菌糸体抽出物に
は発根促進、農作物の成長促進などの植物ホルモン作用
(M.Mitsuhashi-Kato et al., Plant Cell Physiol. 2
6:221, 1985)や抗植物ウイルス作用(小室康雄:農林
水産省植物ウイルス研報告, 1977)のあることが報告さ
れている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、シイタケ菌
糸体抽出物から新規な画分を得て、その薬理作用をさら
に詳しく解明し、シイタケ菌糸体抽出物分画物の新しい
医薬用途および/又は保健用途を探索することである。
糸体抽出物から新規な画分を得て、その薬理作用をさら
に詳しく解明し、シイタケ菌糸体抽出物分画物の新しい
医薬用途および/又は保健用途を探索することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、鋭意研究した結果、シイタケ菌糸体抽出
物をエタノール含有溶液で処理することにより得られる
不溶性画分(以下においてエタノール不溶画分というこ
ともある)をイオン交換体で処理し水で溶出したときに
吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分画物
が肝障害に対して顕著な防御効果を示すことを発見して
本発明を完成した。
解決するため、鋭意研究した結果、シイタケ菌糸体抽出
物をエタノール含有溶液で処理することにより得られる
不溶性画分(以下においてエタノール不溶画分というこ
ともある)をイオン交換体で処理し水で溶出したときに
吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分画物
が肝障害に対して顕著な防御効果を示すことを発見して
本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、シイタケ菌糸体抽出
物のエタノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶
出したときに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽
出物の分画物を提供する。
物のエタノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶
出したときに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽
出物の分画物を提供する。
【0007】本発明はさらに、シイタケ菌糸体抽出物の
エタノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出し
たときに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物
の分画物を含む肝障害防御剤を提供する。
エタノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出し
たときに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物
の分画物を含む肝障害防御剤を提供する。
【0008】本発明の肝障害防御剤は、シイタケ菌糸体
抽出物のエタノール不溶画分をイオン交換体で処理し水
で溶出したときに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸
体抽出物の分画物及び任意成分として薬剤的に許容でき
る担体を含む、肝障害の治療用及び/又は予防用組成物
の形であってよい。
抽出物のエタノール不溶画分をイオン交換体で処理し水
で溶出したときに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸
体抽出物の分画物及び任意成分として薬剤的に許容でき
る担体を含む、肝障害の治療用及び/又は予防用組成物
の形であってよい。
【0009】また、本発明の肝障害防御剤は、食品の形
であってもよく、飲料の形であってもよい。
であってもよく、飲料の形であってもよい。
【0010】さらに、本発明の肝障害防御剤は、これら
の形態に何ら限定されるものではない。
の形態に何ら限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、シイタケ菌糸体
抽出物とは、シイタケ菌を固体培地上で培養して得られ
る菌糸体、好ましくは菌糸体を含む固体培地を水及び酵
素の存在下に粉砕、分解して得られる抽出物を言う。
抽出物とは、シイタケ菌を固体培地上で培養して得られ
る菌糸体、好ましくは菌糸体を含む固体培地を水及び酵
素の存在下に粉砕、分解して得られる抽出物を言う。
【0012】シイタケ菌糸体抽出物は好ましくは以下の
方法により得られたものを使用するが、これに限定され
ない。すなわち、バガス(サトウキビのしぼりかす)と
脱脂米糠を基材とする固体培地上にシイタケ菌を接種
し、次いで菌糸体を増殖して得られる菌糸体を含む固体
培地を12メッシュ通過分が30重量%以下となるよう
解束し、この解束された固体培地に水およびセルラー
ゼ、プロテアーゼまたはグルコシダーゼから選ばれる酵
素の1種またはそれ以上を、前記固体培地を30〜55
℃の温度に保ちながら添加するとともに、前記固体培地
を前記酵素の存在下に粉砕・擂潰してバカス繊維の少な
くとも70重量%以上が12メッシュ通過分であるよう
にし、次いで95℃までの温度に加熱することにより酵
素を失活させるとともに滅菌し、得られた懸濁状液をろ
過することによってシイタケ菌糸体抽出物を得る。シイ
タケ菌糸体抽出物はそのまま本発明の防御剤に用いても
よいが、これを濃縮、凍結乾燥して粉末として保存し、
使用時に種々の形態で使用するのが便宜的である。凍結
乾燥して得られる粉末は褐色粉末で、吸湿性があり、特
異な味と臭いをもつ。
方法により得られたものを使用するが、これに限定され
ない。すなわち、バガス(サトウキビのしぼりかす)と
脱脂米糠を基材とする固体培地上にシイタケ菌を接種
し、次いで菌糸体を増殖して得られる菌糸体を含む固体
培地を12メッシュ通過分が30重量%以下となるよう
解束し、この解束された固体培地に水およびセルラー
ゼ、プロテアーゼまたはグルコシダーゼから選ばれる酵
素の1種またはそれ以上を、前記固体培地を30〜55
℃の温度に保ちながら添加するとともに、前記固体培地
を前記酵素の存在下に粉砕・擂潰してバカス繊維の少な
くとも70重量%以上が12メッシュ通過分であるよう
にし、次いで95℃までの温度に加熱することにより酵
素を失活させるとともに滅菌し、得られた懸濁状液をろ
過することによってシイタケ菌糸体抽出物を得る。シイ
タケ菌糸体抽出物はそのまま本発明の防御剤に用いても
よいが、これを濃縮、凍結乾燥して粉末として保存し、
使用時に種々の形態で使用するのが便宜的である。凍結
乾燥して得られる粉末は褐色粉末で、吸湿性があり、特
異な味と臭いをもつ。
【0013】このようにして得られるシイタケ菌糸体抽
出物はフェノール-硫酸法による糖質分析により糖質を
15−50%、好ましくは20−40%(w/w)、Lo
wry法によるタンパク質分析によりタンパク質を10−
40%、好ましくは13−30%(w/w)、没食子酸
を標準とするFolin-Denis法によりポリフェノールを1
−5%、好ましくは2.5−3.5%(w/w)含む。
シイタケ菌糸体抽出物にはそのほかに脂質約0.1%、
繊維約0.4%、灰分約20%を含む。
出物はフェノール-硫酸法による糖質分析により糖質を
15−50%、好ましくは20−40%(w/w)、Lo
wry法によるタンパク質分析によりタンパク質を10−
40%、好ましくは13−30%(w/w)、没食子酸
を標準とするFolin-Denis法によりポリフェノールを1
−5%、好ましくは2.5−3.5%(w/w)含む。
シイタケ菌糸体抽出物にはそのほかに脂質約0.1%、
繊維約0.4%、灰分約20%を含む。
【0014】また、シイタケ菌糸体抽出物の構成糖組成
(%)は以下の通りであった:キシロース:15.2;
アラビノール:8.2;マンノース:8.4;グルコー
ス:39.4;ガラクトース:5.4;アミノ糖:1
2.0;ウロン酸:11.3。
(%)は以下の通りであった:キシロース:15.2;
アラビノール:8.2;マンノース:8.4;グルコー
ス:39.4;ガラクトース:5.4;アミノ糖:1
2.0;ウロン酸:11.3。
【0015】本発明によるシイタケ菌糸体抽出物のエタ
ノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出したと
きに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分
画物(以下においてイオン交換体非吸着画分ということ
もある)は、上述したシイタケ菌糸体抽出物、好ましく
はシイタケ菌糸体抽出物粉末を適当な濃度の水溶液とし
て夾雑物を除去するために、固形粒子ろ過剤(好ましく
はセライト545)を用いてろ過した後、 1)シイタケ菌糸体抽出物にエタノールを加えて不溶性
画分と可溶性画分に分ける; 2)工程1で得られたエタノール不溶画分をイオン交換
体で処理し水で溶出したときに吸着されずに流出するイ
オン交換体非吸着画分と、カラムに吸着され0.05-3MのN
aCl、好ましくは2M NaClで溶離する画分(以下において
イオン交換体吸着画分ということもある)に分ける、こ
とによって得られる。
ノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出したと
きに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分
画物(以下においてイオン交換体非吸着画分ということ
もある)は、上述したシイタケ菌糸体抽出物、好ましく
はシイタケ菌糸体抽出物粉末を適当な濃度の水溶液とし
て夾雑物を除去するために、固形粒子ろ過剤(好ましく
はセライト545)を用いてろ過した後、 1)シイタケ菌糸体抽出物にエタノールを加えて不溶性
画分と可溶性画分に分ける; 2)工程1で得られたエタノール不溶画分をイオン交換
体で処理し水で溶出したときに吸着されずに流出するイ
オン交換体非吸着画分と、カラムに吸着され0.05-3MのN
aCl、好ましくは2M NaClで溶離する画分(以下において
イオン交換体吸着画分ということもある)に分ける、こ
とによって得られる。
【0016】上記1)の工程では、シイタケ菌糸体抽出
物にエタノール(好ましくは4容)を加えて、エタノー
ル不溶画分と可溶性画分に分ける。エタノール不溶画分
は粗多糖類を含む画分であり、主成分として糖質を5
4.3%、タンパク質を14.6%含む。
物にエタノール(好ましくは4容)を加えて、エタノー
ル不溶画分と可溶性画分に分ける。エタノール不溶画分
は粗多糖類を含む画分であり、主成分として糖質を5
4.3%、タンパク質を14.6%含む。
【0017】エタノール不溶画分はシイタケ菌糸体抽出
物から20%の収率で得られた。エタノール不溶画分の
構成糖組成(%)は以下の通りであった:キシロース:
15.0;アラビノース:9.3;マンノース:12.
9;グルコース:28.7;ガラクトース:10.7;
アミノ糖:12.5;ウロン酸:10.9。
物から20%の収率で得られた。エタノール不溶画分の
構成糖組成(%)は以下の通りであった:キシロース:
15.0;アラビノース:9.3;マンノース:12.
9;グルコース:28.7;ガラクトース:10.7;
アミノ糖:12.5;ウロン酸:10.9。
【0018】次いで、2)の工程では、1)で得られた
エタノール不溶画分を蒸留水に再溶解し、イオン交換体
で処理し、吸着されないで流出するイオン交換体非吸着
画分と、カラムに吸着され、0.05-3MのNaCl、好ましく
は2MのNaClで溶離するイオン交換体吸着画分に分ける。
イオン交換体としては、例えばジエチルアミノエチル・
合成樹脂イオン交換体(Cl―型)、ジエチルアミノエ
チル・セルロース、ジエチルアミノエチル・アガロー
ス、ジエチル−(2−ヒドロキシプロピル)アミノエチ
ル・セルロース、ジエチル−(2−ヒドロキシプロピ
ル)アミノエチル・アガロースなどの陰イオン交換体を
使用でき、好ましくはジエチルアミノエチル−トヨパー
ルイオン交換体(東ソー株式会社製)のカラム式であ
る。第2工程で得られるクロマトグラムの一例を図1に
示す。
エタノール不溶画分を蒸留水に再溶解し、イオン交換体
で処理し、吸着されないで流出するイオン交換体非吸着
画分と、カラムに吸着され、0.05-3MのNaCl、好ましく
は2MのNaClで溶離するイオン交換体吸着画分に分ける。
イオン交換体としては、例えばジエチルアミノエチル・
合成樹脂イオン交換体(Cl―型)、ジエチルアミノエ
チル・セルロース、ジエチルアミノエチル・アガロー
ス、ジエチル−(2−ヒドロキシプロピル)アミノエチ
ル・セルロース、ジエチル−(2−ヒドロキシプロピ
ル)アミノエチル・アガロースなどの陰イオン交換体を
使用でき、好ましくはジエチルアミノエチル−トヨパー
ルイオン交換体(東ソー株式会社製)のカラム式であ
る。第2工程で得られるクロマトグラムの一例を図1に
示す。
【0019】本発明の分画物(イオン交換体非吸着画
分)はシイタケ菌糸体抽出物から換算して9.5%の収
率で得られた。イオン交換体非吸着画分は糖質21.6
%、タンパク質2.6%、ポリフェノール0.1%(い
ずれもw/w)を含んでいた。
分)はシイタケ菌糸体抽出物から換算して9.5%の収
率で得られた。イオン交換体非吸着画分は糖質21.6
%、タンパク質2.6%、ポリフェノール0.1%(い
ずれもw/w)を含んでいた。
【0020】イオン交換体非吸着分画の構成糖組成
(%)は以下の通りであった:マンノース:14.3;
グルコース:63.9;ガラクトース:21.8;アミ
ノ糖:3.6;ウロン酸:1.1。
(%)は以下の通りであった:マンノース:14.3;
グルコース:63.9;ガラクトース:21.8;アミ
ノ糖:3.6;ウロン酸:1.1。
【0021】一方、イオン交換体吸着画分はシイタケ菌
糸体抽出物から換算して10.3%の収率で得られた。
イオン交換体吸着画分は糖質47.4%、タンパク質1
8.2%、ポリフェノール2.7%(いずれもw/w)
を含んでいた。
糸体抽出物から換算して10.3%の収率で得られた。
イオン交換体吸着画分は糖質47.4%、タンパク質1
8.2%、ポリフェノール2.7%(いずれもw/w)
を含んでいた。
【0022】イオン交換体吸着画分の構成糖組成(%)
は以下の通りであった:キシロース:23.2;アラビ
ノース:13.5;マンノース:18.7;グルコー
ス:31.9;ガラクトース:12.7;アミノ糖:
9.1;ウロン酸:3.0。
は以下の通りであった:キシロース:23.2;アラビ
ノース:13.5;マンノース:18.7;グルコー
ス:31.9;ガラクトース:12.7;アミノ糖:
9.1;ウロン酸:3.0。
【0023】本発明によるシイタケ菌糸体抽出物のエタ
ノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出したと
きに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分
画物(イオン交換体非吸着画分)の肝障害に対する防御
効果を以下の方法により試験したところ、ラット肝細胞
を用いるin vitro試験において、顕著な防御効果が観察
された。
ノール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出したと
きに吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分
画物(イオン交換体非吸着画分)の肝障害に対する防御
効果を以下の方法により試験したところ、ラット肝細胞
を用いるin vitro試験において、顕著な防御効果が観察
された。
【0024】本発明の防御剤は、治療剤及び/又は予防
剤及び/又は保健用剤である。本発明の防御剤は、セフ
ロキサジン、セフロキシムナトリウム、ラタモキセフナ
トリウムなどのセフェム系、硫酸アミカシンなどのアミ
ノ配糖体系、アクラルビシンなどの抗腫瘍系、リファン
ピシンなどの抗酸菌抗生物質系、テトラサイクリン系、
マクロライド系、ペニシリン系などの抗生物質、中枢神
経用薬である、アスピリンなどの解熱鎮痛消炎系、クロ
キサゾラムなどの精神神経系、バルプロ酸ナトリウムな
どの抗てんかん剤系、ハロタンなどの全身麻酔剤系、フ
ェノバルビタールなどの催眠鎮静系、総合感冒薬系など
の薬剤の投与によって引き起こされる肝障害、またこれ
らの他に、ピンドロールなどの不整脈用系、トラビジル
などの血管拡張剤系、塩酸ニカルジピンなどの循環器官
用系、塩酸ラベタロールなどの降圧剤系、クロフィブラ
ートなどの動脈硬化用系で知られる循環器用薬、さらに
テガフールなどの代謝拮抗剤系やエストラサイトなどの
ホルモン剤やスルファメトキサゾールなどのサルファ
剤、イソニアジドなどの抗結核剤、ノルフロキサシンな
どの合成抗菌剤などの薬剤の投与により引き起こされる
肝障害、さらには、生活環境中に存在するビスフェノー
ル、フタル酸エステル、塩素化合物、アルキルフェノー
ル、アルコール類などの環境有害物質によって引き起こ
される肝障害に有用であるのみならず、免疫学的肝障
害、ウィルス性肝障害、脂肪肝、肝癌、アルコール性肝
障害、肝硬変などに有効である。従って、シイタケ菌糸
体抽出物のエタノール不溶画分をイオン交換体で処理し
水で溶出したときに吸着されずに流出する、シイタケ菌
糸体抽出物の分画物及び任意成分として薬剤的に許容で
きる担体を含む、肝障害の治療用及び/又は予防用組成
物として使用することができる。
剤及び/又は保健用剤である。本発明の防御剤は、セフ
ロキサジン、セフロキシムナトリウム、ラタモキセフナ
トリウムなどのセフェム系、硫酸アミカシンなどのアミ
ノ配糖体系、アクラルビシンなどの抗腫瘍系、リファン
ピシンなどの抗酸菌抗生物質系、テトラサイクリン系、
マクロライド系、ペニシリン系などの抗生物質、中枢神
経用薬である、アスピリンなどの解熱鎮痛消炎系、クロ
キサゾラムなどの精神神経系、バルプロ酸ナトリウムな
どの抗てんかん剤系、ハロタンなどの全身麻酔剤系、フ
ェノバルビタールなどの催眠鎮静系、総合感冒薬系など
の薬剤の投与によって引き起こされる肝障害、またこれ
らの他に、ピンドロールなどの不整脈用系、トラビジル
などの血管拡張剤系、塩酸ニカルジピンなどの循環器官
用系、塩酸ラベタロールなどの降圧剤系、クロフィブラ
ートなどの動脈硬化用系で知られる循環器用薬、さらに
テガフールなどの代謝拮抗剤系やエストラサイトなどの
ホルモン剤やスルファメトキサゾールなどのサルファ
剤、イソニアジドなどの抗結核剤、ノルフロキサシンな
どの合成抗菌剤などの薬剤の投与により引き起こされる
肝障害、さらには、生活環境中に存在するビスフェノー
ル、フタル酸エステル、塩素化合物、アルキルフェノー
ル、アルコール類などの環境有害物質によって引き起こ
される肝障害に有用であるのみならず、免疫学的肝障
害、ウィルス性肝障害、脂肪肝、肝癌、アルコール性肝
障害、肝硬変などに有効である。従って、シイタケ菌糸
体抽出物のエタノール不溶画分をイオン交換体で処理し
水で溶出したときに吸着されずに流出する、シイタケ菌
糸体抽出物の分画物及び任意成分として薬剤的に許容で
きる担体を含む、肝障害の治療用及び/又は予防用組成
物として使用することができる。
【0025】投与経路は経口投与が最も好ましいが、静
脈内投与、皮下投与などであってもよい。経口投与に適
した製剤には、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、溶液
剤、シロップ剤などが含まれるが、これに限定されな
い。
脈内投与、皮下投与などであってもよい。経口投与に適
した製剤には、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、溶液
剤、シロップ剤などが含まれるが、これに限定されな
い。
【0026】薬剤的に許容できる担体には、当業界で公
知の適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着香料、
着色剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などを含
むが、これに限定されない。
知の適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着香料、
着色剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などを含
むが、これに限定されない。
【0027】本発明の防御剤の投与量は患者の年齢、体
重、症状、投与経路などを考慮して医師、薬剤師、栄養
士などにより決定される。本発明の防御剤に含まれるシ
イタケ菌糸体抽出物は食品として使用されてきたもので
あり、極めて安全であるところから、投与量を厳しく限
定する必要はないが、通常イオン交換体非吸着画分に換
算して1日あたり3mg−600mg、好ましくは30
mg−200mgである。さらに、肝障害の原因となる
薬剤と併用して投与しても支障はない。
重、症状、投与経路などを考慮して医師、薬剤師、栄養
士などにより決定される。本発明の防御剤に含まれるシ
イタケ菌糸体抽出物は食品として使用されてきたもので
あり、極めて安全であるところから、投与量を厳しく限
定する必要はないが、通常イオン交換体非吸着画分に換
算して1日あたり3mg−600mg、好ましくは30
mg−200mgである。さらに、肝障害の原因となる
薬剤と併用して投与しても支障はない。
【0028】本発明の防御剤は、食品の形で提供するこ
ともできる。好ましい食品としては顆粒、麺類、キャン
ディー、ゼリー、クッキーなどが挙げられる。さらに、
本発明の防御剤は、飲料の形で提供することもできる。
このような食品、飲料にはシイタケ菌糸体抽出物の他
に、ビタミン剤、カルシウムなどの無機成分、キトサン
などの食物繊維、大豆抽出物などの蛋白質、レシチンな
どの脂質、乳糖などの糖類などを追加してもよい。
ともできる。好ましい食品としては顆粒、麺類、キャン
ディー、ゼリー、クッキーなどが挙げられる。さらに、
本発明の防御剤は、飲料の形で提供することもできる。
このような食品、飲料にはシイタケ菌糸体抽出物の他
に、ビタミン剤、カルシウムなどの無機成分、キトサン
などの食物繊維、大豆抽出物などの蛋白質、レシチンな
どの脂質、乳糖などの糖類などを追加してもよい。
【0029】本発明を以下の実施例によりさらに詳しく
説明するが、本発明の範囲はこれに限定されない。本発
明の方法を種々変更、修飾して使用することが当業者に
は可能であり、これらも本発明の範囲に含まれる。
説明するが、本発明の範囲はこれに限定されない。本発
明の方法を種々変更、修飾して使用することが当業者に
は可能であり、これらも本発明の範囲に含まれる。
【0030】
【実施例】実施例1:シイタケ菌糸体抽出物の調製法 バガス90重量部、米糖10重量部からなる固体培地に
純水を適度に含ませた後に、シイタケ種菌を接種し、温
度および湿度を調節した培養室内に放置し、菌糸体を増
殖させた。菌糸体が固体培地に蔓延した後、バガス基材
の繊維素を解束し、12メッシュ通過分が24重量%以
下となるようにした。この解束された培地1.0kgに、純
水3.5Lを加え、40℃に保ちながら精製セルラーゼ2.0
gを加え培地含有混合物とした。
純水を適度に含ませた後に、シイタケ種菌を接種し、温
度および湿度を調節した培養室内に放置し、菌糸体を増
殖させた。菌糸体が固体培地に蔓延した後、バガス基材
の繊維素を解束し、12メッシュ通過分が24重量%以
下となるようにした。この解束された培地1.0kgに、純
水3.5Lを加え、40℃に保ちながら精製セルラーゼ2.0
gを加え培地含有混合物とした。
【0031】次いで培地含有混合物を変速付ギヤーポン
プにより循環させながら、固体培地にギヤー部分におい
て粉砕および擂潰作用を200分間程度加えバカス繊維
の約80重量%が12メッシュ通過分となるようにし
た。培地含有混合物の粉砕および擂潰は、該混合物の温
度を徐々に上昇させながら行った。その後培地含有混合
物をさらに加熱して、90℃として30分間放置した。
90℃への加熱により、酵素を失活せしめ、かつ殺菌を
施した。得られた培地含有混合物を60メッシュろ布を
用いてろ過してシイタケ菌糸体抽出物とし、濃縮した
後、凍結乾燥粉末を得た。
プにより循環させながら、固体培地にギヤー部分におい
て粉砕および擂潰作用を200分間程度加えバカス繊維
の約80重量%が12メッシュ通過分となるようにし
た。培地含有混合物の粉砕および擂潰は、該混合物の温
度を徐々に上昇させながら行った。その後培地含有混合
物をさらに加熱して、90℃として30分間放置した。
90℃への加熱により、酵素を失活せしめ、かつ殺菌を
施した。得られた培地含有混合物を60メッシュろ布を
用いてろ過してシイタケ菌糸体抽出物とし、濃縮した
後、凍結乾燥粉末を得た。
【0032】実施例2:エタノール不溶画分の調製 実施例1で得られたシイタケ菌糸体抽出物乾燥粉末12
gを水2Lに溶解し、セライト545で処理して夾雑物
を除去した。これにエタノール8Lを加えて攪拌、静置
して生じた沈殿を遠心分離し、沈殿物を得た。沈殿画分
(エタノール不溶分画)は粗多糖類画分であり、シイタ
ケ菌糸体抽出物に対し、20%(凍結乾燥重量)であっ
た。
gを水2Lに溶解し、セライト545で処理して夾雑物
を除去した。これにエタノール8Lを加えて攪拌、静置
して生じた沈殿を遠心分離し、沈殿物を得た。沈殿画分
(エタノール不溶分画)は粗多糖類画分であり、シイタ
ケ菌糸体抽出物に対し、20%(凍結乾燥重量)であっ
た。
【0033】実施例3:イオン交換クロマトグラフィー 実施例2で得られたエタノール不溶画分1gを蒸留水2
00mLに溶解し、ジエチルアミノエチル−トヨパール
イオン交換カラム(2.5 x 50 cm:東ソー株式会社製)
のクロマトグラフィーにかけて、蒸留水で溶出した。カ
ラムに吸着されないイオン交換体非吸着画分が流出した
後、2M NaClでカラムに吸着されたイオン交換体吸着画
分を溶離した。溶離して得た各フラクションをフェノー
ル−硫酸法およびLowry法により波長490nm及び6
60nmで分光学的に測定したクロマトグラムを図1に
示す。得られたイオン交換体非吸着画分は47.5mg、イ
オン交換体吸着画分は51.5mgであった。
00mLに溶解し、ジエチルアミノエチル−トヨパール
イオン交換カラム(2.5 x 50 cm:東ソー株式会社製)
のクロマトグラフィーにかけて、蒸留水で溶出した。カ
ラムに吸着されないイオン交換体非吸着画分が流出した
後、2M NaClでカラムに吸着されたイオン交換体吸着画
分を溶離した。溶離して得た各フラクションをフェノー
ル−硫酸法およびLowry法により波長490nm及び6
60nmで分光学的に測定したクロマトグラムを図1に
示す。得られたイオン交換体非吸着画分は47.5mg、イ
オン交換体吸着画分は51.5mgであった。
【0034】実施例4:組成分析 実施例1で得たシイタケ菌糸体抽出物、実施例2で得た
エタノール不溶画分、実施例3で得られたイオン交換体
非吸着画分及びイオン交換体吸着画分について、フェノ
ール-硫酸法による糖質分析、Lowry法によるタンパク質
分析、および没食子酸を標準とするFolin-Denis法によ
るポリフェノール分析を実施した。得られた結果を表1
に示す。
エタノール不溶画分、実施例3で得られたイオン交換体
非吸着画分及びイオン交換体吸着画分について、フェノ
ール-硫酸法による糖質分析、Lowry法によるタンパク質
分析、および没食子酸を標準とするFolin-Denis法によ
るポリフェノール分析を実施した。得られた結果を表1
に示す。
【0035】
【表1】
【0036】実施例5:構成糖組成 加水分解管(3mL用、Pierce社製)に実施例1で得た
シイタケ菌糸体抽出物、実施例2で得たシイタケ菌糸体
抽出物エタノール不溶画分、実施例3で得られたイオン
交換体非吸着画分及びイオン交換体吸着画分を、それぞ
れ1mgとり、4M トリフルオロ酢酸を1mL加えて
真空シールし、100℃で3時間、酸加水分解を行っ
た。加水分解液をナスフラスコに移して粘稠なオイル状
になるまで減圧濃縮(ロータリーエバポレーター)し、
純水2mLに溶解した後、0.45μmフィルターでろ
過し、高速液体クロマトグラフィーを用いたポストカラ
ムラベル法により構成単糖の定量を行った。アミノ糖は
亜硝酸-indole法、ウロン酸はカルバゾール法を用いて
測定した。得られた結果を表2に示す。
シイタケ菌糸体抽出物、実施例2で得たシイタケ菌糸体
抽出物エタノール不溶画分、実施例3で得られたイオン
交換体非吸着画分及びイオン交換体吸着画分を、それぞ
れ1mgとり、4M トリフルオロ酢酸を1mL加えて
真空シールし、100℃で3時間、酸加水分解を行っ
た。加水分解液をナスフラスコに移して粘稠なオイル状
になるまで減圧濃縮(ロータリーエバポレーター)し、
純水2mLに溶解した後、0.45μmフィルターでろ
過し、高速液体クロマトグラフィーを用いたポストカラ
ムラベル法により構成単糖の定量を行った。アミノ糖は
亜硝酸-indole法、ウロン酸はカルバゾール法を用いて
測定した。得られた結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】実施例6:初代培養肝細胞を用いるin vit
ro試験 1)ラット肝細胞の分離及び初代培養 ラット(Wistar、雄、6−8週齢)の肝細胞を分離し、
37℃、5%CO2条件下で一晩培養した。 2)肝細胞のCCl4及び被験物質による処理 1)で調製した肝細胞に、CCl4(DMSO溶液:肝
障害誘導物質)及び被験物質(イオン交換体非吸着画
分)を種々の濃度で調製した無血清培地を500μl加
え、37℃、5%CO2条件下で培養した。 3)GOT活性測定 培養液をエッペンドルフチューブに移し、10000r
pm、5分間、室温にて遠心した。この培養液上清中の
GOT活性をGOT測定試薬(リキテックGOT IF
CC:ベーリンガーマンハイム社製)を用い、測定し
た。被験物質を加えていない培養液上清のGOT活性の
平均値を100としたときの各培養液上清のGOT活性
の割合を求め、肝障害強度とした。その結果を図2に示
す。
ro試験 1)ラット肝細胞の分離及び初代培養 ラット(Wistar、雄、6−8週齢)の肝細胞を分離し、
37℃、5%CO2条件下で一晩培養した。 2)肝細胞のCCl4及び被験物質による処理 1)で調製した肝細胞に、CCl4(DMSO溶液:肝
障害誘導物質)及び被験物質(イオン交換体非吸着画
分)を種々の濃度で調製した無血清培地を500μl加
え、37℃、5%CO2条件下で培養した。 3)GOT活性測定 培養液をエッペンドルフチューブに移し、10000r
pm、5分間、室温にて遠心した。この培養液上清中の
GOT活性をGOT測定試薬(リキテックGOT IF
CC:ベーリンガーマンハイム社製)を用い、測定し
た。被験物質を加えていない培養液上清のGOT活性の
平均値を100としたときの各培養液上清のGOT活性
の割合を求め、肝障害強度とした。その結果を図2に示
す。
【0039】図から明らかなように、シイタケ菌糸体抽
出物のイオン交換体非吸着画分は肝障害防御効果が観察
された。
出物のイオン交換体非吸着画分は肝障害防御効果が観察
された。
【0040】
【発明の効果】本発明のシイタケ菌糸体抽出物のエタノ
ール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出したとき
に吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分画
物は顕著な肝障害の防御効果を有しており、肝障害の予
防、治療に使用できる。本発明の防御剤は、肝障害の原
因となる薬剤の投与と併用することができ、また副作用
がないことから、安全に使用でき、大きな産業上の利用
可能性が期待できる。
ール不溶画分をイオン交換体で処理し水で溶出したとき
に吸着されずに流出する、シイタケ菌糸体抽出物の分画
物は顕著な肝障害の防御効果を有しており、肝障害の予
防、治療に使用できる。本発明の防御剤は、肝障害の原
因となる薬剤の投与と併用することができ、また副作用
がないことから、安全に使用でき、大きな産業上の利用
可能性が期待できる。
【図1】分離の第2工程であるイオン交換カラムクロマ
トグラフィーの結果を示す図である。
トグラフィーの結果を示す図である。
【図2】ラット初代培養肝細胞を用いるin vitro試験に
おける、本発明の分画物の肝障害防御試験の結果を示す
グラフである。
おける、本発明の分画物の肝障害防御試験の結果を示す
グラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/84 A23L 2/00 F (72)発明者 杉野 玲子 大阪府大阪市淀川区三津屋南3−13−35 小林製薬株式会社内 (72)発明者 白銀 英樹 大阪府大阪市淀川区三津屋南3−13−35 小林製薬株式会社内 (72)発明者 竹内 豊実 大阪府大阪市淀川区三津屋南3−13−35 小林製薬株式会社内 Fターム(参考) 4B017 LC03 LG19 LP01 LP03 LP08 4B018 LB08 LE03 MD83 ME14 MF01 MF06 MF07 4C088 AA08 AC17 BA05 BA12 BA16 CA14 CA19 MA16 MA52 NA14 ZA75
Claims (6)
- 【請求項1】シイタケ菌糸体抽出物をエタノール含有溶
液で処理して得られるエタノール不溶性画分をイオン交
換体で処理し水で溶出したときに吸着されずに流出す
る、シイタケ菌糸体抽出物の分画物。 - 【請求項2】シイタケ菌糸体抽出物をエタノール含有溶
液で処理して得られるエタノール不溶性画分をイオン交
換体で処理し水で溶出したときに吸着されずに流出す
る、シイタケ菌糸体抽出物の分画物を含む肝障害防御
剤。 - 【請求項3】シイタケ菌糸体抽出物をエタノール含有溶
液で処理して得られるエタノール不溶性画分をイオン交
換体で処理し水で溶出したときに吸着されずに流出す
る、シイタケ菌糸体抽出物の分画物及び任意成分として
薬剤的に許容できる担体を含む、肝障害の治療用及び/
又は予防用組成物である請求項2記載の防御剤。 - 【請求項4】経口で投与する請求項2又は3記載の防御
剤。 - 【請求項5】食品である請求項2記載の防御剤。
- 【請求項6】飲料である請求項2記載の防御剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10353920A JP2000157205A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | シイタケ菌糸体抽出物の分画物及びその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10353920A JP2000157205A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | シイタケ菌糸体抽出物の分画物及びその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000157205A true JP2000157205A (ja) | 2000-06-13 |
Family
ID=18434119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10353920A Withdrawn JP2000157205A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | シイタケ菌糸体抽出物の分画物及びその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000157205A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005072763A1 (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd. | 肝線維化抑制剤 |
-
1998
- 1998-11-27 JP JP10353920A patent/JP2000157205A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005072763A1 (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd. | 肝線維化抑制剤 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051125 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090715 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090914 |