JP2000145493A - エンジン始動制御装置 - Google Patents
エンジン始動制御装置Info
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- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Hybrid Electric Vehicles (AREA)
Abstract
できるエンジン始動制御装置を提供する。 【解決手段】 エンジンと、エンジンを始動するモータ
・ジェネレータおよびエンジンを始動する機能を有する
モータ・ジェネレータとを備えた車両において、2つの
モータ・ジェネレータによるエンジンの始動機能に故障
があるか否かを判断する始動機能判断手段(ステップ2
02,203,208)と、始動機能判断手段(ステッ
プ202,203,208)により始動機能に故障がな
いと判断された場合の制御と、始動機能判断手段(ステ
ップ202,203,208)により始動機能に故障が
あると判断された場合の制御とを異ならせる始動制御内
容変更手段(ステップ204,〜207,209,21
0)とを備えている。
Description
装置を複数備えているエンジン始動制御装置に関するも
のである。
れている内燃機関(エンジン)に加えて、第2の動力源
として電動機(モータ・ジェネレータ)を搭載した車両
が開発されている。この種の車両では、電動機の出力す
る動力が、車両の走行のためには必ずしも充分ではない
が、電動機の出力の制御性がよいこと、電動機によって
エネルギの回生をおこなうことできること、電動機は排
ガスを生じないことなどの利点を生かして電動機を使用
するように構成している。
な場合には、電動機を内燃機関の補助的な動力源として
動作させ、また減速時には、電動機を発電機として機能
させてエネルギの回生をおこなうなどの制御がおこなわ
れている。このように、エンジンおよび電動機を動力源
とするハイブリッド車の一例が特開平8−168104
号公報、特開平9−39613号公報に記載されてい
る。また、このようなハイブリッド車におけるエンジン
の始動制御に関する技術の一例が特開平7−11570
9号公報に記載されている。
においては多機能化などの要請により、エンジンを始動
させるにあたり、第1の始動装置によりエンジンを始動
する他に、前記電動機を第2の始動装置として機能させ
てエンジンを始動することの可能な車両が提案されてい
る。このような構成の車両においては、エンジンを始動
させるにあたり、車両の状態に応じて第1の始動装置ま
たは第2の始動装置を選択的に使用することが可能であ
る。
動装置によりエンジンを始動することが可能に構成され
た車両においては、第2の始動装置が車両の動力源とし
ての機能を有するために、第1の始動装置または第2の
始動装置によるエンジンの始動機能が異常である場合
は、車両の走行性能が低下する可能性がある。
ブリッド車においては、エンジンの始動装置として、電
動機を含む複数の始動装置に関する技術は何も認識され
ておらず、結局、上記公報に記載された技術において
は、上記のような不都合を回避することができなかっ
た。
で、複数の始動装置を備えた車両において、その車両の
走行性能を確保することの可能なエンジン始動制御装置
を提供することを目的としている。
的を達成するために、請求項1の発明は、車輪に動力を
伝達するエンジンと、このエンジンを始動する第1の始
動装置および第2の始動装置とを有するエンジン始動制
御装置において、前記第1の始動装置または前記第2の
始動装置による前記エンジンの始動機能に故障があるか
否かを判断する始動機能判断手段と、この始動機能判断
手段より前記エンジンの始動機能に故障がないと判断さ
れた場合におけるエンジンの始動制御と、前記始動機能
判断手段により前記エンジンの始動機能に故障があると
判断された場合におけるエンジンの始動制御とを異なら
せる始動制御内容変更手段とを備えていることを特徴と
する。
か否かを判断する基準には、始動装置のフェールの有無
と、始動装置を機能させるための機械部品の状態とが含
まれる。これに対して、始動装置による始動動作の繰り
返しにより不可避的に生じる始動機能の低下、例えば始
動装置に電力を供給する電源の充電量の低下は含まれな
い。
機能が故障しているか否かにより、第1の始動装置およ
び第2の始動装置によるエンジンの始動制御内容が異な
らせることにより、車両の走行性能が確保される。
エンジンと、このエンジンを始動する第1の始動装置お
よび第2の始動装置とを備え、所定の停止条件が成立し
た場合は前記エンジンを停止させる自動停止制御をおこ
なうとともに、前記エンジンの自動停止制御中に所定の
復帰条件が成立した場合は前記エンジンを運転状態に復
帰させる自動復帰制御をおこなうことの可能なエンジン
始動制御装置において、前記第1の始動装置または前記
第2の始動装置のうちの少なくとも一方による前記エン
ジンの始動が不可能である場合は、前記エンジンの自動
停止制御を禁止する自動停止禁止手段を備えていること
を特徴とするものである。
合とは、その原因に関わりなくエンジンを始動すること
ができないことを意味している。つまり、エンジンの始
動が不可能か否かの判断基準には、始動装置のフェール
の有無と、始動装置を機能させるための機械部品の状態
と、始動装置による始動動作の繰り返しにより不可避的
に生じる始動機能の低下(例えば始動装置に電力を供給
する電源の充電量の低下)とが含まれる。
または第2の始動装置のうちの少なくとも一方によるエ
ンジンの始動が不可能である場合は、エンジンの自動停
止制御が禁止される。したがって、エンジンの始動をお
こなうことが不可能な条件下、またはエンジンの始動に
より、車輪に伝達される動力が低下することが予測され
る条件下においては、エンジンの自動停止制御が禁止さ
れる。
て、前記自動停止禁止手段には、イグニッションキーの
操作により前記エンジンの停止要求が発生した場合に、
前記エンジンの停止を許可する機能が含まれていること
を特徴とするものである。
の作用に加えて、イグニッションキーの操作によりエン
ジンの停止要求が発生した場合は、エンジンを停止する
ことが可能であり、運転者の意図が反映される。
具体的に説明する。図2は、この発明を適用したハイブ
リッド車A1の基本的な構成を示している。ここに示す
例は、エンジン1の出力側にモータ・ジェネレータ2が
配置され、モータ・ジェネレータ(MG)2の出力側に
トルクコンバータ(T/C)5を介して自動変速機6が
配置されている。エンジン1は、燃料の燃焼によって動
力を出力する形式の装置であり、ガソリンエンジンやデ
ィーゼルエンジンのほかに、液化石油ガスや天然ガスな
どのガス燃料を燃焼させるエンジンなどがその例であ
る。
5に至るパワートレーンの配置構成を示すブロック図で
あり、図4はエンジン1から自動変速機6に至るパワー
トレーンのスケルトン図である。エンジン1のクランク
シャフト13にフライホイール3が連結されているとと
もに、このフライホイール3に制振機構(ダンパ)4が
連結されている。また、エンジン1とモータ・ジェネレ
ータ2との間には、係合・解放可能なクラッチ100が
設けられている。
は異なる種類の動力源であり、電気的エネルギを回転運
動などの運動エネルギに変換して出力することのできる
電動機としての機能と、運動エネルギを電気的エネルギ
に変換する発電機としての機能(回生機能)とを有す
る。前記モータ・ジェネレータ2として、例えば永久磁
石型同期モータが使用され、その出力側部材であるロー
タの回転角度を検出するためのレゾルバ7がモータ・ジ
ェネレータ2と並列に配列されている。そして、レゾル
バ7のロータもモータ・ジェネレータ2のロータと同様
に、ダンパ4とトルクコンバータ5とを連結している部
材もしくはトルクコンバータ5の入力側の部材に連結さ
れている。
バータ101を介してバッテリ102が接続され、モー
タ・ジェネレータ2およびインバータ101ならびにバ
ッテリ102を制御するコントローラ103が設けられ
ている。バッテリ102の定格電圧は、例えば288V
に設定されている。前記インバータ101は、バッテリ
102の直流電流を3相交流電流に変換してモータ・ジ
ェネレータ2に供給する一方、モータ・ジェネレータ2
で発電された3相交流電流を直流電流に変換してバッテ
リ102に供給する3相ブリッジ回路を備えている。こ
の3相ブリッジ回路は、例えば6個のパワートランジス
タを電気的に接続して構成され、これらのパワートラン
ジスタのオン・オフを切り換えることにより、モータ・
ジェネレータ2とバッテリ102との間の電流の向きを
切り換える。このようにして、3相交流電流と直流電流
との相互の変換と、モータ・ジェネレータ2に印可され
る3相交流電流の周波数の調整と、モータ・ジェネレー
タ2に印可される3相交流電流の大きさの調整と、モー
タ・ジェネレータ2の回生制動トルクの大きさの調整と
がおこなわれる。
として機能させる場合は、バッテリ102からの直流電
圧を交流電圧に変換してモータ・ジェネレータ2に供給
する。また、モータ・ジェネレータ2を発電機として機
能させる場合は、回転子の回転により発生した誘導電圧
をインバータ101により直流電圧に変換してバッテリ
102に充電する。さらに、コントローラ103は、バ
ッテリ102からモータ・ジェネレータ2に供給される
電流値、またはモータ・ジェネレータ2により発電され
る電流値を検出または制御する機能を備えている。ま
た、コントローラ103は、モータ・ジェネレータ2の
回転数を制御する機能と、バッテリ102の充電状態
(SOC:state of charge)を検出および制御する機
能とを備えている。上記のモータ・ジェネレータ2は、
エンジン1を始動させる機能と、車輪104に伝達する
動力を出力する機能と、車輪104から入力される運動
エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有す
る。このモータ・ジェネレータ2によりエンジン1を始
動させる場合はクラッチ100が係合される。
トカバー33、ポンプインペラ35、タービンランナ4
8、ステータ35A、一方向クラッチ43、ロックアッ
プクラッチ49などを有する公知の構造のものである。
また、前記自動変速機6は変速機入力軸44を有し、そ
の先端部にハブ46が取り付けられている。そして、こ
のハブ46に対して、タービンランナ48とロックアッ
プクラッチ49とが連結されている。また、自動変速機
6は、後述する歯車変速機部55と油圧制御部56とを
備えており、歯車変速機部55から後方側に延びた出力
軸57を介して動力を出力するようになっている。
ップクラッチ49の係合・解放の制御および変速制御な
らびに摩擦係合装置の係合圧の制御をおこなうためのも
のであって、複数の電磁バルブや切り換えバルブならび
に調圧バルブを備え、電磁バルブを電気的に制御するこ
とにより、上記の各制御を実行するように構成されてい
る。なお、この油圧制御部56としては、従来知られて
いる自動変速機用の油圧制御装置を採用することができ
る。
速段を設定することができるように構成されている。そ
の歯車変速機部55の一例を図4に示してある。ここに
示す構成では、前進5段・後進1段の変速段を設定する
ように構成されている。すなわちここに示す自動変速機
6は、トルクコンバータ5に続けて副変速部61と、主
変速部62とを備えている。その副変速部61は、いわ
ゆるオーバードライブ部であって1組のシングルピニオ
ン型遊星歯車機構63によって構成され、キャリヤ64
が前記変速機入力軸44に連結され、またこのキャリヤ
64とサンギヤ65との間に一方向クラッチF0 と一体
化クラッチC0 とが並列に配置されている。なお、この
一方向クラッチF0 はサンギヤ65がキャリヤ64に対
して相対的に正回転(変速機入力軸44の回転方向の回
転)する場合に係合するようになっている。またサンギ
ヤ65の回転を選択的に止める多板ブレーキB0 が設け
られている。そしてこの副変速部61の出力要素である
リングギヤ66が、主変速部62の入力要素である中間
軸67に接続されている。
C0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊
星歯車機構63の全体が一体となって回転するため、中
間軸67が変速機入力軸44と同速度で回転し、低速段
となる。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ65の
回転を止めた状態では、リングギヤ66が変速機入力軸
44に対して増速されて正回転し、高速段となる。
70,80,90を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
70のサンギヤ71と第2遊星歯車機構80のサンギヤ
81とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構70のリングギヤ73と第2遊星歯車機構80のキャ
リヤ82と第3遊星歯車機構90のキャリヤ92との三
者が連結され、かつそのキャリヤ92に出力軸57が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構80のリングギ
ヤ83が第3遊星歯車機構90のサンギヤ91に連結さ
れている。
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構80のリングギヤ83および第3
遊星歯車機構90のサンギヤ91と中間軸67との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構70のサンギヤ71および第2遊星歯車
機構80のサンギヤ81と中間軸67との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構70および第2遊星歯車機構80のサンギヤ71,8
1の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ71,81(すなわち共通サンギヤ軸)とトラ
ンスミッションハウジング10との間には、第1一方向
クラッチF1 と多板ブレーキである第2ブレーキB2 と
が直列に配列されており、その第1一方向クラッチF1
はサンギヤ71,81が逆回転(変速機入力軸44の回
転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合する
ようになっている。多板ブレーキである第3ブレーキB
3 は第1遊星歯車機構70のキャリヤ72とトランスミ
ッションハウジング10との間に設けられている。そし
て第3遊星歯車機構90のリングギヤ93の回転を止め
るブレーキとして多板ブレーキである第4ブレーキB4
と第2一方向クラッチF2 とがトランスミッションハウ
ジング10との間に並列に配置されている。なお、この
第2一方向クラッチF2 はリングギヤ93が逆回転しよ
うとする際に係合するようになっている。
うち副変速部61のクラッチC0 の回転数を検出するタ
ービン回転数センサ68と、出力軸57の回転数を検出
する出力軸回転数(車速)センサ69とが設けられてい
る。そして、出力軸57にはプロペラシャフト(図示せ
ず)などの動力伝達装置が接続され、この動力伝達装置
を介して動力が車輪104に伝達されるように構成され
ている。
レーキを図5の作動図表に示すように係合・解放するこ
とにより前進5段・後進1段の変速段を設定することが
できる。なお、図5において○印は係合状態、空欄は解
放状態、◎印はエンジンブレーキ時の係合状態、△印は
係合するものの動力伝達に関係しないことをそれぞれ示
す。
グ)、R(リバース:後進段)、N(ニュートラル)な
らびに第1速(1st)ないし第5速(5th)の各シ
フト状態は、図示しないシフト装置のレバーをマニュア
ル操作することにより設定される。このシフトレバーに
よって、例えばP(パーキング)ポジション、R(リバ
ース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D
(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジショ
ン、2ポジション、Lポジションを選択することが可能
である。
度などの車両の走行状態に基づいて前進第1速ないし第
5速を設定するためのポジションであり、また4ポジシ
ョンは、第1速ないし第4速、3ポジションは第1速な
いし第3速、2ポジションは第1速および第2速、Lポ
ジションは第1速をそれぞれ設定するためのポジション
である。なお、3ポジションないしLポジションは、エ
ンジンブレーキレンジを設定するポジションであり、そ
れぞれのポジションで設定可能な変速段のうち最も高速
側の変速段でエンジンブレーキを効かせるように構成さ
れている。
におけるモータ・ジェネレータ2とは反対側には、図6
に示すように減速装置105を介してモータ・ジェネレ
ータ106が接続される。モータ・ジェネレータ106
の構成は、モータ・ジェネレータ102の構成と同様で
ある。
ングギヤ107およびサンギヤ108と、このリングギ
ヤ107およびサンギヤ108に噛み合わされた複数の
ピニオンギヤ109とを備えている。この複数のピニオ
ンギヤ109はキャリヤ110により保持されており、
キャリヤ110にはモータ・ジェネレータ106の回転
軸111が連結されている。そして、回転軸111とク
ランクシャフト13とを接続・遮断するクラッチ112
が設けられている。さらに、回転軸111には、チェー
ン113を介してエアコン用コンプレッサなどの補機1
14が接続されている。
り付けられており、減速装置105のケーシング115
には、リングギヤ107の回転を止めるブレーキ116
が設けられている。さらに、回転軸111の周囲には一
方向クラッチ117が配置されており、一方向クラッチ
117の内輪が回転軸111に連結され、一方向クラッ
チ117の外輪がリングギヤ107に連結されている。
上記モータ・ジェネレータ106は、エンジン1を始動
する始動装置としての機能と、エンジン1の動力を電気
エネルギに変換する発電機(オルタネータ)としての機
能と、エンジン1の停止時に補機114を駆動する電動
機としての機能とを兼備している。
1とモータ・ジェネレータ106との間の動力の伝達が
おこなわれるとともに、モータ・ジェネレータ106の
回転軸111の回転速度が減速されてエンジン1に伝達
される。そして、一方向クラッチ117は、エンジン1
から出力された動力がモータ・ジェネレータ106に伝
達される場合に係合する構成になっている。モータ・ジ
ェネレータ106によりエンジン1を始動する場合は、
クラッチ112およびブレーキ116が係合され、一方
向クラッチ117が解放される。また、モータ・ジェネ
レータ106をオルタネータとして機能させる場合は、
クラッチ112および一方向クラッチ117が係合さ
れ、ブレーキ116が解放される。さらに、モータ・ジ
ェネレータ106により補機114を駆動する場合は、
ブレーキ116が係合され、クラッチ112および一方
向クラッチ117が解放される。
ンバータ118を介してバッテリ119が接続され、モ
ータ・ジェネレータ106およびインバータ118なら
びにバッテリ119には、コントローラ120が接続さ
れている。バッテリ119の定格電圧は、例えば12V
に設定されている。インバータ118は、インバータ1
01と同様に構成されている。そして、モータ・ジェネ
レータ106により発電された電気エネルギを、インバ
ータ118を介してバッテリ119に充電することが可
能である。さらに、モータ・ジェネレータ106を発電
機として機能させる場合は、回転子の回転により発生し
た誘導電圧をインバータ118により直流電圧に変換し
てバッテリ119に充電する。
9からモータ・ジェネレータ106に供給される電流
値、またはモータ・ジェネレータ106により発電され
る電流値を検出または制御する機能を備えている。ま
た、コントローラ120は、モータ・ジェネレータ10
6の回転数を制御する機能と、バッテリ119の充電状
態(SOC:state of charge)を検出および制御する
機能とを備えている。
2,106、自動変速機6、減速装置105、クラッチ
100などの各装置は、車両の状態を示す各種の検出信
号や、予め設定されているデータならびに制御パターン
に基づいて制御される。例えば図7に示すように、マイ
クロコンピュータを主体とする総合制御装置(ECU)
60に各種の信号を入力し、その入力された信号に基づ
く演算結果を制御信号として出力するようになってい
る。この入力信号の例を挙げれば、ABS(アンチロッ
クブレーキシステム)コンピュータからの信号、車両安
定化制御(VSC:商標)コンピュータからの信号、エ
ンジン回転数NE の信号、エンジン水温の信号、図2に
示されたイグニッションキー121の操作位置を検出す
るイグニッションスイッチからの信号、バッテリ10
2,119のSOC(State of Charge:充電状態)信
号、ヘッドライトのオン・オフ信号、デフォッガのオン
・オフ信号、エアコンのオン・オフ信号、車速信号、自
動変速機6の作動油温の信号、シフトレバーにより選択
されるシフトポジション、サイドブレーキのオン・オフ
信号、フットブレーキのオン・オフ信号、触媒(排気浄
化触媒)温度信号、アクセル開度の信号、カム角センサ
からの信号、スポーツシフト信号、車両加速度センサか
らの信号、モータ・ジェネレータ2の回生制動トルクを
調整するための動力源ブレーキ力スイッチからの信号、
タービン回転数NT センサ68からの信号、レゾルバ7
の信号などである。
100,112への制御信号、点火装置への制御信号、
噴射(燃料の噴射)装置への制御信号、コントローラ1
03,120への信号、減速装置105への信号、油圧
制御部56の自動変速機(AT)ソレノイドへの信号、
油圧制御部56のATライン圧コントロールソレノイド
への信号、ABSアクチュエータへの信号、エアコン用
コンプレッサなどの補機114を制御する信号、エンジ
ン1またはモータ・ジェネレータ2が動力源として使用
されているか否かを表示する駆動源インジケータへの信
号、スポートモードインジケータへの信号、VSCアク
チュエータへの信号、油圧制御部56のATロックアッ
プコントロールバルブへの信号などである。
ン、車速などの信号が総合制御装置60に入力される
と、これらの信号に対応するエンジン出力、モータ・ジ
ェネレータ2の出力が演算され、総合制御装置60から
制御信号が出力されて車両の駆動力が制御される。ま
た、総合制御装置60においては、フットブレーキペダ
ルの信号、車速などに基づいて車両に対する減速要求が
演算され、その減速要求に対応して油圧ブレーキ装置
(図示せず)により負担するべき制動力と、モータ・ジ
ェネレータ2により負担するべき制動力(回生制動トル
ク)とが演算される。
との対応関係を説明する。すなわち、モータ・ジェネレ
ータ106がこの発明の第1の始動装置に相当し、モー
タ・ジェネレータ2がこの発明の第2の始動装置に相当
する。
によりエンジン1を始動する場合の制御内容を、図1の
フローチャートに基づいて説明する。まず、総合制御装
置60に入力される信号が処理され(ステップ20
1)、モータ・ジェネレータ2におけるエンジン1の始
動系統が正常であるか否(故障している)かが判断され
る(ステップ202)。ステップ202においては、モ
ータ・ジェネレータ2自体のフェールの有無は勿論、モ
ータ・ジェネレータ2の始動系統に関与しているワイヤ
ーハーネスの断線の有無、コネクタの結合状態など、モ
ータ・ジェネレータ2によりエンジン1を始動する場合
に必要な全ての項目がチェックされる。ステップ202
で肯定判断された場合は、モータ・ジェネレータ106
によりエンジン1を始動する場合の始動系統が正常であ
るか否(故障している)かが判断される(ステップ20
3)。ステップ203の判断基準としては、モータ・ジ
ェネレータ106自体のフェールの有無は勿論、モータ
・ジェネレータ106の始動系統に関与しているワイヤ
ーハーネスの断線の有無、コネクタの結合状態など、モ
ータ・ジェネレータ106によりエンジン1を始動する
場合に必要な全ての項目がチェックされる。ステップ2
03で肯定判断された場合は、エンジン1の始動制御に
際して、通常用の始動制御パターンが使用される(ステ
ップ204)。
フローチャートに基づいて説明する。まず、総合制御装
置60により入力信号が処理される(ステップ30
1)。この制御例においては、総合制御装置60に入力
される信号に基づいて、エンジン1の自動停止制御およ
び自動復帰制御をおこなうことが可能である。エンジン
1の自動停止制御とは、エンジン1の運転中に、イグニ
ッションキー121の操作以外の停止条件に基づいて、
エンジン1を自動的に停止させる制御を意味している。
停止条件は、例えば、バッテリ102,119の充電状
態SOCが所定値以上であり、かつ、アクセルペダルの
踏み込み量に対応して車輪104に伝達するべきトルク
の全てを、モータ・ジェネレータ2により発生させるこ
とができる場合に成立する。
ンジン1の自動停止状態から、イグニッションキー12
1の操作以外の復帰条件に基づいて、エンジン1を自動
的に運転状態に復帰する制御を意味している。復帰条件
は、停止条件の少なくとも一つの項目が欠落した場合に
成立する。
1の始動中であるか否かが判断される(ステップ30
2)。ステップ302で肯定判断された場合はリターン
される。ステップ302で否定判断された場合は、イグ
ニッションキー121がスタート位置に操作されたこと
によるエンジン1の始動要求が成立したか否かが判断さ
れる(ステップ303)。ステップ303で肯定判断さ
れた場合は、モータ・ジェネレータ106の動力により
エンジン1を始動させ(ステップ304)、リターンさ
れる。
合は、エンジン1の自動復帰制御に基づくエンジン1の
始動指令があるか否かが判断される(ステップ30
5)。例えば、バッテリ102,119の充電状態SO
Cが所定値未満であること、または車両の駆動力が不足
していることなどに基づくエンジン1の始動要求が、ス
テップ305の始動指令に該当する。このステップ30
5で否定判断された場合はリターンされる。
車速が零、すなわち車両が停止中であるか否かが判断さ
れる(ステップ306)。ステップ306で否定判断さ
れた場合は、モータ・ジェネレータ106により補機1
14が駆動されているか否かが判断される(ステップ3
07)。ステップ307で肯定判断された場合は、モー
タ・ジェネレータ106による補機114の駆動を一時
的に中止するとともに(ステップ308)、モータ・ジ
ェネレータ106の動力によりエンジン1を始動する制
御パターンを選択し(ステップ309)、リターンされ
る。つまり、前述のようにステップ306で否定される
ということは、モータ・ジェネレータ2の動力により車
両が走行中であることになる。このため、モータ・ジェ
ネレータ2によりエンジン1を始動すると、車輪104
に伝達されるトルクが低下して、アクセルペダルの踏み
込み量に対応する駆動力を得られなくなる可能性があ
る。そこで、モータ・ジェネレータ106によりエンジ
ン1を始動することにより、上記不都合が回避され、ド
ライバビリティを向上することができる。なお、ステッ
プ307で否定判断された場合もステップ309に進
む。
は、アクセルペダルが踏み込まれているか否かが判断さ
れる(ステップ310)。ステップ310で肯定判断さ
れた場合は加速要求があるためステップ307に進み、
ステップ310で否定判断された場合は、モータ・ジェ
ネレータ2によりエンジン1を始動し(ステップ31
1)、リターンされる。すなわち、車両が停止中であ
り、かつ、加速要求がない状態におけるエンジン1の始
動要求であるため、モータ・ジェネレータ2の動力によ
りエンジン1を始動させたとしても、車両の走行性能に
影響を及ぼす可能性はない。
が、図1のステップ204で使用される。そして、エン
ジン1の始動後におけるエンジン1の自動停止制御を許
可し(205)、リターンされる。つまり、モータ・ジ
ェネレータ2,106がともに正常であるため、その後
に停止条件が成立してエンジン1の自動停止制御がおこ
なわれたとしても、車両の走行性能を低下させることな
く、モータ・ジェネレータ2またはモータ・ジェネレー
タ106のいずれか一方の動力によりエンジン1を始動
させることができるためである。
は、図8に示す制御パターンを無視して、モータ・ジェ
ネレータ2の動力によりエンジン1を始動させる制御パ
ターンが選択される(ステップ206)。そして、前記
停止条件の成立によるエンジン1の自動停止が禁止され
る一方、イグニッションキー121の操作によるエンジ
ン1の停止は許可され(ステップ207)、リターンさ
れる。つまり、モータ・ジェネレータ2に限りエンジン
1を始動することが可能であり、かつ、モータ・ジェネ
レータ2の動力を車輪104に伝達して車両が走行して
いる状態において、そのモータ・ジェネレータ2の動力
の一部をエンジン1に伝達してをエンジン1を始動させ
るとすれば、車両の駆動力が低下する可能性がある。
統のみが正常である場合は、エンジン1の自動停止を禁
止することにより、上記不都合が回避され、ドライバビ
リティを向上することができる。なお、イグニッション
キー121の操作によるエンジン1の停止が許可されて
いるため、運転者の意図によるエンジン1の停止は確保
される。
た場合は、モータ・ジェネレータ2の始動系統が正常で
あるか否かが判断される(ステップ208)。ステップ
208の判断基準は、ステップ203の判断基準と同様
である。ステップ208で肯定判断された場合は、図8
に示す制御パターンを無視して、モータ・ジェネレータ
106によりエンジン1を始動させる制御パターンが選
択される(ステップ209)。そして、前記停止条件の
成立によるエンジン1の自動停止が禁止される一方、イ
グニッションキー121の操作によるエンジン1の停止
は許可され(ステップ210)、リターンされる。
件が成立し、エンジン1の自動復帰制御をおこなうため
にステップ202,208,209を経由した場合は、
エンジン1の自動復帰制御後に、車両の動力としてモー
タ・ジェネレータ2の動力を用いることができないこと
になる。そこで、ステップ210においては、その後に
停止条件が成立した場合でもエンジン1の自動停止制御
を禁止することにより、車両の走行性能を確保すること
ができる。なお、イグニッションキー121の操作によ
るエンジン1の停止が許可されているため、運転者の意
図によるエンジン1の停止は確保される。
合もステップ210に進む。これは、モータ・ジェネレ
ータ2,106が両方とも正常でない状態でエンジン1
が不用意に停止したのでは、エンジン1を再始動するこ
とができず、車両の走行性能が低下するからである。こ
のように、図1の制御例によれば、モータ・ジェネレー
タ2,106のフェールセーフ機能が確立され、車両の
走行性能を維持することができる。
された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説
明する。図1のステップ202,203,208がこの
発明の始動機能判断手段に相当し、図1のステップ20
4ないしステップ207、およびステップ209,21
0、ならびに図8の302ないしステップ311がこの
発明の始動制御内容変更手段に相当する。さらに、図1
のステップ207,210がこの発明の自動停止禁止手
段に相当する。
求項2に対応するフローチャートであるが、請求項2に
対応するフローチャートを単独で設定することも可能で
ある。具体的には、図1のステップ208で肯定判断さ
れた場合はリターンし、ステップ203で肯定判断され
た場合は、ステップ204を省略してステップ205に
進み、ステップ203で否定判断された場合は、ステッ
プ206を省略してステップ207に進む制御をおこな
うことが可能である。このような制御をおこなう場合
は、ステップ202の判断基準にバッテリ102の充電
量SOCが含まれ、ステップ203の判断基準にバッテ
リ119の充電量SOCが含まれ、ステップ208の判
断基準にバッテリ119の充電量SOCが含まれる。す
なわち、バッテリの充電量が所定値以上である場合は、
正常(エンジン1の始動が可能)であると判断され、バ
ッテリの充電量が所定値未満である場合は異常(エンジ
ン1の始動が不可能)であると判断される。
明の特徴的な構成を記載すれば次の通りである。すなわ
ち、車輪に動力を伝達するエンジンと、このエンジンを
始動する第1の始動装置および第2の始動装置とを有す
るエンジン始動制御装置において、前記第1の始動装置
および前記第2の始動装置による前記エンジンの始動機
能に故障があるか否かを判断する始動機能判断手段と、
この始動機能判断手段より前記エンジンの始動機能に故
障がないと判断された場合に適用され、かつ、前記第1
の始動装置または前記第2の始動装置による始動制御内
容を定めた第1の始動パターンと、前記始動機能判断手
段により前記エンジンの始動機能に故障があると判断さ
れた場合に適用され、かつ、前記第1の始動装置または
前記第2の始動装置による始動制御内容を定めた第2の
始動パターンとを使い分ける始動制御内容変更手段とを
備えていることを特徴とするハイブリッド車のエンジン
始動制御装置。そして、第1の始動パターンには、図1
のステップ204ないしステップ207、およびステッ
プ209,210が含まれ、第2の始動パターンには、
図8の302ないしステップ311が含まれる。
動機能に故障があるか否かにより、第1の始動装置およ
び第2の始動装置によるエンジンの始動制御内容が異な
らせられる。したがって、エンジンの始動機能がフェー
ルした場合にはフェール状態におうじた始動制御がおこ
なわれ、車両の走行性能を確保することができる。
することが不可能な条件下、またはエンジンの始動に際
して、車輪に伝達される動力が低下することが予測され
る条件下においては、エンジンの自動停止制御が禁止さ
れる。したがって、エンジンの始動機能がフェールした
場合においても、駆動力の低下を防止することができ、
車両の走行性能を確保することができる。
の効果に加えて、イグニッションキーが操作されてエン
ジンの停止要求が発生した場合は、エンジンを停止する
ことが可能であり、運転者の意図が反映される。
ある。
原理的に示すブロック図である。
ロック図である。
レーンを示すスケルトン図である。
のクラッチおよびブレーキの係合・解放を示す図表であ
る。
ロック図である。
る入出力信号を示す図である。
御内容を詳細に示すフローチャートである。
ェネレータ、 2…モータ・ジェネレータ、 121…
イグニッションキー、 A1…ハイブリッド車。
Claims (3)
- 【請求項1】 車輪に動力を伝達するエンジンと、この
エンジンを始動する第1の始動装置および第2の始動装
置とを有するエンジン始動制御装置において、 前記第1の始動装置または前記第2の始動装置による前
記エンジンの始動機能に故障があるか否かを判断する始
動機能判断手段と、 この始動機能判断手段より前記エンジンの始動機能に故
障がないと判断された場合におけるエンジンの始動制御
と、前記始動機能判断手段により前記エンジンの始動機
能に故障があると判断された場合におけるエンジンの始
動制御とを異ならせる始動制御内容変更手段とを備えて
いることを特徴とするエンジン始動制御装置。 - 【請求項2】 車輪に動力を伝達するエンジンと、この
エンジンを始動する第1の始動装置および第2の始動装
置とを備え、所定の停止条件が成立した場合は前記エン
ジンを停止させる自動停止制御をおこなうとともに、前
記エンジンの自動停止制御中に所定の復帰条件が成立し
た場合は前記エンジンを運転状態に復帰させる自動復帰
制御をおこなうことの可能なエンジン始動制御装置にお
いて、 前記第1の始動装置または前記第2の始動装置のうちの
少なくとも一方による前記エンジンの始動が不可能であ
る場合は、前記エンジンの自動停止制御を禁止する自動
停止禁止手段を備えていることを特徴とするエンジン始
動制御装置。 - 【請求項3】 前記自動停止禁止手段には、イグニッシ
ョンキーの操作により前記エンジンの停止要求が発生し
た場合に、前記エンジンの停止を許可する機能が含まれ
ていることを特徴とする請求項2に記載のエンジン始動
制御装置。
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-
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