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りんご防除|ロンセラーフロアブルは黒星病や褐斑病などの重要病害をしっかり防除できていると思います

りんご防除|ロンセラーフロアブルは黒星病や褐斑病などの重要病害をしっかり防除できていると思います

五所川原市でりんご栽培に励む小笠原一昌さんは、過去の黒星病大発生をきっかけに、病害管理の重要性を痛感。2024年は新たにロンセラーフロアブルを活用し、黒星病と褐斑病の防除に挑みました。共同防除の地域で個別にも挑戦を続ける小笠原さんの取り組みを紹介します。

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小笠原 一昌(おがさわら かずまさ)さんプロフィール

「立佞武多(たちねぷた)」で有名な五所川原市は、青森県内でも有数のりんごの産地です。小笠原一昌さんは、この地で代々続くりんご農家の3代目で、46歳のときに会社員を辞め家業を継ぎました。就農してから10年目となる今(2024年10月現在)、1.5haの園地で、ご家族と共に主力のふじ、トキをはじめ、7品種を栽培しています。

独学で培った技術と剪定の工夫

りんご栽培で重視するポイントとして、小笠原さんは「摘果と剪定」を挙げます。「どの実を残すか、どの枝を切るべきなのか、それぞれの判断がその年の収量や品質に直結します。収量を増やしたい一方で、摘果を怠ると、大きく成長した果実が互いに接触して傷が付くリスクもあります。経験を積んでも難しい作業です」と話します。

「特別な栽培法にこだわってはいませんよ」と笑顔を見せる小笠原さんですが、剪定に関しては「『りんごの出来は剪定にかかっている』とも言われる大事な作業」と強調します。

「樹の内部にまで日光が当たるように、枝の配置や日当たりに気を配っています。また、風通しを良くすることで病害虫の発生を防ぎ、作業がしやすい樹形を保つことも大切にしています」と続けます。

剪定には高度な技術が求められるため、講習会も開かれていますが、小笠原さんは「人に教わったことはない」と言い、独学で考えながら作業することに意義を見出しているそうです。

鈴なりに実るりんご

鈴なりに実るりんご。近年は気温も高く、夏の日差しも強いので、「日焼け防止のため遮光ネットを設置したり、さまざまな対応が必要になっている」と小笠原さんは話す。

黒星病の大発生で痛感した病害管理の重要性

小笠原さんがりんご栽培に従事してきた中で、特に印象深く残っているのが、以前に大発生した黒星病による被害です。青森県全域に広がったこの病害は、小笠原さんの園地にも大きな被害をもたらしました。

りんごの黒星病

りんごの黒星病
©全国農村教育協会

「被害果は重機で掘った穴に埋めるしかなく、摘果の際も木の下にコンテナを置き、摘んだ果実をすぐに埋める作業の繰り返しでした。今思い返しても最悪の事態でしたね」と振り返ります。この体験を通じて、病害の脅威を実感し、病害対策の重要性を痛感したそうです。

今年、小笠原さんの園地では、JAの紹介で黒星病と褐斑病を対象にロンセラーフロアブルを開花期に使用しました。取材時の10月初旬、いずれの病害も被害が確認されておらず、「しっかりと防除できていると思います」と手ごたえを感じています。

「この地域は共同防除を行っており、農家全員が同じ散布体系で取り組んでいます。今年ロンセラーを散布したのは自分の園地だけでしたので、来年は他の農家の園地でも試してもらいたいですね。よいものは積極的に取り入れたいですから」と期待を込めて話します。

収穫前の中生種のりんご

取材時の10月初旬、園地では中生種の品種が収穫時期を迎える。

やりがいと情熱を胸に、これからもりんご作りに取り組む

農業の魅力について尋ねると、小笠原さんは「自分の手で育てたりんごが市場に出て、評価されることにやりがいを感じます。特に高値がついたり、消費者からの反響がよいと本当にうれしいですね」と語り、「りんご栽培は作業量が多く、天候にも左右されやすい難しい作業ですが、丹精込めて育てたりんごが『おいしい』と喜ばれたとき、その苦労が報われた気がします」と続けます。

また、消費者に対しては「農業は多くの作業量と費用がかかっていることを理解してもらえるとうれしい」と、思いを伝えます。「作物は自然にできるものではなく、他の商品と同じく、工夫と努力が積み重ねられて作られています。そのため、価格にはそれらのコストが反映されていることも理解してもらえるとありがたいです」と説明します。

今後については、「今の栽培方法を大切にしながら、品質と収量をさらに高めていきたい」と力強く語ります。受け継いだ果樹園とりんごの木を守りながら栽培に励む小笠原さん。「誇りをもって、おいしいりんごを作り続けたい」という信念を胸に、りんご作りに邁進する姿が印象的でした。

▼黒星病や褐斑病の防除事例については、以下の記事もご覧ください

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