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JP2000011892A - ガス放電型表示パネルおよびそれを用いた表示装置 - Google Patents

ガス放電型表示パネルおよびそれを用いた表示装置

Info

Publication number
JP2000011892A
JP2000011892A JP17557798A JP17557798A JP2000011892A JP 2000011892 A JP2000011892 A JP 2000011892A JP 17557798 A JP17557798 A JP 17557798A JP 17557798 A JP17557798 A JP 17557798A JP 2000011892 A JP2000011892 A JP 2000011892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
dielectric layer
display panel
film
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17557798A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Suzuki
和雄 鈴木
Eiji Matsuzaki
永二 松崎
Nobuyuki Ushifusa
信之 牛房
Shigeaki Suzuki
重明 鈴木
Naoto Yanagihara
直人 柳原
Akira Yabushita
明 薮下
Makoto Fukushima
誠 福島
Seiichi Tsuchida
誠一 槌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP17557798A priority Critical patent/JP2000011892A/ja
Publication of JP2000011892A publication Critical patent/JP2000011892A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガス放電型表示パネルではバス電極材料にはAg
やCu、Crといった金属を使用しているが、これらの導電
性粒子は、製造過程の加熱処理により誘電体層中、更に
は保護層中に拡散してしまう。この拡散により誘電体層
と保護層の絶縁抵抗が著しく低下するため壁電荷を保護
層上に蓄積できなくなり、画像情報の正確な表示が困難
となってしまう。そこで、誘電体層と保護層への導電性
粒子の拡散を防止するのに好適な構造を有するガス放電
型表示パネル及びそれを用いた表示装置を提供する。 【解決手段】バス電極と誘電体層の層間に拡散防止層を
設け、電極から誘電体層と保護層への導電性粒子の拡散
を防止することにより上記課題を解消した高性能のガス
放電型表示装置を作製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルなどのガス放電型表示パネル及びその表示装
置に係わり、特に、前面基板に形成される誘電体層と保
護層の絶縁性を向上させることにより、高品質な表示を
行うことが可能なパネル構造を有する交流駆動型のガス
放電型表示パネル及びその表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイなどのガス放電型
表示装置は自己発光により表示を行うため、視野角が広
く、表示が見やすい。また、薄型のものが作製できるこ
とや大画面を実現できるなどの特長を持っており、情報
端末機器の表示装置や高品位テレビジョン受像機への応
用が始まっている。プラズマディスプレイは直流駆動型
と交流駆動型に大別される。このうち、交流駆動型のプ
ラズマディスプレイは、電極を覆っている誘電体層のメ
モリー作用によって輝度が高く、保護層の形成などによ
り実用に耐える寿命が得られるようになった。その結
果、交流駆動型プラズマディスプレイは多用途のビデオ
・モニタとして実用化されている。この例を図2と図3
に示す。図2は実用化されたプラズマディスプレイパネ
ルの構造を示す斜視図である。この図では、見易くする
ため、前面基板1を背面基板2と放電空間領域3より離
して図示した。前面基板1は、前面ガラス基板4上にI
TO(Indium Tin Oxide)などの透明
導電材料からなる表示電極6と低抵抗材料からなるバス
電極7、透明な絶縁材料からなる誘電体層8、酸化マグ
ネシウム(MgO)などの材料からなる保護層9が形成
された構造となっている。背面基板2は、背面ガラス基
板5上にアドレス電極10とバリアリブ11、蛍光体層
12が形成された構造となっている。そして、前面基板
1と背面基板2を表示電極6とアドレス電極10がほぼ
直交するように張合わせることにより、放電空間領域3
が前面基板1と背面基板2の間に形成されている。図3
は図2に示したガス放電型表示装置の断面図である。図
3において、(a)はアドレス電極10に平行な断面
を、(b)はアドレス電極10に垂直な(a)に示した
図のA−B断面を示している。ガス放電型表示パネル
は、前面基板1と背面基板2との間にバリアリブにより
区画された画素となる多数のセルを備えた構造を有して
いる。
【0003】このガス放電型表示パネルでは以下に記す
駆動方法により表示を行う。まず前面基板1の表示電極
6及び背面基板2のアドレス電極10に交流電圧を印加
することにより、表示させたいセル内にのみアドレス放
電を発生させ、前面基板1の保護層9上に一般に壁電荷
と呼称される電荷を蓄積する。アドレス放電が発生した
セルでは、保護層9上に形成された壁電荷の電圧と、ア
ドレス放電後に表示電極間に印加される主放電用交流電
圧との和が、放電開始電圧に達すると主放電が発生す
る。この主放電で生じる紫外線により蛍光体層12を発
光させ、この蛍光体層からの光を前面基板1を透過させ
て表示を行う。一方、アドレス放電が行われなかったセ
ルでは壁電荷が形成されていないため、主放電用交流電
圧を印加しても主放電は発生しない。すなわち、ガス放
電型表示パネルでは、壁電荷の有無により発光させるべ
きセルを選択していることになる。
【0004】図4により、図2と図3に示した従来のガ
ス放電型表示装置の製造工程の一例を簡単に説明する。
まず、前面基板1の製造工程について説明する。ソーダ
ライムガラス等からなる前面ガラス基板4を洗浄し、そ
の一方の主表面上に透明電極パターン6を形成する。I
TOを透明電極材料として用いた場合、透明電極パター
ン6の形成は、スパタッタリング法等を用いてITOを
成膜した後に周知のフォトエッチング法によって行われ
ることが多い。バス電極7には銀(Ag)ペーストを用
いた印刷膜や、銅(Cu)膜をクロム(Cr)膜でサン
ドイッチしたCr/Cu/Cr積層膜が用いられること
が多く、前者はスクリーンを用いた印刷法により、また
後者は成膜後に周知のフォトエッチングを行うことによ
って形成される。透明電極6とバス電極7を形成した前
面ガラス基板4上に、鉛ガラスを主成分とする誘電体ペ
ーストを印刷し、乾燥、焼結を行うことによって透明な
誘電体層8が形成される。誘電体層8が形成された前面
ガラス基板4上に印刷法によって真空封止を行うための
シール層17が形成され、さらに、真空蒸着法等によっ
てMgO層が形成される。これで前面基板1が完成す
る。次に、背面基板2の製造工程について説明する。ソ
ーダライムガラス等からなる背面ガラス基板5を洗浄
し、その一方の主表面上に銀(Ag)ペーストを用いた
厚膜印刷法により、アドレス電極パターン10を形成す
る。アドレス電極10を形成した背面ガラス基板5上
に、厚膜印刷と乾燥を繰り返すことによって、バリアリ
ブ11を形成する。次いで、厚膜印刷法によって各々の
放電セルに塗り分けられた赤、緑及び青の蛍光体層12
を形成することによって背面基板2が完成する。
【0005】完成した前面基板1と背面基板2を、位置
合わせをしながら組み立てる。排気や封入ガス導入を行
う排気管(図示せず)を取り付け、その後、封着炉で基
板同士のシールと排気管の固定を行う。基板同士のシー
ルは、基板工程で形成したシール層17(低融点ガラ
ス、フリット)により溶融固着させる。次に、排気装置
にパネルを取り付け、パネルをベーキングしながら排気
管で真空排気する。この後、例えばネオン(Ne)とキ
セノン(Xe)の混合ガスを封入し、排気管のチップオ
フとエージングを行うことにより、図3と図4に示した
従来のガス放電型表示装置が完成する。ここで示したガ
ス放電型表示装置の従来例は、たとえば、フラットパネ
ルディスプレ1996(日経マイクロデバイス編、19
95年)の第208頁から215頁に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、前
面基板のバス電極上に直接誘電体層が形成してある。前
述したように、前面基板のバス電極材料にはAgやCu、Cr
といった金属を使用しているが、これら金属もしくはそ
のイオンといった導電性粒子は、誘電体焼成、保護層形
成、組立工程での加熱処理により誘電体層中、更には保
護層中に拡散してしまう。電極材料中の導電性粒子が誘
電体層および保護層に拡散すると、誘電体の電気容量が
増加するためアドレス放電が発生しにくくなり、かつ絶
縁物である誘電体層と保護層の絶縁抵抗が導電性粒子に
よるホッピング電導により著しく低下するため壁電荷を
保護層上に蓄積できなくなる。
【0007】このため、選択したセルにおいても、アド
レス放電による壁電荷が減少すると、表示電極間に主放
電用交流電圧を印加しても主放電が発生する確率が低く
なる。すなわち、本来発光すべきセルが不定期的に発光
と未発光を繰り返すことで画像がちらついてしまい、画
像情報の正確な表示が困難となってしまう。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、良好な電気絶縁性をしめす誘電体層
と保護層を有するガス放電型表示パネルおよびそれを用
いた表示装置を提供することを目的をする。特に、誘電
体層と保護層への導電性粒子の拡散を防止するのに好適
な構造を有するガス放電型表示パネル及びそれを用いた
表示装置を提供することを目的をする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、バス電極と誘
電体層の層間に拡散防止層を設け、電極から誘電体層と
保護層への導電性粒子の拡散を防止することで上記目的
を達成するものである。すなわち、バス電極を形成した
後に、導電性粒子の拡散防止層を形成し、その後、誘電
体層および保護層を形成することで上記目的を達成す
る。
【0010】または、該拡散防止層を、電気的絶縁性材
料により形成することで上記目的を達成する。
【0011】拡散防止層の材料としては、高い絶縁性と
良好な可視光透過率を有する酸化珪素や酸化アルミニウ
ムが挙げられるが、他の材料を使用しても差し支えな
い。
【0012】拡散防止層の形成手法としては、厚膜印刷
法やスパッタリング法、真空蒸着法などが挙げられる
が、ゾルゲル法やその他の形成手法を使用しても差し支
えない。
【0013】より具体的には、表示用の放電を発生させ
る1組以上の電極対と該電極対を覆うように形成された
誘電体層と該誘電体層を保護するための保護層とを有す
る前面基板と、表示画素を選択するためのアドレス電極
を有する背面基板とを備えたガス放電型表示パネルにお
いて、該電極対と該誘電体層との間に絶縁体層を形成し
たものである。
【0014】また、前記絶縁体層を前記電極対上に限定
して設けたものである。
【0015】また、前記絶縁体層の厚さが0.5〜10
μm以下であるものである。
【0016】また、前記絶縁体層が前記電極対を構成す
る材料が前記誘電体層に拡散するのを防止するような材
料により形成したものである。
【0017】また、前記絶縁体層が酸化珪素、酸化アル
ミニウム、酸化チタン、窒化珪素のいずれかを成分とす
る材料で構成したものである。
【0018】また、以上のガス放電型表示パネルを画像
表示装置に使用したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1により
説明する。図1は本発明を適用したガス放電型表示装置
の一部を断面図で示したものである。図1の(a)はア
ドレス電極10に平行な断面を、同図(b)はアドレス
電極10に垂直である同図(a)に示したA−B断面を
示している。
【0020】図において、1は前面基板を、2は背面基
板を、3は放電空間領域を、4は前面ガラス基板を、5
は背面ガラス基板を、6と6’は透明導電材料からなる
表示電極を、7と7’は表示電極の一部と重なるように
設けられたバス電極を、8は誘電体層を、9はMgOか
らなる保護層を、11は主放電空間を限定するバリアリ
ブを、12は蛍光体層を、100は表示のための主放電
が発生する主放電空間を示す。また50は導電性粒子の
拡散防止層を示す。
【0021】図5に、アドレス電極と表示電極の間にア
ドレス電圧と同一の電圧を、アドレス電圧印加時間より
も長時間にわたって印加した場合の放電電流の挙動を示
す。図5(a)の実線は長時間にわたって印加した電圧
の矩形波を、破線はアドレス電圧の矩形波を示してい
る。また、同図(b)(c)はアドレス放電時の放電電
流波形であり、それぞれ絶縁体層50を設けない場合と
設けた場合を示している。絶縁体層50を設けない場合
では、放電電流はピーク値が低くかつ電圧印加時間に対
して幅広い分布を示した。一方、絶縁体層50を設けた
場合では放電電流はピーク値が高く急峻な立ち上がりを
示した。(b)の波形の時間分布は(a)に示したアド
レス電圧印加時間よりも大きいが、これは、絶縁体層5
0を設けない場合では、アドレス電圧印加が終了しても
壁電荷が充分蓄積されていないセルが存在することを示
している。一方、(c)の波形の時間分布はアドレス電
圧印加時間よりも充分小さく、絶縁体層50を設けた場
合ではアドレス電圧印加中に全てのセルのアドレス放電
が完了した。
【0022】絶縁体層50を設けないガス放電型表示パ
ネルに、アドレス電圧印加後に主放電用交流電圧を印加
したところ、発光しないセルが存在し、画面にちらつき
が発生した。一方、絶縁体層50を設けたパネルでは全
てのセルが正常に発光し、画像情報の正確な表示が可能
となった。
【0023】また、絶縁体層50の厚さとしては、0.
5μm以上であれば電極材料中の導電性粒子が誘電体層
や保護層に拡散することを抑制することが可能となる。
しかし、この誘電体層50の厚さを厚くしすぎると、絶
縁体層50自体が割れてしまうことが実験により確認さ
れている。これは誘電体層などとの熱膨張係数の差が原
因の一つと考えられる。そこで、我々は、絶縁体層50
の厚さは10μm以下にすることで、絶縁体層50自体
の割れを防止している。
【0024】従って、誘電体層50の厚さとしては、
0.5μm〜10μmであることが望ましい。
【0025】次に、本実施の形態の製造方法の一例を説
明する。
【0026】まず、前面基板1の製造方法について説明
する。
【0027】(1) 前面ガラス基板4とするソーダラ
イムガラス等のガラス板を中性洗剤等により洗浄する。
【0028】(2) 洗浄した前面ガラス基板4上に、
スパッタリング法や電子線蒸着法などの成膜手法により
酸化スズ(SnO2)膜やITO(Indium Ti
n Oxide)膜などの透明導電膜を膜厚が100〜
500nmとなるように形成する。次いで周知のフォト
エッチング法によって透明導電膜の加工を行い、表示電
極6、6’として働く電極パターンを形成する。表示電
極のパターン寸法は製造する放電セルの大きさに合わせ
て定めれば良い。
【0029】(3) 表示電極6、6’を形成した前面
ガラス基板4上に、スパッタリング法や電子線蒸着法等
の成膜手法を用いてクロム(Cr)膜で銅(Cu)膜を
サンドイッチしたCr/Cu/Cr積層膜を形成する。
表示電極6、6’を形成した前面ガラス基板4に接する
クロム(Cr)膜の膜厚が0.1〜1μm、その上の銅
(Cu)膜の膜厚が1〜3μm、さらにその上のクロム
(Cr)膜の膜厚が0.1〜1.5μmとなるように形
成した。次いで、周知のフォトエッチング法を用いて、
Cr/Cu/Cr積層膜の加工を行い、表示電極6、
6’の一部と重なるように電極パターンを形成し、バス
電極7、7’とする。Cu膜の膜厚とバス電極のパター
ン寸法はバス電極に要求される抵抗値によって定めれば
良い。また、表示電極及びバス電極は、スパッタリング
法や電子線蒸着法などの成膜手法により酸化スズ(Sn
O2)膜やITO(Indium Tin Oxid
e)膜などの透明導電膜とクロム(Cr)膜で銅(C
u)膜をサンドイッチしたCr/Cu/Cr積層膜とを
連続して成膜し、バス電極のパターンでフォトエッチン
グ法を用いてCr/Cu/Cr積層膜の加工を行った
後、表示電極のパターンでフォトエッチング法によって
透明導電膜の加工を行うことによっても形成できる。
【0030】(4) バス電極7、7‘上に、酸化珪素
を成分としたペーストを用いてスクリーン印刷法により
印刷した後、所定のプロファイルで焼成して、拡散防止
層50を形成する。ここでは拡散防止層50の形成方法
として厚膜印刷法を用いているが、形成方法にも制限は
なく、スパッタリング法や化学気相反応法、ブレード法
やスプレー法と熱硬化法を組み合わせた方法などを用い
てもさしつかえない。拡散防止層の膜厚は、拡散してく
る導電性粒子の種類や量によって定める必要があるが、
その代表値は0.5〜10μmである。
【0031】(5) 前面ガラス基板4の所定の場所に
酸化鉛を主成分としたペ−ストを用いて、スクリ−ン印
刷法によりベタ印刷した後、所定のプロファイルで焼成
して、膜厚が0.01〜0.05mmの誘電体層8を形
成する。一回の印刷でこれらの膜厚が得られない場合に
は、複数回印刷及び焼成を繰り返すことがある。
【0032】(6) スパッタリング法や電子線蒸着法
等の成膜手法を用いてMgO膜を所定の場所に成膜し、
保護層9とする。MgO膜の膜厚はガス放電型表示装置
に要求される寿命によって定める必要があるが、その代
表値は0.3〜1μmである。
【0033】以上の工程により、前面基板1が完成す
る。
【0034】次に背面基板2の製造方法について説明す
る。
【0035】(1) 背面ガラス基板5とするソーダラ
イムガラス等のガラス板を中性洗剤等を用いて洗浄す
る。
【0036】(2) 洗浄した背面ガラス基板5上にス
パッタリング法や電子線蒸着法等の成膜手法を用いてク
ロム(Cr)膜で銅(Cu)膜をサンドイッチしたCr
/Cu/Cr積層膜を形成する。背面ガラス基板5に接
するクロム(Cr)膜の膜厚が0.1〜1μm、その上
の銅(Cu)膜の膜厚が1〜3μm、さらにその上のク
ロム(Cr)膜の膜厚が0.1〜1.5μmとなるよう
に形成した。次いで、周知のフォトエッチング法を用い
てCr/Cu/Cr積層膜の加工を行い、アドレス電極
10とする。Cu膜の膜厚とバス電極のパターン寸法は
バス電極に要求される抵抗値によって定めれば良い。
【0037】(3) 背面ガラス基板5の所定の場所に
酸化鉛を主成分としたリブペ−ストを用いて、スクリー
ン印刷法によりベタ印刷し、膜厚が0.1〜0.2mm
のリブ材を塗布する。一回の印刷でこれらの膜厚が得ら
れない場合には、複数回印刷及び焼成を繰り返すことが
ある。この際、例えば、リブの最上層のみは黒色の材料
を用い、それ以外は白色の材料を用いることがある。こ
のように、目的に合ったペ−ストに変えることがある。
また、リブペ−ストは、ブレードコート法やロールコー
ト法により、一回で形成する方法を用いることもある。
【0038】(4) 感光性フィルムをリブ材まで形成
した背面ガラス基板5上にラミネートし,周知の露光、
現像、水洗、乾燥を行うことにより、所定の感光性フィ
ルムパターンを形成する。
【0039】(5) サンドブラスト処理を行うことに
より、背面ガラス基板5の感光性フィルムによって被覆
されていないリブ材の部分を除去し、主放電空間100
となる“溝”を形成する。感光性フィルムを剥離した
後、所定のプロファイルで焼成し、隔壁11を形成す
る。
【0040】(6) 主放電空間100となる“溝”の
内壁の表面に、スプレー法やスクリ−ン印刷法等の手法
を用いて緑、青、赤の蛍光体12を塗布する。次いで、
150〜500℃の温度で5〜60分の熱処理を行う。
【0041】(7) ディスペンサ法を用いてフリット
ガラスのパターン形成を行い、乾燥、脱バインダを行っ
て、真空封止を行うためのシール層(図示せず)を形成
する。以上の工程で、放電空間を分離するバリアリブ1
1と蛍光体層12を有する背面基板2が完成する。な
お、背面基板2には、パネル組み立て後に行う排気とガ
ス導入のためにチップ管(図示せず)を取り付ける。
【0042】以上の各工程で完成した前面基板1と背面
基板2の位置合せを行い、400〜500℃の熱処理を
施すことによってこれらの基板を固定する。この場合、
前面基板1に設けた表示電極6およびバス電極7と背面
基板5に設けたアドレス電極10を直交させる。次に、
背面基板に設けたチップ管(図示せず)を通して前面基
板1と背面基板2の間に形成される主放電空間100の
真空排気を行い、例えば3〜10%のXeガスを含むN
eガスを主放電空間100に導入し、主放電空間100
内の圧力を35〜70kPaに調節する。次いで、チッ
プ管(図示せず)の局部加熱によってチップオフを行う
ことにより図1に示したガス放電型表示装置が完成す
る。
【0043】本実施の形態では、バス電極7とアドレス
電極10の材料としてCuとCrを用いているが、Al
やTi、Ni、W、Mo、Agの金属やこれらの合金を用
いてもさしつかえない。また、バス電極7とアドレス電
極10を構成する材料の形成方法としてスパッタリング
法や電子線蒸着法を用いているが、形成方法に制限はな
く、めっき法や抵抗加熱蒸着法、厚膜印刷法などを用い
ても良い。表示電極6を構成する透明導電材料も酸化す
ずやITOに限定されるものではなく、また、その形成
方法としてもスパッタリング法や電子線蒸着法に限定さ
れるものではなく、化学気相反応法やソル−ゲル法など
を用いてもさしつかえない。誘電体層8の形成には酸化
鉛を主成分としたガラスペ−ストを用いているが、この
材料に限定されるものではない。また、誘電体層8の形
成方法として厚膜印刷法を用いているが、形成方法にも
制限はなく、スパッタリング法や化学気相反応法、ブレ
ード法やスプレー法と熱硬化法を組み合わせた方法など
を用いてもさしつかえない。また、保護層9としてMg
Oを用いているが、放電ガスに対するスパッタリング率
が低く、二次電子放出係数が高ければ良く、MgOのほ
か、CaOやSrO、これらの混合物を用いても差支え
ない。また、本実施の形態では放電ガスとしてNeとX
eの混合気体を用いているが、これらに限定されるもの
ではない。
【0044】なお、本発明の実施の形態では、背面ガラ
ス基板5としてソーダライムガラスを用いたが、その他
のガラス板やセラミック基板などの電気的絶縁性板材を
用いても差支えない。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、アドレス放電による壁
電荷を確実に誘電体層層上および保護層上に蓄積できる
ため、主放電の失敗を防止でき、高性能のガス放電型表
示装置を提供できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】ガス放電型表示パネルの従来例を示す斜視図で
ある。
【図3】ガス放電型表示パネルの従来例を示す断面図で
ある。
【図4】従来のガス放電型表示装置の製造方法の一例を
示す工程フロー図である。
【図5】ガス放電型表示パネルの画像表示における印加
電圧と放電電流の関係を示す図である。
【符号の説明】 1…前面基板,2…背面基板,3…放電空間領域,4…
前面ガラス基板,5…背面ガラス基板,6・6’…表示
電極,7・7’…バス電極,8…誘電体層,9…保護層
(MgO),10…アドレス電極,11…隔壁,12…
蛍光体層,50…拡散防止層,100…主放電空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牛房 信之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 鈴木 重明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報メディア事業本部内 (72)発明者 柳原 直人 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報メディア事業本部内 (72)発明者 薮下 明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 福島 誠 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 槌田 誠一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 5C027 AA06 AA07 5C040 DD06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示用の放電を発生させる1組以上の電極
    対と該電極対を覆うように形成された誘電体層と該誘電
    体層を保護するための保護層とを有する前面基板と、表
    示画素を選択するためのアドレス電極を有する背面基板
    とを備えたガス放電型表示パネルにおいて、 該電極対と該誘電体層との間に絶縁体層を形成したこと
    を特徴とするガス放電型表示パネル。
  2. 【請求項2】前記絶縁体層を前記電極対上に限定して設
    けたことを特徴とする請求項1記載のガス放電型表示パ
    ネル。
  3. 【請求項3】前記絶縁体層の厚さが0.5〜10μm以
    下であることを特徴とする請求項1または2記載のガス
    放電型表示パネル。
  4. 【請求項4】前記絶縁体層が前記電極対を構成する材料
    が前記誘電体層に拡散するのを防止するような材料によ
    り形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載のガス放電型表示パネル。
  5. 【請求項5】前記絶縁体層が酸化珪素、酸化アルミニウ
    ム、酸化チタン、窒化珪素のいずれかを成分とする材料
    で構成したことを特徴とする請求項4記載のガス放電型
    表示パネル。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載のガス放
    電型表示パネルを搭載したことを特徴とする画像表示装
    置。
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