青木は今作で「あて書きしている」と言い、「僕が観た作品では、鈴木さんは“実は悪い”役が多かった。今回はほかにはない姿を描きたい」「(宝塚歌劇団の)『鴛鴦歌合戦』は柚香さんの凛とした立ち姿が印象的だった。今作には宝塚(歌劇団)時代にはない要素を取り入れます」とコメント。また青木はほかのキャストにも視線を送り「初めてお会いする方々は、YouTubeを通じて素の姿や声質を意識しながら台本を書きました」と続けた。
いのうえは「新感線で、鬼を扱う民話・伝承をもとに、生々しい怖さもあるファンタジーをやりたかった。若手キャストがメインなので、“イケメン祭り”としても盛り上げたい(笑)」と構想を語る。柚香と鈴木の役どころについて、いのうえは「柚香さんが演じるのは、自分の中の“鬼”を抑え込んで生きる紅子。母性や包容力と同時に、はかなさも必要です。蒼は紅子を愛で受け止めるので、拡樹には2017・2018年に出演してもらった『髑髏城の七人 Season月《下弦の月》』とはまったく違うものが要求されそう」と話した。
宝塚歌劇団退団後、初の演劇作品出演となる柚香は「ドキドキ、バクバク」「妻役、母役は初めて。新しい挑戦ができて光栄」と心境を述べ、「紅子がまとう赤色には、魔除けや情熱、生命力といった意味がありますが、私はこの赤に“血潮が燃える”という思いを込め、自分にしかできない役作りをしたい」と瞳を輝かせた。
高所が苦手だという早乙女は、劇団☆新感線「薔薇とサムライ2-海賊女王の帰還-」でのエピソードを「同じく高いところが苦手な天海祐希さんが『フライングをやる』とおっしゃるので僕も挑戦したが、本当に怖かった」と振り返り、「今作の台本にも『飛んで帰る』みたいなト書きがあり、怖い」と心境を打ち明けて共演者を笑わせる。喜矢武は「エアバンドのエアギタリストが、なぜ新感線に呼んでもらえたのか」と首を傾げつつ、「120%の力でがんばる」と決意表明。また早乙女と親しいという喜矢武が「今回も頼るつもり」と宣言すると、早乙女は「そんなに仲良くないので」とバッサリ切り捨てつつ、「台本の読み合わせで、喜矢武さんの第一声が震えまくっていて、僕は笑いをこらえるのに必死でした」と裏話を明かした。
初舞台で劇団☆新感線に初参加の一ノ瀬は「『この役が僕で良かった』と皆様に思っていただけるよう必死でがんばります」と言葉に力を込める。同じく劇団☆新感線に初参加する樋口は「新感線といえばアクション。ジムに通って体力作りをしている」「私は朝に強いです。長い公演期間ですが、寝坊対策は任せてください(笑)」と意気込みを口にした。
粟根は「鬼や貴族がたくさん出る中、庶民代表の村長役として“イケメン祭り”の一角を担いたい」と記者を笑わせる。また青木が台本をあて書きしたことに触れて「私が演じる村長は村人に慕われていなくて……」と粟根がコメントすると、青木は「現実の真逆をあえて書いたんです!!」とフォローし、会見場にはひと際大きな笑いが起きた。また劇団☆新感線常連の千葉は、初参加のメンバーへの助言を求められ、「長期公演なので、身体を壊さず走り続けることが大事。最後まで立っていられれば良いんです!」と笑い交じりに話した。
さらに鈴木は「新感線の皆様、ファンの皆様、旗揚げ45周年おめでとうございます!」とアニバーサリーを祝う。鈴木は自身が出演した「「髑髏城の七人 Season月《下弦の月》」に触れ、「前回は稽古場で次々に課題をクリアしていった感じ。Wキャストだった前回と違い、今回は稽古時間をフルに使えるのでさらにがんばりたい」と抱負を述べた。
会見では、夫婦役を演じる柚香と鈴木が「妻です」「夫です」と互いに頭を下げ、記者を和ませる場面も。鈴木が「読み合わせで、柚香さんはずっと相手の顔を見てセリフを発していた。『もっとセリフをしっかり入れてくれば』と思いました」とエピソードを明かすと、柚香は「私が顔を見ていたことに気付いてくださりうれしいです! 鈴木さんとお芝居ができて楽しかったです。これからよろしくお願いします」と改めて鈴木に一礼した。
公演は5月13日から6月1日まで大阪・SkyシアターMBS、24日から7月17日まで東京・シアターHで行われる。チケットの一般販売は4月13日10:00にスタート。
2025年劇団☆新感線45周年興行・初夏公演 いのうえ歌舞伎【譚】Retrospective「紅鬼物語」
2025年5月13日(火)〜6月1日(日)
大阪府 SkyシアターMBS
2025年6月24日(火)〜7月17日(木)
東京都 シアターH
スタッフ
出演
※大阪公演はヤングチケット、東京公演はU-25チケットあり。
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miriray @_miriray
ステージナタリーさんのお写真も素敵。
鈴木さんとの空気感やお手振りの和やかな雰囲気がよく伝わってくる。 https://t.co/femiJOUQNb