にんじんで写真を撮影してみた……だとっ!? 植物の色素で像を作る“アンソタイプ”を利用したカメラフィルムがおもしろそう
今回紹介するのは、ニコニコ動画に投稿された『アンソタイプという印画法で写真を撮る【VOICEVOX】【春日部つむぎ】』というHiroさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
動画で紹介したことのほかにも、雑草から紙を作ったり、別のアプローチからカメラを作ってみたりしています。 最終的には、道端の雑草から紙を作り、道端の雑草で写真を撮りたいと思っています。
もしなにか情報ありましたら、ぜひお願いします。
アンソタイプという印画法で写真を撮る【VOICEVOX】【春日部つむぎ】
「にんじんでフィルムを作り、写真を撮る」というユニークな挑戦をしている人の動画が、興味深い内容となっています。
動画は大きく2つのテーマで構成されています。「アンソタイプ」の説明と、これまでに行ってきた実験の紹介です。
アンソタイプとは、一言で言えば「植物を染料にした印画法」のことです。動画では、実際の実験を通してその仕組みが説明されています。
まず紙に野菜ジュースを塗り、ドライヤーで乾燥させます。この作業を何度も繰り返して色を濃くします。こうして印画紙が完成します。
次にこの紙の上に物を置き、日光に当てます。1日経つと光に当たった部分だけが退色し、像が浮かび上がります。このように植物の色素を紫外線で退色させて像を残すのがアンソタイプです。
投稿者のHiroさんは、この紙を印画紙としてではなく直接フィルムとして使用したいと考え、さまざまな実験を行っています。
まず、染料の研究です。どの植物が退色しやすいのか調べるため、身近な材料を使って実験をしました。現在のところ唐辛子とにんじんが良いとの結論に至っています。
カメラの実験もしています。染料を退色させなければいけないので、より多く光を集められるカメラが求められます。しかし、大判カメラや中判カメラではうまく撮影できませんでした。そこで、カメラを自作。1週間弱で撮影ができています。
実際に撮影してみると、面白い発見もありました。にんじんで撮影した場合、時間の経過でより退色します。撮影したときには何も写っていないように見えても、1カ月たった後に像が浮かび上がってくることもありました。
この試みはまだ始めたばかりで、情報不足に悩んでいるとのことです。とても興味深い実験ですし、今後の展開も気になります。もっと詳しく知りたい方は、ぜひ動画をチェックしてみてください。
文/高橋ホイコ
▼動画はこちらから視聴できます▼
『アンソタイプという印画法で写真を撮る【VOICEVOX】【春日部つむぎ】』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm44636856
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