JP2000149994A - 高分子電解質リチウム二次電池 - Google Patents
高分子電解質リチウム二次電池Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 充放電時におけるリチウムデンドライトの発
生によるシートを防止できると共に、製造工程における
内部短絡を防止した高信頼性の高分子電解質リチウム二
次電池を提供する。 【解決手段】 リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極
と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層と、リチウム
イオンを吸蔵・放出可能な負極と、リチウムイオン伝導
性高分子電解質層と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能
な正極とをこの順序で積層した構造で、前記負極が前記
正極より面積が大きく、前記負極と前記電解質層が同寸
法であるユニットセルを複数積層した高分子電解質リチ
ウム二次電池において、前記正極と前記負極および電解
質層の少なくとも2つのコーナ部にアール設けるか、も
しくは面取りすることを特徴とする。
生によるシートを防止できると共に、製造工程における
内部短絡を防止した高信頼性の高分子電解質リチウム二
次電池を提供する。 【解決手段】 リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極
と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層と、リチウム
イオンを吸蔵・放出可能な負極と、リチウムイオン伝導
性高分子電解質層と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能
な正極とをこの順序で積層した構造で、前記負極が前記
正極より面積が大きく、前記負極と前記電解質層が同寸
法であるユニットセルを複数積層した高分子電解質リチ
ウム二次電池において、前記正極と前記負極および電解
質層の少なくとも2つのコーナ部にアール設けるか、も
しくは面取りすることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質リチ
ウム二次電池に関する。
ウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達にともない、小型
で軽量、かつエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放
電が可能な二次電池の開発が要望されている。このよう
な二次電池としては、リチウムまたはリチウム合金を活
物質とする負極と、モリブデン、バナジウム、チタンあ
るいはニオブなどの酸化物、硫化物もしくはセレン化物
を活物質を含む懸濁液が塗布された集電体からなる正極
と非水電解液を具備した非水電解質二次電池が知られて
いる。
で軽量、かつエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放
電が可能な二次電池の開発が要望されている。このよう
な二次電池としては、リチウムまたはリチウム合金を活
物質とする負極と、モリブデン、バナジウム、チタンあ
るいはニオブなどの酸化物、硫化物もしくはセレン化物
を活物質を含む懸濁液が塗布された集電体からなる正極
と非水電解液を具備した非水電解質二次電池が知られて
いる。
【0003】しかしながら、リチウムまたはリチウム合
金を活物質とする負極を備えた二次電池は、充放電サイ
クルを繰り返すと負極にリチウムのデンドライトが発生
するため、充放電サイクル寿命が短いという問題点があ
る。
金を活物質とする負極を備えた二次電池は、充放電サイ
クルを繰り返すと負極にリチウムのデンドライトが発生
するため、充放電サイクル寿命が短いという問題点があ
る。
【0004】このようなことから、負極に、例えばコー
クス、黒鉛、炭素繊維、樹脂焼成体、熱分解気相炭素の
ようなリチウムイオンを吸蔵放出する炭素質材料を含む
懸濁液が塗布された集電体を用いた非水電解質二次電池
が提案されている。前記二次電池は、デンドライト析出
による負極特性の劣化を改善することができるため、電
池寿命と安全性を向上することができる。
クス、黒鉛、炭素繊維、樹脂焼成体、熱分解気相炭素の
ようなリチウムイオンを吸蔵放出する炭素質材料を含む
懸濁液が塗布された集電体を用いた非水電解質二次電池
が提案されている。前記二次電池は、デンドライト析出
による負極特性の劣化を改善することができるため、電
池寿命と安全性を向上することができる。
【0005】一方、米国特許第5,429,891号明
細書には正極、負極および電解質層にポリマーを添加す
ることにより柔軟性が付与されたハイブリッドポリマー
電解質を有する再充電可能なリチウムインターカレーシ
ョン電池、つまり高分子電解質リチウム二次電池が開示
されている。このような高分子電解質リチウム二次電池
は次のような方法により製造されている。
細書には正極、負極および電解質層にポリマーを添加す
ることにより柔軟性が付与されたハイブリッドポリマー
電解質を有する再充電可能なリチウムインターカレーシ
ョン電池、つまり高分子電解質リチウム二次電池が開示
されている。このような高分子電解質リチウム二次電池
は次のような方法により製造されている。
【0006】まず、DBP(ジブチルフタレート)のよ
うな後から除去することができる可塑剤と、ビニリデン
フロライド(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(H
FP)の共重合体と、リチウムを吸蔵・放出可能な正極
材料とを溶媒の存在下で混合し、これをシート状に成形
し、得られたシートを集電体に積層することにより電解
液未含浸正極素材を作製する。また、可塑剤と、VdF
−HFPの共重合体とを溶媒の存在下で混合し、これを
シート状に成形して電解液未含浸セパレータシートを作
製する。さらに、可塑剤と、VdF−HFPの共重合体
と、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料とを溶媒の
存在下で混合し、これをシート状に成形し、得られたシ
ートを集電体に積層することにより電解液未含浸負極素
材を作製する。つづいて、前記正極素材、セパレータシ
ート、負極素材、セパレータシートおよび正極素材をこ
の順序で積層し、熱圧着して電解液未含浸ユニットセル
を作製する。なお、リチウムデンドライトを防止するた
めに負極の面積を正極のそれより大きくしている。ま
た、前記セパレータシートは正負極の内部短絡を防止す
るために負極素材と同等の面積を有する。ひきつづき、
このユニットセル中の可塑剤を溶媒により抽出、除去す
る。その後、前記ユニットセルを複数積層すると共に並
列接続し、これらユニットに非水電解液を含浸させるこ
とにより高分子電解質リチウム二次電池を製造する。こ
のような二次電池は、外部負荷との接続のために前記ユ
ニットセルの同一側面から2つの正極の端子部と負極の
端子部がそれぞれ延出され、前記各正極の端子部および
負極の端子部は先端で外部リードとそれぞれ接続された
構造を有するこのような従来の高分子電解質リチウム二
次電池は、ユニットセルが実質的に液体成分を含まず、
その構成層が一体化されているため、ラミネートフィル
ムのような簡易な外装材を用いることができ、薄型、軽
量で安全性に優れている。
うな後から除去することができる可塑剤と、ビニリデン
フロライド(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(H
FP)の共重合体と、リチウムを吸蔵・放出可能な正極
材料とを溶媒の存在下で混合し、これをシート状に成形
し、得られたシートを集電体に積層することにより電解
液未含浸正極素材を作製する。また、可塑剤と、VdF
−HFPの共重合体とを溶媒の存在下で混合し、これを
シート状に成形して電解液未含浸セパレータシートを作
製する。さらに、可塑剤と、VdF−HFPの共重合体
と、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料とを溶媒の
存在下で混合し、これをシート状に成形し、得られたシ
ートを集電体に積層することにより電解液未含浸負極素
材を作製する。つづいて、前記正極素材、セパレータシ
ート、負極素材、セパレータシートおよび正極素材をこ
の順序で積層し、熱圧着して電解液未含浸ユニットセル
を作製する。なお、リチウムデンドライトを防止するた
めに負極の面積を正極のそれより大きくしている。ま
た、前記セパレータシートは正負極の内部短絡を防止す
るために負極素材と同等の面積を有する。ひきつづき、
このユニットセル中の可塑剤を溶媒により抽出、除去す
る。その後、前記ユニットセルを複数積層すると共に並
列接続し、これらユニットに非水電解液を含浸させるこ
とにより高分子電解質リチウム二次電池を製造する。こ
のような二次電池は、外部負荷との接続のために前記ユ
ニットセルの同一側面から2つの正極の端子部と負極の
端子部がそれぞれ延出され、前記各正極の端子部および
負極の端子部は先端で外部リードとそれぞれ接続された
構造を有するこのような従来の高分子電解質リチウム二
次電池は、ユニットセルが実質的に液体成分を含まず、
その構成層が一体化されているため、ラミネートフィル
ムのような簡易な外装材を用いることができ、薄型、軽
量で安全性に優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高分子電解質リチウム二次電池はデンドライトの防止の
ために負極の面積を正極の面積より大きくしたため、前
記負極のコーナ部が折れ曲がってこのユニットセルと隣
接するユニットセルの正極とせっしょくして内部短絡を
生じるという問題があった。
高分子電解質リチウム二次電池はデンドライトの防止の
ために負極の面積を正極の面積より大きくしたため、前
記負極のコーナ部が折れ曲がってこのユニットセルと隣
接するユニットセルの正極とせっしょくして内部短絡を
生じるという問題があった。
【0008】本発明は、充放電時におけるリチウムデン
ドライトの発生によるシートを防止できると共に、製造
工程における内部短絡を防止した高分子電解質リチウム
二次電池を提供しようとするものである。
ドライトの発生によるシートを防止できると共に、製造
工程における内部短絡を防止した高分子電解質リチウム
二次電池を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高分子電解
質リチウム二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出可
能な正極と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層と、
リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極と、リチウムイ
オン伝導性高分子電解質層と、リチウムイオンを吸蔵・
放出可能な正極とをこの順序で積層した構造で、前記負
極が前記正極より面積が大きく、前記負極と前記電解質
層が同寸法であるユニットセルを複数積層した高分子電
解質リチウム二次電池において、前記正極と前記負極お
よび電解質層の少なくとも2つのコーナ部にアール設け
るか、もしくは面取りすることを特徴とするものであ
る。
質リチウム二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出可
能な正極と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層と、
リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極と、リチウムイ
オン伝導性高分子電解質層と、リチウムイオンを吸蔵・
放出可能な正極とをこの順序で積層した構造で、前記負
極が前記正極より面積が大きく、前記負極と前記電解質
層が同寸法であるユニットセルを複数積層した高分子電
解質リチウム二次電池において、前記正極と前記負極お
よび電解質層の少なくとも2つのコーナ部にアール設け
るか、もしくは面取りすることを特徴とするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高分子電解質
リチウム二次電池を図1、図2を参照して説明する。
リチウム二次電池を図1、図2を参照して説明する。
【0011】複数、例えば3つのユニットセル11〜13
は、互いに積層して並列接続されている。前記各ユニッ
トセル11〜13は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な
正極2と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層3と、
リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極4と、リチウム
イオン伝導性高分子電解質層3と、リチウムイオンを吸
蔵・放出可能な正極2とをこの順序で積層、一体化した
構造を有する。
は、互いに積層して並列接続されている。前記各ユニッ
トセル11〜13は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な
正極2と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層3と、
リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極4と、リチウム
イオン伝導性高分子電解質層3と、リチウムイオンを吸
蔵・放出可能な正極2とをこの順序で積層、一体化した
構造を有する。
【0012】前記負極4は、前記各正極2に比べて大き
な面積を有し、かつ前記電解質層3は前記負極4と同じ
面積を有する。
な面積を有し、かつ前記電解質層3は前記負極4と同じ
面積を有する。
【0013】前記各正極2は、それぞれ外部に延出した
帯状端子部5を持つ集電体6に正極層7を担持させた構
造を有する。前記負極4は、外部に延出した帯状端子部
8を持つ集電体9に負極層10を担持させた構造を有す
る。前記正極2の帯状端子部5および前記負極4の帯状
端子部8は、それぞれ前記ユニットセル11〜13の同一
側面から延出され、かつ前記各正極2の帯状端子部5は
前記負極4を挟んで互いに対向して配置されている。
帯状端子部5を持つ集電体6に正極層7を担持させた構
造を有する。前記負極4は、外部に延出した帯状端子部
8を持つ集電体9に負極層10を担持させた構造を有す
る。前記正極2の帯状端子部5および前記負極4の帯状
端子部8は、それぞれ前記ユニットセル11〜13の同一
側面から延出され、かつ前記各正極2の帯状端子部5は
前記負極4を挟んで互いに対向して配置されている。
【0014】前記各正極2は、図2に示すように前記帯
状端子部5,8の延出側面と反対側に位置する2つのコ
ーナ部にそれぞれアール11が設けられている。また、
互いに同寸法の前記負極4および電解質層3は前記帯状
端子部5,8の延出側面と反対側に位置する2つのコー
ナ部にそれぞれアール12が設けられている。
状端子部5,8の延出側面と反対側に位置する2つのコ
ーナ部にそれぞれアール11が設けられている。また、
互いに同寸法の前記負極4および電解質層3は前記帯状
端子部5,8の延出側面と反対側に位置する2つのコー
ナ部にそれぞれアール12が設けられている。
【0015】前記各ユニットセル11〜13は、外装フィ
ルム13内に収納され、そのフィルム13の開口部を融
着することにより気密に封止されている。前記各ユニッ
トセル11〜13の各正極2の帯状端子部5は、それらの
先端が前記外装フィルム13内で互いに束ねられ、外部
リード14の一端に接続されている。この外部リード1
4は、前記外装フィルム13の融着部15を通して外部
に延出されている。前記各ユニットセル11〜13の負極
4の帯状端子部8は、前記外装フィルム13内で外部リ
ード(図示せず)の一端に接続され、かつこの外部リー
ドは前記外装フィルム13の融着部15を通して外部に
延出されている。
ルム13内に収納され、そのフィルム13の開口部を融
着することにより気密に封止されている。前記各ユニッ
トセル11〜13の各正極2の帯状端子部5は、それらの
先端が前記外装フィルム13内で互いに束ねられ、外部
リード14の一端に接続されている。この外部リード1
4は、前記外装フィルム13の融着部15を通して外部
に延出されている。前記各ユニットセル11〜13の負極
4の帯状端子部8は、前記外装フィルム13内で外部リ
ード(図示せず)の一端に接続され、かつこの外部リー
ドは前記外装フィルム13の融着部15を通して外部に
延出されている。
【0016】次に、前記正極2、前記リチウムイオン伝
導性高分子電解質層3、前記負極4および外装フィルム
13について説明する。
導性高分子電解質層3、前記負極4および外装フィルム
13について説明する。
【0017】1)正極2 この正極2は、アルミニウム製帯状端子部5を持つアル
ミニウム製集電体6の両面にリチウムイオンを吸蔵放出
する活物質、非水電解液およびこの電解液を保持するポ
リマーを含む正極層7が担持された構造を有する。
ミニウム製集電体6の両面にリチウムイオンを吸蔵放出
する活物質、非水電解液およびこの電解液を保持するポ
リマーを含む正極層7が担持された構造を有する。
【0018】前記活物質としては、種々の酸化物(例え
ばLiMn2O4などのリチウムマンガン複合酸化物、二
酸化マンガン、例えばLiNiO2などのリチウム含有
ニッケル酸化物、例えばLiCoO2などのリチウム含
有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化
物、リチウムを含む非晶質五酸化バナジウムなど)や、
カルコゲン化合物(例えば、二硫化チタン、二硫化モリ
ブテンなど)等を挙げることができる。中でも、リチウ
ムマンガン複合酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、
リチウム含有ニッケル酸化物を用いるのが好ましい。
ばLiMn2O4などのリチウムマンガン複合酸化物、二
酸化マンガン、例えばLiNiO2などのリチウム含有
ニッケル酸化物、例えばLiCoO2などのリチウム含
有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化
物、リチウムを含む非晶質五酸化バナジウムなど)や、
カルコゲン化合物(例えば、二硫化チタン、二硫化モリ
ブテンなど)等を挙げることができる。中でも、リチウ
ムマンガン複合酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、
リチウム含有ニッケル酸化物を用いるのが好ましい。
【0019】前記非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶
解することにより調製される。
解することにより調製される。
【0020】前記非水溶媒としては、エチレンカーボネ
ート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチ
レンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(D
MC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチ
ルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(γ−
BL)、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメト
キシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテ
トラヒドロフラン等を挙げることができる。前記非水溶
媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用しても
良い。
ート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチ
レンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(D
MC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチ
ルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(γ−
BL)、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメト
キシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテ
トラヒドロフラン等を挙げることができる。前記非水溶
媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用しても
良い。
【0021】前記電解質としては、例えば過塩素酸リチ
ウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(Li
PF6)、ホウ四フッ化リチウム(LiBF4)、六フッ
化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタン
スルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフル
オロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF 3
SO3)2]等のリチウム塩を挙げることができる。
ウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(Li
PF6)、ホウ四フッ化リチウム(LiBF4)、六フッ
化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタン
スルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフル
オロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF 3
SO3)2]等のリチウム塩を挙げることができる。
【0022】前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量
は、0.2mol/L〜2mol/Lとすることが望ま
しい。
は、0.2mol/L〜2mol/Lとすることが望ま
しい。
【0023】前記非水電解液を保持するポリマーとして
は、例えば、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロ
ピレンオキサイド誘導体、前記誘導体を含むポリマー、
ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオロプロ
ピレン(HFP)との共重合体等を用いることができ
る。前記HFPの共重合割合は、前記共重合体の合成方
法にも依存するが、通常、最大で20重量%前後であ
る。
は、例えば、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロ
ピレンオキサイド誘導体、前記誘導体を含むポリマー、
ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオロプロ
ピレン(HFP)との共重合体等を用いることができ
る。前記HFPの共重合割合は、前記共重合体の合成方
法にも依存するが、通常、最大で20重量%前後であ
る。
【0024】前記正極層は、導電性を向上する観点から
導電性材料を含んでいてもよい。この導電性材料として
は、例えば、人造黒鉛、カーボンブラック(例えばアセ
チレンブラックなど)、ニッケル粉末等を挙げることが
できる。
導電性材料を含んでいてもよい。この導電性材料として
は、例えば、人造黒鉛、カーボンブラック(例えばアセ
チレンブラックなど)、ニッケル粉末等を挙げることが
できる。
【0025】前記集電体としては、例えばアルミニウム
製エキスパンドメタル、アルミニウム製メッシュ、アル
ミニウム製パンチドメタル等を用いることができる。
製エキスパンドメタル、アルミニウム製メッシュ、アル
ミニウム製パンチドメタル等を用いることができる。
【0026】前記帯状端子部は、前記集電体をそのまま
延出するか、または前記集電体に接続されたアルミニウ
ム箔から形成される。
延出するか、または前記集電体に接続されたアルミニウ
ム箔から形成される。
【0027】2)リチウムイオン伝導性高分子電解質層
3 この電解質層3は、非水電解液及びこの電解液を保持す
るポリマーを含む。
3 この電解質層3は、非水電解液及びこの電解液を保持す
るポリマーを含む。
【0028】前記非水電解液及び前記ポリマーとして
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。
【0029】前記電解質層は、圧縮強度を向上させるた
めにSiO2粉末のような無機フィラーを添加してもよ
い。
めにSiO2粉末のような無機フィラーを添加してもよ
い。
【0030】3)負極4 この負極4は、銅製帯状端子部8を持つ銅製の集電体9
の両面にリチウムイオンを吸蔵放出する炭素質材料、非
水電解液及びこの電解液を保持するポリマーを含む負極
層10が担持された構造を有する。
の両面にリチウムイオンを吸蔵放出する炭素質材料、非
水電解液及びこの電解液を保持するポリマーを含む負極
層10が担持された構造を有する。
【0031】前記炭素質材料としては、例えば、有機高
分子化合物(例えば、フェノール樹脂、ポリアクリロニ
トリル、セルロース等)を焼成することにより得られる
もの、コークスや、メソフェーズピッチを焼成すること
により得られるもの、人造グラファイト、天然グラファ
イト等に代表される炭素質材料を挙げることができる。
中でも、500℃〜3000℃の温度で、常圧または減
圧下にて前記メソフェーズピッチを焼成して得られる炭
素質材料を用いるのが好ましい。
分子化合物(例えば、フェノール樹脂、ポリアクリロニ
トリル、セルロース等)を焼成することにより得られる
もの、コークスや、メソフェーズピッチを焼成すること
により得られるもの、人造グラファイト、天然グラファ
イト等に代表される炭素質材料を挙げることができる。
中でも、500℃〜3000℃の温度で、常圧または減
圧下にて前記メソフェーズピッチを焼成して得られる炭
素質材料を用いるのが好ましい。
【0032】前記非水電解液及び前記ポリマーとして
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。
【0033】前記負極層は、人造グラファイト、天然グ
ラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック、
ケッチェンブラック、ニッケル粉末、ポリフェニレン誘
導体等の導電性材料、オレフィン系ポリマーや炭素繊維
等のフィラーを含むことを許容する。
ラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック、
ケッチェンブラック、ニッケル粉末、ポリフェニレン誘
導体等の導電性材料、オレフィン系ポリマーや炭素繊維
等のフィラーを含むことを許容する。
【0034】前記集電体としては、例えば銅製エキスパ
ンドメタル、銅製メッシュ、銅製パンチドメタル等を用
いることができる。
ンドメタル、銅製メッシュ、銅製パンチドメタル等を用
いることができる。
【0035】前記帯状端子部は、前記集電体をそのまま
延出するか、または前記集電体に接続された銅箔から形
成される。
延出するか、または前記集電体に接続された銅箔から形
成される。
【0036】4)外装フィルム13 この外装フィルム材13は、内面側から熱融着性樹脂フ
ィルム、金属箔および剛性を有する樹脂フィルムを少な
くともこの順序で積層した積層フィルムからなる。前記
熱融着性樹脂としては、例えばポリエチレン(PE)、
アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等
を用いることができる。前記金属箔としては、例えばA
l箔、Ni箔等をも用いることができるが、薄膜化が可
能なAl箔が好ましい。前記剛性を有する樹脂として
は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ナ
イロン等を用いることができる。ただし、前記剛性を有
する樹脂フィルムは2種以上のフィルムを組み合わせて
もよい。
ィルム、金属箔および剛性を有する樹脂フィルムを少な
くともこの順序で積層した積層フィルムからなる。前記
熱融着性樹脂としては、例えばポリエチレン(PE)、
アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等
を用いることができる。前記金属箔としては、例えばA
l箔、Ni箔等をも用いることができるが、薄膜化が可
能なAl箔が好ましい。前記剛性を有する樹脂として
は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ナ
イロン等を用いることができる。ただし、前記剛性を有
する樹脂フィルムは2種以上のフィルムを組み合わせて
もよい。
【0037】前記正極2の2つのコーナ部に設けられる
アール11は、1mm以上、好ましくは1.5〜3mm
であることが望ましい。このアール11を1mm未満に
すると、正負極2,4間の短絡を防止することが困難に
なる恐れがある。
アール11は、1mm以上、好ましくは1.5〜3mm
であることが望ましい。このアール11を1mm未満に
すると、正負極2,4間の短絡を防止することが困難に
なる恐れがある。
【0038】前記負極4および電解質層3の2つのコー
ナ部に設けられるアール12は、1.5mm以上、好ま
しくは2〜4mmであることが望ましい。このアール1
2を1.5mm未満にすると、正負極2,4間の短絡を
防止することが困難になる恐れがある。
ナ部に設けられるアール12は、1.5mm以上、好ま
しくは2〜4mmであることが望ましい。このアール1
2を1.5mm未満にすると、正負極2,4間の短絡を
防止することが困難になる恐れがある。
【0039】なお、前記正極2は、図3に示すように前
記帯状端子部5,8の延出側面と反対側に位置する2つ
のコーナ部にそれぞれ面取り16を設けたり、互いに同
寸法の前記負極4および電解質層3は前記帯状端子部
5,8の延出側面と反対側に位置する2つのコーナ部に
それぞれ面取り17を設けてもよい。
記帯状端子部5,8の延出側面と反対側に位置する2つ
のコーナ部にそれぞれ面取り16を設けたり、互いに同
寸法の前記負極4および電解質層3は前記帯状端子部
5,8の延出側面と反対側に位置する2つのコーナ部に
それぞれ面取り17を設けてもよい。
【0040】また、前記ユニットセルの積層数は3層に
限らず、2層、4層以上にしてもよい。
限らず、2層、4層以上にしてもよい。
【0041】次に、本発明に係わる高分子電解質リチウ
ム二次電池の製造方法の一例を以下に説明する。
ム二次電池の製造方法の一例を以下に説明する。
【0042】まず、少なくとも非水電解液を保持するポ
リマー、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質および可塑
剤を溶媒の存在下で混合して正極用ペーストを調製す
る。つづいて、このペーストを例えばポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に塗布、乾燥してシー
ト化する。ひきつづき、このシートを帯状の端子部を有
する集電体の前記端子部を除く部分の両面に熱圧着した
後、例えば金型での打ち抜きにより前記帯状端子部の延
出側面と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれア
ールまたは面取りを有する電解液未含浸正極素材を作製
する。
リマー、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質および可塑
剤を溶媒の存在下で混合して正極用ペーストを調製す
る。つづいて、このペーストを例えばポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に塗布、乾燥してシー
ト化する。ひきつづき、このシートを帯状の端子部を有
する集電体の前記端子部を除く部分の両面に熱圧着した
後、例えば金型での打ち抜きにより前記帯状端子部の延
出側面と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれア
ールまたは面取りを有する電解液未含浸正極素材を作製
する。
【0043】前記可塑剤としては、例えばフタル酸ジブ
チル(DBP)、フタル酸ジメチル(DMP)、エチル
フタリルエチルグリコレート(EPEG)等を挙げるこ
とができる。
チル(DBP)、フタル酸ジメチル(DMP)、エチル
フタリルエチルグリコレート(EPEG)等を挙げるこ
とができる。
【0044】また、少なくとも非水電解液を保持するポ
リマーおよび可塑剤を溶媒の存在下で混合したペースト
を例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に塗布、乾燥してシート化する。つづいて、このシ
ートをPETフィルムに被覆した状態で、例えば金型で
の打ち抜きにより前記正極素材の帯状端子部の延出側面
と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれアールま
たは面取りを有する電解液未含浸電解質層を作製する。
リマーおよび可塑剤を溶媒の存在下で混合したペースト
を例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に塗布、乾燥してシート化する。つづいて、このシ
ートをPETフィルムに被覆した状態で、例えば金型で
の打ち抜きにより前記正極素材の帯状端子部の延出側面
と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれアールま
たは面取りを有する電解液未含浸電解質層を作製する。
【0045】さらに、少なくとも非水電解液を保持する
ポリマー、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料およ
び可塑剤を溶媒の存在下で混合して負極用ペーストを調
製する。つづいて、このペーストを例えばポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム上に塗布、乾燥して
シート化する。ひきつづき、このシートを帯状の端子部
を有する集電体の前記端子部を除く部分の両面に熱圧着
した後、例えば金型での打ち抜きにより前記帯状端子部
の延出側面と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞ
れアールまたは面取りを有する電解液未含浸負極素材を
作製する。
ポリマー、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料およ
び可塑剤を溶媒の存在下で混合して負極用ペーストを調
製する。つづいて、このペーストを例えばポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム上に塗布、乾燥して
シート化する。ひきつづき、このシートを帯状の端子部
を有する集電体の前記端子部を除く部分の両面に熱圧着
した後、例えば金型での打ち抜きにより前記帯状端子部
の延出側面と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞ
れアールまたは面取りを有する電解液未含浸負極素材を
作製する。
【0046】次いで、前記正極素材、電解質層、負極素
材、電解質層および正極素材をこの順序で積層し、熱圧
着して電解液未含浸ユニットセルを作製する。つづい
て、このユニットセル中の可塑剤を溶媒により抽出、除
去することにより可塑剤溶出ユニットセルを作製する。
材、電解質層および正極素材をこの順序で積層し、熱圧
着して電解液未含浸ユニットセルを作製する。つづい
て、このユニットセル中の可塑剤を溶媒により抽出、除
去することにより可塑剤溶出ユニットセルを作製する。
【0047】次いで、前記可塑剤溶出ユニットセルを複
数積層した後、外装フィルム内に収納し、この外装フィ
ルムの開口部から非水電解液を注入して前記各ユニット
セルの構成部材に電解液を含浸した後、前記外装フィル
ムの開口部を融着すると共に前記ユニットセルの正極の
端子部および負極の端子部にそれぞれ接続された外部リ
ードをこの融着部を通して外部に延出させることにより
高分子電解質リチウム二次電池を製造する。
数積層した後、外装フィルム内に収納し、この外装フィ
ルムの開口部から非水電解液を注入して前記各ユニット
セルの構成部材に電解液を含浸した後、前記外装フィル
ムの開口部を融着すると共に前記ユニットセルの正極の
端子部および負極の端子部にそれぞれ接続された外部リ
ードをこの融着部を通して外部に延出させることにより
高分子電解質リチウム二次電池を製造する。
【0048】以上説明した本発明によれは、リチウムイ
オンを吸蔵・放出可能な正極と、リチウムイオン伝導性
高分子電解質層と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な
負極と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層と、リチ
ウムイオンを吸蔵・放出可能な正極とをこの順序で積層
した構造で、前記負極が前記正極より面積が大きく、前
記負極と前記電解質層が同寸法であるユニットセルを複
数積層した高分子電解質リチウム二次電池において、前
記正極と前記負極および電解質層の少なくとも2つのコ
ーナ部にアール設けるか、もしくは面取りすることによ
って、製造工程中に前記正極と前記負極および電解質層
のコーナ部での折り曲がりを防ぐことができる。その結
果、ユニットセル間での正負極の接触を防止して内部短
絡を抑制できるため、高信頼の高分子電解質リチウム二
次電池を高い生産性(高歩留まり)で得ることができ
る。
オンを吸蔵・放出可能な正極と、リチウムイオン伝導性
高分子電解質層と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な
負極と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層と、リチ
ウムイオンを吸蔵・放出可能な正極とをこの順序で積層
した構造で、前記負極が前記正極より面積が大きく、前
記負極と前記電解質層が同寸法であるユニットセルを複
数積層した高分子電解質リチウム二次電池において、前
記正極と前記負極および電解質層の少なくとも2つのコ
ーナ部にアール設けるか、もしくは面取りすることによ
って、製造工程中に前記正極と前記負極および電解質層
のコーナ部での折り曲がりを防ぐことができる。その結
果、ユニットセル間での正負極の接触を防止して内部短
絡を抑制できるため、高信頼の高分子電解質リチウム二
次電池を高い生産性(高歩留まり)で得ることができ
る。
【0049】また、前記各ユニットセルを構成する前記
負極の面積を前記正極の面積より大きくし、かつ前記負
極と前記電解質層を同寸法にすることによって、充放電
時におけるリチウムデンドライトの発生によるショート
を防止できる。
負極の面積を前記正極の面積より大きくし、かつ前記負
極と前記電解質層を同寸法にすることによって、充放電
時におけるリチウムデンドライトの発生によるショート
を防止できる。
【0050】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
に説明する。
【0051】(実施例1) <非水電解液未含浸の正極素材の作製>活物質として組
成式がLiMn2 O4で表されるリチウムマンガン複合
酸化物と、カーボンブラックと、アセトンにビニリデン
フロライド−ヘキサフルオロプロピレン(VdF−HF
P)の共重合体粉末と、フタル酸ジブチル(DBP)の
混合物をアセトン中で混合してペーストを調製した。な
お、前記LiMn2 O4、カーボンブラック、VdF−
HFP共重合体粉末およびDBPの混合比率は、56重
量%,5重量%,17重量%,22重量%である。つづ
いて、前記ペーストをポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルム上に厚さ100μm、幅200mmにな
るように塗布し、シート化した。
成式がLiMn2 O4で表されるリチウムマンガン複合
酸化物と、カーボンブラックと、アセトンにビニリデン
フロライド−ヘキサフルオロプロピレン(VdF−HF
P)の共重合体粉末と、フタル酸ジブチル(DBP)の
混合物をアセトン中で混合してペーストを調製した。な
お、前記LiMn2 O4、カーボンブラック、VdF−
HFP共重合体粉末およびDBPの混合比率は、56重
量%,5重量%,17重量%,22重量%である。つづ
いて、前記ペーストをポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルム上に厚さ100μm、幅200mmにな
るように塗布し、シート化した。
【0052】次いで、前記正極シート(正極層)をアル
ミニウム製の帯状端子部を有するアルミニウム製エキス
パンドメタルからなる集電体の前記端子部を除く両面に
熱ロールで加熱圧着した後、金型で打ち抜くことにより
30mm×52mmの寸法で前記帯状端子部の延出側面
と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれ2mmの
アールを有する電解液未含浸正極素材を作製した。
ミニウム製の帯状端子部を有するアルミニウム製エキス
パンドメタルからなる集電体の前記端子部を除く両面に
熱ロールで加熱圧着した後、金型で打ち抜くことにより
30mm×52mmの寸法で前記帯状端子部の延出側面
と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれ2mmの
アールを有する電解液未含浸正極素材を作製した。
【0053】<非水電解液未含浸の負極の作製>活物質
としてメソフェーズピッチ系炭素繊維を粉砕後、280
0℃で熱処理した粉末と、VdF−HFP共重合体粉末
とDBPとをアセトン中で混合することによりペースト
を調製した。なお、前記炭素繊維の粉末、VdF−HF
P共重合体粉末およびDBPの混合比率は、58重量
%,17重量%,25重量%である。つづいて、前記ペ
ーストをポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に厚さ100μm、幅200mmになるように塗布
し、シート化した。得られた負極シート(負極層)を銅
製の帯状端子部を有する銅製エキスパンドメタルからな
る多孔質集電体の前記端子部を除く両面に熱ロールで加
熱圧着した後、金型で打ち抜くことにより32mm×5
4mmの寸法で前記帯状端子部の延出側面と反対側に位
置する2つのコーナ部にそれぞれ2mmのアールを有す
る電解液未含浸負極素材を作製した。
としてメソフェーズピッチ系炭素繊維を粉砕後、280
0℃で熱処理した粉末と、VdF−HFP共重合体粉末
とDBPとをアセトン中で混合することによりペースト
を調製した。なお、前記炭素繊維の粉末、VdF−HF
P共重合体粉末およびDBPの混合比率は、58重量
%,17重量%,25重量%である。つづいて、前記ペ
ーストをポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に厚さ100μm、幅200mmになるように塗布
し、シート化した。得られた負極シート(負極層)を銅
製の帯状端子部を有する銅製エキスパンドメタルからな
る多孔質集電体の前記端子部を除く両面に熱ロールで加
熱圧着した後、金型で打ち抜くことにより32mm×5
4mmの寸法で前記帯状端子部の延出側面と反対側に位
置する2つのコーナ部にそれぞれ2mmのアールを有す
る電解液未含浸負極素材を作製した。
【0054】<非水電解液未含浸高分子電解質素材の作
製>酸化ケイ素粉末33.3重量部、 VdF−HFP
共重合体粉末22.2重量部およびとDBP44.5重
量部とをアセトン中で混合することによりペーストを調
製した。つづいて、前記ペーストをポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム上に厚さ100μm、幅2
00mmになるように塗布し、シート化した後、金型で
打ち抜くことにより32mm×54mmの寸法で後述す
る積層後において前記正負極素材の帯状端子部の延出側
面と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれ2mm
のアールを有する非水電解液未含浸高分子電解質素材を
作製した。
製>酸化ケイ素粉末33.3重量部、 VdF−HFP
共重合体粉末22.2重量部およびとDBP44.5重
量部とをアセトン中で混合することによりペーストを調
製した。つづいて、前記ペーストをポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム上に厚さ100μm、幅2
00mmになるように塗布し、シート化した後、金型で
打ち抜くことにより32mm×54mmの寸法で後述す
る積層後において前記正負極素材の帯状端子部の延出側
面と反対側に位置する2つのコーナ部にそれぞれ2mm
のアールを有する非水電解液未含浸高分子電解質素材を
作製した。
【0055】<非水電解液の調製>エチレンカーボネー
ト(EC)とジメチルカーボネート(DMC)が体積比
で2:1の割合で混合された非水溶媒に電解質としての
LiPF6 をその濃度が1mol/lになるように溶解
させて非水電解液を調製した。
ト(EC)とジメチルカーボネート(DMC)が体積比
で2:1の割合で混合された非水溶媒に電解質としての
LiPF6 をその濃度が1mol/lになるように溶解
させて非水電解液を調製した。
【0056】次いで、得られた正極素材、高分子電解質
素材、負極素材、高分子電解質素材および正極素材を前
記正負極素材の端子部が同じ側面に位置するようにこの
順序で重ね、これらを125℃に加熱した剛性ロールに
て加熱圧着することにより理論容量85mAhの非水電
解液未含浸ユニットセルを作製した。
素材、負極素材、高分子電解質素材および正極素材を前
記正負極素材の端子部が同じ側面に位置するようにこの
順序で重ね、これらを125℃に加熱した剛性ロールに
て加熱圧着することにより理論容量85mAhの非水電
解液未含浸ユニットセルを作製した。
【0057】次いで、前記ユニットセルをn−デカンが
収容された容器内に浸漬し、容器内に入れたマグネット
スタラーで攪拌しながら、15分間静置した。この操作
をガスクロマトグラフィによるn−デカン中の可塑剤
(DBP)の濃度が20ppm以下になるまで繰り返し
行うことにより非水電解液未含浸ユニットセルの各構成
部材から可塑剤を除去した。
収容された容器内に浸漬し、容器内に入れたマグネット
スタラーで攪拌しながら、15分間静置した。この操作
をガスクロマトグラフィによるn−デカン中の可塑剤
(DBP)の濃度が20ppm以下になるまで繰り返し
行うことにより非水電解液未含浸ユニットセルの各構成
部材から可塑剤を除去した。
【0058】次いで、3つの可塑剤溶出ユニットセルを
積層し、各正極の帯状端子部をアルミニウム製外部リー
ドを接続し、かつ負極の端子部を銅製外部リードを接続
した。つづいて、これらを一辺が開口された内面側から
PEフィルム/Alフィルム/PETフィルムからなる
外装フィルムに収納し、この外装フィルム内に前記非水
電解液を注入し、前記各ユニットセルの構成部材に電解
液を含浸した後、前記外装フィルムの開口部を融着する
と共に前記ユニットセルの各正極の端子部および負極の
端子部にそれぞれ接続された外部リードをこの融着部を
通して外部に延出させることにより前述した図1および
図2に示す構造を有する50個の高分子電解質リチウム
二次電池を製造した。この後、これら二次電池を17m
Aで4.5Vまで充電した。
積層し、各正極の帯状端子部をアルミニウム製外部リー
ドを接続し、かつ負極の端子部を銅製外部リードを接続
した。つづいて、これらを一辺が開口された内面側から
PEフィルム/Alフィルム/PETフィルムからなる
外装フィルムに収納し、この外装フィルム内に前記非水
電解液を注入し、前記各ユニットセルの構成部材に電解
液を含浸した後、前記外装フィルムの開口部を融着する
と共に前記ユニットセルの各正極の端子部および負極の
端子部にそれぞれ接続された外部リードをこの融着部を
通して外部に延出させることにより前述した図1および
図2に示す構造を有する50個の高分子電解質リチウム
二次電池を製造した。この後、これら二次電池を17m
Aで4.5Vまで充電した。
【0059】(比較例1)コーナ部にアールを設けない
正極素材と負極素材および高分子電解質素材を用いた以
外、実施例1と同様な方法により3層積層ユニットセル
を有する50個の高分子電解質リチウム二次電池を製造
した。この後、これら二次電池を17mAで4.5Vま
で充電した。
正極素材と負極素材および高分子電解質素材を用いた以
外、実施例1と同様な方法により3層積層ユニットセル
を有する50個の高分子電解質リチウム二次電池を製造
した。この後、これら二次電池を17mAで4.5Vま
で充電した。
【0060】得られた実施例1および比較例1の二次電
池について、製造工程中における内部短絡不良数を調べ
た。その結果を下記表1に示す。
池について、製造工程中における内部短絡不良数を調べ
た。その結果を下記表1に示す。
【0061】
【表1】 前記表1から明らかなようにコーナ部にアールを設た正
極と同アールを設けた負極および高分子電解質層を有す
る3層のユニットセル構造である実施例1の二次電池
は、コーナ部にアールを付けていない正極、負極および
高分子電解質層を有する3層のユニットセル構造の比較
例1の二次電池に比べて製造工程中における内部短絡の
不良を大幅に低減でき、生産性(歩留まり)を著しく向
上できることがわかる。
極と同アールを設けた負極および高分子電解質層を有す
る3層のユニットセル構造である実施例1の二次電池
は、コーナ部にアールを付けていない正極、負極および
高分子電解質層を有する3層のユニットセル構造の比較
例1の二次電池に比べて製造工程中における内部短絡の
不良を大幅に低減でき、生産性(歩留まり)を著しく向
上できることがわかる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、充
放電時におけるリチウムデンドライトの発生によるショ
ートを防止できると共に、製造工程における内部短絡を
防止した高信頼性の高分子電解質リチウム二次電池を高
い生産性(高歩留まり)で得ることができる等顕著な効
果を奏する。
放電時におけるリチウムデンドライトの発生によるショ
ートを防止できると共に、製造工程における内部短絡を
防止した高信頼性の高分子電解質リチウム二次電池を高
い生産性(高歩留まり)で得ることができる等顕著な効
果を奏する。
【図1】本発明に係る高分子電解質リチウム二次電池を
示す断面図。
示す断面図。
【図2】図1のユニットセルの平面図。
【図3】本発明に係る他の高分子電解質リチウム二次電
池におけるユニットセルの平面図。
池におけるユニットセルの平面図。
11〜13…ユニットセル、 2…正極、 3…リチウムイオン伝導性高分子電解質層、 4…負極、 5…正極の帯状端子部、 11,12…アール、 13…外装フィルム、 16,17…面取り。
Claims (1)
- 【請求項1】 リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極
と、リチウムイオン伝導性高分子電解質層と、リチウム
イオンを吸蔵・放出可能な負極と、リチウムイオン伝導
性高分子電解質層と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能
な正極とをこの順序で積層した構造で、前記負極が前記
正極より面積が大きく、前記負極と前記電解質層が同寸
法であるユニットセルを複数積層した高分子電解質リチ
ウム二次電池において、 前記正極と前記負極および電解質層の少なくとも2つの
コーナ部にアール設けるか、もしくは面取りすることを
特徴とする高分子電解質リチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10326792A JP2000149994A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | 高分子電解質リチウム二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10326792A JP2000149994A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | 高分子電解質リチウム二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000149994A true JP2000149994A (ja) | 2000-05-30 |
Family
ID=18191769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10326792A Pending JP2000149994A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | 高分子電解質リチウム二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000149994A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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